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特許7563345コークス炉放散ガスの燃焼方法およびコークス炉放散ブリーダー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】コークス炉放散ガスの燃焼方法およびコークス炉放散ブリーダー
(51)【国際特許分類】
   C10B 27/06 20060101AFI20241001BHJP
   F23G 7/06 20060101ALI20241001BHJP
   F23G 7/08 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
C10B27/06 Z
F23G7/06 C
F23G7/08 Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021146662
(22)【出願日】2021-09-09
(65)【公開番号】P2023039516
(43)【公開日】2023-03-22
【審査請求日】2023-04-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000001258
【氏名又は名称】JFEスチール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105968
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】川畑 聡志
(72)【発明者】
【氏名】川島 知之
(72)【発明者】
【氏名】高橋 保
(72)【発明者】
【氏名】亀崎 俊一
【審査官】上坊寺 宏枝
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-096615(JP,A)
【文献】実開昭57-066357(JP,U)
【文献】特表2013-536396(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0354815(US,A1)
【文献】実開昭54-009944(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C10B 27/00-27/06、41/00-41/08
F23G 7/06、7/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コークス炉放散ブリーダーを用いたコークス炉放散ガスの燃焼方法であって、
前記コークス炉放散ブリーダーは、前記コークス炉放散ガスの発生部と連通したブリーダー管と、前記ブリーダー管の開放端部の軸線上に備えられ、前記開放端部を内包するフードと、燃焼促進ガスを噴出する複数の吹込み管とを備え、
前記吹込み管の先端部を前記ブリーダー管と前記フードの間隙に配置し、前記燃焼促進ガスを前記ブリーダー管の外壁に衝突するように噴出させ、
前記コークス炉放散ブリーダー周辺の大気の風向きに応じて、前記吹込み管の開閉を行う工程を有し、
前記吹込み管の開閉を行う工程は、前記コークス炉放散ブリーダー周辺の大気の風向きを計測し、風上側に配置された吹込み管を選択して、該吹込み管を開とする
ことを特徴とするコークス炉放散ガスの燃焼方法。
【請求項2】
前記吹込み管の先端部を、鉛直方向に対して前記ブリーダー管側に10°~30°傾斜させることを特徴とする請求項1に記載のコークス炉放散ガスの燃焼方法。
【請求項3】
前記吹込み管を、前記ブリーダー管の円周方向に等間隔で3本以上配置させることを特徴とする請求項1または2に記載のコークス炉放散ガスの燃焼方法。
【請求項4】
前記噴出する燃焼促進ガスの吹込み管1本当たりの流量を、コークス炉放散ガス流量の10~30%とし、前記噴出する燃焼促進ガスの流速を100~300m/sとすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のコークス炉放散ガスの燃焼方法。
【請求項5】
コークス炉放散ガスを燃焼するコークス炉放散ブリーダーが、
前記コークス炉放散ガスの発生部と連通したブリーダー管と、前記ブリーダー管の開放端部の軸線上に備えられ、前記開放端部を内包するフードと、燃焼促進ガスを噴出する複数の吹込み管とを備え、
前記吹込み管の先端部は、前記ブリーダー管と前記フードの間隙に傾斜して配置され、前記吹込み管の開閉手段を有し、
前記コークス炉放散ブリーダー周辺の大気の風向きを計測するための風向計を備え、該風向計に基づき、前記吹込み管の前記開閉手段を制御する制御装置を備え、
前記制御装置は、前記風向計により風向きを計測し、風向きの風上側に配置された前記吹込み管を選択し、当該選択された前記吹込み管の開閉手段に開指令を出力する
ことを特徴とするコークス炉放散ブリーダー。
【請求項6】
前記吹込み管の先端部の前記傾斜が、鉛直方向に対して前記ブリーダー管側に10°~30°であることを特徴とする請求項5に記載のコークス炉放散ブリーダー。
【請求項7】
前記吹込み管の前記配置が、前記ブリーダー管の円周方向に等間隔で3本以上であることを特徴とする請求項5または6に記載のコークス炉放散ブリーダー。
【請求項8】
前記噴出する燃焼促進ガスの吹込み管1本当たりの流量は、コークス炉放散ガス流量の10~30%であって、前記噴出する燃焼促進ガスの流速は、100~300m/sであることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか一項に記載のコークス炉放散ブリーダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コークス炉放散ガスの燃焼を促進するコークス炉放散ブリーダーに関し、特に横風の影響による立ち消え(ブリードオフ)を防止するコークス炉放散ガスの燃焼方法およびコークス炉放散ブリーダーに関する。
【背景技術】
【0002】
製鉄所では、コークス製造プロセスにおいて発生するコークス炉ガスの回収を行っている。しかし、停電等のトラブルによりコークス炉ガス回収ブロワが停止した際に、コークス炉から発生し続けるコークス炉ガスを排出する必要が生じる。この時、排出ガスを無害化するためにコークス炉ガスを燃焼させて排出を行う。この燃焼排出時に不完全燃焼が起こると、黒煙を発生させることがあるほか、人体に有害な影響を与えることがある。したがって、コークス炉ガスを大気中へ排出する際には、完全燃焼させてから排出する必要がある。
【0003】
コークス炉ガスの排出時に用いられる排出装置として、コークス炉放散ブリーダーが広く知られている。例えば、図14に示すように、従来の一般的な放散ブリーダー1は、図面上部の開口部において大気に通ずるフード2と、フード2の開口部とは反対側の端部に内包され、コークス炉ガスの発生源に通ずるブリーダー管3とからなる二重管構造を備える。この放散ブリーダー1では、ブリーダー管3に可燃性ガスを圧送し、これにより生じた負圧でフード2とブリーダー管3との間の間隙5から酸素を含んだガス、例えば、大気中の空気がフード2の内側に取り込まれ、これらのガスが混合し、点火装置6によって点火されることで可燃性ガスの燃焼が行われる。
【0004】
しかし、このように、単なる二重管構造では、可燃性ガスの完全燃焼が十分ではなく、未燃状態の可燃性ガスが排出されるという問題があった。
【0005】
これに対し、特許文献1では、可燃性ガスをフレア燃焼させるためのガス供給管の上端開口部に開口断面を調節するための自動化可能なバッフルおよびアクチュエータを備え、可変断面のバッフルによって可燃性ガスの排出速度を一定にして操作し、風の影響によるブリードオフの影響を小さくする技術が開示されている。
【0006】
また、特許文献2では、可燃性ガスを燃焼させて大気中へと放出する放散ブリーダーであって、一端部において可燃性ガスの発生部と連通し、内側に可燃性ガスを通すブリーダー管と、一端部において大気と接し、前記ブリーダー管の他端部を内包する外管と、外管の内壁とブリーダー管の外壁との間に形成された間隙にガスを注入する注入管とを備える放散ブリーダーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特表2013-536396号公報
【文献】特開2017-96615号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記の特許文献1に開示された技術では、ブリーダー管の上端開口部に、開口断面を調節するための自動化可能なバッフルとアクチュエータを新たに設ける必要があり、装置の構成や運転方法が複雑になるという問題がある。特に放散ブリーダーのブリーダー管について大幅な改造を施す必要がある。
【0009】
また、特許文献2に開示された技術では、ブリーダー管3によるコークス炉放散ガスの燃焼時に発生する火炎は、横風により立ち消え(ブリードオフ)が発生する問題があった。
【0010】
本発明は、上記の問題点に鑑みて完成されたものであり、簡易な装置構成で、風の影響による可燃性ガスが燃焼した火炎の立ち消えの問題を解決するコークス炉放散ガスの燃焼方法およびコークス炉放散ブリーダーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討し、その結果、フードとブリーダー管の隙間から燃焼促進ガスを吹き込むことにより、コアンダ効果によって噴流が立ち上がり、コークス炉放散ガスを引き込んで増速し、いわば噴流の壁(噴流壁)となることを見出した。さらに、吹き込む位置をブリーダー管の円周方向の風上側とすることによって、横風に対抗する壁となり、火炎の立ち消えを防止する効果が増大するという知見を得た。本発明は、これらの知見に基づきさらに検討を加えてなされたものであり、その構成は、以下のとおりである。
〔1〕コークス炉放散ブリーダーを用いたコークス炉放散ガスの燃焼方法であって、
前記コークス炉放散ブリーダーは、前記コークス炉放散ガスの発生部と連通したブリーダー管と、前記ブリーダー管の開放端部の軸線上に備えられ、前記開放端部を内包するフードと、燃焼促進ガスを噴出する複数の吹込み管とを備え、
前記吹込み管の先端部を前記ブリーダー管と前記フードの間隙に配置し、前記燃焼促進ガスを前記ブリーダー管の外壁に衝突するように噴出させ、
前記コークス炉放散ブリーダー周辺の大気の風向きに応じて、前記吹込み管の開閉を行う工程を有することを特徴とするコークス炉放散ガスの燃焼方法。
〔2〕〔1〕において、前記吹込み管の先端部を、鉛直方向に対して前記ブリーダー管側に10°~30°傾斜させることを特徴とするコークス炉放散ガスの燃焼方法。
〔3〕〔1〕または〔2〕において、前記吹込み管を、前記ブリーダー管の円周方向に等間隔で3本以上配置させることを特徴とするコークス炉放散ガスの燃焼方法。
〔4〕〔1〕ないし〔3〕のいずれか一つにおいて、前記噴出する燃焼促進ガスの吹込み管1本当たりの流量を、コークス炉放散ガス流量の10~30%とし、前記噴出する燃焼促進ガスの流速を100~300m/sとすることを特徴とするコークス炉放散ガスの燃焼方法。
〔5〕〔1〕ないし〔4〕のいずれか一つにおいて、前記燃焼促進ガスの開閉を行う工程は、前記コークス炉放散ブリーダー周辺の大気の風向きを計測し、風上側に配置された吹込み管を選択して、該吹込み管を開とすることを特徴とするコークス炉放散ガスの燃焼方法。
〔6〕コークス炉放散ガスを燃焼するコークス炉放散ブリーダーが、
前記コークス炉放散ガスの発生部と連通したブリーダー管と、前記ブリーダー管の開放端部の軸線上に備えられ、前記開放端部を内包するフードと、燃焼促進ガスを噴出する複数の吹込み管とを備え、
前記吹込み管の先端部は、前記ブリーダー管と前記フードの間隙に傾斜して配置され、前記吹込み管の開閉手段を有することを特徴とするコークス炉放散ブリーダー。
〔7〕〔6〕において、前記吹込み管の先端部の前記傾斜が、鉛直方向に対して前記ブリーダー管側に10°~30°であることを特徴とするコークス炉放散ブリーダー。
〔8〕〔6〕または〔7〕において、前記吹込み管の前記配置が、前記ブリーダー管の円周方向に等間隔で3本以上であることを特徴とするコークス炉放散ブリーダー。
〔9〕〔6〕ないし〔8〕のいずれか一つにおいて、前記コークス炉放散ブリーダー周辺の大気の風向きを計測するための風向計を備え、該風向計に基づき、前記吹込み管の前記開閉手段を制御する制御装置を備えたことを特徴とするコークス炉放散ブリーダー。
〔10〕〔6〕ないし〔9〕のいずれか一つにおいて、前記噴出する燃焼促進ガスの吹込み管1本当たりの流量は、コークス炉放散ガス流量の10~30%であって、前記噴出する燃焼促進ガスの流速は、100~300m/sであることを特徴とするコークス炉放散ブリーダー。
【発明の効果】
【0012】
本発明の吹込み管により燃焼促進ガスを、フードとブリーダー管の隙間から吹き込むことによって、コアンダ効果により立ち上がる噴流は、コークス炉放散ガスおよび周辺の大気を引き込んで増速しているので、いわば噴流の壁(噴流壁)となり、吹込み管によるブリーダー管の円周方向の吹込み位置を風上側とすることにより、横風に対抗する壁となり、火炎の立ち消えを防止する効果を有し、耐風能力が向上するという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係るコークス炉放散ブリーダーの一の実施形態を表す概略模式図である。
図2】本発明に係るコークス炉放散ブリーダーの別の実施形態を表す概略模式図である。
図3】コアンダ効果を説明する模式図である。
図4】吹込み管の傾斜角度によるブリーダー管内の噴流状況を示す模式図である。
図5】吹込み管の傾斜角度によるブリーダー管内の速度状況を示す模式図である。
図6】吹込み管の傾斜角度αを説明する模式図である。
図7】噴流壁を説明する模式図である。
図8】吹込み管を4本配置した場合の風向きとの関係を説明する模式図である。
図9】吹込み管の開閉手段を制御する制御装置を備えた装置構成の一例を説明する模式図である。
図10】吹込み管を3本配置した場合の風向きとの関係を説明する模式図である。
図11】吹込み管が横風を受ける側に配置された場合のシミュレーション結果を説明するイメージ図である。
図12】吹込み管が風上側に配置された場合のシミュレーション結果を説明するイメージ図である。
図13】コークス炉の概略模式図である。
図14】従来技術のコークス炉放散ブリーダーを表す概略模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について具体的に説明する。
[コークス炉とガス放散]
図13を用いて本発明の前提であるコークス炉の概要について説明する。コークス炉10では、炭化室12と燃焼室13とが、交互に配置されている。燃焼室13では、燃焼ガスの燃焼によって熱が発生する。炭化室12では、隣接する燃焼室13で発生した熱により、石炭が乾留される。石炭の乾留の過程では、可燃性ガスの一種であるコークス炉ガス11と呼ばれる(可燃性)ガスが発生する。コークス炉ガス11の主な成分としては、H2、CO、およびCH4、C26やC66などの各種炭化水素ガス、その他にN(窒素)やS(硫黄)を含有するガスなどが挙げられる。なお、図13では炭化室12と燃焼室13とを2つずつのみ示しているが、実際にはこれら炭化室12と燃焼室13との組み合わせは図の奥へと向かって多数設けられている。
【0015】
それぞれの炭化室12の上部には、上昇してきたコークス炉ガス11を集める上昇管14と、複数の炭化室12から上昇管14を介して吸い上げられたコークス炉ガス11を集約するドライメーン15とが設けられている。放散ブリーダー1は、ドライメーン15と接続しており、複数の炭化室12で発生したコークス炉ガス11は、上昇管14及びドライメーン15を通って、放散ブリーダー1にて大気中へと放出することができる。
【0016】
工場の通常操業時には、炭化室12から発生したコークス炉ガス11は、ガス吸引設備(図示せず)によって吸引・回収され、各種設備の操業用ガスとして再利用されている。一方で、工場の停電等のトラブル時には、炭化室12で発生したコークス炉ガス11を十分に回収、再利用することができなくなり、放散ブリーダー1を介してコークス炉ガス11をコークス炉放散ガスとして大気中へと放出する必要が生じる。
【0017】
[放散ブリーダー、ブリーダー管]
図1に示すように、本発明に係る放散ブリーダー1は、フード2と、ブリーダー管3と、ブリーダー管3の上端部3Aの間隙5に設けた円周方向に複数本の吹込み管4とを備えている。図1において、コークス炉ガス11は、下部から上部へと流れている。ブリーダー管3は、その下端部3Bで図示されていないコークス炉ガスの発生部と連通しており、コークス炉ガス11をフード2に向かって通している。フード2は、ブリーダー管3から送気されてきたコークス炉ガス11を、その上端部2Aから大気中へと放出する。また、ブリーダー管3の上端部3Aは、フード2の内側に内包されている。具体的には、フード2の下端部2Bは、ブリーダー管3の上端部3Aよりも下側に位置することで、フード2の内側にブリーダー管3が内包される領域が形成される。このフード2の内側にブリーダー管3が内包される領域では、フード2の内壁とブリーダー管3の外壁との間に間隙5が形成され、後述する吹込み管4の先端部が配置されている。この間隙は、5~20cm程度である。なお、本発明の対象とするブリーダー管3の形状は、円筒状であり、外径が610~1000mm、内径が600~990mmで、高さが4~7mである。
【0018】
[フード]
フード2は、前述したように、ブリーダー管3から送気されてきたコークス炉ガス11を、その上端部2Aから大気中へと放出する。また、フード2の下端部2Bは、ブリーダー管3の上端部3Aよりも下側に位置することで、フード2の内側にブリーダー管3が内包されている。
【0019】
フード2の形状は、円筒状であり、その外径は810~1400mm、内径は800~1390mmで、高さは800~1500mmである。
【0020】
なお、フード2の上端部2Aの構造は、開放されている。また、フードとしては、少なくとも1つ備えられていればよく、2つ以上、例えば、図2に示すように、二重構造のフードであってもよい。二重構造、三重構造とすることで随伴ガスを取り込む開口部を増やすことができるので好ましい。
【0021】
さらに、フード2の内部の、例えば中間辺りの内壁には、コークス炉放散ガスであるコークス炉ガス11に点火して燃焼させるための点火装置6が設けられており、燃焼した火炎が風による立ち消えで消火した際に直ちに着火し、有害な可燃性ガス、あるいは煤などの黒煙が発生しないようになっている。
【0022】
[吹込み管]
本発明においては、ブリーダー管3とフード2とによって形成される前記間隙5からフード2の内側へ、コークス炉ガスの燃焼を促進するためのガス(本明細書では、「燃焼促進ガス」という。)を注入し噴出することのできる吹込み管4が設けられている。
【0023】
この吹込み管4の先端部(以下、単に「吹込み管」という場合がある。)は、吹込み管4から噴出される燃焼促進ガスがブリーダー管3の外壁に衝突するように、鉛直方向に対してブリーダー管3側に傾斜させて、ブリーダー管3の円周方向に複数本配置されている。そして、ブリーダー管3の円周方向に複数本配置された吹込み管4のうち、大気の流れの方向である風向きに応じて、風上側に配置された吹込み管4を選択し、その吹込み管から燃焼促進ガスを噴出することが本発明の特徴である。
【0024】
ここで、先端部とは、先端部の吐出口から0~20cmの部分をいう。この範囲であれば、燃焼促進ガスを安定して噴出することができるので、好ましい。吹込み管の先端部の形状は、直径(内径)が1~5cmで、長さが1~50cmであり、吹込み管の吐出口の形状・構造は、特に限定されない。
【0025】
[燃焼促進ガス]
風上側に配置された吹込み管4は、燃焼促進ガスを圧送することができるように、例えば図示されていないコンプレッサー等に接続されていればよい。この燃焼促進ガスは、気体であれば特に制限されないが、フード2内における爆発や不完全燃焼を防ぐために、非可燃性のガスであることが好ましい。非可燃性ガスの中でも、特に、空気、窒素ガス、及び水蒸気の少なくとも一種以上からなるガスが特に好ましい。
【0026】
燃焼促進ガスの噴出する際の流量は、吹込み管1本当たりコークス炉放散ガス流量の10~30%とし、前記噴出する燃焼促進ガスの流速は、100~300m/sとするのが好ましい。吹込み管1本当たりの燃焼促進ガスの流量がコークス炉放散ガス流量の10%未満、あるいは燃焼促進ガスの流速が100m/s未満では、コークス炉ガスの燃焼排出時に不完全燃焼が生じ、コークス炉放散ガス流量の30%超え、あるいは燃焼促進ガスの流速が300m/sを超えると、空気などを送るためのコンプレッサーの容量や台数が多くなり設備費用が過大となる。より好ましくは、燃焼促進ガスの流量がコークス炉放散ガス流量の15~20%であり、燃焼促進ガスの流速が100~150m/sである。
【0027】
吹込み管4から燃焼促進ガスを吹き込む際、燃焼促進ガスだけでなく、ガスの粘性の効果により、燃焼促進ガスの周囲から巻き込まれて間隙5へと流入する空気等のガス(以下、「随伴ガス」ともいう。)の流れが発生する。これにより、燃焼促進ガスに加えて、多量の随伴ガスがフード2に持ち込まれることになる。
【0028】
風上側に配置された吹込み管4から間隙5に注入された燃焼促進ガス及び随伴ガスは、ブリーダー管3の外壁に対して斜め上方に向けて衝突し、ブリーダー管3の外壁に沿って上がっていき、やがてブリーダー管3の内側から送られてくるコークス炉放散ガス(コークス炉ガス)11と、フード2の内側において混ざりあい、攪拌される。
【0029】
[吹込み管の配置]
ブリーダー管3の円周方向に複数本配置された吹込み管4のうち、風上側に配置された吹込み管4を選択し、ブリーダー管3の円周方向の特定の部分に集中して配置して燃焼促進ガスを噴出させるのが好ましい。
【0030】
フード2とブリーダー管3の間隙5から噴射された燃焼促進ガス(噴流)は、フード内壁に沿って上昇する際、ブリーダー管3の内側から送られてくるコークス炉放散ガス11がフード2の内壁に向かって引き込まれる現象が生じる。これは、噴流が粘性の効果により周りの流体を引き込むことにより説明され、噴流の近くに、壁面が平行に置かれるとき、噴流と壁との間の流体が引き込みの作用により流れ去って負圧となり、不足する分を埋めるように、噴流が壁に引き寄せられる効果(以下、「コアンダ効果」という。)によるものである。図3にこの現象を示した。図中の矢印がガスの流れ(向き)を表している。
【0031】
コークス炉放散ガス11の流れは、吹込み管4の配置された円周方向の所定の箇所のフード2の内壁側に寄せられながら流路を狭めて偏流となり、次第に流速を早めながら上昇する。
【0032】
一方、吹込み管4が配置されていない円周方向の位置に対してフード2の中心軸線を挟んで対向する位置においては、フード2の内側で偏流するコークス炉放散ガス11の流れに向かって、フード2の開放端部(上端部2A)より大気(空気)がフード2の内側に引き込まれ、空気とコークス炉放散ガス11が攪拌され、火炎の内側に酸素が供給される。さらに、コークス炉放散ガス11の流れがフード2から放出された直後も、同様に火炎の内側への大気(空気)が引き込まれ、酸素供給の効果が持続し、コークス炉放散ガス11の燃焼を促進できる。
【0033】
さらに、吹込み管4によるコアンダ効果により立ち上がった噴流は、コークス炉放散ガス11および周辺の大気を引き込んで増速しているので、いわば噴流の壁7(以下、「噴流壁」ともいう。)となる。
【0034】
[吹込み管の傾斜配置]
本発明の吹込み管4は、配管から噴出される燃焼促進ガスの噴流が、ブリーダー管3の外壁に斜め下方より衝突するようにブリーダー管3の管軸線に対して傾斜配置されるのが好ましい。
【0035】
図4(b)に示すように、吹込み管4をブリーダー管3方向に傾斜させて配置し、吹込み管4から噴出される燃焼促進ガスの噴流を前記ブリーダー管3の外壁に衝突させることにより、ブリーダー管3の円周方向に分散させて噴流幅を広げることができる。これに対し、図4(a)は、垂直吹込みの場合であって、噴流の速度は大きいが、噴流が壁に当たることなく広がらないために、噴流幅は狭いままである。図4(b)の斜め吹込みでは、燃焼促進ガスの噴流がブリーダー管3の外壁に当たると、噴流の速度は下がって拡散し噴流の範囲が周方向に薄く広がる。そして、噴流の範囲が周方向に広がると、噴流と大気とが接触する面積が増えるので、燃焼促進ガスの周囲から巻き込まれて間隙5へと流入する空気等の随伴ガスが増加する。この結果、フード2の内部に巻き込まれる外部からの大気の量が増加し、より強固な噴流壁を形成できる。
【0036】
また、吹込み管4から噴出される燃焼促進ガスの噴流は、吐出口(吹込み管の先端)から噴射されたあと、前記ブリーダー管3の外壁に傾斜させて衝突させることで、ブリーダー管3の外壁に周方向に薄く広がりつつ、ブリーダー管3の外壁に沿って上昇する。そして、フード2の内壁に沿って上昇する整流化されたガス流となり、コアンダ効果を高められ、より多くの空気を巻き込むことができるので、さらに強固な噴流壁を形成できる。
【0037】
図5の(a)に垂直吹込み(傾斜角度α=0°)、(b)に斜め吹込み(傾斜角度α=30°)の場合の燃焼促進ガスの噴流、コークス炉放散ガスおよび大気(空気)の流速分布(z方向:鉛直方向)を示す。この図5より、(a)垂直吹込みの場合、吹込み管4から噴出される燃焼促進ガスの噴流は、吐出口から噴射されたあと、吹込み管4の軸心半径方向に扇状に広がるが、(b)斜め吹込みの場合、ブリーダー管3の外壁に噴流を衝突されることにより整流化され、図中の(流速15m/sの)噴流の厚み(Wb)は、(a)垂直吹込みの噴流の厚み(Wa)の約30%であった。この結果、鉛直方向の速度分布から、コアンダ効果によるフード上方の大きな偏流が確認された。
【0038】
[吹込み管の傾斜角度]
図6に示すように、吹込み管4の傾斜角度〔α〕として、吹込み管4の軸線方向がブリーダー管3の軸線方向に対して、10°~30°の範囲とすることが好ましい。吹込み管4の傾斜角度が10°よりも小さいと、ブリーダー管3の外壁に噴流を衝突させることによる整流化作用を得にくくなる。また、吹込み管4の傾斜角度が30°よりも大きいと、衝突した噴流の鉛直方向の上方へ向かう流れのほかに、鉛直方向の下方へ向かう流れ(バックフロー流)が増加し、ブリーダー管3とフード2との間隙5から取り込まれる随伴ガスの流入を阻害するので、かえって強固な噴流壁の形成とコークス炉ガス11の完全燃焼を阻害するからである。より好ましくは、20°~30°である。
【0039】
[吹込み管の配置本数]
吹込み管4は、ブリーダー管3の円周方向に等間隔で3本以上配置することが好ましい。より好ましくは、4本以上である。その本数が16本を超えると設備的なコストが掛かる。また、本数が多くなれば、わずかな風向きの違いにも対応できるが、多くなり過ぎてもその効果は飽和するので、3本~16本が好ましい。
【0040】
[噴流壁]
従来、ブリーダー管3によるコークス炉放散ガス11の燃焼時に発生する火炎は、大気の横風により立ち消えがしばしば発生した。本発明に係る吹込み管4を用いると、コアンダ効果により立ち上がった噴流は、コークス炉放散ガス11および周辺の大気を引き込んで増速しているので、図7に示すように、噴流壁7となり、吹込み管4によるブリーダー管3の円周方向の吹込み位置を風上側とすることによって、横風に対抗する壁が形成され、火炎の立ち消えを防止する効果を有し、耐風能力を向上することができる。
【0041】
この噴流壁7は、フード2の円周方向の広い範囲をカバーできれば、耐風能力が高まるので好ましい。しかしながら、図7(a)のように、吹込み管4がブリーダー管3に垂直方向に配置された場合(垂直吹込み)には、噴流壁7は広がることがなく、耐風能力が劣ってしまうことになる。したがって、図7(b)に示すように、吹込み管4をブリーダー管3方向に傾斜させて配置し、吹込み管4から噴出される燃焼促進ガスの噴流をブリーダー管3の外壁に衝突させ、横方向に一部分散させて噴流幅を広げ、より強固な噴流壁7を形成することができる(斜め吹込み)。
【0042】
[吹込み管開閉手段]
複数の吹込み管4によるブリーダー管3の円周方向の吹込みは、大気の風向きに応じて開閉するのが好ましい。
【0043】
ブリーダー管3の円周方向に隣接する吹込み管4の中間点とブリーダー管3の軸心とを結ぶ線によって間隙を複数の領域に区分し、風向きの風上側に相当する領域内に配置された吹込み管4を選択し、当該選択された吹込み管から前記燃焼促進ガスを噴出するように吹込み管の開閉操作を行うことが好ましい。風向きに応じて、風上側に位置する吹込み管4を開とする操作を行うことにより、風向きが変化に対しても耐風能力を維持することができる。
【0044】
ここで、ガスを噴出させる吹込み管の開閉手段としては、燃焼促進ガスの送風元の配管から各吹込み管の配管へ分岐し、各吹込み管毎に設けた開閉弁によって、ガスの噴出先を切り替えることができる。すなわち、ある吹込み管が風上側に来たときに開閉弁を開とし、風下側になったとき、あるいは風上側から外れたときには、開閉弁を閉とする操作を行う。この開閉弁の操作は、自動でも手動でも構わない。開閉弁には、電動弁やエアシリンダー弁等の遠隔で操作できるものが好ましいが、手動開閉弁であっても構わない。
【0045】
また、風向きは、放散ブリーダー周辺の適当な場所に備えた風向計により、大気の流れ(風)を計測することによって、風向きを知ることができる。開閉弁が電動弁やエアシリンダー弁の場合には、風向計に連動させて、各吹込み管毎に設けた開閉弁の自動制御により操作してもよい。
【0046】
本発明に係る実施形態を、図8図10によりさらに詳しく説明する。
図8は、吹込み管4をブリーダー管3の円周方向に等間隔で4本配置した一例である。吹込み管4(a)~4(d)は、ブリーダー管3の円周方向に互いに90°の角度となる間隔で4か所配置し、大気の流れ(1)~(4)の方向によって、燃焼促進ガスを噴出する吹込み管4(a)~4(d)を切り替えることにより、風上側に噴流壁7を適切に形成し、大気の流れ(風向き)による火炎の立ち消えを防止することができる。
【0047】
具体的には、図8(a)の大気の流れ(1)の場合には、風上側に位置する吹込み管4(a)に切り替えて燃焼促進ガスを噴出することにより、吹込み管4(a)側に噴流壁7が形成されるので、火炎の立ち消えがなくなる。同様に、図8(b)の大気の流れ(2)の場合には、風上側に位置する吹込み管4(b)に切り替えて燃焼促進ガスを噴出することにより、吹込み管4(b)側に噴流壁7が形成される。また、図8(c)の大気の流れ(3)の場合には、風上側に位置する吹込み管4(c)に切り替えて燃焼促進ガスを噴出することにより、吹込み管4(c)側に噴流壁7が形成される。さらに、図8(d)の大気の流れ(4)の場合には、風上側に位置する吹込み管4(d)に切り替えて燃焼促進ガスを噴出することにより、吹込み管4(d)側に噴流壁7が形成されるので、火炎の立ち消えを防ぐことができる。
【0048】
図9は、コークス炉放散ブリーダー周辺の大気の風向きを計測するための風向計16を備え、該風向計16に基づき、吹込み管4(a~d)の開閉手段17(a~d)を制御する制御装置18を備えた装置構成の一例である。コンプレッサー19により圧送される空気を燃焼促進ガスとし、燃焼促進ガスはコンプレッサー19に接続された送付元の配管20から分岐する分岐配管21(a)~21(d)を経由して吹込み管4(a)~4(d)に送られる。分岐配管21(a)~21(d)の途中には、電動弁やエアシリンダー弁等の遠隔操作の可能な開閉手段17(a)~17(d)が設けられている。開閉手段17(a)~17(d)は、制御装置18からの指令に基づいて開閉の操作が行われる。制御装置18には、風向計16により計測された大気の流れ(風向き)を取り込み、大気の流れ(1)~(4)の方向に応じて、開閉手段17(a)~17(d)のうち風上側に位置する開閉手段への開指令を出力し、風上側から外れた開閉手段に対しては閉指令を出力する。例えば、図8(a)に示すように、風向計16が大気の流れ(1)の方向を計測した場合には、吹込み管4(a)に繋がる開閉手段17(a)に対して開指令を出力し、他の吹込み管4(b)~4(d)に繋がる開閉手段17(b)~17(d)には閉指令を出力することで、吹込み管4(a)からのみ燃焼促進ガスが供給され、火炎の立ち消えを防止することができる。
【0049】
図10は、吹込み管4をブリーダー管3の円周方向に等間隔で3本配置した一例である。吹込み管4(a)~4(c)は、ブリーダー管3の円周方向に互いに120°の角度となる間隔で3か所配置し、大気の流れ(1)~(3)の方向によって、燃焼促進ガスを噴出する吹込み管4(a)~4(c)を切り替えることにより、風上側に噴流壁7を適切に形成し、大気の流れ(風向き)による火炎の立ち消えを防止することができる。
【0050】
具体的には、図10(a)の大気の流れ(1)の場合には、風上側に位置する吹込み管4(a)に切り替えて燃焼促進ガスを噴出することにより、吹込み管4(a)側に噴流壁7が形成されるので、火炎の立ち消えがなくなる。同様に、図10(b)の大気の流れ(2)の場合には、風上側に位置する吹込み管4(b)に切り替えて燃焼促進ガスを噴出することにより、吹込み管4(b)側に噴流壁7が形成される。また、図10(c)の大気の流れ(3)の場合には、風上側に位置する吹込み管4(c)に切り替えて燃焼促進ガスを噴出することにより、吹込み管4(c)側に噴流壁7が形成されるので、火炎の立ち消えを防ぐことができる。
【0051】
なお、吹込み管の配置本数は、3本よりも4本の方が風向きの違いに対応する種類が多いことから、風向きのわずかなズレにも対応しやすいので、好ましい。
【実施例
【0052】
以下に、本発明を実施例にて説明する。本実施例は、シミュレーションにより、放散ブリーダーによるコークス炉ガスの燃焼を実施し、風速が1、3および5m/sの横風(吹込み管が横風を受ける側に配置された場合)と風上(吹込み管が風上側に配置された場合)とを模擬した大気の流れを生じさせた時の、放散ブリーダーの耐風能力(火炎の状況)を、吹込み管なし(比較例)と吹込み管あり(本発明例)で比較した。ここで、使用した放散ブリーダーの形状は、ブリーダー管が(外径)114.3mm、(内径)105.3mm、(高さ)1043mmであり、フードが(外径)139.8mm、(内径)130.8mm、(高さ)141.0mmである。したがって、ブリーダー管とフードとの間隙は、0.825cmである。また、吹込み管は4本配置し、ブリーダー管への傾斜角度は、30°とした。吹込み管先端部の内径は0.8cmで長さは30cmとした。
【0053】
シミュレーションによる耐風能力(火炎の状況)の結果を図11および図12に示す。図11が吹込み管が横風を受ける側に配置した場合であって、図12が吹込み管が風上側に配置した場合である。図11(a)と図12(a)は、吹込み管と風向きの状況を示した模式図であり、シミュレーション結果を図11(b)および図12(b)に示した。図11(b)および図12(b)の中の個々の図は、放散ブリーダーの垂直断面を横から観測した状況を示している。火炎温度の分布状況は、黒白の濃淡で表示し、火炎温度が高い部分を濃い黒色で表示した。したがって、大気の風によって火炎が立ち消えた場合や火炎が低温の場合には、黒く表示されない。耐風能力は、この火炎の状況から判定し、火炎が立ち消えることなく継続している場合を○で、火炎が立ち消えた場合を×として示した。これらの結果から、高温範囲が大きくかつ垂直に伸びているほど火炎が安定していることを示している。
【0054】
これらの結果を表1に整理した。
【0055】
【表1】
【0056】
これによると、図11の横風の場合、比較例では、風速3m/s以上で火炎は立ち消えたが、本発明例では、風速3m/sでは立ち消えはなく火炎は継続しており、風速5m/sになって立ち消えが起こったが、比較例よりも横風に対して耐風能力が向上した。
【0057】
次に、図12の風上の場合、比較例では、風速3m/s以上で火炎は立ち消えたが、本発明例では、風速5m/sでも火炎が立ち消えることはなく、比較例よりも耐風能力が大きく向上した。
【0058】
以上より、本発明により、燃焼促進ガスを吹込み管により風上側から噴出することにより、火炎の揺らぎを抑制し、火炎の立ち消えがなくなり、燃焼を継続し続けることができた。
【符号の説明】
【0059】
1 放散ブリーダー
2 フード
2A フード上端部
2B フード下端部
3 ブリーダー管
3A ブリーダー管上端部
3B ブリーダー管下端部
4 吹込み管(吹込み管先端部)
4(a)、4(b)、4(c)、4(d) 吹込み管
5 間隙(フード2とブリーダー管3の間隙)
6 点火装置
7 噴流壁
10 コークス炉
11 コークス炉ガス(コークス炉放散ガス)
12 炭化室
13 燃焼室
14 上昇管
15 ドライメーン
16 風向計
17(a)、17(b)、17(c)、17(d) 開閉手段
18 制御装置
19 コンプレッサー
20 配管
21(a)、21(b)、21(c)、21(d) 分岐配管
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14