特許 7563346 積層コネクタ

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2024-09-30

(45)【発行日】2024-10-08

(54)【発明の名称】積層コネクタ

(51)【国際特許分類】

   H01R 13/514 20060101AFI20241001BHJP

【ＦＩ】

H01R13/514

【請求項の数】 6

(21)【出願番号】P 2021149877

(22)【出願日】2021-09-15

(65)【公開番号】P2023042646

(43)【公開日】2023-03-28

【審査請求日】2024-01-30

(73)【特許権者】

【識別番号】395011665

【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所

(73)【特許権者】

【識別番号】000183406

【氏名又は名称】住友電装株式会社

(73)【特許権者】

【識別番号】000002130

【氏名又は名称】住友電気工業株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】110000497

【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所

(72)【発明者】

【氏名】宮村 哲矢

【審査官】濱田 莉菜子

(56)【参考文献】

【文献】特開２００９－２９５４２３（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開平１０－０２７６４４（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２００３－２２３９４４（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１０－２１２１９０（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１２－１６９１５７（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１１－０７０８４５（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１０－１２３５２６（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｈ０１Ｒ１３／４０－１３／５３３

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

偏平な形状の第１ハウジングと、
偏平な形状であり、前記第１ハウジングに積層される第２ハウジングとを備え、
前記第１ハウジング及び前記第２ハウジングは、互いに異なる形態をなし、積層方向に交互に積層され、
前記第１ハウジングは、前記第１ハウジングと前記第２ハウジングの前記積層方向と交差する方向へ片持ち状に延出した弾性変形可能な第１弾性ロック片と、弾性変形不能な第１ロック部とを有し、
前記第２ハウジングは、前記積層方向と交差する方向へ片持ち状に延出した弾性変形可能な第２弾性ロック片と、弾性変形不能な第２ロック部とを有し、
前記第１弾性ロック片と前記第２ロック部との係止、又は前記第２弾性ロック片と前記第１ロック部との係止によって、前記第１ハウジングと前記第２ハウジングが積層状態に保持されており、
前記第２ロック部は、前記積層方向の一方側に積層される前記第１ハウジングの前記第１弾性ロック片に対して前記積層方向に交差する方向の一方側で係止し、
前記第２弾性ロック片は、前記積層方向の他方側に積層される前記第１ハウジングの前記第１ロック部に対して前記積層方向に交差する方向の他方側で係止し、
前記第１ロック部は、前記積層方向の一方側に積層される前記第２ハウジングの前記第２弾性ロック片に対して前記積層方向に交差する方向の他方側で係止し、
前記第１弾性ロック片は、前記積層方向の他方側に積層される前記第２ハウジングの前記第２ロック部に対して前記積層方向に交差する方向の一方側で係止する積層コネクタ。

【請求項2】

前記第１弾性ロック片が、前記第１ハウジングにおける積層方向と平行な外面に沿うように配置され、
前記第２弾性ロック片が、前記第２ハウジングにおける積層方向と平行な外面に沿うように配置されている請求項１に記載の積層コネクタ。

【請求項3】

前記第１弾性ロック片と前記第２ロック部との係止、又は前記第２弾性ロック片と前記第１ロック部との係止が行われるときにおける、前記第１ハウジングと前記第２ハウジングの相対移動方向は、前記第１弾性ロック片及び前記第２弾性ロック片の延出方向と平行な方向である請求項１又は請求項２に記載の積層コネクタ。

【請求項4】

前記第１ハウジングと前記第２ハウジングには、前記第１ハウジングと前記第２ハウジングの前記相対移動方向と平行な方向に延びるガイド部が形成されている請求項３に記載の積層コネクタ。

【請求項5】

前記ガイド部によるガイド長は、前記ガイド部の長さ方向において前記第１ハウジング及び前記第２ハウジングの全長よりも短い寸法である請求項４に記載の積層コネクタ。

【請求項6】

前記第１ハウジングと前記第２ハウジングには、端子金具を前記積層方向に露出させた状態で収容する端子収容部が形成されている請求項１から請求項５のいずれか１項に記載の積層コネクタ。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本開示は、積層コネクタに関するものである。

【背景技術】

【0002】

特許文献１には、２つのプレート状ハウジングを積層して構成される積層コネクタが開示されている。一方のプレート状ハウジングに形成した弾性変形可能な係合片と、他方のプレート状ハウジングの凸部とを係合させることによって、両プレート状ハウジングが積層状態に保持されている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【文献】特開２００８－８４６７２号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

係合片は、片持ち状に延出した形状である。係合片の弾性変形時における破損を防止するために、係合片の延出寸法をある程度確保する必要がある。係合片の延出方向は、両プレート状ハウジングの積層方向と同じ方向であるため、特許文献１の積層コネクタは、積層方向における小型化を図ることが困難である。

【0005】

本開示の積層コネクタは、上記のような事情に基づいて完成されたものであって、積層方向における小型化を図ることを目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0006】

本開示の積層コネクタは、
偏平な形状の第１ハウジングと、
偏平な形状であり、前記第１ハウジングに積層される第２ハウジングとを備え、
前記第１ハウジングは、前記第１ハウジングと前記第２ハウジングの積層方向と交差する方向へ片持ち状に延出した弾性変形可能な第１弾性ロック片と、弾性変形不能な第１ロック部とを有し、
前記第２ハウジングは、前記積層方向と交差する方向へ片持ち状に延出した弾性変形可能な第２弾性ロック片と、弾性変形不能な第２ロック部とを有し、
前記第１弾性ロック片と前記第２ロック部との係止、又は前記第２弾性ロック片と前記第１ロック部との係止によって、前記第１ハウジングと前記第２ハウジングが積層状態に保持されている。

【発明の効果】

【0007】

本開示によれば、積層方向における小型化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【0008】

【図1】図１は、実施例１の積層コネクタを斜め左上前方から見た斜視図である。

【図2】図２は、分解状態の積層コネクタを斜め右上前方から見た斜視図である。

【図3】図３は、第２カバーを斜め左下前方から見た斜視図である。

【図4】図４は、第１ハウジングを斜め右上前方から見た斜視図である。

【図5】図５は、第１ハウジングを斜め左下前方から見た斜視図である。

【図6】図６は、第２ハウジングを斜め右上前方から見た斜視図である。

【図7】図７は、第２ハウジングを斜め左下前方から見た斜視図である。

【図8】図８は、端子金具を斜め右上前方から見た斜視図である。

【図9】図９は、端子金具を斜め左下前方から見た斜視図である。

【図10】図１０は、第１ハウジングに端子金具を取り付けた状態を斜め右上前方から見た斜視図である。

【図11】図１１は、第２ハウジングに端子金具を取り付けた状態を斜め右上前方から見た斜視図である。

【図12】図１２は、第１ハウジングと第２ハウジングの組付け途中の状態を斜め右上前方から見た斜視図である。

【図13】図１３は、第１ハウジングと第２ハウジングを組み付けた状態を斜め右上前方から見た斜視図である。

【図14】図１４は、第１ハウジングと第２ハウジングを組み付けた状態の正断面図である。

【図15】図１５は、図１４のＡ－Ａ線断面図である。

【発明を実施するための形態】

【0009】

［本開示の実施形態の説明］
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。
本開示の積層コネクタは、
（１）偏平な形状の第１ハウジングと、偏平な形状であり、前記第１ハウジングに積層される第２ハウジングとを備え、前記第１ハウジングは、前記第１ハウジングと前記第２ハウジングの積層方向と交差する方向へ片持ち状に延出した弾性変形可能な第１弾性ロック片と、弾性変形不能な第１ロック部とを有し、前記第２ハウジングは、前記積層方向と交差する方向へ片持ち状に延出した弾性変形可能な第２弾性ロック片と、弾性変形不能な第２ロック部とを有し、前記第１弾性ロック片と前記第２ロック部との係止、又は前記第２弾性ロック片と前記第１ロック部との係止によって、前記第１ハウジングと前記第２ハウジングが積層状態に保持されている。本開示の積層コネクタの第１弾性ロック片と第２弾性ロック片は、第１ハウジングと第２ハウジングの積層方向と交差する後方へ片持ち状に延出した形状である。第１弾性ロック片と第２弾性ロック片が積層方向へ延出しているものに比べると、本開示の積層コネクタは、積層方向における小型化を図ることができる。

【0010】

（２）前記第１弾性ロック片が、前記第１ハウジングにおける積層方向と平行な外面に沿うように配置され、前記第２弾性ロック片が、前記第２ハウジングにおける積層方向と平行な外面に沿うように配置されていることが好ましい。この構成によれば、第１弾性ロック片と第２弾性ロック片が、第１ハウジング及び第２ハウジングにおける積層方向と平行な外面から突出しているものに比べると、両ハウジングを積層方向に見た積層方向視において、小型化を図ることができる。

【0011】

（３）前記第１弾性ロック片と前記第２ロック部との係止、又は前記第２弾性ロック片と前記第１ロック部との係止が行われるときにおける、前記第１ハウジングと前記第２ハウジングの相対移動方向は、前記第１弾性ロック片及び前記第２弾性ロック片の延出方向と平行な方向であることが好ましい。この構成によれば、第１弾性ロック片と第２ロック部が係止するときに、第１弾性ロック片が捻れるように弾性変形することを防止できる。第２弾性ロック片と第１ロック部が係止するときに、第２弾性ロック片が捻れるように弾性変形することを防止できる。

【0012】

（４）（３）において、前記第１ハウジングと第２ハウジングには、前記第１ハウジングと前記第２ハウジングの相対移動方向と平行な方向に延びるガイド部が形成されていることが好ましい。この構成によれば、第１ハウジングと第２ハウジングのスライド時の相対移動時における位置関係が、ガイド部によって安定するので、第１弾性ロック片と第２ロック部との係止、又は第２弾性ロック片と第１ロック部との係止を、確実に行うことができる。

【0013】

（５）（４）において、前記ガイド部によるガイド長は、前記ガイド部の長さ方向において前記第１ハウジング及び前記第２ハウジングの全長よりも短い寸法であることが好ましい。この構成によれば、第１ハウジングと第２ハウジングのスライド量が小さくて済むので、両ハウジングを組み付けるときの作業性が良い。

【0014】

（６）前記第１ハウジングと前記第２ハウジングには、端子金具を前記積層方向に露出させた状態で収容する端子収容部が形成されていることが好ましい。この構成によれば、端子金具を積層方向に露出させずに収容した状態で収容するものに比べると、積層方向において小型化を図ることができる。

【0015】

［本開示の実施形態の詳細］
［実施例１］
本開示を具体化した実施例１を、図１～図１５を参照して説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。本実施例１において、前後の方向については、図１～１３，１５におけるＸ軸の正方向を前方と定義する。左右の方向については、図１～１４におけるＹ軸の正方向を右方と定義する。上下の方向については、図１～１５におけるＺ軸の正方向を上方と定義する。

【0016】

＜積層コネクタの概要＞
本実施例１の積層コネクタは、車両に搭載されるＣＡＮ（Controller Area Network）や車両以外に配索される伝送線路等において、ジョイントコネクタとして機能するものである。図１に示すように、積層コネクタは、全体として直方形をなす。図２に示すように、１つの積層コネクタは、１つの積層ハウジング１０と、複数対の端子金具６０とを組み付けて構成されている。１つの積層ハウジング１０は、複数の第１ハウジング１１と複数の第２ハウジング３０と１つの第１カバー５０と１つの第２カバー５３を、左右方向に積層して組み付けることによって構成されている。第１ハウジング１１の数と第２ハウジング３０の数と端子金具６０の対数は、同じ数である。

【0017】

積層ハウジング１０を組み付けた状態では、第１カバー５０は最も左に配置され、第２カバー５３が最も右に配置される。第１カバー５０の右隣りには、第２ハウジング３０が配置され、第２カバー５３の左隣りには第１ハウジング１１が配置される。第１カバー５０と第２カバー５３の間には、同数の第１ハウジング１１と第２ハウジング３０が左右方向に交互に並ぶように配置される。

【0018】

＜第１ハウジング１１＞
第１ハウジング１１は、合成樹脂製の単一部品である。図４，５に示すように、第１ハウジング１１は、前後方向の奥行寸法及び上下方向の高さ寸法に対して、左右方向の幅寸法が小さい偏平な形状をなす。第１ハウジング１１は、第１板状基部１２と、第１前壁部１３と、第１上壁部１４と、第１下壁部１５と、第１幅広部１８と、第１弾性ロック片１９とを有する。第１ハウジング１１を左右方向から見た側面視において、第１板状基部１２は、長方形をなす。第１前壁部１３は、上下方向に細長い形状であり、第１板状基部１２の前端縁に沿うように配置されている。第１前壁部１３における右側部位は、第１板状基部１２から右方へリブ状に張り出している。

【0019】

第１上壁部１４は、前後方向に細長い形状であり、第１板状基部１２の上端縁に沿うように配置されている。第１上壁部１４における右側部位は、第１板状基部１２から右方へリブ状に張り出している。第１上壁部１４の後端部には第１張出部１６が形成されている。第１張出部１６における左側部位は、第１板状基部１２から左方へ張り出している。第１張出部１６の上面（外面）には、上方へ突出した突起状の第１ロック部１７が形成されている。

【0020】

第１下壁部１５は、前後方向に細長い形状であり、第１板状基部１２の下端縁に沿うように配置されている。第１下壁部１５における右側部位は、第１板状基部１２から右方へリブ状に張り出している。第１幅広部１８は、第１下壁部１５の外面（下面）に沿うように配置されている。第１幅広部１８における右側部位は、第１下壁部１５よりも右方へリブ状に張り出している。第１幅広部１８のうち後端部を除いた領域は、第１下壁部１５の外面に連なっている。

【0021】

第１幅広部１８の後端部は、第１弾性ロック片１９として機能する。第１弾性ロック片１９は、第１下壁部１５の外面（下面）から下方へ離隔しており、後方へ片持ち状に延出した形状である。第１弾性ロック片１９の延出方向は、積層ハウジング１０の積層方向（左右方向）と直交する方向であり、第１ハウジング１１の外面（下面）に沿った方向である。第１弾性ロック片１９は、第１ロック孔２０を有し、第１弾性ロック片１９の前端を支点として下方へ弾性変位することが可能である。

【0022】

第１板状基部１２の右面には、上下方向に間隔を空けた３つの第１仕切壁２１が形成されている。前後方向における第１仕切壁２１の形成範囲は、第１前壁部１３から第１板状基部１２の後端に至る領域である。第１板状基部１２には、３つの第１仕切壁２１によって区画された上下一対の第１端子収容部２２が形成されている。第１端子収容部２２は、前後方向に細長く延びており、第１ハウジング１１の右方へ開放されたキャビティを有する。第１端子収容部２２の上面には、前後一対の第１位置決め凹部２３が形成されている。第１板状基部１２には、第１板状基部１２を左右方向に貫通する上下一対の第１連通孔２４が形成されている。上側の第１連通孔２４は、上側の第１端子収容部２２と連通している。下側の第１連通孔２４は下側の第１端子収容部２２と連通している。

【0023】

第１板状基部１２の右面には、前後方向に細長く延びた上下一対の第１ガイド溝２５が形成されている。上側の第１ガイド溝２５は、第１板状基部１２の右面と、第１上壁部１４と、第１上壁部１４の右側縁から下方へ突出した第１ガイド壁２６とによって構成されている。下側の第１ガイド溝２５は、第１板状基部１２の右面と、第１下壁部１５と、第１下壁部１５の右側縁から上方へ突出した第１ガイド壁２６とによって構成されている。第１ガイド壁２６には、前後方向に間隔を空けた２つの第１切欠部２７が形成されている。

【0024】

第１板状基部１２は、第１板状基部１２の左面から左方へ張り出した第１厚肉部２８を有する。第１厚肉部２８の上面には、上方へ突出した３つの第１ガイドリブ２９が、前後方向に間隔を空けて形成されている。第１厚肉部２８の下面には、下方へ突出した３つの第１ガイドリブ２９が、前後方向に間隔を空けて形成されている。第１ガイド溝２５と第１ガイド壁２６と第１ガイドリブ２９は、第１ハウジング１１と第２ハウジング３０を組み付ける際に、両ハウジング１１，３０の位置関係を安定させるためのガイド部として機能する。

【0025】

＜第２ハウジング３０＞
第２ハウジング３０は、合成樹脂製の単一部品である。図６，７に示すように、第２ハウジング３０は、前後方向の奥行寸法及び上下方向の高さ寸法に対して、左右方向の幅寸法が小さい偏平な形状をなす。第２ハウジング３０は、第２板状基部３１と、第２前壁部３２と、第２上壁部３３と、第２下壁部３４と、第２幅広部３５と、第２弾性ロック片３６とを有する。第２ハウジング３０を左右方向から見た側面視において、第２板状基部３１は、長方形をなす。第２前壁部３２は、上下方向に細長い形状であり、第２板状基部３１の前端縁に沿うように配置されている。第２前壁部３２における右側部位は、第２板状基部３１から右方へリブ状に張り出している。

【0026】

第２上壁部３３は、前後方向に細長い形状であり、第２板状基部３１の上端縁に沿うように配置されている。第２上壁部３３における右側部位は、第２板状基部３１から右方へリブ状に張り出している。第２幅広部３５は、第２上壁部３３の外面（上面）に沿うように配置されている。第２幅広部３５における右側部位は、第２上壁部３３よりも右方へリブ状に張り出している。第２幅広部３５のうち後端部を除いた領域は、第２上壁部３３の外面に連なっている。

【0027】

第２幅広部３５の後端部は、第２弾性ロック片３６として機能する。第２弾性ロック片３６は、第２上壁部３３の外面（上面）から上方へ離隔しており、後方へ片持ち状に延出した形状である。第２弾性ロック片３６の延出方向は、積層ハウジング１０の積層方向（左右方向）と直交する方向であり、第２ハウジング３０の外面（上面）に沿った方向である。第２弾性ロック片３６は、第２ロック孔３７を有し、第２弾性ロック片３６の前端を支点として上方へ弾性変位することが可能である。

【0028】

第２下壁部３４は、前後方向に細長い形状であり、第２板状基部３１の下端縁に沿うように配置されている。第２下壁部３４における右側部位は、第２板状基部３１から右方へリブ状に張り出している。第２下壁部３４の後端部には第２張出部３８が形成されている。第２張出部３８における左側部位は、第２板状基部３１から左方へ張り出している。第２張出部３８の下面（外面）には、下方へ突出した突起状の第２ロック部３９が形成されている。

【0029】

第１弾性ロック片１９の延出方向と第２弾性ロック片３６の延出方向は、同じ方向である。第１ハウジング１１における第１弾性ロック片１９の位置と、第２ハウジング３０における第２弾性ロック片３６の位置は、上下方向において互いに逆の位置関係である。第１ハウジング１１における第１ロック部１７の位置と、第２ハウジング３０における第２ロック部３９の位置は、上下方向において互いに逆の位置関係である。

【0030】

第２板状基部３１の右面には、上下方向に間隔を空けた３つの第２仕切壁４０が形成されている。前後方向における第２仕切壁４０の形成範囲は、第２前壁部３２から第２板状基部３１の後端に至る領域である。第２板状基部３１には、３つの第２仕切壁４０によって区画された上下一対の第２端子収容部４１が形成されている。第２端子収容部４１は、前後方向に細長く延びており、第２ハウジング３０の右方へ開放されたキャビティを有する。第２端子収容部４１の上面には、前後一対の第２位置決め凹部４２が形成されている。第２板状基部３１には、第２板状基部３１を左右方向に貫通する上下一対の第２連通孔４３が形成されている。上側の第２連通孔４３は、上側の第２端子収容部４１と連通している。下側の第２連通孔４３は下側の第２端子収容部４１と連通している。

【0031】

第２板状基部３１の右面には、前後方向に細長く延びた上下一対の第２ガイド溝４４が形成されている。上側の第２ガイド溝４４は、第２板状基部３１の右面と、第２上壁部３３と、第２上壁部３３の右側縁から下方へ突出した第２ガイド壁４５とによって構成されている。下側の第２ガイド溝４４は、第２板状基部３１の右面と、第２下壁部３４と、第２下壁部３４の右側縁から上方へ突出した第２ガイド壁４５とによって構成されている。第２ガイド壁４５には、前後方向に間隔を空けた２つの第２切欠部４６が形成されている。

【0032】

第２板状基部３１は、第２板状基部３１の左面から左方へ張り出した第２厚肉部４７を有する。第２厚肉部４７の上面には、上方へ突出した３つの第２ガイドリブ４８が、前後方向に間隔を空けて形成されている。第２厚肉部４７の下面には、下方へ突出した３つの第２ガイドリブ４８が、前後方向に間隔を空けて形成されている。第２ガイド溝４４と第２ガイド壁４５と第２ガイドリブ４８は、第１ハウジング１１と第２ハウジング３０を組み付ける際に、両ハウジング１１，３０の位置関係を安定させるためのガイド部として機能する。

【0033】

＜第１カバー５０＞
第１カバー５０は、合成樹脂製の単一部品である。図２に示すように、第１カバー５０は、前後方向の奥行寸法及び上下方向の高さ寸法に対して、左右方向の幅寸法が小さい板状をなす。第１カバー５０は、第１基板部５１と、上縁部５２と、第１下壁部１５と、第１幅広部１８と、第１弾性ロック片１９とを有する。第１カバー５０を左右方向から見た側面視において、第１基板部５１は、長方形をなす。上縁部５２は、前後方向に細長い形状であり、第１基板部５１の上端縁に沿うように配置されている。上縁部５２における右側部位は、第１基板部５１から右方へ張り出している。

【0034】

第１カバー５０の第１下壁部１５は、第１ハウジング１１の第１下壁部１５と同じ形状である。第１下壁部１５は、前後方向に細長い形状であり、第１基板部５１の下端縁に沿うように配置されている。第１下壁部１５における右側部位は、第１基板部５１から右方へリブ状に張り出している。第１幅広部１８の形状、及び第１幅広部１８と第１下壁部１５との位置関係は、第１ハウジング１１と同一である。第１幅広部１８の後端部は、第１弾性ロック片１９として機能する。第１弾性ロック片１９の形状、第１弾性ロック片１９と第１幅広部１８との位置関係、第１弾性ロック片１９と第１下壁部１５との位置関係は、第１ハウジング１１と同一である。

【0035】

第１基板部５１の右面には、前後方向に細長く延びた上下一対の第１ガイド溝２５が形成されている。第１カバー５０の第１ガイド溝２５は、第１ハウジング１１の第１ガイド溝２５と基本形状は同一である。上側の第１ガイド溝２５は、第１基板部５１の右面と、上縁部５２と、上縁部５２の右側縁から下方へ突出した第１ガイド壁２６とによって構成されている。下側の第１ガイド溝２５は、第１基板部５１の右面と、第１下壁部１５と、第１下壁部１５の右側縁から上方へ突出した第１ガイド壁２６とによって構成されている。第１ガイド壁２６には、前後方向に間隔を空けた２つの第１切欠部２７が形成されている。第１カバー５０の第１ガイド溝２５及び第１ガイド壁２６と、第２ハウジング３０の第２ガイドリブ４８は、第２ハウジング３０と第１カバー５０を組み付ける際に、第２ハウジング３０と第１カバー５０の位置関係を安定させるためのガイド部として機能する。

【0036】

＜第２カバー５３＞
第２カバー５３は、合成樹脂製の単一部品である。図２，３に示すように、第２カバー５３は、前後方向の奥行寸法及び上下方向の高さ寸法に対して、左右方向の幅寸法が小さい板状をなす。第２カバー５３の下端縁における後端部には、第２張出部３８が形成されている。第２張出部３８における左側部位は、第２板状基部３１から左方へ張り出している。第２張出部３８の下面（外面）には、下方へ突出した突起状の第２ロック部３９が形成されている。第２カバー５３の第２張出部３８と第２ロック部３９は、第２ハウジング３０の第２張出部３８及び第２ロック部３９と同一形状である。

【0037】

第２カバー５３は、第２カバー５３の左面から左方へ張り出した第２厚肉部４７を有する。第２厚肉部４７の上面には、上方へ突出した３つの第２ガイドリブ４８が、前後方向に間隔を空けて形成されている。第２厚肉部４７の下面には、下方へ突出した３つの第２ガイドリブ４８が、前後方向に間隔を空けて形成されている。第２カバー５３の第２ガイドリブ４８は、第２ハウジング３０の第２ガイドリブ４８と同一の形状である。第２カバー５３の第２ガイドリブ４８と、第１ハウジング１１の第１ガイド溝２５及び第１ガイド壁２６は、第１ハウジング１１と第２カバー５３を組み付ける際に、第１ハウジング１１と第２カバー５３の位置関係を安定させるためのガイド部として機能する。

【0038】

＜端子金具６０＞
端子金具６０は、金属板材に曲げ加工等を施して成形された単一部品である。図８，９に示すように、端子金具６０は、全体として前後方向に細長い形状である。端子金具６０の後端側領域にはオープンバレル状の圧着部６１が形成されている。圧着部６１を電線６２の前端部に圧着することによって、端子金具６０と電線６２とが接続されている。

【0039】

端子金具６０の前端側領域には、角筒状の端子本体部６３が形成されている。端子本体部６３には、突起状をなす前後一対の位置決め突起６４が形成されている。一対の位置決め突起６４は、端子本体部６３の上面における前端部と後端部から上方へ突出している。端子本体部６３内には、受圧部６６と弾性接触片６７とからなる接続部６５が設けられている。受圧部６６は、端子本体部６３を構成する下板部から上方へ突出した形状である。弾性接触片６７は、接点部６８と、接点部６８よりも前方に配置された誘導面６９とを有する。接点部６８と受圧部６６は上下方向に対向するように配置されている。

【0040】

端子本体部６３を構成する左側板部には、端子本体部６３の内部と外部を連通させる開口部７０が形成されている。開口部７０は、前後方向に細長いスリット状をなしている。前後方向にける開口部７０の形成範囲は、誘導面６９の前端よりも前方の位置から、接点部６８よりも後方の位置に至る範囲である。端子本体部６３には、端子本体部６３の右外側面よりも右方へ突出した突部７１が形成されている。突部７１は、１つの板状部位を折り返し状に屈曲させた形状である。前後方向において、突部７１と接点部６８は同じ領域に配置されている。

【0041】

＜積層コネクタの組付け手順＞
図１０，１１に示すように、端子金具６０を、第１端子収容部２２に収容することによって第１ハウジング１１に取り付けるとともに、第２端子収容部４１に収容することによって第２ハウジング３０に取り付ける。取り付けた端子金具６０は、第１ハウジング１１又は第２ハウジング３０の右方へ露出する。取り付けた端子金具６０は、位置決め突起６４を第１位置決め凹部２３又は第２位置決め凹部４２に嵌合させることによって、第１ハウジング１１又は第２ハウジング３０に対して前後方向に位置決めされる。位置決め突起６４と第１位置決め凹部２３又は第２位置決め凹部４２との嵌合によって、端子金具６０が第１ハウジング１１又は第２ハウジング３０に取り付けた状態に保持される。

【0042】

次に、第１ハウジング１１と第２ハウジング３０を組み付ける。このとき、図１２に示すように、第１ハウジング１１を右側に、第２ハウジング３０を左側に配置するとともに、第２ハウジング３０を第１ハウジング１１よりも少し前方に配置する。この位置関係を保ったままで、第１ハウジング１１と第２ハウジング３０を左右方向に接近させ、第１ガイドリブ２９を、第２ガイド壁４５の第２切欠部４６から第２ガイド溝４４内に進入させる。この状態を両ハウジング１１，３０の仮組み状態という。

【0043】

両ハウジング１１，３０を仮組みした状態では、第２弾性ロック片３６の後端部が、第１ロック部１７の前方に隣り合うように配置される。第２ハウジング３０に取り付けた端子金具６０の突部７１は、第１ハウジング１１の第１連通孔２４と第１ハウジング１１に取り付けた端子金具６０の開口部７０とを貫通して、第１ハウジング１１に取り付けた端子金具６０の端子本体部６３内に進入する。端子本体部６３内では、突部７１が弾性接触片６７の接点部６８よりも前方に位置する。

【0044】

次に、仮組み状態から、第２ハウジング３０を第１ハウジング１１に対して相対的に後方へスライドさせる。両ハウジング１１，３０が前後方向に相対移動する過程では、第２ガイド溝４４内に収容されている第１ガイドリブ２９が、第２ガイド壁４５に摺接することによってガイド機能が発揮される。このガイド機能によって、両ハウジング１１，３０が左右方向（即ち、積層方向）へ離隔することを規制されるとともに、両ハウジング１１，３０が上下方向（即ち、積層方向と直交する方向）へ相対移動することを規制される。

【0045】

両ハウジング１１，３０が相対移動する間に、第２弾性ロック片３６が第１ロック部１７に乗り上がることによって上方へ弾性変形する。そして、両ハウジング１１，３０が正規の組付け所状態に至ると、第２弾性ロック片３６が第１ロック部１７を通過して弾性復帰し、図１３に示すように、第２ロック孔３７と第１ロック部１７とが嵌合される。この嵌合によって、両ハウジング１１，３０が正規の組付け状態にロックされる。突部７１は、弾性接触片６７と受圧部６６との間に割り込み、弾性接触片６７の弾性復元力によって接点部６８と接触する。これにより、第１ハウジング１１の端子金具６０と第２ハウジング３０の端子金具６０が接続される。

【0046】

上記のようにして１組の第１ハウジング１１と第２ハウジング３０を組み付けた後は、残りの組の第１ハウジング１１と第２ハウジング３０も同様に組み付ける。２組の第１ハウジング１１と第２ハウジング３０を組み付けた後、一方の組の第１ハウジング１１と他方の組の第２ハウジング３０とを組み付ける。このとき、第１ハウジング１１を左側に、第２ハウジング３０を右側に配置するとともに、第１ハウジング１１を第２ハウジング３０よりも少し前方に配置する。この位置関係を保ったままで、第１ハウジング１１と第２ハウジング３０を左右方向に接近させ、第２ガイドリブ４８を、第１ガイド壁２６の第１切欠部２７から第１ガイド溝２５内に進入させることによって、両ハウジング１１，３０を仮組みする。

【0047】

両ハウジング１１，３０を仮組みした状態では、第１弾性ロック片１９の後端部が、第２ロック部３９の前方に隣り合うように配置される。第１ハウジング１１に取り付けた端子金具６０の突部７１は、第２ハウジング３０の第２連通孔４３と第２ハウジング３０に取り付けた端子金具６０の開口部７０とを貫通して、第２ハウジング３０に取り付けた端子金具６０の端子本体部６３内に進入する。端子本体部６３内では、突部７１が弾性接触片６７の接点部６８よりも前方に位置する。

【0048】

次に、第１ハウジング１１を第２ハウジング３０に対して相対的に後方へスライドさせる。両ハウジング１１，３０が前後方向に相対移動する過程では、第１ガイド溝２５内に収容されている第２ガイドリブ４８が、第１ガイド壁２６に摺接することによってガイド機能が発揮される。このガイド機能によって、両ハウジング１１，３０が左右方向（即ち、積層方向）へ離隔することを規制されるとともに、両ハウジング１１，３０が上下方向（即ち、積層方向と直交する方向）へ相対移動することを規制される。

【0049】

両ハウジング１１，３０が相対移動する間に、第１弾性ロック片１９が第２ロック部３９に乗り上がることによって下方へ弾性変形する。そして、両ハウジング１１，３０が正規の組付け所状態に至ると、第１弾性ロック片１９が第２ロック部３９を通過して弾性復帰し、第１ロック孔２０と第２ロック部３９とが嵌合される。この嵌合によって、両ハウジング１１，３０が正規の組付け状態にロックされる。

【0050】

上記のようにして２組の第１ハウジング１１と第２ハウジング３０の組み付けが完了すると、２つの第１ハウジング１１と２つの第２ハウジング３０が左右方向に交互に積層される。この後、積層方向右端に位置する第１ハウジング１１に、第２カバー５３を組み付ける。組み付けの際には、第１ハウジング１１と第２ハウジング３０を組み付けるときと同じ手順で、第１ハウジング１１と第２カバー５３を仮組みする。次に、第１ハウジング１１の第１ガイド溝２５及び第１ガイド壁２６と第２カバー５３の第２ガイドリブ４８とによってガイド機能を発揮させ、第１ハウジング１１と第２カバー５３を前後方向へ相対移動させる。この相対移動によって、第１ハウジング１１の第１弾性ロック片１９と第２カバー５３の第２ロック部３９とが嵌合し、第１ハウジング１１と第２カバー５３が正規の組付け状態にロックされる。

【0051】

次に、積層方向左端に位置する第２ハウジング３０と、第１カバー５０とを組み付ける。組み付けの際には、第１ハウジング１１と第２ハウジング３０を組み付けるときと同じ手順で、第２ハウジング３０と第１カバー５０を仮組みする。次に、第１カバー５０の第１ガイド溝２５及び第１ガイド壁２６と、第２ハウジング３０の第２ガイドリブ４８とによってガイド機能を発揮させ、第２ハウジング３０と第１カバー５０を前後方向へ相対移動させる。この相対移動によって、第１カバー５０の第２弾性ロック片３６と第２ハウジング３０の第２ロック部３９とが嵌合し、第２ハウジング３０と第１カバー５０とが正規の組付け状態にロックされる。以上によって、積層コネクタの組付けが完了する。

【0052】

積層コネクタの組付け手順は、上記の手順に限らない。第１ハウジング１１と第２ハウジング３０の組付け、第１ハウジング１１と第２カバー５３の組付け、及び第２ハウジング３０と第１カバー５０の組付けの順序については、任意に設定することができる。

【0053】

＜実施例１の効果＞
本実施例１の積層コネクタは、偏平な形状の第１ハウジング１１と、偏平な形状であり、前記第１ハウジング１１に積層される第２ハウジング３０とを備えている。第１ハウジング１１は、両ハウジング１１，３０の積層方向（左右方向）と交差する方向（後方）へ片持ち状に延出した弾性変形可能な第１弾性ロック片１９と、弾性変形不能な第１ロック部１７とを有する。第２ハウジング３０は、積層方向と交差する方向（後方）へ片持ち状に延出した弾性変形可能な第２弾性ロック片３６と、弾性変形不能な第２ロック部３９とを有する。第１弾性ロック片１９と第２ロック部３９との係止、又は第２弾性ロック片３６と前記第１ロック部１７との係止によって、両ハウジング１１，３０が積層状態に保持されている。

【0054】

本実施例１の積層コネクタの第１弾性ロック片１９と第２弾性ロック片３６は、第１ハウジング１１と第２ハウジング３０の積層方向と交差する後方へ片持ち状に延出した形状である。第１弾性ロック片と第２弾性ロック片が積層方向へ延出しているものに比べると、本実施例１の積層コネクタは、積層方向における小型化を図ることができる。

【0055】

第１弾性ロック片１９は、第１ハウジング１１における積層方向と平行な外面（下面）に沿うように配置されている。第２弾性ロック片３６は、第２ハウジング３０における積層方向と平行な外面（上面）に沿うように配置されている。この構成によれば、第１弾性ロック片と第２弾性ロック片が、第１ハウジング１１及び第２ハウジング３０における積層方向と平行な外面から突出しているものに比べると、両ハウジング１１，３０を積層方向に見た積層方向視（側面視）における小型化を図ることができる。

【0056】

第１弾性ロック片１９と第２ロック部３９との係止、又は第２弾性ロック片３６と第１ロック部１７との係止が行われるときに、第１ハウジング１１と第２ハウジング３０が相対移動する方向は、第１弾性ロック片１９及び第２弾性ロック片３６の延出方向（後方）と平行な前後方向である。この構成によれば、第１弾性ロック片１９と第２ロック部３９が係止するときに、第１弾性ロック片１９が捻れるように弾性変形することを防止できる。また、第２弾性ロック片３６と第１ロック部１７が係止するときに、第２弾性ロック片３６が捻れるように弾性変形することを防止できる。

【0057】

第１ハウジング１１と第２ハウジング３０には、両ハウジング１１，３０の相対移動方向と平行な方向に延びるガイド部として、第１ガイド溝２５、第１ガイド壁２６、第１ガイドリブ２９、第２ガイド溝４４、第２ガイド壁４５及び第２ガイドリブ４８が形成されている。この構成によれば、両ハウジング１１，３０の相対移動時における位置関係が、これらのガイド部によって安定するので、第１弾性ロック片１９と第２ロック部３９との係止、及び第２弾性ロック片３６と第１ロック部１７との係止を、確実に行うことができる。

【0058】

ガイド部によるガイド長、即ち、ガイド部によって両ハウジング１１，３０がガイドされうる前後方向の長さは、ガイド部の長さ方向（前後方向）において、両ハウジング１１，３０の全長（前後方向の奥行き寸法）よりも短い寸法である。この構成によれば、両ハウジング１１，３０を仮組み状態から正規の組付け状態へ移行させる過程で、両ハウジング１１，３０の相対移動量が小さくて済むので、両ハウジング１１，３０を組み付けるときの作業性が良い。

【0059】

第１ハウジング１１と第２ハウジング３０には、端子金具６０を積層方向（右方）に露出させた状態で収容する第１端子収容部２２と第２端子収容部４１が形成されている。この構成によれば、端子金具６０を積層方向に露出させずに収容した状態で収容するものに比べると、積層方向において小型化を図ることができる。

【0060】

［他の実施例］
本発明は、上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示される。本発明には、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内でのすべての変更が含まれ、下記のような実施形態も含まれることが意図される。
実施例１では、１つの積層コネクタを構成する第１ハウジングの数が２つであるが、１つの積層コネクタを構成する第１ハウジングの数は、１つでもよく、３つ以上でもよい。
実施例１では、１つの積層コネクタを構成する第２ハウジングの数が２つであるが、１つの積層コネクタを構成する第２ハウジングの数は、１つでもよく、３つ以上でもよい。
実施例１では、１つの積層コネクタを構成する第１ハウジングと第２ハウジングの数が同数であるが、１つの積層コネクタを構成する第１ハウジングと第２ハウジングの数の組合せは、第２ハウジングの数が第１ハウジングより１つ少ない組合せでもよい。
実施例１では、第１弾性ロック片が第１ハウジングにおける積層方向と平行な外面（下面）に沿うように配置されているが、第１弾性ロック片は、第１ハウジングの外面（下面）から外方（下方）へ突出していてもよい。
実施例１では、第２弾性ロック片が第２ハウジングにおける積層方向と平行な外面（上面）に沿うように配置されているが、第２弾性ロック片は、第２ハウジングの外面（上面）から外方（上方）へ突出していてもよい。
実施例１では、第１ハウジングと第２ハウジングを弾性ロック片の延出方向と平行な方向（前後方向）に相対移動させることによって、弾性ロック片とロック部との係止を行うが、第１ハウジングと第２ハウジングを弾性ロック片の延出方向と交差する方向（左右方向）に相対移動させることによって、弾性ロック片とロック部との係止を行うようにしてもよい。
ガイド部（ガイド壁とガイドリブ）によるガイド長は、第１ハウジング及び第２ハウジングの全長（前後方向の長さ寸法）と同じ寸法でもよい。
第１ハウジングと第２ハウジングは、ガイド部（ガイド壁とガイドリブ）を有しないものであってもよい。
実施例１では、第１ハウジングの端子収容部が端子金具を露出させた状態で収容するが、第１ハウジングの端子収容部は、端子金具を露出させずに収容する形状でもよい。
実施例１では、第２ハウジングの端子収容部が端子金具を露出させた状態で収容するが、第２ハウジングの端子収容部は、端子金具を露出させずに収容する形状でもよい。

【符号の説明】

【0061】

１０…積層ハウジング
１１…第１ハウジング
１２…第１板状基部
１３…第１前壁部
１４…第１上壁部
１５…第１下壁部
１６…第１張出部
１７…第１ロック部
１８…第１幅広部
１９…第１弾性ロック片
２０…第１ロック孔
２１…第１仕切壁
２２…第１端子収容部（端子収容部）
２３…第１位置決め凹部
２４…第１連通孔
２５…第１ガイド溝（ガイド部）
２６…第１ガイド壁（ガイド部）
２７…第１切欠部
２８…第１厚肉部
２９…第１ガイドリブ（ガイド部）
３０…第２ハウジング
３１…第２板状基部
３２…第２前壁部
３３…第２上壁部
３４…第２下壁部
３５…第２幅広部
３６…第２弾性ロック片
３７…第２ロック孔
３８…第２張出部
３９…第２ロック部
４０…第２仕切壁
４１…第２端子収容部（端子収容部）
４２…第２位置決め凹部
４３…第２連通孔
４４…第２ガイド溝（ガイド部）
４５…第２ガイド壁（ガイド部）
４６…第２切欠部
４７…第２厚肉部
４８…第２ガイドリブ（ガイド部）
５０…第１カバー
５１…第１基板部
５２…上縁部
５３…第２カバー
６０…端子金具
６１…圧着部
６２…電線
６３…端子本体部
６４…位置決め突起
６５…接続部
６６…受圧部
６７…弾性接触片
６８…接点部
６９…誘導面
７０…開口部
７１…突部

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】