(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、解析方法、及び解析プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/903 20190101AFI20241001BHJP
G06F 30/10 20200101ALI20241001BHJP
【FI】
G06F16/903
G06F30/10 100
(21)【出願番号】P 2021200949
(22)【出願日】2021-12-10
【審査請求日】2023-08-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】秋久 大輔
【審査官】松尾 真人
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-243165(JP,A)
【文献】特開2012-043050(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0284176(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06F 30/00-30/398
G06F 111/00-119/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体が移動する世界を解析するための情報処理装置であって、
1又は複数のプロセッサと、
前記世界のセマンティックモデルの情報であって、前記世界を構成する構成要素毎に属性情報を示すセマンティックモデル情報を格納する1又は複数の記憶装置と
を備え、
前記世界の中の空間を特徴付ける空間特徴量は、前記空間の中及び周囲に存在する複数の構成要素の前記属性情報を少なくとも含む項目セットによって定義され、
特定空間は、前記世界の中で前記移動体が特徴的な挙動を示す空間であり、
特定空間特徴量は、前記特定空間を特徴付ける前記空間特徴量であり、
前記1又は複数のプロセッサは、
第1世界に関する前記セマンティックモデル情報に基づいて、前記第1世界の中の前記特定空間の中及び周囲に存在する複数の構成要素を抽出し、前記項目セットによって前記特定空間特徴量を定義し、
第2世界に関する前記セマンティックモデル情報に基づいて、前記第1世界の中の前記特定空間に関する前記特定空間特徴量に類似する前記空間特徴量を有する類似空間を前記第2世界の中から抽出する
ように構成され
、
前記1又は複数のプロセッサは、更に、
前記移動体が前記特徴的な挙動を示す複数の特定空間のそれぞれに関する複数の特定空間特徴量を取得し、
前記複数の特定空間特徴量に基づいて、前記移動体の前記特徴的な挙動と前記項目セットに含まれる各項目との間の相関度を統計的に算出し、
前記特定空間特徴量を定義する前記項目セットから、前記相関度が一定レベル未満である項目を除外する
ように構成される
情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記空間を特徴付ける前記空間特徴量を定義する前記項目セットは、更に、前記空間と前記複数の構成要素のうち少なくとも1つとの位置関係を含む
情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報処理装置であって、
前記空間を特徴付ける前記空間特徴量を定義する前記項目セットは、更に、前記複数の構成要素のうち少なくとも2つの間の位置関係を含む
情報処理装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
前記空間を特徴付ける前記空間特徴量を定義する前記項目セットは、更に、前記空間が置かれた環境条件を含む
情報処理装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
前記空間を特徴付ける前記空間特徴量を定義するために用いられる前記複数の構成要素は、前記空間の中の代表点から所定の距離以内に存在する構成要素である
情報処理装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
前記空間を特徴付ける前記空間特徴量を定義するために用いられる前記複数の構成要素は、前記空間の中に存在する前記移動体の視界に入る構成要素である
情報処理装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
前記第1世界の中の前記特定空間に関する前記特定空間特徴量と前記第2世界の中の空間に関する前記空間特徴量が類似するとは、前記特定空間特徴量を定義する前記項目セットと前記空間特徴量を定義する前記項目セットとの一致度が閾値以上であることである
情報処理装置。
【請求項8】
移動体が移動する世界をコンピュータによって解析する解析方法であって、
セマンティックモデル情報は、前記世界のセマンティックモデルの情報であって、前記世界を構成する構成要素毎に属性情報を示し、
前記世界の中の空間を特徴付ける空間特徴量は、前記空間の中及び周囲に存在する複数の構成要素の前記属性情報を少なくとも含む項目セットによって定義され、
特定空間は、前記世界の中で前記移動体が特徴的な挙動を示す空間であり、
特定空間特徴量は、前記特定空間を特徴付ける前記空間特徴量であり、
前記解析方法は、
第1世界に関する前記セマンティックモデル情報を1又は複数の記憶装置から読み出す処理と、
前記第1世界に関する前記セマンティックモデル情報に基づいて、前記第1世界の中の前記特定空間の中及び周囲に存在する複数の構成要素を抽出し、前記項目セットによって前記特定空間特徴量を定義する処理と、
第2世界に関する前記セマンティックモデル情報を前記1又は複数の記憶装置から読み出す処理と、
前記第2世界に関する前記セマンティックモデル情報に基づいて、前記第1世界の中の前記特定空間に関する前記特定空間特徴量に類似する前記空間特徴量を有する類似空間を前記第2世界の中から抽出する処理と
を含
み、
前記解析方法は、更に、
前記移動体が前記特徴的な挙動を示す複数の特定空間のそれぞれに関する複数の特定空間特徴量を取得する処理と、
前記複数の特定空間特徴量に基づいて、前記移動体の前記特徴的な挙動と前記項目セットに含まれる各項目との間の相関度を統計的に算出する処理と、
前記特定空間特徴量を定義する前記項目セットから、前記相関度が一定レベル未満である項目を除外する処理と
を含む
解析方法。
【請求項9】
コンピュータにより実行され、移動体が移動する世界を解析する解析処理を前記コンピュータに実行させる解析プログラムであって、
セマンティックモデル情報は、前記世界のセマンティックモデルの情報であって、前記世界を構成する構成要素毎に属性情報を示し、
前記世界の中の空間を特徴付ける空間特徴量は、前記空間の中及び周囲に存在する複数の構成要素の前記属性情報を少なくとも含む項目セットによって定義され、
特定空間は、前記世界の中で前記移動体が特徴的な挙動を示す空間であり、
特定空間特徴量は、前記特定空間を特徴付ける前記空間特徴量であり、
前記解析処理は、
第1世界に関する前記セマンティックモデル情報を1又は複数の記憶装置から読み出す処理と、
前記第1世界に関する前記セマンティックモデル情報に基づいて、前記第1世界の中の前記特定空間の中及び周囲に存在する複数の構成要素を抽出し、前記項目セットによって前記特定空間特徴量を定義する処理と、
第2世界に関する前記セマンティックモデル情報を前記1又は複数の記憶装置から読み出す処理と、
前記第2世界に関する前記セマンティックモデル情報に基づいて、前記第1世界の中の前記特定空間に関する前記特定空間特徴量に類似する前記空間特徴量を有する類似空間を前記第2世界の中から抽出する処理と
を含
み、
前記解析処理は、更に、
前記移動体が前記特徴的な挙動を示す複数の特定空間のそれぞれに関する複数の特定空間特徴量を取得する処理と、
前記複数の特定空間特徴量に基づいて、前記移動体の前記特徴的な挙動と前記項目セットに含まれる各項目との間の相関度を統計的に算出する処理と、
前記特定空間特徴量を定義する前記項目セットから、前記相関度が一定レベル未満である項目を除外する処理と
を含む
解析プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、移動体が移動する世界を解析する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、建築設計分野における一般的なBIM(Building Information Modeling)モデルを開示している。BIMモデルは、建物の各パーツを表すオブジェクトの集合体である。各オブジェクトは、属性情報を有する。属性情報としては、種類、位置、サイズ、材質、色、価格、数量、等が例示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
移動体(例:人やロボット)が移動する世界(例:建物や街)について考える。移動体が特徴的な挙動を示す空間を知ることは、移動体にとって快適な街や建物を設計する上で有用である。時間及びコストの削減のため、移動体が特徴的な挙動を示す空間を効率的に認識することができる技術が望まれる。
【0005】
本開示の1つの目的は、移動体が特徴的な挙動を示す空間を効率的に認識することができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の観点は、移動体が移動する世界を解析するための情報処理装置に関連する。
情報処理装置は、1又は複数のプロセッサと、1又は複数の記憶装置とを備える。
1又は複数の記憶装置は、世界のセマンティックモデルの情報であって、世界を構成する構成要素毎に属性情報を示すセマンティックモデル情報を格納する。
世界の中の空間を特徴付ける空間特徴量は、その空間の中及び周囲に存在する複数の構成要素の属性情報を少なくとも含む項目セットによって定義される。
特定空間は、世界の中で移動体が特徴的な挙動を示す空間である。
特定空間特徴量は、特定空間を特徴付ける空間特徴量である。
1又は複数のプロセッサは、第1世界に関するセマンティックモデル情報に基づいて、第1世界の中の特定空間の中及び周囲に存在する複数の構成要素を抽出し、項目セットによって特定空間特徴量を定義する。
更に、1又は複数のプロセッサは、第2世界に関するセマンティックモデル情報に基づいて、第1世界の中の特定空間に関する特定空間特徴量に類似する空間特徴量を有する類似空間を第2世界の中から抽出する。
【0007】
第2の観点は、移動体が移動する世界をコンピュータによって解析する解析方法に関連する。
セマンティックモデル情報は、世界のセマンティックモデルの情報であって、世界を構成する構成要素毎に属性情報を示す。
世界の中の空間を特徴付ける空間特徴量は、その空間の中及び周囲に存在する複数の構成要素の属性情報を少なくとも含む項目セットによって定義される。
特定空間は、世界の中で移動体が特徴的な挙動を示す空間である。
特定空間特徴量は、特定空間を特徴付ける空間特徴量である。
解析方法は、
第1世界に関するセマンティックモデル情報を1又は複数の記憶装置から読み出す処理と、
第1世界に関するセマンティックモデル情報に基づいて、第1世界の中の特定空間の中及び周囲に存在する複数の構成要素を抽出し、項目セットによって特定空間特徴量を定義する処理と、
第2世界に関するセマンティックモデル情報を1又は複数の記憶装置から読み出す処理と、
第2世界に関するセマンティックモデル情報に基づいて、第1世界の中の特定空間に関する特定空間特徴量に類似する空間特徴量を有する類似空間を第2世界の中から抽出する処理と
を含む。
【0008】
第3の観点は、コンピュータにより実行され、移動体が移動する世界を解析する解析処理をコンピュータに実行させる解析プログラムに関連する。
セマンティックモデル情報は、世界のセマンティックモデルの情報であって、世界を構成する構成要素毎に属性情報を示す。
世界の中の空間を特徴付ける空間特徴量は、空間の中及び周囲に存在する複数の構成要素の属性情報を少なくとも含む項目セットによって定義される。
特定空間は、世界の中で移動体が特徴的な挙動を示す空間である。
特定空間特徴量は、特定空間を特徴付ける空間特徴量である。
解析処理は、
第1世界に関するセマンティックモデル情報を1又は複数の記憶装置から読み出す処理と、
第1世界に関するセマンティックモデル情報に基づいて、第1世界の中の特定空間の中及び周囲に存在する複数の構成要素を抽出し、項目セットによって特定空間特徴量を定義する処理と、
第2世界に関するセマンティックモデル情報を1又は複数の記憶装置から読み出す処理と、
第2世界に関するセマンティックモデル情報に基づいて、第1世界の中の特定空間に関する特定空間特徴量に類似する空間特徴量を有する類似空間を第2世界の中から抽出する処理と
を含む。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、セマンティックモデル情報を利用することによって、時間及びコストを抑制しつつ、特定空間を特徴付ける特定空間特徴量PXを精度良く定義することが可能となる。そして、特定空間を特徴付ける特定空間特徴量を利用することによって、特定空間に類似する特徴を有する類似空間を効率的に抽出することが可能となる。すなわち、移動体が特徴的な挙動を示す空間(特定空間、類似空間)を効率的に認識することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の実施の形態における分析の対象である世界と特定空間を説明するための概念図である。
【
図2】本開示の実施の形態における空間の定義について説明するための概念図である。
【
図3】セマンティックモデルの一例を示す概念図である。
【
図4】本開示の実施の形態における空間特徴量を定義する項目セットの例を説明するための概念図である。
【
図5】本開示の実施の形態における構成要素抽出範囲を説明するための概念図である。
【
図6】本開示の実施の形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【
図7】本開示の実施の形態に係る特定空間定義処理を示すフローチャートである。
【
図8】本開示の実施の形態に係る類似空間抽出処理を説明するための概念図である。
【
図9】本開示の実施の形態に係る類似空間抽出処理を示すフローチャートである。
【
図10】本開示の実施の形態に係るノイズ除去処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付図面を参照して、本開示の実施の形態を説明する。
【0012】
1.セマンティックモデルを利用した特定空間の定義
図1は、本実施の形態における分析の対象である「世界W」と「特定空間SX」を説明するための概念図である。世界Wとしては、建物、街(例:スマートシティ)、施設の敷地、等が例示される。世界Wの中には様々な物体が存在する。特に、移動体Mは、世界Wの中を移動する。移動体Mとしては、人、ロボット、車両、等が例示される。ロボットとしては、物流ロボット、作業ロボット、等が例示される。車両としては、人間が運転する車両、自動運転車両、二輪車、自転車、等が例示される。
【0013】
特定空間SXは、世界Wの中の一部の空間であり、特に、移動体Mが“特徴的な挙動”を示す空間である。例えば、特定空間SXは、人が机にぶつかりやすい位置の周辺の空間である。他の例として、特定空間SXは、人が足を滑らせてバランスを崩しやすい位置の周辺の空間である。更に他の例として、特定空間SXは、人が眩しさを感じて眼の前に手をかざす頻度が高い空間である。更に他の例として、特定空間SXは、人が恐怖あるいは緊張感を感じて立ち止まる頻度が高い地点の周囲の空間である。更に他の例として、特定空間SXは、物流ロボットがスタックしやすい地点の周囲の空間である。更に他の例として、特定空間SXは、車両が急減速する頻度が高い空間である。
【0014】
このように移動体Mが特徴的な挙動を示す特定空間SXを知ることは、移動体Mにとって快適な街や建物を設計する上で有用である。特に、特定空間SXがどのような特徴を有するかを把握ことは有用である。特定空間SXの特徴を把握することによって、例えば、同様の特徴を有する空間を発見しやすくなる。建物や街を実際に建設する前の設計段階で特定空間SXやそれに類似する空間を発見することができれば、事前に設計を改善することもできる。
【0015】
そこで、本実施の形態では、「空間」を定義することを考える。特に、「空間の特徴」を定義することを考える。以下の説明においては、空間を定義することと空間の特徴を定義することとは、同じ意味で用いられる。
【0016】
図2は、本実施の形態における空間の定義について説明するための概念図である。物体とは異なり、空間そのものは目に見える特徴を有していない。よって、空間を定義するために、その空間の中及び周囲に存在する「構成要素C」が少なくとも用いられる。構成要素Cとは、世界Wを構成する要素のことである。典型的には、構成要素Cは静止物体である。例えば、建物の構成要素Cは、壁、床、柱、天井、ドア、椅子、机、窓、等を含む。屋外の構成要素Cは、例えば、地形、建物、道路、白線、標識、信号、路側物、等を含む。
【0017】
ある空間は、その空間の中及び周囲に存在する構成要素Cによって少なくとも特徴付けられる。言い換えれば、ある空間の中及び周囲に存在する構成要素Cの情報が、少なくとも、その空間を特徴付ける情報となる。定義対象の空間とその空間を定義するための構成要素Cは、直接接触していてもよいし、離間していてもよい。構成要素C間の位置関係や、空間と構成要素Cの位置関係も、その空間を特徴付ける情報となり得る。このように空間を特徴付ける情報を、以下、「空間特徴量P」と呼ぶ。また、移動体Mが特徴的な挙動を示す特定空間SXを特徴付ける空間特徴量Pを、以下、「特定空間特徴量PX」と呼ぶ。ある空間を定義することは、その空間を特徴付ける空間特徴量Pを定義することを意味する。例えば、ある特定空間SXを定義するとことは、その特定空間SXを特徴付ける特定空間特徴量PXを定義することを意味する。
【0018】
ある空間に関する空間特徴量Pを精度良く定義するためには、その空間に関連する構成要素Cの詳細な情報が必要である。但し、世界Wに存在する構成要素Cの詳細な情報を取得することは、必ずしも容易ではない。例えば、世界W全体の構造を表す点群データのデータ量は非常に多く、各構成要素Cの種類、サイズ、等の情報を正確に取得するためには膨大な時間とコストを要する。他の例として、世界Wの2次元情報は単なる図形情報であり、各図形が何を表すのかを自動的に判別することはできず、その特定には多大な時間とコストがかかる。
【0019】
時間及びコストを抑制しつつ、空間特徴量Pを精度良く定義することが望まれる。そこで、本実施の形態によれば、世界Wの中の空間に関する空間特徴量Pを定義するために、その世界Wに関する「セマンティックモデル」が利用される。セマンティックモデルは、BIM(Building Information Modeling)やCIM(Construction Information Modeling)といった思想に基づく3Dモデルである。但し、セマンティックモデルは、単なる3Dモデルではなく、世界Wを構成する構成要素C毎の「属性情報」も含んでいる。構成要素Cの属性情報としては、構成要素Cの種類、位置、サイズ、材質、色、等が例示される。
図3は、セマンティックモデルの一種であるBIMデータの例を示している。
【0020】
このようなセマンティックモデルを利用することによって、空間に関連する複数の構成要素Cの属性情報を容易に取得することができる。そして、複数の構成要素Cの属性情報を少なくとも用いることによって、その空間を特徴付ける空間特徴量Pを精度良く定義することが可能となる。また、構成要素Cの属性情報以外の情報が、追加的に空間特徴量Pの定義に用いられてもよい。一般化すれば、空間特徴量Pは、「項目セット」によって定義される。
【0021】
図4は、空間特徴量Pを定義する項目セットの例を説明するための概念図である。
【0022】
(1)属性情報
空間特徴量Pを定義する項目セットは、少なくとも、定義対象の空間の中及び周囲に存在する複数の構成要素Cの各々の属性情報を含む。構成要素Cの属性情報も、1以上の項目を含んでいる。構成要素Cの属性情報を構成する項目としては、種類、位置、サイズ、材質、色、等が例示される。このような項目に基づく定義の例は、次の通りである。
<定義例1>空間に隣接する机の高さは**m、**色、材質は**
<定義例2>空間の下の床は、**色、材質は**
<定義例3>空間の上の天井高は**m
<定義例4>空間から見える窓は**個、窓枠の大きさは**m×**m
【0023】
(2)位置関係
空間特徴量Pを定義する項目セットは、定義対象の空間と少なくとも1つの構成要素Cとの位置関係を含んでいてもよい。空間特徴量Pを定義する項目セットは、少なくとも2つの構成要素C間の位置関係を含んでいてもよい。このような項目に基づく定義の例は、次の通りである。
<定義例5>空間は部屋の入口ドアから**m離れている
<定義例6>空間に最も近い天井照明からの距離は**m
<定義例7>「高さ**mの机」が「**色、材質**の壁」から**m離れている
【0024】
(3)環境条件
空間特徴量Pを定義する項目セットは、付帯情報として、定義対象の空間が置かれた環境条件を含んでいてもよい。環境条件も1以上の項目を含んでいる。環境条件を構成する項目としては、温度、湿度、照度、風向、風力、季節、時間帯、床の状態(乾燥/ウェット)、周辺の人の分布密度、日照時間、日照変化、特定の移動体Mの移動経路であるか否か、等が例示される。このような項目に基づく定義の例は、次の通りである。
<定義例8>空間には西日が窓から入射する(特定季節/特定時間帯)
<定義例9>空間はビルの影に隠れる(特定季節/特定時間帯)
<定義例10>空間にはビル風が吹き込む
<定義例11>雨天時、靴裏の濡れ影響がある可能性の床が存在する
<定義例12>空間は物流ロボットの移動経路となっている
<定義例13>空間は視力が弱い高齢者などによって利用される
【0025】
このように、空間を特徴付ける空間特徴量Pは、項目セットによって定義される。特定空間SXを特徴付ける特定空間特徴量PXも、項目セットによって定義される。特定空間特徴量PXを定義する項目セットは、移動体Mが特徴的な挙動を示す因子を表していると言える。
【0026】
尚、空間に関する空間特徴量Pを定義するために、その空間から遠く離れた無関係な構成要素Cを用いる必要は無い。空間特徴量Pを定義するために用いられる構成要素Cが抽出される範囲を、以下、「構成要素抽出範囲RNG」と呼ぶ。
【0027】
図5は、構成要素抽出範囲RNGを説明するための概念図である。構成要素抽出範囲RNGは、定義対象の空間(例:特定空間SX)を含む範囲である。例えば、構成要素抽出範囲RNGは、定義対象の空間の中の代表点から所定の距離内の範囲である。代表点は、例えば、定義対象の空間の中心位置である。他の例として、代表点は、ユーザによって指定されてもよい。所定の距離は、例えば10mである。定義対象の空間を含む構成要素抽出範囲RNGの中から、その空間を特徴付ける空間特徴量Pを定義するための有限個の構成要素Cが抽出される。
【0028】
また、空間特徴量Pを定義するための構成要素Cを抽出する際、移動体Mの視界(視野)や死角が考慮されてもよい。移動体Mから見えない構成要素Cは、移動体Mの挙動に影響を与えない可能性があるからである。例えば、定義対象の空間の中に存在する移動体Mから見えない(死角に入っている)構成要素Cは、その空間の空間特徴量Pの定義に用いられなくてもよい。言い換えれば、ある空間の空間特徴量Pを定義するために用いられる構成要素Cは、その空間に存在する移動体Mの視界に入る構成要素Cであってもよい。定義に用いる構成要素Cを必要以上に増やさないことにより、処理負荷が軽減される。
【0029】
以上に説明されたように、本実施の形態によれば、セマンティックモデルを利用することによって、世界Wの中の空間が定義される。一般的に、セマンティックモデルは建築設計分野において建物のパーツを管理するために用いられるが、本実施の形態によれば、そのようなセマンティックモデルを利用することによって「物体」ではなく「空間」が定義されるのである。セマンティックモデルを利用することによって、時間及びコストを抑制しつつ、空間を特徴付ける空間特徴量Pを精度良く定義することが可能となる。つまり、空間特徴量Pを効率的且つ高精度に定義することが可能となる。
【0030】
特に、本実施の形態によれば、移動体Mが特徴的な挙動を示す特定空間SXが定義される。セマンティックモデルを利用することによって、時間及びコストを抑制しつつ、特定空間SXを特徴付ける特定空間特徴量PXを、時間及びコストを抑制しつつ精度良く定義することが可能となる。つまり、特定空間特徴量PXを効率的且つ高精度に定義することが可能となる。
【0031】
以上に説明されたセマンティックモデルに基づく空間の定義は、コンピュータにより実現される。以下、本実施の形態に係るコンピュータによる情報処理について詳しく説明する。
【0032】
2.情報処理装置
図6は、本実施の形態に係る情報処理装置100の構成例を示すブロック図である。情報処理装置100は、各種の情報処理を行うコンピュータである。
【0033】
情報処理装置100は、ユーザインタフェース110を含んでいる。ユーザインタフェース110は、ユーザから情報入力を受け付け、また、ユーザに各種情報を提供する。ユーザインタフェース110は、入力装置と出力装置を含んでいる。入力装置としては、キーボード、マウス、タッチパネル、等が例示される。出力装置としては、表示装置、タッチパネル、スピーカ、等が例示される。ユーザインタフェース110は、GUI(Graphical User Interface)であってもよい。
【0034】
情報処理装置100は、更に、1又は複数のプロセッサ120(以下、単にプロセッサ120と呼ぶ)及び1又は複数の記憶装置130(以下、単に記憶装置130と呼ぶ)を含んでいる。プロセッサ120は、各種処理を実行する。例えば、プロセッサ120は、CPU(Central Processing Unit)を含んでいる。記憶装置130は、プロセッサ120による処理に必要な各種情報を格納する。記憶装置130としては、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、等が例示される。
【0035】
解析プログラム200は、プロセッサ120によって実行されるコンピュータプログラムである。プロセッサ120が解析プログラム200を実行することにより、情報処理装置100の機能が実現される。解析プログラム200は、記憶装置130に格納される。あるいは、解析プログラム200は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。解析プログラム200は、ネットワーク経由で提供されてもよい。
【0036】
セマンティックモデル情報300は、解析対象の世界Wに関するセマンティックモデルの情報である。上述の通り、セマンティックモデルは、世界Wを構成する構成要素C毎の属性情報を含んでいる。位置毎の環境条件(付帯情報)がセマンティックモデルと関連付けられていてもよい。その場合、セマンティックモデル情報300は、セマンティックモデルとそれに関連付けれた環境条件(付帯情報)を含む。セマンティックモデル情報300は、予め生成され、記憶装置130に格納される。
【0037】
特定空間特徴量情報400は、特定空間SXを特徴付ける特定空間特徴量PXを定義する情報である。この特定空間特徴量情報400は、以下に説明される「特定空間定義処理」によって生成され、記憶装置130に格納される。
【0038】
3.特定空間定義処理
図7は、本実施の形態に係る特定空間定義処理を示すフローチャートである。
【0039】
ステップS100において、プロセッサ120は、解析対象の世界Wに関するセマンティックモデル情報300を記憶装置130から読み出す。そして、プロセッサ120は、世界Wのセマンティックモデルをユーザインタフェース110(表示装置)に表示する。
【0040】
ステップS101において、プロセッサ120は、世界Wの中の特定空間SXの位置情報を取得する。例えば、ユーザは、アンケート等を通して、移動体Mが特徴的な挙動を示す位置を把握する。そして、ユーザは、ユーザインタフェース110(入力装置)を用い、世界Wの中の特定空間SXを指定する。あるいは、プロセッサ120が、特定空間SXを自動的に指定してもよい。プロセッサ120は、セマンティックモデル情報300に基づいて、指定された特定空間SXの位置情報を取得する。
【0041】
ステップS102において、プロセッサ120は、セマンティックモデル情報300に基づいて、特定空間SXの中及び周囲に存在する複数の構成要素Cを抽出する。このとき、プロセッサ120は、特定空間SXを含む構成要素抽出範囲RNGの中から構成要素Cを抽出する(
図5参照)。また、プロセッサ120は、特定空間SXに存在する移動体Mの視界に入る構成要素Cだけを抽出してもよい。
【0042】
ステップS103において、プロセッサ120は、セマンティックモデル情報300に基づいて、抽出した構成要素Cの各々の属性情報を取得する。そして、プロセッサ120は、上述の項目セットによって、特定空間SXを特徴付ける特定空間特徴量PXを定義する(
図4参照)。項目セットは、少なくとも、抽出された構成要素Cの属性情報を含む。項目セットは、特定空間SXと構成要素Cとの位置関係を含んでいてもよい。項目線セットは、構成要素C間の位置関係を含んでいてもよい。項目セットは、特定空間SXが置かれた環境条件を付帯情報として含んでいてもよい。特定空間特徴量PXを定義する項目セットは、移動体Mが特徴的な挙動を示す因子に相当する。
【0043】
このようにして、プロセッサ120は、セマンティックモデル情報300に基づいて、特定空間SXを特徴付ける特定空間特徴量PXを定義する。特定空間特徴量情報400は、定義された特定空間特徴量PXを示す。特定空間特徴量情報400は特定空間SXの特徴を表しているとも言える。特定空間特徴量情報400は、記憶装置130に格納される。
【0044】
セマンティックモデル情報300を利用することによって、時間及びコストを抑制しつつ、特定空間SXを特徴付ける特定空間特徴量PXを精度良く定義することが可能となる。つまり、特定空間特徴量PXを効率的且つ高精度に定義することが可能となる。
【0045】
4.類似空間抽出処理
特定空間SXの特徴を表す特定空間特徴量情報400は有用である。例えば、特定空間特徴量情報400を参考にすることによって、特定空間SXに類似する特徴を有する空間を効率的に抽出することが可能となる。つまり、ある特定空間SXの特徴を一度定義してしまえば、その特定空間SXに類似する空間を効率的に抽出することができる。
【0046】
特定空間SXに類似する空間を、以下、「類似空間SY」と呼ぶ。類似空間SYは、特定空間SXを特徴付ける特定空間特徴量PXに類似する空間特徴量Pを有する空間である。類似空間SYを抽出する処理を、以下、「類似空間抽出処理」と呼ぶ。
【0047】
図8は、本実施の形態に係る類似空間抽出処理を説明するための概念図である。第1世界W-1の中に特定空間SXが存在する。第1世界W-1の中の特定空間SXは、上述の特定空間定義処理によって定義される。第2世界W-2は、類似空間SYを抽出する対象となる世界である。第2世界W-2は、第1世界W-1と同一であってもよいし、第1世界W-1と異なっていてもよい。この第2世界W-2の中から、特定空間SXに類似する類似空間SYが抽出される。第1世界W-1と第2世界W-2が同一である場合、同じ世界W(例:建物)の中から特定空間SXに類似する類似空間SYが抽出される。
【0048】
図9は、本実施の形態に係る類似空間抽出処理を示すフローチャートである。
【0049】
ステップS110において、プロセッサ120は、第1世界W-1に関するセマンティックモデル情報300-1を記憶装置130から読み出す。
【0050】
ステップS111において、プロセッサ120は、第1世界W-1に関するセマンティックモデル情報300-1に基づいて、第1世界W-1の中の特定空間SXを定義する特定空間定義処理を実行する。特定空間定義処理は、上記セクション3において説明した通りである。特定空間定義処理により、第1世界W-1の中の特定空間SXを特徴付ける特定空間特徴量PXが定義される。定義された特定空間特徴量PXを示す特定空間特徴量情報400は、記憶装置130に格納される。
【0051】
ステップS120において、プロセッサ120は、第2世界W-2に関するセマンティックモデル情報300-2を記憶装置130から読み出す。
【0052】
ステップS121において、プロセッサ120は、第2世界W-2に関するセマンティックモデル情報300-2と特定空間特徴量情報400に基づいて、特定空間SXに類似する類似空間SYを第2世界W-2の中から抽出(探索)する。つまり、プロセッサ120は、第1世界W-1の中の特定空間SXに関する特定空間特徴量PXに類似する空間特徴量Pを有する類似空間SYを第2世界W-2の中から抽出(探索)する。
【0053】
第1世界W-1の中の特定空間SXに関する特定空間特徴量PXと第2世界W-2の中の比較対象空間に関する空間特徴量Pが類似するとは、特定空間特徴量PXを定義する項目セットと空間特徴量Pを定義する項目セットとの一致度が一致度閾値以上であることを意味する。一致度は、例えば、項目セットの中で一致する項目の数である。
【0054】
例えば、第1世界W-1の中の特定空間SXに関する特定空間特徴量PXは、7種類の項目D1、D2、D3、D4、D5、D6、及びD7によって定義されているとする。一方、第2世界W-2の中の比較対象空間に関する空間特徴量Pは、5種類の項目D1、D2、D3、D4、及びD5によって定義されているとする。そして、特定空間SXに関する特定空間特徴量PXと比較対象空間に関する空間特徴量Pとの間で、一致する項目の数が算出される。項目が数値を含んでいる場合、2つの項目に含まれる数値間の差が所定の閾値未満であれば、それら2つの項目は一致すると判定されてもよい。上記例において、特定空間SXに関する特定空間特徴量PXと比較対象空間に関する空間特徴量Pとの間で、5種類の項目D1、D2、D3、D4、及びD5が一致しているとする。この場合、項目セットの一致度=5/7と算出される。一致度閾値が70%である場合、一致度は一致度閾値よりも高く、当該比較対象空間は特定空間SXに類似する類似空間SYであると判定される。仮に3種類の項目D1、D2、D3だけが一致している場合、一致度=3/7であり、当該比較対象空間は特定空間SXに類似していないと判定される。
【0055】
以上に説明されたように、特定空間SXを特徴付ける特定空間特徴量PXを利用することによって、特定空間SXに類似する特徴を有する類似空間SYを効率的に抽出(探索)することが可能となる。つまり、ある特定空間SXの特徴を一度定義してしまえば、その特定空間SXに類似する類似空間SYを効率的に抽出(探索)することができる。類似空間SYを探索する対象である第2世界W-2は任意である。様々な世界において、移動体Mが特徴的な挙動を示す空間(特定空間SX、類似空間SY)を効率的に認識することが可能となる。建物や街を実際に建設する前にそのような空間(特定空間SX、類似空間SY)を発見することができれば、事前に設計を改善することもできる。このことは、移動体Mにとって快適な街や建物を設計する上で有用である。
【0056】
5.ノイズ除去処理
特定空間特徴量PXを定義する項目セットの中には、移動体Mの特徴的な挙動とはあまり関係の無い項目(ノイズ)が含まれている可能性がある。関連性の薄い項目を含む項目セットによって定義される特定空間特徴量PXの精度は低い。低精度の特定空間特徴量PXを用いると、特定空間SXに類似していない空間が類似空間SYとして誤まって抽出されるおそれがある。また、類似空間SYとして抽出されるべき空間が正しく抽出されないおそれもある。そのような誤抽出や抽出抜けを抑制するためには、移動体Mの特徴的な挙動との関連性の薄い項目(ノイズ)を項目セットの中から除去することが好ましい。そのような処理を、「ノイズ除去処理」と呼ぶ。
【0057】
図10は、本実施の形態に係るノイズ除去処理を示すフローチャートである。
【0058】
ステップS130において、プロセッサ120は、移動体Mが同一の特徴的な挙動(例:人が机にぶつかる)を示す複数の特定空間に対して、上記セクション3で説明された特定空間定義処理を行う。それにより、プロセッサ120は、複数の特定空間のそれぞれに関する複数の特定空間特徴量PXを取得する。
【0059】
ステップS131において、プロセッサ120は、複数の特定空間特徴量PXに基づいて、「移動体Mの特徴的な挙動」と「複数の特定空間特徴量PXの各々を定義する項目セットに含まれる各項目」との間の相関度を統計的に算出する。ある項目が複数の特定空間特徴量PXに共通に含まれている場合、その項目と移動体Mの特徴的な挙動との相関度はかなり高いと言える。つまり、ある項目を共通に含む特定空間特徴量PXの数が多くなるほど、その項目と移動体Mの特徴的な挙動との相関度は高くなる。逆に、ある項目を共通に含む特定空間特徴量PXの数が少なくなるほど、その項目と移動体Mの特徴的な挙動との相関度は低くなる。
【0060】
ステップS132において、プロセッサ120は、特定空間SXに関する特定空間特徴量PXを定義する項目セットから、相関度が一定レベル未満である項目を除外する。言い換えれば、プロセッサ120は、相関度が一定レベル以上である項目だけを選択的に用いて、特定空間SXに関する特定空間特徴量PXを再定義する。
【0061】
以上に説明されたノイズ除去処理によって、移動体Mの特徴的な挙動との関連性の薄い項目が特定空間特徴量PXから除外される。従って、特定空間特徴量PXの精度が向上する。その結果、特定空間特徴量PXを利用する類似空間抽出処理(セクション4参照)の精度も向上する。つまり、類似空間SYの誤抽出や抽出抜けが抑制される。
【0062】
特定空間特徴量PXを定義する項目(因子)の数が絞られると、各項目を更に詳しく解析することもできる。例えば、項目毎の影響度を算出することができる。移動体Mの特徴的な挙動を必ず引き起こす「必須因子」を特定することができる可能性もある。必須因子が特定されれば、必須因子を相殺する手段を検討することもできる。例えば、照度が不足することが必須因子であれば、照明を別途設置するなどの対応を検討することができる。
【符号の説明】
【0063】
100 情報処理装置
110 ユーザインタフェース
120 プロセッサ
130 記憶装置
200 解析プログラム
300 セマンティックモデル情報
400 特定空間特徴量情報
C 構成要素
M 移動体
P 空間特徴量
PX 特定空間特徴量
RNG 構成要素抽出範囲
SX 特定空間
SY 類似空間
W 世界
W-1 第1世界
W-2 第2世界