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特許7563382ステータ、モータ及びステータの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】ステータ、モータ及びステータの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H02K 3/50 20060101AFI20241001BHJP
   H02K 15/04 20060101ALI20241001BHJP
   H02K 15/085 20060101ALI20241001BHJP
   H02K 3/04 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
H02K3/50 A
H02K15/04 F
H02K15/085
H02K3/04 J
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021524824
(86)(22)【出願日】2020-06-01
(86)【国際出願番号】 JP2020021517
(87)【国際公開番号】W WO2020246406
(87)【国際公開日】2020-12-10
【審査請求日】2023-05-29
(31)【優先権主張番号】P 2019106505
(32)【優先日】2019-06-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】ニデック株式会社
(72)【発明者】
【氏名】高田 響
(72)【発明者】
【氏名】檜皮 隆宏
(72)【発明者】
【氏名】藤原 久嗣
(72)【発明者】
【氏名】水谷 竜彦
【審査官】津久井 道夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-034860(JP,A)
【文献】特開2013-055798(JP,A)
【文献】国際公開第2018/135086(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 3/50
H02K 15/04
H02K 15/085
H02K 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向に延びる複数のスロットを有するステータコアと、
前記複数のスロット内に一部が収納される複数相のコイルと、
複数の外部端子と、
前記複数の外部端子と前記複数相のコイルとを電気的に接続する複数のバスバーと、
前記複数のバスバーを覆う樹脂製のバスバーホルダと、
を有し、
前記複数相のコイルは、それぞれ、
前記ステータコアに対して軸方向一方側に構成されるコイルエンド部と、
コイルの端部に位置し且つ前記スロットの最も径方向外側から前記ステータコアの前記軸方向一方側に突出するコイル端部と、
を有し、
前記複数のバスバーは、それぞれ、
前記ステータコアの径方向から見て前記コイル端部に対して重なる位置に位置し且つ前記ステータコアの周方向に延びるバスバー本体部と、
前記バスバー本体部から前記軸方向一方側に向かって延びるバスバー接続部と、
前記バスバー本体部から前記径方向外側に向かって延び且つ前記外部端子に接続される外部端子接続部と、
を有し、
前記複数相のコイルにおける前記コイル端部のうち少なくとも一つは、前記軸方向における前記バスバー本体部と前記ステータコアとの間を前記径方向に跨いで且つ前記バスバー本体部の前記径方向外側で前記軸方向一方側に向かって延び、先端部が前記バスバー接続部に対して前記径方向外側から接続しており、
前記バスバー接続部の先端部は、前記バスバーホルダから露出し、
前記コイル端部は、
前記ステータコアから突出した部分から径方向外側に向かって延びる軸方向支持部と、
前記軸方向支持部の一端から軸方向一方側に向かって延びる径方向外側支持部と、
を有し、
前記バスバー本体部は、前記バスバーホルダに覆われた状態で、前記コイルエンド部の外周側において、前記径方向外側支持部に対して径方向内側に位置し、かつ、前記コイルエンド部と径方向に重なり、
前記径方向外側支持部は、前記バスバーホルダに対して径方向外側から前記バスバー本体部を支持し、
前記軸方向支持部は、前記バスバーホルダに対して軸方向他方側から前記バスバーを支持する、ステータ。
【請求項2】
請求項1に記載のステータにおいて、
前記複数相のコイルは、3相のコイルを含む、
ステータ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のステータにおいて、
前記バスバーを支持するコイル端部は、前記軸方向から見て、前記外部端子接続部に対して前記バスバー本体部の周方向の一方側及び他方側に、それぞれ少なくとも一つ位置する、
ステータ。
【請求項4】
請求項3に記載のステータにおいて、
前記バスバーを支持するコイル端部は、前記軸方向から見て、前記外部端子接続部に対して前記バスバー本体部の周方向の一方側及び他方側において、前記外部端子接続部からそれぞれ最も離れた位置に位置する、
ステータ。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一つに記載のステータにおいて
前記バスバーを支持するコイル端部は、前記バスバーホルダと前記ステータコアとの間を前記径方向に跨いで且つ前記バスバーホルダに対して前記径方向外側で前記軸方向一方側に向かって延び、先端部が前記バスバー接続部に対して前記径方向外側から接続されている、
ステータ。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一つに記載のステータを有する、モータ。
【請求項7】
ステータコアの複数のスロット内に一部が収納される複数相のコイルと、外部端子とがバスバーによって電気的に接続されるステータの製造方法であって、
前記複数相のコイルを前記スロット内に挿入して、前記ステータコアに対して軸方向一方側にコイルエンド部を構成するとともに、前記複数相のコイルのコイル端部を前記スロットの最も径方向外側から前記ステータコアの前記軸方向一方側に突出させるコイル配置工程と、
前記複数相のコイルにおける前記コイル端部のうち少なくとも一つのコイル端部を前記径方向外側に折り曲げて、先端側を前記軸方向一方側に折り曲げることにより、前記バスバーを支持するコイル端部を形成するコイル端部形成工程と、
前記ステータコアの周方向に延びるバスバー本体部と、該バスバー本体部から前記軸方向一方側に向かって延びるバスバー接続部と、をそれぞれ有する複数のバスバーのうち少なくとも一つのバスバーを、前記バスバー接続部の先端部を露出させつつ樹脂で覆った状態で前記バスバーを支持するコイル端部の前記軸方向一方側且つ径方向内側に配置し、且つ前記コイルエンド部の径方向外側に配置するバスバー配置工程と、
前記コイル端部と、前記バスバー接続部とを接続するバスバー接続工程と、
を有し、
前記コイル端部は、
前記ステータコアから突出した部分から径方向外側に向かって延びる軸方向支持部と、
前記軸方向支持部の一端から軸方向一方側に向かって延びる径方向外側支持部と、
を有し、
前記バスバー本体部は、バスバーホルダに覆われた状態で、前記コイルエンド部の外周側において、前記径方向外側支持部に対して径方向内側に位置し、かつ、前記コイルエンド部と径方向に重なり、
前記径方向外側支持部は、前記バスバーホルダに対して径方向外側から前記バスバー本体部を支持する、
ステータの製造方法。
【請求項8】
請求項7に記載のステータの製造方法において、
前記複数相のコイルは、3相のコイルを含む、
ステータの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステータ、モータ及びステータの製造方法に関する。本発明は、2019年6月6日に日本に出願された特願2019-106505に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
コイルと外部機器とを電気的に接続するための接続部材としてバスバーが用いられたステータが知られている。特許文献1には、前記接続部材としてバスバーで構成された給電体が開示されている。前記給電体は、コイルに接続されるコイル側端子と、外部電力回路が備える端子台に接続される外部側端子と、前記コイル側端子と前記外部側端子とを連結する給電本体とで構成されている。前記給電体は、コイルエンド部の径方向外周側に位置する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-160996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、コイルエンド部の径方向外周側に位置する部材は、径方向外側に向かって移動可能である。したがって、特許文献1に開示されるように、コイルエンド部の径方向外周側に給電体(バスバー)が位置するステータでは、コイルと前記給電体のコイル側端子とを接続する際に、前記給電体の位置が径方向にずれる場合がある。
【0005】
本発明の目的は、ステータの製造時にバスバーの径方向位置を位置決め可能なステータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係るステータは、軸方向に延びる複数のスロットを有するステータコアと、前記複数のスロット内に一部が収納される複数相のコイルと、複数の外部端子と、前記複数の外部端子と前記複数相のコイルとを電気的に接続する複数のバスバーと、を有する。前記複数相のコイルは、それぞれ、コイルの端部に位置し且つ前記スロットの最も径方向外側から前記ステータコアの軸方向一方側に突出するコイル端部を有する。前記複数のバスバーは、それぞれ、前記ステータコアの径方向から見て前記コイル端部に対して重なる位置に位置し且つ前記ステータコアの周方向に延びるバスバー本体部と、前記バスバー本体部から前記軸方向一方側に向かって延びるバスバー接続部と、前記バスバー本体部から前記径方向外側に向かって延び且つ前記外部端子に接続される外部端子接続部と、を有する。前記複数相のコイルにおける前記コイル端部のうち少なくとも一つは、前記軸方向における前記バスバー本体部と前記ステータコアとの間を前記径方向に跨いで且つ前記バスバー本体部の前記径方向外側で前記軸方向一方側に向かって延び、先端部が前記バスバー接続部に対して前記径方向外側から接続している。
【0007】
本発明の一実施形態に係るモータは、上述のステータを有する。
【0008】
本発明の一実施形態に係るステータの製造方法は、ステータコアの複数のスロット内に一部が収納される複数相のコイルと、外部端子とがバスバーによって電気的に接続されるステータの製造方法である。前記ステータの製造方法は、前記複数相のコイルを前記スロット内に挿入して、前記複数相のコイルのコイル端部を前記スロットの最も径方向外側から前記ステータコアの軸方向一方側に突出させるコイル配置工程と、前記複数相のコイルにおける前記コイル端部のうち少なくとも一つのコイル端部を前記径方向外側に折り曲げて、先端側を前記軸方向一方側に折り曲げることにより、前記バスバーを支持するコイル端部を形成するコイル端部形成工程と、前記ステータコアの周方向に延びるバスバー本体部と、該バスバー本体部から前記軸方向一方側に向かって延びるバスバー接続部と、をそれぞれ有する複数のバスバーのうち少なくとも一つのバスバーを、前記バスバーを支持するコイル端部の前記軸方向一方側且つ前記径方向内側に配置するバスバー配置工程と、前記コイル端部と、前記バスバー接続部とを接続するバスバー接続工程と、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一実施形態に係るステータによれば、ステータの製造時にバスバーの径方向位置を容易に位置決め可能なステータが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態1に係るモータの概略構成を示す図である。
図2図2は、ステータの斜視図である。
図3図3は、バスバーホルダ及び外部端子ホルダを取り除いた状態のステータの斜視図である。
図4図4は、ステータコア及びコイルの位置関係を模式的に示す斜視図である。
図5図5は、図2のV-V線断面図である。
図6A図6Aは、U相バスバーの概略構成を示す斜視図である。
図6B図6Bは、V相バスバーの概略構成を示す斜視図である。
図6C図6Cは、W相バスバーの概略構成を示す斜視図である。
図6D図6Dは、中性点用バスバーの概略構成を示す斜視図である。
図7図7は、コイルエンド部に取り付けられた4つのバスバーの配置を示す斜視図である。
図8図8は、コイル端部、バスバー及びバスバーホルダの関係を示す分解斜視図である。
図9図9は、実施形態2に係るステータの図2相当図である。
図10図10は、実施形態2に係るステータの図3相当図である。
図11図11は、実施形態2に係るバスバーの図7相当図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。なお、図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。また、各図中の構成部材は、各図中に記載されている寸法及び各構成部材の寸法比率に限定されない。
【0012】
なお、以下の説明では、ステータの中心軸と平行な方向を「軸方向」、前記中心軸に直交する方向を「径方向」、前記中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」とそれぞれ称する。また、軸方向について、ステータに対してバスバーが位置する側を「一方」、ステータに対してバスバーが位置する側とは反対側を「他方」と称する。すなわち、本明細書では、図2において、上方向が「一方」であり、下方向が「他方」である。ただし、この方向の定義により、本発明に係るモータの使用時の向きを限定する意図はない。
【0013】
また、以下の説明において、“固定”、“接続”及び“取り付ける”等(以下、固定等)の表現は、部材同士が直接、固定等されている場合だけでなく、他の部材を介して固定等されている場合も含む。すなわち、以下の説明において、固定等の表現には、部材同士の直接的及び間接的な固定等の意味が含まれる。
【0014】
[実施形態1]



(全体構成)



図1に、本発明の実施形態1に係るモータ1の概略構成を示す。モータ1は、ステータ2と、ロータ3とを備える。ロータ3は、ステータ2に対して、中心軸Pを中心として回転する。すなわち、モータ1は、ステータ2と、ステータ2に対して回転可能なロータ3とを有する。
【0015】
本実施形態では、モータ1は、筒状のステータ2内に、ロータ3が中心軸Pを中心として回転可能に位置する、いわゆるインナーロータ型のモータである。ロータ3は、中心軸Pを中心として周方向に並んだ複数のマグネットを有する。なお、ロータ3の構成は、一般的なロータと同様の構成であるため、ロータ3の詳しい説明は省略する。
【0016】
ステータ2は、ステータコア21と、コイル26と、バスバーユニット50と、を備える。図1では、説明のために、コイル26を簡略化して示す。コイル26には、後述するバスバーユニット50のバスバー51及び外部端子61を介して、電力が供給される。なお、本実施形態では、コイル26は、後述するように、3相のコイル26u,26v,26wを含む。
【0017】
図2は、本実施形態に係るモータ1におけるステータ2の斜視図である。図3は、図2で示すステータ2から、バスバーユニット50のバスバーホルダ52及び外部端子ホルダ62を取り除いた図である。また、図4は、ステータコア21及びコイル26の位置関係の一例を模式的に示す斜視図である。図4では、説明のために、ステータコア21のスロット24内に位置するコイル26の一部のみを図示する。
【0018】
ステータコア21は、軸方向に延びる円筒状である。ステータコア21は、所定の形状に形成された電磁鋼板を、厚み方向に複数枚、積層することによって構成される。
【0019】
ステータコア21は、円筒状のヨーク22と、ヨーク22から径方向内側に延びる複数のティース23(図4参照)と、スロット24とを有する。本実施形態では、ステータコア21は、円筒状の丸コアである。ヨーク22及び複数のティース23は、単一の部材である。ステータコア21は、例えば、分割コア、ストレートコアであってもよい。
【0020】
図4に示すように、複数のティース23は、周方向に等しい間隔で並んでいる。各ティース23は、軸方向において、ステータコア21の一方の端部から他方の端部まで延びている。スロット24は、複数のティース23のうち隣り合うティース23の間に位置する。スロット24は、ステータコア21において軸方向に延びる溝である。スロット24は、中心軸Pに沿って延びている。ステータコア21は、内周面に、周方向に並んだ複数のスロット24を有する。複数のスロット24内には、後述するように、複数のコイル26が挿入される。
【0021】
(コイル)



本実施形態では、コイル26は、U相コイル26u、V相コイル26v及びW相コイル26wを含む。コイル26は、複数のティース23に分布巻きで巻回され、4つのバスバー51によって、Y結線されている。本実施形態では、コイル26は、U相コイル26u、V相コイル26v及びW相コイル26wを、2組含む。なお、以下の説明及び図において、各構成要素の相を区別する必要がある場合は、各構成要素の符号の末尾に、U相、V相、W相及び中性点をそれぞれ示す、u、v、w及びnを付与する。
【0022】
U相コイル26u、V相コイル26v及びW相コイル26wでは、それぞれ、複数のセグメントコイル27が直列接続されている。各セグメントコイル27は、矩形の断面形状を有し且つ曲げられた平角線によって構成されている。なお、セグメントコイル27は、剛性が高い材料で構成されていれば、断面形状は矩形でなくてもよい。
【0023】



図2から図4に示すように、各セグメントコイル27は、スロット24内に位置する一対の直線状のスロット収納部30と、一対のスロット収納部30を連結するセグメントコイル接続部31と、セグメントコイル27の端部である一対のセグメントコイル端部32とを有する。なお、複数のセグメントコイルは、直線状のスロット収納部と、前記スロット収納部の両端に位置するセグメントコイル端部とを有するセグメントコイルを含んでいてもよい。


【0024】
複数のセグメントコイル27のスロット収納部30は、スロット24内に径方向に積層された状態で収納されている。複数のセグメントコイル27のセグメントコイル接続部31は、スロット収納部30がステータコア21のスロット24内に収納された状態で、ステータコア21に対して軸方向他方側に位置する。スロット収納部30は、コイル26のスロット収納部を構成する。セグメントコイル接続部31は、コイル26の第1コイル接続部を構成する。なお、以下の説明では、コイル26のスロット収納部には、セグメントコイル27のスロット収納部30と同じ符号を付すとともに、コイル26の第1コイル接続部にも、セグメントコイル27のセグメントコイル接続部31と同じ符号を付す。
【0025】
複数のセグメントコイル27は、スロット収納部30がスロット24内に収納された状態で、各セグメントコイル27における一対のセグメントコイル端部32のうち一方の先端部と、他のセグメントコイル27における一対のセグメントコイル端部32のうち一方の先端部とが溶接等により接続されている。すなわち、各セグメントコイル27における一対のセグメントコイル端部32は、それぞれ、異なるセグメントコイル27のセグメントコイル端部32に接続されている。これにより、複数のセグメントコイル27は、直列に接続されている。このように直列に接続された複数のセグメントコイル27により、U相コイル26u、V相コイル26v及びW相コイル26wがそれぞれ構成される。
【0026】
本実施形態では、前記接続されたセグメントコイル端部32が、U相コイル26u、V相コイル26v及びW相コイル26wにおいて、一対のスロット収納部30を連結する第2コイル接続部33を構成する。第2コイル接続部33は、ステータコア21に対して軸方向一方側に位置する。
【0027】
U相コイル26u、V相コイル26v及びW相コイル26wは、それぞれ、他のセグメントコイル27のセグメントコイル端部32に接続されないセグメントコイル端部32を、一対有する。U相コイル26u、V相コイル26v及びW相コイル26wにおいて他のセグメントコイル端部32に接続されないセグメントコイル端部32は、U相コイル26u、V相コイル26v及びW相コイル26wのコイル端部である。U相コイル26u、V相コイル26v及びW相コイル26wにおける前記コイル端部は、各相のコイルにおける一方側の端部及び他方側の端部に位置する。また、U相コイル26u、V相コイル26v及びW相コイル26wにおける前記コイル端部は、ステータコア21の軸方向一方側に突出している。
【0028】
以下では、説明のため、U相コイル26u、V相コイル26v及びW相コイル26wの両端に位置するコイルの端部を、それぞれ、第1コイル端部34、第2コイル端部35と呼ぶ。
【0029】



すなわち、本実施形態のコイル26は、U相コイル26u、V相コイル26v及びW相コイル26wを含み、コイル26は、複数のスロット内に位置する複数のスロット収納部30と、ステータコア21に対して軸方向一方側に位置し且つスロット収納部30同士を接続する複数の第2コイル接続部33と、ステータコア21に対して軸方向他方側に位置し且つスロット収納部30同士を接続する複数の第1コイル接続部31と、コイル26の端部にそれぞれ位置し且つスロット収納部30から延びてステータコア21の軸方向一方側に突出する第1コイル端部34及び第2コイル端部35と、を有する。


【0030】
これにより、ステータコア21に対して軸方向一方側には、ステータコア21から軸方向一方側に突出した複数の第2コイル接続部33を含むコイルエンド部40が構成される。また、ステータコア21に対して軸方向他方側には、ステータコア21から他方側に突出した複数の第1コイル接続部31を含むコイルエンド部が構成される。
【0031】
本実施形態では、すべての第2コイル接続部33が、ステータコア21に対して軸方向一方側(図2で上側)に位置し、すべての第1コイル接続部31が、ステータコア21に対して軸方向他方側(図2で下側)に位置している。また、すべての第1コイル端部34及びすべての第2コイル端部35は、第2コイル接続部33が位置する前記軸方向一方側に位置している。
【0032】
U相コイル26u、V相コイル26v及びW相コイル26wにおける第1コイル端部34及び第2コイル端部35は、それぞれ、スロット24の最も径方向外側に位置するスロット収納部30から延びてステータコア21から突出している。第1コイル端部34及び第2コイル端部35は、U相コイル26u、V相コイル26v及びW相コイル26wにおいて、スロット24の最も径方向外側に位置するセグメントコイル27のセグメントコイル端部32である。本実施形態では、コイル26は、2組のU相コイル26u、V相コイル26v、W相コイル26wを含む。このため、6つの第1コイル端部34及び6つの第2コイル端部35が、ステータコア21に対して軸方向一方側に位置する。
【0033】
U相コイル26u、V相コイル26v、W相コイル26wの各第1コイル端部34は、ステータコア21から突出した部分が、ステータコア21の径方向外側に向かって延びて、先端部がステータコア21の軸方向一方側に向かって延びている。
【0034】
図5に、図2のV-V線断面図を示す。図5に示すように、U相コイル26uの第1コイル端部34は、ステータコア21から突出した部分から径方向外側に向かって延びる軸方向支持部341と、軸方向支持部341の一端から軸方向一方側に向かって延びる径方向外側支持部342と、を有する。軸方向支持部341に対して軸方向一方側で且つ径方向外側支持部342に対して径方向内側に、後述するバスバーユニット50の一部が位置する。
【0035】
本実施形態では、第1コイル端部34及び第2コイル端部35は、それぞれ、スロット24の最も径方向外側に位置するスロット収納部30から延びてステータコア21から突出している。第1コイル端部34は、軸方向支持部341と径方向外側支持部342とを有する。しかしながら、第1コイル端部34及び第2コイル端部35の少なくとも一部が、スロット24の最も径方向外側置に位置するスロット収納部30から延びてステータコア21の軸方向一方側に突出していてもよい。この場合、スロット24の最も径方向外側に位置するスロット収納部30から延びてステータコア21の軸方向一方側に突出しているコイル端部のうちの少なくとも一部が、軸方向支持部341と径方向外側支持部342とを有するコイル端部であればよい。
【0036】
第1コイル端部34とバスバーユニット50との関係については、後述する。
【0037】
(バスバーユニット)



図2に示すように、バスバーユニット50は、バスバー51と、バスバーホルダ52と、外部端子61と、外部端子ホルダ62と、を有する。
【0038】
図3に示すように、バスバー51は、U相バスバー51uと、V相バスバー51vと、W相バスバー51wと、中性点用バスバー51nとを含む。図6AにU相バスバー51uの概略構成を、図6BにV相バスバー51vの概略構成を、図6CにW相バスバー51wの概略構成を、図6Dに中性点用バスバー51nの概略構成を、それぞれ示す。U相バスバー51u、V相バスバー51v、W相バスバー51w及び中性点用バスバー51nは、それぞれ、板状の部材である。U相バスバー51u、V相バスバー51v、W相バスバー51w及び中性点用バスバー51nの厚み方向は、ステータコア21の径方向と一致する。
【0039】
図6Aに示すように、U相バスバー51uは、U相バスバー本体部53uと、2つのU相バスバー接続部54uと、U相外部端子接続部55uとを有する。U相バスバー本体部53u、2つのU相バスバー接続部54u及びU相外部端子接続部55uは、単一の部材である。
【0040】
図6Bに示すように、V相バスバー51vは、V相バスバー本体部53vと、2つのV相バスバー接続部54vと、V相外部端子接続部55vとを有する。V相バスバー本体部53v、2つのV相バスバー接続部54v及びV相外部端子接続部55vは、単一の部材である。
【0041】
図6Cに示すように、W相バスバー51wは、W相バスバー本体部53wと、2つのW相バスバー接続部54wと、W相外部端子接続部55wとを有する。W相バスバー本体部53w、2つのW相バスバー接続部54w及びW相外部端子接続部55wは、単一の部材である。
【0042】
図6Dに示すように、中性点用バスバー51nは、中性点用バスバー本体部53nと、6つの中性点用バスバー接続部54nとを有する。中性点用バスバー本体部53n及び6つの中性点用バスバー接続部54nは、単一の部材である。
【0043】
U相バスバー本体部53u、V相バスバー本体部53v及びW相バスバー本体部53wは、それぞれ、軸方向から見て、コイルエンド部40の外周に沿った円弧状である。U相バスバー本体部53u、V相バスバー本体部53v及びW相バスバー本体部53wは、それぞれ、ステータコア21の径方向から見て、各相のコイル26の第1コイル端部34と重なる位置に位置し、ステータコア21の周方向に延びる。
【0044】
具体的には、U相バスバー本体部53uは、ステータコア21の径方向から見て、2つのU相コイル26uにおける各第1コイル端部34と重なる位置に位置し、ステータコア21の周方向に延びる。V相バスバー本体部53vは、ステータコア21の径方向から見て、2つのV相コイル26vにおける各第1コイル端部34と重なる位置に位置し、ステータコア21の周方向に延びる。W相バスバー51wのW相バスバー本体部53wは、ステータコア21の径方向から見て、2つのW相コイル26wにおける各第1コイル端部34と重なる位置に位置し、ステータコア21の周方向に延びる。
【0045】
中性点用バスバー51nの中性点用バスバー本体部53nは、軸方向から見て、コイルエンド部40の外周に沿った円弧状である。中性点用バスバー本体部53nは、ステータコア21の径方向から見て、2つのU相コイル26u、2つのV相コイル26v及び2つのW相コイル26wにおける各第2コイル端部35と重なる位置に位置し、ステータコア21の周方向に延びる。本実施形態では、中性点用バスバー本体部53nは、U相バスバー本体部53u、V相バスバー本体部53v及びW相バスバー本体部53wに比べて、周方向に長い。
【0046】
U相外部端子接続部55uは、U相バスバー本体部53uの一方の端部から径方向外側に延びて外部端子61に接続される。U相外部端子接続部55uは、U相バスバー本体部53uの一方の端部からステータコア21の径方向外側に延びるU相延伸部56uと、U相延伸部56uの先端に位置し且つ外部端子61に接続するU相接続端部58uと、を有する。
【0047】
V相外部端子接続部55vは、V相バスバー本体部53vの一方の端部から径方向外側に延びて外部端子61に接続される。V相外部端子接続部55vは、V相バスバー本体部53vの一方の端部からステータコア21の径方向外側に延びるV相第1延伸部56vと、V相第1延伸部56vに対して直交し且つ外部端子61に向かって延びるV相第2延伸部57vと、V相第2延伸部57vの先端に位置し且つ外部端子61に接続するV相接続端部58vと、を有する。
【0048】
W相外部端子接続部55wは、W相バスバー本体部53wの一方の端部から径方向外側に延びて外部端子61に接続される。W相外部端子接続部55wは、W相バスバー本体部53wの一方の端部からステータコア21の径方向外側に延びるW相第1延伸部56wと、W相第1延伸部56wに対して直交し且つ外部端子61に向かって延びるW相第2延伸部57wと、W相第2延伸部57wの先端に位置し且つ外部端子61に接続するW相接続端部58wと、を有する。
【0049】
外部端子61の詳細な構成は、後述する。
【0050】
2つのU相バスバー接続部54uは、周方向に並んでU相バスバー本体部53uの他方の端部からステータコア21の軸方向一方側に延びる。2つのU相バスバー接続部54uは、それぞれ、U相コイル26uの第1コイル端部34に接続される。
【0051】
2つのV相バスバー接続部54vは、周方向に並んでV相バスバー本体部53vの他方の端部からステータコア21の軸方向一方側に延びる。2つのV相バスバー接続部54vは、それぞれ、V相コイル26vの第1コイル端部34に接続される。
【0052】
2つのW相バスバー接続部54wは、周方向に並んでW相バスバー本体部53wの他方の端部からステータコア21の軸方向一方側に延びる。2つのW相バスバー接続部54wは、それぞれ、W相コイル26wの第1コイル端部34に接続される。
【0053】
6つの中性点用バスバー接続部54nは、周方向に一対ずつ並んで中性点用バスバー本体部53nからステータコア21の軸方向一方側に延び、2組の各相のコイルにおける第2コイル端部35に接続される。
【0054】
U相バスバー51u、V相バスバー51v、W相バスバー51w及び中性点用バスバー51nは、一部が径方向または軸方向に重なった状態で、コイルエンド部40の径方向外周側に位置する。図7に、コイルエンド部40に対するU相バスバー51u、V相バスバー51v、W相バスバー51w及び中性点用バスバー51nの配置の一例を示す。
【0055】
図7に示すように、U相外部端子接続部55uのU相延伸部56u、V相外部端子接続部55vのV相第2延伸部57v及びW相外部端子接続部55wのW相第2延伸部57wは、厚み方向に重なっている。
【0056】
U相バスバー本体部53uは、軸方向から見て、U相外部端子接続部55uに対してステータコア21の周方向の一方側に位置する。W相バスバー本体部53wは、軸方向から見て、W相外部端子接続部55wに対してステータコア21の周方向の他方側に位置する。V相バスバー本体部53vは、軸方向から見て、V相外部端子接続部55vに対してステータコア21の周方向の他方側に位置し、V相バスバー本体部53vは、ステータコア21の径方向から見て、W相バスバー本体部53wの一部と重なっている。
【0057】
中性点用バスバー本体部53nは、U相バスバー本体部53u、V相バスバー本体部53v及びW相バスバー本体部53wに対して、軸方向他方側に位置し、軸方向から見て、中性点用バスバー本体部53nの一部は、U相バスバー本体部53u、V相バスバー本体部53v及びW相バスバー本体部53wと重なっている。
【0058】
U相バスバー51u、V相バスバー51v、W相バスバー51w及び中性点用バスバー51nは、U相バスバー接続部54u、V相バスバー接続部54v、W相バスバー接続部54w及び中性点用バスバー接続部54nの各先端部を除いて、樹脂でモールドされている(図2参照)。本明細書では、4つのバスバー51を覆う樹脂部分を、バスバーホルダ52と呼ぶ。
【0059】
このように、4のバスバー51は、バスバーホルダ52で覆われることにより、互いに位置ずれを生じない。
【0060】
U相バスバー接続部54u、V相バスバー接続部54v、W相バスバー接続部54w及び中性点用バスバー接続部54nの先端部は、4つのバスバー51がバスバーホルダ52で覆われた状態で、バスバーホルダ52から突出している。
【0061】
バスバーホルダ52から突出した、U相バスバー接続部54u、V相バスバー接続部54v、W相バスバー接続部54w及び中性点用バスバー接続部54nは、各相のコイル26の第1コイル端部34及び第2コイル端部35に接続される。第1コイル端部34、バスバー51及びバスバーホルダ52の関係については、後述する。
【0062】
(外部端子)



図2及び図3に示すように、外部端子61は、U相外部端子61uと、V相外部端子61vと、W相外部端子61wとを含む。U相外部端子61u、V相外部端子61v及びW相外部端子61wは、板状の部材であり、樹脂でモールドされている。本明細書では、3つの外部端子61を覆う樹脂部分を、外部端子ホルダ62と呼ぶ。
【0063】
U相外部端子61uは、U相端子本体部63uと、U相端子本体部63uの一端部に位置するU相バスバー側接続部64uと、U相端子本体部63uの別の端部に位置するU相電力供給源側接続部65uと、を有する。U相端子本体部63u、U相バスバー側接続部64u及びU相電力供給源側接続部65uは、単一の部材である。
【0064】
V相外部端子61vは、V相端子本体部63vと、V相端子本体部63vの一端部に位置するV相バスバー側接続部64vと、V相端子本体部63vの別の端部に位置するV相電力供給源側接続部65vと、を有する。V相端子本体部63v、V相バスバー側接続部64v及びV相電力供給源側接続部65vは、単一の部材である。
【0065】
W相外部端子61wは、W相端子本体部63wと、W相端子本体部63wの一端部に位置するW相バスバー側接続部64wと、W相端子本体部63wの別の端部に位置するW相電力供給源側接続部65wと、を有する。W相端子本体部63w、W相バスバー側接続部64w及びW相電力供給源側接続部65wは、単一の部材である。
【0066】
U相外部端子61u、V相外部端子61v及びW相外部端子61wは、U相端子本体部63u、V相端子本体部63v及びW相端子本体部63wが厚み方向に重ねられた状態で、樹脂でモールドされている。なお、外部端子61をモールドする樹脂部分である外部端子ホルダ62は、バスバーホルダ52と接続されている。
【0067】
U相バスバー側接続部64uは、U相バスバー51uにおけるU相接続端部58uに接続されている。V相バスバー側接続部64vは、V相バスバー51vにおけるV相接続端部58vに接続されている。W相バスバー側接続部64wは、W相バスバー51wにおけるW相接続端部58wに接続されている。
【0068】
U相電力供給源側接続部65u、V相電力供給源側接続部65v、W相電力供給源側接続部65wには、図示しない電力供給源が電気的に接続される。これにより、U相バスバー51u、V相バスバー51v及びW相バスバー51wを介して、U相コイル26u、V相コイル26v及びW相コイル26wに電力が供給される。
【0069】
本実施形態では、U相コイル26u、V相コイル26v及びW相コイル26wは、U相バスバー51u、V相バスバー51v、W相バスバー51w及び中性点用バスバー51nによって、Y結線されている。
【0070】
具体的には、U相コイル26uの第1コイル端部34は、U相バスバー接続部54uに接続されている。V相コイル26vの第1コイル端部34は、V相バスバー51vのV相バスバー接続部54vに接続されている。W相コイル26wの第1コイル端部34は、W相バスバー51wのW相バスバー接続部54wに接続されている。また、U相コイル26u、V相コイル26v及びW相コイル26wにおける6つの第2コイル端部35は、中性点用バスバー51nに接続されている。
【0071】
これにより、ステータコア21に巻線されたU相コイル26u、V相コイル26v及びW相コイル26wが、U相バスバー51u、V相バスバー51v、W相バスバー51w及び中性点用バスバー51nによってY結線された、ステータ2が得られる。
【0072】
次に、第1コイル端部34と、バスバーユニット50が有するバスバー51及びバスバーホルダ52との関係について、図2図5及び図8を参照して説明する。図8は、第1コイル端部34、バスバー51及びバスバーホルダ52の関係を示す分解斜視図である。なお、図8では、説明のため、コイルエンド部40に含まれる第1コイル端部34を実線で示し、第1コイル端部34を除くコイルエンド部40を二点鎖線で示す。
【0073】
図8に示すように、6つの第1コイル端部34は、周方向に2つずつ並んで位置している。そして、6つの第1コイル端部34のうち4つが、外部端子接続部55に対して周方向の一方側に位置し、6つの第1コイル端部34のうち2つが、外部端子接続部55に対して周方向の他方側に位置する。
【0074】



6つの第1コイル端部34は、既述のように、それぞれ、径方向に延びる軸方向支持部341と、軸方向に延びる径方向外側支持部342とを有する。


【0075】
4つのバスバー51は、バスバーホルダ52で覆われた状態で、コイルエンド部40の外周側において、第1コイル端部34の径方向外側支持部342に対して径方向内側に位置する。すなわち、第1コイル端部34の径方向外側支持部342は、バスバーホルダ52に対して径方向外側からバスバー51を支持する。
【0076】
これにより、バスバーホルダ52で覆われた状態のバスバー51を、コイルエンド部40に対して径方向に位置決めすることができる。
【0077】
4つのバスバー51は、バスバーホルダ52で覆われた状態で、第1コイル端部34の軸方向支持部341に対して軸方向一方側に位置する。すなわち、第1コイル端部34の軸方向支持部341は、バスバーホルダ52に対して軸方向他方側からバスバー51を支持する。
【0078】
これにより、バスバーホルダ52で覆われた状態のバスバー51を、コイルエンド部40部に対して軸方向に位置決めすることができる。
【0079】
このように、本実施形態では、外部端子接続部55に対して、周方向の一方側及び他方側に、それぞれ少なくとも一つの第1コイル端部34が位置する。したがってバスバー51の径方向及び軸方向の位置決めを確実に行うことができる。
【0080】
図2に示すように、第1コイル端部34の先端部は、バスバーユニット50に対して径方向外周側且つ軸方向一方側で、U相バスバー接続部54u、V相バスバー接続部54v及びW相バスバー接続部54wの各先端部に接続されている。
【0081】
詳しくは、図5に示すように、U相バスバー51uは、U相バスバー接続部54uの先端部を除いて、バスバーホルダ52によって覆われている。この状態で、U相コイル26uの第1コイル端部34における軸方向支持部341は、バスバーホルダ52とステータコア21の間を径方向に延びている。U相コイル26uの第1コイル端部34における径方向外側支持部342は、バスバーホルダ52の径方向外側を軸方向一方側に向かって延びている。U相コイル26uの第1コイル端部34の先端部は、U相バスバー51uのU相バスバー接続部54uに対して、径方向外側から接続されている。
【0082】
詳細には図示しないが、V相コイル26vの第1コイル端部34とV相バスバー51v、及び、W相コイル26wの第1コイル端部34とW相バスバー51wも、上記と同様の関係を有する。
【0083】
これにより、バスバーホルダ52で覆われた状態のバスバー51を、コイルエンド部40部に対して固定することができる。
【0084】
本実施形態では、すべての第1コイル端部34が、軸方向支持部341及び径方向外側支持部342を有するコイル端部である。しかしながら、第2コイル端部35が軸方向支持部及び径方向外側支持部を有するコイル端部であって、第1コイル端部34が、軸方向支持部及び径方向外側支持部を有さないコイル端部であってもよい。第1コイル端部34及び第2コイル端部35の一部が軸方向支持部及び径方向外側支持部を有するコイル端部であってもよい。第1コイル端部34及び第2コイル端部35のうち少なくとも一つが軸方向支持部及び径方向外側支持部を有するコイル端部であってもよい。
【0085】
本実施形態では、軸方向支持部341及び径方向外側支持部342を有するコイル端部は、軸方向から見て、外部端子接続部55に対してバスバー本体部53の周方向の一方側に、4つ位置し、周方向の他方側に、2つ位置する。しかしながら、前記コイル端部は、軸方向から見て、外部端子接続部55に対してバスバー本体部53の周方向の一方側及び他方側において、それぞれ少なくとも一つ位置する構成であってもよい。これにより、バスバー51が少なくとも2箇所で、前記コイル端部で支持される。よって、バスバー51の径方向及び軸方向の位置決めを確実に行うことができる。
【0086】
本実施形態では、軸方向支持部341及び径方向外側支持部342を有するコイル端部は、軸方向から見て、外部端子接続部55に対してバスバー本体部53の周方向の一方側において、外部端子接続部55から最も離れた位置に位置し、周方向の他方側において、外部端子接続部55から最も離れた位置に位置しない。しかしながら、前記コイル端部は、軸方向から見て、外部端子接続部55に対してバスバー本体部53の周方向の一方側及び他方側において、外部端子接続部55からそれぞれ最も離れた位置に位置する構成であってもよい。
【0087】
これにより、外部端子接続部55を挟んで外部端子接続部55から最も離れた2箇所で、バスバー51を前記コイル端部で支持することができる。よって、バスバー51の径方向及び軸方向の位置決めをより確実に行うことができる。
【0088】
以上のように、本実施形態に係るステータ2は、軸方向に延びる複数のスロット24を有するステータコア21と、複数のスロット24内に一部が収納される複数相のコイル26と、複数の外部端子61と、複数の外部端子61と複数相のコイル26とを電気的に接続する複数のバスバー51と、を有する。複数相のコイル26は、それぞれ、コイルの端部に位置し且つスロット24の最も径方向外側からステータコア21の軸方向一方側に突出する第1コイル端部34を有する。複数のバスバー51は、それぞれ、ステータコア21の径方向から見て第1コイル端部34に対して重なる位置に位置し且つステータコア21の周方向に延びるバスバー本体部53と、バスバー本体部53から軸方向一方側に向かって延びるバスバー接続部54と、バスバー本体部53から径方向外側に向かって延び且つ外部端子61に接続される外部端子接続部55と、を有する。
【0089】
複数相のコイル26における第1コイル端部34のうち少なくとも一つは、軸方向におけるバスバー本体部53とステータコア21との間を径方向に跨いで且つバスバー本体部53の径方向外側で軸方向一方側に向かって延び、先端部がバスバー接続部54に対して径方向外側から接続している。
【0090】
上述の構成により、複数のバスバー51は、軸方向支持部341及び径方向外側支持部342を有する第1コイル端部34によって、軸方向に及び径方向に位置決めされる。これにより、ステータ2の製造時に、複数のバスバー51を、軸方向に及び径方向に位置ずれすることなく、容易に配置することができる。
【0091】
また、本実施形態では、複数相のコイル26は、3相のコイル26u,26v,26wを含む。このように、本実施形態の構成は、3相のコイル26u,26v,26wがステータコア21に巻線されたステータ2に適用可能である。
【0092】
なお、本実施形態に係るステータ2は、複数のバスバー51を、バスバー接続部54の先端部を除いて覆う樹脂製のバスバーホルダ52を有する。バスバー51を支持する第1コイル端部34は、バスバーホルダ52とステータコア21との間を径方向に跨いで且つバスバーホルダ52に対して径方向外側で軸方向一方側に向かって延び、先端部がバスバー接続部54に対して径方向外側から接続されている。
【0093】
このように、複数のバスバー51は、バスバーホルダ52で覆われることにより、互いに位置ずれを生じない。また、バスバー51を支持する第1コイル端部34によって、バスバーホルダ52で覆われた複数のバスバー51を支持することができる。これにより、ステータ2の製造時に、バスバー51をより容易に配置することができる。
【0094】
本実施形態に係るモータ1は、上記の構成を有するステータ2を有する。これにより、上記の構成のステータ2を有するモータ1が得られる。
【0095】
(ステータの製造方法)



次に、ステータ2の製造方法について説明する。ステータ2の製造方法は、ステータコア作製工程と、コイル配置工程と、コイル端部形成工程と、バスバーモールド工程と、バスバー配置工程と、バスバー接続工程とを有する。
【0096】
ステータコア作製工程では、打ち抜きされた複数の鋼鈑を積層してステータ2のステータコア21を作製する。
【0097】
コイル配置工程では、ステータコア21のスロット24内に、軸方向他方側からセグメントコイル27を挿入し、セグメントコイル端部32を、ステータコア21の軸方向一方側に突出させる。本実施形態では、3相のコイル26の第1コイル端部34及び第2コイル端部35は、スロット24の最も径方向外側に位置するセグメントコイル27の端部である。このため、第1コイル端部34及び第2コイル端部35は、スロット24の最も径方向外側からステータコア21の軸方向一方側に突出している。
【0098】
コイル端部形成工程では、第1コイル端部34のステータコア21から突出した部分を径方向外側に折り曲げて、先端側を軸方向一方側に折り曲げる。これにより、第1コイル端部34に、ステータコア21から突出した部分から径方向外側に向かって延びる軸方向支持部341と、軸方向支持部341の先端から軸方向一方側に向かって延びる径方向外側支持部342と、が形成される。
【0099】
バスバーモールド工程では、4つのバスバー51を図示しない金型内に固定した状態で、樹脂でモールドする。これにより、4つバスバー51は、樹脂で覆われる。
【0100】
バスバー配置工程では、樹脂で覆われた状態の4つのバスバー51を、軸方向支持部341及び径方向外側支持部342を有する第1コイル端部34の軸方向一方側且つ径方向内側に配置する。
【0101】



バスバー接続工程では、軸方向支持部341及び径方向外側支持部342を有するコイル端部の先端部と、バスバー接続部54の先端部とを接続する。


【0102】
すなわち、本実施形態に係るステータ2の製造方法は、ステータコア21の複数のスロット24内に一部が収納される複数相のコイル26と、外部端子61とがバスバー51によって電気的に接続されるステータ2の製造方法である。ステータ2の製造方法は、複数相のコイル26をスロット24内に挿入して、複数相のコイル26の第1コイル端部34をスロット24の最も径方向外側からステータコア21の軸方向一方側に突出させるコイル配置工程と、複数相のコイル26における第1コイル端部34のうち少なくとも一つのコイル端部を径方向外側に折り曲げて、先端側を軸方向一方側に折り曲げることにより、バスバー51を支持するコイル端部を形成するコイル端部形成工程と、ステータコア21の周方向に延びるバスバー本体部53と、バスバー本体部53から軸方向一方側に向かって延びるバスバー接続部54と、をそれぞれ有する複数のバスバー51のうち少なくとも一つのバスバー51を、バスバー51を支持するコイル端部の軸方向一方側且つ径方向内側に配置するバスバー配置工程と、第1コイル端部34及び第2コイル端部35と、バスバー接続部54とを接続するバスバー接続工程と、を有する。
【0103】
以上の工程により、複数相のコイル26における第1コイル端部34のうち少なくとも一つのコイル端部に、バスバー51を径方向及び軸方向に位置決めするコイル端部が形成されたステータ2を得ることができる。
【0104】
また、本実施形態では、複数相のコイル26は、3相のコイル26u,26v,26wを含む。このように、上記製造方法は、3相のコイル26u,26v,26wがステータコア21に巻線されたステータ2の製造方法に適用可能である。
【0105】
[実施形態2]



図9及び図10に、実施形態2に係るモータのステータ102の概略構成を示す。実施形態2に係るモータは、バスバー151によるコイル126の結線方法が実施形態1のモータ1の構成とは異なる。以下では、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1と異なる部分についてのみ説明する。図9は、ステータ102の斜視図である。図10は、図9で示すステータ102において、バスバーユニット150のバスバーホルダ152及び外部端子ホルダ62の記載を省略した図である。
【0106】
ステータ102は、ステータコア21と、コイル126と、バスバーユニット150と、を備える。
【0107】
(コイル)



コイル126は、U相コイル126uと、V相コイル126vと、W相コイル126wとを含む。U相コイル126u、V相コイル126v及びW相コイル126wは、ステータコア21の複数のティース23に分布巻きで巻回され、バスバーユニット150のバスバー151によって、Δ結線されている。なお、ステータコア21に対するU相コイル126u、V相コイル126v及びW相コイル126wの巻線は、実施形態1と同様である。
【0108】



U相コイル126u、V相コイル126v及びW相コイル126wは、それぞれ、複数のセグメントコイル27が直列に接続されて構成されている。セグメントコイルの構成は、実施形態1と同様であるため、説明を省略する。


【0109】
U相コイル126u、V相コイル126v及びW相コイル126wにおける第1コイル端部34及び第2コイル端部35も、実施形態1と同様、スロット24の最も径方向外側に位置するスロット収納部30から延びてステータコア21の軸方向一方側に突出している。本実施形態では、U相コイル126u、V相コイル126v及びW相コイル126wは、それぞれ、1つの第1コイル端部34と1つの第2コイル端部35とを含む。このため、3つの第1コイル端部34及び3つの第2コイル端部35が、ステータコア21に対して軸方向一方側に位置する。
【0110】
(バスバーユニット)
図9に示すように、バスバーユニット150は、バスバー151と、バスバーホルダ152と、外部端子61と、外部端子ホルダ62と、を有する。
【0111】

図10及び図11に示すように、バスバー151は、U相バスバー151uと、V相バスバー151vと、W相バスバー151wとを含む。U相バスバー151u、V相バスバー151v及びW相バスバー151wは、それぞれ、板状の部材である。U相バスバー151u、V相バスバー151v及びW相バスバー151wの厚み方向は、ステータコア21の径方向と一致する。


【0112】
U相バスバー151uは、U相バスバー本体部153uと、2つのU相バスバー接続部154uと、U相外部端子接続部155uとを有する。U相バスバー本体部153u、2つのU相バスバー接続部154u及びU相外部端子接続部155uは、単一の部材である。
【0113】
V相バスバー151vは、V相バスバー本体部153vと、2つのV相バスバー接続部154vと、V相外部端子接続部155vとを有する。V相バスバー本体部153v、2つのV相バスバー接続部154v及びV相外部端子接続部155vは、単一の部材である。
【0114】
W相バスバー151wは、W相バスバー本体部153wと、2つのW相バスバー接続部154wと、W相外部端子接続部155wとを有する。W相バスバー本体部153w、2つのW相バスバー接続部154w及びW相外部端子接続部155wは、単一の部材である。
【0115】
U相バスバー本体部153u、V相バスバー本体部153v及びW相バスバー本体部153wは、それぞれ、軸方向から見て、コイルエンド部40の外周に沿った円弧状である。U相バスバー本体部153u、V相バスバー本体部153v及びW相バスバー本体部153wは、それぞれ、ステータコア21の径方向から見て、各相のコイル126の第1コイル端部34と重なる位置に位置し、ステータコア21の周方向に延びる。
【0116】
具体的には、U相バスバー本体部153uは、ステータコア21の径方向から見て、U相コイル126uの第1コイル端部34及びW相コイル126wの第2コイル端部35と重なる位置に位置し、ステータコア21の周方向に延びる。U相バスバー本体部153uは、V相バスバー本体部153v及びW相バスバー本体部153wに比べて、周方向に長い。すなわち、U相バスバー本体部153uの周方向の両端部は、V相バスバー本体部153vの周方向の両端部及びW相バスバー本体部153wの周方向の両端部よりも、周方向に離れた位置に位置する。
【0117】
V相バスバー本体部153vは、ステータコア21の径方向から見て、V相コイル126vの第1コイル端部34及びU相コイル126uの第2コイル端部35と重なる位置に位置し、ステータコア21の周方向に延びる。
【0118】
W相バスバー本体部153wは、ステータコア21の径方向から見て、W相コイル126wの第1コイル端部34及びV相コイル126vの第2端部と重なる位置に位置し、ステータコア21の周方向に延びる。
【0119】
U相外部端子接続部155uは、U相バスバー本体部153uの両端部以外の位置から径方向外側に延びて外部端子61に接続される。V相外部端子接続部155vは、V相バスバー本体部153vの一方の端部から径方向外側に延びて外部端子61に接続される。W相外部端子接続部155wは、W相バスバー本体部153wの一方の端部から径方向外側に延びて外部端子61に接続される。
【0120】
U相外部端子接続部155u、V相外部端子接続部155v及びW相外部端子接続部155wの構成は、それぞれ、延伸部がステータコア21の軸方向に屈曲している点以外、実施形態1の構成と同様である。よって、U相外部端子接続部155u、V相外部端子接続部155v及びW相外部端子接続部155wの詳しい説明を省略する。
【0121】
2つのU相バスバー接続部154uは、U相バスバー本体部153uの両端部からステータコア21の軸方向一方側に延び、U相コイル126uの第1コイル端部34及びW相コイル126wの第2コイル端部35に接続される。
【0122】
2つのV相バスバー接続部154vは、V相バスバー本体部153vの両端部からステータコア21の軸方向一方側に延び、V相コイル126vの第1コイル端部34及びU相コイル126uの第2コイル端部35に接続される。
【0123】
2つのW相バスバー接続部154wは、W相バスバー本体部153wの両端部からステータコア21の軸方向一方側に延び、W相コイル126wの第1コイル端部34及びV相コイル126Vの第2コイル端部35に接続される。
【0124】
U相バスバー151u、V相バスバー151v及びW相バスバー151wは、一部が径方向または軸方向に重なった状態で、コイルエンド部40の径方向外周側に位置する。
【0125】
図11に、コイルエンド部40に対するU相バスバー151u、V相バスバー151v及びW相バスバー151wの配置の一例を示す。
【0126】
図11に示すように、U相外部端子接続部155u、V相外部端子接続部155v及びW相外部端子接続部155wの一部は、厚み方向に重なっている。
【0127】
W相バスバー151wのW相バスバー本体部153wは、U相バスバー151uのU相外部端子接続部155uに対して周方向の一方側に位置する。V相バスバー151vのV相バスバー本体部153vは、U相バスバー151uのU相外部端子接続部155uに対して周方向の他方側に位置する。V相外部端子接続部155v及びW相外部端子接続部155wは、U相外部端子接続部155uを挟んで周方向に並んでいる。
【0128】
U相バスバー151uのU相バスバー本体部153uの一部は、軸方向から見て、W相バスバー151wのW相バスバー本体部153w及びV相バスバー151vのV相バスバー本体部153vと重なっている。
【0129】
U相バスバー151u、V相バスバー151v、W相バスバー151wは、U相バスバー接続部154u、V相バスバー接続部154v及びW相バスバー接続部154wの各先端部を除いて、樹脂製のバスバーホルダ152で覆われている(図9参照)。
【0130】
なお、実施形態1と同様に、U相バスバー151u、V相バスバー151v及びW相バスバー151wがバスバーホルダ152で覆われた状態で、U相バスバー接続部154u、V相バスバー接続部154v及びW相バスバー接続部154wの先端部は、バスバーホルダ152から突出し、それぞれ、各相のコイル126の第1コイル端部34及び第2コイル端部35に接続される。
【0131】
本実施形態では、U相コイル126u、V相コイル126v及びW相コイル126wは、U相バスバー151u、V相バスバー151v及びW相バスバー151wによってΔ結線されている。
【0132】
具体的には、U相コイル126uの第1コイル端部34は、U相バスバー151uのU相バスバー接続部154uに接続されている。V相コイル126vの第1コイル端部34は、V相バスバー151vのV相バスバー接続部154vに接続されている。W相コイル126wの第1コイル端部34は、W相バスバー151wのW相バスバー接続部154wに接続されている。
【0133】
U相コイル126uの第2コイル端部35は、V相バスバー151vのV相バスバー接続部154vに接続されている。V相コイル126vの第2コイル端部35は、W相バスバー151wのW相バスバー接続部154wに接続されている。W相コイル126wの第2コイル端部35は、U相バスバー151uのU相バスバー接続部154uに接続されている。
【0134】
これにより、ステータコア21に巻線されたU相コイル126u、V相コイル126v及びW相コイル126wが、U相バスバー151u、V相バスバー151v及びW相バスバー151wによってΔ結線されたステータ102が得られる。
【0135】
次に、第1コイル端部34と、バスバーユニット150が有するバスバー151及びバスバーホルダ152との関係について、図9を参照して説明する。
【0136】
図9に示すように、3つの第1コイル端部34のうち2つは、外部端子接続部155に対して周方向の一方側に位置し、3つの第1コイル端部34のうち1つは、外部端子接続部155に対して周方向の他方側に位置する。
【0137】
3つの第1コイル端部34は、実施形態1と同様に、それぞれ、径方向に延びる軸方向支持部と、軸方向に延びる径方向外側支持部とを有する。
【0138】
3つのバスバー151は、バスバーホルダ152で覆われた状態で、コイルエンド部40の外周側において、第1コイル端部34の前記径方向外側支持部に対して径方向内側に位置する。すなわち、第1コイル端部34の前記径方向外側支持部は、バスバーホルダ152に対して径方向外側からバスバー151を支持する。
【0139】
これにより、バスバーホルダ152で覆われた状態のバスバー151を、コイルエンド部40に対して径方向に位置決めすることができる。
【0140】
3つのバスバー151は、バスバーホルダ152で覆われた状態で、第1コイル端部34の前記軸方向支持部に対して軸方向一方側に位置する。すなわち、第1コイル端部34の前記軸方向支持部は、バスバーホルダ152に対して軸方向他方側からバスバー151を支持する。
【0141】
これにより、バスバーホルダ152で覆われた状態のバスバー151を、コイルエンド部40部に対して軸方向に位置決めすることができる。
【0142】
このように、本実施形態においても、軸方向支持部及び径方向外側支持部を有するコイル端部は、軸方向から見て、外部端子接続部155に対して、バスバー本体部153の周方向の一方側及び他方側に、それぞれすくなくとも一つ位置する。したがってバスバー151を径方向及び軸方向に位置決めすることができる。
【0143】
(その他の実施形態)



以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【0144】
上記実施形態1、2では、コイル26,126は、3相のコイルを含む。しかしながら、コイルは、3相以外の複数相のコイルを含んでいてもよい。
【0145】



上記実施形態1では、コイル26は、2組の3相のコイルを含む。しかしながら、コイルは、1組または3組以上の3相のコイルを含んでいてもよい。


【0146】
上記実施形態2では、コイル126は、1組の3相のコイルを含む。しかしながら、コイルは、2組以上の3相のコイルを含んでいてもよい。
【0147】
上記実施形態1、2では、すべての第2コイル接続部33が、ステータコア21に対して軸方向一方側に位置し、すべての第1コイル接続部31が、ステータコア21に対して軸方向他方側に位置している。しかしながら、すべての第2コイル接続部がステータコアに対して軸方向他方側に位置していてもよい。すべての第1コイル接続部がステータコアに対して軸方向一方側に位置していてもよい。第2コイル接続部の一部がステータコアに対して軸方向一方側に位置していてもよい。第1コイル接続部の一部がステータコアに対して軸方向他方側に位置していてもよい。第2コイル接続部の一部がステータコアに対して軸方向他方側の端部に位置していてもよい。第1コイル接続部の一部がステータコアに対して軸方向一方側に位置していてもよい。
【0148】
上記実施形態1、2では、第1コイル端部34及び第2コイル端部35は、ステータコア21に対して、軸方向において第2コイル接続部33が位置する側に位置している。しかしながら、第1コイル端部は、ステータコアに対して軸方向一方側または軸方向他方側のいずれか一方に位置していればよい。また、第2コイル端部は、ステータコアに対して軸方向一方側または軸方向他方側のいずれか一方に位置していればよい。
【0149】
上記実施形態1、2では、ステータコア21は円筒状である。しかしながら、ステータコアは、筒状であれば、円筒状以外であってもよい。
【0150】
上記実施形態1、2では、モータ1は、筒状のステータ2内にロータ3が中心軸Pを中心として回転可能に位置する、いわゆるインナーロータ型のモータである。しかしながら、モータは、筒状のロータ内にステータが位置する、いわゆるアウターロータ型のモータであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0151】
本発明は、剛性が高いコイルと外部機器とをコイルエンド部の外周側に位置する接続部材を用いて電気的に接続するステータに利用可能である。
【符号の説明】
【0152】
1 モータ,2、102 ステータ,3 ロータ,21 ステータコア,22 ヨーク,23 ティース,24 スロット,26、126 コイル,26u、126u U相コイル,26v、126v V相コイル,26w、126w W相コイル,27 セグメントコイル,30 スロット収納部,31 第1コイル接続部,32 セグメントコイル端部,33 第2コイル接続部,34 第1コイル端部,35 第2コイル端部,40 コイルエンド部,50、150 バスバーユニット,51、151 バスバー,51u、151u U相バスバー,51v、151v V相バスバー,51w、151w W相バスバー,51n 中性点用バスバー,52、152 バスバーホルダ,53、153 バスバー本体部,53u、153u U相バスバー本体部,53v、153v V相バスバー本体部,53w、153w W相バスバー本体部,53n 中性点用バスバー本体部,54、154 バスバー接続部,54u、154u U相バスバー接続部,54v、154v V相バスバー接続部,54w、1542 W相バスバー接続部,54n 中性点用バスバー接続部,55、155 外部端子接続部,55u、155u U相外部端子接続部,55v、155v V相外部端子接続部,55w、155w W相外部端子接続部,61 外部端子,61u U相外部端子,61v V相外部端子,61W W相外部端子,62 外部端子ホルダ,63 端子本体部,63u U相端子本体部,63v V相端子本体部,63w W相端子本体部,64 バスバー側接続部,64u U相バスバー側接続部,64v V相バスバー側接続部,64w W相バスバー側接続部,65 電力供給源側接続部,65u U相電力供給源側接続部,65v V相電力供給源側接続部,65w W相電力供給源側接続部,
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
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図7
図8
図9
図10
図11