(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】カラオケシステム、及び、カラオケ装置
(51)【国際特許分類】
G10K 15/04 20060101AFI20241001BHJP
【FI】
G10K15/04 302D
(21)【出願番号】P 2022051411
(22)【出願日】2022-03-28
【審査請求日】2023-03-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100157118
【氏名又は名称】南 義明
(72)【発明者】
【氏名】谷口 智規
【審査官】毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-243270(JP,A)
【文献】特開2021-162647(JP,A)
【文献】特開2020-201441(JP,A)
【文献】特開2007-065154(JP,A)
【文献】特開2022-042036(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10K 15/00 - 15/12
G10L 13/00 - 25/93
G10H 1/00 - 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リモコン装置と、カラオケ装置を備えるカラオケシステムであって、
リモコン装置は、機能利用に関する契約情報を記憶する記憶部を備え、機能指示処理を実行可能とし、
機能指示処理は、対応付けされたカラオケ装置に対し、契約情報に基づく機能を使用可能な状態とする機能指示情報を送信し、
カラオケ装置は、機能開放処理を実行可能とし、
機能開放処理は、対応付けられているリモコン装置から機能指示情報を受信することで、契約情報に基づく機能を使用可能な状態と
し、
リモコン装置は、操作の受け付け対象となるカラオケ装置を対応付ける対応付け処理を実行可能とし、
機能指示処理は、対応付け処理が実行された際に実行される
カラオケシステム。
【請求項2】
リモコン装置と、カラオケ装置を備えるカラオケシステムであって、
リモコン装置は、機能利用に関する契約情報を記憶する記憶部を備え、機能指示処理を実行可能とし、
機能指示処理は、対応付けされたカラオケ装置に対し、契約情報に基づく機能を使用可能な状態とする機能指示情報を送信し、
カラオケ装置は、機能開放処理を実行可能とし、
機能開放処理は、対応付けられているリモコン装置から機能指示情報を受信することで、契約情報に基づく機能を使用可能な状態と
し、
リモコン装置は、解除処理と、機能終了処理を実行可能とし、
解除処理は、対応付けられているカラオケ装置の対応付けを解除する解除処理を実行可能とし、
機能終了処理は、解除処理が実行された場合、契約情報に基づきカラオケ装置で使用可能とされた機能を利用不可な状態とする
カラオケシステム。
【請求項3】
リモコン装置と、カラオケ装置を備えるカラオケシステムであって、
リモコン装置は、
カラオケ装置に対応付けられる前に機能利用に関する契約情報を記憶する記憶部を備え、機能指示処理を実行可能とし、
機能指示処理は、対応付けされたカラオケ装置に対し、契約情報に基づく機能を使用可能な状態とする機能指示情報を送信し、
カラオケ装置は、機能開放処理を実行可能とし、
機能開放処理は、対応付けられているリモコン装置から機能指示情報を受信することで、契約情報に基づく機能を使用可能な状態とする
カラオケシステム。
【請求項4】
リモコン装置は、表示部を備え、表示部に契約情報に基づく機能を表示する使用可能機能表示処理を実行可能とする
請求項1
から請求項
3の何れか1項に記載のカラオケシステム。
【請求項5】
リモコン装置は、インターネットを介して通信接続されるサーバ装置から契約情報を設定する設定処理を実行可能とする
請求項1から請求項4の何れか1項に記載のカラオケシステム。
【請求項6】
複数台のリモコン装置が対応付けられている場合、
機能開放処理は、何れかのリモコン装置の機能指示情報、あるいは、対応付けられている全てのリモコン装置の機能指示情報に基づいて機能を使用可能な状態とする
請求項1から請求項5の何れか1項に記載のカラオケシステム。
【請求項7】
対応付けられたリモコン装置と通信可能なカラオケ装置であって、
リモコン装置は、機能利用に関する契約情報を記憶する記憶部を備え、機能指示処理を実行可能とし、
機能指示処理は、対応付けされたカラオケ装置に対し、契約情報に基づく機能を使用可能な状態とする機能指示情報を送信し、
カラオケ装置は、機能開放処理を実行可能とし、
機能開放処理は、対応付けられているリモコン装置から機能指示情報を受信することで、契約情報に基づく機能を使用可能な状態と
し、
リモコン装置は、操作の受け付け対象となるカラオケ装置を対応付ける対応付け処理を実行可能とし、
機能指示処理は、対応付け処理が実行された際に実行される
カラオケ装置。
【請求項8】
対応付けられたリモコン装置と通信可能なカラオケ装置であって、
リモコン装置は、機能利用に関する契約情報を記憶する記憶部を備え、機能指示処理を実行可能とし、
機能指示処理は、対応付けされたカラオケ装置に対し、契約情報に基づく機能を使用可能な状態とする機能指示情報を送信し、
カラオケ装置は、機能開放処理を実行可能とし、
機能開放処理は、対応付けられているリモコン装置から機能指示情報を受信することで、契約情報に基づく機能を使用可能な状態と
し、
リモコン装置は、解除処理と、機能終了処理を実行可能とし、
解除処理は、対応付けられているカラオケ装置の対応付けを解除する解除処理を実行可能とし、
機能終了処理は、解除処理が実行された場合、契約情報に基づきカラオケ装置で使用可能とされた機能を利用不可な状態とする
カラオケ装置。
【請求項9】
対応付けられたリモコン装置と通信可能なカラオケ装置であって、
リモコン装置は、
カラオケ装置に対応付けられる前に機能利用に関する契約情報を記憶する記憶部を備え、機能指示処理を実行可能とし、
機能指示処理は、対応付けされたカラオケ装置に対し、契約情報に基づく機能を使用可能な状態とする機能指示情報を送信し、
カラオケ装置は、機能開放処理を実行可能とし、
機能開放処理は、対応付けられているリモコン装置から機能指示情報を受信することで、契約情報に基づく機能を使用可能な状態とする
カラオケ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークに接続された複数のカラオケ装置を備えるカラオケシステム、及び、カラオケ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、伴奏に合わせて歌唱を楽しむカラオケが社交の場等で行われている。現在、カラオケを行うため楽曲演奏を行うカラオケ装置では、楽曲演奏を行うという基本機能のみならず、ライブコンサートや映画の配信等、様々な機能を利用することが可能となっており、利用するユーザも様々な目的の下、カラオケ店舗を利用することが考えられる。
【0003】
特許文献1には、複数の部屋で構成されたカラオケボックスのような店舗において、視聴人数に応じた適切な課金を行うコンテンツ再生システムが開示されている。具体的には、ユーザによって指定されたコンテンツ情報の購入情報を参照し、購入情報に規定されている人数情報を受信する。コンテンツ情報が指定された部屋内の人数を判定し、判定された部屋内の人数が、コンテンツ指定処理で取得した視聴可能人数以下である視聴人数が適切かを判定し、視聴条件を満たしていると判定された場合、指定されたコンテンツ情報を再生開始する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されるコンテンツ再生システムでは、ユーザの課金に基づきコンテンツ利用が行われている。カラオケボックス等に設置されるカラオケ装置では、歌唱を楽しむカラオケのみならず、映画、ライブの鑑賞、あるいは、アプリを使用したゲーム等、多彩な機能が使用することが考えられる。このような機能は、特許文献1に記載されるユーザの課金により行われる形態以外に、カラオケボックス等、カラオケ店舗がカラオケ装置を提供するカラオケ業者と契約することで、利用可能とする形態も考えられる。
【0006】
このようなカラオケ業者との契約を、カラオケ装置毎に決めた場合、以下に説明する状況が生じることが考えられる。例えば、店舗内の一部のカラオケ装置で機能を利用可能とした場合、当該機能を利用可能なカラオケ装置と、利用できないカラオケ装置が生じることになる。その場合、カラオケ店舗では、各カラオケ装置で利用可能な機能を管理する必要があるとともに、来店する顧客(ユーザ)に、各カラオケ装置で利用可能な機能を案内する必要が生じる。このような形態では、店舗における効率的な運用は困難となる。
【0007】
本発明は、このような事情を鑑みたものであって、リモコン装置とカラオケ装置が通信接続されるカラオケシステムにおいて、柔軟な機能利用を図ることで、例えば、カラオケ店舗における効率的な運用を図ることを1つの目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そのため、本発明に係るカラオケシステムは、以下の構成を採用するものである。
リモコン装置と、カラオケ装置を備えるカラオケシステムであって、
リモコン装置は、機能利用に関する契約情報を記憶する記憶部を備え、機能指示処理を実行可能とし、
機能指示処理は、対応付けされたカラオケ装置に対し、契約情報に基づく機能を使用可能な状態とする機能指示情報を送信し、
カラオケ装置は、機能開放処理を実行可能とし、
機能開放処理は、対応付けられているリモコン装置から機能指示情報を受信することで、契約情報に基づく機能を使用可能な状態とし、
リモコン装置は、解除処理と、機能終了処理を実行可能とし、
解除処理は、対応付けられているカラオケ装置の対応付けを解除する解除処理を実行可能とし、
機能終了処理は、解除処理が実行された場合、契約情報に基づきカラオケ装置で使用可能とされた機能を利用不可な状態とする。
また本発明に係るカラオケシステムは、
リモコン装置と、カラオケ装置を備えるカラオケシステムであって、
リモコン装置は、機能利用に関する契約情報を記憶する記憶部を備え、機能指示処理を実行可能とし、
機能指示処理は、対応付けされたカラオケ装置に対し、契約情報に基づく機能を使用可能な状態とする機能指示情報を送信し、
カラオケ装置は、機能開放処理を実行可能とし、
機能開放処理は、対応付けられているリモコン装置から機能指示情報を受信することで、契約情報に基づく機能を使用可能な状態とし、
リモコン装置は、解除処理と、機能終了処理を実行可能とし、
解除処理は、対応付けられているカラオケ装置の対応付けを解除する解除処理を実行可能とし、
機能終了処理は、解除処理が実行された場合、契約情報に基づきカラオケ装置で使用可能とされた機能を利用不可な状態とする。
また本発明に係るカラオケシステムは、
リモコン装置と、カラオケ装置を備えるカラオケシステムであって、
リモコン装置は、カラオケ装置に対応付けられる前に機能利用に関する契約情報を記憶する記憶部を備え、機能指示処理を実行可能とし、
機能指示処理は、対応付けされたカラオケ装置に対し、契約情報に基づく機能を使用可能な状態とする機能指示情報を送信し、
カラオケ装置は、機能開放処理を実行可能とし、
機能開放処理は、対応付けられているリモコン装置から機能指示情報を受信することで、契約情報に基づく機能を使用可能な状態とする。
【0010】
さらに本発明に係るカラオケシステムにおいて、
リモコン装置は、表示部を備え、表示部に契約情報に基づく機能を表示する使用可能機能表示処理を実行可能とする。
【0012】
さらに本発明に係るカラオケシステムにおいて、
リモコン装置は、インターネットを介して通信接続されるサーバ装置から契約情報を設定する設定処理を実行可能とする。
【0013】
さらに本発明に係るカラオケシステムにおいて、
複数台のリモコン装置が対応付けられている場合、
機能開放処理は、何れかのリモコン装置の機能指示情報、あるいは、対応付けられている全てのリモコン装置の機能指示情報に基づいて機能を使用可能な状態とする。
【0014】
また本発明に係るカラオケ装置は、
対応付けられたリモコン装置と通信可能なカラオケ装置であって、
リモコン装置は、機能利用に関する契約情報を記憶する記憶部を備え、機能指示処理を実行可能とし、
機能指示処理は、対応付けされたカラオケ装置に対し、契約情報に基づく機能を使用可能な状態とする機能指示情報を送信し、
カラオケ装置は、機能開放処理を実行可能とし、
機能開放処理は、対応付けられているリモコン装置から機能指示情報を受信することで、契約情報に基づく機能を使用可能な状態とし、
リモコン装置は、操作の受け付け対象となるカラオケ装置を対応付ける対応付け処理を実行可能とし、
機能指示処理は、対応付け処理が実行された際に実行される。
また本発明に係るカラオケ装置は、
対応付けられたリモコン装置と通信可能なカラオケ装置であって、
リモコン装置は、機能利用に関する契約情報を記憶する記憶部を備え、機能指示処理を実行可能とし、
機能指示処理は、対応付けされたカラオケ装置に対し、契約情報に基づく機能を使用可能な状態とする機能指示情報を送信し、
カラオケ装置は、機能開放処理を実行可能とし、
機能開放処理は、対応付けられているリモコン装置から機能指示情報を受信することで、契約情報に基づく機能を使用可能な状態とし、
リモコン装置は、解除処理と、機能終了処理を実行可能とし、
解除処理は、対応付けられているカラオケ装置の対応付けを解除する解除処理を実行可能とし、
機能終了処理は、解除処理が実行された場合、契約情報に基づきカラオケ装置で使用可能とされた機能を利用不可な状態とする。
また本発明に係るカラオケ装置は、
対応付けられたリモコン装置と通信可能なカラオケ装置であって、
リモコン装置は、カラオケ装置に対応付けられる前に機能利用に関する契約情報を記憶する記憶部を備え、機能指示処理を実行可能とし、
機能指示処理は、対応付けされたカラオケ装置に対し、契約情報に基づく機能を使用可能な状態とする機能指示情報を送信し、
カラオケ装置は、機能開放処理を実行可能とし、
機能開放処理は、対応付けられているリモコン装置から機能指示情報を受信することで、契約情報に基づく機能を使用可能な状態とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るカラオケシステム、カラオケ装置によれば、リモコン装置とカラオケ装置が通信接続されるカラオケシステムにおいて、柔軟な機能利用を図ることにより、効率的な運用、契約費用の低減を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】カラオケ店舗におけるネットワーク構成を示す図
【
図2】本実施形態のカラオケシステムの構成を示す図
【
図3】本実施形態のリモコン装置側処理を示すフロー図
【
図4】本実施形態のカラオケ装置側処理を示すフロー図
【
図5】本実施形態のリモコン装置の貸出画面、対応付け画面を示す図
【
図7】本実施形態のリモコン装置の初期画面を示す図
【
図8】本実施形態のリモコン装置のアプリ選択画面を示す図
【
図9】本実施形態のリモコン装置のアプリ選択画面を示す図
【
図10】他の実施形態のリモコン装置の貸出画面を示す図
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、カラオケ店舗におけるネットワーク構成の一例を示した図である。
図1に示されるようにA号室~K号室までの各部屋(視聴ルーム)には、カラオケ装置2a~2kと、モニタ41a~41kが設置されている。カラオケ装置2a~2kは、LANケーブルを介してLAN100に接続され、ネットワークを構成している。さらに、LAN100はルータ120、光モデム121を介してインターネットに接続され、サーバ装置6と通信を行うことができる。このようなネットワーク環境下では、カラオケ装置2a~2kは、サーバ装置6と通信することで、新しい楽曲情報のダウンロードを行う、あるいは、ユーザ情報や利用履歴等、各種情報をサーバ装置6で管理することが可能となる。
【0018】
図1に示されるようにカラオケ店舗のカウンタには、顧客(以下、「ユーザ」という)に対する部屋の予約管理等を行うための管理装置5が設置されている。管理装置5は、一般的なパーソナルコンピュータ等で構成され、ルータ120を介して、LAN100に接続され、各部屋内のカラオケ装置2a~2kと通信を行うことが可能となっている。
【0019】
カラオケ店舗の運営形態の1つとしては、ユーザは、管理者に対して部屋の利用条件を告げ、管理者は、管理装置5を使用して、条件にあった部屋を確保、予約する。そして、管理者は、ユーザにリモコン装置1を渡し、利用対象となる部屋に案内する。ユーザは、案内された部屋で、カラオケ装置2a~2kと、渡されたリモコン装置1を対応付けて、カラオケ装置2a~2kの利用を開始する。なお、リモコン装置1は、カウンタで渡す形態に代え、予め部屋に設置されていてもよい。
【0020】
図2は、本実施形態のカラオケシステムの構成を示す図である。本実施形態におけるカラオケシステムは、カラオケ装置2(コマンダと呼ぶこともある)と、リモコン装置1を含んで構成されている。カラオケ装置2とリモコン装置1は、LAN100及びアクセスポイント109を利用してネットワークを形成するように通信接続されている。
【0021】
カラオケボックスなどの店舗に設置されるカラオケ装置2は、楽曲を演奏するための演奏部として音響制御部25を備えている。また、カラオケ装置2は、ユーザからの各種入力を受け付ける操作部21を備える。カラオケ装置2は、操作部21からの入力を解釈してCPU30に伝達する操作処理部22を備える。また、カラオケ装置2は、各種情報を記憶する記憶部としてのハードディスク32を備える。カラオケ装置2は、LAN100に接続してネットワークに加入する通信手段としてのLAN通信部24aを備えている。また、本実施形態のカラオケ装置2は、無線LAN通信部24bも備えており、LAN通信部24aを使用した有線によるネットワーク接続に代え、無線LAN通信部24bを使用した無線によるネットワーク接続を行うことも可能である。
【0022】
また、カラオケ装置2は、モニタ41に対して歌詞映像、背景映像を表示させる映像再生手段を備える。この映像再生手段は、映像情報に基づいて映像を再生する映像再生部29、再生する映像を一時的に蓄積するビデオRAM28、再生された映像に対する歌詞テロップの重畳、映像効果の付与等を行う映像制御部31を備えて構成される。
【0023】
さらに、このカラオケ装置2では、外部に接続されるモニタ41以外に、タッチパネルモニタ33に対して各種情報を表示することを可能としている。タッチパネルモニタ33は映像制御部31から入力された映像情報を表示する表示部35と、タッチ入力された位置を操作処理部22に出力するタッチパネル34が重畳されて構成されている。このタッチパネルモニタ33は、カラオケ装置2の筐体前面等に配置され、カラオケ装置2の操作部21、あるいは、リモコン装置1のタッチパネルモニタ11などと同様、入力部として機能する。ユーザは、タッチパネルモニタ33にて楽曲を選択することで、直接カラオケ装置2に予約させる等、カラオケ装置2に対する各種操作を行うことが可能である。
【0024】
さらに、カラオケ装置2は、各構成を統括して制御するためのCPU30、各種プログラムを実行するにあたって必要となる情報を一時記憶するためのメモリ27を含んだ制御部を備えて構成されている。
【0025】
このような構成にてカラオケ装置2は、各種処理を実行することとなるが、カラオケ装置2の主な機能として、楽曲予約処理、楽曲再生処理などを実行可能としている。楽曲予約処理は、ユーザからの指定に基づいて楽曲を指定、予約するための処理であってリモコン装置1と連携して実行される。リモコン装置1の選曲処理で形成された予約情報は、カラオケ装置2に送信される。カラオケ装置2は、受信した予約情報をメモリ27中の予約テーブルに登録する。楽曲再生処理は、予約された楽曲を再生させる処理であって、楽曲演奏処理と歌詞表示処理とが同期して実行される処理である。
【0026】
楽曲演奏処理は、楽曲情報に含まれる演奏情報に基づき、音響制御部25に演奏を実行させる処理である。音響制御部25にて演奏された楽曲は、マイクロホン43a、43bから入力される歌唱音声と一緒にスピーカー42から放音される。歌詞表示処理は、楽曲情報に含まれる歌詞情報をモニタ41に表示させることで歌唱補助を行う処理である。この歌詞表示処理で表示される歌詞に、背景映像を重畳させて表示させる背景映像表示処理を実行することとしてもよい。
【0027】
また、本実施形態のカラオケ装置2は、上述するカラオケ機能の他、各種アプリ(アプリケーションソフト、本発明における「機能」に相当)を実行することが可能である。アプリとしては、例えば、映画やドラマ等をストリーム配信する動画配信アプリが考えられる。従来、このような動画配信アプリは、個人で契約を行い、パーソナルコンピュータ、スマホ等の情報処理装置で視聴されている。本実施形態では、このような動画アプリをカラオケ店舗で契約し、店舗を訪れたユーザが動画アプリを起動することで視聴できるようにしている。このような動画アプリの他、各種ゲームを楽しむことのできるゲームアプリ、また、カラオケ機能を補助するためのカラオケ補助アプリ等、様々なアプリをカラオケ装置2で利用することが可能となっている。
【0028】
一方、リモコン装置1は、ユーザからの指示に基づいて楽曲を検索し、再生指示のあった楽曲について予約情報をカラオケ装置2に送信する選曲処理、また、ユーザの希望するアプリを起動する操作指示を行うアプリ指示処理等を実行可能としている。また、リモコン装置1は、カラオケ装置2あるいはインターネット上に接続されたサーバ装置6から各種情報を受信し、各種処理を実行することが可能である。本実施形態では、ユーザから各種指示を受け付けるユーザインターフェイスとして、操作部17と、タッチパネルモニタ11を備えている。タッチパネルモニタ11は、表示部11Aとタッチパネル11Bを有して構成され、表示部11Aに各種インターフェイスを表示するとともに、タッチパネル11Bによりユーザからのタッチ入力を受付可能としている。
【0029】
さらにリモコン装置1は、選曲処理に必要とされるデータベース、各種プログラム、並びに、プログラム実行に伴って発生する各種情報を記憶する記憶部として、メモリ14、そして、これら構成を統括して制御するためのリモコン側制御部を備えて構成される。リモコン側制御部には、CPU15、タッチパネルモニタ11に対して表示する映像を形成する映像制御部13、表示する映像情報を一時的に蓄えるビデオRAM12、タッチパネルモニタ11あるいは操作部17からの入力を解釈してCPU15に伝える操作処理部18が含まれている。
【0030】
リモコン装置1は、無線LAN通信部16によって、アクセスポイント109と無線接続されることで、LAN100によって構成されるネットワークに接続される。なお、各リモコン装置1は、特定のカラオケ装置2に対して任意のタイミングで対応付けされる。リモコン装置1から出力される各種命令は、対応付けされたカラオケ装置2にて受信されることとなる。
【0031】
このようなリモコン装置1の構成により、ユーザからの各種入力をタッチパネルモニタ11、あるいは、操作部17から受付けるとともに、映像情報をタッチパネルモニタ11の表示により各種情報を提供することで、カラオケ装置2に対して出力する予約情報を送信する選曲処理など、各種処理を行うことが可能となっている。
【0032】
前述したように、本実施形態のカラオケ装置2では、通常のカラオケ機能のみならず、各種アプリ(アプリケーションソフト)を実行可能としており、各種動画の視聴、ゲーム、カラオケ補助等の拡張機能を備えたものとなっており、カラオケ店舗を訪れたユーザにカラオケ以外の拡張機能を提供することが可能となっている。
【0033】
このような拡張機能は、カラオケ業者との契約によって提供されることが考えられる。カラオケ業者との契約を、カラオケ装置2毎に決めた場合、例えば、ある機能について、店舗内の全てのカラオケ装置2を利用可能とした場合、多額の契約費用になることが予想される。そして、ある機能が同時に全てのカラオケ装置2で使用される状況が発生する可能性は低く、複数種類の機能を舗内の全てのカラオケ装置2を利用可能とすることは、コストパフォーマンスもよくないことが考えられる。
【0034】
また、店舗内の一部のカラオケ装置2で機能を利用可能とした場合、当該機能を利用可能なカラオケ装置2と、利用できないカラオケ装置2が生じることになる。その場合、カラオケ店舗では、各カラオケ装置2で利用可能な機能を管理する必要があるとともに、来店する顧客(ユーザ)に、各カラオケ装置2で利用可能な機能を案内する必要が生じる。このような形態では、店舗における効率的な運用は困難となる。
【0035】
本実施形態は、このような事情を鑑みたものであって、複数のカラオケ装置2がネットワークで接続される環境下において、柔軟な機能利用を図ることで、例えば、カラオケ店舗における効率的な運用を図るとともに、契約費用の低減を図ることを1つの目的としている。
【0036】
そのため、本実施形態のカラオケシステムでは、リモコン装置1と対応付けして使用されるカラオケ装置について、リモコン装置1に利用可能なアプリを規定する契約情報を記憶させておき、リモコン装置と対応付けされたカラオケ装置2において、契約情報に基づきアプリを利用可能としている。
【0037】
図3は、本実施形態のリモコン装置側処理を示すフロー図である。本実施形態では、ユーザである顧客は、
図1に示すカウンタにおいて、管理者からリモコン装置1を借り受け、管理者に指示された部屋に入室し、部屋内に設置されたカラオケ装置2と対応付けて利用を開始する。リモコン装置側処理は、カウンタにおいて管理者がリモコン装置1を貸し渡し、再びカウンタに返却されるまでの一連の利用時における処理である。
【0038】
ユーザの来店後、カウンタにおいて管理者は、お客様に割り当てられた部屋を指示すると共に、リモコン装置1の貸し出しを行う。このとき、リモコン装置1は特定のカラオケ装置2と対応付けられていない状態にある。カラオケ装置2と対応付けられていないリモコン装置1のタッチパネルモニタ11には、
図5(A)に示される貸出画面が表示される(S101)。
【0039】
貸出画面には、貸出ボタン111と、利用可能アプリ表示欄112が表示されている。利用可能アプリ表示欄112には、リモコン装置1をカラオケ装置2と対応付けた際に、当該カラオケ装置2で利用可能なアプリ名が表示されている。
【0040】
図6は、本実施形態のアプリ契約状況例を示す図であり、
図1で説明したカラオケ店舗「****カラオケ 渋谷店」において貸し出されるリモコン装置1について、リモコン装置1毎のアプリの契約状況を示したものである。契約可能なアプリは複数設けられており、
図6には、その内、アプリA~アプリMまでが示されている。
【0041】
本実施形態のアプリの利用契約は、2種類設けられている。(1)台数毎の月額制、(2)無料の2種類である。(1)台数毎の月額制については、例えば、「アプリA」については、1台あたり月額3000円の利用料金が必要とされる。
図6のカラオケ店舗例では、この「アプリA」を、リモコン装置1a~1eの「5台」契約している。したがって、「アプリA」については、月額3000円×5=15000円の利用料金が発生することになる。アプリB、C、E、G、J、K、Lについても、この台数毎の月額制となっている。
【0042】
なお、
図6のカラオケ店舗例では、アプリC、Kについて利用可能数は「0」の契約、すなわち、契約を行っていない状況となっている。
【0043】
(2)無料については、
図5のアプリ契約状況例では、アプリD、F、H、I、Mが対象となっている。これらのアプリについては、利用料金は発生せず、全てのカラオケ装置2において、利用可能数の制限なく利用することが可能である。
【0044】
図5(A)に示される貸出画面中、利用可能アプリ表示欄112には、
図6で説明したアプリ契約状況に基づく契約情報を使用して、リモコン装置1に割り当てられている利用可能なアプリ名が表示される。例えば、リモコン装置1aの場合、利用可能アプリ表示欄112には、アプリA、D、E~J、Mが表示される。
【0045】
カラオケ店舗の管理者は、利用可能アプリ表示欄112で確認し、ユーザが希望するアプリを利用可能なリモコン装置1を貸し出す。そして、貸出時、管理者は、貸出ボタン111を押下(S102:Yes)して、
図5(B)に示される対応付け画面が表示される状態(S103)とし、ユーザにリモコン装置1を貸し渡す。
【0046】
図5(B)に示される対応付け画面には、スタートボタン113、そして、利用可能アプリ表示欄112が表示されている。スタートボタン113が押下された場合(S104:Yes)、リモコン装置1とカラオケ装置2を対応付けるペアリング処理が開始される。スタートボタン113の押下操作は、指定された部屋に入室したユーザによって行われることになる。
【0047】
ペアリング処理では、まず、リモコン装置1は、赤外線通信部19を使用して、カラオケ装置2にペアリング要求を送信する(S105)。カラオケ装置2では、
図4に示されるカラオケ装置側処理を実行する。
【0048】
カラオケ装置2は、リモコン装置1からペアリング要求を、赤外線通信部23で受信した場合(S201:Yes)、赤外線通信部23を使用して、装置側識別情報をリモコン装置1に送信する(S202)。本実施形態は、装置側識別情報として、カラオケ装置2の装置IDとカラオケ装置2のIPアドレスを使用している。装置側識別装置情報としては、このような形態のみならず、ネットワーク内でカラオケ装置2を特定できる情報であれば、適宜情報を使用することが可能である。
【0049】
リモコン装置1は、カラオケ装置2から装置側識別情報を受信することで、カラオケ装置2との対応付け(S106)が行われる。リモコン装置1は装置側識別情報に基づき、アクセスポイント109を使用したネットワークを介して、対応付けられたカラオケ装置2と通信を行うことが可能となる。
【0050】
対応付けが完了すると(S107:Yes)、リモコン装置1は、記憶部としてのメモリ14に記憶されている契約情報に基づく機能指示情報、対応付けられたカラオケ装置2に送信する(S108)。なお、リモコン装置1が予め記憶する契約情報は、契約状況に基づき、カラオケ業者がリモコン装置1を操作して設定する、あるいは、ネットワーク経由で、例えば、サーバ装置6から送信することで設定される等、各種形態で設定することが可能である。
【0051】
機能指示情報の送信後、リモコン装置1は、リモコン処理(S109)を実行する。リモコン処理(S110)では、リモコン装置1に対する入力操作に基づき、カラオケ装置2を操作する、あるいは、カラオケ装置2から送信された各種情報をリモコン装置1に表示することが可能である。リモコン処理(S111)は、ルームの利用終了に伴って、管理者、あるいはユーザにより、対応付け解除指示が行われる(S111:Yes)まで、実行される。対応付け解除指示は、リモコン装置1あるいはカラオケ装置2に対する所定の操作である。リモコン装置1は、
図4(A)のように貸出ボタン111が表示された状態となる(S101)。
【0052】
対応付けの解除指示が行われた場合(S111:Yes)、対応付けの解除(S112)が行われ、リモコン装置1は、
図5(A)のように貸し出し画面が表示された状態となる(S101)。また、リモコン装置1は、管理者、あるいは、お客様によりカウンタに返却され、次のお客様の使用を待機する状態となる。
【0053】
一方、カラオケ装置2では、リモコン装置1と対応付けられた後、機能指示情報を受信する(S203:Yes)と、受信した機能指示情報に基づいて機能解除、すなわち、契約情報で利用可能と規定しているアプリを、カラオケ装置2で利用できる状態に変更する(S204)。その後、カラオケ装置2において、楽曲再生処理、アプリの実行処理等、ユーザの操作に伴う各種処理を実行する(S205)。
【0054】
各種処理(S205)は、ルームの利用終了に伴って、管理者、あるいはユーザにより、対応付け解除指示が行われる(S206:Yes)まで、実行される。対応付け解除指示は、リモコン装置1あるいはカラオケ装置2に対する所定の操作である。対応付け解除指示が行われた場合(S206:Yes)、カラオケ装置2は、S204で行った機能解除を初期化、すなわち、S204で利用できる状態に変更された機能を、利用できない状態に変更する(S207)。そして、対応付けられていたリモコン装置1との対応付けを解除する(S208)。
【0055】
図7は、本実施形態のリモコン装置1のトップ画面を示す図である。前述したように本実施形態のカラオケ装置2は、カラオケ機能、アプリ(本発明における「機能」に相当)を使用した拡張機能を備えた装置であって、リモコン装置1は、カラオケ装置2に対して、カラオケ機能、拡張機能に関する各種指示を行うことが可能である。
【0056】
リモコン装置1のトップ画面には、カラオケ機能に関する指示を行うための各種ボタンが設けられている。例えば、「歌手名」と表記された歌手名検索ボタン110aは、歌手を検索し、当該歌手の楽曲を選択するためのボタンである。また、「曲名」と表記された曲名検索ボタン110bは、曲名を検索することで、楽曲を選択するためのボタンである。この他、「本人映像」、「履歴」、「ランキング」、「ジャンル」といった各種ボタンが設けられており、ユーザはこれらボタンを操作することで、歌唱したい楽曲を選択し、カラオケ装置2に予約することが可能である
【0057】
また、本実施形態のリモコン装置1のトップ画面には、「各種アプリ」と表記されたアプリ選択画面遷移ボタン114が設けられている。このアプリ選択画面遷移ボタン114を操作することでアプリ選択画面が表示され、ユーザは所望のアプリを選択し、カラオケ装置2に実行させることが可能となっている。
【0058】
図8は、本実施形態のリモコン装置1aのアプリ選択画面を示す図であって、リモコン装置1aのタッチパネルモニタ11aの画面である。この場合、
図6のアプリ契約状況を参照すると、リモコン装置1aに対しては、アプリA、D~J、Mが利用可能になっていることが分かる。したがって、リモコン装置1aのアプリ選択画面では、アプリA、D~J、Mをカラオケ装置2に実行させるためのアプリ選択ボタン115a、115d~115j、115mが表示されたものとなる。
【0059】
なお、アプリ状況表示欄118bには、26個のアプリ中、9個のアプリ選択ボタン115a、115d~115j、115mが表示されていることを示している。表示されていない他のアプリ選択ボタン115を表示させるには、ページ変更ボタン117a、117bを操作することで、ページを変更し、他のアプリ選択ボタン115を表示させることが可能である。また、戻るボタン118aが操作された場合、前の画面(この場合、
図7のトップ画面)が表示される。
【0060】
一方、
図9は、本実施形態のリモコン装置1fのアプリ選択画面を示す図であって、リモコン装置1fのタッチパネルモニタ11fの画面である。この場合、
図6のアプリ契約状況を参照すると、リモコン装置1fに対しては、アプリB、D~F、H~J、L、Mが利用可能になっていることが分かる。したがって、リモコン装置1aのアプリ選択画面では、アプリB、D~F、H~J、L、Mをカラオケ装置2に実行させるためのアプリ選択ボタン115b、115d~f、115h~j、115l、115mが表示されることになる。つまり、契約が行われていないアプリの選択ができない仕様となっている。
【0061】
このように、本実施形態では、アプリ契約状況に基づく契約情報がリモコン装置1に記憶されていることで、対応付けたリモコン装置1により、カラオケ装置2で利用できるアプリ(機能)を変更することが可能となる。したがって、各カラオケ装置2で利用できるアプリを制限することと比較して、柔軟な運用を図ることが可能となる。
【0062】
[第1変形例]
次に、本実施形態のカラオケシステムについて変形例を説明する。前述した実施形態では、1台のカラオケ装置2に1台のリモコン装置1を対応付ける形態について説明した。このような形態のみならず、ルームでは複数台のリモコン装置1をカラオケ装置2と対応付けて使用することも可能である。その場合、機能解除についても各種形態を採用することができる。
【0063】
例えば、2台のリモコン装置1a、1bが1台のカラオケ装置2に対応付けられる場合、以下の各種形態を採用することが考えられる。なお、2台以上の場合についても同様の手法を使用する形態を使用することが可能である。
(1)リモコン装置1aを使用して利用できるアプリと、リモコン装置1bを使用して利用できるアプリの両方(論理和)をカラオケ装置2で利用できるようにする。例えば、追加でアプリを利用したい場合、当該アプリを利用可能なリモコン装置1bを借り受け手対応付けることで、利用中のカラオケ装置2において当該アプリを利用可能となる。
(2)先に(あるいは、後に)対応付けられたリモコン装置1a、1bを使用して利用できるアプリのみ、カラオケ装置2で利用できるようにする。
(3)例えば、貸出画面において、有効設定とされたリモコン装置1a、1b(リモコン装置1a、1bのどちらか、あるいは両方)を使用して利用できるアプリをカラオケ装置2で利用できるようにする。
【0064】
[第2変形例]
前述した実施形態では、リモコン装置1には、
図6で説明したアプリ契約状況に基づく契約情報が予め記憶されていることとしていた。このような形態では、リモコン装置1に利用可能なアプリが固定されることになる。第2変形例では、更に柔軟な運用を図るため、リモコン装置1の契約情報を顧客の要望によって変更可能としている。
【0065】
図10は、他の実施形態のリモコン装置1の貸出画面を示す図である。
図5(A)で説明した貸出画面では、利用可能アプリ表示欄112を設けることで、利用可能なアプリを確認することができた。第2変形例では、利用アプリ設定欄119を設けることで、貸出時、管理者により利用可能なアプリを設定することが可能となっている。利用アプリ設定欄119には、各アプリについてチェックボックス119aが設けられ、チェックボックス119aを選択操作することで、利用可能なアプリを設定することが可能となっている。
【0066】
この変形例においても、店舗でのアプリ契約状況を使用することが可能である。例えば、
図6で説明したアプリ契約状況中、アプリ毎の契約数に基づき、契約数を上限として,設定できる台数に制限を設けることが可能である。例えば、アプリAについては契約数を「5」としているため、既に5台のリモコン装置1について、アプリAが利用可能に設定されていた場合、6台目の設定時、すなわち、チェックボックス119aの選択時には、タッチパネルモニタ11にエラーメッセージを表示することが考えられる。なお、契約数に基づく制限については、例えば、カラオケ店舗に設置されている管理装置5、あるいは、インターネットで通信接続されたサーバ装置6において管理することが可能である。
【0067】
このように、リモコン装置1において利用可能なアプリを設定する、すなわち、契約情報を設定可能とすることで、更に柔軟な運用を行うことが可能となる。なお、リモコン装置1におけるアプリの利用選択については、上述するように貸出画面で行う形態に代え、
図5(B)で説明した対応付け画面を使用し、ユーザが自身で行うこととしてもよい。
【0068】
[第3変形例]
前述の実施形態では、
図5(A)、(B)で説明したようにリモコン装置1の貸出画面、対応付け画面には、利用可能アプリ表示欄112を設けることで、タッチパネルモニタ11で利用可能なアプリを確認することが可能となっていた。このような形態のみならず、利用可能なアプリの確認は、カラオケ店舗の管理で行うこととしてもよい。その場合、リモコン装置1には、利用可能アプリ表示欄112を表示する必要は無く、例えば、リモコン装置1の筐体に記した識別情報と、利用可能なアプリを帳簿上で管理すること等が考えられる。従業者は、帳簿で利用可能なアプリを有するリモコン装置1の識別情報を確認し、当該識別情報が記されたリモコン装置1をユーザに貸し渡す。
【0069】
[第4変形例]
カラオケ店舗では、利用可能とされたアプリに応じた料金をユーザに課することとしてもよい。例えば、前述の実施形態では、貸し渡されるリモコン装置1に応じて利用できるアプリが異なるため、カラオケ店舗では、貸し渡されたリモコン装置1の識別情報を管理装置5に入力し、管理装置5のPOS機能を使用して、利用可能となったアプリの料金を付加することとしてもよい。
【0070】
また、第2変形例では、利用可能なアプリを選択可能としているが、この場合、選択されたアプリに応じた料金をユーザに課金することとしてもよい。例えば、貸し渡されたリモコン装置1の識別情報を、管理装置5に入力しておき、識別情報に相当するリモコン装置1で選択されたアプリに応じて、管理装置5のPOS機能を使用してその料金を付加することが考えられる。
【符号の説明】
【0071】
1(1a~1k):リモコン装置 30:CPU
2(2a~2k):カラオケ装置 31:映像制御部
5:管理装置 32:ハードディスク
6:サーバ装置 33:タッチパネルモニタ
11:タッチパネルモニタ 34:タッチパネル
11a、11f:タッチパネルモニタ 35:表示部
11A:表示部 41(41a~41k):モニタ
11B:タッチパネル 42:スピーカー
12:ビデオRAM 43a、43b:マイクロホン
13:映像制御部 109:アクセスポイント
14:メモリ 110a:歌手名検索ボタン
15:CPU 110b:曲名検索ボタン
16:無線LAN通信部 111:貸出ボタン
17:操作部 112:利用可能アプリ表示欄
18:操作処理部 113:スタートボタン
19:赤外線通信部 114:アプリ選択画面遷移ボタン
21:操作部 115(115a~115j):アプリ選択ボタン
22:操作処理部 117a、117b:ページ変更ボタン
23:赤外線通信部 118a:戻るボタン
24a:LAN通信部 118b:アプリ状況表示欄
24b:無線LAN通信部 119:利用アプリ設定欄
25:音響制御部 119a:チェックボックス
27:メモリ 120:ルータ
28:ビデオRAM 121:光モデム
29:映像再生部