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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】判定装置
(51)【国際特許分類】
   G16H 50/30 20180101AFI20241001BHJP
【FI】
G16H50/30
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022550268
(86)(22)【出願日】2020-09-17
(86)【国際出願番号】 JP2020035293
(87)【国際公開番号】W WO2022059141
(87)【国際公開日】2022-03-24
【審査請求日】2023-03-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100088959
【弁理士】
【氏名又は名称】境 廣巳
(74)【代理人】
【識別番号】100097157
【弁理士】
【氏名又は名称】桂木 雄二
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【弁理士】
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】大野 友嗣
(72)【発明者】
【氏名】細井 利憲
(72)【発明者】
【氏名】久保 雅洋
【審査官】吉田 誠
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/044619(WO,A1)
【文献】特開2019-155071(JP,A)
【文献】特許第6339711(JP,B2)
【文献】国際公開第2018/008666(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00 - 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者の身体の動作に応じた体動データと、前記対象者の身体の状態に応じたバイタルデータと、を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記体動データを予め学習した体動モデルに入力することに応じて、前記体動データに基づいて不穏状態を判定する指標となる体動スコアを算出し、かつ、前記取得部が取得した前記バイタルデータを予め学習した、前記体動モデルとは異なるバイタルモデルに入力することに応じて、前記バイタルデータに基づいて不穏状態を判定する指標となるバイタルスコアを算出する算出部と、
前記算出部が算出した前記体動スコアを用いて前記対象者が不穏であるか否かを判定するとともに、前記バイタルスコアを用いて前記対象者が不穏であるまたは前記対象者に不穏の予兆があるか否かを判定する判定部と、
を有する
判定装置。
【請求項2】
請求項に記載の判定装置であって、
前記判定部は、前記体動スコアに基づいて前記対象者が不穏でないと判定した場合に、前記バイタルスコアに基づいて前記対象者に不穏の予兆があるか否かを判定する
判定装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の判定装置であって、
前記対象者の属性を示す属性情報を取得する属性情報取得部を有し、
前記判定部は、前記属性情報取得部が取得した前記属性情報と、前記体動スコアと、前記バイタルスコアと、に基づいて、前記対象者の不穏状態を判定する
判定装置。
【請求項4】
請求項に記載の判定装置であって、
前記判定部は、前記属性情報取得部が取得した前記属性情報に基づいて、不穏状態を判定する際に用いるスコアの優先度を判断する
判定装置。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載の判定装置であって、
前記判定部は、前記属性情報取得部が取得した前記属性情報に基づいて、前記体動スコアと比較する体動閾値を調整する
判定装置。
【請求項6】
請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の判定装置であって、
前記判定部は、環境を示す環境情報と、前記体動スコアと、前記バイタルスコアと、に基づいて、前記対象者の不穏状態を判定する
判定装置。
【請求項7】
請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の判定装置であって、
前記体動データには、複数種類の身体の動作に応じたデータが含まれている
判定装置。
【請求項8】
請求項に記載の判定装置であって、
前記体動データには、前記対象者の所定部位の加速度データと、前記対象者の発声量と、が少なくとも含まれている
判定装置。
【請求項9】
請求項7または請求項8に記載の判定装置であって、
前記算出部は、前記体動データに含まれる複数種類のデータに応じて、前記体動データに含まれるデータの種類に応じた複数種類の前記体動スコアを算出し、
前記判定部は、前記算出部が算出した複数の前記体動スコアのうち、いずれか1つ予め定められた条件を満たした場合に、前記対象者が不穏であると判定する
判定装置。
【請求項10】
請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の判定装置であって、
前記算出部は、前記体動データと前記バイタルデータとに基づいて体動・バイタルスコアを算出し、
前記判定部は、前記算出部が算出した前記体動・バイタルスコアを用いて前記対象者の不穏状態を判定する
判定装置。
【請求項11】
コンピュータが
対象者の身体の動作に応じた体動データと、前記対象者の身体の状態に応じたバイタルデータと、を取得し、
取得した前記体動データを予め学習した体動モデルに入力することに応じて、前記体動データに基づいて不穏状態を判定する指標となる体動スコアを算出し、
取得した前記バイタルデータを予め学習した、前記体動モデルとは異なるバイタルモデルに入力することに応じて、前記バイタルデータに基づいて不穏状態を判定する指標となるバイタルスコアを算出し、
算出した前記体動スコアを用いて前記対象者が不穏であるか否かを判定するとともに、前記バイタルスコアを用いて前記対象者が不穏であるまたは前記対象者に不穏の予兆があるか否かを判定する
判定方法。
【請求項12】
コンピュータに、
対象者の身体の動作に応じた体動データと、前記対象者の身体の状態に応じたバイタルデータと、を取得し、
取得した前記体動データを予め学習した体動モデルに入力することに応じて、前記体動データに基づいて不穏状態を判定する指標となる体動スコアを算出し、
取得した前記バイタルデータを予め学習した、前記体動モデルとは異なるバイタルモデルに入力することに応じて、前記バイタルデータに基づいて不穏状態を判定する指標となるバイタルスコアを算出し、
算出した前記体動スコアを用いて前記対象者が不穏であるか否かを判定するとともに、前記バイタルスコアを用いて前記対象者が不穏であるまたは前記対象者に不穏の予兆があるか否かを判定する
処理を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、判定装置、判定方法、記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
患者が不穏状態になると、抜管、抜針、抜去や転倒、転落などのリスクが高まり、その結果として、患者にけがなどが生じるおそれがある。そこで、このようなリスク・おそれを低減させるため、不穏の予兆を判定する技術が知られている。
【0003】
不穏の予兆を判定する技術について記載された文献として、例えば、特許文献1が知られている。特許文献1には、判定部と推定部とを備える生体情報処理システムが記載されている。特許文献1によると、判定部は、患者の生体情報の特徴量に基づいて、患者の容体が平常状態と比較して変化しているか否かを示す識別情報を判定する。そして、推定部は、判定部が判定した識別情報と、事前に学習された対処予測用パラメータとに基づいて、患者に対する対処情報を推定する。また、特許文献1には心拍数などが生体情報の一例として開示されており、患者が不穏状態である可能性を示す不穏スコアが識別情報の一例として開示されている。
【0004】
また、関連する文献として、例えば、特許文献2がある。特許文献2には、患者の画像データに基づく監視を行う監視システムが記載されている。例えば、特許文献2には、画像データから患者の運動事象を検出する画像分析ユニットと、検出された運動事象をせん妄典型運動事象及び非せん妄典型運動事象に分類する評価ユニットと、せん妄典型運動事象の持続時間、強度、タイプ、場所及び/又は発生から、患者のせん妄の可能性及び/又は強度を示すせん妄スコアを決定するせん妄決定ユニットと、を有する監視システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】国際公開2019/073927号
【文献】特表2014-528314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の技術の場合、患者の生体情報に基づいて判定される不穏スコアが低いにもかかわらず患者が不穏になることがあるなど、患者の不穏状態を正確に把握することが難しい。また、特許文献2に記載の技術の場合、カメラにより取得した画像データに基づく分析を行っている。そのため、患者の不穏の予兆を把握することは難しい。
【0007】
そこで、本発明は、患者の不穏状態を適切に判定することが難しい、という課題を解決する判定装置、判定方法、記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するため本開示の一形態である判定装置は、
対象者の身体の動作に応じた体動データと、前記対象者の身体の状態に応じたバイタルデータと、を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記体動データに基づいて不穏状態を判定する指標となる体動スコアを算出し、かつ、前記取得部が取得した前記バイタルデータに基づいて不穏状態を判定する指標となるバイタルスコアを算出する算出部と、
前記算出部が算出した前記体動スコアと前記バイタルスコアとに基づいて前記対象者の不穏状態を判定する判定部と、
を有する
という構成をとる。
【0009】
また、本開示の他の形態である判定方法は、
コンピュータが
対象者の身体の動作に応じた体動データと、前記対象者の身体の状態に応じたバイタルデータと、を取得し、
取得した前記体動データに基づいて不穏状態を判定する指標となる体動スコアを算出し、
取得した前記バイタルデータに基づいて不穏状態を判定する指標となるバイタルスコアを算出し、
算出した前記体動スコアと前記バイタルスコアとに基づいて前記対象者の不穏状態を判定する
という構成をとる。
【0010】
また、本開示の他の形態である記録媒体は、
コンピュータに、
対象者の身体の動作に応じた体動データと、前記対象者の身体の状態に応じたバイタルデータと、を取得し、
取得した前記体動データに基づいて不穏状態を判定する指標となる体動スコアを算出し、
取得した前記バイタルデータに基づいて不穏状態を判定する指標となるバイタルスコアを算出し、
算出した前記体動スコアと前記バイタルスコアとに基づいて前記対象者の不穏状態を判定する
処理を実現させるためのプログラムを記録した記録媒体である。
【発明の効果】
【0011】
上述したような各構成によると、不穏状態を適切に判定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示の第1の実施形態における不穏判定システムの全体の構成例を示す図である。
図2図1で示すセンサ装置の構成例を示すブロック図である。
図3図1で示すベッド端末の構成例を示すブロック図である。
図4図1で示す不穏判定装置の構成例を示すブロック図である。
図5図4で示す記憶部に格納される情報の一例を示す図である。
図6図4で示すセンシングデータに含まれる体動データの一例を示す図である。
図7図4で示すセンシングデータに含まれるバイタルデータの一例を示す図である。
図8図4で示す体動スコアの一例を示す図である。
図9図4で示すバイタルスコアの一例を示す図である。
図10】不穏状態判定部の処理例を説明するための図である。
図11】不穏状態判定部の処理例を説明するための図である。
図12】不穏判定装置の動作例を示すフローチャートである。
図13】不穏判定装置の他の構成例を示すブロック図である。
図14図13で示す記憶部に格納される情報の一例を示す図である。
図15】本開示の第2の実施形態における判定装置のハードウェア構成図である。
図16】判定装置の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[第1の実施形態]
本開示の第1の実施形態について、図1から図14までを参照して説明する。図1は、不穏判定システム100の全体の構成例を示す図である。図2は、センサ装置200の構成例を示すブロック図である。図3は、ベッド端末300の構成例を示すブロック図である。図4は、不穏判定装置400の構成例を示すブロック図である。図5は、記憶部440に格納される情報の一例を示す図である。図6は、センシングデータ443に含まれる体動データの一例を示す図である。図7は、センシングデータ443に含まれるバイタルデータの一例を示す図である。図8は、体動スコア情報444の一例を示す図である。図9は、バイタルスコア情報445の一例を示す図である。図10図11は、不穏状態判定部453の処理例を説明するための図である。図12は、不穏判定装置400の動作例を示すフローチャートである。図13は、不穏判定装置400の他の構成例を示すブロック図である。図14は、記憶部440に格納される情報の一例を示す図である。
【0014】
本開示の第1の実施形態においては、センサ装置200を用いて計測したデータに基づいて、センサ装置200を装着した患者の不穏状態を判定する不穏判定システム100について説明する。後述するように、本実施形態の場合、センサ装置200は、患者の所定部位の加速度などの体動データを計測する体動センサ210と、心拍数などのバイタルデータを計測するバイタルセンサ220と、を含んでいる。そして、不穏判定システム100は、体動センサ210が取得した体動データに基づいて算出される体動スコアと、バイタルセンサ220が取得したバイタルデータに基づいて算出されるバイタルスコアと、に基づいて、患者の不穏状態を判定する。体動スコアとバイタルスコアに基づく判定を行うことで、不穏判定システム100は、不穏の予兆を判定するとともに、不穏の予兆なく患者が不穏になった場合でも患者が不穏になっていることを見落とすことなく判定することが出来る。つまり、上記構成によると、不穏判定システム100は、患者が不穏状態にあるか否かを的確に判定することが出来る。
【0015】
なお、本実施形態において説明する不穏判定システム100は、例えば、急性期病院、回復期病院、介護施設、自宅での見守り、などの様々な場面で活用することが出来る。以下、本実施形態においては、不穏判定システム100を急性期病院や回復期病院などの病院で活用する場合について説明する。なお、不穏判定システム100は、上記例示した以外の不穏判定が必要な状況で活用されても構わない。
【0016】
本実施形態において、不穏とは、患者に落ち着きがなく興奮している状態のことである。不穏は、せん妄などにより生じることがある。また、不穏状態は、患者の不穏に関する状態を示す。不穏状態は、例えば、患者が不穏であるか否か、患者に不穏の予兆があるか否かを示す。なお、不穏状態は、患者の不穏の可能性に関するその他の指標を含んでもよい。患者が不穏の場合、ベッド転落、挿管の抜去、奇声、暴力などの問題行動を起こす可能性がある。そのため、不穏状態は的確に判定することが望ましい。
【0017】
図1は、不穏判定システム100の構成例を示している。図1を参照すると、不穏判定システム100は、例えば、センサ装置200とベッド端末300と不穏判定装置400とを含んでいる。図1で示すように、センサ装置200とベッド端末300とは、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信や有線などを用いて、互いに通信可能なよう接続されている。また、ベッド端末300と不穏判定装置400とは、Wi-Fi(登録商標)などの近距離無線通信や有線などを用いて、互いに通信可能なよう接続されている。ベッド端末300と不穏判定装置400とは、無線基地局などの中継装置を介して接続されても構わない。
【0018】
なお、不穏判定システム100が有するセンサ装置200の数、ベッド端末300の数、不穏判定装置400の数は、図1で例示する場合に限定されない。例えば、不穏判定システム100は、複数のセンサ装置200、ベッド端末300、不穏判定装置400を有することが出来る。
【0019】
センサ装置200は、患者の少なくとも1か所に装着されたセンサを含む装置である。センサ装置200は、患者の動きに関する物理量である体動データを計測するとともに、患者のバイタルに関する物理量であるバイタルデータを計測する。図2は、センサ装置200の構成例を示している。図2を参照すると、センサ装置200は、例えば、体動センサ210とバイタルセンサ220と送受信部230とを含んでいる。例えば、センサ装置200は、ハードウェアにより上記各処理部を実現することが出来る。センサ装置200は、記憶装置に格納されたプログラムをCPUなどの演算装置が実行することで、上記各処理部を実現しても構わない。
【0020】
体動センサ210は、体動データを計測することで、時系列の体動データを取得する。例えば、体動センサ210は、加速度センサ、ジャイロセンサ(角速度センサ)、角度センサ、マイクロフォンなどのうちの少なくとも1つを含む。
【0021】
ここで、体動データは、患者の身体の動きに関する物理量である。例えば、体動データは、患者の腕、体、足など所定部位の加速度、角速度、角度、発声量などを含む。後述する不穏判定装置400は、体動データとして、患者の所定部位の加速度、角速度、角度、発声量などのうち少なくとも1つを用いる。
【0022】
例えば、本実施形態の場合、体動センサ210は、加速度センサを含んでおり、患者の所定部位の加速度を計測する。上述したように、体動センサ210は、上記例示した以外の体動データを計測しても構わない。
【0023】
バイタルセンサ220は、バイタルデータを計測することで、時系列のバイタルデータを取得する。例えば、バイタルセンサ220は、心拍センサ、呼吸数センサ、血圧センサ、体温センサ、血中酸素飽和度センサなどのうちの少なくとも1つを含む。
【0024】
ここで、バイタルデータは、患者の生命活動に伴って変化する物理量である。例えば、バイタルデータは、患者の心拍数、呼吸数、血圧値、体温、皮膚温度、血流量、血中酸素飽和度などを含む。後述する不穏判定装置400は、バイタルデータとして、患者の心拍数、呼吸数、血圧値、体温、皮膚温度、血流量、血中酸素飽和度などのうち少なくとも1つを用いる。
【0025】
例えば、本実施形態の場合、バイタルセンサ220は、心拍センサを含んでおり、患者の心拍数を計測する。上述したように、バイタルセンサ220は、上記例示した以外のバイタルデータを計測しても構わない。
【0026】
送受信部230は、アンテナなどを有しており、ベッド端末300との間でデータの送受信を行う。例えば、送受信部230は、体動センサ210が計測することで取得した体動データやバイタルセンサ220が計測することで取得したバイタルデータをベッド端末300に対して送信する。また、送受信部230は、センサ装置200に対して予め付与されている識別情報などの患者を識別するための患者識別情報を、上記体動データやバイタルデータに対応付けて送信することが出来る。
【0027】
以上が、センサ装置200の構成例である。なお、センサ装置200は、一つの装置から構成されても構わないし、複数の装置から構成されても構わない。例えば、センサ装置200は、体動センサ210とバイタルセンサ220の機能を有する1つの装置から構成することが出来る。また、センサ装置200は、体動センサ210としての機能を有する装置とバイタルセンサ220としての機能を有する装置となど複数の装置から構成されても構わない。体動センサ210は、複数の装置で構成されても構わない。また、バイタルセンサ220は、複数の装置で構成されても構わない。なお、センサ装置200が複数の装置から構成される場合、複数の装置それぞれに送受信部があってよい。
【0028】
ベッド端末300は、患者が滞在するベッド付近などの所定個所などに予め設置されている情報処理装置である。ベッド端末300は、例えばデータの転送を行う。例えば、ベッド端末300は、スマートフォンなどであり、画面表示機能を有する。ベッド端末300は、スマートフォン以外であっても構わない。なお、ベッド端末300は、患者が滞在するべき所定箇所、または患者が滞在するべき範囲を定める基準となる所定箇所に設置されている端末であり、ベッド付近に設置されたものに限られない。
【0029】
図3は、ベッド端末300の構成例を示している。図3を参照すると、ベッド端末300は、例えば、送受信部310と画面表示部320とを有している。例えば、ベッド端末300は、ハードウェアにより上記各処理部を実現することが出来る。ベッド端末300は、記憶装置に格納されたプログラムをCPUなどの演算装置が実行することで、上記各処理部を実現しても構わない。
【0030】
送受信部310は、アンテナなどを有しており、センサ装置200や不穏判定装置400との間でデータの送受信を行う。例えば、送受信部310は、センサ装置200が送信した体動データ、バイタルデータ、患者識別情報などを受信する。そして、送受信部310は、センサ装置200から受信した体動データ、バイタルデータ、患者識別情報などを不穏判定装置400へと送信する。また、送受信部310は、不穏判定装置400から不穏状態の判定結果を示す情報を受信することが出来る。
【0031】
画面表示部320は、送受信部310が受信した体動データ、バイタルデータ、患者識別情報や、不穏状態の判定結果を示す情報などを画面表示する。例えば、画面表示部320は、受信した不穏状態の判定結果を示す情報などに基づいて、ベッド端末300に対応する患者が不穏状態にある旨などを画面表示することが出来る。
【0032】
不穏判定装置400は、センサ装置200が計測した体動データやバイタルデータに基づく判定を行う情報処理装置である。不穏判定装置400は、例えば、ナースステーションなどの所定個所に設置されている。例えば、不穏判定装置400は、医者や看護師などの医療従事者が使用するパーソナルコンピュータやタブレット、スマートフォンなどの情報処理装置、病院内などに設置されたオンプレミスサーバ、あるいはクラウドサーバなどである。不穏判定装置400は、パーソナルコンピュータやタブレット、スマートフォンなどの情報処理装置とサーバなどとを組み合わせたものであっても構わない。例えば、不穏判定装置400は、院内のオンプレミスサーバとスマートフォンとの組み合わせであり、オンプレミスサーバで体動データやバイタルデータに基づく判定を行い、医療従事者が使用するスマートフォンに結果の表示や通知を行う。不穏判定装置400は、上記例示した以外であっても構わない。
【0033】
図4は、不穏判定装置400の構成例を示している。図4を参照すると、不穏判定装置400は、主な構成要素として、例えば、操作入力部410と、画面表示部420と、通信I/F部430と、記憶部440と、演算処理部450と、を有している。
【0034】
操作入力部410は、キーボードやマウスなどの操作入力装置からなる。操作入力部410は、不穏判定装置400を操作する看護師などの操作を検出して演算処理部450に出力する。
【0035】
画面表示部420は、LCD(Liquid Crystal Display、液晶ディスプレイ)などの画面表示装置からなる。画面表示部420は、演算処理部450からの指示に応じて、センシングデータ443、体動スコア情報444、バイタルスコア情報445、結果情報446などの記憶部440に格納された各種情報を画面表示することが出来る。なお、画面表示部420は、演算処理部450などが設置された場所と離れた場所に設置されていてもよい。例えば、不穏判定装置400が有する各構成のうち、画面表示部420のみがナースステーションに設置されていてもよい。この場合、演算処理部450などはサーバ室など画面表示部420とは別の場所に設置されていて構わない。
【0036】
通信I/F部430は、データ通信回路からなる。通信I/F部430は、無線通信などにより接続されたベッド端末300や看護師が携帯する携帯端末などの外部装置との間でデータ通信を行う。
【0037】
記憶部440は、ハードディスクやメモリなどの記憶装置である。図5は、記憶部440に格納される情報の一例を示している。図5で示すように、記憶部440は、演算処理部450における各種処理に必要な処理情報やプログラム447を記憶する。プログラム447は、演算処理部450に読み込まれて実行されることにより各種処理部を実現する。プログラム447は、通信I/F部430などのデータ入出力機能を介して外部装置や記録媒体から予め読み込まれ、記憶部440に保存されている。記憶部440で記憶される主な情報としては、例えば、体動モデル441、バイタルモデル442、センシングデータ443、体動スコア情報444、バイタルスコア情報445、結果情報446などがある。
【0038】
体動モデル441は、センサ装置200が計測した体動データに基づいて体動スコアを算出するモデルである。例えば、体動モデル441は、体動データに応じた情報を入力として、体動スコアを出力する。体動モデル441は、例えば、外部装置などにおいて、サポートベクターマシン(SVM)やニューラルネットワークなどを用いた機械学習を行うことにより予め生成された、学習済みモデルである。例えば、機械学習は、過去に計測した体動データに対して不穏の有無をラベル付けしたデータを教師データとして用いることで行われている。体動モデル441は、通信I/F部430などを介して外部装置などから取得され、記憶部440に格納されている。
【0039】
本実施形態の場合、上述したように、センサ装置200が有する体動センサ210は、患者の所定部位の加速度を計測する。そのため、体動モデル441には、加速度のデータに基づいて体動スコアを算出する加速度モデルが含まれている、ということも出来る。なお、体動モデル441には、計測する体動データの種類に応じた、複数種類のモデルが含まれても構わない。例えば、不穏判定装置400が加速度と発声量を体動データとして用いる場合、体動モデル441には、加速度のデータに基づいて体動スコアを算出する加速度モデルと、発声量のデータに基づいて体動スコアを算出する発声量モデルと、を含むことが出来る。また、不穏判定装置400が複数の体動データを用いる場合、体動モデル441には、複数の体動データのすべてに対応するモデルが含まれていてもよいし、複数の体動データの一部に対応するモデルが含まれていてもよい。例えば、不穏判定装置400が不穏判定に体動データとして加速度と発声量とを用いる場合、体動モデル441は、加速度のデータと発声量のデータとに基づいて体動スコアを算出する1つのモデルであってもよい。
【0040】
なお、体動スコアは、患者が不穏であるか否かを判定するための指標である。体動スコアは、例えば、0以上1以下の値である。体動スコアは、1に近いほど患者が不穏である可能性が高いことを示しており、0に近いほど患者が不穏でない可能性が高いことを示している。体動スコアは、不穏であることを示す1と不穏でないことを示す0との2値により表現される指標であっても構わない。体動スコアは、例えば、強い不穏が2、弱い不穏が1など、強弱の程度を表現する指標であっても構わない。
【0041】
また、体動モデル441に入力するデータは、加速度や発声量などの体動データの時系列データそのものであっても構わないし、時系列データに対して平均化や微分処理などの特徴量化処理を行うことにより算出した各種特徴量であっても構わない。また、体動モデル441は、1種類の体動データを入力するよう構成しても構わないし、複数種類の体動データを入力するよう構成しても構わない。
【0042】
バイタルモデル442は、センサ装置200が計測したバイタルデータに基づいてバイタルスコアを算出するモデルである。例えば、バイタルモデル442は、バイタルデータに応じた情報を入力として、バイタルスコアを出力する。バイタルモデル442は、例えば、外部装置などにおいて、サポートベクターマシン(SVM)やニューラルネットワークなどを用いた機械学習を行うことにより予め生成された、学習済みモデルである。例えば、機械学習は、過去に計測したバイタルデータに対して不穏の有無をラベル付けしたデータを教師データとして用いることで行われている。バイタルモデル442は、通信I/F部430などを介して外部装置などから取得され、記憶部440に格納されている。
【0043】
本実施形態の場合、上述したように、センサ装置200が有するバイタルセンサ220は、患者の心拍数を計測する。そのため、バイタルモデル442には、心拍数のデータに基づいてバイタルスコアを算出する心拍数モデルが含まれている、ということも出来る。なお、体動モデル441の場合と同様に、バイタルモデル442には、バイタルセンサ220が計測するバイタルデータの種類に応じた、複数種類のモデルが含まれても構わない。例えば、不穏判定装置400が心拍数と呼吸数をバイタルデータとして用いる場合、バイタルモデル442には、心拍数のデータに基づいてバイタルスコアを算出する心拍数モデルと、呼吸数のデータに基づいてバイタルスコアを算出する呼吸数モデルと、を含むことが出来る。また、不穏判定装置400が複数のバイタルデータを用いる場合、バイタルモデル442には、複数のバイタルデータのすべてに対応するモデルが含まれていてもよいし、複数のバイタルデータの一部に対応するモデルが含まれていてもよい。例えば、不穏判定装置400が不穏判定にバイタルデータとして心拍数と呼吸数とを用いる場合、バイタルモデル442は、心拍数のデータと呼吸数のデータとに基づいて体動スコアを算出する1つのモデルであってもよい。
【0044】
なお、バイタルスコアは、患者が不穏であるか否かを判定するための指標であり、不穏の予兆を判定することが出来る。バイタルスコアは、例えば、0以上1以下の値である。バイタルスコアは、1に近いほど患者が不穏となる可能性が高いこと(つまり、不穏の予兆があること)を示しており、0に近いほど患者が不穏にならない可能性が高いこと(つまり、不穏の予兆がないこと)を示している。バイタルスコアは、不穏の予兆があることを示す1と不穏の予兆がないことを示す0との2値により表現される指標であっても構わない。体動スコアは、例えば、強い不穏が2、弱い不穏が1など、強弱の程度を表現する指標であっても構わない。
【0045】
また、バイタルモデル442に入力するデータは、心拍数などのバイタルデータの時系列データそのものであっても構わないし、時系列データに対して平均化や微分処理などの特徴量化処理を行うことにより算出した各種特徴量であっても構わない。また、バイタルモデル442は、1種類のバイタルデータを入力するよう構成しても構わないし、複数種類のバイタルデータを入力するよう構成しても構わない。
【0046】
センシングデータ443には、センサ装置200が計測したデータが含まれている。例えば、センシングデータ443では、患者識別情報と、体動データと、バイタルデータと、が対応づけられている。上述したように、本実施形態の場合、体動データには、加速度の時系列データが含まれている。例えば、図6は、加速度の時系列データの一例を示している。図6の場合、x軸が時刻を示しており、y軸が加速度の大きさを示している。また、バイタルデータには、心拍数の時系列データが含まれている。例えば、図7は、心拍数の時系列データの一例を示している。図7の場合、x軸が時刻を示しており、y軸が心拍数を示している。
【0047】
体動スコア情報444には、患者が不穏であるか否かを判定するための指標である体動スコアが含まれている。例えば、体動スコア情報444では、患者識別情報と、体動スコアと、が対応づけられている。
【0048】
図8は、図6で示す体動データに基づいてスコア算出部452が算出した体動スコアの一例を示している。図8の場合、x軸が時刻を示しており、y軸が体動スコアを示している。図8で示すように、体動スコアは、例えば、0以上1以下の値で表現される。体動スコアは、1に近いほど患者が不穏である可能性が高いことを示しており、0に近いほど患者が不穏でない可能性が高いことを示している。
【0049】
バイタルスコア情報445には、不穏の予兆を判定するための指標であるバイタルスコアが含まれている。例えば、バイタルスコア情報445では、患者識別情報と、バイタルスコアと、が対応づけられている。
【0050】
図9は、図7で示すバイタルデータに基づいてスコア算出部452が算出したバイタルスコアの一例を示している。図9の場合、x軸が時刻を示しており、y軸がバイタルスコアを示している。図9で示すように、バイタルスコアは、例えば、0以上1以下の値で表現される。バイタルスコアは、1に近いほど患者が不穏となる可能性が高いことを示しており、0に近いほど患者が不穏にならない可能性が高いことを示している。
【0051】
結果情報446には、不穏状態判定部453が体動スコア情報444とバイタルスコア情報445とに基づいて判断した結果を示す情報が含まれている。例えば、結果情報446では、患者識別情報と、判定結果を示す情報と、が含まれている。
【0052】
演算処理部450は、MPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有する。演算処理部450は、記憶部440からプログラム447を読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム447とを協働させて各種処理部を実現する。演算処理部450で実現される主な処理部としては、例えば、センシングデータ取得部451、スコア算出部452、不穏状態判定部453、通知部454などがある。
【0053】
センシングデータ取得部451は、通信I/F部430を介して、ベッド端末300が送信した、体動データ、バイタルデータ、患者識別情報などを取得する。そして、センシングデータ取得部451は、取得した体動データやバイタルデータを、患者識別情報と対応付けて、センシングデータ443として記憶部440に格納する。
【0054】
スコア算出部452は、体動モデル441を用いて体動スコアを算出するとともに、バイタルモデル442を用いてバイタルスコアを算出する。
【0055】
例えば、スコア算出部452は、センシングデータ443を参照して、図6で示すような加速度の時系列データを含む体動データを取得する。また、スコア算出部452は、取得したデータを体動モデル441に入力して、図8で示すような各時刻における体動スコアを算出する。その後、スコア算出部452は、算出した体動スコアを示す情報を体動スコア情報444として記憶部440に格納する。
【0056】
また、スコア算出部452は、センシングデータ443を参照して、図7で示すような心拍数の時系列データを含むバイタルデータを取得する。また、スコア算出部452は、取得したデータをバイタルモデル442に入力して、図9で示すような各時刻におけるバイタルスコアを算出する。その後、スコア算出部452は、算出したバイタルスコアを示す情報をバイタルスコア情報445として記憶部440に格納する。
【0057】
なお、スコア算出部452は、時系列データそのものを体動モデル441やバイタルモデル442に入力しても構わないし、時系列データに対して平均化や微分処理などの特徴量化処理を行うことにより算出した各種特徴量を体動モデル441やバイタルモデル442に入力しても構わない。
【0058】
不穏状態判定部453は、体動スコア情報444に含まれる体動スコアとバイタルスコア情報445に含まれるバイタルスコアとに基づいて、患者の不穏状態を判定する。例えば、不穏状態判定部453は、患者の不穏状態として、患者が不穏であるか否か、または患者がに不穏の予兆があるか否かを判定する。そして、不穏状態判定部453は、判定の結果を結果情報446として記憶部440に格納する。例えば、不穏状態判定部453は、患者が不穏であると判定した結果や不穏の予兆があると判定した結果を示す情報を結果情報446として記憶部440に格納する。
【0059】
例えば、不穏状態判定部453は、体動スコアと比較するための体動閾値と、バイタルスコアと比較するためのバイタル閾値とを予め有している。そして、不穏状態判定部453は、体動スコアとバイタルスコアと体動閾値とバイタル閾値とに基づく判定を行う。例えば、不穏状態判定部453は、体動スコアが体動閾値以上である場合、患者が不穏であると判定する。このように、体動スコアに基づく判定を行うことで、実際に患者が不穏になっている場合に患者が不穏になっている旨を判定することが出来る。また、例えば、不穏状態判定部453は、バイタルスコアがバイタル閾値以上である場合、患者が不穏であるまたは患者に不穏の予兆があると判定する。さらに、例えば、不穏状態判定部453は、体動スコアが体動閾値未満でもバイタルスコアがバイタル閾値以上である場合、患者に不穏の予兆があると判定する。不穏状態判定部453は、体動スコアが体動閾値以下かつバイタルスコアがバイタル閾値以下である場合、患者は正常状態であると判定してもよい。このように、不穏状態判定部453は、体動スコアとバイタルスコアとに基づいて、患者が不穏であるか否か、患者に不穏の予兆があるか否かを判定する。
【0060】
具体的には、例えば、図8で示す体動スコアの場合、図10で示すように、22:30から1:00少し前までの間、2:00少し前、4:30ころ、6:00ころ、体動スコアが体動閾値以上となっている。そのため、不穏状態判定部453は、22:30から1:00少し前までの間、2:00少し前、4:30ころ、6:00ころの間、患者が不穏であると判定する。
【0061】
また、上述したように、不穏状態判定部453は、体動スコアが体動閾値未満でもバイタルスコアがバイタル閾値以上である場合、患者に不穏の予兆があると判定することが出来る。なお、図11で示すように、図9で示すバイタルスコアの場合、2:30から1:00少し前までの間、2:00少し前にバイタルスコアがバイタル閾値以上となる。そのため、仮に上記期間が、体動スコアが体動閾値以上となる期間と重なっていなかった場合、不穏状態判定部453は、上記期間の間、患者に不穏の予兆があると判定することが出来る。なお、不穏状態判定部453は、体動スコアに基づく判定の結果にかかわらず、常にバイタルスコアに基づく判定も行うよう構成しても構わない。
【0062】
なお、体動閾値やバイタル閾値の値は、任意に設定して構わない。例えば、図10図11の場合、体動閾値とバイタル閾値の値が同じ値になっている。しかしながら、体動閾値とバイタル閾値とは、異なる値であっても構わない。また、体動閾値及びバイタル閾値は、例えば、後述する患者の属性情報等に応じて適宜決定されてもよい。
【0063】
また、不穏状態判定部453は、体動スコアが体動閾値以上またはバイタルスコアがバイタル閾値以上である場合は一律に、患者は不穏であると判定してもよい。このような構成によると、患者の異常を漏れなく医療従事者に知らせることが出来る。
【0064】
また、不穏状態判定部453は、体動スコアまたはバイタルスコアの何れか一方により患者の不穏状態を判定できない場合、もう一方のスコアのみを用いて患者の不穏状態を判定してもよい。ここで、体動スコアにより患者の不穏状態を判定できない場合には、センサ装置200が体動データを取得できなかった場合、通信の不具合等によりセンシングデータ取得部451が患者の体動データを取得できなかった場合、等が含まれる。また、バイタルスコアにより患者の不穏状態を判定できない場合には、センサ装置200がバイタルデータを取得できなかった場合、通信の不具合等によりセンシングデータ取得部451が患者のバイタルデータを取得できなかった場合、等が含まれる。
【0065】
通知部454は、不穏状態判定部453により患者が不穏であると判定された場合などに、不穏状態判定部453による判定の結果を出力する。例えば、通知部454は、不穏状態判定部453が不穏であると判定した場合や不穏の予兆があると判定した場合、患者が不穏である旨や不穏の予兆がある旨を、判定した患者の患者識別情報とともに、画面表示部420に画面表示することが出来る。また、通知部454は、患者が不穏である旨などと患者の患者識別情報とを、当該患者に関連するベッド端末300や当該患者を担当している看護師が携帯している携帯端末などの外部装置に対して送信することが出来る。なお、通知部454は、患者の入院する部屋の入り口のランプを点灯させるなど、上記例示した以外の通知を行っても構わない。
【0066】
なお、通知部454は、不穏である、不穏の予兆がある、という判定の違いにより、表示内容や通知内容を変更してもよい。例えば、通知部454は、患者の入院する部屋入り口のランプを点灯させる場合に判定結果により異なるランプの色を点灯させる、などの方法を用いてもよい。
【0067】
以上が、不穏判定システム100の構成例である。なお、不穏判定装置400は、バイタルスコアや体動スコアなどに基づいて、バイタルスコアの再学習を行うか否か判断するように構成してもよい。例えば、不穏判定装置400は、バイタルスコアがバイタル閾値未満かつ体動スコアが体動閾値以上で、バイタルを用いて不穏と判定できなかった場合、体動スコアに基づいてバイタルスコアの再学習を行うよう構成することが出来る。続いて、図12を参照して、不穏判定装置400の動作例について説明する。なお、図12に示す不穏判定装置400の動作の順序は一例であり、これに限定されない。
【0068】
センシングデータ取得部451は、通信I/F部430を介して、ベッド端末300が送信した、体動データ、バイタルデータ、患者識別情報などを取得する(ステップS101)。
【0069】
スコア算出部452は、体動モデル441を用いて体動スコアを算出するとともに、バイタルモデル442を用いてバイタルスコアを算出する(ステップS102)。例えば、スコア算出部452は、体動データを体動モデル441に入力することで体動スコアを算出する。また、スコア算出部452は、バイタルデータをバイタルモデル442に入力することでバイタルスコアを算出する。
【0070】
不穏状態判定部453は、体動スコアとバイタルスコアとに基づいて、患者の不穏状態を判定する。例えば、不穏状態判定部453は、体動スコアが体動閾値以上である場合(ステップS103)、患者が不穏であると判定する。一方、体動スコアが体動閾値未満である場合(ステップS103、No)、不穏状態判定部453は、バイタルスコアがバイタル閾値以上であるか否か確認する。バイタルスコアがバイタル閾値以上である場合(ステップS104、Yes)、不穏状態判定部453は、患者に不穏の予兆があると判定する。一方、バイタルスコアがバイタル閾値未満である場合(ステップS104、No)、不穏状態判定部453は、患者が不穏状態である可能性が低いと判定する。なお、ステップS103及びステップS104の処理は並列に行われてもよい。
【0071】
患者が不穏状態になる可能性が高いと判定した場合、通知部454は、不穏状態判定部453による判定の結果を通知する(ステップS105)。例えば、通知部454は、患者が不穏状態である旨や患者に不穏の予兆がある旨を、不穏状態であると判定した患者の患者識別情報とともに、画面表示部420に画面表示することが出来る。また、通知部454は、患者が不穏である旨などと患者の患者識別情報とを、当該患者に関連するベッド端末300や当該患者を担当している看護師が携帯している携帯端末などの外部装置に対して送信することが出来る。
【0072】
以上が、不穏判定装置400の動作例である。
【0073】
このように、不穏判定装置400は、体動スコアとバイタルスコアを算出するスコア算出部452と、不穏状態判定部453と、を有している。このような構成により、不穏状態判定部453は、体動スコアに基づく判定を行うとともに、バイタルスコアに基づく判定を行うことが出来る。その結果、実際に患者が不穏になっている場合に、バイタルスコアが低い場合でも漏れなく患者が不穏になっている旨を判定することが出来る。これにより、不穏状態を見落とすことなく判定することが出来る。
【0074】
なお、体動モデル441に複数のモデルが含まれる場合、複数の体動スコアを算出することがある。このように複数の体動スコアを算出する場合、不穏状態判定部453は、例えば、複数の体動スコアのうちどれか1つでも体動閾値以上となる場合に、患者が不穏状態であると判定することが出来る。不穏状態判定部453は、複数の体動スコアのうち過半数が体動閾値以上となるなど、上記例示した以外の方法で判定してもよい。
【0075】
また、バイタルモデル442に複数のモデルが含まれる場合、複数のバイタルスコアを算出することがある。このように複数のバイタルスコアを算出する場合、不穏状態判定部453は、例えば、複数種類のバイタルスコアのうちどれか1つでもバイタル閾値以上となる場合、患者に不穏の予兆があると判定することが出来る。不穏状態判定部453は、複数のバイタルスコアのうち、過半数以上がバイタル閾値以上である、すべてがバイタル閾値以上である、平均値がバイタル閾値以上であるなど、予め定められた基準を満たした場合に、不穏の予兆があると判定しても構わない。
【0076】
また、体動データを体動モデル441に入力しバイタルデータをバイタルモデル442に入力する代わりに、または、体動データを体動モデル441に入力しバイタルデータをバイタルモデル442に入力するとともに、体動データとバイタルデータを1つのモデルに入力し、入力した結果得られるスコアに基づいて不穏状態を判定するよう構成しても構わない。つまり、不穏判定システム100は、体動データとバイタルデータから体動・バイタルスコアを算出し、算出した体動・バイタルスコアを用いて不穏状態を判定するように構成しても構わない。この場合、体動データやバイタルデータは1種類のデータのみから構成されてもよいし、複数種類のデータから構成されてもよい。このように構成する場合、不穏判定装置400は、1つのモデル(体動・バイタルモデル)のみを有していても構わない。
【0077】
また、不穏判定装置400の構成は、図4を参照して説明した場合に限定されない。例えば、図13は、不穏判定装置400の他の構成例を示している。また、図14は、記憶部440に記憶される他の情報例を示している。図13を参照すると、不穏判定装置400の演算処理部450は、例えば、属性情報取得部455を有することが出来る。
【0078】
属性情報取得部455は、患者の属性情報を取得する。例えば、属性情報取得部455は、外部装置などから患者のカルテ情報を取得して、年齢、性別、麻痺状態、などの属性情報を取得する。
【0079】
属性情報取得部455が取得した属性情報は、モデルやスコアの優先度を決める際などに活用することが出来る。つまり、属性情報は、体動モデル441やバイタルモデル442に複数のモデルが含まれる場合や、体動スコアやバイタルスコアが複数算出される場合などにおいて、どのモデル、どのスコアを優先して判定するかを示す指標である優先度を決める際に用いることが出来る。
【0080】
例えば、体動モデル441に加速度モデルと発声量モデルが含まれており、バイタルモデル442に心拍数モデルが含まれるとする。また、属性情報取得部455が取得した属性情報に基づいて患者の手足に片麻痺があると判断されるとする。この場合、患者の動きは少ないことが想定される。そこで、不穏状態判定部453は、加速度モデルの優先度を下げ、発声量モデルと心拍数モデルの優先度を上げることが出来る。また、属性情報取得部455が取得した属性情報に基づいてある程度自力で動ける患者であると判断される場合、不穏状態判定部453は、例えば、加速度モデルと発声量モデルと心拍数モデルの優先度をすべて同じにすることが出来る。なお、不穏状態判定部453は、その他の属性情報に基づいて優先度を調整して構わない。
【0081】
なお、上述した優先度とは、体動モデル441やバイタルモデル442に複数のモデルが含まれる場合や、体動スコアやバイタルスコアが複数算出される場合などにおいて、どのモデル、どのスコアを優先して判定するかを示す指標である。不穏状態判定部453は、優先度に基づいて、判定を行う際の基準の調整などを行うことが出来る。例えば、上述したように、属性情報に基づいて患者の手足に片麻痺があると判断される場合、不穏状態判定部453は、加速度モデルの優先度を下げ、発声量モデルと心拍数モデルの優先度を上げることが出来る。この場合、不穏状態判定部453は、例えば、発声量モデルに基づくスコアと心拍数モデルに基づくスコアとのみを用いた判定を行う、加速度モデルに基づくスコアと比較する体動閾値を発声量モデルに基づくスコアと比較する体動閾値と異なる値に調整する、などの基準の調整を行うことが出来る。また、上述したように、ある程度自力で動ける患者であると判断される場合、不穏状態判定部453は、例えば、加速度モデルと発声量モデルと心拍数モデルの優先度をすべて同じにすることが出来る。この場合、不穏状態判定部453は、例えば、加速度モデルに基づくスコアと発声量モデルに基づくスコアと心拍数モデルに基づくスコアのすべてを用いた判定を行う、体動閾値やバイタル閾値をすべて同じ値にする、などの基準の調整を行うことが出来る。なお、不穏状態判定部453は、上記例示した以外の基準の調整を行っても構わない。
【0082】
また、図14を参照すると、不穏判定装置400の記憶部440には、環境情報448を格納することが出来る。
【0083】
環境情報448は、季節や気温などの情報を示している。環境情報448は、例えば、通信I/F部430を介して外部装置から取得されていたり、操作入力部410を用いて予め入力されていたりする。
【0084】
環境情報448に含まれる情報も、属性情報取得部455が取得した属性情報と同様に、優先度を決める際などに活用することが出来る。例えば、上述した場合と同様に、体動モデル441に加速度モデルと発声量モデルが含まれており、バイタルモデル442に心拍数モデルが含まれるとする。この場合において、環境情報448に基づいて季節が冬である(または気温が低い)と判断される場合、患者の動きが鈍くなったり心疾患が起こりやすくなったりすることから、不穏状態判定部453は、発声量モデルと心拍モデルの優先度を上げたり、加速度モデルの優先度を下げたりすることが出来る。これにより、例えば、不穏状態判定部453は、加速度モデルに基づくスコアと比較する体動閾値を発声量モデルに基づくスコアと比較する体動閾値と異なる値に調整するなど、体動閾値やバイタル閾値の修正などを行うことが出来る。
【0085】
例えば、以上のように、不穏判定装置400は、環境情報448や属性情報取得部455を有しても構わない。
【0086】
なお、図4図13では、1台の情報処理装置により不穏判定装置400としての機能を実現する場合について例示した。しかしながら、不穏判定装置400としての機能は、例えば、ネットワークを介して接続された複数台の情報処理装置により実現されても構わない。また、上述したように、不穏判定装置400が有する各構成は、離れた場所に設置されていてもよい。
【0087】
[第2の実施形態]
次に、図15図16を参照して、本開示の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、判定装置500の構成の概要について説明する。
【0088】
図15は、判定装置500のハードウェア構成例を示している。図15を参照すると、判定装置500は、一例として、以下のようなハードウェア構成を有している。
・CPU(Central Processing Unit)501(演算装置)
・ROM(Read Only Memory)502(記憶装置)
・RAM(Random Access Memory)503(記憶装置)
・RAM503にロードされるプログラム群504
・プログラム群504を格納する記憶装置505
・情報処理装置外部の記録媒体510の読み書きを行うドライブ装置506
・情報処理装置外部の通信ネットワーク511と接続する通信インタフェース507
・データの入出力を行う入出力インタフェース508
・各構成要素を接続するバス509
【0089】
また、判定装置500は、プログラム群504をCPU501が取得して当該CPU501が実行することで、図16に示す取得部521、算出部522、判定部523としての機能を実現することが出来る。なお、プログラム群504は、例えば、予め記憶装置505やROM502に格納されており、必要に応じてCPU501がRAM503などにロードして実行する。また、プログラム群504は、通信ネットワーク511を介してCPU501に供給されてもよいし、予め記録媒体510に格納されており、ドライブ装置506が該プログラムを読み出してCPU501に供給してもよい。
【0090】
なお、図15は、判定装置500のハードウェア構成例を示している。判定装置500のハードウェア構成は上述した場合に限定されない。例えば、判定装置500は、ドライブ装置506を有さないなど、上述した構成の一部から構成されてもよい。
【0091】
取得部521は、対象者の身体の動作に応じた体動データと、対象者の身体の状態に応じたバイタルデータと、を取得する。
【0092】
算出部522は、取得部521が取得した体動データに基づいて不穏状態を判定する指標となる体動スコアを算出する。また、算出部522は、取得部521が取得したバイタルデータに基づいて不穏状態を判定する指標となるバイタルスコアを算出する。
【0093】
判定部523は、算出部522が算出した体動スコアとバイタルスコアとに基づいて対象者の不穏状態を判定する。
【0094】
このように、判定装置500は、取得部521と算出部522と判定部523とを有している。このような構成により、判定部523は、取得部521が取得したデータに基づいて算出部522が算出した、体動スコアに基づく判定を行うとともに、バイタルスコアに基づく判定を行うことが出来る。その結果、実際に患者が不穏になっている場合に、バイタルスコアが低い場合でも漏れなく患者が不穏になっている旨を判定することが出来る。これにより、不穏状態を見落とすことなく判定することが出来る。
【0095】
なお、上述した判定装置500は、当該判定装置500などのコンピュータに所定のプログラムが組み込まれることで実現できる。具体的に、本発明の他の形態であるプログラムは、判定装置500に、対象者の身体の動作に応じた体動データと、対象者の身体の状態に応じたバイタルデータと、を取得する取得部521と、取得部521が取得した体動データに基づいて不穏状態を判定する指標となる体動スコアを算出し、かつ、取得部521が取得したバイタルデータに基づいて不穏状態を判定する指標となるバイタルスコアを算出する算出部522と、算出部522が算出した体動スコアとバイタルスコアとに基づいて対象者の不穏状態を判定する判定部523と、を実現するためのプログラムである。
【0096】
また、上述した判定装置500などのコンピュータにより実行される判定方法は、判定装置500が、対象者の身体の動作に応じた体動データと、対象者の身体の状態に応じたバイタルデータと、を取得し、取得した体動データに基づいて不穏状態を判定する指標となる体動スコアを算出し、取得したバイタルデータに基づいて不穏状態を判定する指標となるバイタルスコアを算出し、算出した体動スコアとバイタルスコアとに基づいて対象者の不穏状態を判定する、という方法である。
【0097】
上述した構成を有する、プログラム(または記録媒体)、または、判定方法、の発明であっても、上記判定装置500と同様の作用・効果を有するために、上述した本発明の目的を達成することが出来る。
【0098】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本発明における判定装置などの概略を説明する。但し、本発明は、以下の構成に限定されない。
【0099】
(付記1)
対象者の身体の動作に応じた体動データと、前記対象者の身体の状態に応じたバイタルデータと、を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記体動データに基づいて不穏状態を判定する指標となる体動スコアを算出し、かつ、前記取得部が取得した前記バイタルデータに基づいて不穏状態を判定する指標となるバイタルスコアを算出する算出部と、
前記算出部が算出した前記体動スコアと前記バイタルスコアとに基づいて前記対象者の不穏状態を判定する判定部と、
を有する
判定装置。
(付記2)
付記1に記載の判定装置であって、
前記判定部は、前記体動スコアを用いて前記対象者が不穏であるか否かを判定する
判定装置。
(付記3)
付記1または付記2に記載の判定装置であって、
前記判定部は、前記バイタルスコアを用いて前記対象者が不穏であるまたは前記対象者に不穏の予兆があるか否かを判定する
判定装置。
(付記4)
付記3に記載の判定装置であって、
前記判定部は、前記体動スコアに基づいて前記対象者が不穏でないと判定した場合に、前記バイタルスコアに基づいて前記対象者に不穏の予兆があるか否かを判定する
判定装置。
(付記5)
付記1から付記4までのいずれか1項に記載の判定装置であって、
前記対象者の属性を示す属性情報を取得する属性情報取得部を有し、
前記判定部は、前記属性情報取得部が取得した前記属性情報と、前記体動スコアと、前記バイタルスコアと、に基づいて、前記対象者の不穏状態を判定する
判定装置。
(付記6)
付記5に記載の判定装置であって、
前記判定部は、前記属性情報取得部が取得した前記属性情報に基づいて、不穏状態を判定する際に用いるスコアの優先度を判断する
判定装置。
(付記7)
付記5また付記6に記載の判定装置であって、
前記判定部は、前記属性情報取得部が取得した前記属性情報に基づいて、前記体動スコアと比較する体動閾値を調整する
判定装置。
(付記8)
付記1から付記7までのいずれか1項に記載の判定装置であって、
前記判定部は、環境を示す環境情報と、前記体動スコアと、前記バイタルスコアと、に基づいて、前記対象者の不穏状態を判定する
判定装置。
(付記9)
付記1から付記8までのいずれか1項に記載の判定装置であって、
前記体動データには、複数種類の身体の動作に応じたデータが含まれている
判定装置。
(付記10)
付記9に記載の判定装置であって、
前記体動データには、前記対象者の所定部位の加速度データと、前記対象者の発声量と、が少なくとも含まれている
判定装置。
(付記11)
付記9または付記10に記載の判定装置であって、
前記算出部は、前記体動データに含まれる複数種類のデータに応じて、前記体動データに含まれるデータの種類に応じた複数種類の前記体動スコアを算出し、
前記判定部は、前記算出部が算出した複数の前記体動スコアのうち、いずれか1つ予め定められた条件を満たした場合に、前記対象者が不穏であると判定する
判定装置。
(付記12)
付記1から付記11までのいずれか1項に記載の判定装置であって、
前記算出部は、前記体動データと前記バイタルデータとに基づいて体動・バイタルスコアを算出し、
前記判定部は、前記算出部が算出した前記体動・バイタルスコアを用いて前記対象者の不穏状態を判定する
判定装置。
(付記13)
コンピュータが
対象者の身体の動作に応じた体動データと、前記対象者の身体の状態に応じたバイタルデータと、を取得し、
取得した前記体動データに基づいて不穏状態を判定する指標となる体動スコアを算出し、
取得した前記バイタルデータに基づいて不穏状態を判定する指標となるバイタルスコアを算出し、
算出した前記体動スコアと前記バイタルスコアとに基づいて前記対象者の不穏状態を判定する
判定方法。
(付記14)
コンピュータに、
対象者の身体の動作に応じた体動データと、前記対象者の身体の状態に応じたバイタルデータと、を取得し、
取得した前記体動データに基づいて不穏状態を判定する指標となる体動スコアを算出し、
取得した前記バイタルデータに基づいて不穏状態を判定する指標となるバイタルスコアを算出し、
算出した前記体動スコアと前記バイタルスコアとに基づいて前記対象者の不穏状態を判定する
処理を実現させるためのプログラムを記録した記録媒体。
【0100】
なお、上記各実施形態及び付記において記載したプログラムは、記憶装置に記憶されていたり、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されていたりする。例えば、記録媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び、半導体メモリ等の可搬性を有する媒体である。
【0101】
以上、上記各実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることが出来る。
【符号の説明】
【0102】
100 不穏判定システム
200 センサ装置
210 体動センサ
220 バイタルセンサ
230 送受信部
300 ベッド端末
310 送受信部
320 画面表示部
400 不穏判定装置
410 操作入力部
420 画面表示部
430 通信I/F部
440 記憶部
441 体動モデル
442 バイタルモデル
443 センシングデータ
444 体動スコア情報
445 バイタルスコア情報
446 結果情報
447 プログラム
448 環境情報
450 演算処理部
451 センシングデータ取得部
452 スコア算出部
453 不穏状態判定部
454 通知部
455 属性情報取得部
500 判定装置
501 CPU
502 ROM
503 RAM
504 プログラム群
505 記憶装置
506 ドライブ装置
507 通信インタフェース
508 入出力インタフェース
509 バス
510 記録媒体
511 通信ネットワーク
521 取得部
522 算出部
523 判定部

図1
図2
図3
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