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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】エレベータかご及びエレベータ
(51)【国際特許分類】
   B66B 7/06 20060101AFI20241001BHJP
   B66B 5/04 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
B66B7/06 J
B66B5/04 H
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023222998
(22)【出願日】2023-12-28
【審査請求日】2023-12-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000112705
【氏名又は名称】フジテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丸山 優馬
【審査官】八板 直人
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-162374(JP,A)
【文献】国際公開第2011/132294(WO,A1)
【文献】特開2022-106049(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 7/06
B66B 5/00-5/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
かごレールに案内されることによって上下方向へ走行するエレベータかごであって、
かご枠と、
かごロープが巻き掛けられ、前記かご枠に、第1横方向を軸にして回転可能に接続されるかごシーブと、
前記エレベータかごを前記かごレールに停止させる停止装置と、を備え、
前記停止装置は、
待機位置と、前記エレベータかごを前記かごレールに停止させる停止位置との間で移動可能な停止可動部と、
前記停止可動部を動作させるために、ガバナロープと前記停止可動部とを接続する動作部と、を備え、
前記かごシーブは、前記第1横方向において、前記ガバナロープと前記停止可動部との間に配置され、
前記動作部は、前記ガバナロープに接続されるロープ接続部を備え、
前記ロープ接続部は、前記かご枠に対して、前記第1横方向を軸にして回転する、エレベータかご。
【請求項2】
前記動作部は、
前記ロープ接続部を含む第1回転部と、
前記第1回転部と別体である第2回転部と、
前記第1回転部と前記第2回転部とを接続する動作接続部と、を備え、
前記第1回転部は、前記ロープ接続部が固定されて且つ前記かご枠に前記第1横方向を軸にして回転可能に接続される第1回転軸部を備え、
前記第2回転部は、
前記停止可動部に接続される停止接続部と、
前記停止接続部が固定されて且つ前記かご枠に前記第1横方向を軸にして回転可能に接続される第2回転軸部と、を備える、請求項1に記載のエレベータかご。
【請求項3】
前記かごシーブの下端は、前記エレベータかごの下端であり、
前記かごシーブの上端は、前記第2回転軸部よりも、上方に配置される、請求項2に記載のエレベータかご。
【請求項4】
前記かごシーブの一部は、前記かご枠のうち、前記第1横方向と直交する第2横方向の端位置よりも、外側に配置され、
前記第2回転軸部は、前記第2横方向視にて、前記かごシーブから離れており、
前記第2回転軸部は、前記第1横方向視にて、前記かごシーブと重なる、請求項3に記載のエレベータかご。
【請求項5】
前記動作接続部は、
前記第1回転軸部に固定される第1軸固定部と、
前記第2回転軸部に固定される第2軸固定部と、
前記第1軸固定部に、第1回転中心位置で前記第1横方向を軸にして回転可能に接続され、且つ、前記第2軸固定部に、第2回転中心位置で前記第1横方向を軸にして回転可能に接続される固定接続部と、を備え、
前記第1横方向視において、前記第1回転中心位置と前記第1回転軸部の第1軸中心位置とを結ぶ直線は、前記第2回転中心位置と前記第2回転軸部の第2軸中心位置とを結ぶ直線と、平行であり、
前記第1横方向視において、前記第1回転中心位置と前記第2回転中心位置とを結ぶ直線は、前記第1軸中心位置と前記第2軸中心位置とを結ぶ直線と、平行である、請求項2~4の何れか1項に記載のエレベータかご。
【請求項6】
前記動作接続部は、前記かご枠のうち、前記第1横方向と直交する第2横方向の端位置よりも、内側に配置される、請求項2~4の何れか1項に記載のエレベータかご。
【請求項7】
請求項1~4の何れか1項に記載のエレベータかごを備える、エレベータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、エレベータかご及びエレベータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、エレベータかごは、かご枠と、かごロープが巻き掛けられ、かご枠に、第1横方向を軸にして回転可能に接続されるかごシーブと、待機位置とかごレールに停止する停止位置との間で移動可能な停止可動部と、停止可動部を動作させるために、ガバナロープと停止可動部とを接続する動作部とを備えている(例えば、特許文献1)。
【0003】
そして、特許文献1に係るエレベータかごにおいては、かごシーブは、第1横方向において、ガバナロープと停止可動部との間に配置されている。これにより、動作部は、ガバナロープによる力を、かごシーブよりも遠くに配置される停止可動部へ伝達する必要がある。
【0004】
ところで、特許文献1に係るエレベータかごにおいては、動作部は、ガバナロープに接続されるロープ接続部を備えており、ロープ接続部は、かご枠に対して、第1横方向と直交する第2横方向を軸にして回転する。これにより、ロープ接続部が第2横方向を軸にして揺動した場合に、ガバナロープが第1横方向へ振動するため、ガバナロープがかごロープに近づいたり離れたりするように振動する。そして、ガバナロープがかごロープに近づき過ぎた場合に、例えば、ガバナロープがかごロープに接触する虞もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】国際公開2011/132294号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、課題は、かごシーブがガバナロープと停止可動部との間に配置される構成に対して、ロープ接続部が揺動した場合でも、ガバナロープがかごロープに近づくように振動することを抑制することができるエレベータかご及びエレベータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
エレベータかごは、
かごレールに案内されることによって上下方向へ走行するエレベータかごであって、
かご枠と、
かごロープが巻き掛けられ、前記かご枠に、第1横方向を軸にして回転可能に接続されるかごシーブと、
前記エレベータかごを前記かごレールに停止させる停止装置と、を備え、
前記停止装置は、
待機位置と、前記エレベータかごを前記かごレールに停止させる停止位置との間で移動可能な停止可動部と、
前記停止可動部を動作させるために、ガバナロープと前記停止可動部とを接続する動作部と、を備え、
前記かごシーブは、前記第1横方向において、前記ガバナロープと前記停止可動部との間に配置され、
前記動作部は、前記ガバナロープに接続されるロープ接続部を備え、
前記ロープ接続部は、前記かご枠に対して、前記第1横方向を軸にして回転する。
【0008】
エレベータは、前記のエレベータかごを備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に係るエレベータの概要図
図2】同実施形態に係るエレベータかごの要部斜視図
図3図2の他方向視の斜視図
図4図2の側面図
図5】同実施形態に係るエレベータかごの要部斜視図
図6図5のVI領域拡大図
図7図5の側面図
図8図7のVIII-VIII線の要部断面図
図9】同実施形態に係る第1動作部の動作説明図
【発明を実施するための形態】
【0010】
各図面において、構成要素の寸法は、例えば、理解を容易にするために、実際の寸法に対して拡大、縮小して示す場合があり、また、各図面の間での寸法比は、一致していない場合がある。なお、各図面において、例えば、理解を容易にするために、構成要素の一部を省略して示す場合がある。
【0011】
第1、第2等の序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、構成要素は、この用語によって特に限定されるものではない。なお、序数を含む構成要素の個数は、特に限定されず、例えば、一つでもよい場合がある。また、以下の明細書及び図面で用いられる序数は、特許請求の範囲に記載された序数と異なる場合がある。
【0012】
図1に示すように、エレベータ1は、例えば、人(乗客)が乗るためのエレベータかご(以下、単に「かご」ともいう)10と、かご10に接続されるかごロープ2と、かごロープ2に接続される釣合錘3と、かごロープ2を駆動してかご10及び釣合錘3を上下方向D3へ走行させる巻上機4と、かご10を案内するかごレール5と、釣合錘3を案内する錘レール6と、かご10の走行速度を検出する調速機7とを備えていてもよい。
【0013】
なお、各図において、第1方向D1は、第1横方向D1であり、第2方向D2は、第1横方向D1と直交する横方向である第2横方向D2であり、第3方向D3は、各横方向D1,D2とそれぞれ直交する上下方向D3であり、かご10及び釣合錘3が昇降する昇降方向である。
【0014】
巻上機4は、例えば、本実施形態のように、かごロープ2が巻き掛けられる綱車4aと、綱車4aを回転させる駆動源4b(例えば、モータ)と、綱車4aを制動する制動部4cとを備えていてもよい。なお、本実施形態に係るエレベータ1は、巻上機4を昇降路X1の内部に配置する、という構成であるが、斯かる構成に限られず、例えば、エレベータ1は、巻上機4を、昇降路X1の上に設けられる機械室の内部に配置する、という構成でもよい。
【0015】
調速機7は、かご10の移動に伴って走行するように、かご10に接続される無端環状のガバナロープ7aを備えている。また、調速機7は、例えば、本実施形態のように、ガバナロープ7aが巻き掛けられるガバナ車7bと、ガバナロープ7aに張力を付与するために、ガバナロープ7aに吊り下げられる張り車7cと、かご10が設定速度で下方へ移動したときに、ガバナロープ7aの走行を停止させるガバナ停止部7dとを備えていてもよい。
【0016】
ガバナ停止部7dの構成は、特に限定されない。例えば、かご10が設定速度で下方へ移動し、ガバナ車7bが設定回転速度で回転したときに、ガバナ停止部7dは、ガバナロープ7aを把持することによって、ガバナロープ7aの走行を停止させる、という構成でもよい。なお、設定速度は、例えば、かご10の定格速度(通常運転時の最大速度)よりも大きくしてもよく、例えば、かご10の定格速度の110%~120%としてもよい。
【0017】
図1図4に示すように、かご10は、かご枠11と、かごロープ2が巻き掛けられ、かご枠11に、第1横方向D1を軸にして回転可能に接続されるかごシーブ12,13と、かご10をかごレール5に停止させる停止装置20とを備えている。なお、かごシーブ12,13の個数は、特に限定されない。かごシーブ12,13は、例えば、二つであってもよく、また、例えば、一つ又は三つ以上であってもよい。
【0018】
また、かご10は、例えば、本実施形態のように、人が乗るかご室14と、かごレール5に案内されるガイドローラ15とを備えていてもよい。かご枠11は、例えば、本実施形態のように、かご室14に固定されていてもよい。
【0019】
なお、図1図4においては、かご枠11は、かご室14の下方のみ図示されているが、かご枠11は、例えば、かご室14の周囲に配置されていてもよい。具体的には、かご枠11は、例えば、かご室14の下方、上方及び側方にそれぞれ配置されていてもよい。また、かご枠11は、例えば、本実施形態のように、複数の枠材を備えていてもよい。
【0020】
図2図7に示すように、停止装置20は、待機位置とかご10をかごレール5に停止させる停止位置との間で移動可能な第1停止可動部21と、第1停止可動部21を動作させるために、ガバナロープ7aと第1停止可動部21とを接続する第1動作部30とを備えている。そして、第1かごシーブ12は、第1横方向D1において、ガバナロープ7aと第1停止可動部21との間に配置されている。
【0021】
また、停止装置20は、例えば、本実施形態のように、待機位置とかご10をかごレール5に停止させる停止位置との間で移動可能な第2停止可動部22と、かご枠11に固定される第1及び第2停止固定部23,24と、第2停止可動部22を動作させるために、第1動作部30と第2停止可動部22とを接続する第2動作部50とを備えていてもよい。
【0022】
停止可動部21,22は、例えば、停止位置と停止位置よりも下方の待機位置との間で、停止固定部23,24に対して可動であってもよい。なお、停止位置は、図7の二点鎖線で示す位置であり、待機位置は、図2図6に示す位置及び図7の実線で示す位置である。
【0023】
そして、例えば、かご10が設定速度で下方へ移動したときに、ガバナ停止部7d(図1参照)がガバナロープ7aの走行を停止させ且つかご10が下方へ移動することによって、停止可動部21,22は、待機位置から停止位置へ移動する、という構成でもよい。その後、例えば、停止可動部21,22が停止位置に位置するときに、停止可動部21,22が、停止固定部23,24と協働してかごレール5に加圧して接触することによって、かご10は、かごレール5に停止する、という構成でもよい。
【0024】
図5図8に示すように、第1動作部30は、かご枠11に回転可能に接続される第1回転部31と、かご枠11に回転可能に接続され、第1回転部31と別体である第2回転部32と、第1回転部31と第2回転部32とを接続する第1動作接続部33とを備えている。また、第1動作部30は、例えば、本実施形態のように、停止可動部21,22に対して待機位置へ向かう力を加える加力部34を備えていてもよい。
【0025】
第1回転部31は、ガバナロープ7aに接続されるロープ接続部35と、ロープ接続部35が固定され、かご枠11に第1横方向D1を軸にして回転可能に接続される第1回転軸部36とを備えている。ガバナロープ7aは、例えば、本実施形態のように、ロープ接続部35に、第1横方向D1を軸にして回転可能に接続されていてもよい。
【0026】
第2回転部32は、第1停止可動部21に接続される第1停止接続部37と、第1停止接続部37が固定され、かご枠11に第1横方向D1を軸にして回転可能に接続される第2回転軸部38とを備えている。第1停止可動部21は、例えば、本実施形態のように、第1停止接続部37に、第1横方向D1を軸にして回転可能に接続されていてもよい。
【0027】
このように、ガバナロープ7aから力が伝達される第1回転軸部36と、第1停止可動部21へ力を伝達する第2回転軸部38とは、別体となっている。これにより、ロープ接続部35と第1停止接続部37とが第1横方向D1で大きく離れていることに対して、例えば、回転軸部36,38の長さを短くすることができる。したがって、回転軸部36,38に必要となる機械強度を小さくすることができる。
【0028】
しかも、例えば、第1回転軸部36と第2回転軸部38との配置をフレキシブルに対応することができるため、かご10の設計の自由度を向上させることができる。例えば、本実施形態のように、第1回転軸部36と第2回転軸部38とは、第1横方向D1視にて、離れていている、という構成でもよい。また、例えば、本実施形態のように、第1回転軸部36と第2回転軸部38とは、第2横方向D2視及び上下方向D3視にて、それぞれ離れていている、という構成でもよい。
【0029】
また、例えば、第1かごシーブ12の位置を考慮して、第1回転軸部36及び第2回転軸部38の位置を設計することができる。例えば、第1かごシーブ12の下端は、かご10の下端である。それに対して、かごシーブ12の上端は、第2回転軸部38よりも、上方に配置されている。これにより、かごシーブ12の下端がかご枠11から下方へ離れ過ぎることを抑制することができるため、エレベータかご10の上下方向D3の寸法が大きくなり過ぎることを抑制することができる。
【0030】
また、第1かごシーブ12の一部は、かご枠11の第2横方向D2の端位置11bよりも、外側に配置されている。それに対して、第2回転軸部38は、第2横方向D2視にて、第1かごシーブ12から離れており、第1横方向D1視にて、第1かごシーブ12と重なっている。これにより、第2回転軸部38が、かご枠11のうち、第2横方向D2の端部の領域に配置されるため、第1停止接続部37の長さが長くなり過ぎることを抑制することができる。
【0031】
なお、例えば、本実施形態のように、第1回転軸部36は、上下方向D3視にて第1かごシーブ12と重なっており、第1横方向D1視及び第2横方向D2視にて第1かごシーブ12から離れている、という構成でもよい。また、例えば、本実施形態のように、第2回転軸部38は、第1横方向D1視にて第1かごシーブ12と重なっており、第2横方向D2視及び上下方向D3視にて第1かごシーブ12から離れている、という構成でもよい。
【0032】
なお、第1停止可動部21の個数は、特に限定されず、例えば、本実施形態のように、二つでもよく、また、例えば、一つ又は三つ以上でもよい。また、第1停止接続部37の個数は、特に限定されず、例えば、本実施形態のように、二つでもよく、また、例えば、一つ又は三つ以上でもよい。
【0033】
第1動作接続部33は、第1回転軸部36に固定される第1軸固定部39と、第2回転軸部38に固定される第2軸固定部40と、第1軸固定部39に、第1横方向D1を軸にして回転可能に接続され、且つ、第2軸固定部40に、第1横方向D1を軸にして回転可能に接続される第1固定接続部41とを備えている。これにより、第1軸固定部39と第2軸固定部40とは、第1固定接続部41によって、接続されている。
【0034】
第2動作部50は、例えば、本実施形態のように、かご枠11に回転可能に接続される第3回転部51と、第3回転部51と第1動作部30の第2回転部32とを接続する第2動作接続部52とを備えていてもよい。第3回転部51は、例えば、本実施形態のように、第2停止可動部22に接続される第2停止接続部53と、第2停止接続部53が固定され、かご枠11に第1横方向D1を軸にして回転可能に接続される第3回転軸部54とを備えていてもよい。
【0035】
第2停止可動部22は、例えば、本実施形態のように、第2停止接続部53に、第1横方向D1を軸にして回転可能に接続されていてもよい。なお、第2停止可動部22の個数は、特に限定されず、例えば、本実施形態のように、二つでもよく、また、例えば、一つ又は三つ以上でもよい。また、第2停止接続部53の個数は、特に限定されず、例えば、本実施形態のように、二つでもよく、また、例えば、一つ又は三つ以上でもよい。
【0036】
第2動作接続部52は、例えば、本実施形態のように、第1動作部30の第2回転軸部38に固定される第3軸固定部55と、第3回転軸部54に固定される第4軸固定部56と、第3軸固定部55に、第1横方向D1を軸にして回転可能に接続され、且つ、第4軸固定部56に、第1横方向D1を軸にして回転可能に接続される第2固定接続部57とを備えていてもよい。これにより、第3軸固定部55と第4軸固定部56とは、第2固定接続部57によって、接続されている。
【0037】
なお、動作部30,50は、例えば、本実施形態のように、回転軸部36,38,54をかご枠11に回転可能に接続する軸受部42,58を備えていてもよい。特に限定されないが、軸受部42,58は、例えば、ブッシュ(滑り軸受)やベアリングとしてもよい。また、回転軸部36,38,54は、例えば、本実施形態のように、かご枠11の貫通孔11aに挿入されていてもよい。
【0038】
ここで、停止装置20の動作について説明する。
【0039】
例えば、ガバナ停止部7d(図1参照)がガバナロープ7aの走行を停止させ且つかご10が下方へ移動することによって、ロープ接続部35及び第1回転軸部36は、第1横方向D1を軸に回転する。これにより、第2回転軸部38及び第1停止接続部37は、第1横方向D1を軸に回転し、第3回転軸部54及び第2停止接続部53は、第1横方向D1を軸に回転する。したがって、第1停止可動部21及び第2停止可動部22は、待機位置から停止位置へ移動する。
【0040】
ところで、ロープ接続部35が第1回転軸部36と一体となって回転するため、ロープ接続部35は、かご枠11に対して、第1横方向D1を軸にして回転する。したがって、例えば、かご10が加速走行したり振動したりすることによって、ロープ接続部35が揺動した場合に、ガバナロープ7aは、第2横方向D2へ振動することになる。
【0041】
これにより、ガバナロープ7aとかごロープ2(図4参照)との距離が変化することを抑制することができる。その結果、第1かごシーブ12がガバナロープ7aと第1停止可動部21との間に配置される構成に対して、ロープ接続部35が揺動した場合でも、ガバナロープ7aがかごロープ2に近づくように振動することを抑制することができる。
【0042】
また、かご枠11に回転可能に接続される第1及び第2回転部31,32は、かご枠11に、第1横方向D1を軸にして回転可能に接続されている。具体的には、第1動作部30の回転部31,32の全ては、かご枠11に、第1横方向D1を軸にして回転可能に接続されている。
【0043】
これにより、ロープ接続部35が揺動した場合に、第1及び第2回転部31,32が、第1横方向D1を軸にして揺動するため、第1及び第2回転部31,32と第1かごシーブ12との距離が変化することを抑制することができる。したがって、ロープ接続部35が揺動した場合でも、第1及び第2回転部31,32が第1かごシーブ12に近づくように揺動することを抑制することができる。
【0044】
なお、かご枠11に回転可能に接続される第3回転部51も、かご枠11に、第1横方向D1を軸にして回転可能に接続されている。これにより、ロープ接続部35が揺動した場合に、第3回転部51が、第1横方向D1を軸にして揺動するため、第3回転部51と第2かごシーブ13との距離が変化することを抑制することができる。したがって、ロープ接続部35が揺動した場合でも、第3回転部51が第2かごシーブ13に近づくように揺動することを抑制することができる。
【0045】
次に、第1動作部30の具体的な構成について、図8及び図9を参照しながら、説明する。
【0046】
図8に示すように、第1固定接続部41は、第1回転中心位置41aで、第1軸固定部39に、第1横方向D1を軸にして回転可能に接続されている。また、第1固定接続部41は、第2回転中心位置41bで、第2軸固定部40に、第1横方向D1を軸にして回転可能に接続されている。
【0047】
そして、第1横方向D1視において、第1回転中心位置41aと第1回転軸部36の第1軸中心位置36aとを結ぶ第1直線L1は、第2回転中心位置41bと第2回転軸部38の第2軸中心位置38aとを結ぶ第2直線L2と、平行となっている。しかも、第1横方向D1視において、第1回転中心位置41aと第2回転中心位置41bとを結ぶ第3直線L3は、第1軸中心位置36aと第2軸中心位置38aとを結ぶ第4直線L4と、平行となっている。
【0048】
したがって、第1横方向D1視において、第1~第4直線L1~L4は、平行四辺形を形成している。そして、第1横方向D1視において、第1直線L1の長さ(第1回転中心位置41aと第1軸中心位置36aとの距離)は、第2直線L2の長さ(第2回転中心位置41bと第2軸中心位置38aとの距離)と、同じであり、第3直線L3の長さ(第1回転中心位置41aと第2回転中心位置41bとの距離)は、第4直線L4の長さ(第1軸中心位置36aと第2軸中心位置38aとの距離)と、同じである。
【0049】
これにより、図9に示すように、第1回転軸部36の回転角度θ1と第2回転軸部38の回転角度θ2とは、同じになる。したがって、例えば、第1動作部30の設計を容易にすることができる。なお、本明細書においては、「平行」とは、完全に平行である場合だけでなく、交差角度が5°以下である略平行である場合も含む。
【0050】
また、第1動作接続部33は、かご枠11の第2横方向D2の端位置11bよりも、内側に配置されている。これにより、第1動作接続部33がかご枠11の第2横方向D2の端位置11bから突出することを抑制することができる。したがって、例えば、第1動作接続部33が昇降路X1内の部品等に衝突することを抑制することができる。特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、第1直線L1及び第2直線L2のそれぞれの長さは、第3直線L3及び第4直線L4のそれぞれの長さよりも、短くてもよい。
【0051】
なお、特に限定されないが、例えば、本実施形態においては、第1回転軸部36、第2回転軸部38、第1軸固定部39、第2軸固定部40、及び第1固定接続部41のそれぞれは、かご枠11の第2横方向D2の端位置11bよりも、内側に配置されている。これにより、例えば、第1動作部30のうち、かご枠11の第2横方向D2の端位置11bから突出する部分を少なくすることができる。
【0052】
[1]
以上より、エレベータかご10は、本実施形態のように、
かごレール5に案内されることによって上下方向D3へ走行するエレベータかご10であって、
かご枠11と、
かごロープ2が巻き掛けられ、前記かご枠11に、第1横方向D1を軸にして回転可能に接続されるかごシーブ(本実施形態においては、第1かごシーブ)12と、
前記エレベータかご10を前記かごレール5に停止させる停止装置20と、を備え、
前記停止装置20は、
待機位置から、前記エレベータかご10を前記かごレール5に停止させる停止位置まで移動可能な停止可動部(本実施形態においては、第1停止可動部)21と、
前記停止可動部21を動作させるために、ガバナロープ7aと前記停止可動部21とを接続する動作部(本実施形態においては、第1動作部)30と、を備え、
前記かごシーブ12は、前記第1横方向D1において、前記ガバナロープ7aと前記停止可動部21との間に配置され、
前記動作部30は、前記ガバナロープ7aに接続されるロープ接続部35を備え、
前記ロープ接続部35は、前記かご枠11に対して、前記第1横方向D1を軸にして回転する、
という構成が好ましい。
【0053】
斯かる構成によれば、ロープ接続部35は、かご枠11に対して、第1横方向D1を軸にして回転する。これにより、ロープ接続部35が揺動した場合に、ガバナロープ7aは、第2横方向D2へ振動する。
【0054】
したがって、ガバナロープ7aとかごロープ2との距離が変化することを抑制することができる。その結果、かごシーブ(本実施形態においては、第1かごシーブ)12がガバナロープ7aと停止可動部(本実施形態においては、第1停止可動部)21との間に配置される構成に対して、ロープ接続部35が揺動した場合でも、ガバナロープ7aがかごロープ2に近づくように振動することを抑制することができる。
【0055】
[2]
また、上記[1]のエレベータかご10においては、本実施形態のように、
前記動作部(本実施形態においては、第1動作部)30は、
前記ロープ接続部35を含む第1回転部31と、
前記第1回転部31と別体である第2回転部32と、
前記第1回転部31と前記第2回転部32とを接続する動作接続部(本実施形態においては、第1動作接続部)33と、を備え、
前記第1回転部31は、前記ロープ接続部35が固定されて且つ前記かご枠11に前記第1横方向D1を軸にして回転可能に接続される第1回転軸部36を備え、
前記第2回転部32は、
前記停止可動部(本実施形態においては、第1停止可動部)21に接続される停止接続部(本実施形態においては、第1停止接続部)37と、
前記停止接続部37が固定されて且つ前記かご枠11に前記第1横方向D1を軸にして回転可能に接続される第2回転軸部38と、を備える、
という構成が好ましい。
【0056】
斯かる構成によれば、ガバナロープ7aから力が伝達される第1回転軸部36と、停止可動部(本実施形態においては、第1停止可動部)21へ力を伝達する第2回転軸部38とを、別体にすることができる。そして、動作接続部(本実施形態においては、第1動作接続部)33は、第1回転部31と第2回転部32とを接続している。
【0057】
これにより、ガバナロープ7aによって、ロープ接続部35及び第1回転軸部36が、第1横方向D1を軸に回転することによって、第2回転軸部38及び停止接続部(本実施形態においては、第1停止接続部)37は、第1横方向D1を軸に回転する。したがって、停止可動部21は、待機位置から停止位置へ移動する。
【0058】
また、第2回転軸部38が、かご枠11に、第1横方向D1を軸にして回転可能に接続されているため、ロープ接続部35が揺動した場合に、停止接続部(本実施形態においては、第1停止接続部)37は、第1横方向D1を軸にして揺動する。これにより、停止接続部37とかごシーブ(本実施形態においては、第1かごシーブ)12との距離が変化することを抑制することができる。したがって、ロープ接続部35が揺動した場合でも、停止接続部37がかごシーブ12に近づくように揺動することを抑制することができる。
【0059】
[3]
また、上記[2]のエレベータかご10においては、本実施形態のように、
前記かごシーブ(本実施形態においては、第1かごシーブ)12の下端は、前記エレベータかご10の下端であり、
前記かごシーブ12の上端は、前記第2回転軸部38よりも、上方に配置される、
という構成が好ましい。
【0060】
斯かる構成によれば、かごシーブ12の上端が、第2回転軸部38よりも、上方に配置されているため、かごシーブ12の下端がかご枠11から下方へ離れ過ぎることを抑制することができる。これにより、エレベータかご10の上下方向の寸法が大きくなり過ぎることを抑制することができる。
【0061】
[4]
また、上記[3]のエレベータかご10においては、本実施形態のように、
前記かごシーブ(本実施形態においては、第1かごシーブ)12の一部は、前記かご枠11のうち、前記第2横方向D2の端位置11bよりも、外側に配置され、
前記第2回転軸部38は、前記第1横方向D1と直交する第2横方向D2視にて、前記かごシーブ12から離れており、
前記第2回転軸部38は、前記第1横方向D1視にて、前記かごシーブ12と重なる、
という構成が好ましい。
【0062】
斯かる構成によれば、第2回転軸部38が、第1横方向D1視にて、かごシーブ12と重なっているため、第2回転軸部38は、かご枠11のうち、第2横方向D2の端部の領域に配置される。これにより、停止接続部(本実施形態においては、第1停止接続部)37の長さが長くなり過ぎることを抑制することができる。
【0063】
[5]
また、上記[2]~[4]の何れか1つのエレベータかご10においては、本実施形態のように、
前記動作接続部(本実施形態においては、第1動作接続部)33は、
前記第1回転軸部36に固定される第1軸固定部39と、
前記第2回転軸部38に固定される第2軸固定部40と、
前記第1軸固定部39に、第1回転中心位置41aで前記第1横方向D1を軸にして回転可能に接続され、且つ、前記第2軸固定部40に、第2回転中心位置41bで前記第1横方向D1を軸にして回転可能に接続される固定接続部(本実施形態においては、第1固定接続部)41と、を備え、
前記第1横方向D1視において、前記第1回転中心位置41aと前記第1回転軸部36の第1軸中心位置36aとを結ぶ直線(本実施形態においては、第1直線)L1は、前記第2回転中心位置41bと前記第2回転軸部38の第2軸中心位置38aとを結ぶ直線(本実施形態においては、第2直線)L2と、平行であり、
前記第1横方向D1視において、前記第1回転中心位置41aと前記第2回転中心位置41bとを結ぶ直線(本実施形態においては、第3直線)L3は、前記第1軸中心位置36aと前記第2軸中心位置38aとを結ぶ直線(本実施形態においては、第4直線)L4と、平行である、
という構成が好ましい。
【0064】
斯かる構成によれば、第1横方向D1視において、第1回転中心位置41aと第1軸中心位置36aとを結ぶ直線(本実施形態においては、第1直線)L1は、第2回転中心位置41bと第2軸中心位置38aとを結ぶ直線(本実施形態においては、第2直線)L2と、平行であり、且つ、第1回転中心位置41aと第2回転中心位置41bとを結ぶ直線(本実施形態においては、第3直線)L3は、第1軸中心位置36aと第2軸中心位置38aとを結ぶ直線(本実施形態においては、第4直線)L4と、平行である。これにより、第1回転軸部36の回転角度θ1と第2回転軸部38の回転角度θ2とは、同じになる。
【0065】
[6]
また、上記[2]~[5]の何れか1つのエレベータかご10においては、本実施形態のように、
前記動作接続部(本実施形態においては、第1動作接続部)33は、前記かご枠11のうち、前記第1横方向D1と直交する第2横方向D2の端位置11bよりも、内側に配置される、
という構成が好ましい。
【0066】
斯かる構成によれば、動作接続部(本実施形態においては、第1動作接続部)33が、かご枠11の第2横方向D2の端位置11bよりも、内側に配置されているため、動作接続部33がかご枠11の第2横方向D2の端位置11bから突出することを抑制することができる。
【0067】
[7]
また、エレベータ1は、本実施形態のように、
上記[1]~[6]の何れか1つのエレベータかご10を備える、
という構成が好ましい。
【0068】
斯かる構成によれば、かごシーブ(本実施形態においては、第1かごシーブ)12がガバナロープ7aと停止可動部(本実施形態においては、第1停止可動部)21との間に配置される構成に対して、ロープ接続部35が揺動した場合でも、ガバナロープ7aがかごロープ2に近づくように振動することを抑制することができる。
【0069】
なお、エレベータ1及びエレベータかご10は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、エレベータ1及びエレベータかご10は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に一つ又は複数選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0070】
(A)上記実施形態に係るエレベータかご10においては、第1動作部30のうち、かご枠11に回転可能に接続される回転部31,32の全ては、かご枠11に、第1横方向D1を軸にして回転可能に接続される、という構成である。しかしながら、エレベータかご10は、斯かる構成に限られない。例えば、第1動作部30の回転部31,32の少なくとも一つは、かご枠11に、第1横方向D1と交差する方向(例えば、第2横方向D2)を軸にして回転可能に接続される、という構成でもよい。
【0071】
(B)また、上記実施形態に係るエレベータかご10においては、第1動作部30は、かご枠11に回転可能に接続される別体の回転部31,32(回転軸部36,38)を、二つ備えている、という構成である。しかしながら、エレベータかご10は、斯かる構成に限られない。
【0072】
例えば、第1動作部30は、かご枠11に回転可能に接続される回転部(回転軸部)を、一つのみ備えている、という構成でもよい。また、例えば、第1動作部30は、かご枠11に回転可能に接続される別体の回転部を、三つ以上備えている、という構成でもよい。
【0073】
(C)また、上記実施形態に係るエレベータかご10においては、第1動作部30の第1動作接続部33は、第1回転軸部36と第2回転軸部38とにそれぞれ接続されている、という構成である。しかしながら、エレベータかご10は、斯かる構成に限られない。
【0074】
例えば、第1動作部30の第1動作接続部33は、第1回転部31のうち、第1回転軸部36と異なる部分(例えば、ロープ接続部35)に接続されている、という構成でもよい。また、例えば、第1動作部30の第1動作接続部33は、第2回転部32のうち、第2回転軸部38と異なる部分(例えば、第1停止接続部37)に接続されている、という構成でもよい。
【0075】
(D)また、上記実施形態に係るエレベータかご10においては、第1横方向D1視において、第1回転中心位置41aと第1軸中心位置36aとを結ぶ第1直線L1は、第2回転中心位置41bと第2軸中心位置38aとを結ぶ第2直線L2と、平行である、という構成である。しかしながら、エレベータかご10は、斯かる構成に限られない。例えば、第1横方向D1視において、第1回転中心位置41aと第1軸中心位置36aとを結ぶ第1直線L1は、第2回転中心位置41bと第2軸中心位置38aとを結ぶ第2直線L2と、傾斜して(交差角度が5°よりも大きく)交差する、という構成でもよい。
【0076】
(E)また、上記実施形態に係るエレベータかご10においては、第1横方向D1視において、第1回転中心位置41aと第2回転中心位置41bとを結ぶ第3直線L3は、第1軸中心位置36aと第2軸中心位置38aとを結ぶ第4直線L4と、平行である、という構成である。しかしながら、エレベータかご10は、斯かる構成に限られない。例えば、第1横方向D1視において、第1回転中心位置41aと第2回転中心位置41bとを結ぶ第3直線L3は、第1軸中心位置36aと第2軸中心位置38aとを結ぶ第4直線L4と、傾斜して(交差角度が5°よりも大きく)交差する、という構成でもよい。
【0077】
(F)また、上記実施形態に係るエレベータかご10においては、第1動作部30の第1動作接続部33、第1回転軸部36及び第2回転軸部38の全体は、かご枠11の第2横方向D2の端位置11bよりも、内側に配置されている、という構成である。しかしながら、エレベータかご10は、斯かる構成に限られない。
【0078】
例えば、第1動作部30の第1動作接続部33の少なくとも一部は、かご枠11の第2横方向D2の端位置11bよりも、外側に配置されている、という構成でもよい。また、例えば、第1動作部30の第1回転軸部36の少なくとも一部は、かご枠11の第2横方向D2の端位置11bよりも、外側に配置されている、という構成でもよい。また、例えば、第1動作部30の第2回転軸部38の少なくとも一部は、かご枠11の第2横方向D2の端位置11bよりも、外側に配置されている、という構成でもよい。
【0079】
(G)また、上記実施形態に係るエレベータかご10においては、第1動作部30のロープ接続部35及び第1停止接続部37のそれぞれの一部は、かご枠11の第2横方向D2の端位置11bよりも、外側に配置されている、という構成である。しかしながら、エレベータかご10は、斯かる構成に限られない。
【0080】
例えば、第1動作部30のロープ接続部35の全体は、かご枠11の第2横方向D2の端位置11bよりも、内側に配置されている、という構成でもよい。また、例えば、第1動作部30の第1停止接続部37の全体は、かご枠11の第2横方向D2の端位置11bよりも、内側に配置されている、という構成でもよい。
【0081】
(H)また、上記実施形態に係るエレベータかご10においては、第1動作部30の回転部31,32は、かご枠11のうち、かご室14よりも下方に配置される枠材に、回転可能に接続されている、という構成である。しかしながら、エレベータかご10は、斯かる構成に限られない。例えば、第1動作部30の回転部31,32は、かご枠11のうち、かご室14よりも上方に配置される枠材に、回転可能に接続されている、という構成でもよい。
【0082】
(I)また、上記実施形態に係るエレベータかご10においては、停止装置20は、第2停止可動部22、第2停止固定部24及び第2動作部50を備えている、という構成である。しかしながら、エレベータかご10は、斯かる構成に限られない。例えば、停止装置20は、第2停止可動部22、第2停止固定部24及び第2動作部50を備えていない、という構成でもよい。
【0083】
(J)また、上記実施形態に係るエレベータかご10においては、第2動作接続部52は、第2動作部50の第3回転部51(具体的には、第3回転軸部54)と第1動作部30の第2回転部32(具体的には、第2回転軸部38)とを接続している、という構成である。しかしながら、エレベータかご10は、斯かる構成に限られない。
【0084】
例えば、第2動作接続部52は、第2動作部50の第3回転部51と第1動作部30の第1回転部31とを接続している、という構成でもよい。斯かる構成においては、例えば、第2動作接続部52は、第1回転軸部36に固定される第3軸固定部55と、第3回転軸部54に固定される第4軸固定部56と、第3軸固定部55と第4軸固定部56とを接続する第2固定接続部57とを備えている、という構成でもよい。
【0085】
(K)また、上記実施形態に係るエレベータかご10においては、第1回転軸部36と第2回転軸部38とは、第1横方向D1視、第2横方向D2視及び上下方向D3視にて、それぞれ離れていている、という構成である。しかしながら、エレベータかご10は、斯かる構成に限られない。
【0086】
例えば、第1回転軸部36と第2回転軸部38とは、第1横方向D1視にて、重なっている、という構成でもよい。さらに、特に限定されないが、第1回転軸部36の第1軸中心位置36aと第2回転軸部38の第2軸中心位置38aとは、第1横方向D1視にて、一致している、という構成でもよい。また、例えば、第1回転軸部36と第2回転軸部38とは、第2横方向D2視及び上下方向D3視の少なくとも一つの方向視にて、重なっている、という構成でもよい。
【0087】
(L)また、上記実施形態に係るエレベータかご10においては、第1かごシーブ12の下端は、エレベータかご10の下端である、という構成である。しかしながら、エレベータかご10は、斯かる構成に限られない。例えば、第1かごシーブ12の下端は、エレベータかご10の下端よりも、上方に配置されている、という構成でもよい。
【0088】
(M)また、上記実施形態に係るエレベータかご10においては、かごシーブ12の上端は、第2回転軸部38よりも、上方に配置される、という構成である。しかしながら、エレベータかご10は、斯かる構成に限られない。例えば、かごシーブ12の上端は、第2回転軸部38よりも、下方に配置されている、という構成でもよい。
【0089】
(N)また、上記実施形態に係るエレベータかご10においては、第1かごシーブ12の一部は、かご枠11の第2横方向D2の端位置11bよりも、外側に配置されている、という構成である。しかしながら、エレベータかご10は、斯かる構成に限られない。
【0090】
例えば、第1かごシーブ12の全部は、かご枠11の第2横方向D2の端位置11bよりも、外側に配置されている、という構成でもよい。また、例えば、第1かごシーブ12の全部は、かご枠11の第2横方向D2の端位置11bよりも、内側に配置されている、という構成でもよい。
【0091】
(O)また、上記実施形態に係るエレベータかご10においては、第2回転軸部38は、第2横方向D2視にて、かごシーブ12から離れており、第1横方向D1視にて、かごシーブ12と重なっている、という構成である。しかしながら、エレベータかご10は、斯かる構成に限られない。例えば、第2回転軸部38は、第2横方向D2視にて、かごシーブ12と重なる、という構成でもよく。また、例えば、第2回転軸部38は、第1横方向D1視にて、かごシーブ12から離れている、という構成でもよい。
【0092】
(P)なお、例えば、特許請求の範囲、明細書及び図面において示した方法及び装置における動作、手順、ステップ、及び段階等の各工程の実行順序は、前の工程の結果物を後の工程で用いるものでない限り、任意の順序で実現できる。例えば、便宜上、「まず」、「次に」等を用いて説明したとしても、この順で実行することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0093】
1…エレベータ、2…かごロープ、3…釣合錘、4…巻上機、4a…綱車、4b…駆動源、4c…制動部、5…かごレール、6…錘レール、7…調速機、7a…ガバナロープ、7b…ガバナ車、7c…張り車、7d…ガバナ停止部、10…エレベータかご、11…かご枠、11a…貫通孔、11b…端位置、12…第1かごシーブ、13…第2かごシーブ、14…かご室、15…ガイドローラ、20…停止装置、21…第1停止可動部、22…第2停止可動部、23…第1停止固定部、24…第2停止固定部、30…第1動作部、31…第1回転部、32…第2回転部、33…第1動作接続部、34…加力部、35…ロープ接続部、36…第1回転軸部、36a…第1軸中心位置、37…第1停止接続部、38…第2回転軸部、38a…第2軸中心位置、39…第1軸固定部、40…第2軸固定部、41…第1固定接続部、41a…第1回転中心位置、41b…第2回転中心位置、42…軸受部、50…第2動作部、51…第3回転部、52…第2動作接続部、53…第2停止接続部、54…第3回転軸部、55…第3軸固定部、56…第4軸固定部、57…第2固定接続部、58…軸受部、D1…第1横方向、D2…第2横方向、D3…上下方向、L1…第1直線、L2…第2直線、L3…第3直線、L4…第4直線、X1…昇降路
【要約】
【課題】 かごシーブがガバナロープと停止可動部との間に配置される構成に対して、ロープ接続部が揺動した場合でも、ガバナロープがかごロープに近づくように振動することを抑制することができるエレベータかごを提供する。
【解決手段】 エレベータかごにおいては、停止装置は、待機位置とエレベータかごをかごレールに停止させる停止位置との間で移動可能な停止可動部と、停止可動部を動作させるために、ガバナロープと停止可動部とを接続する動作部と、を備え、かごシーブは、第1横方向において、ガバナロープと停止可動部との間に配置され、動作部は、ガバナロープに接続されるロープ接続部を備え、ロープ接続部は、かご枠に対して、第1横方向を軸にして回転する。
【選択図】 図6
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9