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特許7563666フィルタ、それを含むエアロゾル生成物品及び該フィルタの製造方法
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  • 特許-フィルタ、それを含むエアロゾル生成物品及び該フィルタの製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】フィルタ、それを含むエアロゾル生成物品及び該フィルタの製造方法
(51)【国際特許分類】
   A24D 3/02 20060101AFI20241001BHJP
   A24D 3/16 20060101ALI20241001BHJP
   A24D 1/02 20060101ALI20241001BHJP
   A24D 3/04 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
A24D3/02
A24D3/16
A24D1/02
A24D3/04
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022555063
(86)(22)【出願日】2022-04-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-04
(86)【国際出願番号】 KR2022005697
(87)【国際公開番号】W WO2022225342
(87)【国際公開日】2022-10-27
【審査請求日】2022-10-07
(31)【優先権主張番号】10-2021-0053142
(32)【優先日】2021-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アン、キ ジン
(72)【発明者】
【氏名】チェオン、ボン ス
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジョン イェオル
【審査官】山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-506761(JP,A)
【文献】特開2016-182130(JP,A)
【文献】特開2017-051192(JP,A)
【文献】特開2016-182129(JP,A)
【文献】国際公開第2005/087026(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/033977(WO,A1)
【文献】特開2014-155491(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24D 3/02
A24D 3/16
A24D 1/02
A24D 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成物品に含まれるフィルタとして、
少なくとも1つ以上の異種物質粒子が担持された第1フィルタ要素を含む第1フィルタセグメントと、
第2フィルタ要素を含む第2フィルタセグメントと、
前記第1フィルタセグメント及び前記第2フィルタセグメントを覆い包むラッパと、を含み、
前記第1フィルタセグメント及び前記第2フィルタセグメントは、前記フィルタの長手方向を基準に整列され、
前記第1フィルタセグメント及び前記第2フィルタセグメントは、物理的に分離されておらず、
前記異種物質粒子は、0.1~0.7mmの直径を有し、前記第1フィルタ要素の表面及び内部に分散しており、
前記第1フィルタセグメント及び前記第2フィルタセグメントは同じ繊維ストランドを含み、前記繊維ストランドは、前記フィルタの一端から他端に延びる、フィルタ。
【請求項2】
前記異種物質粒子は、活性炭粒子及びタバコ粒子からなる群から選択された1種以上である、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項3】
前記異種物質粒子は、活性炭粒子であり、
前記第1フィルタセグメントは、前記活性炭粒子を、前記フィルタの長手方向を基準に0.5mg/mm~5mg/mm含む、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項4】
前記第1フィルタセグメント及び前記第2フィルタセグメントは、前記フィルタの長手方向を基準に1:0.5~1.5の長さ比を有する、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項5】
前記ラッパは、少なくとも1つ以上の穿孔を含む、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項6】
請求項1に記載のフィルタを含む、エアロゾル生成物品。
【請求項7】
フィルタトウを一方向に移送する第1段階と、
移送中の前記フィルタトウに所定周期で少なくとも1つ以上の所定重量の異種物質粒子を投入して所定長さ間隔で前記異種物質粒子が投入されたフィルタトウを製造する第2段階と、
前記所定長さ間隔で前記異種物質粒子が投入されたフィルタトウをラッパで包装する第3段階と、
前記ラッパで包装されたフィルタトウをそれぞれ前記異種物質粒子を含むフィルタに切断する第4段階と、を含み、
前記異種物質粒子は、0.1~0.7mmの直径を有し、第1フィルタ要素の表面及び内部分散し、
第1フィルタセグメント及び第2フィルタセグメントは同じ繊維ストランドを含み、前記繊維ストランドは、前記フィルタの一端から他端に延びる、フィルタの製造方法。
【請求項8】
前記異種物質粒子は、活性炭粒子及びタバコ粒子からなる群から選択された1種以上である、請求項7に記載のフィルタの製造方法。
【請求項9】
前記異種物質粒子は、活性炭粒子であり、
前記所定重量は、前記フィルタトウの長手方向を基準に0.5mg/mm~5mg/mmである、請求項7に記載のフィルタの製造方法。
【請求項10】
前記所定長さ間隔は、5~30mmである、請求項7に記載のフィルタの製造方法。
【請求項11】
前記第2段階は、
移送中の前記フィルタトウに前記所定周期で少なくとも1つ以上の前記所定重量の前記異種物質粒子を投入して前記所定長さ間隔で前記異種物質粒子が投入されたフィルタトウを製造する段階と、
前記所定長さ間隔で前記異種物質粒子が投入されたフィルタトウを圧縮機を通過させて圧縮する段階と、を含む、請求項7に記載のフィルタの製造方法。
【請求項12】
前記第2段階は、
前記フィルタトウを圧縮機を通過させて圧縮されたフィルタトウを製造する段階と、
移送中の前記圧縮されたフィルタトウに前記所定周期で少なくとも1つ以上の前記所定重量の前記異種物質粒子を投入して前記所定長さ間隔で前記異種物質粒子が投入されたフィルタトウを製造する段階と、
前記所定長さ間隔で前記異種物質粒子が投入されたフィルタトウに気体を噴射して前記異種物質粒子を前記フィルタトウ内に分散させる段階と、を含む、請求項7に記載のフィルタの製造方法。
【請求項13】
前記ラッパに少なくとも1つ以上の穿孔を形成する第5段階をさらに含む、請求項7に記載のフィルタの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルタ、それを含むエアロゾル生成物品及び該フィルタの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シガレット及び喫煙物品に適用されるフィルタとして、濾過素材以外の異種物質を追加的に含む複合フィルタに対する需要が増加している。従来の複合フィルタは、濾過素材のみを含むフィルタと、異種物質を含むフィルタと、をそれぞれ製造し、製造した2種のフィルタを接合する方式で製造される。そのように複合フィルタは、異種物質を含まないフィルタに比べて、複雑な製造工程によって製造されることにより、製造される複合フィルタの物理的特性に偏差が発生するか、製造にかかる時間と費用とが増加する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、異種物質を含むフィルタの物理的特性の偏差を減らしたフィルタ及びそれを含むエアロゾル生成物品を提供することである。
【0004】
また、工程を単純化して製造される異種物質を含むフィルタの物理的特性の偏差を減らし、製造にかかる時間と費用とを節減することができるフィルタの製造方法を提供することである。
【0005】
本発明を通じて解決しようとする課題が上述した課題に制限されるものではなく、言及されていない課題は、本明細書及び添付図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した技術的課題を達成するための技術的手段として、一実施例は、エアロゾル生成物品に含まれるフィルタとして、少なくとも1つ以上の異種物質粒子が担持された第1フィルタ要素を含む第1フィルタセグメント、第2フィルタ要素を含む第2フィルタセグメント、及び第1フィルタセグメント及び第2フィルタセグメントを覆い包むラッパを含み、第1フィルタセグメント及び第2フィルタセグメントは、フィルタの長手方向を基準に整列され、第1フィルタセグメント及び第2フィルタセグメントは、物理的に分離されていないフィルタを提供する。
【0007】
他の実施例は、一実施例によるフィルタを含むエアロゾル生成物品を提供する。
【0008】
さらに他の実施例は、フィルタトウを一方向に移送する第1段階、移送中のフィルタトウに所定周期で少なくとも1つ以上の異種物質粒子を所定重量投入して所定長さ間隔で異種物質粒子が投入されたフィルタトウを製造する第2段階、所定長さ間隔で異種物質粒子が投入されたフィルタトウをラッパで包装する第3段階、及びラッパで包装されたフィルタトウをそれぞれ異種物質粒子を含むフィルタに切断する第4段階を含むフィルタの製造方法を提供する。
【0009】
課題の解決手段は、上述したところに制限されず、本明細書全体で通常の技術者によって類推されうる事項をいずれも含んでもよい。
【発明の効果】
【0010】
実施例に係わるフィルタの製造方法は、従来の異種物質粒子を含むフィルタの製造方法に比べて、工程が単純化され、これにより、製造にかかる時間が短縮されうる。製造されるフィルタの各セグメントが物理的に分離されていないので、フィルタの吸引抵抗、長さ、円周などの物理的特性において発生可能な偏差が低減されうる。
【0011】
また、従来の異種物質粒子を含む複合フィルタとは、異なって、1枚のラッパのみを用いて包装可能なので、製造コストが節減され、穿孔の形成のために消耗されるエネルギーを節約することができる。
【0012】
実施例の効果は、上述したところに限定されず、後述する構成から類推可能な効果をいずれも含みうる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】従来の異種物質粒子を含む複合フィルタの一例を示す図面である。
図2】従来の複合フィルタの製造工程の一例を説明するための図面である。
図3】一実施例によるフィルタを示す図面である。
図4】一実施例によるフィルタの製造工程の一例を説明するための図面である。
図5】一実施例によるフィルタの製造方法のフローチャートである。
図6A】一実施例によるフィルタの製造工程を示す図面である。
図6B】他の実施例によるフィルタの製造工程を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
一実施例は、エアロゾル生成物品に含まれるフィルタとして、少なくとも1つ以上の異種物質粒子が担持された第1フィルタ要素を含む第1フィルタセグメント、第2フィルタ要素を含む第2フィルタセグメント、及び第1フィルタセグメント及び第2フィルタセグメントを覆い包むラッパを含み、第1フィルタセグメント及び第2フィルタセグメントは、フィルタの長手方向を基準に整列され、第1フィルタセグメント及び第2フィルタセグメントは、物理的に分離されていないフィルタを提供する。
【0015】
前記異種物質粒子は、活性炭粒子及びタバコ粒子からなる群から選択された1種以上でもある。
【0016】
前記異種物質粒子は、活性炭粒子であり、前記第1フィルタセグメントは、前記活性炭粒子を、前記フィルタの長手方向を基準に0.5mg/mm~5mg/mm含む。
【0017】
前記異種物質粒子は、0.1~0.7mmの直径を有する。
【0018】
前記第1フィルタセグメント及び前記第2フィルタセグメントは、前記フィルタの長手方向を基準に1:0.5~1.5の長さ比を有する。
【0019】
前記ラッパは、少なくとも1つ以上の穿孔を含んでもよい。
【0020】
他の実施例は、一実施例によるフィルタを含むエアロゾル生成物品を提供する。
【0021】
さらに他の実施例は、フィルタトウを一方向に移送する第1段階、移送中のフィルタトウに所定周期で少なくとも1つ以上の異種物質粒子を所定重量投入して所定長さ間隔で異種物質粒子が投入されたフィルタトウを製造する第2段階、所定長さ間隔で異種物質粒子が投入されたフィルタトウをラッパで包装する第3段階、及びラッパで包装されたフィルタトウをそれぞれ異種物質粒子を含むフィルタに切断する第4段階を含むフィルタの製造方法を提供する。
【0022】
前記異種物質粒子は、活性炭粒子及びタバコ粒子からなる群から選択された1種以上でもある。
【0023】
前記異種物質粒子は、活性炭粒子であり、前記所定重量は、前記フィルタトウの長手方向を基準に0.5mg/mm~5mg/mmである。
【0024】
前記異種物質粒子は、0.1~0.7mmの直径を有する。
【0025】
前記所定長さ間隔は、5~30mmである。
【0026】
前記第2段階は、移送中の前記フィルタトウに前記所定周期で少なくとも1つ以上の前記異種物質粒子を前記所定重量投入して前記所定長さ間隔で前記異種物質粒子が投入されたフィルタトウを製造する段階;及び前記所定長さ間隔で前記異種物質粒子が投入されたフィルタトウを圧縮機を通過させて圧縮する段階;を含む。
【0027】
前記第2段階は、前記フィルタトウを圧縮機を通過させて圧縮されたフィルタトウを製造する段階;移送中の前記圧縮されたフィルタトウに前記所定周期で少なくとも1つ以上の前記異種物質粒子を前記所定重量投入して前記所定長さ間隔で前記異種物質粒子が投入されたフィルタトウを製造する段階;及び前記所定長さ間隔で前記異種物質粒子が投入されたフィルタトウに気体を噴射して前記異種物質粒子を前記フィルタトウ内に分散させる段階;を含む。
【0028】
実施例によるフィルタの製造方法は、前記ラッパに少なくとも1つ以上の穿孔を形成する第5段階をさらに含んでもよい。
【0029】
実施例で使用される用語は、本実施例での機能を考慮しながら可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野に従事する技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該実施例の説明部分で詳細にその意味を記載する。したがって、本実施例で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本実施例の全般にわたる内容に基づいて定義されねばならない。
【0030】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「-部」、「-モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、ハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0031】
また、本明細書で使用される「第1」または「第2」のように序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するのに使用することができるが、構成要素は、用語によって限定されてはならない。用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。
【0032】
明細書全体において、「エアロゾル生成物品」は、喫煙に用いられる物品を意味する。例えば、エアロゾル生成物品は、点火されて燃焼される方式に用いられる一般燃焼式シガレットでもあり、または、エアロゾル生成装置によって加熱される方式に用いられる加熱式シガレットでもある。
【0033】
明細書全体において、「フィルタの長手方向」は、フィルタの長さが延びる方向を意味する。
【0034】
明細書全体において、「タバコ物質」は、タバコ葉に由来する成分を含むあらゆる形態の物質を意味する。
【0035】
明細書全体において、「フィルタ要素」は、濾過素材を含む要素を意味する。例えば、フィルタ要素は、複数の繊維ストランドを含んでもよい。
【0036】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な互いに異なる形態にも具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0037】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0038】
図1は、従来の異種物質粒子を含む複合フィルタの一例を示す図面であり、図2は、従来の複合フィルタの製造工程の一例を説明するための図面である。
【0039】
図1を参照すれば、従来の異種物質粒子2を含む複合フィルタ100は、異種物質粒子2が担持されたフィルタ要素を含む第1フィルタセグメント110及びフィルタ要素のみを含む第2フィルタセグメント120を含む。第1フィルタセグメント110のフィルタ要素は、複数の繊維ストランドを含み、複数の繊維ストランドの間に異種物質粒子2が任意に(randomly)分散されて配置されうる。
【0040】
従来の異種物質粒子2を含む複合フィルタ100は、第1フィルタセグメント110を包装する第1内部ラッパ131及び第2フィルタセグメント120を包装する第2内部ラッパ132を含む。また、従来の異種物質粒子2を含む複合フィルタ100は、第1内部ラッパ131によって包装された第1フィルタセグメント110及び第2内部ラッパ132によって包装された第2フィルタセグメント120をいずれも包装する外部ラッパ133を含む。
【0041】
外部ラッパ133には、フィルタに外気が流入されるか、内部空気を流出させる少なくとも1つの穿孔140(perforation)が形成されうる。第1内部ラッパ131または第2内部ラッパ132も外部ラッパ133の少なくとも1つの穿孔140に対応する位置に同じ形態の穿孔が形成されうる。
【0042】
図1及び図2を参照すれば、従来の異種物質粒子2を含む複合フィルタ100は、異種物質粒子2が担持されたフィルタ要素を含むフィルタ及びフィルタ要素のみを含むフィルタをそれぞれ製造した後、接合する方式によって製造される。すなわち、それぞれのフィルタを製造する2回の工程及び製造された2種のフィルタを接合する1回の工程を経るので、総3回の工程が要求される。多数の工程を経ることにより、製造されるフィルタの吸引抵抗、長さ、円周などの物理的特性に偏差が発生してしまう。また、製造にかかる時間が増加してしまう。
【0043】
また、2種のフィルタを製造するに当たって、2種のフィルタにそれぞれ一枚ずつのラッパを使用することが要求され、製造された2種のフィルタを接合する過程で一枚のラッパが追加的に要求される。これにより、フィルタの製造に必要となるラッパの枚数が必要以上に増加してしまい、製造コスト上昇の要因となる。
【0044】
ここで、ラッパに形成される穿孔140はレーザエッチング(etching)などの機械的な方法によって形成されるが、従来の異種物質粒子2を含む複合フィルタ100は、多重のラッパによって重畳して包装されることにより、穿孔140の形成のために不要なエネルギーが多く消耗されてしまう。
【0045】
図3は、一実施例によるフィルタを示す図面であり、図4は、一実施例によるフィルタの製造工程の一例を説明するための図面である。
【0046】
図3を参照すれば、一実施例によるフィルタ200は、少なくとも1つ以上の異種物質粒子2が担持された第1フィルタ要素を含む第1フィルタセグメント210及び第2フィルタ要素を含む第2フィルタセグメント220を含む。第1フィルタセグメント210及び第2フィルタセグメント220は、フィルタ200の長手方向を基準に整列されうる。
【0047】
一実施例によるフィルタ200は、エアロゾル生成物品(図示せず)に含まれうる。フィルタ200は、エアロゾル生成物品の一端に含まれ、生成されるエアロゾルは、第1フィルタセグメント210及び第2フィルタセグメント220を順に通過して気流を形成し、これにより、喫煙者は、第2フィルタセグメント220からエアロゾルを吸い込むことができる。
【0048】
第1フィルタセグメント210は、少なくとも1つ以上の異種物質粒子2が担持された第1フィルタ要素を含む。少なくとも1つ以上の異種物質粒子2は、第1フィルタセグメント210の内部及び外部に任意に分散されて配置されうる。
【0049】
異種物質粒子2は、活性炭粒子及びタバコ粒子からなる群から選択された1種以上でもあり、望ましくは、活性炭でもある。活性炭は、強い吸着性を基にフィルタ200内に含まれて気状の物質を吸着するので、主に粒状の物質を濾過する酢酸セルロース繊維と共に使用されて相互補完的な役割を遂行することができる。
【0050】
タバコ粒子は、タバコ物質を含む粒子でもある。タバコ物質は、例えば、タバコ葉、タバコ葉脈、膨化タバコ、刻みタバコ、板状葉刻みタバコ、再構成タバコ、タバコ抽出物、及びそれらの組合わせでもある。タバコ粒子を第1フィルタセグメント210に含むフィルタ200がエアロゾル生成物品に適用される場合、フィルタ200を経由する高温のエアロゾルによってタバコ粒子からニコチンが発生し、喫味が向上しうる。
【0051】
一実施例において、異種物質粒子2は、活性炭粒子であり、第1フィルタセグメント210は、活性炭粒子をフィルタの長手方向を基準に約0.5mg/mm~5mg/mm含む。第1フィルタセグメント210が前述した数値範囲の重量の活性炭粒子を有することで、フィルタ200が適切な吸引抵抗を有すると共に、活性炭粒子による気状物質の吸着効果が向上しうる。第1フィルタセグメント210は、望ましくは、活性炭粒子をフィルタの長手方向を基準に約1mg/mm~4mg/mm含み、より望ましくは、約1.5mg/mm~5mg/mm含む。
【0052】
異種物質粒子2は、約0.1~0.7mmの直径を有する。異種物質粒子2が前述した範囲の直径を有することで、異種物質粒子2が第1フィルタ要素全体にわたって均一に分布すると共に第1フィルタセグメント210の長手方向に垂直方向を基準に測定された円周の偏差が低減しうる。異種物質粒子2の直径が約0.1mm未満である場合、異種物質粒子2の凝集が発生して、異種物質粒子2の第1フィルタ要素全体にわたる均一な分布が不可能になる。また、異種物質粒子2の直径が約0.7mmを超過する場合、第1フィルタセグメント210の長手方向に垂直な方向を基準に測定された円周の偏差が増加する。また、粒径が大きいほど、異種物質の重さが増加することにより、フィルタに載置されずに脱落してしまい、フィルタの重さ及び吸引抵抗の偏差が増加する。異種物質粒子2は、望ましくは、約0.1~0.7mmの直径、より望ましくは、約0.15~0.6mmの直径を有する。
【0053】
第1フィルタセグメント210及び第2フィルタセグメント220は、物理的に分離されていない場合もある。ここで、「物理的に分離されていない」は、第1フィルタセグメント210及び第2フィルタセグメント220に含まれるそれぞれのフィルタ要素が分離状態で接合されたものではないということを意味する。すなわち、第1フィルタ要素及び第2フィルタ要素は、異種物質粒子2の有無のみ異なり、同じフィルタ物質を含む。例えば、第1フィルタセグメント210の第1フィルタ要素及び第2フィルタセグメント220の第2フィルタ要素は、同じ繊維ストランドを含み、繊維ストランドは、フィルタ200の一端から他端に延びる。第1フィルタ要素及び第2フィルタ要素は、酢酸セルロース繊維を含んでもよいが、それに制限されるものではなく、当該技術分野に知られた多様な種類のフィルタ物質を含んでもよい。
【0054】
フィルタ200は、第1フィルタセグメント210及び第2フィルタセグメント220を覆い包むラッパ230を含む。ラッパ230は、少なくとも1つ以上の穿孔240を含む。穿孔240が形成される位置は、フィルタ200が適用されるエアロゾル生成物品の特性によって適切に調節されうる。例えば、穿孔240は、高いエアロゾル希釈率を達成するために、第1フィルタセグメント210に対応する位置に形成されうるが、それに制限されるものではない。
【0055】
第1フィルタセグメント210及び第2フィルタセグメント220は、フィルタ200の長手方向を基準に1:0.5~1.5の長さ比を有する。
【0056】
第1フィルタセグメント210及び第2フィルタセグメント220が前述した数値範囲の長さ比を有することで、フィルタ200が適切な吸引抵抗を有する。第1フィルタセグメント210及び第2フィルタセグメント220は、フィルタ200の長手方向を基準に、望ましくは、1:0.6~1.4の長さ比、より望ましくは、1:0.7~1.3の長さ比を有する。
【0057】
フィルタ200の長手方向を基準に第1フィルタセグメント210と第2フィルタセグメント220は、それぞれ約5~30mmの長さを有する。また、第1フィルタセグメント210と第2フィルタセグメント220は、それぞれ約6~18mm長さを有する。例えば、第1フィルタセグメント210は、約15mm、第2フィルタセグメント220は、約12mmの長さを有する。さらに他の例として、第1フィルタセグメント210は、約12mm、第2フィルタセグメント220は、約15mmの長さを有する。
【0058】
図3及び図4を参照すれば、一実施例によるフィルタ200は、少なくとも1つ以上の異種物質粒子2が所定長さ間隔で投入されたフィルタトウを製造した後、フィルタトウを異種物質粒子2を含むフィルタ200に切断する方式によって製造される。したがって、異種物質粒子2が所定長さ間隔で投入されたフィルタトウを製造する工程及びフィルタトウを切断する工程のみを経るので、前述した従来の異種物質粒子2を含む複合フィルタ100に比べて、製造工程が単純化され、これにより、製造にかかる時間が短縮されうる。また、一実施例によるフィルタ200は、第1フィルタセグメント210と第2フィルタセグメント220とが物理的に分離されていないので、フィルタ200の吸引抵抗、長さ、円周などの物理的特性に発生する偏差が減る。
【0059】
また、前述した従来の異種物質粒子2を含む複合フィルタ100とは異なって一枚のラッパ230のみを用いて包装可能なので、製造コストが節減され、穿孔240の形成のために消耗されるエネルギーを節約することができる。
【0060】
図5は、一実施例によるフィルタの製造方法のフローチャートである。
【0061】
図5を参照すれば、フィルタの製造方法は、第1段階(S110)、第2段階(S120)、第3段階(S130)及び第4段階(S140)を含む。
【0062】
一実施例によるフィルタの製造方法は、図6A及び図6Bを参照して詳細に説明する。
【0063】
図6Aは、一実施例によるフィルタの製造工程を図示し、図6Bは、他の実施例によるフィルタの製造工程を図示する。
【0064】
第1段階(S110)は、フィルタトウ1を一方向に移送する段階である。
【0065】
図6A及び図6Bを参照すれば、第1段階(S110)は、フィルタトウ1をフィルタ製造装置の移送機に投入して一方向に一定速度で移送することができる。フィルタトウ1は、例えば、酢酸セルロース素材のトウ(tow)でもある。但し、それに制限されるものではなく、当該技術分野に知られた多様な種類のトウを含んでもよい。
【0066】
具体例として、第1段階は、フィルタトウ1が保存されたフィルタトウ保存槽10から移送機にフィルタトウ1が提供されることにより遂行されうる。ここで、移送機は、少なくとも1つ以上のローラ21、22、23を含みうる。ローラ21、22、23は、提供されたフィルタトウ1の移送速度を適切に調節して移送中にフィルタトウ1を構成する各繊維に一定の配列を保持させうる。
【0067】
各ローラ21、22、23は、図6A及び図6Bに図示されたようにフィルタトウ1の移送方向に垂直な方向に配置される1対のローラ21、22、23を含む。1対のローラ21、22、23は、互いに反対方向に回転することにより提供されるフィルタトウ1を一方向に移送することができる。
【0068】
例えば、1対のローラ21、22、23は、フィルタトウ1と当接する表面がゴム材質によって形成されたローラ21、22、23とフィルタトウ1と当接する表面に複数個の溝が一定間隔に形成されたローラ21、22、23を含む。表面がゴム材質によって形成されたローラ21、22、23は、フィルタトウ1との摩擦力を用いてフィルタトウ1を移送することができる。表面に複数個の溝が一定間隔に形成されたローラ21、22、23は、フィルタトウ1の移送中に繊維に一定配列を保持させうる。
【0069】
一実施例によるフィルタの製造方法は、移送中のフィルタトウ1に可塑剤を添加する段階をさらに含んでもよい。図6A及び図6Bを参照すれば、移送ローラ21、22、23によって移送されるフィルタトウ1は、可塑剤投入機30を経由する。可塑剤投入機30は、移送中のフィルタトウ1の表面に可塑剤を噴射することができる。
【0070】
可塑剤は、フィルタトウ1の複数の繊維ストランドを結集し、繊維ストランドが結集されることで、後続段階で投入される異種物質粒子2がフィルタトウ1から脱落されず、位置を保持させうる。可塑剤は、トリアセチン、クエン酸トリエチル及びポリエチレングリコールからなる群から選択された1種以上の物質が使用されうるが、それらに制限されるものではなく、当該技術分野に知られた多様な種類のフィルタ物質を含んでもよい。
【0071】
第2段階(S120)は、移送中のフィルタトウ1に所定周期で少なくとも1つ以上の異種物質粒子2を所定重量投入して所定長さ間隔で異種物質粒子2が投入されたフィルタトウ1を製造する段階である。
【0072】
異種物質粒子2は、活性炭粒子及びタバコ粒子からなる群から選択された1種以上でもあり、望ましくは、活性炭でもある。活性炭は、強い吸着性に基づいてフィルタ内に含まれて気状の物質を吸着することができるので、主に粒状の物質を濾過する酢酸セルロース繊維と共に使用され、相互補完的な役割を遂行することができる。
【0073】
タバコ粒子は、タバコ物質を含む粒子でもある。タバコ物質は、例えば、タバコ葉、タバコ葉脈、膨化タバコ、刻みタバコ、板状葉刻みタバコ、再構成タバコ、タバコ抽出物、及びそれらの組合わせでもある。タバコ粒子を含むフィルタがエアロゾル生成物品に適用される場合、フィルタを経由する高温のエアロゾルによってタバコ粒子からニコチンが発生し、喫味が向上しうる。
【0074】
第2段階(S120)は、固定された位置で、移送中のフィルタトウ1に向かって所定重量の異種物質粒子2を所定周期で投入することで遂行されうる。固定された位置で、一定周期で異種物質粒子2を反復的に投入する場合、移送中のフィルタトウ1には、異種物質粒子2を含む部分と、含んでいない部分とが、一定の長さ間隔で反復的に形成されうる。投入された異種物質粒子2は、フィルタトウ1の複数の繊維ストランドの間で任意に配置されうる。
【0075】
具体例として、図6A及び図6Bを参照すれば、異種物質粒子2は、異種物質粒子保存槽40に保存され、異種物質粒子投入機41によって異種物質粒子保存槽40から移送中のフィルタトウ1に向かって投入されうる。異種物質粒子投入機41は、所定重量の異種物質粒子2を収容することができる複数個の溝が一定間隔に形成されたギア状でもある。ギア状の異種物質粒子投入機41は、異種物質粒子保存槽40の下部に設けられうる。ギア状の異種物質粒子投入機41は、一定間隔に形成された溝に所定重量の異種物質粒子2を収容した後、回転することにより、移送中のフィルタトウ1に向かって異種物質粒子2を自由落下させうる。
【0076】
ここで、所定周期は、異種物質粒子2の投入開始時点間の時間間隔を意味する。所定周期は、ギア状の異種物質粒子投入機41に形成された複数個の溝の間隔及び異種物質粒子投入機41の回転速度によって調節されうる。例えば、ギア状の異種物質粒子投入機41に形成された複数個の溝の間隔が増加するほど所定周期も増加することができる。また、異種物質粒子投入機41の回転速度が増加するほど、所定周期は減少する。
【0077】
所定重量は、1回の異種物質粒子2投入過程で投入される異種物質粒子2の重量を意味する。例えば、所定重量は、ギア状の異種物質粒子投入機41の溝に収容される異種物質粒子2の重量を意味する。
【0078】
一実施例において、異種物質粒子2は、活性炭粒子であり、所定重量は、フィルタトウの長手方向を基準に約0.5mg/mm~5mg/mmである。ここで、フィルタトウの長手方向は、フィルタトウの長さが延びる方向を意味する。所定重量が前述した数値範囲を有することにより製造されるフィルタが適切な吸引抵抗を有すると共に、活性炭粒子による気状の物質の吸着効果が向上しうる。所定重量は、望ましくは、フィルタトウの長手方向を基準に約1mg/mm~4mg/mmでもあり、さらに望ましくは、約1.5mg/mm~5mg/mmである。
【0079】
異種物質粒子2は、約0.1~0.7mmの直径を有する。異種物質粒子2が前述した範囲の直径を有することで、異種物質粒子2がフィルタトウ1内に均一に分布すると共に、製造されるフィルタの長手方向に垂直な方向を基準に測定された円周の偏差が低減されうる。異種物質粒子2の直径が約0.1mm未満である場合、異種物質粒子2の凝集が発生して異種物質粒子2がフィルタトウ1内に均一に分布することができない。また、異種物質粒子2の直径が約0.7mmを超過する場合、製造されるフィルタの長手方向に垂直な方向を基準に測定された円周の偏差が増加しうる。また、粒径が大きいほど、異種物質の重さは増加されてフィルタに載置されず、脱落することになり、フィルタの重さ及び吸引抵抗の偏差が増加しうる。異種物質粒子2は、望ましくは、約0.1~0.7mmの直径、さらに望ましくは、約0.15~0.6mmの直径を有する。
【0080】
ここで、所定長さ間隔は、異種物質粒子2を含む部分間の距離(すなわち、異種物質粒子2を含んでいない部分の長さ)を意味する。所定長さ間隔は、フィルタトウ1の移送速度と自由落下距離とを調節することで異なる。例えば、フィルタトウ1の移送速度が増加するほど、異種物質粒子2を含む部分の長さが増加し、異種物質粒子2を含む部分間の距離も増加する。また、自由落下距離が増加するほど、異種物質粒子2を含む部分の長さが増加し、異種物質粒子2を含む部分間の距離が減少する。
【0081】
例えば、所定長さ間隔は、約5~30mmである。すなわち、異種物質粒子2を含んでいない部分の長さは、約5~30mmである。ここで、異種物質粒子2を含む部分の長さは、約5~30mmである。
【0082】
異種物質粒子2を含む部分及び異種物質粒子2を含んでいない部分は、1:0.5~1.5の長さ比を有する。前述した数値範囲の長さ比を有することで、製造されるフィルタが適切な吸引抵抗を有する。望ましくは、1:0.6~1.4の長さ比、より望ましくは、1:0.7~1.3の長さ比を有する。
【0083】
第2段階(S120)は、移送中のフィルタトウ1に所定周期で少なくとも1つ以上の異種物質粒子2を所定重量投入して所定長さ間隔で異種物質粒子2が投入されたフィルタトウ1を製造する段階、及び所定長さ間隔で異種物質粒子2が投入されたフィルタトウ1を圧縮機50を通過させて圧縮する段階を含んでもよい。
【0084】
図6Aを参照すれば、異種物質粒子2が投入されたフィルタトウ1は、圧縮機50を通過することができる。圧縮機50は、投入された異種物質粒子2が投入されたフィルタトウ1を圧縮してトウの密度をさらに均一にし、後続するフィルタトウ1をラッパで包装する第3段階(S130)でラッパがフィルタトウ1の厚い厚さから伝達される圧力によって破損される問題を防止することができる。圧縮機50は、圧縮ジェットでもあるが、それに制限されるものではなく、当該技術分野に知られた多様な種類の圧縮装置を使用することができる。
【0085】
また、図6Bを参照すれば、第2段階(S120)は、圧縮機50を通過させて圧縮されたフィルタトウ1を製造する段階、移送中のフィルタトウ1に所定周期で少なくとも1つ以上の異種物質粒子2を所定重量投入して所定長さ間隔で異種物質粒子2が投入されたフィルタトウ1を製造する段階、及び所定長さ間隔で異種物質粒子2が投入されたフィルタトウ1に気体を噴射して異種物質粒子2をフィルタトウ1内に分散させる段階を含む。
【0086】
異種物質粒子2を投入する前にフィルタトウ1を圧縮する場合、圧縮されたフィルタトウ1は、高い密度を有するので、異種物質粒子2がトウの内部までは投入され得ない。これにより、異種物質粒子2が投入されたフィルタトウ1に気体を噴射して異種物質粒子2をフィルタトウ1内に分散させる段階を含む。
【0087】
気体を噴射して異種物質粒子2をフィルタトウ1内に分散させる段階は、エアジェット(air jet)などを含む気体噴射機80によって遂行されうるが、それに制限されるものではなく、当該技術分野に知られた多様な種類の気体装置を使用することができる。
【0088】
第3段階(S130)は、所定長さ間隔で異種物質粒子2が投入されたフィルタトウ1をラッパで包装する段階である。
【0089】
図6A及び図6Bを参照すれば、所定長さ間隔で異種物質粒子2が投入されたフィルタトウ1は、包装機60に移送されうる。包装機60は、フィルタトウ1の外部をラッパを用いて覆い包む。包装機60は、ラッパを用いてフィルタトウ1が円筒形態を有するように覆い包み、接着剤を用いてラッパを固定する。例えば、一部にホットメルト(hot-melt)接着剤が塗布されたラッパを用いてフィルタトウ1を覆い包んだ後、熱を加えてラッパを固定するが、それに制限されるものではなく、当該技術分野に知られた多様な種類の接着剤を使用することができる。
【0090】
第4段階(S140)は、ラッパで包装されたフィルタトウ1をそれぞれ異種物質粒子2を含むフィルタに切断する段階である。
【0091】
図6A及び図6Bを参照すれば、ラッパで包装されたフィルタトウ1は、カッター70に移送される。カッター70は、ラッパで包装されたフィルタトウ1を一定長さに切断してフィルタを製造する。カッター70は、フィルタがそれぞれ異種物質粒子2を含むように切断する。例えば、図2及び図3について前述したように、少なくとも1つの異種物質粒子2が担持された第1フィルタ要素を含む第1フィルタセグメント210及び第2フィルタ要素を含む第2フィルタセグメント220を含むようにフィルタトウ1を切断する。
【0092】
一実施例によるフィルタの製造方法は、ラッパに少なくとも1つ以上の穿孔を形成する第5段階をさらに含んでもよい。例えば、穿孔の形成は、レーザエッチングを用いて遂行するが、それに制限されるものではなく、当該技術分野に知られた多様な方法を用いてもよい。前述したように、一実施例によるフィルタの製造方法は、複数個のラッパを用いて重畳して包装しなくても、一枚のラッパのみを用いてフィルタを製造可能なので、穿孔の形成のために消耗されるエネルギーを節約することができる。
【0093】
本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態として具現可能であるということを理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、請求範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本開示に含まれていると解釈されねばならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b