(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】電子配達伝票
(51)【国際特許分類】
B42D 11/00 20060101AFI20241001BHJP
【FI】
B42D11/00 E
(21)【出願番号】P 2023533916
(86)(22)【出願日】2022-01-05
(86)【国際出願番号】 CN2022070251
(87)【国際公開番号】W WO2022174687
(87)【国際公開日】2022-08-25
【審査請求日】2023-06-02
(31)【優先権主張番号】202110198943.X
(32)【優先日】2021-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521456922
【氏名又は名称】北京京東振世信息技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Jingdong Zhenshi Information Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】6th Floor, No.76 Zhichun Road, Haidian District, Beijing 100086, China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】劉 侠
【審査官】金田 理香
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-085635(JP,A)
【文献】特開2009-025678(JP,A)
【文献】特開2016-109756(JP,A)
【文献】特開2019-025650(JP,A)
【文献】特開2008-250005(JP,A)
【文献】特開2008-030319(JP,A)
【文献】特開平07-232491(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0191880(US,A1)
【文献】特表平10-502745(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42D 1/00-25/485
G09F 1/00-5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基層および表層を含み、前記表層は前記基層の一方側に設置され、前記基層と前記表層とは共に情報担持面を構成し、前記情報担持面は、配達伝票情報を担持するように構成され、前記表層が前記基層から除去された後、前記配達伝票情報の一部は前記基層に保留され、前記配達伝票情報の他の部分は前記表層に保留さ
れ、
前記表層は、前記基層に貼り付けられた表層本体および充填部を含み、前記表層本体に複数の貫通孔が開設され、前記充填部は前記貫通孔に充填され、前記表層の前記基層から離れた表面は前記情報担持面を構成する、電子配達伝票。
【請求項2】
前記表層本体と前記充填部とはテアラインで接続される、請求項
1に記載の電子配達伝票。
【請求項3】
前記基層は、中間層(111)および下地層(112)を含み、前記中間層(111)の一方側の表面は前記下地層(112)に貼り付けられ、前記表層本体および前記充填部は前記中間層(111)の他方側の表面に貼り付けられる、請求項
1または
2に記載の電子配達伝票。
【請求項4】
前記表層本体は、第1貼り付け部(1211)および第1引き剥がし部(1212)を含み、前記貫通孔は前記第1貼り付け部(1211)に開設され、前記第1貼り付け部(1211)は前記中間層(111)に貼り付けられ、前記第1引き剥がし部(1212)は、前記第1貼り付け部(1211)の角部位置に接続されて前記中間層(111)と分離して設置される、請求項
3に記載の電子配達伝票。
【請求項5】
前記中間層(111)は、第2貼り付け部(1111)および第2引き剥がし部(1112)を含み、前記第2貼り付け部(1111)の前記第1貼り付け部(1211)から離れた側の面は前記下地層(112)に貼り付けられ、前記第2引き剥がし部(1112)は、前記第2貼り付け部(1111)の角部位置に接続されて前記下地層(112)と分離して設置される、請求項
4に記載の電子配達伝票。
【請求項6】
前記電子配達伝票は矩形であり、前記第1引き剥がし部(1212)と前記第2引き剥がし部(1112)とは前記電子配達伝票の対角線(12111)に沿って分布される、請求項
5に記載の電子配達伝票。
【請求項7】
前記貫通孔は平行四辺形であり、前記平行四辺形の2本の辺は、前記電子配達伝票の対角線(12111)と平行である、請求項
6に記載の電子配達伝票。
【請求項8】
前記表層に複数の貫通孔が開設され、前記表層は前記基層に貼り付けられ、前記表層の前記基層から離れた表面および前記貫通孔から露出した前記基層の表面は共に前記情報担持面を構成する、請求項1に記載の電子配達伝票。
【請求項9】
基層および表層を含み、前記表層は前記基層の一方側に設置され、前記基層と前記表層とは共に情報担持面を構成し、前記情報担持面は、配達伝票情報を担持するように構成され、前記表層が前記基層から除去された後、前記配達伝票情報の一部は前記基層に保留され、前記配達伝票情報の他の部分は前記表層に保留され
前記基層は、第1グラシン紙層および前記第1グラシン紙層の一方側に分布されている複数の第1接着層を含み、前記表層は前記第1接着層に貼り付けられ、前記表層の前記第1接着層から離れた表面は前記情報担持面を構成する
、電子配達伝票。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、物流技術分野に関し、例えば、電子配達伝票に関する。
【背景技術】
【0002】
現在のeコマースおよび物流業界は急速に発展し、ますます多くのユーザが、便利な宅配方式で商品を購入している。しかし、宅配業界の発展に伴い、ユーザのプライバシーも徐々に安全でなくなっており、特に、ユーザが宅配会社から送られた商品を受け取った後、商品の包装をみだりに捨てることで、犯罪者が包装上の電子配達伝票の届け先、氏名、電話等の情報を収集し、配達伝票情報の漏洩を引き起こし、配達伝票情報が悪意を持っている誰かに更に利用され、ユーザの人身および財産の損失を招く。
【0003】
関連技術における電子配達伝票の破棄は、ユーザがペン、ナイフ等の道具を用いて行う必要があり、配達伝票情報の破棄は不便である。
【0004】
よって、電子配達伝票における配達伝票情報の破棄が不便であるという問題を解決するための電子配達伝票の発明が差し迫って必要となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願は、配達伝票情報の簡単かつ迅速な破棄を実現できる電子配達伝票を提出する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願は、以下の技術案を採用する。
【0007】
基層および表層を含み、前記表層は前記基層の一方側に設置され、前記基層と前記表層とは共に情報担持面を構成し、前記情報担持面は、配達伝票情報を担持するように構成され、前記表層が前記基層から除去された後、前記配達伝票情報の一部は前記基層に保留され、前記配達伝票情報の他の一部は前記表層に保留される、電子配達伝票。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】実施例1に係る電子配達伝票の一方向の断面図である。
【
図3】実施例1に係る表層本体の構造模式図である。
【
図5】実施例1に係る基層の他の方向の断面図である。
【
図7】実施例2に係る電子配達伝票の断面図である。
【
図8】実施例3に係る電子配達伝票の断面図である。
【
図9】実施例4に係る電子配達伝票の分解立体図である。
【
図10】実施例5に係る電子配達伝票の分解立体図である。
【
図11】実施例6に係る電子配達伝票の分解立体図である。
【符号の説明】
【0009】
実施例1において:
100 電子配達伝票
11 基層
111 中間層
1111 第2貼り付け部
11111 第1グラシン紙層
11112 第3接着層
1112 第2引き剥がし部
112 下地層
1121 第2グラシン紙層
1122 第4接着層
12 表層
121 表層本体
1211 第1貼り付け部
12111 対角線
12112 第1印刷層
12113 第1接着層
12114 貫通孔
1212 第1引き剥がし部
122 充填部
1221 第2印刷層
1222 第2接着層
実施例2において:
200 電子配達伝票
21 基層
211 第1グラシン紙層
212 第3接着層
22 表層
221 表層本体
2211 貫通孔
2212 第1印刷層
2213 第1接着層
222 充填部
2221 第2印刷層
2222 第2接着層
実施例3において:
300 電子配達伝票
31 基層
311 第3グラシン紙層
312 第1接着層
313 第2接着層
32 表層
321 表層本体
3211 貫通孔
3212 第1印刷層
3213 第1グラシン層
322 充填部
3221 第2印刷層
3222 第2グラシン紙層
実施例4において:
400 電子配達伝票
41 基層
411 第1グラシン紙層
412 第1接着層
42 表層
実施例5において:
500 電子配達伝票
51 基層
511 第2印刷層
512 第2接着層
52 表層
521 貫通孔
522 第1印刷層
523 第1接着層
実施例6において:
600 電子配達伝票
61 基層
611 接続層
6111 貼り付け部
6112 印刷部
612 第2接着層
62 表層
621 貫通孔
622 第1印刷層
623 第1接着層
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面および実施例を参照しながら本願について詳細に説明する。
【0011】
本願の説明において、特に明確な規定および限定がない限り、「接続」、「連結」、「固定」という用語は広義的に理解すべきであり、例えば、固定接続であってもよし、着脱可能な接続であってもよいし、一体成形であってもよく、機械的な接続であってもよいし、電気的な接続であってもよく、直接接続であってもよいし、中間媒体を介する間接的な接続であってもよく、2つの素子の内部の連通または2つの素子の相互作用の関係であってもよい。当業者は、本願における上記用語の具体的な意味を、具体的な状況に応じて理解することができる。
【0012】
本願において、特に明確な規定および限定がない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」または「下」にあることは、第1の特徴と第2の特徴とが直接接触することを含んでもよく、第1の特徴と第2の特徴とが直接接触するのではなく、それらの間の他の特徴を介して接触することを含んでもよい。更に、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」および「上面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真上および斜め上にあることを含むか、或いは第1の特徴の水平高さが第2の特徴よりも高いことのみを表す。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」および「下面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真下および斜め下にあることを含むか、或いは第1の特徴の水平高さが第2の特徴よりも低いことのみを表す。
【0013】
本実施例の記述において、「上」、「下」、「左」、「右」という用語等の方位または位置関係は、図面に示す方位または位置関係に基づいて説明を容易にして操作を簡略化するためのものに過ぎず、該当装置または素子が必ず特定の方位を有し、特定の方位で構造されて操作される必要があることを明示または暗示するものではないため、本願を限定するものと理解すべきではない。また、「第1」、「第2」という用語は、記述上区別するためのものに過ぎず、特別な意味はない。
【実施例1】
【0014】
図1および
図2に示すように、本実施例は、電子配達伝票100を提供し、該電子配達伝票100は、貼り合わせられた基層11および表層12を含み、基層11の表層12が設置されていない一方側面は、貼り付け待ち製品(例えば、宅配ボックス)に貼り付けられ、電子配達伝票100が宅配ボックスから脱落することを防止でき、表層12の基層11が設置されていない一方側面は、配達伝票情報を印刷するように構成される。ユーザは、表層12を基層11から引き剥がした後、配達伝票情報の徹底的な破棄を完了させるためにペン、ナイフ等の道具を使用する必要があり、ユーザの配達伝票情報の破棄が非常に不便となる。
【0015】
上記問題を解決するために、
図1および
図3に示すように、表層12は基層11の一方側に設置され、基層11と表層12とは共に情報担持面を構成し、情報担持面は、配達伝票情報を担持するように構成され、表層12が基層11から除去された後、配達伝票情報の一部は基層11に保留され、配達伝票情報の他の一部は表層12に保留される。ユーザが、表層12を基層11から取り除いた後、表層12に残っている配達伝票情報および基層11に残っている配達伝票情報はいずれも完全ではないため、配達伝票情報を破棄する作用を果たし、配達伝票情報を簡単かつ迅速に破棄する作用を果たすことができる。
【0016】
例示的に、
図1および
図3に示すように、表層12は、基層11に貼り付けられた表層本体121および充填部122を含み、表層本体121に複数の充填部122の貫通孔12114が開設され、充填部122は貫通孔12114に充填され、表層本体121および充填部122は基層11に貼り付けられ、表層12の基層11から離れた表面は情報担持面を構成し、配達伝票情報の一部は表層本体121に印刷され、配達伝票情報の他の部分は複数の充填部122に印刷され、ユーザは、簡単な引き剥がし動作で表層本体121を基層11から引き剥がすことができ、表層本体121に残っている配達伝票情報および充填部122に残っている配達伝票情報はいずれも完全ではないため、配達伝票情報をうまく破棄する作用を果たし、配達伝票情報を簡単かつ迅速に破棄する作用を果たすことができる。
【0017】
好ましい形態として、表層本体121と充填部122とはテアラインで接続される。
【0018】
好ましい形態として、
図3に示すように、複数の貫通孔12114はアレイ状に配列され、貫通孔12114の断面積は1mm2~3mm2であり、貫通孔12114の数が多く、断面積が小さいことにより、表層本体121を引き剥がした後の充填部122の残留情報が認識できないことを確保でき、配達伝票情報をうまく破棄する作用を果たすことができる。
【0019】
図2に示すように、基層11は中間層111および下地層112を含み、中間層111の一方側の表面は下地層112に貼り付けられ、表層本体121および充填部122は中間層111の他方側の表面に貼り付けられる。ユーザは、中間層111を下地層112から引き剥がせば、完全な配達伝票情報を宅配ボックスから除去することを確保でき、ユーザは、完全な配達伝票情報が保留され、貼り合わせられた表層12および中間層111をアーカイブに保存しやすい。ユーザは、表層本体121を中間層111から引き剥がせば、配達伝票情報の破棄を実現し、配達伝票情報を簡単かつ迅速に破棄する作用を果たすことができる。本実施例に係る電子配達伝票100を適用することにより、ユーザは、自身の異なるニーズに応じ、選択的に表層本体121を中間層111から引き剥がし、または、貼り合わせられた表層12および中間層111を下地層112から引き剥がすことで、配達伝票情報の破棄または配達伝票情報のアーカイブという異なる目的を実現し、ユーザの異なるニーズを満たす。
【0020】
表層本体121が完全に中間層111に貼り付けられている場合、操作者は爪で表層本体121と中間層111とを分離しにくく、表層本体121を中間層111から除去しにくくなる。上記問題を解決するために、
図3に示すように、表層本体121は、第1貼り付け部1211および第1引き剥がし部1212を含み、貫通孔12114は第1貼り付け部1211に開設され、第1貼り付け部1211と中間層111とが貼り合わせられ、第1引き剥がし部1212は、第1貼り付け部1211の角部位置に接続され、且つ中間層111と分離して設置され、ユーザは、指を第1引き剥がし部1212と中間層111との間の隙間に挿入してから、2本の指で第1引き剥がし部1212を挟んで表層本体121を付勢すれば、表層本体121を中間層111から迅速に除去する効果を実現することができる。また、表層本体121が完全に中間層111に貼り付けられている場合、ユーザは、完全に貼り合わせられた表層本体121と中間層111とを初期分離する過程で表層本体121の外周を引き裂くので、表層本体121の外周の造形は不完全で見栄えが悪くなる。しかし、第1引き剥がし部1212と中間層111とが分離して設置されることにより、ユーザは、表層本体121と中間層111とを初期分離する過程で手間がかかることがなく、表層本体121の外周を引き裂くこともなく、表層本体121の外周の造形が完全で見栄えが良いことを確保できる。
【0021】
例示的に、
図3に示すように、第1貼り付け部1211は、貼り合わせられた第1印刷層12112および第1接着層12113を含み、第1印刷層12112は第1引き剥がし部1212に接続され、
図4に示すように、充填部122は、貼り合わせられた第2印刷層1221および第2接着層1222を含み、第1接着層12113および第2接着層1222は、それぞれ中間層111に貼り付けられる。例示的に、第1印刷層12112および第2印刷層1221は、感熱紙、筆記用紙またはアート紙であってもよく、配達伝票情報の迅速な印刷を実現でき、配達伝票情報の良好な鮮明度を確保できる。例示的に、第1接着層12113および第2接着層1222は、両面テープ、ステッカーまたは粘着剤であってもよく、表層本体121が中間層111に良好に貼り付けられる効果を実現でき、宅配ボックスの輸送過程において、第1接着層12113および第2接着層1222は、表層本体121が中間層111から脱落することを回避できる。
【0022】
中間層111が完全に下地層112に貼り付けられている場合、操作者は爪で中間層111と下地層112とを分離しにくく、中間層111を下地層112から除去しにくくなる。上記問題を解決するために、
図5に示すように、中間層111は、第2貼り付け部1111および第2引き剥がし部1112を含み、第2貼り付け部1111の第1貼り付け部1211から離れた側の面は下地層112に貼り付けられ、第2引き剥がし部1112は第2貼り付け部1111の角部位置に接続され、且つ下地層112と分離して設置される。ユーザは、指を第2引き剥がし部1112と下地層112との間の隙間に挿入してから、2本の指で第2引き剥がし部1112を挟んで貼り合わせられた表層本体121および中間層111を付勢すれば、貼り合わせられた表層本体121および中間層111を下地層112から迅速に除去する効果を実現することができる。また、中間層111が完全に下地層112に貼り付けられている場合、ユーザは、完全に貼り合わせられた中間層111と下地層112とを初期分離する過程で中間層111の外周または下地層112の外周を引き裂くので、除去された貼り合わせられた表層本体121および中間層111の外周の造形は不完全で見栄えが悪くなる。本実施例は、第2引き剥がし部1112と下地層112とが分離して設置されることにより、ユーザは、中間層111と下地層112とを初期分離する過程で手間がかかることがなく、表層本体121の外周および中間層111の外周を引き裂くことがなく、除去された表層本体121の外周および中間層111の外周の造形が完全で見栄えが良いことを確保できる。
【0023】
例示的に、
図5に示すように、第2貼り付け部1111は、第1グラシン紙層11111および第3接着層11112を含み、第2引き剥がし部1112は第1グラシン紙層11111に接続され、第1グラシン紙層11111の一方側は、第1接着層12113および第2接着層1222に貼り付けられ、第1グラシン紙層11111の表面が光沢面であるため、第1接着層12113および第2接着層1222を第1グラシン紙層11111の表面から除去しやすく、表層本体121を第2貼り付け部1111から除去しやすく、残っている粘着剤が第1グラシン紙層11111の表面に付着されることも回避でき、表層本体121が取り除かれた中間層111の表面は滑らかで見栄えが良くなる。第1グラシン紙層11111の他方側は、第3接着層11112に貼り付けられ、第3接着層11112の第1グラシン紙層11111から離れた一方側は下地層112に貼り付けられ、第3接着層11112を設置することにより、中間層111と下地層112との良好な貼り付け効果を実現でき、宅配ボックスの輸送過程において、第3接着層11112は、中間層111が下地層112から脱落することを回避できる。
【0024】
例示的に、
図5に示すように、下地層112は、第2グラシン紙層1121および第4接着層1122を含み、第3接着層11112は第2グラシン紙層1121に貼り付けられ、第2グラシン紙層1121の表面が光沢面であるため、第3接着層11112を下地層112から除去しやすく、且つ、第3接着層11112が第2グラシン紙層1121に粘着剤を残すことを回避でき、第2グラシン紙層1121の外面は見栄えが良くなる。第2グラシン紙層1121の第3接着層11112から離れた面に第4接着層1122が貼り付けられ、第4接着層1122の第2グラシン紙層1121から離れた面が宅配ボックスに貼り付けられることで、下地層112と宅配ボックスとの良好な貼り付け効果を実現し、宅配ボックスの輸送過程において、電子配達伝票100が宅配ボックスから脱落することを回避できる。例示的に、第3接着層11112および第4接着層1122は、両面テープ、ステッカーまたは粘着剤であってもよい。
【0025】
図1、
図3および
図6に示すように、電子配達伝票100は矩形であり、第1引き剥がし部1212および第2引き剥がし部1112は電子配達伝票100の対角線12111に沿って分布され、第1引き剥がし部1212と第2引き剥がし部1112とが遠く離れているため、ユーザが引き剥がすべき層を間違えることを回避できる。好ましい形態として、表層12の上面における第1引き剥がし部1212および第2引き剥がし部1112にそれぞれ対応する位置に、対応する層を引き剥がすことをユーザにリマインドするように、対応するマークを付けることができる。例えば、表層12の上面における第1引き剥がし部1212に対応する位置に「情報破棄」を付け、表層12の上面における第2引き剥がし部1112に対応する位置に「情報保留」を付ける。
【0026】
好ましい形態として、
図3に示すように、ユーザが表層12または中間層111を引き剥がすことは、対角線12111に沿って引き剥がすことであり、貫通孔12114は平行四辺形に設置され、平行四辺形の2本の辺は対角線12111と平行であり、充填部122と表層本体121との分離が容易であり、配達伝票情報をうまく破棄する作用を果たすことができる。
【0027】
好ましい形態として、
図3に示すように、第1引き剥がし部1212の自由端および/または第2引き剥がし部1112の自由端は、丸みを帯びているように設置され、ユーザが第1引き剥がし部1212または第2引き剥がし部1112を手で抓む際に切られることを回避し、ユーザの使用体験を向上させる。
【実施例2】
【0028】
図7に示すように、電子配達伝票200は基層21および表層22を含み、表層22は、表層本体221および充填部222を含み、表層本体221に貫通孔2211が開設され、充填部222は貫通孔2211に充填される。ユーザが表層本体221を基層21から除去した後、充填部222は基層21に保留されることで、配達伝票情報を破棄する作用を果たし、配達伝票情報を簡単かつ迅速に破棄する作用を果たすことができる。
【0029】
本実施例に係る電子配達伝票200の構造の実施例1に係る電子配達伝票100との主な区別は、
図7に示すように、表層本体221が、貼り合わせられた第1印刷層2212および第1接着層2213を含み、貫通孔2211が第1印刷層2212および第1接着層2213を貫通し、充填部222が、貼り合わせられた第2印刷層2221および第2接着層2222を含み、基層21が貼り合わせられた第1グラシン紙層211を含み、第1接着層2213の第1印刷層221から離れた側が第1グラシン紙211に貼り付けられ、第2接着層2222の第2印刷層2221から離れた側が第1グラシン紙211に貼り付けられることである。実施例1の電子配達伝票100と比べ、本実施例の電子配達伝票200は層数がより少なく、構造がより簡単であり、製造しやすい。
【0030】
好ましい形態として、
図7に示すように、基層21は第3接着層212を更に含み、第3接着層212は、第1グラシン紙211の表層22から離れた側に設置され、電子配達伝票200を貼り付け待ち製品(例えば、宅配ボックス)に貼り付けることを実現できる。
【実施例3】
【0031】
本実施例に係る電子配達伝票300の構造は実施例1に係る電子配達伝票100の構造とほぼ同じであり、
図8に示すように、電子配達伝票300は基層31および表層32を含み、表層32は表層本体321および充填部322を含み、表層本体321に貫通孔3211が開設され、充填部322は貫通孔3211に充填される。ユーザが表層本体321を基層31から除去した後、充填部322は基層31に保留されることで、配達伝票情報を破棄する作用を果たし、配達伝票情報を簡単かつ迅速に破棄する作用を果たすことができる。
【0032】
本実施例に係る電子配達伝票300の構造の実施例1に係る電子配達伝票100との主な区別は、
図8に示すように、表層本体321が、貼り合わせられた第1印刷層3212および第1グラシン紙層3213を含み、貫通孔3211が第1印刷層3212および第1グラシン紙層3213を貫通し、充填部322が、貼り合わせられた第2印刷層3221および第2グラシン紙層3222を含み、基層31が、貼り合わせられた第3グラシン紙層311および第2接着層313を含み、第1グラシン紙層3213および第2グラシン紙層3222が、それぞれ第2接着層313の第3グラシン紙層311から離れた側に貼り付けられることである。実施例1の電子配達伝票100と比べ、本実施例の電子配達伝票300は層数がより少なく、構造がより簡単であり、製造しやすい。
【0033】
好ましい形態として、
図8に示すように、基層31は第1接着層312を更に含み、第1接着層312は、第3グラシン紙層311の第2接着層313から離れた側に貼り付けられ、第1接着層312は、電子配達伝票300を貼り付け待ち製品(例えば、宅配ボックス)に貼り付ける作用を実現することができる。
【実施例4】
【0034】
本実施例に係る電子配達伝票400の構造の実施例1に係る電子配達伝票100との主な区別は、
図9に示すように、電子配達伝票400が基層41および表層42を含み、基層41が、第1グラシン紙層411およびその一方側に分布された複数の第1接着層412を含み、表層42が第1接着層412に貼り付けられ、表層42の第1接着層412から離れた表面が情報担持面を構成することである。ユーザが表層42を基層21から除去した後、表層42の第1接着層412に貼り付けられた部分は基層41に保留されることで、配達伝票情報を破棄する作用を果たし、配達伝票情報を簡単かつ迅速に破棄する作用を果たすことができる。実施例1の電子配達伝票100と比べ、本実施例の電子配達伝票300は層数がより少なく、構造がより簡単であり、製造しやすい。
【0035】
表層42が基層41に比較的強固に貼り付けられることを確保し、表層42が宅配ボックスの輸送過程で基層41から脱落することを回避するために、
図9に示すように、複数の第1接着層412はアレイ状に配列される。
【実施例5】
【0036】
本実施例に係る電子配達伝票500の構造の実施例1に係る電子配達伝票100との主な区別は、
図10に示すように、表層52に複数の貫通孔521が開設され、表層52が基層51に貼り付けられ、表層52の基層51から離れた表面および貫通孔521から露出した基層51の表面が共に情報担持面を構成することである。ユーザが表層52を基層51から除去した後、一部の配達伝票情報は表層52に保留され、一部の配達伝票情報は基層51に保留されることで、配達伝票情報を破棄する作用を果たし、配達伝票情報を簡単かつ迅速に破棄する作用を果たすことができる。実施例1の電子配達伝票100と比べ、本実施例の電子配達伝票300は層数がより少なく、構造がより簡単であり、製造しやすい。
【0037】
例示的に、
図10に示すように、表層52は、貼り合わせられた第1印刷層522および第1接着層523を含み、貫通孔521は第1印刷層522および第1接着層523を貫通し、基層51は第2印刷層511を含み、第1接着層523は第2印刷層511の一方側に貼り付けられる。また、電子配達伝票500が宅配ボックスに貼り付けられることを実現するために、基層51は、第2印刷層511の第1接着層523から離れた側に貼り付けられた第2接着層512を更に含み、第2接着層512は宅配ボックスに貼り付けられ、電子配達伝票500が宅配ボックスの輸送過程で宅配ボックスから脱落することを回避する。
【実施例6】
【0038】
本実施例に係る電子配達伝票600の構造の実施例5に係る電子配達伝票500との主な区別は、
図11に示すように、基層61が接続層611を含み、接続層611が貼り付け部6111および複数の印刷部6112を含み、各印刷部6112の形状およびサイズが対応する貫通孔621と同じで正対して設置され、貼り付け部6111がグラシン紙で作製され、印刷部6112が印刷用紙で作製され、第1接着層623が貼り付け部6111に貼り付けられている場合、印刷部6112と第1印刷層622とが共に情報担持面を構成することである。ユーザが表層62を基層61から除去した後、一部の配達伝票情報は第1印刷層622に保留され、一部の配達伝票情報は印刷部6112に保留されることで、配達伝票情報を破棄する作用を果たし、配達伝票情報を簡単かつ迅速に破棄する作用を果たすことができる。
【0039】
また、電子配達伝票600が宅配ボックスに貼り付けられることを実現するために、基層61は、接続層611の第1接着層623から離れた側に貼り付けられた第2接着層612を更に含み、第2接着層612は宅配ボックスに貼り付けられ、電子配達伝票600が宅配ボックスの輸送過程で宅配ボックスから脱落することを回避する。
【0040】
本願は、2021年2月22日に中国専利局に提出された出願番号が202110198943.Xである中国特許出願に対して優先権を主張するものであり、該出願の全ての内容が引用により本願に援用される。