(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】ボーンミルのミルヘッド、及びそれを備えるボーンミル
(51)【国際特許分類】
B02C 18/08 20060101AFI20241001BHJP
A61F 2/28 20060101ALI20241001BHJP
B02C 18/18 20060101ALI20241001BHJP
B02C 18/22 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
B02C18/08 Z
A61F2/28
B02C18/18 Z
B02C18/22
(21)【出願番号】P 2020174938
(22)【出願日】2020-10-16
【審査請求日】2023-08-22
(73)【特許権者】
【識別番号】591043879
【氏名又は名称】株式会社木下技研
(74)【代理人】
【識別番号】100135220
【氏名又は名称】石田 祥二
(72)【発明者】
【氏名】木下 恵介
【審査官】村山 睦
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-121706(JP,A)
【文献】特表2008-534191(JP,A)
【文献】特表2020-521558(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B02C 18/08
A61F 2/28
B02C 18/18
B02C 18/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨を破砕するボーンミルのミルヘッドであって、
所定方向一方側に形成される供給口を有する供給通路と、所定方向他方側に形成される排出口を有し且つ前記供給通路に繋がる破砕室とを有するヘッドボディと、
前記破砕室に回転可能に収容され、回転することによって骨を破砕するディスクカッターと、
前記ディスクカッターを回転させるシャフトとを備え、
前記ヘッドボディは、前記破砕室の内周面に形成され、前記ディスクカッターの外周縁部の少なくとも一部分が回転可能に遊嵌される内周溝を有している、ボーンミルのミルヘッド。
【請求項2】
前記内周溝は、前記ヘッドボディの外周面に挿入口を有している、請求項1に記載のボーンミルのミルヘッド。
【請求項3】
前記ディスクカッターは、所定方向に貫通する複数の通孔を有し、且つ所定方向に延在する軸線まわりに回転し、
前記排出口は、前記ヘッドボディの所定方向他方に開口している、請求項1又は2に記載のボーンミルのミルヘッド。
【請求項4】
前記排出口は、所定方向他方から見て前記破砕室の残余の部分と同一形状又は大きく形成されている、請求項3に記載のボーンミルのミルヘッド。
【請求項5】
前記排出口は、前記ヘッドボディの外周面において開口している、請求項3又は4に記載のボーンミルのミルヘッド。
【請求項6】
前記ヘッドボディは、前記破砕室の天井面に凹部を有し、
前記天井面は、前記破砕室の所定方向一方側に位置し、
前記供給通路は、前記天井面にて開口し、
前記凹部は、前記天井面において所定方向一方側に凹み、且つ前記ヘッドボディの外周面において開口している、請求項1乃至5の何れか1つに記載のボーンミルのミルヘッド。
【請求項7】
前記凹部は、前記ディスクカッターが回転する軸線周りにおいて前記供給通路に対して周方向反対側に位置している、請求項6に記載のボーンミルのミルヘッド。
【請求項8】
前記ヘッドボディの外周面から所定方向に直交する方向に突出する把持部を更に備え、
前記シャフトは、前記ヘッドボディから所定方向一方に突出するように延在している、請求項1乃至7の何れか1つに記載のボーンミルのミルヘッド。
【請求項9】
請求項1乃至8の何れか1つに記載のミルヘッドと、
前記ミルヘッドの前記ヘッドボディにおいて所定方向他方側に設けられ、破砕された骨を貯めておく貯留部とを備えるボーンミル。
【請求項10】
前記供給通路に投入される骨を前記ディスクカッターに押し付けるプランジャーを更に備え、
前記プランジャーは、骨片に押し付ける先端に凹凸を有している、請求項9に記載のボーンミル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨を破砕するボーンミルのミルヘッド、及びそれを備えるボーンミルに関する。
【背景技術】
【0002】
整形外科手術では、骨の充填剤として粉砕骨が用いられている。粉砕骨は、採取した骨片を破砕して粉々にすることによって作成される。骨片を破砕して粉砕骨を作成する器具として、例えば特許文献1のようなボーンミルのミルヘッドが知られている。特許文献1のボーンミルのミルヘッドは、上下に離間可能なシェルと、シェル内に設けられる切削部材とを有している。また、シェルの上部及び下部には、開口が夫々形成されている。シェルの上部の開口である第1開口からは骨片が投入される。その後、プランジャーによって骨片が切削部材に押し付けられ、切削部材によって骨片が破砕される。そうして作成された粉砕骨は、シェルの下部にある第2開口から排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のボーンミルでは、粉砕骨の一部が切削部材のシェルの下部側に落ちずに、切削部材の上側とシェルの上部、より詳しくはシェルの天井面との間の隙間に粉砕骨が残ることがある。また、特許文献1のボーンミルのミルヘッドでは、プランジャーによって骨片を切削部材に押し付ける際に切削部材が下側に撓む。それ故、切削部材とシェル上部との間の隙間が大きくなり、隙間に残る粉砕骨の量が多くなる。これにより、回収される粉砕骨の量が少なくなる。
【0005】
そこで本発明は、粉砕骨の回収率を向上させることができるボーンミルのミルヘッド、及びそれを備えるボーンミルを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のボーンミルのミルヘッドは、骨を破砕するボーンミルのミルヘッドであって、所定方向一方側に形成される供給口を有する供給通路と、所定方向他方側に形成される排出口を有し且つ前記供給通路に繋がる破砕室とを有するヘッドボディと、前記破砕室に回転可能に収容され、回転することによって骨を破砕するディスクカッターと、前記ディスクカッターを回転させるシャフトとを備え、前記ヘッドボディは、前記破砕室の内周面に形成され、前記ディスクカッターの外周縁部の少なくとも一部分が回転可能に遊嵌される内周溝を有しているものである。
【0007】
本発明に従えば、供給通路に入れられた骨片をディスクカッターに押し付けた際、内周溝がディスクカッターの外周縁部をしっかりと保持することができる。それ故、ディスクカッターが撓んでその所定方向一方側に形成される空間が大きくなることを抑制することができる。これにより、ディスクカッターの所定方向一方側に残る粉砕骨の量を抑えることができ、粉砕骨の回収率を向上させることができる
上記発明において、前記内周溝は、前記ヘッドボディの外周面に挿入口を有していることが好ましい。
【0008】
上記構成に従えば、ヘッドボディの外周面から挿入口を介して内周溝へとディスクカッターが挿入することによって、破砕室にディスクカッターを収容することができる。それ故、ミルヘッドの組立が容易である。
【0009】
上記発明において、前記ディスクカッターは、所定方向に貫通する複数の通孔を有し、且つ所定方向に延在する軸線まわりに回転し、前記排出口は、前記ヘッドボディの所定方向他方に開口していることが好ましい。
【0010】
上記構成に従えば、ディスクカッターによって破砕されて作成される粉砕骨は、通孔を通ってディスクカッターの所定方向他方側に導かれ、更に排出口から排出される。このように、通孔を通る粉砕骨をそのまま排出口から排出することができるので、粉砕骨が破砕室に残ることを抑制することができる。これにより、粉砕骨の回収率を向上させることができる。
【0011】
上記発明において、前記排出口は、所定方向他方から見て前記破砕室の残余の部分と同一形状又は大きく形成されていることが好ましい。
【0012】
上記構成に従えば、通孔を通った粉砕骨が破砕室において留まる場所が少なく、それ故、粉砕骨が破砕室に残ることを更に抑制することができる。これにより、粉砕骨の回収率を更に向上させることができる。
【0013】
上記発明において、前記排出口は、前記ヘッドボディの外周面において開口していることが好ましい。
【0014】
上記構成に従えば、破砕時においてディスクカッターの所定方向一方側に残る粉砕骨をヘッドボディの外周面側から排出することができる。それ故、粉砕骨がディスクカッターの所定方向一方側に残ることを抑制することができ、粉砕骨の回収率を向上させることができる。
【0015】
上記発明において、前記ヘッドボディは、前記破砕室の天井面に凹部を有し、前記天井面は、前記破砕室の所定方向一方側に位置し、前記供給通路は、前記天井面にて開口し、前記凹部は、前記天井面において所定方向一方側に凹み、且つ前記ヘッドボディの外周面において開口していることが好ましい。
【0016】
上記構成に従えば、破砕時において、ディスクカッターの所定方向一方側においてディスクカッターと共に回転する粉砕骨を凹部にて捕捉することができる。捕捉された粉砕骨は、そして、ディスクカッターから受ける力によって凹部の開口から排出される。それ故、粉砕骨がミルヘッドに残ることを抑制することができ、粉砕骨の回収率を向上させることができる。
【0017】
上記発明において、前記凹部は、前記ディスクカッターが回転する軸線周りにおいて前記供給通路に対して周方向反対側に位置していることが好ましい。
【0018】
上記構成に従えば、粉砕骨が供給通路の周りに留まることを抑制できる。これにより、粉砕骨が骨片とディスクカッターとの間に入り込んで骨片の破砕が阻害されることを抑制できる。
【0019】
上記発明において、前記ヘッドボディの外周面から所定方向に直交する方向に突出する把持部を更に備え、前記シャフトは、前記ヘッドボディから所定方向一方に突出するように延在していることが好ましい。
【0020】
上記構成に従えば、把持部を把持してミルヘッドをしっかり固定しながらシャフトを回転させることができる。これにより、骨片の破砕を容易に行うことができる。
【0021】
本発明のボーンミルは、前述する何れかのミルヘッドと、前記ミルヘッドの前記ヘッドボディにおいて所定方向他方側に設けられ、破砕された骨を貯めておく貯留部とを備えるものである。
【0022】
本発明に従えば、前述するような機能を有するボーンミルを製造することができる。
【0023】
上記発明において、前記供給通路に投入される骨を前記ディスクカッターに押し付けるプランジャーを更に備え、前記プランジャーは、骨片に押し付ける先端に凹凸を有していることが好ましい。
【0024】
上記構成に従えば、骨片をプランジャーの先端にある凹凸によってしっかりと保持して押え付けることができる。これにより、骨片を素早く破砕することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、粉砕骨の回収率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明に係るボーンミルを示す斜視図である。
【
図2】
図1のボーンミルにドライバーを取り付けた状態を示す正面図である。
【
図3】
図1のボーンミルのミルヘッドを紙面下側から見て示す斜視図である。
【
図4】
図3のヘッドボディを切断線IV-IVで切断して示す断面図である。
【
図5】
図3のヘッドボディを切断線V-Vで切断して示す断面図である。
【
図6】
図3のミルヘッドを紙面後側から見た背面図である。
【
図7】
図3のヘッドボディにディスクカッターを取り付けた状態を示す斜視図である。
【
図8】ボーンミルのプランジャーを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明に係る実施形態のボーンミル1及びミルヘッド2について前述する図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明で用いる方向の概念は、説明する上で便宜上使用するものであって、発明の構成の向き等をその方向に限定するものではない。また、以下に説明するボーンミル1及びミルヘッド2は、本発明の一実施形態に過ぎない。従って、本発明は実施形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で追加、削除、変更が可能である。
【0028】
<ボーンミルの構成>
図1に示すようにボーンミル1は、ミルヘッド2と貯留カップ3と、プランジャー4と、を備えている。ボーンミル1は、整形外科手術にて用いられる粉砕骨を作成すべく用いられる。即ち、ボーンミル1は、ミルヘッド2に骨片を投入し、その骨片をプランジャー4で押し込むことによって骨片を破砕して粉々にする。
これにより、粉砕骨が作成され、作成された粉砕骨が貯留カップ3に集められて貯められる。このような機能を有するボーンミル1には、
図2に示すように駆動源の一例である電動ドライバー6が取り付けられる。電動ドライバー6はミルヘッド2を作動させて骨片を破砕することができる。以下では、ボーンミル1の構成が更に詳細に説明される。
【0029】
[ミルヘッド]
ミルヘッド2は、
図3に示すように、主にヘッドボディ11と、ディスクカッター12と、シャフト13と、ハンドル14とを備えている。ミルヘッド2では、ヘッドボディ11内に配置されるディスクカッター12がシャフト13を介して電動ドライバー6に連結されている(
図2参照)。そして、ハンドル14を把持しながら電動ドライバー6を駆動させることによって、ヘッドボディ11を固定しつつディスクカッター12を回転させることができる。また、ヘッドボディ11は、骨片を投入可能であり、投入された骨片は、回転するディスクカッター12によって粉々に破砕される、即ち粉砕される。このようにしてミルヘッド2は、骨片を粉砕して粉砕骨を作成することができる。以下、ミルヘッド2の各構成について更に詳細に説明する。
【0030】
ヘッドボディ11は、合成樹脂から成り且つ一体的に形成されているブロック状の部材であり、円筒状に形成されている。ヘッドボディ11の外縁形状は、
図4にも示すように本実施形態において所定方向一方である軸線方向一方側(例えば、上側)が円錐台状に形成され、また所定方向他方である軸線方向他方側(例えば、下側)が円柱状に形成されている。なお、ヘッドボディ11の外縁形状は、前述する形状に限定されず、単に円柱状や他の形状に形成されてもよい。更に詳細に説明すると、ヘッドボディ11は、シャフト孔21と、供給通路22と、破砕室23と、内周溝24と、凹部25と、を有している。
【0031】
シャフト孔21は、ヘッドボディ11を貫通する内孔である。更に詳細に説明すると、シャフト孔21は、ヘッドボディ11をその軸線L1に沿って貫通している。また、シャフト孔21は、
図4及び
図5に示すように大径部21a及び小径部21bを有している。大径部21aは、シャフト孔21において軸線方向他方側に形成され、小径部21bは、シャフト孔21において軸線方向一方側に形成されている。また、大径部21aと小径部21bとは繋がっており、それらの間に段部21cが形成されている。
【0032】
供給通路22は、骨片を投入するための通路である。供給通路22は、
図5に示すようにヘッドボディ11の軸線方向一方側の端面である一端に形成される供給口22aを有し、ヘッドボディ11の一端から軸線方向他方に延在している。また、供給通路22は、シャフト孔21から半径方向に離して形成されている。そして、供給通路22は、本実施形態において軸線方向一方側から見て円弧状に形成されている。
【0033】
破砕室23は、供給通路22に繋がっており、供給通路22に投入される骨片を破砕するための部屋である。破砕室23は、
図3に示すようにヘッドボディ11の軸線方向他方側の端面である他端に形成される凹所であり、ヘッドボディ11の軸線方向他方側に形成される排出口23aを有している(
図4及び
図5も参照)。排出口23aは、軸線方向他方に開口し、またヘッドボディ11の外周面においても開口している(
図6も参照)。即ち、排出口23aは、軸線方向他方及び第1直交方向一方に開口している。なお、第1直交方向とは、軸線方向に直交する方向であり、後述する第2直交方向に直交する方向である。
【0034】
更に詳細に説明すると、破砕室23は、所定の高さHを有する凹所であり、軸線方向他方側から見てU字状に形成されている。即ち、破砕室23は、半円状の半円部分23cと、矩形状の矩形部分23dとを有している。半円部分23cは、その軸線が軸線L1と一致するように形成されている。また、半円部分23cの外径は、軸線方向他方側から見てシャフト孔21の孔径より大きく、また供給口22aの外周径と同一又はそれより大きく形成されている。更に、矩形部分23dの幅(即ち、第2直交方向の長さ)は、半円部分23cの直径と同一になっている。そして、矩形部分23dは、半円部分23cから第1直交方向一方に延在し、ヘッドボディ11の外周面にて開口している。なお、第2直交方向は、軸線方向に直交する方向であり、後述する第2直交方向に直交する方向である。
【0035】
このような形状を有する破砕室23は、軸線方向においてそれに直交する断面が何れの位置においても同形状に形成されている。即ち、排出口23aの外縁形状は、軸線方向他方から見て破砕室23の残余部分の外縁形状と同形状に形成されている。なお、排出口23aの外縁形状は、軸線方向他方から見て破砕室23の残余部分の外縁形状と必ずしも同形状である必要はない。即ち、排出口23aの外縁形状は、軸線方向他方から見て破砕室23の残余部分の外縁形状より小さく又は大きくてもよい。
【0036】
また、破砕室23は、その軸線方向一方側に位置する天井面23bを有しており、天井面23bではシャフト孔21及び供給通路22が開口している。また、天井面23bにおいて、供給通路22はシャフト孔21に対して第1直交方向他方側に配置されている。また、破砕室23は、シャフト孔21に対して第1直交方向一方側で開口している。即ち、供給通路22は、本実施形態において破砕室23の半円部分23cに臨み、破砕室23の矩形部分23dがヘッドボディ11の外周面の第1直交方向一方側で開口している。
【0037】
内周溝24は、ヘッドボディ11において破砕室23の内周面23eに形成されている。更に詳細に説明すると、内周溝24は、内周面23eにおいて全周にわたって形成されている。即ち、内周溝24は、その外縁形状が破砕室23の外縁形状より大きく形成されている。なお、内周溝24は、本実施形態において軸線方向他方側から見て破砕室23と同様の形状に形成されている。即ち、内周溝24は、本実施形態においてU字状に形成されている。また、内周溝24は、破砕室23と同様に第1直交方向一方側に延在し、ヘッドボディ11の外周面の第1方向他方側で開口している。即ち、内周溝24は、ヘッドボディ11の外周面であって第1直交方向一方側に挿入口24aを有している。更に、内周溝24の高さhは、後で詳述するディスクカッター12の外周縁部12bの厚みより若干高くなっている。本実施形態において、内周溝24の高さhは、例えば0.5mm以上2mm以下である。但し、内周溝24の高さhは、必ずしも前述する範囲に限定されない。更に、内周溝24は、破砕室23の内周面23eにおいて天井面23bから軸線方向他方側に距離α離して形成されている。なお、距離αは、例えば0.1mm以上2mm以下であることが好ましい。但し、距離αは、前述する範囲に限定されない。
【0038】
凹部25は、粉砕骨を堰止めて捕捉するための凹みである。凹部25は、
図3及び
図5に示すように破砕室23の天井面23bに形成されている。そして、凹部25は、天井面23bにおいて軸線方向一方側に凹むように形成されている。また、凹部25は、第1直交方向一方に延在しており、ヘッドボディ11の外周面であって第1直交方向一方側に導出口25aを有している。凹部25について更に詳細に説明すると、凹部25は、天井面23bにおいて矩形部分23dに対応する部分に形成されており、シャフト孔21に対して供給通路22の反対側、即ち第1直交方向一方側に形成されている。また、凹部25は、シャフト孔21から半径方向(本実施形態において、第1直交方向一方側)に離して形成されている。更に、凹部25の幅(即ち、第2直交方向の長さ)は、破砕室23の幅より短く、本実施形態において破砕室23の幅の半分以下となっている。そして、凹部25のシャフト孔21側の内周面は円弧状に形成され、また凹部25は、シャフト孔21側の内周面から第1直交方向一方に真っすぐ延在している。なお、凹部25は、必ずしも第1直交方向一方に真っすぐに延在している必要はなく、第1直交方向一方に対して斜めに延在していてもよい。
【0039】
図3に示すディスクカッター12は、骨片を破砕する切削部材であり、金属、例えばステンレス鋼から成る。ディスクカッター12は、その外周縁部12bが内周溝24に回転可能に遊嵌されている。これにより、ディスクカッター12は、破砕室23に軸線L1まわりに回転可能に収容され、回転することによって供給通路22に投入された骨片を破砕する。更に詳細に説明すると、ディスクカッター12は、薄肉の円板状の部材である。そして、ディスクカッター12には、厚み方向に貫通する複数の通孔12aが形成されている。本実施形態において、ディスクカッター12には、例えば十数個~数十個の通孔12aが形成され、十数個~数十個の通孔12aが不規則又は規則的に配置されている。また、ディスクカッター12の表面には、複数の刃部(図示せず)が形成されている。刃部は、各通孔12aに対して周方向一方側に隣接するよう配置されている。そして、刃部は、通孔12aの周方向一方側に隣接する部分を表面から突き出させて凸状に形成されており、通孔12a側に鋭利なエッジを有している。それ故、ディスクカッター12を周方向他方側に回転させると刃部によって骨片が粉砕される。
【0040】
ディスクカッター12では、外周縁部12bの厚みが内周溝24の高さhより若干薄くなっている。そして、ディスクカッター12の外周縁部12bの少なくとも一部分(本実施形態において、略半分)が内周溝24に回転可能に遊嵌されている。これにより、ディスクカッター12は、ディスクカッター12の軸線が軸線L1と一致するように破砕室23に回転可能に収容され、ディスクカッター12は、軸線L1まわりに回転することができる(
図4及び5の二点鎖線、並びに
図7参照)。更に、ディスクカッター12は、その軸線周りに挿通孔12cを有しており、挿通孔12cとシャフト孔21とは互いに対向している。
【0041】
シャフト13は、
図2に示す電動ドライバー6の回転駆動力をディスクカッター12に伝達する部材であり、シャフト孔21に挿通されている。そして、シャフト13の軸線方向一端部には、電動ドライバー6が取り付けられ、軸線方向他端部には、ディスクカッター12が取り付けられている。更に詳細に説明すると、シャフト13は、円柱状に形成されており、シャフト13の軸線方向他端側部分がシャフト孔21に挿通されている。また、シャフト13の軸線方向他端側部分には、
図3に示すように2つのリング溝13b,13cが形成されている。2つのリング溝13b,13cは、軸線方向に間隔をあけて形成されている。そして、リング溝13b,13cの各々には、止め輪、本実施形態においてEリング26a,26bが取り付けられている(
図4及び
図5の二点鎖線参照)。一方のEリング26aは、シャフト孔21の大径部21aに配置され、大径部21aと小径部21bとの間の段部21cに当接している。他方のEリング26bは、シャフト孔21の外側に位置し、ヘッドボディ11の軸線方向一端に当接している。これにより、シャフト13は、軸線方向に相対移動不能であって回転可能にシャフト孔21に挿通されている。
【0042】
また、シャフト13は、その軸線方向他端部をシャフト孔21から突き出させており、軸線方向他端部がディスクカッター12の表面であって挿通孔12c周りに当接している。また、シャフト13の軸線方向他端部には、装着孔13aが形成されている。装着孔13aはディスクカッター12の挿通孔12cに対向しており、挿通孔12cには、圧入ピン16が挿通されている。また、圧入ピン16は、装着孔13aに圧入されており、シャフト13の他端部と共にディスクカッター12の挿通孔12cの周辺を挟持している。これにより、ディスクカッター12が圧入ピン16によってシャフト13に固定され、シャフト13とディスクカッター12とが一体的に回転する。
【0043】
更に、シャフト13の軸線方向一端部は、電動ドライバー6に取り付けられるアタッチメント15に着脱可能に構成されている。例えば、シャフト13の軸線方向一端部の外周面には、外周溝13dが形成されている。また、アタッチメント15は、ガイドスリーブ15aを有しており、ガイドスリーブ15a内にシャフト13の軸線方向一端部を挿入することができる。更に、ガイドスリーブ15aは、スライド又は回転させることによって電動ドライバー6に対して相対移動することができる。更に、ガイドスリーブ15a内には、半径方向内側に突き出るボール(図示しない)が収容されている。ボールは、ガイドスリーブ15aを相対移動させると、半径方向外側に引っ込むことができる。
【0044】
このように形成されているアタッチメント15では、ガイドスリーブ15aを相対移動させた状態でガイドスリーブ15a内にシャフト13の軸線方向一端部を挿入するとボールが半径方向外側に引っ込む。それ故、シャフト13を定められた固定位置まで押し込むことができる。更に固定位置まで押し込んだ状態でガイドスリーブ15aを元の位置に戻すと、ボールが突き出てシャフト13の外周溝13dに係合する。これにより、シャフト13がアタッチメント15に装着される。即ち、シャフト13に電動ドライバー6を取り付けることができる。他方、シャフト13が固定された状態からガイドスリーブ15aを移動させてシャフト13を引っ張ると、ボールが半径方向外側に引っ込んでシャフト13をアタッチメント15から取り外すことができる。なお、前述するアタッチメント15の構造は、一例に過ぎず、シャフト13を電動ドライバー6に着脱可能構成であればよい。
【0045】
把持部の一例であるハンドル14は、骨を破砕する際に使用者等がミルヘッド2の体勢を安定させるべく把持するための部材である。ハンドル14は、ヘッドボディ11の外周面から軸線方向に直交する方向に突出している。更に詳細に説明すると、ハンドル14は、円柱状に形成されており、ヘッドボディ11の外周面に一体的に設けられている。また、ハンドル14は、本実施形態においてヘッドボディ11から第2直交方向一方に延在している。これにより、使用者は両手のうち一方の手でハンドル14を把持してミルヘッド2の体勢を安定させ、他方の手で電動ドライバー6を操作することができる。
【0046】
[貯留カップ]
貯留部の一例である貯留カップ3は、
図2に示すようにヘッドボディ11の軸線方向他方側に設けられている。貯留カップ3は、ヘッドボディ11から排出される粉砕骨を受け取って貯めておく部材である。更に詳細に説明すると、貯留カップ3は、有底筒状に形成されており、その開口部3aの口径は、ヘッドボディ11の外径と一致している。即ち、ヘッドボディ11は、その軸線方向他方側の部分を貯留カップ3に嵌合することができる。なお、貯留カップ3の形状は、一例に過ぎず、粉砕骨を受け取って貯めておくことができる形状であれば問わない。また、貯留カップ3及びミルヘッド2は、互いに着脱可能に係合すべく係合機構5を有している。係合機構5は、本実施形態において以下のように構成されている。
【0047】
[係合機構]
即ち、係合機構5は、係合溝5aと係合ピン5bとを有している。係合溝5aは、貯留カップ3の外周面であって開口側の部分に形成されている。係合溝5aは、貯留カップ3の開口部3aにて開口し、正面から見てL字状に形成されている。また、係合ピン5bは、ヘッドボディ11の外周面において軸線方向他方側の部分であって係合溝5aに対応する位置に形成されている。係合ピン5bは、ヘッドボディ11から突出し且つ係合溝5aの開口から入れることができる。そして、係合ピン5bを係合溝5aに入れ、係合ピン5bが係合溝5aの形状に沿って移動するように貯留カップ3を動かす(即ち、軸線方向一方側に移動させた後、回転させる)。これにより、係合ピン5bが係合溝5aの先端側にて係合され、貯留カップ3がヘッドボディ11の軸線方向他方側の部分に固定される。なお、前述する係合機構5は、貯留カップ3とヘッドボディ11とが互いに固定される構成の一例に過ぎず、貯留カップ3とヘッドボディ11とは互いに螺合させることによって固定されるように構成されてもよい。
【0048】
[プランジャー]
図8に示すプランジャー4は、骨片をディスクカッター12に押し付けるための部材であり、供給通路22に挿通可能に構成されている。即ち、プランジャー4は、供給通路22と同様の断面を有する棒状の部材である。プランジャー4の断面は、本実施形態において断面円弧状に形成されており、供給通路22に挿入することができる(
図2の2点鎖線参照)。なお、プランジャー4の断面形状は、必ずしも供給通路22の断面形状と同一である必要はなく、供給通路22に挿入可能な形状であればよい。また、プランジャー4は、供給通路22の軸線方向長さより長尺に形成されており、供給通路22に挿通させると基端側部分が供給通路22から突き出るようになっている。更に、プランジャー4は、先端に凹凸を有している。より詳細に説明すると、プランジャー4の先端には、その幅方向に延在する複数の凸条部4aが互いに間隔をあけて並行されている。そして、凸条部4aの先端は、先鋭状に形成されている。
【0049】
<ボーンミルの組立>
ボーンミル1では、まずミルヘッド2を組み立てるべく、
図3に示す各構成が組み合わされる。即ち、シャフト13の一方のリング溝13bにEリング26aが嵌め込まれ、その後シャフト13が軸線方向他方側からヘッドボディ11のシャフト孔21に挿通される。そうすると、Eリング26aがシャフト孔21の大径部21aに収まり、更に段部21cに当接する。また、当接するまでシャフト13が移動すると、他方のリング溝13cがシャフト孔21の外へと表出するので、他方のリング溝13cにEリング26bを嵌め込む。これにより、シャフト13が軸線方向に相対移動不能であって回転可能にヘッドボディ11に取り付けられる。
【0050】
ヘッドボディ11にシャフト13を取り付けた後、ヘッドボディ11には、内周溝24の挿入口24aからディスクカッター12が挿入される。そして、ディスクカッター12が所定位置まで押し込まれる。そうすると、ディスクカッター12の外周縁部12bの少なくとも一部分(本実施形態において、略半分)が内周溝24に遊嵌され、ディスクカッター12が破砕室23に回転可能に収容される(
図7参照)。また、所定位置まで押し込まれると、ディスクカッター12の挿通孔12cと装着孔13aとが互いに対向するので、圧入ピン16が挿通孔12cに通され、更に装着孔13aに圧入される(
図7の矢印参照)。これにより、ディスクカッター12がシャフト13に固定される。そうすると、ディスクカッター12とシャフト13とが一体的に動く。このようにしてミルヘッド2が組み立てられる。このようにして組み立てられるミルヘッド2では、ヘッドボディ11の外周面から挿入口24aを介して内周溝24へとディスクカッター12が挿入される。そして、挿入することによって破砕室23にディスクカッター12を収容することができる。それ故、ミルヘッド2の組立が容易である。
【0051】
また、組み立てられたミルヘッド2には、ヘッドボディ11の軸線方向他方側の部分に貯留カップ3が被せるように嵌合される。そして、係合ピン5bを係合溝5aに入れ、係合ピン5bが係合溝5aの形状に沿って移動するように貯留カップ3を動かす。これにより、貯留カップ3がヘッドボディ11の軸線方向他方側の部分に固定される。このようにミルヘッド2に貯留カップ3を取り付けることによってボーンミル1が組み上がる。
【0052】
更に、組み上げられたボーンミル1には、以下のようにして電動ドライバー6が取り付けられる。即ち、電動ドライバー6には、アタッチメント15が予め取り付けられているので、アタッチメント15のガイドスリーブ15aを移動させ、ガイドスリーブ15a内にシャフト13の軸線方向一端部を挿入する。その後、ガイドスリーブ15aが元の位置に戻される。これにより、シャフト13の軸線方向一端部をアタッチメント15を介して電動ドライバー6に取り付けることができる。なお、電動ドライバー6の取付作業は、ミルヘッド2に貯留カップ3を取り付ける作業より前に行われてもよい。
【0053】
<ボーンミルの機能>
次に、ボーンミル1によって骨片を破砕して粉砕骨を作成する手順について説明する。前述するように電動ドライバー6がボーンミル1に取り付けられた後、ミルヘッド2の供給口22aから供給通路22に骨片が投入される。投入後、供給通路22には、プランジャー4が先端側から挿入され、プランジャー4によって骨片がディスクカッター12に押え付けられる。そして、電動ドライバー6を駆動させることによってディスクカッター12が周方向他方側に回転させられる。そうすると、ディスクカッター12に形成される複数の刃部によって骨片が破砕されて粉砕骨となる。この際、プランジャー4の凹凸によって骨片をしっかりと保持して押え付けることができるので、骨片を素早く破砕することができる。また、作成された粉砕骨は、通孔12aを通ってディスクカッター12の軸線方向他方側へと落ちる。落ちた粉砕骨は、排出口23aからミルヘッド2外に排出され、貯留カップ3で受け止められ貯留カップ3に貯まる。このように、通孔12aを通る粉砕骨をそのまま排出口23aから排出することができるので、粉砕骨が破砕室23に残ることを抑制することができる。これにより、粉砕骨の回収率を向上させることができる。また、本実施形態のミルヘッド2において、排出口23aは、軸線方向他方から見て破砕室23の残余の部分と同一形状に形成されている。それ故、通孔12aを通った粉砕骨が破砕室23において留まる場所が少なく、粉砕骨が破砕室23に残ることを更に抑制することができる。これにより、粉砕骨の回収率を更に向上させることができる。
【0054】
他方、ディスクカッター12によって破砕されて作成された粉砕骨は、その一部分が通孔12aを通らずにディスクカッター12の表面と破砕室23の天井面23bとの間の隙間27(
図6参照)に残ることがある。残った粉砕骨は、ディスクカッター12と共に破砕室23内を回転し、やがて凹部25に達する。凹部25に達すると、粉砕骨が凹部25の周方向他方側の内周面25bで堰止められて凹部25に捕捉される。これにより、ディスクカッター12の表面と破砕室23の天井面23bとの間に残る粉砕骨が凹部25内に集められる。更に、集められた粉砕骨は、回転するディスクカッター12から半径方向外側への力を受けて凹部25内を第1直交方向に移動する。その後、粉砕骨は、
図6に示す凹部25の導出口25a及び排出口23aに達し、導出口25a及び排出口23aから貯留カップ3に排出される。
【0055】
このようにミルヘッド2では、凹部25及び排出口23aがヘッドボディ11の外周面で開口しているので、ディスクカッター12の表面に残る粉砕骨を半径方向外側に導くことによってヘッドボディ11の外周面側から排出させることができる。それ故、それ故、粉砕骨がディスクカッター12の表面に残ることを抑制することができ、粉砕骨の回収率を向上させることができる。また、排出されずとも粉砕骨は、ブラシ等によって導出口25a及び排出口23aから掻き出すことによってより多くの粉砕骨を回収することができる。
【0056】
本実施形態のボーンミル1のミルヘッド2では、供給通路22に入れられた骨片をディスクカッター12に押し付けた際、内周溝24がディスクカッター12の外周縁部12bをしっかりと保持することができる。それ故、ディスクカッター12が撓んでその軸線方向一方側に形成される空間、即ちディスクカッター12の表面と破砕室23の天井面23bとの間の隙間27が大きくなることを抑制することができる。これにより、ディスクカッター12の表面に残る粉砕骨の量を抑えることができ、粉砕骨の回収率を向上させることができる。また、ディスクカッター12の撓みを抑えることができるので、撓みによるディスクカッター12と骨片との当接面積の減少を抑えることができ、骨片を素早く破砕することができる。
【0057】
また、本実施形態のボーンミル1のミルヘッド2において、凹部25は軸線L1周りにおいて供給通路22に対して周方向反対側に位置している。それ故、凹部25に捕捉された粉砕骨が供給通路22の周りに留まることを抑制することができる。これにより、粉砕骨が骨片とディスクカッター12との間に入り込んでディスクカッター12による骨片の破砕を阻害することを抑制できる。
【0058】
更に、本実施形態のボーンミル1のミルヘッド2において、ハンドル14はヘッドボディ11の外周面が軸線方向に直交する方向に突出し、シャフト13はヘッドボディ11から軸線方向一方に突出するように延在している。それ故、ハンドル14を把持することによってミルヘッド2の体勢を安定させることができ、また安定した状態でシャフト13を回転させることができる。これにより、骨片の破砕を容易に行うことができる。
【0059】
また、ミルヘッド2では、ヘッドボディ11がブロック状に形成されているので、粉砕骨が詰まるような間隙がヘッドボディ11に形成されることを抑制することができる。これにより、より多くの粉砕骨を回収することができ、粉砕骨の回収率を向上させることができる。
【0060】
<その他の実施形態>
本実施形態のボーンミル1では、シャフト13を駆動する駆動源として電動ドライバー6が用いられているが、必ずしも電動ドライバー6に限定されない。例えば手動ハンドルが用いられてもよく、また電動モータを有する回転駆動装置が用いられてもよい。また、ハンドル14がヘッドボディ11から延在する方向は、必ずしも第2直交方向に限定されず第1直交方向であってもよく、軸線方向に交差する方向であればよい。なお、ハンドル14がヘッドボディ11の供給口22a付近から延びる場合、ハンドル14を把持する手の指(例えば、親指)でプランジャー4を押すことができるので、ミルヘッド2を操作しやすい。
【0061】
また、ヘッドボディ11の軸線方向一端において、供給口22aとシャフト孔21との間に隔壁が形成されてもよい。これにより、供給口22aに骨片を投入する際に使用者の手がシャフト13に触れることを抑制でいる。また、供給通路22は、ヘッドボディ11の軸線方向一端から更に軸線方向一方に突き出させるように形成されてもよい。更に、本実施形態では、ヘッドボディ11がブロック状に形成されているが、軸線方向又は半径方向に分割可能な構造であってもよい。また、分割可能に構成されている場合、必ずしも挿入口24aは、必要がなく、分割することによってディスクカッター12を破砕室23に入れるようにしてもよい。また、ディスクカッター12の刃部の形状も前述する形状に限定されず、回転することによって骨片を破砕できる形状であればよい。供給通路22及びプランジャー4の断面形状もまた前述する形状に限定されず、矩形及び円形であってもよい。
【符号の説明】
【0062】
1 ボーンミル
2 ミルヘッド
3 貯留カップ(貯留部)
4 プランジャー
11 ヘッドボディ
12 ディスクカッター
12a 通孔
12b 外周縁部
13 シャフト
22 供給通路
23 破砕室
23a 排出口
23b 天井面
23e 内周面
24 内周溝
24a 挿入口
25 凹部