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特許7563709前後の主要面に沿って分割された荷物用品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】前後の主要面に沿って分割された荷物用品
(51)【国際特許分類】
   A45C 13/26 20060101AFI20241001BHJP
   A45C 5/00 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
A45C13/26 Z
A45C5/00 B
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023102357
(22)【出願日】2023-06-22
(62)【分割の表示】P 2020569854の分割
【原出願日】2018-06-13
(65)【公開番号】P2023120370
(43)【公開日】2023-08-29
【審査請求日】2023-06-22
(73)【特許権者】
【識別番号】511214071
【氏名又は名称】サムソナイト アイピー ホールディングス エス.エー.アール.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】デ フォス、ヴィム
(72)【発明者】
【氏名】シモンズ、エーリク
(72)【発明者】
【氏名】オスカンプ、ユルヘン
(72)【発明者】
【氏名】ファンコペンオール、ヴァルト
(72)【発明者】
【氏名】ファン カンペンハウト、ルーカス
(72)【発明者】
【氏名】メールスハールト、ラインハルト
(72)【発明者】
【氏名】アドリアーンセンス、ヴァルト
【審査官】葛谷 光平
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0018266(US,A1)
【文献】特開2017-164493(JP,A)
【文献】国際公開第95/024839(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0140118(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45C 13/26
A45C 5/00
A45C 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分割線で互いにヒンジ結合される第1シェル部及び第2シェル部を含むハウジングであって、
前記第1シェル部及び第2シェル部が互いに当接して、内部収容容積を確定する閉鎖構成と、前記第1シェル部が前記第2シェル部から離れて枢動されて、ユーザが前記内部収容容積にアクセスできるようにする開放構成との間で前記第1シェル部及び第2シェル部が移動可能である、ハウジングと、
前記内部収容容積内に位置決めされ、前記第1シェル部及び第2シェル部が開放構成にあるときにアクセス可能な内部キャリーハンドルであって、第1シェル部及び第2シェル部が前記ヒンジ結合される位置の分割線に整列して前記ハウジングに接続されている前記内部キャリーハンドルと、を備える荷物用品。
【請求項2】
前記内部キャリーハンドルは、前記分割線において前記第1シェル部及び第2シェル部に接続されている、請求項1に記載の荷物用品。
【請求項3】
前記内部キャリーハンドルは、前記第1シェル部及び第2シェル部を互いに回転可能に接続するヒンジの上に配置される、請求項1又は2に記載の荷物用品。
【請求項4】
前記内部キャリーハンドルは、前記ヒンジに接続される、請求項3に記載の荷物用品。
【請求項5】
前記内部キャリーハンドルは、前記第1シェル部及び第2シェル部が開放構成にあるときに、前記荷物用品の左右方向及び上下方向に対する中央領域上に配置される、請求項1~4のいずれか一項に記載の荷物用品。
【請求項6】
前記内部キャリーハンドルは、前記第1シェル部及び第2のシェル部のそれぞれの周囲リムに接続される、請求項1~5のいずれか一項に記載の荷物用品。
【請求項7】
前記内部キャリーハンドルは、前記内部キャリーハンドルの長さを規定する対向する端部を含むグリップを備え、前記グリップは、使用者が両手を並べてグリップを把持可能な長さを有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の荷物用品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、荷物用品に関し、より具体的には、前方主面及び後方主面に沿って分割された荷物用品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の荷物ケースは、第1及び第2のシェル又はケースの小面に沿って定められた分割線で定められた半分ずつを有する分割構造を含む。たとえば、従来の荷物ケースの構成では、ケースの上下左右の小面に沿った分割線が定義される。この分割線の位置により、各シェルまたは荷物ケースの半分はその幅に比べて比較的浅く、パッキングのために開封した場合には、未開封の荷物ケースの約2倍の空間を占める。この構成は、ある種の物品を入れることを困難にし、狭い領域は利便性を低下させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、上述の問題の1つまたはすべてに対処する改良された荷物ケースおよび/またはより一般的に既存の構成の改良または代替を提供する改良された荷物ケースを提供することが望ましい。
【0004】
本開示に関連する可能性のある特許文献には、CN2163563Y, CN2378999Y, CN1033000567B, CN201240209Y, CN205658510U, CN206275299U, DE4221215A1, EP0015827A1, EP0106906B1, EP0379438B1, EP0517803B1, EP0729718B1, EP0900535A1, EP1833320A1, EP2230959B1, EP2467040B1, EP2904926B1, EP3073853B1, FR2711044B1, FR2921237A1, GB161117A, GB552374A, GB676355A, GB2171079B, GB2338703B, GB2488116B, GB2532925A, TW283890B, US2392926A, US3799568A, US3948365A, US4561526A, US4854432A, US5253739A, US5400494A, US5590748A, US5924533A, US5947286A, US6305513B1, US6435324B1, US7712752B2, US7874408B2, US8602185B1, US20040045780A1, US20050098402A1, US20090166138A1, US20090301833A1がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下に記載され、添付のクレームにおいて定義されるように、前および後の主面に沿って分割された荷物用品を提供する。荷物用品は、前主面、後主面、及び前主面と後主面との間に延びる複数の副面を画定するハウジングを含むことができる。前主面および後主面は、複数の副面のそれぞれよりも大きい幅寸法を含む。ハウジングは、ハウジングの前主面及び後主面に沿って延びる分割線で共に枢動可能に連結された第1及び第2のシェル部によって画定され得る。第1および第2シェル部は、ハウジングの後主面に位置決めされたヒンジによって互いに枢着可能に連結されてもよい。荷物用品は、ハウジングの内部収容容積内に位置決めされ、第1及び第2シェル部が開放構成のときにアクセス可能な内部キャリーハンドルを別個に又は追加的に含むことができる。荷物用品は、別個に又は追加的に、ハウジングの後主面上のヒンジに沿って延在する格納式牽引ハンドルを含んでもよい。荷物用品は、ハウジングの横側に別個に又は追加的にサイドキャリーハンドルを含むことができる。荷物用品は、ハウジングの上面と横側面との交点に配置された上キャリーハンドルを別々に又は追加的に含むことができる。荷物用品は、第1及び第2シェル部を分割線で一緒に固定する閉鎖機構を別々に又は追加的に含み、閉鎖機構は、ハウジングの主面の1つの上に配置され、ヒンジの反対側に配置される。
【0006】
本開示の第1の態様によれば、荷物用品が提供される。荷物用品は、分割線で互いに枢動可能に接続された第1及び第2シェル部によって画定されたハウジングを含むことができる。ハウジングは、前主面、後主面、及び前主面と後主面との間に延びる複数の副面を画定することができる。前主面及び後主面は、複数の副面の各々よりも大きい幅寸法を有することができる。分割線は、ハウジングの前主面及び後主面に沿って延在してもよい。
【0007】
任意に、複数の副面は、対向する上及び底の副面、並びに対向する左及び右の副面を含んでもよい。分割線は、上および底の副面に沿って延在してもよい。
【0008】
任意に、開放構成では、第1及び第2のシェル部は、各開口がその幅よりも大きい長さを有する収容空間内へのそれぞれの開口を画定する周囲リムを画定することができる。また、各シェル部における収容スペースは、幅よりも長さが大きくてもよい。
【0009】
任意に、開放構成では、後主面は、第1シェル部および第2シェル部のそれぞれの側壁を形成してもよい。後主面によって画定される側壁は、開放構成で互いに隣接していてもよい。側壁は、ヒンジを中心とする第1および第2シェル部のさらなる枢動を係合および制限してもよい。
【0010】
任意に、荷物用品は、枢動軸を有し、分割線の一部に沿って第1及び第2シェル部を互いに枢動可能に接続するヒンジを含んでもよい。ヒンジは、ハウジングの後主面に設けられる。
【0011】
任意に、第1及び第2のシェル部は、第1及び第2のシェル部が互いに当接して実質的に囲まれた内部収容領域を画定する閉鎖構成と、第1シェル部が第2シェル部から離れて枢動され、ユーザが内部収容領域にアクセスできるようにする開放構成との間で可動であってもよい。荷物用品は、内部収容容積内に位置決めされ、第1及び第2シェル部が開放構成のときにアクセス可能な内部キャリーハンドルを含んでもよい。内部キャリーハンドルは、分割線と整列してハウジングに接続することができる。内部キャリーハンドルは、分割線において、第1及び第2シェル部に接続されてもよい。内部キャリーハンドルは、第1及び第2シェル部が開放構成にあるときに、中央領域又は荷物用品の重心の上に配置することができる。内部キャリーハンドルは、その間の長さを規定する対向端部を含むグリップを含んでもよい。グリップの長さは、両手を並べて握ることができるために十分にであってもよい。
【0012】
任意に、荷物用品は、第1及び第2シェル部を分割線で一緒に固定する閉鎖機構を含んでもよい。閉鎖機構は、前主面上の分割線の少なくとも一部に沿って、かつヒンジの反対側に配置されてもよい。閉鎖機構はラッチである。ラッチは、ハウジングに画定された凹部内に配置することができる。ハウジングは、第1シェル部と第2シェル部の両方に画定された凹部分を含み、凹部分が結合して第1及び第2シェル部が互いに接続されたときに凹部を画定するようにしてもよい。
【0013】
任意に、荷物用品は、ハウジングの後主面に接続され、ヒンジに隣接する格納式牽引ハンドルを含んでもよい。牽引ハンドルは、1つまたは複数の延長可能なチューブまたはポールと、1つまたは複数の延長可能なチューブまたはポールのそれぞれの遠位端に接続されたグリップ部とを含んでもよい。牽引ハンドルは、格納位置と伸長位置との間で移動可能であってもよい。格納位置において、グリップ部は、複数の副面のうちの1つに近接して、または隣接して位置決めされてもよい。伸長位置において、前記グリップ部は、前記複数の副面のうちの1つから離れて移動されてもよい。グリップ部は、ハウジング内に形成された凹部内に収容することができ、牽引ハンドルが格納位置に配置されたときに、複数の副面のうちの1つとほぼ同一平面上に収容することができる。牽引ハンドルは、ヒンジから第1シェル部または第2シェル部のいずれかに横方向にオフセットされてもよい。牽引ハンドルは、牽引ハンドルが枢動軸の少なくとも一部に沿って延びるように、ヒンジに一体化されてもよい。グリップ部は、分割線に対して平行に延びてもよい。
【0014】
任意に、ハウジングは、対向する前パネルおよび後パネル、対向する上パネルおよび底パネル、ならびに対向する左右のパネルを画定することができる。荷物用品は、底パネルに接続された複数のスピナーホイールアセンブリを含むことができる。荷物用品は、少なくとも上パネルと右パネルとの交点によって画定される第1の上側コーナー領域を含んでもよい。荷物用品は、第1の上側コーナー領域又はその近傍に配置された第1の上側キャリーハンドルを含むことができる。荷物用品は、ハウジングの右パネル上に配置された第1のサイドキャリーハンドルを含むことができる。荷物用品は、少なくとも上パネルと左パネルとの交点によって画定される第2の上側コーナー領域を含んでもよい。荷物用品は、第2上側コーナー領域またはその近傍に配置された第2上側キャリーハンドルを含んでもよい。荷物用品は、左パネル上に配置された第2のサイドキャリーハンドルを含むことができる。各上側キャリーハンドル及び各サイドキャリーハンドルは、ハウジングの前主面と後主面との間のハウジングの中心線に沿って配置することができる。各上側キャリーハンドルおよび各サイドキャリーハンドルは、ハウジング内に画定されたそれぞれの凹部内に位置決めされてもよい。各上側キャリーハンドルおよび各サイドキャリーハンドルは、使用されないときにそれぞれの凹部内に格納されるように付勢されてもよい。
【0015】
本開示の第2の態様によれば、荷物用品が提供される。荷物用品は、分割線で互いに枢動可能に接続された第1及び第2シェル部によって画定されたハウジングを含むことができる。ハウジングは、前主面、後主面、及び前主面と後主面との間に延びる複数の副面を画定することができる。前主面及び後主面は、複数の副面の各々よりも大きい幅寸法を有することができる。分割線は、ハウジングの前主面及び後主面に沿って延在してもよい。
【0016】
任意に、複数の副面は、対向する上及び底の副面、並びに対向する左及び右の副面を含んでもよい。分割線は、上および底の副面に沿って延在してもよい。分割線は、左右の副面に平行な直線で延びてもよい。荷物用品は、ハウジングの底副面に接続された複数のスピナーホイールアセンブリを含むことができる。
【0017】
任意に、荷物用品は、枢動軸を有し、分割線の一部に沿って第1及び第2シェル部を互いに枢動可能に接続するヒンジを含んでもよい。ヒンジは、ハウジングの後主面に画定されてもよい。荷物用品は、ハウジングの後主面に接続され、ヒンジに隣接する格納式牽引ハンドルを含むことができる。牽引ハンドルは、グリップ部を含んでもよく、格納位置と伸長位置との間で移動可能であってもよい。格納位置において、グリップ部は、複数の副面のうちの1つに近接して、または隣接して位置決めされてもよい。伸長位置において、グリップ部は、複数の副面のうちの1つから離れて移動されてもよい。牽引ハンドルは、ヒンジから第1シェル部または第2シェル部のいずれかにオフセットされていてもよい。牽引ハンドルは、牽引ハンドルが枢動軸の少なくとも一部に沿って延びるように、ヒンジに一体化されてもよい。牽引ハンドルは、1つまたは複数の延長可能なチューブまたはポールを含んでもよい。グリップ部は、1つまたは複数の延長可能なチューブまたはポールのそれぞれの遠位端に接続されてもよい。牽引ハンドルが格納位置にある場合、グリップ部は、ハウジング内に形成された凹部内に受け入れることができ、複数の副面のうちの1つと略同一平面上にあることができる。グリップ部は、分割線に対して平行に延びてもよい。牽引ハンドルは、単独ポール構成を含んでもよい。
【0018】
任意に、第1および第2シェル部は、硬質側面材料から形成されてもよい。
【0019】
任意に、開放構成では、第1および第2のシェル部は、それぞれの収容空間の開口を画定する周囲リムを備えてもよい。各開口は、その幅よりも大きい長さを有してもよい。また、各シェル部における収容スペースは、幅よりも深くてもよい。
【0020】
任意に、開放構成では、後主面は、第1シェル部および第2シェル部のそれぞれの側壁を形成してもよい。開放構成では、後主面によって画定される側壁は、それぞれに隣接していてもよい。側壁は係合して、ヒンジを中心とする第1および第2シェル部のさらなる枢動を制限してもよい。
【0021】
本開示の第3の態様によれば、ハウジングと、ハウジングの内部にある内部キャリーハンドルとを含む荷物用品が提供される。ハウジングは、分割線で互いにヒンジ式のように連結された、移動可能な第1及び第2のシェル部を含むことができる。第1及び第2のシェル部は、第1及び第2のシェル部が互いに当接して実質的に囲まれた内部収容容積を規定する閉鎖構成と、第1のシェル部が第2のシェル部から離れて枢動され、ユーザが内部収容容積にアクセスできるようにする開放構成との間で移動可能である。内部キャリーハンドルは、内部収容容積内に配置することができ、第1及び第2シェル部が開放構成の場合にアクセス可能である。内部キャリーハンドルは、分割線と整列してハウジングに接続することができる。
【0022】
任意に、内部キャリーハンドルは、分割線において、第1及び第2シェル部に接続されてもよい。内部キャリーハンドルは、第1及び第2シェル部を互いに連結するヒンジ上に配置されてもよい。内部キャリーハンドルは、ヒンジに接続してもよい。
【0023】
任意に、内部キャリーハンドルは、第1及び第2のシェル部が開放構成にあるときに、中央領域又は荷物用品の重心の上に配置することができる。
【0024】
任意に、内部キャリーハンドルは、第1および第2シェル部のそれぞれの周囲リムに接続されてもよい。
【0025】
任意に、内部キャリーハンドルは、その間の長さを規定する対向端部を含むグリップを含んでもよい。グリップの長さは、両手を並べて握ることができるように十分であってよい。
【0026】
本開示の第4の態様によれば、ハウジングと、該ハウジングに接続された格納式牽引ハンドルとを含む荷物用品が提供される。ハウジングは、前主面、後主面、及び前主面と後主面との間に延びる複数の副面を画定する第1及び第2シェル部によって画定され得る。第1及び第2のシェル部は、前及び後の主面に沿って延びる分割線によって分割されてもよい。第1及び第2シェル部は、分割線の一部に沿って位置決めされたヒンジによって互いに枢動可能に接続されてもよく、ヒンジは枢動軸を画定する。格納式牽引ハンドルは、ヒンジに沿って伸びることができる。牽引ハンドルは、枢動軸と共に、枢動軸に沿って、または枢動軸に近接して、延長可能なチューブまたはポールを含んでもよい。
【0027】
任意に、延長可能なチューブ又はポールは、第1及び第2シェル部がその周りを旋回するヒンジピンを画定することができる。
【0028】
任意に、ヒンジ及び牽引ハンドルは、ハウジングの後主面に沿って延在してもよい。ヒンジおよび牽引ハンドルは、ハウジングの後主面の中央に配置することができる。
【0029】
任意に、第1及び第2シェル部は、単一の分割線に沿って互いに選択的に接続されてもよい。
【0030】
任意に、複数の副面は、対向する上及び底の副面、並びに対向する左及び右の副面を含んでもよい。分割線は、上および底の副面に沿って延在してもよい。
【0031】
任意に、牽引ハンドルは、延長可能なチューブまたはポールの各遠位端に接続されたグリップ部を含んでもよい。グリップ部は、ハウジング内に形成された凹部内に受け入れることができ、牽引ハンドルが格納位置に位置決めされたときに、複数の副面のうちの1つと略同一平面上にあることができる。グリップ部は、分割線に対して平行に延びてもよい。グリップ部は、互いに枢動可能に連結された複数の部品を含んでもよい。複数の部品は、荷物用品が閉鎖構成にある場合には第1の構成にすることができる。複数の部品は、荷物用品が開放構成にある場合には第2の構成にすることができる。
【0032】
任意に、牽引ハンドルは、単一ポール構成を含んでもよい。
【0033】
任意に、牽引ハンドルは、枢動軸と共に、枢動軸に沿って、またはその近傍に延びる第1の延長可能なポールと、ヒンジの反対側の分割線の一部に沿って延びる第2の延長可能なポールとを有する二重ポール構成を含んでもよい。
【0034】
任意に、ハウジングは、第1及び第2シェル部の間の分割線を覆う中間パネルを含んでもよい。中間パネルは、第1及び第2のシェル部に枢動可能に接続された対向する横方向縁部を含んでもよい。牽引ハンドルは、中間パネルに一体化することができる。
【0035】
本開示の第5の態様によれば、ハウジングと、該ハウジングの底に接続された複数のスピナーホイールアセンブリと、該ハウジングの上側コーナーまたはその近傍に位置決めされた上側キャリーハンドルと、該ハウジングの横方向パネル上に位置決めされたサイドキャリーハンドルとを含む荷物用品が提供される。ハウジングは、対向する前パネル及び後パネル、対向する上パネル及び底パネル、並びに対向する左右パネルを画定することができる。複数のスピナーホイールアセンブリは、ハウジングの底パネルに接続されてもよい。第1の上側コーナー領域は、ハウジングの少なくとも上パネルと右パネルとの交点によって画定されてもよい。第1の上側キャリーハンドルは、第1の上側コーナー領域またはその近傍に配置されてもよい。第1のサイドキャリーハンドルは、ハウジングの右パネル上に配置されてもよい。
【0036】
任意に、荷物用品は、少なくとも上パネルと左パネルとの交点によって画定される第2の上側コーナー領域を含んでもよい。第2の上側キャリーハンドルは、第2の上側コーナー領域またはその近傍に配置されてもよい。第2のサイドキャリーハンドルは、ハウジングの左パネル上に配置されてもよい。
【0037】
任意に、各上側キャリーハンドルおよび各サイドキャリーハンドルは、ハウジングの前パネルと後パネルとの間の荷物の中心線に沿って配置されてもよい。
【0038】
任意に、各サイドキャリーハンドルは、ハウジングの上パネルと底パネルとの間の高さ方向に平行に延在してもよい。
【0039】
任意に、各上側キャリーハンドルおよび各サイドキャリーハンドルは、ハウジング内に画定されたそれぞれの凹部内に位置決めされてもよい。各上側キャリーハンドルおよび各サイドキャリーハンドルは、使用されないときにそれぞれの凹部内に格納されるように付勢されてもよい。
【0040】
任意に、各上側キャリーハンドルおよび各サイドキャリーハンドルは、ハウジングに接続された対向端部を有するグリップを含んでもよい。
【0041】
任意に、各上側キャリーハンドルは、各サイドキャリーハンドルに対して垂直に延在してもよい。
【0042】
本開示の第6の態様によれば、ハウジングと、ハウジングのシェル部を一緒に固定するクロージャ機構とを含む荷物用品が提供される。ハウジングは、ヒンジによって分割線で互いに枢動可能に接続された第1及び第2シェル部によって確定されてもよい。ハウジングは、前主面、後主面、及び前主面と後主面との間に延びる複数の副面を画定することができる。分割線は、ハウジングの前主面及び後主面に沿って延在してもよい。閉鎖機構は、第1及び第2シェル部を分割線で一緒に固定することができる。閉鎖機構は、前主面及び後主面のうちの1つの分割線の少なくとも一部に沿って、かつヒンジの反対側に配置されてもよい。
【0043】
任意に、複数の副面は、対向する上及び底の副面、並びに対向する左及び右の副面を含んでもよい。分割線は、上および底の副面に沿って延在してもよい。
【0044】
任意に、ヒンジは、後主面上に配置されてもよい。閉鎖機構は、前主面上に配置されてもよい。閉鎖機構は、前主面の中央に配置することができる。
【0045】
任意に、閉鎖機構は、ジップ閉鎖であってもよい。
【0046】
任意に、閉鎖機構は、ラッチであってもよい。ラッチは、ハウジング内に画定された凹部内に配置することができる。ハウジングは、第1シェル部と第2シェル部の両方に画定された凹部分を含み、凹部分が結合して第1及び第2シェル部が互いに接続されたときに凹部を画定するようにしてもよい。ラッチは、正方形の形状を含んでもよい。
【0047】
さらなる実施形態および特徴は、以下の説明の一部に記載されており、明細書の検討によって当業者に明らかになるか、開示された主題の実践によって学ぶことができるであろう。本開示の性質および利点のさらなる理解は、本開示の一部を形成する明細書および図面の残りの部分を参照することによって実現され得る。当業者は、開示の様々な態様および特徴のそれぞれが、いくつかの例において、または他の例において、開示の他の態様および特徴と組み合わせて、別々に有利に使用され得ることを理解するであろう。
説明は、以下の図面を参照してより完全に理解されるであろう。この図面では、構成要素は縮尺通りに描かれておらず、これらは本開示の種々の例として提示されるものであり、本開示の特徴の完全な説明と解釈すべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1】本開示のいくつかの例による荷物用品の正面等角図である。
図2図1の荷物用品の後部等角図であり、格納位置に格納可能な牽引ハンドルを示す図である。
図3図1の荷物用品の後部等角図であり、伸長された牽引ハンドルを示す図である。
図4】開放構成における荷物用品の等角図であり、内部キャリーハンドル及び調整可能な仕切りシステムを示す図である。
図5図4の線5-5に沿って取られた内部キャリーハンドルの断面図である。
図6】開放構成における荷物用品の別の等角図であり、調整可能な仕切りシステムを示す図である。
図7】本開示のいくつかの例に従った、第1の搬送位置における付加的な荷物用品の等角図である。
図8図7の荷物用品の別の等角図であり、荷物用品を第2の搬送位置に示す図である。
図9】本開示のいくつかの例に従った、ヒンジの近くに一体化された単極格納式牽引ハンドルを備えた追加の荷物用品の背面等角図である。
図10】本開示のいくつかの例に従った、荷物用品の正面と背面の主面との間を橋渡しするデュアルポール格納式牽引ハンドルを備えた追加の荷物用品の正面等角図である。
図11】本開示のいくつかの例に従った、ヒンジングハンドルを備えたデュアルポール格納式牽引ハンドルを備えた付加的な荷物用品の背面等角図である。
図12】開放構成における図11の荷物用品の等角図である。
図13】本開示のいくつかの例に従った、第1および第2の荷物シェルを互いにヒンジで連結するパネルに一体化された格納式牽引ハンドルを備えた追加の荷物用品の背面等角図である。
図14】開放構成における図13の荷物用品の等角図である。
図15】本開示のいくつかの例による付加的な荷物用品の正面等角図である。
図16図15の荷物用品の背面等角図である。
図17】開放構成における図15の荷物用品の等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
本開示によれば、前および後の主面に沿って分割される荷物用品が提供される。荷物用品は、前主面、後主面、及び前主面と後主面との間に延びる複数の副面を画定するハウジングを含むことができる。前および後の主面は、複数の各副面より大きな幅寸法を備える。ハウジングは、ハウジングの前及び後の主面に少なくとも部分的に沿って延びる分割線で互いに枢動可能に接続された第1及び第2シェル部によって画定され得る。第1及び第2シェル部は、ハウジングの後主面に位置決めされたヒンジによって互いに枢動可能に連結されてもよい。荷物用品は、便宜上、内部キャリーハンドル、ハウジングの後主面上のヒンジに沿って延びる格納式牽引ハンドル、ハウジングの上面と横方向面との交点に位置決めされた1つまたは複数のキャリーハンドル、およびハウジングの主面の1つで、ヒンジの反対側に位置決めされル閉鎖機構の任意の組み合わせまたはサブセットを含む他の特徴を含んでもよい。上記のそれぞれについては以下に詳述する。
【0050】
図1図4は、本開示のいくつかの例による典型的な荷物用品100を示す。荷物用品100は、ユーザの荷物を運ぶ内部収容容積104を画定する複数の壁又はパネル(以下、便宜上、制限を意図せずに「パネル」という)から形成されたハウジング102を含む。一例では、ハウジング102は、対向する前パネル110及び後パネル112と、前パネル110及び後パネル112の間に延在する複数の側部パネルとから形成されてもよい。例えば、荷物用品100は、対向する上パネル120及び底パネル122、並びに前パネル110及び後パネル112の間に延在する対向する左パネル130及び右パネル132を含むことができる。コーナー領域140は、任意の2つ又は3つの隣接するパネルの交差によって画定され得る。例えば、任意の3つの隣接するパネルの交点によって形成されるコーナーは、「コーナー領域」とみなされ得る。また、任意の2つの隣接するパネルの交差によって形成される縁部も、「コーナー領域」とみなすことができる。荷物用品100は、少なくとも上パネル120と右パネル132との交差によって画定される第1の上側コーナー領域142を含んでもよい。第2の上側コーナー領域144は、少なくとも上パネル120と左パネル130との交点によって画定されてもよい。
【0051】
種々のパネルは、ハウジング102の所望のサイズおよび形状を提供するように構成または配置されてもよい。図1に示されるように、様々なパネルは、ハウジング102の高さH、幅W、および深さDを提供するように寸法決めされ、成形されてもよい。ハウジング102の高さHは、上パネル120と底パネル122との間の距離として定義することができる。ハウジング102の幅Wは、左及び右パネル130、132の間の距離として定義することができる。同様に、ハウジング102の深さDは、前パネル110と後パネル112との間の距離として定義することができる。パネルは、荷物用品100が、少なくとも図1に示すように、幅が広く、深さよりも幅が広くなるような寸法及び形状とすることができる。ハウジング102の他の寸法および形状が考えられ、図示および説明される例は、説明の目的のためだけである。
【0052】
図1~3を参照すると、ハウジング102は、荷物用品100の対向する主面と、主面間に延在する複数の副面とを画定することができる。例えば、ハウジング102の前パネル110および後パネル112は、前および後の主面160、162を画定することができる。同様に、ハウジング102の上パネル120及び底パネル122は、上及び底の副面164、166を画定することができ、ハウジング102の左及び右のパネル130、132は、左右の副面168、170を画定することができる。各面には、高さと幅が含まれる。前主面160および後主面162の高さおよび幅は、一般に、ハウジング102の高さHおよび幅Wにそれぞれ対応する。左右の副面168、170の高さ及び幅は、一般に、ハウジング102の高さH及び深さDにそれぞれ対応する。上および底の副面164、166の高さおよび幅は、それぞれ、ハウジング102の幅Wおよび深さDに対応する。本明細書に記載されるように、前および後の主面160、162は、ハウジング102が深さよりも幅広くなるように、最大幅を含む。いくつかの例では、ハウジング102が幅よりも高いように、上および底の副面164、166の高さは、左右の副面168、170の高さよりも小さい。代替例では、上及び底の副面164、166の高さは、ハウジング102が高さよりも幅広になるように、左右の副面168、170の高さよりも大きくすることができる。
【0053】
図1図4に示された荷物用品100は、直立スピナーハードサイドケースであるが、ソフトサイドスピナーケース、容器、バックパック、ダフルバッグ、財布等を含む任意のタイプの荷物用品であってもよい。図示されるように、荷物用品100は、第1シェル部180と、分割線184によって画定される第2シェル部182とを含む。分割線184は、前主面160及び後主面162、並びに荷物用品100の上及び底の副面164、166に沿って延在する。一例では、分割線184は、左右の副面168、170に実質的に平行な直線に延びている。他の例では、分割線184は、面の任意の1つまたは複数の上に異なる方法で延在してもよい。例えば、分割線184は、後主面162、及び上及び底の副面164、166を直線的に横切って延在してもよく、前主面160を非直線的に横切って延在してもよい。さらなる例では、分割線は、荷物用品100の左右の副面168、170に対して曲線(1回又は複数回)、ジョグ、鋸歯状の形状を形成するか、又は角度をなして延びることができる。
【0054】
第1及び第2のシェル部180、182は、それぞれ、右及び左のシェル部又は半分であってもよく、互いに同様の寸法とすることができ、又はシェル部の1つは、より大きな又はより小さな内容積を含むような寸法とすることができる。図示されるように、第1及び第2のシェル部180、182の各々は、荷物用品100の1つ以上のパネルによって規定されてもよい。例えば、第1シェル部180は、右パネル132と、前、後、上、および底パネル110、112、120、122の少なくとも一部とによって画定されてもよい。この例では、第2シェル部182は、左パネル130と、ハウジング102の前、後、上、および底パネル110、112、120、122の残りの部分とによって画定されてもよい。各シェル部は、分割線184に周囲リム190を含んでもよい。周囲リム190は、荷物用品100が閉じられたときに互いに当接することができる。いくつかの例では、各シェル部180又は182は、それぞれの周囲リム190に沿ったエッジピース196を含むことができる。エッジピース196は、荷物用品100の所望の美的及び/又は機能的特性を提供することができる。例えば、エッジピース196は、以下に説明するように、荷物用品100の閉鎖を容易にすることができる。エッジピース196はまた、縫製ライン、及び/又は何らかの不完全性を隠し、第1及び第2のシェル部180,182の間のはっきりとした外観及び/又は明確なインターフェースを提供するために、周囲リム190を縁取ることができる。
【0055】
荷物用品100は、ハード側面の荷物ケースとして図示されているが、ハード側面及びソフト側面の材料の多くの組み合わせから形成することができる。例えば、ハウジング102は、ハード側面材料から成形されてもよく、又は、ハード側面材料とソフト側面材料(「ハイブリッド」構造として知られる)との組み合わせから形成されてもよい。いくつかの例では、ハウジング102は、本明細書に記載されるように、垂直分割線184を可能にするように適切に構成されたフレーム構造によって支持されるソフト側材料で完全に形成されてもよい。ハード側面材料は、特に、熱可塑性材料(自己強化または繊維強化)、ABS、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリスチレン、PVC、ポリアミド、PTFE、または二軸性のポリプロピレンであってもよい。ソフト側材料は、とりわけ、ナイロン、キャンバス、ポリエステル、レザー、PVC、ポリプロピレン、ポリエチレン、及び/又はPTFEであってもよい。
【0056】
少なくとも図2及び図4を参照すると、荷物用品100は、閉鎖構成(荷物用品100の後主面162を示す図2参照)と開放構成(図4参照)との間で移動することができる。閉鎖構成では、第1及び第2のシェル部180、182は、互いに隣接して配置することができ、一例では、それぞれの周囲リム190が係合して、荷物用品100の内部収容容積104内に属する使用者の荷物を囲むように配置することができる。一例では、それぞれの周囲リム190は、それぞれ、周囲の少なくとも一部に沿って、互いに適合する形状を有し、閉鎖時に周囲リム190の構造的性能を高めるために、舌状部および溝構造のような、対応する重複または連動構造を形成してもよい。対応する形状は、周囲リム190の全長に沿って、又は各周囲リム190の単一の部分に沿って、又は各周囲リム190の複数の部分に沿って延在してもよい。
【0057】
開放構成では、第1及び第2のシェル部180、182を互いに対して再方向付けして、使用者が荷物用品100の内部にアクセスできるようにすることができる。一例では、第1及び第2のシェル部180、182の向きを変更して(図4において)各周囲リム190によって形成されるそれぞれの開口部は上方を向き、ユーザが比較的大きく深い収容容積104または各シェル部180、182に容易にアクセスできるようにする。第1および第2のシェル部180、182を開放構成と閉鎖構成との間で選択的に移動させることを可能にするために、第1および第2のシェル部180、182は、ヒンジ210または同様の機構によって互いに枢動可能に取り付けられてもよい。このような例では、第1及び第2のシェル部180、182は、ヒンジ210の周りを互いに向かって又は向かい合って枢動されて、荷物用品100をそれぞれ選択的に閉鎖又は開放することができる。図4に示すように、開位置にあるとき、荷物用品100の後主面162は2つの部分に分割され、これらの部分は互いに当接して、第1及び第2のシェル部180、182の互いに対する再配向を制限することができる。
【0058】
図2に示すように、ヒンジ210は、分割線184の少なくとも一部に沿って、後パネル112上などの第1および第2のシェル部180、182の間に画定されてもよい。ヒンジ210は、一例では、完全に閉じた状態から完全に開いた状態までの第2シェル部182に対する第1シェル部180の、ヒンジ210の軸を中心とした回転によるような、選択的位置決めを可能にするように配置された多くの構成を含んでもよい。例えば、ヒンジ210は、その長さに沿って対向する縁部212によって画定され得、各縁部212は、ハウジング102のそれぞれのシェル部に接続される。より具体的には、ヒンジ210の一方の縁部212は、第1のシェル部180の周囲リム190に接続されてもよく、ヒンジ210の他方の対向する縁部212は、第2のシェル部182の周囲リム190に接続されてもよい。ヒンジ210の対向縁部212の各々は、1つまたは複数の中間要素を介して、それぞれの周囲リム190に直接または間接のいずれかで接続されてもよい。例えば、図5に図示されるように、ヒンジ210の対向縁部212は、第1および第2シェル部180、182の周囲リム190に沿って延在するエッジピース196に接続されてもよい。いくつかの例では、対向縁部212は、第1及び第2シェル部180、182の周囲リム190と一体的に、又は少なくとも部分的に一体的に形成されてもよい。特定の用途に応じて、ヒンジ210は、織物片、ゴム片、ピアノヒンジ、リビングヒンジ、離間した離散ヒンジ、ジッパー構造、エラストマー材料からなる関節継手、または第1および第2のシェル部180、182の間の相対的移動を可能にする他の適切な構造の任意の数または組み合わせを含んでもよい。このような相対移動は、固定ピボット軸を中心とする純粋な回転を含んでもよく、あるいは、平行移動または他の相対移動と組み合わされたピボット軸を中心とする回転を含んでもよい。
【0059】
図1乃至図4を参照すると、荷物用品100は、荷物用品100を支持面(例えば、地面)に対して支持するために、1つまたは複数の支持部材220を含むことができる。支持部材220は、足、固定ホイールアセンブリ、スピナーホイールアセンブリ、またはこれらの任意の組合せであってもよいが、ハウジング102の任意の適切なパネル、例えば少なくとも底パネルに少なくとも1つの例を接続させてもよい。図示のように、荷物用品100は、4つの支持部材220を含むことができる。このような例では、荷物用品100は、第1シェル部180及び第2シェル部182のそれぞれに接続された2つの支持部材220を含むことができる。荷物用品100は、支持面を横切って移動するために、ユーザによって支持部材220のうちの2つの上に傾斜させることができる。荷物用品100の前主面160、後主面162に沿った分割線の配置により、荷物用品100は、第1及び第2のシェル部180、182の各々の1つの支持部材220によって支持面を横切って横断することができる。
【0060】
支持部材220は、ハウジング102の任意の適切な部分、例えば、底パネル122に沿ったコーナー領域140又はその近傍に接続されてもよい。例えば、第1シェル部180に接続された支持部材220は、前パネル110、右パネル132、および底パネル122の交点によって、および後パネル112、右パネル132、および底パネル122の交点によって画定されるコーナー領域140で、またはその近傍で接続されてもよい。同様に、第2シェル部182に接続された支持部材220は、前パネル110、左パネル130、および底パネル122の交点によって、および後パネル112、左パネル130、および底パネル122の交点によって画定されるコーナー領域140で、またはその近傍で接続されてもよい。
【0061】
引き続き図1~4を参照すると、荷物用品100は、複数の運搬ハンドル230及び/又は格納式牽引ハンドル232を含むことができる。例えば、荷物用品100は、ハウジング102の上パネル120の少なくとも一部に接続された1つまたは複数の上側キャリーハンドル240を含むことができる。上側キャリーハンドル240は、ハウジング102の上側コーナーのうちの少なくとも1つに配置することができ、ハウジング102の上側コーナーのうちの少なくとも2つに配置することができる。上側コーナーは、一例では、対向する上側コーナーであってもよい。同様に、荷物用品100は、ハウジング102の各左右パネルに接続された1つまたは複数のサイドキャリーハンドル242を含むことができる。サイドキャリーハンドル242は、ハウジング102の少なくとも1つの側面に配置することができる。以下でさらに完全に説明するように、上側キャリーハンドル240及びサイドキャリーハンドル242は、ユーザが携帯しているときに、荷物用品100の操縦性を容易にするように配置することができる。例えば、上側キャリーハンドル240及びサイドキャリーハンドル242は、階段の上り等の障害物の周りでの荷物用品100の運搬を容易にするように配置することができる。
【0062】
図2および図3を参照すると、牽引ハンドル232は、格納位置(図2参照)と伸長位置(図3参照)との間で移動可能であってもよい。図2に示すように、格納された位置において、牽引ハンドル232のグリップ252は、少なくとも部分的にハウジング102の中に引っ込んだり、その方向に引っ込んだりするように、ハウジング102の近くかその近くに配置されてもよい。牽引ハンドル232の格納位置への後退は、荷物用品100の全体寸法を減少させ得る。例えば、牽引ハンドル232は、荷物用品100の全体的な大きさを減少させて、比較的小さな空間における荷物用品100の収納及び/又は位置決めを容易にするために、格納位置に移動させることができる。図3に示すように、伸長された位置では、牽引ハンドル232のグリップ252をハウジング102から離すように移動させることができる。牽引ハンドル232の伸長により、ユーザは、必要に応じて、荷物用品100を支持面にわたって横断させることができる。例えば、使用者は、牽引ハンドル232の操作を通して、荷物用品100を支持面にわたって押したり、引いたり、スピンさせたり、傾けたり、または他の方法で操縦することができる。
【0063】
牽引ハンドル232は、牽引ハンドル232の格納位置と伸長位置との間の移動を容易にする多くの構成を含むことができる。例えば、牽引ハンドル232は、1つまたは複数の延長可能なチューブまたはポール250と、それに接続されたグリップ252とを含んでもよい。各ポール250は、牽引ハンドル232が伸縮することを可能にするために、1つまたは複数の伸縮チューブを含んでもよい。一例では、牽引ハンドル232は、単一ポール構成を含む。把持部と呼ぶことができるグリップ252は、ポール250及びグリップ252がL字形又はT字型を画定するように、ポール250の遠位端から延在してもよい。なお、図2および図3に示される例は単なる例示であり、牽引ハンドル232は、デュアルポール構成(図10図14参照)などの多くの構成を含んでもよい。図示のように、グリップ252は、分割線184と実質的に平行に延在してもよい。例えば、グリップ252は、分割線184と同方向に延びるか、または平行に延びるか、または平行な関係で分割線184から離間することができる。このような例では、グリップ252は、ハウジング102の上パネル120上に少なくとも部分的に延在してもよい。
【0064】
一例では、牽引ハンドル232は、ハウジング102の後パネル112に沿ってヒンジ210の近くまたはその位置に配置されてもよい。例えば、牽引ハンドル232は、ヒンジ210から第1シェル部180または第2シェル部182のいずれかにオフセットされていてもよい。あるいは、牽引ハンドル232は、以下により詳細に説明するように、ヒンジ210内に一体化されてもよく、および/または少なくとも部分的にヒンジの軸を画定してもよい。
【0065】
特定の用途に応じて、牽引ハンドル232は、荷物用品100の後パネル112の外側に沿って整列させることができる。あるいは、牽引ハンドル232を後パネル112に沿って整列させることもできるが、ハウジング102の内側に配置することもできる。このような例では、牽引ハンドル232は、機械的締結具258、非機械的機構(例えば、接着剤、溶接など)などによってハウジング102に固定されてもよい。
【0066】
いくつかの例では、ハウジング102は牽引ハンドル232の少なくとも一部を収容するように構成することができる。一例として、図3に示すように、牽引ハンドル232のグリップ252を少なくとも部分的に受け入れるために、凹部264をハウジング102内に画定することができる。牽引ハンドル232が格納位置に配置されたとき。凹部264は、ハウジング102の少なくとも上パネル120内に画定されてもよい。いくつかの例では、凹部264は、上パネル120と後パネル112との交点によって画定されるコーナー領域140の一部に画定されてもよい。更に、又は代替的に、凹部264は、少なくとも後パネル112内に画定されてもよい。特定の用途に応じて、凹部264は、第2のシェル部のように、ハウジング102のシェルのうちの1つに画定されてもよい。代替例では、凹部分266は、第1及び第2のシェル部180、182が互いに接続されたときに凹部分266が結合して凹部264を画定するように、第1のシェル部180及び第2のシェル部182の両方に画定されてもよい(例えば、図9及び図10参照)。図2に示すように、凹部264は、輸送中にグリップ252が引っかかったり巻きついたりする可能性を減らすために、ハウジング102内に牽引ハンドル232のグリップ252が位置するように配置されてもよい。例えば、牽引ハンドル232がその格納位置に配置されたときに、グリップ252は、ハウジング102の外側と実質的に面一または面一以下、またはわずかに面一以上で凹部264内に位置する。
【0067】
図1~4を参照すると、荷物用品100は、第1シェル部180と第2シェル部182とを互いに選択的に固定するために閉鎖機構280を含んでもよい。閉鎖機構280は、第1シェル部180と第2シェル部182との間の分割線184に沿って、又はそれに隣接して配置されて、シェル部180、182の各々と係合し、荷物用品100の開閉のための選択的作動を可能にしてもよい。閉鎖機構280は、ラッチのような個別の機構であってもよく、あるいは、ジッパーのような分割線184の長さの少なくとも一部に沿って配置された連続閉鎖機構であってもよい。開放構成では、閉鎖機構280は、第1のシェル部180および第2のシェル部182が、部分的にオープンしてから完全にオープンするまでの任意の量に対して互いに枢動することを可能にするのに十分な分割線184の長さに沿って離脱する。1つの例では、閉鎖機構280がジッパーである場合、閉鎖機構280は、前主面160、上副面164、および底副面166の全体に沿って離脱され、これによって、第1および第2シェル部180、182が、ヒンジを中心として互いに移動することが可能になる。閉鎖構成では、閉鎖機構280は、第1シェル部180と第2シェル部182との間の相対的移動を制限するために、分割線184の長さの少なくとも一部に沿って係合される。
【0068】
閉鎖機構280は、任意の適切な閉鎖装置またはシステムであってもよい。例えば、閉鎖機構280は、ジップクロージャー282またはアタッチメントであってもよい。このような例では、ジッパーテープ284は、第1シェル部180及び第2シェル部182のそれぞれの周囲リム190に接続されてもよい。幾つかの例では、ジッパーテープ284は第1及び第2のシェル部180、182の周囲リム190に沿って延在するエッジピース196に接続することができる。一例では、閉鎖機構280は、第1シェル部180及び第2シェル部182の少なくとも3つの縁部に沿って延在してもよく、ヒンジ210は、第1及び第2シェル部180、182の残りの縁部上に配置される。加えて、閉鎖機構280は、第1および第2のシェル部180、182の残りの縁部上に分割線184の長さの一部を延在してもよく、ヒンジ210は、残りの縁部上の分割線184の長さのバランスに沿って延在してもよい。別の例では、閉鎖機構280は、前パネル110に沿うように、ヒンジ210に対向する第1および第2のシェル部180、182の少なくとも縁部に沿って配置されてもよい。
【0069】
図1~4は、ジップ閉鎖体282を図示しているが、他のタイプの閉鎖装置が考えられる。一例として、1つまたは複数のラッチ290は、分割線184(図7図8、および図10参照)に沿って間隔を置いて配置されてもよい。図7及び図8に示すように、閉鎖機構280は、ハウジング102の前主面160内に位置する単一ラッチ290を含むことができる。このようにして、閉鎖機構280は、ヒンジ210の反対側の主面上に配置されてもよい。このような構成の1つでは、ラッチ290は、荷物用品100の重量の下でスナップ式に閉じられてもよい。例えば、荷物用品100が部分的に開放された構成で支持面に対して配置される場合、荷物用品100の重量は(荷物がカラであっても、ユーザの荷物が収容されていても)、第1及び第2のシェル部180、182を互いに向かって枢動させて、第1及び第2のシェル部180、182を互いにラッチするように付勢することができる。より具体的には、部分的に開放された荷物用品100が、その後パネル112が支持面側に位置する状態で、支持面に対して位置決めされると、荷物用品100の重量は、第1及び第2のシェル部180、182を互いに対して枢動させる傾向の、ヒンジ210を中心としたモーメントアームを作り出すことができる。
【0070】
一例では、ラッチ290は、第1及び第2のシェル部180、182が互いに係合すると、自動的に係合することができる。例えば、ラッチ290は、シェル部180または182のうちの1つに固定されてもよいが、ラッチ290の先端に画定されるようなフックを含んでもよい。このような例では、他のシェル部180または182は、その上に画定された段差(ランプ)を含んでもよい。第1および第2のシェル部180、182が一緒になったとき、ラッチ290のフックは、対向するシェル部180または182のランプに固定されてもよい。 例えば、ラッチ290のフックは、段差およびフックの固定部分が互いに係合してロックするまで、段差の上方、下方、または周囲を移動することができる。ラッチ290を解放するために、ラッチ290は、ユーザによって持ち上げられて、フックを段差から解放することができる。ラッチ290は、オーバーセンター構成(over-center configuration)又はスプリング戻り止め構成のような他の構成を含むことができる。
【0071】
いくつかの例では、ラッチ290は、ハウジング102の前パネル110内に画定された凹部294内に配置されてもよい。より具体的には、凹部分296は、第1および第2のシェル部180、182の両方において、分割線184に沿って画定されてもよく、これにより、凹部分296が結合して、第1および第2のシェル部180、182が互いに接続されたときに、凹部294を画定する。荷物用品100が閉じられると、ラッチ290は、第1及び第2のシェル部180、182の凹部分296内に配置されてもよい。荷物用品100が開放されると、ラッチ290は外れ、第1及び第2のシェル部180、182のうちの1つの凹部分296内に少なくとも部分的に位置することができる。このような例では、荷物用品100が閉じられると、ラッチ290は、第1及び第2のシェル部180、182の他方の凹部分296内に延びて、第1及び第2のシェル部180、182を互いに固定することができる。いくつかの例では、ラッチ290の部分は、荷物用品100が開いたときに互いに分離することができ、ラッチ290の少なくとも1つの部分は、第1シェル部180の凹部分296内に位置決めされ、ラッチ290の少なくとも別の部分は、第2シェル部182の凹部分296内に位置決めされる。荷物用品100が閉じられると、ラッチ290の部分が結合して、第1及び第2のシェル部180、182を互いにロックすることができる。いくつかの例では、凹部294は、ラッチ290が、荷物用品100がその閉鎖構成に配置されたときに、ハウジング102の外部とほぼ同一平面、同一平面よりわずかに下方、またはわずかに同一平面より上方に位置するように配置されてもよい。これは、輸送中にラッチ290が引っ掛かったり、巻き付いたりするリスクを軽減するのに役立つ。
【0072】
図4は、開放構成における荷物用品100の等角図であり、内部キャリーハンドルを示す。図5図4の線5-5に沿った内部キャリーハンドルの断面図である。図4及び図5を参照すると、荷物用品100は、開放構成で配向されたときに荷物用品100のユーザによる操作を容易にするために、内部キャリーハンドル310を含むことができる。例えば、内部キャリーハンドル310のユーザによる操作は、荷物用品100が開いているときに、ユーザが荷物用品100を持ち上げたり、持ち運んだり、さもなければ移動させることを可能にすることができる。内部キャリーハンドル310は、開放構成に配置されたときに、荷物用品100を地面からベッド、テーブル、又は他の上方表面上の上昇位置へ、又はその逆に移動させるような、ユーザが荷物用品100を所望に応じて移動させることができる。内部キャリーハンドル310は、荷物用品100を閉じる必要なく、開いた状態で荷物用品100の移動を容易にすることができる。内部キャリーハンドル310によって、開放された荷物用品100を持ち上げることは、伝統的な荷物ケースが開放構成のときに動かされた場合に起こるような、荷物用品100がさらに開放された状態又は閉鎖位置に倒れることなく、達成され得る。これは、後主面162の一部が互いの面で当接することによって達成される。互いに向かい合う第1および第2のシェル部180、182のさらなる回転(開放)を制限する。
【0073】
引き続き図4及び図5を参照すると、内部キャリーハンドル310は、快適で人間工学的な方法で荷物用品100のユーザによる操作を可能にすることができる。例えば、内部キャリーハンドル310は、開放された荷物用品100の重心の上方に配置することができる。一例として、内部キャリーハンドル310は、開放された荷物用品100の中央に配置されてもよい。図5に最もよく示されているように、内部キャリーハンドル310は、第1及び第2のシェル部180、182の間の分割線184の一部の上方に配置することができる。いくつかの例では、内部キャリーハンドル310は、第1および第2シェル部180、182を互いに枢動可能に接続するヒンジ210の上方に配置されてもよい。特定の用途に応じて、内部キャリーハンドル310は、ハウジング102の上パネル120及び底パネル122のうちの1つにより近くに配置されてもよい。いくつかの例では、内部キャリーハンドル310は、第1及び第2シェル部180、182の間の分割線184の長さに沿った異なる位置に配置された複数のキャリーハンドルを含んでもよい。内部キャリーハンドル310は、ハンドル310が横たわる分割部184の部分に平行に延在してもよい。
【0074】
内部キャリーハンドル310は、多くの構成を含み得る。例えば、内部キャリーハンドル310は、第1シェル部180及び第2シェル部182の両方に接続されてもよい。図示されるように、内部キャリーハンドル310は、基部316を含んでもよい。ヒンジ210を覆うトリムエッジであってもよい基部316は、第1シェル部180および第2シェル部のそれぞれの周囲リム190の一部に沿って接続されてもよい。 このような例では、基部316は、荷物用品100が完全に開くことを可能にするのに十分な寸法(例えば、長さ、幅、厚さなど)を含んでもよい。いくつかの例では、基部316は、荷物用品100の完全に開いた構成を規定するような大きさにすることができる。例えば、基部316は、第1のシェル部180およびその下方の第2のシェル部182の一部と接触し、第1及び第2のシェル部180、182のさらなる開放を制限するように寸法決めされてもよい。基部316は、その繰り返し変形を可能にするために弾性であってもよい。例えば、基部316は、ナイロン、キャンバス、ポリエステル、レザー、PVC、ポリプロピレン、ポリエチレン、及び/又はPTFEのようなソフト側材料から形成することができる。
【0075】
引き続き図4および図5を参照すると、内部キャリーハンドル310は、ユーザの片手または両手で握ることができるグリップ320を含んでもよい。グリップ320は、その間の長さを規定する対向端部322を含む。いくつかの例では、グリップ320の対向端部322は、基部316に接続されてもよい。代替例では、グリップ320の対向端部322は、第1及び第2のシェル部180、182の一方又は両方などのハウジング102に接続されてもよい。このような例では、内部キャリーハンドル310は他の要素がなく、グリップ320によってのみ規定されてもよい。上述した例は、単なる例示の目的であり、荷物用品100は、荷物用品100が横たえられて開放構成にあるときに、使用者が荷物用品100を持ち上げる、運ぶ、又は他の方法で移動させることができるように、ハウジング102の内部に配置されたキャリーハンドルを備えた多くの構成を含んでもよい。内部キャリーハンドル310を介した荷物用品100の快適な及び/又は人間工学的な操作を可能にするために、グリップ320は、分割線184の一部及び/又は第1及び第2のシェル部180、182の間のヒンジ210の上方のように、開放された荷物用品100の重心より上方に配置することができる。いくつかの例では、グリップ320の長さは、グリップ320を2つの手で把持できるようにするのに十分であってもよい。
【0076】
図4は、ユーザが1つまたは複数のシェル部の収容容積を調節することを可能にする調節可能な仕切りシステムを部分的に示す等角図である。図6は、調節可能な仕切りシステムを部分的に示す別の等角図である。図4及び図6を参照すると、荷物用品100は、調節可能な仕切りシステム350を含んでもよい。仕切りシステム350は、調整アセンブリ352および1つまたは複数の仕切り354を含んでもよい。仕切り354は、内部収容容積104を複数の収容区画に分割することができる。第1シェル部180および第2シェル部182のうちの少なくとも1つは、その中に仕切り354を含んでもよい。仕切り354は、中心部分360と、中心部分360に支持及び/又は構造を提供する周辺フレーム362とを含んでもよい。周囲フレーム362は、例えばワイヤループフレームであって、中央部分360に張力を加えることができる。
【0077】
図10に示すように、中央部360は、洗濯バッグ、ガーメントバッグ、旅行オーガナイザー、トイレタリーバッグまたはオーガナイザーなどを画定するなど、多くの構成を含んでもよい。仕切り354はまた、別個のフレームを必要としない比較的剛性の高い材料のパネルであってもよく、また、それに固定される、洗濯袋、ガーメントバッグ、旅行オーガナイザー、トイレタリーバッグなどを形成する追加の軟袋部分を含んでもよい。図示された例は、非限定的であり、中心部分360は、とりわけ、メッシュ及び/又は周囲フレーム362に接続されたストラップ又は一連のストラップであってもよい。特定の用途に応じて、中央部360は、シェル開口部の全領域をカバーする場合とカバーしない場合がある。
【0078】
いくつかの例では、第1シェル部180及び第2シェル部182のそれぞれは、仕切り354を含んでもよい。例えば、図6に示すように、荷物用品100は、第1シェル部180内の第1仕切り370と、第2シェル部182内の第2仕切り372とを含むことができる。特定の用途に応じて、第1仕切り370は、同一でない場合には、第2仕切り372と類似してもよい。代替例では、第1の仕切り370は、必要に応じて第2の仕切り372とは異なるように構成されてもよい。
【0079】
引き続き図4および図6を参照すると、各仕切り354は、1つまたは複数の調整アセンブリ352に接続されてもよい。本明細書に記載されるように、各調整アセンブリ352は、ハウジング102内の接続された仕切り354の選択的移動を可能にしてもよい。特に、各調整アセンブリ352は、ユーザがハウジング102内の接続された仕切り354を移動させて、必要に応じて仕切り354を位置決めすることを可能にしてもよい。いくつかの例では、各調整アセンブリ352は、荷物用品100が開いているときに、使用者が接続された仕切354を、仕切の下の収容容積を減少させるために下方へ、又は仕切の下の収容容積を増加させるために上方へ、又はハウジング102の小さな面に向かって、又は離れるように移動させることができる。
【0080】
図6に示すように、第1シェル部180は、第1の複数の調整アセンブリ380を含んでいてもよく、第1の仕切り370は、それに接続されている。第1の複数の調整アセンブリ380は、第1の仕切り370を、右パネルに向けて(収容容量を減少させる)または右パネルから離れる(収容容量を増加させる)方向にユーザが位置決めすることを可能にしてもよい。 このような構成により、ユーザは、必要に応じて第1シェル部180内の収容容積を変えることができる。例えば、ユーザは、第1の仕切り370を右パネル132から離して移動させて、第1シェル部180内の収容容積を増大させて、例えば、比較的大量のユーザの荷物を収容することができる。同様に、ユーザは、第1の仕切り370を右パネル132に向かって移動させて、例えば、比較的少量のユーザの荷物を収容するように、第1シェル部180内の収容容積を減少させることができる。加えて、又は代替的に、ユーザは、第1の仕切り370を右パネル132に向かって移動させて、第1の仕切り370と右パネル132との間にあるユーザの荷物に対して第1の仕切り370を押し付けることができ、これは、例えば、輸送中にユーザの荷物がずれることを制限するのに有益であり得る。
【0081】
第2シェル部182は、第1シェル部180と同様に構成されてもよい。特に、第2シェル部182は、第2の複数の調整アセンブリ384を含んでいてもよく、第2の仕切り372は、それに接続されている。第2の複数の調整アセンブリ384は、左パネル130に向かって、またはそれから離れてユーザによる第2の仕切り372の位置決めを可能にしてもよい。そのような構成により、ユーザは、必要に応じて第2シェル部182内の収容容積を変えることができる。例えば、ユーザは、第2の仕切り372を左パネル130から離れて移動させて、第2シェル部182内の収容容積を増加させ、例えば、比較的大量のユーザの荷物を収容することができる。同様に、ユーザは、第2の仕切り372を左パネル130に向かって移動させて、第2シェル部182内の収容容積を減少させることができ、例えば、比較的少量のユーザの荷物を収容することができる。更に、又は代替的に、ユーザは、第2の仕切り372を左パネル130に向かって移動させることができ、第2の仕切り372と左パネル130との間に位置するユーザの荷物に対して第2の仕切り板372を押し付ける。
【0082】
従来の荷物ケースとは異なり、本開示の構成は、仕切り354をハウジング102の左/右パネルに向かって(主面に向かって長手方向ではなく)横方向に移動させ、閉じた状態及び直立状態にあるときに荷物用品100の幅Wに対して相対的に移動させることを可能にする。これにより、ユーザは、正面及び背面のみではなく、直立した荷物ケースの長い寸法(幅W)に沿ってユーザの属する荷物の重量を分配することができる。このような構成により、荷物用品100は、より安定し、前方又は後方に転倒しにくくなる。
【0083】
図7は、第1の搬送位置における荷物用品100の等角図である。図8は、第2の搬送位置における荷物用品100の等角図である。図7及び図8を参照すると、荷物用品100の操縦性を容易にするために、牽引ハンドル230を配置することができる。図示のように、荷物用品100は、一対の上側キャリーハンドル240と、一対のサイドキャリーハンドル242とを含んでもよい。より具体的には、荷物用品100は、第1の上隅領域142に、又はその近傍に配置された第1の上側キャリーハンドル510と、第2の上隅領域144に、又はその近傍に配置された第2の上側キャリーハンドル512とを含んでもよい。図示するように、第1および第2の上側キャリーハンドル510、512は、ハウジングの深さDに平行なように、前パネル110と後パネル112との間に延在してもよい。 特定の用途に応じて、第1および第2の上側キャリーハンドル510、512は、ハウジング102の前および後パネル110、112の両方まで延在するなど、ハウジング102の深さD全体を延在してもよい。キャリーハンドル510、512は、ハウジング102の深さD全体を延在する長さを有するグリップ部を含んでもよいが、グリップの長さは、短くてもよく、ハウジング102の深さD全体を延在していなくてもよい
【0084】
引き続き図7及び図8を参照すると、荷物用品100はハウジング102の、右パネル132上に配置された第1のサイドキャリーハンドル520と、左パネル130上に配置された第2のサイドキャリーハンドル522とを含んでもよい。図示のように、第1および第2のサイドキャリーハンドル520、522は、ハウジング102の高さHに平行なように、上パネル120と底パネル122との間の方向に長さ方向が延在してもよい。このようにして、第1および第2のサイドキャリーハンドル520、522は、第1および第2の上側キャリーハンドル510、512に対して垂直に延在してもよい。本明細書に記載されるように、「垂直」とは、互いに対して75~90度、約90度、または90~105度を意味する。いくつかの例では、第1および第2のサイドキャリーハンドル520、522の両方またはいずれか1つは、前パネル110と後パネル112との間でハウジング102の垂直中心線に沿って配置されてもよい。例えば、第1および第2のサイドキャリーハンドル520、522の両方またはいずれか1つは、ハウジング102の前および後パネル110、112から等距離に離間されていてもよい。さらにまたは代替的に、第1および第2のサイドキャリーハンドル520、522の両方またはいずれか一方は、ハウジング102の上パネル120と底パネル122との間に中心を合わせることができる。
【0085】
上側キャリーハンドル240およびサイドキャリーハンドル242は、互いに同様に構成されてもよい。例えば、各キャリーハンドル230は、荷物用品100のハウジング102に接続されたケーシング530内に少なくとも部分的に位置決めされてもよい。各ケーシング530は、キャリーハンドル230を受け入れ、キャリーハンドル230が延ばされたときにユーザの指のための空間を作るために、キャビティ536を画定するための凹部を形成する部分を含んでもよい。このようにして、キャリーハンドル230は、傷、スナッギングなどを回避するように、ハウジング102の外側と実質的に同一平面上にあるか、同一平面より少し上下のいずれかに位置することができる。ケーシング530は、ハンドル230を配置すべき位置でハウジング102に取り付けられる。図示のように、各キャリーハンドル230は、ケーシング530に接続された対向端部540を有するグリップ部538を含む。特定の用途に応じて、対向端部540は、ケーシング530に固定されてもよい。いくつかの例では、対向端部540は、ケーシング530に移動可能に接続されてもよい。いくつかの例では、キャリーハンドル230は、キャリーハンドル230とケーシング530との間の空間を変化させるために、ケーシング530に対して移動可能であってもよい。例えば、対向端部540は、ユーザがキャリーハンドル230を握ることができるように十分な空間を作り出すために、ケーシング530に対してスライドすることができる。いくつかの例では、各々のキャリーハンドル230は、使用されていないときにそれぞれのケーシング530に向かって動くように付与勢されてもよい。上記の例は、単に例示を目的としたものであり、キャリーハンドル230は、他の構成を含んでもよい。例えば、キャリーハンドル230は、ケーシング530またはキャビティ536を有していなくてもよい。キャリーハンドル230は、表面に実装されていてもよく、フリップアップ型ハンドルであってもよく、これらの混合型ハンドルであってもよい。
【0086】
引き続き図7及び図8を参照すると、第1及び第2の上側キャリーハンドル510、512及び第1及び第2のサイドキャリーハンドル520、522は、ある障害物に対する荷物用品100の運搬を容易にするように配置することができる。例えば、図7に示すように、第1及び第2の上側キャリーハンドル510、512の配置により、ユーザは、荷物ケースの上パネルの中央に配置された単一のハンドルのような、以前の設計と比較して、より良好な生体力学的位置に両手を用いて荷物用品100を持ち上げ、及び/又は運ぶことができる。具体的には、第1及び第2の上側キャリーハンドル510、512は、ユーザの胴体の前でのユーザの腕の交差を制限するように配置することができ、これにより、生体力学的利点を増大させるとともに、荷物物品100を上パネル120によって持ち上げる際のハンドルの握りやすさを増大させることができる。また、第1および第2の上側キャリーハンドル510、512を一緒に使用する場合、荷物用品100の重量は、ユーザの2つのアームの間で分割され、以前の設計で典型的な荷物ケースの上パネルの中央に配置された単一のハンドルのように、1つのアーム上に全体の重量があるのではない。
【0087】
図8を参照すると、サイドキャリーハンドル242に対する上側キャリーハンドル240の配置は、1つまたは複数の段差上への荷物用品100の運搬を容易にし得る。特に、荷物用ケースが一の上側キャリーハンドル510と、一のサイドキャリーハンドル520によって持ち上げられる場合、荷物用品100を一定角度で傾けて、荷物用品100を持ち上げるようにするか、またはほぼ持ち上げるようにして、荷物用品100が搬送されている階段を移動させる。より具体的には、一の上側キャリーハンドル510で荷物用品100を持ち上げ、一のサイドキャリーハンドル520によって、階段又は段差の角度に密接に一致する角度に荷物用品100を傾けることができる。これは、少なくとも部分的には、荷物用品100の上側が、移動方向に配向され、荷物用品100が一の上側キャリーハンドル510および一のサイドキャリーハンドル520によって持ち上げられて、ホイールによって階段を上ることになる。
【0088】
このようにして、荷物用品100の頂部(例えば、上パネル120、ハウジング102の上側等)は、確実に、又はほぼ確実に、いずれの階段又は段差にも角度をつけることができ、一方、荷物用品100の底部(例えば、底パネル122、ハウジング102の底部、支持部材220等)は、前の階段又は段差を確実に、又はほぼ確実に上がることもできる。荷物用品100を第2の上側キャリーハンドル512から持ち上げ、第2のサイドキャリーハンドル522は同様に荷物用品100を傾けることができる。いくつかの例では、荷物用品100を第2の上側キャリーハンドル512から持ち上げ、第2のサイドキャリーハンドル522は荷物用品100を異なるように傾斜させて、例えば、急勾配又はより浅い階段又はステップのような異なる角度に対応することができる。本明細書に記載されるように、「密接に一致する」とは、階段または段差の角度の0~10度以内、階段または段差の角度の20度以内、または階段または段差の角度の30度以内を意味する。
【0089】
図9は、ヒンジ付近に一体化された単一のチューブ牽引ハンドルを備えた付加的な荷物用品600の等角図である。図10は、チューブが前主面と後主面との間に延びる方向に間隔を置いて配置されたデュアルチューブ牽引ハンドルを備えた付加的な荷物用品1100の等角投影図である。図11は、ヒンジ付きデュアルチューブ牽引ハンドルを備えた付加的な荷物用品1600の等角図である。図12は、開放構成における図11の荷物用品の等角図である。図13は、第1及び第2の荷物シェルを互いにヒンジで連結する別個のパネルと一体化されたデュアルチューブ牽引ハンドルを備えた付加的な荷物用品2100の等角図である。図14は、開放構成における図14の荷物用品の等角図である。図9-14を参照すると、荷物用品600、1100、1600、2100は、ヒンジ構造と比較して荷物ケース上の異なる場所に位置する牽引ハンドルの多くの構成を含み、また、各構成は、第1シェル部180を第2シェル182に対して選択的に位置付けることを可能にする。特に後述する場合を除いて、図9図14に示す荷物用品600、1100、1600、2100は、前述した荷物用品100と同様であってもよい。このように、上記の説明に照らして当業者には明らかであるように、同様の特徴の説明はここでは繰り返されない。加えて、荷物用品600、1100、1600又は2100を参照して後述する特徴は、個々に又は任意の組合せで荷物用品100に組み込むことができる。
【0090】
図9を参照すると、牽引ハンドル232の少なくとも一部は、ヒンジ210に近い位置で荷物用品600内に一体化されていてもよい。例えば、牽引ハンドル232の延長可能なチューブまたはポール250の1つは、ポール250が枢動軸に沿って、または枢動軸に近接して同時広範囲に延びるように、ヒンジ210に対して配置されてもよく、いくつかの例では、枢動軸を確定してもよい。例えば、ヒンジ210は、枢動軸に沿ってポール250を組み込むように形成されてもよい。このような例では、第1および第2のシェル部180、182は、牽引ハンドル232の1つまたは複数のポール250(例えば牽引ハンドル232が伸縮チューブで構成され、牽引ハンドル232が伸縮することを可能にする)を中心に枢動してもよい。例えば、ポール250は、第1および第2のシェル部180、182がその周りを枢動するヒンジピンを画定することができる。いくつかの例では、ヒンジ210の少なくとも一部が牽引ハンドル232に接続され、第1および第2シェル部180、182がそれに枢動可能に接続されてもよい。いくつかの例では、牽引ハンドル232のポール250は、ヒンジ210からの差し込みなど、ヒンジ210に近接して配置されてもよい。本明細書に記載されるように、「差し込み」とは、荷物用品100の中心に向かって差し込むか、又は後主面162の方向に沿って横方向に差し込むことを意味する。いくつかの例では、牽引ハンドル232のポール250は、ポール250およびヒンジ210が互いの動作を妨げないように、十分に差し込んでよい。一例では、牽引ハンドル232は、少なくとも部分的に分割線184に配置されてもよい。一例では、分割線184は、牽引ハンドル232を二分することができ、牽引ハンドル232の1つまたは複数の延長可能なポール250およびグリップ252を含む。
【0091】
図10を参照すると、牽引ハンドル232は、前主面160および後主面162の間に延在してもよい。例えば、牽引ハンドル232は、後主面162に沿って分割線184に隣接して配置された第1延長可能ポール550と、前主面160に沿って分割線184に隣接して配置された第2延長可能ポール552とを有するデュアルチューブ構成を含んでもよく、ここで、ポール550と552との間の空間は、荷物用品1100の深さDの方向に延在する。このような例では、牽引ハンドル232のグリップ252は、分割線の一部に沿って、前主面160と後主面162との間に延在してもよい。 この例では、グリップ252は、分割線184と同じ位置に延びているが、他の例では、一方の側又は他方に、又は非整列にオフセットされていてもよい。図示のように、凹部264は、ハウジング102の深さDにまたがるグリップ252を少なくとも部分的に受け入れるように、前パネル110と後パネル112との間の上パネル120内に画定されてもよい。上述のように、凹部分266は、第1シェル部180および第2シェル部182の両方に画定されてもよく、凹部分266は結合して、グリップ252が受け入れられる凹部264を画定する。特定の用途に応じて、凹部分266は、ハウジング102自体に形成されてもよく、または、ハウジング102に接続された別個のケーシングによって形成されてもよい。
【0092】
図11および図12を参照すると、牽引ハンドル232は、グリップ252に接続されたデュアルチューブを含んでもよく、ここで、グリップ252は、第2シェル部182に対する第1シェル部180の選択的な移動を容易にするように互いに枢着された幾つかのリンクまたは部品を含むアセンブリである。例えば、牽引ハンドル232は、ハウジング102の後主面162に沿って形成された分割線184にまたがるように配置されたチューブを備えたデュアルチューブ構成を含んでもよい。図11に示すように、牽引ハンドル232は、第1シェル部180に接続された第1延長可能ポール550と、第2シェル部182に接続された第2延長可能ポール552と、第1および第2ポール550、552を接続するグリップ252とを含む。グリップ252は、第1のポール550に接続された第1の部分560と、第2のポール552に接続された第2の部分562と、第1および第2の部分560、562に接続された第3の部分564とを含んでもよい。図示のように、第1および第2の部分560、562は、グリップ252の第3の部分564(例えば、ハンドグリップ)を、後主面162から離れ、かつハウジング102の上パネル120に向かって位置決めするように成形されてもよい。例えば、グリップ252の第1および第2の部分560、562の各々は、後主面162から離れるように第3の部分564を位置決めする弓形形状を含んでもよい。このような例では、弓形形状は、牽引ハンドル232がその格納位置に位置決めされたときに、グリップ252がハウジング102の外側とほぼ同一平面上に位置するか、同一平面上に位置するように、ハウジング102の外側形状と密接に一致してもよい。上述のように、凹部分266は、第1シェル部180および第2シェル部182の両方に画定されてもよく、凹部分266は結合して、グリップ252が受け入れられる凹部264を画定する。
【0093】
第2のシェル部182に対する第1のシェル部180の選択的な移動を可能にするために、牽引ハンドル232は、ヒンジまたはピボットピンなどの複数の可動ジョイントを含み、第1および第2のポール550、552に対するグリップ252の枢動を可能にしてもよい。例えば、グリップ252の第1の部分560は、第1のヒンジ570において、第1のポール550に枢動可能に接続されてもよい。同様に、グリップ252の第2の部分562は、第2のヒンジ572で第2のポール552に枢動可能に接続されてもよい。グリップ252の第3の部分564は、それぞれ、第3および第4のヒンジ574、576でグリップ252の第1および第2の部分560、562に枢動可能に接続されてもよい。このようにして、牽引ハンドル232は、第1および第2のポール550、552に沿った第1の対のヒンジと、グリップ252のコーナー上の第2の対のヒンジとを含んでもよい。第1、第2、第3、および第4のヒンジ570、572、574、576の各々は、第1および第2のシェル部180、182の間でヒンジ210のピボット軸に平行に延びるヒンジ軸を含んでもよい。
【0094】
図12に示すように、牽引ハンドル232のグリップ252は、2つのチューブ550、552のそれぞれの複数のヒンジに沿って旋回して、荷物用品が開放構成と閉鎖構成との間でヒンジ210を中心として連結されるようにしてもよい。例えば、荷物用品1600の第1シェル部180及び第2シェル部182を開放及び閉鎖構成の間で移動させることによって、グリップ252の第1及び第2の部分560、562を第1及び第2のポール550、552に対して、及び第1及び第2のヒンジ570、572の周りにそれぞれ回転させることができる。さらに、または代替的に、荷物用品を開放構成と閉鎖構成との間で移動させることによって、グリップ252の第1および第2の部分560、562を第3の部分564に対して、および第3および第4のヒンジ574、576に対してそれぞれ回転させることができる。特定の用途に応じて、荷物用品の開放構成への移動は、グリップ252の第1及び第2の部分560、562を第3の部分564に向かって回転させることができる。このような例では、荷物用品の閉鎖構成への移動は、グリップ252の第1及び第2の部分560、562を第3の部分564から遠ざけるように回転させることができる。
【0095】
図11を参照すると、荷物用品1600が閉鎖構成の場合、グリップ252の第1の部分560は、第3の部分に当設され、かつ第3の部分から後方に離れて延在してもよい。同様に、グリップ252の第2の部分562は、第3の部分564に当接し、後方に延在してもよい。一例では、第1および第2の部分560、562は、互いに平行に、または互いにほぼ平行に延在してもよい。いくつかの例では、第1の部分560は、第1のポール550と平行に延在してもよい。同様に、第2の部分562は、第2のポール552と平行に延在してもよい。
【0096】
次に、図12を参照すると、荷物用品1600が閉鎖構成の場合、第1および第2の部分560、562は、第3の部分564に対して回転されて、第1および第2のポール550、552との間の空間を効果的に解消させることができる。例えば、第1および第2のシェル部180、182の開放構成への移動は、第1および第2の部分560、562を互いに向かって回転させて、第1および第2の部分560、562を第3の部分564と少なくとも部分的に整列させて位置決めしてもよい。一例では、荷物用品1600が閉鎖構成の場合に、第1及び第2の部分560、562は、互いに近接して当接又は延在してもよい。グリップ252の第1、第2、及び第3の部分560、562、562の間の相対的な向きのこのような変化は、荷物用品1600が開かれるときに、グリップ252を第1及び第2のポール550、552の延長部と同じ平面に近づけることができる。
【0097】
図13および図14を参照すると、牽引ハンドル232は、別個のパネル590に接続されてもよく、別個のパネルは、次に、ハウジング102の第1および第2のシェル部180、182に接続されてもよい。このような例では、中間パネルと称することができるパネル590は、第1および第2シェル部180、182のうちの隣接する1つに枢動可能に接続される、対向する横方向縁部を画定することができる。特に、荷物用品は、パネル590を第1および第2のシェル部180、182の両方にヒンジで接続するために、パネル590の対向する縁部のそれぞれにヒンジ592を含んでもよい。図示のように、パネル590は、分割線184と右副面170との間の後主面162に沿った位置で、第1シェル部180にヒンジ結合されてもよい。同様に、パネル590は、分割線184と左副面168との間の後主面162に沿った位置で、第2シェル部182にヒンジ結合されてもよい。このような例では、図14に最もよく示されるように、パネル590は、荷物用品がその開放構成に移動されるときに、第1および第2シェル部180、182を互いに離間させてもよい。本明細書で使用される「ヒンジ式」という用語は、互いに対して回転および/または枢動するようなヒンジ構造によって一緒に取り付けられる、または結合されるシェル部間の相対運動を可能にすることを含む。
【0098】
パネル590は、多くの構成を含んでもよい。一例では、パネル590は、長く狭い。パネル590は、分割線184の方向に延在してもよい。図示のように、パネル590は、分割線184の上にあり、第1および第2シェル部180、182は、上述のように、それらの周囲リム190に沿って係合する。いくつかの例では、パネル590は、ハウジング102、特に第1及び第2のシェル部180、182の各々に形成された凹部内に位置決めされる。特定の用途に応じて、パネル590は、第1及び第2のシェル部180、182が互いに接続されて荷物用品100の閉鎖構成を規定する場合に、ハウジング102の外側と実質的に同一平面上に位置することができる。
【0099】
互いに離れた第1及び第2のシェル部180、182の間隔は、今度は牽引ハンドル232の幅によって規定されるパネル590の幅によって規定することができる。例えば、デュアルチューブ構成の例では、荷物用品がその開放構成に移動されるときの第1および第2のシェル部180、182の間の間隔は、牽引ハンドル232の第1および第2の延長可能なポール550、552の間の距離によって規定されてもよい。いくつかの例では、間隔は、牽引ハンドルのグリップ252の幅によって規定されてもよく、これは、装備されている場合には、第1および第2の延長可能なポール550、552の間の距離に対応する場合も、対応しない場合もある。牽引ハンドル232は、デュアルチューブ構成を含むように示されているが、荷物用品は、パネル590と一体化された単一のチューブ牽引ハンドル232を含んでもよい。このような例では、パネル590のサイズを小さくすることができ、荷物用品がその開放構成に移動されるとき、第1および第2のシェル部180、182を互いに近づくように位置決めすることもできる。
【0100】
図15~17は、追加の荷物用品2600を示す。特に後述する場合を除いて、図15~17に示す荷物用品2600は、前述した荷物用品100、600、1100、1600、2100と同様であってもよい。このように、上記の説明に照らして当業者には明らかであるように、同様の特徴の説明はここでは繰り返されない。加えて、荷物用品2600を参照して後述する特徴は、上述した荷物用品100、600、1100、1600、2100に組み込むことができる。
【0101】
図15~17を参照すると、荷物用品2600は、上述の垂直分割線184を可能にするように適切に構成されたフレーム構造によって支持された織物カバー594を備えた、直立ソフトサイドスピナーケースであってもよい。フレーム構造は、互いに連結されたワイヤフープ、細長いロッド、引抜成形品、またはパン構造のような、互いに連結された種々の構造要素を含んでもよい。ロッド、引抜成形品、およびパン構造は、カバー594を構造的に支持し、かつハウジング102に形状を提供する1つまたは複数のフレームワークを形成してもよい。
【0102】
図示されるように、荷物用品2600は、ハウジング102の前主面160に接続された1つまたは複数のフロントキャリーハンドル596を含んでもよい。一例では、荷物用品2600は、第1及び第2のシェル部180、182に接続された一対のフロントキャリーハンドル596を含む。フロントキャリーハンドル596は、分割線184において、またはそれに隣接して、第1および第2のシェル部180、182に接続されてもよい。図15を参照すると、荷物用品2600が閉鎖構成の場合、フロントキャリーハンドル596は、両方のフロントキャリーハンドル596がユーザの単一の手で一緒に把持され得るように、互いに近接して配置されてもよい。いくつかの例では、フロントキャリーハンドル596は、ハウジング102の前主面160の中央に配置されてもよい。
【0103】
図15~17を参照すると、荷物用品2600は、便宜上、他の特徴を含んでもよい。例えば、図15及び図16に示すように、荷物用品2600は、前主面160、左副面168、及び/又は右副面170上に画定されるような、1つ又は複数の外側ポケット597を含むことができる。一例では、第1及び第2のシェル部180、182の各々は、複数の外側ポケット597を含んでもよい。図17に示されるように、荷物用品2600は、内側布ライニング598を含んでもよい。内側ライニング598は、ハウジング102から取り外し可能であっても固定されてもよい。
【0104】
荷物用品100又は2600は、様々な材料及び手段から形成することができる。例えば、ハウジング102は、とりわけ、熱可塑性材料(自己強化又は繊維強化)、ABS、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリスチレン、PVC、ポリアミド、二軸延伸ポリプロピレン、および/またはPTFEなどから形成することができる。いくつかの例では、牽引ハンドル232は、アルミニウムまたは他の同様の金属から押し出されてもよい。更に、ハウジング102は、繊維強化エポキシ、樹脂、又は他の同様の材料から形成することができる。荷物用品は、プラグ成形、ブロー成形、射出成形、押出し成形、キャスティング等の任意の適切な方法で形成又は成形することができる。上述したように、荷物用品は、ソフト側材料及び/又はハード側材料から形成することができる。例示的な材料が上述されている。本明細書に記載されるような分割線は、前主面などの主面の全体にわたって延在することができ、上および底などの主面に隣接する面全体にわたって延在することができ、後主面全体にわたって部分的にのみ延在することができる。分割線が後主面を横切って部分的にしか延在しない場合、それを横切って延在しない後主面の部分は、ヒンジ構造、または他の構造を含んでもよく、これにより、シェル部は、開方向と閉方向との間で互いに動くことができる。
【0105】
全ての相対的および方向的基準(上、下、上向き、下向き、左、右、左向き、右向き、上、下、側面、上、下、前、中央、後ろ、垂直、水平などを含む)は、本明細書に記載される特定の例について読者の理解を助けるために、一例として与えられる。これらは、特にクレームに具体的に記載されていない限り、位置、方向又は用途に関する要件又は限定であると解釈してはならない。接続の参考文献(例えば、取り付け、結合、接続、接合等)は、広く解釈されるべきであり、要素の接続と要素間の相対移動との間の中間部材を含むことができる。したがって、このような接続の記載は、特に特許請求の範囲に明記されていない限り、2つの要素が直接連結され、互いに固定された関係にあると必ずしも解釈するものではない。
【0106】
当業者であれば、現在開示されている例は、限定的なものではなく、一例として教示するものであることを理解されたい。従って、上記の説明に含まれる、又は添付の図面に示される事項は、例示的なものとして解釈されるべきであり、限定的な意味ではない。以下の請求項は、本明細書に記載のすべての一般的および特定の特徴、ならびに、言語上、その範囲内であり得る、本方法およびシステムの範囲におけるすべての記述を網羅するものと意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17