(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】ボンディング装置及びボンディング方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/52 20060101AFI20241001BHJP
【FI】
H01L21/52 F
(21)【出願番号】P 2022579271
(86)(22)【出願日】2021-02-05
(86)【国際出願番号】 JP2021004389
(87)【国際公開番号】W WO2022168275
(87)【国際公開日】2022-08-11
【審査請求日】2023-06-12
(73)【特許権者】
【識別番号】519294332
【氏名又は名称】株式会社新川
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】野口 勇一郎
【審査官】西村 治郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-210785(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動可能なボンディングヘッド部であって、光学系を一方側に向けて設置された第1カメラと、前記第1カメラとオフセット距離を空けて配置されたボンディングツールとを保持するボンディングヘッド部と、
前記ボンディングヘッド部が撮影可能になるように、光学系を他方側に向けて設置された第2カメラと、
前記他方側の面にリファレンスマークを有し、前記第2カメラに対して所定の距離を空けた位置に固定されたリファレンス部材と、
前記リファレンスマークが前記第1カメラの視野内に配置され、かつ、前記ボンディングツールに保持されたチップが前記第2カメラの視野内に配置されるように、前記ボンディングヘッド部が移動したときに、前記所定の距離と、前記第1カメラによって検出された前記リファレンスマークの位置と、前記第2カメラによって検出された前記チップの位置とに基づいて、前記オフセット距離の変化量を算出する算出部と、を備え、
前記算出部は、前記第1カメラによって撮影された第1画像に基づいて前記リファレンスマークの位置を検出するとともに、前記第2カメラによって撮影された第2画像に基づいて前記チップの位置を検出する、
ボンディング装置。
【請求項3】
前記算出部は、前記第1画像に基づいて前記第1カメラに対する前記リファレンスマークのずれ量を測定するとともに、前記第2画像に基づいて前記第2カメラに対する前記チップのずれ量を測定する、
請求項1に記載のボンディング装置。
【請求項4】
前記ボンディングヘッド部の移動を制御する移動制御部であって、
前記算出されたオフセット距離の変化量に基づいて、前記ボンディングヘッド部の移動量を決定する移動制御部をさらに備える、
請求項1又は3に記載のボンディング装置。
【請求項5】
前記第2カメラと前記リファレンス部材とは、一体である、
請求項1、3、又は4に記載のボンディング装置。
【請求項6】
前記所定の距離は、前記オフセット距離に基づいて設定される、
請求項1、又は3から5のいずれか一項に記載のボンディング装置。
【請求項7】
移動可能なボンディングヘッド部であって、光学系を一方側に向けて設置された第1カメラと、前記第1カメラとオフセット距離を空けて配置されたボンディングツールとを保持するボンディングヘッド部と、前記ボンディングヘッド部が撮影可能になるように、光学系を他方側に向けて設置された第2カメラと、前記他方側の面にリファレンスマークを有し、前記第2カメラに対して所定の距離を空けた位置に固定されたリファレンス部材と、を備えたボンディング装置のボンディング方法であって、
前記第1カメラによって前記リファレンスマークの位置を検出するとともに、前記第2カメラによって前記ボンディングツールに保持されたチップの位置を検出するステップと、
前記所定の距離と、前記検出されたリファレンスマークの位置と、前記検出されたチップの位置とに基づいて、前記オフセット距離の変化量を算出するステップと、を含み、
前記算出するステップは、前記第1カメラによって撮影された第1画像に基づいて前記リファレンスマークの位置を検出するとともに、前記第2カメラによって撮影された第2画像に基づいて前記チップの位置を検出することを含む、
ボンディング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボンディング装置及びボンディング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、チップを基板にボンディングする実装方法として、上下二視野カメラによって基準用チップの上面の画像と補正用チップの下面の画像と取得して各チップの各位置を計算する第1のチップ位置計算工程と、各チップの各位置から計算した各チップ間のズレ量に基づいて各チップ間の離間距離が所定のオフセット量となる位置に基準用チップを移動させた後、補正用チップを吸着ステージに載置する第2のチップ移動工程と、補正用チップの上面の画像を取得して補正用チップの第2位置を計算する第2のチップ位置計算工程と、基準用チップの位置と補正用チップの第2位置とに基づいて所定のオフセット量の補正量を計算する補正量計算工程と、を含むものが知られている(特許文献1参照)。この実装方法は、所定のオフセット距離について変化量(補正量)を計算することで、チップの実装位置の経時的な位置ずれを抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、オフセット距離の変化量を算出するために、複数の工程を行う必要があるため、オフセット距離の変化量を算出するための処理に時間が掛かっていた。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、オフセット距離の変化量を算出するための処理時間を短縮することのできるボンディング装置及びボンディング方法を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面に係るボンディング装置は、移動可能なボンディングヘッド部であって、光学系を一方側に向けて設置された第1カメラと、第1カメラとオフセット距離を空けて配置されたボンディングツールとを保持するボンディングヘッド部と、ボンディングヘッド部が撮影可能になるように、光学系を他方側に向けて設置された第2カメラと、他方側の面にリファレンスマークを有し、第2カメラに対して所定の距離を空けた位置に固定されたリファレンス部材と、リファレンスマークが第1カメラの視野内に配置され、かつ、ボンディングツールに保持されたチップが第2カメラの視野内に配置されるように、ボンディングヘッド部が移動したときに、所定の距離と、第1カメラによって検出されたリファレンスマークの位置と、第2カメラによって検出されたチップの位置とに基づいて、オフセット距離の変化量を算出する算出部と、を備える。
【0007】
前述の構成によれば、リファレンスマークが第1カメラの視野内に配置され、かつ、ボンディングツールに保持されたチップが第2カメラの視野内に配置されるように、ボンディングヘッド部が移動したときに、所定の距離と、第1カメラによって検出されたリファレンスマークの位置と、第2カメラによって検出されたチップの位置とに基づいて、オフセット距離の変化量が算出される。これにより、リファレンスマークの位置とボンディングツールに保持されたチップの位置とを同時に検出しながら、オフセット距離の変化量を算出することができる。従って、リファレンスマークの検出とチップ検出とを異なる工程で順番に行っていた従来のボンディング装置と比較して、オフセット距離の変化量を算出するための処理時間を短縮することができる。
【0008】
前述したボンディング装置において、算出部は、第1カメラによって撮影された第1画像に基づいてリファレンスマークの位置を検出するとともに、第2カメラによって撮影された第2画像に基づいてチップの位置を検出してもよい。
【0009】
前述したボンディング装置において、算出部は、第1画像に基づいて第1カメラに対するリファレンスマークのずれ量を測定するとともに、第2画像に基づいて第2カメラに対するチップのずれ量を測定してもよい。
【0010】
前述したボンディング装置において、ボンディングヘッド部の移動を制御する移動制御部であって、算出されたオフセット距離の変化量に基づいて、ボンディングヘッド部の移動量を決定する移動制御部をさらに備えてもよい。
【0011】
前述したボンディング装置において、第2カメラとリファレンス部材とは、一体であってもよい。
【0012】
前述したボンディング装置において、所定の距離は、オフセット距離に基づいて設定されてもよい。
【0013】
本発明の他の側面に係るボンディング方法は、移動可能なボンディングヘッド部であって、光学系を一方側に向けて設置された第1カメラと、第1カメラとオフセット距離を空けて配置されたボンディングツールとを保持するボンディングヘッド部と、ボンディングヘッド部が撮影可能になるように、光学系を他方側に向けて設置された第2カメラと、他方側の面にリファレンスマークを有し、第2カメラに対して所定の距離を空けた位置に固定されたリファレンス部材と、を備えたボンディング装置のボンディング方法であって、第1カメラによってリファレンスマークの位置を検出するとともに、第2カメラによってボンディングツールに保持されたチップの位置を検出するステップと、所定の距離と、検出されたリファレンスマークの位置と、検出されたチップの位置とに基づいて、オフセット距離の変化量を算出するステップと、を含む。
【0014】
前述の構成によれば、リファレンスマークが第1カメラの視野内に配置され、かつ、ボンディングツールに保持されたチップが第2カメラの視野内に配置されるように、ボンディングヘッド部が移動したときに、所定の距離と、第1カメラによって検出されたリファレンスマークの位置と、第2カメラによって検出されたチップの位置とに基づいて、オフセット距離の変化量が算出される。これにより、リファレンスマークの位置とボンディングツールに保持されたチップの位置とを同時に検出しながら、オフセット距離の変化量を算出することができる。従って、リファレンスマークの検出とチップの検出とを異なる工程で順番に行っていた従来のボンディング装置と比較して、オフセット距離の変化量を算出するための処理時間を短縮することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、オフセット距離の変化量を算出するための処理時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、一実施形態におけるボンディング装置の概略構成を示す側面図である。
【
図2】
図2は、
図1に示すボンディングツール及びトップカメラの位置関係を示す側面図である。
【
図3】
図3は、
図1に示すボトムカメラ及びリファレンス部材の位置関係の一例を示す側面図である。
【
図4】
図4は、
図1に示すボトムカメラ28及びリファレンス部材の位置関係の他の例を示す側面図である。
【
図5】
図5は、一実施形態におけるボンディング装置のボンディングヘッド部、ボトムカメラ、及びリファレンス部材の配置を示す概念図である。
【
図6】
図6は、
図5に示すトップカメラが撮影した第1画像を示す概略図である。
【
図7】
図7は、
図5に示すボトムカメラが撮影した第2画像を示す概略図である。
【
図8】
図8は、一実施形態におけるボンディング方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号で表している。但し、図面は模式的なものである。従って、具体的な寸法等は以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。さらに、本発明の技術的範囲は、当該実施形態に限定して解するべきではない。
【0018】
最初に、
図1から
図4を参照しつつ、一実施形態に従うボンディング装置の構成について説明する。
図1は、一実施形態におけるボンディング装置100の概略構成を示す側面図である。
図2は、
図1に示すボンディングツール22及びトップカメラ24の位置関係を示す側面図である。
図3は、
図1に示すボトムカメラ28及びリファレンス部材30の位置関係の一例を示す側面図である。
図4は、
図1に示すボトムカメラ28及びリファレンス部材30の位置関係の他の例を示す側面図である。
【0019】
図1に示すように、ボンディング装置100は、ウェハ保持部12と、ハンドリングユニット14と、ボンディングヘッド部20と、XYテーブル26と、ボトムカメラ28と、リファレンス部材30と、ボンディングステージ部40と、ボンディング制御部60と、を備える。以下の説明においては、ボンディング対象面に平行な方向をXY軸方向とし、ボンディング対象面に垂直な方向をZ軸方向として説明する。
【0020】
ボンディング装置100は、ウェハ70のチップ72(「ダイ」ともいう)を基板80にボンディングするための半導体製造装置である。チップ72は、集積回路パターンが形成された表面と、当該表面とは反対の裏面とを有する。以下に説明するボンディング装置100は、チップ72を基板80の装着部に位置合わせをし、チップ72の裏面が基板80に対向するようにチップ72を基板80にボンディングする。このようなボンディング装置100は、ダイボンディング装置と呼ばれる。
【0021】
ウェハ保持部12は、図示しないウェハ搬送ツール等によって搬送されたウェハ70を保持するように構成されている。ウェハ70は、碁盤目状にダイシングされ、小さく切断された複数のチップ72を含む。ウェハ保持部12は、例えば、ウェハ70を真空吸着すること又はフィルム上にウェハ70を貼り付けることによって、複数のチップ72を保持する。
【0022】
ウェハ保持部12に保持されたウェハ70の各チップ72は、基板80にボンディングされる。チップ72は、例えば、ハンドリングユニット14によってウェハ70からピックアップされ、ハンドリングユニット14の反転動作によって、基板に接続される裏面側が上方を向く。反転したチップ72は、ボンディングツール22に受け渡される。
【0023】
より詳細には、ハンドリングユニット14は、ステッピングモータ15と、回転軸16と、アーム17と、ベース18と、ピックアップツール19と、を含んで構成されている。ステッピングモータ15は、回転軸32を回転させてベース18及びヒップアップノズル19を反転させる反転駆動機構である。アーム17は、一端が回転軸16に取り付けられ、回転軸16からZ軸方向斜め下向きの方向に伸び、他端がベース18のZ軸方向の上面18aに取り付けられている。ベース18は、アーム17の先端にボルト等で固定される板状部材である。ベース18のZ軸方向の下面18bには、ピックアップツール19は取り付けられている。ピックアップツール19は、図示しないZ軸駆動機構によってZ軸方向に移動可能となっている。
【0024】
図1に示すハンドリングユニット14は、ピックアップツール19が下向きの場合、つまり、ベース18の上面18aがZ軸方向上向きの状態を示す。この状態において、ハンドリングユニット14をウェハ保持部12の上まで移動させ、ウェハ保持部12の下方からフィルム越しにチップ72を突き上げるとともに、ピックアップツール14によって上方からフィルム上のチップ72を吸着することで、チップ72がハンドリングユニット14のピックアップツール14にピックアップされる。一方、ステッピングモータ15によって回転軸32を回転させ、ベース18及びヒップアップノズル19が反転すると、ベース18の下面18bがZ方向上向きとなり、ピックアップノズル19も上向きになる。これにより、ハンドリングユニット14は、ピックアップしたチップ72を反転させることができる。
【0025】
ボンディングヘッド部20は、ウェハ保持部12からピックアップされて反転したチップ72を吸着して基板80のボンディング位置まで搬送し、チップ72を基板80にボンディングするように構成されている。
【0026】
ボンディングヘッド部20は、ボンディングツール22とトップカメラ24とを保持している。具体的には、ボンディングヘッド20部には、Z軸駆動機構21を介してボンディングツール22が取り付けられるとともに、ボンディングツール22から離れた位置にトップカメラ24が取り付けられている。ボンディングヘッド部20は、XYテーブル26によってX軸方向及びY軸方向に移動可能となっており、これにより、ボンディングツール22及びトップカメラ24はX軸方向及びY軸方向の少なくとも一方に移動する。
【0027】
なお、ボンディング装置100は、1つのボンディングヘッド部20を備える場合に限定されるものではない。例えば、ボンディング装置100は複数のボンディングヘッド部20を備えていてもよい。この場合、複数のボンディングヘッド部を設けることにより、複数の基板に対してボンディングを並行して行うことができる。
【0028】
ボンディングツール22は、例えば、チップ72を吸着保持するコレットである。このようなコレットは、直方体形状又は円錐台形状に構成されてチップ72の集積回路パターンが形成された表面側からチップ72の外縁に接触保持するように構成されている。ボンディングツール22であるコレットは、Z軸方向と平行な中心軸を有しており、Z軸駆動機構21及びXYテーブル26によって、Z軸方向、X軸方向、及びY軸方向に、それぞれ移動可能となっている。
【0029】
ボンディングツール22は、図示しないθ軸駆動機構及びチルト駆動機構を介してボンディングヘッド部20に取り付けられており、これらの駆動機構によってZ軸回りの回転及びチルト方向(傾斜方向)に可動となっている。
【0030】
トップカメラ24は、ボトムカメラ28に固定されたリファレンス部材30の画像情報を取得するように構成されている。トップカメラ24は、例えば、レンズ等の光学系と、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子と、を含んで構成されるデジタルカメラである。トップカメラ24は、光学系を一方側、つまり、
図1におけるZ軸負方向側に向けて配置され、鉛直方向下向きの光軸を有する。
【0031】
図2に示すように、ボンディングツール22は、ボンディングヘッド部20において、トップカメラ24とオフセット距離ODdを空けて配置されている。より詳細には、ボンディングツール22のY軸方向の中心軸CA1とトップカメラ24の光軸OA1とがオフセット距離ODdだけ離れた位置になるように、ボンディングツール22及びトップカメラ24が配置されている。
【0032】
このようなボンディング装置では、ボンディングツールとトップカメラとの間の距離が、温度変化や経年変化等によって変化することがある。そして、オフセット距離が予め規定された基準距離であるオフセット距離ODdから変化すると、当該変化量分の誤差が生じることになり、例えば基板へのボンディング位置の精度の低下を招くことになる。
【0033】
そのため、一部のボンディング装置では、ボンディング処理の前に、オフセット距離の変化量を求めるための工程を追加する等の方法が採用されている。しかし、こうした方法では、新たな工程の追加を伴うので、オフセット距離の変化量を求めるための時間が長期化してしまうおそれがある。
【0034】
図1に戻り、ボトムカメラ28は、ボンディングツール22の画像情報を取得するように構成されている。ボトムカメラ28は、トップカメラ24と同様に、例えば光学系と撮像素子とを含んで構成されるデジタルカメラである。ボトムカメラ28は、光学系を他方側、つまり、
図1におけるZ軸正方向側に向けて配置され、鉛直方向上向きの光軸を有する。言い換えれば、ボトムカメラ28は、ボンディングツール22の底面(先端面)を撮影可能になるように、ボンディングツール22及びトップカメラ24と対向して配置されている。また、ボトムカメラ28は、ボンディングステージ部40周囲のボンディングツール22底面を撮像できる位置に設置されている。
【0035】
リファレンス部材30は、ボンディングツール22とトップカメラ24との間のオフセット距離ODdの変化量を算出する際に、基準となる部材である。オフセット距離ODdの変化量の算出については、後述する。
【0036】
図3に示すように、ボトムカメラ28は、固定部材又は基準部材の上に設けられ、固定されている。リファレンス部材30は、ボトムカメラ28に対して所定の距離PDを空けた位置に固定されている。より詳細には、ボトムカメラ28からY軸方向に離れた位置に、固定部材又は基準部材の上に設けられた支持部材31が固定されている。リファレンス部材30は、この支持部材31によって支持されている。その結果、ボトムカメラ28の光軸OA2とリファレンス部材30のY軸方向の中心軸CA2とが所定の距離PDだけ離れた位置になるように、ボトムカメラ28及びリファレンス部材30が配置されている。
【0037】
前述したように、ボトムカメラ28及びリファレンス部材30が固定されているので、ボトムカメラ28とリファレンス部材30との間の所定の距離PDは、前述したオフセット距離とは異なり、温度変化や経年変化等の影響を受けないか、あるいは、それらの影響が無視できるほど小さい。このため、所定の距離PDは、変化しない(不変である)とみなすことができる。
【0038】
リファレンス部材30は、ボンディングヘッド部20側の面(
図3における上面に、リファレンスマーク32を有している。また、リファレンス部材30は、その上面がトップカメラ24の被写界深度の範囲内になるような高さに、配置されている。
【0039】
リファレンスマーク32の形状は、トップカメラ24の視野内での位置及び姿勢を認識可能なものであればよく、特に限定されるものではない。よって、リファレンスマーク32は、例えば、矩形ブロックで構成される矩形状マークでもよいし、矩形ブロック内に形成された十文字状の溝(孔)で構成される十文字状マークでもよい。
【0040】
図3では、ボトムカメラ28とリファレンス部材30とが別々の部材である例を示したが、これに限定されるものでない。
図4に示すように、例えば、支持部材31は、ボトムカメラ28からY軸方向に沿って延在しており、ボトムカメラ28とリファレンス部材30とを連結する部材であってもよい。この場合、ボトムカメラ28及びリファレンス部材30は、1つの部材として一体に構成される。これにより、ボトムカメラ28に対して所定の距離PDだけ離れた位置にリファレンス部材30を容易に固定することができる。
【0041】
なお、ボトムカメラ28とリファレンス部材30との間の所定の距離PDは、前述したオフセット距離ODdに基づいて設定されることが好ましい。例えば、所定の距離PDは、オフセット距離ODdと同一であったり(PD=ODd)、オフセット距離ODdに対して所定の長さ(ΔL)を加えたものであったり(PD=ODd+ΔL)、オフセット距離ODdから所定の長さ(ΔL)を引いたものであってもよい(PD=ODd-ΔL)。
【0042】
このように、ボトムカメラ28とリファレンス部材30との間の所定の距離PDは、前述したオフセット距離ODdに基づいて設定されることにより、例えば所定の距離PDをオフセット距離ODdと同じ値に設定することで、後述するオフセット距離の変化量を簡単かつ容易に算出することができる。
【0043】
図1に戻り、ボンディングステージ部40は、基板80の装着部にチップ72をボンディングするためのステージである。このボンディングステージ部40には、基板80をX軸方向及びY軸方向の少なくとも一方に移動させる、図示しない移動機構、当該基板80を加熱する、図示しないヒータ等が設けられている。これらは、ボンディング制御部60によって制御されている。
【0044】
ボンディング制御部60は、ボンディング装置100の全体を制御するように構成されている。より詳細には、ボンディング制御部60は、ボンディング装置100によるボンディングのために必要な処理を制御するように構成されている。具体的には、ボンディング制御部60は、ボンディングヘッド部20によるボンディング処理、ウェハ保持部12に保持されるウェハ70の交換処理、並びに、チップ72及び基板80の搬送処理等を制御することを含む。ボンディング制御部60は、それらの処理に必要な範囲でボンディング装置100の各構成との間で信号を送受信可能に接続されており、当該各構成の動作を制御する。
【0045】
ボンディング制御部60は、例えば、CPU(Central Processing
Unit)等の図示しないマイクロプロセッサと、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の図示しないメモリ等を含んで構成されるコンピュータ装置である。メモリには、あらかじめボンディングに必要な処理を行うためのボンディングプログラム、その他の必要な情報が格納される。ボンディング制御部60は、例えば各工程をコンピュータに実行させるためのプログラムを備え、後述するボンディング方法に関わる各工程を実行可能に構成されている。
【0046】
また、ボンディング制御部60は、機能ブロックとして、算出部61と、移動制御部62と、を備える。
【0047】
算出部61は、リファレンスマーク32がトップカメラ24の視野内に配置され、かつ、ボンディングツール22に保持されたチップ72がボトムカメラ28の視野内に配置されるように、ボンディングヘッド部が移動したときに、オフセット距離の変化量を算出するように構成されている。詳細は後述するが、算出部61は、オフセット距離の変化量を、所定の距離PDと、トップカメラ24によって検出されたリファレンスマーク32の位置と、ボトムカメラ28によって検出されたチップ72の位置とに基づいて、算出するように構成されている。これにより、リファレンスマーク32の位置とボンディングツール22に保持されたチップ72の位置とを同時に検出しながら、オフセット距離の変化量を算出することができる。従って、リファレンスマーク32の検出とチップ72の検出とを異なる工程で順番に行っていた従来のボンディング装置と比較して、オフセット距離の変化量を算出するための処理時間を短縮することができる。
【0048】
移動制御部62は、ボンディングヘッド部20の移動を制御するように構成されている。より詳細には、移動制御部62は、算出されたオフセット距離の変化量に基づいて、ボンディングヘッド部20の移動量を決定するように構成されている。これにより、算出されたオフセット距離の変化量を考慮して補正された移動量でボンディングヘッド部20を移動させることができる。従って、ボンディングツール22に保持されたチップ72のボンディング位置の精度を向上させることができる。
【0049】
なお、
図1は、本実施形態において、ボンディングのために必要な機能ブロックの一部を示すものある。よって、ボンディング制御部60は、
図1に示した機能ブロック以外のものを備えていてもよい。
【0050】
次に、
図5から
図7を参照しつつ、一実施形態に従うボンディング装置のオフセット距離の変動量の算出について説明する。
図5は、一実施形態におけるボンディング装置100のボンディングヘッド部20、ボトムカメラ28、及びリファレンス部材30の配置を示す概念図である。
図6は、
図5に示すトップカメラ24が撮影した第1画像g1を示す概略図である。
図7は、
図5に示すボトムカメラ28が撮影した第2画像g2を示す概略図である。
【0051】
図5に示すように、ボンディングツール22がチップ72を保持した状態で、移動制御部62は、リファレンスマーク32がトップカメラ24の視野内に配置され、かつ、ボンディングツール22に保持されたチップ72がボトムカメラ28の視野内に配置される位置に、ボンディングヘッド部20を移動させる。具体的には、所定の距離PDがオフセット距離ODdと同一である場合(PD=ODd)、移動制御部62は、トップカメラ24をリファレンス部材30の直上、つまり、トップカメラ24の光軸OA1とリファレンス部材30のY軸方向の中心軸CA2とが一致し、かつ、ボンディングツール22をボトムカメラ28の直上、つまり、ボトムカメラ28の光軸OA2とボンディングツール22のY軸方向の中心軸CA1とが一致するように、ボンディングヘッド部20を移動させる。
【0052】
オフセット距離ODdは、本来であれば所定の距離PDと同一(OD=PD)であるから、オフセット距離が不変(固定)であれば、ボンディングヘッド部20の移動後に、トップカメラ24の光軸OA1とリファレンス部材30のY軸方向の中心軸CA2とが一致し、かつ、ボトムカメラ28の光軸OA2とボンディングツール22のY軸方向の中心軸CA1とが一致するはずである。しかし、前述したように、オフセット距離は、熱や経年等によって変化しており、実際のオフセット距離ODrは、予め規定された基準距離であるオフセット距離ODdと、変化量Δodとを含んでいる(ODr=ODd+Δod)。
【0053】
この状態、つまり、
図5に示した位置において、トップカメラ24の光軸OA1とリファレンス部材30のY軸方向の中心軸CA2とは一致せずにずれが生じており、かつ、ボトムカメラ28の光軸OA2とボンディングツール22のY軸方向の中心軸CA1とは一致せずにずれが生じている状態において、ボンディング制御部60は、トップカメラ24を駆動して視野内のリファレンス部材30を撮影し、第1画像g1を取得するとともに、ボトムカメラ28を駆動して視野内のボンディングツール22が保持するチップ72を撮影し、第2画像g2を取得する。
【0054】
ここで、トップカメラ24の光軸OA1とリファレンス部材30の中心軸CA2との間に、例えばY軸方向に沿ったずれ量Δmkが生じている場合について考える。この場合、算出部61は、
図6に示す第1画像g1に基づいて、リファレンスマーク32の位置を検出する。ずれ量Δmkが生じていない場合(Δmk=0)、リファレンス部材30のリファレンスマーク32は、第1画像において、
図6に破線で示す本来の位置にあるはずである。よって、ボンディング制御部60は、ずれ量Δmkが生じていない状態で第1画像を撮影しておき、リファレンスマーク32の位置を検出して当該第1画像におけるリファレンスマーク32の位置をあらかじめ記憶しておく。そして、算出部61は、記憶していたリファレンスマーク32の位置に基づいて第1画像g1を解析することで、トップカメラ24に対するリファレンスマーク32のずれ量Δmkを測定することができる。
【0055】
同様に、ボトムカメラ28の光軸OA2とボンディングツール22の中心軸CA1との間に、例えばY軸方向に沿ったずれ量Δbhが生じている場合を考える。この場合、算出部61は、
図7に示す第2画像g2に基づいて、ボンディングツール22に保持されたチップ72の位置を検出する。ずれ量Δbhが生じていない場合(Δbh=0)、ボンディングツール22に保持されたチップ72は、第2画像において、
図7に破線で示す本来の位置にあるはずである。よって、ボンディング制御部60は、ずれ量Δbhが生じていない状態で第2画像を撮影しておき、ボンディングツール22に保持されたチップ72の位置を検出して当該第2画像におけるチップ72の位置をあらかじめ記憶しておく。そして、算出部61は、記憶していたチップ72の位置に基づいて第2画像g2を解析することで、ボトムカメラ28に対するチップ72のずれ量Δbhを測定することができる。
【0056】
そして、算出部61は、所定の距離PDと、第1画像g1に基づいて測定した、トップカメラ24に対するリファレンス部材30のずれ量Δmkと、第2画像g2に基づいて測定した、ボトムカメラ28に対するチップ72のずれ量Δbhとに基づいて、オフセット距離の変化量Δodを算出する。
【0057】
具体的には、算出部61は、以下の式(1)を用いてオフセット距離の変化量Δodを求める。
Δod=PD-Δbh+Δmk …(1)
【0058】
このように、トップカメラ24によって撮影された第1画像g1に基づいてリファレンスマーク32の位置を検出するとともに、ボトムカメラ28によって撮影された第2画像g2に基づいてボンディングツール22に保持されたチップ72の位置を検出することにより、リファレンスマーク32及びチップ72の位置を容易に検出することができる。
【0059】
また、第1画像g1に基づいてリファレンスマーク32のずれ量Δmkを測定するとともに、第2画像g2に基づいてチップ72のずれ量Δbhを測定することにより、測定されたずれ量Δmk及びずれ量Δbhに基づいて、オフセット距離の変化量Δodを容易に算出することができる。
【0060】
移動制御部62は、算出されたオフセット距離の変化量Δodに基づいてボンディングヘッド部20の移動量を決定する。より詳細には、移動制御部62は、オフセット距離の変化量Δodを含めた移動距離がボンディングヘッド部20の本来の移動量と等しくなるように、ボンディングヘッド部20の実際の移動量を決定する。例えば、オフセット距離の変化量Δodがプラスの値である場合、移動制御部62は、ボンディングヘッド部20の移動量を、本来の移動量から変化量Δodだけ減算した値に決定する。一方、オフセット距離の変化量Δodがマイナスの値である場合、移動制御部62は、ボンディングヘッド部20の移動量を、本来の移動量から変化量Δodだけ加算した値に決定する。
【0061】
図6及び
図7では、Y軸方向に沿って、リファレンスマーク32のずれ量Δmk及びチップ72のずれ量Δbhが生じる例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、算出部61は、Y軸方向に加え、X軸方向に沿った、リファレンスマーク32のずれ量及びチップ72のずれ量を測定し、オフセット距離のX軸方向に沿った変化量を算出してもよい。また、Z軸に対する傾斜(傾き)ついても同様に、算出部61は、リファレンスマーク32のずれ量(ずれ角度)及びチップ72のずれ量(ずれ角度)を測定し、オフセット距離について、Z軸に対する傾斜の変化量(変化角度)を算出してもよい。
【0062】
また、第1画像g1及び第2画像g2は、ボンディングヘッド部20を
図5に示す位置に一時停止させて取得する場合に限定されない。例えば、移動制御部62がボンディングヘッド部20を移動させながら、
図5に示す位置になったときに、ボンディング制御部60は、第1画像g1及び第2画像g2を取得してもよい。
【0063】
次に、
図8を参照しつつ、一実施形態に従うボンディング方法を説明する。
図8は、一実施形態におけるボンディング方法を説明するためのフローチャートである。本実施形態におけるボンディング方法は、前述したボンディング装置100を用いて行うことができる。
【0064】
チップ72を基板80上にボンディングする際、ボンディング制御部60は
図8に示すボンディング処理S100を実行する。すなわち、最初に、移動制御部62は、ボンディングヘッド部20を移動させ、ボンディングツール22を、ピックアップしたチップ72を反転させたハンドリングユニット14の真上の位置に配置させる(S101)。そして、この位置において、ボンディング制御部60は、Z軸駆動機構21を駆動してボンディングツール22を下降させ、当該ボンディングツール22の先端でチップ72を吸引保持する(S102)。ステップS102においてチップ72を吸引保持した後、ボンディング制御部60は、Z軸駆動機構21を駆動してボンディングツール22を規定の高さまで上昇させる。
【0065】
次に、移動制御部62は、ボンディングヘッド部20を移動させ、リファレンス部材30をトップカメラ24の視野内に配置させ、かつ、ボンディングツール22に保持されたチップ72をボトムカメラ28の視野内に配置させる(S103)。そして、この位置において、ボンディング制御部60は、トップカメラ24を用いて視野内にあるリファレンス部材30のリファレンスマーク32を撮影し、第1画像g1を取得するとともに、ボトムカメラ28を用いて視野内にあるボンディングツール22に保持されたチップ72を撮影し、第2画像g2を取得する(S104)。ステップS104において取得された第1画像g1及び第2画像g2は、メモリ等に記憶される。
【0066】
なお、ステップS104において第2画像g2を取得する前に、ボンディング制御部60は、Z軸駆動機構21を駆動してチップ72を保持するボンディングツール22をボトムカメラ28の被写界深度の範囲内で下降させてもよい。この場合、チップ72を保持するボンディングツール22が下降した状態で撮影されるので、後述するズレ量の測定において、Z軸駆動機構21によるZ軸方向の移動に伴って発生するチップ72のずれ量を含めることができる。
【0067】
また、ボンディング制御部60は、第2画像g2に基づいて、チップ72の良否判断等を行ってもよい。第2画像g2の画像解析の結果、チップ72にクラック等の欠陥が生じていると判断できた場合、ボンディング制御部60は、当該チップ72のボンディングを中止する。
【0068】
次に、算出部61は、ステップS104で取得した第1画像g1に基づいてリファレンス部材30におけるリファレンスマーク32の位置を検出するとともに、ステップS105で取得した第2画像g2に基づいて、ボンディングツール22に保持されたチップ72の位置を検出する(S105)。
【0069】
次に、算出部61は、ステップS106で検出したリファレンスマーク32の位置に基づいて、トップカメラ24に対するリファレンスマーク32のずれ量Δmkを測定するとともに、ステップS107で検出したチップ72の位置に基づいて、ボトムカメラ28に対するチップ72のずれ量Δbhを測定する(S106)。ステップS106において測定されたリファレンスマーク32のずれ量Δmk及びチップ72のずれ量Δbhは、メモリ等に記憶される。
【0070】
次に、算出部61は、所定の距離PDと、リファレンスマークのずれ量Δmkと、チップ72のずれ量Δbhとに基づいて、前述した式(1)からオフセット距離の変化量Δodを算出する(S107)。
【0071】
次に、移動制御部62は、ボンディングヘッド部20を移動させ、ボンディングツール22を、基板80の装着部の真上の位置に配置させる(S108)。このとき、移動制御部62は、ステップS107で算出されたオフセット距離の変化量Δodを考慮し、ボンディングツール22が基板80の装着部の真上になるように、ボンディングヘッド部20の移動量を決定する。
【0072】
そして、ボンディング制御部60は、ボンディングツール22を基板80近傍まで下降させ、チップ72を基板80の装着部にボンディングする(S109)。1つのチップ72のボンディングが完了すると、ステップS101に戻り、次のチップ72のボンディングを行う。
【0073】
1つのチップ72をボンディングするステップS101からステップS109までの処理を1サイクルとしたときに、従来のボンディング装置において、383個のチップをサンプルとして1サイクルあたりの時間(以下、「サイクルタイム」という)を計測したところ、およそ24.7秒であった。また、従来のボンディング装置において、63個のチップをサンプルとして、オフセット距離の変化量を求めるための処理に掛かる時間を計測したところ、およそ15.1秒であった。この時間は、サイクルタイムの61%以上に相当する時間である。
【0074】
これに対し、本実施形態のボンディング装置100及びボンディング方法では、チップ72の検出とともに、リファレンスマーク32を検出し、オフセット距離の変化量Δodを算出することができるので、従来のボンディング装置でオフセット距離の変化量を求めるための処理に掛かっていた時間、約15.1秒をゼロ又は略ゼロにすることが可能となる。そのため、本実施形態のボンディング装置100及びボンディング方法は、従来のボンディング装置と比較して、サイクルタイムを39%以下に短縮することができる。
【0075】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。すなわち、実施形態及び/又は変形例に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、実施形態及び/又は変形例が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、実施形態及び変形例は例示であり、異なる実施形態及び/又は変形例で示した構成の部分的な置換又は組み合わせが可能であることは言うまでもなく、これらも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0076】
12…ウェハ保持部
14…ハンドリングユニット
15…ステッピングモータ
16…回転軸
17…アーム
18…ベース
19…ピックアップツール
20…ボンディングヘッド部
21…Z軸駆動機構
22…ボンディングツール
24…トップカメラ
26…XYテーブル
28…ボトムカメラ
30…リファレンス部材
31…支持部材
32…リファレンスマーク
40…ボンディングステージ部
60…ボンディング制御部
61…算出部
62…移動制御部
70…ウェハ
72…チップ
80…基板
100…ボンディング装置
CA1…中心軸
CA2…中心軸
g1…第1画像
g2…第2画像
OA1…光軸
OA2…光軸
ODd…オフセット距離
ODr…オフセット距離
PD…所定の距離
S100…ボンディング処理
Δbh…ずれ量
Δmk…ずれ量
Δod…変化量