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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】電磁調理台及び電磁調理台の制御方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 6/12 20060101AFI20241001BHJP
   H02M 7/48 20070101ALI20241001BHJP
【FI】
H05B6/12 316
H02M7/48 A
H02M7/48 M
H05B6/12 326
H05B6/12 334
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022509124
(86)(22)【出願日】2019-12-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-27
(86)【国際出願番号】 CN2019123033
(87)【国際公開番号】W WO2021031453
(87)【国際公開日】2021-02-25
【審査請求日】2022-02-14
(31)【優先権主張番号】201910766188.3
(32)【優先日】2019-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521007481
【氏名又は名称】▲広▼▲東▼美的白色家▲電▼技▲術▼▲創▼新中心有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG MIDEA WHITE HOME APPLIANCE TECHNOLOGY INNOVATION CENTER CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Building #4,Midea Global Innovation Center,Industry Boulevard,Beijiao,Shunde Foshan,Guangdong 528311,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】512237419
【氏名又は名称】美的集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIDEA GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】B26-28F, Midea Headquarter Building, No.6 Midea Avenue, Beijiao, Shunde, Foshan, Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】尹 坤任
(72)【発明者】
【氏名】廖 ▲暉▼
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0233199(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第105757730(CN,A)
【文献】特開2017-201637(JP,A)
【文献】中国実用新案第205641033(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2009/0120928(US,A1)
【文献】特開2018-190583(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 6/12
H02M 7/00- 7/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁調理台であって、
処理モジュールと、給電モジュールと、少なくとも1つの加熱モジュールと、を備え、
前記給電モジュールが、前記加熱モジュールに電力を供給するように構成され、
前記加熱モジュールが、鍋を加熱するように構成される加熱回路と、前記加熱回路に接続される検出回路とを備え、
前記処理モジュールは、前記検出回路における信号収集ポイントの電圧値を取得し、前記電圧値に基づいて前記加熱モジュールには鍋が置かれているか否かを判定すると共に、前記加熱モジュールには鍋が置かれていると判定した場合、前記鍋を加熱するように前記加熱回路を制御するように構成され、
前記電圧値は、前記加熱モジュールに置かれた物体と前記加熱モジュールとの接触面積のサイズによって変化し、
前記処理モジュールは、具体的には、前記電圧値が第1の閾値以下であると判定した場合、前記加熱モジュールには鍋が置かれていると判定し、前記鍋を加熱するように前記加熱モジュールを制御するように構成されることを特徴とする
電磁調理台。
【請求項2】
前記加熱回路は、スイッチング素子と、インダクタとを備え、
前記処理モジュールは、具体的には、前記加熱モジュールには鍋が置かれていると判定した場合、前記インダクタと前記給電モジュールとを接続するように前記スイッチング素子を制御することで、前記インダクタにより前記鍋を加熱するように構成されることを特徴とする
請求項1に記載の電磁調理台。
【請求項3】
前記スイッチング素子は、リレーを備え、前記リレーは、第1のポートと、第2のポートと、第3のポートとを備え、前記第1のポートは、前記インダクタに接続され、前記第2のポートは、前記検出回路に接続され、前記第3のポートは、他の加熱モジュールのリレーの第3のポートに接続され、且つ前記第3のポートは、給電モジュールに接続され、
前記処理モジュールは、前記スイッチング素子の第1のポートを前記第3のポートに接続するように制御するように構成されることを特徴とする
請求項2に記載の電磁調理台。
【請求項4】
前記加熱回路は、共振ユニットをさらに備え、前記共振ユニットは、前記インダクタに接続されるコンデンサを備えることを特徴とする
請求項2に記載の電磁調理台。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の電磁調理台が実行する電磁調理台の制御方法であって、
前記処理モジュールが検出回路における信号収集ポイントの電圧値を取得し、前記電圧値に基づいて前記加熱モジュールには鍋が置かれているか否かを判定すると共に、前記加熱モジュールには鍋が置かれていると判定した場合、前記鍋を加熱し、
前記電圧値が第1の閾値以下であると判定した場合、前記加熱モジュールには鍋が置かれていると判定するように前記加熱回路を制御することを含み、
前記電圧値は、前記加熱モジュールに置かれた物体と前記加熱モジュールとの接触面積のサイズによって変化する
電磁調理台の制御方法。
【請求項6】
前記加熱回路は、スイッチング素子と、インダクタとを備え、
前記鍋を加熱するように前記加熱回路を制御することは、
前記インダクタと前記給電モジュールとを接続するように前記スイッチング素子を制御することで、前記インダクタにより前記鍋を加熱することを含むことを特徴とする
請求項5に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、出願番号が201910766188.3であり、出願日が2019年8月19日である中国特許出願に基づいて提案され、当該中国特許出願の優先権を主張し、当該中国特許出願の全ての内容は、参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願は、家電機器に関し、特に電磁調理台及び電磁調理台の制御方法に関する。
【背景技術】
【0003】
既存の調理台には、電磁調理器や電気炊飯器や電気鍋などの調理や加熱に用いられる様々なキッチン家電や調理器具がある。キッチン家電や調理器具を使用するために、これらのキッチン家電を同時に使用できるように非常に多くの電源タップを調理台に配置する必要がある。
【0004】
複数の機器を同時に使用する場合、これらの機器のワイヤー同士は入り交じているため、使用中に非常に迷惑になり、またこれらのワイヤーも、キッチンの清掃中にセキュリティリスクになりやすく、機器の収納が不便になっている。
【0005】
従来のIHコロンにコイルディスクが一つしかないため、検出技術として、シングルパルス手段で検出するものである。しかし、全表面型の電磁調理台の応用シーンにおいて、コイルディスクが非常に多いため、従来の検出識別方法ではコストが非常に高く、且つ現在の電磁調理台は、鍋を指定された位置に置かなければ加熱できないため、ユーザの使用体験に影響を与えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の技術的課題を解決するために、本出願の実施例は、電磁調理台及び電磁調理台の制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本出願の態様は、次のように実現される。
本出願の実施例は、処理モジュールと、給電モジュールと、少なくとも1つの加熱モジュールと、を備え、
前記給電モジュールは、前記加熱モジュールに電力を供給するように構成され、
前記加熱モジュールは、鍋を加熱するように構成される加熱回路と、前記加熱回路に接続される検出回路とを備え、
前記処理モジュールは、前記検出回路における信号収集ポイントのパラメータ値を取得し、前記パラメータ値に基づいて前記加熱モジュールには鍋が置かれているか否かを判定すると共に、前記加熱モジュールには鍋が置かれていると判定した場合、前記鍋を加熱するように前記加熱回路を制御するように構成される電磁調理台を提供する。
【0008】
上記態様では、前記加熱回路は、スイッチング素子と、インダクタとを備え、
前記処理モジュールは、具体的には、前記加熱モジュールには鍋が置かれていると判定した場合、前記インダクタと前記給電モジュールとを接続するように前記スイッチング素子を制御することで、前記インダクタにより前記鍋を加熱するように構成される。
【0009】
上記態様では、前記処理モジュールは、具体的には、前記検出回路における信号収集ポイントの電圧値を収集し、前記電圧値に基づいて前記加熱モジュールには鍋が置かれているか否かを判定するように構成される。
【0010】
上記態様では、前記処理モジュールは、具体的には、前記電圧値が第1の閾値を超えていると判定した場合、前記加熱モジュールには鍋が置かれていると判定し、前記鍋を加熱するように前記加熱モジュールを制御するように構成される。
【0011】
上記態様では、前記スイッチング素子は、リレーを備え、前記リレーは、第1のポートと、第2のポートと、第3のポートとを備え、前記第1のポートは、前記インダクタに接続され、前記第2のポートは、前記検出回路に接続され、前記第3のポートは、他の加熱モジュールのリレーの第3のポートに接続され、且つ前記第3のポートは、給電モジュールに接続され、
前記処理モジュールは、前記スイッチング素子の第1のポートを前記第3のポートに接続するように制御するように構成される。
【0012】
上記態様では、前記加熱回路は、共振ユニットをさらに備え、前記共振ユニットは、前記インダクタに接続されるコンデンサを備える。
【0013】
本出願の実施例は、上記のいずれかの電磁調理台が実行する電磁調理台の制御方法であって、
前記処理モジュールが検出回路における信号収集ポイントのパラメータ値を取得し、前記パラメータ値に基づいて前記加熱モジュールには鍋が置かれているか否かを判定すると共に、前記加熱モジュールには鍋が置かれていると判定した場合、前記鍋を加熱するように前記加熱回路を制御することを含む電磁調理台の制御方法を提供する。
【0014】
上記態様では、前記加熱回路は、スイッチング素子と、インダクタとを備え、
前記鍋を加熱するように前記加熱回路を制御することは、
前記インダクタと前記給電モジュールとを接続するように前記スイッチング素子を制御することで、前記インダクタにより前記鍋を加熱することを含む。
【0015】
上記態様では、前記処理モジュールは、前記検出回路における信号収集ポイントのパラメータ値を取得し、前記パラメータ値に基づいて前記加熱モジュールには鍋が置かれているか否かを判定することは、
前記処理モジュールが前記検出回路における信号収集ポイントの電圧値を収集し、前記電圧値に基づいて前記加熱モジュールには鍋が置かれているか否かを判定することを含む。
【0016】
上記態様では、前記電圧値に基づいて前記加熱モジュールには鍋が置かれているか否かを判定することは、
前記電圧値が第1の閾値を超えていると判定した場合、前記加熱モジュールには鍋が置かれていると判定することを含む。
【0017】
本出願の実施例は、電磁調理台及び電磁調理台の制御方法を提供する。前記電磁調理台は、処理モジュールと、給電モジュールと、少なくとも1つの加熱モジュールとを備え、前記給電モジュールは、前記加熱モジュールに電力を供給するように構成され、前記加熱モジュールは、検出回路と鍋を加熱する加熱回路とを備え、前記処理モジュールは、前記検出回路のパラメータ値を取得し、前記パラメータ値に基づいて前記加熱モジュールには鍋が置かれているか否かを判定し、前記加熱モジュールには鍋が置かれていると判定した場合、前記鍋を加熱するように前記加熱回路を制御するように構成される。本出願の実施例の態様によれば、処理モジュールは、加熱モジュールでの負荷の位置を動的に検出し、負荷の位置の変化などをリアルタイムで判定し、位置を検出しながら信号収集ポイントのパラメータ値を確定し、パラメータ値に基づいて鍋が置かれているか否かを判定し、加熱モジュールを即時に制御することができ、加熱効率がより高くなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本出願の実施例に係る電磁調理台の構成概略図である。
図2】本出願の実施例に係る別の電磁調理台の送電テーブルの概略図である。
図3】本出願の実施例に係る加熱モジュールの回路概略図である。
図4】本出願の実施例に係る別の加熱モジュールの回路概略図である。
図5】本出願の実施例に係るさらなる別の加熱モジュールの回路概略図である。
図6】本出願の実施例に係るもうさらなる別の加熱モジュールの回路概略図である。
図7】本出願の実施例に係る信号収集ポイントの電圧振幅と加熱回路における等価インダクタタンスとの比例関係の概略図である。
図8】本出願の実施例に係る電磁調理台の使用概略図である。
図9】本出願の実施例に係る電磁調理台の制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本出願の実施例の目的、態様及び利点をより明確にするために、以下に本出願の実施例の図面と併せて、本開示の実施例の態様を明確かつ完全に説明する。勿論、説明される実施例は、本出願の一部の実施例であるが、全ての実施例ではない。説明される本出願の実施例に基づき当業者が得る全ての他の実施例は、本出願の保護範囲に属する。
【0020】
図1は本出願の実施例に係る電磁調理台の構成概略図である。図1に示すように、前記電磁調理台は、処理モジュールと、給電モジュールと、加熱モジュールとを備える。前記加熱モジュールの数は、1つ又は複数であってもよい(各加熱モジュールは、前記処理モジュールにより各加熱モジュールが区別されるように、唯一の番号に対応することができる)。
【0021】
前記給電モジュールは、前記加熱モジュールに電力を供給するように構成される。
【0022】
前記加熱モジュールは、鍋を加熱するように構成される加熱回路と、前記加熱回路に接続される検出回路とを備える。
【0023】
具体的には、各加熱モジュールについては、前記加熱モジュールは、加熱回路と、検出回路とを備えることができ、前記加熱回路は、前記加熱モジュールでの鍋を加熱するように構成される。前記検出回路は、前記加熱回路に接続され、前記検出回路は、前記加熱回路の状態を検出するように構成され、具体的には前記加熱回路のインダクタの状態を検出することができる。
【0024】
前記処理モジュールは、前記検出回路における信号収集ポイントのパラメータ値を取得し、前記パラメータ値に基づいて前記加熱モジュールには鍋が置かれているか否かを判定し、前記加熱モジュールには鍋が置かれていると判定した場合、前記鍋を加熱するように前記加熱回路を制御するように構成される。
【0025】
具体的には、前記加熱回路は、スイッチング素子と、インダクタとを備える。
【0026】
前記処理モジュールは、具体的には、前記加熱モジュールには鍋が置かれていると判定した場合、前記インダクタと前記給電モジュールとを接続するように前記スイッチング素子を制御することで、前記インダクタに前記鍋を加熱させるように構成され、即ち前記鍋を加熱する。
【0027】
具体的には、前記処理モジュールは、具体的には、前記検出回路における信号収集ポイントの電圧値を収集し、前記電圧値に基づいて前記加熱モジュールには鍋が置かれているか否かを判定するように構成される。
【0028】
具体的には、前記処理モジュールは、前記信号収集ポイントの電圧値に基づいて、前記加熱モジュールには物体が置かれているか否かを判定することができ、前記加熱モジュールには物体が置かれていると判定した場合、具体的な電圧値に基づいて前記物体が鍋であるか否かを判定することができ、前記加熱モジュールには鍋が置かれていると判定した場合、前記インダクタと前記給電モジュールとを接続するように前記スイッチング素子を制御することで、前記インダクタに前記鍋を加熱させることができる。
【0029】
なお、前記電磁調理台を設計する際には、前記加熱回路と検出回路との接続関係及び回路内の各素子のパラメータ値を予め設定しておくことができ、前記電圧値に基づいて前記インダクタのインダクタンス値を確定することができ、即ち前記電圧値は、前記インダクタのインダクタンス値の変化を反映する。開発者は、第1の閾値を予め算出しておくことができ、実際の応用において、前記電圧値が前記第1の閾値を超えていると判定した場合、前記加熱モジュールには鍋が置かれていることが考えられる。さらに、鍋を加熱するインダクタは、加熱中に、直列に接続された抵抗器及びインダクタと等価にすることができ、置かれている物体が異なり、加熱モジュールとの接触面の面積が異なる場合、インダクタンス値が異なり、それによって電圧値も異なり、上記の原理に基づいて、前記電圧値に基づいて前記加熱モジュールには物体が置かれているか否かを判定し、また前記物体が鍋であるか否かを判定することができる。
【0030】
本実施例では、前記スイッチング素子は、リレーを備え、前記リレーは、第1のポートと、第2のポートと、第3のポートとを備え、
前記第1のポートは、前記インダクタに接続され、前記第2のポートは、前記検出回路に接続され、前記第3のポートは、他の加熱モジュールのリレーの第3のポートに接続され、且つ前記第3のポートは、給電モジュールに接続される。
【0031】
前記加熱回路は、共振ユニットをさらに備えることができる。前記共振ユニットは、具体的には、前記インダクタに接続されるコンデンサを備える。
【0032】
図2は本出願の実施例に係る別の電磁調理台の送電テーブルの概略図である。図2に示すように、前記電磁調理台201は、複数の加熱モジュール204を備え、電磁調理台の送電テーブル203には鍋205のような加熱する必要がある負荷や、携帯電話202が置かれてもよい。
【0033】
上記の加熱モジュールは、図1に示す加熱モジュールと同じ構成を採用することができるため、ここでは説明を省略する。前記電磁調理台は、処理モジュールをさらに備え、前記処理モジュールは、前記加熱モジュール内の検出回路における信号収集ポイントのパラメータ値、具体的には前記信号収集ポイントの電圧値を確定し、前記電圧値に基づいて前記加熱モジュールには物体が置かれているか否かを判定し、前記加熱モジュールには物体が置かれていると判定した場合、さらに前記物体が鍋であるか否かを判定することができる。
【0034】
ここで、前記電圧値の大きさに基づいて前記物体が鍋205のような鍋であると判定し(電圧値が第1の閾値を超えている場合、鍋であると判定する)、又は携帯電話202のような他の物体であると判定する(電圧値が第1の閾値を超えていない場合、鍋ではないと判定する)ことができ、鍋205であると判定した場合、加熱し、携帯電話202であると判定した場合、加熱しない。
【0035】
図3は本出願の実施例に係る加熱モジュールの回路概略図である。図3に示すように、前記加熱モジュールは、加熱回路と検出回路とを備え、前記加熱回路は、加熱中に、インダクタ及び抵抗器、例えば図3のインダクタLeq1及び抵抗器Req1と等価にし、前記加熱回路は、スイッチング素子をさらに備える。
【0036】
前記検出回路は、第1のコンポーネントM1と、第2のコンポーネントと、電池E1とを備え、前記第1のコンポーネントM1と前記第2のコンポーネントM2の構成は、同じであってもよく、具体的には、ダイオードと、コンデンサと、MOSチューブ(具体的にはNチャネル)とを備え、前記コンデンサの両端は、ダイオードの両端に接続され、前記MOSチューブのDドレイン及びSソースは、それぞれ前記ダイオードの両端に接続される。
【0037】
ここで、前記スイッチング素子は、リレーK1であり、具体的には単極多投リレーであり、前記単極多投リレーの第3のポート3は、インダクタに接続され、第1のポート1は、給電モジュールに接続され、第2のポートは、前記検出回路に接続され、具体的には第1のコンポーネントと第2のコンポーネントとの中間点である点Aに接続される。
【0038】
デフォルトの場合、前記検出回路は、前記リレーK1の第2のポート2に接続され、前記リレーK1の第3のポート3は、第2のポート2に接続され、前記処理モジュールは、前記加熱モジュールには鍋が置かれていると判定した場合、前記リレーK1の第3のポートを第1のポート1に接続するように制御することにより、給電回路が形成される。このように、前記給電モジュールは、前記加熱モジュールに給電し、前記加熱モジュールは、前記鍋を加熱する。
【0039】
図3では、前記加熱回路は、順次接続される電池E2、コンデンサC1、コンデンサC2(共振ユニットとする)をさらに備えることができ、前記インダクタLeq1は、前記コンデンサC1とコンデンサC2との間に接続される。
【0040】
図4は本出願の実施例に係る別の加熱モジュールの回路概略図である。図4に示すように、ここでは、リレーK1がデフォルトの場合で検出回路に接続され、即ち加熱回路が検出回路に接続されると仮定し、ここで検出回路は、コンデンサC4と所定の励起源ACとを備え、前記加熱回路は、インダクタLeq2及び抵抗器Req2と等価にし、前記検出回路における信号収集ポイントは、加熱回路と検出回路との間の点であり、具体的には、前記信号収集ポイントとは抵抗器Req2とコンデンサC4との間の点である点Bを指す。前記加熱回路は、さらにコンデンサC3を共振ユニットとして備えることができる。
【0041】
ここで、前記インダクタLeq2及び抵抗器Req2は、図3に示すインダクタLeq1及び抵抗器Req1として理解されてもよく、即ち前記インダクタLeq2及び抵抗器Req2は、前記加熱回路が加熱中に等価にされるインダクタ及び抵抗器である。
【0042】
図5は本出願の実施例に係るさらなる別の加熱モジュールの回路概略図である。図5に示すように、前記加熱回路は、インダクタLm1を備え、前記インダクタLm1は、コンデンサCs1を介して検出回路に接続され、ここでは、前記検出回路は、第1のコンポーネントM1と、第2のコンポーネントM2と、抵抗器(抵抗器Rs1及び抵抗器Rs2を含む)を備え、給電のための電池E1をさらに備える。
【0043】
具体的には、前記インダクタLm1は、コンデンサCs1を介して具体的に前記検出回路の第1のコンポーネントM1と第2のコンポーネントM2との中間に接続され、前記検出回路における信号収集ポイントは、第2のコンポーネントM2と抵抗器Rs1との中間点である点Cである。
【0044】
前記加熱回路は、順次接続される電池E、コンデンサC1、コンデンサC2(ここでコンデンサは共振ユニットとして使用されてもよい)をさらに備えることができ、前記インダクタLm1は、前記コンデンサC1とコンデンサC2との間に接続される。
【0045】
図6は本出願の実施例に係るもうさらなる別の加熱モジュールの回路概略図である。図6に示すように、前記加熱回路は、インダクタLm2を備え、前記インダクタLm2は、コンデンサCs2を介して検出回路に接続され、前記検出回路は、並列に接続されたインダクタLrとコンデンサCrを備え、第1のコンポーネントM1、第2のコンポーネントM2及び抵抗器Rs(抵抗器Rs1及び抵抗器Rs2を含む)、電池E1をさらに備え、前記検出回路における信号収集ポイントは、第2のコンポーネントM2と抵抗器Rs1との中間点である点Dである。
【0046】
図5図6に示す第1のコンポーネント及び第2のコンポーネントの構成は、図3に示す第1のコンポーネント及び第2のコンポーネントの構成と同じであってもよく、ここで説明を省略する。
【0047】
図6では、前記加熱回路は、順次接続される電池E2、コンデンサC1、コンデンサC2(共振ユニットとして使用される)をさらに備えることができ、前記インダクタLm1は、前記コンデンサC1とコンデンサC2との間に接続される。
【0048】
なお、上記の図3図4図5図6において、前記検出回路には前記信号収集ポイントのパラメータ値を取得する処理モジュールが含まれ、前記処理モジュールには第1の閾値(回路構成と素子により、前記第1の閾値が異なってもよいが、処理モジュールが前記第1の閾値に基づいて加熱モジュールには鍋が置かれているか否かを判断する原理は同じである)が格納され、前記処理モジュールは、信号収集ポイントのパラメータ値(具体的には電圧値)を収集し、前記電圧値と前記第1の閾値に基づいて加熱モジュールには鍋が置かれているか否かを判定し、また加熱を制御し、詳細は図1の処理モジュールに示すとおりであり、ここで説明を省略する。
【0049】
図7は本出願の実施例に係る信号収集ポイントの電圧振幅と加熱回路における等価インダクタタンスとの比例関係の概略図である。図7に示すように、加熱モジュールには鍋が置かれている場合、加熱モジュールには鍋が置かれていない場合、又は鍋のサイズや距離が異なる場合、加熱回路における等価インダクタタンスと抵抗はいずれも変化し、加熱回路のインピーダンスの大きさに影響を与え、さらに信号収集ポイント(図3の点A、図4の点B、図5の点C、図6の点D)の電圧は変化するので、加熱回路を明確にした上で、信号収集ポイントの電圧値から等価インダクタンス値を算出でき、負荷の位置やサイズなどを判定することができる。電磁調理台の電源が入った後、電磁調理台は、調理台での装置や機器の種類やサイズを自動的に検出や識別することができ、算出された等価インダクタンスは、鍋が無いときのインダクタンスより大きい場合、負荷の種類は、送電機器であり、且つインダクタンス値が大きいほど、負荷は対応する個別で加熱又は送電するモジュールに近接し、算出された等価インダクタンスは、鍋が無いときのインダクタンスより小さい場合、負荷の種類は、鍋がある状態であり、且つインダクタンス値が小さいほど、鍋は対応する個別で加熱又は送電するモジュールに近接し、個別で加熱又は送電するモジュールをカバーする面積が大きくなる。
【0050】
図8は本出願の実施例に係る電磁調理台の使用概略図である。図8に示すように、前記電磁調理台は、複数の加熱モジュール801、802を備え、全ての加熱モジュールには一定のルールに従って付番することができるため、処理モジュールは、各加熱モジュールの信号収集ポイントのパラメータ値に基づいて、各加熱モジュールには鍋があるか否かを判定し、制御することができる。
【0051】
図8に示すように、鍋82については、加熱モジュール821、加熱モジュール822、加熱モジュール823、加熱モジュール824に関し、携帯電話81については、加熱モジュール811及び加熱モジュール812に関する。
【0052】
前記処理モジュールは、各加熱モジュールにおける検出回路における信号収集ポイントのパラメータ値(具体的には前記信号収集ポイントの電圧値)を収集し、前記電圧値に基づいて対応する加熱モジュールには鍋が置かれているか否かを判定することができる。
【0053】
図8について、前記処理モジュールは、加熱モジュール821、加熱モジュール822、加熱モジュール823、加熱モジュール824の検出回路における信号収集ポイントの電圧値が第1の閾値を超えていることを検出することができ、これにより、前記加熱モジュールには鍋が置かれていると判定することができ、処理モジュールは、前記加熱回路と前記給電モジュールとを接続するように、上記検出モジュールのスイッチング素子を制御することで、前記加熱回路に前記鍋を加熱させる。
【0054】
加熱モジュール811、加熱モジュール812については、処理モジュールは、その信号収集ポイントの電圧値の変化を検出することができるが、電圧値が第1の閾値を超えないため、その上には負荷が置かれているが鍋ではないと判定し、その状態を変更するようにスイッチング素子を制御することなく、即ち他の置かれた負荷を加熱しない。
【0055】
なお、図3図4図5図6の各回路に係るコンデンサ、抵抗器、第1のコンポーネント、第2のコンポーネントは、単に実施例だけであり、回路を制限するものではなく、他のコンポーネントも使用してもよく、他のコンポーネントを使用するときに本実施例の態様を実現すればよい。
【0056】
図9は本出願の実施例に係る電磁調理台の制御方法のフローチャートである。図9に示すように、前記電磁調理台についは、上記のいずれかの図面に記載される電磁調理台を採用し、前記方法は、
処理モジュールが前記検出回路における信号収集ポイントのパラメータ値を取得し、前記パラメータ値に基づいて前記加熱モジュールには鍋が置かれているか否かを判定するステップ901と、
処理モジュールが前記加熱モジュールには鍋が置かれていると判定した場合、前記鍋を加熱するように前記加熱回路を制御するステップ902と、を含む。
【0057】
具体的には、前記加熱回路は、スイッチング素子と、インダクタとを備える。
【0058】
前記鍋を加熱するように前記加熱回路を制御するステップは、
前記インダクタと前記給電モジュールとを接続するように前記スイッチング素子を制御することで、前記インダクタにより前記鍋を加熱するステップを含む。
【0059】
具体的には、前記処理モジュールが検出回路における信号収集ポイントのパラメータ値を取得し、前記パラメータ値に基づいて前記加熱モジュールには鍋が置かれているか否かを判定するステップは、
前記処理モジュールが前記検出回路における信号収集ポイントの電圧値を収集し、前記電圧値に基づいて前記加熱モジュールには鍋が置かれているか否かを判定するステップを含む。
【0060】
具体的には、前記電圧値に基づいて前記加熱モジュールには鍋が置かれているか否かを判定するステップは、
前記電圧値が第1の閾値を超えていると判定した場合、前記加熱モジュールには鍋が置かれていると判定するステップを含む。
【0061】
具体的には、前記スイッチング素子は、リレーを備え、前記リレーは、第1のポートと、第2のポートと、第3のポートとを備え、前記第1のポートは、前記インダクタに接続され、前記第2のポートは、前記検出回路に接続され、前記第3のポートは、他の加熱モジュールのリレーの第3のポートに接続され、且つ前記第3のポートは、給電モジュールに接続され、
前記鍋を加熱するように前記加熱回路を制御するステップは、
前記スイッチング素子の第1のポートを前記第3のポートに接続するように制御するステップを含む。
【0062】
具体的には、前記処理モジュールは、前記スイッチング素子に制御信号を送信し、前記スイッチング素子が前記加熱回路と前記給電モジュールとを接続するように、前記スイッチング素子の第1のポートを前記第3のポートに接続するように制御する。
【0063】
上記は、本発明の好ましい実施例に過ぎず、本出願の保護範囲を限定するものではなく、本出願の趣旨及び原則から逸脱することなく行われるあらゆる変更、同等置換及び改善などは、いずれも本出願の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0064】
1 第1のポート
2 第2のポート
3 第3のポート
82 鍋
201 電磁調理台
204 加熱モジュール
205 鍋
801、802 加熱モジュール
801 加熱モジュール
802 加熱モジュール
811 加熱モジュール
812 加熱モジュール
821 加熱モジュール
822 加熱モジュール
823 加熱モジュール
824 加熱モジュール
901 ステップ
902 ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9