(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】抗CD47抗体およびその使用方法
(51)【国際特許分類】
C07K 16/28 20060101AFI20241001BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20241001BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20241001BHJP
A61P 35/02 20060101ALI20241001BHJP
C07K 16/30 20060101ALI20241001BHJP
C07K 16/46 20060101ALI20241001BHJP
C12N 15/13 20060101ALN20241001BHJP
【FI】
C07K16/28 ZNA
A61K39/395 N
A61K39/395 T
A61P35/00
A61P35/02
C07K16/30
C07K16/46
C12N15/13
(21)【出願番号】P 2020133628
(22)【出願日】2020-08-06
(62)【分割の表示】P 2018156036の分割
【原出願日】2013-12-03
【審査請求日】2020-09-04
【審判番号】
【審判請求日】2022-10-06
(32)【優先日】2012-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2013-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2013-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2013-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2013-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506198562
【氏名又は名称】ノビミューン エスアー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】クシシュトフ マステルナク
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス フィッシャー
(72)【発明者】
【氏名】フランソワ ルソー
(72)【発明者】
【氏名】エリー デイリー
(72)【発明者】
【氏名】マリー コスコ-ビルボワ
【合議体】
【審判長】長井 啓子
【審判官】加々美 一恵
【審判官】荒木 英則
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-519345(JP,A)
【文献】国際公開第2011/145622(WO,A1)
【文献】国際公開第2012/023053(WO,A1)
【文献】Immunology today,1993,vol.14,no.6,pp.243-246
【文献】Journal of molecular biology,1992,vol.224,no.2,pp.487-499
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N
C07K
CAplus/REGISTRY/WPIDS/MEDLINE/BIOSIS(STN)
GENESEQ/UNIPROT
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
CD47に特異的に結合
し、1nM以下のIC
50
でCD47とSIRPαの相互作用を遮断する抗体であって、
a)配列番号225のアミノ酸配列を含む可変重鎖相補性決定領域1(CDRH1);
b)配列番号226のアミノ酸配列を含む可変重鎖相補性決定領域2(CDRH2);および
c)配列番号227のアミノ酸配列を含む可変重鎖相補性決定領域3(CDRH3)
を含む重鎖可変領域と、
d)可変軽鎖相補性決定領域1(CDRL1);
e)可変軽鎖相補性決定領域2(CDRL2);および
f)可変軽鎖相補性決定領域3(CDRL3)
を含む軽鎖可変領域と
を含み、
前記CDRL1が配列番号228のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号243のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号246のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号228のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号243のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号253のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号240のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号246のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号231のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号247のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号235のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号250のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号234のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号246のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号228のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号246のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号237のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号246のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号236のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号254のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号229のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号257のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号238のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号254のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号229のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号259のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号236のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号250のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号233のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号258のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号233のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号250のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号236のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号255のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号238のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号251のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号241のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号249のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号240のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号254のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号238のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号256のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号232のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号254のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号232のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号256のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号230のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号245のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号254のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号239のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号245のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号254のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号233のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号255のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号235のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号254のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号268のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号274のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号281のアミノ酸配列を含む;
前記CDRL1が配列番号271のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号280のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号281のアミノ酸配列を含む;または
前記CDRL1が配列番号265のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号274のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号281のアミノ酸配列を含む、
抗体。
【請求項2】
前記CDRH1が配列番号225のアミノ酸配列を含み;前記CDRH2が配列番号226のアミノ酸配列を含み;前記CDRH3が配列番号227のアミノ酸配列を含み;前記CDRL1が配列番号240のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号254のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
前記CDRH1が配列番号225のアミノ酸配列を含み;前記CDRH2が配列番号226のアミノ酸配列を含み;前記CDRH3が配列番号227のアミノ酸配列を含み;前記CDRL1が配列番号240のアミノ酸配列を含み;前記CDRL2が配列番号242のアミノ酸配列を含み;前記CDRL3が配列番号246のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項4】
i)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号116のアミノ酸配列を含む;
ii)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号118のアミノ酸配列を含む;
iii)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号120のアミノ酸配列を含む;
iv)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号126のアミノ酸配列を含む;
v)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号128のアミノ酸配列を含む;
vi)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号130のアミノ酸配列を含む;
vii)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号132のアミノ酸配列を含む;
viii)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号134のアミノ酸配列を含む;
ix)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号136のアミノ酸配列を含む;
x)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号140のアミノ酸配列を含む;
xi)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号142のアミノ酸配列を含む;
xii)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号144のアミノ酸配列を含む;
xiii)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号146のアミノ酸配列を含む;
xiv)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号148のアミノ酸配列を含む;
xv)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号150のアミノ酸配列を含む;
xvi)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号158のアミノ酸配列を含む;
xvii)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号162のアミノ酸配列を含む;
xviii)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号164のアミノ酸配列を含む;
xix)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号168のアミノ酸配列を含む;
xx)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号170のアミノ酸配列を含む;
xxi)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号174のアミノ酸配列を含む;
xxii)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号176のアミノ酸配列を含む;
xxiii)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号178のアミノ酸配列を含む;
xxiv)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号180のアミノ酸配列を含む;
xxv)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号182のアミノ酸配列を含む;
xxvi)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号184のアミノ酸配列を含む;
xxvii)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号192のアミノ酸配列を含む;
xxviii)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号202のアミノ酸配列を含む;または
xxix)前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号206のアミノ酸配列を含む、
請求項1に記載の抗体。
【請求項5】
前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号168のアミノ酸配列を含む、請求項4に記載の抗体。
【請求項6】
前記重鎖可変領域が、配列番号114のアミノ酸配列を含み;前記軽鎖可変領域が、配列番号120のアミノ酸配列を含む、請求項4に記載の抗体。
【請求項7】
前記抗体が、抗原結合フラグメントであり、該抗原結合フラグメントが、scFv、Fv、Fab、Fab’、F(ab)2、またはF(ab’)2である、請求項1~6のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項8】
前記抗体が一価抗体または単一特異的抗体である、請求項1~7のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項9】
前記抗体が二価抗体または二重特異性抗体である、請求項1~6のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項10】
前記抗体が二重特異性抗体である、請求項9に記載の抗体。
【請求項11】
前記抗体が腫瘍関連抗原(TAA)にさらに結合する、請求項1~6のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項12】
前記抗体が、キメラ抗体、ヒト化抗体または完全ヒト抗体である、請求項1~11のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項13】
前記抗体がモノクローナル抗体である、請求項1~12のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項14】
被験体における異常なCD47および/もしくは異常なCD47-SIRPαの発現および/もしくは活性に関連する病状を処置する、異常なCD47および/もしくは異常なCD47-SIRPαの発現および/もしくは活性に関連する症状を軽減する、異常なCD47および/もしくは異常なCD47-SIRPαの発現および/もしくは活性に関連する病状を予防する、異常なCD47および/もしくは異常なCD47-SIRPαの発現および/もしくは活性に関連する病状の進行を遅延させるための、請求項1~13のいずれか一項に記載の抗体を含む組成物。
【請求項15】
前記異常なCD47および/もしくは異常なCD47-SIRPαの発現および/もしくは活性に関連する病状が、癌である、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
前記癌が、白血病、リンパ腫、乳癌、結腸癌、卵巣癌、膀胱癌、前立腺癌、神経膠腫、肺癌、気管支癌、直腸結腸癌、膵癌、食道癌、肝臓癌、膀胱癌、腎臓癌、腎盂癌、口腔癌、咽頭癌、子宮体癌またはメラノーマである、請求項14に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2012年12月3日に出願された米国仮特許出願第61/732452号;2013年4月28日に出願された米国仮特許出願第61/816788号;2013年8月7日に出願された米国仮特許出願第61/863106号;2013年9月24日に出願された米国仮特許出願第61/881523号;および2013年11月1日に出願された米国仮特許出願第61/898710号の利益を請求し、その各々は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
発明の分野
本発明は、CD47に結合するモノクローナル抗体および/または一価抗体に関する。本発明は、CD19に結合するモノクローナル抗体および/または一価抗体に関する。本発明は、免疫グロブリン分子の各結合部位に異なる特異性を有する新規二重特異性モノクローナル抗体にも関し、ここで、その結合部位の1つは、CD47に特異的である。本発明は、免疫グロブリン分子の各結合部位に異なる特異性を有する新規二重特異性モノクローナル抗体にも関し、ここで、その結合部位の1つは、CD19に特異的である。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
CD47またはインテグリン関連タンパク質(IAP)は、細胞間コミュニケーションにおいて複数の機能を有する遍在性の50kDa膜貫通糖タンパク質である。それは、複数のリガンド(例えば、インテグリン、SIRPα(シグナル調節タンパク質アルファ)、SIRPγおよびトロンボスポンジン)と相互作用する(Oldenborg,P.A.,CD47:A Cell Surface Glycoprotein Which Regulates Multiple Functions of Hematopoietic Cells in Health and Disease,ISRN Hematol.2013;2013:614619;Soto-Pantoja DRら、Therapeutic opportunities for targeting the ubiquitous cell surface receptor CD47(2012),Expert Opin Ther Targets.2013 Jan;17(1):89-103;Sick Eら、CD47 Update:a multifaced actor in the tumor microenvironment of potential therapeutic interest,Br J Pharmacol.2012 Dec;167(7):1415-30)。自然免疫系という背景において、CD47は、骨髄性細胞(例えば、マクロファージ、好中球および樹状細胞)によって発現されるSIRPαへの結合を通じて阻害性の「ドント・キル・ミー(don’t kill me)」シグナルを伝える自己のマーカーとして作用する。ゆえに、生理学的状況におけるCD47の広範な発現の役割は、健常な細胞を自然免疫系による排除から保護することである(Oldenborg PAら、CD47-Signal Regulatory Protein α(Sirpα)Regulates Fcγ and Complement Receptor-Mediated Phagocytosis,J Exp Med.2001 Apr 2;193(7):855-62;Mattias Olsson,Role of the CD47/SIRPα-interaction in regulation of macrophage phagocytosis,Department of Integrative Medical Biology,Section for Histology and CellBiology,Umea University,Umea,Sweden,Thesis;Oldenborg PA.,Role of CD47 in erythroid cells and in autoimmunity,Leuk Lymphoma.2004 Jul;45(7):1319-27;Oldenborg PAら、Role of CD47 as a Marker of Self on Red Blood Cells.,Science.2000 Jun 16;288(5473):2051-4;Brown EJ,Frazier WA.,integrin-associated protein(CD47)and its ligands.,Trends Cell Biol.2001 Mar;11(3):130-5)。
【0004】
腫瘍細胞は、それらが免疫監視機構および自然免疫細胞による殺滅から逃れるのを効率的に助けてくれるCD47を過剰発現することによって、この免疫抑制機構を乗っ取る(Majeti R,Chetら、CD47 is an adverse prognostic factor and therapeutic antibody target on human acute myeloid leukemia stem cells,Cell.2009 Jul 23;138(2):286-99;S.Jaiswalら、CD47 is upregulated on circulating hematopoietic stem cells and leukemia cells to avoid phagocytosis.,Cell.2009 Jul 23;138(2):271-85)。CD47の発現は、ほとんどのヒト癌(例えば、NHL、AML、乳癌、結腸癌、神経膠芽腫、神経膠腫、卵巣癌、膀胱癌および前立腺癌)においてアップレギュレートされ、高レベルのCD47発現は、高悪性度の疾患および不良な生存率と明らかに相関する(Majeti Rら、Cell.2009 Jul 23;138(2):286-99;S.Jaiswalら、Cell.2009 Jul 23;138(2):271-85;Willingham SBら、The CD47-signal regulatory protein alpha(SIRPα)interaction is a therapeutic target for human solid tumors,Proc Natl Acad Sci USA.2012 Apr 24;109(17):6662-7;Chao MPら、Therapeutic antibody targeting of CD47 eliminates human acute lymphoblastic leukemia.,Cancer Res.2011 Feb 15;71(4):1374-84)。
【0005】
健常な組織におけるCD47の広範な発現は、処置の安全性および有効性の問題を招く:第1に、中和モノクローナル抗体(Mab)でCD47を標的化することは、健常な細胞に影響を及ぼし、マウスおよびカニクイザルを用いた前臨床試験において示されているように、強い毒性をもたらし得る(Willingham SBら、Proc Natl Acad Sci USA.2012 Apr 24;109(17):6662-7;Weiskopf Kら、Engineered SIRPα Variants as Immunotherapeutic Adjuvants to Anticancer Antibodies,Science.2013 Jul 5;341(6141):88-91)。第2に、たとえ、代替の形式を使用することによって強い毒性が回避され得るかまたは緩和され得るとしても(Weiskopf Kら、Science.2013 Jul 5;341(6141):88-91)、なおもCD47の広範な発現は、標的に媒介される薬物の処分によってCD47結合分子の迅速な排除を引き起こし、不良な薬物動態および低い有効性をもたらし得る。
したがって、CD47の標的化を可能にし、かつこれらの障害を克服する抗体および治療薬が必要とされている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【文献】Oldenborg,P.A.,CD47:A Cell Surface Glycoprotein Which Regulates Multiple Functions of Hematopoietic Cells in Health and Disease,ISRN Hematol.2013;2013:614619
【文献】Soto-Pantoja DRら、Therapeutic opportunities for targeting the ubiquitous cell surface receptor CD47(2012),Expert Opin Ther Targets.2013 Jan;17(1):89-103
【文献】Sick Eら、CD47 Update:a multifaced actor in the tumor microenvironment of potential therapeutic interest,Br J Pharmacol.2012 Dec;167(7):1415-30)
【文献】Oldenborg PAら、CD47-Signal Regulatory Protein α(Sirpα)Regulates Fcγ and Complement Receptor-Mediated Phagocytosis,J Exp Med.2001 Apr 2;193(7):855-62
【文献】Mattias Olsson,Role of the CD47/SIRPα-interaction in regulation of macrophage phagocytosis,Department of Integrative Medical Biology,Section for Histology and CellBiology,Umea University,Umea,Sweden,Thesis;Oldenborg PA.,Role of CD47 in erythroid cells and in autoimmunity,Leuk Lymphoma.2004 Jul;45(7):1319-27
【文献】Oldenborg PAら、Role of CD47 as a Marker of Self on Red Blood Cells.,Science.2000 Jun 16;288(5473):2051-4
【文献】Brown EJ,Frazier WA.,integrin-associated protein(CD47)and its ligands.,Trends Cell Biol.2001 Mar;11(3):130-5)
【文献】Majeti R,Chら、CD47 is an adverse prognostic factor and therapeutic antibody target on human acute myeloid leukemia stem cells,Cell.2009 Jul 23;138(2):286-99
【文献】S.Jaiswalら、CD47 is upregulated on circulating hematopoietic stem cells and leukemia cells to avoid phagocytosis.,Cell.2009 Jul 23;138(2):271-85
【文献】Majeti Rら、Cell.2009 Jul 23;138(2):286-99;S.Jaiswalら、Cell.2009 Jul 23;138(2):271-85
【文献】Willingham SBら、The CD47-signal regulatory protein alpha(SIRPα)interaction is a therapeutic target for human solid tumors,Proc Natl Acad Sci USA.2012 Apr 24;109(17):6662-7
【文献】Chao MPら、Therapeutic antibody targeting of CD47 eliminates human acute lymphoblastic leukemia.,Cancer Res.2011 Feb 15;71(4):1374-84)
【文献】Willingham SBら、Proc Natl Acad Sci USA.2012 Apr 24;109(17):6662-7
【文献】Weiskopf Kら、Engineered SIRPα Variants as Immunotherapeutic Adjuvants to Anticancer Antibodies,Science.2013 Jul 5;341(6141):88-91
【文献】Weiskopf Kら、Science.2013 Jul 5;341(6141):88-91
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の要旨
本発明は、CD47に結合するモノクローナル抗体を提供する。これらの抗体は、抗CD47モノクローナル抗体または抗CD47mAbと本明細書中で集合的に称される。好ましくは、それらのモノクローナル抗体は、少なくともヒトCD47に特異的である。いくつかの実施形態において、ヒトCD47を認識するモノクローナル抗体は、少なくとも1つの他の非ヒトCD47タンパク質(例えば、非限定的な例として、非ヒト霊長類CD47、例えば、カニクイザルCD47および/またはげっ歯類CD47)に対しても交差反応性である。いくつかの実施形態において、これらの抗CD47モノクローナル抗体は、CD47とシグナル調節タンパク質アルファ(SIRPα)との間の相互作用を阻害する。いくつかの実施形態において、これらの抗CD47モノクローナル抗体は、ヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する。本発明はまた、本明細書中に開示される抗CD47モノクローナル抗体と同じエピトープに結合し、かつCD47とSIRPαとの間、例えば、ヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する抗体も含む。
【0008】
本発明はまた、CD47に特異的な第1のアームを少なくとも含む一価抗体および/または二重特異性抗体も提供する。好ましくは、それらの一価抗体および/または二重特異性抗体は、少なくともヒトCD47に特異的である。いくつかの実施形態において、ヒトCD47を認識する一価抗体および/または二重特異性抗体は、少なくとも1つの他の非ヒトCD47タンパク質(例えば、非限定的な例として、非ヒト霊長類CD47、例えば、カニクイザルCD47および/またはげっ歯類CD47)に対しても交差反応性である。いくつかの実施形態において、これらの抗CD47一価抗体および/または抗CD47二重特異性抗体は、CD47とシグナル調節タンパク質アルファ(SIRPα)との間の相互作用を阻害する。いくつかの実施形態において、これらの抗CD47一価抗体および/または抗CD47二重特異性抗体は、ヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する。本発明はまた、本明細書中に開示される抗CD47一価抗体および/または抗CD47二重特異性抗体と同じエピトープに結合し、かつCD47とSIRPαとの間の、例えば、ヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する抗体も含む。
【0009】
本発明は、CD47および第2の標的を認識する二重特異性抗体を提供する。本発明は、配列が標準的な抗体と識別不能であり、結合部位の1つが、CD47に特異的であり、第2の結合部位が、別の標的、例えば、腫瘍関連抗原(TAA)に特異的である、二重特異性抗体の同定、作製および精製を可能にする。いくつかの実施形態において、TAAは、癌細胞の細胞表面上に発現されている抗原である。いくつかの実施形態において、癌細胞は、肺癌細胞、気管支癌細胞、前立腺癌細胞、乳癌細胞、直腸結腸癌細胞、膵癌細胞、卵巣、白血病癌細胞、リンパ腫癌細胞、食道癌細胞、肝臓癌細胞、泌尿器および/もしくは膀胱癌細胞、腎癌細胞、口腔癌細胞、咽頭癌細胞、子宮癌細胞ならびに/またはメラノーマ癌細胞から選択される。
【0010】
いくつかの実施形態において、好適なTAAとしては、非限定的な例として、CD20、HER2、HER3、EGFR、IGF1R、c-Met、PDGFR1、CD40、CD40L、CD30、CS1、CD70、グリピカン、メソテリン(mesothelin)、PSMA、PSCA、MUC1、CA125、CEA、FRA、EpCAM、DR5、HGFR1および/または5T4が挙げられる。
【0011】
CD47(表面抗原分類(Cluster of Differentiation)47)は、食細胞に対する「ドント・イート・ミー(don’t eat me)」シグナルとして作用し、多くの腫瘍によって過剰発現されると知られている(免疫回避)。CD47は、食細胞上に発現されるSIRPαと相互作用する。CD47は、食作用活性をダウンレギュレートする。CD47は、樹状細胞(DC)の成熟および活性化を阻害する。CD47は、例えば、アポトーシス、生存、増殖、接着、遊走、ならびに血管新生、血圧、組織灌流および/または血小板ホメオスタシスの制御などのプロセスにも関わっている。
【0012】
CD47は、癌にも関わっている。例えば、CD47は、様々な血液学的なおよび固形の悪性病変において過剰発現される。CD47は、実証された癌幹細胞/腫瘍始原細胞マーカーである。CD47の過剰発現は、腫瘍細胞が免疫監視機構および自然免疫細胞による殺滅から逃れるのを助け得ると考えられている。高レベルのCD47は、癌(例えば、白血病、リンパ腫、乳癌、結腸癌、卵巣癌、膀胱癌、前立腺癌および/または神経膠腫)における不良な臨床成績にも関連する。したがって、CD47の標的化は、癌の症状を処置する際、その進行を遅延させる際またはその他の方法で回復させる際に有用だろう。
【0013】
CD47は、遍在的に発現されるので、モノクローナル抗体(mAb)にとっては、難儀な標的である。それにもかかわらず、本明細書中に記載されるCD47に特異的な抗体は、単一特異的抗体として有用であり、治療的介入のためにまたは研究用もしくは診断用の試薬として使用され得る。CD47に結合する本発明の単一特異的抗体、ならびに免疫学的に活性であってなおもCD47に結合するこれらの単一特異的抗体のフラグメントには、本明細書中に記載される例示的な抗体、例えば、5A3抗体、5A3M4抗体、5A3M3抗体、5A3M5抗体、KE8抗体、KE8-P6H5抗体(本明細書中でKE8H5とも称される)、KE8-P3B2抗体(本明細書中でKE8B2とも称される)、KE8-P2A2抗体(本明細書中でKE8A25とも称される)、KE8F2抗体、KE8G2抗体、KE84G9抗体、KE81G9抗体、KE81A3抗体、KE8E8抗体、KE8G6抗体、KE8H3抗体、KE8C7抗体、KE8A4抗体、KE8A8抗体、KE8G11抗体、KE8B7抗体、KE8F1抗体、KE8C4抗体、KE8A3抗体、KE86G9抗体、KE8H6抗体、KA3抗体、KA3-P5G2抗体(本明細書中でKA3G2とも称される)、KA3-P1A3抗体(本明細書中でKA3A3とも称される)、KA3-P5C5抗体(本明細書中でKA3C5とも称される)、KA3H8抗体、KA3B2抗体、KA3A2抗体、KA3D3抗体、KA3H3抗体、KC4抗体、KC4-P1G11KC4-P4C11抗体、KC4-P6B1KC4-P4F4抗体およびKC4-P2E2抗体(本明細書中でKC4E2とも称される)、KC4抗体、KC4F4抗体、KC4A1抗体、KC4C11抗体、KC4E10抗体、KC4B1抗体、KC4C3抗体、KC4A4抗体、KC4G11抗体、KC4G9抗体、ならびにそれらのフラグメントが含まれる。
【0014】
CD47に結合する本発明の抗体およびそのフラグメントは、CD47の機能活性を調節する、遮断する、阻害する、減少させる、拮抗する、中和する、またはその他の方法で干渉するように働く。CD47の機能活性としては、非限定的な例として、SIRPαとの相互作用が挙げられる。上記抗体は、上記抗体の存在下におけるCD47-SIRPα相互作用のレベルが、本明細書中に記載される抗体との結合の非存在下におけるCD47-SIRPα相互作用のレベルと比べて、少なくとも95%、例えば、96%、97%、98%、99%または100%低下するとき、CD47-SIRPα相互作用を完全に調節する、遮断する、阻害する、減少させる、拮抗する、中和する、またはその他の方法で干渉すると見なされる。上記抗体は、上記抗体の存在下におけるCD47-SIRPα相互作用のレベルが、本明細書中に記載される抗体との結合の非存在下におけるCD47-SIRPα相互作用のレベルと比べて、95%未満、例えば、10%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、75%、80%、85%または90%低下するとき、CD47-SIRPα相互作用を部分的に調節する、遮断する、阻害する、減少させる、拮抗する、中和する、またはその他の方法で干渉すると見なされる。
【0015】
本発明はまた、少なくとも1つの結合部位がCD47に特異的な二重特異性抗体も提供する。本発明の二重特異性抗体は、CD47および第2の抗原、例えば、腫瘍関連抗原(TAA)を標的化する。いくつかの実施形態において、その二重特異性抗体は、機能的なFc部分を含む。その二重特異性抗体のTAA結合アームは、CD47アームを腫瘍細胞または癌幹細胞に対して標的化する。そのCD47アームは、CD47とSIRPαとの間の相互作用を遮断するか、阻害するか、またはその他の方法で減少させ、それによって、「イート・ミー(eat me)」シグナルを食細胞に伝える。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体のTAA結合アームは、抗CD19抗体の配列またはその抗原結合フラグメントを含む。
【0016】
いくつかの実施形態において、上記二重特異性抗体は、2つの標的の各々に対して「バランスのとれた」親和性を示す。他の実施形態において、上記二重特異性抗体は、2つの標的の各々に対して「アンバランスな」親和性を示す。例えば、抗CD47/CD19二重特異性抗体において、抗CD19アームの親和性が、高められている。例えば、抗CD47/CD19二重特異性抗体において、抗CD47アームの親和性が、低下されている。例えば、抗CD47/CD19二重特異性抗体において、抗CD19アームの親和性が高められており、かつ抗CD47アームの親和性が低下されている。これらのアンバランスな親和性の二重特異性抗体は、例えば、標的細胞または標的細胞群に対する選択性を改善するために、有用である。
【0017】
いくつかの実施形態において、抗CD19アームの親和性は、親和性成熟後に少なくとも100倍高められる。いくつかの実施形態において、抗CD47アームの親和性は、親和性脱成熟(affinity dematuration)後に少なくとも2倍低下される。例えば、いくつかの実施形態において、抗CD47アームは、親和性脱成熟後に約2倍~100倍低いCD47に対する親和性を示す。
【0018】
少なくとも1つの抗CD47アームを含む本発明の二重特異性抗体は、CD47の機能活性を調節する、遮断する、阻害する、減少させる、拮抗する、中和する、またはその他の方法で干渉するように働く。CD47の機能活性としては、非限定的な例として、SIRPαとの相互作用が挙げられる。上記二重特異性抗体は、上記二重特異性抗体の存在下におけるCD47-SIRPα相互作用のレベルが、本明細書中に記載される二重特異性抗体との結合の非存在下におけるCD47-SIRPα相互作用のレベルと比べて、少なくとも95%、例えば、96%、97%、98%、99%または100%低下するとき、CD47-SIRPα相互作用を完全に調節する、遮断する、阻害する、減少させる、拮抗する、中和する、またはその他の方法で干渉すると見なされる。上記二重特異性抗体は、上記二重特異性抗体の存在下におけるCD47-SIRPα相互作用のレベルが、本明細書中に記載される二重特異性抗体との結合の非存在下におけるCD47-SIRPα相互作用のレベルと比べて、95%未満、例えば、10%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、75%、80%、85%または90%低下するとき、CD47-SIRPα相互作用を部分的に調節する、遮断する、阻害する、減少させる、拮抗する、中和する、またはその他の方法で干渉すると見なされる。
【0019】
本発明の二重特異性抗体の抗CD47アームは、他の抗原、例えば、TAAに結合するいくつかのアームとともに有用である。本発明の例示的な抗CD47アーム、抗CD47一価抗体および/または二重特異性抗体としては、本明細書中で5A3抗体、5A3M4抗体、5A3M3抗体、5A3M5抗体、KE8抗体、KE8-P6H5抗体(本明細書中でKE8H5とも称される)、KE8-P3B2抗体(本明細書中でKE8B2とも称される)、KE8-P2A2抗体(本明細書中でKE8A25とも称される)、KE8F2抗体、KE8G2抗体、KE84G9抗体、KE81G9抗体、KE81A3抗体、KE8E8抗体、KE8G6抗体、KE8H3抗体、KE8C7抗体、KE8A4抗体、KE8A8抗体、KE8G11抗体、KE8B7抗体、KE8F1抗体、KE8C4抗体、KE8A3抗体、KE86G9抗体、KE8H6抗体、KA3抗体、KA3-P5G2抗体(本明細書中でKA3G2とも称される)、KA3-P1A3抗体(本明細書中でKA3A3とも称される)、KA3-P5C5抗体(本明細書中でKA3C5とも称される)、KA3H8抗体、KA3B2抗体、KA3A2抗体、KA3D3抗体、KA3H3抗体、KC4抗体、KC4-P1G11KC4-P4C11抗体、KC4-P6B1KC4-P4F4抗体およびKC4-P2E2抗体(本明細書中でKC4E2とも称される)、KC4抗体、KC4F4抗体、KC4A1抗体、KC4C11抗体、KC4E10抗体、KC4B1抗体、KC4C3抗体、KC4A4抗体、KC4G11抗体、KC4G9抗体と称される抗体、ならびにそれらのフラグメントが挙げられる。いくつかの実施形態において、上記二重特異性抗体のTAA結合アームは、抗CD19抗体の配列またはその抗原結合フラグメントを含む。
【0020】
本発明は、CD47に結合する第1のアミノ酸配列を含む第1のアームおよびCD47に結合しない第2のアミノ酸配列を含む第2のアームを有する単離された二重特異性抗体を提供し、ここで、その二重特異性抗体は、CD47とシグナル調節タンパク質アルファ(SIRPα)との間の相互作用を阻害する。いくつかの実施形態において、第2のアミノ酸配列は、腫瘍関連抗原(TAA)に結合する。いくつかの実施形態において、上記二重特異性抗体は、ヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する。
【0021】
いくつかの実施形態において、上記二重特異性抗体は、CD47に結合する第1のアミノ酸配列およびヒトタンパク質に結合しない第2のアミノ酸配列を含む一価の抗CD47抗体によって示されるヒトCD47/ヒトSIRPα相互作用の阻害の対応するレベルよりも少なくとも10倍強力なレベルでヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する。
【0022】
いくつかの実施形態において、上記二重特異性抗体は、CD47に結合する第1のアミノ酸配列およびヒトタンパク質に結合しない第2のアミノ酸配列を含む一価の抗CD47抗体によって示されるヒトCD47/ヒトSIRPα相互作用の阻害の対応するレベルよりも少なくとも100倍強力なレベルでヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する。
【0023】
いくつかの実施形態において、上記二重特異性抗体は、CD47に結合する第1のアミノ酸配列およびヒトタンパク質に結合しない第2のアミノ酸配列を含む一価の抗CD47抗体によって示されるヒトCD47/ヒトSIRPα相互作用の阻害の対応するレベルよりも少なくとも1,000倍強力なレベルでヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する。
【0024】
いくつかの実施形態において、上記二重特異性抗体は、実施例4に記載されるアッセイにおいて細胞表面のヒトCD47と可溶性ヒトSIRPαとの間の相互作用を5nMより高いIC50で阻害する第1のアームを含み、ここで、一価抗体5A3M3は、およそ13nMのIC50を有する。
【0025】
いくつかの実施形態において、上記二重特異性抗体は、実施例15に記載されているように、ヒト全血中、10μg/mlの濃度において37℃で30分間インキュベーションした後に80%超で回収される第1のアームを含む。
【0026】
いくつかの実施形態において、上記二重特異性抗体は、CD47に結合する第1のアミノ酸配列およびヒトタンパク質に結合しない第2のアミノ酸配列を含む一価の抗CD47抗体によって示されるヒトCD47/ヒトSIRPα相互作用の阻害の対応するレベルよりも少なくとも10倍、少なくとも100倍または少なくとも1,000倍強力なレベルでヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害し、かつ実施例4に記載されるアッセイにおいて細胞表面のヒトCD47と可溶性ヒトSIRPαとの間の相互作用を5nMより高いIC50で阻害する第1のアームを含み、ここで、一価抗体5A3M3は、およそ13nMのIC50を有する。
【0027】
いくつかの実施形態において、上記二重特異性抗体は、CD47に結合する第1のアミノ酸配列およびヒトタンパク質に結合しない第2のアミノ酸配列を含む一価の抗CD47抗体によって示されるヒトCD47/ヒトSIRPα相互作用の阻害の対応するレベルよりも少なくとも10倍、少なくとも100倍または少なくとも1,000倍強力なレベルでヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害し、かつ実施例15に記載されるように、ヒト全血中、10μg/mlの濃度において37℃で30分間インキュベーションした後に80%超で回収される第1のアームを含む。
【0028】
いくつかの実施形態において、TAAは、CD19である。いくつかの実施形態において、第2のアミノ酸配列は、ヒトタンパク質に結合しない。
【0029】
いくつかの実施形態において、第1のアミノ酸配列は、配列番号225の可変重鎖相補性決定領域1(CDRH1)アミノ酸配列、配列番号226の可変重鎖相補性決定領域2(CDRH2)アミノ酸配列、配列番号227の可変重鎖相補性決定領域3(CDRH3)アミノ酸配列、配列番号228~241および262~272から選択される可変軽鎖相補性決定領域1(CDRL1)アミノ酸配列、242~245および273~280から選択される可変軽鎖相補性決定領域2(CDRL2)アミノ酸配列、ならびに246~261および281から選択される可変軽鎖相補性決定領域3(CDRH3)アミノ酸配列を含む。
【0030】
いくつかの実施形態において、第1のアミノ酸配列は、配列番号114の可変重鎖アミノ酸配列ならびに配列番号116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204および206から選択される可変軽鎖アミノ酸配列を含む。
【0031】
いくつかの実施形態において、上記二重特異性抗体は、2コピーの単一の重鎖ポリペプチドならびに第1の軽鎖および第2の軽鎖を含み、ここで、その第1の軽鎖と第2の軽鎖とは、異なる。
【0032】
いくつかの実施形態において、第1の軽鎖の少なくとも一部は、カッパータイプであり、第2の軽鎖の少なくとも一部は、ラムダタイプである。いくつかの実施形態において、第1の軽鎖は、少なくともカッパー定常領域を含む。いくつかの実施形態において、第1の軽鎖は、カッパー可変領域をさらに含む。いくつかの実施形態において、第1の軽鎖は、ラムダ可変領域をさらに含む。いくつかの実施形態において、第2の軽鎖は、少なくともラムダ定常領域を含む。いくつかの実施形態において、第2の軽鎖は、ラムダ可変領域をさらに含む。いくつかの実施形態において、第2の軽鎖は、カッパー可変領域をさらに含む。いくつかの実施形態において、第1の軽鎖は、カッパー定常領域およびカッパー可変領域を含み、第2の軽鎖は、ラムダ定常領域およびラムダ可変領域を含む。
【0033】
いくつかの実施形態において、定常フレームワーク領域配列および可変フレームワーク領域配列は、ヒトである。
【0034】
本発明はまた、実施例4に記載されるアッセイにおいて細胞表面のヒトCD47と可溶性ヒトSIRPαとの間の相互作用を5nMより高いIC50で阻害する第1のアームを少なくとも含む、二重特異性抗体および/または一価抗体も提供し、ここで、抗体5A3M3は、およそ13nMのIC50を有する。
【0035】
本発明はまた、実施例15に記載されるように、ヒト全血中、10μg/mlの濃度において37℃で30分間インキュベーションした後に80%超で回収される第1のアームを少なくとも含む二重特異性抗体および/または一価抗体も提供する。いくつかの実施形態において、その二重特異性抗体および/または一価抗体は、CD47とシグナル調節タンパク質アルファ(SIRPα)との間の相互作用を阻害する。いくつかの実施形態において、その二重特異性抗体および/または一価抗体は、ヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する。
【0036】
本発明はまた、CD47に結合する第1のアミノ酸配列を含む第1のアームおよびCD19に結合する第2のアミノ酸配列を含む第2のアームを有する単離された二重特異性抗体も提供し、ここで、その二重特異性抗体は、CD47とシグナル調節タンパク質アルファ(SIRPα)との間の相互作用を阻害する。
【0037】
いくつかの実施形態において、上記二重特異性抗体は、ヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する。いくつかの実施形態において、上記二重特異性抗体は、CD47に結合する第1のアミノ酸配列およびヒトタンパク質に結合しない第2のアミノ酸配列を含む一価の抗CD47抗体によって示されるヒトCD47/ヒトSIRPα相互作用の阻害の対応するレベルよりも少なくとも10倍強力、少なくとも100倍強力および少なくとも1,000倍強力からなる群より選択されるレベルでヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する。
【0038】
いくつかの実施形態において、第1のアミノ酸配列は、配列番号225の可変重鎖相補性決定領域1(CDRH1)アミノ酸配列、配列番号226の可変重鎖相補性決定領域2(CDRH2)アミノ酸配列、配列番号227の可変重鎖相補性決定領域3(CDRH3)アミノ酸配列、配列番号228~241および262~272から選択される可変軽鎖相補性決定領域1(CDRL1)アミノ酸配列、242~245および273~280から選択される可変軽鎖相補性決定領域2(CDRL2)アミノ酸配列、ならびに246~261および281から選択される可変軽鎖相補性決定領域3(CDRH3)アミノ酸配列を含む。
【0039】
いくつかの実施形態において、第1のアミノ酸配列は、配列番号114の可変重鎖アミノ酸配列ならびに配列番号116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204および206から選択される可変軽鎖アミノ酸配列を含む。
【0040】
いくつかの実施形態において、上記二重特異性抗体は、2コピーの単一の重鎖ポリペプチドならびに第1の軽鎖および第2の軽鎖を含み、ここで、その第1の軽鎖と第2の軽鎖とは、異なる。
【0041】
いくつかの実施形態において、第1の軽鎖の少なくとも一部は、カッパータイプであり、第2の軽鎖の少なくとも一部は、ラムダタイプである。いくつかの実施形態において、第1の軽鎖は、少なくともカッパー定常領域を含む。いくつかの実施形態において、第1の軽鎖は、カッパー可変領域をさらに含む。いくつかの実施形態において、第1の軽鎖は、ラムダ可変領域をさらに含む。いくつかの実施形態において、第2の軽鎖は、少なくともラムダ定常領域を含む。いくつかの実施形態において、第2の軽鎖は、ラムダ可変領域をさらに含む。いくつかの実施形態において、第2の軽鎖は、カッパー可変領域をさらに含む。いくつかの実施形態において、第1の軽鎖は、カッパー定常領域およびカッパー可変領域を含み、第2の軽鎖は、ラムダ定常領域およびラムダ可変領域を含む。
【0042】
いくつかの実施形態において、定常フレームワーク領域配列および可変フレームワーク領域配列は、ヒトである。
【0043】
本発明はまた、CD47に結合する一価抗体も提供する。これらの抗体は、抗CD47一価抗体または抗CD47 monov mAbと本明細書中で集合的に称される。本発明の一価抗体は、CD47を特異的に認識する1つのアームおよび本明細書中でダミーアームと称される第2のアームを含む。そのダミーアームは、ヒトタンパク質に結合しないかまたはその他の方法で交差反応しないアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、ダミーアームは、全血中に見られるヒトタンパク質に結合しないかまたはその他の方法で交差反応しないアミノ酸配列を含む。当業者は、血液中に見られるヒトタンパク質が、全身の循環(system circulation)中に存在するすべてのまたは実質的にすべての抗原に相当する代用物であることを認識するだろう。いくつかの実施形態において、ダミーアームは、固形組織に見られるヒトタンパク質に結合しないかまたはその他の方法で交差反応しないアミノ酸配列を含む。好ましくは、上記一価抗体は、少なくともヒトCD47に特異的である。いくつかの実施形態において、ヒトCD47を認識する一価抗体は、少なくとも1つの他の非ヒトCD47タンパク質(例えば、非限定的な例として、非ヒト霊長類CD47、例えば、カニクイザルCD47および/またはげっ歯類CD47)に対しても交差反応性である。
【0044】
本発明の一価抗体の抗CD47アームは、任意のダミーアームとともに有用である。本発明の一価抗体の例示的な抗CD47アームとしては、本明細書中で5A3抗体、5A3M4抗体、5A3M3抗体、5A3M5抗体、KE8抗体、KE8-P6H5抗体(本明細書中でKE8H5とも称される)、KE8-P3B2抗体(本明細書中でKE8B2とも称される)、KE8-P2A2抗体(本明細書中でKE8A25とも称される)、KE8F2抗体、KE8G2抗体、KE84G9抗体、KE81G9抗体、KE81A3抗体、KE8E8抗体、KE8G6抗体、KE8H3抗体、KE8C7抗体、KE8A4抗体、KE8A8抗体、KE8G11抗体、KE8B7抗体、KE8F1抗体、KE8C4抗体、KE8A3抗体、KE86G9抗体、KE8H6抗体、KA3抗体、KA3-P5G2抗体(本明細書中でKA3G2とも称される)、KA3-P1A3抗体(本明細書中でKA3A3とも称される)、KA3-P5C5抗体(本明細書中でKA3C5とも称される)、KA3H8抗体、KA3B2抗体、KA3A2抗体、KA3D3抗体、KA3H3抗体、KC4抗体、KC4-P1G11KC4-P4C11抗体、KC4-P6B1KC4-P4F4抗体およびKC4-P2E2抗体(本明細書中でKC4E2とも称される)、KC4抗体、KC4F4抗体、KC4A1抗体、KC4C11抗体、KC4E10抗体、KC4B1抗体、KC4C3抗体、KC4A4抗体、KC4G11抗体、KC4G9抗体と称される抗体、ならびにそれらのフラグメントが挙げられる。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体のTAA結合アームは、抗CD19抗体の配列またはその抗原結合フラグメントを含む。
【0045】
いくつかの実施形態において、上記一価抗体は、ヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する。
【0046】
いくつかの実施形態において、上記一価抗体の抗CD47アームは、配列番号225の可変重鎖相補性決定領域1(CDRH1)アミノ酸配列、配列番号226の可変重鎖相補性決定領域2(CDRH2)アミノ酸配列、配列番号227の可変重鎖相補性決定領域3(CDRH3)アミノ酸配列、配列番号228~241および262~272から選択される可変軽鎖相補性決定領域1(CDRL1)アミノ酸配列、242~245および273~280から選択される可変軽鎖相補性決定領域2(CDRL2)アミノ酸配列、ならびに246~261および281から選択される可変軽鎖相補性決定領域3(CDRH3)アミノ酸配列を含む第1のアミノ酸配列を含む。
【0047】
いくつかの実施形態において、上記一価抗体の抗CD47アームは、配列番号114の可変重鎖アミノ酸配列ならびに配列番号116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204および206から選択される可変軽鎖アミノ酸配列を含む第1のアミノ酸配列を含む。
【0048】
いくつかの実施形態において、上記一価抗体は、2コピーの単一の重鎖ポリペプチドならびに第1の軽鎖および第2の軽鎖を含み、ここで、その第1の軽鎖と第2の軽鎖とは、異なる。
【0049】
いくつかの実施形態において、第1の軽鎖の少なくとも一部は、カッパータイプであり、第2の軽鎖の少なくとも一部は、ラムダタイプである。いくつかの実施形態において、第1の軽鎖は、少なくともカッパー定常領域を含む。いくつかの実施形態において、第1の軽鎖は、カッパー可変領域をさらに含む。いくつかの実施形態において、第1の軽鎖は、ラムダ可変領域をさらに含む。いくつかの実施形態において、第2の軽鎖は、少なくともラムダ定常領域を含む。いくつかの実施形態において、第2の軽鎖は、ラムダ可変領域をさらに含む。いくつかの実施形態において、第2の軽鎖は、カッパー可変領域をさらに含む。いくつかの実施形態において、第1の軽鎖は、カッパー定常領域およびカッパー可変領域を含み、第2の軽鎖は、ラムダ定常領域およびラムダ可変領域を含む。
【0050】
いくつかの実施形態において、定常フレームワーク領域配列および可変フレームワーク領域配列は、ヒトである。
【0051】
本発明の二重特異性抗体は、当該分野で公知の任意の方法(例えば、非限定的な例として、架橋されたフラグメント、クアドローマおよび/または任意の種々の組換え形式(例えば、非限定的な例として、連結された抗体フラグメント、強制(forced)ヘテロ二量体およびまたは単一ドメインに基づく組換え形式)の使用)を用いて作製される。二重特異的形式の例としては、Fabアームの交換に基づく二重特異性IgG(Gramerら、2013 MAbs.5(6));CrossMab形式(Klein Cら、2012 MAbs 4(6));強制ヘテロ二量体化アプローチ、例えば、SEED技術(Davis JHら、2010 Protein Eng Des Sel.23(4):195-202)、静電的ステアリング(electrostatic steering)(Gunasekaran Kら、J Biol Chem.2010 285(25):19637-46.)もしくはノブ・イントゥ・ホール(knob-into-hole)(Ridgway JBら、Protein Eng.1996 9(7):617-21.)またはホモ二量体形成を妨げる他の変異セット(Von Kreudenstein TSら、2013 MAbs.5(5):646-54.)に基づく複数の形式;タンデムscFv(例えば、BiTEs)などのフラグメントに基づく二重特異的形式(Wolf Eら、2005 Drug Discov.Today 10(18):1237-44.);二重特異性四価抗体(Portner LMら、2012 Cancer Immunol Immunother.61(10):1869-75.);二重親和性再標的化分子(Moore PAら、2011 Blood.117(17):4542-51)、ダイアボディ(Kontermann REら、Nat Biotechnol.1997 15(7):629-31)が挙げられるがこれらに限定されない。
【0052】
いくつかの実施形態において、上記二重特異性抗体は、各結合部位(each combining site)において異なる特異性を有し、2コピーの単一の重鎖ポリペプチドならびに第1の軽鎖および第2の軽鎖を含み、ここで、その第1の軽鎖と第2の軽鎖とは、異なる。
【0053】
いくつかの抗体において、第1の軽鎖の少なくとも第1の部分は、カッパータイプであり、第2の軽鎖の少なくとも一部は、ラムダタイプである。いくつかの抗体において、第1の軽鎖は、少なくともカッパー定常領域を含む。いくつかの抗体において、第1の軽鎖は、カッパー可変領域をさらに含む。いくつかの抗体において、第1の軽鎖は、ラムダ可変領域をさらに含む。いくつかの抗体において、第2の軽鎖は、少なくともラムダ定常領域を含む。いくつかの抗体において、第2の軽鎖は、ラムダ可変領域をさらに含む。いくつかの抗体において、第2の軽鎖は、カッパー可変領域をさらに含む。いくつかの抗体において、第1の軽鎖は、カッパー定常領域およびカッパー可変領域を含み、第2の軽鎖は、ラムダ定常領域およびラムダ可変領域を含む。いくつかの実施形態において、定常フレームワーク領域配列および可変フレームワーク領域配列は、ヒトである。
【0054】
これらの抗CD47アーム、単一特異的な抗CD47抗体、一価の抗CD47抗体、および/または少なくとも1つの結合部位がCD47に特異的である二重特異性抗体は、配列番号114のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一である可変重鎖アミノ酸配列、ならびに配列番号116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204および206から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一である可変軽鎖アミノ酸配列を含む。
【0055】
本発明は、CD47に結合するモノクローナル抗体を提供する。例えば、本発明は、実施例4に記載されるアッセイにおいて細胞表面のヒトCD47と可溶性ヒトSIRPαとの間の相互作用を0.3nMより高いIC50で阻害するモノクローナル抗体を提供し、ここで、抗体5A3M3は、およそ0.36nMのIC50を有する。
【0056】
本発明はまた、CD47に結合し、かつ実施例15に記載されるように、ヒト全血中、10μg/mlの濃度において37℃で30分間インキュベーションした後に80%超で回収される、モノクローナル抗体も提供する。いくつかの実施形態において、そのモノクローナル抗体は、CD47とシグナル調節タンパク質アルファ(SIRPα)との間の相互作用を阻害する。いくつかの実施形態において、そのモノクローナル抗体は、ヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する。
【0057】
本発明はまた、配列番号225の可変重鎖相補性決定領域1(CDRH1)アミノ酸配列、配列番号226の可変重鎖相補性決定領域2(CDRH2)アミノ酸配列、配列番号227の可変重鎖相補性決定領域3(CDRH3)アミノ酸配列、配列番号228~241および262~272から選択される可変軽鎖相補性決定領域1(CDRL1)アミノ酸配列、242~245および273~280から選択される可変軽鎖相補性決定領域2(CDRL2)アミノ酸配列、ならびに246~261および281から選択される可変軽鎖相補性決定領域3(CDRH3)アミノ酸配列を含む抗CD47モノクローナル抗体も提供する。
【0058】
いくつかの実施形態において、上記抗CD47モノクローナル抗体は、配列番号114のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一である可変重鎖アミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、上記抗CD47モノクローナル抗体は、配列番号116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204および206から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一である可変軽鎖アミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、上記抗CD47モノクローナル抗体は、配列番号114のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一である可変重鎖アミノ酸配列、ならびに配列番号116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204および206から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一である可変軽鎖アミノ酸配列を含む。
【0059】
いくつかの実施形態において、上記抗CD47モノクローナル抗体は、配列番号114の可変重鎖アミノ酸配列ならびに配列番号116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204および206から選択される可変軽鎖アミノ酸配列を含む。
【0060】
いくつかの実施形態において、抗CD47抗体は、5A3、5A3M4、5A3M3、5A3M5、KE8、KE8F2、KE8G2、KE84G9、KE81G9、KE81A3、KE8E8、KE8G6、KE8H5、KE8A2、KE8H3、KE8C7、KE8B2、KE8A4、KE8A8、KE8G11、KE8B7、KE8F1、KE8C4、KE8A3、KE86G9、KE8H6、KA3、KA3H8、KA3A3、KA3C5、KA3B2、KA3A2、KA3D3、KA3G2、KA3H3、KC4、KC4E2、KC4F4、KC4A1、KC4C11、KC4E10、KC4B1、KC4C3、KC4A4、KC4G11およびKC4G9において示される組み合わせからなる群より選択される、可変重鎖配列と可変軽鎖配列との組み合わせを含む。
【0061】
本発明は、CD19に結合するモノクローナル抗体を提供する。これらの抗体は、抗CD19モノクローナル抗体または抗CD19mAbと本明細書中で集合的に称される。好ましくは、それらのモノクローナル抗体は、少なくともヒトCD19に特異的である。いくつかの実施形態において、ヒトCD19を認識するモノクローナル抗体は、少なくとも1つの他の非ヒトCD19タンパク質(例えば、非限定的な例として、非ヒト霊長類CD19、例えば、カニクイザルCD19および/またはげっ歯類CD19)に対しても交差反応性である。
【0062】
いくつかの実施形態において、上記抗CD19モノクローナル抗体は、配列番号114のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一である可変重鎖アミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、上記抗CD19モノクローナル抗体は、配列番号208、210、212、214、216、218および220から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一である可変軽鎖アミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、上記抗CD19モノクローナル抗体は、配列番号114のアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一である可変重鎖アミノ酸配列ならびに配列番号208、210、212、214、216、218および220から選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一である可変軽鎖アミノ酸配列を含む。
【0063】
いくつかの実施形態において、抗CD19モノクローナル抗体は、配列番号114の可変重鎖アミノ酸配列ならびに配列番号208、210、212、214、216、218および220から選択される可変軽鎖アミノ酸配列を含む。
【0064】
本発明はまた、CD19に結合する一価抗体も提供する。これらの抗体は、抗CD19一価抗体または抗CD19 monov mAbと本明細書中で集合的に称される。本発明の一価抗体は、CD19を特異的に認識する1つのアームおよび本明細書中でダミーアームと称される第2のアームを含む。そのダミーアームは、ヒトタンパク質に結合しないかまたはその他の方法で交差反応しないアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、ダミーアームは、全血中に見られるヒトタンパク質に結合しないかまたはその他の方法で交差反応しないアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、ダミーアームは、固形組織に見られるヒトタンパク質に結合しないかまたはその他の方法で交差反応しないアミノ酸配列を含む。好ましくは、上記一価抗体は、少なくともヒトCD19に特異的である。いくつかの実施形態において、ヒトCD19を認識する一価抗体は、少なくとも1つの他の非ヒトCD19タンパク質(例えば、非限定的な例として、非ヒト霊長類CD19、例えば、カニクイザルCD19および/またはげっ歯類CD19)に対しても交差反応性である。
【0065】
本発明はまた、CD19および第2の標的を認識する二重特異性抗体も提供する。いくつかの実施形態において、第2の標的は、自己免疫疾患および/または炎症性疾患(例えば、B細胞媒介性自己免疫疾患)および/または炎症性疾患(非限定的な例として、全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ(RA)、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、ワルデンシュトレーム高ガンマグロブリン血症(Waldenstrom’s hypergammaglobulinaemia)、シェーグレン症候群、多発性硬化症(MS)および/またはループス腎炎が挙げられる)に関連するかまたはその他の方法で関わると知られる抗原である。
【0066】
いくつかの実施形態において、好適な第2の標的としては、非限定的な例として、CD20、CD22、CD40、BAFFR、CD5、CD32b、ICOSL、IL6Rおよび/またはIL21Rが挙げられる。
【0067】
CD19および第2の標的を認識する本発明の二重特異性抗体は、当該分野で公知の任意の方法(例えば、非限定的な例として、架橋されたフラグメント、クアドローマおよび/または任意の種々の組換え形式(例えば、非限定的な例として、連結された抗体フラグメント、強制ヘテロ二量体およびまたは単一ドメインに基づく組換え形式)の使用)を用いて作製される。本発明は、配列が標準的な抗体と識別不能であり、結合部位の1つが、CD19に特異的であり、第2の結合部位が、別の標的、例えば、腫瘍関連抗原(TAA)に特異的である、二重特異性抗体の同定、作製および精製を可能にする。本発明の抗体の改変されていない性質は、好ましい製造法および標準的なモノクローナル抗体に類似した生化学的特徴をそれらの抗体に提供する。
【0068】
いくつかの実施形態において、上記二重特異性抗体は、各結合部位において異なる特異性を有し、2コピーの単一の重鎖ポリペプチドならびに第1の軽鎖および第2の軽鎖を含み、ここで、その第1の軽鎖と第2の軽鎖とは、異なる。
【0069】
いくつかの抗体において、第1の軽鎖の少なくとも第1の部分は、カッパータイプであり、第2の軽鎖の少なくとも一部は、ラムダタイプである。いくつかの抗体において、第1の軽鎖は、少なくともカッパー定常領域を含む。いくつかの抗体において、第1の軽鎖は、カッパー可変領域をさらに含む。いくつかの抗体において、第1の軽鎖は、ラムダ可変領域をさらに含む。いくつかの抗体において、第2の軽鎖は、少なくともラムダ定常領域を含む。いくつかの抗体において、第2の軽鎖は、ラムダ可変領域をさらに含む。いくつかの抗体において、第2の軽鎖は、カッパー可変領域をさらに含む。いくつかの抗体において、第1の軽鎖は、カッパー定常領域およびカッパー可変領域を含み、第2の軽鎖は、ラムダ定常領域およびラムダ可変領域を含む。いくつかの実施形態において、定常フレームワーク領域配列および可変フレームワーク領域配列は、ヒトである。
【0070】
本発明のモノクローナル抗体、一価抗体および/または二重特異性抗体は、治療的介入のためにまたは研究用もしくは診断用の試薬として使用され得る。例えば、本発明のモノクローナル抗体、一価抗体および/または二重特異性抗体は、以下のような処置または予防が望ましい被験体に本発明の抗体を投与することによって、異常なCD47および/もしくは異常なCD47-SIRPαの発現および/もしくは活性に関連する病状を処置する、予防するおよび/もしくはその進行を遅延させる方法またはそのような病状に関連する症状を軽減する方法において有用である。処置される被験体は、例えば、ヒトである。上記モノクローナル抗体、一価抗体および/または二重特異性抗体は、上記病状に関連する症状を処置するか、予防するか、その進行を遅延させるかまたは軽減するのに十分な量で投与される。
【0071】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるモノクローナル抗体、一価抗体および/または二重特異性抗体は、1つ以上のさらなる薬剤またはさらなる薬剤の組み合わせとともに使用される。好適なさらなる薬剤には、意図される用途、例えば、癌、炎症および/または自己免疫疾患のための現行の医薬的治療および/または外科的治療が含まれる。いくつかの実施形態において、上記モノクローナル抗体、一価抗体および/または二重特異性抗体は、リツキシマブとともに使用され得る。
【0072】
いくつかの実施形態において、上記モノクローナル抗体、一価抗体および/または二重特異性抗体ならびにさらなる薬剤は、単一の治療的組成物に製剤化され、そのモノクローナル抗体、一価抗体および/または二重特異性抗体およびさらなる薬剤は、同時に投与される。あるいは、上記acモノクローナル抗体、一価抗体および/または二重特異性抗体ならびにさらなる薬剤は、互いと分離しており、例えば、各々が、別個の治療的組成物に製剤化され、そのモノクローナル抗体、一価抗体および/もしくは二重特異性抗体ならびにさらなる薬剤は、同時に投与されるか、またはそのモノクローナル抗体、一価抗体および/もしくは二重特異性抗体ならびにさらなる薬剤は、処置レジメン中の異なる時点において投与される。例えば、上記モノクローナル抗体、一価抗体および/もしくは二重特異性抗体は、さらなる薬剤の投与の前に投与されるか、上記モノクローナル抗体、一価抗体および/もしくは二重特異性抗体は、さらなる薬剤の投与の後に投与されるか、または上記モノクローナル抗体、一価抗体および/もしくは二重特異性抗体ならびにさらなる薬剤は、交互の形式で投与される。本明細書中に記載されるように、上記モノクローナル抗体、一価抗体および/または二重特異性抗体ならびにさらなる薬剤は、単回用量または複数回用量で投与される。
【0073】
本発明の抗体を使用して処置されるおよび/または予防される病状としては、例えば、癌または異常なCD47の発現および/または活性に関連する他の任意の疾患もしくは障害が挙げられる。
【0074】
本発明はまた、2つの標的の各々に対して「アンバランスな」親和性を示す二重特異性抗体を生成する方法も提供する。例えば、抗CD47/CD19二重特異性抗体のいくつかの実施形態において、抗CD19アームの親和性は、親和性成熟を用いて高められる。例えば、抗CD47/CD19二重特異性抗体のいくつかの実施形態において、抗CD47アームの親和性は、親和性脱成熟を用いて低下される。例えば、抗CD47/CD19二重特異性抗体のいくつかの実施形態において、抗CD19アームの親和性は、親和性成熟を用いて高められ、抗CD47アームの親和性は、親和性脱成熟を用いて低下される。これらのアンバランスな親和性の二重特異性抗体は、例えば、標的細胞または標的細胞群に対する選択性を改善するために有用である。
【0075】
本発明に係る薬学的組成物は、本発明の抗体およびキャリアを含み得る。これらの薬学的組成物は、キット、例えば、診断キットに含められ得る。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
CD47に結合する第1のアミノ酸配列を含む第1のアームおよびCD47に結合しない第2のアミノ酸配列を含む第2のアームを含む単離された二重特異性抗体であって、ここで、該二重特異性抗体は、CD47とシグナル調節タンパク質アルファ(SIRPα)との間の相互作用を阻害する、単離された二重特異性抗体。
(項目2)
前記第2のアミノ酸配列が、腫瘍関連抗原(TAA)に結合する、項目1に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目3)
前記二重特異性抗体が、ヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する、項目2に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目4)
前記二重特異性抗体が、CD47に結合する前記第1のアミノ酸配列およびヒトタンパク質に結合しない第2のアミノ酸配列を含む一価の抗CD47抗体によって示されるヒトCD47/ヒトSIRPα相互作用の阻害の対応するレベルよりも少なくとも10倍強力なレベルでヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する、項目3に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目5)
前記二重特異性抗体が、CD47に結合する前記第1のアミノ酸配列およびヒトタンパク質に結合しない第2のアミノ酸配列を含む一価の抗CD47抗体によって示されるヒトCD47/ヒトSIRPα相互作用の阻害の対応するレベルよりも少なくとも100倍強力なレベルでヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する、項目3に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目6)
前記二重特異性抗体が、CD47に結合する前記第1のアミノ酸配列およびヒトタンパク質に結合しない第2のアミノ酸配列を含む一価の抗CD47抗体によって示されるヒトCD47/ヒトSIRPα相互作用の阻害の対応するレベルよりも少なくとも1,000倍強力なレベルでヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する、項目3に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目7)
前記第1のアームが、実施例4に記載されるアッセイにおいて細胞表面のヒトCD47と可溶性ヒトSIRPαとの間の相互作用を5nMより高いIC50で阻害するアミノ酸配列を含み、一価抗体5A3M3が、およそ13nMのIC50を有する、項目1~6のいずれか1項に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目8)
前記第1のアームが、実施例15に記載されているように、ヒト全血中、10μg/mlの濃度において37℃で30分間インキュベーションした後に80%超で回収されるアミノ酸配列を含む、項目1~6のいずれか1項に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目9)
前記TAAが、CD19である、項目2に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目10)
前記第2のアミノ酸配列が、ヒトタンパク質に結合しない、項目1に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目11)
前記第1のアミノ酸配列が、配列番号225の可変重鎖相補性決定領域1(CDRH1)アミノ酸配列、配列番号226の可変重鎖相補性決定領域2(CDRH2)アミノ酸配列、配列番号227の可変重鎖相補性決定領域3(CDRH3)アミノ酸配列、配列番号228~241および262~272から選択される可変軽鎖相補性決定領域1(CDRL1)アミノ酸配列、242~245および273~280から選択される可変軽鎖相補性決定領域2(CDRL2)アミノ酸配列、ならびに246~261および281から選択される可変軽鎖相補性決定領域3(CDRH3)アミノ酸配列を含む、項目1に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目12)
前記第1のアミノ酸配列が、配列番号114の可変重鎖アミノ酸配列ならびに配列番号116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204および206から選択される可変軽鎖アミノ酸配列を含む、項目1に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目13)
前記二重特異性抗体が、2コピーの単一の重鎖ポリペプチドならびに第1の軽鎖および第2の軽鎖を含み、ここで、該第1の軽鎖と該第2の軽鎖とは異なる、項目1に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目14)
前記第1の軽鎖の少なくとも一部が、カッパータイプであり、前記第2の軽鎖の少なくとも一部が、ラムダタイプである、項目13に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目15)
前記第1の軽鎖が、少なくともカッパー定常領域を含む、項目14に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目16)
前記第1の軽鎖が、カッパー可変領域をさらに含む、項目15に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目17)
前記第1の軽鎖が、ラムダ可変領域をさらに含む、項目15に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目18)
前記第2の軽鎖が、少なくともラムダ定常領域を含む、項目14に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目19)
前記第2の軽鎖が、ラムダ可変領域をさらに含む、項目18に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目20)
前記第2の軽鎖が、カッパー可変領域をさらに含む、項目18に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目21)
前記第1の軽鎖が、カッパー定常領域およびカッパー可変領域を含み、前記第2の軽鎖が、ラムダ定常領域およびラムダ可変領域を含む、項目14に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目22)
前記定常フレームワーク領域配列および前記可変フレームワーク領域配列が、ヒトである、項目1に記載の単離された二重特異性抗体。
(項目23)
ヒトCD47に結合し、実施例15に記載されるように、ヒト全血中、10μg/mlの濃度において37℃で30分間インキュベーションした後に80%超で回収される、第1のアームを含む、単離された一価抗体または二重特異性抗体。
(項目24)
前記抗体が、ヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する、項目23に記載の単離された一価抗体または二重特異性抗体。
(項目25)
ヒトCD47に結合し、実施例15に記載されるように、ヒト全血中、10μg/mlの濃度において37℃で30分間インキュベーションした後に80%超で回収される、アミノ酸配列を含む、単離されたモノクローナル抗体。
(項目26)
前記抗体が、ヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する、項目25に記載の単離されたモノクローナル抗体。
(項目27)
CD47に結合し、実施例4に記載されるアッセイにおいて細胞表面のヒトCD47と可溶性ヒトSIRPαとの間の相互作用を0.3nMより高いIC50で阻害する、アミノ酸配列を含み、抗体5A3M3が、およそ0.36nMのIC50を有する、単離されたモノクローナル抗体。
(項目28)
CD47に結合し、かつ配列番号225の可変重鎖相補性決定領域1(CDRH1)アミノ酸配列、配列番号226の可変重鎖相補性決定領域2(CDRH2)アミノ酸配列、配列番号227の可変重鎖相補性決定領域3(CDRH3)アミノ酸配列を含む可変重鎖、配列番号228~241および262~272から選択される可変軽鎖相補性決定領域1(CDRL1)アミノ酸配列、242~245および273~280から選択される可変軽鎖相補性決定領域2(CDRL2)アミノ酸配列、ならびに246~261および281から選択される可変軽鎖相補性決定領域3(CDRH3)アミノ酸配列の組み合わせを含む、単離されたモノクローナル抗体。
(項目29)
配列番号114の可変重鎖アミノ酸配列と、配列番号116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、202、204および206から選択される可変軽鎖アミノ酸配列との組み合わせをさらに含む、項目28に記載の単離されたモノクローナル抗体。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【
図1】
図1は、抗CD47抗体5A3の可変軽鎖(VL)配列(配列番号116)と、その最も近い生殖細胞系列配列(配列番号282)であるIMGT命名法によるところのヒトIGKV1-33との間の配列アラインメントの例証である。
【0077】
【
図2】
図2は、CD47/SIRPα結合アッセイにおいて、親抗体5A3と比較したときの5A3-M3および5A3-M5抗体バリアントの遮断効力を表しているグラフである。
【0078】
【
図3】
図3は、フローサイトメトリーによって評価される、ヒトCD47でトランスフェクトされたCHO細胞への精製されたCD47 Mabの結合によって示されるときの様々なCD47モノクローナル抗体(Mab)の特異性を表しているグラフである(灰色のバー)。CD47 MAbは、トランスフェクトされていないCHO細胞には結合しなかった(黒色のバー)。
【0079】
【
図4】
図4は、フローサイトメトリーによって評価される、HEK293-P細胞への精製されたCD47 Mabの結合によって示されるときの天然のCD47への結合およびCD47 MAbの特異性を表しているグラフである(灰色のバー)。hCD47特異的siRNAで安定にトランスフェクトされたHEK293-P細胞への結合は、有意に減少する(黒色のバー)。
【0080】
【
図5】
図5は、天然のヒトCD47への結合およびカニクイザルCD47との交差反応性を表しているグラフである。ヒトPBMC CD4+T細胞(薄い灰色のバー)およびカニクイザルPBMC CD4+T細胞(濃い灰色のバー)への精製されたCD47 Mabの結合を評価した。
【0081】
【
図6】
図6は、CD47-SIRPα阻害アッセイ(実施例4に記載されるような、hCD47を発現しているCHO細胞への組換え可溶性ヒトSIRPαの結合の競合阻害)において試験されたときの、CD47 MabがCD47-SIRPα相互作用を遮断する効力を表しているグラフである。用量反応実験において得られたIC50値が示されている。CD47 Mabは、ファミリーに分類され、高い効力から低い効力にランク付けされる。本発明の抗体の中和活性を、商業的に入手可能なCD47抗体B6H12と比較している。
【0082】
【
図7】
図7は、CD47抗体の赤血球凝集活性を表している例証である。赤血球凝集は、ウェルの下縁の周りの底に三日月形で凝集したRBCの沈着物として明示されるのに対し、凝集していない場合は、凝集物を形成せず、ウェルの表面積に均等に分布される。
図7は、5A3、Ke8およびKa3ファミリーの高親和性CD47 Mabが、赤血球凝集を誘導すること;他の3つのファミリーとは対照的に、この実験において試験されたKc4ファミリー抗体は、赤血球凝集を誘導しないことを証明している。
【0083】
【
図8】
図8は、Raji細胞ならびに元の抗CD19クローン1B7、1回目の親和性成熟ラウンド後に同定されたクローンD11および2回目の親和性成熟ラウンドから生じた最終的なクローンL7B7_c2を用いて行われたFACS結合アッセイに対する用量反応曲線を表しているグラフである。
【0084】
【
図9A】
図9A~9Cは、CD47×CD19 BsAbが細胞表面の2つの標的に共結合する能力を表している一連のグラフである。
図9A~9Cにおけるグラフは、CD19陰性B-NHL細胞(DS-1)およびCD19陽性バーキットリンパ腫細胞(Raji)に結合する一価抗体および二重特異性抗体を用いて生成されたFACSプロファイルを示している。すべての抗体が、ヒトIgG1形式であり、示されるような4つの濃度でそれらを試験した。
【
図9B】
図9A~9Cは、CD47×CD19 BsAbが細胞表面の2つの標的に共結合する能力を表している一連のグラフである。
図9A~9Cにおけるグラフは、CD19陰性B-NHL細胞(DS-1)およびCD19陽性バーキットリンパ腫細胞(Raji)に結合する一価抗体および二重特異性抗体を用いて生成されたFACSプロファイルを示している。すべての抗体が、ヒトIgG1形式であり、示されるような4つの濃度でそれらを試験した。
【
図9C】
図9A~9Cは、CD47×CD19 BsAbが細胞表面の2つの標的に共結合する能力を表している一連のグラフである。
図9A~9Cにおけるグラフは、CD19陰性B-NHL細胞(DS-1)およびCD19陽性バーキットリンパ腫細胞(Raji)に結合する一価抗体および二重特異性抗体を用いて生成されたFACSプロファイルを示している。すべての抗体が、ヒトIgG1形式であり、示されるような4つの濃度でそれらを試験した。
【0085】
【
図10】
図10は、一価抗体および二重特異性抗体のSIRPα遮断活性を表している一連のグラフである。
図10は、CD47×CD19 BsAbによるCD47-SIRPα相互作用の中和がCD19依存的であることを示すことによって、標的細胞の表面上でのCD19およびCD47の共結合を証明している。これらの実験は、4つ組で行った。平均値およびSEMが示されている。用量反応阻害曲線を、GraphPadソフトウェアを用いて当てはめた。
【0086】
【
図11A】
図11A~11Cは、CD47×CD19κλ型(黒色)または対応するCD47一価抗体(灰色)を用いて作成されたADCC用量反応曲線を示している。CD19 Mab C2によるADCCが、比較のために示されている(灰色破線)。このADCCアッセイは、エフェクター細胞として全ヒトPBMC、ならびに標的細胞として、CalceinAMで染色されたRaji(
図11A、11C)またはRamos(
図11B)(エフェクターと標的との比:50)を用いて行われた。細胞傷害性を、標的細胞からのカルセイン放出の程度から計算した。特異的な細胞殺滅のパーセンテージ+/-SDが示されている。これらの実験は、2つ組で行った。
図11A~11Bは、CD47×CD19 BsAbがCD19陽性細胞をCD19依存的様式で殺滅する能力を証明しているが、対応するCD47一価抗体は、それほど効率的でないかまたは全く効率的でなかった。
図11Cは、CD47×CD19抗体によるRaji細胞の殺滅の有効性が、リツキシマブに匹敵し、CD19 Mab C2よりもかなり高いことを証明している。
【
図11B】
図11A~11Cは、CD47×CD19κλ型(黒色)または対応するCD47一価抗体(灰色)を用いて作成されたADCC用量反応曲線を示している。CD19 Mab C2によるADCCが、比較のために示されている(灰色破線)。このADCCアッセイは、エフェクター細胞として全ヒトPBMC、ならびに標的細胞として、CalceinAMで染色されたRaji(
図11A、11C)またはRamos(
図11B)(エフェクターと標的との比:50)を用いて行われた。細胞傷害性を、標的細胞からのカルセイン放出の程度から計算した。特異的な細胞殺滅のパーセンテージ+/-SDが示されている。これらの実験は、2つ組で行った。
図11A~11Bは、CD47×CD19 BsAbがCD19陽性細胞をCD19依存的様式で殺滅する能力を証明しているが、対応するCD47一価抗体は、それほど効率的でないかまたは全く効率的でなかった。
図11Cは、CD47×CD19抗体によるRaji細胞の殺滅の有効性が、リツキシマブに匹敵し、CD19 Mab C2よりもかなり高いことを証明している。
【
図11C】
図11A~11Cは、CD47×CD19κλ型(黒色)または対応するCD47一価抗体(灰色)を用いて作成されたADCC用量反応曲線を示している。CD19 Mab C2によるADCCが、比較のために示されている(灰色破線)。このADCCアッセイは、エフェクター細胞として全ヒトPBMC、ならびに標的細胞として、CalceinAMで染色されたRaji(
図11A、11C)またはRamos(
図11B)(エフェクターと標的との比:50)を用いて行われた。細胞傷害性を、標的細胞からのカルセイン放出の程度から計算した。特異的な細胞殺滅のパーセンテージ+/-SDが示されている。これらの実験は、2つ組で行った。
図11A~11Bは、CD47×CD19 BsAbがCD19陽性細胞をCD19依存的様式で殺滅する能力を証明しているが、対応するCD47一価抗体は、それほど効率的でないかまたは全く効率的でなかった。
図11Cは、CD47×CD19抗体によるRaji細胞の殺滅の有効性が、リツキシマブに匹敵し、CD19 Mab C2よりもかなり高いことを証明している。
【0087】
【
図12】
図12は、用量反応ADCP実験における、対応するCD47一価抗体(灰色線)と比べた、本発明のCD47×CD19κλ型のうちの3つ(黒色の線)の食作用活性を表しているグラフである。CD47 Mab B6H12(ヒトIgG1バックグラウンドのもの、黒色点線)およびCD19 Mab C2(灰色点線)によるファゴサイトーシスが、比較のために示されている。このADCP実験は、末梢血単球から分化したヒトマクロファージおよび標的細胞としてRajiを用いて(エフェクター:標的比1:5)行われた。ファゴサイトーシスをFACSによって評価した。少なくとも1つの標的細胞を貪食したマクロファージのパーセンテージが示されている。CD47×CD19κλ型は、CD19依存的様式の解析においてCD19陽性細胞を貪食するが、対応するCD47一価抗体は、それほど効率的でないか、または全く効率的でなかった。
【0088】
【
図13】
図13は、NOD/SCIDマウスのRaji B細胞リンパ腫異種移植片における様々な抗体の活性を表しているグラフである。腫瘍移植片が約0.1cm
3に達した後、抗体処置を開始し、D25に終了した。処置群(n=5)は、挿入図に示されているとおりだった。1処置群あたりの平均腫瘍容積+/-SDの漸進的変化が示されている。
図13は、BsABの有効性が、B6H12またはリツキシマブに似ていること、および腫瘍撲滅がCD19依存的だったが、対応する一価は、それほど効果的でなかったことを示している。
【0089】
【
図14】
図14は、高いおよび中程度の親和性のCD47抗体が、赤血球上に効率的に吸着されることを表しているグラフである。BsAbの場合、この現象は、高親和性CD47アームを有する分子、例えば、5A3に限定される。
【発明を実施するための形態】
【0090】
詳細な説明
本発明は、CD47に結合するモノクローナル抗体を提供する。これらの抗体は、抗CD47モノクローナル抗体または抗CD47mAbと本明細書中で集合的に称される。好ましくは、それらのモノクローナル抗体は、少なくともヒトCD47に特異的である。いくつかの実施形態において、ヒトCD47を認識するモノクローナル抗体は、少なくとも1つの他の非ヒトCD47タンパク質(例えば、非限定的な例として、非ヒト霊長類CD47、例えば、カニクイザルCD47および/またはげっ歯類CD47)に対しても交差反応性である。いくつかの実施形態において、これらの抗CD47モノクローナル抗体は、CD47とシグナル調節タンパク質アルファ(SIRPα)との間の相互作用を阻害する。いくつかの実施形態において、これらの抗CD47モノクローナル抗体は、ヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する。本発明はまた、本明細書中に開示される抗CD47モノクローナル抗体と同じエピトープに結合し、かつCD47とSIRPαとの間の、例えば、ヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する抗体も含む。
【0091】
本発明はまた、CD47に特異的な第1のアームを少なくとも含む一価抗体および/または二重特異性抗体も提供する。好ましくは、それらの一価抗体および/または二重特異性抗体は、少なくともヒトCD47に特異的である。いくつかの実施形態において、ヒトCD47を認識する一価抗体および/または二重特異性抗体は、少なくとも1つの他の非ヒトCD47タンパク質(例えば、非限定的な例として、非ヒト霊長類CD47、例えば、カニクイザルCD47および/またはげっ歯類CD47)に対しても交差反応性である。いくつかの実施形態において、これらの抗CD47一価抗体および/または抗CD47二重特異性抗体は、CD47とシグナル調節タンパク質アルファ(SIRPα)との間の相互作用を阻害する。いくつかの実施形態において、これらの抗CD47一価抗体および/または抗CD47二重特異性抗体は、ヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する。本発明はまた、本明細書中に開示される抗CD47一価抗体および/または抗CD47二重特異性抗体と同じエピトープに結合し、かつCD47とSIRPαとの間の、例えば、ヒトCD47とヒトSIRPαとの間の相互作用を阻害する抗体も含む。
【0092】
本発明の二重特異性抗体は、2本の抗体アームが細胞表面上の2つの抗原に同時に結合する(共結合(co-engagement)と呼ばれる)ことが可能であり、これにより、アビディティー機構に起因して、親和性が相加的または相乗的に増加する。結果として、共結合によって、ただ1つの抗原しか発現していない細胞と比べて、両方の抗原を発現している細胞に対する高選択性がもたらされる。さらに、二重特異性抗体の2本のアームとそれらのそれぞれの標的との親和性は、標的細胞への結合がもっぱら一方の抗体アームによって駆動されるように設定され得る。いくつかの実施形態において、上記二重特異性抗体は、CD47に結合する第1のアームおよび腫瘍関連抗原(TAA)に結合する第2のアームを含み、ここで、その第2のアームは、TAAに高親和性で結合し、第1のアームは、CD47に低親和性で、すなわち、TAA共結合においてCD47/SIRPαを阻害するのに十分な親和性で結合する。このデザインによって、本発明の二重特異性抗体が、正常細胞と比較して癌細胞においてCD47を優先的に阻害することが可能になる。本明細書中に提供される例において、CD47に低親和性で結合する第1のアームおよびCD19に高親和性で結合する第2のアームを有する二重特異性抗体(CD47×CD19二重特異性と呼ばれる)は、正常細胞と比較して癌細胞においてCD47の優先的な阻害を可能にする。2本の抗原結合アームに加えて、CD47×TAA二重特異性抗体は、マクロファージおよび/または他の免疫エフェクター細胞をリクルートするために機能的なFc部分を必要とする。完全ヒト二重特異性IgG形式(例えば、本明細書中に記載されるκλ型の形式)は、二重標的化CD47×TAA二重特異性抗体の作製にとって適切である。本明細書中に提供される例に示されるように、二重標的化二重特異性抗体がCD47およびCD19と共結合する能力は、CD19陽性細胞への結合の親和性およびCD47-SIRPα相互作用のCD19依存的中和の有意な増大をもたらす。これは、ひいては、本明細書中に提供されるADCC実験およびADCP実験において証明されるように、CD47×CD19二重特異性抗体によって媒介される効率的かつ選択的な癌細胞の殺滅に至る。
【0093】
本発明の例示的な抗CD47モノクローナル抗体、単一特異的抗CD47抗体、抗CD47一価抗体、および/または少なくとも1つの結合部位がCD47に特異的である二重特異性抗体としては、例えば、5A3抗体、5A3M4抗体、5A3M3抗体、5A3M5抗体、KE8抗体、KE8-P6H5抗体(本明細書中でKE8H5とも称される)、KE8-P3B2抗体(本明細書中でKE8B2とも称される)、KE8-P2A2抗体(本明細書中でKE8A25とも称される)、KE8F2抗体、KE8G2抗体、KE84G9抗体、KE81G9抗体、KE81A3抗体、KE8E8抗体、KE8G6抗体、KE8H3抗体、KE8C7抗体、KE8A4抗体、KE8A8抗体、KE8G11抗体、KE8B7抗体、KE8F1抗体、KE8C4抗体、KE8A3抗体、KE86G9抗体、KE8H6抗体、KA3抗体、KA3-P5G2抗体(本明細書中でKA3G2とも称される)、KA3-P1A3抗体(本明細書中でKA3A3とも称される)、KA3-P5C5抗体(本明細書中でKA3C5とも称される)、KA3H8抗体、KA3B2抗体、KA3A2抗体、KA3D3抗体、KA3H3抗体、KC4抗体、KC4-P1G11KC4-P4C11抗体、KC4-P6B1KC4-P4F4抗体およびKC4-P2E2抗体(本明細書中でKC4E2とも称される)、KC4抗体、KC4F4抗体、KC4A1抗体、KC4C11抗体、KC4E10抗体、KC4B1抗体、KC4C3抗体、KC4A4抗体、KC4G11抗体、KC4G9抗体、ならびにそれらの免疫学的に活性なフラグメントおよび/または抗原結合フラグメントが挙げられる。
【0094】
いくつかの実施形態において、本発明の例示的な抗CD47モノクローナル抗体、単一特異的抗CD47抗体、抗CD47一価抗体および/または二重特異性抗体は、表1、2および3に示されるCDR配列から選択される重鎖相補性決定領域と軽鎖相補性決定領域(CDR)との組み合わせを含み、ここで、表1、2および3に示されるCDRは、IMGT命名法に従って定義されている。
【0095】
いくつかの実施形態において、本発明の例示的な抗CD47モノクローナル抗体、単一特異的抗CD47抗体、抗CD47一価抗体および/または二重特異性抗体は、表1からの重鎖CDR配列と、表2および3に示されるCDRL1、CDRL2およびCDRL3配列から選択される2セットの軽鎖CDRとの組み合わせを含む。
【0096】
いくつかの実施形態において、本発明の例示的な抗CD47モノクローナル抗体、単一特異的抗CD47抗体、抗CD47一価抗体および/または二重特異性抗体は、表1からの重鎖CDR配列と、表2に示されるCDRL1、CDRL2およびCDRL3配列から選択される第1のセットの軽鎖CDRと、表3に示されるCDRL1、CDRL2およびCDRL3配列から選択される第2のセットの軽鎖CDRとの組み合わせを含む。
【表1】
【表2】
【表3】
【0097】
本明細書中に記載される例示的な抗CD47抗体、抗CD19抗体、一価抗体および二重特異性抗体の各々は、下記に列挙されるアミノ酸配列および対応する核酸配列に示されるような、共通の重鎖(HC)、抗CD47抗体および抗CD19抗体の場合、1つのカッパー鎖または1つのラムダ鎖、一価抗体および二重特異性抗体の場合、1つのカッパー軽鎖および1つのラムダ軽鎖(LC)を含む。下記に記載される例示的な抗CD47抗体、抗CD19抗体、一価抗体および二重特異性抗体の各々は、下記に列挙されるアミノ酸配列および対応する核酸配列に示されるような、共通の可変重鎖ドメイン(VH)、抗CD47および抗CD19抗体の場合、1つのカッパー可変軽鎖ドメインまたは1つのラムダ可変軽鎖ドメイン、一価抗体および二重特異性抗体の場合、1つのカッパー可変軽鎖ドメインおよび1つのラムダ可変軽鎖ドメイン(VL)を含む。
【0098】
下記の抗体配列は、例として本明細書中に提供されるが、これらの配列は、当該分野で認められている種々の任意の手法を用いて二重特異性抗体を作製するために使用され得ると理解されるべきである。二重特異的形式の例としては、Fabアームの交換に基づく二重特異性IgG(Gramerら、2013 MAbs.5(6));CrossMab形式(Klein Cら、2012 MAbs 4(6));強制ヘテロ二量体化アプローチ、例えば、SEED技術(Davis JHら、2010 Protein Eng Des Sel.23(4):195-202)、静電的ステアリング(Gunasekaran Kら、J Biol Chem.2010 285(25):19637-46.)もしくはノブ・イントゥ・ホール(Ridgway JBら、Protein Eng.1996 9(7):617-21.)またはホモ二量体形成を妨げる他の変異セット(Von Kreudenstein TSら、2013 MAbs.5(5):646-54.)に基づく複数の形式;タンデムscFv(例えば、BiTEs)などのフラグメントに基づく二重特異的形式(Wolf Eら、2005 Drug Discov.Today 10(18):1237-44.);二重特異性四価抗体(Poertner LMら、2012 Cancer Immunol Immunother.61(10):1869-75.);二重親和性再標的化分子(Moore PAら、2011 Blood.117(17):4542-51)、ダイアボディ(Kontermann REら、Nat Biotechnol.1997 15(7):629-31)が挙げられるがこれらに限定されない。
【0099】
例示的な抗CD47抗体、抗CD19抗体、一価抗体および二重特異性抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含む。
>COMMON-HC-NT(配列番号1)
GAGGTGCAGCTGTTGGAGTCTGGGGGAGGCTTGGTACAGCCTGGGGGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGCAGCCTCTGGATTCACCTTTAGCAGCTATGCCATGAGCTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGGCTGGAGTGGGTCTCAGCTATTAGTGGTAGTGGTGGTAGCACATACTACGCAGACTCCGTGAAGGGCCGGTTCACCATCTCCAGAGACAATTCCAAGAACACGCTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGCCGAGGACACGGCCGTATATTACTGTGCGAAAAGTTATGGTGCTTTTGACTACTGGGGCCAGGGAACCCTGGTCACAGTCTCGAGCGCCTCCACCAAGGGCCCATCGGTCTTCCCCCTGGCACCCTCCTCCAAGAGCACCTCTGGGGGCACAGCGGCCCTGGGCTGCCTGGTCAAGGACTACTTCCCCGAACCGGTGACAGTCTCGTGGAACTCAGGAGCCCTGACCAGCGGCGTGCACACCTTCCCGGCTGTCCTACAGTCCTCAGGACTCTACTCCCTCAGCAGCGTGGTGACTGTGCCCTCCAGCAGCTTGGGCACCCAGACCTACATCTGCAACGTGAATCACAAGCCCAGCAACACCAAGGTGGACAAGAGAGTTGAGCCCAAATCTTGTGACAAAACTCACACATGCCCACCGTGCCCAGCACCTGAACTCCTGGGGGGACCGTCAGTCTTCCTCTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACCCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACATGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCACGAAGACCCTGAGGTCAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAGGAGCAGTACAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAGGACTGGCTGAATGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGCCCTCCCAGCCCCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAACCACAGGTGTATACCCTGCCCCCATCTCGGGAGGAGATGACCAAGAACCAGGTCAGCCTGACTTGCCTGGTCAAAGGCTTCTATCCCAGCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAACGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTATAGCAAGCTCACCGTGGACAAGTCCAGGTGGCAGCAGGGGAACGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACGCAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCCGGGTTAA
>COMMON-HC-AA(配列番号2)
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSSYAMSWVRQAPGKGLEWVSAISGSGGSTYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCAKSYGAFDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKRVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG
【0100】
抗CD47抗体、抗CD19抗体、一価抗体および二重特異性抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含む。
>COMMON-VH-NT(配列番号113)
GAGGTGCAGCTGTTGGAGTCTGGGGGAGGCTTGGTACAGCCTGGGGGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGCAGCCTCTGGATTCACCTTTAGCAGCTATGCCATGAGCTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGGCTGGAGTGGGTCTCAGCTATTAGTGGTAGTGGTGGTAGCACATACTACGCAGACTCCGTGAAGGGCCGGTTCACCATCTCCAGAGACAATTCCAAGAACACGCTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGCCGAGGACACGGCCGTATATTACTGTGCGAAAAGTTATGGTGCTTTTGACTACTGGGGCCAGGGAACCCTGGTCACAGTCTCGAGC
>COMMON-VH-AA(配列番号114)
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSSYAMSWVRQAPGKGLEWVSAISGSGGSTYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCAKSYGAFDYWGQGTLVTVSS
【0101】
抗CD47抗体
5A3抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号3に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号4)を含む。
>5A3-LC-NT(配列番号3)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCAGGCGAGTCAGGACATTAATAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTACGGTGCATCCAGGTTGGAAACAGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGAAGTGGATCTGGGACAGATTTTACTTTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATATTGCAACATATTACTGTCAGCAGAAGCACCCCCGGGGGCCGAGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>5A3-LC-AA(配列番号4)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCQASQDINKYLNWYQQKPGKAPKLLIYGASRLETGVPSRFSGSGSGTDFTFTISSLQPEDIATYYCQQKHPRGPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0102】
5A3抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号115に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号116)を含む。
>5A3-VL-NT(配列番号115)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCAGGCGAGTCAGGACATTAATAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTACGGTGCATCCAGGTTGGAAACAGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGAAGTGGATCTGGGACAGATTTTACTTTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATATTGCAACATATTACTGTCAGCAGAAGCACCCCCGGGGGCCGAGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>5A3-VL-AA(配列番号116)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCQASQDINKYLNWYQQKPGKAPKLLIYGASRLETGVPSRFSGSGSGTDFTFTISSLQPEDIATYYCQQKHPRGPRTFGQGTKVEIK
【0103】
5A3-M4抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号5に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号6)を含む。
>5A3-M4-LC-NT(配列番号5)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCAGGCGAGTCAGGACATTAATAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTACGGTGCATCCAGGTTGGAAACAGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGAAGTGGATCTGGGACAGATTTTACTTTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATATTGCAACATATTACTGTCAGCAGAAGCACCCCCGGAACCCGAGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>5A3-M4-LC-AA(配列番号6)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCQASQDINKYLNWYQQKPGKAPKLLIYGASRLETGVPSRFSGSGSGTDFTFTISSLQPEDIATYYCQQKHPRNPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0104】
5A3-M4抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号117に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号118)を含む。
>5A3-M4-VL-NT(配列番号117)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCAGGCGAGTCAGGACATTAATAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTACGGTGCATCCAGGTTGGAAACAGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGAAGTGGATCTGGGACAGATTTTACTTTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATATTGCAACATATTACTGTCAGCAGAAGCACCCCCGGAACCCGAGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>5A3-M4-VL-AA(配列番号118)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCQASQDINKYLNWYQQKPGKAPKLLIYGASRLETGVPSRFSGSGSGTDFTFTISSLQPEDIATYYCQQKHPRNPRTFGQGTKVEIK
【0105】
5A3-M3抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号7に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号8)を含む。
>5A3-M3-LC-NT(配列番号7)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCAGGCGAGTCAGTCCATTAGTAGTTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTACGCTGCATCCTCGTTGGAAACAGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGAAGTGGATCTGGGACAGATTTTACTTTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATATTGCAACATATTACTGTCAGCAGAAGCACCCCCGGGGGCCGAGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>5A3-M3-LC-AA(配列番号8)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCQASQSISSYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLETGVPSRFSGSGSGTDFTFTISSLQPEDIATYYCQQKHPRGPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0106】
5A3-M3抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号119に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号120)を含む。
>5A3-M3-VL-NT(配列番号119)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCAGGCGAGTCAGTCCATTAGTAGTTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTACGCTGCATCCTCGTTGGAAACAGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGAAGTGGATCTGGGACAGATTTTACTTTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATATTGCAACATATTACTGTCAGCAGAAGCACCCCCGGGGGCCGAGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>5A3-M3-VL-AA(配列番号120)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCQASQSISSYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLETGVPSRFSGSGSGTDFTFTISSLQPEDIATYYCQQKHPRGPRTFGQGTKVEIK
【0107】
5A3-M5抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号9に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号10)を含む。
>5A3-M5-LC-NT(配列番号9)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCAGGCGAGTCAGGACATTAATAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTACGGTGCATCCAGGTTGGAAACAGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGAAGTGGATCTGGGACAGATTTTACTTTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATATTGCAACATATTACTGTCAGCAGAAGCACCCCCGGTACCCGAGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>5A3-M5-LC-AA(配列番号10)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCQASQDINKYLNWYQQKPGKAPKLLIYGASRLETGVPSRFSGSGSGTDFTFTISSLQPEDIATYYCQQKHPRYPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0108】
5A3-M5抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号121に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号122)を含む。
>5A3-M5-VL-NT(配列番号121)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCAGGCGAGTCAGGACATTAATAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTACGGTGCATCCAGGTTGGAAACAGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGAAGTGGATCTGGGACAGATTTTACTTTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATATTGCAACATATTACTGTCAGCAGAAGCACCCCCGGTACCCGAGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>5A3-M5-VL-AA(配列番号122)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCQASQDINKYLNWYQQKPGKAPKLLIYGASRLETGVPSRFSGSGSGTDFTFTISSLQPEDIATYYCQQKHPRYPRTFGQGTKVEIK
【0109】
Ke8抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号11に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号12)を含む。
>Ke8-LC-NT(配列番号11)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTAGCAGCTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGTTCCACAAGCGGCGGCCGCAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE8-LC-AA(配列番号12)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSISSYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQFHKRRPQTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0110】
Ke8抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号123に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号124)を含む。
>Ke8-VL-NT(配列番号123)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTAGCAGCTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGTTCCACAAGCGGCGGCCGCAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE8-VL-AA(配列番号124)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSISSYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQFHKRRPQTFGQGTKVEIK
【0111】
Ke8H5抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号13に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号14)を含む。
>KE8H5-LC-NT(配列番号13)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGCGAGGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGTTCCATAAGCGTGCGCCGCAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE8H5-LC-AA(配列番号14)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIARYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQFHKRAPQTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0112】
Ke8H5抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号125に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号126)を含む。
>KE8H5-VL-NT(配列番号125)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGCGAGGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGTTCCATAAGCGTGCGCCGCAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE8H5-VL-AA(配列番号126)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIARYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQFHKRAPQTFGQGTKVEIK
【0113】
Ke8B2抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号15に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号16)を含む。
>KE8B2-LC-NT(配列番号15)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGGTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCGGCATCCAGGTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAAGCACCCGCGTGCCCCGCGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE8B2-LC-AA(配列番号16)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIGKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASRLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQKHPRAPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0114】
Ke8B2抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号127に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号128)を含む。
>KE8B2-VL-NT(配列番号127)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGGTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCGGCATCCAGGTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAAGCACCCGCGTGCCCCGCGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE8B2-VL-AA(配列番号128)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIGKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASRLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQKHPRAPRTFGQGTKVEIK
【0115】
Ke8A2抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号17に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号18)を含む。
>KE8A2-LC-NT(配列番号17)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGATAGGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAAGCATCCCCGTGGGCCGAGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE8A2-LC-AA(配列番号18)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIDRYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQKHPRGPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0116】
Ke8A2抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号129に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号130)を含む。
>KE8A2-VL-NT(配列番号129)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGATAGGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAAGCATCCCCGTGGGCCGAGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE8A2-VL-AA(配列番号130)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIDRYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQKHPRGPRTFGQGTKVEIK
【0117】
Ke8E8抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号19に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号20)を含む。
>KE8E8-LC-NT(配列番号19)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCAGGCGAGTCAGGACATTAATAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAAGCATCCCCGTGGCCCGCGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE8E8-LC-AA(配列番号20)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCQASQDINKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQKHPRGPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0118】
Ke8E8抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号131に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号132)を含む。
>KE8E8-VL-NT(配列番号131)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCAGGCGAGTCAGGACATTAATAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAAGCATCCCCGTGGCCCGCGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE8E8-VL-AA(配列番号132)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCQASQDINKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQKHPRGPRTFGQGTKVEIK
【0119】
Ke8H3抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号21に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号22)を含む。
>KE8H3-LC-NT(配列番号21)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTAATAGGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGGTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAAGCATCCGCGTGGGCCGAGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE8H3-LC-AA(配列番号22)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSINRYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASRLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQKHPRGPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0120】
Ke8H3抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号133に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号134)を含む。
>KE8H3-VL-NT(配列番号133)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTAATAGGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGGTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAAGCATCCGCGTGGGCCGAGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE8H3-VL-AA(配列番号134)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSINRYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASRLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQKHPRGPRTFGQGTKVEIK
【0121】
Ke8G6抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号23に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号24)を含む。
>KE8G6-LC-NT(配列番号23)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGGTAGGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCGCGTGCGCCGAAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE8G6-LC-AA(配列番号24)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIGRYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRAPKTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0122】
Ke8G6抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号135に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号136)を含む。
>KE8G6-VL-NT(配列番号135)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGGTAGGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCGCGTGCGCCGAAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE8G6-VL-AA(配列番号136)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIGRYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRAPKTFGQGTKVEIK
【0123】
Ke8A3抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号25に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号26)を含む。
>KE8A3-LC-NT(配列番号25)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGTAAGTCAGAGCATTAGTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAGGCATCCCCGTGGGCCGAGCACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE8A3-LC-AA(配列番号26)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRVSQSISKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQRHPRGPSTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0124】
Ke8A3抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号137に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号138)を含む。
>KE8A3-VL-NT(配列番号137)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGTAAGTCAGAGCATTAGTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAGGCATCCCCGTGGGCCGAGCACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE8A3-VL-AA(配列番号138)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRVSQSISKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQRHPRGPSTFGQGTKVEIK
【0125】
Ke81A3抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号27に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号28)を含む。
>KE81A3-LC-NT(配列番号27)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCAGGCGAGTCAGGACATTAATAGGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAGGCATCCGCGTGCCCCGCGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE81A3-LC-AA(配列番号28)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCQASQDINRYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQRHPRAPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0126】
Ke81A3抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号139に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号140)を含む。
>KE81A3-VL-NT(配列番号139)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCAGGCGAGTCAGGACATTAATAGGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAGGCATCCGCGTGCCCCGCGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE81A3-VL-AA(配列番号140)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCQASQDINRYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQRHPRAPRTFGQGTKVEIK
【0127】
Ke8A8抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号29に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号30)を含む。
>KE8A8-LC-NT(配列番号29)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTAGTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCACTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCGCGTGCGCCGAAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE8A8-LC-AA(配列番号30)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSISKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASTLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRAPKTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0128】
Ke8A8抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号141に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号142)を含む。
>KE8A8-VL-NT(配列番号141)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTAGTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCACTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCGCGTGCGCCGAAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE8A8-VL-AA(配列番号142)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSISKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASTLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRAPKTFGQGTKVEIK
【0129】
Ke8C7抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号31に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号32)を含む。
>KE8C7-LC-NT(配列番号31)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCAGGCGAGTCAGGACATTAATAGGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGCGCCATCCGCGTGGCCCGAGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE8C7-LC-AA(配列番号32)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCQASQDINRYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQRHPRGPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0130】
Ke8C7抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号143に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号144)を含む。
>KE8C7-VL-NT(配列番号143)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCAGGCGAGTCAGGACATTAATAGGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGCGCCATCCGCGTGGCCCGAGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE8C7-VL-AA(配列番号144)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCQASQDINRYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQRHPRGPRTFGQGTKVEIK
【0131】
Ke8G2抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号33に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号34)を含む。
>KE8G2-LC-NT(配列番号33)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGGTAGGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCGGCATCCAGGTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAACAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAAGCATCCCCGTGCGCCGAGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE8G2-LC-AA(配列番号34)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIGRYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASRLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTINSLQPEDFATYYCQQKHPRAPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0132】
Ke8G2抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号145に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号146)を含む。
>KE8G2-VL-NT(配列番号145)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGGTAGGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCGGCATCCAGGTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAACAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAAGCATCCCCGTGCGCCGAGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE8G2-VL-AA(配列番号146)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIGRYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASRLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTINSLQPEDFATYYCQQKHPRAPRTFGQGTKVEIK
【0133】
Ke81G9抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号35に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号36)を含む。
>KE81G9-LC-NT(配列番号35)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGATAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCGGCATCCAGGTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGCGGCATAAGCGTTCCCCGCAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE81G9-LC-AA(配列番号36)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIDKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASRLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQRHKRSPQTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0134】
Ke81G9抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号147に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号148)を含む。
>KE81G9-VL-NT(配列番号147)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGATAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCGGCATCCAGGTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGCGGCATAAGCGTTCCCCGCAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE81G9-VL-AA(配列番号148)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIDKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASRLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQRHKRSPQTFGQGTKVEIK
【0135】
Ke8F2抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号37に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号38)を含む。
>KE8F2-LC-NT(配列番号37)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGATAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAAGCATCCGCGTGCGCCGCGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE8F2-LC-AA(配列番号38)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIDKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQKHPRAPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0136】
Ke8F2抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号149に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号150)を含む。
>KE8F2-VL-NT(配列番号149)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGATAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAAGCATCCGCGTGCGCCGCGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE8F2-VL-AA(配列番号150)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIDKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQKHPRAPRTFGQGTKVEIK
【0137】
Ke8B7抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号39に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号40)を含む。
>KE8B7-LC-NT(配列番号39)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGGGAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCGCGTAGCCCGAAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE8B7-LC-AA(配列番号40)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIGKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRSPKTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0138】
Ke8B7抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号151に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号152)を含む。
>KE8B7-VL-NT(配列番号151)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGGGAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCGCGTAGCCCGAAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE8B7-VL-AA(配列番号152)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIGKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRSPKTFGQGTKVEIK
【0139】
Ke8C4抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号41に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号42)を含む。
>KE8C4-LC-NT(配列番号41)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTAGTAGGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAATTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCGCGTGGGCCGAAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE8C4-LC-AA(配列番号42)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSISRYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASNLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRGPKTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0140】
Ke8C4抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号153に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号154)を含む。
>KE8C4-VL-NT(配列番号153)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTAGTAGGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAATTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCGCGTGGGCCGAAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE8C4-VL-AA(配列番号154)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSISRYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASNLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRGPKTFGQGTKVEIK
【0141】
Ke8F1抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号43に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号44)を含む。
>KE8F1-LC-NT(配列番号43)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGCTTCTTATGTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCGGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGTTCCATAAGCGTCGGCCGCAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE8F1-LC-AA(配列番号44)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIASYVNWYQQKPGKAPKLLIYAASGLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQFHKRRPQTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0142】
Ke8F1抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号155に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号156)を含む。
>KE8F1-VL-NT(配列番号155)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGCTTCTTATGTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCGGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGTTCCATAAGCGTCGGCCGCAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE8F1-VL-AA(配列番号156)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIASYVNWYQQKPGKAPKLLIYAASGLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQFHKRRPQTFGQGTKVEIK
【0143】
Ke8G11抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号45に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号46)を含む。
>KE8G11-LC-NT(配列番号45)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGGGAGGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCGCGTGGGCCGAAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE8G11-LC-AA(配列番号46)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIGRYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRGPKTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0144】
Ke8G11抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号157に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号158)を含む。
>KE8G11-VL-NT(配列番号157)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGGGAGGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCGCGTGGGCCGAAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE8G11-VL-AA(配列番号158)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIGRYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRGPKTFGQGTKVEIK
【0145】
Ke8H6抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号47に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号48)を含む。
>KE8H6-LC-NT(配列番号47)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTAGTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATAATGCATCCACTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAGGCATCCGCGTGGGCCGCGCACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE8H6-LC-AA(配列番号48)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSISKYLNWYQQKPGKAPKLLIYNASTLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQRHPRGPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0146】
Ke8H6抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号159に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号160)を含む。
>KE8H6-VL-NT(配列番号159)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTAGTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATAATGCATCCACTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAGGCATCCGCGTGGGCCGCGCACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE8H6-VL-AA(配列番号160)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSISKYLNWYQQKPGKAPKLLIYNASTLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQRHPRGPRTFGQGTKVEIK
【0147】
Ke84G9抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号49に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号50)を含む。
>KE84G9-LC-NT(配列番号49)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTAGTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAAGCATCCGCGTAGCCCGCGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE84G9-LC-AA(配列番号50)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSISKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQKHPRSPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0148】
Ke84G9抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号161に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号162)を含む。
>KE84G9-VL-NT(配列番号161)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTAGTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAAGCATCCGCGTAGCCCGCGGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE84G9-VL-AA(配列番号162)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSISKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQKHPRSPRTFGQGTKVEIK
【0149】
Ke8A4抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号51に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号52)を含む。
>KE8A4-LC-NT(配列番号51)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGCTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGTTCCATAAGCGTAGCCCGCAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE8A4-LC-AA(配列番号52)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIAKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQFHKRSPQTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0150】
Ke8A4抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号163に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号164)を含む。
>KE8A4-VL-NT(配列番号163)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGCTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGTTCCATAAGCGTAGCCCGCAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE8A4-VL-AA(配列番号164)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIAKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQFHKRSPQTFGQGTKVEIK
【0151】
Ke86G9抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号53に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号54)を含む。
>KE86G9-LC-NT(配列番号53)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTAGTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATAATGCATCCAATTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAGGCATCCGCGTGGGCCGACCACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KE86G9-LC-AA(配列番号54)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSISKYLNWYQQKPGKAPKLLIYNASNLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQRHPRGPTTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0152】
Ke86G9抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号165に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号166)を含む。
>KE86G9-VL-NT(配列番号165)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTAGTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATAATGCATCCAATTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGAGGCATCCGCGTGGGCCGACCACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KE86G9-VL-AA(配列番号166)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSISKYLNWYQQKPGKAPKLLIYNASNLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQRHPRGPTTFGQGTKVEIK
【0153】
Ka3抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号55に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号56)を含む。
>KA3-LC-NT(配列番号55)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTAGCAGCTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCACCCGCGCGCCCCGAAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KA3-LC-AA(配列番号56)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSISSYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRAPKTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0154】
Ka3抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号167に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号168)を含む。
>KA3-VL-NT(配列番号167)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTAGCAGCTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCACCCGCGCGCCCCGAAGACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KA3-VL-AA(配列番号168)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSISSYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRAPKTFGQGTKVEIK
【0155】
Ka3A2抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号57に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号58)を含む。
>KA3A2-LC-NT(配列番号57)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTAGTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGGTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCTCGCTCGCCGAAAACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KA3A2-LC-AA(配列番号58)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSISKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASRLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRSPKTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0156】
Ka3A2抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号169に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号170)を含む。
>KA3A2-VL-NT(配列番号169)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTAGTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGGTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCTCGCTCGCCGAAAACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KA3A2-VL-AA(配列番号170)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSISKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASRLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRSPKTFGQGTKVEIK
【0157】
Ka3H3抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号59に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号60)を含む。
>KA3H3-LC-NT(配列番号59)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCAGGCGAGTCAGGACATTGCTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCGCTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCTCGCTCGCCGAAAACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KA3H3-LC-AA(配列番号60)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCQASQDIAKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASALQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRSPKTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0158】
Ka3H3抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号171に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号172)を含む。
>KA3H3-VL-NT(配列番号171)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCAGGCGAGTCAGGACATTGCTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCGCTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCTCGCTCGCCGAAAACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KA3H3-VL-AA(配列番号172)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCQASQDIAKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASALQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRSPKTFGQGTKVEIK
【0159】
Ka3A3抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号61に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号62)を含む。
>KA3A3-LC-NT(配列番号61)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGCTAGTTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCGGCATCCAGGTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCTCGCGCGCCGAAAACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KA3A3-LC-AA(配列番号62)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIASYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASRLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRAPKTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0160】
Ka3A3抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号173に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号174)を含む。
>KA3A3-VL-NT(配列番号173)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGCTAGTTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCGGCATCCAGGTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCTCGCGCGCCGAAAACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KA3A3-VL-AA(配列番号174)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIASYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASRLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRAPKTFGQGTKVEIK
【0161】
Ka3H8抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号63に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号64)を含む。
>KA3H8-LC-NT(配列番号63)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGCGAGTTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCGGCATCCAGGTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCTCGCTCGCCGAAAACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KA3H8-LC-AA(配列番号64)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIASYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASRLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRSPKTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0162】
Ka3H8抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号175に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号176)を含む。
>KA3H8-VL-NT(配列番号175)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGCGAGTTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCGGCATCCAGGTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCTCGCTCGCCGAAAACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KA3H8-VL-AA(配列番号176)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIASYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASRLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRSPKTFGQGTKVEIK
【0163】
Ka3B2抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号65に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号66)を含む。
>KA3B2-LC-NT(配列番号65)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAACATTGGTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATAGTGCATCCAGGTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCTCGCGCGCCGAAAACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KA3B2-LC-AA(配列番号66)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQNIGKYLNWYQQKPGKAPKLLIYSASRLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRAPKTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0164】
Ka3B2抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号177に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号178)を含む。
>KA3B2-VL-NT(配列番号177)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAACATTGGTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATAGTGCATCCAGGTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCTCGCGCGCCGAAAACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KA3B2-VL-AA(配列番号178)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQNIGKYLNWYQQKPGKAPKLLIYSASRLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRAPKTFGQGTKVEIK
【0165】
Ka3C5抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号67に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号68)を含む。
>KA3C5-LC-NT(配列番号67)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTAGTAGGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATTCTGCATCCTCTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCTCGCGCCCCGAAAACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KA3C5-LC-AA(配列番号68)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSISRYLNWYQQKPGKAPKLLIYSASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRAPKTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0166】
Ka3C5抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号179に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号180)を含む。
>KA3C5-VL-NT(配列番号179)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTAGTAGGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATTCTGCATCCTCTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCTCGCGCCCCGAAAACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KA3C5-VL-AA(配列番号180)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSISRYLNWYQQKPGKAPKLLIYSASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRAPKTFGQGTKVEIK
【0167】
Ka3G2抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号69に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号70)を含む。
>KA3G2-LC-NT(配列番号69)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGATAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGGTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCTCGCGGGCCGAAAACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KA3G2-LC-AA(配列番号70)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIDKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASRLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRGPKTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0168】
Ka3G2抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号181に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号182)を含む。
>KA3G2-VL-NT(配列番号181)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGATAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGGTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCTCGCGGGCCGAAAACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KA3G2-VL-AA(配列番号182)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIDKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASRLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRGPKTFGQGTKVEIK
【0169】
Ka3D3抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号71に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号72)を含む。
>KA3D3-LC-NT(配列番号71)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGGTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGGTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCTCGCGCGCCGAAAACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>KA3D3-LC-AA(配列番号72)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIGKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASRLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRAPKTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0170】
Ka3D3抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号183に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号184)を含む。
>KA3D3-VL-NT(配列番号183)
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGAGCATTGGTAAGTATTTAAATTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGGTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAGCAGATGCATCCTCGCGCGCCGAAAACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>KA3D3-VL-AA(配列番号184)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSIGKYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASRLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQMHPRAPKTFGQGTKVEIK
【0171】
Kc4抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号73に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号74)を含む。
>KC4-LC-NT(配列番号73)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCTGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTGGAACCAGCAGTGACGTTGGTGGTTATAACTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATGAGGTCAGTAATCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTAGGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCGCCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCTTGGAAAGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTATCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCATAA
>KC4-LC-AA(配列番号74)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVGGYNYVSWYQQHPGKAPKLMIYEVSNRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0172】
Kc4抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号185に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号186)を含む。
>KC4-VL-NT(配列番号185)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCTGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTGGAACCAGCAGTGACGTTGGTGGTTATAACTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATGAGGTCAGTAATCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTA
>KC4-VL-AA(配列番号186)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVGGYNYVSWYQQHPGKAPKLMIYEVSNRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVL
【0173】
Kc4G11抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号75に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号76)を含む。
>KC4G11-LC-NT(配列番号75)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCTGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTGGAACCAGCAGTGACGTTGGGAAGGCGAACTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATAAGGATAGTGATCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTAGGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCGCCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCTTGGAAAGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTATCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCATAA
>KC4G11-LC-AA(配列番号76)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVGKANYVSWYQQHPGKAPKLMIYKDSDRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0174】
Kc4G11抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号187に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号188)を含む。
>KC4G11-VL-NT(配列番号187)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCTGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTGGAACCAGCAGTGACGTTGGGAAGGCGAACTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATAAGGATAGTGATCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTA
>KC4G11-VL-AA(配列番号188)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVGKANYVSWYQQHPGKAPKLMIYKDSDRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVL
【0175】
Kc4C11抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号77に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号78)を含む。
>KC4C11-LC-NT(配列番号77)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCTGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTGGAACCAGCAGTGACGTTAGGGGGAATAACTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATGAGAATAGTAAGCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTAGGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCGCCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCTTGGAAAGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTATCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCATAA
>KC4C11-LC-AA(配列番号78)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVRGNNYVSWYQQHPGKAPKLMIYENSKRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0176】
Kc4C11抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号189に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号190)を含む。
>KC4C11-VL-NT(配列番号189)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCTGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTGGAACCAGCAGTGACGTTAGGGGGAATAACTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATGAGAATAGTAAGCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTA
>KC4C11-VL-AA(配列番号190)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVRGNNYVSWYQQHPGKAPKLMIYENSKRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVL
【0177】
Kc4A1抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号79に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号80)を含む。
>KC4A1-LC-NT(配列番号79)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCTGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTGGAACCAGCAGTGACGTTAGTGCGAGGAACTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATGAGAGTAGTAAGCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTAGGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCGCCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCTTGGAAAGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTATCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCATAA
>KC4A1-LC-AA(配列番号80)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVSARNYVSWYQQHPGKAPKLMIYESSKRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0178】
Kc4A1抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号191に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号192)を含む。
>KC4A1-VL-NT(配列番号191)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCTGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTGGAACCAGCAGTGACGTTAGTGCGAGGAACTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATGAGAGTAGTAAGCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTA
>KC4A1-VL-AA(配列番号192)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVSARNYVSWYQQHPGKAPKLMIYESSKRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVL
【0179】
Kc4A4抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号81に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号82)を含む。
>KC4A4-LC-NT(配列番号81)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCTGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTAGAACCAGCAGTGACGTTAATAATACTAACTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATAAGACTAGTGGTCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTAGGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCGCCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCTTGGAAAGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTATCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCATAA
>KC4A4-LC-AA(配列番号82)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTRTSSDVNNTNYVSWYQQHPGKAPKLMIYKTSGRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0180】
Kc4A4抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号193に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号194)を含む。
>KC4A4-VL-NT(配列番号193)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCTGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTAGAACCAGCAGTGACGTTAATAATACTAACTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATAAGACTAGTGGTCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTA
>KC4A4-VL-AA(配列番号194)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTRTSSDVNNTNYVSWYQQHPGKAPKLMIYKTSGRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVL
【0181】
Kc4E10抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号83に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号84)を含む。
>KC4E10-LC-NT(配列番号83)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCTGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTGGAACCAGCAGTGACGTTAATTCTGCTAACTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATAAGAGTAGTAGTCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTAGGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCGCCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCTTGGAAAGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTATCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCATAA
>KC4E10-LC-AA(配列番号84)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVNSANYVSWYQQHPGKAPKLMIYKSSSRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0182】
Kc4E10抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号195に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号196)を含む。
>KC4E10-VL-NT(配列番号195)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCTGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTGGAACCAGCAGTGACGTTAATTCTGCTAACTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATAAGAGTAGTAGTCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTA
>KC4E10-VL-AA(配列番号196)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVNSANYVSWYQQHPGKAPKLMIYKSSSRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVL
【0183】
Kc4G9抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号85に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号86)を含む。
>KC4G9-LC-NT(配列番号85)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCCGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTGGAACCAGCAGTGACGTTGAGAGGAAGAACTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATAAGAATAGTACTCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTAGGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCGCCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCTTGGAAAGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTATCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCATAA
>KC4G9-LC-AA(配列番号86)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVERKNYVSWYQQHPGKAPKLMIYKNSTRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0184】
Kc4G9抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号197に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号198)を含む。
>KC4G9-VL-NT(配列番号197)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCCGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTGGAACCAGCAGTGACGTTGAGAGGAAGAACTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATAAGAATAGTACTCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTA
>KC4G9-VL-AA(配列番号198)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVERKNYVSWYQQHPGKAPKLMIYKNSTRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVL
【0185】
Kc4C3抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号87に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号88)を含む。
>KC4C3-LC-NT(配列番号87)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCTGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTGGAACCAGCAGTGACGTTAGGGCGGCTAACTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATAAGAATAGTACTCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTAGGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCGCCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCTTGGAAAGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTATCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCATAA
>KC4C3-LC-AA(配列番号88)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVRAANYVSWYQQHPGKAPKLMIYKNSTRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0186】
Kc4C3抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号199に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号200)を含む。
>KC4C3-VL-NT(配列番号199)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCTGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTGGAACCAGCAGTGACGTTAGGGCGGCTAACTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATAAGAATAGTACTCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTA
>KC4C3-VL-AA(配列番号200)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVRAANYVSWYQQHPGKAPKLMIYKNSTRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVL
【0187】
Kc4F4抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号89に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号90)を含む。
>KC4F4-LC-NT(配列番号89)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCTGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTGGAACCAGCAGTGACGTTAGGAGGGCTAACTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATCAGGATAGTAGTCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTAGGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCGCCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCTTGGAAAGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTATCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCATAA
>KC4F4-LC-AA(配列番号90)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVRRANYVSWYQQHPGKAPKLMIYQDSSRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0188】
Kc4F4抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号201に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号202)を含む。
>KC4F4-VL-NT(配列番号201)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCTGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTGGAACCAGCAGTGACGTTAGGAGGGCTAACTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATCAGGATAGTAGTCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTA
>KC4F4-VL-AA(配列番号202)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVRRANYVSWYQQHPGKAPKLMIYQDSSRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVL
【0189】
Kc4B1抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号91に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号92)を含む。
>KC4B1-LC-NT(配列番号91)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCTGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTGGAACCAGCAGTGACGTTAGGGCTAATAACTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATGAGAGTAGTGCGCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTAGGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCGCCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCTTGGAAAGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTATCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCATAA
>KC4B1-LC-AA(配列番号92)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVRANNYVSWYQQHPGKAPKLMIYESSARPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0190】
Kc4B1抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号203に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号204)を含む。
>KC4B1-VL-NT(配列番号203)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCTGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTGGAACCAGCAGTGACGTTAGGGCTAATAACTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATGAGAGTAGTGCGCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTA
>KC4B1-VL-AA(配列番号204)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVRANNYVSWYQQHPGKAPKLMIYESSARPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVL
【0191】
Kc4E2抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号93に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号94)を含む。
>KC4E2-LC-NT(配列番号93)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCTGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTGGAACCAGCAGTGACGTTTATTATAATAAGTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATGAGAGTAGTAAGCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTAGGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCGCCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCTTGGAAAGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTATCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCATAA
>KC4E2-LC-AA(配列番号94)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVYYNKYVSWYQQHPGKAPKLMIYESSKRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0192】
Kc4E2抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号205に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号206)を含む。
>KC4E2-VL-NT(配列番号205)
CAGTCTGCCCTGACTCAGCCTGCCTCCGTGTCTGGGTCTCCTGGACAGTCGATCACCATCTCCTGCACTGGAACCAGCAGTGACGTTTATTATAATAAGTATGTCTCCTGGTACCAACAGCACCCAGGCAAAGCCCCCAAACTCATGATTTATGAGAGTAGTAAGCGGCCCTCAGGGGTTTCTAATCGCTTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCAACACGGCCTCCCTGACCATCTCTGGGCTCCAGGCTGAGGACGAGGCTGATTATTACTGCAGCTCATATGATTGGTGGTTCCGCCCCAAGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTA
>KC4E2-VL-AA(配列番号206)
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSSDVYYNKYVSWYQQHPGKAPKLMIYESSKRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYDWWFRPKVFGGGTKLTVL
【0193】
抗CD19抗体
C2抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号95に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号96)を含む。
>C2-LC-NT(配列番号95)
AATTTTATGCTGACTCAGCCCCACTCTGTGTCGGAGTCTCCGGGGAAGACGGTAACCATCTCCTGCACCCGCAGCAGTGGCTCTATCGAAGATAAGTATGTGCAGTGGTACCAGCAGCGCCCGGGCAGTTCCCCCACCATTGTGATCTATTATGATAACGAAAGACCCTCTGGGGTCCCTGATCGGTTCTCTGGCTCCATCGACAGCTCCTCCAACTCTGCCTCCCTCACCATCTCTGGACTGAAGACTGAGGACGAGGCTGACTACTACTGTCAGACCTACGACCAGAGCCTGTATGGTTGGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTAGGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCGCCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCTTGGAAAGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTATCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCATAA
>C2-LC-AA(配列番号96)
NFMLTQPHSVSESPGKTVTISCTRSSGSIEDKYVQWYQQRPGSSPTIVIYYDNERPSGVPDRFSGSIDSSSNSASLTISGLKTEDEADYYCQTYDQSLYGWVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0194】
C2抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号207に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号208)を含む。
>C2-VL-NT(配列番号207)
AATTTTATGCTGACTCAGCCCCACTCTGTGTCGGAGTCTCCGGGGAAGACGGTAACCATCTCCTGCACCCGCAGCAGTGGCTCTATCGAAGATAAGTATGTGCAGTGGTACCAGCAGCGCCCGGGCAGTTCCCCCACCATTGTGATCTATTATGATAACGAAAGACCCTCTGGGGTCCCTGATCGGTTCTCTGGCTCCATCGACAGCTCCTCCAACTCTGCCTCCCTCACCATCTCTGGACTGAAGACTGAGGACGAGGCTGACTACTACTGTCAGACCTACGACCAGAGCCTGTATGGTTGGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTA
>C2-VL-AA(配列番号208)
NFMLTQPHSVSESPGKTVTISCTRSSGSIEDKYVQWYQQRPGSSPTIVIYYDNERPSGVPDRFSGSIDSSSNSASLTISGLKTEDEADYYCQTYDQSLYGWVFGGGTKLTVL
【0195】
A6抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号97に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号98)を含む。
>A6-LC-NT(配列番号97)
AATTTTATGCTGACTCAGCCCCACTCTGTGTCGGAGTCTCCGGGGAAGACGGTAACCATCTCCTGCACCCGCAGCAGTGGCTCTATCGGTGATAAGTATGTGCAGTGGTACCAGCAGCGCCCGGGCAGTTCCCCCACCATTGTGATCTATTATGATAACGAAAGACCCTCTGGGGTCCCTGATCGGTTCTCTGGCTCCATCGACAGCTCCTCCAACTCTGCCTCCCTCACCATCTCTGGACTGAAGACTGAGGACGAGGCTGACTACTACTGTCAGACGTACGACGAGAGCCTGTATGGTTGGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTAGGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCGCCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCTTGGAAAGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTATCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCATAA
>A6-LC-AA(配列番号98)
NFMLTQPHSVSESPGKTVTISCTRSSGSIGDKYVQWYQQRPGSSPTIVIYYDNERPSGVPDRFSGSIDSSSNSASLTISGLKTEDEADYYCQTYDESLYGWVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0196】
A6抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号209に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号210)を含む。
>A6-VL-NT(配列番号209)
AATTTTATGCTGACTCAGCCCCACTCTGTGTCGGAGTCTCCGGGGAAGACGGTAACCATCTCCTGCACCCGCAGCAGTGGCTCTATCGGTGATAAGTATGTGCAGTGGTACCAGCAGCGCCCGGGCAGTTCCCCCACCATTGTGATCTATTATGATAACGAAAGACCCTCTGGGGTCCCTGATCGGTTCTCTGGCTCCATCGACAGCTCCTCCAACTCTGCCTCCCTCACCATCTCTGGACTGAAGACTGAGGACGAGGCTGACTACTACTGTCAGACGTACGACGAGAGCCTGTATGGTTGGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTA
>A6-VL-AA(配列番号210)
NFMLTQPHSVSESPGKTVTISCTRSSGSIGDKYVQWYQQRPGSSPTIVIYYDNERPSGVPDRFSGSIDSSSNSASLTISGLKTEDEADYYCQTYDESLYGWVFGGGTKLTVL
【0197】
C6抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号99に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号100)を含む。
>C6-LC-NT(配列番号99)
AATTTTATGCTGACTCAGCCCCACTCTGTGTCGGAGTCTCCGGGGAAGACGGTAACCATCTCCTGCACCCGCAGCAGTGGCTCTATCAATGATAAGTATGTGCAGTGGTACCAGCAGCGCCCGGGCAGTTCCCCCACCATTGTGATCTATTTTGATAACGAAAGACCCTCTGGGGTCCCTGATCGGTTCTCTGGCTCCATCGACAGCTCCTCCAACTCTGCCTCCCTCACCATCTCTGGACTGAAGACTGAGGACGAGGCTGACTACTACTGTCAGACCTACGACACCAGCCTGTATGGTTGGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTAGGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCGCCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCTTGGAAAGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTATCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCATAA
>C6-LC-AA(配列番号100)
NFMLTQPHSVSESPGKTVTISCTRSSGSINDKYVQWYQQRPGSSPTIVIYFDNERPSGVPDRFSGSIDSSSNSASLTISGLKTEDEADYYCQTYDTSLYGWVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0198】
C6抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号211に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号212)を含む。
>C6-VL-NT(配列番号211)
AATTTTATGCTGACTCAGCCCCACTCTGTGTCGGAGTCTCCGGGGAAGACGGTAACCATCTCCTGCACCCGCAGCAGTGGCTCTATCAATGATAAGTATGTGCAGTGGTACCAGCAGCGCCCGGGCAGTTCCCCCACCATTGTGATCTATTTTGATAACGAAAGACCCTCTGGGGTCCCTGATCGGTTCTCTGGCTCCATCGACAGCTCCTCCAACTCTGCCTCCCTCACCATCTCTGGACTGAAGACTGAGGACGAGGCTGACTACTACTGTCAGACCTACGACACCAGCCTGTATGGTTGGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTA
>C6-VL-AA(配列番号212)
NFMLTQPHSVSESPGKTVTISCTRSSGSINDKYVQWYQQRPGSSPTIVIYFDNERPSGVPDRFSGSIDSSSNSASLTISGLKTEDEADYYCQTYDTSLYGWVFGGGTKLTVL
【0199】
C9抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号101に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号102)を含む。
>C9-LC-NT(配列番号101)
AATTTTATGCTGACTCAGCCCCACTCTGTGTCGGAGTCTCCGGGGAAGACGGTAACCATCTCCTGCACCCGCAGCAGTGGCTCTATCGCTGATAAGTATGTGCAGTGGTACCAGCAGCGCCCGGGCAGTTCCCCCACCATTGTGATCTATTATGATAACGAAAGACCCTCTGGGGTCCCTGATCGGTTCTCTGGCTCCATCGACAGCTCCTCCAACTCTGCCTCCCTCACCATCTCTGGACTGAAGACTGAGGACGAGGCTGACTACTACTGTCAGACCTACGACGAGAGCCTGTATGGTTGGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTAGGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCGCCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCTTGGAAAGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTATCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCATAA
>C9-LC-AA(配列番号102)
NFMLTQPHSVSESPGKTVTISCTRSSGSIADKYVQWYQQRPGSSPTIVIYYDNERPSGVPDRFSGSIDSSSNSASLTISGLKTEDEADYYCQTYDESLYGWVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0200】
C9抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号213に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号214)を含む。
>C9-VL-NT(配列番号213)
AATTTTATGCTGACTCAGCCCCACTCTGTGTCGGAGTCTCCGGGGAAGACGGTAACCATCTCCTGCACCCGCAGCAGTGGCTCTATCGCTGATAAGTATGTGCAGTGGTACCAGCAGCGCCCGGGCAGTTCCCCCACCATTGTGATCTATTATGATAACGAAAGACCCTCTGGGGTCCCTGATCGGTTCTCTGGCTCCATCGACAGCTCCTCCAACTCTGCCTCCCTCACCATCTCTGGACTGAAGACTGAGGACGAGGCTGACTACTACTGTCAGACCTACGACGAGAGCCTGTATGGTTGGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTA
>C9-VL-AA(配列番号214)
NFMLTQPHSVSESPGKTVTISCTRSSGSIADKYVQWYQQRPGSSPTIVIYYDNERPSGVPDRFSGSIDSSSNSASLTISGLKTEDEADYYCQTYDESLYGWVFGGGTKLTVL
【0201】
B11抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号103に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号104)を含む。
>B11-LC-NT(配列番号103)
AATTTTATGCTGACTCAGCCCCACTCTGTGTCGGAGTCTCCGGGGAAGACGGTAACCATCTCCTGCACCCGCAGCAGTGGCTCTATCGAAGATAAGTATGTGCAGTGGTACCAGCAGCGCCCGGGCAGTTCCCCCACCATTGTGATCTATTATGATAACGAAAGACCCTCTGGGGTCCCTGATCGGTTCTCTGGCTCCATCGACAGCTCCTCCAACTCTGCCTCCCTCACCATCTCTGGACTGAAGACTGAGGACGAGGCTGACTACTACTGTCAGACCTACGACAACAGCCTGTATGGTTGGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTAGGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCGCCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCTTGGAAAGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTATCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCATAA
>B11-LC-AA(配列番号104)
NFMLTQPHSVSESPGKTVTISCTRSSGSIEDKYVQWYQQRPGSSPTIVIYYDNERPSGVPDRFSGSIDSSSNSASLTISGLKTEDEADYYCQTYDNSLYGWVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0202】
B11抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号215に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号216)を含む。
>B11-VL-NT(配列番号215)
AATTTTATGCTGACTCAGCCCCACTCTGTGTCGGAGTCTCCGGGGAAGACGGTAACCATCTCCTGCACCCGCAGCAGTGGCTCTATCGAAGATAAGTATGTGCAGTGGTACCAGCAGCGCCCGGGCAGTTCCCCCACCATTGTGATCTATTATGATAACGAAAGACCCTCTGGGGTCCCTGATCGGTTCTCTGGCTCCATCGACAGCTCCTCCAACTCTGCCTCCCTCACCATCTCTGGACTGAAGACTGAGGACGAGGCTGACTACTACTGTCAGACCTACGACAACAGCCTGTATGGTTGGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTA
>B11-VL-AA(配列番号216)
NFMLTQPHSVSESPGKTVTISCTRSSGSIEDKYVQWYQQRPGSSPTIVIYYDNERPSGVPDRFSGSIDSSSNSASLTISGLKTEDEADYYCQTYDNSLYGWVFGGGTKLTVL
【0203】
D11抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号105に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号106)を含む。
>D11-LC-NT(配列番号105)
AATTTTATGCTGACTCAGCCCCACTCTGTGTCGGAGTCTCCGGGGAAGACGGTAACCATCTCCTGCACCCGCAGCAGTGGCAGCATCGATGATAAGTTTGTGCAGTGGTACCAGCAGCGCCCGGGCAGTTCCCCCACCACTGTGATCTATTATGATAACATTAGACCCTCTGGGGTCCCTGATCGGTTCTCTGGCTCCATCGACAGCTCCTCCAACTCTGCCTCCCTCACCATCTCTGGACTGAAGACTGAGGACGAGGCTGACTACTACTGTCAGTCCTATGACGCGAGCCTGTATGGTTGGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTAGGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCGCCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCTTGGAAAGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTATCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCATAA
>D11-LC-AA(配列番号106)
NFMLTQPHSVSESPGKTVTISCTRSSGSIDDKFVQWYQQRPGSSPTTVIYYDNIRPSGVPDRFSGSIDSSSNSASLTISGLKTEDEADYYCQSYDASLYGWVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0204】
D11抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号217に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号218)を含む。
>D11-VL-NT(配列番号217)
AATTTTATGCTGACTCAGCCCCACTCTGTGTCGGAGTCTCCGGGGAAGACGGTAACCATCTCCTGCACCCGCAGCAGTGGCAGCATCGATGATAAGTTTGTGCAGTGGTACCAGCAGCGCCCGGGCAGTTCCCCCACCACTGTGATCTATTATGATAACATTAGACCCTCTGGGGTCCCTGATCGGTTCTCTGGCTCCATCGACAGCTCCTCCAACTCTGCCTCCCTCACCATCTCTGGACTGAAGACTGAGGACGAGGCTGACTACTACTGTCAGTCCTATGACGCGAGCCTGTATGGTTGGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTA
>D11-VL-AA(配列番号218)
NFMLTQPHSVSESPGKTVTISCTRSSGSIDDKFVQWYQQRPGSSPTTVIYYDNIRPSGVPDRFSGSIDSSSNSASLTISGLKTEDEADYYCQSYDASLYGWVFGGGTKLTVL
【0205】
B7抗体は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)を含み、配列番号107に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号108)を含む。
>B7-LC-NT(配列番号107)
AATTTTATGCTGACTCAGCCCCACTCTGTGTCGGAGTCTCCGGGGAAGACGGTAACCATCTCCTGCACCCGCAGCAGTGGCTCTATCGCGGATAAGTATGTGCAGTGGTACCAGCAGCGCCCGGGCAGTTCCCCCACCACTGTGATCTATGAGGATAACCAAAGACCCTCTGGGGTCCCTGATCGGTTCTCTGGCTCCATCGACAGCTCCTCCAACTCTGCCTCCCTCACCATCTCTGGACTGAAGACTGAGGACGAGGCTGACTACTACTGTCAGTCCTATGACAGCAGCCTGTATGGTTGGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTAGGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCGCCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCTTGGAAAGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTATCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCATAA
>B7-LC-AA(配列番号108)
NFMLTQPHSVSESPGKTVTISCTRSSGSIADKYVQWYQQRPGSSPTTVIYEDNQRPSGVPDRFSGSIDSSSNSASLTISGLKTEDEADYYCQSYDSSLYGWVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0206】
B7抗体は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)を含み、配列番号219に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号220)を含む。
>B7-VL-NT(配列番号219)
AATTTTATGCTGACTCAGCCCCACTCTGTGTCGGAGTCTCCGGGGAAGACGGTAACCATCTCCTGCACCCGCAGCAGTGGCTCTATCGCGGATAAGTATGTGCAGTGGTACCAGCAGCGCCCGGGCAGTTCCCCCACCACTGTGATCTATGAGGATAACCAAAGACCCTCTGGGGTCCCTGATCGGTTCTCTGGCTCCATCGACAGCTCCTCCAACTCTGCCTCCCTCACCATCTCTGGACTGAAGACTGAGGACGAGGCTGACTACTACTGTCAGTCCTATGACAGCAGCCTGTATGGTTGGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTA
>B7-VL-AA(配列番号220)
NFMLTQPHSVSESPGKTVTISCTRSSGSIADKYVQWYQQRPGSSPTTVIYEDNQRPSGVPDRFSGSIDSSSNSASLTISGLKTEDEADYYCQSYDSSLYGWVFGGGTKLTVL
【0207】
ダミー軽鎖
ダミー軽鎖1(配列番号110)は、配列番号109に示される核酸配列によってコードされる。
>DUMMY-LC1-NT(配列番号109)
CAGTCTGTGTTGACGCAGCCGCCCTCAGTGTCTGCGGCCCCAGGACAGAAGGTCACCATCTCCTGCTCTGGAAGCAGCTCCAATATTGAGACTGGTTCTGTATCCTGGTACCAGCAGCTCCCAGGAACAGCCCCCAAACTCCTCATTTATGACAATAATAAGCGACCCTCAGGGATTCCTGACCGATTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCACGTCAGCCACCCTGGGCATCACCGGACTCCAGACTGGGGACGAGGCCGATTATTACTGCGGAACATGGGATGACAGCCTGCCTGGATGGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTAGGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCGCCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCTTGGAAAGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTATCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCATAA
>DUMMY-LC1-AA(配列番号110)
QSVLTQPPSVSAAPGQKVTISCSGSSSNIETGSVSWYQQLPGTAPKLLIYDNNKRPSGIPDRFSGSKSGTSATLGITGLQTGDEADYYCGTWDDSLPGWVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0208】
ダミー可変軽鎖ドメイン1(配列番号222)は、配列番号221に示される核酸配列によってコードされる。
>DUMMY-VL1-NT(配列番号221)
CAGTCTGTGTTGACGCAGCCGCCCTCAGTGTCTGCGGCCCCAGGACAGAAGGTCACCATCTCCTGCTCTGGAAGCAGCTCCAATATTGAGACTGGTTCTGTATCCTGGTACCAGCAGCTCCCAGGAACAGCCCCCAAACTCCTCATTTATGACAATAATAAGCGACCCTCAGGGATTCCTGACCGATTCTCTGGCTCCAAGTCTGGCACGTCAGCCACCCTGGGCATCACCGGACTCCAGACTGGGGACGAGGCCGATTATTACTGCGGAACATGGGATGACAGCCTGCCTGGATGGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTA
>DUMMY-VL1-AA(配列番号222)
QSVLTQPPSVSAAPGQKVTISCSGSSSNIETGSVSWYQQLPGTAPKLLIYDNNKRPSGIPDRFSGSKSGTSATLGITGLQTGDEADYYCGTWDDSLPGWVFGGGTKLTVL
【0209】
ダミー軽鎖2(配列番号112)は、配列番号111に示される核酸配列によってコードされる。
>DUMMY-LC2-NT(配列番号111)
GAAATAGTGATGACGCAGTCTCCAGCCACCCTGTCTGTGTCTCCAGGGGAAAGAGCCACCCTCTCCTGCAGGGCCAGTCAGACGGTTAAGAATAATTTAGCCTGGTACCAGCAGAAACCTGGCCAGGCTCCCAGGCTCCTCATCTATGGTGCATCCACCAGGGCCACTGGTATCCCAGCCAGGTTCAGTGGCAGTGGGTCTGGGACAGAGTTCACTCTCACCATCAGCAGCCTGCAGTCTGAAGATTTTGCAGTTTATTACTGTCAGCAGTATAACAACTGGTTGCCCATCAACCCCTATACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAA
>DUMMY-LC2-AA(配列番号112)
EIVMTQSPATLSVSPGERATLSCRASQTVKNNLAWYQQKPGQAPRLLIYGASTRATGIPARFSGSGSGTEFTLTISSLQSEDFAVYYCQQYNNWLPINPYTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0210】
ダミー可変軽鎖ドメイン2(配列番号224)は、配列番号223に示される核酸配列によってコードされる。
>DUMMY-VL2-NT(配列番号223)
GAAATAGTGATGACGCAGTCTCCAGCCACCCTGTCTGTGTCTCCAGGGGAAAGAGCCACCCTCTCCTGCAGGGCCAGTCAGACGGTTAAGAATAATTTAGCCTGGTACCAGCAGAAACCTGGCCAGGCTCCCAGGCTCCTCATCTATGGTGCATCCACCAGGGCCACTGGTATCCCAGCCAGGTTCAGTGGCAGTGGGTCTGGGACAGAGTTCACTCTCACCATCAGCAGCCTGCAGTCTGAAGATTTTGCAGTTTATTACTGTCAGCAGTATAACAACTGGTTGCCCATCAACCCCTATACCTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAA
>DUMMY-VL2-AA(配列番号224)
EIVMTQSPATLSVSPGERATLSCRASQTVKNNLAWYQQKPGQAPRLLIYGASTRATGIPARFSGSGSGTEFTLTISSLQSEDFAVYYCQQYNNWLPINPYTFGQGTKVEIK
【0211】
一価抗体
いくつかの実施形態において、一価抗体5A3は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号3に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号4)および配列番号109に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー軽鎖1(配列番号110)を含む。いくつかの実施形態において、一価抗体5A3は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号115に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号116)および配列番号221に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー可変軽鎖ドメイン1(配列番号222)を含む。
【0212】
いくつかの実施形態において、一価抗体5A3-M3は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号7に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号8)および配列番号109に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー軽鎖1(配列番号110)を含む。いくつかの実施形態において、一価抗体5A3-M3は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号119に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号120)および配列番号221に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー可変軽鎖ドメイン1(配列番号222)を含む。
【0213】
いくつかの実施形態において、一価抗体5A3-M5は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号9に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号10)および配列番号109に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー軽鎖1(配列番号110)を含む。いくつかの実施形態において、一価抗体5A3-M5は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号121に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号122)および配列番号221に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー可変軽鎖ドメイン1(配列番号222)を含む。
【0214】
いくつかの実施形態において、一価抗体Ke8は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号11に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号12)および配列番号109に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー軽鎖1(配列番号110)を含む。いくつかの実施形態において、一価抗体Ke8は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号123に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号124)および配列番号221に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー可変軽鎖ドメイン1(配列番号222)を含む。
【0215】
いくつかの実施形態において、一価抗体Ke8A2は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号17に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号18)および配列番号109に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー軽鎖1(配列番号110)を含む。いくつかの実施形態において、一価抗体Ke8A2は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号129に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号130)および配列番号221に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー可変軽鎖ドメイン1(配列番号222)を含む。
【0216】
いくつかの実施形態において、一価抗体Ke8B2は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号15に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号16)および配列番号109に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー軽鎖1(配列番号110)を含む。いくつかの実施形態において、一価抗体Ke8B2は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号127に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号128)および配列番号221に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー可変軽鎖ドメイン1(配列番号222)を含む。
【0217】
いくつかの実施形態において、一価抗体Ke8G11は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号45に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号46)および配列番号109に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー軽鎖1(配列番号110)を含む。いくつかの実施形態において、一価抗体Ke8G11は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号157に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号158)および配列番号221に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー可変軽鎖ドメイン1(配列番号222)を含む。
【0218】
いくつかの実施形態において、一価抗体Ke8C4は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号41に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号42)および配列番号109に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー軽鎖1(配列番号110)を含む。いくつかの実施形態において、一価抗体Ke8C4は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号153に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号154)および配列番号221に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー可変軽鎖ドメイン1(配列番号222)を含む。
【0219】
いくつかの実施形態において、一価抗体Ke8A3は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号25に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号26)および配列番号109に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー軽鎖1(配列番号110)を含む。いくつかの実施形態において、一価抗体Ke8A3は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号137に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号138)および配列番号221に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー可変軽鎖ドメイン1(配列番号222)を含む。
【0220】
いくつかの実施形態において、一価抗体Ka3は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号55に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号56)および配列番号109に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー軽鎖1(配列番号110)を含む。いくつかの実施形態において、一価抗体Ka3は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号167に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号168)および配列番号221に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー可変軽鎖ドメイン1(配列番号222)を含む。
【0221】
いくつかの実施形態において、一価抗体Ka3A3は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号61に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号62)および配列番号109に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー軽鎖1(配列番号110)を含む。いくつかの実施形態において、一価抗体Ka3A3は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号173に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号174)および配列番号221に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー可変軽鎖ドメイン1(配列番号222)を含む。
【0222】
いくつかの実施形態において、一価抗体Ka3G2は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号69に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号70)および配列番号109に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー軽鎖1(配列番号110)を含む。いくつかの実施形態において、一価抗体Ka3G2は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号181に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号182)および配列番号221に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー可変軽鎖ドメイン1(配列番号222)を含む。
【0223】
いくつかの実施形態において、一価抗体Ka3H3は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号59に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号60)および配列番号109に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー軽鎖1(配列番号110)を含む。いくつかの実施形態において、一価抗体Ka3H3は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号171に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号172)および配列番号221に示される核酸配列によってコードされるラムダダミー可変軽鎖ドメイン1(配列番号222)を含む。
【0224】
いくつかの実施形態において、一価抗体C2は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号111に示される核酸配列によってコードされるカッパーダミー軽鎖2(配列番号112)および配列番号95に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号96)を含む。いくつかの実施形態において、一価抗体C2は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号223に示される核酸配列によってコードされるカッパーダミー可変軽鎖ドメイン2(配列番号224)および配列番号207に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号208)を含む。
【0225】
二重特異性抗体
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体5A3×D11は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号3に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号4)および配列番号105に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号106)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体5A3×D11は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号115に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号116)および配列番号217に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号218)を含む。
【0226】
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体5A3-M3×D11は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号7に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号8)および配列番号105に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号106)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体5A3-M3×D11は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号119に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号120)および配列番号217に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号218)を含む。
【0227】
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体5A3-M3×C2は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号7に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号8)および配列番号95に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号96)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体5A3-M3×C2は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号119に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号120)および配列番号207に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号208)を含む。
【0228】
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体5A3-M5×D11は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号9に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号10)および配列番号105に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号106)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体5A3-M5×D11は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号121に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号122)および配列番号217に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号218)を含む。
【0229】
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体5A3-M5×C2は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号9に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号10)および配列番号95に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号96)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体5A3-M5×C2は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号121に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号122)および配列番号207に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号208)を含む。
【0230】
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ke8×D11は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号11に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号12)および配列番号105に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号106)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ke8×D11は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号123に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号124)および配列番号217に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号218)を含む。
【0231】
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ke8×D11は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号11に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号12)および配列番号105に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号106)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ke8×D11は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号123に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号124)および配列番号217に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号218)を含む。
【0232】
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ke8A2×D11は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号17に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号18)および配列番号105に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号106)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ke8A2×D11は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号129に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号130)および配列番号217に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号218)を含む。
【0233】
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ke8B2×D11は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号15に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号16)および配列番号105に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号106)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ke8B2×D11は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号127に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号128)および配列番号217に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号218)を含む。
【0234】
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ke8G11×C2は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号45に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号46)および配列番号95に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号96)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ke8G×C2は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号157に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号158)および配列番号207に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号208)を含む。
【0235】
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ke8C4×D11は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号41に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号42)および配列番号105に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号106)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ke8C4×D11は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号153に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号154)および配列番号217に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号218)を含む。
【0236】
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ke8C4×C2は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号41に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号42)および配列番号95に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号96)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ke8C4×C2は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号153に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号154)および配列番号207に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号208)を含む。
【0237】
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ke8A3×D11は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号25に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号26)および配列番号105に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号106)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ke8A3×D11は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号137に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号138)および配列番号217に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号218)を含む。
【0238】
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ke8A3×C2は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号25に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号26)および配列番号95に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号96)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ke8A3×C2は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号137に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号138)および配列番号207に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号208)を含む。
【0239】
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ka3×D11は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号55に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号56)および配列番号105に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号106)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ka3×D11は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号167に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号168)および配列番号217に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号218)を含む。
【0240】
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ka3×C2は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号55に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号56)および配列番号95に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号96)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ka3×C2は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号167に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号168)および配列番号207に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号208)を含む。
【0241】
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ka3A3×D11は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号61に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号62)および配列番号105に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号106)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ka3A3×D11は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号173に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号174)および配列番号217に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号218)を含む。
【0242】
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ka3G2×D11は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号69に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号70)および配列番号105に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号106)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ka3G2×D11は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号181に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号182)および配列番号217に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号218)を含む。
【0243】
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ka3G2×C2は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号69に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号70)および配列番号95に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号96)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ka3G2×C2は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号181に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号182)および配列番号207に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号208)を含む。
【0244】
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ka3H3×D11は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号59に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号60)および配列番号105に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号106)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ka3H3×D11は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号171に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号172)および配列番号217に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号218)を含む。
【0245】
いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ka3H3×C2は、配列番号1に示される核酸配列によってコードされる共通の重鎖(配列番号2)、配列番号59に示される核酸配列によってコードされるカッパー軽鎖(配列番号60)および配列番号95に示される核酸配列によってコードされるラムダ軽鎖(配列番号96)を含む。いくつかの実施形態において、二重特異性抗体Ka3H3×C2は、配列番号113に示される核酸配列によってコードされる共通の可変重鎖ドメイン(配列番号114)、配列番号171に示される核酸配列によってコードされるカッパー可変軽鎖ドメイン(配列番号172)および配列番号207に示される核酸配列によってコードされるラムダ可変軽鎖ドメイン(配列番号208)を含む。
【0246】
定義:
別段定義されない限り、本発明に関連して使用される科学用語および専門用語は、当業者が通常理解している意味を有するものとする。さらに、文脈によって別段必要とされない限り、単数形の用語は、複数形を含むものとし、複数形の用語は、単数形を含むものとする。一般に、本明細書中に記載される、細胞培養および組織培養、分子生物学、ならびにタンパク質およびオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドの化学およびハイブリダイゼーションに関して使用される術語およびそれらの手法は、当該分野において周知であり、当該分野において通常使用されるものである。組換えDNA、オリゴヌクレオチド合成ならびに組織培養および形質転換(例えば、エレクトロポレーション、リポフェクション)に対しては、標準的な手法が使用される。酵素反応および精製法は、製造者の仕様書に従って、または当該分野で通常行われているとおり、または本明細書中に記載されるとおりに、行われる。前述の手法および手順は、一般に、当該分野で周知の従来の方法に従って、ならびに本明細書全体を通して引用され、論じられる様々な一般的な参考文献およびより具体的な参考文献に記載されているように、行われる。例えば、Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual(2d ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.(1989))を参照のこと。本明細書中に記載される分析化学、有機合成化学ならびに医薬品化学および製薬化学に関して使用される術語ならびにそれらの研究室での手順および手法は、当該分野において周知であり、通常使用されるものである。化学合成、化学分析、医薬の調製、製剤化および送達ならびに患者の処置に対する標準的な手法が使用される。
【0247】
本開示に従って使用されるとき、以下の用語は、別段示されない限り、以下の意味を有すると理解されるものとする:
【0248】
本明細書中で使用されるとき、用語「抗体」は、免疫グロブリン分子および免疫グロブリン(Ig)分子の免疫学的に活性な部分、すなわち、抗原に特異的に結合する(免疫反応する)抗原結合部位を含む分子のことを指す。「特異的に結合する」または「免疫反応する」または「免疫特異的に結合する」は、抗体が、所望の抗原の1つ以上の抗原決定基と反応し、かつ他のポリペプチドと反応しないか、またはかなり低い親和性(Kd>10-6)で結合することを意味する。抗体には、ポリクローナル、モノクローナル、キメラ、dAb(ドメイン抗体)、一本鎖、Fab、Fab’およびF(ab’)2フラグメント、scFvならびにFab発現ライブラリーが含まれるが、これらに限定されない。
【0249】
基本的な抗体の構造単位は、四量体を構成すると知られている。各四量体は、ポリペプチド鎖の2つの同一の対から構成され、各対が、1本の「軽」鎖(約25kDa)および1本の「重」鎖(約50~70kDa)を有する。各鎖のアミノ末端部分は、主に抗原認識に関与する約100~110またはそれ以上のアミノ酸の可変領域を含む。各鎖のカルボキシ末端部分は、主にエフェクター機能に関与する定常領域を定義する。一般に、ヒトから得られる抗体分子は、その分子に存在する重鎖の性質によって互いに異なるIgG、IgM、IgA、IgEおよびIgDクラスのいずれかに関する。ある特定のクラスは、同様に、IgG1、IgG2などのようなサブクラスを有する。さらに、ヒトでは、軽鎖は、カッパー鎖またはラムダ鎖であり得る。
【0250】
用語「モノクローナル抗体」(MAb)または「モノクローナル抗体組成物」は、本明細書中で使用されるとき、ユニークな軽鎖遺伝子産物およびユニークな重鎖遺伝子産物からなる抗体分子のただ1つの分子種を含む抗体分子の集団のことを指す。特に、モノクローナル抗体の相補性決定領域(CDR)は、その集団の全分子において同一である。MAbは、それに対するユニークな結合親和性によって特徴付けられる抗原の特定のエピトープと免疫反応することができる抗原結合部位を含む。
【0251】
用語「抗原結合部位」または「結合部分」とは、抗原結合に関与する免疫グロブリン分子の一部のことを指す。抗原結合部位は、重(「H」)鎖および軽(「L」)鎖のN末端可変(「V」)領域のアミノ酸残基によって形成される。「超可変領域」と称される、重鎖および軽鎖のV領域内の3つの高度に相違する一続きが、「フレームワーク領域」または「FR」として公知のより保存された隣接する一続きの間に挿入されている。したがって、用語「FR」とは、天然に、免疫グロブリンの超可変領域の間に隣接して見られるアミノ酸配列のことを指す。抗体分子において、軽鎖の3つの超可変領域および重鎖の3つの超可変領域は、3次元空間において互いに対して配置されることにより、抗原結合表面を形成する。抗原結合表面は、結合される抗原の3次元表面に相補的であり、重鎖および軽鎖の各々の3つの超可変領域は、「相補性決定領域」または「CDR」と称される。各ドメインに対するアミノ酸の割り当ては、Kabat Sequences of Proteins of Immunological Interest(National Institutes of Health,Bethesda,Md.(1987および1991))またはChothia & Lesk J.Mol.Biol.196:901-917(1987),Chothiaら、Nature 342:878-883(1989)の定義に従う。
【0252】
本明細書中で使用されるとき、用語「エピトープ」は、免疫グロブリン、scFvまたはT細胞レセプターへの特異的結合が可能な任意のタンパク質決定基を含む。用語「エピトープ」は、免疫グロブリンまたはT細胞レセプターへの特異的結合が可能な任意のタンパク質決定基を含む。エピトープ決定基は、通常、アミノ酸または糖側鎖などの分子の化学的に活性な表面群からなり、通常、特異的な3次元構造の特徴ならびに特異的な電荷の特徴を有する。例えば、抗体は、ポリペプチドのN末端またはC末端のペプチドに対して作製され得る。解離定数が≦1μM;例えば、≦100nM、好ましくは、≦10nM、より好ましくは、≦1nMであるとき、抗体は、抗原に特異的に結合する。
【0253】
本明細書中で使用されるとき、用語「免疫学的結合」および「免疫学的結合特性」とは、免疫グロブリン分子とその免疫グロブリンが特異的である抗原との間に生じるタイプの非共有結合性の相互作用のことを指す。免疫学的結合の相互作用の強度または親和性は、その相互作用の解離定数(Kd)に関して表現され得、ここで、より小さいKdが、より高い親和性に相当する。選択されたポリペプチドの免疫学的結合特性は、当該分野で周知の方法を用いて定量化され得る。そのような方法の1つは、抗原結合部位/抗原複合体の形成および解離の速度を計測することを必要とし、ここで、それらの速度は、複合体のパートナーの濃度、相互作用の親和性および両方向の速度に等しく影響する幾何学的パラメータに依存する。したがって、「会合(on)速度定数」(Kon)と「解離(off)速度定数」(Koff)の両方が、濃度の計算ならびに会合および解離の実際の速度によって決定され得る(Nature 361:186-87(1993)を参照のこと)。Koff/Konの比は、親和性に関係しないすべてのパラメータの相殺を可能にし、解離定数Kdに等しい(Daviesら(1990)Annual Rev Biochem 59:439-473を広く参照のこと)。本発明の抗体は、平衡結合定数(Kd)が、アッセイ(例えば、放射性リガンド結合アッセイまたは当業者に公知の類似のアッセイ)によって計測されたとき、≦1μM、例えば、≦100nM、好ましくは、≦10nM、より好ましくは、≦1nMであるとき、その標的に特異的に結合する。
【0254】
本明細書中で使用される場合、用語「単離されたポリヌクレオチド」は、ゲノム、cDNAもしくは合成起源のポリヌクレオチドまたはそれらのいくつかの組み合わせを意味するものとし、その起源によって、「単離されたポリヌクレオチド」は、(1)その「単離されたポリヌクレオチド」が天然に見られるポリヌクレオチドの全部または一部と会合していないか、(2)天然では連結されていないポリヌクレオチドに作動可能に連結されているか、または(3)天然では、より大きな配列の一部として存在しない。本発明に係るポリヌクレオチドには、本明細書中に記載される、重鎖免疫グロブリン分子をコードする核酸分子および軽鎖免疫グロブリン分子をコードする核酸分子が含まれる。
【0255】
本明細書中で言及される場合、用語「単離されたタンパク質」は、cDNA、組換えRNAもしくは合成起源のタンパク質またはそれらのいくつかの組み合わせを意味し、その起源または由来の源によって、「単離されたタンパク質」は、(1)天然に見られるタンパク質と会合していないか、(2)同じ起源由来の他のタンパク質を含まない、例えば、マウス(marine)タンパク質を含まないか、(3)異なる種由来の細胞によって発現されるか、または(4)天然に存在しない。
【0256】
用語「ポリペプチド」は、天然のタンパク質、ポリペプチド配列のフラグメントまたはアナログのことを指す一般的な用語として本明細書中で使用される。ゆえに、天然のタンパク質、フラグメントおよびアナログは、ポリペプチド類の種である。本発明に係るポリペプチドは、本明細書中に記載される重鎖免疫グロブリン分子および軽鎖免疫グロブリン分子、ならびにその重鎖免疫グロブリン分子を軽鎖免疫グロブリン分子(例えば、カッパー軽鎖免疫グロブリン分子)とともに含む組み合わせおよびその逆によって形成される抗体分子、ならびにそれらのフラグメントおよびアナログを含む。
【0257】
本明細書中で使用される場合、用語「天然に存在する」は、ある対象に対して適用されるとき、ある対象が天然に見ることができる事実を指す。例えば、天然における起源から単離され得る、および研究室において人によってまたは別の方法で意図的に改変されていない、ある生物(ウイルスを含む)に存在するポリペプチド配列またはポリヌクレオチド配列は、天然に存在する。
【0258】
本明細書中で使用される場合、用語「作動可能に連結される」とは、構成要素が意図される様式で機能するのを可能にする関係性で存在すると記載されるそれらの構成要素の位置のことを指す。コード配列に「作動可能に連結された」調節配列は、そのコード配列の発現がその調節配列に適合した条件下で達成されるような方法でライゲートされる。
【0259】
本明細書中で使用される場合、用語「調節配列」とは、それにライゲートされているコード配列の発現およびプロセシングをもたらすのに必要なポリヌクレオチド配列のことを指す。そのような調節配列の性質は、宿主生物に応じて異なり、原核生物では、そのような調節配列としては、一般に、プロモーター、リボソーム結合部位および転写終結配列が挙げられ、真核生物では、一般に、そのような調節配列としては、プロモーターおよび転写終結配列が挙げられる。用語「調節配列」は、その存在が発現およびプロセシングにとって不可欠であるすべての構成要素を最低でも含むことが意図されており、その存在が有益であるさらなる構成要素、例えば、リーダー配列および融合パートナー配列も含み得る。本明細書中で言及される用語「ポリヌクレオチド」は、少なくとも10塩基長のヌクレオチドの重合体ホウ素(polymeric boron)、リボヌクレオチドもしくはデオキシヌクレオチドまたはいずれかのタイプのヌクレオチドの改変された形態を意味する。この用語には、一本鎖および二本鎖の形態のDNAが含まれる。
【0260】
本明細書中で使用されるとき、20種の従来のアミノ酸およびそれらの省略形は、従来の使用法に従う。Immunology-A Synthesis(2nd Edition,E.S.Golub and D.R.Gren,Eds.,Sinauer Associates,Sunderland Mass.(1991))を参照のこと。20種の従来のアミノ酸の立体異性体(例えば、D-アミノ酸)、非天然のアミノ酸(例えば、α-,α-二置換アミノ酸、N-アルキルアミノ酸、乳酸および他の非従来のアミノ酸)もまた、本発明のポリペプチドに適した構成要素であり得る。非従来のアミノ酸の例としては、4ヒドロキシプロリン、γ-カルボキシグルタメート、ε-N,N,N-トリメチルリジン、ε-N-アセチルリジン、O-ホスホセリン、N-アセチルセリン、N-ホルミルメチオニン、3-メチルヒスチジン、5-ヒドロキシリジン、σ-N-メチルアルギニンならびに他の同様のアミノ酸およびイミノ酸(例えば、4-ヒドロキシプロリン)が挙げられる。本明細書中で使用されるポリペプチドの表記では、標準的な使用法および慣習に従って、左側の方向は、アミノ末端の方向であり、右側の方向は、カルボキシ末端の方向である。
【0261】
ポリペプチドに適用されるとき、用語「実質的な同一性」は、2つのペプチド配列が、例えば、デフォルトのギャップウェイトを使用するプログラムGAPまたはBESTFITによって、最適にアラインメントされたとき、少なくとも80パーセントの配列同一性、好ましくは、少なくとも90パーセントの配列同一性、より好ましくは、少なくとも95パーセントの配列同一性、最も好ましくは、少なくとも99パーセントの配列同一性を共有することを意味する。
【0262】
好ましくは、同一でない残基位置は、保存的なアミノ酸置換によって異なる。
【0263】
保存的なアミノ酸置換とは、類似の側鎖を有する残基が互いに交換可能であることを指す。例えば、脂肪族側鎖を有するアミノ酸の群は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシンおよびイソロイシンであり;脂肪族ヒドロキシル側鎖を有するアミノ酸の群は、セリンおよびトレオニンであり;アミド含有側鎖を有するアミノ酸の群は、アスパラギンおよびグルタミンであり;芳香族側鎖を有するアミノ酸の群は、フェニルアラニン、チロシンおよびトリプトファンであり;塩基性側鎖を有するアミノ酸の群は、リジン、アルギニンおよびヒスチジンであり;硫黄含有側鎖を有するアミノ酸の群は、システインおよびメチオニンである。好ましい保存的なアミノ酸置換の群は、バリン-ロイシン-イソロイシン、フェニルアラニン-チロシン、リジン-アルギニン、アラニンバリン、グルタミン酸-アスパラギン酸およびアスパラギン-グルタミンである。
【0264】
本明細書中で論じられるように、抗体または免疫グロブリン分子のアミノ酸配列における軽微なバリエーションは、そのアミノ酸配列内のバリエーションが、少なくとも75%、より好ましくは、少なくとも80%、90%、95%、最も好ましくは、99%維持するなら、本発明によって包含されると企図される。特に、保存的なアミノ酸の置換が、企図される。保存的置換は、アミノ酸の側鎖に関連するそれらのファミリー内で起こる置換である。遺伝的にコードされるアミノ酸は、一般に、ファミリーに分けられる:(1)酸性アミノ酸は、アスパラギン酸、グルタミン酸であり;(2)塩基性アミノ酸は、リジン、アルギニン、ヒスチジンであり;(3)無極性アミノ酸は、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファンであり、(4)無電荷極性アミノ酸は、グリシン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セリン、トレオニン、チロシンである。親水性アミノ酸には、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、ヒスチジン、リジン、セリンおよびトレオニンが含まれる。疎水性アミノ酸には、アラニン、システイン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トリプトファン、チロシンおよびバリンが含まれる。アミノ酸の他のファミリーとしては、(i)脂肪族ヒドロキシファミリーであるセリンおよびトレオニン;(ii)アミド含有ファミリーであるアスパラギンおよびグルタミン;(iii)脂肪族ファミリーであるアラニン、バリン、ロイシンおよびイソロイシン;ならびに(iv)芳香族ファミリーであるフェニルアラニン、トリプトファンおよびチロシンが挙げられる。例えば、特に、以下の置換がフレームワーク部位内のアミノ酸を巻き込まない場合、イソロイシンまたはバリンによるロイシンの単離された置換、グルタミン酸によるアスパラギン酸の単離された置換、セリンによるトレオニンの単離された置換、または構造的に関係するアミノ酸によるあるアミノ酸の同様の置換が、結果として生じる分子の結合または特性に大きな影響を及ぼさないだろうと予想することは、妥当である。アミノ酸の変化が機能性ペプチドをもたらすか否かは、ポリペプチド誘導体の特定の活性をアッセイすることによって容易に判断することができる。アッセイは、本明細書中に詳細に記載される。抗体または免疫グロブリン分子のフラグメントまたはアナログは、当業者によって容易に調製され得る。フラグメントまたはアナログの好ましいアミノ末端およびカルボキシ末端は、機能ドメインの境界付近に存在する。構造ドメインおよび機能ドメインは、ヌクレオチド配列および/またはアミノ酸配列のデータを公的または専売の配列データベースと比較することによって同定され得る。好ましくは、コンピュータ化された比較方法を使用することにより、公知の構造および/または機能の他のタンパク質に存在する配列モチーフまたは予測されるタンパク質立体配座ドメインが同定される。公知の3次元構造に折り畳まれるタンパク質配列を同定する方法は、公知である。Bowieら、Science 253:164(1991)。したがって、前述の例は、当業者が、本発明に係る構造ドメインおよび機能ドメインを定義するために使用され得る配列モチーフおよび構造的立体配座を認識できることを証明する。
【0265】
好ましいアミノ酸置換は、(1)タンパク質分解に対する感受性を低下させるもの、(2)酸化に対する感受性を低下させるもの、(3)タンパク質複合体を形成するための結合親和性を変化させるもの、(4)結合親和性を変化させるもの、および(4)そのようなアナログの他の物理化学的または機能的な特性を付与するかまたは改変するものである。アナログは、天然に存在するペプチド配列以外の配列の様々なムテインを含み得る。例えば、単一または複数のアミノ酸置換(好ましくは、保存的なアミノ酸置換)が、天然に存在する配列(好ましくは、分子間接触を形成するドメインの外側のポリペプチドの部分)において行われ得る。保存的なアミノ酸置換は、親配列の構造的な特徴を実質的に変更しないだろう(例えば、置換アミノ酸は、親配列に存在するらせんを破壊しないかまたは親配列を特徴付ける他のタイプの二次構造を破壊しない傾向があるだろう)。当該分野において認められているポリペプチドの二次構造および三次構造の例は、Proteins,Structures and Molecular Principles(Creighton,Ed.,W.H.Freeman and Company,New York(1984));Introduction to Protein Structure(C.Branden and J.Tooze,eds.,Garland Publishing,New York,N.Y.(1991));およびThorntonら、Nature 354:105(1991)に記載されている。
【0266】
本明細書中で使用されるとき、用語「標識」または「標識された」とは、例えば、放射標識されたアミノ酸の組み込み、またはマークされたアビジン(例えば、光学的方法または熱量測定法によって検出され得る蛍光マーカーまたは酵素活性を含むストレプトアビジン)によって検出され得るビオチニル部分のポリペプチドへの付着による、検出可能なマーカーの組み込みのことを指す。ある特定の状況において、標識またはマーカーは、治療的でもあり得る。ポリペプチドおよび糖タンパク質を標識する様々な方法は、当該分野で公知であり、使用され得る。ポリペプチドに対する標識の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:放射性同位体または放射性核種(例えば、3H、14C、15N、35S、90Y、99Tc、111In、125I、131I)、蛍光標識(例えば、FITC、ローダミン、ランタニド発光体)、酵素標識(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、p-ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼ)、化学発光、ビオチニル基、二次レポーターによって認識される所定のポリペプチドエピトープ(例えば、ロイシンジッパー対配列、二次抗体に対する結合部位、金属結合ドメイン、エピトープタグ)。いくつかの実施形態において、標識は、潜在的な立体障害を減少させるために、様々な長さのスペーサーアームによって付着される。本明細書中で使用される場合、用語「医薬品または薬物」とは、患者に適切に投与されたとき、所望の治療効果を誘導することができる化学的化合物または組成物のことを指す。
【0267】
本明細書中の他の化学用語は、The McGraw-Hill Dictionary of Chemical Terms(Parker,S.,Ed.,McGraw-Hill,San Francisco(1985))によって例証されているような当該分野における従来の使用法に従って使用される。
【0268】
本明細書中で使用されるとき、「実質的に純粋」は、目的の種が、存在する優勢な種である(すなわち、それが、モル濃度基準で、その組成物中の他の任意の個別の種よりも豊富である)こと、好ましくは、実質的に精製された画分がその組成物であることを意味し、ここで、その目的の種は、存在するすべての高分子種の少なくとも約50パーセント(モル濃度基準で)を構成する。
【0269】
一般に、実質的に純粋な組成物は、その組成物中に存在するすべての高分子種の約80パーセント超、より好ましくは、約85%、90%、95%および99%超を構成し得る。最も好ましくは、目的の種は、必要不可欠な均一性まで精製され(夾雑物種は、従来の検出方法によってその組成物中に検出され得ず)、ここで、その組成物は、単一の高分子種から本質的になる。
【0270】
患者という用語は、ヒトおよび獣医学の被験体を含む。
【0271】
抗体
所与の標的(例えば、CD47、腫瘍関連抗原または他の標的)またはその誘導体、フラグメント、アナログ、ホモログもしくはオルソログに対するポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体を作製するための当該分野内で公知の様々な手順が、使用され得る(例えば、参照により本明細書中に援用されるAntibodies:A Laboratory Manual,Harlow E,and Lane D,1988,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NYを参照のこと)。
【0272】
抗体は、周知の手法(例えば、主に免疫血清のIgG画分を提供するプロテインAまたはプロテインGを使用するアフィニティークロマトグラフィー)によって精製される。続いてまたはあるいは、探し求められた免疫グロブリンの標的である特異的な抗原またはそのエピトープが、カラム上に固定化されることにより、イムノアフィニティークロマトグラフィーによって免疫特異的抗体が精製され得る。免疫グロブリンの精製は、例えば、D.Wilkinsonによって論じられている(The Scientist,Inc.,Philadelphia PAによって出版されたThe Scientist,Vol.14,No.8(April 17,2000),pp.25-28)。
【0273】
いくつかの実施形態において、本発明の抗体は、モノクローナル抗体である。モノクローナル抗体は、例えば、本明細書中に提供される実施例に示される手順を使用することによって作製される。抗体は、例えば、高レベルの所与の標的を表面上に発現している細胞トランスフェクタントの組み合わせでBALB/cマウスを免疫することによっても、作製される。次いで、ミエローマ/B細胞融合に由来するハイブリドーマを、選択された標的に対する反応性についてスクリーニングする。
【0274】
モノクローナル抗体は、例えば、ハイブリドーマ法(例えば、Kohler and Milstein,Nature,256:495(1975)によって記載された方法)を用いて、調製される。ハイブリドーマ法では、マウス、ハムスターまたは他の適切な宿主動物が、代表的には、免疫剤に特異的に結合する抗体を産生するかまたは産生することができるリンパ球を誘発する免疫剤で免疫される。あるいは、それらのリンパ球は、インビトロで免疫され得る。
【0275】
上記免疫剤には、代表的には、タンパク質抗原、そのフラグメントまたはその融合タンパク質が含まれ得る。一般に、ヒト起源の細胞が望ましい場合、末梢血リンパ球が使用されるか、または非ヒト哺乳動物の起源が望ましい場合、脾臓細胞もしくはリンパ節細胞が使用される。次いで、それらのリンパ球は、ポリエチレングリコールなどの好適な融合剤を使用して不死化細胞株と融合されることにより、ハイブリドーマ細胞を形成する(Goding,Monoclonal Antibodies:Principles and Practice,Academic Press,(1986)pp.59-103)。不死化細胞株は、通常、癌化された哺乳動物細胞、特に、げっ歯類、ウシおよびヒト起源のミエローマ細胞である。通常、ラットまたはマウスのミエローマ細胞株が使用される。ハイブリドーマ細胞は、好ましくは、融合されていない不死化細胞の成長または生存を阻害する1つ以上の物質を含む、好適な培養液中で培養され得る。例えば、親細胞が、酵素ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRTまたはHPRT)を欠く場合、そのハイブリドーマ用の培養液は、代表的には、ヒポキサンチン、アミノプテリンおよびチミジンを含み(「HAT培地」)、それらの物質は、HGPRT欠損細胞の成長を妨げる。
【0276】
好ましい不死化細胞株は、効率的に融合し、選択された抗体産生細胞による安定した高レベルの抗体発現を支持し、HAT培地などの培地に感受性である細胞株である。より好ましい不死化細胞株は、例えば、Salk Institute Cell Distribution Center,San Diego,CaliforniaおよびAmerican Type Culture Collection,Manassas,Virginiaから入手可能であるマウスミエローマ株である。ヒトミエローマ細胞株およびマウス-ヒトヘテロミエローマ細胞株もまた、モノクローナル抗体の作製について報告されている(Kozbor,J.Immunol.,133:3001(1984);Brodeurら、Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications,Marcel Dekker,Inc.,New York,(1987)pp.51-63)を参照のこと)。
【0277】
次いで、ハイブリドーマ細胞が培養された培養液が、その抗原に対するモノクローナル抗体の存在についてアッセイされ得る。好ましくは、ハイブリドーマ細胞によって産生されたモノクローナル抗体の結合特異性は、免疫沈降またはインビトロ結合アッセイ(例えば、ラジオイムノアッセイ(RIA)または酵素結合免疫吸着測定法(enzyme-linked immunoabsorbent assay)(ELISA))によって測定される。そのような手法およびアッセイは、当該分野で公知である。モノクローナル抗体の結合親和性は、例えば、Munson and Pollard,Anal.Biochem.,107:220(1980)のScatchard解析によって測定され得る。さらに、モノクローナル抗体の治療的な用途では、標的抗原に対して高度の特異性および高い結合親和性を有する抗体を同定することが重要である。
【0278】
所望のハイブリドーマ細胞が同定された後、クローンを限界希釈法によってサブクローン化し、標準的な方法によって生育させることができる(Goding,Monoclonal Antibodies:Principles and Practice,Academic Press,(1986)pp.59-103を参照のこと)。この目的に好適な培養液としては、例えば、ダルベッコ改変イーグル培地およびRPMI-1640培地が挙げられる。あるいは、ハイブリドーマ細胞は、哺乳動物の腹水としてインビボで生育することができる。
【0279】
サブクローンによって分泌されたモノクローナル抗体は、従来の免疫グロブリン精製法(例えば、プロテインA-セファロース、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析またはアフィニティークロマトグラフィー)によって培養液または腹水から単離され得るかまたは精製され得る。
【0280】
モノクローナル抗体は、米国特許第4,816,567号に記載されている方法などの組換えDNA法によっても作製され得る。本発明のモノクローナル抗体をコードするDNAは、従来の手順を用いて(例えば、マウス抗体の重鎖および軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合することができるオリゴヌクレオチドプローブを使用することによって)容易に単離され得、配列決定され得る。本発明のハイブリドーマ細胞は、そのようなDNAの好ましい供給源として働く。いったん単離されたら、DNAは、発現ベクター内に配置され得、次いで、その発現ベクターは、宿主細胞(例えば、サルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、または免疫グロブリンタンパク質を別途産生しないミエローマ細胞)にトランスフェクトされることにより、組換え宿主細胞においてモノクローナル抗体の合成がもたらされる。そのDNAは、例えば、相同なマウス配列の代わりにヒト重鎖定常ドメインおよびヒト軽鎖定常ドメインに対するコード配列を用いること(米国特許第4,816,567号;Morrison,Nature 368,812-13(1994)を参照のこと)または非免疫グロブリンポリペプチドに対するコード配列の全部または一部を免疫グロブリンコード配列に共有結合的につなぐことによっても、改変され得る。そのような非免疫グロブリンポリペプチドは、本発明の抗体の定常ドメインの代わりに用いられるか、または本発明の抗体の1つの抗原結合部位の可変ドメインの代わりに用いられることにより、キメラ二価抗体が作製され得る。
【0281】
本発明のモノクローナル抗体には、ヒト化抗体またはヒト抗体が含まれる。これらの抗体は、投与された免疫グロブリンに対してヒトが免疫応答を発生させることなくヒトに投与することに適している。ヒト化型の抗体は、主としてヒト免疫グロブリンの配列を含み、非ヒト免疫グロブリンに由来する最小配列を含む、キメラ免疫グロブリン、免疫グロブリン鎖またはそれらのフラグメント(例えば、Fv、Fab、Fab’、F(ab’)2または抗体の他の抗原結合部分配列)である。ヒト化は、例えば、Winterおよび共同研究者らの方法(Jonesら、Nature,321:522-525(1986);Riechmannら、Nature,332:323-327(1988);Verhoeyenら、Science,239:1534-1536(1988))に従って、ヒト抗体の対応する配列の代わりにげっ歯類CDRまたはCDR配列を用いることによって、行われる(米国特許第5,225,539号も参照のこと)。場合によっては、ヒト免疫グロブリンのFvフレームワーク残基が、対応する非ヒト残基によって置き換えられる。ヒト化抗体は、例えば、レシピエント抗体にも、移入されるCDRまたはフレームワーク配列にも見られない残基も含む。一般に、ヒト化抗体は、少なくとも1つ、代表的には2つの可変ドメインの実質的にすべてを含み、ここで、CDR領域のすべてまたは実質的にすべては、非ヒト免疫グロブリンのすべてまたは実質的にすべてに対応し、フレームワーク領域のすべてまたは実質的にすべては、ヒト免疫グロブリンコンセンサス配列のすべてまたは実質的にすべてである。ヒト化抗体は、免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部、代表的には、ヒト免疫グロブリンの少なくとも一部も最適に含む(Jonesら、1986;Riechmannら、1988;およびPresta,Curr.Op.Struct.Biol.,2:593-596(1992))。
【0282】
完全ヒト抗体は、CDRを含む軽鎖と重鎖の両方の配列全体がヒト遺伝子に由来する抗体分子である。そのような抗体は、本明細書中で「ヒト抗体」または「完全ヒト抗体」と呼ばれる。モノクローナル抗体は、モノクローナル抗体を作製する、トリオーマ法;ヒトB細胞ハイブリドーマ法(Kozborら、1983 Immunol Today 4:72を参照のこと);およびEBVハイブリドーマ法(Coleら、1985 In:MONOCLONAL ANTIBODIES AND CANCER THERAPY,Alan R.Liss,Inc.,pp.77-96を参照のこと)を使用することによって調製され得る。モノクローナル抗体は、ヒトハイブリドーマを使用することによって(Coteら、1983.Proc Natl Acad Sci USA 80:2026-2030を参照のこと)、またはインビトロにおいてヒトB細胞をエプスタイン・バーウイルスで形質転換することによって(Coleら、1985 In:MONOCLONAL ANTIBODIES AND CANCER THERAPY,Alan R.Liss,Inc.,pp.77-96を参照のこと)、使用され得、作製され得る。
【0283】
さらに、ヒト抗体はまた、ファージディスプレイライブラリーを含むさらなる手法を用いても作製され得る(Hoogenboom and Winter,J.Mol.Biol.,227:381(1991);Marksら、J.Mol.Biol.,222:581(1991)を参照のこと)。同様に、ヒト抗体は、ヒト免疫グロブリン遺伝子座をトランスジェニック動物、例えば、内在性の免疫グロブリン遺伝子が部分的にまたは完全に不活性されたマウスに導入することによって作製され得る。抗原曝露(challenge)の際、ヒト抗体の産生が観察され、それは、遺伝子再配列、集合および抗体レパートリーを含むすべての点においてヒトに見られるものによく似ている。このアプローチは、例えば、米国特許第5,545,807号;同第5,545,806号;同第5,569,825号;同第5,625,126号;同第5,633,425号;同第5,661,016号ならびにMarksら、Bio/Technology 10,779-783(1992);Lonbergら、Nature 368 856-859(1994);Morrison,Nature 368,812-13(1994);Fishwildら、Nature Biotechnology 14,845-51(1996);Neuberger,Nature Biotechnology 14,826(1996);およびLonberg and Huszar,Intern.Rev.Immunol.13 65-93(1995)に記載されている。
【0284】
ヒト抗体はさらに、抗原曝露に応答して、動物の内因性抗体ではなく完全ヒト抗体を産生するように改変されたトランスジェニック非ヒト動物を用いて作製され得る(PCT公開WO94/02602を参照のこと)。その非ヒト宿主における重鎖免疫グロブリン鎖および軽鎖免疫グロブリン鎖をコードする内因性遺伝子は、無力にされており、ヒト重鎖グロブリンおよびヒト軽鎖免疫グロブリンをコードする活性な遺伝子座が、宿主のゲノムに挿入される。それらのヒト遺伝子は、例えば、要求性のヒトDNAセグメントを含む酵母人工染色体を使用して、組み込まれる。次いで、所望の改変のすべてを提供する動物は、それらの改変のすべての相補鎖(complement)よりも少ない相補鎖を含む中間のトランスジェニック動物を交雑することによって子孫として得られる。そのような非ヒト動物の例は、PCT公開WO96/33735およびWO96/34096に開示されているようなXenomouse(商標)と呼ばれるマウスである。この動物は、完全ヒト免疫グロブリンを分泌するB細胞を産生する。それらの抗体は、目的の免疫原で免疫した後にその動物から直接、例えば、ポリクローナル抗体の調製物として、あるいは、モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマなどのその動物に由来する不死化されたB細胞から、得ることができる。さらに、ヒト可変領域を有する免疫グロブリンをコードする遺伝子が、抗体を直接得るために、回収され、発現され得るか、または抗体のアナログ(例えば、一本鎖Fv(scFv)分子)を得るためにさらに改変され得る。
【0285】
内在性の免疫グロブリン重鎖の発現を欠くマウスとして例証される非ヒト宿主を作出する方法の例は、米国特許第5,939,598号に開示されている。それは、内在性の重鎖遺伝子座の再配列を防ぐためおよび再配列された免疫グロブリン重鎖遺伝子座の転写物の形成を防ぐために、胚性幹細胞において少なくとも1つのその遺伝子座からJセグメント遺伝子を欠失させる工程(その欠失は、選択マーカーをコードする遺伝子を含む標的化ベクターによって達成される);ならびにその体細胞および生殖細胞が上記選択マーカーをコードする遺伝子を含む上記胚性幹細胞からトランスジェニックマウスを作出する工程を含む方法によって得ることができる。
【0286】
ヒト抗体などの目的の抗体を作製するための1つの方法は、米国特許第5,916,771号に開示されている。この方法は、重鎖をコードするヌクレオチド配列を含む発現ベクターを、培養中の1つの哺乳動物宿主細胞に導入する工程、軽鎖をコードするヌクレオチド配列を含む発現ベクターを、別の哺乳動物宿主細胞に導入する工程、およびそれらの2つの細胞を融合することにより、ハイブリッド細胞を形成させる工程を含む。そのハイブリッド細胞は、その重鎖および軽鎖を含む抗体を発現する。
【0287】
この手順に対するさらなる改善において、免疫原上の臨床的に関連性のあるエピトープを同定するための方法およびその関連性のあるエピトープに高親和性で特異的に結合する抗体を選択するための相関する方法は、PCT公開WO99/53049に開示されている。
【0288】
上記抗体は、上に記載された一本鎖抗体をコードするDNAセグメントを含むベクターによって発現され得る。
【0289】
これらには、ベクター、リポソーム、裸のDNA、アジュバントに支援されるDNA、遺伝子銃、カテーテルなどが含まれ得る。ベクターには、標的化部分(例えば、細胞表面レセプターに対するリガンド)および核酸結合部分(例えば、ポリリジン)を有するWO93/64701に記載されているような化学的結合体、ウイルスベクター(例えば、DNAウイルスベクターまたはRNAウイルスベクター)、標的部分(例えば、標的細胞に特異的な抗体)および核酸結合部分(例えば、プロタミン)を含む融合タンパク質であるPCT/US95/02140(WO95/22618)に記載されているような融合タンパク質、プラスミド、ファージなどが含まれる。それらのベクターは、染色体、非染色体または合成であり得る。
【0290】
好ましいベクターとしては、ウイルスベクター、融合タンパク質および化学的結合体が挙げられる。レトロウイルスベクターには、モロニーマウス白血病ウイルスが含まれる。DNAウイルスベクターが、好ましい。これらのベクターには、ポックスベクター(例えば、オルトポックスまたはアビポックスベクター)、ヘルペスウイルスベクター(例えば、単純ヘルペスIウイルス(HSV)ベクター(Geller,A.I.ら、J.Neurochem,64:487(1995);Lim,F.ら、DNA Cloning:Mammalian Systems,D.Glover,Ed.(Oxford Univ.Press,Oxford England)(1995);Geller,A.I.ら、Proc Natl.Acad.Sci.:U.S.A.90:7603(1993);Geller,A.I.ら、Proc Natl.Acad.Sci USA 87:1149(1990)を参照のこと)、アデノウイルスベクター(LeGal LaSalleら、Science,259:988(1993);Davidsonら、Nat.Genet 3:219(1993);Yangら、J.Virol.69:2004(1995)を参照のこと)およびアデノ随伴ウイルスベクター(Kaplitt,M.G.ら、Nat.Genet.8:148(1994)を参照のこと)が含まれる。
【0291】
ポックスウイルスベクターは、遺伝子を細胞の細胞質に導入する。アビポックスウイルスベクターは、核酸の短期間の発現だけをもたらす。アデノウイルスベクター、アデノ随伴ウイルスベクターおよび単純ヘルペスウイルス(HSV)ベクターは、神経細胞に核酸を導入する場合に好ましい。アデノウイルスベクターは、HSVベクターよりも短いアデノ随伴ウイルス(約4ヶ月間)よりも短い期間の発現(約2ヶ月間)をもたらす。選択される特定のベクターは、標的細胞および処置される状態に依存する。導入は、標準的な手法、例えば、感染、トランスフェクション、形質導入または形質転換によって行われ得る。遺伝子導入の様式の例としては、例えば、裸のDNA、CaPO4沈殿、DEAEデキストラン、エレクトロポレーション、プロトプラスト融合、リポフェクション、細胞マイクロインジェクションおよびウイルスベクターが挙げられる。
【0292】
上記ベクターを用いることにより、本質的に任意の所望の標的細胞を標的化することができる。例えば、定位注射を用いることにより、ベクター(例えば、アデノウイルス、HSV)を所望の位置に方向づけることができる。さらに、SynchroMed Infusion Systemなどのミニポンプ注入システムを使用する脳室内(icv)注入によって、粒子が送達され得る。対流と呼ばれる細胞間隙流(bulk flow)に基づく方法もまた、大分子を脳の広い範囲に送達するのに有効であると立証されており、ベクターを標的細胞に送達する際に有用であり得る(Boboら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:2076-2080(1994);Morrisonら、Am.J.Physiol.266:292-305(1994)を参照のこと)。使用され得る他の方法としては、カテーテル、静脈内、非経口、腹腔内および皮下注射、ならびに経口または他の公知の投与経路が挙げられる。
【0293】
二重特異性抗体は、少なくとも2つの異なる抗原に対して結合特異性を有する抗体である。本件において、結合特異性の1つは、CD47またはその任意のフラグメントなどの標的に対するものである。第2の結合標的は、他の任意の抗原であり、有益には、細胞表面タンパク質またはレセプターもしくはレセプターサブユニットである。
【0294】
二重特異性抗体を作製するための方法は、当該分野で公知である。従来、二重特異性抗体の組換え産生は、2つの免疫グロブリン重鎖/軽鎖対の同時発現に基づき、ここで、その2つの重鎖は、異なる特異性を有する(Milstein and Cuello,Nature,305:537-539(1983))。免疫グロブリン重鎖および軽鎖のランダムな組み合わせのおかげで、これらのハイブリドーマ(クアドローマ)は、10個の異なる抗体分子の潜在的な混合物を産生し、そのうちの1つだけが、正しい二重特異性構造を有する。その正しい分子の精製は、通常、アフィニティークロマトグラフィー工程によって行われる。同様の手順は、1993年5月13日に公開されたWO93/08829およびTrauneckerら、EMBO J.,10:3655-3659(1991)に開示されている。
【0295】
本発明の二重特異性抗体および/または一価抗体は、当該分野において認められている種々の手法(2011年8月16日に出願された同時係属出願であるWO2012/023053(その内容のすべてが本明細書に参照により援用される)に開示されている手法を含む)のいずれかを用いて作製され得る。WO2012/023053に記載されている方法は、ヒト免疫グロブリンと構造が同一である二重特異性抗体を作製する。このタイプの分子は、2コピーのユニークな重鎖ポリペプチド、定常カッパードメインに融合された第1の軽鎖可変領域および定常ラムダドメインに融合された第2の軽鎖可変領域から構成される。各結合部位は、重鎖と軽鎖の両方が寄与する異なる抗原特異性を示す。軽鎖可変領域は、ラムダまたはカッパーファミリーであり得、好ましくは、それぞれラムダ定常ドメインおよびカッパー定常ドメインに融合される。これは、非天然のポリペプチド接合点の作製を回避するために好ましい。しかしながら、第1の特異性に対して、カッパー軽鎖可変ドメインを定常ラムダドメインに融合し、第2の特異性に対して、ラムダ軽鎖可変ドメインを定常カッパードメインに融合することによって、本発明の二重特異性抗体を得ることも可能である。WO2012/023053に記載されている二重特異性抗体は、新しい完全ヒト二重特異性IgG形式である、IgGκλ抗体または「κλ型」と称される。このκλ型の形式は、標準的なモノクローナル抗体と識別不能な特徴を有する標準的なIgG分子と識別不能な二重特異性抗体の親和性精製を可能にし、ゆえに、以前の形式と比べて好ましい。
【0296】
上記方法の必須の工程は、同じ重鎖可変ドメインを共有する異なる抗原特異性を有する2つの抗体Fv領域(各々が、可変軽鎖ドメインおよび可変重鎖ドメインによって構成されている)の同定である。モノクローナル抗体およびそのフラグメントを作製するための数多くの方法が、報告されている(例えば、参照により本明細書中に援用されるAntibodies:A Laboratory Manual,Harlow E,and Lane D,1988,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NYを参照のこと)。完全ヒト抗体は、CDR1および2を含む軽鎖と重鎖の両方の配列がヒト遺伝子に由来する抗体分子である。CDR3領域は、ヒト起源であり得るか、または合成の手段によって設計され得る。そのような抗体は、本明細書中で「ヒト抗体」または「完全ヒト抗体」と呼ばれる。ヒトモノクローナル抗体は、ヒトモノクローナル抗体を作製する、トリオーマ法;ヒトB細胞ハイブリドーマ法(Kozborら、1983 Immunol Today 4:72を参照のこと);およびEBVハイブリドーマ法(Coleら、1985 MONOCLONAL ANTIBODIES AND CANCER THERAPY,Alan R.Liss,Inc.,pp.77-96を参照のこと)を使用することによって調製され得る。ヒトモノクローナル抗体は、ヒトハイブリドーマを使用することによって(Coteら、1983.Proc Natl Acad Sci USA 80:2026-2030を参照のこと)、またはインビトロにおいてヒトB細胞をエプスタイン・バーウイルスで形質転換することによって(Coleら、1985 In:MONOCLONAL ANTIBODIES AND CANCER THERAPY,Alan R.Liss,Inc.,pp.77-96を参照のこと)、使用され得、作製され得る。
【0297】
モノクローナル抗体は、例えば、標的抗原またはその免疫原性フラグメント、誘導体もしくはバリアントで動物を免疫することによって、産生される。あるいは、動物は、標的抗原をコードする核酸分子を含むベクターでトランスフェクトされた細胞で免疫される(その標的抗原は、発現されて、トランスフェクトされた細胞の表面と会合される)。異種の非ヒト動物を作出するための種々の手法が、当該分野で周知である。例えば、その全体が本明細書に参照により援用される、米国特許第6,075,181号および同第6,150,584号を参照のこと。
【0298】
あるいは、抗体は、抗体または抗原結合ドメイン配列を含むライブラリーを標的抗原への結合についてスクリーニングすることによって得られる。このライブラリーは、例えば、集合したファージ粒子の表面上に発現されるバクテリオファージコートタンパク質とのタンパク質融合物またはペプチド融合物として、およびファージ粒子内に含められるコードDNA配列として、バクテリオファージにおいて調製される(すなわち、「ファージディスプレイライブラリー」)。
【0299】
次いで、ミエローマ/B細胞融合に由来するハイブリドーマは、標的抗原に対する反応性についてスクリーニングされる。モノクローナル抗体は、例えば、ハイブリドーマ法(例えば、Kohler and Milstein,Nature,256:495(1975)によって記載された方法)を用いて、調製される。ハイブリドーマ法では、マウス、ハムスターまたは他の適切な宿主動物が、代表的には、免疫剤に特異的に結合する抗体を産生するかまたは産生することができるリンパ球を誘発する免疫剤で免疫される。あるいは、それらのリンパ球は、インビトロで免疫され得る。
【0300】
厳密には不可能ではないが、同じ重鎖可変ドメインを有するが異なる抗原に対する種々の抗体が思いがけず同定されることは、非常に稀である。実際には、ほとんどの場合、重鎖は、抗原結合表面に大きく寄与し、配列が最も可変性である。特に、重鎖のCDR3は、配列、長さおよび構造が最も多様なCDRである。したがって、異なる抗原に特異的な2つの抗体は、ほぼ必ず異なる重鎖可変ドメインを有するだろう。
【0301】
同時係属出願WO2012/023053に開示されている方法は、この限界を克服し、重鎖可変ドメインがすべてのライブラリーメンバーに対して同じであるがゆえに多様性が軽鎖可変ドメインに限定される抗体ライブラリーを使用することによって、同じ重鎖可変ドメインを有する抗体の単離を大きく促進する。そのようなライブラリーは、例えば、同時係属出願WO2010/135558およびWO2011/084255(これらの各々のすべてが、本明細書に参照により援用される)に記載されている。しかしながら、軽鎖可変ドメインは、重鎖可変ドメインとともに発現されるので、両方のドメインが、抗原結合に寄与し得る。このプロセスをさらに促進するために、同じ重鎖可変ドメインおよびラムダ可変軽鎖またはカッパー可変軽鎖の多様性を含む抗体ライブラリーが、異なる抗原に対する抗体のインビトロ選択のために並行して使用され得る。このアプローチによって、共通の重鎖を有するが、一方がラムダ軽鎖可変ドメインを有し、他方がカッパー軽鎖可変ドメインを有する2つの抗体(それらは、本発明の完全な免疫グロブリン形式の二重特異性抗体の作製のための構成単位として使用され得る)を同定することが可能になる。本発明の二重特異性抗体は、異なるアイソタイプであり得、それらのFc部分は、異なるFcレセプターへの結合特性を変更するため、そして抗体のエフェクター機能ならびにその薬物動態学的特性を改変するために改変され得る。Fc部分を改変するための数多くの方法が、報告されており、本発明の抗体に適用可能である(例えば、Strohl,WR Curr Opin Biotechnol 2009(6):685-91;米国特許第6,528,624号;2009年1月9日に出願されたPCT/US2009/0191199を参照のこと)。本発明の方法は、Fc部分を欠くF(ab’)2形式の二重特異性抗体および抗体混合物を作製するためにも使用され得る。
【0302】
共通の重鎖および2つの異なる軽鎖が、単一の細胞内で同時発現されることにより、本発明の二重特異性抗体の集合が可能になる。それらのポリペプチドのすべてが、同じレベルで発現され、等しく順調に集合することにより、免疫グロブリン分子が形成される場合、単一特異性(同じ軽鎖)と二重特異性(2つの異なる軽鎖)との比は、50%になるはずである。しかしながら、異なる軽鎖は、異なるレベルで発現され、かつ/または同じ効率で集合しない可能性が高い。ゆえに、異なるポリペプチドの相対的な発現量を調節する手段を用いることにより、それらの内因性発現の特徴または共通の重鎖と集合する異なる性質が補償される。この調節は、プロモーター強度、異なる効率を特徴とする配列内リボソーム進入部位(IRES)の使用、または転写レベルもしくは翻訳レベルで作用し得るならびにmRNA安定性に対して作用する他のタイプの調節エレメントを介して達成され得る。異なる強度の異なるプロモーターとしては、CMV(最初期サイトメガロウイルスウイルスプロモーター);EF1-1α(ヒト伸長因子1α-サブユニットプロモーター);Ubc(ヒトユビキチンCプロモーター);SV40(サルウイルス40プロモーター)が挙げられるだろう。哺乳動物およびウイルス起源の種々のIRESもまた、報告されている(例えば、Hellen CU and Sarnow P.Genes Dev 2001 15:1593-612を参照のこと)。これらのIRESは、その長さおよびリボソームリクルート効率が大きく異なり得る。さらに、複数コピーのIRESを導入することによって活性をさらに調整することが可能である(Stephenら、2000 Proc Natl Acad Sci USA 97:1536-1541)。発現の調節は、一方または他方の軽鎖を発現する個々の遺伝子のコピー数を増加させ、ゆえにそれらの相対的な発現量を改変する、複数の連続した細胞のトランスフェクションによっても達成され得る。本明細書中に提供される実施例は、異なる鎖の相対的発現の制御が、二重特異性抗体の集合および全収率を最大にするために重要であることを証明している。
【0303】
重鎖と2つの軽鎖との同時発現により、3つの異なる抗体の混合物が細胞培養上清中に生成される:2つの単一特異性二価抗体および1つの二重特異性二価抗体。後者は、目的の分子を得るためにその混合物から精製されなければならない。本明細書中に記載される方法は、カッパー軽鎖定常ドメインまたはラムダ軽鎖定常ドメインと特異的に相互作用するアフィニティークロマトグラフィー媒体(例えば、CaptureSelect Fab Kappa親和性マトリックスおよびCaptureSelect Fab Lambda親和性マトリックス(BAC BV,Holland))を使用することによって、この精製手順を大きく促進する。この多段階のアフィニティークロマトグラフィー精製アプローチは、効率的であり、本発明の抗体に広く適用可能である。これは、クアドローマに由来する各二重特異性抗体または抗体混合物を発現する他の細胞株に対して開発および最適化されなければならない特定の精製方法とは際立って対照的である。実際には、混合物中の異なる抗体の生化学的な特徴が似ている場合、イオン交換クロマトグラフィーなどの標準的なクロマトグラフィー法による分離は、困難であり得るか、または全く不可能であり得る。
【0304】
他の好適な精製方法としては、2012年10月19日に出願され、WO2013/088259として公開された同時係属出願PCT/IB2012/003028(この内容のすべてが、本明細書に参照により援用される)に開示されている方法が挙げられる。
【0305】
二重特異性抗体を作製する他の実施形態において、所望の結合特異性を有する抗体可変ドメイン(抗体-抗原結合部位)は、免疫グロブリン定常ドメイン配列に融合され得る。この融合は、好ましくは、ヒンジ、CH2領域およびCH3領域の少なくとも一部を含む免疫グロブリン重鎖定常ドメインとの融合である。その融合物の少なくとも1つに存在する軽鎖の結合のために必要な部位を含む第1の重鎖定常領域(CH1)を有することが好ましい。免疫グロブリン重鎖融合物、および所望であれば、免疫グロブリン軽鎖をコードするDNAが、別個の発現ベクターに挿入され、好適な宿主生物に同時トランスフェクトされる。二重特異性抗体の作製のさらなる詳細については、例えば、Sureshら、Methods in Enzymology,121:210(1986)を参照のこと。
【0306】
WO96/27011に記載されている別のアプローチによると、抗体分子対の間の界面を操作することにより、組換え細胞培養物から回収されるヘテロ二量体のパーセンテージを最大にすることができる。好ましい界面は、抗体定常ドメインのCH3領域の少なくとも一部を含む。この方法では、第1の抗体分子の界面の1つ以上の小さいアミノ酸側鎖が、より大きな側鎖(例えば、チロシンまたはトリプトファン)で置き換えられる。その大きな側鎖と同一または類似のサイズの代償的な「空洞」は、大きなアミノ酸側鎖をより小さなもの(例えば、アラニンまたはトレオニン)で置き換えることによって、第2の抗体分子の界面上に作製される。これにより、ホモ二量体などの他の望まれない最終生成物を上回るヘテロ二量体の収率を高めるための機構が提供される。
【0307】
抗体フラグメントから二重特異性抗体を作製するための手法は、文献に記載されている。例えば、二重特異性抗体は、化学結合を用いて調製され得る。作製された二重特異性抗体は、酵素の選択的固定化のための作用物質として使用され得る。
【0308】
二重特異性抗体フラグメントを組換え細胞培養物から直接作製するためおよび単離するための様々な手法も報告されている。例えば、二重特異性抗体は、ロイシンジッパーを用いて作製された。Kostelnyら、J.Immunol.148(5):1547-1553(1992)。FosおよびJunタンパク質由来のロイシンジッパーペプチドを、遺伝子融合によって、2つの異なる抗体のFab’部分に連結した。ホモ二量体の抗体をヒンジ領域で還元することにより、モノマーが形成され、次いで、再度酸化することにより、ヘテロ二量体の抗体が形成された。この方法は、ホモ二量体の抗体を作製するためにも利用され得る。Hollingerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444-6448(1993)によって記載された「ダイアボディ」技術は、二重特異性抗体フラグメントを作製するための代替の機構を提供した。それらのフラグメントは、同じ鎖上の2つのドメイン間で対形成するには短すぎるリンカーによって軽鎖可変ドメイン(VL)に接続された重鎖可変ドメイン(VH)を含む。したがって、1つのフラグメントのVHおよびVLドメインは、別のフラグメントの相補的なVLおよびVHドメインと対形成せざるを得ず、それにより、2つの抗原結合部位が形成される。一本鎖Fv(sFv)二量体を使用することによって二重特異性抗体フラグメントを作製するための別のストラテジーもまた、報告されている。Gruberら、J.Immunol.152:5368(1994)を参照のこと。
【0309】
2より大きい結合価を有する抗体が企図される。例えば、三重特異性抗体が調製され得る。Tuttら、J.Immunol.147:60(1991)。
【0310】
例示的な二重特異性抗体は、2つの異なるエピトープ(そのうちの少なくとも1つは、本発明のタンパク質抗原に由来する)に結合し得る。あるいは、免疫グロブリン分子の抗-抗原性(anti-antigenic)アームが、特定の抗原を発現している細胞に細胞防御機構の焦点を合わせるために、白血球上のトリガー分子、例えば、T細胞レセプター分子(例えば、CD2、CD3、CD28またはB7)、またはIgGに対するFcレセプター(FcγR)(例えば、FcγRI(CD64)、FcγRII(CD32)およびFcγRIII(CD16))に結合するアームと組み合わされ得る。二重特異性抗体は、特定の抗原を発現している細胞に細胞傷害剤を向かわせるためにも使用され得る。これらの抗体は、抗原結合アーム、および細胞傷害剤または放射性核種キレート剤(例えば、EOTUBE、DPTA、DOTAまたはTETA)に結合するアームを有する。目的の別の二重特異性抗体は、本明細書中に記載されるタンパク質抗原に結合し、さらに組織因子(TF)に結合する。
【0311】
ヘテロ結合体抗体もまた、本発明の範囲内である。ヘテロ結合体抗体は、2つの共有結合的につながれた抗体から構成される。そのような抗体は、例えば、免疫系細胞を望まれない細胞に標的化するため(米国特許第4,676,980号を参照のこと)、およびHIV感染を処置するために(WO91/00360;WO92/200373;EP03089を参照のこと)提案された。それらの抗体は、架橋剤を必要とする方法を含む合成タンパク質化学において公知の方法を用いてインビトロで調製され得ることが企図される。例えば、ジスルフィド交換反応を用いるか、またはチオエーテル結合を形成することによって、免疫毒素が構築され得る。この目的に適した試薬の例としては、イミノチオレートおよびメチル-4-メルカプトブチルイミデート、ならびに例えば、米国特許第4,676,980号に開示されている試薬が挙げられる。
【0312】
例えば、癌ならびに/または異常なCD47の発現および/もしくは活性に関連する他の疾患および障害を処置する際の抗体の有効性を高めるために、本発明の抗体をエフェクター機能に関して改変することが望ましいだろう。例えば、システイン残基をFc領域に導入することによって、この領域における鎖間のジスルフィド結合の形成が可能になり得る。このように作製されたホモ二量体抗体は、改善された内部移行能および/または高い補体媒介性細胞殺滅および抗体依存性細胞傷害(ADCC)を有し得る(Caronら、J.Exp Med.,176:1191-1195(1992)およびShopes,J.Immunol.,148:2918-2922(1992)を参照のこと)。あるいは、二重のFc領域を有することにより、高い補体溶解能およびADCC能を有し得る抗体が、操作され得る(Stevensonら、Anti-Cancer Drug Design,3:219-230(1989)を参照のこと)。
【0313】
本発明は、細胞傷害剤(例えば、トキシン(例えば、細菌、真菌、植物もしくは動物起源の酵素的に活性なトキシンまたはそれらのフラグメント)または放射性同位体(すなわち、放射性結合体))に結合体化された抗体を含む免疫結合体にも関する。
【0314】
使用され得る酵素的に活性なトキシンおよびそのフラグメントとしては、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素の活性な非結合性フラグメント、外毒素A鎖(Pseudomonas aeruginosa由来)、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデクシンA鎖、アルファ-サルシン(sarcin)、Aleurites fordiiタンパク質、ジアンシン(dianthin)タンパク質、Phytolaca americanaタンパク質(PAPI、PAPIIおよびPAP-S)、momordica charantia阻害剤、クルシン(curcin)、クロチン(crotin)、sapaonaria officinalis阻害剤、ゲロニン(gelonin)、マイトゲリン(mitogellin)、レストリクトシン(restrictocin)、フェノマイシン(phenomycin)、エノマイシン(enomycin)およびトリコテシン(tricothecenes)が挙げられる。種々の放射性核種が、放射性結合体化抗体を作製するために利用可能である。例としては、212Bi、131I、131In、90Yおよび186Reが挙げられる。
【0315】
抗体と細胞傷害剤との結合体は、種々の二機能タンパク質カップリング剤(例えば、N-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオール)プロピオネート(SPDP)、イミノチオラン(IT)、イミドエステルの二官能性誘導体(例えば、アジプイミド酸ジメチルHCL)、活性エステル(例えば、ジスクシンイミジルスベレート)、アルデヒド(例えば、グルタルアルデヒド(glutareldehyde))、ビス-アジド化合物(例えば、ビス(p-アジドベンゾイル)ヘキサンジアミン)、ビス-ジアゾニウム誘導体(例えば、ビス-(p-ジアゾニウムベンゾイル)-エチレンジアミン)、ジイソシアネート(例えば、トリエン2,6-ジイソシアネート)およびビス-活性フッ素化合物(例えば、1,5-ジフルオロ-2,4-ジニトロベンゼン))を用いて作製される。例えば、リシン免疫毒素は、Vitettaら、Science 238:1098(1987)に記載されているように調製され得る。炭素-14で標識された1-イソチオシアナトベンジル-3-メチルジエチレントリアミン五酢酸(MX-DTPA)は、放射性ヌクレオチドを抗体に結合体化するための例示的なキレート剤である(WO94/11026を参照のこと)。
【0316】
当業者は、多種多様の可能性のある部分が、本発明の結果として生じる抗体にカップリングされ得ることを認識するだろう(例えば、“Conjugate Vaccines”,Contributions to Microbiology and Immunology,J.M.Cruse and R.E.Lewis,Jr(eds),Carger Press,New York,(1989)(この内容は参照により本明細書中に援用される)を参照のこと)。
【0317】
抗体および他の部分がそれぞれの活性を保持する限り、任意の化学反応によって、その2つの分子に結合するカップリングは達成され得る。この結合は、多くの化学的機構、例えば、共有結合、親和性結合、インターカレーション、配位結合および錯体形成を含み得る。しかしながら、好ましい結合は、共有結合である。共有結合は、既存の側鎖の直接的な縮合または外部の架橋分子の組み込みによって達成され得る。多くの二価または多価の連結剤は、本発明の抗体などのタンパク質分子を他の分子にカップリングする際に有用である。例えば、代表的なカップリング剤としては、有機化合物(例えば、チオエステル、カルボジイミド、スクシンイミドエステル、ジイソシアネート、グルタルアルデヒド、ジアゾベンゼンおよびヘキサメチレンジアミン)が挙げられ得る。この列挙は、当該分野で公知の様々なクラスのカップリング剤を網羅することを目的としておらず、むしろ、より一般的なカップリング剤の例示である(Killen and Lindstrom,Jour.Immun.133:1335-2549(1984);Jansenら、Immunological Reviews 62:185-216(1982);およびVitettaら、Science 238:1098(1987)を参照のこと)。
【0318】
好ましいリンカーは、文献に記載されている(例えば、MBS(M-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル)の使用を記載しているRamakrishnan,S.ら、Cancer Res.44:201-208(1984)を参照のこと)。オリゴペプチドリンカーを介して抗体にカップリングされるハロゲン化アセチルヒドラジド誘導体の使用を記載している米国特許第5,030,719号も参照のこと。特に好ましいリンカーとしては、(i)EDC(1-エチル-3-(3-ジメチルアミノ-プロピル)カルボジイミド塩酸塩;(ii)SMPT(4-スクシンイミジルオキシカルボニル-アルファ-メチル-アルファ-(2-ピリジル(pridyl)-ジチオ)-トルエン(Pierce Chem.Co.,Cat.(21558G);(iii)SPDP(スクシンイミジル-6[3-(2-ピリジルジチオ)プロピオンアミド]ヘキサノエート(Pierce Chem.Co.,Cat #21651G);(iv)スルホ-LC-SPDP(スルホスクシンイミジル6[3-(2-ピリジルジチオ)-プロピオンアミド(propianamide)]ヘキサノエート(Pierce Chem.Co.Cat.#2165-G);および(v)EDCに結合体化されたスルホ-NHS(N-ヒドロキシスルホ-スクシンイミド:Pierce Chem.Co.,Cat.#24510)が挙げられる。
【0319】
上に記載されたリンカーは、異なる特質を有する構成要素を含み、ゆえに、異なる生理化学的特性を有する結合体がもたらされる。例えば、アルキルカルボキシレートのスルホ-NHSエステルは、芳香族カルボキシレートのスルホ-NHSエステルよりも安定である。NHS-エステル含有リンカーは、スルホ-NHSエステルよりも可溶性でない。さらに、リンカーSMPTは、立体障害型の(sterically hindered)ジスルフィド結合を含み、高い安定性を有する結合体を形成し得る。ジスルフィド結合は、インビトロにおいて切断されるので、ジスルフィド結合は、一般に他の結合よりも安定でなく、結果として、より少ない結合体しか入手可能にならない。特に、スルホ-NHSは、カルボジイミド(carbodimide)カップリングの安定性を高め得る。カルボジイミドカップリング(例えば、EDC)は、スルホ-NHSとともに使用されるとき、カルボジイミドカップリング反応だけよりも加水分解に対して抵抗性のエステルを形成する。
【0320】
本明細書中に開示される抗体は、免疫リポソームとしても製剤化され得る。抗体を含むリポソームは、当該分野で公知の方法(例えば、Epsteinら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,82:3688(1985);Hwangら、Proc.Natl Acad.Sci.USA,77:4030(1980);ならびに米国特許第4,485,045号および同第4,544,545号に記載されている方法)によって調製される。長い循環時間を有するリポソームは、米国特許第5,013,556号に開示されている。
【0321】
特に有用なリポソームは、ホスファチジルコリン、コレステロールおよびPEG誘導体化ホスファチジルエタノールアミン(PEG-PE)を含む脂質組成物を用いた逆相蒸発法によって作製され得る。リポソームは、規定のポアサイズのフィルターを通って押し出されることにより、所望の直径を有するリポソームが得られる。本発明の抗体のFab’フラグメントは、ジスルフィド交換反応によって、Martinら、J.Biol.Chem.,257:286-288(1982)に記載されているようなリポソームに結合体化され得る。
【0322】
抗CD47抗体の使用
本発明に係る治療的実体の投与は、好適なキャリア、賦形剤、および改善された移行、送達、寛容などをもたらすために製剤に組み込まれる他の作用物質とともに投与されることが理解されるだろう。すべての製薬化学者に知られた処方集:Remington’s
Pharmaceutical Sciences(15th ed,Mack Publishing Company,Easton,PA(1975))、特に、その中のBlaug,SeymourによるChapter 87には、多数の適切な製剤が見られる。これらの製剤としては、例えば、散剤、ペースト、軟膏、ゼリー、ワックス、オイル、脂質、脂質(陽イオン性または陰イオン性)含有ベシクル(例えば、Lipofectin(商標))、DNA結合体、無水吸収ペースト、水中油型および油中水型エマルジョン、エマルジョンカーボワックス(様々な分子量のポリエチレングリコール)、半固体ゲル、ならびにカーボワックスを含む半固体混合物が挙げられる。製剤中の活性成分が、製剤化によって不活性化されず、その製剤が、投与経路と生理的に適合性であり、許容できるならば、前述の任意の混合物が、本発明に係る処置および治療において適切であり得る。製薬化学者に周知の製剤、賦形剤およびキャリアに関するさらなる情報について、Baldrick P.“Pharmaceutical excipient development:the need for preclinical guidance.” Regul.Toxicol Pharmacol.32(2):210-8(2000),Wang W.“Lyophilization and development of solid protein pharmaceuticals.” Int.J.Pharm.203(1-2):1-60(2000),Charman WN “Lipids,lipophilic drugs,and oral drug delivery-some emerging concepts.” J Pharm Sci.89(8):967-78(2000),Powellら、“Compendium of excipients for parenteral formulations” PDA J Pharm Sci Technol.52:238-311(1998)およびこれらの中の引用も参照のこと。
【0323】
本発明の抗体を含む本発明の治療的な製剤は、癌(例えば、非限定的な例として、白血病、リンパ腫、乳癌、結腸癌、卵巣癌、膀胱癌、前立腺癌、神経膠腫、肺癌および気管支癌、直腸結腸癌、膵癌、食道癌、肝臓癌、膀胱癌、腎臓癌および腎盂癌、口腔癌および咽頭癌、子宮体癌ならびに/またはメラノーマ)に関連する症状を処置するためまたは軽減するために使用される。本発明は、癌に関連する症状を処置するまたは軽減する方法も提供する。治療的レジメンは、標準的な方法を用いて、癌に罹患している(または癌を発症するリスクがある)被験体、例えば、ヒト患者を同定することによって行われる。
【0324】
処置の効果は、特定の免疫関連障害を診断するためまたは処置するための任意の公知の方法と併せて判断される。免疫関連障害の1つ以上の症状の軽減は、抗体が臨床的有用性をもたらすことを示唆する。
【0325】
所望の特異性を有する抗体をスクリーニングするための方法としては、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)および当該分野で公知の他の免疫学的に媒介される手法が挙げられるが、これらに限定されない。
【0326】
標的(例えば、CD47、腫瘍関連抗原または他の抗原(またはそれらのフラグメント))に対する抗体は、例えば、適切な生理学的サンプル内のこれらの標的のレベルを計測する際に使用するため、診断方法において使用するため、タンパク質のイメージングにおいて使用するためなど、これらの標的の局在化および/または定量化に関する当該分野で公知の方法において使用され得る。所与の実施形態において、抗体由来の抗原結合ドメインを含む、これらの任意の標的またはその誘導体、フラグメント、アナログもしくはホモログに特異的な抗体は、薬理学的に活性な化合物(本明細書中以後「治療薬」と称される)として利用される。
【0327】
本発明の抗体は、標準的な手法(例えば、免疫親和性、クロマトグラフィーまたは免疫沈降)を用いて特定の標的を単離するために使用され得る。本発明の抗体(またはそのフラグメント)は、臨床試験の手順の一部として、例えば、所与の処置レジメンの有効性を判断するために、組織におけるタンパク質レベルをモニターするために診断的に使用され得る。検出は、検出可能な物質に抗体をカップリングすること(すなわち、物理的に連結すること)によって、促進され得る。検出可能な物質の例としては、様々な酵素、補欠分子族、蛍光材料、発光材料、生物発光材料および放射性材料が挙げられる。好適な酵素の例としては、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β-ガラクトシダーゼまたはアセチルコリンエステラーゼが挙げられ;好適な補欠分子族複合体の例としては、ストレプトアビジン/ビオチンおよびアビジン/ビオチンが挙げられ;好適な蛍光材料の例としては、ウンベリフェロン、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、ジクロロトリアジニルアミンフルオレセイン、塩化ダンシルまたはフィコエリトリンが挙げられ;発光材料の例としては、ルミノールが挙げられ;生物発光材料の例としては、ルシフェラーゼ、ルシフェリンおよびエクオリンが挙げられ、好適な放射性材料の例としては、125I、131I、35Sまたは3Hが挙げられる。
【0328】
ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体および完全ヒト抗体を含む本発明の抗体は、治療剤として使用され得る。そのような薬剤は、一般に、被験体において所与の標的の異常な発現または活性化に関連する疾患または病状を処置するためまたは予防するために使用され得る。抗体調製物、好ましくは、その標的抗原に対して高特異性および高親和性を有するものが、被験体に投与され、それは、一般に、標的との結合に起因して、効果を有する。抗体の投与は、標的のシグナル伝達機能を無効にし得るか、または阻害し得るか、または干渉し得る。抗体の投与は、その抗体が天然に結合する内在性リガンドと標的の結合を無効にし得るか、または阻害し得るか、または干渉し得る。例えば、抗体は、標的に結合し、CD47とSIRPαとの間の相互作用を中和するか、またはその他の方法で阻害する。
【0329】
本発明の抗体の治療有効量は、通常、治療的な目的を達成するために必要な量に関する。上で述べたように、これは、ある特定の場合において、標的の機能を干渉する、抗体とその標的抗原との間の結合相互作用であり得る。投与されるのに必要な量は、さらに、その特異的な抗原に対する抗体の結合親和性に依存し得、また、投与される抗体が、それが投与される他の被験体の自由体積(free volume other subject)から枯渇される速度にも依存し得る。本発明の抗体または抗体フラグメントの治療的に有効な投与のための通常の範囲は、非限定的な例として、約0.1mg/kg体重~約50mg/kg体重であり得る。通常の投与頻度は、例えば、1日に2回から1週間に1回の範囲であり得る。
【0330】
本発明の抗体またはそのフラグメントは、薬学的組成物の形態で、種々の疾患および障害の処置のために投与され得る。そのような組成物の調製に関する原理および考慮すべき事柄、ならびに構成要素の選択における指針は、例えば、Remington:The Science And Practice Of Pharmacy 19th ed.(Alfonso R.Gennaroら、editors)Mack Pub.Co.,Easton,Pa.:1995;Drug Absorption Enhancement:Concepts,Possibilities,Limitations,And Trends,Harwood Academic Publishers,Langhorne,Pa.,1994;およびPeptide And Protein Drug Delivery(Advances In Parenteral Sciences,Vol.4),1991,M.Dekker,New Yorkに提供されている。
【0331】
抗体フラグメントが使用される場合、標的タンパク質の結合ドメインに特異的に結合する最も小さい阻害性フラグメントが好ましい。例えば、抗体の可変領域配列に基づいて、標的タンパク質配列に結合する能力を保持するペプチド分子が設計され得る。そのようなペプチドは、化学的に合成され得、かつ/または組換えDNA技術によって産生され得る(例えば、Marascoら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,90:7889-7893(1993)を参照のこと)。製剤は、必要に応じて、処置される特定の適応症に対する2つ以上の活性な化合物、好ましくは、互いに悪影響を及ぼさない補完的な活性を有するものも含み得る。あるいは、またはさらに、組成物は、その機能を高める作用物質(例えば、細胞傷害剤、サイトカイン、化学療法剤または成長阻害剤)を含み得る。そのような分子は、意図される目的にとって有効な量で、組み合わせて適切に存在する。
【0332】
活性成分はまた、例えば、コロイド薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンミクロスフェア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子およびナノカプセル)またはマクロエマルジョンにおいて、コアセルベーション法または界面重合によって調製されるマイクロカプセル、例えば、それぞれ、ヒドロキシメチルセルロースまたはゼラチン-マイクロカプセルおよびポリ-(メチルメタクリレート)マイクロカプセルの中に閉じ込められ得る。
【0333】
インビボ投与のために使用される製剤は、滅菌されなければならない。これは、滅菌された濾過膜で濾過することによって容易に達成される。
【0334】
徐放調製物が調製され得る。徐放調製物の好適な例としては、抗体を含む固体疎水性ポリマーの半透性マトリックスが挙げられ、そのマトリックスは、成形された物品、例えば、フィルムまたはマイクロカプセルの形態である。徐放マトリックスの例としては、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2-ヒドロキシエチル-メタクリレート)またはポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号)、L-グルタミン酸とγエチル-L-グルタメートとの共重合体、非分解性エチレン-酢酸ビニル、分解性の乳酸-グリコール酸共重合体、例えば、LUPRON DEPOT(商標)(乳酸-グリコール酸共重合体および酢酸ロイプロリドから構成される注射可能なミクロスフェア)およびポリ-D-(-)-3-ヒドロキシ酪酸が挙げられる。エチレン-酢酸ビニルおよび乳酸-グリコール酸などのポリマーは、100日超にわたって分子の放出を可能にするが、ある特定のヒドロゲルは、より短い期間にわたってタンパク質を放出する。
【0335】
本発明に係る抗体は、サンプル中の所与の標的(またはそのタンパク質フラグメント)の存在を検出するための作用物質として使用され得る。いくつかの実施形態において、その抗体は、検出可能な標識を含む。抗体は、ポリクローナル、またはより好ましくは、モノクローナルである。インタクトな抗体またはそのフラグメント(例えば、Fab、scFvまたはF(ab)2)が、使用される。プローブまたは抗体に関する用語「標識された」は、プローブまたは抗体に検出可能な物質をカップリングすること(すなわち、物理的に連結すること)による、そのプローブまたは抗体の直接的な標識、ならびに直接標識された別の試薬との反応性によるそのプローブまたは抗体の間接的な標識を包含すると意図される。間接的な標識の例としては、蛍光標識された二次抗体を使用した1次抗体の検出、および蛍光標識されたストレプトアビジンで検出され得るようなビオチンによるDNAプローブの末端標識が挙げられる。用語「生物学的サンプル」は、被験体から単離された組織、細胞および生体液、ならびに被験体内に存在する組織、細胞および体液を含むと意図される。ゆえに、血液、および血清、血漿またはリンパを含む血液の画分または構成要素は、用語「生物学的サンプル」の使用法に含められる。すなわち、本発明の検出方法は、生物学的サンプル中の被検体mRNA、タンパク質またはゲノムDNAをインビトロならびにインビボにおいて検出するために使用され得る。例えば、被検体mRNAを検出するためのインビトロの手法としては、ノーザンハイブリダイゼーションおよびインサイチュハイブリダイゼーションが挙げられる。被検体タンパク質を検出するためのインビトロの手法としては、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)、ウエスタンブロット、免疫沈降および免疫蛍光法が挙げられる。被検体ゲノムDNAを検出するためのインビトロの手法としては、サザンハイブリダイゼーションが挙げられる。イムノアッセイを行うための手順は、例えば、“ELISA:Theory and Practice:Methods in Molecular Biology”,Vol.42,J.R.Crowther(Ed.)Human Press,Totowa,NJ,1995;“Immunoassay”,E.Diamandis and T.Christopoulus,Academic Press,Inc.,San Diego,CA,1996;および“Practice and Theory of Enzyme Immunoassays”,P.Tijssen,Elsevier Science Publishers,Amsterdam,1985に記載されている。さらに、被検体タンパク質を検出するためのインビボの手法は、標識された抗被検体タンパク質抗体を被験体に導入することを含む。例えば、その抗体は、被験体内のその存在および位置が標準的なイメージング法によって検出され得る放射性マーカーで標識され得る。
【0336】
薬学的組成物
本発明の抗体(本明細書中で「活性な化合物」とも称される)ならびにその誘導体、フラグメント、アナログおよびホモログは、投与に適した薬学的組成物中に組み込まれ得る。そのような組成物は、代表的には、抗体および薬学的に許容され得るキャリアを含む。本明細書中で使用されるとき、用語「薬学的に許容され得るキャリア」は、薬学的投与に適合した任意およびすべての溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤ならびに吸収遅延剤などを含むと意図される。好適なキャリアは、参照により本明細書中に援用される、当該分野における標準的な参考テキストであるRemington’s
Pharmaceutical Sciencesの最新版に記載されている。そのようなキャリアまたは希釈剤の好ましい例としては、水、食塩水、リンガー溶液、デキストロース溶液および5%ヒト血清アルブミンが挙げられるが、これらに限定されない。リポソームおよび非水性ビヒクル(例えば、固定油)もまた、使用され得る。薬学的に活性な物質に対するそのような媒質および作用物質の使用法は、当該分野で周知である。任意の従来の媒質または作用物質が、活性な化合物と不適合性である場合を除いて、組成物中におけるその使用が企図される。補助的な活性な化合物もまた、組成物に組み込まれ得る。
【0337】
本発明の薬学的組成物は、意図される投与経路と適合性であるように製剤化される。投与経路の例としては、非経口的、例えば、静脈内、皮内、皮下、経口(例えば、吸入)、経皮的(すなわち、局所的)、経粘膜的および直腸投与が挙げられる。非経口的、皮内または皮下適用のために使用される溶液または懸濁液は、以下の構成要素を含み得る:滅菌された希釈剤(例えば、注射用水、食塩水溶液、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合成溶媒);抗菌剤(例えば、ベンジルアルコールまたはメチルパラベン);酸化防止剤(例えば、アスコルビン酸または重亜硫酸ナトリウム);キレート剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA));緩衝剤(例えば、酢酸塩、クエン酸塩またはリン酸塩)、および張度を調整するための作用物質(例えば、塩化ナトリウムまたはデキストロース)。pHは、塩酸または水酸化ナトリウムなどの酸または塩基で調整され得る。非経口用の調製物は、ガラス製またはプラスチック製のアンプル、使い捨て注射器または複数回量バイアルの中に封入され得る。
【0338】
注射可能物質の使用に適した薬学的組成物は、滅菌された水溶液(水溶性の場合)または分散液、および滅菌された注射可能な溶液または分散液の即時調製用の滅菌された粉末を含む。静脈内投与の場合、好適なキャリアとしては、生理食塩水、静菌水、Cremophor EL(商標)(BASF,Parsippany,N.J.)またはリン酸緩衝食塩水(PBS)が挙げられる。すべての場合において、組成物は、滅菌されなければならないし、容易に注射針を通過する程度に流動性であるべきである。組成物は、製造および貯蔵の条件下で安定でなければならないし、細菌および真菌などの微生物の汚染作用から保護されていなければならない。キャリアは、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコールなど)およびそれらの好適な混合物を含む溶媒または分散媒であり得る。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングを使用することによって、分散液の場合では必要な粒径を維持することによって、そして界面活性物質を使用することによって、維持され得る。微生物の作用を防止することは、様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサールなどによって達成され得る。多くの場合において、組成物中に、等張剤、例えば、糖、多価アルコール(例えば、マンニトール(manitol)、ソルビトール)、塩化ナトリウムを含めることが好ましい。注射可能な組成物の吸収の延長は、組成物中に、吸収を遅らせる作用物質、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを含めることによってもたらされ得る。
【0339】
滅菌された注射可能な溶液は、必要な量の活性な化合物を、1つで、または上に列挙した成分の組み合わせで、適切な溶媒中に組み込んだ後、必要に応じて、濾過滅菌することによって調製され得る。一般に、分散液は、基本的な分散媒および上に列挙した成分からの必要とされる他の成分を含む滅菌されたビヒクルに活性な化合物を組み込むことによって調製される。滅菌された注射可能な溶液を調製するための滅菌された粉末の場合、調製方法は、活性成分およびそれらの予め濾過滅菌された溶液からの任意のさらなる所望の成分の粉末をもたらす、真空乾燥および凍結乾燥である。
【0340】
経口組成物は、一般に、不活性な希釈剤または可食キャリアを含む。それらは、ゼラチンカプセル内に封入され得るか、または錠剤に圧縮され得る。経口で治療的に投与する目的のために、活性な化合物は、賦形剤とともに組み込まれ得、錠剤、トローチ剤またはカプセルの形態で使用され得る。経口組成物は、うがい薬として使用するために流体のキャリアを用いても調製され得、ここで、流体のキャリア中の化合物は、経口的に適用され、局所使用され(swished)、吐き出されるか、または嚥下される。薬学的に適合性の結合剤および/または補助剤の材料は、組成物の一部として含められ得る。錠剤、丸剤、カプセル、トローチ剤などは、以下の任意の成分または類似の性質の化合物を含み得る:結合剤(例えば、微結晶性セルロース、トラガカントゴムまたはゼラチン);賦形剤(例えば、デンプンまたはラクトース)、崩壊剤(例えば、アルギン酸、Primogelまたはトウモロコシデンプン);潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウムまたはSterotes);流動促進剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素);甘味剤(例えば、スクロースまたはサッカリン);または香味料(例えば、ペパーミント、サリチル酸メチルまたはオレンジ香料)。
【0341】
吸入による投与の場合、上記化合物は、好適な噴霧剤、例えば、二酸化炭素などのガスを含む加圧された容器もしくはディスペンサー、または噴霧器からのエアロゾルスプレーの形態で送達される。
【0342】
全身投与は、経粘膜的または経皮的な手段によるものでもあり得る。経粘膜的投与または経皮的投与の場合、透過する障壁に適切な浸透剤が、製剤中に使用される。そのような浸透剤は、当該分野で広く公知であり、それらとしては、例えば、経粘膜的投与の場合、界面活性剤、胆汁酸塩およびフシジン酸誘導体が挙げられる。経粘膜的投与は、点鼻薬または坐剤を使用することによって達成され得る。経皮的投与の場合、活性な化合物は、当該分野で広く知られているような軟膏、膏薬、ゲルまたはクリームに製剤化される。
【0343】
上記化合物は、直腸送達のために坐剤(例えば、カカオバターおよび他のグリセリドなどの従来の坐剤基剤を用いて)または停留浣腸の形態でも調製され得る。
【0344】
1つの実施形態において、活性な化合物は、その化合物の身体からの迅速な排出から保護するキャリア(例えば、埋没物およびマイクロカプセル化された送達系を含む放出制御製剤)とともに調製される。生分解性で生体適合性のポリマー(例えば、エチレンビニルアセテート、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステルおよびポリ乳酸)を使用することができる。そのような製剤を調製するための方法は、当業者に明らかであろう。上記材料は、Alza CorporationおよびNova Pharmaceuticals,Inc.から商業的に入手可能でもあり得る。リポソーマル懸濁液(ウイルス抗原に対するモノクローナル抗体を用いて感染細胞に標的化されたリポソームを含む)もまた、薬学的に許容され得るキャリアとして使用され得る。これらは、例えば、米国特許第4,522,811号に記載されているような当業者に公知の方法に従って調製され得る。
【0345】
投与を簡便にするため、および投薬量を均一にするために、投薬単位形態(dosage unit form)で経口組成物または非経口組成物を製剤化することが、特に有益である。本明細書中で使用される投薬単位形態は、処置される被験体に対する単位投薬量として適した物理的に別個の単位のことを指し;各単位は、必要な薬学的キャリアと併せて所望の治療効果をもたらすように計算された所定の量の活性な化合物を含む。本発明の投薬単位形態の規格は、活性な化合物のユニークな特徴および達成されるべき特定の治療効果、ならびに個体を処置するためにそのような活性な化合物を配合する当該分野に固有の規制によって決定され、それらに直接依存する。
【0346】
上記薬学的組成物は、投与のための指示書とともに容器、パックまたはディスペンサー内に含められ得る。
【0347】
本発明は、請求項に記載される本発明の範囲を限定しない以下の実施例においてさらに説明される。
【実施例】
【0348】
実施例1:ヒトCD47のクローニング、発現および精製
クローニング。ヒトCD47(hCD47)の細胞外ドメインに対応する配列を、特異的なオリゴヌクレオチドを使用するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって、ヒトcDNAから増幅した。増幅産物をゲル精製し、pEAK8哺乳動物発現ベクター(Edge Biosystems,Gaithersburg,MD)にクローニングした。そのベクターを、タンパク質の単一部位でのビオチン化およびIMAC(固定化金属イオンアフィニティークロマトグラフィー)による精製を可能にする、Avitag(商標)(Avidity,Denver CO)およびヘキサ-ヒスチジンタグをC末端に導入するためにさらに改変した。それらの構築物を、DNA配列決定により、確認した。
【0349】
発現。次いで、上記プラスミドを、TransIT-LT1(Mirus,Madison,WI)などのリポソームベースのトランスフェクション試薬を使用して、哺乳動物細胞にトランスフェクトした。トランスフェクション工程は、少量のDNAおよび細胞、代表的には、2×105個の細胞および2μgのプラスミドDNA/ウェルだけが必要であり、トランスフェクションは、6ウェルプレートにおいて行った。種々の哺乳動物細胞株を使用することができるが、下記に与えられる実施例では、癌化されたヒト胚腎臓単層上皮細胞(PEAK細胞)をトランスフェクトした。これらの細胞は、エピソーム複製プロセスをさらに支持するEBNA-1遺伝子を安定に発現し、半接着性であり、標準的な条件の細胞培養恒温器(10%ウシ胎仔血清が補充されたDMEM培地中、5%CO2;37℃)において生育され得る。エピソームベクターを有する細胞は、ピューロマイシンに対して抵抗性であるので、24時間後、0.5~2μg/mLのピューロマイシンを含む培地を加えることによって、細胞を選択的条件下に置いた。
【0350】
トランスフェクションの2~3週間後、産生工程のためにTri-フラスコまたは使い捨てのCELLineバイオリアクターを使用して、播種した。CELLineは、標準的な細胞培養恒温器において使用され得る2コンパートメントバイオリアクターである。小さい方のコンパートメント(15ml)は、細胞を含み、10kDaのカットオフサイズを有する半透膜によって、培地を含む大きい方(1リットル)のコンパートメントと隔離されている(Bruceら、2002,McDonaldら、2005)。この系は、小さい方のコンパートメント内に細胞および分泌されたタンパク質を保持しつつ、栄養分、気体(gazes)および代謝廃棄物の拡散が可能である。培養物を7~10日間維持した後、上清を回収した。培地は、血清を含むので、細胞は、良好な生存率を維持し、いくつかの産生ランは、同じ細胞および容器を用いて行われ得る。
【0351】
精製。回収後、細胞培養上清を遠心分離により清澄化し、0.22μm膜で濾過した。目的のタンパク質を保持するのに適切なカットオフサイズを有する膜を備えるSartoFlow200(Sartorius)などの濃縮デバイスを使用して、Tri-フラスコからの上清を20~40倍濃縮した。細胞コンパートメントから回収される体積が小さいので、この工程では、CELLlineバイオリアクターを使用する必要は無かった。さらに、濃縮工程により、目的のタンパク質と高分子量夾雑物(例えば、ウシ血清アルブミンまたは免疫グロブリン)の両方の濃度が上昇する。対照的に、夾雑物は、反応容器の2つのチャンバーを仕切っている10kDa膜を越えることができないので、CELLineバイオリアクターの細胞コンパートメントから回収された上清は、濃縮された組換えタンパク質および低レベルの夾雑物を含む。この増加された組換えタンパク質と夾雑物との比は、IMACを使用した精製の効率を大きく上昇させる。次いで、濃縮された上清に、100mMイミダゾールを補充し、Ni-NTAアフィニティークロマトグラフィー樹脂(Qiagen)に充填した。比較的高い濃度のイミダゾールは、その樹脂への夾雑物の結合を最小限にする。カラムを洗浄した後、AKTA Primeクロマトグラフィーシステム(Amersham Pharmacia Biotech)において30mLのイミダゾール勾配(20~400mMイミダゾール)を使用し、2mL/分の流速でタンパク質を溶出する。この溶出の勾配により、組換えタンパク質の純度がさらに改善されるが、クロマトグラフィーシステムが利用可能でない場合、この溶出の勾配は、溶出アプローチの工程によって置き換えられ得る。溶出された画分を、SDS-PAGEまたはELISAによって解析することにより、組換えタンパク質の含有量を測定することができる。目的の画分をプールし、リン酸緩衝食塩水または別の適切な緩衝液と平衡化されたPD-10カラム(GE Healthcare)で脱塩する。次いで、脱塩されたタンパク質は、様々な手法を用いて定量化され得、それらの純度は、SDS-PAGEによって解析され得る。ビオチンリガーゼ(Avidity,Denver CO)を製造者の指示書に従って使用して、組換えCD47をインビトロでビオチン化した。脱塩の後、ストレプトアビジン磁気ビーズを使用するプルダウンアッセイおよびSDS-PAGE解析によって、ビオチン化のレベルを評価した。
【0352】
実施例2:ヒトCD19のクローニング、発現および精製
クローニング。ヒトCD19(hCD419)の細胞外ドメインに対応する配列を、特異的なオリゴヌクレオチドを使用するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって、ヒトcDNAから増幅した。増幅産物をゲル精製し、pEAK8哺乳動物発現ベクター(Edge Biosystems,Gaithersburg,MD)にクローニングした。そのベクターを、タンパク質の単一部位でのビオチン化およびIMAC(固定化金属イオンアフィニティークロマトグラフィー)による精製を可能にする、Avitag(商標)(Avidity,Denver CO)およびヘキサ-ヒスチジンタグをC末端に導入するためにさらに改変した。それらの構築物を、DNA配列決定により、確認した。
【0353】
発現および精製。可溶性hCD19の発現、精製およびビオチン化を、実施例1に記載されたように行った。
【0354】
実施例3:固定された可変重鎖を含むヒトscFvライブラリーを使用したファージディスプレイ選択
M13バクテリオファージ上に提示されるヒトscFvライブラリーの構築および取扱いに対する一般的な手順は、その全体が本明細書に参照により援用されるVaughanら(Nat.Biotech.1996,14:309-314)に記載されている。選択およびスクリーニングのために使用されるライブラリーは、すべてが同じVHドメインを共有し、もっぱらVLドメインにおいて多様化されている、scFvをコードする。固定されたVHライブラリーを作製するための方法、ならびに二重特異性抗体の同定および集合のためのそれらの使用法は、US2012/0184716およびWO2012/023053(これらの各々のすべてが、本明細書に参照により援用される)に記載されている。hCD19またはhCD47に結合するscFvを同定する手順を下記に記載する。
【0355】
液相選択。scFvファージライブラリー(1012Pfu)のアリコートを、ローターリーミキサー上で室温において1時間、3%(w/v)スキムミルクを含むPBSでブロッキングした。次いで、ブロッキングされたファージを、ローターリーミキサー上で室温において1時間、ストレプトアビジン磁気ビーズ(Dynal M-280)上に取り出した(deselected)。次いで、取り出されたファージを、ローターリーミキサー上で室温において2時間、インビボにおいてビオチン化されたhCD19またはhCD47(100nM)とともにインキュベートした。磁気スタンドを使用してビーズを捕捉した後、PBS/0.1%Tween20で4回洗浄し、PBSで3回洗浄した。次いで、ビーズを、指数関数的に生育している10mlのTG1細胞に直接加え、37℃で1時間、ゆっくり振盪しながら(100rpm)インキュベートした。感染されたTG1のアリコートを段階希釈することにより、選択結果を滴定した。残った感染されたTG1を、3000rpmで15分間遠心し、0.5mlの2×TY-AG(100μg/mlのアンピシリンおよび2%グルコースを含む2×TY培地)に再懸濁し、2×TYAG寒天バイオアッセイプレート上に広げた。30℃で一晩インキュベーションした後、そのプレートに10mlの2×TYAGを加え、細胞を表面から掻き取り、50mlのポリプロピレンチューブに移した。17%グリセロールという最終濃度が得られるように、50%グリセロールを含む2×TYAGをその細胞懸濁液に加えた。選択ラウンドのアリコートを-80℃で維持した。
【0356】
ファージレスキュー。前の選択ラウンドから得られた100μlの細胞懸濁液を20mlの2×TYAGに加え、0.3~0.5のOD600に到達するまで、振盪しながら(240rpm)37℃で生育した。次いで、その培養物を3.3×1010MK13K07ヘルパーファージで重感染させ、37℃(150rpm)で1時間インキュベートした。次いで、細胞を2000rpmで10分間遠心分離し、培地を除去し、ペレットを20mlの2×TY-AK(100μg/mlのアンピシリン;50μg/mlのカナマイシン)に再懸濁することによって、培地を交換した。次いで、その培養物を30℃(240rpm)で一晩生育した。翌日、ファージ含有上清を次の選択ラウンドのために使用した。
【0357】
細胞表面選択。ファージ含有上清を、ローターリーミキサー上で室温において1時間、3%(w/v)スキムミルクを含むPBSでブロッキングした。次いで、ブロッキングされたファージを、CD19を発現せず、かつ2%(w/v)スキムミルクを含むPBSで予めブロッキングされた、Jukat T細胞上に1時間取り出した。次いで、取り出されたファージを、静かに振盪しながら室温において1時間、CD19を発現している2×107個のRaji細胞とともにインキュベートした。次いで、細胞をペレットにし、PBSで10回洗浄した。指数関数的に生育している10mlのTG1をT75フラスコに直接加え、37℃で1時間、ゆっくり振盪しながらインキュベートすることによって、結合したファージを溶出した。感染されたTG1のアリコートを段階希釈することにより、選択結果を滴定した。感染されたTG1を、3000rpmで15分間遠心し、0.5mlの2×TY-AG(100μg/mlのアンピシリンおよび2%グルコースを含む2×TY培地)に再懸濁し、2×TYAG寒天バイオアッセイプレート上に広げた。30℃で一晩インキュベーションした後、そのプレートに10mlの2×TYAGを加え、細胞を表面から掻き取り、50mlのポリプロピレンチューブに移した。17%グリセロールという最終濃度が得られるように、50%グリセロールを含む2×TYAGをその細胞懸濁液に加えた。選択ラウンドのアリコートを-80℃で維持した。
【0358】
結合試験用および機能試験用のscFvペリプラズム調製物。個々のクローンを、1ウェルあたり0.9mlの2×TYAG培地(0.1%グルコース)を含む深ウェルマイクロタイタープレートに接種し、37℃で5~6時間(250rpm)生育した。次いで、100μl/ウェルの、2×TY培地中の0.2mM IPTGを加えることにより、0.02mM IPTGという最終濃度を得た。次いで、プレートを、250rpmで振盪しながら、30℃で一晩インキュベートした。その深ウェルプレートを、2,500rpmで10分間遠心分離し、上清を慎重に除去した。ペレットを150μlのTES緩衝液(Completeプロテアーゼ阻害剤,Rocheが補充された、50mM Tris/HCl(pH8)、1mM EDTA(pH8)、20%スクロース)に再懸濁した。150μlの希釈されたTES緩衝液(1:5TES:水希釈)を加え、氷上で30分間インキュベートすることによって、低浸透圧ショックをもたらした。次いで、プレートを4000rpmで10分間遠心分離することにより、細胞および残屑を除去した。上清を別のマイクロタイタープレートに慎重に移し、機能アッセイまたは結合アッセイにおいて直ちに試験するために氷上で維持した。
【0359】
ファージクローンの配列決定。シングルクローンを、1ウェルあたり150μlの2×TYAG培地(2%グルコース)を含むマイクロタイタープレートに入れ、30℃(120rpm)で一晩生育した。翌日、5μlの培養物を、45μlのdH2Oを含む別のプレートに移し、混合した。次いで、そのプレートを-20℃において凍結した。解凍した後、1μlのこの懸濁液を、pNDS1に特異的なプライマー:mycseq,5’-CTCTTCTGAGATGAGTTTTTG-3’(配列番号283)およびgene3leader,5’-TTATTATTCGCAATTCCTTTAGTTGTTCCT-3’(配列番号284)とともに標準的なPCRプロトコルを使用するPCR増幅に使用した。PCR反応物を、Montage PCRμ96システム(Millipore)を使用して96ウェル形式で精製した。溶出された5μlのDNAを、mycseqおよびgene3leaderプライマーを使用して配列決定した。
【0360】
実施例4:hCD47に結合するscFvについておよびSIRPα相互作用を阻害するscFvについてのスクリーニング
結合:hCD47への結合についてのscFvのスクリーニングを、FMAT技術を使用するホモジニアスアッセイにおいて試験した。以下の試薬を、384光学プレート(Costar)の各ウェルにおいて混合した:ビオチン化hCD47またはコントロールビオチン化タンパク質(NusA)でコーティングされた30μlのストレプトアビジンポリスチレンビーズ懸濁液(Spherotech;3000ビーズ/ウェル);60μlのscFvペリプラズム調製物;10μlの検出緩衝液(5μg/mLの抗cmyc抗体を含むPBS;1:200希釈された抗マウスFc AlexaFluor647)。450rpmで5分間混合した後、384ウェルプレートを、室温においてインキュベートし、1および3時間後にFMAT 8200 Cellular Detection System(Applied Biosystems)において読み出した。各scFvサンプルを、hCD47およびNusAに対して2つ組で試験した。hCD47に対して特異的なシグナルを与えるがNusAに対して特異的なシグナルを与えない、scFvを発現しているクローンを、さらなる解析のために選択した。
【0361】
CD47-SIRPα相互作用の阻害:ScFvを、FMAT技術を使用するビーズベースのホモジニアスアッセイにおいて、CD47とSIRPαとの間の相互作用を阻害する能力についてもスクリーニングした。プロテインAポリスチレンビーズ(Spherotech)を、5μg/mLのヤギ抗ヒトIgG Fcy特異的(Jackson Immunoresearch)とともにインキュベートする。ビーズを洗浄した後、融合タンパク質が、ビーズ表面において捕捉され得るように5μg/mLのSIRPα-Fc(R&D Systems)を加える。PBS;2%Tropix l-block(Applied Biosystems)でブロッキングした後、30μlのコーティングされたビーズ懸濁液(3000ビーズ/ウェル)を、384光学プレート(Costar)の各ウェルに加えた。別個の96ウェルプレートにおいて、120μlのscFvペリプラズム調製物を、24μlのビオチン化hCD47(300ng/ml)と混合し、scFvがhCD47に結合し得るように室温において50分間インキュベートした。インキュベーションの後、24μlのストレプトアビジンCy5(1μg/ml;Invitrogen)をその混合物に加え、70μlのこの最終的な混合物を、384ウェルプレートの各ウェル内の30μlのビーズに加える。室温における3時間のインキュベーションの後、FMAT 8200 Cellular Detection System(Applied Biosystems)においてプレートを読み出す。scFvを含まないかまたはCD47に結合しない無関係のscFvを含むコントロールウェルを、各プレートに含め、コントロールにおいて計測されたSIRPα-CD47シグナルの減少をもたらすscFvを発現しているクローンをさらなる解析のために選択した。
【0362】
あるいは、安定にトランスフェクトされたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株の表面に発現されるhCD47と可溶性SIRPαとの相互作用をモニターする細胞ベースのアッセイもまた、候補のスクリーニングのために使用した。hCD47を発現する3000個のCHO細胞を含む20μlのPBS-BSA2%アジド0.1%を、384光学プレート(Costar)の各ウェルに加えた。次いで、50μlの、scFvペリプラズム調製物の2倍希釈物を、そのウェルに加え、室温において30分間インキュベートすることにより、scFvを細胞上のCD47に結合させた。インキュベーションの後、10ng/mlのSIRPα-Fc(R&D systems)を含む30μlのPBS2%BSAアジド0.1%およびAnti hIgG-Fc FMAT Blue結合抗体(1:2000希釈したもの)を加え、さらに3時間インキュベートした後、FMAT 8200 Cellular Detection System(Applied
Biosystems)において読み出した。
【0363】
実施例5:hCD19に結合するscFvについてのスクリーニング
組換えhCD19への結合についてのscFvのスクリーニングを、実施例4に記載されたようなFMAT技術を使用するホモジニアスアッセイにおいて試験した。
【0364】
天然の形態のhCD19への結合についてのスクリーニングもRaji細胞において行った。384光学プレート(Costar)の各ウェルに、3000個のRaji細胞(CD19を発現するヒトB細胞株)またはJurkat細胞(CD19を発現しないヒトT細胞株)を含む30μlのPBS-BSA2%アジド0.1%を加えた。次いで、30μlのscFvペリプラズム調製物の2倍希釈物、30μlのPBS-BSA2%および10 30μlの10×検出緩衝液(PBS-BSA2%において1:700希釈されたQiagen Antibody pentaHis AF647)。450rpmで5分間混合した後、その384ウェルプレートを室温においてインキュベートし、1および3時間後にFMAT 8200 Cellular Detection System(Applied Biosystems)において読み出した。Raji細胞に対しては特異的なシグナルを与えるが、Jurkat細胞に対しては特異的なシグナルを与えない、scFvを発現しているクローンを、さらなる解析のために選択した。
【0365】
実施例6:固定されたVH候補のIgGへのリフォーマット(reformatting)、および哺乳動物細胞における一過性の発現
スクリーニングの後、hCD19またはhCD47に対するscFv候補をIgGにリフォーマットし、PEAK細胞への一過性のトランスフェクションによって発現させた。選択されたscFvのVHおよびVL配列を、特異的なオリゴヌクレオチドを用いて増幅し、重鎖定常領域および軽鎖定常領域を含む発現ベクターにクローニングし、その構築物を、配列決定することによって確かめた。それらの発現ベクターを、Fugene 6 Transfection Reagent(Roche,Basel,Switzerland)を使用して哺乳動物細胞にトランスフェクトした。簡潔には、Peak細胞を、6ウェルプレートにおいて、ウシ胎児血清を含む2mlの培養液中、6×105細胞/ウェルの濃度で培養した。候補VH配列および候補VL配列をコードする発現ベクターを、Fugene 6 Transfection Reagentを製造者の指示書に従って使用して、上記細胞に同時トランスフェクトした。トランスフェクションの1日後に、培養液を吸引し、3mlの新鮮無血清培地を細胞に加え、37℃で3日間培養した。3日間の培養期間後に、製造者の指示書に従ってプロテインG-Sepharose 4Bファストフローカラム(Sigma,St.Louis,MO)において精製されるIgGのために上清を回収した。簡潔には、トランスフェクトされた細胞からの上清を、ImmunoPure(G)IgG結合緩衝液(Pierce,Rockford IL)とともに4℃で一晩インキュベートした。次いで、サンプルをプロテインG-Sepharose 4Bファストフローカラムに通し、その結果として、溶出緩衝液を使用してIgGを精製した。次いで、溶出されたIgG画分をPBSに対して透析し、IgG含有量を280nmにおける吸収によって定量化した。純度およびIgGの完全性をSDS-PAGEによって確かめた。
【0366】
実施例7:抗hCD47抗体の親和性調節
(a)抗体Ka3、Ke8、Kc4
上記の実施例に記載されたスクリーニングプロセス中に同定された3つの抗体は、ヒトCD47に特異的であり、CD47とSIRPαとの間の相互作用を遮断することができると示され、これらの抗体を、それらの親和性および効力を高めるために、親和性成熟に向けて選択した。これらの抗体のすべてが、同じ可変重鎖を共有するが、異なる可変軽鎖を有する。Ka3およびKe8は、カッパー軽鎖(IMGT命名法によるところのIGVK1-39)を含むのに対し、Kc4は、ラムダ軽鎖(IGVL2-14)を含む。重鎖可変領域を改変せずに維持しつつ、可変軽鎖領域のCDR1、CDR2およびCDR3に多様性を導入することによって、scFvバリアントを提示するいくつかのファージライブラリーを作製した。7×105という理論上の多様性を網羅する9×107個の形質転換体のライブラリーを、Ka3に対して1つ作製し;各々が2.4×109という理論上の多様性を部分的に網羅する2×108個の形質転換体のライブラリーをKe8に対して2つ作製し、2.6×105という理論上の多様性を網羅する3.6×107個の形質転換体のライブラリーをKc4に対して1つ作製した。これらのライブラリーを、異なるラウンド間でhCD47の濃度を下げることによって選択ストリンジェンシーをラウンド間で上げたこと以外は実施例3に記載されたようなファージディスプレイ選択に使用した:10nMおよび1nMのhCD47をそれぞれ1回目および2回目の選択ラウンドにおいて使用した。選択されたバリアントを、実施例4に記載されたアッセイを使用して、hCD47とSIRPαとの間の相互作用を阻害する能力についてスクリーニングした。次いで、陽性クローンをIgGとしてリフォーマットし、以下の実施例に記載されるように特徴づけた。これらの親和性成熟の試みにより、以下の抗VD47抗体が同定された:
・Ke8H6;Ke86G9;Ke8A3;Ke8C4;Ke8F1;Ke8B7;Ke8G11;Ke8A8;Ke8A4;Ke8B2;Ke8C7;Ke8H3;Ke8A2;Ke8H5;Ke8G6;Ke8E8;Ke81A3;Ke81G9;Ke84G9;Ke8G2;Ke8F2
・Ka3G2;Ka3D3;Ka3A2;Ka3B2;Ka3C5;Ka3A3;Ka3H8;Ka3H3
・Kc4E2;Kc4F4;Kc4A1;Kc4C11;Kc4E10;Kc4B1;Kc4C3;Kc4A4;Kc4G11;Kc4G9
【0367】
(b)親和性調節のための5A3抗体の操作
抗CD47 5A3抗体のVL配列を操作することにより、その標的に対する親和性を低下させた。5A3-VL配列を、最も近い生殖細胞系列配列である、IMGT命名法によるところのヒトIGKV1-33とアラインメントした(
図1)。このアラインメントを使用すると、5A3 VLのCDRL1およびCDRL2において、その生殖細胞系列配列と保存されていないいくつかの残基が同定された。その抗体の結合親和性を変更するために、これらのアミノ酸のいくつかを変異させた。5A3 CDRL3の残基もまた、同時にCD47上の同じエピトープを標的化しつつ、抗体結合を調節するために変化させた。これらの異なるストラテジーにより、5A3-M3および5A3-M5候補が同定された。
【0368】
まず、これらのバリアントをCD47/SIRPα結合アッセイにおいて試験することにより、親5A3抗体と比較されるそれらの遮断効力を測定した(
図2)。5A3-M3と5A3-M5の両方が、CD47とSIRPαとの間の相互作用の阻害において、5A3よりも強力でなく、5A3-M5は、最も弱い阻害効力プロファイルを示した。
【0369】
次いで、ヒトCD47に対するこれらのバリアントの親和性を表面プラズモン共鳴技術によって評価した。5A3、5A3-M3および5A3-M5抗体のKDは、それぞれ、約2.36E-08、5.60E-08および2.84E-06Mである。これらのデータから、5A3バリアントは、親抗体と比べてより低い親和性でCD47に結合していること、および5A3-M5は、ヒトCD47に対して最も弱い親和性を有する一方で5A3-M3は、中間の親和性を有することが確かめられた。
【0370】
実施例8:CD47抗体の特徴付け。
huCD47でトランスフェクトされたCHO細胞へのCD47抗体の結合
ヒトCD47で安定にトランスフェクトされたCHO細胞(CHO-huCD47細胞)を使用するフローサイトメトリーによって、CD47モノクローナル抗体(Mab)の特異性が示された。トランスフェクトされていないCHO細胞をコントロールとして使用した。手短に言えば、精製されたCD47 Mabを、10μg/mlという最終濃度で30分間、CHO-huCD47細胞とともにインキュベートした。2回洗浄した後、結合したCD47抗体を、Cy-5結合体化抗ヒトFc二次抗体(BD biosciences)を使用して検出した。
図3は、CD47 MAbが、hu-CD47でトランスフェクトされたCHO細胞に有意に結合するが、トランスフェクトされていないCHO細胞には結合しないこと(またはバックグラウンドレベルで結合すること)を示しており、ゆえに、本発明のCD47 MAbの特異性が証明される。
【0371】
HEK293-P細胞へのCD47抗体の結合
siRNA媒介性のCD47遺伝子ノックダウンとともにHEK293-P細胞を使用する実験において、CD47 Mabの特異性をさらに確かめた。HEK293-P細胞(Peak細胞)は、ヒト胎児腎細胞に由来し、低レベルから中程度のレベルのCD47を発現する。Peak細胞をCD47遺伝子に特異的なsiRNAで安定にトランスフェクトすることによって、Peak細胞のCD47欠損バリアントを作製した。CD47抗原の細胞表面発現は、これらのCD47ノックダウンPEAK細胞では85%超減少する(データ示さず)。
図4は、トランスフェクトされていないPeak細胞およびCD47ノックダウンPeak細胞への選択されたCD47 MAbの結合を証明している。CD47siRNAでトランスフェクトされたPeak細胞へのCD47 Mabの結合は、有意に減少するので、それらの抗原特異性が確認された。
カニクイザルCD47とのCD47抗体の交差反応性;ヒトおよびカニクイザルCD4+T細胞へのCD47抗体の結合
【0372】
本発明のCD47モノクローナル抗体が天然のカニクイザルCD47と交差反応する能力を、フローサイトメトリーによって試験した。末梢血単核球(PBMC)中に存在するカニクイザルCD4陽性Tリンパ球へのCD47抗体の結合を、対応するヒト細胞集団への結合と比較した。手短に言えば、カニクイザル末梢血単核球(PBMC)を、Ricerca Biosciencesから入手した。ヒトPBMCを、CPTフィコールチューブ(Beckton and Dickinson)を使用してバフィーコートから単離した。フローサイトメトリー解析に向けて、Fcガンマレセプターを遮断するために、PBMCをFcgR Blocking Reagent(Miltenyi Biotech.)とともに20分間プレインキュベートした後、CD47抗体(0.005mg/mlの最終濃度)を加えた。30分間のインキュベーション時間の後、細胞を洗浄し、PE結合体化抗ヒトCD4抗体(クローンL200,BD Pharmingen 1/100希釈)およびFMAT Blue結合体化ヤギ抗ヒトFc抗体(Jackson Immuno Research,109-005-098)と反応させた。次いで、CD47結合(FL4)についてのMFIを、CD4+陽性集団においてフローサイトメトリーで測定した(FL2でゲーティング)。
図5に示されているように、本発明のCD47モノクローナル抗体は、天然のヒトCD47に結合し、カニクイザルCD47と交差反応する。
【0373】
CD47抗体のSIRPα遮断活性
CD47のSIRPα遮断活性をCD47-SIRPα競合結合アッセイにおいて測定した。CD47 Mabを用いた用量反応実験では、本発明の各CD47 MAbに対するIC50値の測定が可能だった。手短に言えば、ヒトCD47でトランスフェクトされたCHO細胞を、Hisタグ化された可溶性ヒトSIRPα(最終濃度,200ng/ml)および増加性の濃度のCD47 Mab(3.3pM~330nM,4つ組)とともにインキュベートした。結合したSIRPαの検出は、実施例4に記載されたとおりだった。
図6は、IC50値によって表された、CD47-SIRPα相互作用を遮断するCD47 Mabの効力を示している。CD47 Mabは、ファミリーに分類され、高い効力から低い効力にランク付けされる。それらの中和活性を、商業的に入手可能なCD47抗体B6H12と比較した。本発明のCD47 Mabの中和効力が、広い範囲にわたって様々であることは、
図6から明らかである。
【0374】
CD47抗体の赤血球凝集活性
図7は、5A3、Ke8およびKa3ファミリーの高親和性CD47 Mabが、赤血球凝集を誘導すること;他の3つのファミリーとは対照的に、この実験において試験されたKc4ファミリー抗体は、CD47に強く結合し、CD47-SIRPα相互作用を強く阻害するときでさえ、赤血球凝集を誘導しないとみられることを証明している。
【0375】
赤血球のホモタイプのクラスター形成(赤血球凝集)を誘導する能力について、CD47 MAbを試験した。10マイクロリットルのヒト全血を、平底96ウェルプレートにおいて、種々の濃度(範囲:0.003マイクロg/ml~50マイクロg/mlの最終Mab濃度)でPBS中の40マイクロリットルの抗体溶液において希釈した。この血液-抗体混合物を、振盪せずに37℃で一晩インキュベートした。インキュベーションの終わりに、プレートを、約30℃において手で揺り動かし、傾け、約10分間静置させた。
【0376】
赤血球凝集の証拠は、ウェルの下縁の周りの底に三日月形で凝集した沈着物の形成によって証明される。5A3、Ke8およびKa3ファミリーの最も低親和性のCD47抗体のほぼすべて(具体的には、5A3M5、Ke8A3、Ka3A3)が、赤血球凝集を引き起こした。対照的に、Kc4ファミリーのCD47抗体は、より高い親和性のものでさえ(Kc4E2、Kc4F4)、赤血球凝集を引き起こさなかった。
【0377】
実施例9:CD19抗体の親和性成熟
(a)抗体B7
上記の実施例に記載されたスクリーニングプロセス中に同定された抗体の中で、hCD19に対する親和性を高めるために、親和性成熟に向けてB7を選択した。候補B7は、ラムダ軽鎖(IGLV6-57)を含み、重鎖可変領域を改変せずに維持しつつ、可変軽鎖領域のCDR1、CDR2およびCDR3に多様性を導入することによって、scFvバリアントを提示するいくつかのファージライブラリーを作製した。種々の多様化ストラテジーを使用することにより、4×1012という理論上の多様性を部分的に網羅する合計2×109個の形質転換体を含むライブラリーを20個作製した。
【0378】
(b)抗体L7B7_D11
上に記載されたB7の親和性成熟中に抗体D11が同定され、それは、親抗体B7よりも高い親和性でhCD19に結合する。軽鎖の2回目の親和性成熟ラウンドのために、この抗体を選択した。4×109という理論上の多様性を部分的に網羅する2.8×109個の形質転換体を含む合計6つのライブラリーを作製し、各選択ラウンドのために1nMのhCD19を使用したこと以外は上に記載されたようなファージディスプレイ選択のために使用した。この2回目の親和性成熟ラウンドにより、CD19に対する結合が改善された以下の抗体が同定された:L7B7_C2;L7B7_A6;L7B7_B11;L7B7_C6およびL7B7_C9。
【0379】
実施例10:ラムダ軽鎖およびカッパー軽鎖を有する二重特異性抗体の発現および精製。
同じ細胞における1つの重鎖および2つの軽鎖の同時発現は、3つの異なる抗体の集合をもたらし得る。同時発現は、種々の方法(例えば、共発現される、それらの鎖のうちの1つを発現する複数のベクターのトランスフェクション、または複数の遺伝子発現を駆動するベクターを使用すること)で達成され得る。US2012/0184716およびWO2012/023053(これらの各々のすべてが、本明細書に参照により援用される)に記載されているように、1つの重鎖、1つのカッパー軽鎖および1つのラムダ軽鎖の同時発現を可能にするベクターpNovi κHλを予め作製した。これらの3つの遺伝子の発現は、ヒトサイトメガロウイルスプロモーター(hCMV)によって駆動され、ベクターは、安定した細胞株の選択および確立を可能にするグルタミンシンテターゼ遺伝子(GS)も含む。抗hCD19 IgGλまたは抗hCD47 IgGκのVHおよびVL遺伝子を、哺乳動物細胞における一過性の発現のために、ベクターpNovi κHλにクローニングした。Peak細胞を、6ウェルプレートにおいて、ウシ胎児血清を含む2mlの培養液中、6×105細胞/ウェルの濃度で培養した。TransIT-LT1トランスフェクション試薬(Mirus)を製造者の指示書に従って使用して、それらの細胞に2μgのプラスミドDNAをトランスフェクトした。トランスフェクトされた細胞の血清含有上清中の抗体濃度を、Bio-Layer Interferometry(BLI)技術を使用して、産生中のいくつかの時点において計測した。OctetRED96装置およびプロテインAバイオセンサーを定量化のために使用した(Pall,Basel,Switzerland)。200μLの上清を使用して、IgG濃度を測定し;バイオセンサーを予め調整し、10mMグリシンpH1.7を使用して再生し、PEAK細胞調整培地で希釈されたIgG標準物質を、検量線作成のために調製した。用量反応5PL重みつけY検量線方程式および初期傾斜結合反応速度式を使用して、濃度を測定した。抗体濃度に従って、上清をトランスフェクションの7~10日後に回収し、1300gでの10分間の遠心分離によって清澄化した。この精製プロセスは、3つの親和性工程から構成された。第1に、CaptureSelect(商標)IgG-CH1親和性マトリックス(Life Technologies,Zug,Switzerland)をPBSで洗浄し、次いで、清澄化された上清に加えた。+4℃での一晩のインキュベーションの後、上清を1000gで10分間遠心分離し、フロースルーを保存し、樹脂をPBSで2回洗浄した。次いで、その樹脂をスピンカラムに移し、pH2.7の50mMグリシンを含む溶液を溶出のために使用した。いくつかの溶出画分を作製し、プールし、50kDa Amicon(登録商標)Ultra Centrifugalフィルターユニット(Merck KGaA,Darmstadt,Germany)を使用してPBSに対して脱塩した。上清からの全ヒトIgGを含む最終生成物を、Nanodrop分光光度計(NanoDrop Technologies,Wilmington,DE)を使用して定量化し、適切な容積のCaptureSelect(商標)LC-カッパー(Hu)親和性マトリックス(Life Technologies,Zug,Switzerland)とともにRT、20rpmで15分間インキュベートした。インキュベーション、樹脂回収、溶出および脱塩工程を、先に記載したように行った。最後の親和性精製工程は、先の2つの精製に対するプロセスと同じプロセスを適用して、CaptureSelect(商標)LC-ラムダ(Hu)親和性マトリックス(Life Technologies,Zug,Switzerland)を使用して行った。最終生成物を、Nanodropを使用して定量化した。精製された二重特異性抗体を、変性条件および還元条件における電気泳動によって解析した。Agilent 2100 Bioanalyzerを、製造者(Agilent Technologies,Santa Clara,CA,USA)が記載しているように、Protein 80キットとともに使用した。4μLの精製されたサンプルを、ジチオトレイトール(DTT;Sigma Aldrich,St.Louis,MO)が補充されたサンプル緩衝液と混合した。サンプルを95℃で5分間加熱し、次いで、チップに充填した。すべてのサンプルを、Limulus Amebocyte Lysate試験(LAL;Charles River Laboratories,Wilmington,MA)を使用して、エンドトキシン混入について試験した。
【0380】
実施例11:一価抗体および二重特異性抗体の特徴付け。
二重標的化二重特異性抗体は、同じ細胞の表面上の2つの異なる抗原に結合する。2本の抗体アームが細胞表面上の2つの抗原に同時に結合すること(共結合と呼ばれる)により、アビディティー機構に起因して、親和性が相加的または相乗的に増加する。結果として、共結合によって、ただ1つの単一抗原しか発現しない細胞と比べて、両方の抗原を発現している細胞に対する高選択性がもたらされる。さらに、それぞれの標的に対する二重特異性抗体の2本のアームの親和性は、標的細胞への結合が、もっぱらその抗体アームの一方によって駆動されるように設定され得る。例えば、腫瘍関連抗原(TAA)、例えば、CD19に高親和性で結合する1本のアーム、およびより低い親和性であるが、TAA共結合の際にはCD47/SIRPαを阻害するのに十分な親和性でCD47に結合する第2のアームから構成される二重標的化κλ型は、正常細胞と比較して癌細胞においてCD47の優先的な阻害を可能にするはずである。下記に記載される実験(
図9~13)では、CD47×CD19二重特異性κλ型および対応する一価抗体、すなわち、同じCD47結合アーム+「ダミー」非結合アームを有する抗体の結合親和性、CD47-SIRPα中和効力および腫瘍細胞殺滅活性が比較される。
【0381】
B細胞株への一価抗体および二重特異性抗体の結合
標的細胞へのCD47×CD19κλ型の結合がCD19依存的であることを証明するために、CD47×CD19κλ型の結合とそれらの一価対応物の結合とを比較する一連のFACS実験を行った。2つのタイプの細胞、CD19陽性バーキットリンパ腫細胞株Raji(細胞1つあたり約65,000個のCD47分子を発現する)およびCD19陰性B-NHL細胞株DS-1(細胞1つあたり約150,000個のCD47分子を発現する)をコントロールとして使用した。
図9A~9Cは、CD47×CD19κλ型が、Raji細胞の表面において2つの標的と共結合することを証明している。これは、(i)DS-1細胞と比べてRaji細胞に対する高い親和性、および(ii)Raji細胞で観察されるがDS-1細胞で観察されない、CD47一価抗体と比べてCD47×CD19κλ型の高い親和性によって示される。Raji細胞へのCD19一価抗体、CD47一価抗体およびCD47×CD19κλ型の結合によって生成されたFACSプロファイルの比較によって、標的細胞へのCD47×CD19κλの結合が、もっぱらCD19アームによって駆動されることが明らかに証明される。
【0382】
一価抗体および二重特異性抗体のSIRPα遮断活性
別の一連の実験は、CD47×CD19κλ型によるCD47-SIRPα相互作用の中和が、CD19依存的であることを示すことによって、標的細胞の表面上でのCD19およびCD47の共結合のさらなる証拠を提供する。この実験では、CD47×CD19κλ型および対応する一価抗体の活性を、実施例4に記載されたようなCD47-SIRPα阻害アッセイにおいて試験した。
図10は、CD47×CD19κλ型が、対応するCD47一価抗体よりも有意に高い効力で、Raji細胞においてCD47-SIRPα相互作用を阻害したことを示している。CD47-SIRPα相互作用の効率的な中和には、CD19の共結合が必要だった。CD47×CD19 BsAbで得られたIC50値は、対応するCD47一価抗体で得られた値よりも20~1000倍低い(表4を参照のこと)。
【表4】
【0383】
実施例12:二重特異性抗体によって媒介されるADCCは、CD19依存的である。
CD47およびCD19と共結合する二重標的化κλ型の能力のおかげで、CD19陽性細胞への結合の親和性およびCD47-SIRPα相互作用のCD19依存的中和が有意に増加する。次に、これにより、この実施例および以下の実施例に記載されるADCCおよびADCP実験において証明されるように、CD47×CD19κλ型によって媒介される効率的かつ選択的な癌細胞の殺滅に至る。
【0384】
未分画のヒトPBMCおよびRaji標的細胞またはRamos B細胞リンパ腫標的細胞を用いて、ADCCアッセイを行った。
図11に示される用量反応実験は、本明細書中に提供されるCD47×CD19κλ型が、対応するCD47一価抗体よりも効率的な方法でB細胞リンパ腫細胞を殺滅することを証明する。ゆえに、効率的なADCCは、CD19共結合に依存する。
図11Cは、CD47×CD19κλ型によるADCCの有効性が、リツキシマブに匹敵すること、およびCD19 Mab C2の場合よりも有意に高いことを示している。
【0385】
実施例13:二重特異性抗体によって媒介されるADCPは、CD19依存的である。
図12は、本明細書中に提供されるCD47×CD19 BsAbが、CD19依存的様式でCD19陽性細胞を貪食するが、対応するCD47一価抗体は、それほど効率的でない(たとえあったとしても)ことを証明している。
【0386】
末梢血単球から分化したヒトマクロファージおよびRajiを標的細胞として用いて、ADCP実験を行った。マクロファージを、増加性の濃度の二重特異性または一価抗体の存在下、37℃において2.5時間、CFSE標識されたRaji細胞(エフェクター:標的比1:5)とともに共インキュベートした。インキュベーション時間の終わりに、ビオチン化抗ヒトCD14抗体およびStrep-Cy5を加えることにより、マクロファージを標識した。次いで、それらの細胞を洗浄し、FACS解析に供した。ファゴサイトーシスは、二重陽性の事象によって明示された。
【0387】
図12に示される用量反応実験は、CD47×CD19κλ型が、対応するCD47一価抗体よりも強力であることを証明している。ゆえに、効率的なADCCは、CD19共結合に依存している。二重特異性抗体によるCD19共結合は、有効性を推進する。さらに、
図12に示される実験では、効率的なADCPを誘発するためにCD47の遮断が必要であるが、標的細胞に高親和性で結合するCD19 Mab C2は、有意なファゴサイトーシスを誘導しないことが確認される。
【0388】
実施例14:二重特異性抗体のインビボ抗腫瘍活性
CD47×CD19κλ型の抗腫瘍活性を、リンパ腫のRajiモデルにおいて評価した。2.106個のRaji細胞をNOD/SCIDマウスの皮下に埋め込んだ。腫瘍容積を1週間に3回計測した。腫瘍移植片が、0.1cm3に達した後、マウスを5つの群にランダム化し(1群あたり5匹のマウス)、抗体処置を開始した。この実験は、CD47×CD19κλ型のKa3×D11の効果と、Ka3一価抗体、ならびに2つのポジティブコントロールMabであるCD47 Mab B6H12およびリツキシマブの効果とを比較した。実験の終わり(d25)まで、抗体を1週間に3回、i.p.注射した。リツキシマブは、200μg/マウス/注射で投与した。他のすべての抗体は、400μg/マウス/注射で投与した。
【0389】
図13に示されているように、CD47×CD19κλ型のKa3×D11の有効性は、CD47に強く結合すること、CD47-SIRPα相互作用を遮断すること、およびこのリンパ腫モデルにおいて腫瘍の成長を抑制することが知られているB6H12と似ている。注目すべきことに、CD47×CD19κλ型の有効性は、リツキシマブの有効性にも匹敵した。一価CD47抗体は、CD47×CD19二重特異性κλ型よりも明らかに有効でなかったことから、腫瘍撲滅がCD19依存的であることが証明された。
【0390】
実施例15:赤血球に結合するCD47抗体
血液1mlあたり50億個超の細胞、および細胞1つあたり25,000個のCD47分子を用いると、赤血球は、潜在的に、CD47結合抗体に対する主要な抗原シンク(major antigen sink)となる。赤血球吸着の効果を評価するために、CD47抗体を全血とともにインキュベートした。インキュベーションの後、血漿中に残存するCD47抗体の画分を、ELISAで測定した。
【0391】
手短に言えば、抗凝固剤を含む200μlの全血を、20μlの抗体(PBS中の110μl/ml)と混合し、振盪しながら37℃で30分間インキュベートした。次いで、その血漿を遠心分離によって細胞から分離し、未結合抗体の濃度をELISAで測定した。試験された各抗体について、得られた結果を、血漿中に直接加えられた同じ抗体であるコントロールと比較し、並行して試験された非結合IgGに対して正規化した。
【0392】
図14は、高いおよび中程度の親和性のCD47抗体が赤血球上に効率的に吸着されることを証明している。しかしながら、BsAbの場合、この現象は、高親和性CD47アームを有する分子、例えば、5A3に限定される。このことから、通常、BsAbは、CD47 Mabよりも赤血球吸着およびTMDDの傾向が低いことが示唆される。
【0393】
他の実施形態
本発明は、その詳細な説明とともに記載されてきたが、前述の説明は、添付の請求項の範囲によって定義される本発明の範囲を例証することを目的としているのであって、限定することを目的としていない。他の態様、利点および改変は、以下の請求の範囲内である。
【配列表】