(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】支援装置、支援方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 30/13 20200101AFI20241001BHJP
G06F 30/12 20200101ALI20241001BHJP
G06Q 50/08 20120101ALI20241001BHJP
【FI】
G06F30/13
G06F30/12
G06Q50/08
(21)【出願番号】P 2020210036
(22)【出願日】2020-12-18
【審査請求日】2023-10-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000002299
【氏名又は名称】清水建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(72)【発明者】
【氏名】小林 広樹
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 浩
【審査官】松浦 功
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-200720(JP,A)
【文献】特開2001-147946(JP,A)
【文献】特開2002-251544(JP,A)
【文献】特開2003-331032(JP,A)
【文献】特開2001-005993(JP,A)
【文献】特開2017-084028(JP,A)
【文献】特開2007-004349(JP,A)
【文献】特開平10-083334(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 30/00 -30/398
G06Q 50/08
G06T 11/00 -19/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設計ツールにおける設計対象の仕様に関する属性情報の入力を支援する支援装置であって、
前記仕様の種類を示すオブジェクトと、前記オブジェクトが示す前記仕様の種類に対応する前記属性情報とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記オブジェクトと、前記設計対象の2次元モデルであって前記オブジェクトを配置可能な第1の2次元モデルとを表示させる表示処理部と、
を備える、支援装置。
【請求項2】
第2の2次元モデルは、前記設計対象の2次元モデルであって、前記第1の2次元モデルが示す第1の部屋に配置された前記オブジェクトが示す前記仕様の種類を、種類ごとに示すことが可能な2次元モデルであって、
前記表示処理部は、前記第1の部屋に配置された前記オブジェクトに応じて、前記第2の2次元モデルが示す第2の部屋の表示態様を変更する、
請求項1に記載の支援装置。
【請求項3】
前記表示処理部は、前記設計対象を構成するフロアの上下関係を把握可能な画像を表示させる、
請求項1又は請求項2に記載の支援装置。
【請求項4】
前記表示処理部は、前記第1の2次元モデルが示す第1の部屋に配置された前記オブジェクトに応じて、前記画像が示す第3の部屋の表示態様を変更する、
請求項3に記載の支援装置。
【請求項5】
前記第1の2次元モデルが示す第1の部屋に前記オブジェクトが操作入力によって配置された場合、前記第1の部屋に配置された前記オブジェクトに対応付けられた前記属性情報を前記記憶部から取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記属性情報を、前記オブジェクトが配置された前記第1の部屋の属性情報として入力するデータ処理部と、
をさらに備える、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の支援装置。
【請求項6】
前記データ処理部は、前記第1の部屋に配置された前記オブジェクトが前記第1の部屋から前記操作入力によって取り除かれた場合、取り除かれた前記オブジェクトに対応付けられた前記属性情報を前記第1の部屋の前記属性情報から削除する、
請求項5に記載の支援装置。
【請求項7】
前記表示処理部は、前記オブジェクトの配置によって前記属性情報が入力された、前記第1の2次元モデルが示す第1の部屋の前記仕様の種類を一覧で表示させる、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の支援装置。
【請求項8】
前記表示処理部は、前記第1の2次元モデルが示す第1の部屋に配置されている前記オブジェクトを一覧で表示させる、
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の支援装置。
【請求項9】
前記表示処理部は、前記オブジェクトが示す仕様の詳細を一覧で表示させる、
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の支援装置。
【請求項10】
前記設計ツールは、BIM(Building Information Modeling)である、
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の支援装置。
【請求項11】
設計ツールにおける設計対象の仕様に関する属性情報の入力を支援する支援方法であって、
記憶部が、前記仕様の種類を示すオブジェクトと、前記オブジェクトが示す前記仕様の種類に対応する前記属性情報とを対応付けて記憶する過程と、
表示処理部が、前記オブジェクトと、前記設計対象の2次元モデルであって前記オブジェクトを配置可能な第1の2次元モデルとを表示させる過程と、
を含む、支援方法。
【請求項12】
設計ツールにおける設計対象の仕様に関する属性情報の入力を支援する支援装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記仕様の種類を示すオブジェクトと、前記オブジェクトが示す前記仕様の種類に対応する前記属性情報とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記オブジェクトと、前記設計対象の2次元モデルであって前記オブジェクトを配置可能な第1の2次元モデルとを表示させる表示処理部と、
として機能させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支援装置、支援方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、建物の設計や施工管理において各種設計ツールが広く活用されている。例えば、設計ツールとしてBIM(Building Information Modeling)を用いた設計において、ユーザは、設計対象の設計情報を属性情報としてBIMに入力することができる。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、ユーザによって入力される設計対象の各構成に関する設計情報を、設計対象のBIMモデルの属性情報として付与することで、各構成の設計情報が反映されたBIMモデルを生成する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、BIMでは、入力された属性情報を可視化することが可能である。例えば、入力された属性情報に応じて、建物の構成ごとに色分けを行うことで可視化される。これにより、ユーザは、各構成の属性情報を視認することができる。しかしながら、属性情報の種類は多様であり、1つの構成に対して複数の属性情報が入力される場合もある。この場合、色分けによって複数の属性情報を視認可能に表示することは困難である。
【0006】
上述の課題を鑑み、本発明の目的は、設計ツールにおいて複数の属性情報に関する情報を視認可能に表示することが可能な支援装置、支援方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために、本発明の一態様に係る支援装置は、設計ツールにおける設計対象の仕様に関する属性情報の入力を支援する支援装置であって、前記仕様の種類を示すオブジェクトと、前記オブジェクトが示す前記仕様の種類に対応する前記属性情報とを対応付けて記憶する記憶部と、前記オブジェクトと、前記設計対象の2次元モデルであって前記オブジェクトを配置可能な第1の2次元モデルとを表示させる表示処理部と、を備える。
【0008】
本発明の一態様に係る支援方法は、設計ツールにおける設計対象の仕様に関する属性情報の入力を支援する支援方法であって、記憶部が、前記仕様の種類を示すオブジェクトと、前記オブジェクトが示す前記仕様の種類に対応する前記属性情報とを対応付けて記憶する過程と、表示処理部が、前記オブジェクトと、前記設計対象の2次元モデルであって前記オブジェクトを配置可能な第1の2次元モデルとを表示させる過程と、を含む。
【0009】
本発明の一態様に係るプログラムは、設計ツールにおける設計対象の仕様に関する属性情報の入力を支援する支援装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、前記仕様の種類を示すオブジェクトと、前記オブジェクトが示す前記仕様の種類に対応する前記属性情報とを対応付けて記憶する記憶部と、前記オブジェクトと、前記設計対象の2次元モデルであって前記オブジェクトを配置可能な第1の2次元モデルとを表示させる表示処理部と、として機能させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、設計ツールにおいて複数の属性情報に関する情報を視認可能に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本実施形態に係る支援装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】本実施形態に係る操作画面の一例を示す図である。
【
図3】本実施形態に係るアイコン仕様リストの一例を示す図である。
【
図4】本実施形態に係る部屋仕様リストの一例を示す図である。
【
図5】本実施形態に係る配置済アイコンリストの一例を示す図である。
【
図6】本実施形態に係るアイコンを配置する操作の一例を示す図である。
【
図7】本実施形態に係るアイコン情報の一例を示す図である。
【
図8】本実施形態に係る仕様情報の一例を示す図である。
【
図9】本実施形態に係る支援装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
本発明は、ユーザによる設計ツールにおける設計対象の仕様に関する属性情報の入力を支援する支援装置に関する。以下、設計ツールがBIM(Building Information Modeling)である例について説明するが、設計ツールはBIMに限定されない。また、以下、設計対象が建物である例について説明するが、設計対象は建物に限定されない。また、本発明の適用分野は、建築分野に限定されない。支援装置は、例えば、PC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット端末等の装置によって実現される。ユーザは、例えば、設計者や施工管理者等である。なお、支援装置を実現する端末やユーザは、かかる例に限定されない。
【0013】
本実施形態における建物(設計対象の一例)は、屋根及び周壁を有する建造物のことである。建物は、部屋単位で構成される。本実施形態における部屋は、壁、間仕切り、襖、床、天井等で仕切られた、建物内部の隔てられた空間の区画のことである。設計対象の建物が住宅である場合、部屋には、例えば、居間、寝室、子供部屋、書斎、納戸、台所、トイレ、浴室、洗面室、玄関、廊下、車庫等が含まれる。また、設計対象の建物がオフィスである場合、部屋には、例えば、執務室、会議室、応接室、社長室、給湯室、トイレ、サーバ室、書庫等が含まれる。
以下、本実施形態では、設計対象が建物である例について説明する。
【0014】
仕様は、対象の性質を示す情報である。本実施形態では、仕様は建物の部屋単位で設定される。そのため、本実施形態において、仕様は建物の部屋ごとの性質を示す情報である。本実施形態において、部屋の性質は、例えば、床に関する性質、水に関する性質、音に関する性質の3つに分類される。即ち、本実施形態における仕様の種類は、床に関する仕様(床仕様)、水に関する仕様(水仕様)、音に関する仕様(音仕様)の3種類である。仕様の属性情報は、仕様の詳細を示す情報である。例えば、床仕様の属性情報は床仕様の詳細を示し、水仕様の属性情報は水仕様の詳細を示し、音仕様の属性情報は音仕様の詳細を示す。なお、仕様の種類は、かかる例に限定されない。仕様の種類は、即ち属性情報の種類でもある。
【0015】
支援装置は、ユーザによる建物の仕様に関する属性情報の入力を支援するための操作画面を表示する。操作画面には、例えば、アイコン、建物の図面、建物の立体図、及びリストが表示される。
【0016】
アイコンは、仕様の種類を示す図形であり、オブジェクトの一例である。仕様の種類は、アイコンの形状や色、文字等によって示される。アイコンの形状は、2次元形状であってもよいし、3次元形状であってもよい。アイコンには、アイコンが示す仕様の種類に対応する属性情報が対応付けられている。
【0017】
建物の図面は、当該建物におけるフロアごとの部屋の配置を示す図であり、2次元モデルの一例である。建物の図面は、操作画面に複数表示される。例えば、アイコンを配置可能な図面(第1の2次元モデルの一例)が操作画面に表示される。また、アイコンを配置可能な図面が示す部屋(第1の部屋)に配置されたアイコンが示す仕様を種類ごとに示すことが可能な図面(第2の2次元モデルの一例)が操作画面に表示される。以下、アイコンを配置可能な図面は「作業用図面」とも称され、属性情報を示す図面は「表示用図面」とも称される。操作画面には、1つのフロアの作業用図面のみが表示されてもよいし、複数の作業用図面がフロアごとに表示されてもよい。また、建物の図面は、例えば、平面図であってもよいし間取り図であってもよい。
【0018】
建物の立体図は、当該建物の立体形状を示す図形であり、建物を構成するフロアの上下関係を把握可能な画像の一例である。なお、当該画像は、建物の立体図のように3次元形状の図形に限定されない。例えば、建物の側面図等の2次元形状の図形であってもよいし、2次元図面を組み合わせたものであってもよい。また、操作画面には、建物の立体図を構成するフロアの内、1つのフロアのみが表示されてもよいし、上下関係を把握可能に複数のフロアが表示されてもよい。
【0019】
ユーザは、操作画面に表示された作業用図面の部屋に対して、アイコンを配置する操作入力とアイコンを取り除く操作入力を行うことができる。各操作入力は、例えば、ドラッグ&ドロップである。支援装置は、ユーザがアイコンに対して行った操作入力に応じて、属性情報の更新を行う。例えば、ユーザは、作業用図面の部屋に対して、ドラッグ&ドロップによってアイコンを配置することで、アイコンを配置した部屋の属性情報を入力することができる。具体的に、ユーザによってアイコンが配置されると、支援装置は、配置されたアイコンに対応付けられた属性情報を、アイコンが配置された作業用図面の部屋の属性情報として入力する。一方、ユーザは、作業用図面の部屋から、ドラッグ&ドロップによってアイコンを取り除くことで、入力された属性情報を削除できる。具体的に、ユーザによってアイコンが取り除かれると、支援装置は、取り除かれたアイコンに対応付けられた属性情報を、アイコンが取り除かれた作業用図面の部屋の属性情報から削除する。なお、作業用図面の部屋からアイコンを取り除く操作入力は、ドラッグ&ドロップによってアイコンを部屋の外へ移動する操作であってもよいし、取り除きたいアイコンを選択して削除する操作であってもよい。
【0020】
作業用図面の部屋の属性情報の入力後、支援装置は、入力した属性情報に応じて、表示用図面が示す部屋(第2の部屋)と建物の立体図が示す部屋(第3の部屋)の表示態様を変更する。例えば、支援装置は、属性情報を入力した作業用図面の部屋と対応する、表示用図面の部屋及び立体図の部屋の表示態様を変更する。表示態様の変更は、例えば、色の変更やハッチングによって行われる。具体的に、支援装置が作業用図面の部屋の属性情報を入力したとする。この場合、支援装置は、属性情報を入力した作業用図面の部屋と対応する表示用図面の部屋及び立体図の部屋に対して、入力した属性情報の種類に応じた色を付与したり、ハッチングを施したりする。一方、支援装置が作業用図面の部屋の属性情報を削除したとする。この場合、支援装置は、属性情報を削除した作業用図面の部屋と対応する表示用図面の部屋及び立体図の部屋に付与した色を削除したり、施したハッチングを削除したりする。
【0021】
リストは、各種情報の一覧である。リストは、例えば、アイコンが示す仕様の種類の詳細の一覧を示すアイコン仕様リスト、作業用図面の部屋に配置されているアイコンの一覧を示す配置済アイコンリスト、アイコンの配置によって入力された作業用図面の部屋の属性情報に対応する仕様の種類を示す部屋仕様リストである。なお、リストの種類はかかる例に限定されない。
【0022】
支援装置は、作業用図面の部屋に対してアイコンが配置されたか、あるいは当該部屋からアイコンが取り除かれたかに応じて、配置済アイコンリストの表示を更新する。例えば、作業用図面の部屋にアイコンが配置されたとする。この場合、支援装置は、配置されたアイコンを配置済アイコンリストの表示に追加する。一方、作業用図面の部屋からアイコンが取り除かれたとする。この場合、支援装置は、取り除かれたアイコンを配置済アイコンリストの表示から削除する。
支援装置は、作業用図面の部屋の仕様をどのように更新したかに応じて、部屋仕様リストの表示を更新する。例えば、ユーザによってアイコンが配置され、支援装置が作業用図面の部屋の属性情報を入力したとする。この場合、支援装置は、入力した属性情報に対応する仕様の種類を部屋仕様リストの表示に追加する。一方、ユーザによってアイコンが取り除かれ、支援装置が作業用図面の部屋の属性情報を削除したとする。この場合、支援装置は、削除した属性情報に対応する仕様の種類を部屋仕様リストの表示から削除する。
【0023】
このように、本実施形態の支援装置は、ユーザの操作入力によって作業用図面の部屋に対してアイコンが配置されると、配置されたアイコンに対応づけられた属性情報を、アイコンが配置された部屋の仕様の属性情報として入力する。これにより、支援装置は、ユーザが属性情報を1つ1つ手入力したり、属性情報の入力先を探したりする手間を省くことができる。即ち、ユーザは、属性情報を入力したい作業用図面の部屋に対してアイコンを配置するだけで、手間をかけずに簡単に属性情報を入力することができる。
よって、本実施形態に係る支援装置は、BIMにおける属性情報入力の簡易性を向上することを可能とする。
【0024】
図1から
図8を参照して、本実施形態に係る支援装置の構成の一例について説明する。
図1は、本実施形態に係る支援装置の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、支援装置10は、入力部110、制御部120、記憶部130、及び表示部140を備える。
【0025】
入力部110は、ユーザによる入力を受け付ける機能を有する。入力部110は、例えば、支援装置10がハードウェアとして備えるマウス、キーボード、タッチパッド、タッチスクリーン等の入力装置によって実現され得る。ユーザは、当該入力装置を操作して、アイコンを部屋に配置する操作入力やアイコンを部屋から取り除く操作入力を行う。
【0026】
制御部120は、支援装置10の動作全般を制御する機能を有する。制御部120の機能は、例えば、支援装置10がハードウェアとして備えるCPU(不図示)にプログラムを実行させることによって実現される。
図1に示すように制御部120は、取得部121、モデル生成部122、検出部123、判定部124、データ処理部125、及び表示処理部126を備える。
【0027】
取得部121は、各種情報を取得する機能を有する。例えば、取得部121は、属性情報を取得する。具体的に、取得部121は、作業用図面の部屋にアイコンが配置された場合、作業用図面の部屋に配置されたアイコンに対応付けられた属性情報を記憶部130から取得する。
【0028】
モデル生成部122は、モデルを生成する機能を有する。例えば、モデル生成部122は、各種情報に基づき、建物の図面と対応する建物の立体図を生成する。各種情報は、例えば、建物のBIMモデルや建物の図面である。
【0029】
検出部123は、アイコンの移動を検出する機能を有する。例えば、検出部123は、操作画面に表示されているアイコンの座標位置の変化に基づき、アイコンの移動を検出する。
【0030】
判定部124は、アイコンが作業用図面の部屋に配置されたか、あるいは当該部屋から取り除かれたかを判定する機能を有する。例えば、判定部124は、検出部123によってアイコンの移動が検出されると、当該移動によるアイコンの位置の変化に基づき、アイコンが作業用図面の部屋に配置されたか部屋から取り除かれたかを判定する。
【0031】
具体的に、作業用図面において、アイコンの位置が部屋の外から当該部屋の中へ移動した場合、判定部124は、アイコンが当該部屋に配置されたと判定する。一方、アイコンの位置が部屋の中から当該部屋の外へ移動した場合、判定部124は、アイコンが当該部屋から取り除かれたと判定する。部屋に配置されているアイコンの位置が他の部屋の中へ移動した場合、判定部124は、アイコンが部屋から取り除かれ、他の部屋へ配置されたと判定する。なお、アイコンの位置が作業用図面の領域外で移動した場合、あるいは同一の部屋の中を移動した場合、判定部124は、アイコンが配置されておらず、かつ取り除かれてもいないと判定する。
【0032】
データ処理部125は、属性情報に関する処理を行う機能を有する。例えば、データ処理部125は、アイコンが作業用図面の部屋に配置されたか、あるいは当該部屋から取り除かれたかに応じて、当該部屋の属性情報の更新を行う。
【0033】
作業用図面の部屋にアイコンが配置された場合、データ処理部125は、当該部屋の属性情報を入力する処理を行う。具体的に、作業用図面の部屋にアイコンが配置されたと判定部124によって判定されたとする。この場合、データ処理部125は、取得部121によって取得される配置されたアイコンに対応付けられた属性情報を、アイコンが配置された部屋の仕様の属性情報として入力する。
一方、作業用図面の部屋からアイコンが取り除かれた場合、データ処理部125は、当該部屋の仕様の属性情報として既に入力された属性情報を削除する処理を行う。具体的に、作業用図面の部屋に配置されたアイコンが当該部屋から取り除かれたと判定部124によって判定されたとする。この場合、データ処理部125は、取り除かれたアイコンに対応付けられた属性情報を、当該部屋の仕様の属性情報として既に入力された属性情報から削除する。
ここで、ユーザが属性情報を手入力する場合、ユーザは属性情報を入力する項目を間違える可能性があった。本実施形態の属性情報には、例えば、入力する値と、入力先の項目名が含まれる。これにより、取得部121が取得した属性情報によって属性情報を入力する項目名が示されるため、データ処理部125が属性情報を入力する項目を間違うことはない。よって、支援装置10は、ユーザが属性情報を手入力する場合と比較し、属性情報入力の正確性を向上することができる。
【0034】
表示処理部126は、操作画面の表示を制御する機能を有する。例えば、表示処理部126は、表示部140に操作画面を表示させる。当該操作画面には、作業用図面、アイコン、表示用図面、建物の立体図、及び各種リストが表示される。
【0035】
図2は、本実施形態に係る操作画面の一例を示す図である。
図2に示す操作画面20では、領域A1に作業用図面、領域A2にアイコン、領域A3に表示用画面、領域A4に建物の立体図、領域A4に各種リストが表示される。領域A3において、領域A3-1には部屋の属性情報として入力された属性情報に対応する床仕様の種類を示す表示用図面、領域A3-2には部屋の属性情報として入力された属性情報に対応する水仕様の種類を示す表示用図面、領域A3-3には部屋の属性情報として入力された属性情報に対応する音仕様の種類を示す表示用図面が表示される。領域A5において、領域A5-1にはアイコンリスト、領域A5-2には部屋リスト、領域A5-3には配置済アイコンリストが表示される。
【0036】
図3は、本実施形態に係るアイコン仕様リストの一例を示す図である。
図3に示すアイコン仕様リストは、
図2の領域A5-1に表示されるリストの一例である。
図3に示すアイコン仕様リストのレコードは、アイコン名、アイコン色、タイプ選択、仕様で構成される。アイコン名は、アイコンの名称を示す。アイコン色は、アイコンの色を示す。タイプ選択は、仕様の分類を示す。仕様は、仕様の種類を示す。アイコン仕様リストの詳細についてレコードRC1を一例として説明する。レコードRC1のアイコン名は「SC_属性性能□(水使用)」であり、水の使用に関する属性情報が関連付けられた四角形のアイコンであることを示す。アイコン色は「白」であり、アイコンが白色であることを示す。タイプ選択は「仕様0(対象外)」であり、仕様の分類が対象外であることを示す。仕様は「耐水防水不要」であり、仕様の種類が耐水性能と防水性能が不要な仕様であることを示す。
【0037】
図4は、本実施形態に係る部屋仕様リストの一例を示す図である。
図4に示す部屋仕様リストは、
図2の領域A5-2に表示されるリストの一例である。
図4に示す部屋仕様リストのレコードは、名前、面積、音仕様、床仕様、水仕様で構成される。名前は、部屋の名称を示す。面積は部屋の面積を示す。音仕様は、入力された部屋の属性情報に対応する音仕様の種類を示す。床仕様は、入力された部屋の属性情報に対応する床仕様の種類を示す。水仕様は、入力された部屋の属性情報に対応する水仕様の種類を示す。部屋仕様リストの詳細について、レコードRC2を一例として説明する。レコードRC2の名前は「トイレ/湯沸」であり、部屋がトイレ/湯沸室であることを示す。面積は「26.88m
2」であり、トイレ/湯沸室の面積が26.88m
2であることを示す。音仕様は「会話・生活音」であり、音仕様の種類が会話・生活音程度の音が生じる場合の仕様であることを示す。床仕様は「長尺シートt2.0」であり、床仕様の種類が長尺シート貼りの仕様であることを示す。水仕様は「耐水ボード・長尺等」であり、水仕様の種類が水使用による濡れを想定する仕様であることを示す。
【0038】
図5は、本実施形態に係る配置済アイコンリストの一例を示す図である。
図5に示す配置済アイコンリストは、
図2の領域A5-3に表示されるリストの一例である。
図5に示す配置済アイコンリストのレコードは、部屋:名前、アイコン、仕様で構成される。部屋:名前は、部屋の名称を示す。アイコンは、部屋に配置済のアイコンの名称を示す。仕様は、部屋に配置済のアイコンが示す仕様の種類を示す。配置済アイコンリストの詳細について、レコードRC3を一例として説明する。レコードRC3の部屋:名前は「倉庫」であり、部屋が倉庫であることを示す。アイコンは「SC_属性_性能△(仕上)」であり、床の仕上げに関する属性情報が関連付けられた三角形のアイコンが倉庫に配置済であることを示す。仕様は「長尺シートt2.0」であり、配置済のアイコンが示す仕様の種類が長尺シート貼りの仕様であることを示す。
【0039】
例えば、表示処理部126は、操作画面における表示用図面の表示態様を制御する。具体的に、表示処理部126は、作業用図面の部屋に配置されたアイコンに応じて、表示用図面の部屋の表示態様を変更する。より具体的に、表示処理部126は、アイコンが配置された作業用図面の部屋と対応する、表示用図面の部屋の表示態様を変更する。ここで、作業用図面の部屋と対応する表示用図面の部屋とは、作業用図面における部屋と同一の表示用図面における部屋のことである。一例として、アイコンの色が赤であったとする。当該赤いアイコンが作業用図面の部屋に配置された場合、表示処理部126は、表示態様の変更対象である表示用図面の部屋の色を赤くする。一方、作業用図面の部屋に配置されたアイコンが当該部屋から取り除かれた場合、表示処理部126は、表示態様の変更対象である表示用図面の部屋の色を無色にする。
【0040】
また、表示処理部126は、操作画面における建物の立体図の表示態様を制御する。具体的に、表示処理部126は、作業用図面の部屋に配置されたアイコンに応じて、建物の立体図の部屋の表示態様を変更する。より具体的に、表示処理部126は、アイコンが配置された作業用図面の部屋と対応する、建物の立体図の部屋の表示態様を変更する。ここで、作業用図面の部屋と対応する建物の立体図の部屋とは、作業用図面における部屋と同一の建物の立体図における部屋のことである。一例として、アイコンの色が赤であったとする。当該赤いアイコンが作業用図面の部屋に配置された場合、表示処理部126は、表示態様の変更対象である建物の立体図の部屋の色を赤くする。一方、作業用図面の部屋に配置されたアイコンが当該部屋から取り除かれた場合、表示処理部126は、表示態様の変更対象である建物の立体図の部屋の色を無色にする。
【0041】
図6は、本実施形態に係るアイコンを配置する操作入力の一例を示す図である。
図6では、
図2に示した領域A1におけるアイコンと作業用図面が拡大して表示されている。
図2に示した領域A2には、
図6に示す各種アイコンと仕様の概要を示す凡例が示されている。ユーザは、当該アイコンをドラッグ&ドロップにより作業用図面の部屋に配置することができる。
例えば、ユーザが、仕様の種類が音仕様である赤色のアイコンI1を部屋R1にドラッグ&ドロップしたとする。この場合、表示処理部126は、アイコンI1が配置された作業用図面の部屋R1と対応する表示用図面の部屋と建物の立体図の部屋の表示態様を変更する。具体的に、
図2に示すように、表示処理部126は、領域A3-3に表示されている音仕様を示す表示用図面の部屋R1と、領域A4に表示されている建物の立体図の部屋R1の色を赤色に変更する。
また、ユーザが、仕様の種類が水仕様である黄色のアイコンI2を部屋R1にドラッグ&ドロップしたとする。この場合、表示処理部126は、アイコンI2が配置された作業用図面の部屋R1と対応する表示用図面の部屋と建物の立体図の部屋の表示態様を変更する。具体的に、
図2に示すように、表示処理部126は、領域A3-2に表示されている水仕様を示す表示用図面の部屋R1の色を黄色に変更する。なお、
図2に示す建物の立体図は、音仕様を示すように設定されている。そのため、表示処理部126は、アイコンI2が作業用図面の部屋R1に配置されたタイミングでは建物の立体図の部屋R1の色を黄色に変更しない。ただし、建物の立体図が水仕様を示すように設定が変更された場合、表示処理部126は、建物の立体図の部屋R1の色を黄色に変更する。
【0042】
また、表示処理部126は、操作画面における建物の立体図の表示を制御する。具体的に、表示処理部126は、建物を構成するフロアの上限関係を把握可能に建物の立体図を表示させる。より具体的に、表示処理部126は、上下に隣り合うフロアを視認可能に建物の立体図を表示させる。表示処理部126は、建物の立体図を構成する全てのフロアを視認可能に表示してもよいし、特定のフロアと当該特定のフロアと上下に隣り合うフロアのみを表示させてもよい。特定のフロアは、例えばユーザによる操作入力によって選択される。また、表示処理部126は、特定の1つのフロアのみを視認可能に建物の立体図を表示させてもよい。1つのフロアのみを表示させるか複数のフロアを表示させるかは、例えばユーザによる操作入力によって選択される。
このように、建物を構成するフロアの上下関係を把握可能に建物の立体図が表示されることで、ユーザは、上下の部屋の関係性を容易に把握することができ、当該関係性に応じた設計を容易に行うことができる。例えば、ある部屋がサーバ室であり、当該サーバ室の真上の部屋の種類をユーザが確認したいとする。この場合、ユーザは、サーバ室があるフロアと当該フロアの上にあるフロアの両方を視認可能に、支援装置10に建物の立体図を表示させる。これにより、ユーザは、サーバ室の真上の部屋の種類を容易に確認することができる。確認の結果、サーバ室の真上に位置する部屋が給湯室であったとする。給湯室で水漏れが発生して真下に位置するサーバ室へ漏水が浸水した場合、サーバ室の機器が故障する恐れがある。そのため、サーバ室には、防水性能を持たせる必要がある。そこで、ユーザは、
図6に示したアイコンI2をサーバ室にドラッグ&ドロップすることで、サーバ室の仕様の属性情報として、防水性能に関する仕様の属性情報を容易に入力することができる。また、建物を構成するフロアの上下関係を把握可能に建物の立体図が表示されることで、ユーザは、上下の部屋の関係性に応じた適切な設計が行われているかを容易に確認することができる。上述のように、建物を構成するフロアの上下関係を把握可能な建物の立体図によって、サーバ室の真上に位置する部屋が給湯室であることが確認できたとする。ここで、建物の立体図が水仕様を示すように設定された際に、サーバ室の色が無色であったとする。これは、サーバ室の真上に漏水が生じる可能性のある給湯室が位置するにも関わらず、サーバ室の仕様の属性情報として、防水性能等の水仕様に関する属性情報が入力されていないことを示している。よって、ユーザは、サーバ室に防水性能等の水仕様に関する属性情報が入力されておらず、サーバ室が適切に設計されていないことを確認できる。
【0043】
また、表示処理部126は、操作画面における各種リストの表示を制御する。
また、表示処理部126は、操作画面に表示されている部屋仕様リストの表示を更新する。具体的に、データ処理部125による属性情報の更新に応じて、部屋仕様リストの表示を更新する。より具体的に、データ処理部125が属性情報を入力した場合、表示処理部126は、入力された属性情報に対応する仕様の種類を部屋仕様リストの表示に追加する。一方、データ処理部125が属性情報を削除した場合、表示処理部126は、削除された属性情報に対応する仕様の種類を部屋仕様リストの表示から削除する。
【0044】
また、表示処理部126は、操作画面に表示されている配置済アイコンリストの表示を更新する。具体的に、表示処理部126は、作業用図面の部屋に対してアイコンが配置されたか、あるいは当該部屋からアイコンが取り除かれたかに応じて、配置済アイコンリストの表示を更新する。より具体的に、作業用図面の部屋にアイコンが配置された場合、表示処理部126は、配置されたアイコンに関する情報を示すレコードを配置済アイコンリストの表示に追加する。一方、作業用図面の部屋からアイコンが取り除かれた場合、表示処理部126は、取り除かれたアイコンに関する情報を示すレコードを配置済アイコンリストの表示から削除する。
【0045】
記憶部130は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部130の機能は、支援装置10がハードウェアとして備える記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって実現される。記憶部130は、例えば、アイコンと、当該アイコンが示す仕様の種類に関する属性情報とを対応付けて記憶する。一例として、記憶部130は、アイコンの詳細を示すアイコン情報DB(Data Base)と、仕様の詳細を示す仕様情報DBを記憶する。
【0046】
図7は、本実施形態に係るアイコン情報DBの一例を示す図である。
図7に示すアイコン情報DBのレコードは、アイコンの識別情報、仕様の種類で構成される。アイコンの識別情報は、アイコンを一意に識別可能な情報である。例えば、アイコンの識別情報は、任意の文字列や、アイコンの名称、アイコンの形状、アイコンの色等を組み合わせた情報等である。仕様の種類は、アイコンが示す仕様の種類を示す。
図8は、本実施形態に係る仕様情報DBの一例を示す図である。
図8に示す仕様情報DBのレコードは、仕様の種類、属性情報(項目名、値)で構成される。仕様の種類は、床仕様、水仕様、音仕様のより詳細な仕様の名称を示す。一例として、床仕様の場合は「長尺シートt2.0」である。属性情報は各仕様の詳細な情報を示し、項目名は属性情報の入力先の項目を示し、値は属性情報として入力する値を示す。
図7及び
図8に示すように、アイコン情報DBと仕様情報DBはそれぞれレコードに「仕様の種類」を有する。即ち、アイコン情報DBのアイコンの識別情報と、仕様情報DBの属性情報は、仕様の種類によって紐付けられている。よって、記憶部130は、当該アイコン情報DBと仕様情報DBを記憶することによって、アイコンと当該アイコンが示す仕様の種類に関する属性情報とを対応付けて記憶することができる。
【0047】
表示部140は、各種情報を表示する機能を有する。表示部140の機能は、例えば、支援装置10がハードウェアとして備えるディスプレイによって実現される。
表示部140は、例えば、操作画面を表示する。
【0048】
続いて、
図9を参照して、本実施形態に係る支援装置10における処理の流れの一例について説明する。
図9は、本実施形態に係る支援装置10における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0049】
図9に示すように、まず、支援装置10の表示処理部126は、表示部140に操作画面を表示させる(ステップS100)。操作画面の表示時、モデル生成部122は、操作画面に表示させる建物の立体図を生成する。
次いで、検出部123は、アイコンの移動の検出を行う。検出部123によってアイコンの移動が検出された場合(ステップS101/YES)、処理をステップS102へ進める。一方、検出部123によってアイコンの移動が検出されていない場合(ステップS101/NO)、検出されるまでステップS101を繰り返す。
ステップS102では、判定部124は、アイコンが作業用図面の部屋に配置されたか否かを判定する。アイコンが部屋に配置された場合(ステップS102/YES)、処理をステップS103へ進める。一方、アイコンが部屋に配置されなかった場合(ステップS102/NO)、処理をステップS107へ進める。
ステップS103では、取得部121は、部屋に配置されたアイコンに対応付けられた属性情報を記憶部130から取得する。次いで、データ処理部125は、取得部121によって取得された属性情報を、アイコンが配置された部屋の属性情報として入力する(ステップS104)。次いで、表示処理部126は、アイコンが配置された作業用図面の部屋と対応する、表示用図面の部屋と建物の立体図の部屋に対して、配置されたアイコンに応じた色を付与する(ステップS105)。そして、表示処理部126は、データ処理部125によって入力された属性情報に応じて、各種リストの表示を更新し(ステップS106)、処理をステップS101から繰り返す。
ステップS107では、判定部124は、アイコンが作業用図面の部屋から取り除かれたか否かを判定する。アイコンが部屋から取り除かれた場合(ステップS107/YES)、処理をステップS108へ進める。一方、アイコンが部屋から取り除かれていない場合(ステップS107/NO)、処理をステップS101から繰り返す。
ステップS108では、データ処理部125は、部屋から取り除かれたアイコンに対応付けられている属性情報を、既に入力されている属性情報から削除する。次いで、表示処理部126は、アイコンが取り除かれた作業用図面の部屋と対応する、表示用図面の部屋と建物の立体図の部屋に付与されている色を削除する(ステップS109)。そして、表示処理部126は、データ処理部125によって削除された属性情報に応じて、各種リストの表示を更新し(ステップS110)、処理をステップS101から繰り返す。
【0050】
以上説明したように、本実施形態に係る支援装置10は、BIMにおける設計対象の仕様に関する属性情報の入力を支援する装置であって、記憶部130及び表示処理部126を備える。記憶部130は、仕様の種類を示すアイコンと、アイコンが示す仕様の種類に対応する属性情報とを対応付けて記憶する。表示処理部126は、アイコンと、設計対象の2次元モデルであってアイコンを配置可能な作業用図面とを表示させる。
【0051】
かかる構成により、ユーザは、作業用図面において、属性情報の入力対象となる部屋に対してアイコンを配置することができる。配置されたアイコンは、ユーザが入力した属性情報に対応する仕様の種類を示す。即ち、ユーザは、部屋に配置されたアイコンを視認することで、当該部屋の属性情報に関する情報を把握することができる。また、入力する属性情報が複数ある場合、ユーザは、入力する属性情報の数に応じた複数のアイコンを部屋に配置し、それぞれのアイコンを視認することが可能である。
よって、本実施形態に係る支援装置10は、設計ツールにおいて複数の属性情報に関する情報を視認可能に表示することを可能とする。
【0052】
以上、本発明の実施形態について説明した。
上述した実施形態における支援装置10が備える各部の機能一部は、支援装置10以外の装置(例えばサーバ装置)によって実現されてもよい。
【0053】
また、上述した実施形態における支援装置10が備える各部の機能の一部又は全部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0054】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0055】
10…支援装置、110…入力部、120…制御部、121…取得部、122…モデル生成部、123…検出部、124…判定部、125…データ処理部、126…表示処理部、130…記憶部、140…表示部