IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社トッパンフォトマスクの特許一覧

特許7563992反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスク
<>
  • 特許-反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスク 図1
  • 特許-反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスク 図2
  • 特許-反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスク 図3
  • 特許-反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスク 図4
  • 特許-反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスク 図5
  • 特許-反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスク 図6
  • 特許-反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスク 図7
  • 特許-反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスク 図8
  • 特許-反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスク 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスク
(51)【国際特許分類】
   G03F 1/24 20120101AFI20241001BHJP
   C23C 14/06 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
G03F1/24
C23C14/06 R
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021003105
(22)【出願日】2021-01-12
(65)【公開番号】P2022108203
(43)【公開日】2022-07-25
【審査請求日】2024-01-05
(73)【特許権者】
【識別番号】522212882
【氏名又は名称】株式会社トッパンフォトマスク
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100116012
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 徹
(72)【発明者】
【氏名】中野 秀亮
(72)【発明者】
【氏名】合田 歩美
(72)【発明者】
【氏名】市川 顯二郎
(72)【発明者】
【氏名】山形 悠斗
【審査官】田中 秀直
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-190900(JP,A)
【文献】国際公開第2017/038213(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 1/00-1/86
C23C 14/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
極端紫外線を光源としたパターン転写用の反射型フォトマスクを作製するための反射型フォトマスクブランクであって、
基板と、
前記基板上に形成された多層膜を含む反射層と、
前記反射層の上に形成された吸収層と、を有し、
前記吸収層は、インジウム(In)と窒素(N)とを合計で50原子%以上含有し、
前記吸収層におけるインジウム(In)に対する窒素(N)の原子数比(N/In)は、0.5以上1.5以下であり、
前記吸収層の層厚は、17nm以上45nm以下である
反射型フォトマスクブランク。
【請求項2】
前記吸収層は、タンタル(Ta)、プラチナ(Pt)、テルル(Te)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、チタン(Ti)、タングステン(W)、ケイ素(Si)、クロム(Cr)、ガリウム(Ga)、モリブデン(Mo)、錫(Sn)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、ホウ素(B)、フッ素(F)、酸素(O)、炭素(C)及び水素(H)からなる群から選択された1種以上の元素を更に含有する
請求項1に記載の反射型フォトマスクブランク。
【請求項3】
前記反射層と前記吸収層との間にキャッピング層を含む
請求項1又は2に記載の反射型フォトマスクブランク。
【請求項4】
極端紫外線を光源としたパターン転写用の反射型フォトマスクであって、
基板と、
前記基板上に形成された多層膜を含む反射層と、
前記反射層の上に形成された吸収パターン層と、を有し、
前記吸収パターン層は、インジウム(In)と窒素(N)とを合計で50原子%以上含有し、
前記吸収パターン層におけるインジウム(In)に対する窒素(N)の原子数比(N/In)は、0.5以上1.5以下であり、
前記吸収パターン層の層厚は、17nm以上45nm以下である
反射型フォトマスク。
【請求項5】
前記吸収パターン層は、タンタル(Ta)、プラチナ(Pt)、テルル(Te)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、チタン(Ti)、タングステン(W)、ケイ素(Si)、クロム(Cr)、ガリウム(Ga)、モリブデン(Mo)、錫(Sn)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、ホウ素(B)、フッ素(F)、酸素(O)、炭素(C)及び水素(H)からなる群から選択された1種以上の元素を更に含有する
請求項4に記載の反射型フォトマスク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外領域の光を光源としたリソグラフィで使用する反射型フォトマスク及びこれを作製するための反射型フォトマスクブランクに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造プロセスにおいては、半導体デバイスの微細化に伴い、フォトリソグラフィ技術の微細化に対する要求が高まっている。フォトリソグラフィにおける転写パターンの最小解像寸法は、露光光源の波長に大きく依存し、波長が短いほど最小解像寸法を小さくできる。このため、露光光源は、従来の波長193nmのArFエキシマレーザー光から、波長13.5nmのEUV(Extreme Ultra Violet:極端紫外線)領域の光に置き換わってきている。
【0003】
EUV領域の光は、ほとんどの物質で高い割合で吸収されるため、EUV露光用のフォトマスク(EUVマスク)としては、反射型のフォトマスクが使用される(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、ガラス基板上に、モリブデン(Mo)層及びシリコン(Si)層を交互に積層した多層反射膜からなる反射層を形成し、その上にタンタル(Ta)を主成分とする光吸収層を形成し、この光吸収層にマスクパターンを形成することで得られるEUVフォトマスクが開示されている。
【0004】
また、EUVリソグラフィは、前記のように、光の透過を利用する屈折光学系が使用できないことから、露光機の光学系部材もレンズではなく、反射型(ミラー)となる。このため、反射型フォトマスク(EUVマスク)への入射光と反射光が同軸上に設計できない問題があり、通常、EUVリソグラフィでは、光軸をEUVフォトマスクの垂直方向から6度傾けて入射し、マイナス6度の角度で反射する反射光を半導体基板に導く手法が採用されている。
【0005】
このように、EUVリソグラフィではミラーを介し光軸を傾斜することから、EUVマスクに入射するEUV光がEUVマスクのマスクパターン(パターン化された吸収層)の影をつくる、いわゆる「射影効果」が発生する可能性がある。
【0006】
現在のEUVマスクブランクでは、光吸収層として層厚60~90nmのタンタル(Ta)を主成分とした膜が用いられている。このマスクブランクを用いて作製したEUVマスクでパターン転写の露光を行った場合、EUV光の入射方向とマスクパターンの向きとの関係によっては、マスクパターンの影となるエッジ部分で、コントラストの低下を引き起こす可能性がある。これに伴い、半導体基板上の転写パターンのラインエッジラフネスの増加や、線幅が狙った寸法に形成できないなどの問題が生じ、転写性能が悪化することがある。
【0007】
そこで、光吸収層をタンタル(Ta)からEUV光に対する吸収性(消衰係数)が高い材料への変更が検討されている。しかしながら、反射型マスクブランクの光吸収層に用いられる材料によっては、EUV露光時の熱に耐えられず、形成された転写パターン(マスクパターン)を安定的に維持できなくなり、結果として転写性が悪化する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2011-176162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、極端紫外領域の波長の光を光源としたパターニング転写用の反射型フォトマスクの射影効果を抑制または軽減でき、露光時の熱耐性を十分に有する反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る反射型フォトマスクブランクは、極端紫外線を光源としたパターン転写用の反射型フォトマスクを作製するための反射型フォトマスクブランクであって、基板と、基板上に形成された多層膜を含む反射層と、反射層の上に形成された吸収層と、を有し、吸収層は、インジウム(In)と窒素(N)とを合計で50原子%以上含有し、吸収層におけるインジウム(In)に対する窒素(N)の原子数比(N/In)は、0.5以上1.5以下であり、吸収層の層厚は、17nm以上45nm以下であることを特徴とする。
【0011】
また、吸収層は、タンタル(Ta)、プラチナ(Pt)、テルル(Te)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、チタン(Ti)、タングステン(W)、ケイ素(Si)、クロム(Cr)、ガリウム(Ga)、モリブデン(Mo)、錫(Sn)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、ホウ素(B)、フッ素(F)、酸素(O)、炭素(C)及び水素(H)からなる群から選択された1種以上の元素を更に含有してもよい。
【0012】
また、反射層と吸収層との間にキャッピング層を含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の一態様に係る反射型フォトマスクは、極端紫外線を光源としたパターン転写用の反射型フォトマスクであって、基板と、基板上に形成された多層膜を含む反射層と、反射層の上に形成された吸収パターン層と、を有し、吸収パターン層は、インジウム(In)と窒素(N)とを合計で50原子%以上含有し、吸収パターン層におけるインジウム(In)に対する窒素(N)の原子数比(N/In)は、0.5以上1.5以下であり、吸収パターン層の層厚は、17nm以上45nm以下であることを特徴とする。
【0014】
また、吸収パターン層は、タンタル(Ta)、プラチナ(Pt)、テルル(Te)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、チタン(Ti)、タングステン(W)、ケイ素(Si)、クロム(Cr)、ガリウム(Ga)、モリブデン(Mo)、錫(Sn)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、ホウ素(B)、フッ素(F)、酸素(O)、炭素(C)及び水素(H)からなる群から選択された1種以上の元素を更に含有してもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の一態様によれば、極端紫外領域の波長の光を光源としたパターニングにおいて半導体基板への転写性能が向上し、且つ露光時の熱耐性を有する反射型フォトマスクが期待できる。つまり、本発明の一態様に係る反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスクであれば、極端紫外領域の波長の光を光源としたパターニング転写用の反射型フォトマスクの射影効果を抑制または軽減し、且つEUV光照射にも十分に耐性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施形態に係る反射型フォトマスクブランクの構造を示す概略断面図である。
図2】実施形態に係る反射型フォトマスクの構造を示す概略断面図である。
図3】EUV光の波長における各種元素の光学定数を示すグラフである。
図4】実施例に係る反射型フォトマスクブランクの構造を示す概略断面図である。
図5】実施例に係る反射型フォトマスクの製造工程を示す概略断面図である。
図6】実施例に係る反射型フォトマスクの製造工程を示す概略断面図である。
図7】実施例に係る反射型フォトマスクの製造工程を示す概略断面図である。
図8】実施例に係る反射型フォトマスクの製造工程を示す概略断面図である。
図9】吸収層のマスクパターンの形状を示す概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明するが、本発明は以下に示す実施形態に限定されない。以下に示す実施形態では、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がなされているが、この限定は本発明の必須要件ではない。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係る反射型フォトマスクブランク10の構造を示す概略断面図である。また、図2は、本発明の実施形態に係る反射型フォトマスク20の構造を示す概略断面図である。ここで、図2に示す本発明の実施形態に係る反射型フォトマスク20は、図1に示す本発明の実施形態に係る反射型フォトマスクブランク10の吸収層4をパターニングして形成したものである。
【0019】
(全体構造)
図1に示すように、本発明の実施形態に係る反射型フォトマスクブランク10は、基板1と、基板1上に形成された反射層2と、反射層2の上に形成されたキャッピング層3と、キャッピング層3の上に形成された吸収層4と、を備えている。
【0020】
(基板)
本発明の実施形態に係る基板1には、例えば、平坦なSi基板や合成石英基板等を用いることができる。また、基板1には、チタンを添加した低熱膨張ガラスを用いることができるが、熱膨張率の小さい材料であれば、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0021】
(反射層)
本発明の実施形態に係る反射層2は、露光光であるEUV光(極端紫外光)を反射するものであればよく、EUV光に対する屈折率の大きく異なる材料の組み合わせによる多層反射膜であってもよい。多層反射膜を含む反射層2は、例えば、Mo(モリブデン)とSi(シリコン)、またはMo(モリブデン)とBe(ベリリウム)といった組み合わせの層を40周期程度繰り返し積層することにより形成したものであってもよい。
【0022】
(キャッピング層)
本発明の実施形態に係るキャッピング層3は、吸収層4に転写パターン(マスクパターン)を形成する際に行われるドライエッチングに対して耐性を有する材質で形成されており、吸収層4をエッチングする際に、反射層2へのダメージを防ぐエッチングストッパとして機能するものである。キャッピング層3は、例えば、Ru(ルテニウム)で形成されている。ここで、反射層2の材質やエッチング条件により、キャッピング層3は形成されていなくてもかまわない。また、図示しないが、基板1の反射層2を形成していない面に裏面導電膜を形成することができる。裏面導電膜は、反射型フォトマスク20を露光機に設置するときに静電チャックの原理を利用して固定するための膜である。
【0023】
(吸収層)
図2に示すように、反射型フォトマスクブランク10の吸収層4の一部を除去することにより、即ち吸収層4をパターニングすることにより、反射型フォトマスク20の吸収パターン(吸収パターン層)41が形成される。EUVリソグラフィにおいて、EUV光は斜めに入射し、反射層2で反射されるが、吸収パターン41が光路の妨げとなる射影効果により、ウェハ(半導体基板)上への転写性能が悪化することがある。この転写性能の悪化は、EUV光を吸収する吸収層4の厚さを薄くすることで低減される。吸収層4の厚さを薄くするためには、従来の材料よりEUV光に対する吸収性の高い材料、つまり波長13.5nmに対する消衰係数kの高い材料を適用することが好ましい。
【0024】
図3は、各金属材料のEUV光の波長13.5nmに対する光学定数を示すグラフである。図3の横軸は屈折率nを表し、縦軸は消衰係数kを示している。従来の吸収層4の主材料であるタンタル(Ta)の消衰係数kは0.041である。それより大きい消衰係数kを有する化合物材料であれば、従来に比べて吸収層4の厚さを薄くすることが可能である。消衰係数kが0.06以上であれば、吸収層4の厚さを十分に薄くすることが可能であり、射影効果を低減できる。
【0025】
上記のような光学定数(nk値)を満たす材料としては、図3に示すように、例えば、銀(Ag)、プラチナ(Pt)、インジウム(In)、コバルト(Co)、錫(Sn)、ニッケル(Ni)、テルル(Te)がある。しかしながら、これらの金属材料は、元素のハロゲン化物の揮発性が低くドライエッチング性が悪いという問題を有している。このため、これらの金属材料で形成された吸収層を備える反射型フォトマスクブランクを作製したとしても、この吸収層に吸収層パターンをパターニングできず、その結果、この反射型フォトマスクブランクを反射型フォトマスクに加工が出来ないという問題が生じる。あるいは、これらの金属材料の融点が低いために反射型フォトマスク作製時やEUV露光時の熱に耐えられず、実用性に乏しい反射型フォトマスクとなってしまうという問題が生じる。
【0026】
上述の欠点を回避するため、本発明の反射型フォトマスクブランクおよび反射型フォトマスクの吸収層は、インジウムの窒化物であるInNを有している。In単体では、融点が157℃付近であり、反射型フォトマスク作製時やEUV露光時の熱の温度よりも低く、熱的安定性に問題がある。一方、酸化物InO膜の融点は、800℃以上で十分に高いが、窒化物にすることによって1100℃以上にできる。これにより、InN膜は、反射型フォトマスク作製時やEUV露光時の熱に充分な耐性を持つ。
【0027】
また、InN膜は、化学的に安定している一方で、塩素系ガスを用いたドライエッチングが可能であるため、反射型フォトマスクブランクを反射型フォトマスクに加工することが出来る。これは、Inと塩素(Cl)の化合物であるInCl3の揮発性が、図3に示すIn以外の高吸収材料と比較して高いためである。
【0028】
吸収層4を形成するためのインジウム(In)及び窒素(N)を含む材料は、インジウム(In)に対する窒素(N)の原子数比(N/In)が0.5以上1.5以下であることが好ましい。吸収層4を構成する材料中のインジウム(In)と窒素(N)との原子数比が0.5以上であることで、十分な耐熱性を付与することができる。
なお、インジウム(In)に対する窒素(N)の原子数比が1.5を超えた膜は成膜することができないことが確認できたので、これを上限とした。また、原子数比(N/In)は、1.0のときに化学量論的に安定となるため、0.7以上1.2以下の範囲内がより好ましく、0.8以上1.0以下の範囲内がさらに好ましい。
【0029】
また、吸収層4を構成する材料は、インジウム(In)及び窒素(N)を合計で50原子%以上含有することが好ましい。これは、吸収層4にインジウム(In)と窒素(N)以外の成分が含まれていると、EUV光吸収性と熱耐性が共に低下する可能性があるものの、インジウム(In)と窒素(N)以外の成分が50原子%未満であれば、EUV光吸収性と熱耐性の低下はごく僅かであり、EUVマスクの吸収層4としての性能の低下はほとんどないためである。
【0030】
インジウム(In)と窒素(N)以外の材料として、例えば、Ta、Pt、Te、Zr、Hf、Ti、W、Si、Cr、Ga、Mo、Sn、Pd、Ni、B、F、O、C、やHが混合されていてもよい。つまり、吸収層4は、インジウム(In)と窒素(N)以外に、Ta、Pt、Te、Zr、Hf、Ti、W、Si、Cr、Ga、Mo、Sn、Pd、Ni、B、F、O、C、及びHからなる群から選択された1種以上の元素をさらに含有していてもよい。
【0031】
例えば、吸収層4にTa、Pt、Te、Sn、Pd、Niを混合することで、EUV光に対する高吸収性を確保しながら、膜(吸収層4)に導電性を付与することが可能となる。このため、波長190~260nmのDUV(Deep Ultra Violet)光を用いたマスクパターン検査において、検査性を高くすることが可能となる。あるいは、吸収層4にGaやHf、Zr、Mo、Cr、Fを混合した場合、膜質をよりアモルファスにすることが可能となる。このため、ドライエッチング後の吸収層パターン(マスクパターン)のラフネスや面内寸法均一性、あるいは転写像の面内均一性を向上させることが可能となる。また、吸収層4にTi、W、Siを混合した場合、洗浄への耐性を高めることが可能となる。
【0032】
また、吸収層4及び吸収パターン層41における、Ta、Pt、Te、Zr、Hf、Ti、W、Si、Cr、Ga、Mo、Sn、Pd、Ni、B、F、O、C及びHからなる群から選択された1種以上の元素の含有量は、吸収層4を構成する合計原子数、或いは吸収パターン層41を構成する合計原子数に対して、5原子%以上35原子%以下の範囲内がより好ましく、10原子%以上30原子%以下の範囲内がさらに好ましい。
【0033】
なお、図1及び図2には単層の吸収層4を示したが、本発明の実施形態に係る吸収層4はこれに限定されるものではない。本発明の実施形態に係る吸収層4は、例えば、1層以上の吸収層、即ち複層の吸収層であってもよい。
【0034】
従来のEUV反射型フォトマスクの吸収層4には、上述のようにTaを主成分とする化合物材料が適用されてきた。この場合、吸収層4と反射層2との光強度のコントラストを表す指標である光学濃度OD(式1)で1以上を得るには、吸収層4の膜厚は40nm以上必要であり、ODで2以上を得るには、吸収層4の膜厚は70nm以上必要であった。Taの消衰係数kは0.041だが、消衰係数kが0.06以上のインジウム(In)と窒素(N)とを含む化合物材料を吸収層4に適用することで、ベールの法則より、少なくともODが1以上であれば吸収層4の膜厚を17nmまで薄膜化することが可能であり、ODが2以上であれば吸収層4の膜厚を45nm以下にすることが可能である。ただし、吸収層4の膜厚が45nmを超えると、従来のTaを主成分とした化合物材料で形成された膜厚60nmの吸収層4と射影効果が同程度となってしまう。
OD=-log(Ra/Rm) ・・・(式1)
【0035】
そのため、本発明の実施形態に係る吸収層4の膜厚は、17nm以上45nm以下であることが好ましい。つまり、吸収層4の膜厚が17nm以上45nm以下の範囲内であると、Taを主成分とした化合物材料で形成された従来の吸収層4に比べて、射影効果を十分に低減することができ、転写性能が向上する。なお、光学濃度(OD:Optical Density)値は、吸収層4と反射層2のコントラストであり、OD値が1未満の場合には、十分なコントラストを得ることができず、転写性能が低下する傾向がある。
また、上述した「主成分」とは、吸収層全体の原子数に対して50原子%以上含んでいる成分をいう。
【0036】
以下、本発明に係る反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスクの実施例について説明する。
【0037】
[実施例1]
まず、反射型フォトマスクブランク10の作製方法について、図4を用いて説明する。
実施例1では、まず、図4に示すように、低熱膨張特性を有する合成石英の基板11を用意した。続いて、用意した基板11上に、シリコン(Si)とモリブデン(Mo)とを一対とする積層膜が40枚積層されて形成された反射層12を成膜した。また、反射層12の層厚は280nmとした。続いて、形成した反射層12上に、中間膜として、キャッピング層13を成膜した。キャッピング層13の材料としては、ルテニウム(Ru)を採用した。また、キャッピング層13の層厚は3.5nmとした。
【0038】
続いて、キャッピング層13上に、インジウム(In)と窒素(N)とを合計で100原子%含む吸収層14を成膜した。ここで、XPS(X線光電子分光法)で測定した結果、吸収層14のインジウム(In)と窒素(N)との原子数比率(N/In)は1.0(=1:1)であった。また、XRD(X線回析装置)で測定した結果、吸収層14の結晶性は、僅かに結晶性が見られるが、アモルファスであった。また、吸収層14の層厚は33nmとした。続いて、基板11の反射層12が形成されている面と反対側の面に、窒化クロム(CrN)で裏面導電膜15を成膜した。裏面導電膜15の層厚は、100nmとした。
【0039】
以上の手順で、実施例1の反射型フォトマスクブランク100を作製した。
なお、基板11上への各膜(反射層12、キャッピング層13、吸収層14)の成膜(各層の形成)は、多元スパッタリング装置を用いて行った。各膜の層厚は、スパッタリング時間で制御した。吸収層14は、反応性スパッタリング法により、スパッタリング中にチャンバーに導入する酸素の量を制御することで、N/In比が1.0になるように成膜した。
【0040】
次に、反射型フォトマスク200の作製方法について、図5図8を用いて説明する。
図5に示すように、まず、反射型フォトマスクブランク100の吸収層14上に、ポジ型化学増幅型レジスト(SEBP9012:信越化学社製)をスピンコートで塗布した。ポジ型化学増幅型レジストの層厚は120nmとした。続いて、塗布したポジ型化学増幅型レジストを、110℃で10分ベークして、レジスト膜16を形成した。続いて、レジスト膜16に、電子線描画機(JBX3030:日本電子社製)を用いて、所定のパターンを描画した。続いて、110℃、10分のプリベーク処理を行った後、スプレー現像機(SFG3000:シグマメルテック社製)を用いて現像処理を行った。これにより、図6に示すようにレジストパターン16aを形成した。
【0041】
続いて、レジストパターン16aをエッチングマスクとして、塩素系ガスを主体としたドライエッチングにより、吸収層14にマスクパターンのパターニングを行った。これにより、図7に示すように、吸収層14に吸収パターン(吸収パターン層)141を形成した。続いて、レジストパターン16aを剥離して、図8に示すように、実施例1の反射型フォトマスク200を作製した。
【0042】
本実施例において、吸収層14に形成した吸収パターン141は、転写評価用の反射型フォトマスク200上で、線幅64nmLS(ラインアンドスペース)パターン、AFMを用いた吸収層の膜厚測定用の線幅200nmLSパターン、EUV反射率測定用の4mm角の吸収層除去部を含んでいる。本実施例では、EUV照射による射影効果の影響が見えやすくなるように、線幅64nmLSパターンを、図9に示すように、x方向とy方向それぞれに設計した。
なお、吸収層14の層厚は、透過電子顕微鏡によって測定した。また、以下の実施例2~5及び比較例1~7においても同様に測定した。
【0043】
[実施例2]
実施例2では、吸収層14として、インジウム(In)と窒素(N)との原子数比率(N/In)が1.0となり、インジウム(In)と窒素(N)との合計含有量が吸収層14全体の70原子%、残りの30原子%がGaとなる層を成膜した。また、吸収層14の層厚を33nmとした。それ以外は、実施例1と同様に、実施例2の反射型フォトマスクブランク100及び反射型フォトマスク200を作製した。
【0044】
[実施例3]
実施例3では、吸収層14として、インジウム(In)と窒素(N)との原子数比率(N/In)が1.0となり、インジウム(In)と窒素(N)との合計含有量が吸収層14全体の70原子%、残りの30原子%がTaとなる層を成膜した。また、吸収層14の層厚を33nmとした。それ以外は、実施例1と同様に、実施例3の反射型フォトマスクブランク100及び反射型フォトマスク200を作製した。
【0045】
[実施例4]
実施例4では、吸収層14として、インジウム(In)と窒素(N)との原子数比率(N/In)が0.5となり、インジウム(In)と窒素(N)との合計含有量が吸収層14全体の100原子%となる層を成膜した。また、吸収層14の層厚を33nmとした。それ以外は、実施例1と同様に、実施例4の反射型フォトマスクブランク100及び反射型フォトマスク200を作製した。
【0046】
[実施例5]
実施例5では、吸収層14として、インジウム(In)と窒素(N)との原子数比率(N/In)が1.5となり、インジウム(In)と窒素(N)との合計含有量が吸収層14全体の100原子%となる層を成膜した。また、吸収層14の層厚を33nmとした。それ以外は、実施例1と同様に、実施例5の反射型フォトマスクブランク100及び反射型フォトマスク200を作製した。
【0047】
[比較例1]
比較例1では、吸収層14として、インジウム(In)と窒素(N)との原子数比率(N/In)が0となり、インジウム(In)の含有量が吸収層14全体の100原子%となる層を成膜した。また、吸収層14の層厚を33nmとした。それ以外は、実施例1と同様に、比較例1の反射型フォトマスクブランク100及び反射型フォトマスク200を作製した。
【0048】
[比較例2]
比較例2では、吸収層14として、インジウム(In)と窒素(N)との原子数比率(N/In)が1.0となり、インジウム(In)と窒素(N)との合計含有量が吸収層14全体の100原子%となる層を成膜した。また、吸収層14の層厚を50nmとした。それ以外は、実施例1と同様に、比較例2の反射型フォトマスクブランク100及び反射型フォトマスク200を作製した。
【0049】
[比較例3]
比較例3では、吸収層14として、インジウム(In)と窒素(N)との原子数比率(N/In)が1.0となり、インジウム(In)と窒素(N)との合計含有量が吸収層14全体の30原子%、残りの70原子%がTeとなる層を成膜した。また、吸収層14の層厚を26nmとした。それ以外は、実施例1と同様に、比較例3の反射型フォトマスクブランク100及び反射型フォトマスク200を作製した。
【0050】
[比較例4]
比較例4では、吸収層14として、インジウム(In)と窒素(N)との原子数比率(N/In)が1.0となり、インジウム(In)と窒素(N)との合計含有量が吸収層14全体の45原子%、残りの55原子%がTeとなる層を成膜した。また、吸収層14の層厚を26nmとした。それ以外は、実施例1と同様に、比較例4の反射型フォトマスクブランク100及び反射型フォトマスク200を作製した。
【0051】
[比較例5]
比較例4では、吸収層14として、インジウム(In)と窒素(N)との原子数比率(N/In)が0.4となり、インジウム(In)と窒素(N)との合計含有量が吸収層14全体の100原子%となる層を成膜した。また、吸収層14の層厚を33nmとした。それ以外は、実施例1と同様に、比較例5の反射型フォトマスクブランク100及び反射型フォトマスク200を作製した。
【0052】
[比較例6]
比較例6では、吸収層14として、インジウム(In)と窒素(N)との原子数比率(N/In)が1.0となり、インジウム(In)と窒素(N)との合計含有量が吸収層14全体の100原子%となる層を成膜した。また、吸収層14の層厚を15nmとした。それ以外は、実施例1と同様に、比較例6の反射型フォトマスクブランク100及び反射型フォトマスク200を作製した。
【0053】
[比較例7]
比較例7では、吸収層14として、インジウム(In)と窒素(N)との原子数比率(N/In)が1.0となり、インジウム(In)と窒素(N)との合計含有量が吸収層14全体の100原子%となる層を成膜した。また、吸収層14の層厚を47nmとした。それ以外は、実施例1と同様に、比較例7の反射型フォトマスクブランク100及び反射型フォトマスク200を作製した。
【0054】
[既存]
上述の実施例1~5及び比較例1~7とは別に、従来のタンタル(Ta)系吸収層を有する反射型フォトマスクブランク、及び反射型フォトマスク(以下「既存Ta系マスク」とも呼ぶ)も作製した。反射型フォトマスクブランクは、実施例1~5及び比較例1~7と同様に、低熱膨張特性を有する合成石英の基板上に、モリブデン(Mo)層とシリコン(Si)層とが繰り返し積層されてなる反射層(繰り返し回数40)と、層厚3.5nmのルテニウム(Ru)からなるキャッピング層13と、吸収層14とを有する。ただし、吸収層14は、層厚58nmのTaN上に層厚2nmのTaOを成膜したものとした。また、反射型フォトマスク(既存Ta系マスク)は、実施例1~5及び比較例1~7と同様に、この反射型フォトマスクの吸収層14にマスクパターンをパターニングを行ったものとした。
【0055】
以下、本実施例で評価した評価項目について説明する。
(ウェハ露光評価)
EUV露光装置(NXE3300B:ASML社製)を用いて、EUVポジ型化学増幅型レジストを塗布した半導体基板上に、実施例1~5及び比較例1~7の反射型フォトマスク200のマスクパターンを転写露光した。露光量は、図9に示したx方向LSパターンが設計通りに転写するように調節した。そして、電子線寸法測定機により転写されたレジストパターンの観察及び線幅測定を実施し、実施例1~5及び比較例1~7での反射型フォトマスク200で、HVバイアス値がどのように変化するかを、シミュレーションによって比較した。
【0056】
HVバイアス値は、マスクパターンの向きに依存した転写パターンの線幅差、つまり、水平(Horizontal:H)方向の線幅と垂直(Vertical:V)方向の線幅との差のことである。H方向の線幅は、入射光と反射光が作る面(以下、「入射面」と称する場合がある)に直交する線状パターンの線幅を示し、V方向の線幅は、入射面に平行な線状パターンの線幅を示している。つまり、H方向の線幅は、入射面に平行な方向の長さであり、V方向の線幅は、入射面に直交する方向の長さである。
【0057】
(熱耐性)
EUV露光装置(NXE3300B:ASML社製)を用いた露光前後に、反射型フォトマスク200の吸収パターン層141の層厚と反射率Raを測定し、EUV露光前後で、吸収パターン層141の膜減りと反射率Raの変化がないかを確認した。吸収パターン層141の膜減りと反射率Raの変化とが確認されなかった場合に、「熱耐性」の欄に「〇」を記し、膜減りと反射率Raの変化とが確認された場合に、長期的な使用が困難なため「熱耐性」の欄に「×」を記した。
【0058】
表1は、実施例1~5、比較例1~7及び既存Ta系マスクのHVバイアス及び熱耐性を示す表である。
【表1】
表1において、各実施例及び各比較例のHVバイアスの比較を示す。表1によれば、既存Ta系マスクを用いたEUV光による半導体基板への転写露光の結果、y方向のパターン寸法は20nmでHVバイアス値8.65nmであった。これに対し、実施例1の反射型フォトマスク200のHVバイアスは5.13nmとなり、実施例2の反射型フォトマスク200のHVバイアスは4.17nmとなり、実施例3の反射型フォトマスク200のHVバイアスは4.61nmとなり、実施例4の反射型フォトマスク200のHVバイアスは5.13nmとなり、実施例5の反射型フォトマスク200のHVバイアスは5.13nmとなった。また、比較例3の反射型フォトマスク200のHVバイアスは5.01nmとなり、比較例4の反射型フォトマスク200のHVバイアスは5.25nmとなり、比較例5の反射型フォトマスク200のHVバイアスは5.13nmとなった。それゆえ既存Ta系マスクと比較して、射影効果を抑制または軽減できることが確認できた。なお、比較例6の反射型フォトマスク200の転写パターンはコントラスト不足によりラフネスが大きくなり、比較例1及び比較例2及び比較例7の反射型フォトマスク200の転写パターンは解像しなかったため、HVバイアスの評価を行えなかった。
【0059】
表1において、各実施例及び各比較例の熱耐性の比較を示す。表1では、既存Ta系マスクを用いた場合には、膜減りと反射率Raの変化はほとんど確認されなかった。同様に、実施例1~5及び比較例2及び比較例6及び比較例7の反射型フォトマスク200を用いた場合にも、膜減りと反射率Raの変化はほとんど確認されなかった。そのため、表1では、「既存」「実施例1」「実施例2」「実施例3」「実施例4」「実施例5」「比較例2」「比較例6」「比較例7」の「熱耐性」の欄には「○」「◎」を記した。それゆえ、既存Ta系マスク以上の熱耐性を有することが確認できた。特に、実施例5の反射型フォトマスク200は、膜減りと反射率Raの変化が確認できないため、「◎」となった。これに対し、比較例1及び比較例3~5の反射型フォトマスク200を用いた場合には、膜減りと反射率Raの変化が確認された。そのため、「比較例1」「比較例3」「比較例4」「比較例5」の「熱耐性」の欄には「×」を記した。
【0060】
表1において、HVバイアスと熱耐性の総合的評価を示す。表1では、HVバイアス値が既存Ta系マスクのHVバイアス値(8.65)よりも低く、且つ熱耐性の欄が「○」又は「◎」である場合に、「判定」の欄に「○」を記した。また、HVバイアス値が既存マスクのHVバイアス値(8.65)よりも大きい場合、又は熱耐性の欄が「×」である場合に、「判定」の欄に「×」を記した。そのため、表1では、「実施例1」「実施例2」「実施例3」「実施例4」「実施例5」の「判定」の欄には、「○」を記した。これに対し、「比較例1」「比較例2」「比較例3」「比較例4」「比較例5」「比較例6」「比較例7」の「判定」の欄には、「×」を記した。なお、「既存」はHVバイアス値が8.65であるため、「判定」の欄に「△」を記した。
【0061】
これにより、吸収パターン層141がインジウム(In)と窒素(N)とを合計で50原子%以上含有し、吸収パターン層141におけるインジウム(In)に対する窒素(N)の原子数比(N/In)が0.5以上1.5以下であり、吸収パターン層141の層厚が17nm以上45nm以下である反射型フォトマスク200であれば、光学濃度OD値、熱耐性が共に良好であり、射影効果を低減でき、長寿命であり且つ転写性能が高くなるという結果となった。即ち、より転写性能に優れた反射型フォトマスク200を得られることが確認できた。換言すると、上記実施形態に係る反射型フォトマスクブランク100を用いることで、極端紫外領域の波長の光を光源としたパターニング転写用の反射型フォトマスクの射影効果を抑制または軽減でき、露光時の熱耐性を十分に有する反射型フォトマスク200を作製できることが確認できた、と言える。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明に係る反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスクは、半導体集積回路などの製造工程において、EUV露光によって微細なパターンを形成するために好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0063】
1…基板、2…反射層、3…キャッピング層、4…吸収層、41…吸収パターン(吸収パターン層)、10…反射型フォトマスクブランク、20…反射型フォトマスク、11…基板、12…反射層、13…キャッピング層、14…吸収層、141…吸収パターン(吸収パターン層)、15…裏面導電膜、16…レジスト膜、16a…レジストパターン、100…反射型フォトマスクブランク、200…反射型フォトマスク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9