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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】遊技場用システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20241001BHJP
【FI】
A63F7/02 329
A63F7/02 354
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021069687
(22)【出願日】2021-04-16
(65)【公開番号】P2022164287
(43)【公開日】2022-10-27
【審査請求日】2024-01-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】浅田 稜平
(72)【発明者】
【氏名】神門 徹也
(72)【発明者】
【氏名】金井 崇矩
【審査官】温井 脩市
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-024716(JP,A)
【文献】特開2009-291360(JP,A)
【文献】特開2012-208888(JP,A)
【文献】特開平07-098786(JP,A)
【文献】特開2020-065786(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者が遊技により獲得した遊技価値の大きさを示す遊技価値情報に基づいて、景品を交換するための交換処理を交換操作に応じて実行可能であり、当該交換処理によって交換対象となる予め設定された特定の景品に対応する交換価値情報を、前記遊技価値情報から除いた余り分価値情報が生じた場合に、当該余り分価値情報に基づいて交換可能な景品に関する余り分情報を第1記録媒体に示して当該第1記録媒体を発行する景品交換装置が設けられる遊技場用システムにおいて、
前記余り分情報として、交換可能な景品名を示す名称情報、及びその個数を示す個数情報を設定する第1設定と、当該個数情報を示さずに名称情報を設定する第2設定とを選択的に設定可能な設定手段を備える遊技場用システム。
【請求項2】
前記設定手段は、前記第1設定と前記第2設定とを、景品単位で選択的に設定可能である請求項1に記載した遊技場用システム。
【請求項3】
遊技者が遊技により獲得した遊技価値の大きさを示す遊技価値情報に基づいて、景品を交換するための交換処理を交換操作に応じて実行可能であり、当該交換処理によって交換対象となる予め設定された特定の景品に対応する交換価値情報を、前記遊技価値情報から除いた余り分価値情報が生じた場合に、当該余り分価値情報に基づいて交換可能な景品名を示す名称情報、及びその個数を示す個数情報が含まれる余り分情報を第1記録媒体に示して当該第1記録媒体を発行する景品交換装置が設けられる遊技場用システムにおいて、
前記個数情報における単位表示を、景品単位で変更可能な設定手段を備える遊技場用システム。
【請求項4】
前記名称情報及び個数情報は、文字情報を含み、
前記設定手段は、前記名称情報及び個数情報のうち少なくとも何れか一方に含まれる文字情報のフォントサイズを、景品単位で設定可能である請求項1から3の何れか一項に記載した遊技場用システム。
【請求項5】
遊技価値の付与を受けるための入金残高を示す入金残高情報と、前記遊技価値情報とを関連付け可能な第2記録媒体が遊技者に対して発行され、前記入金残高情報に基づき遊技価値を付与する付与処理と前記第2記録媒体を発行する発行処理とを実行可能な遊技機装置と、
前記交換処理を遊技者による交換操作に応じて実行可能な景品交換装置と、
当該交換処理で交換対象となった景品を遊技者に対して払い出す景品払出処理を実行可能であり、その払出対象として、前記交換処理の対象になり得る全ての景品は含まない一方、少なくとも一部の前記特定の景品は含む景品払出装置と、を備える請求項1から4の何れか一項に記載した遊技場用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場では、遊技者が獲得した遊技価値を対価とした景品交換を可能としているが、例えば特許文献1のように景品交換した景品名やその個数を示すレシートのような記録媒体を発行するサービスを行う遊技場も見受けられる。このような記録媒体は、景品交換後の余り分の遊技価値である所謂余り玉を対価とした景品を遊技者が持ち帰るような所謂バイキング形式を採用した場合に、その持ち帰りの対象となる景品名を示すことで好適に利用可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-198760号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、バイキング形式を採用する場合、余り玉の大小に応じて景品をグループ分けし、余り玉に応じたグループを指定して当該グループの中から景品を選択する方法、グループを指定することなく余り玉に見合うように景品を選択する方法、或いは景品を指定する方法といったように多様な交換方法も想定することができるが、単純に景品名と個数とを固定的に示すだけでは今一歩、対応することが難しかった。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、その目的は、多様な交換方法やニーズに応じて適切な景品の情報を示す記録媒体を発行可能な遊技場用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載した遊技場用システムによれば、交換価値情報を遊技価値情報から除いた余り分価値情報が生じ、当該余り分価値情報に基づいて交換可能な景品に関する余り分情報を第1記録媒体に示して当該第1記録媒体を発行する場合に、余り分情報として、交換可能な景品名を示す名称情報、及びその個数を示す個数情報を設定する第1設定と、当該個数情報を示さずに名称情報を設定する第2設定とを選択的に設定可能としたので、多様な交換方法やニーズに応じて適切な景品の情報を示す記録媒体を発行可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一実施形態における遊技場用システムの全体構成を概略的に示す図
図2】景品交換カウンタの斜視図
図3】端玉バイキングレシートを示す図(その1)
図4】端玉バイキングレシートを示す図(その2)
図5】精算機の機能ブロック図
図6】POS端末の斜視図
図7】POS端末の機能ブロック図
図8】会員カードの運用処理における精算機の画面を示す図(その1)
図9】会員カードの運用処理における精算機の画面を示す図(その2)
図10】会員カードの運用処理における精算機の画面を示す図(その3)
図11】会員カードの運用処理における精算機の画面を示す図(その4)
図12】会員カードの運用処理におけるPOS端末の画面を示す図(その1)
図13】会員カードの運用処理におけるPOS端末の画面を示す図(その2)
図14】会員カードの運用処理におけるPOS端末の画面を示す図(その3)
図15】会員カードの運用処理における画面遷移を示す図
図16】一般カードの運用処理における精算機の画面を示す図(その1)
図17】一般カードの運用処理における精算機の画面を示す図(その2)
図18】一般カードの運用処理における精算機の画面を示す図(その3)
図19】一般カードの運用処理におけるPOS端末の画面を示す図(その1)
図20】一般カードの運用処理におけるPOS端末の画面を示す図(その2)
図21】一般カードの運用処理におけるPOS端末の画面を示す図(その3)
図22】一般カードの運用処理におけるPOS端末の画面を示す図(その4)
図23】一般カードの運用処理におけるPOS端末の画面を示す図(その5)
図24】一般カードの運用処理におけるPOS端末の画面を示す図(その6)
図25】一般カードの運用処理におけるPOS端末の画面を示す図(その7)
図26】一般カードの運用処理におけるPOS端末の画面を示す図(その8)
図27】一般カードの運用処理におけるPOS端末の画面を示す図(その9)
図28】一般カードの運用処理におけるPOS端末の画面を示す図(その10)
図29】一般カードの運用処理におけるPOS端末の画面を示す図(その11)
図30】一般カードの運用処理における画面遷移を示す図(その1)
図31】一般カードの運用処理における画面遷移を示す図(その2)
図32】会員カードの運用処理におけるPOS端末の画面を示す図(その4)
図33】会員カードの運用処理におけるPOS端末の画面を示す図(その5)
図34】レシート仕様変更画面を示す図
図35】端玉バイキングレシートを示す図(その3)
図36】端玉バイキングレシートを示す図(その4)
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、遊技場用システムの全体構成を概略的に示している。遊技場内には多数の遊技機1が設置されており、各遊技機1に対応して遊技機装置2及び情報表示装置3が設置されている。遊技機1、遊技機装置2及び情報表示装置3は、2台ずつ中継装置4と接続されている。中継装置4は、LAN5を介して管理装置6(設定手段に相当する)と接続されている。管理装置6は、遊技機側(遊技機1、遊技機装置2等)から送信される遊技信号を受信して遊技機毎の遊技データを管理すると共に、会員登録されている会員毎の個人データも管理する。
【0009】
遊技場内には、POS端末、島端計数機、精算機(何れも図示せず)等も設置されており、これらPOS端末、島端計数機、精算機等もLAN5を介して管理装置6と接続されている。尚、図1では図示を省略したが、実際には例えば数百台の遊技機1が管理装置6の管理対象となっている。管理装置6は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、遊技場の管理者が操作するキーボード7、モニタ8及びプリンタ(図示せず)等が接続されている。管理装置6は、遊技場内に設置されている遊技機1、遊技機装置2等の稼動状況を管理する。
【0010】
遊技者が遊技場で使用するカードとしては、会員カード61(第2記録媒体に相当する)と、一般カード62(第2記録媒体に相当する)とがある(図3参照)。会員カード61は、予め設定されている有効期限(例えば3年間)まで有効なカードであり、予め会員登録した遊技者に対して発行される。会員カード61に対応する貯玉は、管理装置6の会員口座に貸単価毎に記憶される。会員カード61に内蔵されたICチップ61aには、当該カードを特定可能な会員IDが記録されると共に、遊技機装置2に入金された入金残高を特定可能な入金残高情報が記録される(関連付けられる)。会員カード61に対応する貯玉(遊技価値に相当する)は、管理装置6の会員口座に貸単価毎に記憶されている貯玉を特定可能な貯玉情報(遊技価値情報に相当する)が当該会員口座から読み出されることで会員カード61に対応付けられる(関連付けられる)。
【0011】
一般カード62は、当日限り有効なカードであり、不特定多数の遊技者に対して発行される。一般カード62に内蔵されたICチップ62aには、当該カードを特定可能な一般IDが記録される(関連付けられる)と共に、遊技機装置2に入金された入金残高を特定可能な入金残高情報、当日中に遊技者が遊技により獲得した持玉(遊技価値に相当する)を特定可能な持玉情報(遊技価値情報に相当する)が貸単価毎に記録される(関連付けられる)。
【0012】
遊技機1は、盤面9に玉を発射する発射装置を構成する操作ハンドル10、上部受皿11、下部受皿12を有すると共に、盤面9に、液晶表示部13、普図入賞口14、第1始動口15、第2始動口16、大入賞口17等を有する。
【0013】
遊技機1は、以下に示す動作を行う。
(1)第1始動口15は入賞率が変動しない入賞口(所謂ヘソ入賞口)であり、第2始動口16は入賞率が変動する入賞口(所謂電チュー)である。
(2)第1始動口15又は第2始動口16への入賞(始動入賞)に応じて大当り抽選を行い、抽選結果を液晶表示部13において行う図柄変動にて報知し、その変動結果に応じて大当りとなる。
(3)図柄変動中に始動入賞した場合には所定の保留上限値(例えば各4つ)まで図柄変動を累積的に保留し、図柄変動終了後に保留している図柄変動を開始する。尚、保留している図柄変動数(保留数)が上限値である状態で始動入賞した場合、図柄変動は保留されない。
【0014】
(4)大当り抽選の当選確率(大当り確率)は1/200で、大当りがその後確変状態(確変)となる大当り(確変大当り)となる割合である確変率はヘソ入賞では50%であるのに対して電チューでは70%である。大当りが発生すると振分けられたラウンド(R)分だけ大入賞口17を開放する。ここで、Rはヘソ入賞では全てが4Rに振分けられる一方、電チューでは10Rに50%、4Rに50%振分けられる。尚、1Rの上限入賞数は10個、上限開放時間は30秒であり、上限入賞数又は上限開放時間の何れかが満たされた場合に1Rを終了する。
【0015】
(5)確変中は大当り確率が1/50に向上すると共に、第1始動口15及び第2始動口16への入賞率が高くなる時短状態(時短)になる複合時短となり、大当り発生まで継続する。一方で、確変とならない通常大当りが発生した場合、100回の図柄変動が行われるまで継続する確変ではない時短(単独時短)となり、大当りが発生しなければ通常状態に戻る。
【0016】
(6)第2始動口16は普図入賞口14への入賞に応じて変動する普通図柄(普図)が当りとなった場合に入賞率の高い開放状態となる。この場合、普図1回の変動時間は通常状態では30秒であり時短状態では3秒となる。又、開放時間は通常状態では0.3秒であり時短状態では5秒となる。即ち、時短状態では通常状態と比較して普図変動時間が短くなる一方、開放時間は長くなることで第2始動口16の入賞率が高くなる。
【0017】
このような遊技機以外に、所謂ST機のような所謂回数切りの確変を採用した遊技機、所謂天井時短を発生可能な遊技機、或いは大当り確率が複数設けられ、設定により変更可能な遊技機といった例示した遊技機以外の遊技機を管理対象としても良い。
【0018】
遊技機1及び当該遊技機1に付設された周辺機器は、遊技者による玉の打込みや第1始動口15や第2始動口16への始動入賞等の遊技の進行に伴って、以下に示す遊技信号を出力する。
【0019】
アウト信号=消費玉を回収するアウトBOXから出力される消費価値(アウト)を特定可能な信号(稼動信号)である。消費(使用、打込、回収)10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定する。尚、遊技機1から出力される信号でも良い。
【0020】
セーフ信号=遊技機1から出力される入賞付与価値(セーフ)を特定可能な信号である。入賞に応じた払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。尚、補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としても良い。又、玉を実際に払い出した際に出力される実セーフ信号と、入賞に応じて払出が予約された場合に出力される入賞セーフ信号とがあるが、入賞から出力までのタイムラグを極力省くため後者を採用することが望ましい。
【0021】
スタート信号=遊技機1から出力される始動入賞(S入賞)により変動(作動)する液晶表示部13(役物)におけるスタート処理(図柄変動、役物作動、単位遊技)及びスタート(スタート処理数)を特定可能な信号である。図柄変動確定時に出力されるので、信号入力に応じてスタート処理を特定する。尚、始動入賞時に出力されるS入賞信号にて代用しても良い。
【0022】
大当り信号=遊技機1から出力される大当り期間を特定可能な信号である。大当り中にレベル出力される状態信号なので、大当り信号入力中を大当り中として特定する。
特別状態信号=遊技機1から出力される特別状態(甘中)を特定可能な信号である。第2始動口16の入賞率が向上する特別状態中(時短中(複合時短含む))にレベル出力される状態信号なので、特別状態信号入力中を特別状態中として特定する。尚、大当り確率が向上する確変中にレベル出力される状態信号(確変信号)であっても良い。又、大当り信号と特別状態信号の何れも入力していない期間を通常状態として特定する。
【0023】
遊技機装置2は、遊技機1の遊技状態や遊技機装置2の状態を示す状態表示灯18、紙幣が投入される紙幣投入口19、遊技者の顔を含む上半身を撮影するカメラを内蔵しているカメラ部20(図1では保護カバーのみを図示)、遊技者からの操作入力を受け付けると共に遊技の進行に伴って図柄変動回数(スタート)や大当り確率等の遊技データを表示するタッチパネル式の液晶表示部21、玉を払い出すために操作される払出ボタン22、払い出された玉が通過する払出ノズル23、会員カード61や一般カード62が挿入されるカード挿入口24、遊技機1の下部受皿12の下方に位置する着脱可能な計数受皿25等を有する。
【0024】
遊技機装置2は、以下に示す動作を行う。
(1)貨幣を受け付ける(貨幣受付処理)と、遊技機1と遊技機装置2の双方に入金額が表示されると共に貸出1単位(例えば500円)分の貸出玉(対価付与価値)が遊技機1から払い出され(対価付与処理、付与処理)、その対価付与処理に応じて入金額の表示が貸出玉の対価を除いた入金残高の表示となる。貨幣は複数回分の対価付与処理の対応分を受付可能である(例えば10000円まで)。
【0025】
(2)入金残高がある状態で遊技機1の貸出ボタンを押下(貸出操作、付与操作)すると、貸出1単位分の貸出玉が遊技機1から払い出され、その対価分を入金残高から引き落とす。又、所謂各台計数機能も備えており、遊技者が獲得した獲得玉を計数し、その計数した獲得玉を対価として再度玉を払い戻すことも可能で、その払い戻し分の対価を除いた玉数を持玉として特定可能である。
【0026】
(3)入金残高や持玉が残存する状態で遊技機1の返却ボタンを押下(発行操作を受付)すると、入金残高や持玉を特定可能な一般カード62を発行する。この場合、一般カード62に対しては発行下限値が設定されており、入金残高が「0」であるときには、持玉数が発行下限値に達していることを発行条件とする。即ち、一般カード62や会員カード61が挿入されておらず、入金残高が「0」でなければ、持玉数が発行下限値に達しているか否かに関係なくカードストック部から一般カード62を繰り出して発行するが、入金残高が「0」であれば、持玉数が発行下限値に達していれば発行する一方、持玉数が発行下限値に達していなければ発行しない(発行を禁止する)。又、一般カード62が挿入されており、入金残高が「0」でなければ、持玉数が発行下限値に達しているか否かに関係なく当該挿入されている一般カード62を発行するが、入金残高が「0」であれば、持玉数が発行下限値に達していれば発行する一方、持玉数が発行下限値に達していなければ発行しない(発行を禁止する)。会員カード61に対しては発行下限値が設定されておらず、会員カード61が挿入されていれば、入金残高が「0」であるか否かに関係なく当該挿入されている会員カード61を発行する。尚、入金残高や持玉の一部を発行対象とする分割発行は説明の簡略化のため不可としたが、可能としても良い。
【0027】
(4)中継装置4とのシリアル通信(売上信号の受信)により貨幣受付処理や対価付与処理、入金残高や貸出玉数、入金額や貸出玉数や貸出玉の対価となる売上額、計数玉、持玉、払戻玉、及び一般カード62の受付や発行処理を特定可能であるが、これらはパルス信号(例えば入金1000円毎に1パルス、売上100円毎に1パルス等)でも特定可能である。
【0028】
次に、セルフ交換方式について説明する。セルフ交換方式は、従業員の負担を軽減する目的で導入されているものであり、従業員を介することなく遊技者自らが入金残高の精算や景品交換の操作を行うことが可能な方式である。
【0029】
遊技場内の一角には、図2に示すような景品交換カウンタ26が設置されている。尚、これ以降、景品交換カウンタ26をセルフカウンタと称する場合がある。景品交換カウンタ26は、会員カード61や一般カード62を受け付け、入金残高情報に基づいて貨幣を払い出す精算処理、貯玉情報や持玉情報に基づいて景品を交換する交換処理、交換処理で交換対象となった景品を遊技者に対して払い出す景品払出処理を実行するためのものであり、精算機27、POS端末28(景品交換装置に相当する)、景品払出機29(景品払出装置に相当する)、端玉景品コーナー30を併設して構成されている。
【0030】
本実施形態の場合、POS端末28及び景品払出機29は一つの筐体31に収納されて一体的に構成されていると共に、筐体31上に端玉景品コーナー30が配置されて構成されている。尚、図1に示すように、精算機27、POS端末28、景品払出機29は、LAN5を介して管理装置6と接続されている。又、精算機27とPOS端末28とはデータ通信可能に直接接続され、POS端末28と景品払出機29とはデータ通信可能に直接接続されている。
【0031】
端玉景品コーナー30には、景品が収納される箱32a~32gが設けられ、各箱32a~32gの前に「1pt」から「5pt」までの札33a~33e、「ガム」札33f、「あめ」札33gが設けられている。各札33a~33gは、それぞれ景品名を示しており、「ガム」や「あめ」の景品は何れも同じであるが、「1pt」のような「*pt」(*は「1」~「5」)札32a~32eの景品は対価を同じとする異なる景品がその対価に応じてグループ分けされている。即ち、1ptを20円分とし、対価は同じであるが、異なる複数の景品を「*pt」としてグループ分けして示している。例えばレートが4円であれば5玉、1円であれば20玉等となるので、異なるレートに共通して用いることが可能となるように玉数ではなくptを採用している。例えば余り玉が4円レートで20玉であった場合、「4pt」の中から任意の景品を遊技者が持ち帰る。こういった景品交換方法が所謂「バイキング形式」である。
【0032】
余り玉(余り分価値情報に相当する)は、所謂特殊景品(特定の景品に相当する)の交換分の玉数(交換価値情報に相当する)を貯玉や持玉から除いた分の玉、つまり、特殊景品の交換後に生ずる玉であり、特殊景品の対価は遊技場や地域によって区々であり、最低の対価が100円相当の特殊景品を用いている場合もあれば、1000円相当の特殊景品を用いている場合もある。前者であれば余り玉は4円レートで最大24玉しか生じないが、後者であれば余り玉は249玉生ずる場合もあり、前者の場合には、5ptの景品の必要性が低いばかりか、各景品グループの景品を複数交換する必要性も低い。一方、後者の場合には、249玉の余り玉に対応するには5ptを複数(例えば9個)交換する必要性が高い。よって、前者の場合には、「*pt」の個数を示す必要性が低いことから表記をシンプルにすべく個数表示を行いたくないと考える遊技場も見受けられる。一方で、後者の場合には、5ptを9個と示しても良いが、例えば49pt分を「*pt」の中から自由に組み合わせて持ち帰っても良いとの運用も想定することができ、この場合、「*pt」を個別に示すのではなく、「1pt」~「5pt」を総称して「バイキング」とし、余り玉分の対応するptを示し、遊技者が任意に景品を持ち帰れば良いとする遊技場も見受けられる。
【0033】
このような運用は、景品の出庫管理が難しくなるので、上記のように各「*pt」別に交換数を示し、交換可能な景品を限定する遊技場もあれば、「ガム」や「あめ」のように景品別に管理したい遊技場も見受けられる。尚、「ガム」や「あめ」は「1pt」に満たない分の余り玉(4玉以下)に対応し、例えば「ガム」は8円分、「あめ」は4円分に対応する。
【0034】
上記のような多様な運用に対応することを目的とし、本実施形態では、余り玉の処理方法として遊技者が端玉バイキングを選択した際に景品払出機29が発行する端玉バイキングレシート(以下、レシートと称する)71(第1記録媒体に相当する)に示す情報(余り分情報に相当する)として、景品別に景品個数を示すのか否かと、その単位とを予め設定可能としている。
【0035】
図3では景品数を「*pt」については示さず(個数非表示)シンプルに示す運用に対応している。更に、図3では「ガム」や「あめ」のような個数表示を削除することが難しい景品について単位を示さずに数値(「ガム」に対応する「2」、「あめ」に対応する「1」)だけを示している(単位非表示)。図3において、「3ptの景品」、「2ptの景品」、「ガム」、「あめ」が名称情報に相当し、「ガム」の横に印字されている「2」、「あめ」の横に印字されている「1」が個数情報に相当する。
【0036】
一方、図4では「*pt」をまとめて「バイキング」として対応するポイント数を示す運用に対応している。図4において、「バイキング」、「ガム」、「あめ」が名称情報に相当し、「バイキング」の横に印字されている「5pt」、「ガム」の横に印字されている「2個」、「あめ」の横に印字されている「1個」が個数情報に相当する。尚、レート別に区分して対価を示したい場合には単位を玉や枚等とすることも可能である。つまり、同一の景品であっても異なる種別間で異なる単位(例えば玉や枚)を採用しても良いし、共通の単位(例えばpt)を採用しても良い。
【0037】
又、図3では相対的に重要度の低い「ガム」や「あめ」についてはフォントサイズを小さくすることで、相対的に重要性の高い「*pt」を強調しており、このようなフォントサイズを変更する構成を、図3及び図4のように下方のメッセージ欄にも採用している。尚、図3及び図4では、景品名の表示を左詰めとし、個数の表示を適宜対応させた配置としているが、個数の表示を右詰めとしたり、景品名の表示と個数の表示との配置を入替えたりするように適宜最適な配置で景品名の表示や個数の表示を行えば良い。
【0038】
上記した構成の場合の景品管理について説明する。景品は出庫数や入庫数を景品単位で管理しているので、例えば「ガム」や「あめ」のように景品名と景品とが1対1で対応付けられる景品は従来通り、そのまま管理すれば良い。一方で、「*pt」については、各「*pt」別に個数を示す場合にはその示した個数を出庫したとして管理すれば良いが、各「*pt」のグループ内の何れの景品が交換されたかまでは管理することが難しいので、「*pt」単位での管理となる。つまり、各「*pt」を1つの景品として管理する。一方で、上記の「バイキング」のように「*pt」を更にグループ化した場合、「*pt」単位でも景品がいくつ交換されたかを管理することができないので、「バイキング」を1つの景品としてptで管理する。つまり、1ptを20円分として、例えば10ptを対象とした実際の景品交換が、「5pt」「4pt」「1pt」の各々から1つずつ交換された場合でも、「2pt」を5つ交換された場合でも、何れも10pt、即ち1ptの景品10個の交換として管理する。
【0039】
精算機27は、タッチパネル式の液晶表示部34、カード挿入口35、紙幣返却口36、硬貨返却口37等を有する。図5に示すように、精算機27は、電気的な構成として、CPU38a、ROM38b、RAM38c、I/O38dを有するマイクロコンピュータにより構成される制御部38、制御部38と接続されている液晶表示部34、液晶表示部34上に配置されたタッチパネル39、紙幣返却口36に紙幣を払い出す紙幣払出部40、硬貨返却口37に硬貨を払い出す硬貨払出部41、精算機27の状態や異常を報知するための報知ランプ部42、カード挿入口35に挿入された会員カード61や一般カード62から各種情報を読み取るためのカードR/W43、カードR/W43に位置する一般カード62を回収するストック部44、管理装置6及びPOS端末28との間で各種信号や各種情報を送受信するI/F部45等を含んで構成されている。紙幣返却口36には紙幣、カード挿入口35には各種カードの抜き取りを検知するセンサが各々設けられている。この場合、会員カード61や一般カード62は、カード挿入口35に挿入されることで精算機27に取り込まれた状態で各種情報が読み取られる。精算機27に取り込まれた状態とは、会員カード61や一般カード62が遊技者の手元から離れた状態を意味する。
【0040】
精算機27は、会員カード61がカード挿入口35に挿入されたことで会員カード61を受け付けると、暗証番号の入力を遊技者に要求し、入力された暗証番号の照合結果が正であったことを条件として、その挿入された会員カード61に記録されている入金残高情報を読み取り、その読み取った入金残高情報により特定される入金残高を液晶表示部34にて表示すると共に、その挿入された会員カード61に対応する貯玉情報を管理装置6の会員口座から取得して記憶する。
【0041】
その後、精算機27は、その受け付けた会員カード61をカード挿入口35から排出し、会員カード61がカード挿入口35から抜き取られたことを条件として、入金残高に対応する貨幣を紙幣返却口36や硬貨返却口37から払い出す精算処理を実行する。精算機27は、その挿入された会員カード61に対応付けて記憶した貯玉情報により特定される貯玉数が所定数以上であれば、その払い出した紙幣が紙幣返却口36から抜き取られたことを条件として、貯玉情報をPOS端末28に送信する送信処理を実行する。尚、精算機27は、会員カード61に対応付けて記録されている入金残高を取り扱うときは、管理装置6により会員カード61に対応して予め記憶している入金残高と照合した上で処理する。
【0042】
精算機27は、一般カード62がカード挿入口35に挿入されたことで一般カード62を受け付けると、その挿入された一般カード62に対応付けて記録されている入金残高情報及び持玉情報を読み取り、その読み取った入金残高情報により特定される入金残高を液晶表示部34にて表示する。精算機27は、入金残高に対応する貨幣を紙幣返却口36や硬貨返却口37から払い出す精算処理を実行する。
【0043】
その後、精算機27は、その読み取った持玉情報により特定される持玉数が所定数以上であれば、その払い出した紙幣が紙幣返却口36から抜き取られたことを条件として、貯玉情報をPOS端末28に送信する送信処理を実行する。尚、精算機27は、一般カード62に対応付けて記録されている入金残高や持玉を取り扱うときは、管理装置6により一般カード62に対応して予め記憶している入金残高や持玉と照合した上で処理する。
【0044】
尚、本実施形態では、紙幣の抜き取りを検知するセンサが紙幣返却口36に設けられることで、紙幣の抜き取りを検知したことを条件として次の操作に進む場合を例示しているが、硬貨の抜き取りを検知するセンサが硬貨返却口37に設けられることで、紙幣及び硬貨の抜き取りを検知したことを条件として次の操作に進む構成としても良い。又、紙幣の抜き取りを検知することに対し、硬貨の抜き取りを検知することが比較的困難であれば、硬貨の払い出し後から所定期間が経過したことを条件として次の操作に進む構成としても良い。
【0045】
図6に示すように、POS端末28は、本体部46と、本体部46と通信可能なタッチパネル式の液晶表示部47とから構成されており、液晶表示部47に景品交換を行うために必要な情報を表示すると共に、遊技者によるタッチ操作に応じて所定の交換処理を実行する。
【0046】
図7に示すように、POS端末28は、電気的な構成として、CPU48a、ROM48b、RAM48c、I/O48dを有するマイクロコンピュータにより構成される制御部48、制御部48と接続されている液晶表示部47、液晶表示部47上に配置されたタッチパネル49、会員カード61から情報を読み取るためのICリーダー50、管理装置6、精算機27、景品払出機29との間で各種信号や各種情報を送受信するI/F部51を含んで構成されている。この場合、会員カード61は、ICリーダー50にタッチされることでPOS端末28に取り込まれない状態で各種情報が読み取られる。POS端末28に取り込まれない状態とは、会員カード61や一般カード62が遊技者の手元から離れない状態を意味する。会員カード61とICリーダー50とのデータ通信は、例えばFeliCa(登録商標)にて例示される近距離無線通信により行われる。
【0047】
POS端末28は、精算機27から貯玉情報や持玉情報を受信すると、その貯玉情報や持玉情報により特定される貯玉数や持玉数(有価価値情報)に基づいて特殊景品の種類及び個数を特定し、その特定した特殊景品の種類及び個数を特定可能な払出指示を景品払出機29に送信し、特殊景品の払い出しを指示する。景品払出機29は、筐体31の図示しない景品ストック部に複数種類の特殊景品を収納しており、POS端末28から払出指示を受信すると、その受信した払出指示に応じた種類及び個数の特殊景品を自動的に払い出し、交換処理で交換対象となった景品を遊技者に対して払い出す景品払出処理を実行する。特殊景品はICチップを内蔵した樹脂製カードであり、5000円、1000円、200円の3種類がある。ここで、景品払出機29は、払い出した景品が取り出されたかを検知するセンサが設けられており、取り出された旨を検知するとPOS端末28や精算機27に対してその旨を示す信号を出力可能である。又、本実施形態では精算機27からPOS端末28に貯玉情報や持玉情報を送信することを例示したが、精算機27からPOS端末28での交換操作への移行する旨を示す後述するPOS端末操作移行信号を送信し、当該信号を受信することによりPOS端末28が管理装置6に対して貯玉情報や持玉情報を取得する構成を採用しても良く、必ずしも精算機27が貯玉情報や持玉情報を取得する必要はない。
【0048】
次に、遊技者がセルフ交換方式により入金残高の精算や景品交換の操作を行う場合の運用処理について説明する。精算機27は、図8(a)及び図16(a)に示すように、待機画面101,301を液晶表示部34に表示している状態では会員カード61及び一般カード62の何れも受付可能であり、「カードを入れて下さい」というメッセージ101a,301aを表示して会員カード61や一般カード62の挿入を促し、会員カード61や一般カード62の挿入を待機している。
【0049】
POS端末28は、図12(a)及び図19(a)に示すように、待機画面201,401を液晶表示部47に表示している状態では「カードを精算機に入れて下さい」というメッセージ201a,401aを表示して精算機27への会員カード61や一般カード62の挿入を促し、精算機27への会員カード61や一般カード62の挿入を待機している。即ち、この状態では、会員カード61及び一般カード62の何れも精算機27が受け付け可能であり、受け付けたカードの種別により以後の処理が異なる。この状態から遊技者が精算操作を行うために精算機27の前まで移動し、会員カード61を精算機27に挿入すると会員カード運用処理を行い、一般カード62を精算機27に挿入すると一般カード運用処理を実行する。以下、会員カード運用処理、一般カード運用処理について順次説明する。
【0050】
(1)会員カード運用処理
会員カード運用処理について図8から図15を参照して説明する。
精算機27は、会員カード61がカード挿入口35に挿入されたことで会員カード61の受付を検知すると、図8(b)に示すように、暗証番号入力画面102を液晶表示部34に表示し、「会員登録時の暗証番号を入力して下さい」というメッセージ102aを表示して暗証番号の入力を促し、「0」~「9」のテンキー102b、「クリア」ボタン102c、「取消」ボタン102dを表示する。精算機27は、遊技者がテンキー102bを押下したことで暗証番号の入力を検知すると、その入力された暗証番号を管理装置6に送信し、入力された暗証番号と会員登録時の暗証番号とが管理装置6において照合され、管理装置6から照合結果を受信する。
【0051】
精算機27は、暗証番号と会員登録時の暗証番号との照合結果が正であることを検知すると、その受け付けた会員カード61に記録されている入金残高を読み取り、図9(a)に示すように、カード抜取画面103を液晶表示部34に表示し、その読み取った入金残高(図9(a)の例示では1100円)103a、精算金額(図9(a)の例示では1100円)103b、「カードを抜くと精算金がでます」というメッセージ103cを表示して会員カード61の抜き取りを促し、受け付けた会員カード61をカード挿入口35から排出する。即ち、この状態では、遊技者が会員カード61をカード挿入口35から抜き取り可能となる。
【0052】
精算機27は、遊技者が会員カード61をカード挿入口35から抜き取り、会員カード61が抜き取られたことを検知すると、その読み取った入金残高の精算を開始し、図9(b)に示すように、精算中画面104を液晶表示部34に表示し、「精算金のお取り忘れにご注意下さい」というメッセージ104a表示して精算金の取り忘れの注意を促し、「確認中」というメッセージ104bを表示して精算金を確認中であることを知らせる。
【0053】
精算機27は、入金残高の精算を行う場合、図10(a)に示すように、精算完了画面105を液晶表示部34に表示し、入金残高、精算金額、払出金額(図10(a)の例示では1100円)105a、「精算金のお取り忘れにご注意下さい」というメッセージ105aを表示して精算金の取り忘れの注意を促し、「ありがとうございました」というメッセージ105cを表示し、入金残高分の紙幣を紙幣払出部40から紙幣返却口36に払い出したり硬貨を硬貨払出部41から硬貨返却口37に払い出したりする。
【0054】
精算機27は、紙幣返却口36から払い出した紙幣が抜き取られたことを検知すると、その受け付け中の会員カード61に対応付けられて貯玉が管理装置6に記録されている場合には、その貯玉を示す貯玉情報をPOS端末28に送信し、図10(b)に示すように、POS操作画面106を液晶表示部34に表示し、「引き続きPOS端末で交換操作して下さい」というメッセージ106aを表示してPOS端末28での交換操作を促す。又、精算機27は、POS端末28での交換操作への移行を示すPOS端末操作移行信号を精算機27に送信する。このとき、遊技者は、精算機27の前からPOS端末28の前まで移動し、POS端末28にて交換操作を行うことになる。
【0055】
POS端末28は、待機画面201を表示中に精算機27からのPOS端末操作移行信号の受信を検知すると、精算機27から貯玉情報を受信していることを条件として、図12(b)に示すように、種別選択画面202を液晶表示部47に表示し、「口座を選択して下さい」というメッセージ202aを表示して交換種別の選択を促し、「種別選択」ボタン202b~202e、「前へ」ボタン202f、「次へ」ボタン202g、「係員呼出」ボタン202h、「交換をやめる」ボタン202iを表示する。このとき、POS端末28は、「こちらのセルフPOS端末で操作を行って下さい」という音声出力も行う。尚、「前へ」ボタン202f、「次へ」ボタン202gは交換種別が5種別以上あるといった画面上に表示し切れない場合に他の交換種別に切り替えるために操作するボタンである。
【0056】
POS端末28は、遊技者が「種別選択」ボタン202b~202eの何れかを押下したことを検知すると、図13(a)に示すように、景品選択画面203を液晶表示部47に表示し、「個数を指定して「決定」ボタンを押して下さい」というメッセージ203aを表示して景品個数の決定を促し、選択された種別の内訳(総数、交換数、口座残高)203b、景品毎の個数を指定するための「-」ボタン203c,203d及び「+」ボタン203e,203f、「残したい貯玉数を入力する」ボタン203g、「最大個数セット」ボタン203h、「決定」ボタン203i、「はじめから遊びなおす」ボタン203j、「係員呼出」ボタン203k、「交換をやめる」ボタン203lを表示する。このとき、「最大個数セット」ボタン203hが押下されると、対象となる全ての貯玉により交換可能な最大額となる特殊景品が選択される。図13(a)は、図12(b)の種別選択画面202にて「種別選択」ボタン202bを押下した場合を例示している。
【0057】
POS端末28は、遊技者が「最大個数セット」ボタン203hを押下し、「決定」ボタン203iを押下したことを検知すると、図13(b)に示すように、交換確認画面204を液晶表示部47に表示し、「会員カードをタッチして下さい」というメッセージ204aを表示して会員カード61のタッチを促し、利用明細204b、「係員呼出」ボタン204c、「交換をやめる」ボタン204dを表示する。このとき、POS端末28は、「会員カードをICリーダーにタッチして下さい」という音声出力も行う。
【0058】
POS端末28は、遊技者が会員カード61をICリーダー50にタッチしたことを検知すると、貯玉情報に基づく特殊景品の種類及び個数を特定可能な払出指示を景品払出機29に送信し、その特定される種類及び個数の特殊景品を景品払出機29から払い出させ、図14(a)に示すように、交換処理中画面205を液晶表示部47に表示し、「交換処理中」というメッセージ205aを表示して交換処理中であることを知らせる。又、POS端末28は、交換処理の開始を示す交換処理開始信号を精算機27に送信する。尚、交換処理において特殊景品に交換されなかった残玉分は貯玉として管理装置6に記憶される。
【0059】
精算機27は、POS端末28から交換処理開始信号の受信を検知すると、図11(a)に示すように、交換処理中画面107を表示し、「交換処理中」というメッセージ107aを表示してPOS端末28にて交換処理中であることを知らせる。これ以降、精算機27は、景品払出機29から払い出された景品が取り出されたことが検知されると、上記した待機画面101に戻る。
【0060】
POS端末28は、景品払出機29から払い出された景品が取り出されたことが検知されると、図14(b)に示すように、交換完了画面206を液晶表示部47に表示し、「ご利用ありがとうございました」というメッセージ206a、交換処理の内訳(取引前、預入、引出、残高)206bを表示し、交換完了画面206の表示開始から所定時間経過後(例えば10秒後)に上記した待機画面201に戻る。尚、POS端末28は、精算金額や交換景品等の交換処理自体の結果を表示しても良い。
【0061】
図15は、以上に説明した会員カード61の運用処理における精算機27及びPOS端末28の画面遷移を示している。以上のようにして、遊技者は、会員カード61に対応付けられている入金残高を精算機27にて精算したり貯玉をPOS端末28にて特殊景品に交換したりすることが可能となる。尚、遊技者が例えば種別選択画面202の「交換をやめる」ボタン202i等の何れかの画面にて「交換をやめる」ボタンを押下すると、それ以降の処理は行われない。
【0062】
(2)一般カード運用処理
一般カード運用処理について図16から図31を参照して説明する。
精算機27は、一般カード62がカード挿入口35に挿入されたことで一般カード62の受付を検知すると、その受け付けた一般カード62に記録されている入金残高を読み取り、図16(b)に示すように、精算中画面302を液晶表示部34に表示し、その読み取った入金残高(図16(b)の例示では1100円)302a、精算金額(図16(b)の例示では1100円)302bを表示し、「精算金のお取り忘れにご注意下さい」というメッセージ302cを表示して精算金の取り忘れの注意を促し、「確認中」というメッセージ302dを表示して精算金を確認中であることを知らせる。前述した会員カード運用処理では、入金残高及び精算金額を表示した直後に、受け付けた会員カード61をカード挿入口35から即座に排出したが、一般カード運用処理では、この段階では受け付けた一般カード62をカード挿入口35から排出せず、取り込んだままとする。即ち、この段階では遊技者が一般カード62をカード挿入口35から抜き取り不能である。
【0063】
精算機27は、入金残高の精算を行う場合、図17(a)に示すように、精算完了画面303を液晶表示部34に表示し、入金残高、精算金額、払出金額(図17(a)の例示では1100円)、「精算金のお取り忘れにご注意下さい」というメッセージ303bを表示して精算金の取り忘れの注意を促し、「ありがとうございました」というメッセージ303cを表示し、入金残高分の紙幣を紙幣払出部40から紙幣返却口36に払い出したり硬貨を硬貨払出部41から硬貨返却口37に払い出したりする。
【0064】
精算機27は、紙幣返却口36から払い出した紙幣が抜き取られたことを検知すると、その受け付け中の一般カード62に持玉が記録されている場合には、その持玉を示す持玉情報をPOS端末28に送信し、図17(b)に示すように、POS操作画面304を液晶表示部34に表示し、「引き続きPOS端末で交換操作して下さい」というメッセージ304aを表示してPOS端末28での交換操作を促す。又、精算機27は、POS端末28での交換操作への移行を示すPOS端末操作移行信号を精算機27に送信する。このとき、遊技者は、精算機27の前からPOS端末28の前まで移動し、POS端末28にて交換操作を行うことになる。
【0065】
POS端末28は、待機画面401を表示中に精算機27からPOS端末操作移行信号の受信を検知すると、精算機27から持玉情報を受信していることを条件として、図19(b)に示すように、種別選択画面402を液晶表示部47に表示し、「種別を選択して下さい」というメッセージ402aを表示して交換種別の選択を促し、「種別選択」ボタン402b~402e、「前へ」ボタン402f、「次へ」ボタン402g、「係員呼出」ボタン402h、「交換をやめる」ボタン402iを表示する。このとき、POS端末28は、「こちらのセルフPOS端末で操作を行って下さい」という音声出力も行う。尚、会員カード運用処理とは異なり、一般カード62に種別が1種類しか対応付けられていない場合には、種別選択画面402は表示されずに省かれ、待機画面401から後述する景品交換画面403に進む。
【0066】
POS端末28は、遊技者が「交換種別選択」ボタン402b~402eの何れかを押下したことを検知すると、図20(a)に示すように、景品交換画面403を液晶表示部47に表示し、「内容をお確かめのうえ右下の「確認」ボタンを押して下さい」というメッセージ403aを表示して景品個数の確認を促し、選択された種別の内訳(総数、交換数、余り)403b、景品毎の個数403c、「確認」ボタン403d、「係員呼出」ボタン403e、「交換をやめる」ボタン403fを表示する。この場合、「交換種別選択」ボタン402b~402eにより選択された種別により交換可能な景品が全て選択状態となる。図20(a)は、図19(b)の種別選択画面402にて「種別選択」ボタン402bを押下した場合を例示している。
【0067】
POS端末28は、遊技者が「確認」ボタン403dを押下したことを検知すると、図20(b)に示すように、余り玉選択処理画面404を液晶表示部47に表示し、「余りの処理方法を選択して下さい」というメッセージ404aを表示して余り玉(端玉と同じ意味、残遊技価値に相当する)の処理方法の選択を促し、「端玉バイキング」ボタン404b、「寄付」ボタン404c、「一般カードに戻す」ボタン404d、「係員呼出」ボタン404e、「交換をやめる」ボタン404f、「戻る」ボタン404gを表示する。即ち、遊技者は、余り玉の処理方法として、端玉バイキングとするか、寄付するか、又は一般カード62に戻すかを選択することができる。尚、本実施形態では、余り玉の処理方法を選択可能としているが、余り玉の処理方法を選択可能とせずに予め何れか1つの方法に決定していても良く、その場合、余り玉選択処理画面404は表示されずに省かれ、景品交換画面403から当該予め決定されている1つの方法に対応する画面に進む。又、「端玉バイキング」ボタン404b、「寄付」ボタン404c、「一般カードに戻す」ボタン404dに加え、「会員カードに貯玉数を入力する」ボタンを表示し、余り玉の処理方法として、端玉バイキングとするか、寄付するか、一般カード62に戻すか、又は会員カード61に貯玉するかを選択するようにしても良い。
【0068】
最初に、遊技者が「端玉バイキング」ボタン404bを押下した場合について説明する。POS端末28は、遊技者が「端玉バイキング」ボタン404bを押下したことを検知すると、図21(a)に示すように、端玉バイキング確認画面405を液晶表示部47に表示し、「内容をお確かめのうえ右下の「確定」ボタン押して下さい」というメッセージ405aを表示して内容の確認を促し、バイキング景品の内訳405b、「係員呼出」ボタン405c、「交換をやめる」ボタン405d、「確定」ボタン405eを表示する。
【0069】
POS端末28は、遊技者が「確定」ボタン405eを押下したことを検知すると、受け付け中の一般カード62に他種別の持玉が記録されていれば、図21(b)に示すように、端玉バイキング確認画面405上にPOP確認画面406をポップアップ表示し、「複数の持玉が残っています」というメッセージ406aを表示して他種別の持玉の確認を促し、「確認」ボタン406bを表示する。又、このとき、POS端末28は、レシート発券指示を景品払出機29に送信する。景品払出機29は、POS端末28からレシート発券指示を受信すると、前述したレシート71を発券する。尚、受け付け中の一般カード62に他種別の持玉が記録されていなければ、POP確認画面406は表示されずに省かれる。尚、本実施形態では景品払出機29からレシート71を発券することを例示したが、POS端末28や精算機27のような景品払出機29以外の機器からレシート71を発券しても勿論良い。
【0070】
POS端末28は、遊技者が「確認」ボタン406bを押下したことを検知すると、図22(a)に示すように、交換確認画面407を液晶表示部47に表示し、「この内容でよろしければ右下の「確定」ボタンを押して下さい」というメッセージ407aを表示して内容の確認を促し、利用明細407b、「係員呼出」ボタン407c、「交換をやめる」ボタン407d、「確定」ボタン407eを表示する。このとき、POS端末28は、「この内容でよろしければ確定ボタンを押して下さい」という音声出力も行う。
【0071】
POS端末28は、遊技者が「確定」ボタン407eを押下したことを検知すると、図22(b)に示すように、カード返却画面408を液晶表示部47に表示し、「精算機でカードをお受け取り下さい」というメッセージ408aを表示してカードの受け取りを促す。このとき、POS端末28は、「精算機からカードが返却されます。精算機からカードをお取り下さい」という音声出力も行う。又、POS端末28は、精算機27でのカード抜取操作への移行を示す精算機操作移行信号を精算機27に送信する。
【0072】
尚、POS端末28は、受け付け中の一般カード62に他種別の持玉が記録されていなければ、入金残高も持玉も全て精算したことになり、受け付け中の一般カード62を返却する必要がなくなったので、カード返却画面408を表示せず、精算機27は、受け付け中の一般カード62に記録されている入金残高及び持玉の両方を「0」に初期化してからストック部44に回収する。
【0073】
精算機27は、POS端末28から精算機操作移行信号の受信を検知すると、図18(a)に示すように、カード返却画面305を液晶表示部34に表示し、「カードを抜くと交換処理が開始されます」というメッセージ305aを表示して交換処理の開始を知らせ、「カードを返却します」というメッセージ305bを表示してカードの返却を知らせ、受け付けた一般カード62をカード挿入口35から排出する。即ち、この状態では、遊技者が一般カード62をカード挿入口35から抜き取り可能となる。
【0074】
精算機27は、遊技者が一般カード62をカード挿入口35から抜き取り、一般カード62が抜き取られたことを検知すると、一般カード62の抜き取り完了を示す抜取完了信号をPOS端末28に送信する。
【0075】
POS端末28は、精算機27から抜取完了信号の受信を検知すると、持玉情報に基づく特殊景品の種類及び個数を特定可能な払出指示を景品払出機29に送信し、その特定される種類及び個数の特殊景品を景品払出機29から払い出させ、図23(a)に示すように、交換処理中画面409を液晶表示部47に表示し、「交換処理中」というメッセージ409aを表示して景品払出処理に伴い交換処理中であることを知らせる。又、POS端末28は、景品払出処理の開始を示す景品払出処理開始信号を精算機27に送信する。
【0076】
精算機27は、POS端末28から景品払出処理開始信号の受信を検知すると、図18(b)に示すように、交換処理中画面306を液晶表示部34に表示し、「交換処理中」というメッセージ306aを表示してPOS端末28にて交換処理中であることを知らせる。これ以降、精算機27は、景品払出機29から払い出された景品が取り出されたことが検知されると、上記した待機画面301に戻る。
【0077】
POS端末28は、景品払出機29から払い出された景品が取り出されたことが検知されると、図23(b)に示すように、交換完了画面410を液晶表示部47に表示し、「ご利用ありがとうございました」というメッセージ410aを表示し、交換完了画面410の表示開始から所定時間経過後(例えば10秒後)に上記した待機画面401に戻る。この場合も、POS端末28は、精算金額や交換景品等の交換処理自体の結果を表示しても良い。尚、一般カード62を回収した場合も同様であるが、「確定」ボタン405eを押下したことの検知に応じて景品を払い出すことになる。又、レシート71の取り出しを検知し、その検知に応じて景品を払い出しても良い。
【0078】
次に、遊技者が「寄付」ボタン404cを押下した場合について説明する。POS端末28は、遊技者が「寄付」ボタン404cを押下したことを検知すると、受け付け中の一般カード62に他種別の持玉が記録されていれば、図24(a)に示すように、余り玉選択処理画面404上にPOP確認画面411をポップアップ表示し、「複数の持玉が残っています」というメッセージ411aを表示して他種別の持玉の確認を促し、「確認」ボタン411bを表示する。尚、受け付け中の一般カード62に他種別の持玉が記録されていなければ、POP確認画面411は表示されずに省かれる。この場合、後述するように、精算機27に受け付けられている一般カード62に記録されている持玉を余り玉として遊技場が取り込み、持玉が余り玉として取り込まれた一般カード62をカード挿入口35から排出せずに回収する。
【0079】
POS端末28は、遊技者が「確認」ボタン411bを押下したことを検知すると、図24(b)に示すように、交換確認画面412を液晶表示部47に表示し、利用明細412a、「係員呼出」ボタン412b、「交換をやめる」ボタン412c、「確定」ボタン412dを表示する。このとき、POS端末28は、「この内容でよろしければ確定ボタンを押して下さい」という音声出力も行う。
【0080】
POS端末28は、遊技者が「確定」ボタン412dを押下したことを検知すると、図25(a)に示すように、カード返却画面413を液晶表示部47に表示し、「精算機でカードをお受け取り下さい」というメッセージ413aを表示してカードの受け取りを促す。このとき、POS端末28は、「精算機からカードが返却されます。精算機からカードをお取り下さい」という音声出力も行う。又、POS端末28は、精算機27でのカード抜取操作への移行を示す精算機操作移行信号を精算機27に送信する。
【0081】
精算機27は、POS端末28から精算機操作移行信号の受信を検知すると、前述した通り、図18(a)に示すように、カード返却画面305を液晶表示部34に表示し、受け付けた一般カード62をカード挿入口35から排出する。精算機27は、遊技者が一般カード62をカード挿入口35から抜き取り、一般カード62が抜き取られたことを検知すると、一般カード62の抜き取り完了を示す抜取完了信号をPOS端末28に送信する。
【0082】
POS端末28は、精算機27から抜取完了信号の受信を検知すると、持玉情報に基づく特殊景品の種類及び個数を特定可能な払出指示を景品払出機29に送信し、その特定される種類及び個数の特殊景品を景品払出機29から払い出させ、図25(b)に示すように、交換処理中画面414を液晶表示部47に表示し、「交換処理中」というメッセージ414aを表示して景品払出処理に伴い交換処理中であることを知らせる。又、POS端末28は、景品払出処理開始信号を精算機27に送信する。
【0083】
精算機27は、POS端末28から景品払出処理開始信号の受信を検知すると、図18(b)に示すように、交換処理中画面306を液晶表示部34に表示し、「交換処理中」というメッセージ306aを表示してPOS端末28にて交換処理中であることを知らせる。これ以降、精算機27は、景品払出機29から払い出された景品が取り出されたことが検知されると、上記した待機画面301に戻る。
【0084】
POS端末28は、景品払出機29から払い出された景品が取り出されたことが検知されると、図26(a)に示すように、交換完了画面415を液晶表示部47に表示し、「ご利用ありがとうございました」というメッセージ415aを表示し、交換処理の内訳(取引前、預入、引出、残高、図26では数値を省略)415bを表示し、交換完了画面415の表示開始から所定時間経過後(例えば10秒後)に上記した待機画面401に戻る。この場合も、POS端末28は、精算金額や交換景品等の交換処理自体の結果を表示しても良い。尚、一般カード62を回収した場合も同様であるが、会員カード61の検知に応じて景品を払い出すことになる。
【0085】
次に、遊技者が「一般カードに戻す」ボタン404dを押下した場合について説明する。POS端末28は、遊技者が「一般カードに戻す」ボタン404dを押下したことを検知すると、受け付け中の一般カード62に他種別の持玉が記録されていれば、図27(a)に示すように、余り玉選択処理画面404上にPOP確認画面416をポップアップ表示し、「複数の持玉が残っています」というメッセージ416aを表示して他種別の持玉の確認を促し、「確認」ボタン416bを表示する。尚、受け付け中の一般カード62に他種別の持玉が記録されていなければ、POP確認画面416は表示されずに省かれる。
【0086】
POS端末28は、遊技者が「確認」ボタン416bを押下したことを検知すると、図27(b)に示すように、交換確認画面417を液晶表示部47に表示し、「この内容でよろしければ右下の「確定」ボタンを押して下さい」というメッセージ417aを表示して内容の確認を促し、利用明細417b、「係員呼出」ボタン417c、「交換をやめる」ボタン417d、「確定」ボタン417eを表示する。このとき、POS端末28は、「この内容でよろしければ確定ボタンを押して下さい」という音声出力も行う。図27(b)は、図19(b)の種別選択画面402にて「種別選択」ボタン402dを押下した場合を例示している。
【0087】
POS端末28は、遊技者が「確定」ボタン417eを押下したことを検知すると、余り玉を特定可能な情報を精算機27に送信し、精算機27にて当該受け付け中の一般カード62に余り玉を持玉として記録させる一方、図28(a)に示すように、カード返却画面418を液晶表示部47に表示し、「精算機でカードをお受け取り下さい」というメッセージ418aを表示してカードの受け取りを促す。このとき、POS端末28は、「精算機からカードが返却されます。精算機からカードをお取り下さい」という音声出力も行う。又、POS端末28は、精算機27でのカード抜取操作への移行を示す精算機操作移行信号を精算機27に送信する。
【0088】
精算機27は、POS端末28から精算機操作移行信号の受信を検知すると、前述した通り、図18(a)に示すように、カード返却画面305を液晶表示部34に表示し、受け付けた一般カード62をカード挿入口35から排出する。精算機27は、遊技者が一般カード62をカード挿入口35から抜き取り、一般カード62が抜き取られたことを検知すると、一般カード62の抜き取り完了を示す抜取完了信号をPOS端末28に送信する。
【0089】
POS端末28は、精算機27から抜取完了信号の受信を検知すると、持玉情報に基づく特殊景品の種類及び個数を特定可能な払出指示を景品払出機29に送信し、その特定される種類及び個数の特殊景品を景品払出機29から払い出させ、図28(b)に示すように、交換処理中画面419を液晶表示部47に表示し、「交換処理中」というメッセージ419aを表示して景品払出処理に伴い交換処理中であることを知らせる。又、POS端末28は、景品払出処理開始信号を精算機27に送信する。
【0090】
精算機27は、POS端末28から景品払出処理開始信号の受信を検知すると、図18(b)に示すように、交換処理中画面306を液晶表示部34に表示し、「交換処理中」というメッセージ306aを表示してPOS端末28にて交換処理中であることを知らせる。これ以降、精算機27は、景品払出機29から払い出された景品が取り出されたことが検知されると、上記した待機画面301に戻る。
【0091】
POS端末28は、景品払出機29から払い出された景品が取り出されたことが検知されると、図29(a)に示すように、交換完了画面420を液晶表示部47に表示し、「ご利用ありがとうございました」というメッセージ420aを表示し、交換処理の内訳(再持玉数、プリペイド金額、他口座持玉、図29では数値を省略)420bを表示し、交換完了画面420の表示開始から所定時間経過後(例えば10秒後)に上記した待機画面401に戻る。この場合も、POS端末28は、精算金額や交換景品等の交換処理自体の結果を表示しても良い。
【0092】
図30及び図31は、以上に説明した一般カード62の運用処理における精算機27及びPOS端末28の画面遷移を示している。以上のようにして、遊技者は、一般カード62に対応付けられている入金残高を精算機27にて精算したり持玉をPOS端末28にて特殊景品に交換したりすることが可能となる。この場合も、遊技者が例えば種別選択画面402の「交換をやめる」ボタン402i等の何れかの画面にて「交換をやめる」ボタンを押下すると、それ以降の処理は行われない。
【0093】
ここで、前述した(1)会員カード運用処理において、図13(a)に示した景品選択画面203において「残したい貯玉数を入力する」ボタン203gが押下された場合について説明する。POS端末28は、遊技者が「残したい貯玉数を入力する」ボタン203gを押下したことを検知すると、図32(b)に示すように、景品選択画面203上にテンキー画面207をポップアップ表示し、「残したい貯玉数を入力して下さい」というメッセージ207aを表示して貯玉数の入力を促し、「0」~「9」のテンキー207b、「決定」ボタン207c、「クリア」ボタン207d、「戻る」ボタン207eを表示する。POS端末28は、遊技者がテンキー207bを押下して玉数を入力し、「決定」ボタン207cを押下したことを検知すると、その入力された玉数を口座残高に残し、口座残高に残さなった玉数で特殊景品を最大個数セットし、余り玉が生じた場合には、その余り玉の玉数も口座残高に残す。
【0094】
尚、景品選択画面は、図13(a)に示した景品選択画面に限らず、図33(a)に示す景品選択画面でも良い。この場合、POS端末28は、遊技者が「種別選択」ボタン202b~202eの何れかを押下したことを検知すると、図33(a)に示すように、景品選択画面208を液晶表示部47に表示し、「賞品を賞品リストから選択するか、賞品のバーコードをスキャナで読取って「決定」ボタンを押して下さい」というメッセージ208aを表示して賞品の選択を促し、選択された種別の内訳(総数、交換数、余り)208b、景品毎の個数を指定するための「-」ボタン208c~208e及び「+」ボタン208f~208h、「残したい貯玉数を入力する」ボタン208i、「最大個数セット」ボタン208j、「決定」ボタン208k、「はじめから遊びなおす」ボタン208l、「係員呼出」ボタン208m、「交換をやめる」ボタン208nを表示する。
【0095】
この場合も、POS端末28は、遊技者が「残したい貯玉数を入力する」ボタン208iを押下したことを検知すると、図33(b)に示すように、景品選択画面208上にテンキー画面207をポップアップ表示し、「残したい貯玉数を入力して下さい」というメッセージ207aを表示して貯玉数の入力を促し、「0」~「9」のテンキー207b、「決定」ボタン207c、「クリア」ボタン207d、「戻る」ボタン207eを表示する。POS端末28は、遊技者がテンキー207bを押下して玉数を入力し、「決定」ボタン207cを押下したことを検知すると、その入力された玉数を口座残高に残し、口座残高に残さなった玉数で特殊景品を最大個数セットし、余り玉が生じた場合には、その余り玉の玉数も口座残高に残す。
【0096】
精算機27において、受け付けた会員カード61や一般カード62に入金残高が記録されていない場合は、「入金残高がありません」等のメッセージを表示しても良い。又、受け付けた会員カード61や一般カード62をカード挿入口35から排出した後にカードが抜き取られない状態が一定時間経過した場合には、カードの取り忘れを遊技者に気付かせるためのエラー報知を行っても良い。入金残高分の紙幣を紙幣払出部40から紙幣返却口36に払い出したり硬貨を硬貨払出部41から硬貨返却口37に払い出したりした後に貨幣が抜き取られない状態が一定時間経過した場合にも、貨幣の取り忘れを遊技者に気付かせるためのエラー報知を行っても良い。
【0097】
本実施形態では、会員カード61は入金残高の払い出し前に精算機27から排出する一方、一般カード62は景品の払い出し前に精算機27から排出するようにしているが、これは、会員カード61には入金残高は記録されるが貯玉は記録されない一方、一般カード62には入金残高と持玉との双方が記録されることから、その書き込み更新のために一般カード62を取り込んでおく必要があるためである。この場合、入金残高と貯玉や持玉とは全て管理装置6でも管理され、貯玉は管理装置6の情報に基づき処理される一方、入金残高や持玉はカードに記録された情報を管理装置6の情報と照合した上で処理している。尚、貯玉を会員カード61に直接記録しても良いし、入金残高や持玉を会員カード61や一般カード62に記録せずに管理装置6にて管理して対応付けても良い。即ち、図8から図15で説明した会員カード61の運用処理を一般カード62に適用しても良いし、図16から図31で説明した一般カード62の運用処理を会員カード61に適用しても良い。
【0098】
次に、レシート71の仕様変更画面について説明する。管理装置6は、図34に示すレシート仕様変更画面を表示する。レシート仕様変更画面では、レシート71の仕様変更として、景品名設定部501a、レシート表示名設定部501b、色設定部501c、単位設定部501d、大きさ設定部501e、メッセージ表示設定部501fが設けられ、各設定部501a~501fにおいて、「景品名」、「レシート表示名」、「色」、「単位」、「大きさ」、「メッセージ表示」を設定することができる。各設定項目は以下に示す通りである。又、レシート仕様変更画面では、部門選択部501gが設けられ、コードと景品名とが対応付けられた景品一覧501hが表示されている。
【0099】
「景品名」=部門選択部501gにて端玉景品としたい景品が属する部門が選択されると(図34では「特殊景品」を選択)、当該部門に属する交換対象となる景品の一覧を景品一覧501hに表示するので、その一覧の中から端玉景品としたい景品が選択されると、当該景品を端玉景品一覧に追加し、その景品名を景品名設定部501aに表示する。
「レシート表示名」=レシート71に印字するレシート表示名を任意に設定可能であり、全角8文字まで入力可能であり、入力した景品名をレシート71に印字する。
「色」=カラーパレット(図34における数値は異なる色を示す)から選択可能である。
「単位」=レシート71に印字する交換数の単位を端玉景品別に(景品単位で選択的に相当する)設定可能であり、「単位非表示」、「個」、「pt」、「個数非表示」の何れかを選択する(個数情報における単位表示を、景品単位で変更可能に相当する)。
「単位非表示」=単位を表示せず、交換数のみ表示する(第1設定に相当する)。
「個」=交換数と単位である個とを表示する(第1設定に相当する)。
「pt」=交換数と単位であるptとを表示する(第1設定に相当する)。
「個数非表示」=交換数と単位の両方を表示しない(第2設定に相当する)。
【0100】
「大きさ」=レシート71の景品名(名称情報に相当する)と交換数(個数情報に相当する)の文字の大きさ(文字情報のフォントサイズに相当する)を端玉景品別に設定可能であり、「小」、「大」、「レシート表示名大」、「交換数大」の何れか選択する。
「小」=通常のフォントサイズと同じ大きさとする。
「大」=景品名と交換数と単位の文字を四倍角にする。
「表示名大」=景品名の文字を四倍角にする。交換数と単位の文字は通常のフォントサイズと同じ大きさとする。
「交換数大」=交換数と単位の文字を四倍角にする。景品名の文字は通常のフォントサイズと同じ大きさとする。
【0101】
「メッセージ表示」=レシート71に任意のメッセージを表示可能であり、「無」、「有(小)」、「有(大)」の何れかを選択する。
「無」=メッセージを表示しない
「有(小)」=任意のメッセージを表示する。
「有(大)」=任意のメッセージを四倍角で表示する。
メッセージは全角18文字まで入力可能とし、「有(大)」で10文字以上入力した場合は、10文字目以降は2行目に印字する。
【0102】
「メッセージ」として「をお持ち帰りください ありかどうございました」を入力し、「メッセージ表示」の「有(小)」を選択した場合にはメッセージ等が図35に示す態様で表示され、「メッセージ表示」の「有(大)」を選択した場合にはメッセージ等が図36に示す態様で表示される。
【0103】
以上に説明した本実施形態によれば、次のような作用効果を得ることができる。
遊技場用システムにおいて、余り玉に関する情報をレシート71に印字して当該レシート71を発行する場合に、交換可能な景品名と景品個数とを印字する設定と、景品個数を印字せずに景品名だけを印字する設定とを選択的に設定可能としたので、多様な交換方法やニーズに応じて適切な景品の情報を示す記録媒体を発行可能となる。
【0104】
交換対象となる景品個数を印字するか否かを景品単位で設定可能としたので、レシート71に印字する景品として、複数の景品が交換対象になり易い景品と、複数の景品が交換対象になり難い景品とを混在する場合にも対応可能となる。
【0105】
交換対象となる景品に関する情報をレシート71に印字する場合に、交換対象となる景品個数の単位を、登録した景品単位で変更可能としたので、例えばバイキング形式にする場合、各「*pt」のように同じ対価の景品単位で交換する場合には「個」、「バイキング」のように異なる対価の景品を混在させて合計の対価を示す場合には「pt」といった単位を示すように多様な交換方法やニーズに応じて適切な景品の情報を示すレシート71を発行可能な遊技場用システムを提供可能となる。
【0106】
登録した景品単位で交換対象となる景品名及び景品個数のうち少なくとも一方のフォントサイズを変更可能としたので、フォントサイズの大小により強調したい項目を強調可能となる。
【0107】
セルフカウンタを対象とするので、遊技場の従業員が対応せずに遊技者だけで交換処理する場合であっても多様な交換方法に応じて適切な景品の情報を示すレシート71を発行可能となる。
【0108】
本発明は、前述した実施形態に限定されることなく、次のように変形又は拡張することができる。又、例示した構成は変形例も含め、どのように組み合わせても良いし、適宜採用しない構成としても良い。
【0109】
セルフカウンタのPOS端末28とは別の有人POS端末を設けることを例示したが、例えばセルフカウンタ26のPOS端末28にて従業員認証することで有人POS端末として取り扱うことも可能であり、必ずしもセルフ交換方式の景品交換カウンタ26とは別の有人POS端末を設ける必要はない。
【0110】
精算機27では、入金残高があるときには必ず精算処理を実行するようにしたが、遊技者による選択に応じて精算処理を行わず、持玉情報をPOS端末28に送信することで景品交換のみを行えるように構成しても良い。この場合、交換処理に応じて一般カード62に記録されている持玉情報を更新する必要があるので、POS端末28から交換処理終了時の持玉情報を受信し、一般カード62の持玉情報を書き換えて返却する構成となる。
【0111】
会員カード61や一般カード62が精算機27にて取り込まれて受け付けられる構成に限らず、会員カード61や一般カード62がPOS端末28にて取り込まれて受け付けられる構成でも良い。又、精算機27及びPOS端末28の両方で会員カード61や一般カード62を受け付け可能とし、会員カード61や一般カード62を受け付ける対象を遊技者が選択可能としても良い。又、会員カード61や一般カード62を受け付ける専用の機器を、精算機27やPOS端末28とは別に設けても良い。更に、精算機27や自販機POS端末52にて会員カード61や一般カード62を受け付ける場合にカードを取り込まずにICリーダー50と同様にタッチすることで受け付けても良い。
従来と同様、従業員操作による景品交換カウンタを別途設けても良く、従業員操作によるPOS端末28を対象として本実施形態にて示したレシート71を発行しても良い。
【0112】
POS端末28及び景品払出機29は一つの筐体31に収納、或いは載置されて一体的に構成されている構成を例示したが、精算機27を加え、精算機27、POS端末28及び景品払出機29が一つの筐体に収納、或いは載置されて一体的に構成されていても良い。
【0113】
端玉景品はバイキング方式で遊技者自らが好みの景品を自由に持ち帰るようにしたが、従業員が遊技者の希望に応じて手渡すようにしても良く、どのように提供しても良い。
景品の種類を特殊景品と端玉景品の2種類のみとしたが、[図33]にて示したように端玉景品とは別の景品を用意しても良い。又、余り玉を特殊景品の交換分を除いた玉とすることを例示したが、これらの別の景品(特定の景品に相当する)の交換分を除いた玉としても良く、更に景品払出機29での払出対象となる景品として特殊景品を例示したが、これら別の景品の内、例えばタオルや小物入れ、或いは飲食物といった所謂自動販売機のような態様で払い出すことが可能な景品を景品払出機29の払出対象としても良い。
【0114】
特殊景品の種類は本実施形態に限定されず、どのような形態や金額であっても良い。又、端玉景品の種類も同様に、どのような形態や金額の景品であっても良い。
端玉景品についても特殊景品と同様に自動で払い出す構成としても良い。
遊技媒体の貸出単価は、規則で定められた範囲内で遊技場側が任意に設定することができる。
貨幣価値として紙幣や硬貨といった現金を受け付ける構成を例示したが、電子マネーのような現金以外の貨幣価値を受付対象、或いは精算対象としても良い。
【0115】
各設定値は管理者が任意に操作入力により設定しても、予め管理装置6の製造メーカにて設定しても、外部サーバから設定情報をダウンロードして設定しても良い。尚、この場合もサーバにて操作入力により入力された設定値となる。又、過去の交換状況を示すような遊技情報を基準値として設定しても勿論良い。
【0116】
禁止することで抑制することを例示したが、例えばセルフ運用にて従業員の承認を得ることや、特別な操作を行うことで抑制するといったように必ずしも禁止しなくとも良い。
【0117】
例示した全ての遊技情報は入力した信号により直接的に特定しても演算式を利用して間接的に特定しても良い。又、遊技信号としてパルス信号を例示したがシリアル通信等による信号入力としても良い。
【0118】
数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用しても良い。又、識別出力についても例示した以外に記号を付ける等、どのような出力態様としても良く、出力としては印字、表示出力が少なくとも想定される。同様に、第1記録媒体に示すことの例示としてレシート71に印字することを例示したが、例えばリライトカードや携帯電話機といった情報表示可能な記録媒体を第1記録媒体として景品払出機29やPOS端末28等で発行し、表示することで示しても良い。
【0119】
以上と超過についてはどちらを採用しても良く「達した」等の表現は以上となったこと、或いは超過したことの何れにも対応する表現となる。以下と未満についても同様で、「達していない」等の表現は双方に対応する表現となる。
【0120】
対象となる遊技機としては遊技媒体をデータのみで管理する所謂封入式等の例示したパチンコ遊技機以外のパチンコ遊技機やスロットマシン等も採用できる。尚、所謂封入式のように遊技媒体を払い出さない遊技機を考慮して遊技媒体は必要に応じて遊技価値と表現する。
【0121】
管理装置6が行う処理の一部を精算機27、或いはPOS端末28等にて行っても良く、どのように構成しても良い。更に例示した構成は変形例も含めて、どのように組み合わせても良いし、適宜、採用しない構成を設けても良い。
【符号の説明】
【0122】
図面中、2は遊技機装置、6は管理装置(設定手段)、28はPOS端末(景品交換装置)、29は景品払出機(景品払出装置)、61は会員カード(第2記録媒体)、62は一般カード(第2記録媒体)、71はレシート(第1記録媒体)である。
図1
図2
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