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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】センシング装置
(51)【国際特許分類】
   G01L 3/10 20060101AFI20241001BHJP
【FI】
G01L3/10 305
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021555044
(86)(22)【出願日】2020-03-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-06
(86)【国際出願番号】 KR2020003437
(87)【国際公開番号】W WO2020185001
(87)【国際公開日】2020-09-17
【審査請求日】2023-03-03
(31)【優先権主張番号】10-2019-0028084
(32)【優先日】2019-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】ピョン,スンウク
【審査官】松山 紗希
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-132509(JP,A)
【文献】国際公開第2018/199606(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0180696(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0059138(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 3/00-3/26
G01L 1/00-1/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステータトゥースを含むステータ;および
マグネットを含むロータを含み、
前記ステータトゥースは第1ステータトゥースと前記ステータの中心から半径方向にオーバーラップするように配置される第2ステータトゥースを含み、
前記第1ステータトゥースは複数個の第1トゥースと複数個の第3トゥースを含み、
前記第2ステータトゥースは複数個の第2トゥースを含み、
前記複数個の第1トゥースの中の一つは前記複数個の第2トゥースの中の一つと前記半径方向にオーバーラップするように配置され、
前記マグネットは前記複数個の第1トゥースと前記複数個の第3トゥースの間に配置され
前記ステータは、ステータホルダーと、前記ステータホルダーと結合されたステータボディとを含み、
前記第1ステータトゥースおよび前記第2ステータトゥースは、前記ステータボディにそれぞれ配置され、
前記ステータボディは、前記第1トゥースが貫通する第1ホールと、前記第2トゥースが貫通する第2ホールと、前記第3トゥースが貫通する第3ホールとを含む、センシング装置。
【請求項2】
ステータ;および
マグネットを含むロータを含み、
前記ステータは
第1ステータトゥースと第2ステータトゥースを含み、
前記第1ステータトゥースは第1ボディおよび前記第1ボディと連結された第1トゥース、前記第1ボディから内側に突出した延長部、前記延長部に連結される第3トゥースを含み、
前記第2ステータトゥースは第2ボディおよび前記第2ボディと連結された第2トゥースを含み、
前記第1トゥースと前記第2トゥースは半径方向にオーバーラップし、
前記マグネットは前記第1トゥースと前記第2トゥースの間に配置され、
前記マグネットは半径方向に前記第1トゥースと前記第3トゥースの間に配置され、
前記第1ステータトゥースの中心から前記第1トゥースまでの最短距離は前記第1ステータの中心から前記第3トゥースまでの最短距離より大きい、センシング装置。
【請求項3】
ステータトゥースを含むステータ;および
マグネットを含むロータを含み、
前記ステータトゥースは第1ステータトゥースと第2ステータトゥースを含み、
前記第1ステータトゥースは複数個の第1トゥースと複数個の第3トゥースを含み、
前記第2ステータトゥースは複数個の第2トゥースを含み、
前記マグネットは前記複数個の第1トゥースと前記複数個の第3トゥースの間および前記複数個の第1トゥースと前記複数個の第2トゥースの間に配置され、
前記複数個の第3トゥースがなす直径は前記複数個の第1トゥースがなす直径より小さく、
前記複数個の第2トゥースがなす直径は前記複数個の第1トゥースがなす直径より小さく、
前記ステータは、ステータホルダーと、前記ステータホルダーと結合されたステータボディとを含み、
前記第1ステータトゥースおよび前記第2ステータトゥースは、前記ステータボディにそれぞれ配置され、
前記ステータボディは、前記第1トゥースが貫通する第1ホールと、前記第2トゥースが貫通する第2ホールと、前記第3トゥースが貫通する第3ホールとを含む、センシング装置。
【請求項4】
前記ステータは
ステータホルダーおよび
前記ステータホルダーと結合されたステータボディを含み、
前記第1ステータトゥースおよび前記第2ステータトゥースは前記ステータボディにそれぞれ配置される、請求項に記載のセンシング装置。
【請求項5】
前記ステータボディは、前記第1トゥースが貫通する第1ホールと、前記第2トゥースが貫通する第2ホールと、前記第3トゥースが貫通する第3ホールを含む、請求項4に記載のセンシング装置。
【請求項6】
前記第2トゥース及び前記第3トゥースは仮想の第1円周上に配置され、
前記第1トゥースは前記仮想の第1円周と異なる仮想の第2円周上に配置される、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のセンシング装置。
【請求項7】
前記第1トゥース、前記第2トゥースおよび前記第3トゥースは同心円上に配置される、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のセンシング装置。
【請求項8】
前記第3トゥースの下端の円周方向幅は前記第1トゥースの下端の円周方向幅より小さい、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のセンシング装置。
【請求項9】
前記第3トゥースの下端の円周方向幅は前記第2トゥースの下端の円周方向幅より小さい、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のセンシング装置。
【請求項10】
前記第3トゥースと前記第2トゥースは前記ステータの円周方向に沿って交互に配置される、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のセンシング装置。
【請求項11】
前記第1ステータトゥースは前記第1トゥースと連結された第1ボディと前記第1ボディから延びて前記第3トゥースと連結される延長部を含む、請求項に記載のセンシング装置。
【請求項12】
前記第1ステータトゥースは前記第1トゥースと連結された第1ボディを含み、
前記第2ステータトゥースは前記第2トゥースと連結された第2ボディを含み、
前記第1ボディと前記第2ボディの間に配置されるセンサをさらに含み、
前記第2ボディは前記センサに向かって突出する突出部を含む、請求項に記載のセンシング装置。
【請求項13】
コレクタは前記突出部と前記センサの間に配置される、請求項12に記載のセンシング装置。
【請求項14】
前記第1ボディと前記第2ボディの間に配置されるセンサをさらに含み、
前記第2ボディは前記センサに向かって突出する突出部を含む、請求項2に記載のセンシング装置。
【請求項15】
コレクタは前記突出部と前記センサの間に配置される、請求項14に記載のセンシング装置。
【請求項16】
ステータトゥースを含むステータ;および
マグネットを含むロータを含み、
前記ステータトゥースは第1ステータトゥースと前記ステータの中心から半径方向にオーバーラップするように配置される第2ステータトゥースを含み、
前記第1ステータトゥースは複数個の第1トゥースと複数個の第3トゥースを含み、
前記第2ステータトゥースは複数個の第2トゥースを含み、
前記複数個の第1トゥースの中の一つは前記複数個の第2トゥースの中の一つと前記半径方向にオーバーラップするように配置され、
前記マグネットは前記複数個の第1トゥースと前記複数個の第3トゥースの間に配置され、
前記第1ステータトゥースは前記第1トゥースと連結された第1ボディと前記第1ボディから延びて前記第3トゥースと連結される延長部を含む、センシング装置。
【請求項17】
ステータトゥースを含むステータ;および
マグネットを含むロータを含み、
前記ステータトゥースは第1ステータトゥースと第2ステータトゥースを含み、
前記第1ステータトゥースは複数個の第1トゥースと複数個の第3トゥースを含み、
前記第2ステータトゥースは複数個の第2トゥースを含み、
前記マグネットは前記複数個の第1トゥースと前記複数個の第3トゥースの間および前記複数個の第1トゥースと前記複数個の第2トゥースの間に配置され、
前記複数個の第3トゥースがなす直径は前記複数個の第1トゥースがなす直径より小さく、
前記複数個の第2トゥースがなす直径は前記複数個の第1トゥースがなす直径より小さく、
前記第1ステータトゥースは前記第1トゥースと連結された第1ボディと前記第1ボディから延びて前記第3トゥースと連結される延長部を含む、センシング装置。
【請求項18】
ステータトゥースを含むステータ;および
マグネットを含むロータを含み、
前記ステータトゥースは第1ステータトゥースと前記ステータの中心から半径方向にオーバーラップするように配置される第2ステータトゥースを含み、
前記第1ステータトゥースは複数個の第1トゥースと複数個の第3トゥースを含み、
前記第2ステータトゥースは複数個の第2トゥースを含み、
前記複数個の第1トゥースの中の一つは前記複数個の第2トゥースの中の一つと前記半径方向にオーバーラップするように配置され、
前記マグネットは前記複数個の第1トゥースと前記複数個の第3トゥースの間に配置され、
前記第1ステータトゥースは前記第1トゥースと連結された第1ボディを含み、
前記第2ステータトゥースは前記第2トゥースと連結された第2ボディを含み、
前記第1ボディと前記第2ボディの間に配置されるセンサをさらに含み、
前記第2ボディは前記センサに向かって突出する突出部を含み、
コレクタは前記突出部と前記センサの間に配置される、センシング装置。
【請求項19】
ステータトゥースを含むステータ;および
マグネットを含むロータを含み、
前記ステータトゥースは第1ステータトゥースと第2ステータトゥースを含み、
前記第1ステータトゥースは複数個の第1トゥースと複数個の第3トゥースを含み、
前記第2ステータトゥースは複数個の第2トゥースを含み、
前記マグネットは前記複数個の第1トゥースと前記複数個の第3トゥースの間および前記複数個の第1トゥースと前記複数個の第2トゥースの間に配置され、
前記複数個の第3トゥースがなす直径は前記複数個の第1トゥースがなす直径より小さく、
前記複数個の第2トゥースがなす直径は前記複数個の第1トゥースがなす直径より小さく、
前記第1ステータトゥースは前記第1トゥースと連結された第1ボディを含み、
前記第2ステータトゥースは前記第2トゥースと連結された第2ボディを含み、
前記第1ボディと前記第2ボディの間に配置されるセンサをさらに含み、
前記第2ボディは前記センサに向かって突出する突出部を含み、
コレクタは前記突出部と前記センサの間に配置される、センシング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例はセンシング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パワーステアリングシステム(Electronic Power System、以下、「EPS」という。)は運行条件に応じて電子制御装置(Electronic Control Unit)でモータを駆動して旋回安定性を保障し、迅速な復原力を提供することによって、運転者に取って安全な走行を可能とする。
【0003】
EPSは適切なトルクを提供するために、操向軸のトルク、操向角などを測定するセンサ組立体を含む。前記センサ組立体は操向軸にかかるトルクを測定するトルクセンサと操向軸の角加速度を測定するインデックスセンサを含むことができる。そして、前記操向軸はハンドルに連結される入力軸、車輪側の動力伝達構成と連結される出力軸および入力軸と出力軸を連結するトーションバーを含むことができる。
【0004】
前記トルクセンサはトーションバーの捩じれ程度を測定して操向軸にかかるトルクを測定する。そして、インデックスセンサは出力軸の回転を感知して操向軸の角加速度を測定する。前記センサ組立体において、前記トルクセンサとインデックスセンサは共に配置されて一体に構成され得る。
【0005】
前記トルクセンサはハウジング、ロータ、ステータトゥースを含むステータおよびコレクタを含んで前記トルクを測定することができる。
【0006】
この時、前記トルクセンサはマグネチックタイプの構造であり、前記コレクタがステータトゥースの外側に配置される構造で提供され得る。
【0007】
しかし、外部の磁場が生成される時、前記構造で前記コレクタが外部磁場の通路の役割を遂行するため、ホールIC(Hall IC)の磁束値に影響を与える問題がある。そのため、前記トルクセンサの出力値に変化が発生してトーションバーの捩じれ程度を正確に測定できない問題が発生する。
【0008】
特に、車両に電装化が多くなるにつれて、外部磁界によって前記トルクセンサが影響を受け得る場合が多くなるため、外部磁界に影響を受けないトルクセンサが要請されているのが実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
実施例は、トルク測定時に外部で生成される外部磁場による磁界の干渉を回避できるセンシング装置を提供することをその目的とする。
【0010】
特に、実施例は、センシング装置の側面から流入する外部磁場による磁界の干渉を回避できるセンシング装置を提供することをその目的とする。
【0011】
実施例はコレクタの個数を減らし、構造を単純化するセンシング装置を提供することをその目的とする。
【0012】
実施例は、外部磁場がコレクタに流れて磁界の干渉が発生することを防止できるセンサ装置を提供することをその目的とする。
【0013】
実施例が解決しようとする課題は以上で言及された課題に限定されず、ここで言及されていないさらに他の課題は以下の記載から当業者に明確に理解され得るであろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
実施例は、ステータトゥースを含むステータおよびマグネットを含むロータを含み、前記ステータトゥースは第1ステータトゥースと前記ステータの中心から半径方向にオーバーラップするように配置される第2ステータトゥースを含み、前記第1ステータトゥースは複数個の第1トゥースと複数個の第3トゥースを含み、前記第2ステータトゥースは複数個の第2トゥースを含み、前記複数個の第1トゥースの中の一つは前記複数個の第2トゥースの中の一つと前記半径方向にオーバーラップするように配置され、前記マグネットは前記複数個の第1トゥースと前記複数個の第3トゥースの間に配置されるセンシング装置を提供することができる。
【0015】
実施例は、ステータおよびマグネットを含むロータを含み、前記ステータは第1ステータトゥースと第2ステータトゥースを含み、前記第1ステータトゥースは第1ボディおよび前記第1ボディと連結された第1トゥース、前記第1ボディから内側に突出した延長部、前記延長部に連結される第3トゥースを含み、前記第2ステータトゥースは第2ボディおよび前記第2ボディと連結された第2トゥースを含み、前記第1トゥースと前記第2トゥースは半径方向にオーバーラップし、前記マグネットは前記第1トゥースと前記第2トゥースの間に配置され、前記第1ステータトゥースの中心から前記第1トゥースまでの最短距離は前記第1ステータの中心から前記第3トゥースまでの最短距離より大きいセンシング装置を提供することができる。
【0016】
実施例は、ステータトゥースを含むステータおよびマグネットを含むロータを含み、前記ステータトゥースは第1ステータトゥースと第2ステータトゥースを含み、前記第1ステータトゥースは複数個の第1トゥースと複数個の第3トゥースを含み、前記第2ステータトゥースは複数個の第2トゥースを含み、前記マグネットは前記複数個の第1トゥースと前記複数個の第3トゥースの間および前記複数個の第1トゥースと前記複数個の第2トゥースの間に配置され、前記複数個の第3トゥースがなす直径は前記複数個の第1トゥースがなす直径より小さく、前記複数個の第2トゥースがなす直径は前記複数個の第1トゥースがなす直径より小さいセンシング装置を提供することができる。
【0017】
好ましくは、前記ステータはステータホルダーおよび前記ステータホルダーと結合されたステータボディを含み、前記第1ステータトゥースおよび前記第2ステータトゥースは前記ステータボディにそれぞれ配置され得る。
【0018】
好ましくは、前記ステータボディは、前記第1トゥースが貫通する第1ホールと、前記第2トゥースが貫通する第2ホールと、前記第3トゥースが貫通する第3ホールを含むことができる。
【0019】
好ましくは、前記第2トゥース及び前記第3トゥースは仮想の第1円周上に配置され、前記第1トゥースは前記仮想の第1円周と異なる仮想の第2円周上に配置され得る。
【0020】
好ましくは、前記第1トゥース、前記第2トゥースおよび前記第3トゥースは同心円上に配置され得る。
【0021】
好ましくは、前記第3トゥースの下端の円周方向幅は前記第1トゥースの下端の円周方向幅より小さくてもよい。
【0022】
好ましくは、前記第3トゥースの下端の円周方向幅は前記第2トゥースの下端の円周方向幅より小さくてもよい。
【0023】
好ましくは、前記第3トゥースと前記第2トゥースは前記ステータの円周方向に沿って交互に配置され得る。
【0024】
好ましくは、前記第1ステータトゥースは前記第1トゥースと連結された第1ボディと前記第1ボディから延びて前記第3トゥースと連結される延長部を含むことができる。
【0025】
好ましくは、前記第1ステータトゥースは前記第1トゥースと連結された第1ボディを含み、前記第2ステータトゥースは前記第2トゥースと連結された第2ボディを含み、前記第1ボディと前記第2ボディの間に配置されるセンサをさらに含み、前記第2ボディは前記センサに向かって突出する突出部を含むことができる。
【0026】
好ましくは、コレクタは前記突出部と前記センサの間に配置され得る。
【0027】
好ましくは、前記第1ボディと前記第2ボディの間に配置されるセンサをさらに含み、前記第2ボディは前記センサに向かって突出する突出部を含むことができる。
【0028】
好ましくは、前記コレクタは前記突出部と前記センサの間に配置されるセンシング装置。
【0029】
好ましくは、前記第1トゥース、前記第2トゥースおよび前記第3トゥースはそれぞれ複数個であり得る。
【発明の効果】
【0030】
前記のような構成を有する実施例に係るセンシング装置は、一対のステータトゥースの間にコレクタを配置し、前記コレクタの間にセンサを配置するため、トルク測定時に外部で生成される外部磁場による磁界の干渉を防止または最小化することができる。
【0031】
また、半径方向に互いに離隔するように配置される第1ステータトゥースの第1トゥースと第2ステータトゥースの第2トゥースをオーバーラップするように配置し、マグネットを前記第1トゥースと前記第2トゥースの間で回転させることによって、前記第1トゥースと前記第2トゥースが互いに異なる極に帯電させることができる。
【0032】
また、収集されるフラックスの大きさを高め得る利点がある。
【0033】
また、ステータホルダーの内側から流入する部磁場による磁界の干渉を防止または最小化することができる。
【0034】
また、センシング装置の側面から流入する外部磁場による磁界の干渉を防止または最小化することができる。
【0035】
実施例の多様ながらも有益な長所と効果は前述した内容に限定されず、実施例の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解され得るであろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】実施例に係るセンシング装置を示す斜視図である。
図2図1で図示したセンシング装置を示す分解斜視図である。
図3図1のA-Aを基準として図示したセンシング装置の断面斜視図である。
図4】実施例に係るセンシング装置のステータを示す斜視図である。
図5】実施例に係るセンシング装置のステータを示す分解斜視図である。
図6】実施例に係るセンシング装置のステータを示す断面図である。
図7】ステータのステータボディを示す斜視図である。
図8】ステータのステータボディを示す平面図である。
図9】ステータのステータボディを示す断面図である。
図10】ステータのステータボディを示す断面図である。
図11】第1ステータトゥースを示す側面図である。
図12】第2ステータトゥースを示す側面図である。
図13】第1ステータトゥースと第2ステータトゥースを示す平面図である。
図14】マグネットの第1極と第2極を図示した図面である。
図15】第2角度を図示した図面である。
図16】第3角度を図示した図面である。
図17】第1角度、第2角度および第3角度対比フラックス(flux)を図示したグラフである。
図18】ロータの分解斜視図である。
図19】マグネットを図示した図面である。
図20】マグネットの平面図である。
図21】第1ステータトゥースと第2ステータトゥースに対するマグネットの配置を示す斜視図である。
図22】第1ステータトゥースを図示した斜視図である。
図23】第2ステータトゥースを図示した斜視図である。
図24】第1ステータトゥースの平面図である。
図25】第1ステータトゥースおよび第2ステータトゥースの平面図である。
図26】同心円上に配置される第1トゥースと第2トゥースと第3トゥースを図示した図面である。
図27】ステータホルダーの内側から流入する外部磁場の流れを図示した第1ステータトゥースおよび第2ステータトゥースの平面図である。
図28】第3トゥースに案内される外部磁場の流れを図示した第1ステータトゥースの断面図である。
図29】第1ステータトゥースと第2ステータトゥースとセンサとコレクタの側断面図である。
図30】コレクタを図示した図面である。
図31】第1ステータトゥースと第2ステータトゥースの間に配置されるコレクタを図示した図面である。
図32】回路基板を図示した図面である。
図33】ハウジングのコネクタハウジングとピンを図示した断面図である。
図34】第1部材と第2部材を図示した図面である。
図35】ステータホルダーに設置された第1部材と第2部材を図示した図面である。
図36】メインギアと噛み合う第1ギアと第2ギアを図示した図面である。
図37】ステータトゥースに対する外部磁場の方向性を図示した図面である。
図38】z軸方向性を有する外部磁場に対するセンサの回避状態を図示した図面である。
図39】y’軸方向性を有する外部磁場に対する第1、第2ステータトゥースの回避状態を図示した図面である。
図40】z軸方向の外部磁場に対応した角度変化量に対し、比較例と実施例を比較したグラフである。
図41】y’軸方向の外部磁場に対応した角度変化量に対し、比較例と実施例を比較したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0038】
ただし、本発明の技術思想は説明される一部の実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現され得、本発明の技術思想範囲内であれば、実施例間にその構成要素の中の一つ以上を選択的に結合、置換して使うことができる。
【0039】
また、本発明の実施例で使われる用語(技術および科学的用語を含む)は、明白に特に定義されて記述されない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般的に理解され得る意味で解釈され得、辞書に定義された用語のように一般的に使われる用語は関連技術の文脈上の意味を考慮してその意味を解釈することができるであろう。
【0040】
また、本発明の実施例で使われた用語は実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。
【0041】
本明細書で、単数型は文面で特に言及しない限り複数型も含むことができ、「Aおよび(と)B、Cのうち少なくとも一つ(または一つ以上)」で記載される場合、A、B、Cで組み合わせできるすべての組み合わせの中の一つ以上を含むことができる。
【0042】
また、本発明の実施例の構成要素の説明において、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を使うことができる。
【0043】
このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語によって該当構成要素の本質や順番または順序などに限定されない。
【0044】
そして、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素はその他の構成要素に直接的に連結、結合または接続される場合だけでなく、その構成要素とその他の構成要素の間にあるさらに他の構成要素によって「連結」、「結合」または「接続」される場合も含むことができる。
【0045】
また、各構成要素の「上(うえ)または下(した)」に形成または配置されるものと記載される場合、上(うえ)または下(した)は二つの構成要素が互いに直接接触する場合だけでなく、一つ以上のさらに他の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また、「上(うえ)または下(した)」と表現される場合、一つの構成要素を基準として上側方向だけでなく下側方向の意味も含むことができる。
【0046】
以下、添付された図面を参照して実施例を詳細に説明するものの、図面符号に関わらず、同一または対応する構成要素は同一の参照番号を付与し、これに対する重複する説明は省略することにする。
【0047】
図1は実施例に係るセンシング装置を示す斜視図であり、図2図1で図示したセンシング装置を示す分解斜視図であり、図3図1のA-Aを基準として図示したセンシング装置の断面斜視図である。図1および2でz方向は軸方向を意味し、y方向は半径方向を意味する。そして、軸方向と半径方向は互いに垂直である。
【0048】
図1図3を参照すると、実施例に係るセンシング装置1は、ステータ100、ステータ100に一部が配置されるロータ200、センサ500、センサ500と電気的に連結された回路基板600、回路基板600が結合されたハウジング700、第1部材800および第2部材900を含むことができる。
【0049】
ここで、ステータ100は出力軸(図示されず)と連結され、ステータ100に少なくとも一部が回転可能に配置されるロータ200は入力軸(図示されず)と連結され得るが、必ずしもこれに限定されない。
【0050】
この時、前記ロータ200はステータ100に対して回転可能に配置され得る。以下、内側とは前記半径方向を基準として中心Cに向かって配置される方向を意味し、外側とは内側と反対となる方向を意味し得る。
【0051】
図4は実施例に係るセンシング装置のステータを示す斜視図であり、図5は実施例に係るセンシング装置のステータを示す分解斜視図であり、図6は実施例に係るセンシング装置のステータを示す断面図である。
【0052】
ステータ100は操向軸の出力軸(図示されず)と連結され得る。
【0053】
図4図6を参照すると、ステータ100はステータホルダー110と、ステータボディ120と、第1ステータトゥース130および第2ステータトゥース140を含むことができる。
【0054】
ステータホルダー110は電動式操向装置の出力軸(Output shaft)に連結され得る。それにより、ステータホルダー110は前記出力軸の回転に連動して回転することができる。ステータホルダー110は円筒状に形成され得る。そして、ステータホルダー110は金属材質で形成され得るが、必ずしもこれに限定されるものではなく、ステータホルダー110は前記出力軸が差し込み固定され得るように一定以上の強度を考慮した他の材質を利用してもよいことは言うまでもない。
【0055】
ステータホルダー110は溝111を含むことができる。溝111はステータホルダー110の外周面から凹むように形成される。溝111はステータホルダー110の外周面に沿って配置される。溝111には固定部材(図2の900)が挿入される。
【0056】
ステータホルダー110はステータボディ120と結合することができる。
【0057】
ステータボディ120はステータホルダー110の一側端部に配置され得る。ステータボディ120はレジンのような合成樹脂を利用したインサート射出方式によってステータホルダー110と結合され得る。ステータボディ120の外周面にはメインギア121aが形成され得る。メインギア121aはステータボディ120の回転力を第1ギア1100と第2ギア1200に伝達する。
【0058】
第1ステータトゥース130と第2ステータトゥース140は半径方向に互いに離隔するように配置され得る。そして、第1ステータトゥース130と第2ステータトゥース140はステータボディ120に固定され得る。第1ステータトゥース130は第1ボディ131と第1トゥース132と第3トゥース133を含む。第2ステータトゥース140は第2ボディ141と第2トゥース142を含む。
【0059】
図7はステータのステータボディを示す斜視図であり、図8はステータのステータボディを示す平面図であり、図9および図10はステータのステータボディを示す断面図である。
【0060】
図7図10を参照すると、ステータボディ120は内側部121と外側部122と隔板123を含む。内側部121と外側部122は円筒状である。外側部122は半径方向を基準として内側部121の外側に離隔するように配置される。隔板123は内側部121と外側部122を連結する。内側部121、外側部122および隔板123は一体であってもよい。内側部121の内側にはステータホルダー110が結合され得る。外側部122と内側部121の間には空間Sが形成され得る。隔板123は板状に形成され得る。隔板123は内側部121と外側部122の間に配置され得る。
【0061】
空間Sは隔板123により第1空間S1と第2空間S2に区分され得る。第1空間S1にはマグネット230が配置され、第2空間S2にはセンサ500が配置され得る。隔板123は基準線L1より下に配置され得る。基準線L1は軸方向を基準として外側部122の中心を通る仮想の水平線である。
【0062】
一方、隔板123は第1ホール124と第2ホール125を含むことができる。第1ホール124と第2ホール125は第1ステータトゥース130と第2ステータトゥース140の配置のためのものである。
【0063】
第1空間S1には第1ボディ131と第2ボディ141が配置され得る。前記第2空間S2には第1トゥース132と第2トゥース142が配置され得る。
【0064】
第1ホール124は円周方向に沿って互いに離隔して複数個が形成され得る。そして、第1トゥース132は第1ホール124を貫通して第2空間S2に配置される。この時、第1ホール124の個数は第1トゥース132の個数と同一である。第1ホール124は外側部122の内周面に隣接するように配置され得る。図8に図示された通り、第1ホール124は外側部122の内周面に接触するように隔板123に形成され得る。
【0065】
第2ホール125は円周方向に沿って互いに離隔して複数個が形成され得る。この時、半径方向を基準として第2ホール125は第1ホール124の内側に離隔するように配置され得る。そして、第2トゥース142は第2ホール125を貫通して第2空間S2に配置される。この時、第2ホール125の個数は第2ステータトゥース140の第2トゥース142の個数と同一である。第2ホール125は内側部121の外周面に隣接するように配置され得る。図8に図示された通り、第2ホール125は内側部121の外周面に接触するように隔板123に形成され得る。
【0066】
第3ホール127は円周方向に沿って互いに離隔して複数個が形成され得る。第3ホール127は円周方向を基準として、第2ホール125と第2ホール125の間に配置され得る。第3トゥース133は第3ホール127を貫通して第2空間S2に配置される。この時、第3ホール127の個数は第1ステータトゥース130の第3トゥース133の個数と同一であり得る。第3ホール127は内側部121の外周面に隣接するように配置され得る。第3ホール127は内側部121の外周面に接触するように隔板123に形成され得る。
【0067】
第1ステータトゥース130と第2ステータトゥース140は、ステータボディ120の内側部121の外周面と外側部122の内周面の間に配置され得る。ここで、第1ステータトゥース130と第2ステータトゥース140はマグネット230の回転による帯電のために金属材質で形成され得る。
【0068】
そして、第1ステータトゥース130はボンドのような接着部材(図示されず)により外側部122の内周面に固定され得、第2ステータトゥース140はボンドのような接着部材(図示されず)により内側部121の外周面に固定され得るが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、締結部材(図示されず)またはコーキング方式等を通して第1ステータトゥース130と第2ステータトゥース140それぞれはステータボディ120に固定され得る。
【0069】
隔板123の下側にボス126が延びて配置される。ボス126の側壁と外側部122は離隔して第1スロットU1を形成する。第1トゥース132は第1スロットU1に挿入されて第1ホール124を貫通して第2空間部S2に位置する。そして、ボス126の側壁と内側部121は離隔して第2スロットU2を形成する。第2トゥース142および第3トゥース133は第2スロットU2に挿入されてそれぞれ第2ホール125および第3ホール127を貫通して第2空間部S2に位置する。
【0070】
第1スロットU1は第1ステータトゥース130がステータボディ120に結合する過程で、第1トゥース132を第1ホール124に案内して結合を容易とさせる。
【0071】
第2スロットU2は、第2ステータトゥース140がステータボディ120に結合する過程で、第2トゥース142および第3トゥース133をそれぞれ第2ホール125および第3ホール127に案内して結合を容易とさせる。
【0072】
図11は第1ステータトゥースを示す側面図であり、図12は第2ステータトゥースを示す側面図である。
【0073】
図5および図11を参照すると、第1ステータトゥース130は第1ボディ131と第1ボディ131で互いに離隔して軸方向に突出した複数個の第1トゥース132を含むことができる。図5および図12を参照すると、第2ステータトゥース140は第2ボディ141および第2ボディ141で互いに離隔して軸方向に突出した複数個の第2トゥース142を含むことができる。
【0074】
第1ボディ131の上面131aを基準として第1ボディ131の高さH1は第1トゥース132の高さH2より小さい。そして、第2ボディ141の上面141aを基準として第2ボディ141の高さH3は第2トゥース142の高さH4より小さい。しかし、本発明はこれに限定されず、第1トゥース132の高さH2は第2トゥース142の高さH4が異なってもよい。
【0075】
図13は、第1ステータトゥースと第2ステータトゥースとマグネットを示す平面図である。
【0076】
図13を参照すると、第1ステータトゥース130は第2ステータトゥース140の外側に配置される。半径方向(y方向)から見た時、第1トゥース132と第2トゥース142は半径方向にオーバーラップするように配置され得る。このような第1トゥース132と第2トゥース142の配列は磁束漏れを減らす効果がある。
【0077】
図14は、マグネットの第1極と第2極を図示した図面である。
【0078】
図14を参照すると、マグネットは第1極230Aと第2極230Bを含む。第1極230Aと第2極230Bはマグネットの円周方向に沿って交互に配置され得る。
【0079】
第1極230Aと第2極230BはそれぞれN極領域NAとS極領域SAを含むことができる。第1極230Aと第2極230BはそれぞれN極領域NAとS極領域SAが内外側に区分された複層構造であり得る。
【0080】
第1極230AはN極領域NAが相対的に外側に配置され、S極領域SAがN極領域NAの内側に配置され得る。第2極230BはN極領域NAが相対的に内側に配置され、S極領域SAがN極領域NAの外側に配置され得る。
【0081】
第1極230AのN極領域NAと第2極230BのS極領域SAは互いに隣り合うように配置される。第1極230AのS極領域SAと第2極230BのN極領域NAは互いに隣り合うように配置される。
【0082】
マグネット230が回転して、第1トゥース132がS極領域SAが近くなってS極に帯電すると、第2トゥース142はN極領域NAが近くなるためN極に帯電する。またはマグネット230が回転して、第1トゥース132がN極領域NAが近くなってN極に帯電すると、第2トゥース142はS極領域SAが近くなるためS極に帯電する。それにより、センサ500は第1ステータトゥース130、第2ステータトゥース140およびコレクタ(図28の300)を通じて印加される磁界を通じて角度を測定することができる。
【0083】
実施例に係るセンシング装置は、第1トゥース132と第2トゥース142は半径方向にオーバーラップする。第2トゥース142の両端が第1トゥース132にオーバーラップされ得る。例えば、第1トゥース132と第2トゥース142の位置および大きさを設計するにおいて、第1角度Θ1と第2角度Θ2と第3角度Θ3は同一であってもよい。
【0084】
第1角度Θ1とは、ステータの中心Cを基準として第1極230Aの両端がなす角度を示す。例えば、第1極230Aが8個第2極230Bが8個である場合、第1角度Θ1は22.5°であり得る。
【0085】
図15は第2角度Θ2を図示した図面であり、図16は第3角度Θ3を図示した図面である。
【0086】
図15を参照すると、第2角度Θ2とは、ステータの中心Cを基準として、第1トゥース132の両端P1がなす角度を示す。軸方向に、第1トゥース132の両端P1を定義する基準点Gは次の通りである。基準点Gは第1トゥース132がマグネット230のボディ231が向かい合って配置された時、マグネット230のボディ231の高さH1の中間地点と対応する第1トゥース132の地点に該当する。マグネット230のボディ231の高さH1とは、軸方向を基準として、マグネット230の上面231aと下面231bがなす高さを意味する。基準点Gで第1トゥース132と第1トゥース132の間の角度Θ4は第2角度Θ2と同一であり得る。
【0087】
図16を参照すると、第3角度Θ3とは、ステータの中心Cを基準として、第2トゥース142の両端P2がなす角度を示す。軸方向に、第2トゥース142の両端P2を定義する基準点Gは次の通りである。基準点Gは第2トゥース142がマグネット230のボディ231が向かい合って配置された時、マグネット230のボディ231の高さH1の中間地点と対応する第2トゥース142の地点に該当する。基準点Gで第2トゥース142と第2トゥース142の間の角度Θ5は第3角度Θ3と同一であり得る。
【0088】
図17は、第1角度Θ1、第2角度Θ2および第3角度Θ3対比フラックス(flux)を図示したグラフである。
【0089】
図17を参照すると、第2角度Θ2と第3角度Θ3を同一にセッティングした状態で、第2角度Θ2および第3角度Θ3が第1角度Θ1に近接するほどフラックスの大きさが増加し、第2角度Θ2および第3角度Θ3が第1角度Θ1から遠ざかるほどフラックスの大きさが減少することを確認することができる。第2角度Θ2および第3角度Θ3が第1角度Θ1と同一となるように、第1トゥース132と第2トゥース142の大きさおよび位置を整列させた場合、第1、第2ステータトゥース130、140のフラックスの大きさが最も大きいことが分かる。
【0090】
図18は、ロータの分解斜視図である。
【0091】
図2および図18を参照すると、ロータ200はロータホルダー210、ロータボディ220と、マグネット230を含むことができる。ロータホルダー210、ロータボディ220と、マグネット230は一体であってもよい。
【0092】
ロータホルダー210は電動式操向装置の入力軸(Input shaft)に連結され得る。それにより、ロータホルダー210は前記入力軸の回転に連動して回転することができる。ロータホルダー210は円筒状に形成され得る。そして、ロータホルダー210の端部はロータボディ220に結合され得る。ロータホルダー210は金属材質で形成され得るが、必ずしもこれに限定されるものではなく、ロータホルダー210は入力軸が差し込み固定されるように一定以上の強度を考慮した他の材質を利用してもよいことは言うまでもない。
【0093】
ロータホルダー210の突起211を含むことができる。突起211はロータホルダー210の外周面から半径方向に延びて配置され得る。
【0094】
ロータボディ220はロータホルダー210の外周面の一側に配置される。ロータボディ220は環状部材であり得る。ロータボディ220の内周面には溝221が配置され得る。溝221はロータホルダー210の突起が挿入される所である。
【0095】
マグネット230はロータボディ220に結合される。マグネット230はロータホルダー210が回転すると連動して回転する。
【0096】
図19はマグネットを図示した図面であり、図20はマグネットの平面図である。
【0097】
図19および図20を参照すると、マグネット230はリング状のボディ231とボディ231の上面から突出する突起232を含むことができる。突起232は複数個であり得る。突起232は第1パート232aと第2パート232bを含むことができる。第1パート232aはボディ231の上面から上側に突出する。第2パート232bは第1パート232aからマグネット230の半径方向に突出して配置され得る。第2パート232bはボディ231の内周面231aより内側に突出し得る。このような突起232はロータボディ231と結合力を高めるためのものである。第1パート232aは回転方向にロータボディ231とマグネット230のスリップを防止し、第2パート232bは軸方向にロータボディ231外マグネット230が分離されることを防止する。
【0098】
図21は、第1ステータトゥースと第2ステータトゥースに対するマグネットの配置を示す斜視図である。
【0099】
図21を参照すると、第1トゥース132と第2トゥース142の間にマグネット230が配置される。そして、第3トゥース133と第1トゥース132の間にマグネット230が配置される。
【0100】
マグネット230のボディ231は、第1トゥース132と第2トゥース142と第3トゥース133と向かい合って配置される。マグネット230の突起232は第1トゥース132と第2トゥース142と第3トゥース133の上側に配置される。
【0101】
図22は、第1ステータトゥースを図示した斜視図である。
【0102】
図22を参照すると、第1ステータトゥース130は、第1ボディ131と第1トゥース132と第3トゥース133と延長部134を含むことができる。第1ボディ131はリング状部材であり得る。第1トゥース132は円周方向に沿って互いに離隔するように配置され得、第1ボディ131の上部側から上側に延長され得る。第1ボディ131と複数個の第1トゥース132は一体に形成され得る。延長部134は第1ボディ131から内側に突出する。第3トゥース133は延長部(134)に連結される。
【0103】
第1トゥース132および第3トゥース133は下広上狭の形状に形成され得る。例えば、半径方向から見た時、第1トゥース132および第3トゥース133のそれぞれの下部側幅は上部側幅より大きくてもよい。第1トゥース132および第3トゥース133はそれぞれ台形状に形成され得る。そして、第1トゥース132が第1ホール124を貫通し、第3トゥース133が第3ホール127を貫通することによって、第1ボディ131の上面と延長部134の上面は隔板123の下面に接触され得る。
【0104】
図23は、第2ステータトゥースを図示した斜視図である。
【0105】
図23を参照すると、第2ステータトゥース140は第2ボディ141と、第2トゥース142を含むことができる。第2トゥース142は円周方向に沿って互いに離隔するように配置され得、第2トゥース142の上部側から上側に延長され得る。第2ボディ141と複数個の第2トゥース142は一体に形成され得る。第2トゥース141は下広上狭の形状に形成され得る。例えば、半径方向から見た時、第2トゥース142の下部側幅は上部側幅より大きくてもよい。第2トゥース142は台形状を含むことができる。
【0106】
第2ボディ141は突出部141aを含むことができる。突出部141aは第2トゥース142に対比して外側に曲がって突出する環状部材であり得る。突出部141aはセンサ500と第2ボディ142のエアーギャップを減らしてセンサ500に印加されるフラックスの量を増加させる。
【0107】
図24は、第1ステータトゥースの平面図である。
【0108】
図24を参照すると、第1ステータトゥース130の中心Cから第1トゥース132までの最短距離R1は第1ステータトゥース130の中心Cから第3トゥース133までの最短距離R2より大きい。相対的に、第3トゥース133が第1トゥース132より第1ステータトゥース130の中心Cに近く配置される。これはステータホルダー110の内側から流入する外部磁場を第3トゥース133に案内するためのものである。
【0109】
図25は、第1ステータトゥースおよび第2ステータトゥースの平面図である。
【0110】
図25を参照すると、複数個の第3トゥース133がなす直径D3は複数個の第1トゥース132がなす直径D1より小さく、複数個の第2トゥース142がなす直径D2は複数個の第1トゥース132がなす直径D1より小さい。マグネット230を基準として、第1トゥース132はマグネット230の外側に配置され、第2トゥース142と第3トゥース133はマグネット230の内側に配置される。
【0111】
図26は、同心円上に配置される第1トゥースと第2トゥースと第3トゥースを図示した図面である。
【0112】
図26を参照すると、第1トゥース132と第2トゥース142と第3トゥース133は同心円上に配置され得る。第2トゥース142、第3トゥース133は仮想の第1円周O1上に配置され、第1トゥース132は仮想の第1円周O1と他の仮想の第2円周O2上に配置され得る。第2トゥース142、第3トゥース133はステータ200の円周方向に沿って交互に配置され得る。第1円周O1は第2円周O2の内側に配置される。これはステータホルダー110の内側から流入する外部磁場を全方位的に第2トゥース142と第3トゥース133を通じて分散するためである。
【0113】
一方、第3トゥース133の下端の円周方向幅t3は第1トゥース132の下端の円周方向幅t1より小さくてもよい。また、第3トゥース133の下端の円周方向幅t3は第2トゥース142の下端の円周方向幅t2より小さくてもよい。
【0114】
図27はステータホルダーの内側から流入する外部磁場の流れを図示した第1ステータトゥースおよび第2ステータトゥースの平面図であり、図28は第3トゥースに案内される外部磁場の流れを図示した第1ステータトゥースの断面図である。
【0115】
図27を参照すると、ステータホルダー110に沿って流入する外部磁場W1、W2はステータ200の半径方向を基準として、第1ステータトゥース130および第2ステータトゥース140側に流入する。このような外部磁場W1、W2は第2トゥース142とともに第3トゥース133に分散されて案内される。
【0116】
図28を参照すると、第3トゥース133に流入した外部磁場W1は延長部134に案内される。この時、第3トゥース133に流入した外部磁場M1は、マグネット230から第1トゥース132に流入して延長部134に案内された外部磁場M2と相殺され得る。このように、ステータホルダー110に沿って流入する外部磁場が第1ステータトゥース130に案内されて相殺されるため、外部磁場がセンサ500に影響を及ぼすことを大きく減少させ得る利点がある。
【0117】
下記の<表1>は比較例と実施例のトルクを比較したものである。
【0118】
【表1】
【0119】
比較例は、第3トゥース133のような構造がないセンシング装置である。実施例は第3トゥース133を含むセンシング装置である。半径方向に外部磁場がない場合、トルクはONmが正常である。比較例と実施例に半径方向に外部磁場(1000A/m)が及ぼされる場合、比較例の場合、0.41Nmのトルクが測定されて外部磁場に影響を大きく受けることが分かる。しかし、実施例の場合、測定トルクが0.05Nmであり、外部磁場にほとんど影響を受けないことが分かる。
【0120】
図29は、第1ステータトゥースと第2ステータトゥースとセンサとコレクタの側断面図である。
【0121】
図29を参照すると、第1ステータトゥース130と第2ステータトゥース140の間に1個のコレクタ300のみが配置される。そして、センサ500に印加されるフラックスを増やすために第2ステータトゥース140に突出部141aが配置される。
【0122】
コレクタ300がセンサ500に内側に配置されて第1ステータトゥース130と離れて配置される場合、半径方向を基準として、センシング装置1の外部から流入する外部磁場の影響をより少なく受ける利点がある。また、突出部141aは外側に向かって曲がっているため、半径方向に、突出部141aとステータホルダー110のエアーギャップが増加し、ステータホルダー110を通じて流入する外部磁場の影響を減らす利点がある。
【0123】
センサ500と第2ボディ142の間に一つのコレクタ300が配置されるため、2個のコレクタを配置する場合よりセンシング装置の構成を簡素化し、センシング装置の大きさを減らすことができ、製造工程および製造費用を減らしながらも、センシング装置の性能を確保する利点がある。
【0124】
図30はコレクタを図示した図面であり、図31は第1ステータトゥースと第2ステータトゥースの間に配置されるコレクタを図示した図面である。
【0125】
図2図30および図31を参照すると、コレクタ300はステータ100のフラックス(flux)を収集する。ここで、コレクタ300は金属材質で形成され得、半径方向を基準として互いに離隔するように配置され得る。
【0126】
コレクタ300は環状部材であり得る。コレクタ300は第1コレクタボディ310と、第2コレクタボディ320と、第1延長部330と、第2延長部340を含むことができる。
【0127】
第1延長部330と、第2延長部340はそれぞれ第1コレクタボディ310と、第2コレクタボディ320を連結する。第1コレクタボディ310と、第2コレクタボディ320はそれぞれ平面を含み、第1延長部330と、第2延長部340はそれぞれ曲面を含むことができる。第1コレクタボディ310と、第2コレクタボディ320は互いに向かい合って配置され得る。
【0128】
コレクタ300が互いに離れた2個の部材からなる場合、外部磁場の流入方向により、2個の部材が互いに異なる極性で帯電されてセンシング装置の性能を低下させ得る。実施例に係るセンシング装置のコレクタ300は一つの部材で形成されているため、このような問題を基本的に除去した利点がある。
【0129】
センサ500はステータ100とロータ200の間で発生した磁場の変化を検出する。センサ500はHall ICであり得る。センサ500はロータ200のマグネット230とステータ100の電気的相互作用によって発生するステータ100の磁化量を検出する。検出された磁化量に基づいてセンシング装置1はトルクを測定する。
【0130】
センサ500は2個のセンサ500A、500Bが配置され得る。ステータの中心Cを基準として、2個のセンサ500A、500Bは向かい合って配置され得る。
【0131】
第1コレクタボディ310と、第2コレクタボディ320はそれぞれセンサ500A、500Bと向かい合って配置される。
【0132】
図32は、回路基板を図示した図面である。
【0133】
図32を参照すると、回路基板には2個のセンサ500A、500Bが配置され得る。2個のセンサ500A、500Bは回路基板600で上側に立てられた形態で配置される。
【0134】
図33は、ハウジングのコネクタハウジングとピンを図示した断面図である。
【0135】
図33を参照すると、ハウジング700はコネクタハウジング760とピン770を含む。ピン770は回路基板600と外部ケーブルを電気的に連結する。ピン770の一側はハウジング700の下側に配置された回路基板600と連結される。ピン770の他側はコネクタハウジング760の内側に露出する。コネクタハウジング760の入口は軸方向と垂直であり得る。ピン770は「┐」の形態で折れた形状を有することができる。
【0136】
図34は第1部材と第2部材を図示した図面であり、図35はステータホルダーに設置された第1部材と第2部材を図示した図面である。
【0137】
図34および図35を参照すると、第1部材800はハウジングボディ710のホール713の側壁が摩耗してセンシング装置の同軸整列に誤差が発生することを防止するためのものである。前述した通り、第1トゥース132と第2トゥース142は半径方向にオーバーラップするように配置される。そして、半径方向に、第1トゥース132と第2トゥース142の間にセンサ500が配置される。したがって、半径方向に流動が発生する場合、第1トゥース132とセンサ500と第2トゥース142の間の距離が変わりながら、センシング装置に致命的な損傷が発生したり性能に問題が発生し得る。
【0138】
第1部材800はリング状部材であり得る。ボディ810とフランジ部820を含むことができる。ボディ810は円筒形部材である。ボディ810はハウジングボディ710のホール713の内壁に沿って配置され得る。ボディ810はステータホルダー110の外周面とボディ810のホール713の内壁の間に位置する。フランジ部820はボディ810の下端から半径方向に延びた形態である。フランジ部820はハウジングボディ710の下面と接触可能に配置される。そして、フランジ部820は第1カバー701の一部を覆うように配置され得る。そして、第1部材800は金属素材であり得る。
【0139】
フランジ部820の下面は第1部材800の上面と接触することができる。
【0140】
このような第1部材800は、ステータホルダー110が回転するにつれてハウジングボディ710のホール713とステータホルダー110を物理的に隔離させて、ステータホルダー110が回転するにつれてハウジングボディ710のホール713の内壁が摩耗することを防止する役割をする。その結果、第1部材800はステータホルダー110の同軸回転性を確保する。
【0141】
軸方向を基準として、ハウジング700はステータボディ120のメインギア121に係止されてステータ200の上側には抜けない。ただし、ステータ200の下側にハウジング700が抜け得る。第2部材900はステータ200の下側にハウジング900が抜けることを防止する役割をする。第2部材900はc-ringの形態であり得る。第2部材900は金属素材であり得る。第2部材900は弾性変形可能な素材であり得る。
【0142】
第2部材900はステータホルダー110の溝111に結合する。溝111はステータホルダー110の外周面に沿って凹むように形成される。第2部材900はステータホルダー110に結合された状態で、ハウジングボディ710の下面より下に位置する。そして、第2部材900は第1部材800より下側に配置されて、第1部材800のフランジ部820の下面を支持することができる。
【0143】
図36は、メインギアと噛み合う第1ギアと第2ギアを図示した図面である。
【0144】
図2および図36を参照すると、メインギア121と噛み合うサブギアとして、第1ギア1100と第2ギア1200を含む。メインギア121と第1ギア1100と第2ギア1200と第3センサ610は操向軸の角度を測定するためのものである。
【0145】
メインギア121と第1ギア1100と第2ギア1200は互いに噛み合って回転する。メインギア121はステータボディ120の外周面に配置される。第1ギア1100と第2ギア1200はハウジングボディ710に回転可能に配置される。メインギア121、第1ギア1100、および第2ギア1200はそれぞれのギア比が予め決定される。例えば、メインギア121の全体角度が1620°である場合、メインギア121が4.5回転する時、第1ギア1100は15.6回転、そして第2ギア1200は14.625回転するように設計され得る。ここで全体角度とは、すべてのギアが回転する直前の状態に再び復帰した場合のメインギア121の回転を累積して算出した角度である。
【0146】
第1ギア1100および第2ギア1200にはマグネットが配置され得る。マグネットは第3センサ610と向かい合うように配置される。第3センサ610は回路基板に実装される。
【0147】
図37はステータトゥースに対する外部磁場の方向性を図示した図面であり、図38はz軸方向性を有する外部磁場に対するセンサの回避状態を図示した図面であり、図39はy’軸方向性を有する外部磁場に対する第1、第2ステータトゥースの回避状態を図示した図面である。
【0148】
図37を参照すると、外部磁場は軸方向であるz軸方向とz軸方向と垂直なy’軸方向にセンシング装置に大きく影響を及ぼす。ここで、y’軸方向とは、軸方向と垂直な半径方向の中で、センサ500に向かう方向を意味する。
【0149】
図38を参照すると、実施例に係るセンシング装置のセンサ500はz軸方向に立てられた状態で配置される。したがって、z軸から見たセンサ500の面積は。y’から見たセンサ500の面積より非常に小さい。したがって、実施例に係るセンシング装置は、z軸方向を基準として外部磁場がセンサ500に及ぼす影響が小さくならざるを得ない利点がある。
【0150】
図39を参照すると、y’軸方向の外部磁場はz軸方向に立てられた状態のセンサ500の状態を見る時、センサ500に大きな影響を及ぼしかねない。しかし、y’軸方向の外部磁場は第1ステータトゥース130と第2ステータトゥース140に沿って誘導されるため、センサ500に影響を及ぼさずに流れることになる。このため、実施例に係るセンシング装置はy’軸方向を基準とする時にも外部磁場がセンサ500に及ぼす影響が小さい利点がある。
【0151】
図40は、z軸方向の外部磁場に対応した角度変化量に対して比較例と実施例を比較したグラフである。
【0152】
図40を参照すると、比較例の場合、ステータトゥースが上下に配置され、センサが横になって配置される構造のセンシング装置であり、z軸方向の外部磁場が増加するほど角度変化量が線形的に増加して、外部磁場により測定角度が大きく変わることが分かる。
【0153】
その反面、実施例の場合、z軸方向の外部磁場が増加しても角度変化が殆どないため、外部磁場に影響を受けないことが分かる。
【0154】
図41は、y’軸方向の外部磁場に対応した角度変化量に対して比較例と実施例を比較したグラフである。
【0155】
図41を参照すると、比較例の場合、ステータトゥースが上下に配置され、センサが横になって配置される構造のセンシング装置であり、y’軸方向の外部磁場が増加するほど角度変化量が線形的に増加して、外部磁場により測定角度が大きく変わることが分かる。
【0156】
その反面、実施例の場合、y’軸方向の外部磁場が増加しても角度変化が殆どないため、外部磁場に影響を受けないことが分かる。
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