(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】タブを作成するテープカッター
(51)【国際特許分類】
B65H 35/07 20060101AFI20241001BHJP
【FI】
B65H35/07 N
(21)【出願番号】P 2022186918
(22)【出願日】2022-11-07
【審査請求日】2023-06-12
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】594107527
【氏名又は名称】浅倉 富士男
(72)【発明者】
【氏名】浅倉 富士男
【審査官】畔津 圭介
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-206315(JP,A)
【文献】特開2006-290531(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 35/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項2】
可動自在かつストップのできるストッパー13は、支持プレート5と可動プレート8の横幅より広く設けたコの字形状の横向き二つの部分を、前記支持プレート5内側中央部に設けたストッパー受け14に通し左右に動く機能を有し、ネジ15で望みの位置で止め、コの字形状縦の部分で前記可動プレート8を止めることのできる、前記ストッパー13を有した請求項1に記載のテープカッター。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
片面に粘着剤の塗布された粘着テープの一端に粘着面どうしを貼り合わせタブ(不粘着面)を、確実に作成するテープカッターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
以後、回転して引き出されるテープの方向を外側、その反対を内側とする、又、引き出されたテープを一時接着させるところを支持部とする。
【0003】
文献1で見るように、タブを作成するテープカッターにおいて多くの発明は、支持部を上方に設けた支持板と、上部に切断刃を設けその内側に押し上げ板を設けた可動板を、可動させ支持部に押し当てタブを作成する形式のものが多数を占めている、しかしそれだけではタブを作成できる確率は至上に低く、押し当てた時に支持部と切断刃の下方にテープの輪は出来る確率が高くなる、確実にタープの輪は上方に出来なければならないのである。
【0004】
文献2で見るように、切断刃内側の押し上げ板と位置決めあご3の間に板バネ8を設け、その板バネ8にはテープブリッジ10を上方に設け、更にその上部には先端部13を設けテープを上方へと支える形式になっている、しかし押し当てた時にはテープブリッジ10は上方に伸び上がり位置決めあご3と押し上げ板の間に大きく突き出てしまう、タブを摘み剥がす時には三ヵ所に貼り止まり摘み剥がすことが至上に困難になるのである、又、引き出されるテープは粘着面が剥がれながらリング状テープの中心から一直線状に引き出されるのであるが、文献2の図面においては中心から外れた上方から引き出されて書かれ正確さを欠く、テープブリッジ10の先端13はベース版2と稼働板7の上に飛び出して書かれていたり同じ高さに書かれたり正確さが伝わってこない図面である。
【0005】
文献3で見るように、固定支持椀4と可動支持椀5の間にプッシュピン1を設け貼り止まっている粘着テープBを下から上方へと支え、可動支持椀5を押し当てた後にはすぐにプッシュピン1が下方に下がり邪魔することなく確実にタブを作る構造になっている、しかし構造が複雑で製造コストが掛かり安価には提供できないのである、又、切断刃Dの内側に可動支持椀4を設けてあるので二か所に貼り止まり剥がすことが困難になる。
【0006】
片面に粘着剤の塗布されたテープを引き出したときには、粘着剤が剥がれながら引き出されリング状テープの回転軸(中心点)から一直線状に引き出される、しかし引き出されるテープが回転軸から一直線状ではなく、大きく回転軸から離れた位置から引き出される図面のものが多くあり原理からして間違っている図面が多くあった。
【0007】
その他、多く見られるのが押し上げ板を設けてあるものであるが、押し上げ板は上方へ動くものではなく支持部と押し上げ板の両方に貼り止まるだけであり、タブを作る確実性はなくタブが出来たとしても、両方に貼り付いて上方に出来たタブを剥がすことは至上に困難を極め、テープカッター器を押さえて剥がすことになる。
【0008】
必要とするタブの幅(内側から外側までの長さ)を設定してタブを作成する機能を持ったタブを作るテープカッターはなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献1】
特開2002―145511
【文献2】
特開2006-206315
【文献3】
特開2012-148825
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
鋸状の切断刃でテープを切断した後には、テープは鋸状の切断刃に貼り止る、そこで支持部と切断刃二つの間に貼り止まっているテープを可動させた時、テープの輪を上方に確実に作る効果のあるものを、支持部と切断刃の間に発明しなければならない。
【0011】
支持部と切断刃の上方に作られた輪を、摘まんで簡単に剥がせるカッターにする。
【0012】
作成するタブは長いと邪魔になりテープの無駄にもなる、テープの無駄をなくすこと。
【0013】
確実にタブを作るためには、各符号の位置と寸法、形状と形状の寸法がある、本発明においてはそれを示すことが大事なことである。
【0014】
タブを確実に作成でき、タブを有しない操作も簡単に行え、コストの掛からない安価に提供でき広く利用される商品にしなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0015】
間隔のあいた支持部6と切断刃9に貼り止まっている状態のテープ1を,僅か1ミリ上方に持ち上げる支えバネ10は、同じ高さである支持部6と切断刃9より1ミリ高く設け、切断刃9の内側中心から4ミリ~5ミリ離れた位置に設け、その支えバネ10の鋼材は0.1ミリの薄さで復元力(バネ)を持ち、上方のテープ1に対して真下から上方へと支える、支えバネ10の形状は先端11から5ミリ~7ミリの下部を外側に155°に曲げ、さらにそこから10ミリ~12ミリの下部を内側に155°に曲げ、その曲げた位置から下部までの長さを20ミリ~30ミリに設けた形状で、前記20ミリ~30ミリの外側の面と可動プレート8の内側の面を、両面粘着テープ18を用い貼り止め取り付け設けた支えバネ10とする。
【0016】
前記支えバネ10の先端11はアール状に設け、そのアール状最上部の粘着面の至上に少ない一点がテープ1を上方へと支え山状に持ち上げた形となる、可動プレート8を一本の指(人差し指)で押し可動させた瞬間には支えバネ10の先端11から離れたテープは上方へと膨らむ、その後切断刃9を支持部6へ押し当てた時には前記二つの上方にテープは確実に細長い輪形状になる、その細長い輪を押し当てた指と親指の二本で摘まむとタブ20が作成される、その後貼り付いている支持部6と切断刃9から剥がした時には、支持部6の外側端より少し内側に設けたヒンジ軸12に繋がれた可動プレート8は、支えバネ10の力もプラスされ瞬時にストッパー13まで戻るのである。
【0017】
支えバネ10を切断刃9から5ミリ離れた位置に設けたことで、切断刃9と支持部6の開口間隔を8ミリまで設定でき4ミリ幅のタブ20を作成でき、前記開口間隔を30ミリまで設定でき15ミリのタブ20まで作成できる、作成するタブ20は長すぎると邪魔になりテープ1の無駄にもなるので、それらを解消できるテープカッターにする。
【0018】
可動プレート8を止めるストッパー13は、丸棒形状の鋼材をコの字形に設け、支持プレート5内側中央部の左右に設けたストッパー受け14に差し込み取り付けることでスライドする機能を持たせる、コの字形のストッパー13の左右までの幅は可動プレート8の可動を邪魔しない幅に設け、左右の長さを40ミリ~50ミリに設ける。
【0019】
スライドを行えるストッパー13は、支持部6と切断刃9の開口幅を30ミリまで設定することが限界である、それ以上広く設定することも行えるが、テープ1は下方へと弛みタブ20を作成する事が出来なくなる。
【0020】
本発明においては、底板17からテープ台2に設ける回転軸受3までの高さ、回転軸受に設置した回転軸棒4中心から支持プレート5までの間隔,支持プレート5上部に設けた支持部6の形状と寸法、底板17から支持部6までの寸法、上部に切断刃9を設けた可動プレート8とヒンジ軸12までの寸法、支えバネ10の形状と寸法、ストッパー13の形状と寸法、ストッパー受14を設ける位置並びに寸法、以上を明記する。
【0021】
タブを有しない従来のテープの切断も大きな違いもなく行え、又、組立てる方式は、両面粘着テープ18を用い貼り合わせ組み立てる方式とする、コンパクトに梱包が行え、商品の流通コストを軽減する目的である,しかしその取り付け方法は限定するものではない。
【実施例】
【0022】
回転軸受3までの底板17からの高さ、回転軸受3から支持プレート5までの間隔(距離)、支持プレート5の上部の支持部6までの底板17からの高さ、支持部6の形と寸法、可動プレート8上部の切断刃9まで長さ、ヒンジ軸12の位置、支えバネ10の取り付け位置と形の寸法、ストッパー13の形状と寸法、ストッパー受け14の位置と形、以上が本発明と同一であれば、
図9の実施例に見るテープカッターに作る事もできるのである。
【発明の効果】
【0023】
確実にタブを作る事のできるテープカッターであり、作るタブの幅(内側から外側まで)を選び設定することもできるので、テープの無駄を少なくする事ができ、又、従来のタブを有しないテープのカットも大きな問題もなく行え、二つの使用方法が簡単に行える便利なテープカッターであり、製造コストの掛からない安価に提供できる商品である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】 本発明のタブ作成のテープカッターの側面図。
【
図2】 本発明のタブ作成部分のテープカッターの斜視図。
【
図3】 本発明の
図2のタブ作成部分のテープカッターの分解斜視図。
【
図4】 本発明のタブ作成順番をa~eと示した図。
【
図5】 本発明のaは接着部と切断刃の間隔を広くして長いタブを作る時を示す側面図、本発明のbは接着部と切断刃の間隔を狭くして短いタブを作る時を示す側面図。
【符号の説明】
【0025】
1 テープ 11 先端 21 回転リール
2 テープ台 12 ヒンジ軸
3 回転軸受 13 ストッパー
4 回転軸棒 14 ストッパー受
5 支持プレート 15 ネジ
6 支持部 16 受台プレート
7 鋭角 17 底板
8 可動プレート 18 両面粘着テープ
9 切断刃 19 実施例のテープ台
10 支えバネ 20 タブ
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて説明する。
【0027】
本発明に係るタブ作成テープカッターは、
図1に示すように、テープ台2上方に設けた回転軸受3に配置された回転軸棒4中心の位置を、底板17から55ミリ~60ミリの位置に設け、片面に粘着剤の塗布されたリング状のテープ1に設置した回転リール21の回転軸棒4は、回転軸受け3にセットすることでテープ1は回転運動を起こし引き出され、その引き出されるテープ1は回転軸棒4を中心として直線状に引き出される、何故ならば粘着剤から剥がれながら引き出されて行くからである、引き出してきたテープ1を貼り止める支持部6は回転軸棒4の位置より高い位置になければならない、回転軸棒4と同じ高さ又は低い位置に支持部6を設けるとしっかりとは貼り止まらないのである。
【0028】
前記
図1に示す、底板17は長さ150ミリ幅50ミリ厚み5ミリに設け(限定するものではない)、上部に支持部6を設けた支持プレート5は、回転軸棒4の中心点から85ミリ~90ミリ外側に離れた位置で底板17から85ミリ~95ミリの高さで垂直に設ける、前記支持プレート5上部に設けた支持部6は幅(内側から外側)を3ミリ~5ミリで設け、前記支持部6は内側より外側端を2度高くした斜めの形状に設け、その支持部6外側端の角は鋭角7に設ける、上部に鋸状の切断刃9を設けた可動プレート8は下部に設けたヒンジ軸12と、支持プレート5外側中央部に設けたヒンジ軸12で繋がり可動プレート8の可動を可能にする、前記可動プレート8下部のヒンジ軸から上部の切断刃9までの長さを50ミリ(限定するものではない)に設け、支持部6に切断刃9を押し当てた時、押し当てた両方の上部が同じ高さになるよう支持プレート5外側中央部にヒンジ軸12を設けなければならない、前記ヒンジ軸12の位置は、支持部6上部の外側端より2ミリ~3ミリ内側に設け、切断刃9が支持部6に押し当る時、切断刃9の上部は2度~3度外側に傾くことになり支えバネ10の復元力とプラスされ、テープを摘み剥がしたあと可動プレート8はストッパー13へ瞬時に戻る、押し当てた時には同じ高さにすることでタブ20となる輪は確実に上方にでき、押し当てた指と親指を使い摘み易い位置にできるのである、又、支持部の幅を3ミリ~5ミリに設けたこともプラスされ摘まみ剥がす操作がスムースに行える、尚、本発明において各プレートの横幅を30ミリ可動プレート8の長さ50ミリとしているが限定するものではない。
【0029】
図8に示すのは支えバネ10の側面図で、厚さ0.1ミリ~0.3ミリの薄さで復元力(バネ)を持つ鋼材を使用し、先端から下方へ5ミリ~7ミリ細い形状で下がり外側へ155°曲り、その下方の10ミリ~12ミリを内側へ155°に曲り、曲げた所から下部までは20ミリ~30ミリの支えバネ10で、前記支えバネ10は可動プレート8の内側中心から4ミリ~5ミリ離れた位置に設け、その先端11は切断刃9の上部より1ミリ高くなるように設け、前記支えバネ10の先端11はアール状に設け、先端11上部のアール状の最上部の一点がテープ1を上方へと支え、可動プレート8の可動を開始した瞬間にテープ1は一点から離れ上方へと膨らみ、切断刃9が支持部6に押し当った時には、上方に100パーセントテープ1の輪を作成できるのである。
【0030】
図3の分解斜視図でみるように、コの字形状のストッパー13は左右までの幅を、可動プレート8の可動を邪魔しない32ミリ以上の幅に設け、コの字形状の左右の長さを45ミリ~50ミリの同じ長さに設け、ストッパー受14に取り付けスライドの行える機能を持ち作成するタブ20の長さを選び設定できるのである。
【0031】
前記ストッパー13は、可動プレート8外側のヒンジ軸12から20ミリ~25ミリ上方をストップする位置に設け、ストッパー受14はストップする位置に合わせ設ける、
【0032】
図4では、a ~ eの順番でタブ20の作成される行程を示している、尚、
図4のbは可動を開始した瞬間にテープ1が上方に膨らんだこと示していて、本発明の支えバネ10の効果を表している図である。
【0033】
図5は、ストッパー13をスライドさせ、aは長いタブ20を作成する時を表し、bは短いタブ20を作成する時を表している。
【0034】
図7は、
図6のAの拡大正面図で、上方へ細く伸びた先端11のアール状を示す、その上部の一点がテープ1を上方へと支えることで、テープ1の支えバネ10への粘着を起こすことを無くす先端11である。
【0035】
図8は、支えバネ10の側面図で、図面の形状が支持部6へ押し当てタブ20を摘み剥がしたあとバネ(復元力)の力でストッパーへと戻す効果を持つのである
【0036】
図9は、他の実施例を表した図であり、各符号のある位置(寸法)、及び形状が同じであれば、この
図9の形式で作る事もできることを表している。
【0037】
テープ台2と底板17、支持プレート5と底板17、支持プレート5と受台プレート16、受台16とストッパー受14、可動プレート8と支えバネ10、以上各取付け組み立てる箇所には両面粘着18テープを用いている、コンパクトにパッケージに収まり商品として流通し易くなることを目的としているが、限定するものではなく、組み立て取り付ける方法は他の方法でも行える。
【0038】
支持部6を上部に設けた支持プレート5と、切断刃9を上部に設けた可動プレート8をヒンジ軸12で接合したシンプルな構造の一部に、支えバネ10を可動プレート8の内側に設けたことでタブ20を100パーセント作成ができ、スライドを行える機能を持つストッパー13は、希望する位置を決めネジ15で止め作成するタブ20の長さを選べるテープ1の無駄をなくす効果を持ったストッパー13である、以上支えバネ10とストッパー13の二つを設けたタブ20を作成するテープカッターでる。