(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】複雑な形状のガイドされたリーミング用のシステム
(51)【国際特許分類】
A61B 17/17 20060101AFI20241001BHJP
【FI】
A61B17/17
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023099994
(22)【出願日】2023-06-19
【審査請求日】2023-06-19
(32)【優先日】2022-06-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502427840
【氏名又は名称】ジンマー,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100227835
【氏名又は名称】小川 剛孝
(72)【発明者】
【氏名】ティム ヨーコー
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー エー.バンディーペンボス
(72)【発明者】
【氏名】ジョーセフ アーサー アズベル
【審査官】木村 立人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0150858(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0171756(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/16―17/17
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長骨の髄内管をリーミングするシステムであって、
挿入軸に沿って前記長骨内に延在するように構成されたトライアルステムと、
角度がつけられたステム延長部であって、
シャフトと、
前記挿入軸に対して角度をつけて、前記シャフトを前記トライアルステムに回転自在に装着するように構成されたカプラと、
を備える角度がつけられたステム延長部と、
前記トライアルステムに対する前記角度がつけられたステム延長部の回転を選択的にロックする留め具と、
を備
え、
前記留め具は、前記角度がつけられたステム延長部を前記トライアルステムに軸方向において結合し、
前記留め具は、前記角度がつけられたステム延長部を回転自在に固定するために、前記トライアルステムとねじ込み式に係合され得る、
システム。
【請求項2】
前記カプラは、半径方向において前記留め具のヘッドの周囲にフィットするように成形されたスロットを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記シャフトは、前記留め具の前記ヘッドに対するアクセスを可能にするための第1のアパーチャを含む
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
長骨の髄内管をリーミングするシステムであって、
挿入軸に沿って前記長骨内に延在するように構成されたトライアルステムと、
角度がつけられたステム延長部であって、
シャフトと、
前記挿入軸に対して角度をつけて、前記シャフトを前記トライアルステムに回転自在に装着するように構成されたカプラと、
を備える角度がつけられたステム延長部と、
前記トライアルステムに対する前記角度がつけられたステム延長部の回転を選択的にロックする留め具と、
を備え、
前記角度がつけられたステム延長部上を摺動するように構成されたハンドルと、
前記ハンドルに装着されたテンプレートであって、前記長骨に挿入されるインプラントのアウトラインを有するテンプレートと、
を備えるテンプレート装置を更に
備える、システム。
【請求項5】
前記ハンドルは、
カニューレ状のシャフトと、
前記シャフトの近位端に配置されたグリップと、
前記テンプレートが装着される前記シャフトの遠位端に配置されたヘッドと、
を備える
請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記ハンドルの前記シャフトは、
前記留め具へのアクセスを可能にするように構成された第2のアパーチャと、
前記カニューレ状のシャフトの内側において前記角度がつけられたステム延長部の観察を可能にするように構成されたウィンドウと、
を備える
請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記グリップは、前記挿入軸に対して垂直に延在し、
前記テンプレートは、前記テンプレート装置が、前記角度がつけられたステム延長部に装着された際に、前記挿入軸に対して垂直となる面内において延在するように、前記ヘッドに接続されている
請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記テンプレートは、前記テンプレートの一部分を前記長骨の最前部のポイントにおいて配置するための許容帯域を表示するように構成されたマーカーを含む
請求項5に記載のシステム。
【請求項9】
長骨の髄内管をリーミングするシステムであって、
挿入軸に沿って前記長骨内に延在するように構成されたトライアルステムと、
角度がつけられたステム延長部であって、
シャフトと、
前記挿入軸に対して角度をつけて、前記シャフトを前記トライアルステムに回転自在に装着するように構成されたカプラと、
を備える角度がつけられたステム延長部と、
前記トライアルステムに対する前記角度がつけられたステム延長部の回転を選択的にロックする留め具と、
を備え、
前記角度がつけられたステム延長部上を摺動するカニューレ状のリーマによって生成される骨ポケットに挿入されるように構成されたブローチボディと、
前記ブローチボディから延在する第1の角度がつけられたブローチガイドポストと、
前記ブローチボディから延在する第2の角度がつけられたブローチガイドポストと、
を備えるセカンダリリーミングガイドを更に有し、
前記第1の角度がつけられたブローチガイドポスト及び前記第2の角度がつけられたブローチガイドポストは、それぞれ、前記挿入軸に対して内側-後方側及び外側-後方側へ延在して
いる、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、一般に、限定を伴うことなしに、骨に挿入されるように構成されたステムを有する補綴インプラント装置に関する。更に詳しくは、但し、限定を伴うことなしに、本出願は、埋植された際に骨への装着を促進するために脛骨及び大腿骨装置のステムを取り囲むスリーブ及びコーンを受け入れるように骨を修正するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
大腿骨及び脛骨コンポーネントなどの補綴インプラント装置は、しばしば、脛骨トレイなどの軸受けコンポーネントから延在するステムを含む。ステムは、脛骨の骨幹部分の長さに沿って延在し得る一方で、トレイは、大腿骨と嵌め合うように構成された脛骨の骨端部分の切除部分に当接するように構成することができる。しばしば、骨端線の下方の脛骨の骨幹端部分は、切除の際に損傷した又は不健康な海綿骨を含む。従って、ステムよりも大きな骨の骨幹端部分内において空間を残すために、ブローチ又はリーマなどにより、弱化した骨物質を除去することが望ましい場合がある。しばしば、骨に対するプロテーゼの装着を促進するために、脛骨又は大腿骨コンポーネント用のステムの周りの空間内においてスリーブ又はコーンが位置決めされている。
【0003】
補綴インプラントと共に使用されるスリーブ及びコーンの例については、Bonitatiに対する特許文献1、Servidio他に対する特許文献2、Mines他に対する特許文献3、Leszko他に対する特許文献4、及びKeefer他に対する特許文献5において記述されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第8,721,733号明細書
【文献】米国特許第11,172,940号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0277528号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0277540号明細書
【文献】米国特許出願公開第2017/0000503号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは、その他のものに加えて、補綴装置の埋植において解決を要する問題が、脛骨又は大腿骨コンポーネントのステムに装着するスリーブを受け入れるために骨を正確にリーミング又はその他の方法で修正することを含み得ることを認識した。スリーブは、通常、内側-外側方向において細長い円錐ボディ又は円錐様のボディを有する。いくつかのスリーブは、スリーブと嵌め合う骨の内部において空間を生成するためにリーマが骨に簡単に挿入され得るように、且つ、次いで、内側-外側方向において且つ前方側-後方側において移動し得るように、内側-外側方向及び前方側-後方側の両方における対称性を有する。但し、このようなリーミングモーションは、しばしば、フリーハンドで実行されており、且つ、その実行が困難なものになり得る。
【0006】
更には、本発明者らは、対称的なスリーブが、常にすべての患者の解剖学的構造にフィットするわけではなく、且つ、しばしば、過剰に多くの健康な骨を除去し得ることをも認識した。従って、少なくとも1つの解剖学的構造面に対して非対称性を有するスリーブを使用することが望ましい可能性がある。例えば、スリーブは、前部表面が凸状となるように且つ後方表面が凹状となるように湾曲し得る。従って、スリーブは、矢状面を中心として対称的となり得るが、冠状面を中心としては、非対称的となり得る。更には、後方壁の角度とは異なる方式で垂直方向に対してスリーブの前部壁に角度をつけることが望ましい可能性がある。従って、非対称的な又は部分的に対称的なスリーブ形状をフリーハンドで生成するために従来のリーミングシステムを使用することが困難なものになり得る。
【0007】
骨リーマにより、成形された空間を生成するための従来のシステムは、複数の異なる位置においてリーマを保持し得るリグの使用を伴っている。この結果、リグを使用することにより、複数の異なる線形経路に沿って軸方向においてリーマを前進させることができる。但し、スリーブの形状は、リグがリーマを保持する方式によって支配されており、且つ、従って、スリーブは、リーマの軸方向の挿入によって生成される形状に限定されている。このような形状は、健康な骨の重要な部分をも除去することなしには望ましくない骨を十分に除去することができない。構成及びセットアップの難しさに加えて、このようなリーミングリグは、リーミング動作を完了させるために複数のリーミングステップを必要としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本主題は、コーン又はスリーブが使用されるステムの軸に対してオフセットされた、角度がつけられた、又は可変である軌跡に沿ってリーマが移動することを許容するリーミングシステムを提供することにより、これらの問題及びその他の問題に対する解決策の提供を支援することができる。リーミングシステムは、対応する方式で成形されたスリーブ又はコーンを受け入れるために、対称的な、部分的に対称的な、非対称的な、オフセットされた、且つ、整列されていない空間のみならず、その他の複雑な形状の空間を生成するために使用することができる。例において、複雑な形状のソケットは、リーマとは異なる方式で又はリーマの断面とは異なる方式で成形されたポケットを有することができる。リーマは、様々な方向においてリーマの移動を制限するガイドポストに沿って摺動させることができる。ガイドポストは、リーマが垂直方向のリーミング面に沿って掃引することを許容するように、トライアルステムに接続されたヒンジにおいて回動させることができる。ガイドポストは、リーマが水平方向のリーミングエンベロープを通じて掃引されることを許容するように、トライアルステムに接続されたボールジョイントにおいて関節運動させることができる。
【0009】
一例において、長骨の髄内管をリーミングするシステムは、挿入軸に沿って長骨内に延在するように構成されたトライアルステムと、トライアルステムに結合するように構成されたアダプタ及びガイド軸に沿ってアダプタから延在するリーミングガイドポストを有するガイド装置と、を有することが可能であり、この場合に、ガイド軸及び挿入軸は、整列されていない。
【0010】
別の例において、複雑な形状のソケットを形成するために長骨の髄内管をリーミングする方法は、挿入軸に沿って髄内管にステムを挿入することと、ガイド装置をステムに接続することであって、ガイド装置は、ガイド軸に沿って延在するガイドポストを有する、ガイド装置をステムに接続することと、複雑な形状のソケットを形成するために髄内管から骨を除去するためにガイドポストに沿ってカニューレ状のリーマをガイドすることとを有することが可能であり、この場合に、ガイド軸と挿入軸は、整列されていない。
【0011】
一例において、長骨の髄内管をリーミングするシステムは、挿入軸に沿って長骨内に延在するように構成されたトライアルステムと、トライアルステムに結合するように構成されたアダプタ及びガイド軸に沿ってアダプタから延在するリーミングガイドポストを有するガイド装置と、を有することが可能であり、この場合に、ガイド軸と挿入軸は、整列されていない。
【0012】
更なる一例において、複雑な形状のソケットを形成するために長骨の髄内管をリーミングする方法は、挿入軸に沿って髄内管にステムを挿入することと、ガイド装置をステムに接続することであって、ガイド装置は、ガイド軸に沿って延在するガイドポストを有する、ガイド装置をステムに接続することと、複雑な形状のソケットを形成するために髄内管から骨を除去するようにガイドポストに沿ってカニューレ状のリーマをガイドすることとを有することが可能であり、この場合に、ガイド軸と挿入軸は、整列されていない。
【0013】
別の例においては、長骨の髄内管をリーミングするシステムは、挿入軸に沿って長骨内に延在するように構成されたトライアルステムと、トライアルステムに結合するように構成されたアダプタ、ガイド軸に沿ってアダプタから延在するリーミングガイドポスト、及びアダプタにリーミングガイドポストを接続する回動カプラを有するガイド装置と、を有することが可能であり、この場合に、回動カプラは、アダプタから長手方向において離隔した挿入軸に沿って突出した回動ポイントを生成している。
【0014】
更なる一例において、複雑な形状のソケットを形成するために長骨の髄内管をリーミングする方法は、挿入軸に沿って髄内管にステムを挿入することと、ガイド装置をステムに接続することであって、ガイド装置は、ガイド軸に沿って延在するガイドポストを有する、ガイド装置をステムに接続することと、複雑な形状のソケットを形成するために髄内管から骨を除去するようにガイドポストに沿ってカニューレ状のリーマをガイドすることと、カニューレ状のリーマと共にステムに対してガイドポストを回動させることとを有することが可能であり、この場合に、挿入軸に沿って突出した回動ポイントは、挿入軸に沿ってガイド装置から長手方向において離隔している。
【0015】
更に別の例において、長骨の髄内管をリーミングするシステムは、挿入軸に沿って長骨内に延在するように構成されたトライアルステムと、シャフト及び挿入軸に対する所定の角度においてシャフトをトライアルステムに回転自在に装着するように構成されたカプラを有する角度がつけられたステム延長部と、トライアルステムに対する角度がつけられたステム延長部の回転を選択的にロックするための留め具と、を有することができる。
【0016】
更に更なる例において、骨ポケットを形成するために長骨の髄内管をリーミングする方法は、挿入軸に沿って髄内管にステムを挿入することと、角度がつけられたステム延長ポストをステムに対して方向付けすることと、テンプレートを角度がつけられたステム延長ポストに装着することと、テンプレートを長骨の解剖学的構造特徴と整列させるために角度がつけられたステム延長部と共にテンプレートを回転させることと、ステムに対する角度がつけられたステム延長ポストの回転位置をロックすることと、テンプレートを除去することと、角度がつけられたステム延長部に沿って髄内管をリーミングすることとを有することができる。
【0017】
この概要は、本特許出願の主題の概要を提供することを意図している。本発明の排他的な又はすべてを網羅した説明を提供することを意図してはいない。詳細な説明は、本特許出願に関する更なる情報を提供するために含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、脛骨ステムハウジングを取り囲むように配設されるように構成されたスリーブを有する脛骨ステムを有する脛骨コンポーネントの分解斜視図である。
【
図2】
図2は、リーミングされたチャネルを形成するために脛骨の髄内管を介して骨幹端に挿入されたリーミングツールを有する脛骨の近位端の側断面図である。
【
図3】
図3は、リーミングツールが除去され且つ骨の骨端線領域が切除表面において切除された状態における
図2の脛骨の近位端の側断面図である。
【
図4】
図4は、結合構成において
図3のリーミングされた髄内管に挿入された
図1の脛骨コンポーネント及びスリーブの側断面図である。
【
図5】
図5は、対称的な且つ非対称的なスリーブポケットを含む複雑な形状のスリーブポケットを生成するように構成された関節運動ガイドポストを有するリーミングシステムの斜視図である。
【
図6】
図6は、骨除去テンプレートを含むキャップを介してトライアルステムに結合された
図5の関節運動ガイドポストの斜視図である。
【
図7】
図7は、複雑な形状のスリーブポケットを生成するために骨除去エンベロープを中心として移動可能であるカニューレ状のリーマを示す
図5のリーミングシステムの側断面図である。
【
図8】
図8は、骨除去テンプレートに対して骨除去エンベロープを示す、
図7の骨除去エンベロープの斜視断面図である。
【
図9A】
図9Aは、
図6のキャップに対する装着を介して骨に
図5のトライアルステムを挿入する挿入ツールの斜視分解図である。
【
図9B】
図9Bは、キャップの機構と係合するためのショルダを示す
図9Aの挿入ツールの斜視底面図である。
【
図10】
図10は、トライアルステムに装着された
図9Aの挿入ツール及び深さガイド及び形状テンプレート機能を提供し得るアライメントガイドの斜視図である。
【
図11A】
図11Aは、ピンを有する回動ヒンジを介してトライアルステムキャップに接続された本開示の回動ガイドポストの別の例の斜視図である。
【
図11B】
図11Bは、ステム暫定軸に対する角度がつけられたアライメントによるキャップに対するガイドポストの角度づけを示す
図11Aの回動ガイドポストの側面図である。
【
図12A】
図12Aは、摺動トラックを有する回動ヒンジを介してトライアルステムキャップに接続された本開示の回動ガイドポストの別の例の斜視図である。
【
図12B】
図12Bは、トライアルステムの軸に対する摺動トラックのオフセット及び角度づけを示す
図12Aの摺動トラックの側面図である。
【
図13A】
図13Aは、オフセットされたスリーブポケットを生成するためにリーマに接続されたオフセット及び固定されたガイドポストの斜視図である。
【
図13B】
図13Bは、トライアルステムに対して平行な且つこれからオフセットされたガイドポストを示す
図13Aの固定されたガイドポストの断面図である。
【
図14A】
図14Aは、整列されていない又は傾斜したスリーブポケットを生成するためにリーマに接続された固定されたガイドポストの斜視図である。
【
図14B】
図14Bは、トライアルステムに対して傾斜した又はこれからオフセットされたガイドポストを示す
図14Aの固定されたガイドポストの断面図である。
【
図15】
図15は、複雑な形状の、オフセットされた、又は整列されていないスリーブ又はコーンを受け入れるために長骨をリーミングする方法のステップを示す直線図である。
【
図16A】
図16Aは、球面レーストラックインターフェイスを含むキャップを介してトライアルステムに結合された関節運動ガイド装置の斜視図である。
【
図16B】
図16Bは、リーマガイドポストとキャップとの間の球面レーストラックインターフェイスを示す
図16Aの関節運動ガイド装置の断面図である。
【
図17】
図17は、リーマガイドポスト及びキャップを示す
図16Aの関節運動ガイド装置の分解図である。
【
図19B】
図19Bは、球面レーストラックインターフェイスを示すためにキャップの全体が示されている状態の
図18のリーマ及び関節運動ガイド装置の断面図である。
【
図19C】
図19Cは、球面レーストラックインターフェイスを示すためにガイドポストが透視状態において示されている状態のリーマの断面図である。
【
図20A】
図20Aは、円弧状摺動パッドインターフェイスを含むキャップを介してトライアルステムに結合された関節運動ガイド装置の斜視図である。
【
図20B】
図20Bは、カプラの円弧状棚部及び円弧状ノブの間において位置決めされたリテーナの円弧状プレートを示す
図22の関節運動ガイド装置の断面図である。
【
図23】
図23は、リーマが関節運動ガイド装置上において透視状態において示されている状態の
図20Aの関節運動ガイド装置の斜視図である。
【
図24】
図24は、留め具によって回転自在の方式でトライアルステムに装着された角度がつけられたステム延長ポストの斜視図である。
【
図25】
図25は、トライアルステムのソケットに挿入された留め具を示す、
図24のロックダウンされた角度がつけられたステム延長ポスト及びトライアルステムの断面図である。
【
図26】
図26は、トライアルステムに対して角度がつけられたたステム延長部をロックダウンするために
図24の角度がつけられたステム延長ポストのドライバソケットと係合するドライバインスツルメントの斜視図である。
【
図27】
図27は、
図26の角度がつけられたステム延長ポスト、トライアルステム、及びドライバインスツルメントの断面図である。
【
図28】
図28は、テンプレートがテンプレートハンドルに装着されている状態の
図24から
図27の角度がつけられたステム延長ポスト及びトライアルステムの斜視図である。
【
図29】
図29は、アライメントマークに対してテンプレートの外側境界線を示す
図28のテンプレートのクローズアップ図である。
【
図30】
図30は、テンプレートハンドルが、角度のつけられているステム延長部上において位置決めされている状態の
図29の角度がつけられたステム延長ポスト、トライアルステム、及びドライバインスツルメントの斜視図である。
【
図31】
図31は、
図30の角度がつけられたステム延長ポスト、トライアルステム、ドライバインスツルメント、及びテンプレートハンドルの断面図である。
【
図32】
図32は、
図24から
図31の装置によって生成された骨ソケットに挿入され得る2つのセカンダリリームポストを有するセカンダリリームガイドの斜視図である。
【
図33】
図33は、セカンダリリーマがセカンダリリームポストの1つの上部において位置決めされている状態の
図32のセカンダリリームガイドの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
必ずしも正確な縮尺で描かれてはいない添付の図面においては、同一の参照符号が異なる図において類似のコンポーネントを記述している場合がある。異なる文字の添え字を有する同一の参照符号は、類似のコンポーネントの異なるインスタンスを表し得る。図面は、一般に、限定を伴うことなしに、例として、本明細書において記述されている様々な実施形態を示している。
【0020】
図1は、脛骨トレイ12と、脛骨ステム14と、スリーブ16と、を有する脛骨構造又は脛骨コンポーネント10の分解斜視図である。脛骨トレイ12は、骨対向表面18と、軸受け表面20と、保持機構22と、ステムハウジング24と、ステムハウジングソケット26と、を有し得る。脛骨ステム14は、シャフト部分28と、ロックダウンポスト30と、を有し得る。スリーブ16は、外部表面32と、近位部分34と、遠位部分36と、内部チャネル38と、を有し得る。
【0021】
脛骨ステム14は、脛骨トレイ12に装着されるように構成されており、且つ、スリーブ16は、脛骨ステム14及びステムハウジング24を取り囲むように構成されている。脛骨ステム14のロックダウンポスト30は、脛骨トレイ12のステムハウジングソケット26に挿入することができる。ステムハウジングソケット26は、ステムハウジングソケット26の内側に脛骨ステム14を保持するためにロックダウンポスト30のヘッド42に結合し得るリップ40を含み得る。ステムハウジング24の外側表面44及びスリーブ16の内部チャネル38は、スリーブ16を脛骨トレイ12に固定するために互いに係合するように構成することができる。例において、外側表面44は、モールステーパー(Morse taper)を有するように構成することが可能であり、且つ、内部チャネル38は、
図4に示されているように、外側表面44のモールステーパー上において着座するように対応する形状を有するように構成することができる。保持機構22は、大腿骨コンポーネントと係合するように、脛骨コンポーネント10の軸受け表面20に様々な軸受けコンポーネントを固定するために使用することができる。例えば、保持機構22は、大腿骨コンポーネントの顆表面に係合するために可動型の又は固定された軸受けの嵌め合いコンポーネントがその内部にフィットされ得るリップを有するフランジを含むことができる。
【0022】
脛骨ステム14は、骨対向表面18が脛骨の切除された骨表面に接触するように、脛骨トレイ12を係留するために脛骨の髄内管内に押し下げられるように構成されている。更には、スリーブ16は、更なる係留を提供するためにステムハウジング24の周りにおいて位置決めすることもできる。例えば、脛骨ステム14を海綿骨及び皮質骨の1つ又は両方に挿入することが可能であり、且つ、スリーブ16を海綿骨及び皮質骨の1つ又は両方との係合状態に押し込むことができる。外部表面32は、当技術分野において既知のように、骨の内部成長を促進するために多孔性であり得る。本開示のシステム、装置、及び方法は、解剖学的構造形状に相対的に良好にマッチングされるような、望ましくない骨を除去するための、且つ、健康な骨を保護するための、長骨に埋植される非対称な又は部分的に対称な形状を有するスリーブ又はコーンの使用を許容することができる。本明細書において記述されている様々なリーミングシステム、装置、及び方法は、対応する形状又は別の形状を有するスリーブ又はコーンを受け入れ得る不規則な、修正された、オフセットされた、整列されていない部分的に対称的な又は非対称的な形状を含む複雑な形状を有する骨ポケットを生成することができる。このような形状は、一般的な患者母集団の解剖学的構造とマッチングするように相対的に良好な外形が付与された形状を包含することができる。例においては、患者固有の骨ポケットを本明細書において記述されているシステム、装置、及び方法によって生成することができる。
【0023】
図2は、リーミングチャネル52を形成するために脛骨Tの髄内管Cに沿って延在する軸に沿って脛骨Tの骨幹端領域に挿入されたリーミングツール50を有する脛骨Tの近位端Pの側断面図である。リーミングチャネル52は、ステムチャネル54と交差することが可能であり、ステムチャネル54も、髄内管Cの軸に沿って延在し得る。リーミングツール50は、リーマシャフト56と、リーミングヘッド58と、を有し得る。リーマシャフト56及びリーミングヘッド58は、ステム延長ポスト60を受け入れる内部通路を含むようにカニューレ状にすることが可能であり、ステム延長ポスト60は、ステム暫定部62及び延長ポスト64に接続されている。ステム延長ポスト60及び延長ポスト64は、互いに対して同軸状に整列及び固定され得る。その他の実施形態において、ステム暫定部62及び延長ポスト64は、単一片として組み合わせることができる。
【0024】
リーミングヘッド58が脛骨Tに挿入された状態において、髄内管Cの軸に沿ってリーミングチャネル52を拡幅するために、リーマシャフト56を
図1の向きに対して上下動によって往復運動させることができる。
図2に示されているように、リーミングヘッド58は、骨を削り取るために、切り取るために、又はその他の方法で除去するために、様々な切削表面、鋸歯状の縁、歯、ランド、エッジ、又はこれらに類似したものを含み得る。実施形態においては、ステムチャネル54をリーミングチャネル52内に拡幅するために、リーミングヘッド58をリーミングチャネル52に挿入することができる。リーミングチャネル52を形成するためにリーミングツール50が使用される前又は後に、任意の適切な方式でブローチ又はリーマを使用することにより、ステムチャネル54を生成することができる。
【0025】
ステムチャネル54は、脛骨Tの軸に沿って長手方向において延在するほぼ円筒形形状の通路を有し得る。ステムチャネル54は、脛骨Tの海綿骨内に且つこれを通じて延在することができる。脛骨Tの海綿骨は、相対的に硬い皮質骨の外側層によって取り囲まれている。ステムチャネル54は、脛骨コンポーネントから延在する脛骨ポスト又はステムを受け入れるための通路を形成することができる。例えば、ステム暫定部62及び延長ポスト64をステムチャネル54に挿入することができる。更には、トライアリング及びまっすぐな又はオフセットされたステム暫定部62及び延長ポスト64が除去された後に、
図1の脛骨ステム14をステムチャネル54に挿入することもできる。脛骨ステム14は、脛骨Tへの脛骨コンポーネント10の係留を提供することができる。
【0026】
脛骨コンポーネント10は、
図1のスリーブ16を使用することにより、脛骨Tに更に係留することができる。リーミングチャネル52は、スリーブ16を受け入れるように成形されたステムチャネル54の拡幅及びテーパー化された部分を有することができる。リーミングヘッド58は、スリーブ16と同一の外側角度寸法を有することができる。即ち、下壁及び上壁に対する側壁の角度は、同一であり得る。
図3に示されているように、リーミングチャネル52の形状は、通常、同様に成形されたスリーブ16を収容するように対称的である。例えば、スリーブ16の前方側-後方側厚さは、装置の中央部分において均一であり得る。これに加えて、前方及び後方壁上のスロープも、同一であり得る。本開示によれば、不均一な厚さを有するスリーブ又はコーン又は異なる方式でスロープが付与された側壁を使用することができる。
【0027】
図3は、リーミングツール50が除去され且つ脛骨Tの骨端線端部Eが切除表面70において切除された状態の
図2の脛骨Tの近位端の側断面図である。リーミングチャネル52は、テーパー化された部分72及び長手方向部分74を含み得る。長手方向部分74は、切除表面70から計測され得る長さL1を有し得る。換言すれば、テーパー化された部分72は、切除表面70の下方の長さL1に等しい距離において開始し得る。テーパー化された部分72は、リーミングヘッド58の高さに等しい長手方向長さL2を有し得る。これに加えて、長手方向部分74及びテーパー化された部分72の間の角度は、リーミングヘッド58の形状とマッチングし得る。リーミングヘッド58によるリーミングの後に、骨端線Eは、切除表面70において脛骨トレイ12(
図1参照)と同一平面上において係合するための平面的な又はほぼ平面的な表面を提供するために切除されている。これに加えて、脛骨Tの再切除は、リーミングの前に実行され得る。長手方向部分74は、通常、リーミングツール50がまっすぐな上部-下部方向において前進した結果として得られていることに留意されたい。本開示のリーミングシステムによれば、長手方向部分74は、ステム延長ポスト60とステム暫定部62との間における回動及び関節運動の導入により、部分的に又は完全に除去することができる。
【0028】
図4は、
図3のリーミングされた髄内管Cに挿入された
図1の脛骨コンポーネント10及びスリーブ16の側断面図である。
図4の構成において、スリーブ16は、ステムハウジング24に装着されている。スリーブ16は、ねじによる係合、(例えば、ステムハウジング24上の浅いリブがスリーブ16上の浅いリブと係合する場合の)リブによる結合、スナップフィット、圧力嵌め、圧入、モールステーパーなどを介して、或いは、更なる留め具などの使用を介して、様々な構成においてステムハウジング24に装着することができる。図示の実施形態において、スリーブ16は、モールステーパーを介してステムハウジング24に装着されている。例において、ステムハウジング24の外側表面44は、モールステーパーを有するように構成されており、且つ、スリーブ16の内部チャネル38は、自己保持接続が生成されるように、嵌め合い凹部を有するように構成されている。このような構成については、Gibbsほかに対する米国特許第6,911,100号明細書において更に詳しく記述されており、この特許文献は、引用により、すべての目的のために、そのすべてが本明細書に包含される。その他の例においては、Monaghanに対する米国特許出願公開第2015/0216667号明細書において記述されているものなどのその他のテーパー化された接続を使用することが可能であり、この特許文献は、引用により、すべての目的のためにその全体が本明細書に包含される。更にその他の例においては、スリーブ16は、ステムハウジング24ではなく骨対向表面18に接合することができる。
【0029】
スリーブ16がステムハウジング24に接続された状態において、スリーブ16は、リーミングチャネル52のテーパー化された部分72において脛骨Tに接触している。長手方向部分74は、ギャップG1が脛骨トレイ12の骨対向表面18とスリーブ16の近位部分34との間において存在することを依然として許容しつつ、外部表面32がテーパー化された部分72と係合することを許容するように小さい。ギャップG1は、骨セメントによって充填することができる。例えば、ギャップG1及びリーミングチャネル52は、リーミングチャネル52への脛骨ステム14の挿入の前に、骨セメントによって充填することができる。この結果、遠位部分36に沿ったギャップG2の骨セメントによる充填を許容することができる。
【0030】
スリーブ16は、上述のように、結合構成においてステムハウジング24に装着することができる。これに加えて、スリーブ16は、非結合構成において
図3のリーミングされた髄内管Cに挿入することもできる。従って、スリーブ16は、ステムハウジング24に装着することができない。このような(例えば、ステムハウジング24に装着されていない)構成においては、スリーブ16は、コーンと呼称され得る。
【0031】
いずれのケースにおいても、その他のものに加えて、スリーブ16内への骨成長を促進するために、外部表面32が骨内にリーミングされた又はその他の方法で形成された骨ポケットの壁に対して密接に準拠するようにすることが望ましいものとなり得る。単純な円筒形形状のスリーブ、円錐形の成形されたスリーブ、又は対称的な楕円形のスリーブを有するのではなく、反対側の健康な骨を除去することなしに相対的に病気の骨が髄内管の内側又は外側側部から除去され得るように、湾曲した、部分的に対称的な、又は非対称的なスリーブを有することが望ましいものとなり得る。本開示のシステム、装置、及び方法は、異なる成形をされた骨ポケットの生成を促進している。
図1から
図4については、脛骨のリーミングを参照して記述されている。但し、本開示のシステム、装置、及び方法は、その他の骨、特に、大腿骨などのその他の長骨、の内部において使用することができる。
【0032】
図5は、骨除去エンベロープ104によって示されるように、均一に成形された、部分的に対称的な、又は非対称的に成形されたスリーブを受け入れ得る骨ポケット(例えば、骨の内部の空間)又はスリーブソケットを生成するように構成された関節運動ガイド装置102を有するリーミングシステム100の斜視図である。関節運動ガイド装置102は、キャップ106と、ガイドポスト108と、を有し得る。関節運動ガイド装置102は、トライアルステム110に結合することが可能であり、トライアルステム110は、細長いボディ112を有し得る。カニューレ状のリーマ114は、ガイドポスト108に沿って摺動することができる。キャップ106は、カプラ116と、リミッタ118と、を有し得る。カニューレ状のリーマ114は、カニューレ状のシャフト120を有することが可能であり、カニューレ状のシャフト120は、ウィンドウ121と、カニューレ状のカッター122と、を含むことが可能であり、カニューレ状のカッター122は、歯123を含み得る。ガイドポスト108は、ステム124と、ボール126と、を有し得る。
【0033】
トライアルステム110は、
図1から
図4の脛骨ステム14と同様に、長骨の髄内管内に埋植することができる。トライアルステム110は、挿入軸A1に沿って延在するように構成することができる。関節運動ガイド装置102は、トライアルステム110に結合することができる。ガイドポスト108のステム124は、リーミング軸A2に沿って延在し得る。ガイドポスト108のボール126は、カニューレ状のリーマ114が、ステム124に沿った上-下方向のみならず、前方側-後方側及び内側-外側の角度づけを包含する横断面内においても、移動し得るように、ステム124が複数方向方式で関節運動することを許容することができる。キャップ106のリミッタ118は、カニューレ状のカッター122が望ましい形状の骨除去エンベロープ104を生成し得るように、ステム124の移動を制御、例えば、制限、し得る。
【0034】
図6は、キャップ106を介してトライアルステム110に結合された
図5の関節運動ガイド装置102の斜視図である。キャップ106は、カプラ116と、リミッタ118と、を有し得る。ガイドポスト108は、ステム124と、ボール126と、を有し得る。リミッタ118は、骨除去テンプレート128と、上部表面129と、トルク面130と、を有し得る。
図7に示されているように、カプラ116は、ねじによる係合を介してトライアルステム110の細長いボディ112に装着することが可能であり、且つ、リミッタ118は、ガイドポスト108を保持するためにねじによる係合を介してカプラ116に装着することができる。ボール126は、リミッタ118の上部表面129を介してリミッタ118内において保持することができる。ボール126は、軸A2(
図1)が軸A1に対して角度を変更し得るように、カニューレ状のリーマ114がトライアルステム110に対して向きを変更することを許容するために、ステム124が複数方向において関節運動することを許容することができる。
【0035】
骨除去テンプレート128は、骨ポケットの断面がスリーブ又はコーンを受け入れるようになっている形状を有し得る。図示の例においては、骨除去テンプレート128は、湾曲した前壁131A、まっすぐな後壁131B、湾曲した側壁131C、及び湾曲した側壁131Dを有し得る。湾曲した前壁131Aは、前部方向において対向するように且つ脛骨プラトーの前部において皮質骨壁の近傍において延在するように構成することが可能であり、且つ、まっすぐな後壁131Bは、後方側において対向するように且つ脛骨プラトーの後方側において皮質骨壁の近傍へ延在するように構成することができる。但し、骨除去テンプレート128は、その他の形状を有することができる。壁131Aから131Dは、カッター122が骨除去エンベロープ104を生成するように、ステム124と、従って、カニューレ状のリーマ114と、の移動を制限し得る。
【0036】
図7は、
図5のリーミングシステム100の側断面図であり、複雑な形状のスリーブソケットを生成するために骨除去エンベロープ104を中心として移動可能であるカニューレ状のリーマ114を示している。トライアルステム110は、細長いボディ112と、結合ヘッド132と、を有し得る。カプラ116は、ソケット134と、結合ヘッド136と、を有し得る。リミッタ118は、側壁138と、内部ねじ140と、を有し得る。カニューレ状のリーマ114は、シャフト120と、カッター122と、ガイドチャネル142と、エンドストップ144と、を有し得る。
【0037】
カプラ116及びリミッタ118は、ステム124が骨除去テンプレート128から突出するように、ボール126をキャプチャするように組み立てることができる。結合ヘッド136上の外部ねじは、側壁138上の内部ねじ140と係合し得る。側壁138は、カプラ116にボール126を保持するように成形することができる。例えば、側壁138は、フランジを有する又はテーパー化されるなどにより、上部表面129における厚さを増大させることができる。カプラ116は、トライアルステム110に装着することができる。細長いボディ112の結合ヘッド132上の外部ねじは、カプラ116のソケット134内の内部ねじと係合し得る。
【0038】
このように組み立てられた状態において、カニューレ状のリーマ114は、骨除去エンベロープ104の深さを制御するためにステム124に沿って上下に摺動することにより、軸A2に沿って軸方向において移動させることができる。カニューレ状のリーマ114の深さは、ステム124の長さ及びエンドストップ144の位置によって制御することができる。例えば、ステム124は、カニューレ状のリーマ114が関節運動ガイド装置102と係合することを防止するために、ガイドチャネル142よりも長いものとし得る。ステム124は、ユーザーが関節運動ガイド装置102との間におけるカニューレ状のリーマ114の適切な組立を検証し得るように、ウィンドウ121(
図5参照)を通じて観察することができる。
【0039】
これに加えて、カニューレ状のリーマ114は、軸A1と軸A2との間の角度の変化を生成するために、リミッタ118内においてボール126を回転させることにより、関節運動させることができる。
図8を参照して記述されているように、カニューレ状のリーマが前方側-後方側、内側-外側方向、及びこの間の方向において角度がつけられ得る程度は、テンプレート128の形状によって制御されている。例えば、軸A1と軸A2との間の角度が大きいなどのように、関節運動の量が大きいほど、角度づけから離れる方向における骨除去エンベロープ104の表面の角度の対応する低減を伴って、角度づけの方向における骨除去エンベロープ104の表面の角度が大きくなる。但し、ステム124は、骨除去エンベロープ104の壁のスロープが任意の方向において制御され得るように、軸A1に対して、360度のモーションの範囲において角度をつけることができる。
【0040】
図8は、骨除去テンプレート128に対して骨除去エンベロープ104を示す
図5のリーミングシステム100の斜視断面図である。骨除去エンベロープ104は、湾曲した前壁148A、まっすぐな後壁148B、湾曲した側壁148C、及び湾曲した側壁148Dを有する外側壁146を有し得る。湾曲した壁148Aは、前部方向において対向するように構成することが可能であり、且つ、まっすぐな壁148Bは、後方側において対向するように構成することができる。骨除去エンベロープ104は、骨の内部においてミーミングされたスリーブソケットの形状の逆であり且つスリーブソケットの内側に挿入されるスリーブの形状に対応した形状を有し得る。骨除去エンベロープ104は、スリーブソケット内に埋植されるスリーブ又はコーンの形状に対応し得る。
【0041】
カニューレ状のカッター122の歯123は、エンベロープ104を生成するために骨物質と係合し得る。歯123の外側半径方向の広がりは、カニューレ状のリーマ114がボール126を中心として関節運動するのに伴って外側壁146を生成し得る。ボール126は、骨を除去するために、ステム124が横方向において且つ前後方向において又は円形モーションにおいて移動することを許容し得る。骨除去テンプレート128は、外側壁146の形状が骨除去テンプレート128の形状に但し相対的に大きなスケールでマッチングするように、ステム124の移動を制限することができる。
【0042】
図5から
図8のリーミングシステム100は、対応する方式で又は同様に成形されたスリーブ及びコーンを受け入れるように複雑な形状の骨ポケットを生成するために使用することができる。複雑な形状の骨ポケットは、単一のリーミングステップにおいて生成することができる。複雑な形状の骨ポケットは、骨ポケットの内側及び外側部分及び前方側及び後方側部分上において異なる形状を有し得る。
【0043】
図9Aは、リミッタ118に対する装着を介して骨にトライアルステム110を挿入する挿入ツール160の斜視分解図である。挿入ツール160は、シャフト162と、ハンドル164と、カラー166と、ウィンドウ168と、を有し得る。
図9Bは、リミッタ118のトルク面130と係合するためのショルダ170を示す
図9Aの挿入ツール160の斜視底面図である。
図9Cは、端面174を有するチャネル172を示す
図9A及び
図9Bの挿入ツール160の断面図である。
図9Aから
図9Cについて同時に説明する。
【0044】
関節運動ガイド装置102がトライアルステム110に装着された後に、挿入ツール160を関節運動ガイド装置102に装着することができる。ステム124をチャネル172に挿入することが可能であり、且つ、カラー166がリミッタ118の側壁138と係合する時点までシャフト162をステム124の周りにおいて下方に摺動することができる。具体的には、トルク面130がショルダ170と係合するように、リミッタ118の側壁138をカラー166内のカウンタボア176に挿入することができる。挿入ツール160がリミッタ118上において完全に着座していることをユーザーが知ることを許容するために、ステム124の先端をウィンドウ168内において観察することができる。トルク面130及びショルダ170の係合は、ハンドル164等からシャフト162に印加されたトルクがリミッタ118に伝達され得ることを許容し得る。従って、挿入ツール160は、トライアルステム110を骨の内部に下方に押し込むように使用され得るか、或いは、骨に既に挿入されているトライアルステム110に関節運動ガイド装置102を装着するために使用することもできる。
図10を参照して記述されているように、挿入ツール160の様々な特徴又はこれに対する装着は、挿入ツール160及びその内部の関節運動ガイド装置102を解剖学的構造と整列させるために使用することができる。
【0045】
図10は、挿入ツール160に装着されたアライメントガイド180を有する
図9Aのリーミングシステム100の挿入ツール160の斜視図である。アライメントガイド180は、スロット184を形成するフレーム182を有し得る。フレーム182は、骨除去エンベロープ104の形状を近似した外側境界線形状を画定することができる。フレーム182は、長軸A3及び短軸A4を有する楕円形形状を有し得る。フレーム182は、関節運動ガイド装置102の向き、コーンアプリケーション用の最小深さ、又はスリーブアプリケーション用の適切な深さついての視覚的表示を挿入ツール160のユーザーに提供することができる。フレーム182は、テンプレート128(
図6)の形状にほぼマッチングした外側境界線を有することができる。
【0046】
第1の例において、挿入ツール160は、ハンドル164が面130に平行である軸に沿って延在するように構成することができる。ハンドル164は、トライアルステム110が挿入される骨に跨って内側-外側方向において延在するように構成することができる。これに加えて、面130は、骨除去テンプレート128のまっすぐな後壁131Bに対して平行に延在し得る。従って、ユーザーは、骨除去テンプレート128のまっすぐな後壁131Bと、骨除去エンベロープ104のまっすぐな後壁148Bと、が内側-外側方向において方向付けされることを知ることができる。ユーザーは、プロテーゼを埋植するための手術計画などに従って、まっすぐな後壁131Bの任意の望ましい向きに対してハンドル164の位置を調節することができる。
【0047】
第2の例において、アライメントガイド180は、骨除去エンベロープ104の形状の視覚的表示を提供するために、シャフト162に装着することができる。アライメントガイド180は、リーマの移動経路を模倣したレーストラック形状を有し得る。アライメントガイド180は、トライアルステム110が挿入される骨に跨って内側-外側方向において延在するように軸A3が構成されるように且つトライアルステム110が挿入される骨に跨って前方側-後方側において延在するように軸A4が構成されるように、位置決めすることができる。軸A3は、骨除去テンプレート128のまっすぐな後壁131Bに平行に延在し得る。従って、ユーザーは、骨除去テンプレート128のまっすぐな後壁131Bと、骨除去エンベロープ104のまっすぐな後壁148Bと、が内側-外側方向において方向付けされることを知ることができる。ユーザーは、プロテーゼを埋植するための手術計画などに従って、まっすぐな後壁131Bの任意の望ましい向きに対してハンドル164の位置を調節することができる。更に、シャフト162に沿ったアライメントガイド180の位置は、コーンアプリケーション用の最小深さ又はスリーブアプリケーション用の適切な深さの視覚的表示を提供することができる。例えば、アライメントガイド180は、リーミングが適切な深さまで実行された際にアライメントガイド180が
図3の切除された表面70などの切除された骨表面と同一平面上に位置し得るように、位置決めすることができる。
【0048】
図11Aは、トライアルステム202に接続された本開示の回動ガイド装置200の斜視図である。回動ガイド装置200は、カニューレ状のリーマ114と共に使用することができる。回動ガイド装置200は、キャップ204と、ガイドポスト206と、を有し得る。
図11Bは、キャップ204に対するガイドポスト206の角度づけを示す
図11Aの回動ガイド装置200の側面図である。
図11Cは、ガイドポスト206の停止表面226A及び226Bを示す
図11Aの回動ガイド装置200の側断面図である。キャップ204は、ベース208と、ステム210と、ブラケット212と、を有し得る。ブラケット212は、フランジ214A及び214Bを有することが可能であり、これらは、それぞれ、回動ピン215(
図11C参照)を受け入れるためのボアを有し得る。ステム210は、トライアルステム202に結合するように構成されたねじを有するボディを有し得る。トライアルステム202は、細長いボディ216と、ソケット218と、を有し得る。ガイドポスト206は、アイレット220と、ステム222と、を有し得る。アイレット220は、ボア224と、第1の停止表面226Aと、第2の停止表面226Bと、を有し得る。トライアルステム202は、軸A6に沿って骨に挿入することができる。ステム222は、軸A7に沿ってブラケット212から延在し得る。
図11Aから
図11Cについて同時に説明する。
【0049】
図11Cにおいて観察され得るように、回動ガイド装置200は、角度α1が可変となるように、プレーン包含ステム222内においてカニューレ状のリーマ114を移動させることができる。具体的には、回動ガイド装置200は、フランジ214A、フランジ214B、及びアイレット220を通じて延在するピン215において形成されたヒンジによって決定された単一面に沿ってカニューレ状のリーマ114を掃引することができる。フランジ214A及び214Bは、ステム222が単一面内における回動に制限されるように、軸A6を中心としたステム222の回転を妨げることができる。キャップ204に対するステム222の角度づけの量は、アイレット220の底部又は遠位表面上の停止表面226A及び226Bによって制御することができる。停止表面226A及び226Bがステム222に向かって内向きに角度がつけられる量が多いほど、ステム222の関節運動が許容される量も大きくなる。従って、ステム222は、トライアルステム202と同軸状態にあることが可能であり、且つ、角度α1が、停止表面226A及び226Bによって制御される量だけ増大又は減少されることを許容するように、ピン215において関節運動させることができる。例において、停止表面226A及び226Bは、角度α1が垂直方向に対して両方の方向において等しく変更され得るように、対称的であることができる。その他の例においては、停止表面226A及び226Bは、角度α1が垂直方向の両側において不均衡に変更され得るように、非対称又は複雑なものであり得る。
【0050】
図11Bにおいて観察され得るように、ステム222は、角度α2が軸A6と軸A7との間に存在するように、即ち、軸A6と軸A7が非平行となるように、トライアルステム202に対して角度をつけることができる。ステム222とトライアルステム202との間の角度α2は、ベース208の厚さによって制御することができる。ベース208は、フラットな下部表面とフラットな上部表面を有する円板を有し得る。上部表面は、厚さT1を形成するように、ベース208の一側部において下部表面に相対的に近接することが可能であり、且つ、上部表面は、厚さT2を形成するように、ベース208の反対側において下部表面から遠く離れることが可能であり、T2はT1よりも大きい。従って、ベース208は、楔形状であり得る。更なる例においては、軸A6及びA7は、平行であり得る。
【0051】
例において、回動ガイド装置200は、角度α1が解剖学的構造の内側-外側方向又は冠状面内において変更され得るように且つ角度α2が前方側-後方側又は矢状面内において位置し得るように、構成することができる。但し、回動ガイド装置200は、角度α1及び角度α2のための他の向きを有するように構成することができる。図示の例において、キャップ204は、ステム222がベース208の中心から延在するように構成されている。但し、キャップ204は、ステム222がベース208の中心からオフセットされるように構成することができる。
【0052】
図12Aは、トライアルステム202に接続された本開示の回動ガイド装置250の斜視図である。回動ガイド装置250は、カニューレ状のリーマ114と共に使用することができる。カニューレ状のリーマ114は、カッター122が回動ポイントPPに相対的に近接し、回動ガイド装置250がカッター122の内側に凹入することを許容するために、カッター122の内側にソケット190を有することができる。回動ガイド装置250は、キャップ254と、ガイドポスト256と、を有し得る。キャップ254は、ベース258と、ステム260と、ブラケット262と、を有し得る。ブラケット262は、レール264を有することが可能であり、これは、摺動ボディ又は一対の回動ピンを受け入れるためのスロット266を有し得る。ステム260は、トライアルステム202に結合するように構成されたねじを有するボディを有し得る。トライアルステム202は、細長いボディ216と、ソケット218と、を有し得る。ガイドポスト256は、シャトル270を有することが可能であり、これは、フランジ272A及び272B(
図12B参照)と、ガイドポスト273と、を有し得る。フランジ272A及び272Bは、摺動ピン(図示省略)を受け入れるためのボア274A及び274Bを有し得る。
図12Bは、細長いボディ216に対してガイドポスト273のオフセットを示す
図12Aのシャトル270の側面図である。
図12A及び12Bについて同時に説明する。
【0053】
図12A及び
図12Bの例において、ガイドポスト273の有効回動ポイントは、
図5から
図8及び
図11Aから
図11Cの例に対して相対的に低いものであり得る。例えば、
図5から
図8の例の有効回動ポイントは、ボール126がステム124とトライアルステム110との間において直接的に配置されている場所である。同様に、
図11Aから
図11Cの例において、有効回動ポイントは、ピン215に位置している。但し、
図12A及び
図12Bの例においては、有効回動ポイントPPは、円弧状スロット266用の湾曲の中心に配置されている。有効回動ポイントPPを細長いボディ216の長さに沿った更に下方にして、骨除去エンベロープ276の側部の内向きに延在するラインLLが収束することになる場所により近接して、例えば、カニューレ状のリーマ114の関節運動を伴うことなしに、カッター122の形状を骨除去エンベロープ276の形状により近づけるようにすることが望ましい場合がある、しかし、回動ガイド装置250を骨の奥深くまで伸ばす必要はない。
【0054】
更には、
図12Bにおいて観察され得るように、ガイドポスト273の軸A8は、細長いボディ216の軸A6に対してオフセットさせることが可能であり且つ角度をつけることができる。ベース258は、
図11Bのベース208と同様に変化する厚さを有するように構築することができる。本明細書において記述されているように、回動ポイントPPの深さ、単一面内においてブラケット262及びシャトル270によって提供されている角度づけ、複数の面内における
図5から
図8の関節運動ガイド装置102の関節運動、及び(異なる壁角度を有する円筒形又は円錐形であり得る)カッター122の形状と共に、水平面に対する軸A6及び軸A8のオフセット及び軸A6に対する軸A8の角度づけは、スリーブ及びコーンを受け入れるための複雑な形状の骨ポケットの生成における要因であり得る。更なる例において、ガイドポスト273は、軸A6に対して整列させることが可能であり又はこれに対して平行であり得る。
【0055】
図13Aは、トライアルステム202に接続された本開示の固定されたガイド装置300の斜視図である。固定されたガイド装置300は、カニューレ状のリーマ114と共に使用することができる。固定されたガイド装置300は、ベース302と、カプラ304と、ガイドポスト306と、を有し得る。
図13Bは、トライアルステム202の軸A6に対して平行に且つこれから距離D1だけオフセットされた状態において軸A9に沿って延在するガイドポスト306を示す
図13Aの固定されたガイド装置300の断面図である。
図13A及び
図13Bについて同時に説明する。
【0056】
図14Aは、トライアルステム202に接続された本開示の固定されたガイド装置350の斜視図である。固定されたガイド装置350は、カニューレ状のリーマ114と共に使用することができる。固定されたガイド装置350は、ベース352と、カプラ354と、ガイドポスト356と、を有し得る。
図13Bは、角度α3において軸A6に対して角度がつけられた且つ距離D2だけトライアルステム202の軸A6からオフセットされた軸A10に沿って延在するガイドポスト356を示す
図14Aの固定されたガイド装置350の断面図である。
図14A及び
図14GBについて同時に説明する。
【0057】
図13Aから
図14Bは、回動又は関節運動を有していない固定されたガイド装置の例を示している。従って、距離D1及びD2及び角度α3は固定され得る。
図13Aから
図14Bの装置は、
図5から
図12Bのものよりも単純な、例えば、非回動型の、但し、オフセットされた、角度がつけられた、部分的に対称的な、又は非対称な骨ポケットを依然として形成し得る装置を有し得る。
【0058】
図15は、本開示において記述されているインスツルメントを使用することにより、オフセットされた、角度がつけられた、可変の、整列されていない、部分的に対称的及び非対称な骨ポケットをリーミング又はその他の方法で形成する方法500のステップを示す直線図である。
【0059】
作動502において、補綴装置のステムを受け入れるために骨を調製することができる。例えば、髄内管を露出させるように、大腿骨の脛骨などの長骨を切除することができる。
図4の脛骨Tは、切除表面70を生成するように修正することができる。
【0060】
作動504において、骨ボアを作動502の骨の内部において形成することができる。例えば、補綴装置のステムを受け入れるための細長い通路を形成するために、髄内管をブローチング又はリーミングすることができる。
図4の脛骨Tは、ステムチャネル54を生成するために修正することができる。
【0061】
作動506において、本開示のリーミングアライメント装置をステムに装着することができる。例において、ステムは、ステム暫定軸であり得る。例えば、
図5の装置102、
図11Aの装置200、
図12Aの装置250、
図13Bの装置300、及び
図14Bの装置350は、トライアルステム110又はトライアルステム202に装着することができる。
【0062】
作動508において、インサータをステムに装着することができる。例えば、インサータは、作動506のリーミングアライメント装置上において位置決めすることができる。
図9Aから
図9Cの挿入ツール160を使用することができる。これに加えて、手順のこの時点において、アライメントガイド180を挿入ツール160に装着することができる。
【0063】
作動510において、ステムを作動504において形成された骨ボアに挿入することができる。トライアルステム110又はトライアルステム202は、挿入ツール160を伴って又は伴うことなしに骨ボアに押し込むことができる。同様に、アライメントガイド180などのアライメント装置を骨ボアに挿入することができる。
【0064】
作動512において、インサータに装着されたステムを更に整列させるように、アライメント装置を骨の解剖学的構造に対して方向付けすることができる。例えば、インサータは、方向付けのために回転させることができる。挿入ツール160のハンドル164を内側-外側方向において整列させることができる。また、例えば、フレーム182を、例えば、
図5の骨除去エンベロープ104などの骨除去エンベロープのために望ましい位置において切除表面70上において位置決めするために、フレーム182の形状を解剖学的構造とマッチングさせるように、アライメントガイド180を方向付けすることもできる。
【0065】
作動514において、ステムから取り外すなどにより、インサータを除去することができる。挿入ツール160をトライアルステム110又はトライアルステム202から結合解除することができる。
【0066】
作動516において、リーミングツールを作動506のリーミングアライメント装置に装着することができる。カニューレ状のリーマ114をチャネル142への挿入を介してステム124、ステム222、ガイドポスト273、ガイドポスト306、又はガイドポスト356上において摺動させることができる。
【0067】
作動518において、リーミングアライメント装置に沿って軸方向においてリーミングするように、リーミングツールを作動させることができる。骨を除去するために、カニューレ状のリーマ114をステム124、ステム222、ガイドポスト273、ガイドポスト306、又はガイドポスト356の1つに沿って遠位方向において移動させることができる。
【0068】
作動520において、垂直平面に沿ってリーミングを実行するために、リーミングツールを使用することにより、リーミングアライメント装置を回動させることができる。リーミングツールは、本明細書において記述されているように、面に沿って又は骨除去テンプレート内において回動させることができる。例えば、カニューレ状のリーマ114は、
図5の装置102、
図11Aの装置200、又は
図12Aの装置250を使用することにより、回動させることができる。
【0069】
作動522において、水平面内においてリーミングを実行するために、複数の方向においてリーミングツールを使用することにより、リーミングアライメント装置を関節運動させることができる。例えば、カニューレ状のリーマ114は、
図5の装置102を使用することにより、関節運動させることができる。
【0070】
作動524において、リーミングツールをリーミングアライメント装置から除去することができる。カニューレ状のリーマ114は、ステム124、ステム222、ガイドポスト273、ガイドポスト306、又はガイドポスト356から退却させることができる。
【0071】
作動526において、リーミングアライメント装置をステムから除去することができる。例えば、
図5の装置102、
図11Aの装置200、
図12Aの装置250、
図13Bの装置300、及び
図14Bの装置350は、トライアルステム110又はトライアルステム202から除去することができる。
【0072】
従って、作動518から522のリーミングを評価するために、コーン又はスリーブをステムの周りにおいて一時的に位置決めすることができる。コーン又はスリーブが作動502から526によって生成された生成済みの骨ポケットにフィットした場合には、トライアルステムを除去することが可能になると共に、コーン又はスリーブ及びステムを組み立て且つ埋植のために骨に挿入することができる。コーン又はスリーブがリーミングされた骨ポケットと十分にマッチング又は嵌め合わないことが見出された場合には、最終的な補綴構造が埋植のために位置決めされる前に、適宜、更なるリーミングを実行することができる。
【0073】
図16Aから
図19Cは、球面レーストラックリーマガイドを有する関節運動ガイド装置600の一例を示しており、ガイドポストは、トライアルステムに沿って下方に突出した有効回動ポイントを介して、トライアルステムに対して球面状に回動するように構成されている。関節運動ガイド装置600は、均一に成形された、部分的に対称、非対称、及び、複雑な形状の、スリーブ若しくはコーンを受け入れ得る骨ポケット、エンベロープ(例えば、骨の内部の空間)又はスリーブソケットを生成するように構成することができる。
【0074】
図16Aは、トライアルステム602に結合された関節運動ガイド装置600の斜視図である。
図16Bは、
図16Aの関節運動ガイド装置600の断面図である。
図16A及び
図16Bについて同時に説明する。関節運動ガイド装置600は、キャップ604と、リーマガイドポスト606と、を有し得る。リーマガイドポスト606及びキャップ604は、球面レーストラックインターフェイス608によって接続することができる。トライアルステム602は、本明細書において記述されているトライアルステム202と同様に構築すること、及び、細長いボディ610及びヘッド612を含むことが可能であり、ヘッド612は、ソケット613を含み得る(
図16B)。細長いボディ610は、軸A11に沿って延在することができる。
【0075】
キャップ604は、カプラ614と、リミッタ616と、を有し得る。リーマガイドポスト606は、ステム618と、球面リミッタ620と、を有し得る。球面リミッタ620は、球面棚部622と、球面ノブ624と、ポスト626と、を有し得る。球面ソケット627は、球面棚部622と球面ノブ624との間において形成することができる。カプラ614は、シャフト628と、ベース630と、ヘッド632と、を有し得る。リミッタ616は、壁634と、球面プレート636と、テンプレート638と、を有し得る。
【0076】
カプラ614のシャフト628は、ねじによる係合又は干渉嵌めなどによって、トライアルステム602のソケット613に装着することができる。リミッタ616の壁634は、カプラ614のヘッド632に装着することができる。リミッタ616の球面プレート636が球面ソケット627の内側に位置決めされ、これによって、球面棚部622を球面プレート636に対して位置決めするように、リーマガイドポスト606の球面ノブ624を壁634の内側に位置決めすることができる。例において、リミッタ616は、球面ノブ624の周りにおいて1つに結合された2つの別個の断片から形成することができる。更なる例において、リミッタ616及びリーマガイドポスト606は、付加製造プロセスを使用することにより、同時に製造することができる。例において、球面ノブ624は、留め具又はその他の結合手段を介してポスト626に別個に装着することができる。
【0077】
球面リミッタ620は、軸A11が軸A12に対して角度を変更し得るように、カニューレ状のリーマ650(
図19A)がトライアルステム602に対して向きを変更し、ガイドポスト606が複数方向において関節運動することを許容することができる。具体的には、球面プレート636は、リーマガイド606が球面形状のエンベロープ又は半球面形状のエンベロープ内において移動することを許容するように、球面ノブ624と係合することができる。特に、エンベロープは、テンプレート638の形状によって画定された球体の一部分を有することができる。
【0078】
図17は、リーマガイドポスト606が除去された状態の
図16Aの関節運動ガイド装置600の斜視図である。キャップ604をトライアルステム602に装着することができる。具体的には、カプラ614をトライアルステム602に装着することが可能であり、且つ、リミッタ616をカプラ614に装着することができる。リミッタ616は、テンプレート638が配置される球面プレート636を含むことができる。
【0079】
テンプレート638は、骨ポケットの断面がスリーブ又はコーンを受け入れるようになっている形状を有する骨除去テンプレートを有し得る。図示の例において、テンプレート638は、湾曲した前壁640A、まっすぐな後壁640B、湾曲した側壁640C、及び湾曲した側壁640Dを有し得る。湾曲した前壁640Aは、前部方向において対向し、且つ、脛骨プラトーの後方側において皮質骨壁の近傍へ延在するように、構成することができ、まっすぐな後壁640Bは、後方側において対向し、且つ、脛骨プラトーの後方側において皮質骨壁の近傍において延在するように、構成することができる。壁640Aから640Dは、D形状の楕円体を形成し得る。但し、テンプレート638は、その他の形状を有することができる。壁640Aから640Dは、カニューレ状のリーマ650が骨除去エンベロープを生成し得るように、ステム618及びカニューレ状のリーマ650(
図19Aから
図19C)の移動を制限することができる。
【0080】
球面ソケット627は、ポスト626がテンプレート638内において移動することを許容するために、球面プレート636を受け入れることができる。具体的には、球面プレート636の上部表面は、球面棚部622の下部表面と係合することが可能であり、且つ、球面プレート636の下部表面は、球面ノブ624の上部表面と係合することができる。但し、球面ソケット627は、すべての表面が接触している必要がなく、リーマガイドポスト606の関節運動を促進するために、球面ノブ624よりも背が高いものにすることができる。球状表面は、
図18において示されているように、リーマガイドポスト606が球面パターンにおいて移動することを許容するために、同一の中心点を有し得る。
【0081】
図18は、球面ガイド経路644及び有効回動ポイント646を示す
図16Aから
図17の関節運動ガイド装置600の断面図である。球面ガイド経路644は、球面棚部622、球面プレート636、及び球面ノブ624の湾曲にマッチングした湾曲を有する軸A11に対して回転する表面を有し得る。球面棚部622、球面プレート636、及び球面ノブ624の球面湾曲に起因して、リーマガイドポスト606用の移動の中心は、球面レーストラックインターフェイス608の下方の有効回動ポイント646において配置することができる。
【0082】
図16Aから
図18の例において、リーマガイドポスト606の有効回動ポイント646は、
図5から
図8及び
図11Aから
図11Cの例に対して相対的に低いものになり得る。例えば、
図5から
図8の例の有効回動ポイントは、ボール126がステム124とトライアルステム110との間において直接的に配置されている位置である。同様に、
図11Aから
図11Cの例において、有効回動ポイントは、ピン215に位置している。但し、
図16Aから
図18の例においては、有効回動ポイント646は、球面棚部622、球面プレート636、及び球面ノブ624の湾曲の中心において配置することができる。
図19Aから
図19Cに示されているように、カニューレ状のリーマ650の形状により密接にマッチングするように、細長いボディ610の長さに沿って更に下方側において有効回動ポイント646を有することが望ましくあり得る。このように、脛骨T(
図2参照)内において、皮質骨の角度をより密接にマッチングするように、脛骨Tの完全性を損なうことなく、例えば、皮質骨の外部に近づくことなく、角度がつけられたリーミングを脛骨T内の更に下方側において行うことができる。
【0083】
図19Aは、
図16Aの関節運動ガイド装置600のリーマガイドポスト606の周りにおいて位置決めされたカニューレ状のリーマ650の断面図である。
図19Bは、球面レーストラックインターフェイス608を示すためにキャップ604の全体が示されている状態の
図19Bのカニューレ状のリーマ650及び関節運動ガイド装置600の断面図である。
図19Cは、球面レーストラックインターフェイス608を示すためにリーマガイドポスト606が透視状態において示されている状態のカニューレ状のリーマ650の断面図である。
図19Aから
図19Cについて同時に説明する。
【0084】
カニューレ状のリーマ650は、カニューレ状のリーマ114などの本明細書において記述されているその他のリーマと同様に構築することができる。カニューレ状のリーマ650は、リーマガイドポスト606に沿って摺動することができる。カニューレ状のリーマ650は、カニューレ状のシャフト652と、カニューレ状のカッター654と、を有することが可能であり、カニューレ状のカッター654は、歯656を含み得る。挿管部658は、カニューレ状のカッター654を通じて且つカニューレ状のシャフト652内に延在し得る。挿管部658は、トライアルステム602のキャップ604及びヘッド612上においてフィットし得るレセプタクル部分660を含み得る。カニューレ状のカッター654の壁は、台形骨除去エンベロープを形成するためにラインL3に沿って延在し得る。例において、ラインL3は、有効回動ポイント646又はその近傍に収束するように構成することができる。更なる例において、ラインL3は、有効回動ポイント646の遠位において、例えば、更に骨の内部において、収束するように構成することができる。従って、球面棚部622、球面プレート636、及び球面ノブ624の湾曲は、ラインL3の間の角度に基づいたものとなり得る。従って、カニューレ状のカッター654の形状は、骨の内部に深く下方に球面レーストラックインターフェイス608を延在させる必要なしに、コーン又はスリーブの形状により近づいた状態でマッチングさせることができる。
【0085】
図19B及び
図19Cにおいて観察され得るように、ポスト626は、テンプレート638の壁640Aから640Dと係合するように構成することができる。ポスト626は、円筒形プロファイルを有することが可能であり、壁640Aから640Dは、平面的なものであり得る。ポスト626及び壁640Aから640Dの表面は、軸A11に対して平行に構成することができる。但し、その他の例において、ポスト626及び壁640Aから640Dの表面は、軸A12と壁640Aから640Dとの間の角度と準拠するように角度をつけることができる。
図19B及び
図19Cにおいて観察され得るように、ポスト626の断面積は、テンプレート638の断面積よりも小さく、これによって、リーマガイドポスト606が壁640Aから640Dの間において移動することを許容することができる。ポスト626の表面は、リーマガイドポスト606が壁640Aから640Dに沿って滑らかに移動することを許容するように、軸A11に対して湾曲させることができる。
【0086】
図示の例において、キャップ604は、リーマガイドポスト606の軸A11をトライアルステム602の軸A12と同軸状態に位置決めするように構成されている。但し、その他の構成において、キャップ604は、軸A11を軸A12からオフセットされた状態で位置決めすることができる。
【0087】
図20Aから
図23は、円弧状摺動パッドリーマガイドを有する関節運動ガイド装置700の一例を示しており、ガイドポストは、トライアルステムに沿って下方に突出した有効回動ポイントを介してトライアルステムに対して円弧状に回動するように構成されている。関節運動ガイド装置700は、均一に成形された、部分的に対称的な、非対称な、且つ、複雑な形状の、スリーブ若しくはコーンを受け入れ得る骨ポケット、エンベロープ(例えば、骨の内部の空間)又はスリーブソケットを生成するように構成することができる。
【0088】
図20Aは、円弧状摺動パッドインターフェイス703を介してトライアルステム702に結合された関節運動ガイド装置700の斜視図である。
図20Bは、
図20Aの関節運動ガイド装置700の断面図である。
図20A及び
図20Bについて同時に説明する。関節運動ガイド装置700は、キャップ704と、ガイドステム706と、を有し得る。キャップ704は、シャフト710と、円弧状ベース712と、側壁714と、円弧状プレート716と、を有し得る。
【0089】
ガイドステム706は、円弧状ノブ718と、側壁720と、円弧状棚部722と、ガイドポスト724と、を有し得る。キャップ704の側壁714は、円弧状スロット726を有することが可能であり、ガイドステム706の側壁720は、ボア728を含み得る。ピン730は、円弧状スロット726及びボア728に挿入することができる。ピン730は、シャフト732と、ヘッド734と、を有し得る。トライアルステム702は、本明細書において記述されているトライアルステム202と同様に構築することが可能であり、細長いボディ736と、ヘッド738と、を含むことができ、ヘッド738は、ソケット740を含み得る。細長いボディ736は、軸A14に沿って延在し得る。円弧状摺動パッドインターフェイス703は、円弧状ガイド経路744と、有効回動ポイント746と、を有し得る。
【0090】
シャフト710は、ねじによる係合又は干渉嵌めなどを介してソケット740に装着することができる。円弧状ベース712は、ヘッド738に対して同一平面上において停止し得る。側壁714は、円弧状ベース712から近位方向において延在し得る。円弧状プレート716は、側壁714から横方向において延在し得る。従って、円弧状トラック742は、円弧状ベース712と円弧状プレート716との間において配置することができる。
図22を参照して記述されているように、円弧状トラック742は、軸A14に対して角度をつけることが可能であり、オフセットさせることができる。
【0091】
円弧状ノブ718は、円弧状ベース712及び円弧状プレート716の両方と係合するように、円弧状トラック742の内側に配置することができる。側壁720は、円弧状ノブ718から近位方向に延在することが可能であり、円弧状棚部722は、円弧状プレート716上において延在するように、側壁720から横方向において延在し得る。円弧状棚部722の下部表面は、円弧状プレート716の上部表面と係合し得る。円弧状プレート716の下部表面は、円弧状ノブ718の上部表面と係合し得る。円弧状ノブ718の下部表面は、円弧状ベース712の上部表面と係合し得る。円弧状表面は、
図20Bにおいて示されているように、ガイドステム706が円弧状パターンにおいて移動することを許容するために同一の中心点を有することができる。
【0092】
円弧状ノブ718は、軸A13が軸A14に対して角度を変更し得るように、カニューレ状のリーマ750(
図22及び
図23参照)がトライアルステム702に対して向きを変更することを許容するために、ガイドステム706が単一平面的に関節運動することを許容し得る。具体的には、円弧状ノブ718は、リーマガイドステム706が円弧状エンベロープ内において移動することを許容するために、円弧状ベース712及び円弧状プレート716と係合し得る。特に、エンベロープは、円弧状トラック742の形状によって画定された円のセグメントを有し得る。
【0093】
円弧状ガイド経路744は、円弧状ベース712、円弧状ノブ718、円弧状プレート716、及び円弧状棚部722の湾曲にマッチングした湾曲を有する
図20Bの平面内及びこれから外側に延在する表面を有し得る。円弧状ベース712、円弧状ノブ718、円弧状プレート716、及び円弧状棚部722の円弧状湾曲に起因して、ガイドステム706用の移動の中心は、円弧状摺動パッドインターフェイス703の下方の有効回動ポイント746において配置することができる。これに加えて、ピン730用のスロット726の湾曲は、円弧状ベース712、円弧状ノブ718、円弧状プレート716、及び円弧状棚部722の湾曲にマッチングし得る。
【0094】
図20Aから
図23の例において、ガイドステム706の有効回動ポイントは、
図5から
図8及び
図11Aから
図11Cの例に対して相対的に低いものになり得る。例えば、
図5から
図8の例の有効回動ポイントは、ボール126がステム124とトライアルステム110との間において直接的に配置されている位置である。同様に、
図11Aから
図11Cの例において、有効回動ポイントは、ピン215に位置している。しかしながら、
図20Aから
図23の例において、有効回動ポイント746は、円弧状ベース712、円弧状ノブ718、円弧状プレート716、及び円弧状棚部722の湾曲の中心において配置することができる。
図22及び
図23に示されるように、細長いボディ736の長さに沿った更に下方側における有効回動ポイント746を、カニューレ状のリーマ750の形状に密接にマッチングすることが望ましいものになり得る。このように、角度がつけられたリーミングは、脛骨T(
図2参照)内において皮質骨の角度をより密接にマッチングするために、脛骨Tの完全性を損なうことなしに、例えば、皮質骨の外部に近接することなしに、脛骨T内の更に下方側において行うことができる。
【0095】
図21A及び
図21Bは、キャップ704及びガイドステム706を示す
図20A及び
図20Bの関節運動ガイド装置700の分解図である。ピン730を円弧状スロット726及びボア728に挿入することができる。特に、シャフト732は、円弧状スロット726を通じてボア728内に挿入することができる。シャフト732は、ねじによる接続又は干渉嵌めなどを介してボア728に固定することができる。ヘッド734は、側壁720に向かって側壁714を引っ張ることができる。ヘッド734は、例えば、ねじの方向に対するピン730の逆回転を防止するために、完全に着座した際にエッジ735に対して停止し得る。従って、ガイドステム706は、キャップ704と係合した状態において留まることができる。シャフト732は、ガイドステム706及びキャップ704を整列された状態において維持するために、円弧状スロット726の高さにほぼ等しい直径を有することができる。更には、円弧状ノブ718は、トライアルステム702に対して方向付けされた状態においてガイドステム706を維持するために、円弧状プレート716、側壁714、及び円弧状ベース712の表面にフィットすることができる。但し、円弧状スロット726の幅は、ガイドステム706がキャップ704に対して円弧状トラック742に沿って移動し得るように、シャフト732の直径よりも小さくすることができる。
【0096】
図22は、カニューレ状のリーマ750を有する
図20Aから
図21Bの関節運動ガイド装置700の側面図である。
図23は、カニューレ状のリーマ750が関節運動ガイド装置700上において透視状態において示されている状態の
図22の関節運動ガイド装置700の斜視図である。カニューレ状のリーマ750は、カニューレ状のリーマ114等の本明細書において記述されているその他のリーマと同様に構築することができる。カニューレ状のリーマ750は、ガイドポスト724に沿って摺動することができる。カニューレ状のリーマ750は、カニューレ状のシャフト752と、カニューレ状のカッター754と、を有することが可能であり、カニューレ状のカッター754は、歯を含み得る。挿管部758は、カニューレ状のカッター754を通じてカニューレ状のシャフト752内に延在し得る。挿管部758は、トライアルステム702のキャップ704及びヘッド738上においてフィットし得るレセプタクル部分760を含み得る。
【0097】
カニューレ状のカッター754の壁は、台形骨除去エンベロープを形成するために、ラインL4に沿って延在し得る。例において、ラインL4は、有効回動ポイント746又はその近傍に収束するように構成することができる。更なる例において、ラインL4は、有効回動ポイント746の遠位において、例えば、更に骨の内部において、収束するように構成することができる。従って、円弧状ベース712、円弧状ノブ718、円弧状プレート716、及び、円弧状棚部722の湾曲は、ラインL4の間の角度に基づいたものとなり得る。従って、カニューレ状のカッター754の形状は、骨の内部に下方側に深く円弧状摺動パッドインターフェイス703を延在させることなしに、コーン又はスリーブの形状により近づいた状態でマッチングし得る。
【0098】
図22において観察され得るように、ガイドステム706のガイドポスト724の軸A13は、トライアルステム702の細長いボディ736の軸A14に対して角度をつけることができる。更には、軸A13は、軸A14から横方向においてオフセットさせることができる。特に、ガイドポスト724は、軸A13に沿って延在することが可能であり、軸A13は、軸A14に対して角度α4において配設し、軸A14から距離D3だけオフセットさせることができる。本明細書において記述されているように、角度α4及び距離D3は、スリーブ及びコーンを受け入れるように構成された骨ポケット又はエンベロープ用の様々な複雑な形状を提供するために、利用することができる。
【0099】
図24は、トライアルステム804に装着された角度がつけられたステム延長ポスト802を有するシステム800の斜視図である。
図25は、
図24のシステム800の断面図である。
図24及び
図25について同時に説明する。
【0100】
トライアルステム804は、本明細書において記述されているトライアルステム202と同様に構築し、細長いボディ806と、ヘッド808と、を有することが可能であり、ヘッド808は、ソケット810を含み得る。細長いボディ806は、軸A15に沿って延在し得る。角度がつけられたステム延長ポスト802は、カプラ812と、シャフト814と、ヘッド816と、を有し得る。シャフト814は、軸A16に沿って延在し得る。角度がつけられたステム延長ポスト802は、ソケット818と、アクセスポスト820と、を更に有し得る。
【0101】
角度がつけられたステム延長ポスト802は、軸A15に対する所定の角度において軸A16に沿ってリーミングをガイドするために、トライアルステム804に装着することができる。角度がつけられたステム延長ポスト802は、シャフト824及びヘッド826を有する留め具822を介してトライアルステム804に固定することが可能である。留め具822は、角度がつけられたステム延長ポスト802をトライアルステム804に対して固定することができ、角度がつけられたステム延長ポスト802が動いてリーミング動作に悪影響を及ぼすことなしにリーミングを行うことができる。具体的には、留め具822は、軸A15に沿った角度がつけられたステム延長ポスト802の軸方向移動を制限することができる。しかしながら、後述するように、角度がつけられたステム延長ポスト802は、脛骨に対する角度がつけられたステム延長ポスト802のアライメントを許容するために、軸A15に沿って留め具822に対して回転することが許容され得る。
【0102】
例において、角度がつけられたステム延長ポスト802は、トライアルステム804が骨に挿入される前に、トライアルステム804と予め組み立てることができる。留め具822は、メイティングねじに係合させるなどのように、シャフト824をソケット810に挿入することにより、トライアルステム804に装着することができる。留め具822は、カプラ812を留め具822に装着するために、圧力嵌めなどを介して、ソケット818を通じて半径方向においてフィットさせることができる。従って、カプラ812は、ヘッド826の下方においてシャフト824の周りを部分的に包むC字状のボディを有することができる。ソケット822は、留め具822及びヘッド808の一部分のプロファイル形状を有し得る。まず、留め具822は、ヘッド826がカプラ812から離隔するように、下方に締め付けることができる。従って、角度がつけられたステム延長ポスト802は、カプラ812がシャフト824に対して回転するのに伴って、軸A15に対して回転し得る。更なる例において、角度がつけられたステム延長ポスト802は、トライアルステム804が骨に挿入されている間に、トライアルステム804に装着することができる。ソケット818は、角度がつけられたステム延長ポスト802が留め具822上に且つこれから外に移動することを許容するために、カプラ812の内側に開口部を有し得る。ソケット818は、角度がつけられたステム延長ポスト802が軸A15に対して留め具822のヘッド826との係合状態に横方向において移動することを許容するT字形状のウィンドウを有することができる。
【0103】
図26は、
図24の角度がつけられたステム延長ポスト802のアクセスポート820に挿入されたドライバインスツルメント830の斜視図である。
図27は、
図26の角度がつけられたステム延長ポスト802、トライアルステム804、及びドライバインスツルメント830の断面図である。ドライバインスツルメント830は、ハンドル832と、シャフト834と、を有し得る。シャフト834は、先端836を含み得る。
図26及び
図27について同時に説明する。シャフト834の先端836は、ドライバインスツルメント830から留め具822への回転力の伝達を許容するために、ヘッド826内のメイティングソケット内にフィットする六角ヘッド又はその他の特徴を有し得る。先端836は、アクセスポート820内に延在し得る。アクセスポート820は、軸A15に沿ったヘッド826へのアクセスを妨害している材料のシャフト814からの除去によって形成することができる。アクセスポート820は、ソケット818と交差し得る。
【0104】
トライアルステム804を脛骨に挿入すると共に角度がつけられたステム延長ポスト802をトライアルステム808に組み付けるという両方の動作が実行された後に、
図28及び
図29を参照して説明したように、解剖学的構造に対して角度がつけられたステム延長ポスト802のアライメントを提供するために、ハンドル840及びテンプレート842を有するテンプレート装置を角度がつけられたステム延長ポスト802に装着することが可能であり、その後に、
図30及び
図31を参照して説明されているように、角度がつけられたステム延長ポスト802を固定するために、ドライバ装置830を使用して留め具822を締め付けることができる。
【0105】
図28は、テンプレート842を有するテンプレートハンドル840が、角度がつけられたステム延長ポスト802に装着された状態の、
図24から
図27の角度がつけられたステム延長ポスト802及びトライアルステム804の斜視図である。テンプレートハンドル840は、シャフト844と、グリップ846と、ヘッド848と、を有し得る。シャフト844は、角度がつけられたステム延長ポスト802のシャフト814の視覚的検査を許容するためのウィンドウ850を有し得る。グリップ846は、テンプレート842の取り扱いを促進するための特徴を有し得る。グリップ846は、シャフト844に対して垂直に延在する軸に沿って延在し得る。グリップ846は、ウィンドウ850と同一のシャフト844の側に配置された前面852を有し得る。ヘッド848は、ドライバインスツルメント830のシャフト834の挿入を許容するためのアパーチャ854を含み得る。また、ヘッド848は、テンプレート842と結合するためのトラック856(
図30参照)をも含み得る。テンプレート842は、ボディ858と、スロット860と、延長部862と、を有し得る。トラック856は、軸A15(
図24参照)に対して垂直にテンプレートをアライメントするように構成することができる。シャフト844は、ハンドル840が1つの相対的回転向きだけに対してシャフト814上において摺動することを許容するように、シャフト814に固定することができる。例えば、ヘッド848の内部は、1つの向きのみにおいてカプラ812の上部に着座するためのカットアウトを含み得る。更には、アパーチャ854は、アクセスポート820とアライメントするように構成することができる。例において、シャフト844及びシャフト814は、シャフト814が後方側において角度がつけられた際にグリップ846が内側-外側方向において延在するように、固定することができる。
【0106】
図29は、アライメントマーク866に対してテンプレート842の外側境界線864を示す、
図28のテンプレート842のクローズアップ図である。テンプレート842は、ウィンドウ868A及び868Bを更に有し得る。外側境界線864は、脛骨の切除面の内側に位置決めされるように構成されたコーン又はスリーブの形状を有し得る。従って、外側境界線864は、スロット860が後方側においてその間に位置決めされた状態で、内側及び外側方向の湾曲した側部を有し得る。延長部862は、脛骨粗面の前部位置における内側及び外側方向の湾曲した側部において位置決めすることができる。また、スロット860は、テンプレートがトラック856(
図30)上において位置決めされることを許容し得る。アライメントマーク866は、テンプレート842が脛骨粗面に対して位置決めされる位置を視覚化するために提供することができる。また、延長部862は、外科医がテンプレート842を取り扱うための場所を許容するグリップを提供し得る。ウィンドウ868A及び868Bは、テンプレート842の下方の骨の視覚的検査を許容するために提供することができる。例えば、ウィンドウ868A及び868Bは、皮質骨壁の観察を許容するように位置決めすることができる。これに加えて、ウィンドウ868A及び868Bは、切除された脛骨表面の内側に位置決めされるインプラントが配置される位置の視覚化を許容するように、位置決めすることができる。
【0107】
テンプレートハンドル840及びテンプレート842が、角度がつけられたステム延長ポスト802のシャフト814に装着されると、脛骨粗面がアライメントマーク866内に位置している場合などに、解剖学的構造に対して望ましい位置においてテンプレート842を整列するために、グリップ846を回転させることができる。従って、外科医は、脛骨の外側において位置決めされないように、外側境界線864が皮質骨によって十分に取り囲まれていることを検証することができる。外側境界線864が皮質骨に過度に近接している場合には、アライメントマーク866の内側に脛骨粗面を維持しつつ、外側境界線864を皮質骨の内側に移動させるように、グリップ846を時計回り又は反時計回りに回転させることができる。
【0108】
図30は、テンプレートハンドル840が、角度がつけられたステム延長ポスト802上において位置決めされている状態の
図29の角度がつけられたステム延長ポスト802、トライアルステム804、及びドライバインスツルメント830の斜視図である。
図31は、
図30の角度がつけられたステム延長ポスト802、トライアルステム804、ドライバインスツルメント830、及びテンプレートハンドル840の断面図である。テンプレート842が上述のように適切に位置決めされると、外科医は、角度がつけられたステム延長ポスト802によってリーミングが実行され得ることを知ることができる。従って、留め具822にアクセスするために、ドライバインスツルメント830をアパーチャ854及びアクセスポート820を通じて挿入することができる。次いで、ドライバインスツルメント830は、トライアルステム804上において下方側へ留め具822を締め付けるように、ヘッド826と係合した状態において回転され、これによって、角度がつけられたステム延長ポスト802を固定することができる。その後に、例えば、
図23のカニューレ状のリーマ750と同様に、切除された脛骨表面の内側に骨ポケットをリーミングするために、角度がつけられたステム延長ポスト802のシャフト814上においてカニューレ状のリーマを摺動させることができる。
【0109】
図32は、
図24から
図31の装置によって生成された骨ソケットに挿入され得る第1のセカンダリリームポスト872A及び第2のセカンダリリームポスト872Bを有するセカンダリリームガイド870の斜視図である。セカンダリリームガイド870は、ブローチボディ874と、ベース876と、延長部878と、を更に有し得る。
図33は、セカンダリリーマ880が第1のセカンダリリームポスト872A上において位置決めされている状態の
図32のセカンダリリームガイド870の斜視図である。ブローチボディ874は、ポケット865と、歯879と、を含み得る。ポケット875は、前部壁877A及び後方壁877Bを形成するように、ブローチボディ874の外側境界線を中断し得る。セカンダリリーマ880は、カニューレ状のシャフト882と、リームヘッド884と、を有することが可能であり、リームヘッド884は、歯886を含み得る。
【0110】
トライアルステム804を角度がつけられたステム延長ポスト802と共に脛骨から除去することができる。シャフト814上においてカニューレ状のリーマ750(
図23参照)を摺動させることによって形成された骨ポケットの内側に、ブローチボディ874を位置決めすることができる。ブローチボディ874は、カニューレ状のリーマ750のカニューレ状のカッター754と類似した形状を有し得るが、外側境界線形状を中断するポケット875を有する。ブローチボディ874は、例えば、海綿骨物質の除去などの骨内への切削を促進するために歯879を含み得る。延長部878は、安定性を提供するために、ステム804によって形成され且つ空になった空間内に挿入され得るステムに接続することができる。セカンダリリーマ880は、カニューレ状のリーマ750によって形成された骨ポケットの拡幅を形成するために、セカンダリリームポスト872A及び872B上において位置決めすることができる。カニューレ状のシャフト882は、リームヘッド884を使用してシーケンシャルリーミング動作を実行するために、セカンダリリームポスト872A及び872B上において位置決めすることができる。リームヘッド884は、セカンダリリームポスト872A及び872Bの受け入れを許容するように、カニューレ状にすることができる。リームヘッド884は、カニューレ状のリーマ750のカニューレ状のカッター754よりも小さいものになり得る。リームヘッド884は、カニューレ状のリーマ750によって実行されたものと同一空間内におけるセカンダリリーミングを許容するように、ブローチボディ874内の空間内にフィットし得る。従って、セカンダリリームポスト872A及び872Bは、脛骨内における複雑なリーミングされた形状の生成に役立ち得る。例えば、リームヘッド884は、相対的に小さいことなどにより、カニューレ状のカッター754とは異なる曲率半径を提供し得る。これに加えて、軸A15(
図24参照)に対して軸A16とは異なる角度を有するセカンダリリームポスト872A及び872Bの軸817A及び817B等の異なる軸に沿って、リームヘッド884を提供することもできる。従って、セカンダリリームガイド870は、ブローチボディ874の境界線の外側におけるリームヘッド884の突出によって証明される、軸A15に対して異なる角度において配設された外側壁を有する近位脛骨の内側に複数のローブを有する骨ポケットを生成し得る。異なる実施形態において、軸A16、A17A、及びA17Bの角度は、異なる形状のコーン及びスリーブとマッチングし、これによって、このようなコーン及びスリーブが異なる患者について皮質骨又は健康な骨と係合することを許容するように、構成することができる。
【0111】
本開示は、コーン及びスリーブなどの補綴装置を受け入れるための様々な成形されたソケットを生成するために骨をリーミングする又はその他の方法で修正する装置、システム、及び方法を含む。装置、システム、及び方法は、正確な寸法の複雑な形状を生成することができ、疾病又は損傷した骨の正確な除去を可能にし、健康な骨の除去を最小限に抑え、埋植された際に変更された骨と補綴装置との間の同一平面上の又は緊密なフィットを可能にする。装置、システム、及び方法は、フリーハンドによるリーミングの使用を無くし、複雑なリーミングメカニズムの使用を最小限に抑えることができる。
【0112】
様々な注記及び例
例1は、長骨の髄内管をリーミングするシステムであり、システムは、挿入軸に沿って長骨内に延在するように構成されたトライアルステムと、トライアルステムに結合するように構成されたアダプタ及びガイド軸に沿ってアダプタから延在するリーミングガイドポストを有するガイド装置と、を備え、ガイド軸と挿入軸とは、整列されていない。
【0113】
例2において、例1の主題は、任意選択により、挿入軸がガイド軸からオフセットされるように、リーミングガイドポストがアダプタに対して固定された位置にあることを含む。
【0114】
例3において、例2の主題は、任意選択により、挿入軸とガイド軸とは平行であることを含む。
【0115】
例4において、例2から例3の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、挿入軸とガイド軸が傾斜していることを含む。
【0116】
例5において、例1から例4の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、挿入軸とガイド軸との間の角度が可変となるように、リーミングガイドポストがアダプタに対して回転可能であることを含む。
【0117】
例6において、例5の主題は、任意選択により、リーミングガイドポストがアダプタに対して複数の方向において回動可能であることを含む。
【0118】
例7において、例6の主題は、任意選択により、リーミングガイドポストがボールジョイントを介してアダプタに結合されていることを含む。
【0119】
例8において、例7の主題は、任意選択により、アダプタは、リーミングガイドポストが延在するソケットを有し、ソケットは、非対称な形状を画定する境界線を有することを含む。
【0120】
例9において、例7から例8の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、アダプタが、トライアルステムと嵌め合うように構成されたねじを有するコンポーネントを有するカプラと、リミッタであって、カプラに装着するための装着機構と、ボールジョイントのボールを受け入れるためのチャンバを画定するように装着機構から延在する側壁であって、リーミングガイドポストがボールから延在している側壁と、チャンバ内においてボールを捕らえるために側壁から延在する棚部であって、リーミングガイドポストが延在し得る開口部を画定するためにチャンバの上部に突き出ている棚部と、を有するリミッタと、を備える。
【0121】
例10において、例5から例9の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、リーミングガイドポストがアダプタに対して単一面内において回動可能であることを含む。
【0122】
例11において、例10の主題は、任意選択により、リーミングガイドポストは、回動ポイントを画定する回動ピンを有するヒンジ装置を介してアダプタに結合されていることを含む。
【0123】
例12において、例11の主題は、任意選択により、回動ポイントは、トライアルステムから外向きに位置決めされていることを含む。
【0124】
例13において、例11から例12の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、ヒンジ装置は、リーミングガイドポストのアイレットが間に配設され、回動ピンを受け入れる一対のフランジを有し、アイレットは、リーミングガイドポストの回動を制限するように構成された停止表面を含むことを含む。
【0125】
例14において、例10から例13の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、リーミングガイドポストは、回動ポイントを画定する摺動ピンを有する摺動装置を介してアダプタに結合されていることを含む。
【0126】
例15において、例14の主題は、任意選択により、回動ポイントは、トライアルステムの内側に位置決めされていることを含む。
【0127】
例16において、例15の主題は、任意選択により、摺動装置は、摺動ピンが移動するように構成された円弧状トラックを備えることを含む。
【0128】
例17において、例10から例16の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、ガイド軸は、挿入軸からオフセットしていることを含む。
【0129】
例18において、例10から例17の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、リーミングガイドポストが回動する単一面は、挿入軸に対して角度がつけられていることを含む。
【0130】
例19において、例1から例18の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、リーミングガイドポスト上において摺動することによってトライアルステムに装着されるように構成された挿入ツールと、トライアルステムに対するリーミングガイドポストのアライメントを表示するために挿入ツールに結合可能であるアライメント装置と、を含む。
【0131】
例20において、例1から例19の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、リーミングガイドポストに沿って摺動するように構成されたカニューレ状のリーマを含む。
【0132】
例21は、複雑な形状のソケットを形成するために長骨の髄内管をリーミングする方法であって、方法は、挿入軸に沿って髄内管にステムを挿入することと、ガイド装置をステムに接続することであって、ガイド装置は、ガイド軸に沿って延在するガイドポストを有する、ガイド装置をステムに接続することと、髄内管から骨を除去し、複雑な形状のソケットを形成するためにガイドポストに沿ってカニューレ状のリーマをガイドすることとを有し、ガイド軸と挿入軸とは、整列されていない。
【0133】
例22において、例21の主題は、任意選択により、整列していないこととは、ステムとガイドポストとの間においてオフセットされた、角度がつけられた、及び回動可能である関係の少なくとも1つを備えることを含む。
【0134】
例23において、例22の主題は、任意選択により、整列していないこととは、ステムとガイドポストとの間においてオフセットされた、角度がつけられた、及び回動可能である関係の少なくとも2つを備えることを含む。
【0135】
例24において、例21から例23の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、ガイドポストに沿ってカニューレ状のリーマをガイドすることは、固定されたガイドポストに沿ってカニューレ状のリーマをガイドすることを有することを含む。
【0136】
例25において、例24の主題は、任意選択により、固定されたガイドポストは、ステムに対してオフセットしていることを含む。
【0137】
例26において、例25の主題は、任意選択により、固定されたガイドポストは、ステムと平行であることを含む。
【0138】
例27において、例25から例26の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、固定されたガイドポストは、ステムに対して角度がつけられていることを含む。
【0139】
例28において、例21から例27の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、カニューレ状のリーマを使用して、ステムに対してガイドポストを回動させることを含む。
【0140】
例29において、例28の主題は、任意選択により、固定された垂直平面内においてカニューレ状のリーマを移動させるために、円弧に沿ってカニューレ状のリーマを掃引することを含む。
【0141】
例30において、例28から例29の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、固定された水平面内においてカニューレ状のリーマを移動させるために、円錐形リーミングエンベロープの内側においてカニューレ状のリーマを関節運動させることを含む。
【0142】
例31において、例30の主題は、任意選択により、リーミングテンプレートに対してガイドポストを移動させることを含む。
【0143】
例32において、例28から例31の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、ガイドポストの回動を制限するために、ガイドポストの停止部をガイド装置と係合させることを含む。
【0144】
例33において、例21から例32の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、ステムを髄内管に挿入する前にガイド装置をステムに接続することと、挿入ツールをガイドポスト上において摺動させることと、ステムに挿入ツールを装着することとを含む。
【0145】
例34において、例33の主題は、任意選択により、ガイド装置と長骨とを回転方向においてアライメントするために、挿入ツールに装着されたアライメント装置を位置決めすることを含む。
【0146】
例35は、長骨の髄内管をリーミングするシステムであって、システムは、挿入軸に沿って長骨内に延在するように構成されたトライアルステムと、ガイド装置であって、トライアルステムに結合するように構成されたアダプタと、ガイド軸に沿ってアダプタから延在するリーミングガイドポストと、リーミングガイドポストとアダプタとを接続する回動カプラとを有するガイド装置と、を備え、回動カプラは、挿入軸に沿ってアダプタから長手方向に離隔した突出する回動ポイントを生成している。
【0147】
例36において、例35の主題は、任意選択により、回動カプラは、球面関節運動インターフェイスを備えることを含む。
【0148】
例37において、例36の主題は、任意選択により、球面関節運動インターフェイスは、アダプタ上の球面プレートと、リーミングガイドポスト上の球面棚部であって、球面棚部はリーミングガイドポストに対して摺動するように構成されている、球面棚部とを備えることを含む。
【0149】
例38において、例37の主題は、任意選択により、球面プレート及び球面棚部の湾曲の中心が突出した回動ポイントと一致していることを含む。
【0150】
例39において、例37から例38の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、球面プレートは、リーミングガイドポストのポストが延在しているテンプレートを備えることを含む。
【0151】
例40において、例39の主題は、任意選択により、テンプレートは、D字形状の楕円体を備えることを含む。
【0152】
例41において、例39から例40の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、リーミングガイドポストのポストから延在する球面ノブを含み、球面ノブ及び球面棚部は、球面プレートが配設される球面ソケットを形成している。
【0153】
例42において、例41の主題は、任意選択により、アダプタは、トライアルステムと係合するように構成されたカプラと、球面プレートを有するリミッタとを備え、球面ノブは、カプラとリミッタとの間において位置決めされるように構成されていることを含む。
【0154】
例43において、例37から例42の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、球面プレート及び球面棚部は、それぞれ、リーミングガイドポスト及びトライアルステムの中心線上に配設された同心球状表面を有することを含む。
【0155】
例44において、例36から例43の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、リーミングガイドポストの軸は、トライアルステムの軸と同軸状にアライメントするように構成されていることを含む。
【0156】
例45において、例35から例44の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、回動カプラは、円弧状関節運動インターフェイスを備えることを含む。
【0157】
例46において、例45の主題は、任意選択により、円弧状関節運動インターフェイスは、アダプタ上の円弧状プレートと、リーミングガイドポスト上の円弧状棚部であって、リーミングガイドポストに対して摺動するように構成されている円弧状棚部と、を備えることを含む。
【0158】
例47において、例46の主題は、任意選択により、円弧状プレート及び円弧状棚部用の湾曲の中心は、突出した回動ポイントと一致していることを含む。
【0159】
例48において、例46から例47の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、リーミングガイドポストは、円弧状棚部から延在する第1の側壁と、第1の側壁から延在する円弧状ノブと、を備えることを含む。
【0160】
例49において、例48の主題は、任意選択により、アダプタは、円弧状プレートから延在する第2の側壁と、第2の側壁から延在する円弧状ベースとを備え、円弧状ベース及び円弧状プレートは、円弧状ノブを受け入れるための円弧状チャネルを形成していることを含む。
【0161】
例50において、例49の主題は、任意選択により、第2の側壁内の円弧状チャネルと、円弧状ノブ内のボアと、ボアと係合するように円弧状チャネルを通じて延在するように構成されたピンとを含む。
【0162】
例51において、例46から例50の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、円弧状プレート及び円弧状棚部は、それぞれ、リーミングガイドポスト及びトライアルステムの中心線上に配設された同心状の円弧状表面を有することを含む。
【0163】
例52において、例45から例51の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、リーミングガイドポストの軸は、円弧状関節運動インターフェイスとは別個の方向においてトライアルステムの軸に対して角度がつけられていることを含む。
【0164】
例53において、例45から例52の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、リーミングガイドポストの軸は、トライアルステムの軸からオフセットされていることを含む。
【0165】
例54において、例35から例53の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、台形形状のリーミングヘッドを有するリーマを含み、回動カプラの角度づけは、台形形状のリーミングヘッドの壁の角度に対応している。
【0166】
例55は、複雑な形状のソケットを形成するために長骨の髄内管をリーミングする方法であって、方法は、ステムを挿入軸に沿って髄内管に挿入することと、ガイド装置をステムに接続することであって、ガイド装置は、ガイド軸に沿って延在するガイドポストを備える、ガイド装置をステムに接続することと、髄内管から骨を除去し、複雑な形状のソケットを形成するためにガイドポストに沿ってカニューレ状のリーマをガイドすることと、カニューレ状のリーマを有するステムに対してガイドポストを回動させることとを有し、挿入軸に沿った突出した回動ポイントは、挿入軸に沿ってガイド装置から長手方向において離隔している。
【0167】
例56において、例55の主題は、任意選択により、ステムに対してガイドポストを回動させることは、球面エンベロープ内において円弧状経路に沿ってガイドポストを移動させることを含むことを含む。
【0168】
例57において、例56の主題は、任意選択により、ステムに対してガイドポストを回動させることは、挿入軸を中心として360度だけガイドポストを移動させることを含むことを含む。
【0169】
例58において、例56から例57の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、ステムに対してガイドポストを回動させることは、ガイドポストの球面棚部に対してガイド装置の球面プレートを摺動させることを有することを含む。
【0170】
例59において、例58の主題は、任意選択により、ステムに対してガイドポストを回動させることは、ガイドポストのポストを球面プレート内のテンプレートと係合させることを有することを含む。
【0171】
例60において、例55から例59の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、ステムに対してガイドポストを回動させることは、平面的なエンベロープ内において円弧状経路に沿ってガイドポストを移動させることを有することを含む。
【0172】
例61において、例60の主題は、任意選択により、ステムに対してガイドポストを回動させることは、挿入軸に跨ってガイドポストを往復するように移動させることを有することを含む。
【0173】
例62において、例60から例61の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、ステムに対してガイドポストを回動させることは、ガイドポストの円弧状棚部に対してガイド装置の円弧状プレートを摺動させることを含むことを含む。
【0174】
例63において、例62の主題は、任意選択により、ステムに対してガイドポストを回動させることは、ガイド装置の円弧状チャネルと共にガイドポストの円弧状ノブを摺動させることを含むことを含む。
【0175】
例64は、長骨の髄内管をリーミングするシステムであって、システムは、挿入軸に沿って長骨内に延在するように構成されたトライアルステムと、シャフトと、挿入軸に対して角度をつけて、トライアルステムにシャフトを回転自在に装着するように構成されたカプラとを有する角度がつけられたステム延長部と、トライアルステムに対して角度がつけられたステム延長部の回転を選択的にロックする留め具と、を有する。
【0176】
例65において、例64の主題は、任意選択により、留め具は、角度がつけられたステム延長部とトライアルステムとを軸方向において結合することを含む。
【0177】
例66において、例65の主題は、任意選択により、留め具は、角度がつけられたステム延長部を回転方向において固定するようにトライアルステムとねじ係合され得ることを含む。
【0178】
例67において、例64から例66の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、カプラは、半径方向において留め具のヘッドの周りにおいてフィットするように成形されたスロットを含むことを含む。
【0179】
例68において、例67の主題は、任意選択により、シャフトは、留め具のヘッドへのアクセスを可能にするための第1のアパーチャを含むことを含む。
【0180】
例69において、例64から例68の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、角度がつけられたステム延長部上を摺動するように構成されたハンドルと、ハンドルに装着されたテンプレートと、を備えるテンプレート装置を含み、テンプレートは、長骨に挿入されるインプラントのアウトラインを有する。
【0181】
例70において、例69の主題は、任意選択により、ハンドルは、カニューレ状のシャフトと、シャフトの近位端に配置されたグリップと、テンプレートが装着されるシャフトの遠位端に配置されたヘッドと、を備えることを含む。
【0182】
例71において、例70の主題は、任意選択により、ハンドルのシャフトは、留め具に対するアクセスを許容するように構成された第2のアパーチャと、カニューレ状のシャフトの内側において角度がつけられたステム延長部の観察を許容するように構成されたウィンドウと、を有することを含む。
【0183】
例72において、例70から例71の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、グリップは、挿入軸に対して垂直に延在し、テンプレートは、テンプレート装置を角度がつけられたステム延長部に装着した際に、挿入軸に垂直な面内において延在するようにヘッドに接続されていることを含む。
【0184】
例73において、例70から例72の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、テンプレートは、テンプレートの一部分が長骨の最前部のポイントに配置されるための許容帯域を表示するように構成されたマーカーを含むことを含む。
【0185】
例74において、例64から例73の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、角度がつけられたステム延長部上を摺動するカニューレ状のリーマによって生成される骨ポケットに挿入するように構成されたブローチボディと、ブローチボディから延在する第1の角度がつけられたブローチガイドポストと、ブローチボディから延在する第2の角度がつけられたブローチガイドポストと、を備えるセカンダリリーミングガイドを含み、第1及び第2の角度がつけられたブローチガイドポストは、それぞれ、挿入軸に対して内側-後方側及び外側-後方側へ延在している。
【0186】
例75は、骨ポケットを形成するために長骨の髄内管をリーミングする方法であって、方法は、挿入軸に沿って髄内管にステムを挿入することと、ステムに対して角度がつけられたステム延長ポストを方向付けすることと、角度がつけられたステム延長ポストにテンプレートを装着することと、テンプレートと長骨の解剖学的構造特徴とをアライメントするために角度がつけられたステム延長部と共にテンプレートを回転させることと、ステムに対して角度がつけられたステム延長ポストの回転位置をロックすることと、テンプレートを除去することと、角度がつけられたステム延長部に沿って髄内管をリーミングすることを有する。
【0187】
例76において、例75の主題は、任意選択により、ステムに対して角度がつけられたステム延長ポストを方向付けすることは、長骨の後方側に向かって角度がつけられたステム延長部を大まかにアライメントすることを含むことを含む。
【0188】
例77において、例75から例76の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、テンプレートと長骨の解剖学的構造特徴とをアライメントするために、角度がつけられたステム延長部と共にテンプレートを回転させることは、長骨の外側境界線の内側においてテンプレートの境界線を位置決めすることを含むことを含む。
【0189】
例78において、例75から例77の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、角度がつけられたステム延長ポストにテンプレートを装着することは、角度がつけられたステム延長部上においてテンプレートハンドルのシャフトを摺動させることを更に有し、テンプレートは、シャフトの外部に装着されていることを含む。
【0190】
例79において、例78の主題は、任意選択により、テンプレートと長骨の解剖学的構造特徴とをアライメントするために、角度がつけられたステム延長部と共にテンプレートを回転させることは、長骨に対して内側-外側方向へ延在するようにシャフトに装着されたグリップを回転させることを含むことを含む。
【0191】
例80において、例75から例79の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、角度がつけられたステム延長部に沿って髄内管をリーミングすることは、長骨の内部において骨ポケットを形成するために、角度がつけられたステム延長部に沿ってカニューレ状のリーマを摺動させることを含むことを含む。
【0192】
例81において、例80の主題は、任意選択により、髄内管から角度がつけられたステム延長部と共にステムを除去することと、骨ポケットにセカンダリリームガイドを挿入することと、骨ポケットを修正するために、セカンダリリームガイドを使用してセカンダリリーミング動作を実行することとを含む。
【0193】
例82において、例81の主題は、任意選択により、セカンダリリームガイドを使用してセカンダリリーミング動作を実行することは、内側方向において骨ポケットを拡幅するために、セカンダリリームガイドの第1のガイドポスト上においてセカンダリリーマを摺動させることと、外側方向において骨ポケットを拡幅するために、セカンダリリームガイドの第2のガイドポスト上においてセカンダリリーマを摺動させることとを有することを含む。
【0194】
例83において、例81から例82の何れか1つ又は複数の主題は、任意選択により、セカンダリリームガイドは、骨ポケットをブローチングするように構成されたブローチ部分と、ブローチ部分から延在する第1及び第2のセカンダリリームガイドポストと、を有し、第1及び第2のセカンダリリームガイドポストは、それぞれ、挿入軸に対して内側-後方側及び外側-後方側へ延在していることを含む。
【0195】
これらの非限定的な例のそれぞれは、それ自体において成立することも可能であり、或いは、様々な順列又は組合せにおいてその他の例の1つ又は複数と組み合わせることもできる。
【0196】
以上の詳細な説明は、詳細な説明の一部分を形成する添付図面に対する参照を含んでいる。図面は、本発明が実施され得る特定の実施形態を例として示している。また、これらの実施形態は、本明細書においては、「例」とも呼称されている。このような例は、図示又は記述されているもの以外の要素を含み得る。但し、本発明者らは、図示又は記述されている要素のみが提供されている例をも想定している。更には、本発明者らは、特定の例(或いは、その1つ又は複数の態様)に対して又は本明細書において図示又は記述されているその他の例(或いは、その1つ又は複数の態様)に対して、図示又は記述されている要素の任意の組合せ又は順列(或いは、その1つ又は複数の態様)を使用している例をも想定している。
【0197】
使用法が本明細書と引用によって包含されている任意の文献の間において一貫性を欠いている場合には、本明細書における使用法が優先される。
【0198】
本明細書においては、「1つの(a)」又は「1つの(an)」という用語は、特許文献において一般的であるように、「少なくとも1つの(at least one)」又は「1つ又は複数の(one or more)」の任意のその他のインスタンス又は使用法とは独立した状態において、「1つ又は複数の(one or more than one)」を含むように使用されている。本明細書においては、「又は(or)」という用語は、そうではない旨が表示されていない限り、非排他的であることを意味するように、或いは、「A又はB」が「AであるがBではない」、「BであるがAではない」、及び「A及びB」を含むように、使用されている。本明細書においては、「含む(including)」及び「...である場合の(in which)」という用語は、「有する(comprising)」及び「...である場合の(wherein)」という個々の用語の平易な英語の均等物として使用されている。また、添付の請求項においては、「含む(including)」及び「有する(comprising)」という用語は、オープンエンド型であり、即ち、請求項においてこのような用語の後に列挙されているもの以外の要素を含むシステム、装置、物品、組成、フォーミュレーション、又はプロセスが依然としてその請求項の範囲に含まれているものと見なされたい。更には、添付の請求項において、「第1の(first)」、「第2の(second)」、及び「第3の(third)」、などという用語は、ラベルとして使用されるものに過ぎず、且つ、その目的語に対して数値的要件を課することを意図したものではない。
【0199】
本明細書において記述されている方法例は、少なくとも部分的に機械又はコンピュータ実装することができる。いくつかの例は、上述の例において記述されている方法を実行するように電子装置を構成するために動作可能である命令によってエンコーディングされたコンピュータ可読媒体又は機械可読媒体を含み得る。このような方法の実装形態は、マイクロコード、アセンブリ言語コード、相対的に高次の言語コード、又はこれらに類似したものなどのコードを含み得る。このようなコードは、様々な方法を実行するためのコンピュータ可読命令を含み得る。コードは、コンピュータプログラムプロダクトの一部分を形成し得る。更には、一例において、コードは、実行の際又はその他の時点などにおいては、1つ又は複数の揮発性の、一時的ではない、又は不揮発性の有体のコンピュータ媒体上において有体の方式で保存することができる。これらの有体のコンピュータ可読媒体の例は、限定を伴うことなしに、ハードディスク、着脱自在の磁気ディスク、着脱自在の光ディスク(例えば、コンパクトディスク及びデジタルビデオディスク)、磁気カセット、メモリカード又はスティック、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、及びこれらに類似したものを含み得る。
【0200】
上述の説明は、限定ではなく例示を目的としている。例えば、上述の例(或いは、その1つ又は複数の態様)は、互いとの組合せにおいて使用することができる。その他の実施形態も上述の説明を参照した際に当業者などによって使用され得る。要約は、読者が技術的開示の特性を迅速に特定することを許容するために米国特許法施行規則§1.72(b)に準拠するように提供されている。これは、請求項の範囲又は意味を解釈又は限定するために使用されないという理解に基づいて提出されたものである。また、以上の詳細な説明においては、様々な特徴が開示を合理化するために1つにグループ化されている場合がある。これは、特許請求されていない開示された特徴が何れかの請求項にとって不可欠であることを意図としたものとして解釈してはならない。むしろ、本発明の主題は、特定の開示された実施形態のすべての特徴未満において存在し得る。従って、添付の請求項は、これによって、例又は実施形態として詳細な説明に包含されており、この場合に、それぞれの請求項は、別個の実施形態としてそれ独自において成立しており、且つ、このような実施形態は、様々な組合せ又は順列において互いに組み合わせられ得ることが想定されている。本発明の範囲は、添付の請求項に付与される均等物の完全な範囲と共に、このような請求項を参照して判定することを要する。
態様(1)によれば、長骨の髄内管をリーミングするシステムであって、
挿入軸に沿って前記長骨内に延在するように構成されたトライアルステムと、
角度がつけられたステム延長部であって、
シャフトと、
前記挿入軸に対して角度をつけて、前記シャフトを前記トライアルステムに回転自在に装着するように構成されたカプラと、
を備える角度がつけられたステム延長部と、
前記トライアルステムに対する前記角度がつけられたステム延長部の回転を選択的にロックする留め具と、
を備える、システムである。
態様(2)によれば、前記留め具は、前記角度がつけられたステム延長部を前記トライアルステムに軸方向において結合している。
態様(3)によれば、前記留め具は、前記角度がつけられたステム延長部を回転自在に固定するために、前記トライアルステムとねじ込み式に係合され得る。
態様(4)によれば、前記カプラは、半径方向において前記留め具のヘッドの周囲にフィットするように成形されたスロットを含む。
態様(5)によれば、前記シャフトは、前記留め具の前記ヘッドに対するアクセスを可能にするための第1のアパーチャを含む。
態様(6)によれば、前記角度がつけられたステム延長部上を摺動するように構成されたハンドルと、
前記ハンドルに装着されたテンプレートであって、前記長骨に挿入されるインプラントのアウトラインを有するテンプレートと、
を備えるテンプレート装置を更に備える。
態様(7)によれば、前記ハンドルは、
カニューレ状のシャフトと、
前記シャフトの近位端に配置されたグリップと、
前記テンプレートが装着される前記シャフトの遠位端に配置されたヘッドと、
を備える。
態様(8)によれば、前記ハンドルの前記シャフトは、
前記留め具へのアクセスを可能にするように構成された第2のアパーチャと、
前記カニューレ状のシャフトの内側において前記角度がつけられたステム延長部の観察を可能にするように構成されたウィンドウと、
を備える。
態様(9)によれば、前記グリップは、前記挿入軸に対して垂直に延在し、
前記テンプレートは、前記テンプレート装置が、前記角度がつけられたステム延長部に装着された際に、前記挿入軸に対して垂直となる面内において延在するように、前記ヘッドに接続されている。
態様(10)によれば、前記テンプレートは、前記テンプレートの一部分を前記長骨の最前部のポイントにおいて配置するための許容帯域を表示するように構成されたマーカーを含む。
態様(11)によれば、前記角度がつけられたステム延長部上を摺動するカニューレ状のリーマによって生成される骨ポケットに挿入されるように構成されたブローチボディと、
前記ブローチボディから延在する第1の角度がつけられたブローチガイドポストと、
前記ブローチボディから延在する第2の角度がつけられたブローチガイドポストと、
を備えるセカンダリリーミングガイドを更に有し、
前記第1の角度がつけられたブローチガイドポスト及び前記第2の角度がつけられたブローチガイドポストは、それぞれ、前記挿入軸に対して内側-後方側及び外側-後方側へ延在している。
態様(1)によれば、骨ポケットを形成するために長骨の髄内管をリーミングする方法であって、
挿入軸に沿って前記髄内管にステムを挿入することと、
角度がつけられたステム延長ポストを前記ステムに対して方向付けすることと、
前記角度がつけられたステム延長ポストにテンプレートを装着することと、
前記テンプレートと前記長骨の解剖学的構造特徴とをアライメントするために、前記角度がつけられたステム延長部と共に前記テンプレートを回転させることと、
前記ステムに対して前記角度がつけられたステム延長ポストの回転位置をロックすることと、
前記テンプレートを除去することと、
前記角度がつけられたステム延長部に沿って前記髄内管をリーミングすることと、
を含む方法である。
態様(13)によれば、前記ステムに対して前記角度がつけられたステム延長ポストを方向付けすることは、前記長骨の後方側へ向かって前記角度がつけられたステム延長部を大まかにアライメントすることを含む。
態様(14)によれば、前記テンプレートと前記長骨の解剖学的構造特徴とをアライメントするために、前記角度がつけられたステム延長部と共に前記テンプレートを回転させることは、前記長骨の外側境界線の内側で前記テンプレートの境界線を位置決めすることを含む。
態様(15)によれば、前記角度がつけられたステム延長ポストに前記テンプレートを装着することは、
前記角度がつけられたステム延長部上にテンプレートハンドルのシャフトを摺動させることを更に含み、前記テンプレートは、前記シャフトの外部に装着されている。
態様(16)によれば、前記テンプレートと前記長骨の解剖学的構造特徴とをアライメントするために、前記角度がつけられたステム延長部と共に前記テンプレートを回転させることは、
前記長骨に対して内側-外側方向へ延在するように前記シャフトに装着されたグリップを回転させることを含む。
態様(17)によれば、前記角度がつけられたステム延長部に沿って前記髄内管をリーミングすることは、前記長骨内において前記骨ポケットを形成するために、前記角度がつけられたステム延長部に沿ってカニューレ状のリーマを摺動させることを含む。
態様(18)によれば、前記髄内管から前記角度がつけられたステム延長部と共に前記ステムを除去することと、
前記骨ポケットにセカンダリリームガイドを挿入することと、
前記骨ポケットを修正するために、前記セカンダリリームガイドを使用してセカンダリリーミング動作を実行することと、
を更に含む。
態様(19)によれば、前記セカンダリリームガイドを使用して前記セカンダリリーミング動作を実行することは、
内側方向において前記骨ポケットを拡幅するために、前記セカンダリリームガイドの第1のガイドポスト上においてセカンダリリーマを摺動させることと、
外側方向において前記骨ポケットを拡幅するために、前記セカンダリリームガイドの第2のガイドポスト上において前記セカンダリリーマを摺動させることと、
を含む。
態様(20)によれば、前記セカンダリリームガイドは、
前記骨ポケットをブローチングするように構成されたブローチ部分と、
前記ブローチ部分から延在する第1のセカンダリリームガイドポスト及び第2のセカンダリリームガイドポストと、
を備え、
前記第1のセカンダリリームガイドポスト及び前記第2のセカンダリリームガイドポストは、それぞれ、前記挿入軸に対して内側-後方側及び外側-後方側へ延在している。