(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】非燃焼・加熱ベーキング装置及びその加熱デバイス
(51)【国際特許分類】
A24F 40/46 20200101AFI20241001BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20241001BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20241001BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/20
A24F40/40
(21)【出願番号】P 2023512808
(86)(22)【出願日】2021-07-29
(86)【国際出願番号】 CN2021109319
(87)【国際公開番号】W WO2022062645
(87)【国際公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-03-15
(31)【優先権主張番号】202011008569.4
(32)【優先日】2020-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519403945
【氏名又は名称】深▲せん▼麦時科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】張幸福
(72)【発明者】
【氏名】廖▲イェン▼程
【審査官】木村 麻乃
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第111449291(CN,A)
【文献】中国実用新案第209073547(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第111296896(CN,A)
【文献】特開2005-285521(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
H05B 3/20- 3/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル形成基質に挿入されて加熱するための加熱デバイスであって、
第1導電基板、当該第1導電基板に積層されて電気的に接続される第2導電基板
、前記第1導電基板と第2導電基板の間に設置される電気絶縁層、
前記第1導電基板に電気的に接続され、前記第1導電基板から直接的に延伸して一体的に形成された第1電極リード線、及び、前記第2導電基板に電気的に接続され、前記第2導電基板から直接的に延伸して一体的に形成された第2電極リード線、を含むことを特徴とする加熱デバイス。
【請求項2】
前記第1導電基板及び前記第2導電基板の双方のうちの少なくとも一方はステンレス又は導電性セラミックスで製造されることを特徴とする請求項1に記載の加熱デバイス。
【請求項3】
前記第1導電基板及び第2導電基板の厚さは0.2~0.35mmの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の加熱デバイス。
【請求項4】
前記第1導電基板は、縦長のシート状をなすとともに、第1基部及び当該第1基部と対向する第1端部を含み、当該第1端部は鋭利化処理されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の加熱デバイス。
【請求項5】
前記第1端部の末端は、前記第2導電基板に向かって屈曲して第1導電部を延伸させており、前記第1導電基板は、前記第1導電部を介して前記第2導電基板に電気的に接続されることを特徴とする請求項4に記載の加熱デバイス。
【請求項6】
前記第2導電基板は、形状及びサイズが前記第1導電基板に適応する縦長のシート状をなし、前記第2導電基板は、第2基部及び当該第2基部と対向する第2端部を含み、当該第2端部は鋭利化処理されており、当該第2端部は前記第1端部と組み合わされて1つの鋭端を形成することを特徴とする請求項4に記載の加熱デバイス。
【請求項7】
前記第2端部の末端は、前記第1端部に向かって屈曲して第2導電部を延伸させており、当該第2導電部は前記第1端部に電気的に接続されることを特徴とする請求項6に記載の加熱デバイス。
【請求項8】
前記電気絶縁層は縦長のシート状をなすとともに、その長さが前記第1導電基板及び前記第2導電基板の長さよりも大きい、前記第1電極リード線及び前記第2電極リード線は、少なくとも一部の長さが前記電気絶縁層の対向する2つの面に密着することを特徴とする請求項
1に記載の加熱デバイス。
【請求項9】
前記電気絶縁層の先端は、前記第1導電基板の第1端部及び前記第2導電基板の第2端部の形状に適応するようV型に処理されることを特徴とする請求項
8に記載の加熱デバイス。
【請求項10】
前記加熱デバイスは、前記電気絶縁層の対向する2つの面にそれぞれ密着する第1絶縁モジュール及び第2絶縁モジュールを含み、前記第1絶縁モジュールは第1電極リード線の対向する2つの側に設置され、前記第2絶縁モジュールは第2電極リード線の対向する2つの側に設置されることを特徴とする請求項
9に記載の加熱デバイス。
【請求項11】
前記加熱デバイスは導電体を含み、当該導電体は、前記電気絶縁層に挿通されて前記第1導電基板の第1端部と前記第2導電基板の第2端部を電気的に接続することを特徴とする請求項6に記載の加熱デバイス。
【請求項12】
請求項1~
11のいずれか1項に記載の加熱デバイスを含むことを特徴とする非燃焼・加熱ベーキング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベーキング装置に関し、特に、非燃焼・加熱ベーキング装置及びその加熱デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
非燃焼・加熱ベーキング装置は、比較的低い温度で動作し、エアロゾル形成基質の成分を比較的低い温度で加熱することで加熱による霧化を行う。加熱方式としては、パイプ式の外周加熱又は中心嵌入加熱が一般的である。前者は加熱管でエアロゾル形成基質の外側を包囲するものを指し、後者は加熱シート又は加熱ピンをエアロゾル形成基質内に挿入するものを言う。加熱シートは、製造が容易である点や、使用しやすさ等の特性から幅広く応用されている。しかし、従来のシート式加熱は、導電軌跡がいずれも絶縁セラミックスの表面にスクリーン印刷又はコーティングされる。スクリーン印刷膜やコーティング膜は、厚さが薄く、且つ絶縁セラミックスの表面に付着するため、絶縁セラミックスの変形に起因して、導電回路の部分的な分離又は断裂による電気接触不良や、導電軌跡の動作時における電流の不安定化等の問題が発生しやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の技術に存在する瑕疵に対し、本発明は、改良型の非燃焼・加熱ベーキング装置及びその加熱デバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を実現するために、本発明は、エアロゾル形成基質に挿入されて加熱するための加熱デバイスを提供する。当該加熱デバイスは、第1導電基板、当該第1導電基板に積層されて電気的に接続される第2導電基板、及び、前記第1導電基板と第2導電基板の間に設置される電気絶縁層、を含む。
【0005】
いくつかの実施例において、前記第1導電基板及び前記第2導電基板の双方のうちの一方はステンレス又は導電性セラミックスで製造される。
【0006】
いくつかの実施例において、前記第1導電基板及び第2導電基板の厚さは0.2~0.35mmの範囲内である。
【0007】
いくつかの実施例において、前記第1導電基板は、縦長のシート状をなすとともに、第1基部及び当該第1基部と対向する第1端部を含み、当該第1端部は鋭利化処理されている。
【0008】
いくつかの実施例において、前記第1端部の末端は、前記第2導電基板に向かって屈曲して第1導電部を延伸させており、前記第1導電基板は、前記第1導電部を介して前記第2導電基板に電気的に接続される。
【0009】
いくつかの実施例において、前記第2導電基板は、形状及びサイズが前記第1導電基板に適応する縦長のシート状をなす。前記第2導電基板は、第2基部及び当該第2基部と対向する第2端部を含む。当該第2端部は鋭利化処理されている。当該第2端部は前記第1端部と組み合わされて1つの鋭端を形成する。
【0010】
いくつかの実施例において、前記第2端部の末端は、前記第1端部に向かって屈曲して第2導電部を延伸させており、当該第2導電部は前記第1端部に電気的に接続される。
【0011】
いくつかの実施例において、前記加熱デバイスは、前記第1導電基板に電気的に接続される第1電極リード線を含み、当該第1電極リード線は前記第1基部に一体的に接続される。前記加熱デバイスは、更に、前記第2導電基板に電気的に接続される第2電極リード線を含み、当該第2電極リード線は前記第2基部に一体的に接続される。
【0012】
いくつかの実施例において、前記電気絶縁層は縦長のシート状をなすとともに、その長さが前記第1導電基板及び前記第2導電基板の長さよりも大きい、前記第1電極リード線及び前記第2電極リード線は、少なくとも一部の長さが前記電気絶縁層の対向する2つの面に密着する。
【0013】
いくつかの実施例において、前記電気絶縁層の先端は、前記第1導電基板の第1端部及び前記第2導電基板の第2端部の形状に適応するようV型に処理される。
【0014】
いくつかの実施例において、前記加熱デバイスは、前記電気絶縁層の対向する2つの面にそれぞれ密着する第1絶縁モジュール及び第2絶縁モジュールを含み、前記第1絶縁モジュールは第1電極リード線の対向する2つの側に設置され、前記第2絶縁モジュールは第2電極リード線の対向する2つの側に設置される。
【0015】
いくつかの実施例において、前記加熱デバイスは導電体を含む。当該導電体は、前記電気絶縁層に挿通されて前記第1導電基板の第1端部と前記第2導電基板の第2端部を電気的に接続する。
【0016】
本発明は、更に、上記いずれかで述べた加熱デバイスを含む非燃焼・加熱ベーキング装置を提供する。
【発明の効果】
【0017】
本発明の有益な効果は以下の通りである。即ち、加熱デバイスは、2つの導電基板を組み合わせて形成されるため、電気接続性能がより安定的となり、製造がいっそう容易である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、本発明のいくつかの実施例における非燃焼・加熱ベーキング装置の使用状態における立体構造の概略図である。
【
図2】
図2は、
図1に示した非燃焼・加熱ベーキング装置のエアロゾル形成基質との分離状態における立体構造の概略図である。
【
図3】
図3は、
図1に示した非燃焼・加熱ベーキング装置の縦方向断面構造の概略図である。
【
図4】
図4は、
図3に示した非燃焼・加熱ベーキング装置の加熱デバイスの立体構造の概略図である。
【
図5】
図5は、
図4に示した加熱デバイスの立体分解構造の概略図である。
【
図6】
図6は、
図4に示した加熱デバイスの縦方向断面構造の概略図である。
【
図7】
図7は、本発明の別のいくつかの実施例における加熱デバイスの立体構造の概略図である。
【
図8】
図8は、
図7に示した加熱デバイスの立体分解構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明についてより明瞭に記載するために、以下に、図面を組み合わせて本発明につき更に述べる。
【0020】
図1及び
図2は、本発明のいくつかの実施例における非燃焼・加熱ベーキング装置1を示す。当該非燃焼・加熱ベーキング装置1は、取り外し可能に挿接されるエアロゾル形成基質2を加熱及びベーキングすることで、非燃焼状態でエアロゾル形成基質2中のエアロゾル抽出物を放出させるために用いられる。また、これに対応して、前記非燃焼・加熱ベーキング装置1の上部には、サイズが前記エアロゾル形成基質2に適応する挿入孔10が設けられている。挿入孔10の近傍には、不使用時に前記挿入孔10を覆うことで、挿入孔10に異物が進入して非燃焼・加熱ベーキング装置1の使用に影響を及ぼすとの事態を防止する挿入孔蓋15を設置可能である。
【0021】
合わせて、
図3を参照する。いくつかの実施例において、前記非燃焼・加熱ベーキング装置1は、ハウジング11と、当該ハウジング11内に設置される加熱デバイス12、電源13及びマザーボード14を含み得る。加熱デバイス12は、挿入孔10の底部から挿入孔10内に伸入する。これにより、エアロゾル形成基質2が挿入孔10内に挿入されたとき、加熱デバイス12がエアロゾル形成基質2の底端から縦方向にエアロゾル形成基質2内に挿入可能となり、エアロゾル形成基質2中の低温ベーキング用のエアロゾル形成基質2に接触する。こうすることで、加熱デバイス12が通電して発熱したときに、熱をエアロゾル形成基質2に伝達し、エアロゾル形成基質2を加熱してベイパーを放出可能となる。また、電源13は加熱デバイス12に電気的に接続され、スイッチによりこれらのオン/オフが制御される。マザーボード14は、関連の主制御回路を配置するために用いられる。
【0022】
図4~
図6に示すように、いくつかの実施例において、加熱デバイス12は、第1導電基板121、当該第1導電基板121に積層されて電気的に接続される第2導電基板122、第1導電基板121に電気的に接続される第1電極リード線123、第2導電基板122に電気的に接続される第2電極リード線124、及び、第1導電基板121と第2導電基板122の間に設置される電気絶縁層125、を含み得る。好ましくは、第1導電基板121と前記第2導電基板122は直列に設置される。
【0023】
いくつかの実施例において、第1導電基板121及び第2導電基板122は、抵抗温度係数の一致性が良好な抵抗材料(例えば、銀、白金、銅、ニッケル及びパラジウムのうちの1種類又は複数種類の材料)で製造可能である。いくつかの実施例において、第1導電基板121及び第2導電基板122は、ステンレス等の金属又は導電性セラミックス等の導電材料で製造可能である。いくつかの実施例において、第1導電基板121及び第2導電基板122の厚さは0.2~0.35mmの範囲内とすることができる。
【0024】
いくつかの実施例において、第1導電基板121は、縦長のシート状をなし得るとともに、第1基部1211及び当該第1基部1211と対向する第1端部1212を含む。当該第1端部1212はV型に鋭利化処理可能である。また、第1端部1212の末端は、第2導電基板122の方向に屈曲して第1導電部1213を延伸させてもよい。前記第1導電基板121は、当該第1導電部1213を介して前記第2導電基板122に電気的に接続される。いくつかの実施例において、前記第1電極リード線123は前記第1基部1211に一体的に接続される。
【0025】
いくつかの実施例において、第2導電基板122は、サイズが第1導電基板121に適応可能な縦長のシート状をなし得る。第2導電基板122は、第2基部1221及び当該第2基部1221と対向する第2端部1222を含み得る。当該第2端部1222は、第1端部1212に適応するV型に鋭利化処理可能である。これにより、双方を組み合わせて1つのV型の鋭端を形成可能なため、エアロゾル形成基質2に挿入しやすくなる。また、第2端部1222の末端は、第1導電基板121の第1導電部1213に向かって屈曲して第2導電部1223を延伸させてもよい。前記第2導電基板122は、前記第2導電部1223を介して前記第1導電基板121の第1導電部1213に電気的に接続される。いくつかの実施例において、前記第2電極リード線123は前記第2基部1211に一体的に接続される。
【0026】
第1電極リード線123及び第2電極リード線124は、それぞれ、電源13の正極及び負極に電気的に接続される。これにより、電源13の正極から流出した電流は、第1電極リード線123を経由して第1導電基板121の第1基部1211に流れてから、第1導電基板121の第1端部1212を経由して第2導電基板122の第2端部1222に流れ、その後、第2導電基板122の第2基部1221及び第2電極リード線124を経由して電源13の負極に戻ることが可能となる。理解可能なように、いくつかの実施例において、第1電極リード線123及び第2電極リード線124は、それぞれ、電源13の負極及び正極に電気的に接続してもよい。この場合には、電流の方向がちょうど反対となる。
【0027】
いくつかの実施例において、電気絶縁層125は縦長のシート状をなし得る。且つ、第1電極リード線123及び第2電極リード線124の少なくとも一部の長さを電気絶縁層125の対向する2つの面に密着させられるよう、電気絶縁層125の長さは第1導電基板121及び第2導電基板122の長さよりも大きいことが好ましい。いくつかの実施例において、電気絶縁層125の先端1251は、第1導電基板121及び第2導電基板122の端部の形状に適応するようV型に処理してもよい。
【0028】
いくつかの実施例において、加熱デバイス12は、更に、電気絶縁層125の対向する2つの面にそれぞれ密着する第1絶縁モジュール126及び第2絶縁モジュール127を含んでもよい。第1絶縁モジュール126は第1電極リード線123の対向する2つの側に設置され、第2絶縁モジュール127は第2電極リード線124の対向する2つの側に設置される。
【0029】
図7及び
図8は、上記の加熱デバイス12と代替可能な本発明の別のいくつかの実施例における加熱デバイス12aを示す。図示するように、いくつかの実施例において、加熱デバイス12aは、第1導電基板121a、当該第1導電基板121aに積層されて電気的に接続される第2導電基板122a、第1導電基板121aに電気的に接続される第1電極リード線123a、第2導電基板122aに電気的に接続される第2電極リード線124a、及び、第1導電基板121aと第2導電基板122aの間に設置される電気絶縁層125a、を含み得る。
【0030】
いくつかの実施例において、第1導電基板121a及び第2導電基板122aの双方は、高熱抵抗材料(例えば、銀、白金、銅、ニッケル及びパラジウムのうちの1種類又は複数種類の材料)で製造することができ、電流の通過時に発熱可能とする。第1導電基板121a及び第2導電基板122aの双方は、いずれか一方を高熱抵抗材料で製造し、他方をステンレス等の金属又は導電性セラミックス等の導電材料で製造してもよい。いくつかの実施例において、第1導電基板121a及び第2導電基板122aの厚さは0.2~0.35mmの範囲内とすることができる。
【0031】
いくつかの実施例において、第1導電基板121aは、縦長のシート状をなし得るとともに、第1基部1211a及び当該第1基部1211aと対向する第1端部1212aを含む。当該第1端部1212aはV型に鋭利化処理可能である。いくつかの実施例において、前記第1電極リード線123aは前記第1基部1211aに一体的に接続される。
【0032】
いくつかの実施例において、第2導電基板122aは、サイズが第1導電基板121aに適応可能な縦長のシート状をなし得る。第2導電基板122aは、第2基部1221aと、当該第2基部1221aと対向する第2端部1222aを含み得る。当該第2端部1222aは、第1端部1212aに適応するV型に鋭利化処理可能である。これにより、双方を組み合わせて1つのV型の鋭端とできるため、エアロゾル形成基質2に挿入しやすくなる。いくつかの実施例において、前記第2電極リード線124aは前記第2基部1221aに一体的に接続される。
【0033】
いくつかの実施例において、加熱デバイス12aは導電体128aを含み得る。当該導電体128aは、絶縁層125aに挿設されて、第1導電基板121aの第1端部1212aと第2導電基板122aの第2端部1222aを電気的に接続することで、第1導電基板121aと第2導電基板122aを電気的に接続する。いくつかの実施例において、導電体128aはロッド状をなし得る。理解し得るように、導電体128aの数は1つより多くてもよい。
【0034】
第1電極リード線123a及び第2電極リード線124aは、それぞれ、電源13の正極及び負極に電気的に接続される。これにより、電源13の正極から流出した電流は、第1電極リード線123aを経由して第1導電基板121aの第1基部1211aに流れてから、第1導電基板121aの第1端部1212a及び導電体128aを経由して第2導電基板122aの第2端部1222aに流れ、その後、第2導電基板122aの第2基部1221a及び第2電極リード線124aを経由して電源13の負極に戻ることが可能となる。理解可能なように、いくつかの実施例において、第1電極リード線123a及び第2電極リード線124aは、それぞれ、電源13の負極及び正極に電気的に接続してもよい。この場合には、電流の方向がちょうど反対となる。
【0035】
いくつかの実施例において、電気絶縁層125aは縦長のシート状をなし得る。且つ、第1電極リード線123a及び第2電極リード線124aの少なくとも一部の長さを電気絶縁層125aの対向する2つの面に密着させられるよう、電気絶縁層125aの長さは第1導電基板121a及び第2導電基板122aの長さよりも大きいことが好ましい。いくつかの実施例において、電気絶縁層125aの先端1251aは、第1導電基板121a及び第2導電基板122aの端部の形状に適応するようV型に処理してもよい。いくつかの実施例において、電気絶縁層125aの先端1251aには、導電体128aを嵌設するために、貫通した装着孔1250aが開設されている。
【0036】
いくつかの実施例において、加熱デバイス12aは、更に、電気絶縁層125aの対向する2つの面にそれぞれ密着する第1絶縁モジュール126a及び第2絶縁モジュール127aを含んでもよい。第1絶縁モジュール126aは第1電極リード線123aの対向する2つの側に設置され、第2絶縁モジュール127aは第2電極リード線124aの対向する2つの側に設置される。
【0037】
理解可能なように、以上の実施例は本発明における好ましい実施形態を示したにすぎず、記載は比較的具体的且つ詳細であるが、これにより本発明の権利範囲が制限されると解釈すべきではない。