IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ キヤノンマーケティングジャパン株式会社の特許一覧

特許7564479広告管理システム、その制御方法、及びプログラム
<>
  • 特許-広告管理システム、その制御方法、及びプログラム 図1
  • 特許-広告管理システム、その制御方法、及びプログラム 図2
  • 特許-広告管理システム、その制御方法、及びプログラム 図3
  • 特許-広告管理システム、その制御方法、及びプログラム 図4
  • 特許-広告管理システム、その制御方法、及びプログラム 図5
  • 特許-広告管理システム、その制御方法、及びプログラム 図6
  • 特許-広告管理システム、その制御方法、及びプログラム 図7
  • 特許-広告管理システム、その制御方法、及びプログラム 図8
  • 特許-広告管理システム、その制御方法、及びプログラム 図9
  • 特許-広告管理システム、その制御方法、及びプログラム 図10
  • 特許-広告管理システム、その制御方法、及びプログラム 図11
  • 特許-広告管理システム、その制御方法、及びプログラム 図12
  • 特許-広告管理システム、その制御方法、及びプログラム 図13
  • 特許-広告管理システム、その制御方法、及びプログラム 図14
  • 特許-広告管理システム、その制御方法、及びプログラム 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-01
(45)【発行日】2024-10-09
(54)【発明の名称】広告管理システム、その制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0241 20230101AFI20241002BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20241002BHJP
【FI】
G06Q30/0241
G06T7/00 600
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023128468
(22)【出願日】2023-08-07
(62)【分割の表示】P 2021175482の分割
【原出願日】2018-10-22
(65)【公開番号】P2023159187
(43)【公開日】2023-10-31
【審査請求日】2023-08-09
(31)【優先権主張番号】P 2017204023
(32)【優先日】2017-10-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】390002761
【氏名又は名称】キヤノンマーケティングジャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100189751
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 友輔
(72)【発明者】
【氏名】崎山 太郎
(72)【発明者】
【氏名】田村 優美那
【審査官】加内 慎也
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-048752(JP,A)
【文献】特開2009-129249(JP,A)
【文献】特開2012-053711(JP,A)
【文献】特開2011-123536(JP,A)
【文献】特開2000-203101(JP,A)
【文献】国際公開第2011/149092(WO,A1)
【文献】特開2006-091942(JP,A)
【文献】特開平01-237593(JP,A)
【文献】特開2017-156955(JP,A)
【文献】特開2016-224528(JP,A)
【文献】長場 景子,ヤマダ電機が1万点の在庫管理と案内をロボ1台で 米社製のロボで棚画像から欠品や売価を自動確認,NIKKEI Robotics,日本,日経BP社,2017年05月09日,第23号,第20-24頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06T 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
品の第1の広告より取得される第二の売価情報と、記憶手段に記憶された当該商品の第一の売価情報とが一致しない場合であって、前記第1の広告に替える第2の広告が印刷済みである場合に、張り替え漏れであることを示す情報を出力するように制御する出力制御手段
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記出力制御手段は、さらに、前記第2の広告が印刷済みであるか否かを示す情報を出力するよう制御することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
印刷された広告毎の識別情報であって、前記第1の広告に印刷された当該第1の広告の識別情報を有するコードから得られた情報に基づいて前記第二の売価情報を取得するように制御する制御手段を更に有することを特徴とする請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第二の売価情報は、撮像手段で前記第1の広告を撮像することにより取得されることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記出力制御手段は、前記撮像手段で撮像された画像に重畳して、前記画像の中の前記第1の広告に対応する位置に、前記第2の広告に係る情報を出力するように制御することを特徴とする請求項に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1の広告の位置を示す情報を取得する位置情報取得手段をさらに備え、
前記出力制御手段は、前記第2の広告に係る情報と共に前記第1の広告の位置を示す情報を出力するよう制御することを特徴とする請求項1乃至のいずれ1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記第二の売価情報を取得する手段を備えた自走するロボットと通信可能であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記第二の売価情報は、前記第1の広告が印刷された際の情報であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
品の第1の広告より取得される第二の売価情報と、記憶手段に記憶された当該商品の第一の売価情報とが一致しない場合であって、前記第1の広告に替える第2の広告が印刷済みである場合に、張り替え漏れであることを示す情報を出力するように制御する出力制御ステップ
を備えることを特徴とするシステムの制御方法。
【請求項10】
少なくとも1つのコンピュータを、請求項1乃至のいずれか1項に記載のシステムの各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告管理システム、その制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケット等の小売店舗では、商品を陳列する陳列棚に、商品や価格、商品の販売促進をするためのキャッチコピーや説明文が記載されたPOP(Point of purchase)広告を掲示するのが一般的である。
【0003】
このようなPOP広告に記載の商品の価格やキャッチコピーは、期間限定のキャンペーンや特売が多くあり、内容が変わることがある。したがって実際の商品の情報とPOP広告に記載の内容が異なる場合に、小売店舗の担当者がPOP広告を張り替えるという作業が行われる。
【0004】
そのため、取り外すべきPOP広告が担当者に分かるように、掲載しているPOP広告の有効または無効を判断可能な仕組みが特許文献1に記載されている。
【0005】
特許文献1では、POP広告に札識別情報若しくは商品識別情報といった商品情報を印字させておく。そして掲載可否の判断時には、POP広告の商品情報を読み取り、当該POP広告に記載の商品情報が有効または無効かを判断する処理を行う仕組みが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2014-48752号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の仕組みで無効であるPOP広告が掲載されていると判断された場合、POP広告の張り替え作業が生じる。この場合に、担当者はPOP広告の張り替え漏れなのか、新たなPOP広告のデータの作成が必要なのか、などPOP広告の無効状態に対応する次の作業を知る必要がある。
【0008】
しかしながら、商品情報の変更が頻繁に発生する場合には、その都度POP広告の張り替え作業を行わなければならない。このような場合に、担当者は、掲示中のPOP広告の内容のうちいずれの項目が無効なのかを張り替え作業の度に確認しなければならず、担当者にとって手間がかかる作業であった。
【0009】
本実施形態においては、情報が変更される商品の広告において、張り替えるべき広告の状態を容易に認識可能な広告管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の広告管理システムは、
品の第1の広告より取得される第二の売価情報と、記憶手段に記憶された当該商品の第一の売価情報とが一致しない場合であって、前記第1の広告に替える第2の広告が印刷済みである場合に、張り替え漏れであることを示す情報を出力するように制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、情報が変更される商品の広告において、張り替えるべき広告の状態を容易に認識可能な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】広告管理システムのシステム構成の一例を示す図である。
図2】情報処理装置100、サーバ装置101、携帯端末102のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】印刷装置103のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】情報処理装置100、サーバ装置101、携帯端末102の機能構成を示す図である。
図5】本発明の第一の実施形態における、広告を印刷する場合の処理の流れを示すフローチャートである。
図6】本発明の第一の実施形態における、広告の張り替えが必要か否かを携帯端末でチェック可能な処理の流れを示すフローチャートである。
図7】本発明の第二の実施形態における、広告の張り替えが必要な場合に広告を自動で印刷する処理の流れを示すフローチャートである。
図8】本発明の第二の実施形態における、広告の張り替えが必要な場合に広告を自動で印刷する処理の流れを示すフローチャートであり、図7のフローチャートの続きである。
図9】本実施形態における売価チェックテーブル900と、チェック結果テーブル910の一例を示す図である。
図10】本実施形態における企画指示テーブル1000の一例を示す図である。
図11】本実施形態における携帯端末102で表示される画面例を示す図である。
図12】本発明の第三の実施形態における、店内のどの位置にあるPOP広告がどのような状態にあるのかを示す画面を表示する処理の流れを示すフローチャートである。
図13】本発明の第三の実施形態における広告位置チェックテーブル1300の一例を示す図である。
図14】本発明の第三の実施形態における張り替えが必要な広告情報を示す画面1400の一例を示す図である。
図15】本発明の第三の実施形態における広告イメージ1500の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[実施形態1]
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0014】
図1は、本実施形態における広告管理システムのシステム構成を示す図である。図1に示すように本願発明は、情報処理装置100とサーバ装置101と印刷装置103とがネットワーク105を介して相互にデータ通信可能に接続されている。ネットワーク105はLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等がある。また、タッチスクリーンを備えたスマートデバイス等の携帯端末102は情報処理装置100とサーバ装置101と印刷装置103とは常時通信可能となっていなくてもよく、必要に応じて通信できればよい。
【0015】
図1のネットワーク105上に接続される各種端末あるいはサーバの構成は一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例があることは言うまでもない。
【0016】
情報処理装置100(クライアント端末もしくはサーバ装置)は、スーパーマーケット等の店舗の従業員がカラーコードを含むPOP広告の作成指示を行う際に用いることにできる端末であり、店舗ごとに設けられている端末である。
【0017】
カラーコードとは、色の違いと配列で情報を表現することができる仕組みであり、例えば「赤」「青」「黄」といった複数の色のセルを列またはマトリックス状に配置することで情報を表現することができる。このようなカラーコードは、2次元バーコードに比べて約50倍の距離から認識が可能であるため接写する必要がなく、複数のカラーコードを同時に認識させることができる。本実施形態ではこのようなカラーコードが表示されたPOP広告の作成指示が行われる。
【0018】
サーバ装置101は、『春の大感謝祭』といった期間限定の企画や当該企画に対応する商品情報やPOPレイアウトといった各種データベースの管理を行うことができる。このようなサーバ装置101上で企画を管理しておくことで、各店舗からの情報処理装置100からのアクセスに応じて共通の企画、共通の商品情報、共通のPOPレイアウトが利用できる。尚、サーバ装置101を設けることなく、各店舗の情報処理装置100で、企画、商品情報、POPレイアウト等を管理することも可能である。
【0019】
携帯端末102は、各店舗の従業員がPOP広告の掲載内容に変更がないか、掲載期間が経過したかを判断する際に用いる端末であり、簡便に持ち運ぶことができるように設けられている。本発明によれば、このような携帯端末102のカメラ232で店舗の商品陳列棚などに掲示されているPOP広告を撮像するだけで、当該POP広告の記載の変更の有無を容易に判断することができる。また、サーバ装置101等と通信することなく判断できるように設けることで、通信環境の悪い店舗であっても掲載期間内のものであるかを容易に判断することができる。
【0020】
印刷装置103は、各店舗に設けられたPOP広告を印刷することができるプリンタであり、インクジェット式プリンタもしくはレーザープリンタのいずれでも良いが、カラーコードを印字することのできるカラー対応のプリンタの必要がある。この印刷装置103は、各店舗からの印刷要求に応じて印刷する際だけでなく、本部からの印刷指示も受け付け印刷することができる。
【0021】
図2(a)は、情報処理装置100とサーバ装置101のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0022】
CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。
【0023】
また、ROM202あるいは外部メモリ211(記憶手段)には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / OutputSystem)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)等が記憶される。また、情報処理装置100とサーバ装置101の実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0024】
CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM203にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0025】
また、入力コントローラ(入力C)205は、キーボードや不図示のマウス等のポインティングデバイス等の入力デバイス209からの入力を制御する。
【0026】
ビデオコントローラ(VC)206は、ディスプレイ210等の表示器への表示を制御する。表示器の種類はCRTや、液晶ディスプレイを想定するが、これに限らない。
【0027】
メモリコントローラ(MC)207は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフレキシブルディスク(FD)等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるカード型メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0028】
通信I/Fコントローラ(通信I/FC)208は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。
【0029】
尚、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0030】
本発明の情報処理装置100とサーバ装置101が後述する各種処理を実行するために用いられる各種プログラム等は外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。
【0031】
さらに、本発明に係わるプログラムが用いる定義ファイルや各種情報テーブルは外部メモリ211に格納されている。
【0032】
図2(b)は、タッチスクリーンを備えたスマートデバイス等の携帯端末102のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0033】
CPU221は、システムバス224に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。
【0034】
また、ROM222あるいは外部メモリ231(記憶手段)には、CPU221の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / OutputSystem)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)等が記憶されている。また、携帯端末102の実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。RAM223は、CPU221の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0035】
CPU221は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM223にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。また、タッチパネルコントローラ225は、タッチパネル233を制御し、ディスプレイコントローラ226がディスプレイ230を制御し、カメラコントローラ229がカメラ232を制御する。
【0036】
メモリコントローラ227は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフレキシブルディスク(FD)等の外部メモリ231へのアクセスを制御する。或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるカード型メモリ等の外部メモリ231へのアクセスを制御する。
【0037】
通信I/Fコントローラ(通信I/FC)228は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。
【0038】
尚、CPU221は、例えばRAM223内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ230上での表示を可能としている。
【0039】
本発明の携帯端末102が後述する各種処理を実行するために用いられる各種プログラム等は外部メモリ231に記録されており、必要に応じてRAM223にロードされることによりCPU221によって実行されるものである。さらに、本発明に係わるプログラムが用いる定義ファイルや各種情報テーブルは外部メモリ231に格納されている。
【0040】
次に図3を用いて印刷装置103のハードウェア構成の一例を説明する。
【0041】
図3において、コントローラユニット333は、画像出力デバイスとして機能するプリント部314、カードリーダ315、操作部318と接続される。そして接続されるとともに、ローカルエリアネットワークや、例えばPSTNまたはISDN等の公衆回線(WAN)と接続することで、広告の印刷ジョブの出力を行なう。
【0042】
図3に示すように、コントローラユニット333は、CPU301、RAM306、ROM302、外部記憶装置(ハードディスクドライブ(HDD))307、ネットワークインタフェース(Network I/F)303、等で構成される。また、コントローラユニット333は、モデム(Modem)304、操作部インタフェース(操作部I/F)305、外部インタフェース(外部I/F)309、イメージバスインタフェース(IMAGE BUS I/F)308等で構成される。さらにコントローラユニット333は、ラスタイメージプロセッサ(RIP)310、プリンタインタフェース(プリンタI/F)311、画像処理部313等で構成される。
【0043】
CPU301は、システム全体を制御するプロセッサである。
【0044】
RAM306は、CPU301が動作するためのシステムワークメモリであり、プログラムを記録するためのプログラムメモリや、画像データを一時記憶するための画像メモリである。
【0045】
ROM302は、システムのブートプログラムや各種制御プログラムが格納されている。
【0046】
外部記憶装置(ハードディスクドライブHDD)307は、システムを制御するための各種プログラム、印刷ジョブ等を格納する。また、各種テーブルを記憶している。
【0047】
操作部インタフェース(操作部I/F)305は、操作部(UI)318とのインタフェース部であり、操作部318に表示する画像データを操作部318に対して出力する。
【0048】
また、操作部I/F305は、操作部318から本システム使用者が入力した情報(例えば、ユーザ情報等)をCPU301に伝える役割をする。尚、操作部318はタッチパネルを有する表示部を備え、当該表示部に表示されたボタンを、ユーザが押下(指等でタッチ)することにより、各種指示を行うことができる。
【0049】
ネットワークインタフェース(Network I/F)303は、ネットワーク(LAN)に接続し、データの入出力を行なう。
【0050】
モデム(MODEM)304は公衆回線に接続し、FAXの送受信等のデータの入出力を行う。
【0051】
外部インタフェース(外部I/F)309は、USB、IEEE1394、プリンタポート、RS-232C等の外部入力を受け付けるインタフェース部である。
【0052】
イメージバスインタフェース(IMAGE BUS I/F)308は、システムバス316と画像データを高速で転送する画像バス317とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。画像バス317は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。画像バス317上には以下のデバイスが配置される。
【0053】
ラスタイメージプロセッサ(RIP)310は、例えば、PDLコード等のベクトルデータをビットマップイメージに展開する。
【0054】
プリンタインタフェース(プリンタI/F)311は、プリント部314とコントローラユニット333を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0055】
画像処理部313は、印刷ジョブを展開したプリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行う。また、これに加えて、画像処理部313は、画像データの回転や、多値画像データに対してはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MH等の圧縮伸張処理を行う。
【0056】
プリンタI/F311に接続されるプリント部314は、ラスタイメージデータを用紙上の画像に変換する部分である。その方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微小ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。プリント動作の起動は、CPU301からの指示によって開始する。尚、プリント部314には、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセットがある。
【0057】
操作部I/F305に接続される操作部318は、液晶ディスプレイ(LCD)表示部を有する。LCD上にはタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示するとともに、表示してあるキーが押されると、その位置情報を操作部I/F305を介してCPU301に伝える。また、操作部318は、各種操作キーとして、例えば、スタートキー、ストップキー、IDキー、リセットキー等を備える。
【0058】
ここで、操作部318のスタートキーは、印刷動作を開始する時などに用いる。スタートキーの中央部には、緑と赤の2色のLEDがあり、その色によってスタートキーが使える状態であるか否かを示す。また、操作部318のストップキーは、稼動中の動作を止める働きをする。また、操作部318のIDキーは、使用者のIDを入力する時に用いる。リセットキーは、操作部318からの設定を初期化する時に用いる。
【0059】
次に、図4を用いて、情報処理装置100、サーバ装置101、携帯端末102、印刷装置103の機能構成について説明する。尚、図4に記載の情報処理装置100、サーバ装置101、携帯端末102、印刷装置103の機能構成は一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例がある。
【0060】
情報処理装置100は機能部として、通信制御部401と、カラーコード生成部402と、広告データ生成部403とを備える。
【0061】
通信制御部401は、情報処理装置100とサーバ装置101、及び印刷装置103との通信を制御するための機能部である。
【0062】
カラーコード生成部402は情報を含んだカラーコードを生成する機能部である。具体的には、POP広告ごとの識別情報である印刷連番を示すカラーコードを生成する。印刷連番は、POP広告の印刷指示を受け付けた際にPOP広告ごとに割り振られる識別番号である。尚、本実施形態では印刷連番をカラーコードで示すが、商品の売価情報やPOP広告の掲載期間など、カラーコードで示す情報は商品やPOP広告に関する印刷連番以外の情報であってもよい。また、カラーコードは必ずしも情報処理装置100で生成されずともよく、サーバ装置101や印刷装置103、もしくは他の装置で生成されたものを情報処理装置100で管理してもよい。
【0063】
広告データ生成部403は、商品に対応する広告データを生成するための機能部である。本実施形態では、カラーコード生成部402で生成したカラーコードを商品情報と共に含めた広告データを生成する。
【0064】
次に、サーバ装置101の機能部について説明する。サーバ装置101は、通信制御部404と記憶部405と印刷連番取得部406とを備える。
【0065】
通信制御部404は、情報処理装置100と携帯端末102、及び印刷装置103との通信を制御する機能部である。
【0066】
記憶部405は、後述する各種テーブルやマスタの情報や、各種画面を構成する情報を記憶するための機能部である(記憶手段)。必要に応じて、情報の追加、更新、削除を行う。
【0067】
印刷連番取得部406は、サーバ装置101が情報処理装置100からPOP広告の印刷指示を受け付けた場合に、POP広告ごとに印刷連番を取得するための機能部である。印刷連番取得部406で取得された印刷連番をサーバ装置101から情報処理装置100に送信し、情報処理装置100のカラーコード生成部は受信した印刷連番を示すカラーコードを生成する。
【0068】
次に、携帯端末102の機能部について説明する。携帯端末102の機能部は撮像部407と表示制御部408を備える。
【0069】
撮像部407は、携帯端末102が備えるカメラ232での撮像の制御を行う機能部である。本実施形態ではPOP広告に含まれるカラーコードを撮像することでPOP広告の変更を識別可能に画面に表示する。
【0070】
表示制御部408は、携帯端末102のディスプレイ230の表示を制御するための機能部である(表示制御手段)。表示制御部408からの画面の表示指示がなされると、ビデオコントローラ206を介してディスプレイ210に表示指示が送信される。そして、ディスプレイ230はこの指示を受信すると、指示に従って画面を表示する。
【0071】
次に図5及び図6のフローチャートを用いて、POP広告の作成から変更すべきPOP広告の通知までの一連の処理の流れを説明する。図5及び図6のフローチャートで説明する実施形態は、本発明の第一の実施形態である。
【0072】
図5は、ユーザから指定を受け付けたPOP広告を出力するまでのフローチャートである。
【0073】
ステップS501では、情報処理装置100のCPU201は、あらかじめ情報処理装置100で記憶している広告のテンプレートから、ユーザ任意の広告テンプレートの選択を受け付ける。広告テンプレートとは、POP広告において、どの位置に商品名や売価、キャッチコピーを配置するかを設定している広告のレイアウトを示す。
【0074】
ステップS502では、情報処理装置100のCPU201は、POP広告を作成する商品の選択を受け付ける。情報処理装置100のCPU201は、一つ一つの商品に対して選択を受け付けてもよいし、期間限定のイベントに該当する商品リストなど、ある程度まとめれられている商品すべての指定を一括で受け付けてもよい。
【0075】
ステップS503では、情報処理装置100のCPU201は、ステップS502で選択を受け付けた商品のJANコード(Japanese Article Number)と共に当該商品に対応する広告の印刷指示をサーバ装置101に送信する。尚、本実施形態では商品を特定する情報としてJANコードを送信するが、商品名称や店舗別で管理している商品コードなど、商品を特定可能な識別情報であればJANコード以外の情報を送信してもよい。
【0076】
ステップS504では、サーバ装置101のCPU201は、情報処理装置100から商品のJANコードと印刷指示を受信する。
【0077】
ステップS505では、サーバ装置101のCPU201は、サーバ装置101と連携しているPOSシステム(Point Of Sales system)からステップS504で受信したJANコードに対応する商品の売価情報を取得する(取得手段)。POSシステムは商品の販売情報を管理しており、変動する商品の売価も管理している。ステップS505でサーバ装置101がPOSシステムから取得する売価情報は、売価情報を取得する時点での商品の売価である。
【0078】
ステップS506では、サーバ装置101のCPU201は、印刷連番取得部406の機能により印刷連番を取得する。サーバ装置101のCPU201は、印刷指示を受け付けたPOP広告1枚ごとに番号(印刷連番)を取得する。同じJANコードを持つ商品のPOP広告の印刷連番が過去に取得されていても、あらたに印刷指示を受信した場合はサーバ装置101のCPU201は、新規で印刷連番を取得する。
【0079】
ステップS507では、サーバ装置101のCPU201は、ステップS504で受信したJANコード、ステップS505で取得した売価情報、ステップS506で取得した印刷連番を対応付けて売価チェックテーブル900に記憶する。
【0080】
図9の売価チェックテーブル900は、印刷指示を受け付けたPOP広告の情報を管理するテーブルである。携帯端末102で撮像したPOP広告の変更内容を確認する際にもサーバ装置101のCPU201は、売価チェックテーブル900を確認する。売価チェックテーブル900は、JANコード901、印刷連番902、印刷時価格903、印刷フラグ904、印刷時間905、売価906を備える。JANコード901はステップS504でサーバ装置101が受信し、印刷連番902はステップS506でサーバ装置101が取得したものを記憶している。印刷時価格903はステップS505でサーバ装置101がPOSシステムから取得した売価であり、JANコード901と印刷連番902と印刷時価格903は対応付けて記憶されている。印刷フラグ904は印刷指示を受け付けた広告を印刷したか否かを管理する。印刷時間905は、POP広告を印刷した時間を記憶する。売価906は印刷時価格903とは別に取得する売価情報であり、携帯端末102でPOP広告を撮像して確認したタイミングや所定期間ごとに、POSシステムから商品の売価情報を取得し記憶する。掲載しているPOP広告に金額の変更があるか否かを確認する際は、印刷時価格903と売価906に格納されている値を比較する。
【0081】
図5に説明を戻す。ステップS508では、サーバ装置101のCPU201は、JANコードと対応づいた印刷連番をJANコードと共に情報処理装置100に送信する。
【0082】
ステップS509では、情報処理装置100のCPU201は、サーバ装置101からJANコードと印刷連番を受信する。
【0083】
ステップS510では、情報処理装置100のCPU201は、印刷連番を示すカラーコードをカラーコード生成部402の機能により生成する。そして、広告データ生成部403の機能により、カラーコードを含めた広告データを生成する。
【0084】
ステップS511では、情報処理装置100のCPU201は、通信制御部401の機能により、印刷装置103に出力指示を送信する(出力制御手段)。
【0085】
ステップS512では、情報処理装置100のCPU201は、ステップS511で印刷指示を送信したことを示す情報をサーバ装置101に送信する。尚、確実に印刷したことを確認するために、情報処理装置100のCPU201は、印刷装置103から印刷が完了したか否かの情報を受け取った後にサーバ装置101に印刷結果を送信してもよい。
【0086】
ステップS513では、サーバ装置101のCPU201は、情報処理装置100から印刷結果を受信する。
【0087】
ステップS514では、サーバ装置101のCPU201は、情報処理装置100から受信した印刷結果を記憶部405の機能により記憶する。より具体的には、サーバ装置101のCPU201は、売価チェックテーブル900の印刷フラグ904に「1」を格納する。POP広告のデータは生成したが、まだ印刷装置103で印刷されていない場合はサーバ装置101のCPU201が「0」を格納する。
【0088】
以上で、指定を受け付けたPOP広告を出力する処理の説明を終了する。この処理により、POP広告のデータ作成時に割り振られた印刷連番を示すカラーコードが生成され、当該カラーコードを含んだPOP広告が作成され、印刷される。
【0089】
次に、図6を用いて、図5のフローチャートの処理により印刷されたPOP広告を携帯端末で撮像し、変更があるPOP広告をユーザに通知する一連の処理の流れを説明する。
【0090】
ステップS601では、携帯端末102のCPU221は、POP広告の内容チェックを行うためのアプリケーションをあらかじめ携帯端末102にインストールしておき、該当するアプリケーションを起動する。
【0091】
ステップS602では、携帯端末102のCPU221は、撮像部407の機能によりPOP広告の撮像を開始する。
【0092】
ステップS603では、携帯端末102のCPU221は、POP広告に含まれているカラーコードが示す印刷連番を特定する。
【0093】
ステップS604では、ステップS603で特定した印刷連番をサーバ装置101に送信する。
【0094】
ステップS605では、サーバ装置101のCPU201は、携帯端末102から印刷連番を受信する。
【0095】
ステップS606では、サーバ装置101のCPU201は、受信した印刷連番をキーにして、記憶部405の機能により記憶されている売価チェックテーブル900の印刷連番902を検索する。
【0096】
ステップS607では、サーバ装置101のCPU201は、ステップS606で検索した印刷連番を印刷連番902の中から特定し、さらに印刷連番902と対応付けて記憶される印刷時価格903と売価906を参照する。印刷時価格903に格納されている売価は、POP広告を印刷した時点での売価であるため不変の値である。一方、売価906に格納されている値は所定のタイミングでPOSシステムから取得するため可変の売価となる。次に、サーバ装置101のCPU201は、印刷時価格903に格納されている売価と売価906に格納されている売価とを比較し、二つの売価が同一の値か否か(一致しているか否か)を判定する。サーバ装置101のCPU201は、二つの売価が同一であると判定した場合はステップS608に処理を進め、問題なしと判定する。つまりPOP広告の商品情報の内容に変更なしと判定してステップS612に処理を進める。サーバ装置101のCPU201は、二つの売価が同一でない、異なる売価であると判定した場合はステップS609に処理を進める。
【0097】
ステップS609では、サーバ装置101のCPU201は、最新連番があるか否かを判定する。より具体的には、検索キーとした印刷連番に対応付けられたJANコードを特定し、当該JANコードをキーとして売価チェックテーブル900のJANコード901を検索する。同一のJANコードが特定され、新たに印刷連番(最新連番)が記憶されていた場合は、POP広告の張り替えに対応するために売価を更新したPOP広告の印刷データが生成されていることを示す。そこで、サーバ装置101のCPU201は、最新連番があると判定した場合はステップS611に進み、POP広告の広告データは生成、印刷指示受付済みであり、POP広告の張り替え漏れであると判定する。サーバ装置101のCPU201は、最新連番がないと判定した場合はステップS610に処理を進め、POP広告の内容(売価)に変更が生じ、POP広告も未印刷であると判断する。
【0098】
ここで、図9のチェック結果テーブル910について説明する。本実施形態におけるチェック結果テーブル910は、POP広告の印刷連番を元に売価に変更が生じたか否かを判定した結果を格納するテーブルの一例を示す。チェック結果テーブル910は、JANコード911、印刷連番912、チェック結果913を備える。チェック結果913は、POP広告の変更内容を確認し、ステップS608、ステップS610、ステップS611で判定した結果をそれぞれ示す。例えば、POP広告が示す情報に変更がなく問題なしであればサーバ装置101のCPU201は、「0」を格納する。POP広告が示す情報に変更は生じているが、最新連番を取得しているため新しいPOP広告は印刷済みである、つまり単なるPOP広告の張り替え漏れであると判定した場合は、サーバ装置101のCPU201は、「1」をチェック結果913に格納する。POP広告が示す情報に変更があり、最新連番も取得していないため情報を更新したPOP広告を印刷していないと判定した場合はサーバ装置101のCPU201は、チェック結果913に「2」を格納する。
【0099】
図6のフローチャートに話を戻す。ステップS612では、サーバ装置101のCPU201は、図9のチェック結果テーブル910に記憶した結果を携帯端末102に送信する。
【0100】
ステップS613では、携帯端末102のCPU221は、サーバ装置101からチェック結果を受信する。
【0101】
ステップS614では、携帯端末102のCPU221は、ステップS613で受信したチェック結果をもとに、POP広告の変更内容を通知する。本実施形態では、表示制御部408の機能により、記載内容に変更のあるPOP広告を携帯端末102のディスプレイ230上に識別表示する。また、携帯端末102のCPU221は、ステップS613で受信したチェック結果に応じて、POP広告ごとに詳細情報も表示する。ここで言う詳細情報とは、サーバ装置101のCPU201がPOP広告の売価に変更があると判定した場合に店舗の担当者に知らせるべきPOP広告の状態を示す情報である。ここで、POP広告の状態を示す情報は、一例として、エラーが出たPOP広告は張り替え漏れなのか、それとも新たなPOP広告のデータの作成が必要なのか、といった店舗の担当者に次の作業を示すための情報を含む。
【0102】
図11は、ステップS614で携帯端末102のCPU221が、サーバ装置101から受信したチェック結果に対応する識別表示を行った一例を示す図である。携帯端末102のディスプレイ230には撮像中の店内の様子が表示され、POP広告1101と、POP広告1101に含まれるカラーコード1102が表示されている。携帯端末102でカラーコード1102を読み取り、POP広告の状態を判定する。張り替え漏れエラー表示1104と未印刷エラー表示1103は、それぞれチェック結果に対応するPOP広告のエラー表示を撮像画像に重畳する形で識別表示している。張り替え漏れエラー表示1104と未印刷エラー表示1103とが重畳されているPOP広告は、ともにPOP広告に記載の売価と実際の商品の売価に変更が起きたPOP広告である。本実施形態では、問題のあるPOP広告の掲載可否を管理するだけでなく変更すべきPOP広告のエラー状態を通知可能なため、POP広告をチェックし張り替えを行う店舗の担当者の確認作業を軽減することが可能となる。尚、本実施形態では掲載内容に変更のあるPOP広告を通知できればよいため、表示に限らず音声など他の通知方法で通知してもよい。また、エラー状態の表示に限らず、売価に変更のあるPOP広告は、撮像画像に正しい売価を重畳して表示させてもよい。
【0103】
以上で、変更があるPOP広告をユーザ(店舗の担当者)に通知する一連の処理の流れの説明を終了する。この処理により、店舗の担当者は張り替えるべきPOP広告を一目で認識することができる。また、本実施形態では売価が変更となったPOP広告に対して、新しく売価を更新したPOP広告の印刷データを作成する必要があるのか、それとも印刷データを新たに作成する必要はなく単なる張り替え漏れなのか、といった詳細情報も分かる。そのため店舗の担当者は、POP広告を携帯端末102で撮像するだけで、張り替えが必要なPOP広告を発見した際の次の作業を把握することが可能となる。
【0104】
[実施形態2]
次に、本発明の第二の実施形態について図7及び図8のフローチャートを用いて説明する。第一の実施形態では、POP広告に記載の内容に変更があるか否かを判定し、変更があるPOP広告を識別表示して通知した。第二の実施形態では、携帯端末102で撮像し、掲載内容に変更が生じているPOP広告がある場合には、当該POP広告を抽出して変更内容を更新したPOP広告を自動印刷する仕組みを記載する。
【0105】
図7のステップS701からステップS707までの処理は図6のステップS601からステップS607と同一であるため説明を省略する。ステップS701からステップS707までの処理は、携帯端末102で撮像しカラーコードから読み取った印刷連番に基づいて、特定された商品の売価をサーバ装置101で比較する処理である。
【0106】
ステップS708では、サーバ装置101のCPU201は、ステップS707で印刷時価格903に格納されている売価と売価906に格納されている売価とを比較し、二つの売価が同一の値ではないと判定した場合の処理である。サーバ装置101のCPU201は、売価に変更が生じたPOP広告の印刷連番に対応づくJANコードを特定する。
【0107】
ステップS709では、サーバ装置101のCPU201は、現在の日付情報を特定する。
【0108】
ステップS710では、サーバ装置101のCPU201は、記憶部405の機能により記憶されている企画情報を取得する。企画情報とは、店舗で開催される期間限定の特売セ――ル等の企画のことであり、企画ごとに用意されるPOP広告のレイアウトやキャッチコピー、売価等の情報をまとめた広告生成のためのデータを示す。尚、企画情報はサーバ装置101で記憶していてもよいし、他の記憶装置に記憶されている情報を適宜取得してもよい。
【0109】
図10の企画指示テーブル1000は、企画用の広告データを生成可能な企画情報をまとめたテーブルの一例を示す。企画指示テーブル1000は、分類1001、タイトル1002、パターン1003、売り出し開始日1004、売り出し終了日1005、JANコード1006、メーカー名1007、商品名1008、売価1009、キャッチコピー1010を備える。分類1001は企画用(特売用)広告のデータか通常広告のデータかの分類を示し、タイトル1002は企画のタイトルを示す。パターン1003はPOP広告のレイアウトパターンを示し、売り出し開始日1004と売り出し終了日1005はそれぞれ該当商品の売り出し開始日と売り出し終了日を示す。すなわちPOP広告の掲載期間も示している。さらに、JANコード1006、メーカー名1007、商品名1008、売価1009、キャッチコピー1010は、商品ごとの情報であり企画用のPOP広告に印字されるデータを示す。図7のステップS710では、この企画指示テーブル1000を企画情報として取得する。
【0110】
図7のフローチャートに話を戻す。ステップS711では、サーバ装置101のCPU201は、ステップS709で特定した現在の日付とステップS708で特定したJANコードに基づいて、該当する商品が企画情報の中に含まれているか否かを判定する。つまり、ステップS708で特定したJANコードが、現在開催されている企画対象商品の中に含まれているか否かを判定する。サーバ装置101のCPU201は、該当する商品のJANコードが企画情報に含まれていると判定した場合はステップS712に処理を進める。サーバ装置101のCPU201は、該当する商品のJANコードが企画情報に含まれていないと判定した場合はステップS713に処理を進める。
【0111】
ステップS712では、サーバ装置101のCPU201は、企画指示テーブル1000の売価1009から企画用の売価を取得する。
【0112】
ステップS713では、サーバ装置101のCPU201は、通信制御部404の機能によりPOSシステムから現在の最新の売価を取得する。
【0113】
ステップS714では、サーバ装置101のCPU201は、印刷連番取得部406の機能により印刷連番を取得する。
【0114】
ステップS715では、サーバ装置101のCPU201は、ステップS708で特定したJANコード、ステップS713もしくはステップS714で取得した売価情報、及びステップS714で取得した印刷連番を対応付ける。そして対応付けたものを売価チェックテーブル900に記憶する。
【0115】
サーバ装置101のCPU201は、ステップS706からステップS715の処理を携帯端末102から受信した印刷連番の数だけ繰り返す。
【0116】
ステップS716では、サーバ装置101のCPU201は、印刷連番を新しく取得したPOP広告のデータを抽出する。つまり、ステップS707で二つの売価が同一でないと判断され、新しく印刷連番が取得されたデータを抽出する。
【0117】
次に、図8のステップS717では、サーバ装置101のCPU201は、ステップS716で抽出したデータを情報処理装置100に送信する。
【0118】
ステップS718では、情報処理装置100のCPU201は、サーバ装置101からステップS716で抽出したデータを受信する。
【0119】
ステップS719では、情報処理装置100のCPU201は、ステップS718で受信した、二つの売価に差異のあるPOP広告の印刷データを新たに生成する。ここで、ステップS711の判断により、情報処理装置100のCPU201は、企画開催中の対象商品を示す広告データが含まれていれば企画情報を用いて企画用の印刷データを生成する。また、情報処理装置100のCPU201は、企画開催中の対象商品を示す広告データが含まれていなければ通常のPOP広告の印刷データを生成する。
【0120】
ステップS720では、情報処理装置100のCPU201は、印刷装置103にPOP広告の出力指示を送信する。
【0121】
ステップS721では、情報処理装置100のCPU201は、POP広告を印刷した印刷時間を特定し、サーバ装置101に送信する。
【0122】
ステップS722では、サーバ装置101のCPU201は、情報処理装置100から受信した印刷時間を売価チェックテーブル900の印刷時間905に格納して一連の処理を終了する。
【0123】
以上により、第二の実施形態における、携帯端末102で読み取り抽出した、情報に変更が生じているPOP広告を印刷する仕組みの説明を終了する。本実施形態では売価情報の変更をPOP広告の変更基準としているが、売価情報に限らずPOP広告の掲載期間やキャッチコピーの変更など他の情報の変更をPOP広告の変更基準としてもよい。
【0124】
第二の実施形態の処理により、店舗の担当者は携帯端末102でPOP広告を撮像するだけで、情報に変更が生じ新しく印刷すべきPOP広告を発見するだけでなく、印刷が必要なPOP広告を容易に印刷することが可能となる。さらに、変更が生じたPOP広告は自動で作成されるため、POP広告の作成によって変更すべきPOP広告が通知され、かつ張り替えるべきPOP広告を作成し忘れたり、印刷を忘れたりするといった問題も抑止可能な効果を奏する。
【0125】
[実施形態3]
ここで、図12から15を用いて第三の実施形態について説明する。第一の実施形態と第二の実施形態は、携帯端末102を用いてPOP広告の状態を認識した。第三の実施形態は、POP広告の売価情報とともに店内の位置情報や商品を陳列する棚の情報(棚情報)を取得し、店内のどの位置にあるPOP広告がどのような状態にあるのかを示す画面を表示するための処理を示す。
【0126】
第三の実施形態では携帯端末102を中心に説明するが、携帯端末102だけでなく、自走するロボットなど移動可能な情報処理装置や端末であってもよい。POP広告の撮像を行う主体がロボット等の場合は、店内の走行経路をあらかじめ記憶しておき、記憶されている走行経路に沿って移動しながら、POP広告を撮像してPOP広告に含まれる売価情報を取得するとよい。
【0127】
まずは、図12のフローについて説明する。図12のステップS1201では、携帯端末102のCPU221は、撮像部407の機能によりPOP広告の撮像を開始する。尚、上述したように、撮像を行うのは携帯端末102に限らず、ロボットなど自走する情報処理装置がアプリケーションを起動し、撮像を開始してもよい。
【0128】
ステップS1202では、携帯端末102のCPU221は、撮像を行った際の位置情報を取得する(位置情報取得手段)。位置情報は、GPS(Global Positioning System)により取得してもよいし、店内の商品の棚情報などを取得してもよく、撮像したPOP広告の位置がわかる情報であればどの情報であってもよい。
【0129】
ここで、図13の広告位置チェックテーブル1300について説明する。広告位置チェックテーブル1300は、携帯端末102で撮像したPOP広告の位置を含めた情報を格納するデータテーブルの一例を示す。広告位置チェックテーブル1300は、棚情報1301、JANコード1302、商品名1303、POP情報1304を含む。棚情報1301は、POP広告を撮像した棚の位置や棚の場所を示す。JANコード1302と商品名1303は、撮像したPOP広告に印字されたJANコードとPOP広告に印字された商品名をそれぞれ示す。POP情報1304は、撮像したPOP広告の印刷状態などの情報を示す。
【0130】
ステップS1203では、携帯端末102のCPU221は、POP広告を撮像して取得し、特定したPOP広告の印刷連番をサーバ装置101に送信する。携帯端末102のCPU221から印刷連番を受信したサーバ装置101の処理は、図6のステップS605からステップS612の処理と同様であるため、説明を省略する。つまり、印刷連番を受信したサーバ装置101は、印刷連番をキーにPOP広告の売価情報を比較し、POP広告の売価情報に差異がないか否かを判定する。そして、売価情報に差異があれば当該POP広告が印刷済みで張り替え漏れがあるのか、もしくは未印刷なのかを判定してそのチェック結果を携帯端末102に送信する。
【0131】
ステップS1204では、携帯端末102のCPU221は、サーバ装置101からチェック結果を受信する。
【0132】
ステップS1205では、携帯端末102のCPU221は、ステップS1204で受信したチェック結果とステップS1202で取得した位置情報を対応付けて広告位置チェックテーブル1300に格納して保存する。例えば、受信したチェック結果は広告位置チェックテーブル1300のPOP情報1304に格納され、位置情報は棚情報1301に格納される。尚、本実施形態では広告位置チェックテーブル1300は携帯端末102に記憶するが、サーバ装置101で記憶してもよい。
【0133】
ステップS1206では、携帯端末102のCPU221は、広告情報の表示画面を生成する。より具体的には、広告位置チェックテーブル1300の情報をもとに、印字した情報に差異があると判定されたユーザに通知すべきPOP広告の情報を表示する画面の生成を行う。尚、本実施形態では携帯端末102が広告情報表示画面生成処理を行っているが、サーバ装置101で広告情報表示画面の生成処理を行い、携帯端末102がサーバ装置101にて生成された情報を適宜取得してもよい。
【0134】
ステップS1207では、携帯端末102のCPU221は、ステップS1206で生成された広告情報表示画面を、携帯端末102のディスプレイ230上に表示する。
【0135】
ここで、図14について説明する。図14は張り替えが必要な広告情報を示す画面1400であり、ステップS1207で表示する画面の一例を示す。張り替えが必要な広告情報を示す画面1400は、広告情報表示1401と店内図1402を含む。店内図1402において通知すべきPOP広告の場所を示し、広告情報表示1401で当該POP広告がどのような状態にあるのかを色やマーク、記号などで識別表示する。この表示により、あとから管理者がPOP広告の状態を確認する際に、どの位置のPOP広告がどういった状態で張り替えが必要なのかを一目で確認することが可能となる。また、記号や図でPOP広告の状態を表しているため、例えばディスプレイ230が小さな端末であっても、ユーザに見やすい形でPOP広告の状態を通知することが可能となる。尚、本実施形態では通知すべきPOP広告の情報について図を用いて表示しているが、リスト形式で表示させてもよい。また、一度POP広告の未印刷や張り替えについての通知を行ったにも関わらず、POP広告が張り替えられていない場合で再度同じような通知を行う場合もある。その際は、当該POP広告の情報にフラグを立てて置き、一度通知したが張り替えの対応ができていない旨などを、広告情報表示1401の「前回チェック済み」というような表示で画面に表示してもよい。
【0136】
また、本実施形態で説明に用いたPOP広告だけでなく、図15の広告イメージ1500のように、チラシやポスターの張り替えに関する情報を携帯端末102のディスプレイ230上で表示するようにしてもよい。また、撮像する対象となる広告の情報を含んだコードは、カラーコードだけでなく、二次元バーコードなど広告の情報が読み取れる識別情報であればどんな情報であってもよい。図15では、例えば、ポスターやチラシに掲載期間情報を含むコードを印字し、当該コードを携帯端末102で撮像することで、掲載期間内か否か、対象の広告は未印刷か張り替え漏れか否か、といった判定を行い当該ポスターやチラシに関する情報を表示する。
【0137】
以上により、第三の実施形態における、店内のどの位置にあるPOP広告がどのような状態にあるのかを示す画面を表示するための処理の説明を終了する。
【0138】
以上のように本発明によれば、情報が変更される商品の広告において、張り替えるべき広告の状態を容易に認識可能な効果を奏する。
【0139】
本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
【0140】
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接、或いは遠隔から供給するものを含む。そして、そのシステム或いは装置の情報処理装置が前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合も本発明に含まれる。
【0141】
したがって、本発明の機能処理を情報処理装置で実現するために、情報処理装置にインストール(搭載可能な)されるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0142】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
【0143】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD-ROM、CD-R、CD-RWなどがある。また、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD-ROM,DVD-R)などもある。
【0144】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、前記ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、若しくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。
【0145】
また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理を情報処理装置で実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0146】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD-ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、ダウンロードした鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行して情報処理装置にインストールさせて実現することも可能である。
【0147】
また、情報処理装置が、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。その他、そのプログラムの指示に基づき、情報処理装置上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0148】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、情報処理装置に挿入された機能拡張ボードや情報処理装置に接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0149】
尚、前述した実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0150】
100 情報処理装置
101 サーバ装置
102 携帯端末
103 印刷装置
201 CPU
230 ディスプレイ
211 外部メモリ
221 CPU
231 外部メモリ
232 カメラ


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15