(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-01
(45)【発行日】2024-10-09
(54)【発明の名称】加熱調理システム
(51)【国際特許分類】
F24F 7/06 20060101AFI20241002BHJP
F24C 15/20 20060101ALN20241002BHJP
【FI】
F24F7/06 101A
F24F7/06 101Z
F24C15/20 H
(21)【出願番号】P 2021172759
(22)【出願日】2021-10-21
【審査請求日】2023-06-28
(73)【特許権者】
【識別番号】518106124
【氏名又は名称】コネクテッドロボティクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100127384
【氏名又は名称】坊野 康博
(74)【代理人】
【識別番号】100152054
【氏名又は名称】仲野 孝雅
(72)【発明者】
【氏名】沢登 哲也
(72)【発明者】
【氏名】石川 英直
【審査官】伊藤 紀史
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第113390120(CN,A)
【文献】韓国公開特許第10-2021-0050075(KR,A)
【文献】特開2012-127638(JP,A)
【文献】特開2021-103073(JP,A)
【文献】特開2021-110501(JP,A)
【文献】米国特許第04428357(US,A)
【文献】中国特許出願公開第101545652(CN,A)
【文献】特開平02-180227(JP,A)
【文献】中国実用新案第213696505(CN,U)
【文献】特開2018-044723(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第112178721(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第114763918(CN,A)
【文献】米国特許第05901640(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0047349(US,A1)
【文献】米国特許第05125328(US,A)
【文献】独国実用新案第000020301407(DE,U1)
【文献】特開2009-144942(JP,A)
【文献】中国実用新案第215457248(CN,U)
【文献】中国実用新案第206097309(CN,U)
【文献】中国実用新案第208334961(CN,U)
【文献】中国実用新案第210408050(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第111457433(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/06
F24C 15/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品の加熱調理を行う加熱調理システムであって、
食材を加熱する加熱調理器と、
前記加熱調理器の上方に設置された排気ファンと、
前記加熱調理器から前記排気ファンへの加熱空気の流路からずれた位置に設置され、前記食品を移送する調理用ロボットと、
前記排気ファンと前記加熱調理器を挟んで反対側に設置された送風ファンと、
を備え、
前記送風ファンは、前記加熱調理器から加熱空気が発生する位置よりも低い位置に設置され、
前記調理用ロボットの待機状態の姿勢における前記調理用ロボットのハンド付近の位置または当該調理用ロボットの取付け部分に最も近い関節の位置に向けて送風すると共に、当該送風によって前記加熱空気を前記加熱調理器から前記排気ファンの方向に
誘導する気流を形成することを特徴とする加熱調理システム。
【請求項2】
前記送風ファンは、前記調理用ロボットの待機状態の姿勢において前記調理用ロボットのハンド付近及び当該調理用ロボットの取付け部分に最も近い関節を通る方向に送風することを特徴とする請求項1に記載の加熱調理システム。
【請求項3】
食品の加熱調理を行う加熱調理システムであって、
食材を加熱する加熱調理器と、
前記加熱調理器の上方に設置された排気ファンと、
前記加熱調理器から前記排気ファンへの加熱空気の流路からずれた位置に設置され、前記食品を移送する調理用ロボットと、
前記排気ファンと前記加熱調理器を挟んで反対側に設置された送風ファンと、
を備え、
前記加熱調理器は2つ設置され、
前記排気ファンは、前記加熱調理器それぞれの上方に1つずつ設置され、
前記調理用ロボットは、2つの前記加熱調理器の間に設置されていることを特徴とする加熱調理システム。
【請求項4】
食品の加熱調理を行う加熱調理システムであって、
食材を加熱する加熱調理器と、
前記加熱調理器の上方に設置された排気ファンと、
前記加熱調理器から前記排気ファンへの加熱空気の流路からずれた位置に設置され、前記食品を移送する調理用ロボットと、
前記排気ファンと前記加熱調理器を挟んで反対側に設置された送風ファンと、
を備え、
前記加熱調理器は2つ設置され、
前記排気ファンは、前記加熱調理器それぞれの上方に1つずつ設置され、
前記送風ファンは、2つの前記排気ファンの中間位置に向けて送風するように配置されていることを特徴とする加熱調理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱調理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、店舗の厨房やキッチンカー等の調理が行われる設備において、ロボットを用いて各種作業が行われるようになっている。
例えば、揚げ物調理が行われる厨房において、調理用のロボットが、加熱された食用油の貯留槽に食品を沈め、所定時間経過後に食品を引き揚げる等の作業が行われている。
ロボットが作業を行うことで、危険を伴う作業に人間が携わる頻度を軽減したり、高温環境での身体的負担が大きい作業をロボットに担当させたりすることができるため、調理が行われる現場において、ロボットの利用価値は極めて高いものとなりつつある。
なお、調理が行われる設備において、ロボットを用いる技術は、例えば、特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、調理が行われる設備においてロボットを用いる場合、輻射や対流等によって調理器具からロボットに熱が伝わったり、加熱空気と共に気化した油や調理器具から跳ねた油がロボットに付着したりする場合がある。ロボットの温度が過度に上昇すると、ロボットが正常に動作しなくなる可能性がある。また、ロボット表面に多量の油が付着すると、ロボットの筐体が変質する可能性がある。
このような状況に対し、従来の技術においては、空調によりロボット周辺の空気を冷却したり、ロボットを調理器具から離間して設置したりする等の対策を取ることがあるものの、調理が行われる設備で用いられるロボットに適した環境が充分には考慮されていなかった。なお、ロボットを調理器具から離間して設置する場合、長いリーチを有するロボットが必要になるため、ロボットが大型化することが懸念される。
即ち、従来の技術においては、ロボットを用いて調理が行われる設備において、ロボットが稼働するための適切な環境が実現されていなかった。
【0005】
本発明の課題は、ロボットを用いて調理が行われる設備において、ロボットが稼働するためのより適切な環境を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の一実施形態に係る加熱調理システムは、
食品の加熱調理を行う加熱調理システムであって、
食材を加熱する加熱調理器と、
前記加熱調理器の上方に設置された排気ファンと、
前記加熱調理器から前記排気ファンへの加熱空気の流路からずれた位置に設置され、前記食品を移送する調理用ロボットと、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ロボットを用いて調理が行われる設備において、ロボットが稼働するためのより適切な環境を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明に係る加熱調理システム1全体の構成を示す模式図(前方からの斜視図)である。
【
図2】本発明に係る加熱調理システム1全体の構成を示す模式図(後方からの斜視図)である。
【
図3】加熱調理システム1の設置例を示す模式図である。
【
図4】送風ファン50の設置形態の一例を示す模式図である。
【
図5】送風ファン50の送風方向の一例を示す模式図である。
【
図6】制御装置70のハードウェア構成を示す模式図である。
【
図7】制御装置70の機能的構成を示すブロック図である。
【
図8】加熱調理システム1が実行する加熱調理処理の流れを示すフローチャートである。
【
図9】加熱調理システム1において形成される気流の一例を示す模式図である。
【
図10】1つの加熱調理器10と、1つの排気ファン20とを備える加熱調理システム1の構成例を示す模式図である。
【
図11】焼き物調理を行う加熱調理器10を備える加熱調理システム1の構成例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
[構成]
図1及び
図2は、本発明に係る加熱調理システム1全体の構成を示す模式図であり、
図1は加熱調理システム1を前方から見た斜視図、
図2は加熱調理システム1を後方から見た斜視図である。
また、
図3は、加熱調理システム1の設置例を示す模式図である。
図1~
図3に示すように、加熱調理システム1は、加熱調理器10と、排気ファン20と、多関節ロボット30と、安全窓40と、送風ファン50と、撮像装置60と、制御装置70と、を含んで構成される。また、加熱調理システム1が設置される場合、加熱調理システム1に隣接して、食材供給装置100及び遮蔽部材200が設置される。なお、加熱調理システム1の周辺に、調理後の食材を処理するための作業台300が適宜設置される。
【0010】
加熱調理器10は、食材を加熱して調理する調理装置であり、本実施形態においては、2つの加熱調理器10A,10Bが並べて設置されている。加熱調理器10A,10Bは、各種加熱調理を行う装置によって構成することが可能であり、本実施形態においては、加熱調理器10A,10Bが、食用油で揚げ物調理を行うフライヤーであるものとする。
【0011】
排気ファン20は、加熱調理器10から発生した加熱空気を外部(屋外等)に排出する排気装置であり、本実施形態において、加熱調理器10A,10Bそれぞれの上方(地面からの高さがより高い位置)に、2つの排気ファン20A,20Bが設置されている。なお、排気ファン20A,20Bが設置される場合、加熱空気を集約するためのファンフードを適宜備えることが可能である。
【0012】
多関節ロボット30は、例えば、6軸の垂直多関節ロボット等によって構成され、ロボットアームの先端には、フライバスケットFを把持可能なハンドを備えている。本実施形態において、多関節ロボット30は、2つの加熱調理器10A,10Bの間に設置されている。このため、多関節ロボット30に必要とされるリーチが比較的短いもので足りるため、多関節ロボット30の小型化及び低コスト化を図ることができる。また、加熱調理器10A,10Bの正面等に設置する場合に比べ、加熱調理器10A,10Bそれぞれから発生する熱を伝わり難くすることができると共に、加熱調理器10A,10Bから跳ねた食用油が到達する割合を抑制することができる。
【0013】
また、多関節ロボット30は、フライバスケットFを把持して食材供給装置100に移送し、食材供給装置100の食材排出口から排出された加熱調理される食材(冷凍ポテト等)をフライバスケットF内に収容する。そして、多関節ロボット30は、食材を収容したフライバスケットFを、加熱調理器10で適温に加熱された食用油に沈め、所定時間経過後にフライバスケットFを引き揚げる。これにより、多関節ロボット30を用いて揚げ物調理が行われる。この後、多関節ロボット30は、調理後の食材をフライバスケットFごと作業台300に移動し、作業台300において、他のロボットまたは作業者等により、調味、分配が行われる。
【0014】
なお、多関節ロボット30のハンド付近は、天井等に固定して設置された撮像装置60または多関節ロボット30の先端に設置された撮像装置60によって撮影されており、フライバスケットFの把持から食材の供給、揚げ物調理、さらに作業台300への移送の工程において、フライバスケットFの位置及び周辺物体の位置等が常時認識されている。
【0015】
安全窓40は、加熱調理システム1の加熱調理作業が行われる領域(以下、「加熱調理領域」と称する。)と、作業者等が作業あるいは往来する領域(以下、「作業者領域」と称する。)とを仕切る構造物であり、本実施形態においては、窓枠と、ガラスあるいは樹脂等の透明な材料で構成された板状の窓部材とによって構成されている。安全窓40の窓枠下端は、加熱調理器10における食用油の貯留槽の上面開口部よりやや低い位置またはほぼ同じ高さに配置されている。即ち、安全窓40の下部は開口部40aとなっており、この開口部40aに送風ファン50が設置される。なお、本実施形態においては、窓枠の上方及び左右の側方に拡張して、加熱調理領域を囲う遮蔽部材(透明の樹脂等で形成されたシート状または板状の部材)が設置されている。窓枠上方の遮蔽部材は、排気ファン20のファンフードまで延びることにより、窓枠上方の空間から加熱空気が作業者領域に流入することを抑制している。
【0016】
送風ファン50は、安全窓40の開口部40aに設置され、作業者領域の空気を加熱調理領域に向けて送風する。
図4は、送風ファン50の設置形態の一例を示す模式図である。
図4に示すように、送風ファン50は、衛生を考慮して床から一定以上の高さを確保して設置され、本実施形態においては、安全窓40の窓枠下端(即ち、加熱調理器10における食用油の貯留槽の上面開口部よりやや低い位置)に設置されている。
図4に示す例では、送風ファン50は、床からの高さh=750[mm]に設置されている。
また、本実施形態においては、事前に行われるキャリブレーションによって、送風ファン50の送風方向として、多関節ロボット30の冷却効果が最も高いと推定される方向に固定して送風が行われる。
【0017】
撮像装置60は、加熱調理システム1の稼動範囲を所定時間間隔(例えば、1秒毎)で撮影する撮像装置であり、例えば、デジタルカメラによって構成することができる。本実施形態において、撮像装置60は、必要な位置に複数設置することが可能であり、加熱調理システム1の稼働範囲全体を撮影して、この撮影結果を基にフライバスケットF等の各種物体の位置を認識したり、加熱調理器10付近を撮影して、この撮影結果を基に加熱調理器10における調理の状態を認識したりすることができる。
【0018】
制御装置70は、PC(Personal Computer)またはプログラマブルコントローラ等の情報処理装置によって構成され、各種プログラムを実行することにより、加熱調理システム1全体を制御する。例えば、制御装置70は、多関節ロボット30の動作、食材供給装置100の動作、排気ファン20及び送風ファン50の動作等を制御する。
食材供給装置100は、加熱調理システム1において調理される食材を自動的に供給する。例えば、食材供給装置100は、制御装置70あるいは作業者の操作に応じて、揚げ物調理される冷凍ポテト等を食材排出口から所定量排出する。
【0019】
遮蔽部材200は、加熱調理器10から排気ファン20への加熱空気の流路の一部を囲う部材であり、本実施形態においては、加熱調理システム1を壁に接して設置することにより、壁を遮蔽部材200として機能させている。ただし、加熱調理システム1を壁から離れた位置等に設置する場合には、板状の遮蔽部材200を別途設置することとしてもよい。遮蔽部材200が設置されていることで、送風ファン50からの送風を遮蔽部材200が受け止め、外部に気流が漏れることを抑制して、効率的に排気ファン20から排気を行うことができる。
作業台300は、加熱調理システム1による調理後の食材を処理(調味あるいは分配等)する作業のために適宜設置される。
【0020】
[加熱空気の気流制御]
本実施形態に係る加熱調理システム1においては、送風ファン50からの送風が排気ファン20から排気される気流によって、多関節ロボット30を保護する効果が実現されている。
図5は、送風ファン50の送風方向の一例を示す模式図である。
なお、
図5においては、加熱調理システム1を側方から見た部分拡大図を示している。
図5に示すように、送風ファン50の送風方向(破線矢印)は、事前に行われるキャリブレーションによって、多関節ロボット30の標準姿勢(待機状態の姿勢)において、多関節ロボット30の保護効果が最も高いと推定された点に向けられている。
図5に示す例では、多関節ロボット30の標準姿勢において、送風ファン50から多関節ロボット30のハンド付近及び第1軸(取付け部分に最も近い関節)を通る直線の方向に送風方向が設定されている。
【0021】
なお、本実施形態においては、多関節ロボット30の保護効果の指標として、多関節ロボット30の冷却効果を採用している。ただし、多関節ロボット30の保護効果の指標として、多関節ロボット30に対する防汚効果(油の付着を抑制する効果)を用いることとしてもよい。
【0022】
送風方向を決定するためのキャリブレーションが行われる場合、例えば、多関節ロボット30の所定箇所(各関節の位置等)に、サーモメータ・テープ等の温度測定器具を設置し、多関節ロボット30を標準姿勢として加熱調理器10により食用油を加熱することで、加熱調理時における多関節ロボット30各部の温度を測定することができる。そして、このような条件において、送風ファン50の送風方向を種々変更し、いずれの方向が多関節ロボット30の冷却効果を最も実現可能であるかを特定する。実際の加熱調理時には、特定された方向に送風ファン50の送風方向を固定して、多関節ロボット30を動作させる。
この結果、送風ファン50の送風方向は、多関節ロボット30を冷却すると共に、加熱空気を効率的に排気ファン20の方向に移動させる流路を形成するよう調整される。
【0023】
なお、本実施形態において、多関節ロボット30は、2つの排気ファン20A,20Bの位置の中間位置に設置されているため、送風ファン50が多関節ロボット30の方向に送風した場合、排気ファン20A,20Bの中間の方向に送風することとなり、2つの排気ファン20A,20Bの排気能力を効率的に利用することができる。
【0024】
[制御装置70のハードウェア構成]
図6は、制御装置70のハードウェア構成を示す模式図である。
図6に示すように、制御装置70は、CPU(Central Processing Unit)711と、ROM(Read Only Memory)712と、RAM(Random Access Memory)713と、バス714と、入力部715と、出力部716と、記憶部717と、通信部718と、ドライブ719と、を備えている。
【0025】
CPU711は、ROM712に記録されているプログラム、または、記憶部717からRAM713にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM713には、CPU711が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0026】
CPU711、ROM712及びRAM713は、バス714を介して相互に接続されている。バス714には、入力部715、出力部716、記憶部717、通信部718及びドライブ719が接続されている。
【0027】
入力部715は、マウスやキーボード等の入力装置を備え、制御装置70に対する各種情報の入力を受け付ける。なお、入力部715としてマイクを備え、作業者の音声入力によって各種情報の入力を受け付けることとしてもよい。
出力部716は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、画像や音声を出力する。
記憶部717は、ハードディスクあるいはDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各サーバで管理される各種データを記憶する。
通信部718は、ネットワークを介して他の装置との間で行う通信を制御する。
【0028】
ドライブ719には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア731が適宜装着される。ドライブ719によってリムーバブルメディア731から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部717にインストールされる。
なお、上記ハードウェア構成は、制御装置70の基本的構成であり、一部のハードウェアを備えない構成としたり、付加的なハードウェアを備えたり、ハードウェアの実装形態を変更したりすることができる。
【0029】
[機能的構成]
次に、制御装置70の機能的構成について説明する。
図7は、制御装置70の機能的構成を示すブロック図である。
図7に示すように、加熱調理システム1の動作を制御するためのプログラムを実行することにより、制御装置70のCPU711においては、食材供給制御部151と、加熱調理制御部152と、排気制御部153と、送風制御部154と、多関節ロボット制御部155と、撮像制御部156と、が機能する。また、記憶部717には、パラメータ記憶部171と、履歴データベース(履歴DB)172と、が形成される。
【0030】
パラメータ記憶部171には、加熱調理システム1が動作する際に用いられる各種パラメータ(例えば、調理に応じた加熱調理器10の過熱温度等)が記憶されている。
履歴DB172には、加熱調理システム1で各種調理が行われた際のパラメータあるいは食品の調理結果のデータが記憶される。
【0031】
食材供給制御部151は、食材供給装置100を制御し、多関節ロボット30が食材の供給を受ける待機状態(フライバスケットFを食材排出口の位置で待機させた状態)となった場合に、所定量の食材を食材排出口から排出させる。
加熱調理制御部152は、加熱調理器10を制御し、加熱調理システム1において調理が行われる場合に、加熱調理器10における加熱温度を調整する。
【0032】
排気制御部153は、排気ファン20A,20Bをそれぞれ制御し、加熱調理システム1において調理が行われる場合に、排気ファン20A,20Bそれぞれの回転数を制御する。
送風制御部154は、送風ファン50を制御し、加熱調理システム1において調理が行われる場合に、送風ファン50の回転数を制御する。
多関節ロボット制御部155は、多関節ロボット30の動作を制御し、加熱調理システム1において実行される調理の種類に応じて、予め定義されている一連の動作を多関節ロボット30に実行させる。例えば、多関節ロボット制御部155は、多関節ロボット30のハンドによってフライバスケットFを把持させたり、フライバスケットFを移送させたり、フライバスケットFを所定時間、加熱された食用油に沈めたりする動作を多関節ロボット30に実行させる。
【0033】
撮像制御部156は、撮像装置60を制御し、加熱調理システム1の稼動範囲全体の画像や多関節ロボット30のハンド付近の画像を所定時間間隔で撮影させる。
【0034】
[動作]
次に、加熱調理システム1の動作を説明する。
図8は、加熱調理システム1が実行する加熱調理処理の流れを示すフローチャートである。
加熱調理処理が開始されると、ステップS1において、制御装置70は、加熱調理器10、排気ファン20、多関節ロボット30及び送風ファン50のスイッチをONとする。なお、食材供給装置100は、食材を冷凍保存等することから、電源が常時ONの状態となっている。
【0035】
ステップS2において、加熱調理制御部152は、加熱調理器10において食用油が調理に適する温度(例えば、180[℃])に上昇したことを確認する。食用油の温度は、加熱調理器10に設置されている温度計によって常時測定される。
ステップS3において、多関節ロボット制御部155は、多関節ロボット30に空のフライバスケットFを把持させ、食材供給装置100の食材排出口の位置に移送させる。
ステップS4において、食材供給制御部151は、所定量の食材を食材排出口から排出させる。排出された食材は、多関節ロボット30が保持しているフライバスケットFに収容される。
【0036】
ステップS5において、多関節ロボット制御部155は、多関節ロボット30を制御し、食材を収容したフライバスケットFを加熱調理器10の食用油に沈め、揚げ物調理を実行する。
ステップS6において、多関節ロボット制御部155は、多関節ロボット30を制御し、所定時間(例えば、3分)の経過を待って、フライバスケットFを加熱調理器10の食用油から引き揚げる。
ステップS7において、多関節ロボット制御部155は、多関節ロボット30を制御し、調理後の食材が収容されたフライバスケットFを後段の作業が行われる所定領域(作業台300等)へ移送する。揚げ物調理された食材は、所定領域で後段の作業に受け渡される。
【0037】
ステップS8において、多関節ロボット制御部155は、調理の終了が指示されているか否かの判定を行う。
調理の終了が指示されていない場合、ステップS8においてNOと判定されて、処理はステップS2に移行する。
一方、調理の終了が指示されている場合、ステップS8においてYESと判定されて、処理はステップS9に移行する。
【0038】
ステップS9において、多関節ロボット制御部155は、加熱調理処理における一連の動作を示す履歴のデータを履歴DB172に記憶する。このとき、加熱調理された食品の調理結果のデータを作業者の手動入力により、または、撮像装置60で撮影された画像を解析した結果から自動的に、履歴DB172に併せて記憶することとしてもよい。
ステップS9の後、加熱調理処理は終了する。
加熱調理処理の終了に伴い、多関節ロボット30は標準姿勢に戻ると共に、加熱調理器10、排気ファン20、多関節ロボット30及び送風ファン50のスイッチはOFFとされる。
【0039】
なお、本実施形態においては、加熱調理器10として、加熱調理器10A,10Bの2つが備えられていることから、加熱調理器10A,10Bにおける上記動作を並列的に実行させることができる。この場合、調理の終了を判定する際には、加熱調理器10A,10Bにおける調理が共に終了を指示されていることを条件に、加熱調理システム1の動作が終了する。
【0040】
[効果]
上述のステップS2からS8までの工程において、送風ファン50から排気ファン20への気流が形成され、多関節ロボット30を保護する効果(冷却効果及び防汚効果)が実現される。
図9は、加熱調理システム1において形成される気流の一例を示す模式図である。
図9に示すように、送風ファン50からの送風は、多関節ロボット30の第1軸に向けて送風され、多関節ロボット30に当たった送風は多関節ロボット30の左右に分流する。
すると、左右それぞれの流路において、加熱調理器10A,10Bから発生した加熱空気が排気ファン20A,20Bに誘導される。
【0041】
これにより、加熱空気と共に気化した食用油が多関節ロボット30に付着することや、加熱調理器10A,10Bから食用油が多関節ロボット30の方向に跳ねることが抑制されるため、多関節ロボット30の防汚効果が実現される。また、多関節ロボット30は、送風ファン50からの送風に常時晒されるため、加熱調理器10A,10Bからの熱によって多関節ロボット30が過熱することを抑制でき、多関節ロボット30の冷却効果が実現される。
したがって、本実施形態に係る加熱調理システム1によれば、ロボットを用いて調理が行われる設備において、ロボットが稼働するためのより適切な環境を実現することができる。
【0042】
また、本実施形態においては、安全窓40及び遮蔽部材200によって、加熱調理領域が部分的に囲われていることから、送風ファン50及び排気ファン20による気流を効率的に形成することができる。
【0043】
[変形例1]
上述の実施形態において、2つの加熱調理器10A,10Bと、2つの排気ファン20A,20Bを備える加熱調理システム1の構成について説明したが、これに限られない。
例えば、1つの加熱調理器10と、1つの排気ファン20とを備える加熱調理システム1の構成とすることも可能である。
図10は、1つの加熱調理器10と、1つの排気ファン20とを備える加熱調理システム1の構成例を示す模式図である。
図10に示すように、1つの加熱調理器10と、1つの排気ファン20とを備える場合、排気ファン20は、加熱調理器10の上方に設置されると共に、多関節ロボット30は、加熱調理器10の側方にずれた位置に設置することができる。また、送風ファン50は、多関節ロボット30の正面位置であって、安全窓40の窓枠下端に設置することができる。
【0044】
本変形例の場合、送風ファン50の送風方向は、加熱調理器10と多関節ロボット30との間を送風が通過すると共に、排気ファン20に送風が到達する方向に設定される。
このような送風方向とすることで、送風ファン50からの送風が直接排気ファン20に到達する流路が形成され、加熱調理器10から発生した加熱空気が排気ファン20に誘導される効果が高くなる。
これにより、加熱空気と共に気化した食用油が多関節ロボット30に付着することや、加熱調理器10から食用油が多関節ロボット30の方向に跳ねることが抑制されるため、多関節ロボット30の防汚効果が実現される。
したがって、本変形例に係る加熱調理システム1によれば、ロボットを用いて調理が行われる設備において、ロボットが稼働するためのより適切な環境を実現することができる。
なお、本変形例においても、事前にキャリブレーションを行うことにより、送風ファン50からの送風方向を特定することとしてもよい。
【0045】
[変形例2]
上述の実施形態においては、加熱調理システム1が、揚げ物調理を行う加熱調理器10を備える例について説明したが、これに限られない。
例えば、加熱調理システム1が、焼き物調理を行う加熱調理器10を備える構成とすることも可能である。
図11は、焼き物調理を行う加熱調理器10を備える加熱調理システム1の構成例を示す模式図である。
図11に示す加熱調理システム1においては、加熱調理器10が、グリル、鉄板あるいはフライパン等を加熱するものである点が、第1実施形態の加熱調理システム1と異なっている。
【0046】
図11に示すように、焼き物調理を行う加熱調理器10においても、揚げ物調理の場合と同様に、加熱空気が発生し、輻射や対流等によって多関節ロボット30に熱が伝わることとなる。また、食材から発生した脂や、焦げ付きを防ぐために使用された食用油等が、加熱調理器10から多関節ロボット30の方向に跳ねる可能性がある。
このような場合においても、第1実施形態と同様に送風ファン50及び排気ファン20A,20Bによって気流を形成することで、加熱空気と共に気化した食用油が多関節ロボット30に付着することや、加熱調理器10A,10Bから食用油が多関節ロボット30の方向に跳ねることが抑制されるため、多関節ロボット30の防汚効果が実現される。また、多関節ロボット30は、送風ファン50からの送風に常時晒されるため、加熱調理器10A,10Bからの熱によって多関節ロボット30が過熱することが抑制され、多関節ロボット30の冷却効果が実現される。
したがって、本実施形態に係る加熱調理システム1によれば、ロボットを用いて調理が行われる設備において、ロボットが稼働するためのより適切な環境を実現することができる。
【0047】
なお、変形例1のように、1つの加熱調理器10と、1つの排気ファン20とを備える構成とした場合にも、変形例1と同様に、加熱空気と共に気化した食用油が多関節ロボット30に付着することや、加熱調理器10から食用油が多関節ロボット30の方向に跳ねることが抑制されるため、多関節ロボット30の防汚効果を実現することができる。
【0048】
[変形例3]
上述の実施形態及び変形例において、加熱調理システム1が、揚げ物調理または焼き物調理を行う加熱調理器10を備える例について説明したが、これに限られない。
即ち、加熱調理器10が茹でる調理を行う場合にも、本発明を適用することが可能である。
茹でる調理が行われる場合、多関節ロボット30付近に充満する湯気の量が多くなることから、送風ファン50及び排気ファン20によって気流を形成することで、特に、多関節ロボット30を湿度から保護する効果が高いものとなる。
【0049】
[変形例4]
上述の実施形態及び変形例において、加熱調理システム1が送風ファン50を備え、送風ファン50からの送風を用いて、排気ファン20への流路を形成するものとしたが、これに限られない。
即ち、調理が行われる設備自体が備える空調機器や、設備の構造として設計されている空気の流れを利用して、送風ファン50の送風機能を代替することができる。
この場合、送風ファン50を備えることなく、より低コストに加熱調理システム1を構成することが可能となる。
【0050】
[変形例5]
上述の実施形態及び変形例において、送風ファン50の送風方向を固定する場合を例に挙げて説明したが、これに限られない。
即ち、送風ファン50の送風方向を可変とする可動式の送風ファン50とすることも可能である。
例えば、送風ファン50は、
図5に示す送風方向の角度を変更可能な構成としたり、送風時に首振り動作を行う構成としたりすることができる。また、
図4に示す安全窓40の窓枠下端に沿って、水平方向に送風ファン50がスライドする構成としてもよい。
このような構成により、加熱調理システム1の過熱状態に応じて、柔軟に送風を行うことが可能となる。
【0051】
以上のように、本実施形態における加熱調理システム1は、加熱調理器10と、排気ファン20と、多関節ロボット30と、を備える。
加熱調理器10は、食材を加熱する。
排気ファン20は、加熱調理器10の上方に設置される。
多関節ロボット30は、加熱調理器10から排気ファン20への加熱空気の流路からずれた位置に設置され、食品を移送する。
これにより、加熱調理器10において発生した加熱空気を多関節ロボット30からずれた流路を経由して、排気ファン20へと誘導することができる。
したがって、ロボットを用いて調理が行われる設備において、ロボットが稼働するためのより適切な環境を実現することができる。
【0052】
加熱調理システム1は、送風ファン50を備える。
送風ファン50は、排気ファン20と加熱調理器10を挟んで反対側に設置されている。
これにより、送風ファン50から排気ファン20に向かう流路が形成され易くなるため、気流による冷却効果及び防汚効果をより高めることが可能となる。
【0053】
加熱調理器10から排気ファン20への加熱空気の流路の一部は遮蔽部材200によって流路の外側から遮蔽されている。
送風ファン50は、加熱調理器10から加熱空気が発生する位置よりも低い位置であって、加熱調理器10を挟んで遮蔽部材200とは反対側に設置され、排気ファン20の方向に送風する。
これにより、加熱調理器10において発生した加熱空気を、送風ファン50からの送風によって、排気ファン20の方向に誘導することができると共に、遮蔽部材200によって、外部に気流が漏れることを抑制して、より効率的に排気ファン20から排気を行うことが可能となる。
【0054】
加熱調理器10は1つ設置される。
多関節ロボット30は、加熱調理器10を可動範囲に含む位置に設置される。
送風ファン50は、加熱調理器10と多関節ロボット30との間を送風が通過すると共に、排気ファン20に向けて送風するように配置されている。
これにより、送風ファン50からの送風が直接排気ファン20に到達する流路が形成され、加熱調理器10から発生した加熱空気が排気ファン20に誘導される効果が高くなる。
【0055】
加熱調理器10は2つ設置される。
排気ファン20は、加熱調理器10それぞれの上方に1つずつ設置される。
多関節ロボット30は、2つの加熱調理器10の間に設置されている。
これにより、多関節ロボット30に必要とされるリーチが比較的短いもので足りるため、多関節ロボット30の小型化及び低コスト化を図ることができる。また、2つの加熱調理器10いずれかの正面等に設置する場合に比べ、2つの加熱調理器10それぞれから発生する熱を伝わり難くすることができると共に、加熱調理器10から跳ねた食用油が到達する割合を抑制することができる。
【0056】
加熱調理器10は2つ設置されている。
排気ファン20は、加熱調理器10それぞれの上方に1つずつ設置される。
送風ファン50は、2つの排気ファン20の中間位置に向けて送風するように配置されている。
これにより、2つの排気ファン20の排気能力を効率的に利用することができる。
【0057】
加熱調理システム1は、安全窓40を備える。
安全窓40は、加熱調理器10を挟んで遮蔽部材200とは反対側に設置され、加熱調理器10が設置された領域を外部と仕切る板状の部材を備える。
これにより、加熱調理領域が部分的に囲われるため、送風ファン50及び排気ファン20による気流を効率的に形成することができる。
【0058】
安全窓40は開口部40aを備える。
送風ファン50は、開口部40aを通じて、加熱調理器10が設置された領域の外部からの空気を送風する。
これにより、加熱調理領域外部の空気を加熱調理領域内に送風することができるため、送風による冷却効果をより高めることができる。
【0059】
加熱調理器10は、食品の揚げ物調理を行うフライヤーである。
これにより、高温で調理が行われ、食用油による汚れが付着し易い揚げ物料理を行う場合に、多関節ロボット30の過熱を抑制することができると共に、食用油の付着を抑制することができる。
【0060】
なお、上述の実施形態及び変形例は、本発明の実施形態の一例であり、本発明の機能を実現する種々の実施形態が本発明の範囲に含まれる。
また、上述の実施形態に記載された例を適宜組み合わせて、本発明を実施することが可能である。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、
図7の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が加熱調理システム1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に
図7の例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0061】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0062】
プログラムを記憶する記憶媒体は、装置本体とは別に配布されるリムーバブルメディア、あるいは、装置本体に予め組み込まれた記憶媒体等で構成される。リムーバブルメディアは、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクあるいはフラッシュメモリ等により構成される。光ディスクは、例えば、CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk),Blu-ray Disc(登録商標)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini-Disk)等により構成される。フラッシュメモリは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリあるいはSDカードにより構成される。また、装置本体に予め組み込まれた記憶媒体は、例えば、プログラムが記憶されているROMやハードディスク等で構成される。
【0063】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0064】
上記実施形態は、本発明を適用した一例を示しており、本発明の技術的範囲を限定するものではない。即ち、本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができ、上記実施形態以外の各種実施形態を取ることが可能である。本発明が取ることのできる各種実施形態及びその変形は、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0065】
1 加熱調理システム、10,10A,10B 加熱調理器、20,20A,20B 排気ファン、30 多関節ロボット、40 安全窓、40a 開口部、50 送風ファン、60 撮像装置、70 制御装置、100 食材供給装置、200 遮蔽部材、300 作業台、F フライバスケット、151 食材供給制御部、152 加熱調理制御部、153 排気制御部、154 送風制御部、155 多関節ロボット制御部、156 撮像制御部、157 機械学習モデル構築部、171 パラメータ記憶部、172 履歴データベース(履歴DB)、711 CPU、712 ROM、713 RAM、714 バス、715 入力部、716 出力部、717 記憶部、718 通信部、719 ドライブ、731 リムーバブルメディア