(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-01
(45)【発行日】2024-10-09
(54)【発明の名称】ロッカーシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20240101AFI20241002BHJP
G07F 17/12 20060101ALI20241002BHJP
【FI】
G06Q10/08
G07F17/12
(21)【出願番号】P 2021076444
(22)【出願日】2021-04-28
【審査請求日】2023-12-19
(73)【特許権者】
【識別番号】506226658
【氏名又は名称】株式会社アルファロッカーシステム
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】中村 秀二
【審査官】塩田 徳彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-215907(JP,A)
【文献】特開2018-180949(JP,A)
【文献】特開2019-032737(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G07F 17/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施錠可能な複数のロッカーボックスを制御するロッカーシステムであって、
前記ロッカーボックスへの物品の預入依頼を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた預入依頼について前記ロッカーボックスの解錠用のコードを生成するコード生成部と、を備え、
前記コード生成部は、複数の前記預入依頼のうち、同じ前記物品の前記預入依頼についての前記解錠用のコードを1つにまとめて生成するとともに、当該コードには前記同じ物品の個数に関する情報が含まれている、
ことを特徴とするロッカーシステム。
【請求項2】
前記コード生成部が生成した前記コードを読み取るコード読み取り部と、
前記コード読み取り部が読み取った前記コードに基づいて前記ロッカーボックスを解錠する解錠制御部と、を更に備え、
前記解錠制御部は、1つの前記解錠用のコードで前記個数に関する情報に基づく個数分の前記ロッカーボックスを解錠させる、
ことを特徴とする請求項1に記載のロッカーシステム。
【請求項3】
前記解錠制御部は、前記ロッカーボックスを1つずつ順次解錠することを特徴とする請求項2に記載のロッカーシステム。
【請求項4】
前記解錠制御部は、一の前記ロッカーボックスの施錠後に次の前記ロッカーボックスを解錠することを特徴とする請求項3に記載のロッカーシステム。
【請求項5】
前記解錠制御部は、前記ロッカーボックスの解錠後の施錠を検知した場合、預入完了情報を出力し、
前記コード生成部は、前記預入完了情報を受信して前記物品の受取用のコードを個別に生成する、
ことを特徴とする請求項2から4のうちいずれか一項に記載のロッカーシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施錠可能な複数のロッカーボックスを制御するロッカーシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ロッカー装置を利用して様々な商品等の物品の取次が行われている。例えば、特許文献1には、利用者と現像業者との間でフィルムおよび焼付プリント等の取り次ぎを行うロッカー装置について記載されている。このロッカー装置において、納品のときは、ハンドスキャナで伝票のバーコードを読み取ることにより、ロッカーを解錠し、次の納品袋のバーコードを読み取ることにより、直前に解錠したロッカーを施錠することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の発明は、納品する物品1つごとにバーコードの読み取りが発生する。そのため、納品数が増加すると、その分バーコードの読み取り回数も増加し、納品業者等の納品における作業負担が大きくなる。
【0005】
そこで、本発明は、上記のような問題点に鑑み、納品等のロッカーボックスへの預け入れ作業の負担を軽減することができるロッカーシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためになされた発明は、施錠可能な複数のロッカーボックスを制御するロッカーシステムであって、前記ロッカーボックスへの物品の預入依頼を受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた預入依頼について前記ロッカーボックスの解錠用のコードを生成するコード生成部と、を備え、前記コード生成部は、複数の前記預入依頼のうち、同じ前記物品の前記預入依頼についての前記解錠用のコードを1つにまとめて生成するとともに、当該コードには前記同じ物品の個数に関する情報が含まれている、ことを特徴とするロッカーシステムである。
【発明の効果】
【0007】
以上説明したように本発明は、コード生成部が、同じ物品についての預入依頼は1つのコードにまとめて生成する。そのため、同じ物品については1つずつコードを読み込ませる必要が無く、ロッカーボックスへの預け入れ作業の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態にかかるロッカーシステムの概略構成図である。
【
図2】
図1に示されたロッカー装置の機能構成図である。
【
図3】
図1に示された管理サーバの機能構成図である。
【
図4】本実施形態にかかるロッカーシステムの動作を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかるロッカーシステムの概略構成図である。
【0010】
図1に示したロッカーシステム100は、ロッカー装置1と、管理サーバ50と、を備えている。また、ロッカー装置1と管理サーバ50とはインターネット等のネットワークNを介して互いに通信可能となっている。さらに、管理サーバ50はネットワークNを介してユーザ端末装置80と通信可能となっている。
【0011】
ロッカー装置1は、例えば店舗内やオフィス内等に設置される。また、1か所に設置されるロッカー装置1は1台に限らず複数台であってもよい。
【0012】
ロッカー装置1は、
図2に示したように、集中制御装置2と、ロッカー部3と、を備えている。集中制御装置2は、操作表示部21と、コードリーダ22と、ICカードリーダ/ライタ23と、プリンタ24と、スピーカ27と、制御部28と、通信インターフェース29と、を備えている。
【0013】
操作表示部21は、例えば利用者に情報を表示する液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display(LCD))とタッチパネルから構成されている。また、操作表示部21は、後述する入庫や受取をする際の操作画面等が表示される。
【0014】
コードリーダ22は、一次元バーコードやQRコード(登録商標)等の二次元バーコードといったコードを読み取る。なお、以下の説明では、コードリーダ22が読み取るコードはQRコード(登録商標)として説明するが一部を除き単にコードと略して記載する。また、
【0015】
ICカードリーダ/ライタ23は、RFID(Radio Frequency Identification)技術により、非接触でICカードに対してデータの読み書きを行う。プリンタ24は、各操作に対応する処理内容等が記されたレシート等を印字して発行する。スピーカ27は、例えば案内音声等を出力する。
【0016】
制御部28は、操作表示部21、コードリーダ22、ICカードリーダ/ライタ23、プリンタ24、スピーカ27、通信インターフェース29の各構成要素と通信可能に接続され、ロッカー装置1全体を制御する中央演算装置(CPU)等のプロセッサやメモリ等の記憶装置を含むユニットである。
【0017】
また、制御部28は、ロッカーボックス32の利用状況を管理するためのデータベース等を有している。制御部28は、このデータベース等の管理情報を必要に応じて更新する。即ち、制御部28は、複数のロッカーボックス個々の利用状況の管理を行う管理部として機能する。なお、利用状況とは予約やロッカーの空き状況であり、将来の利用予測や予約状況を考慮して管理してもよい。
【0018】
通信インターフェース29は、外部と通信するためのインターフェース(I/F)デバイスである。
【0019】
ロッカー部3は、施錠可能な複数個のロッカーボックス32を備えている。また、ロッカー部3は、ブザー31が設けられている。ブザー31は、そのロッカー部3に属するロッカーボックス32が所定の状態において所定の操作が行われた場合に制御部28からの指示に基づいて警告音等を発する。なお、ブザー31は、ロッカー部3単位で設けるに限らずロッカーボックス32単位で設けてもよい。
【0020】
ロッカーボックス32は、周知のように扉が開閉可能に設けられている。扉には、取手等が設けられている。また、ロッカーボックス32は、
図2に示したようにロック部33を備えている。ロック部33は、扉を施錠及び解錠する機構であり、電気錠34と、扉開閉スイッチ35と、押ボタンスイッチ36と、を備えている。
【0021】
電気錠34は、扉の開閉を規制する機構であって、扉開閉スイッチ35及び押ボタンスイッチ36の状態に基づいて、もしくは集中制御装置2(制御部28)からの指示に応じて、扉の施錠または解錠を行う。
【0022】
扉開閉スイッチ35は、扉の開閉状態を判定するスイッチ(SW)であり、例えば、電気錠34に設けられたマイクロスイッチで構成することができる。扉開閉スイッチ35がON/OFFされると、そのON/OFFされたことを示す情報が制御部28へ出力される。
【0023】
押ボタンスイッチ36は、扉を閉じた状態で仮施錠する場合に押下するボタン型スイッチ(SW)であり、押下されると、押下されたことを制御部28に通知する信号が出力される。
【0024】
管理サーバ50は、サーバ装置等の汎用のコンピュータシステムにより構成されている。管理サーバ50は、ユーザ端末装置80から依頼を受け付けた物品をロッカー装置1に預け入れる(入庫する)ための入庫用コードや利用者がロッカー装置1から物品を受け取るための受取用コードを生成する。
【0025】
入庫用コードや受取用コードは例えばQRコード(登録商標)として生成すればよい。生成された入庫用コードは店舗やオフィス等に設置されたプリンタ等から印刷されてもよいし、携帯端末装置等に転送されてもよい。受取用コードはユーザ端末装置80へ送信される。また、この入庫用コードや受取用コードは、ロッカー装置1へも送信され認証に用いられる。なお、ロッカー装置1に送信するのではコードでなくてもよく、コードに含まれる情報(電子鍵や受付番号等)をコード化せずに送信してもよい。
【0026】
管理サーバ50の機能構成を
図3に示す。
図3に示したように、ロッカー制御システム50は、通信部51と、処理部52と、記憶部53と、を備えている。
【0027】
通信部51は、例えばコンピュータの通信インターフェース等が機能する。通信部は、ロッカー装置1とネットワークNを介して通信を行う。
【0028】
処理部52は、例えばコンピュータのCPU等が機能する。処理部52は、ユーザ端末装置80から送信された依頼に基づいて入庫用コードを生成する。
【0029】
記憶部53は、例えばコンピュータのハードディスク等の記憶装置が機能する。記憶部53は、ロッカー装置1やユーザ端末装置80から送信された各種情報を記憶する。
【0030】
ユーザ端末装置80は、利用者(ユーザ)が所持する端末装置である。ユーザ端末装置80は、スマートフォン等の可搬型の端末装置であればよいが、勿論パーソナルコンピュータ等であってもよい。ユーザ端末装置80は、後述するように管理サーバ50に対して物品の依頼を行う。この物品の依頼とはインターネットショッピング等のECサイト等を利用した商品購入であってもよいし、シェアPC等、例えば社内共通機材の貸し出し依頼等であってもよい。
【0031】
次に、上述した構成のロッカーシステム100の動作について
図4を参照して説明する。
図4は、本実施形態にかかるロッカーシステムにおけるユーザ端末装置80、管理サーバ50及びロッカー装置1のそれぞれの動作を示したフローチャートである。
【0032】
まず、ユーザ端末装置80から物品の依頼を行う(ステップS101)。物品の依頼は、上記したように、商品の購入であってもよいし、シェアPC等の貸し出し依頼であってもよい。また、工業製品に限らず飲食物等であってもよい。例えばからあげ弁当を10個といった注文にロッカー装置1を用いることもできる(この場合、ロッカーボックスが飲食物の保管に対応できることは勿論である)。
【0033】
次に、管理サーバ50は、通信部51を介して処理部52がユーザ端末装置80からの依頼を受け付ける(ステップS201)。即ち、通信部51は、ロッカーボックスへの物品の預入依頼を受け付ける受付部として機能する。
【0034】
次に、処理部52は、所定期間(例えば1日)内に受け付けた依頼を集計する(ステップS202)。この集計とは、依頼された物品のうち、同じ物品の個数を集計するものである。例えば、シェアPCの貸し出し依頼が10件(10台)あった場合は、PCが10台といった集計結果となる。
【0035】
次に、処理部52は各依頼に対して受付番号を付与し(ステップS203)、入庫用コード(入庫QR)を生成するか判定する(ステップS204)。処理部52は、集計結果に基づいて、同じ物品の受付番号の付与が完了した場合に入庫用コードを生成する。例えばシェアPCの貸し出し依頼が10件あった場合は、10件分の受付番号の付与が完了したら入庫用コードが生成される。このとき生成されるのは同じ物品については1つの入庫用コードにまとめられる。例えばシェアPCの依頼が10台あった場合は、10台分が1つの入庫用コードとして生成される。この入庫用コードには、受付番号、解錠用の電子鍵などが含まれる。
【0036】
本実施形態では、上述したように複数の同じ物品については1つのコードにまとめられる。同じ物品の場合は、写真の受け取り等と異なり、個々の物品に違いは無いので、預け入れる順番や場所を個々に指定する必要はない。
【0037】
例えば、利用者XがPCを1台依頼し、利用者YがPCを1台依頼したとする。そして、これらの依頼に対して2台のPC、PCaとPCbを用意し、これらは全て同じ機種等の同じ物品である。そして、これらのPCをロッカーボックスA、Bにそれぞれ預け入れる。この場合、ロッカーボックスAにPCa、ロッカーボックスBにPCbを預け入れても、ロッカーボックスAにPCb、ロッカーボックスBにPCaを預け入れても、結果的には利用者XはPCを1台入手し、利用者YもPCを1台入手できる。したがって、複数の同じ物品については1つのコードにまとめても受け取り側に不都合は生じない。
【0038】
本実施形態における同じ物品とは、機種や製品名等が同一であることに限らない。例えば、シェアPCの場合にノートPCやデスクトップPCといった区別で依頼が行われているとすると、ノートPCであれば機種が異なっても同じ物品となる。また、例えば依頼時に色や柄の指定がされない場合であれば、色違いや柄違いも同じ物品として扱ってもよい。また、飲食物の場合は同じ料理名であれば同じ物品となる。つまり、運用上同じものとして扱っている場合は同じ物品の範囲に含まれる。
【0039】
即ち、処理部52は、受付部が受け付けた預入依頼についてロッカーボックスの解錠用のコードを生成するコード生成部として機能し、処理部52は、複数の預入依頼のうち、同じ物品の預入依頼についての前記解錠用のコードを1つにまとめて生成している。
【0040】
次に、処理部52は生成された入庫用コードを発行する(ステップS205)。ステップS205では、ステップS204で生成された入庫用コードをプリンタ等から出力させる。また、ステップS204で生成された入庫用コードを携帯端末装置等に転送してもよい。
【0041】
次に、作業者は、発行された入庫用コードを受け取り、ロッカー装置1に入庫する物品の準備をして、ロッカー装置1の設置場所に赴く(ステップS206)。
【0042】
次に、作業者は、ロッカー装置1のコードリーダ22により入庫用コード(入庫QR)をコードリーダ22から読み込ませる(ステップS301)。入庫用コードが読み込まれると、制御部28は、事前に管理サーバ50から受信しているコードを用いて認証する。認証が成功すると、制御部28は、空いているロッカーボックス(空きBOX)を1つ解錠させる(ステップS302)。そして、制御部28は入庫完了したか判定する(ステップS303)。この判定は解錠したロッカーボックス32がその後施錠されたことを検出することで判定すればよい。つまり、1つの受付番号に対応する物品の入庫が完了する毎に判定される。
【0043】
即ち、コードリーダ22は、コード生成部が生成したコードを読み取るコード読み取り部として機能し、制御部28は、コード読み取り部が読み取ったコードに基づいてロッカーボックスを解錠する解錠制御部として機能する。そして制御部28は、1つの解錠用のコードで個数に関する情報に基づく個数分の前記ロッカーボックスを解錠させている。
【0044】
入庫完了しない場合は(ステップS303;N)、入庫完了までステップS303を繰り返し、入庫完了した場合は(ステップS303;Y)、制御部28は預入通知を通信インターフェース部29を介して管理サーバ50に送信する(ステップS304)。この預入通知は、1つのロッカーボックス32を施錠する毎に送信される。つまり、1つの受付番号に対応する物品の入庫が完了する毎に預入通知が送信される。即ち、預入通知は預入完了情報に相当し、制御部28は、ロッカーボックス32の解錠後の施錠を検知した場合、預入完了情報を出力している。
【0045】
次に、制御部28は未入庫受付番号の有無を判定する(ステップS305)。ステップS305では、ステップS301で読み込ませた入庫用コードのうち、未処理(入庫作業が未完了)の受付番号の有無を判定している。例えば、ステップS301で読み込ませた入庫用コードに受付番号が10含まれていたとすると、その10の受付番号についてすべて入庫完了(預入通知送信完了)したか判定する。即ち、本実施形態では、複数の受付番号が同じ物品の個数に関する情報に相当する。
【0046】
未入庫受付番号がある場合は(ステップS305;Y)、ステップS302に戻る。このとき制御部28は、次の受付番号に対応する物品を入庫(収納)する空きBOXを解錠させる。つまり、本実施形態では、ロッカーボックス32を1つずつ順次解錠している。具体的には、入庫作業が完了したロッカーボックス32の施錠後に次のロッカーボックス32が解錠される。
【0047】
一方、未入庫受付番号が無い場合は(ステップS305;N)、入庫完了となる(ステップS306)。これで1つの入庫用コードについての作業が終了する。例えば操作表示部21に入庫完了である旨表示してもよい。
【0048】
管理サーバ50では、通信部51を介して処理部52がロッカー装置1から預入通知を受信すると、受取用コード(受取QR)を生成する(ステップS207)。この受取用コードは、預入通知と一対一に対応するものである。つまり、利用者が受け取る際のコードは、受付番号と一対一に対応するように個別に生成する。即ち、処理部52は、預入完了情報を受信して物品の受取用のコードを個別に生成している。
【0049】
次に、処理部52は、ステップS207で生成した受取用コードを、通信部51を介して依頼を受け付けた利用者(ユーザ端末装置80)に通知する(ステップS208)。
【0050】
ユーザ端末装置80では、管理サーバ50から受取用コードを受信する(ステップS102)。そして、物品を受け取る際に利用者はユーザ端末装置80に受信した受取用コードを表示させてロッカー装置1の設置場所に赴く(ステップS103)。
【0051】
次に、利用者がロッカー装置1のコードリーダ22により受取用コード(受取QR)を読み込む(ステップS307)。受取用コードが読み込まれると、制御部28は、事前に管理サーバ50から受信しているコードを用いて認証する。認証が成功すると、制御部28は、受取用コードに対応するロッカーボックス32(対象BOX)を解錠させる(ステップS308)。この対象BOXとは、ステップS304で預入通知を送信した際の入庫完了したロッカーボックス32を示す。
【0052】
そして、利用者が対象BOXから物品を取り出して(ステップS309)、受け取る(ステップS104)。また、ロッカー装置1は、制御部28が通信インターフェース29を介して取出通知を管理サーバ50に送信する(ステップS310)。この取出通知を送信するに当たり、実際に物品の取り出しを検出しなくてもよく、解錠されたことをトリガとすればよい。勿論ロッカーボックス32内にカメラを設置したり、重量センサ等を設けたりして、物品の取り出しを検出してもよい。
【0053】
管理サーバ50では、通信部51が取出通知を受信(受取)して(ステップS209)、処理部52が対応する受付番号にかかる物品の受取が完了したものとして処理する(ステップS210)
【0054】
本実施形態によれば、ロッカーシステム100は、ロッカーボックス32への物品の預入依頼を受け付ける通信部51と、通信部51が受け付けた預入依頼についてロッカーボックス32の入庫用コードを生成する処理部52と、を備え、処理部52は、複数の預入依頼のうち、同じ物品の預入依頼についての入庫用コードを1つにまとめて生成するとともに、当該入庫用コードには同じ物品の個数に関する情報が含まれている。このようにすることにより、同じ物品について1つずつコードを読み込ませる必要が無く、ロッカーボックス32への預け入れ作業の負担を軽減することができる。
【0055】
また、ロッカーシステム100は、処理部52が生成した入庫用コードを読み取るコードリーダ22と、コードリーダ22が読み取った入庫用コードに基づいてロッカーボックス32を解錠する制御部28と、を更に備え、制御部28は、1つの入庫用コードで個数に関する情報に基づく個数分のロッカーボックス32を解錠させている。このようにすることにより、1つの入庫用コードで必要な数のロッカーボックス32を解錠して、入庫作業を行うことができる。
【0056】
また、ロッカー装置1の制御部28は、ロッカーボックス32を1つずつ順次解錠させているので、入庫確認がし易く入庫時のミスを少なくすることができる。
【0057】
また、ロッカー装置1の制御部28は、入庫作業が完了したロッカーボックス32の施錠後に次のロッカーボックス32が解錠されるので、入庫作業時には1つのロッカーボックス32のみが解錠されることから、入庫漏れ等のミスが起こりにくくなる。
【0058】
また、ロッカー装置1の制御部は、ロッカーボックス32の解錠後の施錠を検知した場合、預入通知を出力し、管理サーバ50の処理部52では、預入通知を受信して物品の受取用コードを個別に生成している。そのため、物品を受け取る際は、受付毎に個別に受け取ることができる。
【0059】
なお、上述した実施形態では、ロッカーボックス32を1つずつ順次解錠させているが、必要個数分のロッカーボックス32を一斉に解錠してもよい。
【0060】
また、上述した実施形態では、ロッカー装置1と管理サーバ50は、ネットワークNを介して接続されていたが、専用線等により接続してもよい。また、ロッカー装置1と管理サーバ50は互いに近接して設けてもよいし、例えばロッカー装置1に含めてもよい。
【0061】
また、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明のロッカーシステムの構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
【符号の説明】
【0062】
1 ロッカー装置
22 コードリーダ(コード読み取り部)
28 制御部(解錠制御部)
32 ロッカーボックス
50 管理サーバ
51 通信部(受付部)
52 処理部(コード生成部)
100 ロッカーシステム