(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-01
(45)【発行日】2024-10-09
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
F25D 23/06 20060101AFI20241002BHJP
F25D 23/00 20060101ALI20241002BHJP
F25D 29/00 20060101ALN20241002BHJP
【FI】
F25D23/06 N
F25D23/06 P
F25D23/00 305F
F25D29/00 B
(21)【出願番号】P 2022022436
(22)【出願日】2022-02-16
【審査請求日】2023-09-26
(73)【特許権者】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤木 義明
(72)【発明者】
【氏名】長谷波 秀一
(72)【発明者】
【氏名】加納 奨一
【審査官】笹木 俊男
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-013040(JP,A)
【文献】特開2002-107056(JP,A)
【文献】特開2004-061034(JP,A)
【文献】特開2001-091153(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 1/00 ~ 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
隣接する第1貯蔵室および第2貯蔵室と、
前記第1貯蔵室および前記第2貯蔵室の間に配置される第1室間仕切と、
前記第1貯蔵室を開閉する
引き出し式扉と
、を備え、
前記第1貯蔵室は、前記第2貯蔵室に対し
て上方向に位置し、
前記第1貯蔵室より上方の第3貯蔵室と、
該第3貯蔵室を開閉する回転式扉と、
前記第1貯蔵室及び前記第3貯蔵室の間を仕切る第2室間仕切と、を備え、
前記第1室間仕切には、塗装が施されておらず、
前記第2室間仕切には、塗装が施されている
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項2】
請求項1に記載の冷蔵庫において、
前記
引き出し式扉の開閉を検知する扉センサは、前記第1貯蔵室内に配されている
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項3】
請求項2に記載の冷蔵庫において、
前記第1貯蔵室に配置される着脱自在の部材を備え、
前記扉センサは、前記部材に配置されている
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項4】
請求項3に記載の冷蔵庫において、
前記部材は、前記第1貯蔵室の扉の前後方向の移動を案内するレールであり、
前記扉センサは、前記レールの後端近傍に配置されている
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項5】
請求項1に記載の冷蔵庫において、
前記第2室間仕切の塗装の色は、前記第1室間仕切の色を色相環に当てはめた場合、ここから±15°以内に属する色である
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項6】
請求項1に記載の冷蔵庫において、
前記引き出し式扉の開閉を検知する扉センサを備え、
前記第1室間仕切には、前記扉センサが配されていない
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項7】
請求項1に記載の冷蔵庫において、
貯蔵室を形成する断熱箱体に配された真空断熱材を備え、
前記
引き出し式扉の開閉を検知する扉センサは、側方視または前面視で、前記真空断熱材の投影面上にある
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項8】
請求項1に記載の冷蔵庫において、
貯蔵室を形成する断熱箱体に配された真空断熱材を備え、
前記
引き出し式扉の開閉を検知する扉センサは、電流が供給される配線を有し、
前記配線は、前記扉センサから
前記断熱箱体の内箱と前記真空断熱材との間に出て、該間に配線されている
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項9】
請求項1に記載の冷蔵庫において、
貯蔵室を形成する断熱箱体に配された真空断熱材を備え、
前記
引き出し式扉の開閉を検知する扉センサは、電流が供給される配線を有し、
前記扉センサと前記配線は、側方視または前面視で、前記真空断熱材の投影面上にある
ことを特徴とする冷蔵庫
【請求項10】
請求項1
乃至9の何れか一項に記載の冷蔵庫において、
前記第1貯蔵室に横に隣接して
、引き出し式の扉で開閉される第4貯蔵室を備え、
前記第1貯蔵室と前記第4貯蔵室との間の第3室間仕切は、塗装が施されていない
ことを特徴とする冷蔵庫
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、冷蔵庫は、観音扉式の開閉ドアと、容器が一緒に引き出される引き出し式のドアとを備えている。
一般の冷蔵庫は、上部に冷蔵室を有し、中央上に横並びの製氷室・上段冷凍室、中央下に下段冷凍室、下部に野菜室を備える場合が多い。
冷蔵室は、観音扉式の開閉ドアが用いられている。
製氷室、上段冷凍室、下段冷凍室、および野菜室は、引き出し式のドアが用いられている。
【0003】
横並びの製氷室と、上段冷凍室との間の仕切りは、室間仕切という。同様に、横並びの製氷室・上段冷凍室と、下段に隣接する下段冷凍室との間に配される仕切りは、室間仕切という。
室間仕切には、引き出し式のドアが閉じたことを検知するドア開センサを埋め込まれている。このため、室間仕切には、ドア開センサを覆うカバーが配置されており、利用者の目につく構成となっている。そこで、室間仕切には、ドア開センサを覆うカバーと同系色の塗装が施されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許2792552号公報(段落0021~0027、
図2、
図3等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、従来の冷蔵庫は、塗装によって室間仕切とセンサカバーの色調を合わせている。しかし、環境に配慮し、室間仕切に塗装を使用しない場合、センサカバーが目立つ。
構造的に関連して、化粧キャップ(13)(センサカバー)を配すると異物侵入の虞があるとして、特許文献1では、
図3に示す内箱(3)の内部に磁気センサー(32)を取り付けている。しかし、特許文献1は、化粧キャップ(13)を配した金属製化粧板(10)に塗装を施さないことを想定したものではない。また、磁気センサー(32)が内箱(3)の内部に設けられることから、磁気センサー(32)のメンテナンス性が悪い。
また、特許文献1では、レール部(28)の後方に磁気センサー(32)を収容しているため、レール部(28)を後端まで伸ばせず、ドア開放時の引き出し量が小さくなってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明の冷蔵庫は、隣接する第1貯蔵室および第2貯蔵室と、前記第1貯蔵室および前記第2貯蔵室の間に配置される第1室間仕切と、前記第1貯蔵室を開閉する引き出し式扉と、を備え、前記第1貯蔵室は、前記第2貯蔵室に対して上方向に位置し、前記第1貯蔵室より上方の第3貯蔵室と、該第3貯蔵室を開閉する回転式扉と、前記第1貯蔵室及び前記第3貯蔵室の間を仕切る第2室間仕切と、を備え、前記第1室間仕切には、塗装が施されておらず、前記第2室間仕切には、塗装が施されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、環境に優しく、断熱性が向上する冷蔵庫を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明に係る第1実施形態の冷蔵庫の前面図。
【
図2】本発明に係る第1実施形態の冷蔵庫を斜め前方から見た斜視図。
【
図3】本発明に係る第1実施形態の冷蔵庫から製氷室扉、上段冷凍室扉、下段冷凍室扉を外した状態を斜め前方から見た斜視図。
【
図6】製氷室扉と上段冷凍室扉を手前に引いて開けた状態の
図1のII-II断面図。
【
図7A】製氷室扉のレールとドア開センサとの分解斜視図。
【
図7B】製氷室扉のレールにドア開センサが設置された状態の斜視図。
【
図8】第2実施形態のドア開センサと製氷室扉のレールの分解斜視図。
【
図9】第3実施形態の製氷室扉、上段冷凍室扉を手前に引き出した状態の
図1のII-II断面相当図。
【
図10】第3実施形態の下段冷凍室扉を手前に引き出した状態の
図1のIII-III断面相当図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
<<第1実施形態>>
図1に、本発明に係る第1実施形態の冷蔵庫1の前面図を示す。
【0010】
図2に、本発明に係る第1実施形態の冷蔵庫1を斜め前方から見た斜視図を示す。なお、
図2では、製氷室扉3、上段冷凍室扉4、下段冷凍室扉5が開いた状態を示している。
【0011】
図3に、本発明に係る第1実施形態の冷蔵庫1から製氷室扉3、上段冷凍室扉4、下段冷凍室扉5を外した状態を斜め前方から見た斜視図を示す。
図1に示す冷蔵庫1は、上から下に、冷蔵室2r、製氷室3r、上段冷凍室4r、下段冷凍室5r、および野菜室6rが画成されている。
【0012】
冷蔵室2rの手前正面には、冷蔵室左扉2a、冷蔵室右扉2bを備えている。
製氷室3r、上段冷凍室4r、下段冷凍室5r、および野菜室6rの手前正面には、それぞれ製氷室扉3、上段冷凍室扉4、下段冷凍室扉5、および野菜室扉6を備えている。
【0013】
冷蔵室左扉2aおよび冷蔵室右扉2bは、冷蔵庫本体1Hに対して観音開きになっている。冷蔵室左扉2aは、上ヒンジ7aと下ヒンジ8aにより、手前方向(
図2の紙面手前側)に回動可能になっている。同様に、冷蔵室右扉2bは、上ヒンジ7bと下ヒンジ8bにより、手前方向に回動可能になっている。
【0014】
図2に示すように、製氷室扉3、上段冷凍室扉4および下段冷凍室扉5、および野菜室扉6は、紙面手前方向に引き出し可能になっている。製氷室扉3、上段冷凍室扉4および下段冷凍室扉5、および野菜室扉6の各扉の後部には、それぞれ製氷室容器3u、上段冷凍室容器4uおよび下段冷凍室容器5u、および野菜室容器6u(
図4参照)が一体に設けられている。
【0015】
図3に示す野菜室6rは、野菜、果物、ペットボトル飲料等を貯蔵する貯蔵室である。
野菜室6rの背面側には、圧縮機(図示せず)等の冷凍サイクル機器を配置するための機械室(図示せず)が形成されている。そのため、野菜室6rの底壁は前部よりも、後部が高く形成されている。
【0016】
冷蔵庫1の庫外と庫内は、発泡断熱材(図示せず)が充填される断熱箱体の冷蔵庫本体1Hと扉(2a、2b、3、4、5、6)により隔てられている。発泡断熱材は、例えば発泡ポリウレタン等が用いられる。
【0017】
<冷蔵庫本体1H>
断熱箱体を構成する冷蔵庫本体1Hは、
図3に示す外箱1s、内箱1u、真空断熱材13a、13b(
図6参照)等で構成されている。外箱1sとは、冷蔵庫本体1Hを覆う鋼板等の金属板をいう。
外箱1sは薄い鉄板、例えば、肉厚0.5mm~0.4mmの鉄板で作られている。
【0018】
内箱1uは合成樹脂、例えばABS樹脂を真空成形して作られている。
冷蔵庫本体1Hは、発泡断熱材より熱伝導率が低い真空断熱材13(13a、13b)を複数断熱性能向上のために外箱1sの内面に貼り付けて実装している。真空断熱材13(13a、13b)は、積層したグラスウール等を外包材(薄肉のアルミニウムフィルムや金属蒸着層を有する積層フィルム)で包み、その後に外包材内を真空引きして形成されている。
【0019】
図3に示すように、製氷室3rと上段冷凍室4rとの間には、室間仕切9が設けられている。室間仕切9は塗装することなくメッキ鋼板が用いられている。室間仕切9は、耐腐食性のある金属、ステンレス、樹脂等が使用される。
室間仕切9には、製氷室扉3の裏側に取り付けられるドアパッキン(図示せず)および上段冷凍室扉4の裏側に取り付けられるドアパッキン(図示せず)が接触する。
また、横並びの製氷室3r・上段冷凍室4rと、これらの下段に隣接する下段冷凍室5rとの間には、室間仕切10が設けられている。換言すると、下段冷凍室5rの直上に製氷室3r・上段冷凍室4rが横並びで配置されており、下段冷凍室5rと直上の製氷室3r・上段冷凍室4rの間に、室間仕切10が設けられている。即ち、第1貯蔵室である製氷室3rと第2貯蔵室である下段冷凍室5rと間には、第1室間仕切である室間仕切10が配置されている。
室間仕切10は塗装することなくメッキ鋼板が用いられている。室間仕切10は、耐腐食性のある金属、ステンレス、樹脂等が使用される。
【0020】
図3に示す室間仕切10には、下段冷凍室扉5の裏側に取り付けられるドアパッキン(図示せず)が接触する。
室間仕切9、10が塗装されない(塗装レスとなる)ことで、環境にやさしい製造が可能になっている。
冷蔵室2rと製氷室3rおよび上段冷凍室4rとの間には塗装された室間仕切8(
図3、
図4参照)を備えている。室間仕切8は塗装されているので、利用者が室間仕切8に汁をこぼした際もふき取り易く、かつ錆に強い。
【0021】
室間仕切8の塗装の色は、室間仕切9、10の色が色相環のうちの一つの色の場合、該一つの色を中心に±15°の範囲内に属する色とされている。つまり、室間仕切8の塗装の色は、室間仕切9、10の色と同系色とされている。
【0022】
図4に、
図1のI-I断面図を示す。なお、
図4では、製氷室容器3uおよび下段冷凍室容器5uは省略して示している。
製氷室3r内には、製氷室扉3を前後方向に案内するレール3eが内箱1uに着脱可能に設けられている。製氷室扉3と一体に構成される製氷室容器3uには、レール3eの内部で回転するローラ(図示せず)が回転自在に設けられている。
下段冷凍室5r内には、下段冷凍室扉5を前後方向に案内するレール5eが内箱1uに着脱可能に設けられている。下段冷凍室扉5と一体に構成される下段冷凍室容器5uには、レール5eの内部で回転するローラ(図示せず)が回転自在に設けられている。
【0023】
図5に、
図1のII-II断面図を示す。
図6に、製氷室扉3と上段冷凍室扉4を手前に引いて開けた状態の
図1のII-II断面図を示す。
レール3eの後端部に、製氷室扉3の開閉を検出するドア開センサ11が実装されている。ドア開センサ11がレール3eの後端部に実装されるので、製氷室扉3が最後まで閉めたことを確実に確認できる。
【0024】
図4に示すように、下段冷凍室扉5のレール5eの後端部に、下段冷凍室扉5の開閉を検出するドア開センサ12が実装されている。ドア開センサ12がレール5eの後端部に実装されるので、下段冷凍室扉5が最後まで閉めたことを確実に確認できる。
【0025】
<ドア開センサ11、12>
図5、
図6に示すドア開センサ11は、例えばホール効果を利用したホールセンサが使用される。
製氷室容器3uには、ドア開センサ11に対向して磁石11gが設けられている。
図4に示す下段冷凍室扉5の開閉を検出するドア開センサ12に対向して、
図2に示す下段冷凍室5uには磁石(図示せず)が設けられている。
【0026】
冷蔵庫本体1Hには、ドア開センサ11およびその配線11h、ドア開センサ12およびその配線に対向して真空断熱材13aが配置されている。ドア開センサ11、12と配線11h等に対向して真空断熱材13aが配置されることで、ドア開センサ11、12と配線11h等の外気温度の影響が低減される。そのため、ドア開センサ11、12と配線11h等の露付きが抑制される。また、ドア開センサ11、12の誤動作が防止または抑制される。また、ドア開センサ11、12が利用者が目視しにくいところにあるので美感があり、メンテナンス性が維持される。
【0027】
図4に示す下段冷凍室5に配置されスイッチケース12cに納められるドア開センサ12は、製氷室3に配置されるドア開センサ11と同様に構成されるので、以下、ドア開センサ11について説明を行い、ドア開センサ12についての説明は省略する。
【0028】
図5、
図6に示すように、ドア開センサ11の後部から配線11hが後方に向けて引き出される。配線11hは、内箱1uの背板1u1に冷蔵庫1の上部または下部に設置される制御部に向けて固定されている。
配線11hがドア開センサ11の後部から引き出されるため、ドア開センサ11と真空断熱材13a間の距離が短くてもよい。つまり、ドア開センサ11と真空断熱材13a間の距離が短いことは、配線11hの所在に影響しない。
【0029】
<ドア開センサ11の構成>
図7Aに、製氷室扉3のレール3eとドア開センサ11との分解斜視図を示す。
図7Bに、製氷室扉3のレール3eにドア開センサ11が設置された状態の斜視図を示す。
図7Aに示すように、ドア開センサ11はスイッチ基板11kに実装されている。
スイッチ基板11kに実装されたドア開センサ11は、スイッチケース11c(
図7A参照)に納められている。ドア開センサ11が納められたスイッチケース11cは、
図7Bに示すように、製氷室扉3のレール3eに嵌合されている。
【0030】
上記構成によれば、従来、室間仕切10に設けていた製氷室扉3のドア開センサ11を、製氷室扉3のレール3eに設けたので、室間仕切10の断熱性を改善できる。
【0031】
また、従来のように、室間仕切10にドア開センサを設けた場合、製氷室扉3を完全に閉めた場合、製氷室扉3が最後に扉下り状態となるので、センシング精度に難があったが、製氷室扉3のレール3eにドア開センサ11を設けたので、
図5、
図6に示すように、製氷室扉3に設けた磁石11gが必ず製氷室扉3のレール3eに沿って移動するので、センシング精度が良好である。
また、
図4、
図5に示すように、ドア開センサ11および配線11hが、側方視で、冷蔵庫本体1Hに配置される真空断熱材13aの投影面上にあるので、ドア開センサ11および配線11hの露付きが防止される。そのため、ドア開センサ11の故障、配線11hの破損等が抑制できる。
【0032】
また、ドア開センサ11を製氷室扉3のレール3eに実装するため、レール3eを製氷室3の後端まで延ばせる。
前記したように、
図4に示す下段冷凍室扉5の開閉を検出するドア開センサ12廻りの構成も、上述の製氷室扉3のドア開センサ11廻りの構成と同様に構成されている。そのため、上述のドア開センサ11廻りの構成と同様の作用効果を奏する。
また、上段冷凍室4のドア開センサ、野菜室扉6のドア開センサも同様にレールに構成されている。そのため、上述のドア開センサ11廻りの構成と同様の作用効果を奏する。
【0033】
<<第2実施形態>>
図8に、第2実施形態のドア開センサ21と製氷室扉3のレール23eの分解斜視図を示す。
第2実施形態では、製氷室扉3のドア開センサ21をレール23eの後側に配置した構成である。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
製氷室扉3を案内するレール23eは、冷蔵庫本体1Hの内箱1uに脱着可能に構成されている。
【0034】
ドア開センサ21はスイッチ基板21kに実装されている。ドア開センサ21が実装されたスイッチ基板21kはスイッチケース21cに納められている。スイッチケース21cに納められドア開センサ21は、製氷室扉3の製氷室容器3u(
図5参照)側を向いて固定されている。ドア開センサ21と配線21hは、真空断熱材13aの投影面上に配置されている。ドア開センサ21の配線21hは後方に向けて延びている。ドア開センサ21の配線21hも、真空断熱材13aの投影面上に固定されている。
製氷室容器3uには、スイッチケース21c内のドア開センサ21に対向して磁石(図示せず)が設けられている。
【0035】
第2実施形態によれば、ドア開センサ21が室間仕切10に設けられないので、室間仕切10の断熱性が向上する。ドア開センサ21がレール23eの後側でセンシングするので、製氷室容器3uが確実にドア開センサ21を通過し、センシング精度が高い。
ドア開センサ21および配線21hが、真空断熱材13aの投影面上に固定されるの露付きが抑制され、誤動作を抑制できる。
【0036】
<<第3実施形態>>
図9に、第3実施形態の製氷室扉3、上段冷凍室扉4を手前に引き出した状態の
図1のII-II断面相当図を示す。
第3実施形態では、製氷室扉3の開閉を検出するドア開センサ31を、製氷室扉3のレール3e近傍ではなく、製氷室容器3uに後方側に対向する内箱1uに配置する構成としている。
【0037】
ドア開センサ31の配線31hは側方に引き出されている。
ドア開センサ31および配線31hは、前方視で冷蔵庫本体1Hに配置される真空断熱材13bの投影面上に配置されている。
製氷室扉3の製氷室容器3uの後部には、ドア開センサ31に対向する位置に、磁石31gが設けられている。
【0038】
図10に、第3実施形態の下段冷凍室扉5を手前に引き出した状態の
図1のIII-III断面相当図を示す。
下段冷凍室扉5の開閉を検出するドア開センサ41を、下段冷凍室扉5のレール近傍ではなく、下段冷凍室容器5uに後方側に対向する内箱1uに配置する構成としている。
ドア開センサ41の配線41hは側方に引き出されて、内箱1uに固定されている。
ドア開センサ41および配線41hは、前方視で、冷蔵庫本体1Hに配置される真空断熱材13bの投影面上に配置されている。
【0039】
下段冷凍室扉5の下段冷凍室容器5uの後部には、ドア開センサ41に対向する位置に、磁石41gが設けられている。
上記構成によれば、従来、室間仕切に設けていた製氷室扉3、下段冷凍室扉5のドア開センサを、製氷室容器3uの後端、下段冷凍室容器5uの後端にそれぞれ対向する内箱1uに設けたので、室間仕切10の断熱性が改善する。また、室間仕切10を塗装しないので、環境にやさしい。
【0040】
また、従来のように、室間仕切10にドア開センサを設けた場合、製氷室扉3を完全に閉めた場合、製氷室扉3が最後に扉下り状態となるので、センシング精度に難があったが、製氷室容器3u、下段冷凍室容器5uにそれぞれ対向する内箱1uに設けたので、製氷室容器3uに設けた磁石31gおよび下段冷凍室容器5uに設けた磁石41gが、必ずドア開センサ31、41に対向する位置に移動するので、センシング精度が良好である。
【0041】
また、ドア開センサ31および配線31hおよびドア開センサ41および配線41hが、前方視で、冷蔵庫本体1Hに配置される真空断熱材13bの投影面上にあるので、ドア開センサ31および配線31hおよびドア開センサ41および配線41hの露付きが防止される。そのため、ドア開センサ31、41の故障、配線31h、41hの破損等が抑制できる。
【0042】
また、ドア開センサ31、41を内箱1uに実装するため、製氷室扉3のレール3e、下段冷凍室扉5のレール5eを、それぞれ製氷室3rの後端、下段冷凍室5rの後端まで延ばすことができる。
なお、上段冷凍室扉4、野菜室扉6の開閉を検知する各ドア開センサを、
図9、
図10と同様に、上段冷凍室容器4u、野菜室容器6uの後方に設け、各ドア開センサに対向する上段冷凍室容器4uの後端部、野菜室容器6uの後端部に磁石を設ける構成としてもよい。
【0043】
<<その他の実施形態>>
1.本発明は、前記した実施形態、変形例の構成に限られることなく、添付の特許請求の範囲内で様々な変形形態、具体的形態が可能である。
【符号の説明】
【0044】
1 冷蔵庫
1H 冷蔵庫本体(断熱箱体)
1u 内箱
1s 外箱
2a 冷蔵室左扉(回転式扉)
2b 冷蔵室右扉(回転式扉)
2r 冷蔵室(第3貯蔵室、貯蔵室)
3 製氷室扉(扉)
3e レール(部材)
3r 製氷室(第1貯蔵室、貯蔵室)
4r 上段冷凍室(第4貯蔵室)
5r 下段冷凍室(第2貯蔵室、貯蔵室)
8 室間仕切(第2室間仕切)
9 室間仕切(第3室間仕切)
10 室間仕切(第1室間仕切)
11 ドア開センサ(扉センサ)
11h、21h、31h、41h 配線
13a、13b 真空断熱材