(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-01
(45)【発行日】2024-10-09
(54)【発明の名称】スタンド、及びスタンドとはんだ付け装置によるはんだ付けシステム
(51)【国際特許分類】
B23K 3/02 20060101AFI20241002BHJP
【FI】
B23K3/02 K
B23K3/02 V
(21)【出願番号】P 2023526142
(86)(22)【出願日】2021-11-08
(86)【国際出願番号】 EP2021080858
(87)【国際公開番号】W WO2022106227
(87)【国際公開日】2022-05-27
【審査請求日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】102020130467.6
(32)【優先日】2020-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】508075948
【氏名又は名称】エルサ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゴールドハマー、ヤニク
(72)【発明者】
【氏名】ミュラー、エルマー
【審査官】杉田 隼一
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第211840504(CN,U)
【文献】独国実用新案第202006009775(DE,U1)
【文献】特開2010-105032(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
はんだ付けシステムのためのスタンド(80)であって、前記スタンド
(80)に加えて、前記はんだ付けシステムが、電気式のはんだ付け装置(10)、特に、はんだごてと、ハンドル(12)と、前記ハンドル(12)に設けられた加熱要素(18)と、前記ハンドル(12)に取り外し可能に固定することが可能であり保持要素(26)を有するはんだ付けチップアセンブリ(14)と、を有し、前記はんだ付けチップアセンブリ(14)は差込み式の固定により前記ハンドル(12)に固定され、前記ハンドル(12)を前記保持要素(26)に対して回転させることにより前記ハンドル(12)を固定位置から取外し位置に移動させて前記はんだ付けチップアセンブリ(14)の遠位方向に前記取外し位置から取り外すことができ、前記ハンドル(12)に配置された前記はんだ付けチップアセンブリ(14)が挿入軸
(94)に沿って交換可能ホルダ(82、84、86、88)に挿入されることができるように、前記スタンド(80)が、前記挿入軸(94)の周りに形成され少なくとも部分的に前記保持要素(26)を補完するよう設計された少なくとも1つの前記交換可能ホルダ(82、84、86、88)を有し、前記はんだ付けチップアセンブリ(14)が前記交換可能ホルダ(82、84、86、88)に挿入されたときに、前記ハンドル(12)が前記固定位置から前記取外し位置に回転されたとき、前記保持要素(26)が前記交換可能ホルダ(82、84、86、88)で回転的に固定されるように、前記交換可能ホルダ(82、84、86、88)は、前記保持要素(26)と相互作用する回転防止要素(100)を有することを特徴とする前記はんだ付けシステムのスタンド(80)。
【請求項2】
前記回転防止要素(100)は、前記保持要素(26)に設けられ回転防止のための対向構造と相互作用する突起および/または凹み構造を有することを特徴とする請求項1に記載のスタンド(80)。
【請求項3】
前記対向構造が平行ローレットとして設計され、前記構造が前記平行ローレットと平行に延びる少なくとも1つのリブとして設計されることを特徴とする請求項2に記載のスタンド(80)。
【請求項4】
保持要素(102)が前記交換可能ホルダ(82、84、86、88)の中または上に設けられ、前記交換可能ホルダ(82、84、86、88)は、前記はんだ付けチップアセンブリ(14)が挿入軸
(94)に沿った挿入位置で前記交換可能ホルダ(82、84、86、88)に挿入できるように設計され、前記交換可能ホルダ(82、84、86、88)に存在する前記はんだ付けチップアセンブリ(14)が、前記保持要素(26)が前記保持要素(102)の下に係合する引き抜き位置に前記挿入位置から枢動可能であり、前記ハンドル(12)の近位取外し中に前記はんだ付けチップアセンブリ(14)が前記加熱要素(18)から引き抜かれ、前記交換可能ホルダ(82、84、86、88)に留まることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のスタンド(80)。
【請求項5】
前記少なくとも1つの交換可能ホルダ(82、84、86、88)は漏斗形状であり
、前記漏斗形
状が前記挿入位置
及び前記引き抜き位置を
画定することを特徴とする請求項
4に記載のスタンド(80)。
【請求項6】
前記交換可能ホルダ(82、84、86、88)は、挿入開口(96)を有し、前記保持要素(102)は、前記挿入開口(96)の領
域に設けられていることを特徴とする請求項
5に記載のスタンド(80)。
【請求項7】
前記挿入開口(96)は、細長い円形または長円形であり、前記交換可能ホルダ(82、84、86、88)に存在する前記はんだ付けチップアセンブリ(14)が、前記挿入位置から前記引き抜き位置へ回動されうることを特徴とする請求項6に記載のスタンド(80)。
【請求項8】
軸方向に前記保持要素(26)を接触させるための挿入ストップ部(106)が、前記交換可能ホルダ(82、84、86、88
)に設けられていることを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載のスタンド(80)。
【請求項9】
少なくとも1つの交換可能ホルダ(82、86)が、前記はんだ付けチップアセンブリ(14)を横方向に挿入するための横開口(108)を有することを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載のスタンド(80)。
【請求項10】
前記スタンド(80)は、前記はんだ付け装置(10)のためのはんだ付け装置レセプタクル(90)を有する中央領域を有し、前記はんだ付け装置レセプタクル(90)に横方向に隣接して、いくつかの前記交換可能ホルダ(82、84、86、88)を有することを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載のスタンド(80)。
【請求項11】
前記スタンド(80)は、複数の部品で形成され、少なくとも1つの受入れ区画(92)と、交換可能ホルダと、保管場(93)と、はんだ付け装置レセプタクル(90)と、を有することを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載のスタンド(80)。
【請求項12】
前記はんだ付けチップアセンブリ(14)に設けられたコード(64)を読み取る読取装置を、前記スタンド(80)またはその上に設けたことを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載のスタンド(80)。
【請求項13】
はんだ付け装置(10)、特に、はんだごてと、電気エネルギーを前記はんだ付け装置に供給する電気ステーションと、請求項1~12のいずれか一項に記載のスタンド(80)と、を有するはんだ付けシステムであって、前記はんだ付け装置(10)は、加熱要素(18)を有するハンドル(12)と、前記ハンドル(12)に取外し可能に固定することができ保持要素(26)を有するはんだ付けチップアセンブリ(14)と、を有し、前記はんだ付けチップアセンブリ(14)は、差込み式の固定により前記ハンドル(12)に固定され、前記ハンドル(12)を前記保持要素(26)に対して回転させることにより前記ハンドル(12)を固定位置から取外し位置に移動させて前記はんだ付けチップアセンブリ(14)の近位方向に取外し位置から取り外すことができる、はんだ付けシステム。
【請求項14】
前記はんだ付けチップアセンブリ(14)を識別するための読み取り可能なコード(64)が前記保持要素(26)に設けられ、前記コード
(64)を読み取り可能な読み取り装置が前記スタンド(80)または前記電気ステーションに設けられたことを特徴とする請求項13に記載のはんだ付けシステム。
【請求項15】
前記保持要素(26)は、近位側に、凹部(32)と、遠位側に、凹部(32)の間に、接触部を提供する後係合部(34)と、を有し、前記ハンドル(12)が、前記加熱要素(18)と近位側のハンド部(16)の間に、接触部(36)に接するための対向部(28)を有することを特徴とする請求項13または14に記載のはんだ付けシステム。
【請求項16】
前記はんだ付けチップアセンブリ(14)は、長軸の周りに延在するスリーブ(22)と、前記スリーブ(22)の遠位端に設けられた前記はんだ付けチップ(24)と、前記スリーブ(22)を少なくとも部分的に環状に取り囲む前記保持要素(26)と、を備え、前記保持要素(26)と前記スリーブ(22)との間に設けられ、ばね要素が前記保持要素(26)を遠位方向に押し込むばねであるばね要素(38)が設けられていることを特徴とする請求項13~15のいずれか一項に記載のはんだ付けシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、はんだ付けシステムのためのスタンド、および電気式のはんだ付け装置、特にはんだごてを有するはんだ付けシステムに関し、スタンドを有する。この場合、はんだ付け装置は、加熱要素を有するハンドルと、ハンドルに取り外し可能に固定することができるはんだ付けチップアセンブリとを有し、保持要素を有することが提供され、はんだ付けチップアセンブリは、ハンドルを保持要素に対して回転させることによってハンドルを固定位置から取り外し位置に入れることができ、はんだ付けチップアセンブリの近位方向において取り外し位置から取り外すことができるように、差込み式の固定によってハンドルに固定される。
【背景技術】
【0002】
このようなはんだ付け装置は、例えば、本出願人の高性能はんだごてi-TOOL HIGH POWER(第240CDJ)である。はんだ付け装置を受け入れるために、はんだ付け装置を載置させることができるスタンドを設けることが知られている。
【0003】
はんだ付け装置は、特に、ハンドルに保持され、人間によってガイドされることが可能である。加熱要素を設けることにより、はんだ付けチップを加熱してはんだを溶融させる。はんだ付け作業に応じて、幾何学的形状の異なるはんだ付け用チップを用意する。したがって、はんだ付けチップは、ハンドルに取り外し可能に配置される。特に、ねじ接続部、差込み接続部、およびラッチシステムが知られている。
【0004】
さらに電気式のはんだ付け装置は、WO 2017/194261A1、DE 20 2012 008 255 U1、またはDE 10 2018 102 792 B3から知られている。電気式のはんだ付け装置はDE 20 2008 005 867 U1及びUS 5 048 742 Aからも知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、はんだ付けチップアセンブリが簡単な方法で交換可能なスタンドおよび関連のはんだ付けシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、請求項1の特徴を有するスタンドによって達成される。その結果、スタンドが、挿入軸の周りに形成された少なくとも1つの交換可能ホルダを有し、このホルダは、ハンドルに配置されたはんだ付けチップアセンブリを交換可能ホルダに挿入し、挿入軸に沿って交換可能ホルダから移動させることができるような方法で、少なくとも部分的に保持要素と相補的になるように設計されており、また、交換可能ホルダは、はんだ付けチップアセンブリが交換可能ホルダに挿入されたとき、ハンドルが固定位置から取り外し位置に回転されたとき、保持要素が交換可能ホルダに回転的に固定された方法で配置されるように、保持要素と相互作用する回転防止要素を有することが提供される。
【0007】
その結果、スタンドは、少なくとも1つのはんだ付けチップアセンブリ、および好ましくはいくつかの、特に、異なる設計の、はんだ付けチップアセンブリの恒久的な載置のために提供される。好ましくは、スタンドは、はんだ付け装置を載置させるためのはんだ付け装置レセプタクルも有する。したがって、スタンドの設計は、ハンドルに位置する高温のはんだ付けチップアセンブリが交換可能ホルダに挿入され、そこで差込み式の接続部を解放できるようになっている。差込み式の接続部の解除は、この場合、オペレータの指がはんだ付けチップアセンブリ、特にはんだ付けチップアセンブリの保持要素に接触しなくても行われる。したがって、全体的に、オペレータは、火傷から保護される。オペレータはまた、はんだ付けチップを交換するためのツールを必要としない。
【0008】
この場合、スタンドは、はんだ付け装置に電気エネルギーを供給する電気ステーションに加えて、別個のユニットとして存在することができる。しかし、このような電気ステーションによってスタンドを形成したり、そこに一体化したりすることも考えられる。
【0009】
回転防止ロックを提供するために、回転防止要素が、保持要素に設けられた対向構造と相互作用する突起および/または凹み構造を有する場合に有利である。
【0010】
この文脈では、保持要素は、その表面に平行ローレットを有することができ、回転防止要素は、次に、平行ローレットと平行に延びる少なくとも1つのリブとして設計される。回転防止要素は、好ましくは、平行ローレットと、特に、平行ローレットによって形成されたローレット付きウェブと相互作用するいくつかのこのようなリブを備える。円錐状設計により、はんだ付けチップアセンブリが交換可能ホルダに挿入されるとき、保持要素、ひいては交換可能ホルダのはんだ付けチップアセンブリの回転的に固定された配置を達成するために、交換可能ホルダ側のリブが平行ローレットに係合することが確実にされる。
【0011】
交換可能ホルダは、漏斗状で円錐状に先細りすることが好ましく、すなわち、遠位方向に狭くなる。遠位手段は、操作者とは反対を向いており、近位手段は、操作者に向いている。好ましくは、保持要素は、交換可能ホルダが最終的に保持要素と相補的になるように設計された円錐面を有するように、相応に円錐状に設計することもできる。それにより、交換可能ホルダへの保持要素の確実な挿入を行うことができる。交換可能ホルダは、回転防止要素を有するので、はんだ付けチップアセンブリをハンドルから離すために、ハンドルは、交換可能ホルダで回転的に固定されているはんだ付けチップアセンブリに対して、その長軸を中心にして固定位置から取り外し位置に回転させることができる。
【0012】
はんだ付け装置の使用後、はんだ付けチップアセンブリが加熱要素に付着し得ることが分かっている。はんだ付けチップアセンブリも取り外されることを防止するために、ハンドルが近位方向で取り外されると、交換可能ホルダ又はその上に保持要素が設けられることが有利であり、次に、はんだ付けチップアセンブリを挿入軸に沿った挿入位置で交換可能ホルダに挿入することができ、交換可能ホルダに存在するはんだ付けチップアセンブリを、挿入位置から保持要素が保持要素に係合する引き戻し位置に旋回させることができるように、交換可能ホルダが交換可能ホルダに挿入されるように設計される。以下の係合の結果として、はんだ付けチップアセンブリは、ハンドルの近位取り外し中に加熱要素から引き出され、交換可能ホルダに留まる。
【0013】
交換可能ホルダが、その近位側に挿入開口を有し、その遠位側に底開口を有する場合に、さらに有利である。この場合、少なくとも1つの交換可能ホルダが、一方では挿入位置を、他方では引き抜き位置を指定するような漏斗形状であるならば、有利である。挿入開口は、特に、細長いまたは長円形であってもよく、その結果、交換可能ホルダに存在するはんだ付けチップアセンブリは、挿入位置から引き抜き位置へ旋回され得る。対照的に、底開口は円形であってもよい。
【0014】
保持要素は、はんだ付けチップアセンブリが取り外し位置に旋回されたとき、保持要素の背後で係合するように、挿入開口またはその領域に設けることができる。後方係合は、取外し及び引き出し位置にあるハンドルが近位方向に引き出されたときに、保持要素が交換式ホルダ内にしっかりと保持されるようなものである。保持要素は、特に、径方向において、挿入軸に向かって突出するように形成された突起として設計することができる。
【0015】
さらに、軸方向に保持要素を接触させるための挿入ストップ部が交換可能ホルダに、またはその上に設けられているならば有利である。結果的に、保持要素が交換可能ホルダに遠位方向に挿入される場合、挿入ストップ部を設けることによって、交換可能ホルダへの保持要素の規定された挿入深さを予め決めることができる。このことは、保持要素が交換可能ホルダでクランプできないことを達成することを可能にし、これは、通常、2つの円錐状部品が深さストップ部なしで互いに挿入されるときに起こる。この場合、挿入ストップ部が底開口の領域または中に設けられていると有利である。この場合、挿入ストップ部は、径方向において、挿入軸に向かって突出するように形成される突起として設計することができる。
【0016】
少なくとも1つの交換可能ホルダが、はんだ付けチップアセンブリを横方向に挿入するための横開口を有する場合には、さらに有利である。設計は、好ましくは、その自由端が底開口よりも大きい直径を有するはんだ付けチップを、交換可能ホルダに横方向に挿入することができるようなものである。
【0017】
このスタンドは、はんだ付け装置用のはんだ付け装置用レセプタクルを有する中央領域を有することができ、はんだ付け装置用レセプタクルに横方向に隣接するいくつかの交換可能ホルダを有することができる。これにより、良好で明確なアセンブリが得られる。さらに、付属部品用の収納区画のような、追加の機能的な部分を、スタンドによって設けることができる。
【0018】
この場合、スタンドが1つ、2つ、または複数の部品で設計され、特に付属部品、交換可能ホルダ、特にはんだ付けチップ用の保管場、およびはんだ付け装置レセプタクル用の少なくとも1つの受入れ区画を有し、少なくとも1つの受入れ区画および/または保管場がオペレータに面して配置されるようにすれば有利である。このようにして、例えば、スポンジとウールのような2つの異なる洗浄剤を、ユーザのためにアクセス可能に同時に使用することができる。
【0019】
さらに、はんだ付けチップアセンブリに設けられたコードを読み取るための読み取り装置をスタンド内またはスタンド上に設けることも考えられる。コードコードは、はんだ付けチップアセンブリを識別するための光学的に読み取り可能なコードとして、特に保持要素に設けることができる。
【0020】
コードは、特に、バーコードまたはQRコードの形式の2次元コードである。このコードは、RFIDコードとしても設計できる。コードは、例えば、保持要素の径方向に凹んだ表面に設けることができ、例えばパッド印刷によってプリントすることができる。特に、保持要素が樹脂で作られている場合には、より高い温度であっても樹脂が色を変えないので、二次元コードが特に有利である。パッド印刷は、特に、使用される樹脂に対するコントラストを最適化するために、白色を用いて行うことができ、この樹脂は、好ましくは黒色又は濃い灰色である。
【0021】
このようなコードの提供は、どのはんだ付けチップが使用されているかが明らかであるという利点を有する。例えば、読み取り装置をスタンドに設けることが考えられ、この場合、はんだ付けチップを載置させることができる。はんだ付けチップを受け取った後、どのはんだ付けチップを使用するかを記録することができるように、読み取り装置を通過するように導くことができる。さらに、適切なはんだ付けチップを選択した後、選択したはんだ付けチップが実際に所望のはんだ付けチップであるかどうかを確認することができることも考えられる。しかしながら、読取り装置は、別個のユニットとして、又ははんだ付け装置に電気エネルギーを供給する電気ステーションに設けることもできる。
【0022】
径方向の凹部の表面のコードの凹んだ配置によって、コードは摩耗及び更なる環境の影響に対して恒久的に保護される。全体として、コードの恒久的な可読性がそれによって保証される。はんだ付けチップアセンブリの各タイプには個別のコードが割り当てられ、はんだ付けチップアセンブリの識別は一義的ではない。読取装置によって検出された情報は、ソフトウェアによってさらに処理することができる。読み取ったデータは、読み取り可能な形式で、ユーザに対して構造化して表示することができる。また、データベースソフトやMES(製造実行システム)などで機械加工されるデータも、特にプロセス監視のために考えられる。このように、特定のはんだ付け作業に特定のはんだ付けチップを割り当てることができ、これは一方ではユーザの注意を喚起し、他方でもチェックすることができる。
【0023】
また、上記目的は、本発明に係るはんだ付け装置と、前記はんだ付け装置に電気エネルギーを供給する電気ステーションと、スタンドとを有するはんだ付けシステムによって達成される。
【0024】
はんだ付けチップアセンブリにハンドルを配置するためには、保持要素が、その近位端側に凹部を有し、それらの遠位端側に後係合部が接触部を提供し、ハンドルが加熱要素と近位端側のハンド部との間にある場合には、接触部に接触するための対向部を有するならば、好都合である。次いで、対向部は、凹部に挿入され、ハンドルを保持要素に対して回転させることによって差し込み式で固定され得る。
【0025】
さらに、はんだ付けチップアセンブリが、長軸のまわりに延在するスリーブと、スリーブの遠位端に設けられたはんだ付けチップと、保持要素とを備え、保持要素とスリーブとの間にばね要素が設けられ、保持要素を遠位方向に押し込むことができれば有利である。
【0026】
本発明のさらなる詳細および有利な実施形態は、本発明の実施形態がより詳細に説明および説明されることに基づいて、以下の説明において見出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】
図1は、ハンドル及びその上に取り付けられたはんだ付けチップアセンブリを有するはんだ付け装置を示す。
【
図2】
図2は、
図1によるはんだ付け用チップアセンブリをハンドルから解放したものである。
【
図4】
図4は、
図2によるはんだ付け用チップアセンブリを背面から斜めに見た図である。
【
図5】
図5は、
図4によるはんだ付けチップアセンブリを通る断面を示す。
【
図6】
図6は、はんだ付けチップアセンブリの保持要素を背面から斜めに見た図である。
【
図7】
図7は、はんだ付けチップアセンブリの保持要素を正面から斜めに見た図である。
【
図8】
図8は、ハンドルに配置されたはんだ付けチップアセンブリを通る断面を示す。
【
図9】
図9は、はんだ付けチップアセンブリ用の載置スタンドを示す。
【
図10】
図10は、はんだ付けチップアセンブリを備えた
図9による載置スタンドを通る断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、はんだごての形態のはんだ付け装置10を示しており、それはハンドル12およびはんだ付けチップアセンブリ14を含む。その近位端において、ハンドル12は、ユーザが握ることができるハンド部16を備える。
図2から明らかなように、ハンドル12は、その遠位端において、自由端19を有する棒状の加熱要素18をさらに備え、交換可能なはんだ付けチップアセンブリ14は、最終的に加熱要素18を用いて加熱される。
図1から明らかなように、接続ケーブル20は、はんだ付け装置10が電流を供給することができるケーブルによって、ハンド部16の加熱要素18とは反対側に設けられている。
【0029】
図2、
図4、
図5、
図6、
図7、および
図8から明らかなように、はんだ付けチップアセンブリ14は、スリーブ22を有し、このスリーブの遠位端にはんだ付けチップ24が固定されている。スリーブ22は、窓状凹部21を有することができる。図に示す実施形態では、はんだ付けチップ24は、スリーブ22とは別個に形成された部品として設計されているが、はんだ付けチップ24が一体に形成されることも、及び/又はスリーブ22と一体に形成されることも考えられる。
【0030】
はんだ付けチップアセンブリ14は、保持要素26をさらに提供し、この保持要素は、長軸23の周囲に配置され、スリーブ22を少なくとも部分的にリング状に取り囲み、はんだ付けチップ24に向かって円錐状にテーパが付けられるように設計されている。その表面には、保持要素26が、ローレット付きリブ27によって形成された平行ローレットを有する。保持要素26は、はんだ付けチップアセンブリ14をハンドル12に配置したり、そこから解放したりする働きをする。はんだ付けチップ24及びスリーブ22は金属材料で作られているが、保持要素26は好適な樹脂で作られていることが好ましい。
【0031】
図3による拡大された詳細図から明らかなように、ハンドル12は、加熱要素18とハンド部16との間の領域にリブ状の対向部28を有する。合計で、4つの対向部28が設けられ、これらは互いに対向して配置される。個々の対向部28は、その近位端側にラッチングラグ30を有し、これらラグは軸方向に延在する。
【0032】
遠位方向に偏向したはんだ付けチップ24を有するはんだ付けチップアセンブリ14を示す
図4及び
図5から明らかなように、保持要素26は、その近位側に4つの凹部32を有し、この凹部に対向部28を軸方向に挿入することができる。それぞれの場合2つの凹部32の間には径方向に内側に突出する後係合部34が設けられている。それらの遠位側では、後係合部34は、対向部28またはそのラッチングラグ30を受け入れる働きをする接触部36を有する。接触部36は、ラッチングラグ30と相補的になるように設計されており、これにより、これらは、規定され確実な方法で接触部36に静止することができる。
【0033】
図5に係る断面から、はんだ付けチップアセンブリ14は、はんだ付けチップ24、スリーブ22、及び保持要素26に加えて、ばね要素38も有することが明らかである。ばね要素38は、保持要素26をハンド部16から遠位方向に押し離すように、スリーブ22と保持要素26との間に配置される。ばね要素38は、コイルばねとして設計されており、スリーブ22を囲んでいる。スリーブ22の近位端では、スリーブは、径方向に突出する開口部60とフランジ部40とを有し、これらに抗してばね要素38が作用する。フランジ部40の反対側に、保持要素26は、フランジ部40に対向し、スリーブ22を囲む近位内側面42を有し、それに対してばね要素38も作用する。ばね要素38は、既に説明したように、スリーブ22の保持要素26を遠位方向に押すように配置され、プレテンションされる。
【0034】
特にワンピースに形成され、特に樹脂から形成された保持要素26をスリーブ22上に捕捉的に配置するために、スリーブは、スリーブ22がはんだ付けチップ24と共に保持要素26から近位方向に引き出されることを防止するストップ手段44を有する。特に
図4及び
図5から明らかなように、2つの互いに反対のストップ手段44が設けられており、これらはスリーブ22を径方向に越えて突出している。ストップ手段44は、スリーブと一体に形成され、展開されたタングとして実現される。この目的のために、それぞれのタングの足には屈曲点46が設けられており、この屈曲点に沿って、ストップ手段44は径方向に外側に屈曲されている。ストップ手段44の自由端48は、保持要素26に面する。
【0035】
図6および
図7は、はんだ付けチップアセンブリ14を示し、ここで、この場合、ばね力によって、ストップ手段44の自由端48が保持要素26の遠位側の端面50に載るようになる。保持要素26の端面50は、径方向内方に突出する肩部52を提供し、その自由端54は、スリーブを軸方向にガイドする役割を果たす。ストップ手段44の自由端48は、肩部52の遠位側に載る。端面50または肩部52は、それによってストップ限界を形成する。
図7からも明らかなように、スリーブ22は、ビード56の形成で軸方向に延在するガイド輪郭を有し、これは特に
図5及び
図7において見ることができる。ビード56と相補的に、径方向に延びる凹部58が肩部52の自由端54に設けられている。
【0036】
これは、保持要素26がスリーブ22に対してねじれず、したがって、はんだ付けチップ24の回転が防止されるという利点を有する。これは、はんだ付け作業の場合、はんだ付けチップをある角度に保持しなければならない場合に特に重要である。更なる利点は、ストップ手段44の自由端48が肩部52に確実に支持されることである。
【0037】
特に
図5及び
図6から明らかなように、はんだ付けチップアセンブリ14の非実装中立状態では、フランジ部40は、保持要素26の近位側61と同じ平面で開口部60と一緒に置かれる。これは、加熱要素18の自由端が挿入されると、保持要素26が大きく保護されるという利点を有する。開口部60は、フランジ部40と共に保持要素26を近位端方向に越えて突出することも考えられる。
【0038】
図8は、ハンドル12に取り付けられたはんだ付けチップアセンブリ14を示している。はんだ付けチップアセンブリ14をハンドルに固定するために、後係合部34は、ばね要素38のばね力に基づいて、ラッチングラグ30を有する対向部28に対して、遠位方向に作用される。
【0039】
はんだ付けチップアセンブリは、以下のようにハンドル12に取り付けられる。
【0040】
まず、加熱要素18の自由端19をスリーブ22の開口部60に挿入する。加熱要素18は、スリーブ22に挿入され、次いで、加熱要素18の自由端19が、はんだ付けチップ24に設けられたストップ部62に対して作用するまで、はんだ付けチップ24に挿入される。
図5及び
図8から明らかなように、はんだ付けチップ24は、止まり穴の方法で形成され、そのベースにストップ部62を有する。加熱要素18の自由端19がストップ部62に対して作用した後、加熱要素18が遠位方向に更に移動されると、はんだ付けチップ24は、ばね要素38の力に抗して、遠位方向に押される。その結果、保持要素26は、はんだ付けチップ24に対して、または加熱要素18に対して、長軸23に沿って、ばね効果に抗して移動する。同時に、対向部28は保持要素26の凹部32に入る。その後、保持要素26は、長軸23を中心に加熱要素18に対してねじられ、対向部28またはそのラッチングラグ30が後係合部34に対して静止するようになる。取り付け位置では、次に、ばね要素38のばね力により、ラッチングラグ30が接触部36に押し付けられる。その結果、ばね要素38は、一方では、加熱要素の自由端19がはんだ付けチップ24のストップ部62に押し付けられ、機能的に信頼性のある熱伝導が行われ、また必要に応じて温度測定が行われ、他方では、ラッチングラグ30を有する対向部28が保持要素26の接触部36にしっかりと置かれるという効果を有する。
【0041】
図1、
図2、
図4、
図6及び
図7から明らかなように、保持要素26に二次元コードの形態のコード64が設けられている。コード64は、読み取り装置を使用して読み取り可能であり、それぞれの場合に使用されるはんだ付けチップ24またははんだ付けチップアセンブリ14を識別できるようになっている。保持要素26は、その径方向周縁に、径方向に凹んだ表面66を有し、その上にコード64が設けられている。その結果、コード64は、特に損傷または摩耗に対して確実に保護される。コードは、特に、パッド印刷を用いて印字されたバーコードまたはQRコードであり得る。また、RFIDチップやタグをコードとして提供することも考えられる。
【0042】
図9および
図10は、はんだ付け装置10を載置し、種々のはんだ付けチップアセンブリ14を載置するためのスタンド80を示す。スタンド80は、平面、特にテーブルに配置されるように設計される。図示のスタンド80は、その上側に、合計4つの漏斗形状の交換可能ホルダ82、84、86、および88を有し、交換可能ホルダ82には、はんだ付けチップアセンブリ14が設けられている。さらに、はんだ付け装置10を配置することができるはんだ付け装置レセプタクル90が中央領域89に設けられる。交換可能ホルダ82、84、86、88は、はんだ付け装置レセプタクル90に横方向に隣接するように設けられている。スタンド80は、更に、オペレータに面する側に、小さな部品及び付属部品を受け入れるための区画92、並びに、はんだ付けチップのための保管場93を有する。
【0043】
この場合、スタンド80は、はんだ付け装置に電気エネルギーを供給する電気ステーションに加えて、別個のユニットとして存在することができる。しかし、スタンド80は、そのような電気ステーションによって形成されることも、またはその中に一体化されることも考えられる。
【0044】
特に
図10から明らかなように、交換可能ホルダ82、84、82、88は、各々、挿入軸94を中心として、遠位方向に円錐状にテーパするように設計されている。交換可能ホルダ82、84、82、88の円錐は、それぞれのはんだ付けチップアセンブリ14の保持要素26が交換可能ホルダ82、84、86、88にしっかりと載置されるように、部分的に保持要素26の円錐と相補的になるように形成される。交換可能ホルダ82、84、86、88は、その近位端側上側に挿入開口96を有し、遠位端側下側に底開口98を有する。挿入開口96は細長または長円形であり、底開口98は丸く、挿入位置と引き抜き位置との間で枢動が可能である。全体として、挿入開口96の直径は底開口98の直径よりも大きく、円錐状設計が得られるようになっている。
【0045】
特に
図10に係る断面から明らかなように、リブの形態の回転防止要素100が交換可能ホルダ82、84、86、88の内面に設けられ、これらのリブは挿入軸94を通って延びる平面に配置される。各場合に1つのリブ又は数個のリブを設けることも考えられる。回転防止要素100は、挿入軸94に向かって径方向に突出するように形成される。回転防止要素100はまた、保持要素26の回転を固定するために、それぞれの保持要素26に設けられた平行なローレットと相互作用するか、又は2つのローレット付きリブ27の間に係合するように設計される。しかし、回転防止要素は、例えば挿入ストップ部106の表面に挿入軸94に対して直交配置することも考えられる。
【0046】
交換可能ホルダ82、84、86、88に挿入されたはんだ付けチップアセンブリ14は、それにより、スタンド80でねじり防止の方法で保持される。
図9に示す全部で4つの交換可能ホルダ82、84、86、88を設けることにより、結果的に合計で4つの異なるはんだ付けチップアセンブリ14をそこに示す交換可能ホルダ82、84、86、88に残すことができる。
【0047】
図10による断面から明らかなように、ハンドル12の近位取り外し中に、はんだ付けチップアセンブリ14を保持し、それぞれの交換可能ホルダ82、84、86、88に挿入し、引き抜き位置に枢動させる働きをする保持要素102が、それぞれの挿入開口96の領域に設けられている。この場合、それぞれの保持要素102は、保持要素26に設けられた環状肩部104の後ろで引き抜き位置において係合し、ハンドルが近位方向に引き抜かれると、保持要素26ひいてははんだ付けチップアセンブリ14がスタンド80にしっかりと留まるようになる。保持要素102は、挿入軸94に向かって径方向に突出するように形成された突起として設計される。はんだ付けチップアセンブリ14を動かすことができるように、環状肩部104と共に、保持要素102の下に、交換可能ホルダ82、84、86、88が挿入開口で長円形になるように形成されている。はんだ付けチップアセンブリは、したがって、挿入軸94から取外し軸107に向かって旋回又は傾斜することができる。また、保持要素102が降伏する一定の弾性能力を有することも考えられる。保持要素102によって、はんだ付けチップアセンブリ14は、特に、はんだ付けチップ24の加熱要素18への可能性のある接着の場合、加熱要素と共にハンドルから確実に分離することができる。しかし、ハンドル12に締結されたはんだ付けチップアセンブリ14をそれぞれの交換可能ホルダ82~88を通して取り外す場合、これは、保持要素26および/または保持要素102を損傷することなく挿入軸94に沿って行うことができる。
【0048】
図10による断面からさらに明らかなように、挿入ストップ部106は底開口98の領域に設けられる。挿入ストップ部106は、それぞれの保持要素26の遠位側が、それぞれの挿入ストップ部106の近位上側に対して載ることを可能にする。これにより、保持要素26が交換可能ホルダで詰まっていないことを達成することができる。
【0049】
挿入ストップ部106は、挿入軸94に向かって径方向に突出するように形成された突起として形成されている。この設計は、さらに、保持要素26が、2つの軸94および107の間で、挿入ストップ部106の表面で旋回または傾斜することができるようになっている。この場合、それぞれの挿入ストップ部106は、保持要素26が軸94と107との間で傾動したとき、回転防止要素100が常に平行ローレット27と係合するように設計され、かくして、傾動運動全体の間、保持要素の捻れが回避される。
【0050】
この場合、2つの交換可能ホルダ82及び86は、端部が開放され、はんだ付けチップアセンブリ14を横方向に挿入又は取外しするための横開口108を有するように設計されている。その結果、はんだ付けチップアセンブリ14を交換可能ホルダ82および86に挿入することもでき、これらのアセンブリははんだ付けチップを有し、その寸法は底開口98の直径よりも大きい。
【0051】
図9及び
図10に示す交換可能ホルダ82乃至88を設けることにより、結果的に、はんだ付けチップアセンブリ14の交換を簡単な方法で行うことができる。ハンドル12に配置されたはんだ付けチップアセンブリ14は、保持要素26の遠位側が挿入ストップ部106の近位上側に載るまで、挿入軸94に沿って交換可能ホルダ82、84、86、または88の中に挿入される。さらに、少なくとも1つの回転防止要素100は、保持要素26に設けられた平行ローレット27に係合し、保持要素26がそれぞれの交換可能ホルダ82に回転自在に固定された状態で配置されるようにする。次に、ハンドル12が遠位方向において、ばね要素のばね力に抗してさらに作動されると、対向部28またはそのラッチングラグ30が、接触部36から移動する。はんだ付けチップアセンブリ14のハンドル12への差込み式の固定を解除するために、ハンドル12は、ハンドル側の対向部28が保持要素側の凹部32に入るまではんだ付けチップアセンブリ14に対してねじられ、ハンドル12は加熱要素18と共に、はんだ付けチップアセンブリ14から近位端方向に取り外すことができる。次に、加熱要素18がはんだ付けチップ24に付着する必要がある場合、ハンドル12は、
図10に示すように、保持要素102が保持要素26またはその環状肩部104の背後に係合するまで、挿入軸94から軸107に向かって枢動点99を中心に旋回または傾斜させることができる。その結果、それぞれの保持要素102は、はんだ付けチップアセンブリ14をそれぞれの交換可能ホルダ82から88を通してしっかりと保持し、それぞれの交換可能ホルダ82から88を通しての望ましくない取り外しが阻止される。
【0052】
次に、異なるはんだ付けチップアセンブリ14をハンドル12に固定する場合、加熱要素18を、はんだ付けチップアセンブリ14のスタンド80に載置したスリーブ22の開口部60に挿入することができる。この場合、挿入は、ハンドル12に設けられた対向部28が保持要素26に設けられた凹部32に係合するように行われなければならない。ばね要素38のばね力に打ち勝った後、ハンドル12は、それぞれの保持要素26に対して回転され、その結果、対向部28のラッチングラグ30は、後係合部34の接触部36と係合し、その結果、はんだ付けチップアセンブリ14は、差し込み式にハンドル12に固定される。
【0053】
ラッチングラグ30が接触部36に載置された後、選択されたはんだ付けチップアセンブリ14と共に、ハンドル12は、それぞれの交換可能ホルダ82から近位端方向に88を通して導出されることができる。その後、挿入軸94に沿ってガイドされる。
【0054】
はんだ付けチップアセンブリ14の記載された交換は、その交換が保持要素26の手動による接触なしに、したがって保持要素26で燃焼するリスクなしに行われ得るという利点を有する。オペレータは、はんだ付け装置のハンドル12のみを保持し、はんだ付けチップアセンブリ14は、それぞれの交換可能ホルダ82から88にしっかりと収容することができる。
【0055】
さらに、それぞれのはんだ付けチップアセンブリ14の遠位端に設けられたコード66を読み取るための読取装置をスタンド80またはその上に配置することができる。はんだ付けチップアセンブリ14が交換された後、コード64を有するそれぞれの保持要素26は、それぞれのはんだ付けチップアセンブリ14または関連のはんだ付けチップ24を識別することができるように、読取り装置を通過させて導くことができる。別の実施例では、RFIDチップまたはタグ用の読取り装置が、スタンドに設置され、このようにして、はんだ付けチップアセンブリ14を受け取ったり、交換したりしたときに、使用されたはんだ付けチップについてのメッセージをすでに提供する。