(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-01
(45)【発行日】2024-10-09
(54)【発明の名称】浮遊式海洋構造物及びそれを備える浮遊式海洋発電装置
(51)【国際特許分類】
B63B 35/00 20200101AFI20241002BHJP
B63B 35/38 20060101ALI20241002BHJP
【FI】
B63B35/00 T
B63B35/38 B
(21)【出願番号】P 2023526311
(86)(22)【出願日】2021-10-27
(86)【国際出願番号】 KR2021015246
(87)【国際公開番号】W WO2022092820
(87)【国際公開日】2022-05-05
【審査請求日】2023-04-28
(31)【優先権主張番号】10-2020-0143771
(32)【優先日】2020-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0007644
(32)【優先日】2021-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0070998
(32)【優先日】2021-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0095134
(32)【優先日】2021-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0095139
(32)【優先日】2021-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0095149
(32)【優先日】2021-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0139746
(32)【優先日】2021-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0139751
(32)【優先日】2021-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0139757
(32)【優先日】2021-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520387760
【氏名又は名称】エイチディー ヒュンダイ ヘビー インダストリーズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホン チン ウク
(72)【発明者】
【氏名】チュン チョン チン
(72)【発明者】
【氏名】ムン ジューン ソ
(72)【発明者】
【氏名】パク ムン キュ
(72)【発明者】
【氏名】ソク サン ミン
(72)【発明者】
【氏名】パク ヨン マン
(72)【発明者】
【氏名】キム ソン フン
(72)【発明者】
【氏名】リム テ ウン
(72)【発明者】
【氏名】イ ミン キョン
(72)【発明者】
【氏名】イ イン ヘ
(72)【発明者】
【氏名】オ ミン ハン
(72)【発明者】
【氏名】ソン ヨン チェ
【審査官】福田 信成
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第102758446(CN,A)
【文献】国際公開第2020/016643(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0007947(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0111256(US,A1)
【文献】特開2010-280301(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B63B 35/00
B63B 35/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いを連結する仮想の線によって多角形状が形成される複数のコラムと、
上記コラムのそれぞれの下端に設けられる複数の突出部材と、
上記コラムが形成する上記多角形状の内部に配置され、上部に設けられる発電構造物を支持するセンターコラムと、を含み、
上記突出部材は、上記コラムの断面積よりも大きな断面積を有し、
予め決められた距離だけ上記コラムから突出し、上記センターコラムから離隔されて配置され、上記コラムの下端で上記多角形状の内側と外側
のうち少なくとも内側に突出する形状を有する浮遊式海洋構造物。
【請求項2】
上記突出部材は、
上記コラムの下端から上記多角形状の内側及び外側に突出した形状を有し、
上記突出部材の外側に突出した長さは上記コラムの岸壁への接岸時に用いられるフェンダーの厚さ以下であり、
上記突出部材の外側に突出した長さは内側に突出した長さに比べて小さいことを特徴とする請求項1に記載の浮遊式海洋構造物。
【請求項3】
複数のブレースをさらに含み、
上記ブレースの一部は上記複数のコラムを連結し、
上記ブレースの他の一部は上記複数のコラムと上記センターコラムを連結することを特徴とする請求項1に記載の浮遊式海洋構造物。
【請求項4】
上記突出部材のそれぞれに連結される複数のダンパーをさらに含み、
上記ダンパーは上記突出部材から延長して拡張された形状を有することを特徴とする請求項1に記載の浮遊式海洋構造物。
【請求項5】
上記ダンパーは上記突出部材から上記多角形状の内側に延長した形状を有することを特徴とする請求項4に記載の浮遊式海洋構造物。
【請求項6】
上記コラムは海水面に平行な断面が円形または四角
若しくは六
角の多角形状を有することを特徴とする請求項1に記載の浮遊式海洋構造物。
【請求項7】
請求項1~請求項
6の何れか1項に記載の浮遊式海洋構造物と、
上記浮遊式海洋構造物上に設けられる発電構造物と、を備えることを特徴とする浮遊式海洋発電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は浮遊式海上構造物及びそれを備える浮遊式海洋発電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
地球温暖化に伴う環境規制と化石燃料の需給不安などの問題点が浮上するにつれて新再生可能エネルギーの生産システムの1つである風力発電に関心を集めている。
【0003】
風力発電装置は陸上または海上に設けられて風のエネルギーを電気エネルギーに変えて電力を生産する装置である。
【0004】
風力発電装置は主に陸上に設置されてきたが、次第に海上への設置が増加している。風力発電のために海上は陸上に比べて風の質が概して良い方であり、羽根の騒音問題においてもより容易に対応できるというメリットがある。特に、経済性を確保するためには大規模の団地の確が求められるが、陸上にはそのような団地を備えることが困難であり、沿岸や近海の海上が大規模の海上風力団地として浮上している。
【0005】
風力発電装置を海上に設置するための構造は固定式と浮遊式に大別できる。固定式構造は陸上でのように構造物が直接海底面に固定されて環境荷重を構造的変形で対応する形式であり、浮遊式は水面に浮かんでおり、自重、浮力、環境荷重及び係留力を受け、構造物の運動と係留力で環境荷重に耐える方式である。
【0006】
最近まで海上風力発電装置は固定式で主に水深の浅い所に設置されていた。しかし、固定式構造は構造物が海底面に固定されており、有利な発電条件を提供するが、水深が深くなると構造物の規模が大きくなりすぎて疲労破壊の危険性を避けることが困難となる。また、風力発電装置の大型化の傾向に伴い、構造物の製作、設置にかかる費用が天文学的に増加するという問題点がある。
【0007】
また、風は陸上から離れるほど強く、一定となるため、発電効率を上げることができる。そのため、海岸から遠く離れた水深の深い所における風力発電の開発の必要性が次第に提起されている。従って、水深が深くなっても構造物の大きさに制限を受けない浮遊式構造を用いた海上風力発電装置に対する多くの研究がなされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は従来の技術を改善するために創出されたものであり、本発明の一目的は水深に関わらず設置可能な浮遊式海洋構造物及びそれを備える浮遊式海洋発電装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一側面による浮遊式海洋構造物は、複数のコラムと、上記コラムのそれぞれの下端に設けられる複数のポンツーンと、を含み、上記コラムを連結する仮想の線によって多角形状が形成され、上記ポンツーンは上記多角形状の内側に設けられ、上記ポンツーンの海水面に平行な方向の断面積は上記コラムの海水面に平行な方向の断面積より大きいかまたは同じであり、上記ポンツーンは上記コラムの下端の外側に突出した形状を有することができる。
【0010】
具体的に、上記ポンツーンの突出した長さは上記コラムの岸壁への接岸に用いられるフェンダーの厚さ以下であってもよい。
【0011】
具体的に、上記コラムが形成する多角形状の内部に配置され、上部に設けられる発電構造物を支持するセンターコラムと、上記センターコラムの下端に設けられるメインポンツーンと、をさらに含んでもよい。
【0012】
具体的に、複数のブレースをさらに含み、上記ブレースの一部は上記ポンツーンのそれぞれを連結し、上記ブレースの他の一部は上記ポンツーンと上記メインポンツーンを連結し、上記ブレースの残りは上記コラムの下部と上記メインコラムの上部または上記ポンツーンと上記メインコラムの上部を連結することができる。
【0013】
具体的に、上記ポンツーンのそれぞれに連結される複数のダンパーをさらに含み、上記ダンパーは上記ポンツーンから延長して拡張された形状を有することができる。
【0014】
具体的に、上記ポンツーンから上記多角形状の内側に延長した形状を有することができる。
【0015】
具体的に、発電構造物のタワーを支持するタワー支持コラムをさらに含み、上記タワー支持コラムは上記多角形状の中心から上記多角形状の内部の一側に偏心した位置に設けられてもよい。
【0016】
具体的に、上記多角形状の中心に設けられるセンターコラムと、上記コラムのそれぞれと上記センターコラムを連結するブレースと、をさらに含んでもよい。
【0017】
具体的に、上記タワー支持コラムは上記ブレースのうち1つの一地点に設けられてもよい。
【0018】
具体的に、上記コラム、センターコラム、及び上記タワー支持コラムの内部はバラスト水で充填され、上記コラム及びセンターコラムのうち上記タワー支持コラムに隣接するコラムの上記バラスト水の充填量は他のコラムのバラスト水の充填量より少なくてもよい。
【0019】
具体的に、上記コラムのそれぞれと上記タワー支持コラムを連結するブレースをさらに含み、岸壁に隣接するコラムと上記タワー支持コラムを連結するブレースの長さは上記岸壁から離隔しているコラムと上記タワー支持コラムを連結するブレースの長さより短くてもよい。
【0020】
具体的に、発電構造物のタワーと、上記タワーの下部から延長する構造補強部材と、上記タワーと上記コラムを連結する複数のブレースと、をさらに含み、上記タワーは上記多角形状の中心に設けられ、上記タワーの下端の位置は上記コラムの下端の位置より高く、上記ブレースは少なくとも上記構造補強部材と上記コラムの下端を連結する下端ブレースを含んでもよい。
【0021】
具体的に、上記コラムの下端に設けられるポンツーンをさらに含み、上記タワーは第1タワーと、上記第1タワーの下部に配置される第2タワーとを含んでもよい。
【0022】
具体的に、上記コラムは海水面に平行な断面が円形または四角及び六角などの多角形状を有することができる。
【0023】
本発明の一側面による浮遊式海洋発電装置は上述した浮遊式海洋構造物と、上記浮遊式海洋構造物上に設けられる発電構造物と、を備えてもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明による浮遊式海洋構造物及び浮遊式海洋発電装置は設置場所の水深の影響を受けずに設置できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の一実施例による浮遊式海洋構造物を備える浮遊式海洋発電装置を説明するための図である。
【
図2】
図1に示す浮遊式海洋構造物FOSを説明するための斜視図である。
【
図3】
図2の第1コラム及び第1ポンツーンを説明するための斜視図である。
【
図4】
図2の第2及び第3コラムと第2及び第3ポンツーンを説明するための斜視図である。
【
図5】本発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【
図6】本発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【
図7】本発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【
図8】
図7に示す浮遊式海洋構造物の分解斜視図である。
【
図9】本発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【
図10】
図9に示す浮遊式海洋構造物の分解斜視図である。
【
図11】発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【
図13】発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【
図15】発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【
図16】発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【
図17】発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【
図18】発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【
図19】本発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【
図20】本発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【
図21】本発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【
図22】本発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【
図23】本発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【
図24】本発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【
図26】本発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【
図28】本発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の目的、特定の利点及び新規な特徴は添付の図面に関する以下の詳細な説明及び好ましい実施例からより明らかになるであろう。本明細書では、各図面の構成要素に参照番号を付するにおいて、同じ構成要素に限ってはたとえ異なる図面上に表示されても、できるだけ同じ番号を付したことに留意されたい。また、本発明を説明するに当たり、関連する公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不要に不明確にすると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。
【0027】
以下、添付の図面を参照して本発明による好ましい実施例を詳細に説明する。
【0028】
図1は本発明の一実施例による浮遊式海洋構造物を備える浮遊式海洋発電装置を説明するための図である。
【0029】
図1を参照すると、浮遊式海洋発電装置は浮遊式海洋構造物FOS及び発電構造物PGSを含んでもよい。
【0030】
浮遊式海洋構造物FOSは発電構造物PGSを支持する構造物であってもよい。浮遊式海洋構造物FOSは複数のコラム100、複数のポンツーン200、複数のブレース300、及び複数の水平補強材400を備えてもよい。
【0031】
複数のコラム100は浮遊式海洋構造物FOSの垂直構造物であり、複数のポンツーン200は浮遊式海洋構造物FOSに浮力を与える浮力体であってもよく、複数のブレース300は複数のコラム100と複数のポンツーン200を連結して浮遊式海洋構造物FOSの構造的安定性を向上させることができる。また、複数の水平補強材400は複数のコラム100の上端を連結するブレースの役割をすることができる。
【0032】
発電構造物PGSは浮遊式海洋構造物FOS上に設けられてもよい。発電構造物PGSはタワーTW、ナセルNC、及びブレードBLを含んでもよい。
【0033】
タワーTWは浮遊式海洋構造物FOS上に設けられてもよい。ここで、タワーTWは浮遊式海洋構造物FOSの複数のコラム100のうち1つの上に設けられてもよい。即ち、発電構造物PGSは浮遊式海洋構造物FOSの一側に偏心して設けられてもよい。
【0034】
ナセルNCはタワーTWの上部に設けられてもよい。ナセルNCはブレードBLの回転力から電気を生産することができる。
【0035】
ブレードBLはナセルNCに回転可能に設けられ、風力によって回転することができる。
【0036】
一方、本一実施例では、発電構造物PGSが浮遊式海洋構造物FOSの一側に偏心して設けられることを例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、発電構造物は浮遊式海洋構造物FOSの中心部に設けられてもよい。
【0037】
図2は
図1に示す浮遊式海洋構造物FOSを説明するための斜視図であり、
図3は
図2の第1コラム及び第1ポンツーンを説明するための斜視図であり、
図4は
図2の第2及び第3コラムと第2及び第3ポンツーンを説明するための斜視図である。
【0038】
図2~
図4を参照すると、浮遊式海洋構造物FOSは複数のコラム110、120、130と、複数のポンツーン210、220、230と、複数のブレース300と、複数の水平補強材410、420、430と、を備えることができる。
【0039】
複数のコラム110、120、130は上部構造物、例えば、発電構造物PGSを支持することができる。複数のコラム110、120、130を連結する仮想の線によって浮遊式海洋構造物FOSは多角形状を有することができる。即ち、コラム110、120、130は多角形状の頂点に配置されることができる。
【0040】
複数のコラム110、120、130は第1~第3コラム110、120、130を含んでもよい。一方、本実施例では、浮遊式海洋構造物FOSが3つのコラム110、120、130を含むことを例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、浮遊式海洋構造物FOSは4つ以上のコラムを含んでもよい。
【0041】
第1~第3コラム110、120、130の海水面に平行な断面は多角形の形状を有し、第1~第3コラム110、120、130は互いに同じ断面または異なる断面を有することができる。例えば、第1コラム110の海水面に平行な断面は長方形の対向する2つの頂点に隣接する領域が面取りされた六角形状であってもよい。ここで、第1~第3コラム110、120、130の面取りされた領域は浮遊式海洋構造物FOSの外側に向かって配置されてもよい。第1~第3コラム110、120、130の面取りされた領域は複数のコラム110、120、130が形成する多角形状の外部を向くように配置されてもよい。
【0042】
一方、本実施例では、第1~第3コラム110、120、130の海水面に平行な断面が多角形の形状を有することを例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、第1~第3コラム110、120、130の海水面に平行な断面は複数のポンツーン210、220、230に接する部分が直線で、その他の領域は曲線形状であってもよい。また、第1~第3コラム110、120、130の海水面に平行な断面は円の一部が直線に切開された形状を有し、切開された領域にポンツーン210、220、230が設けられてもよい。
【0043】
複数のポンツーン210、220、230は第1~第3ポンツーン210、220、230を含んでもよい。第1~第3ポンツーン210、220、230は第1~第3コラム110、120、130の下端に設けられてもよい。ここで、第1~第3ポンツーン210、220、230は第1~第3コラム110、120、130が形成する多角形状の内側に設けられてもよい。
【0044】
また、第1ポンツーン210の大きさは第2ポンツーン220及び第3ポンツーン230の大きさより大きくてもよい。従って、第1ポンツーン210が提供する浮力は第2ポンツーン220及び第3ポンツーン230のそれぞれが提供する浮力より大きくてもよい。
【0045】
第1~第3ポンツーン210、220、230の海水面に平行な断面は多角形の形状を有し、互いに同じ断面または異なる断面を有することができる。例えば、第1ポンツーン210の海水面に平行な断面は第1コラム110から離隔して配置される長方形の2つの頂点に隣接する領域が面取りされた六角形状であってもよい。また、第2ポンツーン220及び第3ポンツーン230の断面は第2コラム120及び第3コラム130から離隔して配置される長方形の2つの頂点のうち少なくとも1つの頂点が長方形の面取りされた形状であってもよい。第1~第3ポンツーン210、220、230の断面で面取りされた領域は直線またはラウンドになった曲線形状であってもよい。
【0046】
第1~第3ポンツーン210、220、230の面取りされた領域は複数のコラム110、120、130が形成する多角形状の内側を向くように配置されてもよい。
【0047】
第1~第3ポンツーン210、220、230は中空部HPを備えてもよい。中空部HPは海水面に垂直な方向に形成され、波などによる第1~第3コラム110、120、130の損傷を防止することができる。
【0048】
複数のブレース300は複数のコラム100と複数のポンツーン200を連結して浮遊式海洋構造物FOSの構造的安定性を向上させることができる。また、複数の水平補強材400は複数のコラム100の上端を連結するブレースの役割をすることができる。
【0049】
上述のような浮遊式海洋構造物FOSでは、第1~第3ポンツーン210、220、230が第1~第3コラム110、120、130の下端の内側面に設けられてもよい。従って、浮遊式海洋構造物FOS及び発電構造物PGSを設置またはメンテナンスするための船舶の岸壁への接岸に有利であることができる。
【0050】
図5及び
図6は本発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【0051】
図5及び
図6を参照すると、浮遊式海洋構造物FOSは、複数のコラム160、170、180と、構造補強部材500と、複数のブレース310、320、330、340、350、360と、を含んでもよい。また、
図6に示すように、浮遊式海洋構造物FOSは複数のポンツーン210、220、230をさらに含んでもよい。
【0052】
複数のコラム160、170、180は上部構造物、例えば、発電構造物PGSを支持することができる。複数のコラム160、170、180は第1~第3コラム160、170、180を含んでもよい。タワーTWと第1~第3コラム160、170、180の海水面に平行な断面は円形の形状を有することができる。
【0053】
タワーTWの上端の位置はコラム160、170、180の上端の位置より高く、タワーTWの下端の位置はコラム160、170、180の上端の位置より低く、コラム160、170、180下端の位置より高くてもよい。
【0054】
コラム160、170、180は第1~第3コラム160、170、180を含んでもよい。第1~第3コラム160、170、180の高さは互いに同じであってもよい。
【0055】
構造補強部材500はタワーTWの下部から延長してもよい。構造補強部材500はタワーTWの下端から延長してタワーTWと第1~第3コラム160、170、180を連結するブレース310、320、330、340、350、360の設置空間を提供することができる。
【0056】
複数のブレース310、320、330、340、350、360は第1~第3上端ブレース310、320、330と、第1~第3下端ブレース340、350、360と、を含んでもよい。
【0057】
第1~第3上端ブレース310、320、330はタワーTWの下端と第1~第3コラム160、170、180の上端を連結することができる。例えば、第1上端ブレース310はタワーTWの下端と第1コラム160の上端を連結することができる。第2上端ブレース320はタワーTWの下端と第2コラム170の上端を連結することができる。第3上端ブレース330はタワーTWの下端と第3コラム180の上端を連結することができる。
【0058】
第1~第3下端ブレース340、350、360は構造補強部材500と第1~第3コラム160、170、180の下端を連結することができる。例えば、第1下端ブレース340は構造補強部材500と第1コラム160の下端を連結することができる。第2下端ブレース350は構造補強部材500と第2コラム170の下端を連結することができる。第3下端ブレース360は構造補強部材500と第3コラム180の下端を連結することができる。
【0059】
図6に示す浮遊式海洋構造物FOSにおいて、複数のポンツーン210、220、230は第1~第3ポンツーン210、220、230を含み、第1~第3ポンツーン210、220、230のそれぞれは第1~第3コラム160、170、180の下端の内側に設けられてもよい。ここで、第1~第3下端ブレース340、350、360は第1~第3コラム160、170、180の下端に直接連結されず、第1~第3ポンツーン210、220、230と構造補強部材500を連結することができる。
【0060】
第1~第3ポンツーン210、220、230のそれぞれは中空部HPを含んでもよい。中空部HPは海水面に垂直な方向に形成され、波などによる第1~第3コラム160、170、180の損傷を防止することができる。
【0061】
上述のような浮遊式海洋構造物FOSは構造補強部材500を備えることで、タワーTWと第1~第3コラム160、170、180を連結するブレース310、320、330、340、350、360、特に第1~第3下端ブレース340、350、360の設置空間を容易に確保することができる。
【0062】
図7及び
図9は本発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図であり、
図8は
図7に示す浮遊式海洋構造物の分解斜視図であり、
図10は
図9に示す浮遊式海洋構造物の分解斜視図である。
【0063】
図7~
図10を参照すると、浮遊式海洋構造物FOSは、複数のコラム160、170、180と、構造補強部材500と、複数のブレース310、320、330、340、350、360、370、380、390と、複数のポンツーン210、220、230と、を含んでもよい。
【0064】
複数のコラム160、170、180は上部構造物、例えば、発電構造物PGSを支持することができる。
【0065】
浮遊式海洋構造物FOSにおいて、タワーTWは中央に配置され、コラム160、170、180はタワーTWの周囲に配置されてもよい。
【0066】
タワーTW上には発電構造物PGSが設けられてもよい。
【0067】
タワーTWの上端の高さはコラム160、170、180の上端の高さより高く、タワーTWの下端の高さはコラム160、170、180の上端の高さより低く、コラム160、170、180下端の高さより高くてもよい。
【0068】
タワーTWは第1タワー部TW1及び第2タワー部TW2を含んでもよい。第1タワー部TW1は 第2タワー部TW2 の下部に配置され、第2タワー部TW2は第1タワー部TW1の上部に配置されてもよい。第1タワー部TW1の上部の位置はコラム160、170、180の上部の位置と実質的に同じであってもよい。また、第1タワー部TW1の下端はコラム160、170、180の下端より高い位置に位置してもよい。
【0069】
第1タワー部TW1と第2タワー部TW2の海水面に平行な断面は円形の形状を有することができる。
【0070】
コラム160、170、180は第1~第3コラム160、170、180を含んでもよい。第1~第3コラム160、170、180の高さは互いに同じであってもよい。第1~第3コラム160、170、180の海水面に平行な断面は円形の形状を有することができる。
【0071】
一方、
図9及び
図10に示すように、第1~第3コラム160、170、180の下端の直径は第1~第3コラム160、170、180の上端の直径より大きくてもよい。また、第1~第3コラム160、170、180の下端の直径は下部に向かうほど増加してもよい。即ち、第1~第3コラム160、170、180の下端はテーパー状であってもよい。
【0072】
構造補強部材500は第1タワー部TW1の下部から延長してもよい。構造補強部材500は第1タワー部 TW1の下端から延長して第1タワー部TW1と第1~第3コラム160、170、180を連結するブレース310、320、330、340、350、360、370、380、390の設置空間を提供することができる。
【0073】
複数のブレース310、320、330、340、350、360、370、380、390は、第1~第3上端ブレース310、320、330と、第1~第3対角ブレース370、380、390と、第1~第3下端ブレース340、350、360と、を含んでもよい。
【0074】
第1~第3上端ブレース310、320、330は第1~第3コラム160、170、180の上端と第1タワー部 TW1を連結することができる。例えば、第1上端ブレース310は第1コラム160の上端と第1タワー部TW1を連結することができる。第2上端ブレース320は第2コラム170の上端と第1タワー部TW1を連結することができる。第3上端ブレース330は第3コラム180の上端と第1タワー部TW1を連結することができる。
【0075】
第1~第3対角ブレース370、380、390は第1~第3コラム160、170、180の下端と第1タワー部TW1を連結することができる。例えば、第1対角ブレース370は第1コラム160の下端と第1タワー部TW1を連結することができる。第2対角ブレース380は第2コラム170の下端と第1タワー部TW1を連結することができる。第3対角ブレース390は第3コラム180の下端と第1タワー部TW1を連結することができる。
【0076】
第1~第3下端ブレース340、350、360は構造補強部材500と第1~第3コラム160、170、180の下端を連結することができる。例えば、第1下端ブレース340は構造補強部材500と第1コラム160の下端を連結することができる。第2下端ブレース350は構造補強部材500と第2コラム170の下端を連結することができる。第3下端ブレース360は構造補強部材500と第3コラム180の下端を連結することができる。
【0077】
図7~
図10に示す浮遊式海洋構造物FOSにおいて、第1~第3上端ブレース310、320、330と第1~第3下端ブレース340、350、360は海水面に平行に設けられ、第1~第3対角ブレース370、380、390は海水面に傾斜して設けられてもよい。即ち、
図7~
図10に示す浮遊式海洋構造物FOSにおいて、第1~第3上端ブレース310、320、330、第1~第3対角ブレース370、380、390及び第1~第3下端ブレース340、350、360はトラスト構造を完成することができる。
【0078】
複数のポンツーン210、220、230は第1~第3ポンツーン210、220、230を含んでもよい。第1~第3ポンツーン210、220、230のそれぞれは第1~第3コラム160、170、180の下部に設けられてもよい。第1~第3ポンツーン210、220、230の海水面に平行な断面は円形の形状であってもよい。
【0079】
第1~第3ポンツーン210、220、230の直径は第1~第3コラム160、170、180の下端の直径と同じであってもよい。例えば、
図7及び
図8に示すように、第1~第3ポンツーン210、220、230の直径は第1~第3コラム160、170、180の直径と同じであってもよい。また、
図9及び
図10に示すように、第1~第3ポンツーン210、220、230の直径は第1~第3コラム160、170、180の下端の直径と同じであってもよい。即ち、第1~第3ポンツーン210、220、230の直径は第1~第3コラム160、170、180の上端の直径より大きくてもよい。
【0080】
本実施例による浮遊式海洋構造物FOSは、タワーTW、第1~第3コラム160、170、180、及び複数のブレース310、320、330、340、350、360、370、380、390を1つのブロックに製作し、タワーTWと第1~第3ポンツーン210、220、230のそれぞれを別途のブロックに製作することができる。即ち、本実施例の浮遊式海洋構造物FOSは各構造物をブロック化して分離製作が容易であることができる。
【0081】
【0082】
図11~
図18を参照すると、浮遊式海洋構造物FOSはタワーTWと、複数のコラム160、170、180と、複数のポンツーン260、270と、複数の水平補強材410、420、430と、を含んでもよい。
【0083】
複数のコラム160、170、180は上部構造物、例えば、発電構造物PGSを支持することができる。複数のコラム160、170、180は第1~第3コラム160、170、180を含んでもよい。
【0084】
タワーTW上には発電構造物PGSのナセルNC及びブレードBLが設けられてもよい。
【0085】
タワーTWの上端の高さはコラム160、170、180の上端の高さより高く、タワーTWの下端の高さはコラム160、170、180の下端の高さと実質的に同一または高くてもよい。タワーTWの海水面に平行な断面は円形の形状であってもよい。
【0086】
コラム160、170、180は第1~第3コラム160、170、180を含んでもよい。第1~第3コラム160、170、180の高さは互いに同じであってもよい。
【0087】
第1~第3コラム160、170、180の海水面に平行な断面は多角形状を有することができる。例えば、
図11~
図14に示すように、第1~第3コラム160、170、180の海水面に平行な断面は四角形状であってもよい。
【0088】
また、
図15~
図18に示すように、第1~第3コラム160、170、180の海水面に平行な断面は六角形状であってもよい。ここで、第1~第3コラム160、170、180のタワーTWに隣接する領域の幅は第1~第3コラム160、170、180のタワーTWから離隔している領域の幅より大きくてもよい。
【0089】
複数のポンツーン260、270は第1~第3コラム160、170、180の下端の内側に設けられる補助ポンツーン270を含んでもよい。ここで、補助ポンツーン270は第1~第3コラム160、170、180の外側面を除く残りの3面を覆う形状であってもよい。また、補助ポンツーン270は台形または六角形状であってもよく、第1~第3コラム160、170、180に隣接する領域の幅は第1~第3コラム160、170、180から離隔している領域の幅より小さくてもよい。
【0090】
また、複数のポンツーン270は、
図16~
図18に示すように、タワーTWの下端に設けられるメインポンツーン260をさらに含んでもよい。メインポンツーン260はタワーTWの下端を覆う形態に設けられてもよい。メインポンツーン260の海水面に平行な断面はタワーTWの海水面に平行な断面に対応する形状を有することができる。
【0091】
例えば、タワーTWの海水面に平行な断面が円形である場合、メインポンツーン260の海水面に平行な断面も円形であることができる。
【0092】
複数の水平補強材410、420、430は海水面に平行に設けられ、第1~第3コラム160、170、180の上端とタワーTWを連結することができる。即ち、水平補強材410、420、430は第1~第3コラム160、170、180の上端とタワーTWを連結するブレースの役割をすることができる。
【0093】
複数の水平補強材410、420、430は第1~第3補強材410、420、430を含んでもよい。第1補強材410の一端はタワーTWに連結され、第1補強材410の他端は第1コラム160に連結されることができる。第2補強材420の一端はタワーTWに連結され、第2補強材420の他端は第2コラム170に連結されることができる。第3補強材420の一端はタワーTWに連結され、第3補強材420の他端は第3コラム180に連結されることができる。
【0094】
一方、浮遊式海洋構造物FOSの構造的安定性を考慮して複数のブレース300をさらに含んでもよい。複数のブレース300は様々な形態で設けられてもよい。
【0095】
図11に示すように、ブレース300は第1~第3コラム160、170、180の下端とタワーTWの下端の一部を連結することができる。
図20において、ブレース300は海水面に傾斜した方向に延長する形状を有することができる。
【0096】
また、
図13及び
図18に示すように、ブレース300の一部は補助ポンツーン270のそれぞれを連結することができる。ブレース300の他の一部は補助ポンツーン270とタワーTW、または補助ポンツーン270とメインポンツーン260を海水面に水平に連結することができる。ブレース300のさらに他の一部は補助ポンツーン270とタワーTWを海水面に傾斜して連結することができる。ブレース300の残りは第1~第3コラム160、170、180及び補助ポンツーン270のそれぞれを傾斜して連結することもできる。
【0097】
また、
図17に示すように、ブレース300の一部はポンツーン270のそれぞれを連結することができる。ブレース300の他の一部は補助ポンツーン270とタワーTW、または補助ポンツーン270とメインポンツーン260を海水面に水平に連結することができる。ブレース300のさらに他の一部は補助ポンツーン260とタワーTWを海水面に傾斜して連結することができる。
【0098】
図19及び
図20は本発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【0099】
図19及び
図20を参照すると、浮遊式海洋構造物FOSはタワーTWと、複数のコラム160、170、180、CCと、複数のポンツーン260、270と、複数の水平補強材410、420、430と、を含んでもよい。
【0100】
複数のコラム160、170、180、CCは上部構造物、例えば、発電構造物PGSを支持することができる。複数のコラム160、170、180、CCは第1~第3コラム160、170、180とセンターコラムCCを含んでもよい。
【0101】
第1~第3コラム160、170、180はセンターコラムCCの外側に配置されてもよい。例えば、第1~第3コラム160、170、180は多角形、例えば、三角形の頂点に対応して配置されてもよい。
【0102】
第1~第3コラム160、170、180の高さは互いに同じであってもよい。第1~第3コラム160、170、180の海水面に平行な断面は円形または多角形状であってもよい。例えば、
図19に示すように、第1~第3コラム160、170、180の海水面に平行な断面は六角形状であってもよい。
【0103】
ここで、第1~第3コラム160、170、180のセンターコラムCCに隣接する領域の幅は、第1~第3コラム160、170、180のセンターコラムCCから離隔している領域の幅より大きくてもよい。
【0104】
センターコラムCC上には発電構造物PGSのタワーTW、ナセルNC及びブレードBLが設けられてもよい。センターコラムCCの高さは第1~第3コラム160、170、180の高さと同一または大きくてもよい。
【0105】
センターコラムCCは第1~第3コラム160、170、180が形成する多角形の内部に設けられてもよい。例えば、センターコラムCCは第1~第3コラム160、170、180が形成する三角形の中心に対応して設けられてもよい。
【0106】
複数のポンツーン260、270はセンターコラムCCの下端に設けられるメインポンツーン260と、第1~第3コラム160、170、180の下端の内側に設けられる補助ポンツーン270と、を含んでもよい。
【0107】
メインポンツーン260はセンターコラムCCの下端を覆う形態で設けられてもよい。メインポンツーン260の海水面に平行な断面はセンターコラムCCの海水面に平行な断面に対応する形状を有することができる。例えば、センターコラムCCの海水面に平行な断面が円形である場合、メインポンツーン260の海水面に平行な断面も円形であることができる。
【0108】
補助ポンツーン270は第1~第3コラム160、170、180の外側面を除く残りの3面を覆う形状を有することができる。また、補助ポンツーン270は台形または六角形状であってもよく、第1~第3コラム160、170、180に隣接する領域の幅が第1~第3コラム160、170、180から離隔している領域の幅より小さくてもよい。
【0109】
補助ポンツーン270は第1~第3コラム160、170、180の断面積より大きいかまたは同じ断面積を有するように設けられ、補助ポンツーン270は第1~第3コラム160、170、180の下端の外側(岸壁に接岸する一側)にも突出した形状を有することができる。ここで、補助ポンツーン270が第1~第3コラム160、170、180の下部から突出する長さは、岸壁への接岸時に用いられるフェンダー(Fender)のような防虫部材の厚さを考慮して決められてもよい。即ち、補助ポンツーン270の外側に突出した長さはフェンダーの厚さ以下であることができる。この場合、補助ポンツーン270の外側に突出する長さはメインポンツーン260を向く内側に突出する長さに比べて相対的に小さく形成される。
【0110】
複数の水平補強材410、420、430は海水面に平行に設けられ、第1~第3コラム160、170、180の上端とセンターコラムCCの上端を連結することができる。即ち、水平補強材410、420、430は第1~第3コラム160、170、180の上端とセンターコラムCCの上端を連結するブレース300の役割をすることができる。
【0111】
複数の水平補強材410、420、430は第1~第3補強材410、420、430を含んでもよい。第1補強材410の一端はセンターコラムCCの上端に連結され、第1補強材410の他端は第1コラム160に連結されることができる。第2補強材420の一端はセンターコラムCCの上端に連結され、第2補強材420の他端は第2コラム170に連結されることができる。第3補強材420の一端はセンターコラムCCの上端に連結され、第3補強材420の他端は第3コラム180に連結されることができる。
【0112】
一方、
図19に示すように、本発明の浮遊式海洋構造物FOSは構造的安定性を考慮して複数のブレース300をさらに含んでもよい。複数のブレース300は様々な形態で設けられてもよい。
【0113】
ブレース300の一部は補助ポンツーン270のそれぞれを連結することができる。ブレース300の残りは補助ポンツーン270とメインポンツーン260を海水面に水平に連結することができる。
【0114】
図21及び
図22は本発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【0115】
図21及び
図22を参照すると、浮遊式海洋構造物FOSはタワーTWと、複数のコラム160、170、180、CCと、複数のポンツーン260、270と、複数のブレース300と、複数の水平補強材410、420、430と、を含んでもよい。
【0116】
複数のコラム160、170、180、CCは上部構造物、例えば、発電構造物PGSを支持することができる。複数のコラム160、170、180、CCは第1~第3コラム160、170、180とセンターコラムCCを含んでもよい。
【0117】
第1~第3コラム160、170、180はセンターコラムCCの外側に配置されてもよい。例えば、第1~第3コラム160、170、180は多角形、例えば、三角形の頂点に対応して配置されてもよい。
【0118】
第1~第3コラム160、170、180のセンターコラムCCに隣接する領域の幅は、第1~第3コラム160、170、180のセンターコラムCCから離隔している領域の幅より大きくてもよい。センターコラムCC上には発電構造物PGSのタワーTW、ナセルNC及びブレードBLが設けられてもよい。センターコラムCCの高さは第1~第3コラム160、170、180の高さと同一または大きくてもよい。
【0119】
センターコラムCCは第1~第3コラム160、170、180が形成する多角形の内部に設けられてもよい。例えば、センターコラムCCは第1~第3コラム160、170、180が形成する三角形の中心に対応して設けられてもよい。
【0120】
複数のポンツーン260、270はセンターコラムCCの下端に設けられるメインポンツーン260と、第1~第3コラム160、170、180の下端の内側に設けられる補助ポンツーン270と、を含んでもよい。
【0121】
メインポンツーン260はセンターコラムCCの下端を覆う形態で設けられてもよい。メインポンツーン260の海水面に平行な断面はセンターコラムCCの海水面に平行な断面に対応する形状を有することができる。例えば、センターコラムCCの海水面に平行な断面が円形である場合、メインポンツーン260の海水面に平行な断面も円形であることができる。
【0122】
補助ポンツーン270は第1~第3コラム160、170、180の外側面を除く残りの3面を覆う形状であってもよい。
【0123】
図21に示すように、補助ポンツーン270は台形または六角形状であってもよく、第1~第3コラム160、170、180に隣接する領域の幅が第1~第3コラム160、170、180から離隔している領域の幅より小さくてもよい。
【0124】
また、
図22に示すように、補助ポンツーン270はセンターコラムCCに隣接する領域が円弧形状であってもよい。
【0125】
複数の水平補強材410、420、430は第1~第3補強材410、420、430を含んでもよい。水平補強材410、420、430は海水面に平行に設けられ、第1~第3コラム160、170、180の上端とセンターコラムCCの上端を連結することができる。即ち、水平補強材410、420、430は第1~第3コラム160、170、180の上端とセンターコラムCCの上端を連結するブレース300の役割をすることができる。
【0126】
ブレース300は複数個設けられ、浮遊式海洋構造物FOSの構造的安定性を考慮して設けられてもよい。例えば、ブレース300は補助ポンツーン270のそれぞれとメインポンツーン260の上端を海水面に傾斜して連結することができる。
【0127】
図23は本発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図である。
【0128】
図23を参照すると、浮遊式海洋構造物FOSはタワーTWと、複数のコラム160、170、180、CCと、複数のポンツーン260、270と、複数の水平補強材410、420、430と、を含んでもよい。
【0129】
複数のコラム160、170、180、CCは上部構造物、例えば、発電構造物PGSを支持することができる。複数のコラム160、170、180、CCは第1~第3コラム160、170、180とセンターコラムCCを含んでもよい。
【0130】
第1~第3コラム160、170、180はセンターコラムCCの外側に配置されてもよい。例えば、第1~第3コラム160、170、180は多角形、例えば、三角形の頂点に対応して配置されてもよい。
【0131】
第1~第3コラム160、170、180のセンターコラムCCに隣接する領域の幅は第1~第3コラム160、170、180のセンターコラムCCから離隔している領域の幅より大きくてもよい。
【0132】
センターコラムCC上には発電構造物PGSのタワーTW、ナセルNC及びブレードBLが設けられてもよい。センターコラムCCの高さは第1~第3コラム160、170、180の高さと同一または大きくてもよい。
【0133】
複数のポンツーン260、270はセンターコラムCCの下端に設けられるメインポンツーン260と、第1~第3コラム160、170、180の下端の内側に設けられる補助ポンツーン270と、を含んでもよい。
【0134】
メインポンツーン260はセンターコラムCCの下端を覆う形態で設けられてもよい。補助ポンツーン270は第1~第3コラム160、170、180の外側面を除く残りの3面を覆う形状であってもよい。
【0135】
補助ポンツーン270は台形または六角形状であってもよい。また、補助ポンツーン270は第1~第3コラム160、170、180に隣接する領域が円弧形状であってもよい。
【0136】
一方、補助ポンツーン270のメインポンツーン260に隣接する方向にはダンパーDPが配置されてもよい。
【0137】
ダンパーDPは補助ポンツーン270から延長して拡張された形状であってもよい。即ち、ダンパーDPは補助ポンツーン270の形状に応じて多角形または円弧形状を有することができる。
【0138】
ダンパーDPは補助ポンツーン270の付加質量を増加させることによって、浮遊式海洋構造物FOSの上下運動の周期を増加させることができる。浮遊式海洋構造物FOSの上下運動の周期が増加すると、波の周期を回避することができる。そのため、浮遊式海洋構造物FOSの安定性が向上することができる。
【0139】
複数の水平補強材410、420、430は第1~第3補強材410、420、430を含んでもよい。水平補強材410、420、430は海水面に平行に設けられ、第1~第3コラム160、170、180の上端とセンターコラムCCの上端を連結することができる。即ち、水平補強材410、420、430は第1~第3コラム160、170、180の上端とセンターコラムCCの上端を連結するブレース300の役割をすることができる。
【0140】
図24は本発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図であり、
図25は
図24に示す浮遊式海洋構造物の平面図である。
【0141】
図24及び
図25を参照すると、浮遊式海洋構造物FOSはタワーTWと、複数のコラム160、170、180、CC、TSCと、複数のブレース310、320、330、340、350、360と、複数の水平補強材と、を含んでもよい。
【0142】
複数のコラム160、170、180、CC、TSCは上部構造物、例えば、発電構造物PGSを支持することができる。複数のコラム160、170、180、CC、TSCは第1~第3コラム160、170、180、センターコラムCC、及びタワー支持コラムTSCを含んでもよい。第1~第3コラム160、170、180、センターコラムCC、及びタワー支持コラムTSCの海水面に平行な断面は円または多角形などの様々な形状を有することができる。例えば、第1~第3コラム160、170、180、センターコラムCC、及びタワー支持コラムTSCの海水面に平行な断面は円形状であってもよい。
【0143】
第1~第3コラム160、170、180はセンターコラムCCの外側に配置されてもよい。例えば、第1~第3コラム160、170、180は多角形、例えば、三角形の頂点に対応して配置されてもよい。
【0144】
センターコラムCCは第1~第3コラム160、170、180が形成する多角形の内部に設けられてもよい。例えば、センターコラムCCは第1~第3コラム160、170、180が形成する三角形の中心に対応して設けられてもよい。
【0145】
センターコラムCCは、第1~第3コラム160、170、180及びタワー支持コラムTSCの高さと同一または大きくてもよい。
【0146】
タワー支持コラムTSC上には発電構造物PGSのタワーTW、ナセルNC、及びブレードBLが設けられてもよい。タワー支持コラムTSCの高さは第1~第3コラム160、170、180及びセンターコラムCCの高さと同一または大きくてもよい。
【0147】
複数のブレース310、320、330、340、350、360は上部ブレース310、320、330及び下部ブレース340、350、360を含んでもよい。
【0148】
上部ブレース310、320、330は第1~第3コラム160、170、180の上端とセンターコラムCCの上端を連結することができる。
【0149】
下部ブレース340、350、360は第1~第3コラム160、170、180の下端とセンターコラムCCの下端を連結することができる。
【0150】
上部ブレース310、320、330は第1~第3上部ブレース310、320、330を含んでもよい。第1上部ブレース310は第1コラム160の上端とセンターコラムCCの上端を連結することができる。第2上部ブレース320は第2コラム170の上端とセンターコラムCCの上端を連結することができる。第3上部ブレース330は第3コラム180の上端とセンターコラムCCの上端を連結することができる。
【0151】
下部ブレース340、350、360は第1~第3下部ブレース340、350、360を含んでもよい。第1下部ブレース340は第1コラム160の下端とセンターコラムCCの下端を連結することができる。第2下部ブレース350は第2コラム170の下端とセンターコラムCCの下端を連結することができる。第3下部ブレース360は第3コラム180の下端とセンターコラムCCの下端を連結することができる。
【0152】
一方、タワー支持コラムTSCは第1~第3コラム160、170、180が形成する多角形状の中心から多角形状の内部の一側に偏心した位置に設けられてもよい。
【0153】
例えば、タワー支持コラムTSCは第1~第3コラム160、170、180とセンターコラムCCを連結するラインのうち1つの一地点に設けられてもよい。即ち、タワー支持コラムTSCは第1上部ブレース310及び第1下部ブレース340と、第2上部ブレース320及び第2下部ブレース350と、第3上部ブレース330及び第3下部ブレース360の一地点に対応して設けられてもよい。
【0154】
第1~第3コラム160、170、180とタワー支持コラムTSCの内部はバラスト水で充填されてもよい。ここで、タワー支持コラムTSCは第1~第3コラム160、170、180が形成する多角形の中心ではない位置に設けられるため、COD(co-directional wave、current、and wind)の制御のために第1~第3コラム160、170、180とタワー支持コラムTSCのバラスト水の充填量は互いに異なってもよい。例えば、タワー支持コラムTSCに隣接するほどバラスト水の充填量が少なくてもよい。即ち、第1~第3コラム160、170、180のうちタワー支持コラムTSCに隣接するコラムのバラスト水の充填量は他のコラムのバラスト水の充填量より少なくてもよい。
【0155】
図26は本発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図であり、
図27は
図26に示す浮遊式海洋構造物の平面図である。
【0156】
図26及び
図27を参照すると、浮遊式海洋構造物FOSはタワーTWと、複数のコラム160、170、180、TSCと、複数のブレース310、320、330、340、350、360と、を含んでもよい。
【0157】
複数のコラム160、170、180、TSCは上部構造物、例えば、発電構造物PGSを支持することができる。複数のコラム160、170、180、TSCは第1~第3コラム160、170、180とタワー支持コラムTSCを含んでもよい。第1~第3コラム160、170、180とタワー支持コラムTSCの海水面に平行な断面は円または多角形などの様々な形状を有することができる。例えば、第1~第3コラム160、170、180とタワー支持コラムTSCの海水面に平行な断面は円形状を有することができる。
【0158】
第1~第3コラム160、170、180はタワー支持コラムTSCの外側に配置されてもよい。例えば、第1~第3コラム160、170、180は多角形、例えば、三角形の頂点に対応して配置されてもよい。
【0159】
タワー支持コラムTSC上には発電構造物PGSのタワーTW、ナセルNC、及びブレードBLが設けられてもよい。タワー支持コラムTSCは第1~第3コラム160、170、180の高さと同一または大きくてもよい。
【0160】
タワー支持コラムTSCは第1~第3コラム160、170、180が形成する多角形の内部に設けられてもよい。例えば、タワー支持コラムTSCは第1~第3コラム160、170、180が形成する三角形の中心から一側に偏った位置に設けられてもよい。
【0161】
一方、第1~第3コラム160、170、180とタワー支持コラムTSCの内部はバラスト水で充填されてもよい。ここで、タワー支持コラムTSCは第1~第3コラム160、170、180が形成する多角形の中心ではない位置に設けられるため、COD(co-directional wave、current、and wind)の制御のために第1~第3コラム160、170、180とタワー支持コラムTSCのバラスト水の充填量は互いに異なってもよい。例えば、タワー支持コラムTSCに隣接するほどバラスト水の充填量が少なくてもよい。即ち、第1~第3コラム160、170、180のうちタワー支持コラムTSCに隣接するコラムのバラスト水の充填量は他のコラムのバラスト水の充填量より少なくてもよい。
【0162】
複数のブレース310、320、330、340、350、360は、上部ブレース310、320、330及び下部ブレース340、350、360を含んでもよい。
【0163】
上部ブレース310、320、330は、第1~第3コラム160、170、180の上端とタワー支持コラムTSCの上端を連結することができる。
【0164】
下部ブレース340、350、360は、第1~第3コラム160、170、180の下端とタワー支持コラムTSCの下端を連結することができる。
【0165】
上部ブレース310、320、330は第1~第3上部ブレース310、320、330を含んでもよい。第1上部ブレース310は第1コラム160の上端とタワー支持コラムTSCの上端を連結することができる。第2上部ブレース320は第2コラム170の上端とタワー支持コラムTSCの上端を連結することができる。第3上部ブレース330は第3コラム180の上端とタワー支持コラムTSCの上端を連結することができる。ここで、第1~第3上部ブレース310、320、330のうち少なくとも1つは残りの長さと異なってもよい。例えば、第1及び第3上部ブレース310、330の長さは第2上部ブレース320の長さより短くてもよい。
【0166】
下部ブレース340、350、360は第1~第3下部ブレース340、350、360を含んでもよい。第1下部ブレース340は第1コラム160の下端とタワー支持コラムTSCの下端を連結することができる。第2下部ブレース350は第2コラム170の下端とタワー支持コラムTSCの下端を連結することができる。第3下部ブレース360は第3コラム180の下端とタワー支持コラムTSCの下端を連結することができる。ここで、第1~第3下部ブレース340、350、360のうち少なくとも1つは残りの長さと異なってもよい。例えば、第1及び第3下部ブレース340、360の長さは第2下部ブレース350の長さより短くてもよい。
【0167】
また、第1及び第3下部ブレース340、360の長さは第1及び第3上部ブレース310、330の長さと同じであってもよい。第2上部ブレース320の長さは第2下部ブレース350の長さと同じであってもよい。
【0168】
一方、タワー支持コラムTSCは第1~第3コラム160、170、180が形成する多角形状の中心から多角形状の内部の一側に偏心した位置に設けられてもよい。
【0169】
以下では、タワー支持コラムTSCの位置をより詳細に説明する。
【0170】
浮遊式海洋構造物FOSが岸壁QWに接岸する場合、第1~第3コラム160、170、180のうち2つのコラムが岸壁QWに隣接するように設けられてもよい。例えば、第1及び第3コラム160、180が岸壁QWに隣接して配置され、第2コラム170が岸壁QWと離隔して配置されてもよい。
【0171】
第2コラム170とタワー支持コラムTSCを連結する第2上部ブレース320と第2下部ブレース350の長さは、第1及び第3コラム160、180とタワー支持コラムTSCを連結する第1及び第3下部ブレース340、360と第1及び第3上部ブレース310、330の長さより長くてもよい。
【0172】
また、第2上部ブレース320と第2下部ブレース350は岸壁QWに垂直な方向に延長する形状を有することができる。
【0173】
従って、タワー支持コラムTSCは、第1~第3コラム160、170、180が形成する三角形の中心から第2上部ブレース320と第2下部ブレース350の延長線上で岸壁QW側に偏向することができる。
【0174】
上述したように、タワー支持コラムTSCが岸壁側に偏向すると、岸壁QWと発電構造物PGSとの距離が減少することができる。従って、岸壁QWに隣接して設けられたクレーンなどの装備の運用が容易であることができる。
【0175】
図28は本発明のさらに他の実施例による浮遊式海洋構造物を説明するための斜視図であり、
図29は
図28に示す浮遊式海洋構造物の平面図である。
【0176】
図28及び
図29を参照すると、浮遊式海洋構造物FOSはタワーTWと、複数のコラム160、170、180、TSCと、複数のブレース310、320、330、340、350、360と、を含んでもよい。
【0177】
複数のコラム160、170、180、TSCは上部構造物、例えば、発電構造物PGSを支持することができる。複数のコラム160、170、180、TSCは第1~第3コラム160、170、180とタワー支持コラムTSCを含んでもよい。第1~第3コラム160、170、180とタワー支持コラムTSCの海水面に平行な断面は円または多角形などの様々な形状を有することができる。例えば、第1~第3コラム160、170、180とタワー支持コラムTSCの海水面に平行な断面は円形状を有することができる。
【0178】
第1~第3コラム160、170、180はタワー支持コラムTSCの外側に配置されてもよい。例えば、第1~第3コラム160、170、180は多角形、例えば、三角形の頂点に対応して配置されてもよい。
【0179】
タワー支持コラムTSC上には発電構造物PGSのタワーTW、ナセルNC、及びブレードBLが設けられてもよい。タワー支持コラムTSCは第1~第3コラム160、170、180の高さと同一または大きくてもよい。
【0180】
タワー支持コラムTSCは第1~第3コラム160、170、180が形成する多角形の内部に設けられてもよい。例えば、タワー支持コラムTSCは第1~第3コラム160、170、180が形成する三角形の中心から一側に偏った位置に設けられてもよい。
【0181】
一方、第1~第3コラム160、170、180とタワー支持コラムTSCの内部はバラスト水で充填されてもよい。ここで、タワー支持コラムTSCは第1~第3コラム160、170、180が形成する多角形の中心ではない位置に設けられるため、COD(co-directional wave、current、and wind)の制御のために第1~第3コラム160、170、180とタワー支持コラムTSCのバラスト水の充填量は互いに異なってもよい。例えば、タワー支持コラムTSCに隣接するほどバラスト水の充填量が少なくてもよい。即ち、第1~第3コラム160、170、180のうちタワー支持コラムTSCに隣接するコラムのバラスト水の充填量は他のコラムのバラスト水の充填量より少なくてもよい。
【0182】
複数のブレース310、320、330、340、350、360は、上部ブレース310、320、330及び下部ブレース340、350、360を含んでもよい。
【0183】
上部ブレース310、320、330は、第1~第3コラム160、170、180の上端とタワー支持コラムTSCの上端を連結することができる。
【0184】
下部ブレース340、350、360は、第1~第3コラム160、170、180の下端とタワー支持コラムTSCの下端を連結することができる。
【0185】
上部ブレース310、320、330は第1~第3上部ブレース310、320、330を含んでもよい。第1上部ブレース310は第1コラム160の上端とタワー支持コラムTSCの上端を連結することができる。第2上部ブレース320は第2コラム170の上端とタワー支持コラムTSCの上端を連結することができる。第3上部ブレース330は第3コラム180の上端とタワー支持コラムTSCの上端を連結することができる。ここで、第1~第3上部ブレース310、320、330のうち少なくとも1つは残りの長さと異なってもよい。例えば、第1上部ブレース310の長さは第2及び第3上部ブレース320、330の長さより短くてもよい。
【0186】
下部ブレース340、350、360は第1~第3下部ブレース340、350、360を含んでもよい。第1下部ブレース340は第1コラム160の下端とタワー支持コラムTSCの下端を連結することができる。第2下部ブレース350は第2コラム170の下端とタワー支持コラムTSCの下端を連結することができる。第3下部ブレース360は第3コラム180の下端とタワー支持コラムTSCの下端を連結することができる。ここで、第1~第3下部ブレース340、350、360のうち少なくとも1つは残りの長さと異なってもよい。例えば、第1下部ブレース340の長さは第2及び第3下部ブレース350、360の長さより短くてもよい。
【0187】
また、第1下部ブレース340、360の長さは第1上部ブレース310の長さと同じであってもよい。第2及び第3上部ブレース320、330の長さは第2及び第3下部ブレース350、360の長さと同じであってもよい。
【0188】
一方、タワー支持コラムTSCは第1~第3コラム160、170、180が形成する多角形状の中心から多角形状の内部の一側に偏心した位置に設けられてもよい。
【0189】
以下では、センターコラムCCの位置をより詳細に説明する。
【0190】
浮遊式海洋構造物FOSが岸壁QWに接岸する場合、第1~第3コラム160、170、180のうち2つのコラムが岸壁QWに隣接するように設けられてもよい。例えば、第1及び第3コラム160、180が岸壁QWに隣接して配置され、第2コラム170が岸壁QWと離隔して配置されてもよい。
【0191】
第1コラム160とタワー支持コラムTSCを連結する第1上部ブレース310及び第1下部ブレース340の長さは、第2及び第3コラム170、180とタワー支持コラムTSCを連結する第2及び第3上部ブレース320、330と第2及び第3下部ブレース350、360の長さより短くてもよい。
【0192】
従って、タワー支持コラムTSCは第1~第3コラム160、170、180が形成する三角形の中心から第1コラム160に隣接する方向に偏向することができる。
【0193】
即ち、タワー支持コラムTSCは第1~第3コラム160、170、180が形成する三角形の中心から岸壁QWに隣接して偏向することができる。
【0194】
上述したように、タワー支持コラムTSCが岸壁側に偏向すると、岸壁QWと発電構造物PGSとの距離が減少することができる。従って、岸壁QWに隣接して設けられたクレーンなどの装備の運用が容易であることができる。
【0195】
本発明は上述した実施例の他にも、上記実施例のうち少なくとも2つ以上の組み合わせまたは少なくとも1つ以上の上記実施例と公知技術の組み合わせにより発生する実施例を全て包括することができる。
【0196】
以上、本発明を具体的な実施例を通じて詳細に説明したが、これは本発明を具体的に説明するためのものであり、本発明はこれに限定されず、本発明の技術的思想内で当該分野の通常の知識を有する者によりその変形や改良が可能であることは明らかである。
【0197】
本発明の単純な変形ないし変更は全て本発明の範囲に属し、本発明の具体的な保護範囲は添付の特許請求の範囲によって明らかになるであろう。