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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-01
(45)【発行日】2024-10-09
(54)【発明の名称】接続機器
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0354 20130101AFI20241002BHJP
【FI】
G06F3/0354 443
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2024008602
(22)【出願日】2024-01-24
【審査請求日】2024-01-24
(73)【特許権者】
【識別番号】393010318
【氏名又は名称】エレコム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】平田 清隆
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 慶太
(72)【発明者】
【氏名】前口 雄祐
(72)【発明者】
【氏名】多部田 敦己
(72)【発明者】
【氏名】古畑 義矢
(72)【発明者】
【氏名】窪田 義洋
(72)【発明者】
【氏名】櫻木 章洋
(72)【発明者】
【氏名】谷口 幸太郎
(72)【発明者】
【氏名】大久保 旨宣
【審査官】槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-157085(JP,A)
【文献】特開2003-050670(JP,A)
【文献】特開2005-223604(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0193023(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第111290627(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110633018(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/033-3/039
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信又は有線通信におけるホスト機能を複数有する親機に対して、無線通信又は有線通信で通信接続可能な接続機器であって、
親機に対して無線通信又は有線通信で通信接続するための複数の通信手段と、
前記複数の通信手段のうちのいずれか一つの通信手段で親機と通信するように通信手段を切り替える切替手段と、を備え、
前記切替手段は、中心軸を中心に回動可能な操作部を有し、前記操作部を回動することで、前記親機と通信する通信手段を切り替えるよう構成され、
前記操作部は、中心軸まわりの回動において、所定角度毎に設定された複数の角度位置で位置決め可能に構成され、
各角度位置に一つの通信手段が割り当てられており、位置決めされた角度位置に割り当てられた通信手段で親機と通信接続する、接続機器。
【請求項2】
前記操作部は、中心軸まわりの一方向への回動によって、前記複数の通信手段を所定の順で順送りに切り替え、中心軸まわりの他方向への回動によって、前記複数の通信手段を前記順送りの順とは逆順で逆送りに切り替えるように構成される、請求項1に記載の接続機器。
【請求項3】
前記操作部は、中心軸を中心とした径方向外縁部に、前記通信手段の切り替え順と関連付けて配置される印部を備える、請求項1に記載の接続機器。
【請求項4】
前記複数の通信手段が内蔵され、親機に対して前記通信手段を介して所定の入力が可能に構成されたマウス本体と、
前記マウス本体に対して、少なくとも一部が露出し、且つ、転動自在に支持されるボールと、を備え、
前記操作部は、前記マウス本体における前記ボールの近傍に配置される、請求項1~のいずれか1項に記載の接続機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ等に接続される接続機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンピュータに接続される接続機器として光学式マウスが公知である(特許文献1参照)。図8に示すように、光学式マウス910は、本体912と、接続線914と、を含む。本体912は、操作部922と、ポート924と、を含む。
【0003】
ポート924は、本体912内に設置されている電源切替手段と電気接続する。電源切替手段は、有線モジュール及び無線モジュールを切り替えて電気接続する。有線モジュール及び無線モジュールは、それぞれインバータ回路と電気接続する。インバータ回路は、電量測定モジュールと電気接続する。電量測定モジュールは、電池モジュールと電気接続する。
【0004】
接続線914は、光学式マウス910とコンピュータとを電311気接続させる。接続線914は、両端にUSBコネクタ942,944がそれぞれに形成されているデータ線である。
【0005】
電源切替手段は、光学式マウス910の有線作業状態及び無線作業状態の切り替えを制御する。接続線914を介してコンピュータと光学式マウス910とを電気接続させた場合、電源切替手段は、コンピュータからの電気信号を検知して、有線モジュールをオンさせ、無線モジュールをオフさせる。これによって、光学式マウス910は有線作業状態になる。接続線914を介してコンピュータと光学式マウス910とが電気接続されない場合、電源切替手段は、コンピュータからの電気信号を検知せず、無線モジュールをオンさせ、有線モジュールをオフさせる。これによって、光学式マウス910は無線作業状態になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2009-32265号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、前記光学式マウス910は、電源切替手段によるコンピュータからの電気信号の検知の有無、即ち、接続線914を介したコンピュータと光学式マウス910の接続の有無により、有線作業状態と無線作業状態とを切り替えるものであるため、光学式マウス910の操作中にこの切り替えを行うのが煩雑であった。なお、このような問題は、マウスに限らず、コンピュータなどの親機に接続可能な接続機器、例えば、キーボード、ヘッドフォン、マイク、タブレット等の接続機器全般に共通する。
【0008】
本発明は、親機に対する接続の切り替えがし易い接続機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の接続機器は、無線通信又は有線通信におけるホスト機能を複数有する親機に対して、無線通信又は有線通信で通信接続可能な接続機器であって、親機に対して無線通信又は有線通信で通信接続するための複数の通信手段と、前記複数の通信手段のうちのいずれか一つの通信手段で親機と通信するように通信手段を切り替える切替手段と、を備え、前記切替手段は、中心軸を中心に回動可能な操作部を有し、前記操作部を回動することで、前記親機と通信する通信手段を切り替えるよう構成される。
【0010】
かかる構成によれば、通信手段を切り替える切替手段が、中心軸を中心に回動可能な操作部を有するので、操作部を回動させることで通信手段を容易に切り替えることができる。
【0011】
また、前記接続機器では、前記操作部は、中心軸まわりの回動において、所定角度毎に設定された複数の角度位置で位置決め可能に構成され、各角度位置に一つの通信手段が割り当てられており、位置決めされた角度位置に割り当てられた通信手段で親機と通信接続してもよい。
【0012】
かかる構成によれば、操作部を回動して所望の角度位置に位置合わせすることで、通信手段を容易に切り替えることができる。
【0013】
また、前記接続機器では、前記操作部は、中心軸まわりの一方向への回動によって、前記複数の通信手段を所定の順で順送りに切り替え、中心軸まわりの他方向への回動によって、前記複数の通信手段を前記順送りの順とは逆順で逆送りに切り替えるように構成されてもよい。
【0014】
かかる構成によれば、順送りと逆送りとを適宜利用して、通信手段を容易に切り替えることができる。
【0015】
また、前記接続機器では、前記操作部は、中心軸を中心とした径方向外縁部に、前記通信手段の切り替え順と関連付けて配置される印部を備えてもよい。
【0016】
かかる構成によれば、切り替え順と関連付いた印部によって、切り替え操作の時に通信手段の切り替えを把握することができる。
【0017】
また、前記接続機器は、前記複数の通信手段が内蔵され、親機に対して前記通信手段を介して所定の入力が可能に構成されたマウス本体と、前記マウス本体に対して、少なくとも一部が露出し、且つ、転動自在に支持されるボールと、を備え、前記操作部は、前記マウス本体における前記ボールの近傍に配置されてもよい。
【0018】
かかる構成によれば、接続機器がマウス本体とボールとを備えるマウスである場合において、操作部がボールの近傍に配置されるので、マウスの操作中でも容易に操作部を操作して通信手段の切り替えができる。
【発明の効果】
【0019】
以上より、本発明によれば、親機に対する接続の切り替えがし易い接続機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本実施形態に係る接続機器としてのマウスの上面図である。
図2図2は、前記マウスの底面図である。
図3図3は、前記マウスの左側面図である。
図4図4は、前記マウスのケースの一部を切り欠いた上面図である。
図5図5は、図3の部分断面図である。
図6A図6Aは、前記マウスのコンピュータへの接続を説明するためのブロック図である。
図6B図6Bは、前記マウスの切替手段及び通信手段を説明するためのブロック図である。
図7図7は、変形例に係る接続機器としてのキーボードの上面図である。
図8図8は、従来のマウスの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態に係る接続機器を、図1図6Bを参照しつつ説明する。接続機器1は、無線通信又は有線通信におけるホスト機能を複数有する親機に対して、無線通信又は有線通信で通信接続可能な接続機器である。本実施形態では、親機は複数のコンピュータである。具体的には、図6Aに示すように、親機は、三台のコンピュータC1、C2、C3を含む。なお、親機のホスト機能とは、通信の主体となる機能であり、通信を構築したり通信を管理したりする機能である。
【0022】
本実施形態では、接続機器1は、図1に示すように、ポインティングデバイスの一種のマウスである。マウス1は、親機の周辺機器として、例えば机上に置いた状態で用いられる。
【0023】
また、マウス1は、通信手段としての有線接続(ケーブル)、2.4GHz無線信号、又は、Bluetooth(登録商標)でコンピュータに接続可能である。マウス1は、例えば、親機に対して最大六チャンネルを切り替えて接続可能である。本実施形態では、マウス1は、一種類の有線接続、一種類の2.4GHz無線信号、二種類のBluetooth、及び、二種類のカスタム設定でそれぞれ設定されたチャンネルを切り替えて接続可能である。なお、マウス1は、親機に対して、最大二チャンネル、最大三チャンネル、最大四チャンネル、最大五チャンネル、最大七チャンネル以上の複数のチャンネルを切り替えて接続可能であってもよい。
【0024】
マウス1は、図6Bに示すように、親機に対して無線通信又は有線通信で通信接続するための複数の通信手段2と、複数の通信手段2のうちのいずれか一つの通信手段2で親機と通信するように通信手段2を切り替える切替手段3と、を備える。本実施形態では、マウス1は、複数の通信手段2が内蔵され、親機に対して通信手段2を介して所定の入力が可能に構成されたマウス本体4と、マウス本体4に対して、少なくとも一部が露出し、且つ、転動自在に支持されるボール5と、を備える(図1参照)。
【0025】
本実施形態では、複数の通信手段2は、デフォルトの通信手段2及びカスタム設定で設定された通信手段2を含むが、デフォルトの通信手段2及びカスタム設定で通信された通信手段2の一方で構成されてもよい。複数の通信手段2のうちの少なくとも一つの通信手段2は、ユーザが選出した通信手段である。
【0026】
なお、マウス1は、ユーザの親指がボール5に触れることで操作可能なトラックボールマウスであるが、ユーザの人差し指や中指がボール5に触れることで操作可能なトラックボールマウスであってもよい。また、マウス1は、ボール5が机上等を転がることにより操作可能なマウスであってもよい。
【0027】
ボール5は、コンピュータに接続されたディスプレイ上のポインタの位置を操作する際に用いられる。また、ボール5は、ユーザの指で回転操作される球体である。本実施形態では、ボール5は、マウス本体4の左側に配置されている。さらに、ボール5は、直径の略半分に対応する部分をマウス本体4に入り込ませた状態で、マウス本体4に支持されている。
【0028】
マウス本体4は、通信手段2及び切替手段3を収容するケース6を備える。また、マウス本体4は、ケース6にそれぞれ配置される二つの主操作キー40a、40b及びホイール41を備える。さらに、マウス本体4は、ケース6にそれぞれ配置される五つのファンクションボタン42a、42b、42c、42d、42eを備える。マウス本体4は、速度設定スイッチ43と、第一表示部44と、を備える。
【0029】
また、マウス本体4は、図2に示すように、電源スイッチ45と、ボール5を押し出し可能なボール押し出しボタン46と、を備える。さらに、マウス本体4は、ケーブル接続部47と、2.4GHz無線信号によりマウス1と無線通信可能な無線ドングルDを収容するドングル収納部48と、を備える、マウス本体4は、Bluetooth用のペアリングボタン49と、第二表示部50と、を備える。さらに、マウス本体4は、2.4GHz無線信号やBluetooth接続により無線通信を制御する制御部31と、無線信号を出力するアンテナ52と、を備える(図6A及び図6B参照)。
【0030】
ケース6は、手が載置される椀状の載置部60と、載置部60から下側に延設される延設部61と、を備える(図1及び図2参照)。ケース6内には、マウス1の電源となる電池Bが収容される。
【0031】
載置部60は、載置部60の上部を構成する第一載置部601と、載置部60の下部を構成する第二載置部602と、を備える(図1参照)。
【0032】
第一載置部601には、ユーザの手の人差し指、中指、薬指が主に配置される。また、第一載置部601は、載置部60の奥側に位置している。
【0033】
第二載置部602には、ユーザの手の親指が主に配置される。また、第二載置部602は、第一載置部601の左側、手前側、右側に連続して延びている。さらに、第二載置部602は、下側に位置する部位ほど広がった裾広がりの形状を有する。
【0034】
第二載置部602には、ボール5が配置されている。本実施形態では、第二載置部602は、ボール5の一部を露出させた状態でボール5を回転自在に支持する。また、第二載置部602には、外方へ向けて開口し、内部にボール5を収容可能となるよう内方へ凹設される収容凹部6020が設けられている。
【0035】
延設部61は、机上等に載置される平板状の底部610と、底部610の外周縁から上側に延びる周壁部611と、を備える(図2参照)。
【0036】
底部610は、電池Bの着脱の際に開閉可能な蓋612を備える。底部610には、ドングル収納部48が配置されている。
【0037】
周壁部611は、載置部60の下端縁の奥側に位置する部位、及び、載置部60のボール5側に位置する部位(図2における右側の部位)から下側に延びている。また、周壁部611は、下側に位置する部位ほど狭まった形状を有する。周壁部611の奥側に位置する部位には、ケーブル接続部47が配置されている。
【0038】
左側に位置する主操作キー40aは、左クリックに対応するキーであり、右側に位置する主操作キー40bは、右クリックに対応するキーである(図1参照)。二つの主操作キー40a、40bは、第一載置部601の奥側に位置する部位に、左右に並んで配置される。
【0039】
ホイール41は、スクロール操作に対応するホイールである。また、ホイール41は、円板状に形成される。さらに、ホイール41は、軸心回りに回転自在とされて、その一部をケース6の第一載置部601から上方に突出させている。また、ホイール41は、左右の主操作キー40a、40bに挟まれた状態で配置される。
【0040】
ファンクションボタン42a、42b、42c、42d、42eは、ユーザにより所望の機能を割り当てることができるボタンである。ファンクションボタン42a等に割り当て可能な機能は、例えば、閲覧履歴の新しい方へ進める(WEBブラウザの「進む」に対応する)機能、閲覧履歴の古い方へ戻す(WEBブラウザの「戻る」に対応する)機能等である。
【0041】
本実施形態では、ファンクションボタン42a、42bは、ケース6の第一載置部601において、左側に位置する主操作キー40aよりも左側に、前後(ユーザから遠い側及びユーザに近い側)に並んで配置される。ファンクションボタン42cは、ケース6の第一載置部601において、右に位置する主操作キー40bよりも右側に配置される。ファンクションボタン42d、42eは、ケース6の第二載置部602において、ボール5よりも右側に、前後に並んで配置される。また、ファンクションボタン42d、42eは、ファンクションボタン42a、42bに対して、前後に並んで配置される。
【0042】
速度設定スイッチ43は、ディスプレイにおけるポインタの速度を設定するスイッチである。本実施形態では、速度設定スイッチ43は、低速、中速、高速の三段階の設定速度選択位置に切替え移動可能な操作片である。本実施形態では、速度設定スイッチ43は、ケース6の第一載置部601において、ホイール41の手前側に配置されている。
【0043】
第一表示部44は、マウス1の状態を表示する表示するLEDである。具体的には、第一表示部44は、電池Bの残量と接続先(C1、C2、C3)に応じて発光色を変更する。本実施形態では、このLEDは、電池Bの残量が少なくなると赤色が点滅する。また、このLEDは、接続先に応じてC1接続時は白色、C2接続時は青色、C3接続時は緑色の発光色とすることで、マウス1側から視覚的にマウス1がどの接続先に接続されているかユーザに知らせることができる。さらに、第一表示部44は、ケース6の第二載置部602において、ボール5よりも右側で、ファンクションボタン42d、42eの手前側に配置される。
【0044】
電源スイッチ45は、マウス1の電源のオンオフを切り替えるスイッチである。また、電源スイッチ45は、ケース6の手前側の部位、具体的には、ケース6の周壁部611において、ボール5よりも手前側(図3における右側)に配置されている。本実施形態では、電源スイッチ45は、水平方向(具体的には、前後)にスライドすることにより、マウス1のオンオフ切り替え可能なスイッチであるが、押し込むことによりオンオフ切り替え可能なスイッチであってもよい。なお、電源スイッチ45は、ケース6の底部610に配置されてもよい。
【0045】
ボール押し出しボタン46は、押し込むことでボール5がケース6から押し出されるボタンである(図2参照)。また、ボール押し出しボタン46は、ケース6の底部610におけるボール5と対応する位置(ボール5の裏側の位置)に配置されている。
【0046】
ケーブル接続部47は、例えば、ケーブルのUSBコネクタが接続可能なUSBポートである。ドングル収納部48は、無線ドングルDが収容される凹部である。
【0047】
ペアリングボタン49は、Bluetoothによりマウス1とコンピュータとを接続する際のペアリング時に使用する。本実施形態では、ペアリングボタン49は、ケース6の底部610に配置されている。
【0048】
第二表示部50は、Bluetoothによりマウス1とコンピュータとが接続されていることを表示する表示部である。本実施形態では、第二表示部50は、白色で発光するLEDである。第二表示部50は、ケース6の底部610に配置されている。
【0049】
切替手段3は、中心軸を中心に回動可能な操作部30を有し、操作部30を回動することで、親機と通信する通信手段2を切り替えるよう構成される(図1参照)。さらに、切替手段3は、図4に示すように、操作部30に加えて、操作部30に接続された制御部31を有する。
【0050】
操作部30は、マウス本体4におけるボール5の近傍に配置される(図1参照)。マウス本体4におけるボール5の近傍とは、ユーザがマウス1に手を置いた状態(例えば、ケース6の載置部60に手を置いた状態)から手を離さずに親指又は人差し指が届く範囲である。
【0051】
また、操作部30は、ロータリースイッチである。具体的には、操作部30は、ユーザが操作する操作本体部300と、操作本体部300が回動することで出力が切り替わるスイッチ部301と、を有する(図5参照)。
【0052】
操作本体部300は、略板状の部材であり、本実施形態では、略円板状の部材である。また、操作本体部300は、略円板状の主部302と、操作部30の中心軸を中心とした径方向外縁部303と、を備える。さらに、操作本体部300は、操作部30の中心軸を中心軸とし、上方に延びる軸部304を備える。
【0053】
軸部304は、筒部3041と、筒部3041の上端を閉塞する蓋部3042と、を有する。蓋部3042は、軸部304の中心軸を含む位置に、下方に延びる係合片3043を有する。
【0054】
スイッチ部301は、操作部30で切り替えられる通信手段2の数(本実施形態では、六つ)の出力端子を有する。また、スイッチ部301は、四角形の板状の台座部3010と、台座部3010の上に設けられ、上方に延びる切替軸3011と、を備える。
【0055】
切替軸3011は、円柱状である。また、切替軸3011の上端部には、係合溝3012が設けられている。係合溝3012には、操作本体部300の軸部304の係合片3043が嵌まる。
【0056】
また、本実施形態では、操作部30は、マウス本体4におけるボール5の手前側に配置される(図3参照)。具体的には、操作部30は、ケース6の周壁部611のボール5が配置されている側であって、ボール5の手前側に配置されている。
【0057】
また、操作部30は、マウス本体4におけるボール5よりも下側に配置される。そのため、ボール5を操作する際に、操作部30の誤操作が起きにくい。
【0058】
さらに、操作部30は、マウス本体4におけるケース6の載置部60に配置されるキーやボタン(主操作キー40a、40b、及び、ファンクションボタン42a、42b、42c、42d、42e)よりも下側に配置される。また、操作部30は、載置部60に配置されるキーやボタンよりも手前側に配置されている。そのため、載置部60に配置されるキーやボタンを操作する際に、操作部30の誤操作が起きにくい。
【0059】
さらに、操作部30は、マウス本体4における電源ボタン45よりも奥側に配置される。そのため、電源ボタン45を操作する際に、操作部30の誤操作が起きにくい。
【0060】
本実施形態では、操作部30は、径方向外縁部303に、通信手段2の切り替え順と関連付けて配置される印部3030を備える(図4参照)。径方向外縁部303は、主部302を囲む環状の部位である。また、径方向外縁部303には、周方向に印部3030としての径外側に突出する凸部3030と、径内側に凹んだ凹部3031とが並んだ状態で配置されている。
【0061】
印部3030は、操作部30の位置決め可能な角度位置と同じ数(本実施形態では、六つ)だけ操作部30に設けられる。また、複数の印部3030は、通信手段2の切り替えの順に並んでいる。さらに、印部3030は、操作部30の位置決め可能な角度位置に対応付けて配置される。本実施形態では、印部3030は、操作部30の周方向に等間隔をあけて設けられている。
【0062】
凹部3031は、径方向外縁部303の周方向に隣り合う凸部3030と凸部3030との間に配置されている。そのため、ユーザが操作部30を回動させる際に、指が掛かって操作しやすい。本実施形態では、凹部3031は、操作部30の径方向外縁部が径内側に凹んだ溝で構成されている。この溝は、操作部30の中心軸に沿って延びている(図3参照)。
【0063】
操作部30は、中心軸まわりの回動において、所定角度毎に設定された複数の角度位置で位置決め可能に構成されている(図4参照)。また、操作部30では、各角度位置に一つの通信手段2が割り当てられており、位置決めされた角度位置に割り当てられた通信手段2で親機と通信接続する。
【0064】
さらに、操作部30は、各角度位置に電気的接点を有する。即ち、操作部30の電気的接点の位置が、各角度位置となっている。この操作部30では、操作本体部300を回動させると、この電気的接点が切り替わる。切り替わった電気的接点が制御部31に繋がることで、スイッチ部301から制御部31に信号(コード)が出力される。なお、この操作部30では、電気的接点に対応付けてコードが設定されている。このコードは、通信手段2を示す情報である。このように、操作本体部300を回動して、電気的接点が切り替わると、操作部30から切り替わった電気的接点に対応したコードが出力される。
【0065】
本実施形態の操作部30では、操作本体部300の軸部304の係合片3043が、スイッチ部301の係合溝3012に嵌まった状態で、操作本体部300を360°回動可能である(図5参照)。このように、操作本体部300を回動させることで、スイッチ部301の切替軸3011が回動し、スイッチ部301が切り替わり、スイッチ部301から制御部31に対応した信号が出力される。
【0066】
具体的には、操作部30では、スイッチ部301の切替軸3011が60°毎に回動して位置決めされるように構成されており、スイッチ部301は、位置決めされたところ(六つの角度位置P1、P2、P3、P4、P5、P6)で信号を出力する。また、操作部30(具体的には、ロータリースイッチ)は、各角度位置P1、P2、P3、P4、P5、P6にそれぞれ対応した出力端子を有する(図6B参照)。この操作部30では、角度位置P1で有線接続による信号が出力され、角度位置P2で2.4GHz無線信号が出力され、角度位置P3、P4でBluetoothによる信号が出力される。また、角度位置P5、P6にカスタム設定に対応した接続に対応する信号が出力される。
【0067】
カスタム設定は、ユーザが任意に設定できる。即ち、カスタム設定により、ユーザが望む通信手段を設定できる。なお、カスタム設定は、マウス1の出荷時において未設定となっている。
【0068】
このカスタム設定は、ユーザにより親機(本実施形態ではコンピュータ)上でアプリケーションを用いて行われる。このアプリケーションは、ユーザがカスタム設定1又はカスタム設定2を選択可能なGUI(Graphical User Interface)であって、2.4GHz無線信号又はBluetoothを選択可能なGUIを有する。
【0069】
本実施形態では、操作部30の径方向外縁部303の一部は、ケース6から露出している(図4参照)。具体的には、径方向外縁部303のうち通信接続している通信手段2に対応する印部3030が露出する。例えば、図4の状態のマウス1では、角度位置P6に対応する出力が行われ、角度位置P6に対応する印部3030の表示が見えるとともに、他の角度位置P1、P2、P3、P4、P5に対応する印部3030の表示はケース6に隠れている。
【0070】
また、操作部30は、操作部30の中心軸がケース6内に位置する状態で配置されている。さらに、操作部30は、操作部30の中心軸がマウス1の載置面に垂直な方向に沿った状態で配置されている。
【0071】
操作部30は、中心軸まわりの一方向への回動によって、複数の通信手段を所定の順で順送りに切り替える。例えば、操作部30は、順送り(時計回り)の回動によって、角度位置P1、P2、P3、P4、P5、P6、P1の順に切り替えることができる。また、操作部30は、中心軸まわりの他方向への回動によって、複数の通信手段を前記順送りの順とは逆順で逆送りに切り替える。例えば、操作部30は、逆送り(反時計回り)の回動によって、角度位置P6、P5、P4、P3、P2、P1、P6の順に切り替えることができる。このように、操作部30は、中心軸回りで両方向へ回動させることで、通信手段2を順送り、逆送りの両方で切り替えることができる。
【0072】
本実施形態では、操作部30の各角度位置P1、P2、P3、P4、P5、P6に、それぞれ対応する通信手段2を目視で確認できる視認部(アイコン)が表示されている。具体的には、操作部30の印部としての凸部3030の上面3032の各角度位置P1、P2、P3、P4、P5、P6に、それぞれ対応する通信手段2を示す視認部が表示されている。即ち、操作部30は、視認部が表示される表示部位3033を六つ有する。また、表示部位3033は、操作部30の周方向に等間隔をあけて設けられている。
【0073】
この操作部30では、表示部位3033のうち通信接続している通信手段2に対応する表示部位3033が露出する。例えば、図4の状態のマウス1では、角度位置P6に対応する出力が行われ、角度位置P6に対応する表示部位3033の視認部の表示が見えるとともに、他の角度位置P1、P2、P3、P4、P5に対応する表示部位3033の視認部はケース6に隠れている。そのため、マウス1の操作中に、現在の通信手段2を確認しやすい。なお、表示部位3033は、印部としての凸部3030の上面3032の代わり、又は、印部としての凸部3030の上面3032に加えて、印部としての凸部3030の外周面や操作部30の下面に設けられてもよい。
【0074】
本実施形態において、径方向外縁部303では、操作部30における径方向外縁部303よりも径方向内側に位置する部位よりも、中心軸に沿った厚みが厚くなっている(図5参照)。このように、ユーザが操作部30の操作の際に触れる部位が厚いため、操作部30を操作しやすい。
【0075】
制御部31は、操作部30に接続された処理部310と、処理部310に接続された記憶部311と、処理部310に接続された切替実行部312と、を有する(図6B参照)。
【0076】
処理部310は、操作部30から出力される出力信号としてのコードを取得して、取得したコードを解析し、解析結果に応じ、通信手段2の切り替えを切替実行部312に指示する。この出力信号は、操作部30の切り替わりを示す信号であり、通信手段2に対応した信号である。本実施形態では、処理部310は、操作部30(具体的には、ロータリースイッチ)の出力端子に繋がる入力端子I1、I2、I3、I4、I5、I6を有する。
【0077】
具体的には、処理部310は、操作部30からのコードに基づいて、記憶部311に記憶された情報を選択して取得する。さらに、処理部310は、記憶部311から取得した情報に応じて通信手段2の切り替えに関する切替信号を切替実行部312に出力する。
【0078】
記憶部311は、操作部30の各角度位置P1、P2、P3、P4、P5、P6と、切り替える通信手段2との対応を示す対応情報を記憶する。本実施形態では、マウス1の出荷時において、記憶部311は、角度位置P1が有線接続、角度位置P2が2.4GHz無線通信、角度位置P3、P4がBluetoothにそれぞれ対応することを示す対応情報を記憶している。記憶部311は、マウス1の出荷時において、角度位置P5、P6に関する対応情報を記憶していない。
【0079】
切替実行部312は、処理部310による切替信号に応じて、通信手段2を切り替える。
【0080】
なお、ユーザが、親機上でカスタム設定が可能なアプリケーションのGUIを操作することで、例えば、カスタム設定1はBluetoothに対応するといったユーザが決定したカスタム情報を、親機からマウス1に出力することができる。この場合、マウス1の制御部31の処理部310は、このカスタム情報を制御部31の記憶部311に保存する。このようなカスタム設定を一度行うことで、ユーザは、いつでもカスタム設定でマウス1とコンピュータとを接続することができる。
【0081】
本実施形態では、マウス1に二種類のカスタム設定が可能である。例えば、二種類のカスタム設定の両方を2.4GHz無線信号に対応させてもよい。また、二種類のカスタム設定の両方をBluetoothに対応させてもよい。さらに、一方のカスタム設定を2.4GHz無線信号に対応させ、他方のカスタム設定をBluetoothに対応させてもよい。
【0082】
以上のマウス1では、操作部30において、操作本体部300を回動することで、電気的接点が切り替わると、スイッチ部301から制御部31に信号(コード)が出力される。制御部31の処理部310が、スイッチ部301からの出力信号及び記憶部311に記憶された対応情報から、出力信号に対応した通信手段2を特定し、処理部310から切替実行部312に切替信号が出力される。これにより、通信手段2の切り替えが実行される。以下、マウス1をコンピュータC1、C2、C3に接続する際の操作について、図6Aを用いて具体的に説明する。
【0083】
マウス1とコンピュータC1とを有線通信で接続する場合、両端にUSBコネクタが設けられたケーブルを用いる。まず、マウス1の操作部30を、有線接続が割り当てられた角度位置P1で位置決めする。具体的には、マウス1の操作部30を、有線接続を示す視認部がケース6の上方から見える位置に位置決めする。また、ケーブルの一方のUSBコネクタをコンピュータC1のUSBポートC1Pに接続するとともに、ケーブルの他方のUSBコネクタをマウス1のケーブル接続部47に接続する。これにより、マウス1とコンピュータC1とを有線通信で接続することができる。
【0084】
マウス1とコンピュータC2とを2.4GHz無線信号で接続する場合、マウス1付属の無線ドングルDを用いる。まず、マウス1の操作部30を、2.4GHz無線通信が割り当てられた角度位置P2で位置決めする。具体的には、マウス1の操作部30を、2.4GHz無線信号を示す視認部がケース6の上方から見える位置に位置決めする。また、マウス1の電源スイッチ45をオン状態とする。さらに、マウス1のドングル収納部48から無線ドングルDを取り外し、取り外した無線ドングルDをコンピュータC2のUSBポートC2Pに接続する。これにより、マウス1のアンテナ52と、コンピュータC2に接続された無線ドングルDとが無線通信を行うことが可能となる。即ち、マウス1とコンピュータC2とを2.4GHz無線信号で接続することができる。
【0085】
マウス1とコンピュータC3とをBluetoothで接続する場合、初回の接続時にペアリングが必要である。まず、マウス1の操作部30を、Bluetoothが割り当てられた角度位置P3又はP4で位置決めする。具体的には、マウス1の操作部30を、Bluetoothを示す視認部がケース6の上方から見える位置に位置決めする。また、マウス1の電源スイッチ45をオン状態とする。さらに、マウス1及びコンピュータC3の両方で、Bluetooth機能をオン状態とし、コンピュータに接続されたディスプレイに表示されたBluetooth対応機器の一覧からマウス1を選択し、マウス1のペアリングボタン49を押すことでペアリングが完了する。これにより、マウス1のアンテナ52と、コンピュータC3のBT通信部C3BTとが無線通信を行うことが可能となる。即ち、マウス1とコンピュータとをBluetoothで接続することができる。ペアリングの完了後にマウス1とコンピュータC3とをBluetoothで接続する場合、マウス1の操作部30を、Bluetoothが割り当てられ且つペアリングが完了した角度位置P3又はP4で位置決めするのみで、接続が可能である。
【0086】
以上のマウス1によれば、通信手段2を切り替える切替手段3が、中心軸を中心に回動可能な操作部30を有するので、操作部30を回動させることで通信手段2を容易に切り替えることができる。
【0087】
本実施形態のマウス1では、操作部30を回動して所望の角度位置P1、P2、P3、P4、P5、P6に位置合わせすることで、角度位置P1、P2、P3、P4、P5、P6に割り当てられた通信手段2を選択できるため、通信手段2を容易に切り替えることができる。
【0088】
また、本実施形態のマウス1では、操作部30の回動の際に順送りと逆送りとを適宜利用して、通信手段2を容易に切り替えることができる。
【0089】
さらに、本実施形態のマウス1では、切り替え順と関連付いた印部によって、切り替え操作の時に通信手段の切り替えを把握することができる。具体的には、印部としての凸部3030を触覚(手指で触れること)によって認識することができるので、通信手段2の切り替え操作の時に操作部30を目視せずに通信手段2を切り替えることができる。
【0090】
本実施形態のマウス1では、切替手段3がボール5の近傍に配置されるので、マウス1の操作中でも容易に切替手段3を操作して通信手段2の切り替えができる。具体的には、操作部30が、ケース6のボール5が配置されている側であって、ボール5の手前側に配置されているため、ユーザは、マウス1のケース6の載置部60に手を乗せたまま、親指をボール5から切替手段3に移動させて、操作部30を操作して通信手段2の切り替えができる。
【0091】
なお、本発明の接続機器は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。
【0092】
上記実施形態のマウス1では、操作部30は、ケース6の周壁部611のボール5が配置されている側であって、ボール5の手前側に配置されていたが、ケース6の周壁部611以外の部位に配置されていてもよい。例えば、ケース6の第二載置部602におけるボール5の手前側に配置されていてもよい。
【0093】
また、上記実施形態のマウス1では、操作部30が、ケース6のボール5が配置されている側であって、ボール5の手前側に配置されていたが、ケース6のボールが配置されている側であって、ボール5の奥側に配置されていてもよい。
【0094】
さらに、上記実施形態のマウス1では、操作部30がボール5の近傍に配置されていたが、ボール5から離れた位置に配置されてもよい。例えば、操作部30は、ケース6のボールが配置されている側と反対側(図1では、右側)に配置されていてもよい。
【0095】
上記実施形態のマウス1では、操作部30は、操作部30の中心軸がマウス1の載置面に垂直な方向に沿った状態で配置されていたが、操作部30の中心軸がこの垂直な方向に対して傾斜した方向に沿った状態で配置されてもよい。
【0096】
また、上記実施形態のマウス1では、操作部30は、操作部30の径方向外縁部303の一部がケース6から露出し、操作部30の中心軸がケース6内に位置する状態で配置されていたが、これ以外の構成であってもよい。例えば、操作部30は、操作部30の径方向外縁部303を含む略半分以上の部位がケース6から露出し、操作部30の中心軸がケース6から露出した状態で配置されてもよい。
【0097】
上記実施形態の接続機器1は、ポインティングデバイスの一種のマウスであったが、接続機器1は、親機に接続して一方向又は双方向で情報を送受信する機器であればよい。例えば、接続機器1は、キーボード、タブレット、タッチペン、計算機、スピーカー、ヘッドフォン、マイク、タッチパッド、テンキー等であってもよい。
【0098】
以下、接続機器1がキーボードである構成について、図7を用いて説明する。例えば、キーボード1は、板状のプレート部70と、プレート部70上に設けられた文字キー群71及び操作キー群72と、を備える。また、キーボード1は、プレート部70上に設けられたテンキー群73を備える。このキーボード1では、文字キー群71は、第一文字キー群711と、第一文字キー群711と左右方向に隙間を空けて配置された第二文字キー群712と、を含む。さらに、キーボード1は、プレート部70に設けられた切替手段3を備える。
【0099】
切替手段3の操作部30は、ロータリースイッチである。また、操作部30は、操作部30の中心軸が水平方向に沿った状態で配置されている。この操作部30は、手前方向及び奥方向に回動することができる。
【0100】
さらに、操作部30は、キーボード1のプレート部70における文字キー群71、操作キー群72、又は、テンキー群73の近傍に配置される。マウス本体4におけるキー群71、72、73の近傍とは、ユーザがキーボード1に手を置いてタイピングを行う状態から手を離さずに親指、人差し指、中指、又は、薬指が届く範囲である。このように、接続機器1がキーボードである場合であっても、通信手段2を切り替える切替手段3が、中心軸を中心に回動可能な操作部30を有するので、操作部30を回動させることで通信手段2を容易に切り替えることができる。
【0101】
図7では、切替手段3の操作部30は、第一文字キー群711と第二文字キー群712との間の隙間に配置されている。このように、操作部30が第一文字キー群711と第二文字キー群712との間の隙間に設けられている構成では、ユーザは親指で操作部30を操作しやすい。
【0102】
図7の構成では、印部としての凸部3030の外周面の各角度位置P1、P2、P3、P4、P5、P6に、それぞれ対応する通信手段2を目視で確認できる視認部(アイコン)を表示してもよい。
【0103】
なお、操作部30は、例えば、テンキー群73の奥側に位置する部位や、各キー群71、72、73の手前側に位置する部位に配置されてもよい。このように、切替手段3が各キー群71、72、73の近傍に配置されることで、タイピング中でも容易に切替手段3を操作して通信手段2の切り替えができる。
【0104】
また、操作部30は、プレート部70の外側面701に配置されてもよい。例えば、操作部30が、プレート部70の外側面701の手前側に位置する部位に配置されている場合、タイピング中に親指で容易に切替手段3を操作して通信手段2の切り替えができる。なお、操作部30は、操作部30の中心軸が水平方向に対して傾斜した方向に沿った状態で配置されてもよい。
【0105】
接続機器1は、第一文字キー群711及び第二文字キー群712が隙間をあけて配置されるキーボード以外に、文字キーが隙間なく配置されたキーボードであってもよい。この場合、操作部30は、プレート部70の上面700やプレート部70の外側面701等に配置すればよい。なお、キーボードは、テンキー群73を備えなくてもよい。
【0106】
上記実施形態のマウスに接続される親機は、コンピュータであったが、コンピュータ、スマートフォン、タブレット、アンドロイド搭載のディスプレイやモニター、ヘッドマウントディスプレイ、VRゴーグル、カメラ等の少なくとも一つであってもよい。
【符号の説明】
【0107】
1…接続機器(マウス、キーボード)、2…通信手段、3…切替手段、4…マウス本体、5…ボール、6…ケース、30…操作部、31…制御部、40a、40b…主操作キー、41…ホイール、42a、42b、42c、42d、42e…ファンクションボタン、43…速度設定スイッチ、44…第一表示部、45…電源スイッチ、46…押し出しボタン、47…ケーブル接続部、48…ドングル収納部、49…ペアリングボタン、50…第二表示部、52…アンテナ、60…載置部、61…延設部、70…プレート部、71…文字キー群、72…操作キー群、73…テンキー群、300…操作本体部、301…スイッチ部、302…主部、303…径方向外縁部、304…軸部、310…処理部、311…記憶部、312…切替実行部、601…第一載置部、602…第二載置部、610…底部、611…周壁部、612…蓋、700…上面、701…外側面、711…第一文字キー群、712…第二文字キー群、910…光学式マウス、912…本体、914…接続線、922…操作部、924…ポート、942、944…USBコネクタ、3041…筒部、3042…蓋部、3043…係合片、3010…台座部、3011…切替軸、3012…係合溝、3030…印部(凸部)、3031…凹部、3032…上面、3033…表示部位、6020…収容凹部、B…電池、C1、C2、C3…コンピュータ、C1P…USBポート、C2P…USBポート、C3BT…BT通信部、D…無線ドングル、I1、I2、I3、I4、I5、I6…入力端子、P1、P2、P3、P4、P5、P6…角度位置
【要約】
【課題】親機に対する接続の切り替えがし易い接続機器を提供する。
【解決手段】無線通信又は有線通信におけるホスト機能を複数有する親機に対して、無線通信又は有線通信で通信接続可能な接続機器であって、親機に対して無線通信又は有線通信で通信接続するための複数の通信手段と、前記複数の通信手段のうちのいずれか一つの通信手段で親機と通信するように通信手段を切り替える切替手段と、を備え、前記切替手段は、中心軸を中心に回動可能な操作部を有し、前記操作部を回動することで、前記親機と通信する通信手段を切り替えるよう構成される。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8