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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-01
(45)【発行日】2024-10-09
(54)【発明の名称】プログラム、方法、およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H04L 51/212 20220101AFI20241002BHJP
   A63F 13/75 20140101ALI20241002BHJP
   A63F 13/87 20140101ALI20241002BHJP
   A63F 13/30 20140101ALI20241002BHJP
【FI】
H04L51/212
A63F13/75
A63F13/87
A63F13/30
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2024509073
(86)(22)【出願日】2024-02-15
(86)【国際出願番号】 JP2024005184
【審査請求日】2024-02-15
(31)【優先権主張番号】P 2023038081
(32)【優先日】2023-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519120525
【氏名又は名称】カバー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142365
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100230961
【弁理士】
【氏名又は名称】黒澤 万希
(72)【発明者】
【氏名】森 耕平
(72)【発明者】
【氏名】大岡 祐輝
【審査官】小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第11354900(US,B1)
【文献】特開2008-217343(JP,A)
【文献】特開2003-242091(JP,A)
【文献】特開2011-204178(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/212
A63F 13/75
A63F 13/87
A63F 13/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定関係を有する複数のユーザ各々が操作する複数のユーザ端末から受け付けたアクションを、当該複数のユーザ各々が認識可能となるように当該複数のユーザ端末に反映可能とするプログラムであり、
コンピュータを、
ユーザ端末から特定のユーザを規制対象ユーザとして指定するための規制情報を受信することにより、当該特定のユーザに対する規制履歴を更新する更新手段と、
前記特定関係を有する複数のユーザ各々が操作する複数のユーザ端末のうち規制履歴に基づいて規制条件を満たすユーザが操作するユーザ端末からアクションを受け付けたときに、当該ユーザを規制対象ユーザに指定していないユーザが操作するユーザ端末を含む複数のユーザ端末において当該アクションの反映を規制可能とするための処理を行う規制手段として機能させ
前記規制条件は、前記更新手段により所定期間に更新された規制履歴に基づいて満たすか否かが判定される条件であり、
前記所定期間は、第1期間と、当該第1期間よりも長い第2期間とを含み、
前記規制条件は、前記規制履歴に基づいて、前記第1期間内に規制情報を受信した回数が第1回数に達することにより満たし、前記第1期間内に規制情報を受信した回数が前記第1回数に達していなかった場合であっても前記第2期間内に規制情報を受信した回数が第1回数よりも多い第2回数に達することによっても満たす条件である、プログラム。
【請求項2】
特定関係を有する複数のユーザ各々が操作する複数のユーザ端末から受け付けたアクションを、当該複数のユーザ各々が認識可能となるように当該複数のユーザ端末に反映可能とするプログラムであり、
コンピュータを、
ユーザ端末から特定のユーザを規制対象ユーザとして指定するための規制情報を受信することにより、当該特定のユーザに対する規制履歴を更新する更新手段と、
前記特定関係を有する複数のユーザ各々が操作する複数のユーザ端末のうち規制履歴に基づいて規制条件を満たすユーザが操作するユーザ端末からアクションを受け付けたときに、当該ユーザを規制対象ユーザに指定していないユーザが操作するユーザ端末を含む複数のユーザ端末において当該アクションの反映を規制可能とするための処理を行う規制手段と
前記規制手段による規制対象となるユーザに対する解除条件を満たすことにより、当該ユーザについての前記規制手段による規制を解除する解除手段として機能させ、
前記更新手段は、前記解除手段により規制が解除されたユーザに対する解除履歴を更新し、
前記規制条件を満たすと判定する基準は、ユーザ毎の解除履歴に応じて異なる、プログラム。
【請求項3】
前記規制手段が行う処理は、前記規制条件を満たすユーザからのアクションを、前記複数のユーザ端末において反映させない処理を含む、請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記規制手段が行う処理は、前記規制条件を満たすユーザからのアクションを、所定割合に従って前記複数のユーザ端末において反映させない処理を含む、請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記所定割合に従って前記複数のユーザ端末において反映させない処理の対象となるアクションは、前記規制条件を満たすユーザから所定期間に連続して受け付ける所定の同一アクションである、請求項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータを、
前記規制条件を満たすユーザからのアクションの反映を規制するか否かを設定するためのユーザ端末からの情報に応じて、当該ユーザ端末のユーザに対応して前記規制条件を満たすユーザからのアクションの反映を規制するか否かを特定するための設定情報を記憶部に記憶する設定情報記憶手段として機能させ、
前記規制手段は、前記規制条件を満たすユーザが操作するユーザ端末からアクションを受け付けたときに、前記記憶部に記憶されている設定情報に基づいて前記規制条件を満たすユーザからのアクションの反映を規制する旨が特定されるユーザが操作するユーザ端末において、当該アクションの反映を規制可能とするための処理を行う、請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項7】
前記第2期間は、前記第1期間の2倍以上の期間であり、
前記第2回数は、前記第1回数の2倍の回数に満たない回数である、請求項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記更新手段は、特定のユーザを規制対象ユーザとして指定するための規制情報を送信したユーザから、当該特定のユーザを規制対象ユーザとする指定を解除するための解除情報を受信することにより、当該特定のユーザに対する規制履歴を更新し、
前記規制手段は、
前記規制履歴に基づいて規制条件を満たすか否かを判定する手段を含み、
前記規制履歴に基づいて前記規制条件を満たすと判定されたユーザに対する解除情報を受信して前記規制履歴が前記規制条件を満たさない規制履歴に更新されたときであっても、前記規制条件を満たすと判定されたユーザについては前記規制条件を満たす旨の判定を維持する、請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項9】
前記コンピュータを、
ユーザ端末から受け付けたアクションをユーザ毎に特定するためのアクション履歴を更新するアクション履歴更新手段と、
運営者が視認可能となるように前記アクション履歴を報知するための報知手段として機能させる、請求項に記載のプログラム。
【請求項10】
前記更新手段は、前記規制情報を受信することにより、当該規制情報送信元のユーザからの規制情報の送信履歴を更新し、
前記規制条件を満たすか否かは、特定のユーザを規制対象ユーザに指定したユーザの送信履歴に基づいて判定される、請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項11】
前記コンピュータを、
前記特定関係を有する複数のユーザを特定可能な特定情報を表示し、前記規制条件を満たすユーザについても当該ユーザを特定可能な特定情報を表示可能とする手段として機能させる、請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項12】
前記規制手段は、特別な種別に属する特別ユーザのいずれかが操作するユーザ端末からアクションを受け付けたときに、前記特定関係を有する複数のユーザのうち当該特別ユーザを規制対象ユーザに指定していないユーザが操作するユーザ端末においては当該特別ユーザに対する規制履歴に基づいて規制条件を満たすか否かを判定することなく当該アクションを反映可能とするための処理を行う一方、当該特別ユーザを規制対象ユーザに指定しているユーザが操作するユーザ端末においては当該アクションの反映を規制可能とするための処理を行う、請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項13】
前記規制手段は、反映を規制するアクションに設定されている規制対象アクションを受け付けたときには、当該アクション元のユーザに対する規制履歴にかかわらず、前記特定関係を有する複数のユーザ各々が操作する複数のユーザ端末において当該アクションの反映を規制可能とするための処理を行い、
前記更新手段は、前記規制対象アクションを受け付けたときであっても、当該規制対象アクション元のユーザに対する規制履歴を更新しない、請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項14】
前記特定関係は、共通するグループに関連付けられている関係であり、
前記更新手段は、共通するグループ内のユーザからの規制情報を受信することにより、当該規制情報により指定された特定のユーザに対する当該グループ内の規制履歴を更新する、請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項15】
前記更新手段は、更新した規制履歴に基づく規制対象ユーザを指定したユーザおよび規制対象として指定されたユーザを特定する情報を、前記複数のユーザに対して特定不能とする、請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項16】
特定関係を有する複数のユーザ各々が操作する複数のユーザ端末から受け付けたアクションを、当該複数のユーザ各々が認識可能となるように当該複数のユーザ端末に反映可能とする方法であり、
ユーザ端末から特定のユーザを規制対象ユーザとして指定するための規制情報を受信することにより、当該特定のユーザに対する規制履歴を更新するステップと、
前記特定関係を有する複数のユーザ各々が操作する複数のユーザ端末のうち規制履歴に基づいて規制条件を満たすユーザが操作するユーザ端末からアクションを受け付けたときに、当該ユーザを規制対象ユーザに指定していないユーザが操作するユーザ端末を含む複数のユーザ端末において当該アクションの反映を規制可能とするための処理を行うステップとを含み、
前記規制条件は、前記更新するステップにより所定期間に更新された規制履歴に基づいて満たすか否かが判定される条件であり、
前記所定期間は、第1期間と、当該第1期間よりも長い第2期間とを含み、
前記規制条件は、前記規制履歴に基づいて、前記第1期間内に規制情報を受信した回数が第1回数に達することにより満たし、前記第1期間内に規制情報を受信した回数が前記第1回数に達していなかった場合であっても前記第2期間内に規制情報を受信した回数が第1回数よりも多い第2回数に達することによっても満たす条件である、方法。
【請求項17】
特定関係を有する複数のユーザ各々が操作する複数のユーザ端末から受け付けたアクションを、当該複数のユーザ各々が認識可能となるように当該複数のユーザ端末に反映可能とする方法であり、
ユーザ端末から特定のユーザを規制対象ユーザとして指定するための規制情報を受信することにより、当該特定のユーザに対する規制履歴を更新するステップと、
前記特定関係を有する複数のユーザ各々が操作する複数のユーザ端末のうち規制履歴に基づいて規制条件を満たすユーザが操作するユーザ端末からアクションを受け付けたときに、当該ユーザを規制対象ユーザに指定していないユーザが操作するユーザ端末を含む複数のユーザ端末において当該アクションの反映を規制可能とするための処理を行うステップと
前記規制可能とするための処理を行うステップによる規制対象となるユーザに対する解除条件を満たすことにより、当該ユーザについての前記規制可能とするための処理を行うステップによる規制を解除するステップとを含み、
前記更新するステップは、前記解除するステップにより規制が解除されたユーザに対する解除履歴を更新し、
前記規制条件を満たすと判定する基準は、ユーザ毎の解除履歴に応じて異なる、方法。
【請求項18】
特定関係を有する複数のユーザ各々が操作する複数のユーザ端末から受け付けたアクションを、当該複数のユーザ各々が認識可能となるように当該複数のユーザ端末に反映可能とするシステムであり、
ユーザ端末から特定のユーザを規制対象ユーザとして指定するための規制情報を受信することにより、当該特定のユーザに対する規制履歴を更新する更新手段と、
前記特定関係を有する複数のユーザ各々が操作する複数のユーザ端末のうち規制履歴に基づいて規制条件を満たすユーザが操作するユーザ端末からアクションを受け付けたときに、当該ユーザを規制対象ユーザに指定していないユーザが操作するユーザ端末を含む複数のユーザ端末において当該アクションの反映を規制可能とするための処理を行う規制手段とを備え
前記規制条件は、前記更新手段により所定期間に更新された規制履歴に基づいて満たすか否かが判定される条件であり、
前記所定期間は、第1期間と、当該第1期間よりも長い第2期間とを含み、
前記規制条件は、前記規制履歴に基づいて、前記第1期間内に規制情報を受信した回数が第1回数に達することにより満たし、前記第1期間内に規制情報を受信した回数が前記第1回数に達していなかった場合であっても前記第2期間内に規制情報を受信した回数が第1回数よりも多い第2回数に達することによっても満たす条件である、システム。
【請求項19】
特定関係を有する複数のユーザ各々が操作する複数のユーザ端末から受け付けたアクションを、当該複数のユーザ各々が認識可能となるように当該複数のユーザ端末に反映可能とするシステムであり、
ユーザ端末から特定のユーザを規制対象ユーザとして指定するための規制情報を受信することにより、当該特定のユーザに対する規制履歴を更新する更新手段と、
前記特定関係を有する複数のユーザ各々が操作する複数のユーザ端末のうち規制履歴に基づいて規制条件を満たすユーザが操作するユーザ端末からアクションを受け付けたときに、当該ユーザを規制対象ユーザに指定していないユーザが操作するユーザ端末を含む複数のユーザ端末において当該アクションの反映を規制可能とするための処理を行う規制手段と
前記規制手段による規制対象となるユーザに対する解除条件を満たすことにより、当該ユーザについての前記規制手段による規制を解除する解除手段とを備え、
前記更新手段は、前記解除手段により規制が解除されたユーザに対する解除履歴を更新し、
前記規制条件を満たすと判定する基準は、ユーザ毎の解除履歴に応じて異なる、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、方法、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザから投稿されるコメントなどをグループ内で共有することができるシステムにおいて、グループ内のあるユーザ(ここでは第1のユーザと称する)からのコメントを非表示にするための指定を他のユーザ(ここでは第2のユーザと称する)から受け付けた以降において、第1のユーザからのコメントを指定元の第2のユーザの端末において非表示にするものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-91065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非表示にするための指定を受けるような迷惑な投稿は、悪質なユーザにより繰り返し行われる傾向にある。しかしながら、従来のシステムでは、非表示にするための指定をしない限り、迷惑な投稿を繰り返す悪質なユーザから投稿されたコメントが表示されてしまう。一方で、いずれかのユーザから非表示にするための指定を受け付けることにより、当該指定の対象となるユーザから投稿されたコメントを例えばグループ内の全ユーザにおいて非表示にしてしまうと、逆に特定のユーザから投稿する権利を奪う(特定のユーザをはめる)ために悪意をもって当該特定のユーザからのコメントを非表示とする指定が行われてしまう虞や、規制過多となり自由な交流・コミュニケーションを阻害してしまう虞がある。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、自由な交流・コミュニケーションを阻害することなく迷惑行為などを効率的に規制できるプログラム、方法、およびシステムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1) 特定関係を有する複数のユーザ(例えば、同じコンテンツの仮想空間に参加するユーザ、ユーザキャラクタが所定範囲内に存在するユーザなど)各々が操作する複数のユーザ端末から受け付けたアクション(例えば、コメント、行動など)を、当該複数のユーザ各々が認識可能となるように当該複数のユーザ端末に反映可能とするプログラムであり、
コンピュータを、
ユーザ端末から特定のユーザを規制対象ユーザとして指定(例えば、ミュート指定)するための規制情報(例えば、ミュート指定情報)を受信することにより、当該特定のユーザに対する規制履歴を更新する更新手段(例えば、図16のステップS81)と、
前記特定関係を有する複数のユーザ各々が操作する複数のユーザ端末のうち規制履歴に基づいて規制条件を満たすユーザ(例えば、全ミュートフラグがオン設定されているユーザ)が操作するユーザ端末からアクションを受け付けたときに、当該ユーザを規制対象ユーザに指定していないユーザが操作するユーザ端末を含む複数のユーザ端末において当該アクションの反映を規制可能とするための処理を行う規制手段(例えば、ステップS91、S92、S94などにおいてNOと判定されたときにステップS97、S98を実行させない)として機能させ
前記規制条件は、前記更新手段により所定期間(例えば、第1期間、第2期間など)に更新された規制履歴に基づいて満たすか否かが判定される条件であり、
前記所定期間は、第1期間(例えば、24時間)と、当該第1期間よりも長い第2期間(例えば、1週間)とを含み、
前記規制条件は、前記規制履歴に基づいて、前記第1期間内に規制情報を受信した回数が第1回数に達することにより満たし、前記第1期間内に規制情報を受信した回数が前記第1回数に達していなかった場合であっても前記第2期間内に規制情報を受信した回数が第1回数よりも多い第2回数に達することによっても満たす条件である(例えば、図15参照)。
【0007】
このような構成によれば、規制対象ユーザに指定されることにより更新される規制履歴に基づいて規制条件を満たすことにより迷惑なアクションを行う傾向にあるユーザとみなして、規制対象ユーザに指定していないユーザを含む特定関係を有する複数のユーザのユーザ端末に対して当該規制条件を満たすユーザからのアクションの反映を規制し得る。このため、自由な交流・コミュニケーションを阻害することなく迷惑行為などを効率的に規制できる。
また、改心などして行うアクションを改善させているにもかかわらず、所定期間より以前の履歴が加味されていつまでも規制条件を満たすと判定されてしまい必要以上に規制してしまうことなどを防止できる。さらに、規制条件を満たすか否かの判定対象となる期間と規制情報を受信した回数とが段階的に定められているため、適切に規制できる。
(2) 特定関係を有する複数のユーザ(例えば、同じコンテンツの仮想空間に参加するユーザ、ユーザキャラクタが所定範囲内に存在するユーザなど)各々が操作する複数のユーザ端末から受け付けたアクション(例えば、コメント、行動など)を、当該複数のユーザ各々が認識可能となるように当該複数のユーザ端末に反映可能とするプログラムであり、
コンピュータを、
ユーザ端末から特定のユーザを規制対象ユーザとして指定(例えば、ミュート指定)するための規制情報(例えば、ミュート指定情報)を受信することにより、当該特定のユーザに対する規制履歴を更新する更新手段(例えば、図16のステップS81)と、
前記特定関係を有する複数のユーザ各々が操作する複数のユーザ端末のうち規制履歴に基づいて規制条件を満たすユーザ(例えば、全ミュートフラグがオン設定されているユーザ)が操作するユーザ端末からアクションを受け付けたときに、当該ユーザを規制対象ユーザに指定していないユーザが操作するユーザ端末を含む複数のユーザ端末において当該アクションの反映を規制可能とするための処理を行う規制手段(例えば、ステップS91、S92、S94などにおいてNOと判定されたときにステップS97、S98を実行させない)と、
前記規制手段による規制対象となるユーザに対する解除条件を満たすことにより(例えば、図16のステップS87でYES)、当該ユーザについての前記規制手段による規制を解除する解除手段(例えば、図16のステップS88)として機能させ、
前記更新手段は、前記解除手段により規制が解除されたユーザに対する解除履歴(例えば、全ミュート履歴)を更新し、
前記規制条件を満たすと判定する基準は、ユーザ毎の解除履歴に応じて異なる。
このような構成によれば、規制対象ユーザに指定されることにより更新される規制履歴に基づいて規制条件を満たすことにより迷惑なアクションを行う傾向にあるユーザとみなして、規制対象ユーザに指定していないユーザを含む特定関係を有する複数のユーザのユーザ端末に対して当該規制条件を満たすユーザからのアクションの反映を規制し得る。このため、自由な交流・コミュニケーションを阻害することなく迷惑行為などを効率的に規制できる。
また、規制条件を満たすと判定する基準を解除履歴に応じて異ならせることができる。このため、解除履歴に応じて規制の強弱を調整できる。例えば、解除履歴が多い程、規制対象ユーザとして指定された回数がより少ない回数で規制条件を満たすなどとすることができる。
【0008】
) 上記(1)または(2)において、前記規制手段が行う処理は、前記規制条件を満たすユーザからのアクションを、前記複数のユーザ端末において反映させない処理(例えば、図17のステップS99でNOのとき)を含む。
【0009】
このような構成によれば、規制履歴に基づいて規制条件を満たすユーザからのアクションを反映させないため、迷惑なアクションを行う傾向にあるユーザからのアクションが反映されてしまい他のユーザに悪影響が及ぶことを防止できる。
【0010】
) 上記(1)または(2)において、前記規制手段が行う処理は、前記規制条件を満たすユーザからのアクションを、所定割合に従って前記複数のユーザ端末において反映させない処理を含む
このような構成によれば、規制履歴に基づいて規制条件を満たすユーザからのアクションの反映が間引かれるため、迷惑なアクションを行う傾向にあるユーザからのアクションがすべて反映されてしまい他のユーザに悪影響が及ぶことを防止できる。
【0011】
) 上記()において、前記所定割合に従って前記複数のユーザ端末において反映させない処理の対象となるアクションは、前記規制条件を満たすユーザから所定期間に連続して受け付ける所定の同一アクションである。
【0012】
このような構成によれば、所定の同一アクションが所定期間に連続して行われることにより他のユーザに不愉快な思いを抱かせてしまうことを防止できる。
【0013】
) 上記(1)または(2)において、前記コンピュータを、
前記規制条件を満たすユーザからのアクションの反映を規制するか否かを設定するためのユーザ端末からの情報(例えば、全ミュート選択情報)に応じて、当該ユーザ端末のユーザに対応して前記規制条件を満たすユーザからのアクションの反映を規制するか否かを特定するための設定情報(例えば、全ミュートオフフラグ)を記憶部に記憶する設定情報記憶手段(例えば、図16のステップS84)として機能させ、
前記規制手段は、前記規制条件を満たすユーザが操作するユーザ端末からアクションを受け付けたときに、前記記憶部に記憶されている設定情報に基づいて前記規制条件を満たすユーザからのアクションの反映を規制する旨が特定されるユーザが操作するユーザ端末において、当該アクションの反映を規制可能とするための処理を行う(例えば、図17のステップS99でNO)。
【0014】
このような構成によれば、規制条件を満たすユーザからのアクションの反映を規制する旨をユーザ毎に設定できるため、利便性を向上させることができる。
【0019】
) 上記()において、前記第2期間は、前記第1期間の2倍以上の期間であり、
前記第2回数は、前記第1回数の2倍の回数に満たない回数である(例えば、図15参照)。
【0020】
このような構成によれば、第2期間で規制条件を満たすと判定される第2回数は、第1期間で規制条件を満たすと判定される第1回数の2倍の回数に満たない回数である。このため、第1期間では規制条件を満たすと判定されない程度に規制対象ユーザとして指定されているものであっても、第2期間という長い期間で見た場合に規制条件を満たすと判定されて規制され得る。これにより、長い期間に亘って日常的に規制対象ユーザとして指定されるユーザからのアクションの反映を規制できる。
【0021】
) 上記(1)または(2)において、前記更新手段は、特定のユーザを規制対象ユーザとして指定するための規制情報を送信したユーザから、当該特定のユーザを規制対象ユーザとする指定を解除するための解除情報(例えば、ミュート解除情報)を受信することにより、当該特定のユーザに対する規制履歴を更新し(例えば、図16のステップS81)、
前記規制手段は、
前記規制履歴に基づいて規制条件を満たすか否かを判定する手段(例えば、図17のステップS92~S95)を含み、
前記規制履歴に基づいて前記規制条件を満たすと判定されたユーザに対する解除情報を受信して前記規制履歴が前記規制条件を満たさない規制履歴に更新されたときであっても、前記規制条件を満たすと判定されたユーザについては前記規制条件を満たす旨の判定を維持する(例えば、図16のステップS83においてYESと判定されても全ミュートフラグがオフ設定にならない)。
【0022】
このような構成によれば、解除情報を受信しても規制条件を満たす旨の判定は維持されるため、ユーザ側の操作により不正に規制条件が解除されることを防止できる。
【0025】
) 上記()において、前記コンピュータを、
ユーザ端末から受け付けたアクションをユーザ毎に特定するためのアクション履歴(例えば、総コメント履歴)を更新するアクション履歴更新手段(例えば、ログ管理部131)と、
運営者が視認可能となるように前記アクション履歴を報知するための報知手段(例えば、図16のステップS86)として機能させる。
【0026】
このような構成によれば、運営者にアクション履歴を把握させることができる。
【0027】
10) 上記(1)または(2)において、前記更新手段は、前記規制情報を受信することにより、当該規制情報送信元のユーザからの規制情報の送信履歴(例えば、指定頻度)を更新し、
前記規制条件を満たすか否かは、特定のユーザを規制対象ユーザに指定したユーザの送信履歴に基づいて判定される(例えば、ミュート指定ユーザの指定頻度がミュート数となる)。
【0028】
このような構成によれば、送信履歴に応じて規制対象ユーザとして指定したときの影響度合いに強弱をつけることができる。
【0029】
11) 上記(1)または(2)において、前記コンピュータを、
前記特定関係を有する複数のユーザを特定可能な特定情報(例えば、ユーザキャラクタ)を表示し、前記規制条件を満たすユーザについても当該ユーザを特定可能な特定情報を表示可能とする手段として機能させる。
【0030】
このような構成によれば、規制条件を満たすユーザについても当該ユーザを特定可能な特定情報が表示されるため、規制条件を満たしておりアクションの反映が規制されていることを気付きにくくさせることができる。
【0031】
12) 上記(1)または(2)において、前記規制手段は、特別な種別に属する特別ユーザ(例えば、SPユーザなどから設定される全ミュート対象外ユーザ)のいずれかが操作するユーザ端末からアクションを受け付けたときに、前記特定関係を有する複数のユーザのうち当該特別ユーザを規制対象ユーザに指定していないユーザが操作するユーザ端末においては当該特別ユーザに対する規制履歴に基づいて規制条件を満たすか否かを判定することなく当該アクションを反映可能とするための処理を行う一方、当該特別ユーザを規制対象ユーザに指定しているユーザが操作するユーザ端末においては当該アクションの反映を規制可能とするための処理を行う(例えば、図17のステップS96~S98)。
【0032】
このような構成によれば、特別ユーザからのアクションであっても特別ユーザを規制対象ユーザに指定しているユーザのユーザ端末において反映が規制されるため、ユーザの意思が尊重され当該ユーザに悪影響が及ぶことを防止できる。
【0033】
13) 上記(1)または(2)において、前記規制手段は、反映を規制するアクションに設定されている規制対象アクションを受け付けたときには、当該アクション元のユーザに対する規制履歴にかかわらず、前記特定関係を有する複数のユーザ各々が操作する複数のユーザ端末において当該アクションの反映を規制可能とするための処理を行い(例えば、図8図13)、
前記更新手段は、前記規制対象アクションを受け付けたときであっても、当該規制対象アクション元のユーザに対する規制履歴を更新しない(例えば、図16のステップS81)。
【0034】
このような構成によれば、規制対象アクションと規制履歴とを切り離して管理でき、いずれか一方が他方に影響を与えてしまい、規制過多となることなどを防止できる。
【0035】
14) 上記(1)または(2)において、前記特定関係は、共通するグループに関連付けられている関係であり(例えば、図6参照)、
前記更新手段は、共通するグループ内のユーザからの規制情報を受信することにより、当該規制情報により指定された特定のユーザに対する当該グループ内の規制履歴を更新する。
【0036】
このような構成によれば、共通するグループに関連付けられているユーザからの規制情報により指定された特定のユーザの規制履歴を即座に更新できるとともに、当該特定のユーザからのコメントが指定元のユーザのユーザ端末において反映されることを防止できる。また、共通するグループに関連付けられているユーザを対象に規制条件を満たすか否かが判定されるため、規制の効果を高めることができる。
【0037】
15) 上記(1)または(2)において、前記更新手段は、更新した規制履歴に基づく規制対象ユーザを指定したユーザおよび規制対象として指定されたユーザを特定する情報を、前記複数のユーザに対して特定不能とする。
【0038】
このような構成によれば、ユーザに特定されて悪用されてしまうこと(例えば、特定のユーザを複数のユーザで規制対象ユーザに指定して狙い撃ちで規制条件を満たさせるなど)を防止できる。
【0039】
16) 特定関係を有する複数のユーザ(例えば、同じコンテンツの仮想空間に参加するユーザ、ユーザキャラクタが所定範囲内に存在するユーザなど)各々が操作する複数のユーザ端末から受け付けたアクション(例えば、コメント、行動など)を、当該複数のユーザ各々が認識可能となるように当該複数のユーザ端末に反映可能とする方法であり、
ユーザ端末から特定のユーザを規制対象ユーザとして指定(例えば、ミュート指定)するための規制情報(例えば、ミュート指定情報)を受信することにより、当該特定のユーザに対する規制履歴を更新するステップ(例えば、図16のステップS81)と、
前記特定関係を有する複数のユーザ各々が操作する複数のユーザ端末のうち規制履歴に基づいて規制条件を満たすユーザ(例えば、全ミュートフラグがオン設定されているユーザ)が操作するユーザ端末からアクションを受け付けたときに、当該ユーザを規制対象ユーザに指定していないユーザが操作するユーザ端末を含む複数のユーザ端末において当該アクションの反映を規制可能とするための処理を行うステップ(例えば、ステップS91、S92、S94などにおいてNOと判定されたときにステップS97、S98を実行させない)とを含み、
前記規制条件は、前記更新するステップにより所定期間(例えば、第1期間、第2期間など)に更新された規制履歴に基づいて満たすか否かが判定される条件であり、
前記所定期間は、第1期間(例えば、24時間)と、当該第1期間よりも長い第2期間(例えば、1週間)とを含み、
前記規制条件は、前記規制履歴に基づいて、前記第1期間内に規制情報を受信した回数が第1回数に達することにより満たし、前記第1期間内に規制情報を受信した回数が前記第1回数に達していなかった場合であっても前記第2期間内に規制情報を受信した回数が第1回数よりも多い第2回数に達することによっても満たす条件である(例えば、図15参照)。
【0040】
このような構成によれば、規制対象ユーザに指定されることにより更新される規制履歴に基づいて規制条件を満たすことにより迷惑なアクションを行う傾向にあるユーザとみなして、規制対象ユーザに指定していないユーザを含む特定関係を有する複数のユーザのユーザ端末に対して当該規制条件を満たすユーザからのアクションの反映を規制し得る。このため、自由な交流・コミュニケーションを阻害することなく迷惑行為などを効率的に規制できる。
また、改心などして行うアクションを改善させているにもかかわらず、所定期間より以前の履歴が加味されていつまでも規制条件を満たすと判定されてしまい必要以上に規制してしまうことなどを防止できる。さらに、規制条件を満たすか否かの判定対象となる期間と規制情報を受信した回数とが段階的に定められているため、適切に規制できる。
17特定関係を有する複数のユーザ(例えば、同じコンテンツの仮想空間に参加するユーザ、ユーザキャラクタが所定範囲内に存在するユーザなど)各々が操作する複数のユーザ端末から受け付けたアクション(例えば、コメント、行動など)を、当該複数のユーザ各々が認識可能となるように当該複数のユーザ端末に反映可能とする方法であり、
ユーザ端末から特定のユーザを規制対象ユーザとして指定(例えば、ミュート指定)するための規制情報(例えば、ミュート指定情報)を受信することにより、当該特定のユーザに対する規制履歴を更新するステップ(例えば、図16のステップS81)と、
前記特定関係を有する複数のユーザ各々が操作する複数のユーザ端末のうち規制履歴に基づいて規制条件を満たすユーザ(例えば、全ミュートフラグがオン設定されているユーザ)が操作するユーザ端末からアクションを受け付けたときに、当該ユーザを規制対象ユーザに指定していないユーザが操作するユーザ端末を含む複数のユーザ端末において当該アクションの反映を規制可能とするための処理を行うステップ(例えば、ステップS91、S92、S94などにおいてNOと判定されたときにステップS97、S98を実行させない)と、
前記規制可能とするための処理を行うステップによる規制対象となるユーザに対する解除条件を満たすことにより(例えば、図16のステップS87でYES)、当該ユーザについての前記規制可能とするための処理を行うステップによる規制を解除するステップ(例えば、図16のステップS88)とを含み、
前記更新するステップは、前記解除するステップにより規制が解除されたユーザに対する解除履歴(例えば、全ミュート履歴)を更新し、
前記規制条件を満たすと判定する基準は、ユーザ毎の解除履歴に応じて異なる。
このような構成によれば、規制対象ユーザに指定されることにより更新される規制履歴に基づいて規制条件を満たすことにより迷惑なアクションを行う傾向にあるユーザとみなして、規制対象ユーザに指定していないユーザを含む特定関係を有する複数のユーザのユーザ端末に対して当該規制条件を満たすユーザからのアクションの反映を規制し得る。このため、自由な交流・コミュニケーションを阻害することなく迷惑行為などを効率的に規制できる。
また、規制条件を満たすと判定する基準を解除履歴に応じて異ならせることができる。このため、解除履歴に応じて規制の強弱を調整できる。例えば、解除履歴が多い程、規制対象ユーザとして指定された回数がより少ない回数で規制条件を満たすなどとすることができる。
【0041】
18) 特定関係を有する複数のユーザ(例えば、同じコンテンツの仮想空間に参加するユーザ、ユーザキャラクタが所定範囲内に存在するユーザなど)各々が操作する複数のユーザ端末から受け付けたアクション(例えば、コメント、行動など)を、当該複数のユーザ各々が認識可能となるように当該複数のユーザ端末に反映可能とするシステムであり、
ユーザ端末から特定のユーザを規制対象ユーザとして指定(例えば、ミュート指定)するための規制情報(例えば、ミュート指定情報)を受信することにより、当該特定のユーザに対する規制履歴を更新する更新手段(例えば、図16のステップS81)と、
前記特定関係を有する複数のユーザ各々が操作する複数のユーザ端末のうち規制履歴に基づいて規制条件を満たすユーザ(例えば、全ミュートフラグがオン設定されているユーザ)が操作するユーザ端末からアクションを受け付けたときに、当該ユーザを規制対象ユーザに指定していないユーザが操作するユーザ端末を含む複数のユーザ端末において当該アクションの反映を規制可能とするための処理を行う規制手段(例えば、ステップS91、S92、S94などにおいてNOと判定されたときにステップS97、S98を実行させない)とを備え
前記規制条件は、前記更新手段により所定期間(例えば、第1期間、第2期間など)に更新された規制履歴に基づいて満たすか否かが判定される条件であり、
前記所定期間は、第1期間(例えば、24時間)と、当該第1期間よりも長い第2期間(例えば、1週間)とを含み、
前記規制条件は、前記規制履歴に基づいて、前記第1期間内に規制情報を受信した回数が第1回数に達することにより満たし、前記第1期間内に規制情報を受信した回数が前記第1回数に達していなかった場合であっても前記第2期間内に規制情報を受信した回数が第1回数よりも多い第2回数に達することによっても満たす条件である(例えば、図15参照)。
【0042】
このような構成によれば、規制対象ユーザに指定されることにより更新される規制履歴に基づいて規制条件を満たすことにより迷惑なアクションを行う傾向にあるユーザとみなして、規制対象ユーザに指定していないユーザを含む特定関係を有する複数のユーザのユーザ端末に対して当該規制条件を満たすユーザからのアクションの反映を規制し得る。このため、自由な交流・コミュニケーションを阻害することなく迷惑行為などを効率的に規制できる。
また、改心などして行うアクションを改善させているにもかかわらず、所定期間より以前の履歴が加味されていつまでも規制条件を満たすと判定されてしまい必要以上に規制してしまうことなどを防止できる。さらに、規制条件を満たすか否かの判定対象となる期間と規制情報を受信した回数とが段階的に定められているため、適切に規制できる。
(19) 特定関係を有する複数のユーザ(例えば、同じコンテンツの仮想空間に参加するユーザ、ユーザキャラクタが所定範囲内に存在するユーザなど)各々が操作する複数のユーザ端末から受け付けたアクション(例えば、コメント、行動など)を、当該複数のユーザ各々が認識可能となるように当該複数のユーザ端末に反映可能とするシステムであり、
ユーザ端末から特定のユーザを規制対象ユーザとして指定(例えば、ミュート指定)するための規制情報(例えば、ミュート指定情報)を受信することにより、当該特定のユーザに対する規制履歴を更新する更新手段(例えば、図16のステップS81)と、
前記特定関係を有する複数のユーザ各々が操作する複数のユーザ端末のうち規制履歴に基づいて規制条件を満たすユーザ(例えば、全ミュートフラグがオン設定されているユーザ)が操作するユーザ端末からアクションを受け付けたときに、当該ユーザを規制対象ユーザに指定していないユーザが操作するユーザ端末を含む複数のユーザ端末において当該アクションの反映を規制可能とするための処理を行う規制手段(例えば、ステップS91、S92、S94などにおいてNOと判定されたときにステップS97、S98を実行させない)と、
前記規制手段による規制対象となるユーザに対する解除条件を満たすことにより(例えば、図16のステップS87でYES)、当該ユーザについての前記規制手段による規制を解除する解除手段(例えば、図16のステップS88)とを備え、
前記更新手段は、前記解除手段により規制が解除されたユーザに対する解除履歴(例えば、全ミュート履歴)を更新し、
前記規制条件を満たすと判定する基準は、ユーザ毎の解除履歴に応じて異なる。
このような構成によれば、規制対象ユーザに指定されることにより更新される規制履歴に基づいて規制条件を満たすことにより迷惑なアクションを行う傾向にあるユーザとみなして、規制対象ユーザに指定していないユーザを含む特定関係を有する複数のユーザのユーザ端末に対して当該規制条件を満たすユーザからのアクションの反映を規制し得る。このため、自由な交流・コミュニケーションを阻害することなく迷惑行為などを効率的に規制できる。
また、規制条件を満たすと判定する基準を解除履歴に応じて異ならせることができる。このため、解除履歴に応じて規制の強弱を調整できる。例えば、解除履歴が多い程、規制対象ユーザとして指定された回数がより少ない回数で規制条件を満たすなどとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】通信システムのハードウェア構成例を示す図である。
図2】配信サーバの構成を説明するための図である。
図3】管理者端末の構成を説明するための図である。
図4】ユーザ端末(ユーザ端末および配信ユーザ端末)の構成を詳細に説明するための図である。
図5】配信サーバにより提供されるコンテンツの種類についての一例を説明するための図である。
図6】配信サーバの記憶部に記憶されるログ情報の一例を説明するための図である。
図7】配信サーバの記憶部に記憶されるNG情報の一例を示す図である。
図8】第1態様のコンテンツ配信中におけるコメント制御処理のフローチャートを説明するための図である。
図9】第1態様のコンテンツ配信中におけるユーザ端末の表示例を説明するための図である。
図10】第2態様のコンテンツ配信中におけるコメント制御処理のフローチャートを説明するための図である。
図11】第2態様のコンテンツ配信中におけるユーザ端末の表示例を説明するための図である。
図12】第3態様のコンテンツ配信中におけるコメント制御処理のフローチャートを説明するための図である。
図13】第3態様のコンテンツ配信中におけるユーザ端末の表示例を説明するための図である。
図14】配信サーバの記憶部に記憶されるミュート関連情報の一例を説明するための図である。
図15】配信サーバの記憶部に記憶されるミュート関連情報のうち規制条件の内容の一例を説明するための図である。
図16】ミュート関連情報を更新するためのミュート関連情報更新処理のフローチャートを説明するための図である。
図17】コメント配信時処理のフローチャートを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、図面を参照しつつ本発明に係る通信システムについての実施の形態について説明する。なお、本発明は以下の例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
【0045】
[第1実施の形態]
図1は、通信システム1のハードウェア構成例を示す図である。通信システム1は、配信サーバ100と、管理者端末200と、複数のユーザ端末300a、300b、300c…と、複数の配信ユーザ端末400a、400b、400c…とを含む。複数のユーザ端末300a、300b、300c…は、複数のユーザ各々が所有する端末であって、以下ではまとめてユーザ端末300ともいう。また、複数の配信ユーザ端末400a、400b、400c…は、コンテンツを主体的に配信可能なユーザである複数の配信ユーザ各々が所有する端末であって、以下ではまとめて配信ユーザ端末400ともいう。また、ユーザ端末300および配信ユーザ端末400は、いずれもユーザにより使用されるため、以下ではまとめてユーザ端末ともいう。
【0046】
配信サーバ100、管理者端末200、ユーザ端末300、および配信ユーザ端末400は、各々、ネットワーク2を介して通信接続可能であり、双方向に情報(データ)を送受信できる。ネットワーク2は、例えばインターネットであり、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、移動通信網(例えば、5G、無線ネットワークなど)、有線電話網、FTTH(Fiber To The Home)、CATV(Cable Television)網等のアクセス網などで構成される。
【0047】
配信サーバ100は、例えば、通信機能を有するワークステーションまたはパーソナルコンピュータなどのコンピュータである。配信サーバ100は、コンピュータ上に構築される仮想的な世界である仮想空間を複数管理し、ネットワーク2を介してユーザが選択した仮想空間を用いたサービス(コンテンツ)を提供する。
【0048】
本実施の形態におけるユーザには、一般消費者であるコンシューマや、タレント、著名人などが含まれる。タレントには、例えば、サービス提供会社(運営会社)に属するタレント、芸能人、俳優・女優、お笑い芸人、マルチタレント、司会者、ニュースキャスター、歌手、ミュージシャン、モデルなど、様々なジャンルの有能人が含まれる。また、著名人には、例えば、有名な会社経営者あるいは社員、スポーツ選手、eスポーツ選手、有名な学者・文化人・塾講師、有名な学生など、様々なジャンルの有名人が含まれる。
【0049】
仮想空間は、提供されるコンテンツの種類毎に管理・設定されている。提供可能なコンテンツには、例えば、ゲーム、ライブ、イベント、番組などを視聴・体験可能なコンテンツや、ユーザ間におけるチャットやエモートなどを利用して交流やコミュニケーションを図るコンテンツなどが含まれるが、これに限るものではない。ユーザは、ユーザ端末300や配信ユーザ端末400を用いて配信サーバ100にアクセスし、所望するコンテンツを選択することにより、当該コンテンツへシームレスに参加(回遊)して、当該コンテンツに応じた仮想空間を視聴・体験等が可能となる。
【0050】
仮想空間には、コンテンツの種類に応じて、CG(Computer Graphics)によって生成される3次元の空間(3次元データに基づき構築される空間)や、2次元の空間(2次元データに基づき構築される空間)が含まれる。また、仮想空間には、仮想キャラクタ(アバターオブジェクト)や、コンテンツの種類に応じた背景・仮想的な物体を示すオブジェクト、ユーザが選択可能なメニューオブジェクトなどが配置される。仮想空間に配置される仮想キャラクタには、当該仮想空間に参加しているユーザ各々に対応して予め設定されておりユーザからの操作等に応じて動作可能なユーザキャラクタや、プログラムに基づいて動作するノンプレイヤキャラクタなどが含まれる。
【0051】
仮想空間に配置されるオブジェクトの例として、ゲームコンテンツの場合には、ゲームフィールドに応じたフィールドオブジェクト上に、当該ゲームに応じたキャラクタオブジェクトや、当該ゲームコンテンツをプレイしているユーザのユーザキャラクタなどが配置される。また、ライブコンテンツの場合には、例えば、舞台オブジェクト・観客席オブジェクト・照明オブジェクトなどが配置されるとともに、舞台オブジェクト上にライブを進行するタレントのユーザキャラクタなどが配置され、観客席オブジェクト上に参加するユーザのユーザキャラクタなどが配置される。また、コミュニケーションを図るコンテンツの場合には、例えば、参加する複数のユーザ各々のユーザキャラクタや、コミュニケーションに利用可能なアイテムオブジェクトなどが配置される。
【0052】
配信サーバ100は、配信可能なコンテンツに応じた複数の仮想空間内の画像をユーザ端末において表示するための情報や音を出力するための音情報を記憶部120に記憶している。また、配信サーバ100は、ユーザ端末からのアクセスに応じて、対応するコンテンツの仮想空間内の画像を表示するための表示情報や音を出力するための音情報を含むコンテンツデータを配信することにより、ユーザにコンテンツ(サービス)を提供する。
【0053】
コンテンツデータには、例えば、仮想空間内に配置されるオブジェクトなどに関する情報(例えば、オブジェクトの種類、配置位置、向き、姿勢、態様など)を特定するための情報や、当該仮想空間に参加しているユーザ各々のユーザキャラクタなどに関する情報(例えば、ユーザキャラクタの種類、配置位置、向き、姿勢、態様、モーションデータ、音声データなど)、コンテンツの種類に応じた背景・仮想的な物体を示すオブジェクト、ユーザにより選択されるメニューオブジェクトなどを特定するための情報を含む。
【0054】
仮想空間内のオブジェクトは、ユーザ端末からの操作等に応じて姿勢や、位置、表情などが変化したり、時間経過などに応じて配置されているオブジェクトの態様が変化したりする。このため、コンテンツデータは、所定時間毎(例えば、約60fpsとなる0.016秒毎など)に配信されることにより、時々刻々と変化する仮想空間内の画像をユーザ端末において表示可能となる。
【0055】
管理者端末200は、サービス提供会社の運営者などによって使用される。管理者端末200は、例えば、パーソナルコンピュータ等の操作入力機能や通信機能を有するコンピュータである。運営者は、管理者端末200を介して、配信サーバ100の記憶部120において管理するコンテンツおよび仮想空間内の画像の作成・構築・改修・更新などを行う。例えば、新たなコンテンツおよび仮想空間内の画像の生成・構築や、既に設けられているコンテンツおよび仮想空間内の画像の変更・改修などが行われる。また、運営者は、管理者端末200を介して、配信サーバ100の記憶部120において管理する情報の設定・更新などを行う。
【0056】
なお、本実施の形態では、配信サーバ100および管理者端末200を、それぞれ独立したコンピュータ(装置)としているが、1台のコンピュータによって実現されていてもよいし、また、これらのコンピュータのうちの1つのコンピュータ(例えば、配信サーバ100)の機能が、複数台のコンピュータ(例えば、複数台のサーバ)によって実現されているものであってもよい。
【0057】
ユーザ端末300は、コンテンツを視聴・体験等するユーザによって使用される。ユーザ端末300は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等の操作入力機能や通信機能を有するコンピュータであってもよい。なお、ユーザ端末300は、後述する配信ユーザ端末400と同様に、ユーザの動作をキャプチャするモーションキャプチャ機能を有するものであってもよい。
【0058】
ユーザ端末300は、当該端末への操作に応じて、配信サーバ100と通信してユーザが選択したコンテンツのコンテンツデータを受信する。また、ユーザ端末300は、受信したコンテンツデータに基づいて、配信サーバ100において構築されている仮想空間のうちユーザが選択したコンテンツの仮想空間をユーザ端末300の記憶領域内において構築し、当該仮想空間内の画像を表示するとともに音を出力する。これにより、ユーザ端末300を介して、コンテンツの仮想空間を視聴・体験等が可能となる。
【0059】
また、ユーザ端末300は、表示される仮想空間やオブジェクトに対する操作を受け付ける。ユーザ端末300は、当該端末への操作に応じた情報を配信サーバ100に送信して、参加しているコンテンツの仮想空間内において当該ユーザのユーザキャラクタを動作・移動等させることができる。前述したように所定時間毎に配信サーバ100から送信されるコンテンツデータに基づいて、同じコンテンツに参加しているユーザの各ユーザ端末300における仮想空間においても当該ユーザキャラクタの移動等を反映(同期)させることができる。
【0060】
また、ユーザ端末300は、コンテンツの仮想空間を視聴・体験等を可能にしつつ、当該端末への操作に応じて、参加しているコンテンツの仮想空間に対するアクションの一例として任意のメッセージを含むコメントを投稿することができる。コメントを投稿することにより、当該コメントを当該コンテンツに参加しているユーザが確認可能となるように各ユーザ端末300において反映させることができる。
【0061】
配信ユーザ端末400は、コンテンツを配信可能な配信ユーザによって使用される。配信ユーザ端末400は、操作入力機能や通信機能に加えて、配信ユーザの動作をキャプチャするモーションキャプチャ機能を有する(例えばHMD(Head-Mounted Device)、撮像装置を備え当該撮像装置によりユーザを撮像した撮像画像からユーザの動作を解析する装置など)。なお、HMDは、例えば、ユーザの頭部に装着し、当該HMDと通信可能なコントローラを手に持ったユーザが、頭部もしくは手を動かすこと、または、コントローラのボタン等を操作することにより、表示される仮想空間や仮想キャラクタに対する操作が可能となる。
【0062】
配信ユーザ端末400は、配信ユーザの頭部もしくは手の動きやコントローラへの操作などを特定するためのモーション情報と、配信ユーザの音声を特定するための音声情報とを取得して配信サーバ100に送信して、参加している仮想空間内において当該配信ユーザのユーザキャラクタの動きや音声などを反映せることができる。これにより、配信ユーザの分身のように配信ユーザのユーザキャラクタを仮想空間内で動作させることができる。前述したように所定時間毎に配信サーバ100から送信されるコンテンツデータに基づいて、当該仮想空間に参加しているユーザ(配信ユーザを含む)の各ユーザ端末における仮想空間における配信ユーザのユーザキャラクタの動きや音声などに反映(同期)させることができる。
【0063】
なお、配信ユーザは、配信ユーザ端末400と構成が同じ端末をユーザ端末300として使用して配信されるコンテンツを視聴・体験等する一般のユーザ(単なる視聴者・参加者)となる場合もあり、配信ユーザ端末400とは構成が異なる別個の端末をユーザ端末300として使用して一般のユーザとなる場合もある。配信ユーザ端末400とユーザ端末300とは、互いに構成が同じ端末である場合も異なる端末である場合もあり得る。また、配信ユーザは、コンテンツを配信する配信者の立場として仮想空間に参加する場合と、配信者の立場ではなく一般のユーザ(単なる視聴者・参加者)の立場として仮想空間に参加する場合とがある。このため、配信ユーザは、ユーザに含まれる。配信ユーザは、例えば、所定タイミング(例えば、ログインするとき、コンテンツ配信を開始するとき、配信するコンテンツにおいて配信ユーザのユーザキャラクタを表示するときなど)において、いずれの立場であるかを選択・変更等することができる。
【0064】
<配信サーバの構成>
次に、配信サーバ100の構成を説明する。図2に示すように、配信サーバ100は、他のコンピュータと通信を行う通信部110と、各種データを記憶する記憶部120と、コンピュータ全体の制御を行う制御部130とを備える。通信部110、記憶部120、および、制御部130は、バスラインによって相互に接続される。
【0065】
通信部110は、有線通信又は無線通信を行うためのNIC(Network Interface Card controller)を備える通信インターフェースである。通信部110は、ネットワーク2を介して、他のコンピュータと通信を行う。
【0066】
記憶部120は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等から構成される。記憶部120は、各種制御処理を実行するためのプログラム(例えば、仮想空間を用いたコンテンツを管理・提供するためのプログラムなど)、各種データ等を記憶する。記憶部120に記憶される各種データには、コンテンツの種類毎に設けられている仮想空間の画像を特定するための情報や、ユーザに関するユーザ情報、NGワードに関するNG情報、ユーザからのアクセスに関するログ情報、ミュートに関するミュート関連情報などが含まれる。
【0067】
制御部130は、CPU(Central Processing Unit)等から構成される。制御部130は、記憶部120に記憶されているプログラムを実行することにより、配信サーバ100の全体の動作を制御する。
【0068】
以下、制御部130の機能的な構成を説明する。制御部140は、少なくとも、ログ管理部131、コンテンツ管理部132、データ配信部133、ユーザ管理部134、NG管理部135、コメント制御部136、および、ミュート管理部137として機能する。
【0069】
ログ管理部131は、ユーザ端末からのアクセスに応じて、コンテンツ・仮想空間毎に参加しているユーザを特定するための参加ユーザ情報や、コンテンツを主体的に配信するなどの当該コンテンツとの関連性を有する関連ユーザを特定するための関連ユーザ情報、仮想空間に対するユーザからのアクション履歴(例えば、投稿されたコメントの内容および当該コメントを投稿したユーザなどの履歴)を特定するためのアクション情報(後述するコメント履歴)をログ情報として記憶部120において記憶する。
【0070】
コンテンツ管理部132は、通信部110を介して、管理者端末200により設定されたコンテンツに応じた仮想空間内の画像を特定するための情報を記憶部120において記憶・更新する。コンテンツ管理部132は、例えば、管理者端末200により設定されたコンテンツの種類を特定するための情報や、コンテンツ毎の仮想空間内の画像を特定するための情報、予め定められた日時に配信するコンテンツ(番組)については当該配信の日時を特定するための情報などを記憶部120において記憶する。また、仮想空間内の画像を特定するための情報には、当該仮想空間内に配置されているオブジェクトや、当該仮想空間に参加しているユーザに対応するユーザキャラクタなどに関する情報を含む。
【0071】
データ配信部133は、アクセス元のユーザ端末に対して、各端末において選択されているコンテンツの仮想空間であってコンテンツ管理部132において管理されている仮想空間内の画像を表示等するためのコンテンツデータを所定時間毎に配信する。
【0072】
ユーザ管理部134は、ユーザに関するユーザ情報を記憶部120において記憶・更新する。ユーザに関するユーザ情報には、例えば、ユーザを識別するためのIDや、ユーザ名などを含む。
【0073】
NG管理部135は、NGワードに関するNG情報を記憶部120において記憶・更新する。NGワードとは、仮想空間内のチャットなどにおいて反映が規制・制限され得るように定められたワード(メッセージ)である。NGワードに関するNG情報は、例えば、ユーザ毎に設定されているNGワードや、予め定められているデフォルトのNGワードなどを特定するための情報を含む。
【0074】
コメント制御部136は、各ユーザから投稿されたコメントを受信して当該コメントを特定するためのコメント情報を、当該コメント投稿元のユーザと同じコンテンツに参加しているユーザのユーザ端末に送信することにより、当該コメントを当該コンテンツの仮想空間内において反映させる。また、コメント制御部136は、投稿されたコメントにNGワードが含まれるか否かを判定し、NGワードが含まれており規制すべき状況下においては少なくとも当該コメントに含まれるNGワードが仮想空間内において反映されないように、コメント情報の送信を規制する。本実施の形態では、仮想空間に対するアクションおよび規制対象とするアクションの一例として、投稿されるメッセージ(コメント)を示すが、後述するように投稿されるメッセージ(コメント)に限るものではない。
【0075】
ミュート管理部137は、ミュートに関するミュート関連情報を記憶部120において記憶・更新する。ミュートとは、他のユーザのうちユーザが指定した他の特定のユーザから投稿されたコメントを、当該ユーザのユーザ端末において反映させない機能である。本実施の形態においてミュート指定を受けたミュート受け履歴に応じて予め定められている規制条件を満たすユーザについては、当該ユーザをミュート指定しているユーザのみならず当該ユーザをミュート指定していないユーザのユーザ端末においても、投稿したコメントの反映が規制・制限され得るように制御(以下、全ミュート制御ともいう)される。ミュート関連情報としては、例えば、ユーザ毎に、当該ユーザがミュート指定を受けたミュート受け履歴や、当該ユーザが他のユーザをミュート指定したミュート指定履歴、全ミュート制御に関する履歴などを特定するための情報や、規制条件を満たす内容を特定するための情報などを含む。
【0076】
コメント制御部136は、ミュート関連情報に基づき、コメントを投稿したユーザをミュート指定している指定ユーザのユーザ端末に当該コメントが反映されないように、当該指定ユーザのユーザ端末へのコメント情報の送信を規制する。また、コメント制御部136は、コメント投稿したユーザが、ミュート受け履歴に応じて規制条件を満たしており全ミュート制御の対象となるユーザであるときには、当該ユーザをミュート指定している指定ユーザのみならず、指定していないユーザのユーザ端末においても当該コメントが反映されないように、コメント情報の送信を規制する。本実施の形態では、仮想空間に対するアクションおよびミュート対象・全ミュート制御対象とするアクションの一例として、投稿されるメッセージ(コメント)を示すが、後述するように投稿されるメッセージ(コメント)に限るものではない。
【0077】
<管理者端末の構成>
次に、管理者端末200の構成を説明する。図3に示すように、管理者端末200は、他のコンピュータと通信を行う通信部210と、各種データを記憶する記憶部220と、操作などを入力するための入力部230と、画像・音声などを出力するための出力部240と、コンピュータ全体の制御を行う制御部250とを備える。通信部210、記憶部220、入力部230、出力部240、および、制御部250は、バスラインによって相互に接続される。
【0078】
通信部210は、有線通信又は無線通信を行うためのNICを備える通信インターフェースである。通信部210は、ネットワーク2を介して、主に配信サーバ100と通信を行う。記憶部220は、RAM、ROM等から構成される。記憶部220は、各種制御処理を実行するためのプログラム(例えば、仮想空間を用いたコンテンツを管理するためのプログラムなど)、各種データ等を記憶する。
【0079】
入力部230は、管理者からの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)を含む。出力部240は、管理者に対して情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)を含む。
【0080】
制御部250は、CPU等から構成される。制御部250は、記憶部220に記憶されているプログラムを実行することにより、管理者端末200の全体の動作を制御する。
【0081】
以下、制御部250の機能的な構成を説明する。制御部250は、少なくとも、コンテンツ設定部251、ユーザ設定部252、NG設定部253、および、ミュート関連設定部254として機能する。
【0082】
コンテンツ設定部251は、管理者端末200への操作に応じて、配信サーバ100のコンテンツ管理部132により管理されるコンテンツ・仮想空間に関する情報を記憶・更新する。これにより、例えば、コンテンツを特定するための情報や、コンテンツ毎の仮想空間内の画像を特定するための情報、配信の日時を特定するための情報、コンテンツに対して当該コンテンツと関連性を有するユーザ(後述する関連SPユーザ)を設定・特定するための情報などを記憶部120において記憶・更新させることができる。
【0083】
ユーザ設定部252は、管理者端末200への操作に応じて、配信サーバ100のユーザ管理部134により管理されるユーザに関するユーザ情報を設定する。ユーザ情報の設定には、例えば、ユーザからの申請などに応じて当該ユーザをコンテンツ配信可能な配信ユーザに設定する配信ユーザ設定や、ユーザからの申請などに応じてNGワードを設定できる特別なユーザ(以下では、SPユーザともいう)に設定するSPユーザ設定が含まれる。運営者は、例えば、タレントや著名人に属するユーザから申請があったときであって当該ユーザが一定の基準(要件)を満たしているときに、当該ユーザを配信ユーザやSPユーザに設定する。SPユーザは、タレントや著名人のうちから設定される。なお、運営者は、申請がないときであっても、特定のユーザについて配信ユーザやSPユーザに設定するものであってもよい。
【0084】
SPユーザ設定には、SPユーザの設定に加えて、当該ユーザのジャンル・グループ・年齢層・性別などの各種のパラメータに基づいて区分される種別(例えば、アイドルグループAの種別、若手俳優の種別、大御所お笑い芸人の種別、プロ野球選手の種別、プロ棋士の種別など。以下では、SP1、SP2、SP3…などと称する)の設定も含まれる。また、配信ユーザに設定されたユーザは、主体的にコンテンツの配信が可能となるとともに、必然的にNGワードを設定できるSPユーザにも設定される。このため、配信ユーザ設定においては、SPユーザと同様に、配信ユーザを設定する際に種別も設定される。以下におけるSPユーザには、配信ユーザを含むものとする。ユーザに関するユーザ情報が設定されることにより、例えば、ユーザを識別するためのユーザIDに対応させて、当該ユーザの種別(一般のユーザ、配信ユーザ、SPユーザなど)を特定するための情報が記憶部120において記憶・更新される。なお、配信ユーザ設定やSPユーザ設定(種別設定を含む)は、運営者による管理者端末200への操作に応じて行われる例を示しているが、これに限らず、これに替えてあるいは加えて、ユーザ自身によるユーザ端末への操作に応じて行われるものであってもよい。この場合、運営者は、管理者端末200を介して、タレントや著名人などのうちから配信ユーザ設定やSPユーザ設定の対象とするユーザに対して、配信ユーザ設定やSPユーザ設定を行うための設定フォーム画面や当該画面に接続可能なURLなどを送信することにより、設定対象であるユーザによる操作に応じて設定可能な状態とするようにしてもよい。これにより、一般のユーザにより配信ユーザ設定やSPユーザ設定が行われてしまうことを回避できる。
【0085】
NG設定部253は、管理者端末200への操作に応じて、配信サーバ100のNG管理部135により管理されるNGワードに関するNG情報を設定する。NGワードに関するNG情報の設定には、SPユーザ(配信ユーザを含む)からの申請などに応じて申請されたNGワード候補を当該申請元のユーザのNGワードに設定したり、ユーザから解除申請されたワードをNGワードから解除したりする個別NG設定や、SPユーザの種別毎のデフォルトNGや全ユーザにおいて共通のデフォルトNGなどを設定・解除するデフォルトNG設定などが含まれる。
【0086】
運営者は、例えば、SPユーザから申請されたNGワード候補が、過度な規制に繋がる虞が低いなどの一定の基準(要件)を満たしているときに当該NGワード候補を当該ユーザのNGワードに設定する。なお、SPユーザから申請されたNGワード候補は、運営者からの設定を待つことなく、当該SPユーザのNGワードに設定される場合があるようにしてもよい。例えば、あるコンテンツの仮想空間に参加中(自ら配信中も含む)のSPユーザから申請されたNGワード候補については、運営者からの設定を待つことなく、当該SPユーザのNGワードに設定されるようにしてもよい。また、この場合には、参加中のコンテンツにおいてのみNGワードに設定され、当該コンテンツの配信が終了した後には、NGワードから解除されてNGワード候補に設定されて、運営者からの設定を待つ状態となるようにしてもよい。これにより、参加中のコンテンツにおいてのみSPユーザからの申請に応じて即座にNGワードに設定でき、以降において当該参加中のコンテンツにおける反映を規制できる。
【0087】
また、運営者は、例えば、その時々の風潮・流行りなどを考慮して規制すべきと判断されるワードを、デフォルトNGワードに設定する。NGワードに関するNG情報が設定されることにより、例えば、ユーザを識別するためのユーザIDなどに対応させてNGワードを特定する情報や、全ユーザに予め定められているNGワードやSPユーザの種別毎に予め定められているNGワードを特定するための情報が記憶部120において記憶・更新される。
【0088】
ミュート関連設定部254は、管理者端末200への操作に応じて、全ミュート制御の解除や、全ミュート制御の強制的な発動、ミュート受け履歴にかかわらず全ミュート制御の対象外とする特別ユーザ、規制条件の内容などを設定する。運営者は、管理者端末200への操作に応じて、例えば、全ミュート制御の対象ユーザからの解除申請などを契機として現在のミュート受け履歴や直近所定期間におけるコメント履歴などを確認して改善傾向にあるなどと判断できる場合に全ミュート制御を解除する設定や、あるユーザのミュート受け履歴や直近所定期間におけるコメント履歴などに応じて即座に全ミュート制御の対象とすべきと判断できる場合に当該ユーザに対して全ミュート制御を強制的に発動させる設定などを行う。また、運営者は、管理者端末200への操作に応じて、例えばSPユーザなどのうちからミュート受け履歴にかかわらず全ミュート制御の対象外とする特別ユーザ(以下、全ミュート対象外ユーザともいう)の設定や、規制条件の内容を変更・更新するための設定を行う。管理者端末200は、運営者からの要求操作に応じて、指定されたユーザのミュート受け履歴を含むミュート関連情報や過去のコメント履歴を配信サーバ100に要求し、当該要求に応じた情報に基づいて当該指定されたユーザのミュート受け履歴を含むミュート関連情報や直近所定期間におけるコメント履歴を表示可能である。また、管理者端末200は、運営者からの設定操作に応じて、設定内容を特定可能な情報を配信サーバ100に送信して、設定内容に応じて記憶部120に記憶される情報を更新等することが可能である。運営者により設定された全ミュート対象外ユーザや規制条件の内容は、配信サーバ100の記憶部120に記憶される。なお、運営者は、SPユーザなどからの全ミュート対象外希望申請などに応じて全ミュート対象外ユーザを設定するものであってもよい。
【0089】
<ユーザ端末の構成>
次に、ユーザ端末(ユーザ端末300および配信ユーザ端末400)の構成を詳細に説明する。図4に示すように、ユーザ端末は、配信サーバ100を含む他のコンピュータと通信を行う通信部310と、各種データを記憶する記憶部320と、操作などを入力するための入力部330と、画像などを出力するための出力部340と、コンピュータ全体の制御を行う制御部350とを備える。通信部310、記憶部320、入力部330、出力部340、および、制御部350は、バスラインによって相互に接続される。
【0090】
通信部310は、有線通信又は無線通信を行うためのNICを備える通信インターフェースである。通信部310は、ネットワーク2を介して、配信サーバ100を含む他のコンピュータと通信を行う。記憶部320は、RAM、ROM等から構成される。記憶部320は、各種制御処理を実行するためのプログラム(例えば、仮想空間を用いたコンテンツを視聴等するためのプログラム、配信ユーザ端末においては仮想空間を用いたコンテンツを配信サーバ100を介して配信するためのプログラムなど)、各種データ等を記憶する。
【0091】
入力部330は、ユーザからの入力操作・音声を受け付けるための入力装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード、マイクロフォン等)を含む。配信ユーザ端末400は、モーションキャプチャ機能を有するHMDなどの入力装置を備え、入力部330としてユーザの動作をモーション情報として取得する動作入力部を含む。このように、コンテンツ配信のために配信ユーザが用いる配信ユーザ端末400は、一般のユーザとして参加するために用いるユーザ端末300と異なるハードウェアや機能を有している。
【0092】
出力部340は、ユーザに対し情報(テキスト、画像、音声等)を提示・出力するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)を含む。制御部350は、CPU等から構成される。制御部350は、記憶部320に記憶されているプログラムを実行することにより、ユーザ端末300の全体の動作を制御する。
【0093】
以下、制御部350の機能的な構成を説明する。制御部350は、情報取得部351、仮想カメラ制御部352、表示制御部353、音声出力制御部354、参加情報送信部355、および、入力情報送信部356として機能する。
【0094】
情報取得部351は、通信部310を介して配信サーバ100からのコンテンツデータおよびコメント情報などを取得し、コンテンツデータに基づいて各種オブジェクトが配置された仮想空間内の画像を表示するための情報を記憶部320に記憶するとともに、コメント情報に基づいて投稿されたコメントを表示するための情報を記憶部320に記憶する。
【0095】
仮想カメラ制御部352は、記憶部320に記憶した仮想空間内に配置されて、当該仮想空間内の画像のうちユーザ端末300に表示する領域(視界領域)を特定するための仮想カメラを制御する。仮想カメラ制御部352は、入力部330への操作に応じて、仮想カメラの位置や、向き、傾きなどを制御する。
【0096】
表示制御部353は、情報取得部351が取得したコンテンツデータに基づいて記憶部320に記憶されている仮想空間のうち、仮想カメラからの視界である視界領域に対応する画像を表示部(ディスプレイなど)に表示させる。つまり、ユーザは、入力部330への操作に応じて仮想空間内に配置されている仮想カメラの位置や、向き、傾きなどを変更することにより、仮想空間内の画像のうち仮想カメラの視界領域内の画像をユーザ端末300に表示させて視認することができる。
【0097】
本実施の形態においては、コンテンツデータに基づいて仮想空間内の画像を表示するための情報を記憶部320に記憶し、当該記憶部320に記憶した仮想空間内に仮想カメラを配置して、当該仮想カメラを制御することによりユーザ端末300に表示する視界領域を変動させる例を示したが、これに限らず、例えば、配信サーバ100の記憶部120に記憶した仮想空間内に当該ユーザの仮想カメラを配置して、仮想カメラ制御部352により当該仮想カメラを制御して当該仮想カメラの視界領域を変動させて、当該視界領域内の画像を特定するためのデータを受信してユーザ端末300に表示するようにしてもよい。
【0098】
また、表示制御部353は、情報取得部351が取得したコメント情報に基づいて記憶部320に記憶されている投稿されたコメント履歴を表示部(ディスプレイなど)に表示させる。音声出力制御部354は、情報取得部351が取得したコンテンツデータに基づいて音声出力部(スピーカなど)から音声を出力させる。
【0099】
また、表示制御部353は、記憶部320に記憶されているプログラムに基づいて配信されているコンテンツに応じた態様のUI(User Interface)画像(例えば、ユーザが選択可能なメニュー画像や操作を受け付ける操作画像を含む)を表示する。本実施の形態では、一般のユーザとして参加するために用いるユーザ端末300と、コンテンツ配信のために配信ユーザが用いる配信ユーザ端末400とで異なるUI画像を表示する。例えば、コメントを投稿するためのUI画像は、ユーザ端末300(視聴・体験時のプログラム実行時)に表示される一方で、主に音声によりコミュニケーションを図る配信ユーザ端末400(コンテンツ配信時のプログラム実行時)に表示されないものであってもよい。また、視聴・体験時とコンテンツ配信時とで必要なメニュー項目も異なるため、メニューを選択するためのUI画像は、ユーザ端末300(視聴・体験時のプログラム実行時)と配信ユーザ端末400(コンテンツ配信時のプログラム実行時)とで異なるものであってもよい。
【0100】
参加情報送信部355は、配信されているコンテンツの一覧情報を示す画面に対して、ユーザが参加希望した場合に、参加情報を配信サーバ100に送信する。参加情報は、ユーザが入力部330を介して入力(選択)したコンテンツに参加する旨を示す情報である。参加情報には、参加対象となるコンテンツを特定するための情報や、当該ユーザのユーザIDなどが含まれる。
【0101】
入力情報送信部356は、入力部330において取得した音声情報や、操作入力情報などを配信サーバ100に送信する。操作入力情報には、表示される仮想空間内のオブジェクトや当該仮想空間内に配置されているユーザキャラクタに対する操作を特定するための操作情報(例えば、動作入力部260(HMDなど)により取得されるモーション情報を含む)や、参加しているコンテンツにコメント投稿するためにユーザにより入力されたコメントを特定するためのコメント投稿情報、配信ユーザやSPユーザへの設定申請・解除申請やNGワードの設定申請・解除申請を特定するためのユーザ申請情報、ミュート対象に指定されたユーザと当該ユーザをミュート対象に指定する指定ユーザとを特定するためのミュート指定情報、ミュート対象に指定していたユーザのうち当該ミュート対象を解除するユーザと当該ミュート対象の指定を解除しようとする解除ユーザとを特定するためのミュート解除情報、全ミュート制御の解除を申請するための全ミュート解除申請情報、全ミュート制御の対象となるユーザからのコメントを規制せずに反映するかあるいは反映を規制するかをユーザが選択するための全ミュート選択情報など、各種の情報を含む。
【0102】
NGワードの設定申請は、例えば、NGワード候補とするメッセージを入力することに替えてあるいは加えて、SPユーザ自らが参加するコンテンツの仮想空間においてコメント履歴として反映されたコメントのうちNGワード候補とするメッセージ部分をドラッグ操作して反転等させることなどにより受け付けるものであってもよい。これにより、NGワード候補を申請する際の手間を軽減できる。
【0103】
本実施の形態では、コメント投稿するためにユーザにより入力されたコメントに、NGワードが含まれるか否かにかかわらず、入力(投稿)した時点で当該ユーザのユーザ端末に表示されているコンテンツの仮想空間内において反映される。一方、投稿したコメントがNGワードを含むために反映が規制される場合には、投稿したユーザ以外の他のユーザのユーザ端末に表示されているコンテンツの仮想空間内において反映されることが規制されることになる。
【0104】
<コンテンツの種類>
次に、配信サーバ100により提供されるコンテンツの種類についての一例を説明する。提供されるコンテンツの種類は、例えば、タレントや著名人から設定されるSPユーザ(配信ユーザを含む)のいずれとも関連性を有しておらず参加している他のユーザとコミュニケーションを図るためのコンテンツと、いずれかのSPユーザと関連性を有しているコンテンツとに大別できる。SPユーザのいずれとも関連性を有していないコンテンツとは、例えば、いずれかのSPユーザが主体的に配信するものでもいずれかのSPユーザが参加することが予め決定されているものでもなく、かつ、いずれかのSPユーザについてコミュニケーションを図ることを前提とする(例えば、SPユーザである特定のタレントのファンが集う)ものでもないコンテンツをいう。一方、いずれかのSPユーザと関連性を有しているコンテンツとは、例えば、いずれかのSPユーザが主体的に配信するものやいずれかのタイミングでSPユーザが参加することがコンテンツ開始前から予め決定されているものや、いずれかのSPユーザを主題としてコミュニケーションを図ることを前提とするコンテンツ(例えば、SPユーザである特定のタレントのファンが集うコンテンツ)をいう。
【0105】
いずれのSPユーザとも関連性を有しておらず参加している他のユーザとコミュニケーションを図るためのコンテンツとしては、図5に示されるように、コミュニケーションコンテンツが設けられており、例えば、特定の地域について情報交換などを行うコミュニティーコンテンツや、ユーザキャラクタを操作してアスレチックゲームを他のユーザと一緒にプレイするアスレチックコンテンツ、ユーザキャラクタを操作して他のユーザとバトル対戦を行うバトル対戦コンテンツなどが含まれる。いずれのSPユーザとも関連性を有しておらず参加している他のユーザとコミュニケーションを図るコンテンツは、以下において第1態様のコンテンツともいう。
【0106】
第1態様のコンテンツには、ユーザの任意のタイミングで所望するコンテンツに参加でき、SPユーザであるタレントや著名人も同様に任意のタイミングで所望するコンテンツに参加できる。このため、第1態様のコンテンツは、SPユーザが参加するかもしれないし参加しないかもしれないコンテンツであり、かつ、いずれかのSPユーザについての話題が出るかもしれないし出ないかもしれないコンテンツといえ、SPユーザにかかわらないコンテンツといえる。
【0107】
これに対して、SPユーザのいずれかと関連性を有するコンテンツとしては、定期的に配信される番組配信コンテンツと、イベント的に配信されるイベントコンテンツとが設けられている。番組配信コンテンツには、例えば、SPユーザに設定されている特定のタレントが出演して主体的に配信するタレントコンテンツや、SPユーザに設定されている特定の著名人が出演して主体的に配信する著名人コンテンツ、SPユーザに設定されている特定のタレントあるいは特定の著名人自体は出演せずに当該特定のタレントなどのファンが集ってコミュニケーションを図るファン同士の交流会コンテンツなどが含まれる。いずれかのSPユーザと関連性を有するコンテンツのうち、定期的に配信される番組配信コンテンツは、以下において第2態様のコンテンツともいう。
【0108】
イベントコンテンツには、例えば、SPユーザに設定されている特定のタレント(例えば、特定の歌手、あるいは、特定のアイドルグループ)によるライブを配信するライブコンテンツや、特定のタレントなどが自らファンと交流を図るファンミーティング(ファンサービスともいう)コンテンツなどが含まれる。
【0109】
イベントコンテンツは、番組配信コンテンツより参加するユーザ数が比較的多くなることが見込まれる。このため、多くのユーザからコメントが投稿される頻度が高まり、一つ一つのコメントが表示される期間が短くなるために把握され難くなるとともに、ライブコンテンツにおいてはSPユーザがコメントを認識できずにリアクションが取り難くなる可能性が高まる。このため、イベントコンテンツを配信する際には、当該イベントコンテンツ用に複数のルーム(複数の仮想空間に相当)を準備し、参加するユーザを複数のルームのいずれかに振り分けて入室させ、参加するユーザのユーザ端末には入室しているルーム内のユーザからのコメントしか表示されず、他のルームに入室するユーザからのコメントは表示されないようにする。
【0110】
また、ライブを配信するSPユーザは、複数のルームから当該SPユーザが入室するルームを選択し、選択したルーム内(仮想空間内)の画像を当該SPユーザのユーザ端末に表示するとともに当該ルームに入室するユーザからのコメントを確認できるようにする。これにより、イベントコンテンツに参加する多くのユーザからコメントが投稿されたとしても複数のルームに分散させることができるため、一つ一つのコメントが表示される期間が短くなり過ぎることを防止できるとともに、ライブなどで主役となるSPユーザがコメントを認識しやすくなりコメントに対するリアクションが取り難くなることを防止できる。一方、イベントコンテンツに関連する特定のタレントなどのユーザキャラクタの動作および音声は、コンテンツの種類に応じて、特定のタレントなどにより選択されたルーム内にのみ反映させるもの(特定のタレントなどが選択したルーム内に入室するユーザしか視聴できないもの)であってもよく、当該コンテンツに対応する複数のルーム各々にミラーリングさせて各ルームに反映させるもの(特定のタレントなどが選択したルームにかかわらず複数のルーム内に入室するすべてのユーザが視聴できるもの)であってもよい。いずれかのSPユーザと関連性を有するコンテンツのうち、イベント的に配信されるイベントコンテンツは、以下において第3態様のコンテンツともいう。
【0111】
第2態様のコンテンツおよび第3態様のコンテンツは、いずれも、予め決定された日時に参加を希望するユーザが参加(入室)可能になるか、主役となるSPユーザのユーザキャラクタが表示されて実質的にイベントが開始されることとなる。しかし、第2態様のコンテンツおよび第3態様のコンテンツは、ファン同士の交流会コンテンツを除いて、運営者により決定されたタイミングか配信主体となるSPユーザのタイミングで、SPユーザのユーザキャラクタが仮想空間内に表示されることとなる。また、第2態様のコンテンツのうちのファン同士の交流会コンテンツは、特定のSPユーザのファンが集まるコンテンツであり、特定のSPユーザ自身が参加するものではない。このため、第2態様のコンテンツおよび第3態様のコンテンツは、特定のSPユーザが必ず参加するか特定のSPユーザについての話題が必ず出るコンテンツといえ、いずれかのSPユーザにかかわるコンテンツといえる。しかし、コンテンツに一般のユーザなどが参加している期間であっても当該コンテンツの主役・主題となるSPユーザのユーザキャラクタなどが仮想空間内に実質的に登場していない(表示されていない)期間が生じ得るコンテンツであるともいえる。
【0112】
第1態様~第3態様のコンテンツは、前述したとおり、管理者端末200への操作に応じて配信サーバ100のコンテンツ管理部132において管理されている。ユーザ端末は、配信サーバ100にアクセスして複数種類のコンテンツのうちから視聴等を希望するコンテンツを選択する画面においていずれかのコンテンツを選択することにより、当該コンテンツに参加可能となる。配信サーバ100は、ログ管理部131によりコンテンツ毎にログ情報を記憶部120において記憶・更新する。
【0113】
図6は、配信サーバ100の記憶部120に記憶されるログ情報の一例を説明するための図である。図6(a)は、第1態様のコンテンツのいずれかに参加した場合に記憶されるログ情報の項目を示している。第1態様のコンテンツについては、コンテンツ毎に、当該コンテンツに参加している参加ユーザのユーザIDと、当該コンテンツに対して投稿されたコメントおよび投稿したユーザを特定するためのコメント履歴とが記憶される。第1態様のコンテンツのうち共通のコンテンツに参加して、図6(a)で示すように当該コンテンツ(グループ)に関連付けられた参加ユーザ(あるコンテンツのグループに参加しているユーザ)は、特定関係を有しているユーザといえる。
【0114】
図6(b)は、第2態様のコンテンツのいずれかに参加した場合に記憶されるログ情報の項目を示している。第2態様のコンテンツについては、コンテンツ毎に、当該コンテンツと関連性を有する特定のSPユーザ(例えば、当該コンテンツを主体的に配信する配信ユーザ、ファンを集めたタレントなど。以下では、関連SPユーザともいう。)のユーザIDと、当該コンテンツに参加している参加ユーザのユーザIDと、当該コンテンツに対して投稿されたコメントおよび投稿したユーザを特定するためのコメント履歴とが記憶される。第2態様のコンテンツのうち共通のコンテンツに参加して、図6(b)で示すように当該コンテンツ(グループ)に関連付けられた関連SPユーザおよび参加ユーザは、特定関係を有しているユーザといえる。
【0115】
図6(c)は、第3態様のコンテンツのいずれかに参加した場合に記憶されるログ情報の項目を示している。第3態様のコンテンツは、コンテンツ毎に、当該コンテンツと関連性を有する関連SPユーザが定められている。また、第3態様のコンテンツは、一つのコンテンツに複数の仮想空間が対応付けられている。第3態様のコンテンツとしては、複数の仮想空間各々に相当する複数のルームが設けられ、当該コンテンツに参加するユーザはいずれかのルームに配属され、当該コンテンツと関連性を有する関連SPユーザ(例えば、ライブを配信する配信ユーザ、ファンを集めたタレントなど)は入室するルームを選択して当該ルーム内の画像やコメントを確認できることとなる。このため、第3態様のコンテンツについては、コンテンツ毎に、当該コンテンツと関連性を有する関連SPユーザのユーザIDと、複数のルームのうち当該関連SPユーザが選択している選択ルームと、複数のルームのうちのルーム1に配属されている参加ユーザのユーザIDおよびルーム1に対して投稿されたコメント履歴と、複数のルームのうちのルーム2に配属されている参加ユーザのユーザIDおよびルーム2に対して投稿されたコメント履歴といったように、複数のルーム毎に参加ユーザのユーザIDとコメント履歴とが記憶される。第3態様のコンテンツのうち共通のコンテンツに参加して、図6(c)で示すように当該コンテンツ(グループ、複数のルームなど)に関連付けられた関連SPユーザおよび参加ユーザは、特定関係を有しているユーザといえる。
【0116】
なお、第1態様のコンテンツ配信中は、SPユーザが主体的に配信する期間やSPユーザのファンを集める期間などのSPユーザに関する特別条件を満たしていない状況といえる。これに対して、第2態様のコンテンツ配信中および第3態様のコンテンツ配信中は、SPユーザが主体的に配信する期間やSPユーザのファンを集める期間などのSPユーザに関する特別条件を満たしている状況といえる。
【0117】
ユーザは、いずれかのコンテンツに参加することにより、当該コンテンツに応じた仮想空間内における画像などを視聴しつつ、アクションの一つであるコメントを投稿・確認することができる。しかし、本実施の形態では、NGワードが含まれており規制すべき状況下において、当該NGワードがコンテンツの仮想空間内において反映されないように規制される。SPユーザは、前述したようにユーザ端末への操作に応じてNGワード候補を申請できる。また、運営者は、管理者端末200を介して配信サーバ100に接続することによりユーザからの申請内容等を確認でき、管理者端末200への操作に応じてNG設定部253により配信サーバ100のNG管理部135が管理するNGワードに関するNG情報を設定・更新できる。
【0118】
図7は、配信サーバ100の記憶部120に記憶されるNG情報の一例を示す図である。記憶部120に記憶されるNG情報には、全ユーザに対して共通に適用されるデフォルトのNGワードを特定するための情報を含む。全ユーザに対して共通に適用されるデフォルトのNGワードとしては、図7(a)に示すように、例えば、公序良俗や法律に反するワードや、犯罪的行為に結びつくワード、他のユーザに不快感や不利益を与える可能性や誹謗中傷する可能性を有するワードなどが運営者により設定される。
【0119】
また、記憶部120に記憶されるNG情報には、SPユーザの種別毎に適用されるデフォルトのNGワードを特定するための情報を含む。SPユーザがNGワードとして設定しようとするワードは、例えば、SPユーザのジャンル・グループ・年齢層などに応じて異なる一方で、同じ種別であれば同じワードが含まれかつ種別が同じSPユーザから同じワードの設定申請が行われる傾向にある。このため、運営者は、SPユーザの種別を加味して、種別毎に適用されるデフォルトのNGワードを予め設定する。これにより、SPユーザ各々が一つ目から独自にNGワードを設定する手間を軽減できる。なお、種別毎に設定されるデフォルトのNGワードは、種別の内容に応じて異なるため、種別毎に異なるNGワードを含み得ることとなる。種別のNGワードとして設定しようとするワードは、図7(b)に示すように、SPユーザの種別毎にデフォルトのNGワードを特定するためのNG情報が記憶される。
【0120】
また、記憶部120に記憶されるNG情報には、ユーザ毎に記憶されるNG情報を含む。図7(c)は、ユーザ毎に記憶されるNG情報を示している。ユーザ毎のNG情報は、例えば、ユーザIDやユーザ名などを含むユーザ情報に対応させて記憶される。ユーザIDに対応させて、ユーザ名と、当該ユーザの種別(一般のユーザ:nom、SPユーザ:SP1、SP2・・・、配信ユーザ:SP1α、SP2α・・・など)とが記憶され、さらにNG情報として、ユーザ申請情報、個別NG情報、NG関連情報、および、禁止条件情報が記憶される。
【0121】
申請情報は、ユーザからの申請内容を特定するための情報である。申請情報は、例えば、配信ユーザ設定やSPユーザ設定を希望する旨や解除を希望する旨の情報や、SPユーザから登録申請されたNGワード候補、解除申請されたNGワードなどを特定するための情報を含む。運営者は、管理者端末200を介して配信サーバ100に接続し、申請情報に基づき申請内容を確認・考慮して、配信ユーザなどの設定・解除や、ユーザ毎のNGワードの設定・解除を行う。配信ユーザなどの設定・解除が行われたときには、図7(c)に示す種別が更新される。また、ユーザ毎のNGワードの設定・解除が行われたときには、図7(c)に示す個別NG情報が更新される。
【0122】
図7(c)に示す個別NG情報は、ユーザ毎に設定されているNGワードを特定するための情報である。例えば、運営者によりユーザのNGワードの設定が行われたときには、当該NGワードを特定するための情報が当該ユーザの個別NG情報に追加記憶され、運営者によりユーザのNGワードの解除が行われたときには、当該NGワードを特定するための情報が当該ユーザの個別NG情報から削除される。なお、個別に設定されるNGワードは、SPユーザに応じて異なるため、SPユーザ毎に異なるNGワードを含み得ることとなる。
【0123】
図7(c)に示すNG関連情報は、ユーザが投稿したコメントのうちNGワードを含むために反映が規制されたNGワードの履歴を特定するための情報である。配信サーバ100のコメント制御部136は、コメントにNGワードを含むために仮想空間内における反映を規制したときに、当該コメントに含まれていたNGワード(メッセージ)と、当該NGワードを規制するNGワードに設定(種別NGの設定の場合も含む)していたSPユーザ(規制契機となったSPユーザ)とを特定可能な情報を、当該コメント投稿元のユーザのNG関連情報として記憶・更新する。NG関連情報は、ユーザがNGワードを投稿して規制される度に更新される。
【0124】
本実施の形態では、ユーザ毎のNG関連情報に基づいて禁止条件を満たすユーザについて、以降においてNGワードを含むか否かにかかわらず当該ユーザからのコメント投稿を禁止する制御が行われる。例えば、一のSPユーザに対してNGワードを投稿した回数が、所定回数(例えば、5回)に到達したときに禁止条件を満たすと判定し、当該一のSPユーザが関連性を有するコンテンツにおいて当該ユーザからのコメント投稿が禁止される。
【0125】
また、NGワードを連発するユーザは、当該NGワードを設定したSPユーザと同じ種別のSPユーザに対しても同様にNGワードを連発する傾向にある。このため、一のSPユーザに対するNG関連情報に基づいて禁止条件を満たすユーザからのコメント投稿は、当該一のSPユーザが関連性を有するコンテンツのみならず、当該一のSPユーザと同じ種別のSPユーザが関連性を有するコンテンツにおいても禁止される。
【0126】
図7(c)に示す禁止条件情報は、禁止条件を満たす対象となるSPユーザの種別を特定するための情報や当該SPユーザを特定するための情報などである。配信サーバ100のコメント制御部136は、禁止対象となる種別のSPユーザが関連性を有するコンテンツにおいて、禁止条件を満たすユーザからコメントが投稿されたときに、当該コメントにNGワードが含まれるか否かにかかわらず、当該コンテンツの仮想空間内における反映を禁止する。
【0127】
<第1態様のコンテンツにおけるコメント制御の具体例>
次に、第1態様のコンテンツ配信中におけるコメント制御をより具体的に説明する。第1態様のコンテンツについては、SPユーザのいずれとも関連性を有しておらず、SPユーザであるかタレントや著名人であるかにかかわらずユーザの任意のタイミングで参加できる。このため、ある一般のユーザが参加してすでに交流等が図られているコンテンツにおいて、途中からNGワードを設定しているSPユーザが配信者でもなく一般のユーザとして参加する場面が発生し得る。しかし、当該コンテンツにSPユーザが参加することやどのようなタイミングで参加するかなどについて予測することはできない。また、参加しようとしているSPユーザが設定しているNGワードを含むコメントが当該コンテンツの仮想空間内ですでに投稿されている可能性もあり得る。このため、本実施の形態において第1態様のコンテンツ配信中には、同じコンテンツに参加しているユーザにSPユーザが含まれるか否かを判定し、その判定結果に応じてコメント制御を行う。また、SPユーザが第1態様のコンテンツのいずれかに参加するときに、当該SPユーザが設定しているNGワードを含むコメントをコメント履歴から削除更新して仮想空間に反映させる制御を行う。
【0128】
図8は、第1態様のコンテンツ配信中におけるコメント制御処理のフローチャートを説明するための図である。第1態様のコンテンツ配信中におけるコメント制御処理は、コンテンツ毎に実行される処理であって、配信サーバ100の制御部130により所定時間毎に繰り返し実行される。配信サーバ100は、記憶部120に記憶されているプログラムに基づいて第1態様のコンテンツ配信中におけるコメント制御処理を含む各種処理を行う。
【0129】
まず、ステップS10では、ユーザ端末からの参加情報を受信したか否かが判定される。参加情報を受信したと判定されなかったときには、ステップS14へ移行する。一方、参加情報を受信したと判定されたときには、ステップS11において新たな参加ユーザが、NGワードを設定可能なSPユーザであるか否かが判定される。ステップS11では、図7(c)で示したユーザ情報に基づき、受信した参加情報から特定されるユーザIDの種別がnomではなくSPであるか否かが判定される。
【0130】
ステップS11においてSPユーザであると判定されなかったときには、ステップS12において新たに参加したユーザに対応するユーザキャラクタを、参加したコンテンツの仮想空間内の所定位置に配置するとともに、参加したコンテンツのコメント履歴(図6(a)参照)を特定するためのコメント履歴情報を新たに参加したユーザのユーザ端末に出力する。これにより、仮想空間内に新たに参加したユーザのユーザキャラクタが配置されているコンテンツデータが配信サーバ100から配信されることにより、当該コンテンツに参加しているユーザのユーザ端末において仮想空間内に当該ユーザキャラクタが反映されて表示可能となる。また、新たに参加したユーザのユーザ端末は、コメント履歴情報を受信することにより、参加したコンテンツ内において投稿されたコメント履歴を特定して表示することができる。
【0131】
一方、ステップS11においてSPユーザであると判定されたときには、ステップS13において参加したコンテンツのコメント履歴から、新たに参加した当該SPユーザに設定されているNGワード(例えば、個別NG、種別NG)が含まれている場合に当該NGワードを含むコメントをコメント履歴から削除更新し、ステップS12に移行する。これにより、SPユーザが参加したタイミングでコメント履歴に当該SPユーザに設定されているNGワードを含むコメントが含まれていた場合であっても、当該NGワードを含むコメントが削除されたコメント履歴情報が出力されるため、SPユーザのユーザ端末においてNGワードを含むコメントが表示されることを防止できる。
【0132】
なお、ステップS13において新たに参加した当該SPユーザに設定されているNGワードを含むコメントをコメント履歴から削除更新した場合、当該コメント履歴情報を当該SPユーザにのみ出力するが、これに限らず、当該SPユーザに加えて当該コンテンツに参加している他のユーザのユーザ端末に対しても出力し、他のユーザのユーザ端末においてもSPユーザのNGワードを含むコメントがコメント履歴に表示されないように更新表示するようにしてもよい。また、ステップS13では、新たに参加した当該SPユーザに設定されているNGワードを含むコメントをコメント履歴から削除更新する例について説明したが、これに限らず、新たに参加した当該SPユーザに設定されているNGワードを含むコメントについてはNGワードの部分を後述するように伏字に変換したコメントに更新するようにしてもよい。
【0133】
ステップS14においては、参加ユーザのいずれかから当該コンテンツに対してコメントが投稿されたか否か、すなわちコメント投稿情報を受信したか否かが判定される。コメント投稿情報を受信していると判定されなかったときには、そのままコメント制御処理を終了する。一方、コメント投稿情報を受信していると判定されたときには、ステップS15において当該コンテンツにSPユーザが含まれているか否かが判定される。具体的には、図6(a)で示した参加ユーザIDに、SPユーザのIDが含まれているか否かが判定される。
【0134】
ステップS15においてSPユーザが含まれていると判定されなかったときには、ステップS18においてコメント投稿情報から特定されるコメント(受信コメント)に、図7(a)で示した全ユーザ共通のデフォルトNGが含まれているか否かが判定される。ステップS18において全ユーザ共通のデフォルトNGが含まれていると判定されなかったときには、ステップS19において当該コンテンツのコメント履歴に受信コメントを追加して更新する。ステップS20においては、受信コメントを特定するためのコメント情報を参加しているユーザのユーザ端末(コメント投稿元のユーザ端末を除く)に配信する。これにより、仮想空間内において投稿されたコメントを反映させることができる。なお、前述したように、コメント投稿元のユーザ端末では、コメントを入力した時点で当該ユーザのユーザ端末に表示されている仮想空間内において当該コメントが反映される。
【0135】
ステップS18に戻り、全ユーザ共通のデフォルトNGが含まれていると判定されたときには、ステップS21において当該デフォルトNGに該当するメッセージ部分を伏字(例えば一文字を「*」に置き換えるなど)に変換したコメントを、当該コンテンツのコメント履歴に追加更新する。ステップS22においては、受信コメントのうちデフォルトNGの部分を伏字に変換したコメントを特定するためのコメント情報を参加しているユーザのユーザ端末(コメント投稿元のユーザ端末を除く)に配信する。これにより、仮想空間内において投稿されたコメントのデフォルトNGの部分を伏字に変換したコメントを反映させることができる。第1態様のコンテンツでは、主役・主題となるユーザが定められていないため、参加ユーザ間での会話(やりとり)になる可能性が高いためにデフォルトNGの部分を伏字にしてその他を確認可能にしている。これにより、デフォルトNGを含むコメント全体を反映させないようにすると会話が成立しなくなり違和感を生じさせてしまうといった不具合の発生を防止できる。なお、前述したように、コメント投稿元のユーザ端末では、NGを含む場合であっても、コメントを入力した時点で当該ユーザのユーザ端末に表示されている仮想空間内において、当該デフォルトNGを含むコメントが反映されている。
【0136】
ステップS23においては、コメント投稿元のユーザのユーザ端末に対して、全ユーザ共通のデフォルトNGが含まれていた旨を報知するための報知情報を送信する。これにより、コメント投稿元ユーザのユーザ端末においては、例えば「投稿コメントに全ユーザ共通のデフォルトNGが含まれていたために一部反映されませんでした」といったメッセージが表示される。その結果、投稿したコメントに全ユーザ共通のデフォルトNGが含まれていたことをコメント投稿元ユーザが把握できる。
【0137】
ステップS15に戻り、当該コンテンツにSPユーザが含まれていると判定されたときには、ステップS16において、図7(c)のNG関連情報に基づいてコメント投稿元ユーザが当該SPユーザ(同じコンテンツに参加しているSPユーザ)の種別に対する禁止条件を満たすユーザであるか否かを判定する。ステップS16においてコメント投稿元ユーザが当該SPユーザの種別に対する禁止条件を満たすユーザであると判定されたときには、そのままコメント制御処理を終了する。これにより、同じコンテンツに参加しているSPユーザの種別に対する禁止条件を満たすユーザからのコメント投稿が禁止される。
【0138】
一方、ステップS16においてコメント投稿元ユーザが当該SPユーザの種別に対する禁止条件を満たすユーザであると判定されなかったときには、ステップS17において受信コメントに、図7(b)で示した当該SPユーザの種別のデフォルトNGか、図7(c)で示した当該SPユーザの個別NGが含まれているか否かが判定される。
【0139】
ステップS17において受信コメントに当該SPユーザの種別のデフォルトNGも当該SPユーザの個別NGも含まれていると判定されなかったときには、ステップS18に移行する。なお、前述したステップS15においてSPユーザが含まれていると判定されなかったときには、ステップS17などが実行されず、参加していないいずれのSPユーザに設定されているNGワードが含まれていたとしても、当該NGワードを含むコメントが仮想空間内に反映されることとなる。
【0140】
一方、ステップS17において受信コメントに当該SPユーザの種別のデフォルトNGまたは当該SPユーザの個別NGが含まれていると判定されたときには、ステップS24においてコメント投稿元ユーザのNG関連情報を更新する。これにより、当該コメント投稿元ユーザのNG関連情報から、コメントに含まれていたNGワードと、当該NGワードを規制するNGワードに設定(種別NGの設定の場合も含む)していたSPユーザとをNG履歴として特定可能となる。
【0141】
なお、ステップS16とステップS17との間において、当該コンテンツにSPユーザが複数含まれているか否かを判定するようにしてもよい。この場合において、当該コンテンツにSPユーザが複数含まれていると判定されなかったときには、ステップS17へ移行し、複数含まれていると判定されたときにはさらに受信コメントに当該複数のSPユーザ各々の種別NGが含まれているか否かを判定して、種別NGが含まれていないときにはステップS18へ移行し、種別NGが含まれているときには反映を規制してステップS24へ移行するようにしてもよい。これにより、SPユーザが複数含まれる場合に、反映されるコメントの数が少なくなり過ぎてしまうことを防止できる。なお、これに限らず、当該コンテンツに含まれる複数のSPユーザの種別が異なる場合には、各々の種別のデフォルトNGのうち共通する種別NGが含まれているか否かが判定されるようにしてもよく、また、各々の種別のデフォルトNGのうちいずれか一方の種別NGが含まれているか否かが判定されるようにしてもよい。
【0142】
ステップS25においては、当該コメント投稿元ユーザのNG関連情報に基づいて、当該SPユーザに対する禁止条件を満たすか否かが判定される。例えば、当該SPユーザに対してNGワードを投稿した回数が、所定回数に到達しているか否かなどが判定される。ステップS25において、禁止条件を満たすと判定されなかったときには、そのままコメント制御処理を終了する。一方、ステップS25において、禁止条件を満たすと判定されたときには、ステップS26において禁止条件を満たす対象となるSPユーザの種別を特定するための禁止条件情報に更新する。これにより、禁止条件情報から特定される種別と同じ種別のSPユーザと関連性を有するコンテンツの仮想空間内では、当該SPユーザが設定したNGワードなどを投稿していないときであっても、当該コメント投稿元ユーザからのコメント投稿が禁止される。
【0143】
図9は、第1態様のコンテンツ配信中におけるユーザ端末の表示例を説明するための図である。図9では、第1態様のコンテンツのうちのコミュニティーコンテンツに参加しているユーザ端末の表示例を示している。図9(a)~(b2)では、コミュニティーコンテンツに参加しているユーザにSPユーザが含まれていない状況を例示している。コミュニティーコンテンツに参加しているユーザのユーザ端末には、図9(a)に示すように、画面の中央領域から右領域において、当該コミュニティーコンテンツに参加しているユーザのユーザキャラクタが自由に移動したりエモートしたりするフィールドが表示され、画面の左領域において当該コミュニティーコンテンツに対して直近に投稿された所定数のコメント履歴が表示される。なお、コメント履歴は、直近の所定数のコメントが表示されることに加えて、当該所定数のコメントよりも前に投稿されたコメントについても操作に応じて遡って表示可能となるものであってもよい。
【0144】
図9(a)では、フィールド上に、ユーザA~Eに対応するユーザキャラクタA~Eが表示され、コメント履歴からユーザB、D、E、Aの順にコメントが投稿され、ユーザCにより「こんど行ってみます!」といったコメントが投稿されたときの様子が示されている。コメントを投稿したときには、図9(a)のユーザキャラクタCからの吹き出しオブジェクト内においてユーザ名に続いてコメント内容が表示されるとともに、コメント履歴においてもユーザ名に続いてコメント内容が表示される。これにより、直近に投稿されたコメントをユーザに対してわかりやすく報知できる。
【0145】
ユーザCからのコメント投稿に続いて、ユーザEにより「先日、タレントYが来てたよ!」といったコメントが投稿されたときの、ユーザEのユーザ端末Eにおける表示例を図9(b1)に示し、コメント投稿したユーザE以外のユーザのユーザ端末における表示例を図9(b2)に示している。コメント投稿したユーザEのユーザ端末Eにおいては、前述したように、コメント投稿したときにNGワードを含むか否かにかかわらず、投稿したコメントが仮想空間内において反映される。一方、コメント投稿したユーザ以外のユーザ端末においては、図8のステップS20またはS22において送信されるコメント情報を受信することにより、投稿されたコメントが仮想空間内において反映されることとなる。
【0146】
図9(b1)および(b2)は、参加ユーザにSPユーザが含まれていない状況であり、仮にいずれかのSPユーザが設定等しているNGワードを含むコメントが投稿されたとしても、投稿されたコメントが仮想空間内において反映される。このため、図9(b1)および図9(b2)に示されるように、ユーザEからのコメントが、ユーザ端末Eのみならずユーザ端末E以外のユーザ端末においても仮想空間内において反映される。
【0147】
一方、第1態様のコンテンツは、前述したとおり、タレントや著名人を含むユーザの任意のタイミングで所望するコンテンツに参加できるため、例えば配信開始時にタレント等が参加していなくても途中からタレント等が参加してくることもあり得る。図9(c)は、コメントの投稿状況が図9(a)と同じであるが、コミュニティーコンテンツに参加しているユーザにSPユーザが含まれる状況となっている場合を例示する。
【0148】
図9(c)では、フィールド上に、ユーザA~Eに対応するユーザキャラクタA~Eに加えて、SPユーザに相当するSPユーザXに対応するユーザキャラクタXが表示され、コメント履歴からユーザB、D、E、Aの順にコメントが投稿され、ユーザCにより「こんど行ってみます!」といったコメントが投稿されたときの様子が示されている。図9(c)に示されるように、SPユーザXのユーザキャラクタが表示され、かつ、コメントなどを投稿したときには、SPユーザXのユーザ名が表示される。このため、当該コンテンツに参加している他のユーザは、SPユーザが参加していることを把握でき、SPユーザに関するコメントを投稿する可能性が高まる。なお、ユーザキャラクタに対応させて、当該ユーザキャラクタのユーザ名を当該ユーザキャラクタの近傍(例えば、頭上)に常に表示させるようにしてもよく、これに加えて、SPユーザについては種別に応じた独自のアイコンをユーザキャラクタに対応させて表示するユーザ名の行頭に表示させるようにしてもよい。なお、ユーザCからの「こんど行ってみます!」には、SPユーザXが設定するNGワードや、SPユーザXの種別共通のNGワードが含まれていないものとする。このため、ユーザCからのコメントは、当該コンテンツの仮想空間内に反映される。
【0149】
図9(c)で示したユーザCからのコメント投稿に続いて、ユーザEにより「先日、タレントYが来てたよ!」といったコメントが投稿されたときの、ユーザEのユーザ端末Eにおける表示例を図9(d1)に示し、コメント投稿したユーザE以外のユーザ(SPユーザXも含む)のユーザ端末における表示例を図9(d2)に示している。なお、SPユーザXは、例えば芸能タレントであり、ライバル関係などにある他のタレント名を投稿されたくないため、数名のタレント名をNGワードに設定しているものとし、その中に「タレントY」が含まれているものとする。
【0150】
この場合であっても、コメント投稿したユーザ端末Eにおいては、前述したように、コメント投稿したときにNGワードを含むか否かにかかわらず、投稿したコメントが仮想空間内において反映される。このため、図9(d1)に示すように、参加ユーザにSPユーザXが含まれている状況でありSPユーザXが設定しているNGワードを含むコメントが投稿されたとしても、投稿されたコメントがそのままユーザ端末Eにおいて反映される。
【0151】
一方、コメント投稿したユーザ以外のユーザ端末においては、図8のステップS20またはS22において送信されるコメント情報を受信することにより、投稿されたコメントが仮想空間内において反映されることとなる。しかし、ユーザEにより投稿されたコメントは、SPユーザXが設定しているNGワードを含むため、図8のステップS17においてYESと判定されて図8のステップS20またはS22においてコメント情報が送信されることがない。このため、ユーザ端末E以外のユーザ端末における表示例を示す図9(d2)では、図9(b2)で示されたユーザEからのコメントが、当該コンテンツの仮想空間内に一切表示されず反映されない。
【0152】
<第2態様・第3態様のコンテンツにおけるコメント制御の具体例>
次に、第2態様あるいは第3態様のコンテンツ配信中におけるコメント制御をより具体的に説明する。第2態様および第3態様のコンテンツについては、特定のタレントや著名人と関連性を有しており、特定のタレント等が必ず参加するか特定のタレント等についての話題が必ず出るコンテンツである。しかし、コンテンツ配信期間中(例えば、コンテンツに一般のユーザなどが参加している期間)であっても、当該コンテンツの主役・主題となる特定のタレントのユーザキャラクタなどの関連SPユーザが仮想空間内に実質的に登場していない(表示されていない)期間が生じ、またファン同士の交流会などの場合には開始から終了まで登場しないことが生じ得る。このような期間において、関連SPユーザが設定しているNGワードが当該仮想空間内で反映されてしまうと、参加しているユーザ間においてさらなるNGワードを煽ってしまうなどの虞があり、当該関連SPユーザにとって望ましい状況とはいえない。このため、本実施の形態において第2態様および第3態様のコンテンツを配信中においては、当該コンテンツに関連性を有する関連SPユーザが、当該コンテンツの参加ユーザに実際に含まれている状況であるか否かにかかわらず、当該関連SPユーザに設定されているNGワードの反映を規制するためのコメント制御を行う。
【0153】
図10は、第2態様のコンテンツ配信中におけるコメント制御処理のフローチャートを説明するための図である。第2態様のコンテンツ配信中におけるコメント制御処理は、コンテンツ毎に実行される処理であって、配信サーバ100の制御部130により所定時間毎に繰り返し実行される。配信サーバ100は、記憶部120に記憶されているプログラムに基づいて第2態様のコンテンツ配信中におけるコメント制御処理を含む各種処理を行う。
【0154】
まず、ステップS30では、ユーザ端末からの参加情報を受信したか否かが判定される。参加情報を受信したと判定されなかったときには、ステップS34へ移行する。一方、参加情報を受信したと判定されたときには、ステップS31において新たな参加ユーザが、配信中のコンテンツの主役・主題となるユーザであって当該コンテンツに関連性を有する関連SPユーザ(例えば、配信ユーザ、SPユーザ)であるか否かが判定される。ステップS31では、図6(b)で示したコンテンツ毎に記憶されている関連SPユーザのユーザIDであるか否かが判定される。
【0155】
ステップS31において関連SPユーザであると判定されなかったときには、ステップS32において新たに参加したユーザに対応するユーザキャラクタを、参加したコンテンツの仮想空間内の第1位置(例えば、観客席など)に配置するとともに、参加したコンテンツのコメント履歴(図6(b)参照)を特定するためのコメント履歴情報を新たに参加したユーザのユーザ端末に出力する。これにより、仮想空間内に新たに参加したユーザのユーザキャラクタが配置されているコンテンツデータが配信されることにより、当該コンテンツに参加しているユーザのユーザ端末において仮想空間内の第1位置(例えば、観客席、教壇前、外野フィールドなど)に当該ユーザキャラクタが反映され、表示可能となる。また、新たに参加したユーザのユーザ端末は、コメント履歴情報を受信することにより、参加したコンテンツ内において投稿されたコメント履歴を特定して表示することができる。なお、第1位置は、第2態様のコンテンツの種類に応じた位置に定められている。また、関連SPユーザではないユーザに対応するユーザキャラクタは、第2態様のコンテンツの種類に応じた態様(例えば、大きさ、色など)で表示され、コンテンツの種類によっては表示されない場合があってもよい。
【0156】
一方、ステップS31において関連SPユーザであると判定されたときには、ステップS33において参加した関連SPユーザに対応するユーザキャラクタを、参加したコンテンツの仮想空間内の第2位置(例えば、舞台上・ステージ上、教壇上など)に配置するとともに、参加したコンテンツのコメント履歴(図6(b)参照)を特定するためのコメント履歴情報を新たに参加したユーザのユーザ端末に出力して、ステップS34に移行する。これにより、仮想空間内に新たに参加した関連SPユーザのユーザキャラクタが配置されているコンテンツデータが配信されることにより、当該コンテンツに参加しているユーザのユーザ端末において仮想空間内の第2位置に主役・主題となる関連SPユーザのユーザキャラクタが反映され、表示可能となる。また、新たに参加した関連SPユーザのユーザ端末(この場合は、配信ユーザ端末400)は、コメント履歴情報を受信することにより、参加したコンテンツ内において投稿されたコメント履歴を特定して表示することができる。なお、第2位置は、第2態様のコンテンツの種類に応じた位置に定められている。また、関連SPユーザに対応するユーザキャラクタは、第2態様のコンテンツの種類に応じた態様(例えば、大きさ、色など)で表示される。
【0157】
ステップS34においては、参加ユーザのいずれかから当該コンテンツに対してコメントが投稿されたか否か、すなわちコメント投稿情報を受信したか否かが判定される。コメント投稿情報を受信していると判定されなかったときには、そのままコメント制御処理を終了する。一方、コメント投稿情報を受信していると判定されたときには、ステップS35において、図7(c)のNG関連情報に基づいてコメント投稿元ユーザが当該コンテンツにかかわる関連SPユーザの種別に対する禁止条件を満たすユーザであるか否かを判定する。ステップS35においてコメント投稿元ユーザが当該関連SPユーザの種別に対する禁止条件を満たすユーザであると判定されたときには、そのままコメント制御処理を終了する。一方、ステップS35においてコメント投稿元ユーザが当該関連SPユーザの種別に対する禁止条件を満たすユーザであると判定されなかったときには、ステップS36において、当該コンテンツに関連性を有する関連SPユーザが複数定められているか否かが判定される。ステップS36では、関連SPユーザが参加しているか否かではなく、当該コンテンツに複数の関連SPユーザが関連性を有するように定められているか否かが判定される。
【0158】
ステップS36において関連SPユーザが複数定められていると判定されなかったときには、ステップS37において受信コメントに、図7(b)で示した当該関連SPユーザの種別のデフォルトNGか、図7(c)で示した当該関連SPユーザの個別NGが含まれているか否かが判定される。ステップS37では、関連SPユーザが参加しているか否かにかかわらず、関連SPユーザに設定等されているNGを含むか否かが判定される。
【0159】
ステップS37においてコメント投稿情報から特定されるコメントに当該関連SPユーザの種別のデフォルトNGも当該関連SPユーザの個別NGも含まれていると判定されなかったときには、ステップS38においてコメント投稿情報から特定されるコメント(受信コメント)に、図7(a)で示した全ユーザ共通のデフォルトNGが含まれているか否かが判定される。ステップS38において全ユーザ共通のデフォルトNGが含まれていると判定されなかったときには、ステップS39において当該コンテンツのコメント履歴に受信コメントを追加して更新する。ステップS40においては、受信コメントを特定するためのコメント情報を参加しているユーザのユーザ端末(コメント投稿元のユーザ端末を除く)に配信する。これにより、仮想空間内において投稿されたコメントを反映させることができる。なお、前述したように、コメント投稿元のユーザ端末では、コメントを入力した時点で当該ユーザのユーザ端末に表示されているコンテンツの仮想空間内において当該コメントが反映されている。
【0160】
一方、ステップS38において全ユーザ共通のデフォルトNGが含まれていると判定されたときには、そのままコメント制御処理を終了する。これは、第2態様のコンテンツが主役・主題となる関連SPユーザが定められており、コメントの話題が関連SPユーザに対する話題あるいは関連SPユーザに関する話題になり、参加ユーザ間での会話(やりとり)になる可能性が低く、この場合にデフォルトNGを含むコメントを反映させないようにしても違和感を生じさせない可能性が高いことに起因している。これにより、処理負担を軽減できる。なお、第2態様のコンテンツの種類によっては、例えばステップS38において全ユーザ共通のデフォルトNGが含まれていると判定されたときに図8のステップS21~S23と同様の処理を行って、デフォルトNGに該当するメッセージ部分を伏字に変換したコメントを反映・投稿元ユーザへの報知等させるようにしてもよい。
【0161】
ステップS37に戻り、コメント投稿情報から特定されるコメントに当該関連SPユーザの種別のデフォルトNGまたは当該関連SPユーザの個別NGが含まれていると判定されたときには、実際に関連SPユーザが当該コンテンツに参加しているか否かにかかわらず(参加していないときであっても)、ステップS44においてコメント投稿元ユーザのNG関連情報を更新する。これにより、当該コメント投稿元ユーザのNG関連情報から、コメントに含まれていたNGワードと、当該NGワードを規制するNGワードに設定(種別NGの設定の場合も含む)していた関連SPユーザとをNG履歴として特定可能となる。
【0162】
なお、第2態様のコンテンツの種類によっては、例えば、ステップS37において、コメント投稿情報から特定されるコメントに当該関連SPユーザの種別のデフォルトNGまたは当該関連SPユーザの個別NGが含まれていると判定されたときに、実際に関連SPユーザが当該コンテンツに参加しているか否かに応じて規制制御を異ならせるようにしてもよい。例えば、実際に関連SPユーザが当該コンテンツに参加していないときには、図8のステップS21~S22などと同様の処理を行って、NGワードに該当するメッセージ部分を伏字に変換したコメントを反映させた後にステップS44へ移行させる一方で、実際に関連SPユーザが当該コンテンツに参加しているときには、コメント自体を反映させずにステップS44へ移行させるようにしてもよい。これにより、関連SPユーザが実際に参加しているか否かに応じて規制の度合い・制限の度合いなどを異ならせることができる。
【0163】
ステップS45においては、当該コメント投稿元ユーザのNG関連情報に基づいて、当該関連SPユーザに対する禁止条件を満たすか否かが判定される。例えば、当該関連SPユーザに対してNGワードを投稿した回数が、所定回数に到達しているか否かなどが判定される。ステップS45において、禁止条件を満たすと判定されなかったときには、そのままコメント制御処理を終了する。一方、ステップS45において、禁止条件を満たすと判定されたときには、ステップS46において禁止条件を満たす対象となる当該関連SPユーザの種別を特定するための禁止条件情報に更新する。これにより、禁止条件情報から特定される種別のSPユーザと関連性を有するコンテンツの仮想空間内では、当該コメント投稿元ユーザからのコメント投稿が禁止される。
【0164】
ステップS36に戻り、関連SPユーザが複数定められていると判定されたときには、ステップS43においてコメント投稿情報から特定されるコメントに、図7(b)で示した当該関連SPユーザの種別のデフォルトNGが含まれているか否かが判定される。関連SPユーザが複数定められている場合には、一方の関連SPユーザにとってはNGワードであっても他方の関連SPユーザにとってはコンテンツ内の場を盛り上げるなどのために反映を望む可能性や、個別NGの数も多くなるために厳格に規制を行った場合には仮想空間内に反映されるコメント数が少なくなり過ぎてしまう可能性を考慮して、例えば図7(c)で示した当該関連SPユーザの個別NGを規制対象から除いて判定している。複数の関連SPユーザの種別が異なる場合には、ステップS43において各々の種別のデフォルトNGのいずれかが含まれているか否かが判定される。なお、これに限らず、複数の関連SPユーザの種別が異なる場合には、ステップS43において、各々の種別のデフォルトNGのうち共通するデフォルトNGが含まれているか否かが判定されるようにしてもよく、また、各々の種別のデフォルトNGのうちいずれか一方の種別のデフォルトNGが含まれているか否かが判定されるようにしてもよい。
【0165】
ステップS43においてコメント投稿情報から特定されるコメントに関連SPユーザの種別のデフォルトNGが含まれていると判定されなかったときにはステップS38へ移行し、関連SPユーザの種別のデフォルトNGが含まれていると判定されたときにはステップS44へ移行する。なお、ステップS43では、NGの数も多くなり過ぎることを防止するために関連SPユーザが単独である場合と異なる規制制御を行うものであればこれに限らず、例えば図7(b)で示した当該関連SPユーザの種別NGを規制対象から除き、複数の関連SPユーザ各々に設定されている個別NGが含まれているか否かを判定するものであってもよい。
【0166】
図11は、第2態様のコンテンツ配信中におけるユーザ端末の表示例を説明するための図である。図11では、第2態様のコンテンツのうちのタレントXの番組コンテンツに参加しているユーザ端末の表示例を示している。当該番組コンテンツでは、例えば、タレントXが登場するまでの間に、タレントXのファンが集まってタレントXについての情報交換を行う第1パートと、あるタイミング(運営者により予め定められたタイミングや、タレントXの任意のタイミングなど)でタレントXが登場してさらに場を盛り上げる第2パートとから構成されているものとする。タレントXは、当該番組コンテンツと関連性を有すると定められているユーザである。
【0167】
図11(a)~(b2)では、タレントXが登場していない第1パート中の表示例を示している。番組コンテンツに参加しているユーザのユーザ端末には、図11(a)に示すように、画面の中央領域から右領域にわたり、タレントXが登場したときに立つ教壇オブジェクトが表示され、画面の左領域において当該番組コンテンツに対して直近に投稿された所定数のコメント履歴が表示される。なお、図11(a)では、参加しているユーザのユーザキャラクタが仮想空間内に表示されない例を示しているが、コンテンツの種類に応じてユーザキャラクタが仮想空間内に表示されるものであってもよい。
【0168】
図11(a)では、コメント履歴からユーザB、D、E、Aの順にコメントが投稿され、ユーザCにより「そろそろ登場かな?」といったコメントが投稿されたときの様子が示されている。コメントを投稿したときには、コメント履歴においてユーザ名に続いてコメント内容が表示される。これにより、直近に投稿されたコメントをユーザに対してわかりやすく報知できる。
【0169】
ユーザCからのコメント投稿に続いて、ユーザFにより「前回もらったアイテム捨てちゃったわ…」といったコメントが投稿されたときの、ユーザFのユーザ端末Fにおける表示例を図11(b1)に示し、コメント投稿したユーザF以外のユーザのユーザ端末における表示例を図11(b2)に示している。コメント投稿したユーザ端末Fにおいては、前述したように、コメント投稿したときにNGワードを含むか否かにかかわらず、投稿したコメントが仮想空間内において反映される。一方、コメント投稿したユーザ以外のユーザ端末においては、図10のステップS40において送信されるコメント情報を受信することにより、投稿されたコメントが仮想空間内において反映されることとなる。しかし、タレントXは、ネガティブあるいは消極的な印象を抱かせるワードをNGワードに設定しているものとし、その中に「捨てる」や「捨て」が含まれているものとする。また、タレントXがコンテンツに参加しているか否かにかかわらず(未だ参加していない場合でも)、コメントが投稿されたときには、図10のステップS37等の判定が行われる。また、ユーザFにより投稿されたコメントは、タレントXが設定しているNGワードを含む。このため、図10のステップS37においてYESと判定されて図10のステップS40においてコメント情報が送信されることがない。このため、図11(b2)に示されるようにユーザ端末F以外のユーザ端末では、ユーザFからのコメントが表示されない。
【0170】
図11(c)~(d2)では、タレントXが登場している第2パート中の表示例を示している。番組コンテンツに参加しているユーザのユーザ端末には、図11(c)に示すように、画面の中央領域から右領域において、タレントXのユーザキャラクタが教壇に立つ様子が表示され、画面の左領域において当該番組コンテンツに対して直近に投稿された数件のコメント履歴が表示される。図11(c)では、コメント履歴からユーザB、D、E、Aの順にコメントが投稿され、ユーザCにより「よしよし、いいぞ」といったコメントが投稿されたときの様子が示されている。
【0171】
ユーザCからのコメント投稿に続いて、ユーザFにより「つまらなさそうだな…」といったコメントが投稿されたときの、ユーザFのユーザ端末Fにおける表示例を図11(d1)に示し、コメント投稿したユーザF以外のユーザのユーザ端末における表示例を図11(d2)に示している。コメント投稿したユーザ端末Fにおいては、コメント投稿したときにNGワードを含むか否かにかかわらず、投稿したコメントが仮想空間内において反映される。一方、コメント投稿したユーザ以外のユーザ端末においては、図10のステップS40において送信されるコメント情報を受信することにより、投稿されたコメントが仮想空間内において反映されることとなる。しかし、タレントXは、ネガティブあるいは消極的な印象を抱かせるワードをNGワードに設定しているものとし、その中に「つまらない」や「つまらなさそう」が含まれているものとする。また、タレントXがコンテンツに参加しているか否かにかかわらず、コメントが投稿されたときには、図10のステップS37等の判定が行われる。また、ユーザFにより投稿されたコメントは、タレントXが設定しているNGワードを含む。このため、図11(d2)に示されるようにユーザ端末F以外のユーザ端末では、ユーザFからのコメントが表示されない。
【0172】
図12は、第3態様のコンテンツ配信中におけるコメント制御処理のフローチャートを説明するための図である。第3態様のコンテンツ配信中におけるコメント制御処理は、コンテンツ毎に実行される処理であって、配信サーバ100の制御部130により所定時間毎に繰り返し実行される。配信サーバ100は、記憶部120に記憶されているプログラムに基づいて第3態様のコンテンツ配信中におけるコメント制御処理を含む各種処理を行う。
【0173】
まず、ステップS50では、ユーザ端末からの参加情報を受信したか否かが判定される。参加情報を受信したと判定されなかったときには、ステップS56へ移行する。一方、参加情報を受信したと判定されたときには、ステップS51において新たな参加ユーザが、配信中のコンテンツの主役・主題となるユーザであって当該コンテンツに関連性を有する関連SPユーザ(例えば、配信ユーザ、SPユーザ)であるか否かが判定される。ステップS51では、図6(c)で示したコンテンツ毎に記憶されている関連SPユーザのユーザIDであるか否かが判定される。
【0174】
ステップS51において関連SPユーザであると判定されなかったときには、ステップS32において、当該コンテンツに対応する複数のルームのうち当該ユーザを入室させるルームを設定・記憶(図6(c)参照)して、当該ユーザに対応するユーザキャラクタを当該ルームの仮想空間内の第1位置(例えば、観客席など)に配置するとともに、当該ルームのコメント履歴(図6(c)参照)を特定するためのコメント履歴情報を新たに参加したユーザのユーザ端末に出力する。これにより、当該ルームの仮想空間内に新たに参加したユーザのユーザキャラクタが配置されているコンテンツデータが配信されることにより、当該コンテンツの当該ルームに入室(参加)しているユーザのユーザ端末において同じルームの仮想空間内の第1位置に当該ユーザキャラクタが反映され、表示可能となる。また、新たに参加したユーザのユーザ端末は、コメント履歴情報を受信することにより、参加したコンテンツ内において投稿されたコメント履歴を特定して表示することができる。なお、第1位置は、第3態様のコンテンツの種類に応じた位置に定められている。また、関連SPユーザではないユーザに対応するユーザキャラクタは、第3態様のコンテンツの種類に応じた態様(例えば、大きさ、色など)で表示され、コンテンツの種類によっては表示されない場合があってもよい。
【0175】
一方、ステップS51において関連SPユーザであると判定されたときには、ステップS53において選択したルームに入室するか(つまり本選択か)否かを判定する。第3態様のコンテンツでは、関連SPユーザが入室するルームを当該関連SPユーザ自らが選択できる例を示しているが、より具体的には、いずれかのルームを仮選択して、当該ルーム内のコメント履歴を含む様子を確認した上で、本選択することにより当該ルームに入室することになる。
【0176】
ステップS53において本選択であると判定されなかったときには、当該ルーム内の様子を確認等するための仮選択であるため、ステップS55において仮選択したルームのコメント履歴(図6(c)参照)を特定するためのコメント履歴情報を関連SPユーザのユーザ端末に出力して、ステップS56に移行する。これにより、仮選択した関連SPユーザのユーザ端末(この場合は、配信ユーザ端末400)は、コメント履歴情報を受信することにより、仮選択したルーム内において投稿されたコメント履歴を特定して表示することができる。また、仮選択してルーム内の様子を確認している状態においては、当該関連SPユーザのユーザキャラクタが当該ルーム内において表示されることはない。このため、関連SPユーザは、仮選択することにより、当該関連SPユーザのユーザキャラクタを表示させることなく、複数のルーム各々の様子を確認できる。最初に仮選択するルームは、関連SPユーザにより選択されるものであってもよく、配信サーバ100により選択されるものであってもよい。配信サーバ100により選択される場合、入室しているユーザの数が最も多いルームを選択するものであってもよく、また、入室しているユーザの数が所定数(例えば、20)以上となるルームからランダムに選択するものであってもよい。これにより、コメント投稿などの状況から仮選択しているルーム内の交流度合いや盛り上がり度合い等が把握しやすくなる。なお、関連SPユーザは、あるルームを仮選択して当該ルーム内を確認した後に、他のルームを仮選択して確認するルームを変更できるものであってもよい。
【0177】
ステップS53において本選択であると判定されたときには、ステップS54において本選択した関連SPユーザに対応するユーザキャラクタを所定ルームの仮想空間内の第2位置(例えば、舞台上・ステージ上、教壇上など)に配置して、ステップS56へ移行する。これにより、所定ルームの仮想空間内に新たに参加した関連SPユーザのユーザキャラクタが配置されているコンテンツデータが配信されることにより、当該所定ルームに入室しているユーザのユーザ端末において各ルームの仮想空間内の第2位置に主役・主題となる関連SPユーザのユーザキャラクタが反映され、表示可能となる。
【0178】
関連SPユーザは、仮選択しているルームを本選択することにより上記のとおり当該関連SPユーザのユーザキャラクタが所定ルーム内に表示されることになる。関連SPユーザのユーザキャラクタを表示する所定ルームは、コンテンツの種類に応じて定められている。例えば、ライブコンテンツの場合などには、当該ライブコンテンツに対応する複数のルームすべてが所定ルームに定められており、関連SPユーザのユーザキャラクタを複数のルーム各々にミラーリングさせて各ルームに反映させる。また、例えばファンミーティングコンテンツの場合などには、特定のタレントなどにより本選択されたルームが所定ルームに定められており、関連SPユーザのユーザキャラクタを当該ルーム内にのみ反映させる。また、本選択した後であっても、当該本選択を解除して他のルームを仮選択して本選択(選択ルームを変更)できるものであってもよい。本選択後において当該本選択を解除して、仮選択して本選択するまでの間においては、ライブコンテンツの場合などには関連SPユーザのユーザキャラクタの表示を維持するようにし、例えばファンミーティングコンテンツの場合などには本選択の解除により関連SPユーザのユーザキャラクタを非表示とし、その後m、本選択されたルーム内において反映させるようにしてもよい。
【0179】
本選択したルームのコメント履歴は、すでにステップS55により当該関連SPユーザのユーザ端末に表示されている。また、第2位置は、第3態様のコンテンツの種類に応じた位置に定められている。また、関連SPユーザに対応するユーザキャラクタは、第3態様のコンテンツの種類に応じた態様(例えば、大きさ、色など)で表示される。なお、図12のステップS53~S55に示す構成は、コンテンツ開始後において関連SPユーザが仮選択することによりコンテンツの仮想空間内のコメント履歴を含む様子を確認した上で、本選択することにより当該仮想空間に登場させた後においては実行されない(再選択できない)ものであってもよい。また、図12のステップS53~S55に示す構成は、前述した第2態様のコンテンツに適用してもよい。第2態様のコンテンツにおいて、例えば、関連SPユーザが仮選択することによりコンテンツの仮想空間内のコメント履歴を含む様子を確認した上で、本選択することにより当該仮想空間に登場するようにしてもよい。
【0180】
ステップS56においては、関連SPユーザが選択して入室しているルームであるか否かにかかわらず、いずれかのルーム内においてコメントが投稿されたか否か、すなわちコメント投稿情報を受信したか否かが判定される。コメント投稿情報を受信していると判定されなかったときには、そのままコメント制御処理を終了する。一方、コメント投稿情報を受信していると判定されたときには、ステップS57において、図7(c)のNG関連情報に基づいてコメント投稿元ユーザが当該コンテンツにかかわる関連SPユーザの種別に対する禁止条件を満たすユーザであるか否かを判定する。ステップS57においてコメント投稿元ユーザが当該関連SPユーザの種別に対する禁止条件を満たすユーザであると判定されたときには、そのままコメント制御処理を終了する。一方、ステップS57においてコメント投稿元ユーザが当該関連SPユーザの種別に対する禁止条件を満たすユーザであると判定されなかったときには、ステップS58において、当該コンテンツに関連性を有する関連SPユーザが複数定められているか否かが判定される。
【0181】
ステップS58において関連SPユーザが複数定められていると判定されなかったときには、ステップS59において受信コメントに、図7(b)で示した当該関連SPユーザの種別のデフォルトNGか、図7(c)で示した当該関連SPユーザの個別NGが含まれているか否かが判定される。
【0182】
ステップS59においてコメント投稿情報から特定されるコメントに当該関連SPユーザの種別のデフォルトNGも当該関連SPユーザの個別NGも含まれていると判定されなかったときには、ステップS60において受信コメントに、図7(a)で示した全ユーザ共通のデフォルトNGが含まれているか否かが判定される。ステップS60において全ユーザ共通のデフォルトNGが含まれていると判定されなかったときには、ステップS61において当該コメント投稿元ユーザが入室するルームのコメント履歴に受信コメントを追加して更新する。ステップS62においては、受信コメントを特定するためのコメント情報を同じルーム内(コメント投稿元のユーザが入室しているルーム)に参加しているユーザのユーザ端末(コメント投稿元のユーザ端末を除く)に配信する。これにより、コメント投稿元ユーザと同じルームの仮想空間内において投稿されたコメントを反映させることができる。なお、前述したように、コメント投稿元のユーザ端末では、コメントを入力した時点で当該ユーザのユーザ端末に表示されているルームの仮想空間内において当該コメントが反映されている。
【0183】
一方、ステップS60において全ユーザ共通のデフォルトNGが含まれていると判定されたときには、そのままコメント制御処理を終了する。これは、図10のステップS38で説明した理由と同じである。なお、第3態様のコンテンツの種類によっては、例えばステップS60において全ユーザ共通のデフォルトNGが含まれていると判定されたときに図8のステップS21~S23と同様の処理を行って、デフォルトNGに該当するメッセージ部分を伏字に変換したコメントを反映・投稿元ユーザへの報知等させるようにしてもよい。
【0184】
ステップS59に戻り、受信コメントに当該関連SPユーザの種別のデフォルトNGまたは当該関連SPユーザの個別NGが含まれていると判定されたときには、実際に関連SPユーザが当該コンテンツに参加しているか否かおよび関連SPユーザが参加しているときであっても当該関連SPユーザと同じルームに入室しているユーザからの投稿であるかなどにかかわらず、ステップS66においてコメント投稿元ユーザのNG関連情報を更新する。これにより、当該コメント投稿元ユーザのNG関連情報から、コメントに含まれていたNGワードと、当該NGワードを規制するNGワードに設定(種別NGの設定の場合も含む)していた関連SPユーザとをNG履歴として特定可能となる。
【0185】
なお、第3態様のコンテンツの種類によっては、例えば、ステップS59において、コメント投稿情報から特定されるコメントに当該関連SPユーザの種別のデフォルトNGまたは当該関連SPユーザの個別NGが含まれていると判定されたときに、実際に関連SPユーザが当該コンテンツに参加しているか否かに応じて規制制御を異ならせるようにしてもよい。例えば、実際に関連SPユーザが当該コンテンツに参加していないときには、図8のステップS21~S22などと同様の処理を行って、NGワードに該当するメッセージ部分を伏字に変換したコメントを反映させた後にステップS66へ移行させる一方で、実際に関連SPユーザが当該コンテンツに参加しているときには、コメント自体を反映させずにステップS66へ移行させるようにしてもよい。これにより、関連SPユーザが実際に参加しているか否かに応じて規制の度合い・制限の度合いなどを異ならせることができる。
【0186】
ステップS67においては、当該コメント投稿元ユーザのNG関連情報に基づいて、当該関連SPユーザに対する禁止条件を満たすか否かが判定される。ステップS67において、禁止条件を満たすと判定されなかったときには、そのままコメント制御処理を終了する。一方、ステップS67において、禁止条件を満たすと判定されたときには、ステップS68において禁止条件を満たす対象となる当該関連SPユーザの種別を特定するための禁止条件情報に更新する。これにより、禁止条件情報から特定される種別のSPユーザと関連性を有するコンテンツの仮想空間内では、当該コメント投稿元ユーザからのコメント投稿が禁止される。
【0187】
ステップS58に戻り、関連SPユーザが複数定められていると判定されたときには、ステップS65において受信コメントに、図7(b)で示した当該関連SPユーザの種別のデフォルトNGが含まれているか否かが判定される。これは、図10のステップS43で説明した理由と同じである。ステップS65において受信コメントに関連SPユーザの種別のデフォルトNGが含まれていると判定されなかったときにはステップS60へ移行し、関連SPユーザの種別のデフォルトNGが含まれていると判定されたときにはステップS66へ移行する。
【0188】
図13は、第3態様のコンテンツ配信中におけるユーザ端末の表示例を説明するための図である。図13では、第3態様のコンテンツのうちのタレントXのライブコンテンツに参加している複数のユーザのユーザ端末の表示例を示している。ライブコンテンツは、例えば図13(a1)に示すように画面の中央領域において、主役となるタレントXのユーザキャラクタが配置され、画面の左領域において当該ユーザ端末のユーザが入室しているルームに対して直近に投稿された所定数のコメント履歴が表示される。ライブコンテンツでは、タレントXのユーザキャラクタなどがミラーリングされて、当該コンテンツに対応する複数のルーム内すべてにおいて反映されるものとする。
【0189】
図13(a1)は、タレントXが選択しているルームと同じルームに入室しているユーザA1のユーザ端末の表示例を示し、図13(a2)は、タレントXが選択しているルームと同じルームに入室しているユーザG1のユーザ端末の表示例を示している。タレントXが選択しているルームには、ユーザA1~Z1が入室しているものとし、図13(a1)に示されるコメント履歴からユーザA1、B1、C1、D1、E1の順にコメントが投稿された様子が示されている。
【0190】
一方、図13(a3)と図13(a4)とは、タレントXが選択しているルームとは異なるルームに入室しているユーザのユーザ端末の表示例を示している。図13(a3)に示すように、タレントXが選択しているルームとは異なるルーム1には、ユーザA2~Z2が入室しているものとし、コメント履歴からユーザA2、B2、C2、D2、E2の順にコメントが投稿された様子が示されている。また、図13(a4)に示すように、タレントXが選択しているルームとは異なるルーム2には、ユーザA3~Z3が入室しているものとし、コメント履歴からユーザA3、B3、C3、D3、E3の順にコメントが投稿された様子が示されている。
【0191】
このような状況において、図13(a2)に示されるように、タレントXが選択しているルームと同じルームに入室しているユーザG1からタレントXが設定しているNGワードを含むコメントが投稿されたときについて説明する。コメント投稿したユーザG1のユーザ端末においては、前述したように、コメント投稿したときにNGワードを含むか否かにかかわらず、投稿したコメントが仮想空間内において反映される。一方、コメント投稿したユーザ以外の同じルームに入室するユーザ(タレントXを含む)のユーザ端末においては、図12のステップS62において送信されるコメント情報を受信することにより、投稿されたコメントが仮想空間内において反映されることとなる。しかし、ユーザG1が投稿したコメントには、タレントXが設定しているNGワードが含まれているため、図12のステップS59においてYESと判定されて図12のステップS62においてコメント情報が送信されることがない。このため、ユーザG1と同じルームに入室しているユーザのユーザ端末であっても、図13(a1)に示されるようにユーザG1からのコメントが表示されない。また、ユーザG1と異なるルームに入室しているユーザのユーザ端末については、ユーザG1が投稿したコメントにNGワードが含まれているか否かにかかわらず、図13(a3)および図13(a4)に示されるようにユーザG1からのコメントが表示されることはない。
【0192】
図13(b1)~図13(b4)は、図13(a2)に示すユーザG1からのコメントが投稿される直前の状況において、タレントXが選択しているルームと異なるルーム1に入室しているユーザG2からタレントXが設定しているNGワードを含むコメントが投稿されたときについて説明する。コメント投稿したユーザG2のユーザ端末においては、図13(b3)に示すように、コメント投稿したときにNGワードを含むか否かにかかわらず、投稿したコメントが仮想空間内において反映される。
【0193】
一方、コメント投稿したユーザ以外の同じルームに入室するユーザのユーザ端末においては、図12のステップS62において送信されるコメント情報を受信することにより、投稿されたコメントが仮想空間内において反映されることとなる。しかし、ユーザG2が投稿したコメントには、タレントXが設定しているNGワードが含まれているため、図12のステップS59においてYESと判定されて図12のステップS62においてコメント情報が送信されることがない。このため、ユーザG2と同じルームに入室しているユーザのユーザ端末であっても、図13(b4)に示されるようにユーザG2からのコメントが表示されない。なお、ユーザG2と異なるルームに入室しているユーザのユーザ端末については、ユーザG2が投稿したコメントにNGワードが含まれているか否かにかかわらず、図13(b1)および図13(b2)に示されるようにユーザG2からのコメントが表示されることはない。
【0194】
<NGワード規制に関する具体的構成および効果の例>
(1-1) 前述した実施の形態では、第1態様のいずれかのコンテンツ配信中であって、図8のステップS15において、当該コンテンツの仮想空間内にSPユーザが参加していないと判定されたときには、投稿されたコメントにいずれかのSPユーザに設定されているNGワードを含むときであっても、図8のステップS20において受信コメントが当該仮想空間内において反映される。これに対して、第1態様のいずれかのコンテンツ配信中であって、図8のステップS15において、当該コンテンツの仮想空間内にSPユーザが参加していると判定されたとき(SPユーザが参加していない状況から参加している状況となった後も含む)には、投稿されたコメントに参加しているSPユーザに設定されているNGワードを含むときに、図8のステップS17においてYESと判定されて受信コメントが当該仮想空間内において反映されることが規制される。これにより、コンテンツの仮想空間内にSPユーザが含まれるか否かに応じて当該SPユーザに設定されているNGワードを含むコメントの反映を適切に規制できる。
【0195】
(1-2) 前述した実施の形態では、図8のステップS19などにおいてコンテンツ内に投稿されたコメントをコメント履歴に追加更新し、図8のステップS12において新たなユーザが当該コンテンツに参加するときに当該ユーザのユーザ端末にコメント履歴情報を出力してコメント履歴を表示可能とし、当該コンテンツに参加していなかったSPユーザが新たに参加するときに、図8のステップS13においてコメント履歴から当該SPユーザに設定されているNGワードを含むコメントを削除更新し、削除更新後のコメント履歴情報を出力する。これにより、SPユーザが新たに参加するときにNGワードを含むコメント履歴が当該SPユーザのユーザ端末において反映・表示されてしまうことを防止できる。
【0196】
(1-3) 前述した実施の形態では、NG設定部253により、あるコンテンツの仮想空間に参加中(自ら配信中も含む)のSPユーザから申請されたNGワード候補については、運営者からの設定を待つことなく、当該SPユーザのNGワードに設定する例を示した。また、入力情報送信部356により、SPユーザ自らが参加するコンテンツの仮想空間においてコメント履歴として反映されたコメントのうちNGワード候補とするメッセージ部分をドラッグ操作して反転等させてNGワードの設定申請を行う例を示した。これらにより、NGワードを設定する際の手間を軽減でき、かつ、SPユーザの利便性を向上させることができる。
【0197】
(2-1) 前述した実施の形態では、SPユーザに関連性を有しておらず当該SPユーザに関する特別条件を満たしていない第1態様のコンテンツに参加する複数のユーザから、いずれかのSPユーザに設定されているNGワードを含むコメントが投稿されたときには、当該SPユーザが実際に参加していない場合、図8のステップS20において当該コンテンツの仮想空間内において反映する。一方、SPユーザに関連性を有し当該SPユーザに関する特別条件を満たしている第2態様・第3態様のコンテンツに参加する複数のユーザから、当該SPユーザに設定されているNGワードを含むコメントが投稿されたときには、当該SPユーザが実際に参加しているか否かにかかわらず、図10のステップS37においてYESと判定されることなどにより、当該コンテンツの仮想空間内において当該NGワードを含むコメントの反映を規制する。これにより、コンテンツの種類に応じてSPユーザに設定されているNGワードの反映を適切に規制できる。
【0198】
(2-2) 前述した実施の形態において特別条件を満たすコンテンツとして、関連SPユーザが出演して主体的に配信するコンテンツや、関連SPユーザ自体は出演せずに当該関連SPユーザのファンが集ってコミュニケーションを図るコンテンツを例示した。いずれのコンテンツにおいても、関連SPユーザが含まれる状況となるまでにおいてNGワードが反映されてしまうといった状況を生じさせてしまうことや、予めSPユーザに関連するとして定められているコンテンツであれば、NGワードが反映されてしまうといった状況を生じさせてしまうことを防止できる。
【0199】
(2-3) 前述した実施の形態では、例えば、SP1に属するSPユーザと関連性を有するコンテンツと、SP2に属するSPユーザと関連性を有するコンテンツとで、NGワードとして異なるワードを含む。これにより、関連SPユーザの種別・コンテンツの種類に応じて適切にNGワードを異ならせることができる。
【0200】
(3-1) 前述した実施の形態では、図10のステップS37などにおいてYESと判定されたときに受信コメントの反映を規制するとともに、図10のステップS44などにおいてユーザ毎のNG関連情報を更新する。また、当該NG関連情報に基づいて図10のステップS35などにおいてコメント投稿元ユーザが関連SPユーザの種別に対する禁止条件を満たすユーザであると判定されたときに、当該コメントにNGワードが含まれているか否か、および、禁止条件を満たす契機となったSPユーザが参加しているか否かにかかわらず、当該コメントの反映を規制する。このように、ユーザ毎に更新されるNG関連情報を、同じ種別に属するSPユーザに関連性を有するコンテンツにおいて活用し、NG関連情報に応じて禁止条件を満たす禁止対象ユーザからのコメントが反映されることを規制できる。
【0201】
(3-2) 前述した実施の形態では、例えば、SP2に属するSPユーザに関するコンテンツに参加するユーザに、SP1に対する禁止条件を満たす禁止対象ユーザが含まれている状況であって、当該禁止対象ユーザからコメントが投稿されたときには、SP2に対する禁止条件を満たしていない場合に、当該禁止対象ユーザからのコメントを反映可能とする。これにより、ユーザ毎に更新されるNG関連情報を、異なる種別に属するSPユーザに関連性を有するコンテンツにまで活用・利用されることがなく、過度に反映が規制されてしまうことを防止できる。
【0202】
(4-1) 前述した実施の形態では、いずれかのSPユーザに関する特別条件を満たすコンテンツに対して、当該SPユーザに設定されているNGワードを含むコメントが投稿されたときに、当該コメントの反映を規制するところ、SPユーザの種別に対して予め設定されている種別NGには、例えばSP1の種別に属するSPユーザと、SP2の種別に属するSPユーザとで異なるワードが含まれている。これにより、NGワードの設定に手間を生じさせることなく、SPユーザの種別に応じたワードを適切に規制できる。
【0203】
(4-2) 前述した実施の形態では、例えば、コンテンツに関連性を有する関連SPユーザとして、SP1の種別に属するSPユーザと、SP2の種別に属するSPユーザとが定められている状況においては、図10のステップS43で例示するように、当該複数のSPユーザ各々が個別に設定している個別NGワードとは異なり、種別NGに基づいて反映を規制する。このように、関連SPユーザが複数含まれているか否かに応じて反映を規制するための処理(規制制御)を異ならせることができる。
【0204】
(5-1) 前述した実施の形態では、一つのコンテンツを提供するに際して複数のルーム(複数の仮想空間)を準備するような第3態様のコンテンツにおいて、いずれかのルーム内においてNGワードを含むコメントが投稿されたときに、当該コンテンツの関連SPユーザにより選択されているルーム内に投稿されたコメントであるか否かにかかわらず、当該コメントの反映を規制する。これにより、第3態様のようなコンテンツにおいてもNGワードを含むコメントの反映を適切に規制できる。
【0205】
(5-2) 前述した実施の形態におけるライブコンテンツの場合などには、関連SPユーザにより選択されているルームであるか否かにかかわらず、当該ライブコンテンツに対応する複数のルームすべてにおいて当該関連SPユーザに対応するユーザキャラクタを表示するルームとなる例を示した。これにより、いずれのルームに入室するユーザ間においても関連SPユーザに対応するユーザキャラクタを認識・確認でき、すべてのルームにおいて一体感を持たせることができる。
【0206】
(5-3) 前述した実施の形態におけるファンミーティングコンテンツの場合などには、関連SPユーザにより選択されているルーム内において、当該関連SPユーザに対応するユーザキャラクタを表示する例を示した。これにより、関連SPユーザに対応するユーザキャラクタが表示されることに対する期待感やプレミア感などを向上させることができる。
【0207】
(5-4) 前述した実施の形態では、図12のステップS55で示したように、関連SPユーザは仮選択したルーム内におけるコメント履歴を含む様子を確認できる。また、図12のステップS54で示したように、関連SPユーザにより本選択されるまで当該関連SPユーザに対応するユーザキャラクタが表示されない。これにより、ユーザキャラクタを入室しているユーザに把握されることなくルーム内の様子を把握し、例えば本選択して当該ルームに入室するか否かの参考などとすることができる。
【0208】
(5-5) 前述した実施の形態では、最初に仮選択するルームを配信サーバ100が選択する場合、入室しているユーザの数が最も多いルームを選択するものであってもよく、また、入室しているユーザの数が所定数(例えば、20)以上となるルームからランダムに選択する例を示した。これにより、コメント投稿などの状況から仮選択しているルーム内の交流度合いや盛り上がり度合い等が把握しやすくなる。
【0209】
(5-6) 前述した実施の形態では、あるルームを仮選択して当該ルーム内を確認した後に、他のルームを仮選択して確認するルームを変更できることや、あるルームを本選択した後であっても、当該本選択を解除して他のルームを仮選択して本選択(選択ルームを変更)できる例を示した。これにより、様子を確認する対象となるルームを次々に変更できるため、関連SPユーザの利便性を向上させることができる。
【0210】
(6) 前述した実施の形態では、特定関係を有しているユーザとして、共通のコンテンツ(グループ)に関連付けられた参加ユーザ(あるコンテンツのグループに参加しているユーザ)を例示した。これにより、共通するコンテンツに関連付けられているユーザ間においてNGワードの反映を規制できる。
【0211】
(7) 前述した実施の形態では、第1態様のコンテンツ配信中において、受信コメントに全ユーザ共通のデフォルトNGが含まれているときに、図8のステップS22において当該コメントのうちの当該デフォルトNGを伏字にして当該デフォルトNG以外を反映させ、受信コメントに参加しているSPユーザに設定されているNGワードが含まれているときに、図8のステップS17でYESと判定されて当該NGワードを含むコメント自体の反映を規制する。これにより、予め定められている全ユーザ共通のデフォルトNGについては最小限の範囲で反映を規制することにより、SPユーザが規制対象として定めたものではないワードを含むコメント自体の反映が規制されてしまい、会話が成り立たなくなってしまうなどといった不都合の発生を未然に防止できる。
【0212】
(8) 前述した実施の形態では、第2態様・第3態様のコンテンツ配信中において、図10のステップS37において、コメント投稿情報から特定されるコメントに当該関連SPユーザの種別のデフォルトNGまたは当該関連SPユーザの個別NGが含まれていると判定されたときであって、実際に関連SPユーザが当該コンテンツに参加していないときには、図8のステップS21~S22などと同様の処理を行って、NGワードに該当するメッセージ部分を伏字に変換したコメントを反映させた後にステップS44へ移行させる例を示した。また、図10のステップS37において、コメント投稿情報から特定されるコメントに当該関連SPユーザの種別のデフォルトNGまたは当該関連SPユーザの個別NGが含まれていると判定されたときであって、実際に関連SPユーザが当該コンテンツに参加しているときには、コメント自体を反映させずにステップS44へ移行させる例を示した。これにより、第2態様・第3態様のコンテンツ配信中において、関連SPユーザが実際に参加しているか否かに応じて規制の度合いを異ならせることができる。
【0213】
(9) 前述した実施の形態では、SPユーザからの操作に応じて新たなNGワードを設定申請するためのNGワードの設定申請を行い、運営者により許容されることにより、NG設定部253により当該候補を当該SPユーザの個別NGとして設定される。これにより、運営者により許容されたワードがNGワードとして設定されるため、NGワードが乱立してしまうことを防止できる。
【0214】
(10) 前述した実施の形態では、図8などで示したように、NGワードには反映が規制されたときに当該ワードを含むコメントを投稿したユーザに対して反映が規制された旨を報知する全ユーザ共通のデフォルトNGと、反映が規制された旨を報知しない個別NGとを含み、図8のステップS23において全ユーザ共通のデフォルトNGを含むコメント投稿元ユーザに、NGであるため反映が規制された旨を報知するための処理を行う。これにより、全ユーザ共通のデフォルトNGについては繰り返し投稿されてしまうことを抑制できる。
【0215】
(11) 前述した実施の形態では、コメント投稿元ユーザのユーザ端末においては、NGワードを含むか否かにかかわらず、当該コメントを反映させるとともに、当該コメント投稿情報を出力し(例えば、図9(d1)等参照)、配信サーバ100側においては、NGワードを含まないコメントについてはコメント情報を出力してコンテンツの仮想空間内において反映させる一方、NGワードを含むコメントについてはコメント情報を出力せずに反映を規制する(例えば、図9(d2)等参照)。これにより、コメント投稿を行ったユーザは当該コメントが実際に反映されたか否かを特定できないため、NGワードが特定されてしまい規制を回避する形でコメントが投稿されてしまうことなどを防止できる。
【0216】
(12) 前述した実施の形態におけるSPユーザの種別には、図7(b)に示すように種別毎に共通のデフォルトNGが予め設定されており、例えば、図8のステップS16とステップS17との間で、当該コンテンツにSPユーザが複数含まれているか否かを判定するようにしてもよい例を示した。この場合において、当該コンテンツにSPユーザが複数含まれていると判定されなかったときには、ステップS17へ移行し、複数含まれていると判定されたときにはさらに受信コメントに当該複数のSPユーザ各々の種別NGが含まれているか否かを判定して、種別NGが含まれていないときにはステップS18へ移行し、種別NGが含まれているときには反映を規制してステップS24へ移行するようにしてもよい例を示した。これにより、SPユーザが複数含まれる場合に、反映されるコメントの数が少なくなり過ぎてしまうことを防止できる。
【0217】
(13) 前述した実施の形態では、参加ユーザに関連SPユーザが含まれる状態における当該関連SPユーザが取り得るアクションは、関連SPユーザとは異なる他のユーザ(一般のユーザや、他のSPユーザ)が取り得るアクション(例えば、コメント投稿)と異なり、例えば、関連SPユーザは、自ら主体的にコンテンツ配信しているときなどに、コメント投稿できないのに対して、関連SPユーザの分身のように対応するユーザキャラクタを仮想空間内で動作・音声出力できる。これにより、関連SPユーザと他のユーザとで取り得るアクションが異なる場合を生じさせることができ、各々の立場に適したアクションを取り得ることができる。
【0218】
<ミュート規制について>
図5図13の説明においては、いずれのユーザからもミュート指定されておらず全ミュート制御の対象となるユーザも存在しておらず、例えば、図8のステップS20、ステップS22、図10のステップS40、図12のステップS62など(以下、まとめてコメント配信ステップともいう)において各ユーザのユーザ端末300にコメント情報を配信し、投稿されたコメントを反映させる例について説明した。しかし、ミュート指定されている場合、前述したとおりコメントを投稿したユーザをミュート対象に指定している指定ユーザのユーザ端末300においては、当該投稿されたコメントを反映させないようにするために、例えばコメント配信ステップにおいて当該指定ユーザのユーザ端末300にコメント情報を配信しない。また、コメントを投稿したユーザが規制条件を満たしており全ミュート制御の対象となっているときには、基本的に、当該ユーザをミュート対象に指定している指定ユーザのみならず当該ユーザをミュート対象に指定していないユーザのユーザ端末300においても、当該投稿されたコメントを反映させないようにするために、例えばコメント配信ステップにおいてコメント情報を配信しない。以下において、ミュートに関する技術的事項について説明する。
【0219】
図14は、配信サーバ100の記憶部120に記憶されるミュート関連情報の一例を説明するための図である。図14は、ユーザ毎に記憶されるミュート関連情報を示している。ユーザ毎のミュート関連情報は、NG情報と同様に、例えば、ユーザIDやユーザ名などを含むユーザ情報に対応させて記憶される。ユーザIDに対応させて、ユーザ名と、当該ユーザの種別とが記憶され、さらにミュート関連情報として、ミュート受け履歴情報、ミュート指定履歴情報、および、全ミュート関連情報が記憶される。なお、ミュート関連情報は、ユーザIDやユーザ名などを含むユーザ情報に対応させてNG情報とともに記憶されるものであってもよい。
【0220】
ミュート受け履歴情報は、当該ユーザがミュート対象になる指定を受けた履歴であって、当該ユーザをミュート対象に指定した指定ユーザと、指定された日時とを特定するための情報を含む。ミュート受け履歴情報は、ユーザからのミュート指定情報やミュート解除情報に基づいて更新される。ミュート受け履歴情報は、現タイミングにおいてミュート指定を受けている現在受け履歴と、過去にミュート指定を受けていたがその後ミュート指定が解除された過去受け履歴(現在はミュート対象となっていない履歴)とを含む。ミュートについては、現在受け履歴に基づいて判定され、過去受け履歴について参照されることはない。規制条件についても、現在受け履歴に基づいて判定される。しかし、規制条件を満たすと一旦判定された後にあるユーザからのミュート指定が解除されて現在受け履歴が規制条件を満たさない履歴となったとしても、そのことのみによって全ミュート制御が解除されることはなくその後も維持される。
【0221】
ミュート指定履歴情報は、当該ユーザがミュート対象に指定した他のユーザと、指定した日時と、当該ユーザが他のユーザをミュート対象に指定している頻度(多さ)を示す指定頻度とを特定するための情報を含む。ミュート指定履歴情報は、ユーザからのミュート指定情報やミュート解除情報に基づいて更新される。ミュート指定履歴情報は、現タイミングにおいてミュート対象に指定している現在指定履歴と、過去にミュート対象に指定していたがその後指定を解除した過去指定履歴(現在はミュート対象に指定していない履歴)とを含む。指定頻度とは、例えば、予め定められた期間(例えば、1年)において当該ユーザがいずれかのコンテンツに参加している時間と、当該期間内に他のユーザをミュート指定した指定数とに応じて算出される値であって、指定数が0のときには「1」となり、指定数が増える程下限値(例えば「0.1」)に近づく値となる。指定頻度は、例えば以下の数式に基づき算出される値であってもよい。
数式・・・指定頻度=0.1+0.9×(1-指定数/時間)
なお、時間とは、例えば、コンテンツに参加していた「分」数の合計である。また、(1-指定数/時間(分数))の値が負になる場合(1分に1回以上指定している場合など)には「0」として算出する。
【0222】
このような数式に基づき指定頻度を算出する場合には、例えば、指定数が「0」のユーザの指定頻度は「1」となり、指定数が増える程指定頻度が小さい値となり、例えば1分に1回以上指定しているようなユーザの指定頻度は下限値である「0.1」となる。なお、指定頻度は、予め定められた期間(例えば、1年)においてにおける現在指定履歴に基づく指定数に応じて算出するが、これに限らず、現在指定履歴に基づく指定数のみならず過去指定履歴をも加味して算出するようにしてもよい。
【0223】
全ミュート関連情報は、当該ユーザが規制条件を満たしており全ミュート制御の対象となっていることを示す全ミュートフラグや、当該ユーザに対する全ミュート制御が過去に行われていた履歴(全ミュート制御が解除された回数、解除された日付など)を示す全ミュート履歴、当該ユーザからの全ミュート選択情報に基づき全ミュート制御の対象となるユーザからのコメントを規制せずに反映する旨を示す全ミュートオフフラグなどを特定するための情報を含む。
【0224】
図15は、配信サーバ100の記憶部120に記憶されるミュート関連情報のうち規制条件の内容の一例を説明するための図である。図15では、コンテンツの種類毎に、第1期間に受けたミュートを判定対象とする第1規制条件と、第1期間よりも長い第2期間に受けたミュートを判定対象とする第2規制条件とが定められている。第2期間は、第1期間の2倍よりも長い期間が定められており、例えば、第1期間として直近の24時間、第2期間として直近の1週間(24時間×7)が定められているものであってもよく、また第1期間として直近の1週間、第2期間として直近の1月(24時間×30)が定められているものであってもよい。
【0225】
また、図15では、規制条件を満たすミュート数としてA1、A2、B1、B2、C1、C2が示されている。例えば、第1態様のコンテンツに参加中におけるユーザについては、第1期間中に受けたミュート数がA1に達することにより第1規制条件を満たすと判定され、第2期間中に受けたミュート数がA2に達することにより第2規制条件を満たすと判定される。A2は、A1よりも大きい値であるがA1の2倍よりも小さい値が定められており、例えば、A1として「20」、A2として「35」が定められているものであってもよい。
【0226】
また、第2態様のコンテンツに参加中におけるユーザについては、第1期間中に受けたミュート数がB1に達することにより第1規制条件を満たすと判定され、第2期間中に受けたミュート数がB2に達することにより第2規制条件を満たすと判定される。B2は、B1よりも大きい値であるがB1の2倍よりも小さい値が定められており、例えば、B1として「50」、A2として「90」が定められているものであってもよい。
【0227】
また、第3態様のコンテンツに参加中におけるユーザについては、第1期間中に受けたミュート数がC1に達することにより第1規制条件を満たすと判定され、第2期間中に受けたミュート数がC2に達することにより第2規制条件を満たすと判定される。C2は、C1よりも大きい値であるがC1の2倍よりも小さい値が定められており、例えば、C1として「100」、C2として「180」が定められているものであってもよい。
【0228】
ここで、コンテンツの種類毎に定められている規制条件を満たすと判定されるミュート数は、第1態様のコンテンツよりも第2態様のコンテンツの方が大きな値が定められており、第2態様のコンテンツよりも第3態様のコンテンツの方が大きな値が定められている。具体的には、A1<B1<C1、A2<B2<C2の関係となるように定められている。これは、例えば、第1態様のコンテンツは、前述したとおり、いずれのSPユーザとも関連性を有しておらず参加している他のユーザとコミュニケーションを図るコンテンツである。これに対して、第2態様および第3態様のコンテンツはいずれかのSPユーザと関連性を有するコンテンツであり、参加している他のユーザとコミュニケーションを図ることを主としていない。このため、第2態様および第3態様のコンテンツよりも、第1態様のコンテンツの方が、コメントへの注目度合いが高く他のユーザに対するコメントの影響が大きくなるため、より少ないミュート数で規制条件を満たすように設定されている。また、第2態様のコンテンツと第3態様のコンテンツとに着目した場合、コンテンツの参加人数が第2態様のコンテンツよりも第3態様のコンテンツの方が多くなることなどが見込まれ、第3態様のコンテンツよりも第2態様のコンテンツの方が、コメントへの注目度合いが高く他のユーザに対するコメントの影響が大きくなるため、より少ないミュート数で規制条件を満たすように設定されている。
【0229】
また、規制条件を満たすか否かの判定に用いるミュート数は、ユーザ毎の指定頻度を加味して算出される。あるユーザが規制条件を満たすか否かは、例えば、当該ユーザをミュート指定しているすべてのユーザ各々の指定頻度(前述したように0.1~1の値)の合計値を算出して、当該合計値が規制条件を満たすミュート数に達しているか否かを判定することにより行われる。具体的に、ユーザAをミュート対象に指定している他のユーザが50名で、このうち指定頻度が0.5のユーザが10名、指定頻度が0.1のユーザが10名含まれ、その他のユーザの指定頻度が1である場合、ユーザAのミュート数は、36(=0.5×10+0.1×10+1×30)となり、この36が規制条件を満たすミュート数に達していると判定されたときに、ユーザAが規制条件を満たすと判定されて全ミュート制御の対象となる。
【0230】
なお、図15では、コンテンツの種類毎に、第1期間のミュート数を判定対象とする第1規制条件と、第1期間よりも長い第2期間のミュート数を判定対象とする第2規制条件とが定められている例を示したが、これに限らず、コンテンツの種別にかかわらず規制条件が設定されているものであってもよく、また一つの期間に対して規制条件が設定されているものや3つ以上の期間各々に規制条件が設定されているものであってもよい。
【0231】
また、図14および図15では、ユーザ毎のミュート関連情報や規制条件の内容を例示したが、これらの情報は、運営者のみが管理者端末200を介して配信サーバ100と通信することにより視認・特定可能となる情報であり、いずれのユーザもユーザ端末を介して視認・特定可能となることはない。
【0232】
図16は、ミュート関連情報を更新するためのミュート関連情報更新処理のフローチャートを説明するための図である。ミュート関連情報更新処理は、配信サーバ100の制御部130により所定時間毎に繰り返し実行される。配信サーバ100は、記憶部120に記憶されているプログラムに基づいてミュート関連情報更新処理を行う。
【0233】
まず、ステップS80では、ユーザ端末からミュート指定情報、またはミュート解除情報を受信したか否かが判定される。ミュート指定情報およびミュート解除情報のいずれも受信したと判定されなかったときには、ステップS83へ移行する。一方、ミュート指定情報またはミュート解除情報を受信したと判定されたときには、ステップS81およびステップS82が行われる。ユーザ端末においては、例えば、コンテンツに参加しているユーザからコメント履歴に対してミュート対象に指定するための操作が行われることや、設定画面などにおいてミュート対象とするユーザ名などを検索して抽出して当該ユーザ名に対してミュート対象に指定するための操作が行われることなどにより、当該ミュート対象に指定されたユーザや、当該指定ユーザなどを特定するための情報を特定するためのミュート指定情報を送信する。また、ユーザ端末においては、例えば、コンテンツに参加しているユーザに対するミュート指定を解除するための操作が行われることや、設定画面などにおいてミュート指定を解除するユーザ名などを検索して抽出して当該ユーザ名に対してミュート指定を解除するための操作が行われることなどにより、当該ミュート指定が解除されたユーザや、当該解除を指定したユーザなどを特定するための情報を特定するためのミュート解除情報を送信する。
【0234】
ステップS80においてミュート指定情報を受信したと判定されたときには、ステップS81において当該ミュート指定情報から特定されるユーザであってミュート指定されたユーザのミュート受け履歴情報を更新する。つまり、ミュート対象に指定されたユーザ(ミュート指定を受けたユーザ)のミュート受け履歴情報として、指定元のユーザ(ミュート対象に指定した指定ユーザ)と、指定された日時とを現在受け履歴として記憶する。なお、図8図13においてNGワードを含むコメントの反映が規制される例について説明したが、NGワードを含むコメントの反映が規制されることによっては、ミュート受け履歴情報が更新されることはない。また、ステップS82では、当該ミュート指定情報から特定されるユーザであってミュート指定した指定ユーザのミュート指定履歴情報を更新する。つまり、ミュート指定したユーザ(ミュート指定した指定ユーザ)のミュート指定履歴情報として、ミュート対象のユーザ(ミュート指定を受けたユーザ)と、指定した日時とを現在指定履歴として記憶する。
【0235】
一方、ステップS80においてミュート解除情報を受信したと判定されたときには、ステップS81において当該ミュート解除情報から特定されるユーザであってミュート指定を受けていたユーザのミュート受け履歴情報を更新する。つまり、ミュート指定を受けていたユーザのミュート受け履歴情報として、指定元のユーザと、指定された日時とを過去受け履歴に更新する。また、ステップS82では、当該ミュート解除情報から特定されるユーザであって解除を要求した指定ユーザのミュート指定履歴情報を更新する。つまり、解除要求したユーザのミュート指定履歴情報として、ミュート指定を受けたユーザと、指定した日時とを過去指定履歴に更新する。
【0236】
ステップS83では、全ミュート選択情報を受信したか否かが判定される。ユーザ端末においては、ユーザからの操作に応じて、例えば、コンテンツに参加中あるいは設定画面などにおいて全ミュート制御の対象となるユーザからのコメントを規制せずに反映するかあるいは反映を規制するかを選択可能であり、当該ユーザと選択結果とを特定するための全ミュート選択情報を送信する。全ミュート選択情報を受信したと判定されなかったときには、ステップS85へ移行する。一方、全ミュート選択情報を受信したと判定されたときには、ステップS84において全ミュート選択情報に基づいて、当該情報送信元のユーザの全ミュートオフフラグを更新する。例えば、規制せずに反映する旨の全ミュート選択情報を受信したときには、全ミュートオフフラグをオン設定するのに対し、反映を規制する旨の全ミュート選択情報を受信したときには、全ミュートオフフラグをオフ設定する。なお、初期状態においては、全ミュートオフフラグがオフ設定にされている。
【0237】
ステップS85では、全ミュート解除申請情報を受信したか否かが判定される。ユーザ端末においては、他のユーザなどからのリアクションから自身のコメントが反映されておらず全ミュート制御の対象となっている可能性があると感じた場合などに、ユーザからの全ミュート制御解除操作に応じて、例えば、当該ユーザに対する全ミュート制御の解除を申請するための全ミュート解除申請情報を送信する。全ミュート解除申請情報を受信したと判定されなかったときには、ステップS87へ移行する。一方、全ミュート解除申請情報を受信したと判定されたときには、ステップS86において全ミュート解除申請情報送信元のユーザに全ミュートフラグがオン設定されている場合に、当該ユーザから解除申請があった旨と、直近の所定期間(例えば1カ月)において当該ユーザのミュート受け履歴や当該ユーザから受け付けた総コメント履歴、全ミュート履歴などを特定するための解除申請情報を管理者端末200に送信する。ユーザから受け付けた総コメント履歴とは、ユーザが参加しているコンテンツ(ルームを含む)中に投稿したコメントの履歴のみならず、ユーザが様々なコンテンツ等において直近の所定期間(例えば、1カ月)中に投稿したすべてのコメントの履歴などをいう。総コメント履歴についても前述したログ管理部131により管理されているものとする。
【0238】
管理者端末200では、解除申請情報を受信することにより、全ミュート制御の対象ユーザから解除申請があったことや、当該ユーザの所定期間におけるミュート受け履歴や総コメント履歴、全ミュート履歴などを報知(表示)できる。その結果、運営者は、当該ユーザの各種履歴を考慮して全ミュート制御を解除するか否かを判断できる。例えば、ミュート受け履歴や総コメント履歴から改心した様子がうかがえる場合には解除する方向に働きやすく、また、改心した様子がうかがえるミュート受け履歴や総コメント履歴の度合いは、全ミュート履歴に基づき過去に全ミュートされた回数が多い程より高い度合い(例えば、ミュート指定回数がより少ない、コメント内容がより落ちついた内容になっているなど)が求められるものとなる。運営者により解除する操作が行われたときには、管理者端末200から全ミュート解除申請情報送信元のユーザであって全ミュート制御を解除するユーザを特定するための解除申請承認情報が送信される。
【0239】
運営者は、解除申請情報を受信することにより管理者端末200を介してミュート受け履歴や総コメント履歴、全ミュート履歴を視認可能となるが、これに限らず、配信サーバ100に対して総コメント履歴要求を行うことによっても指定したユーザのミュート受け履歴や総コメント履歴、全ミュート履歴を視認可能となる。これにより、運営者は管理者端末200を介して、履歴に応じて全ミュート制御を強制的に発動させることなどができる。なお、ミュート受け履歴や総コメント履歴、全ミュート履歴は、運営者のみが視認可能であり、ユーザがユーザ端末を介して視認可能となることはない。
【0240】
ステップS87では、解除申請承認情報を受信したか否かが判定される。解除申請承認情報を受信したと判定されなかったときには、ミュート関連情報更新処理を終了する。一方、解除申請承認情報を受信したと判定されたときには、ステップS88において当該解除申請承認情報から特定されるユーザ(全ミュート解除申請情報送信元であり全ミュート制御の解除対象となるユーザ)の全ミュートフラグをオフ設定とし、全ミュート履歴を更新(例えば、全ミュート制御が行われた回数を加算など)し、ミュート関連情報更新処理を終了する。
【0241】
図17は、投稿されたコメントをユーザ端末に配信する際にミュート機能および全ミュート制御の機能を反映させるためのコメント配信時処理のフローチャートを説明するための図である。コメント配信時処理は、配信サーバ100の制御部130により前述したコメント配信ステップが行われるときに実行される(あるいは各コメント配信ステップ内において実行される)。配信サーバ100は、記憶部120に記憶されているプログラムに基づいてコメント配信時処理を行う。
【0242】
まず、ステップS90では、各コメント配信ステップにおいて配信しようとしている配信対象のコメントを投稿した投稿ユーザが全ミュート対象外ユーザであるか否かが判定される。全ミュート対象外ユーザは、当該ユーザのミュート受け履歴にかかわらず(規制条件を満たす履歴であっても)全ミュート制御の対象外となるように、例えばSPユーザなどのうちから運営者により管理者端末200を介して設定されているユーザである。
【0243】
ステップS90において全ミュート対象外ユーザであると判定されたときにはステップS96に移行する。一方、ステップS90において全ミュート対象外ユーザであると判定されなかったときには、ステップS91において投稿ユーザに全ミュートフラグがオン設定されているか否かが判定される。ステップS91において投稿ユーザに全ミュートフラグがオン設定されていると判定されなかったときには、ステップS92において投稿ユーザの第1期間のミュート受け履歴に基づいて第1規制条件を満たしているか否かが判定される。ステップS92において第1規制条件を満たしていると判定されなかったときには、ステップS94において投稿ユーザの第2期間のミュート受け履歴に基づいて第2規制条件を満たしているか否かが判定される。ステップS94において第2規制条件を満たしていると判定されなかったときには、ステップS96に移行する。
【0244】
ステップS96では、投稿ユーザと同じコンテンツに参加しているユーザ(投稿ユーザからの投稿コメントを受信し得るユーザ)に、当該投稿ユーザをミュート対象に指定しているユーザを含むか否かが判定される。具体的には、図14で示した投稿ユーザのミュート受け履歴(現在受け履歴)と、図6で示した参加ユーザIDとに基づいて、当該投稿ユーザをミュート指定しているユーザが同じコンテンツ(第3態様のコンテンツの場合には同じルーム)に含まれているか否かが判定される。
【0245】
ステップS96において投稿ユーザと同じコンテンツに参加しているユーザに当該投稿ユーザをミュート対象に指定しているユーザを含むと判定されなかったときには、コメント配信ステップにおいて配信対象となるユーザのユーザ端末に対して当該投稿ユーザのコメントが配信される。一方、ステップS96において投稿ユーザと同じコンテンツに参加しているユーザに当該投稿ユーザをミュート指定しているユーザを含むと判定されたときには、コメント配信ステップにおいて配信対象となるユーザのうち、当該投稿ユーザをミュート対象に指定している指定ユーザ以外のユーザのユーザ端末に対して当該投稿ユーザのコメントが配信される。これにより、投稿ユーザをミュート対象に指定している指定ユーザのユーザ端末において、当該投稿ユーザからのコメントの反映が規制される。
【0246】
一方、ステップS91において投稿ユーザに全ミュートフラグがオン設定されていると判定されたときには、ステップS99へ移行する。また、全ミュートフラグがオン設定されていないときであっても、ステップS92において第1規制条件を満たしていると判定されたときには、ステップS93において全ミュートフラグとして第1全ミュートフラグをオン設定してステップS99へ移行する。また、ステップS94において第2規制条件を満たしていると判定されたときには、ステップS95において全ミュートフラグとして第2全ミュートフラグをオン設定してステップS99へ移行する。
【0247】
ステップS99では、投稿ユーザと同じコンテンツに参加しているユーザに、全ミュートオフフラグをオン設定しているユーザを含むか否かが判定される。具体的には、図6で示した参加ユーザIDと、図14で示した参加ユーザの全ミュートオフフラグの設定状態とに基づいて、全ミュートオフフラグをオン設定しているユーザが同じコンテンツ(第3態様のコンテンツの場合には同じルーム)に含まれているか否かが判定される。
【0248】
ステップS99において同じコンテンツに参加しているユーザに全ミュートオフフラグをオン設定しているユーザを含むと判定されなかったときには、いずれのユーザ端末にも当該投稿ユーザのコメントを配信することなく、コメント配信時処理を終了する。一方、ステップS99において同じコンテンツに参加しているユーザに全ミュートオフフラグをオン設定しているユーザを含むと判定されたときには、ステップS100において、当該全ミュートオフフラグをオン設定しているユーザのユーザ端末に対して当該投稿ユーザのコメントが配信されて、コメント配信時処理を終了する。
【0249】
<ミュート規制に関する具体的構成および効果の例>
(1) 前述した実施の形態では、あるユーザのユーザ端末において他のユーザをミュート対象(規制対象ユーザ)に指定するための操作が行われることにより当該ユーザ端末から送信されるミュート指定情報を配信サーバ100が受信することにより、図16のステップS81で示すように、当該指定された他のユーザに対するミュート受け履歴を更新し、同じコンテンツ(ルーム)の仮想空間に参加する複数のユーザのうちミュート受け履歴に基づいて規制条件を満たすユーザであって全ミュートフラグがオン設定されているユーザからコメントが投稿されたときに、当該投稿ユーザを迷惑なコメントを行う傾向にあるユーザとみなして、図17のステップS91、S92、S94などにおいてNOと判定されることにより、基本的に当該ユーザをミュート対象に指定していないユーザを含む当該仮想空間に参加する複数のユーザのユーザ端末において当該コメントの反映が規制され得る。これにより、自由な交流・コミュニケーションを阻害することなく迷惑行為などを効率的に規制できる。
【0250】
(2) 前述した実施の形態では、図17のステップS99でNOと判定されたときに、規制条件を満たすユーザからのコメントが複数のユーザ端末において反映されない。これにより、迷惑なアクションを行う傾向にあるユーザからのコメントが反映されてしまい他のユーザに悪影響が及ぶことを防止できる。
【0251】
(3) 前述した実施の形態では、コンテンツに参加中あるいは設定画面表示中のユーザ端末において、ユーザは、全ミュート制御の対象となるユーザからのコメントを規制せずに自端末に反映するかあるいは反映を規制するかを選択できる。また、当該選択に応じて送信される全ミュート選択情報に応じて、図16のステップS84で示すように、当該ユーザ端末のユーザに対応して規制条件を満たす全ミュートフラグがオン設定されているユーザから投稿されたコメントの反映を規制するか否かを特定するための全ミュートオフフラグを更新し、全ミュートフラグがオン設定されているユーザから投稿されたコメントを受け付けたときに、全ミュートオフフラグがオフ設定されているユーザのユーザ端末に対しては図17のステップS99でNOと判定されることにより当該コメントの反映が規制される。これにより、規制条件を満たすユーザからのアクションの反映を規制する旨をユーザ毎に設定できるため、利便性を向上させることができる。
【0252】
(4) 前述した実施の形態では、所定期間(例えば、第1期間、第2期間など)に更新されたユーザのミュート受け履歴に基づいて当該ユーザが規制条件を満たすか否かが判定される。これにより、改心などして行うアクションを改善させているにもかかわらず、所定期間より以前の履歴が加味されていつまでも規制条件を満たすと判定されてしまい必要以上に規制してしまうことなどを防止できる。
【0253】
また、所定期間として、第1期間(例えば、24時間)と、当該第1期間よりも長い第2期間(例えば、1週間)とが定められており、図15で示すように、ミュート受け履歴に基づいて、第1期間内のミュート数が第1数に達することにより規制条件を満たし、第1期間内のミュート数が第1数に達していなかった場合であっても第2期間内のミュート数が第1数よりも多い第2数に達することによっても規制条件を満たす。これにより、規制条件を満たすか否かの判定対象となる期間とミュート指定を受けた回数とが段階的に定められているため、適切に規制できる。
【0254】
また、第2期間は、第1期間の2倍以上の期間であり、第2数は、第1数の2倍の数に満たない数に定められている。これにより、第1期間では規制条件を満たすと判定されない程度にミュート対象に指定されているユーザであっても、第2期間という長い期間で見た場合に規制条件を満たすと判定されて規制され得る。これにより、長い期間に亘って日常的にミュート対象に指定されているユーザからのコメントの反映を規制できる。
【0255】
(5) 前述した実施の形態では、ミュート対象として指定した特定のユーザをミュート対象から解除するためのユーザ端末からのミュート解除情報を受信することにより、図16のステップS81に示すように、当該特定のユーザに対するミュート受け履歴を過去受け履歴に更新し、図17のステップS92~S95に示すように、ミュート受け履歴のうち現在受け履歴に基づいて規制条件を満たすか否かを判定し、規制条件を満たすと判定されたユーザに対するミュート解除情報を受信して現在受け履歴が規制条件を満たさない履歴に更新されたときであっても、規制条件を満たすと判定されたユーザについては規制条件を満たす旨の判定を維持(例えば、図16のステップS83においてYESと判定されても全ミュートフラグがオフ設定にならない)する。これにより、ミュート解除情報を受信しても規制条件を満たす旨の判定は維持されるため、ユーザ側の操作により不正に規制条件が解除されることを防止できる。
【0256】
(6) 前述した実施の形態では、ログ管理部131においてユーザ毎に総コメント履歴が管理され、例えば全ミュート解除申請情報を受信したときに総コメント履歴などを特定するための解除申請情報を管理者端末200に送信し(図16のステップS86)、当該解除申請情報に基づいて管理者端末200において総コメント履歴などを報知(表示)でき、運営者が視認可能となる。これにより、運営者は例えば解除申請したユーザの総コメント履歴などを把握でき、全ミュート制御を解除するか否かの判断材料として活用できる。
【0257】
(7) 前述した実施の形態では、ミュート指定情報を受信すると図16のステップS82において当該ミュート指定情報送信元のユーザの指定頻度を含むミュート指定履歴が更新され、特定のユーザが規制条件を満たすか否かが、当該特定のユーザをミュート対象に指定している指定ユーザの指定頻度に基づいて判定される。これにより、指定頻度に応じてミュート対象に指定したときの影響度合いに強弱をつけることができる。
【0258】
(8) 前述した実施の形態では、例えばSPユーザなどから運営者により設定される全ミュート対象外ユーザ(特別な種別に属する特別ユーザ)のいずれかが操作するユーザ端末からコメントを受け付けたときに、同じコンテンツに参加している複数のユーザのうち当該全ミュート対象外ユーザをミュート対象に指定していないユーザのユーザ端末においては、図17のステップS90でYESと判定されるため、当該全ミュート対象外ユーザに対するミュート受け履歴にかかわらず当該コメントが反映可能となる一方、当該全ミュート対象外ユーザをミュート対象に指定しているユーザのユーザ端末においては、図17のステップS98により、当該コメントの反映が規制される。これにより、全ミュート対象外ユーザからのコメントであってもミュート対象に指定しているユーザのユーザ端末において反映が規制されるため、ユーザの意思が尊重され当該ユーザに悪影響が及ぶことを防止できる。
【0259】
(9) 前述した実施の形態では、図8図13で示したように、反映を規制するNGワードを含むコメントを受け付けたときには、当該コメント投稿元のユーザに対するミュート受け履歴にかかわらず、当該コメントの反映が規制される。一方で、NGワードを含むコメントを投稿して規制されたときであっても当該コメント投稿元のユーザに対するミュート受け履歴が更新されない。これにより、NGワードとミュート受け履歴とを切り離して管理でき、いずれか一方が他方に影響を与えてしまい、規制過多となることなどを防止できる。
【0260】
(10) 前述した実施の形態では、更新されるミュート受け履歴やミュート指定履歴を含むミュート関連情報が管理者端末200において表示して運営者が確認可能であるが、ユーザ端末300において表示されることはなくユーザが特定不能となる。これにより、ユーザに特定されて悪用されてしまうこと(例えば、特定のユーザを複数のユーザで規制対象ユーザに指定して狙い撃ちで規制条件を満たさせるなど)を防止できる。
【0261】
<変形例>
以上説明した実施の形態に対する変形例などを以下に列挙する。
【0262】
(1) 前述した実施の形態では、全ミュートフラグがON設定されているユーザから投稿されたコメントは、全ミュートオフフラグがオン設定されているユーザを除いて、他のユーザのユーザ端末での反映を規制する規制処理を行う例について説明した。しかし、規制処理としては、全ミュートフラグがON設定されているユーザから投稿されたコメントを、すべて規制するものに限らず、所定割合に従って反映を規制する処理を行うものであってもよい。所定割合に従って反映を規制する処理としては、例えば、全ミュートフラグがON設定されているユーザAから投稿されたコメントを50%の割合で反映を規制するものであってもよい。具体的には、ユーザAがコメント1~5といった5つのコメントを時間経過に応じて投稿した場合に、コメント1~5各々を受け付けたときに、当該コメントの反映を規制するか否かを抽選により決定し50%の割合で反映が規制されるものであってもよく、また、コメント1の反映を規制し、次のコメント2を反映させ、その次のコメント3の反映を規制するといったように反映が規制する割合が50%となるように投稿された順によって反映を規制するものであってもよい。これにより、ミュート受け履歴に基づいて規制条件を満たすユーザからのコメントの反映が間引かれるため、迷惑なアクションを行う傾向にあるユーザからのコメントがすべて反映されてしまい他のユーザに悪影響が及ぶことを防止できる。
【0263】
また、所定割合に従って反映を規制する処理としては、ユーザが所定期間(例えば、1分間)に同一あるいは同種のコメント(同一あるいは同種のワードを含むコメントを含む。以下では、単に、同一あるいは同種のコメント等ともいう)を連続して投稿されたときに、当該投稿された同一あるいは同種のコメント等を対象として50%の割合で反映を規制するものであってもよい。これにより、所定の同一あるいは同種のコメント等が所定期間に連続して行われることにより他のユーザに不愉快な思いを抱かせてしまうことを防止できる。
【0264】
(2) 前述した実施の形態では、図15においてミュート対象に指定された数と指定ユーザの指定頻度とに基づいて規制条件を満たすか否かを判定する例について説明した。しかし、規制条件を満たすと判定する基準は、指定ユーザの指定頻度を加味せずに、ミュート対象に指定された数(指定頻度にかかわらず一つの指定でミュート数1として算出)のみとしてもよい。また、規制条件を満たすと判定する基準は、ミュート対象に指定された数を含むものであれば、これに限らず、例えばミュート対象に指定された数に加えて、図16のステップS88において更新される全ミュート履歴に応じて異なるようにしてもよい。これにより、全ミュート履歴に基づく解除回数に応じて規制の強弱を調整できる。より具体的に、規制条件を満たすと判定する基準は、全ミュート履歴に応じて過去に全ミュート制御がされて解除された解除回数が多い程、ミュート対象に指定された数(ミュート数)が少ない数で成立し得るように基準が低く定められているもの(例えば、解除回数が多い程、A1~C2の値として相対的に小さい値が定められているものなど)であってもよい。これにより、解除回数が多い程、少ないミュート数で規制条件を成立させて全ミュート制御の対象にすることができる。
【0265】
(3) 前述した実施の形態では、仮想空間においてコンテンツに参加しているユーザ各々のユーザキャラクタが配置されて、当該コンテンツに参加しているユーザのユーザキャラクタを把握できる例について示したが、配置されるユーザキャラクタには、全ミュート制御の対象となっていないユーザのユーザキャラクタのみならず、全ミュート制御の対象となっているユーザのユーザキャラクタも含まれる。これにより、ユーザキャラクタが配置されているか否かにより全ミュート制御の対象となっているか否かを特定できないため、規制条件を満たしておりコメントの反映が規制されていることを気付きにくくさせることができる。なお、全ミュート制御の対象となっているユーザが、他の条件を満した場合(例えば、禁止条件を満たすなど)には、当該ユーザのユーザキャラクタを仮想空間に配置せず、非表示となるようにしてもよい。
【0266】
(4) 前述した実施の形態では、ユーザ毎に蓄積されたミュート関連情報(例えば、複数のコンテンツを跨いで蓄積された履歴)に基づいて図17で示すコメント配信時処理が行われる例について説明した。しかし、あるコンテンツ(以下、コンテンツAと称する)に関連付けられた参加ユーザからのミュート指定情報を受信することにより、当該コンテンツAにおけるミュート関連情報を更新し、当該ミュート関連情報に基づいて当該コンテンツAにおけるコメント配信時処理を行うようにしてもよい。つまり、コンテンツの種類毎にミュート関連情報を管理し、例えば、コンテンツAで更新されたミュート関連情報に基づいて、当該コンテンツA中のミュート制御や全ミュート制御が行われるようにしてもよい。また、コンテンツAが連続して行われるコンテンツの場合には、当該連続して行われるコンテンツAで更新されたミュート関連情報に基づいて、当該コンテンツA中のミュート制御や全ミュート制御が行われるようにしてもよい。これにより、共通するコンテンツに関連付けられているユーザからのミュート指定情報により指定された特定のユーザのミュート受け履歴を即座に更新できるとともに、当該特定のユーザからのコメントが指定元のユーザのユーザ端末において反映されることを防止できる。また、同じコンテンツに参加しているユーザを対象に規制条件を満たすか否かを判定でき、ミュートおよび全ミュート制御の効果を高めることができる。
【0267】
また、前述した実施の形態では、特定関係を有しているユーザを、共通のコンテンツ(グループ)に関連付けられた参加ユーザ(あるコンテンツのグループに参加しているユーザ)とし、全ミュートフラグを、ユーザ毎に蓄積されているミュート受け履歴に基づいてオン設定される例について説明したが、全ミュートフラグを、共通のコンテンツに関連付けられた参加ユーザからのミュート対象に指定されたミュート数に基づいてオン設定されるものであってもよい。また、ミュート制御についても、共通のコンテンツに関連付けられた参加ユーザからのミュート対象指定に基づいてミュート制御されるものであってもよい。
【0268】
また、特定関係を有しているユーザとしては、現在ログインしている全ユーザであってもよく、この場合、全ミュートフラグを、現在ログインしている全ユーザからのミュート対象に指定されたミュート数に基づいてオン設定されるものであってもよい。また、ミュート制御についても、現在ログインしている全ユーザからのミュート対象指定に基づいてミュート制御されるものであってもよい。
【0269】
また、特定関係を有しているユーザとしては、仮想空間内に配置されたユーザに対応するユーザキャラクタを当該ユーザの操作に応じて移動させるコンテンツにおいて、対応するユーザキャラクタが所定範囲内に配置されているユーザであってもよい。また、この場合、全ミュートフラグは、対応するユーザキャラクタが所定範囲内に配置されているユーザからのミュート対象に指定されたミュート数に基づいてオン設定されるものであってもよい。なお、所定範囲内とは、例えば、仮想空間内において半径10mの円内や、所定数(例えば、20名、100名など)のユーザを含むように都度変動する範囲などであってもよく、コンテンツや仮想空間の種類に応じて異なるように定められているものであってもよい。これにより、同じコンテンツに参加しているユーザのうち、ユーザキャラクタが所定範囲内に配置されているユーザ間でコメントの反映を規制できるため、規制範囲が大きくなり過ぎることを防止できる。また、ミュート制御についても、対応するユーザキャラクタが所定範囲内に配置されているユーザからのミュート対象指定に基づいてミュート制御されるものであってもよい。
【0270】
(5) 前述した実施の形態では、他のユーザからミュート対象に指定されているユーザや規制条件を満たすユーザからのコメントの反映を規制可能とするための処理を行う規制手段の一例として、図17で示したように、配信サーバ100において、ミュート対象に指定されているユーザからのコメントを、当該ユーザをミュート対象に指定しているユーザに配信せず、規制条件を満たすユーザからのコメントをミュート対象に指定しているユーザのみならず指定していないユーザにも配信しない例を示した。しかし、配信サーバ100においては、規制条件を満たしていないユーザからのコメントは、当該ユーザをミュート対象に指定しているユーザを含む複数のユーザに対して一律に配信する一方で、当該ユーザをミュート対象に指定しているユーザのユーザ端末において配信されたコメントを表示させないようにし、規制条件を満たすユーザからのコメントについてのみ、ミュート対象に指定しているユーザのみならず指定していないユーザにも配信しないようにしてもよく、規制条件を満たすユーザからのコメントである旨を特定可能な情報を配信してユーザ端末の設定状態(例えば全ミュートオフフラグ)に応じて配信されたコメントを表示させないようにしてもよい。
【0271】
(6) 前述した実施の形態では、図5において複数種類のコンテンツ(部屋)が設けられており、いずれのコンテンツにおいてもミュート制御や全ミュート制御が行われる例を示した。しかし、複数種類のコンテンツのうち特別なコンテンツにおいては、ミュート制御および全ミュート制御の少なくともいずれか一方が行われないようにしてもよい。特別なコンテンツとは、例えば管理者や開設者(主催者)によりミュート対象外に設定されたコンテンツや、参加している他のユーザとコミュニケーションを図ることを主としていない予め定められたコンテンツ(例えば、第2態様のタレントコンテンツ、著名人コンテンツや、第3態様のライブコンテンツなど)であってもよい。これにより、コンテンツの内容に応じてミュートの有効活用・無効化を調整できる。
【0272】
(7) 前述した実施の形態では、図17で示したように、規制条件を満たすと自動的に全ミュート制御の対象となるが、これに限らず、規制条件を満たした旨とともに当該ユーザのミュート関連情報、総コメント履歴などを特定するための情報を管理者端末200に配信し、当該情報を確認した運営者の判断により全ミュート制御の対象とするか否かが設定されるものであってもよい。また、複数種類のコンテンツのうち特定のコンテンツ以外のコンテンツに参加中においては、規制条件を満たすと自動的に全ミュート制御の対象となる一方で、特定のコンテンツに参加中においては、規制条件を満たした旨とともに当該ユーザのミュート関連情報、総コメント履歴などを特定するための情報を管理者端末200に配信し、当該情報を確認した運営者の判断により全ミュート制御の対象とするか否かが設定されるものであってもよい。特定のコンテンツとは、例えば管理者や開設者(主催者)により運営者の判断により全ミュート制御の対象とする旨が設定されたコンテンツや、参加している他のユーザとコミュニケーションを図ることを主としている予め定められたコンテンツ(例えば、第1態様のコンテンツなど)などであってもよい。これにより、コンテンツの内容に応じて全ミュート制御の開始契機を調整できる。
【0273】
(8) 前述した実施の形態では、図17のステップS91に示すようにコンテンツ参加中において全ミュートフラグがオン設定されているかを判定する例について説明したが、これに限らず、全ミュートフラグがオン設定されているユーザについては、ログイン時やいずれかのコンテンツに参加するときに全ミュートフラグがオン設定されていることを特定し、以降においては当該ユーザからコメント投稿されたときにはステップS91の判定を行うことなくステップS99に移行するようにしてもよい。これにより、処理負担を軽減できる。
【0274】
(9) 前述した実施の形態では、図16で示したように、運営者の判断により全ミュートフラグが解除される例について説明した。しかし、全ミュートフラグの解除条件は、全ミュートフラグがオン設定されたコンテンツを退出したときや、全ミュートフラグがオン設定された日の翌日になったとき(日付を跨いだとき)、全ミュートフラグがオン設定されてから所定期間(例えば24時間)経過したとき、全ミュートフラグがオン設定されてからいずれかのコンテンツに所定期間参加したときなどに自動的に成立するものであってもよい。
前述した実施の形態では、ミュート対象に指定したユーザや全ミュートフラグがオン設定されているユーザからのコメントの反映を規制する例について説明したが、これに限らず、ミュート対象に指定したユーザや全ミュートフラグがオン設定されているユーザからのコメントであっても、特定ワードを含むコメントについては、ミュート対象に指定したユーザであるかや全ミュートフラグがオン設定されているときであっても、すべてのユーザのユーザ端末に反映させるようにしてもよい。特定ワードとは、例えば、SPユーザなどの決め台詞や、一発ギャグを示すワードであり、運営者により予め設定されるワードなどであってもよい。
【0275】
(10) 前述した実施の形態では、第1態様のコンテンツの仮想空間にSPユーザが新たに参加したときに、図8のステップS13において当該SPユーザに設定されているNGワード(例えば、個別NG、種別NG)が含まれている場合に当該NGワードを含むコメントをコメント履歴から削除更新して、ステップS12において更新後のコメント履歴を特定するためのコメント履歴情報が出力される例について説明した。しかし、第1態様のコンテンツの仮想空間にSPユーザが新たに参加したときには、これに限らず、SPユーザに設定されているNGワードの種別に応じて、第1種別に属するアクションに該当するコメントについては維持する一方、第2種別に属するアクションに該当するコメントを削除したコメント履歴に更新して、当該更新後のコメント履歴を特定するためのコメント履歴情報が出力されるようにしてもよい。例えば、SPユーザに設定されているNGワードのうち、当該SPユーザの種別に設定されている種別NGを第1種別のNGワードとし、当該SPユーザにより個別に設定されている個別NGを第2種別のNGワードとし、第1態様のコンテンツの仮想空間にSPユーザが新たに参加したときには、第1種別の種別NGワードを含むコメントについては維持する一方、第2種別の個別NGワードを含むコメントについては削除したコメント履歴に更新して、当該更新後のコメント履歴を特定するためのコメント履歴情報が出力されるようにしてもよい。これにより、第1態様のコンテンツの仮想空間にSPユーザが新たに参加したときに、NGワードの種別に応じて反映させるか規制するかをより細かく分別させることができる。なお、第1種別のNGワードおよび第2種別のNGワードは、これに限らず、例えば、NGワード設定時に当該NGワード毎に言葉の意味内容などに応じて第1ランクと第2ランクとを設定し、第1ランクが設定されているNGワードを第1種別のNGワードとし、第2ランクが設定されているNGワードを第2種別のNGワードとしてもよい。
【0276】
(11) 前述した実施の形態では、視聴・体験等が可能なコンテンツというグループに参加しているユーザが特定関係を有するユーザである例について説明したが、これに限らず、仮想空間やユーザキャラクタなどが表示されるものではなく、例えば、複数人の間でメッセージを送受信可能となるように設定されたメッセージ送受信グループ(例えば、グループチャット、メーリングリストなど)に参加しているユーザが特定関係を有するユーザであるとしてもよい。
【0277】
(12) 前述した実施の形態における配信サーバ100は、SPユーザについて設定されている個別NGの反映を規制するのに対し、SPユーザ等ではない一般のユーザについては当該一般のユーザ個別のNGワードについて設定・規制できない例について説明した。しかし、SPユーザ等ではない一般のユーザについても、当該一般のユーザからのNGワードの設定申請により、当該一般のユーザ個別のNGワードを設定できるようにしてもよい。この場合、配信サーバ100は、一般のユーザ個別のNGワードについて、当該一般のユーザ自らが開設(主催)したルームなどの当該一般のユーザと関連性を有するものであって、他のユーザ(例えば、友達ユーザなど)が参加可能となるホストルーム(仮想空間)内でのみ反映が規制されるようにしてもよい。これにより、一般のユーザに対して設定されているNGワードが、当該一般のユーザと関連性を有していないときにまで反映が規制され過ぎてしまうことを防止できる。
【0278】
(13) 前述した実施の形態においては、図8のステップS18、図10のステップS35、図12のステップS57などで示すように、図7(c)のNG関連情報に基づいてコメント投稿元ユーザが関連SPユーザの種別(以下では、SP1とする)に対する禁止条件を満たすユーザであるか否かを判定し、禁止条件を満たすユーザ(以下では、禁止ユーザと称する)である場合に、NGワードを含むか否かや、禁止条件を満たす契機となるSPユーザ(例えば規制回数が所定回数に達したSPユーザ、以下では、禁止元SPユーザと称する)が参加しているか否かにかかわらず、当該禁止ユーザから投稿されたコメントの反映を規制する。一方、禁止ユーザが視聴・体験等しているコンテンツに関連性を有する関連SPユーザが禁止条件を満たす種別とは異なる種別(以下では、SP2とする)のユーザである場合には当該禁止条件を満たすことのみによっては当該禁止ユーザから投稿されたコメントの反映を規制することはない例を説明した。この場合に、禁止ユーザが視聴・体験等しているコンテンツに関連性を有するSP2の関連SPユーザに対して、当該禁止ユーザが禁止条件を満すこととなった禁止元SPユーザを特定可能となる情報を報知可能(例えば、配信サーバ100が関連SPユーザのユーザ端末において「SP1に属する禁止元SPユーザに対するNG回数が所定回数に到達しているユーザです」といったメッセージ表示するための情報を出力するなど)とするようにしてもよい。また、禁止ユーザが視聴・体験等しているコンテンツに関連性を有するSP2の関連SPユーザに対して、当該禁止ユーザが禁止条件を満すこととなったNGワードであって、反映が規制されたNGワードを特定可能となる情報を報知可能(例えば、配信サーバ100が関連SPユーザのユーザ端末において「以下、禁止ユーザが投稿したNGワードです。・・・」といったメッセージ表示するための情報を出力するなど)とするようにしてもよい。これにより、SP2の関連SPユーザに対して注意喚起を促すことができる。
【0279】
また、上記の禁止ユーザが、SP2の関連SPユーザが関連性を有するコンテンツに参加して、NGワードを投稿することにより当該SP2の関連SPユーザに対する禁止条件を満たすなどにより、所定数(例えば、2つ、3つなど)以上の種別で禁止条件を満たすこととなった場合、禁止条件を満たしていない種別の関連SPユーザが関連性を有するコンテンツ内において当該禁止ユーザから投稿されたコメントの反映を規制するようにしてもよい。これにより、所定数以上の種別で禁止条件を満たす場合には、明らかに悪意を有するユーザとして認定し、関連SPユーザの種別に関係なく、当該禁止ユーザからのコメント投稿ができないようにすることにより、被害の拡大を防止できる。
【0280】
また、禁止条件を満たす契機となる禁止元SPユーザや運営者からの操作に応じて、禁止ユーザが満たしている禁止条件を解除(例えば、規制回数をリセット)できるようにしてもよい。これにより、いつまでも禁止条件を満たす状況を継続させてしまい、禁止ユーザからのコメント投稿が制限され続けてしまうことを防止できる。
【0281】
(14) 前述した実施の形態では、SPユーザからの操作に応じてNGワードの設定申請に基づいて個別NGを設定できる一方で、SPユーザの種別毎のデフォルトとなる種別NGについては変更設定できない例について説明した。これにより、個別NGについては、SPユーザの意思に応じてカスタマイズできて利便性を向上させつつ、種別NGについては変更できないようにして種別NGによる規制レベルを運営者が管理しやすくなる。しかし、これに限らず、SPユーザの種別毎のデフォルトとなる種別NGについても、SPユーザ毎にSPユーザからの操作に応じて設定できるようにしてもよい。この場合、例えば、運営者が設定したSPユーザの種別毎のデフォルトとなる種別NGを各SPユーザのNG情報として一律に反映(例えば、図7(c)の各ユーザ情報に対応させて種別NGを記憶)させた後においては、SPユーザからの操作に応じてNGワードの設定申請に基づいて個別NGのみならず各ユーザ情報に対応して記憶されている種別NGについてもカスタマイズ設定(規制対象外とする設定など)できるようにしてもよい。これにより、個別NGのみならず種別NGについても、SPユーザの意思に応じてカスタマイズできて利便性を向上させることができる。
【0282】
(15) 前述した実施の形態では、ユーザが取り得るアクションおよび規制対象とするアクションの一例として、コメント投稿を例示した。しかし、ユーザが取り得るアクションおよび規制対象(例えば、NGワード規制、ミュート規制、全ミュート規制などを含む)とするアクションは、これに限らず、これに替えてあるいは加えて、例えば、仮想空間内に配置されてユーザが操作可能な仮想カメラの位置・向き・傾きを動作させる行為や、仮想空間に配置させるユーザキャラクタの装飾オブジェクト(例えば、衣装オブジェクト)などの変更する行為、エモートする行為、所有オブジェクトを廃棄する行為、金銭・遊技価値・特典などを提供する行為などを適宜設定するものであってもよい。
【0283】
仮想カメラの位置・向き・傾きを動作させる行為について、規制対象とするアクションは、例えば、仮想カメラの進入位置を所定範囲(ステージ)外に規制することや、所定の向きに規制することなどである。仮想空間に配置させるユーザキャラクタの装飾オブジェクト(例えば、衣装オブジェクト)などの変更する行為について、規制対象とするアクションは、例えば、コンテンツ配信者よりも目立つ衣装オブジェクトに変更する行為や、露出が多い衣装オブジェクトに変更する行為などである。
【0284】
エモートする行為について、規制対象とするアクションは、例えば、倒れているユーザオブジェクトに対する攻撃なアクションを起こす行為や、同じアクションを繰り返す行為などである。所有オブジェクトを廃棄する行為について、規制対象とするアクションは、例えば、SPユーザから提供されたオブジェクトを当該SPユーザが関連SPユーザとなるコンテンツ内で廃棄する行為などである。金銭・遊技価値・特典などを提供する行為について、規制対象とするアクションは、例えば、複数のSPユーザが参加するコンテンツ内で一方のSPユーザのみに対して特典を提供する行為などである。なお、規制対象とするアクションは、前述した実施の形態と同様に、設定するユーザが適宜設定するものであるため、これらに限るものではない。
【0285】
(16) 前述した実施の形態では、図8のステップS25などで禁止条件を満たす例として、SPユーザに対してNGワードを投稿した回数が所定回数に到達していることを示したが、NG関連情報に基づいて判定されるものであればこれに限るものではなく、例えば、NGワードに影響を与える度合いなどに応じたランク(例えば、1回で禁止条件を満たすNGワードや、3回で禁止条件を満たすNGワードなど)を設定し、NG関連情報およびランクなどの他のパラメータに基づいて禁止条件を満たすか否かを判定するようにしてもよい。また、前述した実施の形態では、禁止条件を満たすか否かを、一のSPユーザに対するNG関連情報に基づいて判定する例を示したが、これに限らず、同じ種別のSPユーザに対するNG関連情報に基づいて判定(例えば、SP1のSPユーザに対するNG合計回数などで判定)するものや、種別などにかかわらずすべてのSPユーザに対するNG関連情報に基づいて判定(例えば、すべてのSPユーザに対するNG合計回数などで判定)するものなどであってもよい。
【0286】
また、前述した実施の形態では、図8のステップS17などにおいて種別NGか個別NGを含む場合に、ステップS24においてNG関連情報が更新される例について説明したが、これに限らず、図8のステップS17などにおいて種別NGか個別NGを含む場合にのみステップS24においてNG関連情報が更新されるものであってもよい。
【0287】
(17) 前述した実施の形態では、図8のステップS17などにおいて設定されているNGワードを含むか否かを判定する例について説明した。NGワードを含むか否かの判定においては、設定されているNGワードそのものを含むか否かを判定するものであってもよく、これに替えてあるいは加えて、設定されているNGワードと関連性を有するワード(設定されたアクションと関連性を有するアクション)を含むか否かを判定するものであってもよい。設定されているNGワードと関連性を有するワードとは、例えば、設定されているNGワードと部分一致するワードや、設定されているNGワードと同じ意味となるワード、設定されているNGワードを活用したワード(例えば5段活用など変化させたワード)、全角・半角の相違を問わないワードなどを含むものであってもよい。
【0288】
(18) 前述した実施の形態では、配信サーバ100が第1態様~第3態様のコンテンツを提供可能な例を説明したが、これに限らず、いずれか1つの態様のコンテンツを提供可能であってもよく、2つの態様のコンテンツを提供可能であってもよく、他の態様のコンテンツをも提供可能であってもよい。
【0289】
また、前述した実施の形態では、第1態様のいずれかのコンテンツ配信中において、SPユーザが参加していない状況から参加している状況となると、当該SPユーザに設定されているNGワードの反映が規制される例について説明した。ここで、参加していた当該SPユーザが退出した状況となると、当該SPユーザに設定されているNGワードの反映の規制を解除するものであってもよい。また、一時的な退出を想定して、当該SPユーザに設定されているNGワードの反映の規制を継続してもよく、この場合にはSPユーザが退出してから所定期間(例えば、5分)が経過するまで該SPユーザに設定されているNGワードの反映の規制を継続し、所定時間経過後において当該規制を解除するものであってもよい。
【0290】
また、前述した実施の形態では、第2態様あるいは第3態様のいずれかのコンテンツ配信中において、関連SPユーザが参加しているか否かにかかわらず、当該関連SPユーザに設定されているNGワードの反映が規制される例について説明した。ここで、当該関連SPユーザが参加した後に退出した状況となっても、当該関連SPユーザに設定されているNGワードの反映の規制を継続するものであってもよい。また、完全退出の場合には、当該関連SPユーザに設定されているNGワードの反映の規制を解除してもよく、この場合には関連SPユーザが退出してから所定期間(例えば、5分)が経過するまで該SPユーザに設定されているNGワードの反映の規制を継続し、所定時間経過後において当該規制を解除するものであってもよい。
【0291】
〔ソフトウェアによる実現例〕
前述した実施の形態におけるサーバ、端末などのコンピュータが備える制御部の各種の制御ブロックは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。CPUを用いてソフトウェアによって実現している場合、制御部を備えたコンピュータは、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0292】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0293】
1 通信システム、2 ネットワーク、100 配信サーバ、200 管理者端末、300 ユーザ端末、400 配信ユーザ端末

【要約】
【課題】自由な交流・コミュニケーションを阻害することなく迷惑行為などを効率的に規制できるプログラム、方法、およびシステムを提供する。
【解決手段】あるユーザのユーザ端末において他のユーザをミュート対象に指定するための操作が行われることにより当該ユーザ端末から送信されるミュート指定情報を配信サーバが受信することにより、当該指定された他のユーザに対するミュート受け履歴を更新し、同じコンテンツの仮想空間に参加する複数のユーザのうちミュート受け履歴に基づいて規制条件を満たすユーザであって全ミュートフラグがオン設定されているユーザからコメントが投稿されたときに、当該投稿ユーザを迷惑なコメントを行う傾向にあるユーザとみなして、当該ユーザをミュート対象に指定していないユーザを含む当該仮想空間に参加する複数のユーザのユーザ端末において当該コメントの反映が規制され得る。
図1
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