(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-02
(45)【発行日】2024-10-10
(54)【発明の名称】植栽用袋
(51)【国際特許分類】
A01G 23/04 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
A01G23/04 503G
(21)【出願番号】P 2022556846
(86)(22)【出願日】2020-10-20
(86)【国際出願番号】 JP2020039338
(87)【国際公開番号】W WO2022085063
(87)【国際公開日】2022-04-28
【審査請求日】2023-09-08
(73)【特許権者】
【識別番号】300013258
【氏名又は名称】大島造園土木株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】500146484
【氏名又は名称】ダイトウテクノグリーン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134647
【氏名又は名称】宮部 岳志
(72)【発明者】
【氏名】牧 隆
(72)【発明者】
【氏名】澤田 健二
(72)【発明者】
【氏名】猪俣 景悟
【審査官】家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-101820(JP,A)
【文献】特開2006-104861(JP,A)
【文献】特開2017-29126(JP,A)
【文献】特開平11-89449(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 23/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接地面をなす不透水性の底面シート体に設けられた透根用矩形開口の長い縁辺の近傍が前記長い縁辺に沿って前記底面シート体の接地する側に折り返され、
前記透根用矩形開口が、前記折り返された部位に生分解性糸を用いて前記長い縁辺の全長にわたり縫合され、前記透根用矩形開口の短い縁辺に沿って生分解性糸を用いないで前記短い縁辺の全長にわたり前記底面シート体に縫合された、不透水性と生分解性を有する閉鎖シート体で閉鎖されていることを特徴とする植栽用袋。
【請求項2】
四角形をなし不透水性を有する第一のシート体の同一形状の一組が、一つの縁辺の近傍で前記縁辺に沿って折り返され、前記折り返された部位が対峙する向きで間隔を空けて線対称となる状態で配置され、四角形をなし不透水性と生分解性を有する第二のシート体が前記第一のシート体の折り返された部位の双方に縫合され形成された底面シート体が、前記第二のシート体を外側とする接地面をなし、前記第一のシート体と前記第二のシート体の縫合部に生分解性糸の用いられた部位が設けられ
、前記生分解性糸を用いて縫合された部位の一部が生分解性糸を用いないで縫合された部位で補強されていることを特徴とする植栽用袋。
【請求項3】
前記生分解性糸を用いて縫合された部位の一部が生分解性糸を用いないで縫合された部位で補強されている請求項
1に記載の植栽用袋。
【請求項4】
前記生分解性糸を用いて縫合された部位において、前記生分解性糸は前記底面シート体側に露出し、接地側に露出する非生分解性糸との組み合わせで用いられている請求項1、2又は3に記載の植栽用袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物を植え付ける地面に、当該植物を植え付け定着させるために用いる植栽用袋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
路側に形成された法面等の造成された地面には、土砂の流出や地表面の崩壊を防止し、或いは、景観を向上させるための植栽がなされているが、造成された地面は植物の育成に厳しい環境となる場合が多い。そこで、造成された地面に植物を植え付け定着させるための手法として、植物の生育に必要な成分を含む培土を袋体に充填して形成した植栽用袋が採用されている。
【0003】
植え付けた植物の地面への定着には、その根茎が植栽用袋の中から地面に伸長し生育しなければならず、植栽用袋の袋体はその伸長を阻害するものであってはならない。そこで、植栽用袋を構成する袋体を経年劣化する材質で形成し、根茎の生育に合わせて袋体の強度を低下させる手法がとられている。しかしながら、この手法において袋体の劣化速度や劣化部位が植物の生育に合っていない場合、培土が乾燥又は過湿した状態となり、或いは、生育した根茎が袋体の中から伸長できない状態となる等の問題があった。
【0004】
そこで、植栽用袋を構成する袋体の劣化速度や劣化部位を植物の生育に合ったものとし、植物の生育に適した環境を保つための手法が提案されている。そして、そのような手法として、例えば、特開2006-101820公報には、保水性と透根性の両面に優れた植栽用袋が提案されている。この植栽用袋では、生分解の速度の異なる糸とシート体を組み合わせて使用することにより、根茎の生育に合わせて袋体の強度を低下させるものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記植栽用袋を含め、従来の植栽用袋は、通常、植物を植え付ける地面の所在地(現地)とは異なる場所で生産され、必要に応じて、生産された場所から現地への運搬がなされている。また、生産された植栽用袋は、生産された後、所定の期間、生産された場所に保管される場合がある。しかしながら、保管される期間が、根茎の伸長のために設定された袋体の劣化期間を超えた場合、運搬作業において、袋体に生じた透根のための隙間から培土が流出し、運搬に支障を来す問題があった。そして、その問題は、特に、時間の経過により袋体の強度を低下させる手段として生分解性糸が用いられる場合に顕著であった。
【0007】
そこで、本発明は、生分解性糸を用いて根茎の伸長を妨げることなく生育させる機能を維持しながら、運搬に支障を来すことなく長期間の保管を可能とする植栽用袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明にかかる第一の植栽用袋では、接地面をなす不透水性の底面シート体に設けられた透根用矩形開口の長い縁辺の近傍が前記長い縁辺に沿って前記底面シート体の接地する側に折り返され、前記透根用矩形開口が、前記折り返された部位に生分解性糸を用いて前記長い縁辺の全長にわたり縫合され、前記透根用矩形開口の短い縁辺に沿って生分解性糸を用いないで前記短い縁辺の全長にわたり前記底面シート体に縫合された、不透水性と生分解性を有する閉鎖シート体で閉鎖されている。
【0009】
本発明にかかる第二の植栽用袋では、四角形をなし不透水性を有する第一のシート体の同一形状の一組が、一つの縁辺の近傍で前記縁辺に沿って折り返され、前記折り返された部位が対峙する向きで間隔を空けて線対称となる状態で配置され、四角形をなし不透水性と生分解性を有する第二のシート体が前記第一のシート体の折り返された部位の双方に縫合され形成された底面シート体が、前記第二のシート体を外側とする接地面をなし、前記第一のシート体と前記第二のシート体の縫合部に生分解性糸の用いられた部位が設けられている。
【0010】
本発明において、前記生分解性糸を用いて縫合された部位の一部が生分解性糸を用いないで縫合された部位で補強されていてもよい。
【0011】
前記生分解性糸を用いて縫合された部位において、前記生分解性糸は前記底面シート体側に露出し、接地側に露出する非生分解性糸との組み合わせで用いられていてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る第一の植栽用袋によれば、接地面をなす底面シート体に設けられた透根用矩形開口を閉鎖する閉鎖シート体が、生分解性糸を用いて透根用矩形開口の長い縁辺の全長にわたり縫合されているため、生分解性糸の分解により形成された隙間を通して、根茎はその生育に伴い袋体内部から地面に伸長できる。また、生分解性を有する閉鎖シート体が分解した後、根茎は、地面に対し解放された透根用矩形開口を通り袋体内部から地面に伸長できる。すなわち、根茎の伸長を妨げることなく生育させる機能が維持されたものとなる。
【0013】
本発明に係る第二の植栽用袋によれば、接地面をなす底面シート体を形成する第一のシート体と第二のシート体の縫合部に生分解性糸の用いられた部位が設けられているため、生分解性糸の分解により形成された隙間を通して、根茎はその生育に伴い袋体内部から地面に伸長できる。また、第二のシート体が分解した後、根茎は、地面に対し解放された第一のシート体の間隔を通り袋体内部から地面に伸長できる。すなわち、根茎の伸長を妨げることなく生育させる機能が維持されたものとなる。
【0014】
また、第一の植栽用袋における袋体の外側に配置される透根用矩形開口の長い縁辺に沿って折り返された部位、或いは、第二の植栽用袋における袋体の外側に配置される第一のシート体の折り返された部位の縫合部は、充填された培土に接しない状態となる。すなわち、生分解性糸を用いて縫合された部位は、充填された培土に接しないため、培土に起因する生分解が抑えられ、劣化するまでの期間を長くすることができる。従って、運搬に支障を来すことなく長期間の保管が可能となる。
【0015】
ただし、生分解性糸の用いられた部位は、短すぎると、発根後閉鎖シート体が腐食し分解するまでの間に生育阻害を引き起こすおそれがあり、長すぎると、保管されている期間の劣化の進行により強度が落ちたとき、運搬時に内部培土の重さにより崩壊し培土が吐出するおそれがある。従って、根茎の生育と運搬時に要する強度を考慮し、適切な長さ寸法とする必要がある。例えば、充填される培土の量が20リットルの場合、5~15cmが好ましい。
【0016】
一方、生分解性糸を用いて縫合される部位は、底面シート体の形状や寸法、そして製造条件等により、根茎の生育と運搬時に要する強度が考慮された適切な長さ寸法とすることができず、より長いものとなる場合がある。これに対し、本発明では、生分解性糸を用いて縫合された部位の一部が、生分解性糸を用いないで縫合された部位で補強されているため、生分解性糸の用いられた部位の連続する長さを適切な寸法とすることにより、生育阻害を引き起こすことなく、運搬時における内部培土の重さによる崩壊を防ぐことが可能となる。従って、運搬に支障を来すことなく長期間の保管が可能となる。
【0017】
更に、生分解性糸を用いて縫合され部位において、生分解性糸が底面シート体側に露出し、接地側に露出する非生分解性糸との組み合わせで用いられることにより、植栽用袋の載置される面に起因する生分解が抑えられ、劣化するまでの期間をより長くすることができる。従って、運搬に支障を来すことなくより長期間の保管が可能となる。
【0018】
なお、本発明において、非生分解性糸とは、生育した根茎が袋体の内部から地面に伸長し、植え付ける植物の定着に要する程度の期間では、強度が低下することなく初期の状態が維持される性質を有する糸を意図している。植え付ける植物が定着するまで袋体の形状を維持する程度の耐候性や耐腐食性を有するものであればよく、公知の合成樹脂製の糸を使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明に係る第一の植栽用袋の実施形態の底面図である。
【
図2】
図1のA-A矢視線に沿った横断面図である。
【
図3】
図1のB-B矢視線に沿った横断面図である。
【
図4】
図1のC-C矢視線に沿った横断面図である。
【
図5】本発明に係る第一の植栽用袋の実施形態の平面図である。
【
図6】生分解性糸を用いて縫合された部位を拡大して示す断面図である。
【
図7】本発明に係る第二の植栽用袋の実施形態の底面図である。
【
図8】
図7のA-A矢視線に沿った横断面図である。
【
図9】本発明に係る第二の植栽用袋の実施形態の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1~6を参照しながら本発明に係る第一の植栽用袋の実施形態について説明する。なお、
図2~4では、説明の便宜上、シート体の厚みは幅方向や高さ方向の寸法に対し大きく表現されており、幅方向や高さ方向の寸法に対する厚み寸法の比率は正確ではない。
【0021】
この実施形態に係る植栽用袋1は、不透水性の材質で形成された袋体10に、植物の生育に必要な成分を含む培土11を充填し形成したものである。
【0022】
この実施形態において袋体10は合成樹脂で形成されているが、袋体10が不透水性を有するものとなれば、その素材に制限はない。製造条件や使用環境に応じ、他の公知の素材を使用してもよい。
【0023】
培土11は、植え付ける植物の育成に適したものであれば制限はなく、公知の培養土を使用することができる。
【0024】
袋体10は、植物の植え付ける地面に載置された状態において接地面をなす底面シート体12と、底面シート体12に向かい合う形で付着された頂面シート体13で構成されている。
【0025】
底面シート体12と頂面シート体13は矩形をなし、底面シート体12の三辺が折り返され頂面シート体13の三辺の上に重ね合わされ、頂面シート体13の縁辺に沿って縫合されている。
【0026】
底面シート体12と頂面シート体13の縫合部には、縫合されずに袋体10の外側と内側が連通する部位が設けられている。そして、この部位が、袋体10の内部へ雨水を導入する給水口14をなすものとなっている。
【0027】
袋体10の、底面シート体12が折り返されていない縁辺は、培土11の充填口をなし、培土11が充填された後、適切な手法で閉鎖されるものとなっている。
【0028】
頂面シート体13は矩形の二つの片部を接合し形成したもので、双方の片部の縁辺の一つが相互に向かい合い起立する起立部15を中央に備えている。起立部15には、双方の片部が接合されずに袋体10の外側と内側が連通する、植物の挿入口16が設けられている。この実施形態では、起立部15の両端近傍が倒され、頂面シート体13の表面に張り付けられ、起立状態を維持する中央部分が挿入口16となっている。
【0029】
植栽用袋1が地面に載置された状態において底面シート体12の接地する部位には、透根用矩形開口17が設けられている。
【0030】
透根用矩形開口17の長い縁辺の近傍は、その長い縁辺に沿って底面シート体12の接地する側に折り返されている。そして、透根用矩形開口17を閉鎖する閉鎖シート体18が、折り返された部位19に生分解性糸を用いて、透根用矩形開口17の長い縁辺の全長にわたり縫合され、透根用矩形開口17の短い縁辺に沿って生分解性糸を用いないで、その短い縁辺の全長にわたり底面シート体12に縫合されている。なお、以下の説明において、透根用矩形開口17の長い縁辺の全長にわたり生分解性糸を用いて縫合された部位を透根部21と、透根用矩形開口17の短い縁辺の全長にわたり生分解性糸を用いないで縫合された部位を接合部22とする。
【0031】
透根部21は、長さ方向の中央部分近傍において、透根部21の長さ方向に沿って、生分解性糸が用いられずに縫合された部位(以下、補強部23とする)で補強されている。
【0032】
透根部21は、底面シート体12側に露出する生分解性糸と接地側に露出する非生分解性糸で形成されている。すなわち、
図6に示すように、底面シート体12が上面を閉鎖シート体18が下面をなす場合において、上糸24を生分解性糸と、下糸25を非生分解性糸として縫合されている。これにより、植栽用袋1の載置される面に起因する生分解が抑えられ、劣化するまでの期間をより長くすることができる。ただし、下糸25は、植栽用袋2の保管において載置される面の状態により、生分解性糸としてもよい。
【0033】
この実施形態では、透根部21の長さ寸法は約25cm、接合部22の長さ寸法は約12cm、補強部23の長さ寸法は約3cmとされている。ただし、これらの寸法に制限はなく、根茎の生育と運搬時に要する強度を考慮し、適切な長さ寸法とすればよい。例えば、充填される培土の量が20リットルの場合、透根部21の連続する長さ寸法は5~15cmの範囲とすることができる。
【0034】
この実施形態において、頂面シート体13の片部及び底面シート体12には合成樹脂製のシート材が採用されているが、不透水性を有するものであれば、その素材に制限はない。製造条件や使用環境に応じ、他の公知の素材を使用してもよい。
【0035】
閉鎖シート体18は、生分解性を有するとともに、接地しない側の面が不透水面19とされることで不透水性を有するものとなっている。この実施形態において、閉鎖シート体18には、片面に防水加工の施された生分解性プラスチックシートが採用されているが、生分解性と不透水性を有する他の公知の素材を採用してもよい。
【0036】
この実施形態において、生分解性糸には綿糸や麻糸などの、天然素材で形成された糸が採用されているが、生育した根茎が袋体10の内部から地面に伸長する頃に分解するものであれば、他の素材で形成された糸を使用してもよい。
【0037】
次に、
図7~9を参照しながら本発明に係る第二の植栽用袋の実施形態について説明する。なお、
図8では、説明の便宜上、シート体の厚みは幅方向や高さ方向の寸法に対し大きく表現されており、幅方向や高さ方向の寸法に対する厚み寸法の比率は正確ではない。また、
図1~6に示す第一の植栽用袋の実施形態と実質的に同じ部位には同符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
【0038】
この実施形態に係る植栽用袋2の底面シート体12は、間隔を空けて配置された不透水性を有する四角形の第一のシート体12aの同一形状の一組と、不透水性と生分解性を有する四角形の第二のシート体12bで構成されている。
【0039】
この実施形態に係る植栽用袋2では、第一のシート体12aには合成樹脂製のシート材が採用されているが、不透水性を有するものであれば、その素材に制限はない。製造条件や使用環境に応じ、他の公知の素材を使用してもよい。
【0040】
第一のシート体12aの一組は、一つの縁辺26の近傍でその縁辺26に沿って折り返され、折り返された部位19が対峙する向きで間隔17を空けて線対称となる状態で配置され、第二のシート体18が折返された部位19の双方に縫合されている。
【0041】
第二のシート体12bと第一のシート体12aの縫合は第一のシート体12aの縁辺に沿って行われている。そして、第一のシート体12aの折返された部位19における、縁辺26と平行する方向(以下、折返された部位19における長手方向とする)の中央に所定の長さ寸法の部位(透根部21)には生分解性糸が用いられている。なお、第一のシート体12aの折返された部位19における長手方向の両端から透根部21の端部に至る部位(接合部22)には生分解性糸が用いられていない。また、透根部21の長手方向の中央部分近傍には、透根部21の長さ方向に沿って、生分解性糸が用いられずに縫合された部位(補強部23)が設けられている。
【0042】
この実施形態に係る植栽用袋2では、透根部21の長さ寸法は約25cm、長手方向の両端に設けられた接合部22の長さ寸法は約12cm、透根部21の長手方向の中央部分に設けられた補強部23の長さ寸法は約3cmとされている。ただし、これらの寸法に制限はなく、根茎の生育と運搬時に要する強度を考慮し、適切な長さ寸法とすればよい。
【0043】
また、この実施形態に係る植栽用袋2において、透根部21と接合部22は、折返し部における長手方向と直交する方向(以下、折返し部における幅方向とする)において重ならない位置に設けられているが、幅方向において重なる位置に設けてもよい。
【0044】
更に、上記実施形態に係る植栽用袋1、2のいずれも、給水口14を介し雨水を袋体10の内部に導入することにより、培土11の乾燥を防ぐものとなっているが、初期状態の培土11に含まれる水分のみでの育成が可能な場合は、給水口14を設けることなく、袋体10の構成をより簡素なものとしてもよい。
【0045】
更にまた、上記実施形態に係る植栽用袋1、2のいずれも、平面視において矩形をなすものとなっているが、その形状に制限はなく、例えば、台形であってもよい。
【符号の説明】
【0046】
1、2 植栽用袋
10 袋体
11 培土
12 底面シート体
12a 第一のシート体
12b 第二のシート体
13 頂面シート体
14 給水口
15 起立部
16 挿入口
17 透根用矩形開口
18 閉鎖シート体
19 折り返された部位
21 透根部
22 接合部
23 補強部
24 上糸
25 下糸
26 折り返される縁辺