IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シャープ株式会社の特許一覧

特許7565193情報処理装置、情報処理システム、制御方法、及びプログラム
<>
  • 特許-情報処理装置、情報処理システム、制御方法、及びプログラム 図1
  • 特許-情報処理装置、情報処理システム、制御方法、及びプログラム 図2
  • 特許-情報処理装置、情報処理システム、制御方法、及びプログラム 図3
  • 特許-情報処理装置、情報処理システム、制御方法、及びプログラム 図4
  • 特許-情報処理装置、情報処理システム、制御方法、及びプログラム 図5
  • 特許-情報処理装置、情報処理システム、制御方法、及びプログラム 図6
  • 特許-情報処理装置、情報処理システム、制御方法、及びプログラム 図7
  • 特許-情報処理装置、情報処理システム、制御方法、及びプログラム 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-02
(45)【発行日】2024-10-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20241003BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
G06F3/12 357
G06F3/12 304
B41J29/38 202
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020188154
(22)【出願日】2020-11-11
(65)【公開番号】P2022077341
(43)【公開日】2022-05-23
【審査請求日】2023-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介
(74)【代理人】
【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂
(74)【代理人】
【識別番号】100124774
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 信幸
(72)【発明者】
【氏名】河野 真一
【審査官】征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-206306(JP,A)
【文献】特開2010-257219(JP,A)
【文献】特開2019-152960(JP,A)
【文献】特開2010-039926(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/12
B41J29/00-29/70
H04N1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置に項目に従った処理を行わせるためのプリンタドライバがインストールされ、当該プリンタドライバの設定画面に、予め選択項目が決められて配置されている固定タブと、ユーザによる項目の選択が可能な編集可能タブが設けられた情報処理装置であって、
前記画像形成装置に前記編集可能タブの情報が管理者により登録された状態において、前記プリンタドライバから前記画像形成装置に対して前記登録された編集可能タブの情報の取得要求をする要求部と、
前記取得要求によって、前記画像形成装置が送信した前記登録された編集可能タブの情報を受信する受信部と、
前記受信した前記編集可能タブの情報をプリンタドライバの編集可能タブに反映させる反映部と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
画像形成装置に対する前記編集可能タブの情報の登録は、当該画像形成装置で使用できるオプション構成に基づいた項目のみが可能になっていることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
画像形成装置に対する前記編集可能タブの情報の登録は、ユーザの利用を制限する項目、又は、利用を推奨する項目を管理者が設定可能になっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記反映部は、ユーザの権限に応じて、前記画像形成装置から送信された情報を反映させる編集可能タブに該当する項目を表示させない制限を設けたことを特徴とする請求項1から3のうちの1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
プリンタドライバの編集可能タブに予め設定されているデフォルトの印刷設定画面を標準の構成として設け、プリンタドライバから前記編集可能タブの取得要求がある以前は、前記プリンタドライバの編集可能タブを前記標準の構成とし、前記プリンタドライバから前記編集可能タブの取得要求があった際には、前記反映部は、前記標準の構成に代えて、前記画像形成装置から送信された編集可能タブの構成を前記プリンタドライバの編集可能タブに反映させることを特徴とする請求項1から4のうちの1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
画像形成装置と、情報処理装置とを備えた情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、前記画像形成装置に項目に従った処理を行わせるためのプリンタドライバがインストールされ、当該プリンタドライバの設定画面に、予め選択項目が決められて配置されている固定タブと、ユーザによる項目の選択が可能な編集可能タブが設けられたものであって、
前記画像形成装置に前記編集可能タブの情報が管理者により登録された状態において、前記プリンタドライバから前記画像形成装置に対して前記登録された編集可能タブの情報の取得要求をする要求部と、
前記取得要求によって、前記画像形成装置が送信した前記登録された編集可能タブの情報を受信する受信部と、
前記受信した前記編集可能タブの情報をプリンタドライバの編集可能タブに反映させる反映部と、を有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項7】
画像形成装置に項目に従った処理を行わせるためのプリンタドライバがインストールされ、当該プリンタドライバの設定画面に、予め選択項目が決められて配置されている固定タブと、ユーザによる項目の選択が可能な編集可能タブが設けられた情報処理装置の制御方法であって、
画像形成装置に前記編集可能タブの情報が管理者により登録された状態において、前記プリンタドライバから前記画像形成装置に対して前記登録された編集可能タブの情報の取得要求をする取得要求工程と、
前記取得要求によって、前記画像形成装置が送信した登録された編集可能タブの情報を受信する受信工程と、
受信した編集可能タブの情報をプリンタドライバの編集可能タブに反映させる反映行程とを有することを特徴とする制御方法。
【請求項8】
画像形成装置に項目に従った処理を行わせるためのプリンタドライバがインストールされ、当該プリンタドライバの設定画面に当該プリンタドライバの設定画面に、予め選択項目が決められて配置されている固定タブと、ユーザによる項目の選択が可能な編集可能タブが設けられた情報処理装置を制御するプログラムであって、
画像形成装置に前記編集可能タブの情報が管理者により登録された状態において、前記プリンタドライバから前記画像形成装置に対して前記登録された編集可能タブの情報の取得要求をする機能と、
前記取得要求によって、前記画像形成装置が送信した登録された編集可能タブの情報を受信する機能と、
受信した編集可能タブの情報をプリンタドライバの編集可能タブに反映させる機能とをコンピュータに実現させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像形成装置からプリンタドライバのお気に入りタブの情報を取得して反映する情報処理装置、情報処理システム、制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタドライバの設定画面において、ユーザの操作性の向上を図る目的で、予め選択項目が決められて配置されている固定タブと、ユーザが自由に選択項目を指定して配置できる編集可能タブ(Myタブ)を設けて、プリンタドライバ自身の持つ情報に基づいて、Myタブの設定を行う技術(特許文献1、特許文献2、特許文献3)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-165300号公報
【文献】特開2016-45788号公報
【文献】特開2016-99822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、印刷を行う画像形成装置のオプション構成などの状態を考慮して編集可能タブを変更することはしていなかった。
【0005】
本開示は、上述の課題を解決するために、画像形成装置から編集可能タブの情報を取得することで、画像形成装置で実行可能な編集可能タブを設定することが可能となる情報処理装置、情報処理システム、制御方法、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、画像形成装置に項目に従った処理を行わせるためのプリンタドライバがインストールされ、当該プリンタドライバの設定画面にユーザによる項目の選択が可能な編集可能タブが設けられた情報処理装置であって、前記画像形成装置に前記編集可能タブの情報が管理者により登録された状態において、前記プリンタドライバから前記画像形成装置に対して前記登録された編集可能タブの情報の取得要求をする要求部と、前記取得要求によって、前記画像形成装置が送信した前記登録された編集可能タブの情報を受信する受信部と、前記受信した前記編集可能タブの情報をプリンタドライバの編集可能タブに反映させる反映部と、を有することを特徴とする情報処理装置である。
【0007】
本開示は、画像形成装置と、情報処理装置とを備えた情報処理システムであって、前記情報処理装置は、前記画像形成装置に項目に従った処理を行わせるためのプリンタドライバがインストールされ、当該プリンタドライバの設定画面にユーザによる項目の選択が可能な編集可能タブが設けられたものであって、前記画像形成装置に前記編集可能タブの情報が管理者により登録された状態において、前記プリンタドライバから前記画像形成装置に対して前記登録された編集可能タブの情報の取得要求をする要求部と、前記取得要求によって、前記画像形成装置が送信した前記登録された編集可能タブの情報を受信する受信部と、前記受信した前記編集可能タブの情報をプリンタドライバの編集可能タブに反映させる反映部と、を有することを特徴とする情報処理システムである。
【0008】
本開示は、画像形成装置に項目に従った処理を行わせるためのプリンタドライバがインストールされ、当該プリンタドライバの設定画面にユーザによる項目の選択が可能な編集可能タブが設けられた情報処理装置の制御方法であって、画像形成装置に前記編集可能タブの情報が管理者により登録された状態において、前記プリンタドライバから前記画像形成装置に対して前記登録された編集可能タブの情報の取得要求をする取得要求工程と、前記取得要求によって、前記画像形成装置が送信した登録された編集可能タブの情報を受信する受信工程と、受信した編集可能タブの情報をプリンタドライバの編集可能タブに反映させる反映行程とを有することを特徴とする制御方法である。
本開示は、画像形成装置に項目に従った処理を行わせるためのプリンタドライバがインストールされ、当該プリンタドライバの設定画面にユーザによる項目の選択が可能な編集可能タブが設けられた情報処理装置を制御するプログラムであって、画像形成装置に前記編集可能タブの情報が管理者により登録された状態において、前記プリンタドライバから前記画像形成装置に対して前記登録された編集可能タブの情報の取得要求をする機能と、前記取得要求によって、前記画像形成装置が送信した登録された編集可能タブの情報を受信する機能と、受信した編集可能タブの情報をプリンタドライバの編集可能タブに反映させる機能とをコンピュータに実現させることを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本開示は、プリンタドライバから編集可能タブの情報の取得要求があった場合、画像形成装置に登録された編集可能タブの情報を情報処理装置に送信させ、送信された情報をプリンタドライバの編集可能タブに反映させるので、画像形成装置で実行可能な編集可能タブを適切に設定することが可能となるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係る情報処理装置及び画像形成装置の構成説明図である。
図2図1の情報処理装置及び画像形成装置の制御ブロック図である。
図3】実施形態に係る情報処理装置の処理の概念図である。
図4】実施形態に係る情報処理装置の制御シーケンス図である。
図5】画像形成装置に管理者が編集可能タブを設定する画面の説明図である。
図6】情報処理装置のプリンタドライバの画面において、編集可能タブの情報の取得前の画面例の説明図である。
図7】プリンタドライバの画面において、編集可能タブの情報の取得後の一つの画面例の説明図である。
図8】プリンタドライバの画面において、編集可能タブの情報の取得後の他の画面例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0012】
[1. 第1実施形態]
[1.1 全体構成(システム構成)]
まず、実施形態に係る画像形成装置10の構成について説明する。
【0013】
実施形態は、画像形成装置に印刷指示をするプリンタドライバの設定画面において、ユーザによる指定が可能な編集可能タブを設けた情報処理装置に関するものである。
【0014】
以下の実施形態は本開示の具体的な一例であり、技術的範囲を実施形態に限定するものでは無い。
【0015】
実施形態に係る画像形成装置10は、図1に示すように、画像形成装置10の上部に原稿読取部112を備えて原稿の画像を読取り、電子写真方式により画像を出力するコピー機の他、データを画像出力するプリンタ機能、ファクシミリ機能、スキャナ機能等の各種の機能を発揮する複合機(Multifunction Printer:MFP)である。これは一例であり、画像形成装置は、プリンタ装置、コピー機等の他の種類の画像形成装置とすることができる。
【0016】
情報処理装置200は、画像形成装置10にプリンタ機能や各種の編集機能を行わせるプリンタドライバ(プリンタ機能を使用可能にするソフトウェア)がインストールされたコンピュータである。
【0017】
画像形成装置10の管理者は、管理者権限で、端末装置(図示省略)から画像形成装置10のオプション機能について設定を行うことができる。
[1.2 機能構成]
【0018】
画像形成装置10は、図2に示すように、主に、制御部100と、画像入力部110と、原稿読取部112と、画像処理部120と、画像形成部130と、操作部140と、表示部150と、記憶部160と、通信部170とを備えている。
【0019】
制御部100は、画像形成装置10の全体を制御するための機能部である。
【0020】
そして、制御部100は、各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、例えば1又は複数の演算装置(例えば、CPU(Central Processing Unit))等により構成されている。
【0021】
画像入力部110は、画像形成装置10に入力される画像データを読取るための機能部である。そして、画像入力部110は、原稿の画像を読取る機能部である原稿読取部112と接続され、原稿読取部112から出力される画像データを入力する。
【0022】
また、画像入力部110は、USBメモリ2.0や、SDカード等の記憶媒体から画像データを入力してもよい。また、他の端末装置と接続を行う通信部170により、他の端末装置から画像データを入力してもよい。
【0023】
原稿読取部112は、コンタクトガラス(不図示)に載置された原稿を光学的に読取り、画像処理部120へスキャンデータを渡す機能を有する。
【0024】
画像形成部130は、画像データに基づく出力データを記録媒体(例えば記録用紙)に形成するための機能部である。例えば、図1に示すように、給紙トレイ122から記録用紙を給紙し、画像形成部130において記録用紙の表面に画像が形成された後に排紙トレイ124から排紙される。画像形成部130は、例えば電子写真方式を利用したレーザプリンタ等により構成されている。
【0025】
画像処理部120は、原稿読取部112で読み込まれた画像データに基づき、設定されたファイル形式(TIFF,GIF,JPEG等)に変換する機能を有する。そして、画像処理が施された画像データに基づき出力画像を形成する。
【0026】
操作部140は、ユーザによる操作指示を受け付けるための機能部であり、各種キースイッチや、接触による入力を検出する装置等により構成されている。ユーザは、操作部140を介して、使用する機能や出力条件を入力する。
【0027】
表示部150は、ユーザに各種情報を表示するための機能部であり、例えばLCD(Liquid crystal display)等により構成されている。
【0028】
すなわち、操作部140は、画像形成装置10を操作するためのユーザインターフェースを提供し、表示部150には、画像形成装置の各種設定メニュー画面やメッセージが表示される。
【0029】
なお、画像形成装置10は、図1に示すように、操作部140の構成として、操作パネル141と、表示部150とが一体に形成されているタッチパネルを備えてもよい。この場合において、タッチパネルの入力を検出する方式は、例えば、抵抗膜方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式といった、一般的な検出方式であればよい。
【0030】
記憶部160は、画像形成装置10の動作に必要な制御プログラムを含む各種プログラムや、読取データを含む各種データやユーザ情報が記憶されている機能部である。記憶部160は、例えば、不揮発性のROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等により構成されている。また、半導体メモリであるSSD(Solid State Drive)を備えてもよい。
【0031】
通信部170は、外部の装置と通信接続を行う。通信部170としてデータの送受信に用いられる通信インターフェース(通信I/F)が設けられている。通信I/Fにより、画像形成装置10でのユーザによる操作によって、画像形成装置10の記憶部に格納されるデータを、ネットワークを介して接続される他のコンピュータとデータの送受信をすることができる。
【0032】
情報処理装置200は、図2に示すように、プログラムによって各種機能を実行するパーソナルコンピュータ(PC)であり、プリンタドライバがインストールされたものである。情報処理装置200は、通信部250から通信部170を介して画像形成装置10とデータの送受信をする。
【0033】
情報処理装置200は、画像形成装置10の動作に必要なプリンタドライバ等の制御プログラムを含む各種プログラムや、編集可能タブ等の各種データやユーザ情報を記憶する機能を有する記憶部210と、キーボードやマウス等のユーザインターフェースを提供する操作部220と、タブ等の各種設定メニュー画面を表示する液晶表示装置等の表示部230と、情報処置装置200を制御するため各種プログラムを読み出して実行することにより画像処理装置を制御する等各種機能を実現する制御部240と、有線や無線のLAN(Local Area Networkローカル・エリア・ネットワーク)回線によって画像形成装置10と(通信部170を介して)データの送受信に用いられる通信インターフェース(通信I/F)の通信部250とを備えている。編集可能タブはユーザの好みや要請に対応するため「お気に入りタブ」や「Myタブ」とも称される。
【0034】
情報処理装置200は、画像形成装置10に項目に従った処理を行わせるためのプリンタドライバがインストールされ、当該プリンタドライバの設定画面にユーザによる項目の選択が可能な編集可能タブが設けられたものである。プリンタドライバ270は、図2に示すように、記憶部210にプログラムとして記憶され、制御部240がプログラムを実行することによってプリンタドライバ270の機能を実現する。
制御部240は、プログラムの実行によって、画像形成装置10に編集可能タブの情報が管理者により登録された状態において、プリンタドライバ270から画像形成装置10に対して登録された編集可能タブの情報の取得要求をする要求部240aと、取得要求によって、画像形成装置10が送信した登録された編集可能タブの情報を受信する受信部240bと、受信した編集可能タブの情報をプリンタドライバ270の編集可能タブに反映させる反映部240cとの機能を実現する。
【0035】
情報処理装置200は、表示部230に画面表示するプリンタドライバの設定画面において、予め選択項目が決められて配置されている固定タブ(タブはタブ方式のインターフェース:Tabbed Document Interfaceである)と、ユーザが自由に項目を指定して編集が可能な編集可能タブを設けている。
【0036】
[1.3 処理の流れ]
情報処理装置200の処理を説明する。
【0037】
図3は、情報処理装置200の処理を説明する概念図であり各ステップ100~をS100~と略記する。なお、図3図8では、編集可能タブは「お気に入りタブ」、画像形成装置10は「MFP」、情報処理装置は「PC」と表示する。
【0038】
第1実施形態では、プリンタドライバの編集可能タブの情報が管理者により画像形成装置10に登録され(ステップ100)、制御部240は、プリンタドライバから編集可能タブの取得要求があった際に(ステップ110、120)、画像形成装置10に登録された編集可能タブの情報を情報処理装置200に送信し、送信された情報をプリンタドライバの編集可能タブに反映させる(S130)。
【0039】
[1.4 動作例]
図4は画像形成装置で管理者が編集可能タブを設定する画面、図5は情報処理装置200のプリンタドライバの画面、図6は画像形成装置から取得した編集可能タブ(お気に入りタブ)の情報がプリンタドライバの編集可能タブに反映された画面の各例を示す。
【0040】
管理者(Administrator)260は、編集可能タブのオプション項目を設定する(S100)。この場合、管理者が管理者アカウント(管理者ID及びパスワード)でログインすることによって、ウェブ(Web)ブラウザーから画像形成装置10のウェブページ(エンベデッド(組み込み)システムで構成される)の画面を開いて設定する。
【0041】
画像形成装置10に対する編集可能タブの情報の登録は、画像形成装置10で使用できるオプション構成に基づいた項目のみが可能になっている。
【0042】
また、画像形成装置10に対する編集可能タブの情報の登録は、ユーザの利用を制限する項目、又は、利用を推奨する項目を管理者が設定可能になっている。
【0043】
ウェブページの画面では、図4に示すよう、画像形成装置10のオプション機能を設定するため、システム設定タブ300aの押下によってシステムページ300を開き、[ドライバのお気に入りタブ設定]を選択する。システムページ300において、オプション機能に対応する機能の項目310が複数の四角形形状の[チェックボックス]310a~310gと共に配置されている。この場合の選択できる項目310には、印刷部数310a、両面印刷310b、ページ集約310c、ドキュメントファイリング310d、カラーモード310e、ステープル310f、製本310gがある。
【0044】
管理者260は、システムページ300の画面に表示された項目310の中から[チェックボックス]310a~310gの中から画像形成装置10に設定しようとする機能の項目に「レ点」のチェックマークを入れることによって所望する機能の項目を選択できる。管理者は項目を選択した後に、[登録]ボタン320を押下することで、その選択した項目を編集可能タブ(お気に入りタブ)の情報として画像形成装置10に登録可能になっている。
【0045】
ユーザは、図3図5に示すように、プリンタドライバ270を利用する場合、情報処理装置200の表示部230にプリンタドライバの印刷設定画面330を開き、[お気に入り]ボタン330aを押下することによって、印刷設定画面330には、編集可能タブ(お気に入りタブ)の初期設定画面340を表示する(S110)。図5に示すように、表示された初期設定画面には、編集可能タブの項目が設定されていない状態のため、機能設定の項目の表示が無く、[お気に入り]340aの文字表示、プルダウンメニュー340bに[初期設定]の文字が表示されると共に、[お気に入りを取得]ボタン340cが表示される。
【0046】
次いで、ユーザが、その初期設定画面340の[お気に入りを取得]ボタン340cを押下することによって、プリンタドライバ270は、編集可能タブ(お気に入りタブ)の情報の取得を画像形成装置10に向けて要求する(S120)。
【0047】
次いで、要求された画像形成装置10は登録されている編集可能タブ(お気に入りタブ)の設定情報をプリンタドライバ270に向けて送信する(S130)。
【0048】
プリンタドライバ270は、編集可能タブの設定情報を取得し、図6に示すように、印刷設定画面330に取得された編集可能タブの情報を反映した画面を表示する。この情報が反映された画面350では、プルダウンメニュー340bに[お気に入り]の文字表示に変更される。
【0049】
そして、編集可能タブ(お気に入りタブ)の項目として、[部数]プルダウンメニュー350a、[両面印刷]プルダウンメニュー350b、[ページ集約]プルダウンメニュー350c、[ドキュメントファイリング]プルダウンメニュー350d、[カラーモード]プルダウンメニュー350e、[ステープル]プルダウンメニュー350f、[製本]プルダウンメニュー350gが表示される。各項目のメニューを変更する場合はプルダウンメニューを選択後に[設定]ボタン340dを押下して設定し、[OK]ボタン340eを押下して登録する。
【0050】
以後、プリンタドライバ270から登録内容に従った印刷を画像形成装置10に実行させることができる。なお、この場合、画像形成装置10には、オプション機能としてフィニッシャーが搭載されているので機能表示領域340fにフィニッシャー340f1を備えた画像形成装置10のイラストを表示する。また、ステープルの機能項目の[ステープル]プルダウンメニュー350fも表示している。このような表示によって、ユーザが、現在、フィニッシャーの機能が搭載された画像形成装置であることを容易に認識可能にする。
【0051】
[1.5 効果]
画像形成装置10に管理者が登録した編集可能タブ(お気に入りタブ)の情報を画像形成装置10から取得することによって画像形成装置10に適した機能を持つ編集可能タブ(お気に入りタブ)をプリンタドライバに設定することが可能となる。
【0052】
また、第1実施形態において、画像形成装置10にプリンタドライバのお気に入りタブの情報を登録する際には、管理者によってユーザに編集可能タブで利用を希望しない項目を制限し、又は、利用を希望する項目を設定する態様とすることができる。
【0053】
このようにすれば、設定に際して、画像形成装置にプリンタドライバのお気に入りタブの情報を登録する際には、管理者によってユーザに編集可能タブで利用を希望しない項目を制限し、又は、利用を希望する項目を設定することができる。
【0054】
[2. 第2実施形態]
次に第2実施形態について説明する。
【0055】
図7は管理者が編集可能タブの構成を変えた場合の制御シーケンス図、図8図7の場合にプリンタドライバの編集可能タブに反映された画面を示す。第1実施形態と同様部分に同一符号を付している。
【0056】
第2実施形態は、画像形成装置10にプリンタドライバの編集可能タブの情報を登録する際に、当該の画像形成装置10で使用できるオプション構成に基づいた設定しか登録できないようにするものである。
【0057】
図7に示すように、管理者260が図4に示す設定画面(システムページ300)によってオプション機能の項目310を編集可能タブ(お気に入りタブ)に設定する(S200)。
【0058】
プリンタドライバ270の初期設定画面340において(図5参照)、ユーザ(User)が[お気に入りを取得]ボタン340cを押下することによって(S210)、プリンタドライバ270が編集可能タブ(お気に入りタブ)とオプション情報を画像形成装置10側に要求する(S220)。
【0059】
画像形成装置10は管理者が設定した編集可能タブ(お気に入りタブ)と画像形成装置の実行可能なオプション機能の情報をプリンタドライバ270に送信する(S230)。管理者260の設定後に、画像形成装置のオプション機能が変更された場合や、元から設定項目と異なる場合、管理者の設定した編集可能タブと画像形成装置の実行可能なオプション機能が異なるものとなる。
【0060】
プリンタドライバ270は、取得した編集可能タブ(お気に入りタブ)の情報をオプション機能の情報と比較して、画像形成装置が実行可能な編集可能タブを画面に表示する(S240)。
【0061】
例えば、管理者が登録したお気に入りタブ及びオプション情報の要求に対して、管理者がお気に入り設定時には、ステープル機能をお気に入りタブに設定していた場合についていえば以下となる。
【0062】
[お気に入りを取得]ボタン340cを押下時に,画像形成装置にフィニッシャーが無い状態だった場合、お気に入りタブ情報の後に、画像形成装置10からオプション情報も送信して、プリンタドライバ内の処理でフィニッシャーが無いと判断されれば、図8に示すように、[お気に入りタブ]の項目にステープルが表示されていない画面にする。なお、この場合、画像形成装置10には、オプション機能としてフィニッシャーが搭載されていないので機能表示領域340fにフィニッシャーを備えていない画像形成装置10のイラストを表示する。また、ステープルの機能項目として[ステープル]プルダウンメニューが表示されていない。このような表示態様によって、ユーザが、現在、フィニッシャーの機能の無い画像形成装置であることを容易に認識可能にする。
【0063】
第2実施形態によれば、画像形成装置に対する前記編集可能タブの情報の登録は、当該の画像形成装置で使用できるオプション構成に基づいた項目のみが可能になっているので、画像形成装置のオプション構成に基づいて編集可能タブをプリンタドライバに反映することができ、利用しようとする画像形成装置10に対応した印刷設定ができる。
【0064】
[3. 第3実施形態]
第3実施形態は、制御部240は、ユーザの権限に応じて、画像形成装置10から送信された情報を反映させる編集可能タブに制限を設けたものである。
【0065】
プリンタドライバの設定において、予め、条件を付ける等して、編集可能タブの表示する項目を限定したものである。条件としてはユーザの権限によって印刷可能な機能に制限を設けることが好適である。ユーザAはページ集約やステープル無しが、ユーザBはページ集約やステープル無しとすることができる。
【0066】
ユーザによって仕事内容が異なる場合に、仕事内容に応じて限定されたジョブを実行可能にでき、仕事内容に応じた印刷ができ無駄を排除できる。
【0067】
[4. 第4実施形態]
第4実施形態は、制御部240が、プリンタドライバの編集可能タブに標準の構成を設け、プリンタドライバから編集可能タブの取得要求がある以前は、プリンタドライバの編集可能タブを標準の構成とし、プリンタドライバから編集可能タブの取得要求があった際には、標準の構成に替えて、画像形成装置から送信された編集可能タブの構成をプリンタドライバの編集可能タブに反映させることが好適である。
【0068】
第1実施形態では、プリンタドライバから編集可能タブの取得要求があるまでは、図5に示すように編集可能タブに何も表示され無い状態で、取得要求があった後に編集可能タブの各機能項目が現れる状態である。これに対して、第4実施形態では、プリンタドライバに編集可能タブを表示するとデフォルトで[お気に入りを取得]ボタン340cを押下すること無く編集可能タブを設定することができ、取得要求をすると画像形成装置に設定された各種機能が変更するという表示形態となる。デフォルトの画面で機能が実行できない部分があった場合、印刷を開始しても機能が実行できないので、その際に改めて[お気に入りを取得]ボタン340cを押下して、編集可能タブを取得するようにする。
【0069】
デフォルトの画面で機能を実行できるのであれば、取得要求に時間をかけること無く機能が実行でき、スピード化を図ることができる。
【0070】
[5. 変形例]
なお、第1~第3実施形態の変形例として、編集可能タブの取得は、プリンタドライバを開くことを同時に取得要求をすることとしてもよい。このようにすれば、プリンタドライバの画面を開くと同時に編集可能タブを取得でき、改めて[お気に入りを取得]ボタン340cを押下すること無く、編集可能タブを取得でき、作業時間を短縮化できる。
【0071】
以上の実施形態の画像形成装置は複合機の他、プリンタドライバで制御できるプリンタ、ファクシミリ装置など、種々の画像形成装置に適用できる。
【符号の説明】
【0072】
10 画像形成装置
200 情報処理装置
240 制御部
260 管理者
270 プリンタドライバ
300 システムページ
300a システム設定タブ
330 印刷設定画面
330a ボタン
340 初期設定画面
350 情報が反映された画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8