(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-02
(45)【発行日】2024-10-10
(54)【発明の名称】電池
(51)【国際特許分類】
H01M 50/486 20210101AFI20241003BHJP
H01M 10/04 20060101ALI20241003BHJP
H01M 50/474 20210101ALI20241003BHJP
H01M 10/058 20100101ALI20241003BHJP
H01M 10/052 20100101ALN20241003BHJP
【FI】
H01M50/486
H01M10/04 Z
H01M50/474
H01M10/058
H01M10/052
(21)【出願番号】P 2022517503
(86)(22)【出願日】2020-11-20
(86)【国際出願番号】 CN2020130646
(87)【国際公開番号】W WO2021196665
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-03-17
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2020/082592
(32)【優先日】2020-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513054978
【氏名又は名称】寧徳新能源科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Ningde Amperex Technology Limited
【住所又は居所原語表記】No.1 Xingang Road, Zhangwan Town, Jiaocheng District, Ningde City, Fujian Province, 352100, People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】100166338
【氏名又は名称】関口 正夫
(72)【発明者】
【氏名】董 宇洋
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ドンヤン
(72)【発明者】
【氏名】曾 巧
【審査官】鈴木 雅雄
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0229361(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0083311(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0041979(KR,A)
【文献】特開2010-092673(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2006-0056630(KR,A)
【文献】特開2018-147749(JP,A)
【文献】特開2019-102224(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0117529(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0203381(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/486
H01M 10/04
H01M 50/474
H01M 10/058
H01M 10/052
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表面、前記第1表面から第3方向において離れた第2表面、電極アセンブリの第3端、
前記第3方向と直交する第2方向において前記電極アセンブリの第3端の反対側にある電極アセンブリの第4端、を含む電極アセンブリと、
前記電極アセンブリの第4端に設けられ、かつ、前記第1表面から前記第2表面まで延伸する第1絶縁層と、
第1接着部と、を含む電池であって、
前記電極アセンブリにおいて、金属部は、前記電極アセンブリの第3端から延伸し、
前記第1接着部は、前記電極アセンブリの前記第1表面に設けられ、第1方向
から見ると、前記第1接着部は
前記第1絶縁層と重なっており、かつ前記第1接着部の少なくとも一部は、
前記第1方向において前記第1絶縁層と間隔を空けており、前記第1方向は、前記第2方向と直交
し、
前記電池は、前記電極アセンブリの第4端に設けられ、かつ前記第1方向において前記第1絶縁層と間隔をあけており、前記第1表面から前記第2表面まで延伸する第2絶縁層を更に含み、
前記第1接着部は、前記第1方向において前記第1絶縁層と前記第2絶縁層との間に位置する、
電池。
【請求項2】
前記電池は2つ以上の前記第1接着部を含み、前記2つ以上の第1接着部はドットマトリクスに分布している、請求項1に記載の電池。
【請求項3】
前記電池はさらに前記第1絶縁層の
、前記第2表面と背離する表面に設けられる第2接着部を含む、請求項1に記載の電池。
【請求項4】
前記第2接着部の前記第1表面における正投影の面積は、前記第1絶縁層の前記第1表面における正投影の面積より小さい、請求項
3に記載の電池。
【請求項5】
前記電池は少なくとも2つの前記第2接着部を含み、且つ前記少なくとも2つの第2接着部はドットマトリクスに分布している、請求項
3に記載の電池。
【請求項6】
前記第1絶縁層は、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、及びポリプロピレンのうちの少なくとも1種を含む、請求項1に記載の電池。
【請求項7】
前記第1接着部は、セルロース、ポリフッ化ビニリデン-co-ヘキサフルオロプロピレン、ポリフッ化ビニリデン-co-トリクロロエチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン-co-酢酸ビニル、ポリエチレンオキサイド、ポリアリレート、酢酸セルロース、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、シアノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルセルロース、シアノエチルサッカロース、プルラン、カルボキシメチルセルロース、及びポリプロピレン-無水マレイン酸のうちの少なくとも一種を含む、請求項1に記載の電池。
【請求項8】
前記第1接着部の前記第1表面における正投影の面積は、前記第1絶縁層と前記第2絶縁層との前記第1表面における正投影の総面積より小さい、請求項
1に記載の電池。
【請求項9】
前記第1接着部の前記第1表面における正投影の面積は、前記第1絶縁層の前記第1表面における正投影の面積より小さく、且つ前記第2絶縁層の前記第1表面における正投影の面積より小さい、請求項
8に記載の電池。
【請求項10】
前記第3方向において、前記第1表面と前記第1絶縁層とが接触する前記第1表面の一部から前記第2表面までの距離は第1距離であり、
前記第3方向において前記第1接着部から前記第2表面までの距離は第2距離であり、前記第1距離は前記第2距離より小さく、前記第3方向は、
前記第1表面と
前記第2表面が並ぶ方向である請求項
1に記載の電池。
【請求項11】
前記第3方向において、前記第1表面と前記第2絶縁層とが接触する前記第1表面の一部から前記第2表面までの距離は第3距離であり、かつ前記第3距離は前記第2距離より小さい、請求項
10に記載の電池。
【請求項12】
前記第1接着部の
前記第1方向における長さは、前記第1表面の前記第1方向における長さの半分より小さい、請求項1に記載の電池。
【請求項13】
前記第1表面には第1溝が設けられ、前記第1接着部の少なくとも一部は前記第1溝内に位置する、請求項
3に記載の電池。
【請求項14】
前記第1絶縁層の表面に第2溝が設けられ、前記第2接着部の少なくとも一部は前記第2溝内に位置する、請求項
13に記載の電池。
【請求項15】
前記電池は、前記第1絶縁層の表面および前記第1表面に連続して設けられた第3接着部を更に含む、請求項1に記載の電池。
【請求項16】
前記電池は、前記第1表面に設けられ、かつ、前記電極アセンブリの第3端と前記電極アセンブリの第4端との間に位置する複数の第4接着部を更に含む、請求項1に記載の電池。
【請求項17】
前記電極アセンブリは、少なくとも2つの正投影の形状が異なる第4接着部を含む、請求項
16に記載の電池。
【請求項18】
前記電極アセンブリは、少なくとも2つの第4接着部を含み、且つ前記第4接着部はドットマトリクスに分布している、請求項
16に記載の電池。
【請求項19】
前記電極アセンブリは巻回構造であり、
前記電極アセンブリは、第3絶縁層を更に含み、
前記第3絶縁層は前記第2表面に設けられ、且つ前記電極アセンブリの最外周の極片の端部を固定する、請求項1に記載の電池。
【請求項20】
前記電池はさらにケースを含み、前記ケースは前記電極アセンブリ、前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層を包み、且つ前記第1接着部によって前記電極アセンブリと接着する、請求項
1に記載の電池。
【請求項21】
前記第1絶縁層の
、前記第2表面と背離する表面に設けられる2つ以上の第2接着部をさらに含む、請求項1に記載の電池。
【請求項22】
前記2つ以上の第2接着部のそれぞれに対して、前記第2接着部の前記第1表面における正投影の面積は、前記第1絶縁層の前記第1表面における正投影の面積より小さい、請求項
21に記載の電池。
【請求項23】
前記第2接着部の前記第1表面における正投影の面積は、前記第1絶縁層の前記第1表面における正投影の面積より小さい、請求項
21に記載の電池。
【請求項24】
前記第1絶縁層の表面には、2つ以上の第2溝が設けられ、前記第2溝のそれぞれには、前記第2接着部が設けられる請求項
21に記載の電池。
【請求項25】
前記第1表面に設けられる2つ以上の第1接着部を更に含む、請求項
1に記載の電池。
【請求項26】
前記2つ以上の第1接着部のそれぞれに対して、前記第1接着部の前記第1表面における正投影の面積は、前記第1絶縁層と前記第2絶縁層との前記第1表面における正投影の総面積より小さい、請求項
25に記載の電池。
【請求項27】
前記第1接着部の前記第1表面における正投影の面積は、前記第1絶縁層と前記第2絶縁層との前記第1表面における正投影の総面積より小さい、請求項
25に記載の電池。
【請求項28】
請求項1に記載の電池を含む電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池に関する。
【背景技術】
【0002】
消費性電子製品、電気自動車等の応用は成熟していることに伴い、ユーザーは、機器全体に対する応用リスクにますます注目している。例えば、電子製品の耐衝撃性に対する要求はますます高まっている。電池は、電子製品の重要な構成要素として、同様にその耐衝撃性が求められている。電池は、電子製品が衝撃を受ける時、電池ケース内に収容されている電極アセンブリがケースを破壊しやすく、又は電極アセンブリ自体が衝撃により破壊されることによって電池の安全性及び使用寿命に影響を及ぼす。
【発明の概要】
【0003】
以上のような状況に鑑み、耐衝撃性を向上させて安全性を改善することに有利な電池を提供する必要がある。
【0004】
本発明は、電極アセンブリ、第1絶縁層、第2絶縁層及び少なくとも一つの第1接着部を含む電池を提供する。電極アセンブリは、第1表面及び第1表面の反対側に設けられる第2表面を含む。第1絶縁層は第1表面に設けられる。第2絶縁層は、第1表面に設けられ、かつ第1絶縁層と間隔をあけて設けられる。第1接着部は、第1表面に設けられ、且つ第1絶縁層と第2絶縁層との間の領域に位置する。
【0005】
本発明の一態様として、電池は2つ以上の第1接着部を含み、2つ以上の第1接着部はドットマトリクスに分布している。
【0006】
本発明の一態様として、電池は、さらに第1絶縁層の第1表面と背離する側に設けられる第2接着部を含む。
【0007】
本発明の一態様として、第2接着部の第1表面における正投影の面積は、第1絶縁層の第1表面における正投影の面積よりも小さい。
【0008】
本発明の一態様として、電池は少なくとも2つの第2接着部を含み、且つ少なくとも2つの第2接着部はドットマトリクスに分布している。
【0009】
本発明の一態様として、第1絶縁層は第1表面から第2表面まで延伸し、第2絶縁層は第1表面から第2表面まで延伸する。
【0010】
本発明の一態様として、電極アセンブリの一端にさらに金属部が設けられ、第1絶縁層と第2絶縁層は電極アセンブリの金属部から離れた一端に位置する。
【0011】
本発明の一態様として、少なくとも一つの第1接着部の第1表面における正投影の面積は、第1絶縁層と第2絶縁層との上記第1表面における正投影の総面積より小さい。
【0012】
本発明の一態様として、少なくとも一つの第1接着部の第1表面における正投影の面積は、第1絶縁層の第1表面における正投影の面積より小さく、かつ第2絶縁層の第1表面における正投影の面積よりも小さい。
【0013】
本発明の一態様として、第1表面と第1絶縁層とが接触する領域の一部から第2表面までの距離は第1距離であり、第1接着部から第2表面までの距離は第2距離であり、第1距離は第2距離より小さい。
【0014】
本発明の一態様として、第1表面と第2絶縁層が接触する領域の一部から第2表面までの距離は第3距離であり、第3距離は第2距離より小さい。
【0015】
本発明の一態様として、第1距離と第3距離が等しくない。
【0016】
本発明の一態様として、第1接着部の第1方向における長さは、第1表面の第1方向における長さの半分より小さい。
【0017】
本発明の一態様として、第1表面には第1接着部に対応して第1溝が設けられ、第1接着部は第1溝内に位置する。
【0018】
本発明の一態様として、第2接着部に対応する第1絶縁層の表面に第2溝が設けられ、第2接着部は第2溝内に位置する。
【0019】
本発明の一態様として、電池は、第1絶縁層の第2表面と背離する表面に設けられる第3接着部をさらに含み、第3接着部は第1表面の第1絶縁層が設けられない領域まで延伸する。
【0020】
本発明の一態様として、電池はさらに第4接着部を含み、第4接着部は第1表面に設けられ、第1表面の第4接着部が設けられた領域は、第1表面の第1絶縁層及び第2絶縁層が設けられた領域と間隔を空け、かつ、第1表面の第1絶縁層と第2絶縁層との間の領域と間隔を空け、且つ第4接着部は第1絶縁層にも第2絶縁層にも接触しない。
【0021】
本発明の一態様として、電極アセンブリは、少なくとも2つの正投影の形状が異なる第4接着部を含み、且つ上記第4接着部はドットマトリクスに分布している。
【0022】
本発明の一態様として、電極アセンブリは、さらに第3絶縁層を含み、電極アセンブリは巻回構造であり、第3絶縁層は、第2表面に設けられ、且つ電極アセンブリの最外周の極片の端部を固定する。
【0023】
本発明の一態様として、電池はさらにケースを含み、ケースは、上記電極アセンブリ、第1絶縁層及び第2絶縁層を包み、且つ第1接着部によって電極アセンブリと接着する。
【0024】
本発明の一態様として、第4接着部の第1表面における平均正投影面積は、第1接着部の第1表面における平均正投影面積より大きい。
【0025】
本発明の一態様として、第3接着部の第1表面における平均正投影面積は、第1接着部の第1表面における平均正投影面積より大きく、且つ第2接着部の第1表面における平均正投影面積よりも大きい。
【0026】
本発明の電池は、電極アセンブリの表面に第1絶縁層と第2絶縁層が設けられ、且つ第1絶縁層と第2絶縁層との間に第1接着部が設けられる。ケースで電極アセンブリを包装する時、第1接着部は電極アセンブリとケースとを接着する。
【0027】
電池が外力作用を受ける場合、電池の安全性を向上させ、電池の使用寿命を延長させることに有利である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る電池の構成模式図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係る電池の側面図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態に係る積層体の構成模式図である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態に係る第1導電層の構成模式図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態に係る第2導電層の構成模式図である。
【
図6】
図6は、本発明の一実施形態に係る電極アセンブリの構成模式図である。
【
図7】
図7は、本発明の一実施形態に係る電極アセンブリの構成模式図である。
【
図8】
図8は、本発明の一実施形態に係る電池の構成模式図である。
【
図9A】
図9Aは、本発明の一実施形態に係る電池の正面図である。
【
図9B】
図9Bは、本発明の一実施形態に係る電池の正面図である。
【
図10】
図10は、本発明の一実施形態に係る電池の第1方向に沿った断面模式図である。
【
図11】
図11は、本発明の一実施形態に係る電池の第2方向に沿った断面模式図である。
【
図12】
図12は、本発明の一実施形態に係る電池の第1方向に沿った断面模式図である。
【
図13】
図13は、本発明の一実施形態に係る電池の第1方向に沿った断面模式図である。
【
図14】
図14は、本発明の一実施形態に係る第1接着部又は第4接着部の構成模式図である。
【
図15】
図15は、本発明の一実施形態に係る第1接着部又は第4接着部の構成模式図である。
【
図16】
図16は、本発明の一実施形態に係る第1接着部又は第4接着部の構成模式図である。
【
図17】
図17は、本発明の一実施形態に係る第1接着部又は第4接着部の構成模式図である。
【
図18】
図18は、本発明の一実施形態に係る電池の構成模式図である。
【
図19】
図19は、本発明の一実施形態に係る電池の部分分解模式図である。
【
図20A】
図20Aは、本発明の一実施形態に係る電池の第2方向に沿った局所断面模式図である。
【
図20B】
図20Bは、本発明の一実施形態に係る電池の第2方向に沿った局所断面模式図である。
【
図21A】
図21Aは、本発明の一実施形態に係る電池の第2方向に沿った局所断面模式図である。
【
図21B】
図21Bは、本発明の一実施形態に係る電池の第2方向に沿った局所断面模式図である。
【
図22】
図22は、本発明の一実施形態に係る電池の側面図である。
【
図23】
図23は、本発明の一実施形態に係る電池の背面図である。
【
図24】
図24は、本発明の一実施形態に係る電池の下面図である。
【
図25】
図25は、本発明の一実施形態に係る電池の構成模式図である。
【
図26】
図26は、本発明の一実施形態に係る電池の構成模式図である。
【
図27】
図27は、本発明の一実施形態に係る電池の下面図である。
【
図28】
図28は、本発明の比較例2の電池の部分構成模式図である。
【
図29】
図29は、本発明の比較例3の電池の部分構成模式図である。
【
図30】
図30は、本発明の実施例1の電池の部分構成模式図である。
【
図31】
図31は、本発明の実施例2の電池の部分構成模式図である。
【
図32】
図32は、本発明の実施例3の電池の部分構成模式図である。
【
図33】
図33は、本発明の実施例4の電池の部分構成模式図である。
【
図34】
図34は、本発明の一実施例の電池の構成模式図である。
【
図37】
図37は、本発明の一実施形態に係る電池の側面図である。
【
図38】
図38は、本発明の一実施形態に係る電池の第1方向に沿った断面模式図である。
【
図39】
図39は、本発明の一実施形態に係る電池の第2方向に沿った断面模式図である。
【
図40】
図40は、本発明の一実施形態に係る電池の第1方向に沿った断面模式図である。
【
図41】
図41は、本発明の一実施形態に係る電池の第1方向に沿った断面模式図である。
【
図42】
図42は、本発明の一実施形態に係る電池の部分分解模式図である。
【
図43】
図43は、本発明の一実施形態に係る電池の第2方向に沿った局所断面模式図である。
【
図44】
図44は、本発明の一実施形態に係る電池の第2方向に沿った局所断面模式図である。
【
図45】
図45は、本発明の一実施形態に係る電池の第2方向に沿った局所断面模式図である。
【
図46】
図46は、本発明の一実施形態に係る電池の第2方向に沿った局所断面模式図である。
【
図47】
図47は、本発明の一実施形態に係る電池の側面図である。
【
図48】
図48は、本発明の一実施形態に係る電池の構成模式図である。
【
図49】
図49は、本発明の一実施形態に係る電池の構成模式図である。
【
図50】
図50は、本発明の一実施形態に係る電池の下面図である。
【
図51】
図51は、本発明の一実施形態に係る電池の下面図である。
【
図52】
図52は、本発明の一実施形態に係る電池の構成模式図である。
【
図53】
図53は、本発明の一実施形態に係る電池の構成模式図である。
【
図55】
図55は、本発明の一実施形態に係る電池の構成模式図である。
【
図56】
図56は、本発明の一実施形態に係る電池の構成模式図である。
【
図57】
図57は、本発明の一実施形態に係る電池の構成模式図である。
【
図58】
図58は、本発明の一実施形態に係る電池の構成模式図である。
【
図59】
図59は、本発明の一実施形態に係る電池の構成模式図である。
【
図60】
図60は、本発明の一実施形態に係る電池の構成模式図である。
【
図61】
図61は、本発明の一実施形態に係る電池の構成模式図である。
【
図62】
図62は、本発明の一実施形態に係る電池の構成模式図である。
【
図63】
図63は、本発明の一実施形態に係る電池の構成模式図である。
【
図64】
図64は、本発明の一実施形態に係る電池の局所拡大模式図である。
【
図66】
図66は、本発明の一実施形態に係る電池の局所拡大模式図である。
【
図67】
図67は、本発明の一実施形態に係る電池の局所拡大模式図である。
【0029】
以下、発明を実施するための形態と上記の図面を結合しながら、本発明について更に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下では本発明の実施例における技術案を明確且つ詳細に説明する。明らかに、説明された実施例は本発明の一部の実施例のみであり、全部の実施例ではない。特に定義されない限り、本明細書において使用される技術及び科学用語は全て、本発明が属する技術の分野における当業者によって一般的に理解されているものと同じ意味を有している。本発明の明細書に使用される用語は、具体的な実施例を説明するためのものだけで、本発明を限定するためのものではない。
【0031】
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。しかし、本発明は、多くの異なる形式として体現されることができ、そして、本明細書に記載された実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態を提供するのは、当業者に本発明の内容を徹底的で詳細に説明するためです。
【0032】
なお、図面において、様々なアセンブリ、層のサイズまた厚さは、便宜及び明確性のために拡大される。同一の数字は同一の要素を全体にわたって示す。本明細書に用いられるように、用語「及び/又は」、「並びに/または」は、1つ又は複数の関連の列記項目の何れかと全ての組み合わせを含む。なお、要素Aが要素Bを「接続する」と呼ばれる場合、要素Aは要素Bに直接接続されてもよく、又は中間要素Cが存在して要素Aおよび要素Bは互いに間接的に接続されてもよいことを理解すべきである。
【0033】
さらに、本発明の実施形態を説明する際に用いられる「できる」または「てもよい」という表現は、「本発明の一つ又は複数の実施形態」を指す。
【0034】
本明細書中で使用される専門用語は、特定の実施形態を説明する目的とし、本発明が限定されることを意図していない。本明細書で使用されているように、単数形は、明細書に特に断りのない限り、複数形も含む。用語「含む」は、本明細書で使用される場合、列挙された特徴、値、ステップ、動作、要素及び/又は成分があることを指すが、1つ又は複数の他の特徴、値、ステップ、動作、要素、成分及び/又はそれらを組み合わせたを存在又は追加ことを排除しないとさらに理解すべきである。
【0035】
本明細書では、例えば「上」などの空間に関連する用語は、図面に示されている1つの要素又は特徴と別の要素(複数の要素)又は特徴(複数の特徴)との関係を説明するために便宜上使用されている。空間に関連する用語は、図面に示されている方向に加えて、使用又は動作中のデバイス又は装置の異なる向きを包含することを意図すると理解すべきである。例えば、他の要素又は特徴の「上方」や「上」として説明される要素は、図中のデバイスが反転された場合、他の要素又は特徴の「下方」や「下」に向けられる。したがって、例示的な用語「上」は、上および下の方向を含むことができる。本明細書では、第1、第2、第3などの用語は様々な要素、成分、領域、層、及び/又は部分を説明するために使用されてもよいものの、これらの要素、成分、領域、層、及び/又は部分は、これらの用語によって限定されるべきではないことを理解すべきである。これらの用語は、ある要素、成分、領域、層または部分と別の要素、成分、領域、層または部分とを区別するために使用される。したがって、以下で説明される第1要素、成分、領域、層、または部分は、例示的な実施形態の教示から逸脱することなく、第2要素、成分、領域、層、または部分と呼ぶことができる。本発明において、第1方向は第1表面が位置する平面における任意の方向であってもよい。
【0036】
以下、本発明のいくつの実施形態について詳細に説明する。後述する実施例及び実施例における特徴は、互いに矛盾しない場合、互いに組み合わされてもよい。
【0037】
図1を参照すると、電池100は電極アセンブリ10、第1絶縁層20、第2絶縁層30、及び第1接着部40を含む。
【0038】
図1を参照すると、電極アセンブリ10は、第1表面101と、第1表面101の反対側に設けられる第2表面103と、第1表面101と第2表面103を接続する接続領域105とを含む。
【0039】
図1を参照すると、電極アセンブリ10は、極片11及びセパレータ(図示せず)を含み、且つ極片11及びセパレータを巻回して形成された巻回構造を有する。第1表面101、第2表面103及び接続領域105は、電極アセンブリ10の外表面の一部となる。
【0040】
例えば、
図1に示す電極アセンブリ10は、数回に巻き取られて形成された構造を有し、ここで、電極アセンブリ10は、一方向すなわち図におけるX方向に複数の折り曲げ部が存在し、複数の折り曲げ部は、それぞれ、電池100のX方向に沿った中心における相対的な両側に、即ち、
図1での左右両側に分布する。ここで、電極アセンブリ10の一外側平面と、電池100の中心の左側の最も外側に位置する折り曲げ部における電池100の中心に最も近い一端との接続箇所は、第1端101Aであり、電極アセンブリ10の外側平面と、電池100の中心の右側の最も外側に位置する折り曲げ部における電池100の中心に最も近い一端との接続箇所は、第2端部101Bである。
【0041】
本実施形態において、第1表面101は、例えば、
図1に示すZ方向から見る際に、第1端101Aと、第2端101Bと、電極アセンブリ10のY方向に沿った二つの末端即ち第1辺16と第2辺18とで囲まれた領域である。
【0042】
例えば、極片11及びセパレータがZ方向に沿って積層されてなる積層型の電極アセンブリ10に対し、電極アセンブリ10はZ方向と直交する縁辺を4つ含み、4つの縁辺で囲まれた領域は第2表面103である。
【0043】
以下、電極アセンブリ10について一例を挙げてさらに説明する。
【0044】
図3を参照すると、電池アセンブリ10は、第1導電層10A、第1セパレータ層10B、第2導電層10C、及び第2セパレータ層10Dを含んでもよい。ここで、第1セパレータ層10Bは、第1導電層10Aの表面10aに形成されている。第2導電層10Cは、第1セパレータ層10Bの第1導電層10Aと背離する表面10bに形成されている。第2セパレータ層10Dは、第2導電層10Cの第1セパレータ層10Bと背離する表面10cに形成されている。これにより、積層体10Eを形成され、この積層体10Eに基づいて電極アセンブリ10を形成する。
【0045】
図3及び
図4を参照すると、第1導電層10Aは、表面10aに直交する方向から見て、例えば、矩形を呈していてもよい。第1導電層10Aは、例えば、集電体10AAと活物質層10ABがお互いに積層されることで形成されてもよい。集電体10AAは、例えば、アルミニウム網、アルミニウム箔などの導電性金属薄板のうちの1種または複数種を少なくとも含んでもよいが、これらに限定されない。活物質層10ABは、例えば、コバルト酸リチウム、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム、ニッケルコバルトアルミニウム酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケル酸リチウム、リン酸マンガン鉄リチウム、リン酸バナジウムリチウム、リン酸オキソバナジリチウムル、リン酸鉄リチウム、チタン酸リチウム、及びリチウムリッチマンガン系材料のうちの1種または複数種を少なくとも含んでもよいが、これらに限定されない。第1導電層10Aは、例えば、電池100の電極アセンブリ10を構成する際に正極極片としてもよい。
【0046】
図3を参照すると、表面10bに直交する方向から見て、第1セパレータ層10Bは、例えば、矩形を呈していてもよい。第1セパレータ層10Bは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド及びアラミドのうちの1種または複数種を少なくとも含んでもよいが、これらに限定されない。第1セパレータ層10Bは、例えば、電池100の電極アセンブリ10を構成する際にセパレータとしてもよい。
【0047】
図3及び
図5を参照すると、表面10cに直交する方向から見て、第2導電層10Cは、例えば、矩形を呈していてもよい。第2導電層10Cは、例えば、集電体10CAと活物質層10CBがお互いに積層されることで形成されてもよい。集電体10CAは、例えば、ニッケル箔、銅箔等の導電性金属薄板のうちの1種または2種を少なくとも含んでもよいが、これらに限定されない。活物質層10CBは、例えば、黒鉛、ソフトカーボン、ハードカーボン、グラフェン、メソカーボンマイクロビーズ、シリコン系材料、スズ系材料、チタン酸リチウム又はリチウムと合金を形成しうる他の金属のうちの1種または複数種を少なくとも含んでもよいが、これらに限定されない。第2導電層10Cは、例えば、電池100の電極アセンブリ10を構成する際に負極極片としてもよい。
【0048】
表面10bに直交する方向から見て、第2セパレータ層10Dは、例えば、矩形を呈していてもよい。第2セパレータ層10Dは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド及びアラミドのうちの1種または複数種を少なくとも含んでもよいが、これらに限定されない。第2セパレータ層10Dは、例えば、電池100の電極アセンブリ10を構成する際にセパレータとしてもよい。
【0049】
図6を参照すると、電極アセンブリ10は、例えば、複数の積層体10Eが積層されてなる積層体10Eaを巻き取ることにより形成することができる。又は、例えば、
図7を参照すると、電極アセンブリ10は、複数の積層体10EをZ方向に沿って直接積層することにより形成することができる。
【0050】
本実施形態において、電極アセンブリ10における外表面は、第1表面101、及び、第1表面101と背離する第2表面103を含む。また、電極アセンブリ10の外表面は、更に、第1表面101に直交する第3方向Zにおける接続領域105を含む。
【0051】
本実施形態において、第2表面103は、例えば、
図1に示すZ方向から見る際に、電極アセンブリ10の第1表面101と反対する平面における、第1端101Aと、第2端101Bと、電極アセンブリ10のY方向に沿った二つの末端即ち第1辺16と第2辺18とで囲まれた領域に対応する領域である。
【0052】
図1及び
図8を参照すると、接続領域105は、第1部分106、及び第1部分106と反対する第2部分107を含む。電極アセンブリ10は、さらに第1部分106に設けられた金属部15を含んでもよい。金属部15の一端は極片11に接続され、電極アセンブリ10と他の電子素子との電気的導通を実現するように、他端は他の電子素子に接続されることができる。
【0053】
第1絶縁層20及び第2絶縁層30はいずれも第1表面101に設けられ、且つ第1絶縁層20及び第2絶縁層30は第1方向Xに沿って間隔をあけて設けられる。
【0054】
本実施形態において、第1絶縁層20は、第3方向Zから見ると、例えば矩形であってもよい。第1絶縁層20は、例えば、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、及びポリプロピレンのうちの1種または複数種を少なくとも含んでもよいが、これらに限定されない。第2絶縁層30は、第3方向Zから見ると、例えば矩形であってもよい。第2絶縁層30は、例えば、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン及びポリプロピレンのうちの1種または複数種を少なくとも含んでもよいが、これらに限定されない。
【0055】
第1表面101と第2部分107は、第1辺16で交わる。いくつかの実施態様において、第1方向Xは、第1辺16が位置する方向である。第3方向Zから見ると、第1絶縁層20及び第2絶縁層30は、それぞれ、第1表面101に沿って第1辺16から第1部分106に向けて延伸するが、第1部分106に達しない。
【0056】
第1絶縁層20が第1辺16から第1部分106に向けて延伸する長さL1及び第2絶縁層30が第1辺16から第1部分106に向けて延伸する長さL2は、第1絶縁層20が第1部分106に達しない場合、及び、第2絶縁層30が第1部分106に達しない場合に、特に限定されない。本実施形態において、第1絶縁層20が第1辺16から第1部分106に向けて延伸する長さL1と、第2絶縁層30が第1辺16から第1部分106に向けて延伸する長さL2とが等しい。ここで、上記長さ方向を第2方向Yと定義する。
【0057】
第1絶縁層20及び第2絶縁層30は、それぞれ積層設置されていた接着剤層及び基材を含むことができる。ここで、接着剤層が基材と電極アセンブリ10を接着させる。接着剤層は、例えば、天然ゴム、合成ゴム、アクリレート、シリカゲル、エチレン-酢酸ビニルの少なくとも一つもしくは複数を少なくとも含んでもよいが、これらに限定されない。基材は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、テフロン(登録商標)、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、不織布の少なくとも一つもしくは複数を少なくとも含んでもよいが、これらに限定されない。
【0058】
図1、
図2及び
図9Aを参照すると、第1表面101に直交する第3方向Zから見ると、第1接着部40は第1表面101に設けられ、且つ第1絶縁層20と第2絶縁層30との間の領域101aに位置する。第2方向Yにおいて、第1接着部40は、第1絶縁層20及び第2絶縁層30を超えない。いくつかの実施態様において、上記領域101aの第1方向Xにおける長さは、第1表面101の第1方向Xにおける長さの半分より小さいことができる。
【0059】
いくつかの実施態様において、第1接着部40の第1表面101における正投影の面積、言い換えると、第1表面101に直交する第3方向Zに沿って第1接着部40の第1表面101における投影の面積は、第1絶縁層20及び第2絶縁層30の第1表面101における正投影の総面積より小さいことができる。さらに、いくつかの実施態様において、第1接着部40の第1表面101における正投影の面積は、第1絶縁層20の第1表面101における正投影の面積より小さいことができ、同時に第2絶縁層30の第1表面101における正投影の面積より小さいことができる。第1接着部40は、例えば、セルロース、ポリフッ化ビニリデン-co-ヘキサフルオロプロピレン、ポリフッ化ビニリデン-co-トリクロロエチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン-co-酢酸ビニル、ポリエチレンオキサイド、ポリアリレート、酢酸セルロース、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、シアノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルセルロース、シアノエチルサッカロース、プルラン、カルボキシメチルセルロース、及びポリプロピレン-無水マレイン酸のうちの一種のポリマー又は上記ポリマーの任意の組み合わせで構成される混合物を少なくとも含んでもよいが、これらに限定されない。
【0060】
図10を参照すると、第1表面101が第1絶縁層20と重なっている領域の少なくとも一部から第2表面103までの第1距離H1は、第1接着部40から第2表面103までの第2距離H2より小さい。第1距離H1が第2距離H2より小さいことを保証する上で、上記第1表面101が第1絶縁層20と重なっている領域の少なくとも一部における異なる位置から第2表面103までの距離は、異なってもよい。さらに、
図1、
図9A及び
図10を組み合わせて参照すると、ここで、第1
表面101が第1絶縁層20と重なっている領域の少なくとも一部、即ち第1表面101が第1絶縁層20に対応する端部の所から、第2表面103までの第1距離H1は、第1接着部40から第2表面103までの第2距離H2より小さい。
【0061】
具体的には、
図11を参照すると、第1辺16から第1部分106に向けて設けられた第1凹部120が第1表面101に設けられる。第1絶縁層20において、少なくとも第1部分106から離れた部分は、第1凹部120に設けられる。本実施形態において、第1凹部120は、傾斜溝であってもよく、その深さは第2方向Yに沿って第1辺16から第1部分106に向けて徐々に減少する。第1絶縁層20において第1部分106に近い部分は第1凹部120外に位置してもよい。
【0062】
図1、
図9A及び
図10を組み合わせて参照すると、第1表面101が第2絶縁層30と重なっている領域の少なくとも一部から第2表面103までの第3距離H3は、第2距離H2より小さい。第3距離H3が第2距離H2より小さいことを保証する上で、上記第1表面101が第2絶縁層30と重なっている領域の少なくとも一部における異なる位置から第2表面103までの距離は、異なってもよい。さらに、ここで、第1
表面101が第2絶縁層30と重なっている領域の少なくとも一部、即ち第1表面101が第2絶縁層30に対応する端部の所から、第2表面103までの第3距離H3は、第2距離H2より小さい。
【0063】
図11を参照すると、第1辺16から第1部分106に向けて設けられた第2凹部130が第1表面101に設けられる。第2絶縁層30において、少なくとも第1部分106から離れた部分は、第2凹部130に設けられる。本実施形態において、第2凹部130は、傾斜溝であってもよく、その深さは第2方向Yに沿って第1辺16から第1部分106に向けて徐々に減少する。第2絶縁層30において第1部分106に近い部分は第2凹部130外に位置してもよい。
【0064】
いくつかの実施態様において、
図12を参照すると、上記第1距離H1と上記第3距離H3とは等しくなくても良い。
【0065】
図13を参照すると、上記第1表面101に第1溝140が設けられることができる。第1接着部40が第1溝140内に位置する。本実施形態において、第1接着部40の数は複数であり、第1溝140の数は複数であり、各第1接着部40はそれぞれ1つの第1溝140内に位置する。
【0066】
第3方向Zから見ると、第1接着部40の形状及びサイズは限定されず、円形(
図9A参照)、矩形(
図14及び
図15参照)、短冊状(
図16参照)、他の規則的又は不規則的な形状あるいはこれらの組み合わせであってもよい。第1接着部40の数は、実際の必要に応じて、1つ、もしくは複数設置してもよい。第1接着部40の数が複数である場合、複数の第1接着部40は間隔をあけて設けられる(例えば、ドットマトリクスに分布している。)。第3方向Zから見ると、電池100は、少なくとも2つの形状が異なる第1接着部40(
図17参照)を含んでもよく、少なくとも2つのサイズが異なる第1接着部40(
図9B参照)を含んでもよい。いくつかの実施態様において、
図9Aを参照すると、第3方向Zから見ると、すべての第1接着部40の形状が一致してもよい。
【0067】
図18及び
図19を参照すると、電池100は、ケース80をさらに含んでもよい。ケース80は、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、熱収縮性フィルム、アルミニウムケース、鋼ケースのうちの一種又は複数種を含んでもよいが、これらに限定されない。ケース80は、電極アセンブリ10、第1絶縁層20、及び第2絶縁層30を包み、且つ第1接着部40によって電極アセンブリ10と接着する(
図20A及び
図20Bを同時に参照する)。いくつかの実施態様において、
図20Bに示すように、ケース80には溝140’が設けられてもよい。第1接着部40の一部が溝140’内に位置する。第1接着部40は第1絶縁層20及び第2絶縁層30との間の領域101aに設けられることにより、電池100における第1絶縁層20及び第2絶縁層30が設けられる領域、及び電池における領域101aに対応する領域は、フォーメーション過程に、水平方向即ち第1方向X及び第2方向Yにおける圧縮された度合いをより均一にさせることができ、電池100の使用過程における変形の度合いを低減することに有利である。第1接着部40は第1絶縁層20と第2絶縁層30との間に設けられることにより、電極アセンブリ10とケース80との間の接着力が向上することができ、そのため、電池100が外力作用を受ける時に、電極アセンブリ10とケース80との間の相対変位を抑制し、さらに電池100が外力作用により損傷される可能性を低下させ、電池100の使用寿命を延長させることができる。同時に、第1接着部40がケース80と電極アセンブリ10を接着するため、電極アセンブリ10の変形を抑制することにも寄与する。なお、第1接着部40がケース80を接着した後の形状は、変化してもよい。第1接着部40の数が複数である場合、複数の第1接着部40はケース80を接着した後、複数の第1接着部40同士が間隔をあけて設けられてもよく、又は隣接する第1接着部40同士が接続されてもよい(
図16参照)。複数の第1接着部40はドットマトリクスに分布している場合、第1接着部40の設置がより機動であり、且つ第1接着部40が設けられた位置はより精確にすることができ、同時に第1接着部40がケース80と接着した後の厚さをより一致させることができる。
【0068】
図1、
図2、
図9A及び
図10を参照すると、電池100は、さらに第1絶縁層20の第2表面103と背離する表面21に設けられる第2接着部50を含んでもよい。第2接着部50の第1表面101における正投影の面積は、第1絶縁層20の第1表面101における正投影の面積より小さい。第2絶縁層30の第2表面103と背離する表面31に第2接着部50が設けられてもよい。この時、第2接着部50の第1表面101における正投影の面積は第2絶縁層30の第1表面101における正投影の面積より小さい。
【0069】
第2接着部50は、例えば、セルロース、ポリフッ化ビニリデン-co-ヘキサフルオロプロピレン、ポリフッ化ビニリデン-co-トリクロロエチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン-co-酢酸ビニル、ポリエチレンオキサイド、ポリアリレート、酢酸セルロース、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、シアノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルセルロース、シアノエチルサッカロース、プルラン、カルボキシメチルセルロース、及びポリプロピレン-無水マレイン酸のうちの一種のポリマー又は上記ポリマーの任意の組み合わせで構成される混合物を少なくとも含んでもよいが、これらに限定されない。
【0070】
第3方向Zから見ると、第2接着部50の形状は限定されず、円形、矩形、短冊状、他の規則的又は不規則的な形状あるいはこれらの組み合わせであってよい。第2接着部50の数は、実際の必要に応じて、1つ、もしくは複数設置してもよい。第2接着部50の数が複数である場合、複数の第2接着部50は間隔をあけて設けられる(例えば、ドットマトリクスに分布している。)。第3方向Zから見ると、電池100は少なくとも2つの形状が異なる第2接着部50を含んでもよい。いくつかの実施態様において、第3方向Zから見ると、すべての第2接着部50の形状が一致してもよい。
【0071】
いくつかの実施態様において、
図13を参照すると、第1絶縁層20の第2表面103と背離する表面に第2溝150が設けられる。第2接着部50は第2溝150内に位置する。
【0072】
図18、
図21A及び
図21Bを参照すると、ケース80は第2接着部50によって第1絶縁層20に接着されることにより、電極アセンブリ10とケース80との間の安定性に有利である。さらに、ケース80は第2接着部50によって第2絶縁層30に接着されることにより、電極アセンブリ10とケース80との間の安定性に有利である。ケース80はさらに、第2接着部50によって第1絶縁層20及び第2絶縁層30に接着されることができる。第2接着部50を使用することで、ケース80は電極アセンブリ10に直接に接着されることが避けられる。電池100が落下する過程において、第2接着部50によって接着されているのは、ケース80及び電極アセンブリ10ではなく、ケース80及び第1絶縁層20であり、或いは、ケース80及び第2絶縁層30であるため、更に、第2接着部50の第1表面101における正投影の面積は、第2接着部50が接着している第1絶縁層20又は第2絶縁層30の第1表面101における正投影の面積より小さく、つまり第1絶縁層20又は第2絶縁層30が電極アセンブリ10と接触する面積は大きいため、ケース80は、第2接着部50により電極アセンブリ10に対する引張り力を分散させ、電極アセンブリ10を引っ張ることによる破損された確率を低下させ、それによってもたらす正負極の短絡のリスクを低下させる。第2接着部50の数が複数である場合、複数の第2接着部50はケース80を接着した後、複数の第2接着部50同士が間隔をあけて設けられてもよく、又は隣接する第2接着部50同士が接続されてもよい。複数の第2接着部50はドットマトリクスに分布している場合、第2接着部50の設置がより機動であり、且つ第2接着部50が設けられた位置はより精確にすることができ、同時に第2接着部50がケース80と接着した後の厚さをより一致させることができる。いくつかの実施態様において、
図21Bに示すように、ケース80にはさらに溝150’が設けられてもよい。第2接着部50の一部が溝150’内に位置する。
【0073】
図1、
図2及び
図9Aを参照すると、電池100はさらに第3接着部60を含んでもよい。第3接着部60は、第1絶縁層20の第2表面103と背離する表面21に設けられ、かつ第1絶縁層20と第1表面101との境界に跨って第1表面101まで延伸する。
【0074】
第3接着部60は、例えば、セルロース、ポリフッ化ビニリデン-co-ヘキサフルオロプロピレン、ポリフッ化ビニリデン-co-トリクロロエチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン-co-酢酸ビニル、ポリエチレンオキサイド、ポリアリレート、酢酸セルロース、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、シアノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルセルロース、シアノエチルサッカロース、プルラン、カルボキシメチルセルロース、及びポリプロピレン-無水マレイン酸のうちの一種のポリマー又は上記ポリマーの任意の組み合わせで構成される混合物を少なくとも含んでもよいが、これらに限定されない。
【0075】
図18、
図21A及び
図21Bを参照すると、第3接着部60はケース80に貼り付けられている。ケース80は、第3接着部60によって第1絶縁層20に接着されることができる。ケース80は更に、第3接着部60によって第2絶縁層30に接着されることができる。ケース80はさらに、第3接着部60によって第1絶縁層20及び第2絶縁層30に同時に接着されることができる。いくつかの実施態様において、
図21Bに示すように、ケース80には溝160’が設けられてもよい。第3接着部60の一部が溝160’内に位置する。
【0076】
図1、
図2、
図9A、
図21A及び
図21Bを参照すると、電池100はさらに第1表面101の領域101bに設けられる第4接着部70を含んでもよい。領域101bは、第1表面101の第1絶縁層20及び第2絶縁層30が設けられた領域と間隔をあけて設けられ、かつ、第1表面101における領域101aと間隔をあけて設けられ、しかも、第4接着部70は、第1絶縁層20及び第2絶縁層30に接触しない。
【0077】
具体的には、
図9Aを参照すると、領域101bは第1ブロック101b1と第2ブロック101b2とを含む。第1ブロック101b1は、第2方向Yにおいて領域101aと背離する。第2ブロック101b2は、第1方向Xにおいて、第1絶縁層20の第2絶縁層30と背離する側、及び第2絶縁層30の上記第1絶縁層20と背離する側に位置する。本実施形態において、第4接着部70は、領域101bの第1ブロック101b1に位置する。
【0078】
第4接着部70は、例えば、セルロース、ポリフッ化ビニリデン-co-ヘキサフルオロプロピレン、ポリフッ化ビニリデン-co-トリクロロエチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン-co-酢酸ビニル、ポリエチレンオキサイド、ポリアリレート、酢酸セルロース、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、シアノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルセルロース、シアノエチルサッカロース、プルラン、カルボキシメチルセルロース、及びポリプロピレン-無水マレイン酸のうちの一種のポリマー又は上記ポリマーの任意の組み合わせで構成される混合物を少なくとも含んでもよいが、これらに限定されない。
【0079】
第3方向Zから見ると、第4接着部70の形状は限定されず、円形(
図9A参照)、矩形(
図14及び
図15参照)、短冊状(
図16参照)、他の規則的又は不規則的な形状あるいはこれらの組み合わせであってもよい。第4接着部70の数は、実際の必要に応じて、1つ、もしくは複数設置してもよい。第4接着部70の数が複数である場合、複数の第4接着部70は間隔をあけて設けられる(例えば、ドットマトリクスに分布している。)。第3方向Zから見ると、電池100は少なくとも2つの形状が異なる第4接着部70(
図17参照)を含んでもよい。いくつかの実施態様において、第3方向Zから見ると、すべての第4接着部70の形状が一致してもよい。
【0080】
図18、
図21A及び
図21Bを参照すると、ケース80はさらに第4接着部70によって電極アセンブリ10に接着される。第4接着部70の数が複数である場合、複数の第4接着部70はケース80を接着した後、複数の第4接着部70同士が間隔をあけて設けられてもよく、又は隣接する第4接着部70同士が接続されてもよい(
図16参照)。いくつかの実施態様において、
図21Bに示すように、ケース80に更に溝170’が設けられてもよい。第4接着部70の一部が溝170’内に位置する。
【0081】
一実施形態において、第4接着部70の第1表面101における平均正投影面積は、第1接着部40の第1表面101における平均正投影面積より大きいことにより、落下時に電極アセンブリ10とケース80との間のせん断応力を第1ブロック101b1に集中させることができ、上記のせん断応力を間隔領域101aに集中させることが避けられる。それにより、間隔領域101aにおける極片が引き裂かれたり、激しく引っ張られたりして、正負極の短絡が生じ、電池100が失効することを避けることができる。
【0082】
一実施形態において、第3接着部60の第1表面101における平均正投影面積は、第1接着部40の第1表面101における平均正投影面積より大きく、且つ第2接着部50の第1表面101における平均正投影面積より大きいことにより、第1絶縁層20又は第2絶縁層30は、第1表面101により緊密に接着させることができる。それにより、電池が落下する時、第1絶縁層20または第2絶縁層30がせん断力により脱落することを避けることができる。
【0083】
図2、
図21A及
図22を参照すると、第1絶縁層20と第2絶縁層30は、それぞれ、さらに第1表面101から接続領域105まで延伸する。本実施形態において、第1絶縁層20と第2絶縁層30は、それぞれ、第1表面101から第2部分107まで延伸する。さらに、第1絶縁層20と第2絶縁層30は、それぞれ、更に、第2部分107から第2表面103まで続けて延伸することができる。第1絶縁層20及び第2絶縁層30は第1表面101に設けられることにより、電極アセンブリ10とケース80とを隔離することができ、さらに電極アセンブリ10とケース80との接触を減少させ、電極アセンブリ10がケース80を破壊する可能性を低下させ、同時に電極アセンブリ10が第1絶縁層20及び第2絶縁層30と結合する領域における活物質の落下によるケースの破損を避けることができる。なお、電池100の落下時に、第1絶縁層20及び第2絶縁層30は、さらに電極アセンブリ10とケース80との間で緩衝することができ、電極アセンブリ10の表面の鋭いものがケース80に衝突することによる破損された可能性を低下させることができる。一方、第1絶縁層20及び第2絶縁層30が第2部分107ひいては第2表面103まで延伸する時、第1絶縁層20及び第2絶縁層30はさらに電極アセンブリ10を固定する役割を果たすことができ、電極アセンブリ10の分散を抑制し、落下過程において電極アセンブリ10における部品の移動による正負極の短絡が発生するリスクを低下させて、電池100の安全性を向上させる。この時、さらに、第1接着部40が第1表面101に直交する第3方向Zに沿って第1表面101における投影の面積は、第1絶縁層20及び第2絶縁層30の第1表面101における正投影の総面積より小さいことができる。このように、以下の点には有利である。第1絶縁層20及び第2絶縁層30が電極アセンブリ10の分散を効果的に抑制する上で、第1接着部40によって電極アセンブリ10とケース80との間の接着を向上させることにより、電極アセンブリ10とケース80との間の安定性を増加させ、さらに電池100的安全性を向上させる。またさらに、上記領域101aの第1方向Xにおける長さは、第1表面101の第1方向Xにおける長さの半分より小さいことができる。このように、さらに以下の点には有利である。第1絶縁層20及び第2絶縁層30が電極アセンブリ10の分散を効果的に抑制する上で、第1接着部40によって電極アセンブリ10とケース80との間の接着を向上させることにより、電極アセンブリ10とケース80との間の安定性を増加させ、さらに電池100的安全性を向上させる。
【0084】
図23和24を参照すると、電極アセンブリ10はさらに第3絶縁層17を含んでもよい。第3絶縁層17は、第2表面103に設けられ、且つ電極アセンブリ10の最外周の端部を固定する。上記電極アセンブリ10の最外周は、正極片、負極片またはセパレータであってもよい。
【0085】
いくつかの実施態様において、第1絶縁層20及び第2絶縁層30が設けられた位置は、これに限定されるものではない。例えば、
図25を参照すると、第1絶縁層20は、さらに第1部分106から第1表面101まで延伸し且つ第2部分107に達しなく、第2絶縁層30は、さらに第1部分106から第1表面101まで延伸し且つ第2部分107に達しないことができる。第1表面101と第1部分106とは、第2辺18で交わる。さらに、第3方向Zから見ると、第1絶縁層20は、第1表面101に沿って第2辺18から第2部分107に向けて延伸し且つ第2部分107に達しなく、第2絶縁層30は、第1表面101に沿って第2辺18から第2部分107に向けて延伸し且つ第2部分107に達しないことができる。別の例として、
図26を参照すると、第1絶縁層20は、第2部分107から第1表面101まで延伸し且つ第
1部分106に達しなく、第2絶縁層30は、第1部分106から第1表面101まで延伸し且つ第2部分107に達しない。この時、第1方向Xは第2部分107に直交する方向である。いくつかの実施態様において、電極アセンブリ10は積層構造を有するものであってもよい。
【0086】
いくつかの実施態様において、
図24及び
図27を参照すると、第4接着部70は、さらに第2表面103に設けられてもよく、且つさらに第3絶縁層17に設けられてもよい。第1絶縁層20及び第2絶縁層30が第2表面103まで延伸する場合、第1接着部40、第2接着部50、第3接着部60は、同様に、第2表面103に位置する第1絶縁層20及び第2絶縁層30に対応して設けられることができる。
【0087】
上記電池100の製造方法は、電極アセンブリ10を用意するステップと、電極アセンブリ10に第1絶縁層20及び第2絶縁層30を貼着するステップと、電極アセンブリ10の表面に、例えばスクリーン印刷、スプレーガンによる点接着などによって、これらに限定されず、第1接着部40を形成するステップと、上記第1接着部40、第1絶縁層20、第2絶縁層30及び第3絶縁層17が設けられた電極アセンブリ10を、ケース80に収容するステップと、その後、第1接着部40をケース80の内側に接着させるように、ケース80の外側をプレスするステップと、を含む。
【0088】
電池100の製造方法は、さらに、第1接着部40を形成する前に、電極アセンブリ10上に第3絶縁層17を貼着するステップを含んでもよい。好ましくは、電極アセンブリ10に第1絶縁層20及び第2絶縁層30を貼着する前に、電極アセンブリ10に第3絶縁層17を貼着することである。
【0089】
電池100の製造方法は、さらに、電極アセンブリ10をケース80に収容する前に、第1絶縁層20及び第2絶縁層30の少なくとも一つの表面に、例えばスクリーン印刷、スプレーガンによる点接着などによって、これらに限定されず、第2接着部50を形成するステップを含んでもよい。そして、ケース80の外側をプレスした後、第2接着部50がケース80の内側に接着する。
【0090】
電池100の製造方法は、さらに、電極アセンブリ10をケース80に収容する前に、第1絶縁層20及び第2絶縁層30の少なくとも一つの表面及び電極アセンブリ10の表面に、例えばスクリーン印刷、スプレーガンによる点接着などによって、これらに限定されず、第3接着部60を形成するステップを含んでもよい。そして、ケース80の外側をプレスした後、第3接着部60がケース80の内側に接着する。
【0091】
電池100の製造方法は、さらに、電極アセンブリ10をケース80に収容する前に、電極アセンブリ10の表面には、例えばスクリーン印刷、スプレーガンによる点接着などによって、これらに限定されず、第4接着部70を形成するステップを含んでもよい。そして、ケース80の外側をプレスした後、第4接着部70がケース80の内側に接着する。
【0092】
以下、積層型の電極アセンブリ10’について、一例を挙げてさらに説明する。
【0093】
図7を参照すると、電極アセンブリ10’は、積層体10Eを積層して巻き取して形成した電極アセンブリ10Ea(
図6を参照)と異なり、複数の積層体10EをZ方向に沿って直接積層して形成したものである。
図35Aを参照すると、電極アセンブリ10’は、Z方向と直交する縁辺を8つ含む。本実施形態において、第1表面101’は、例えば、
図35Aに示すZ方向から見ると、第1辺16’、第3辺19A、第2辺18’、及び第4辺19Bが順に接続して囲んだ領域である。その中、第3辺19Aと第4辺19Bは対向して設けられる。第2表面103’は、例えば、在
図35Aに示すZ方向から見ると、第1辺16A、第3辺19C、第2辺18A、及び第4辺19Dが順に接続して囲んだ領域である。その中、第1辺16Aと第2辺18Aは対向して設けられ、第3辺19Cと第4辺19Dは対向して設けられる。第1表面101’は、第2表面103’の反対側に設けられ、且つ電極アセンブリ10’の外表面の一部である。電極アセンブリ10’の外表面は、第1表面101’の縁辺と第2表面103’の縁辺との間を接続する接続領域105’をさらに含む。積層型の電極アセンブリ10’において、各集電体に金属部15’を設けてもよい。
【0094】
本実施形態において、
図35A、
図35B及び
図36Aを参照すると、接続領域105’は、順に接続している第1部分106’、第3部分108、第2部分107’、及び第4部分109を含む。第1部分106’は、第2部分107’の反対側に設けられる。第3部分108は、第4部分109の反対側に設けられる。
【0095】
電極アセンブリ10’は、第1部分106’から第2部分107’と背離する方向に向けて張り出す金属部15’をさらに含んでもよい。
【0096】
第1絶縁層20及び第2絶縁層30は、いずれも第1表面101’に設けられ、且つ第1絶縁層20及び第2絶縁層30は第1方向Xに沿って間隔をあけて設けられる。
【0097】
本実施形態において、第3方向Zから見ると、第1絶縁層20は、例えば、矩形であってもよい。第1絶縁層20は、例えば、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、及びポリプロピレンのうちの1種または複数種を少なくとも含んでもよいが、これらに限定されない。第3方向Zから見ると、第2絶縁層30は、例えば、矩形であってもよい。第2絶縁層30は、例えば、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン及びポリプロピレンのうちの1種または複数種を少なくとも含んでもよいが、これらに限定されない。
【0098】
第1表面101’と第2部分107’は、第1辺16’で交わる。いくつかの実施態様において、第1方向Xは、第1辺16’が位置する方向である。第3方向Zから見ると、第1絶縁層20及び第2絶縁層30は、それぞれ、第1表面101’に沿って第1辺16’から第1部分106’に向けて延伸するが、第1部分106’に達しない。
【0099】
第1絶縁層20が第1辺16’から第1部分106’に向けて延伸する長さL1’及び第2絶縁層30が第1辺16’から第1部分106’に向けて延伸する長さL2’は、第1絶縁層20が第1部分106’に達しない場合、及び、第2絶縁層30が第1部分106’に達しない場合に、特に限定されない。本実施形態において、第1絶縁層20が第1辺16’から第1部分106’に向けて延伸する長さL1’と、第2絶縁層30が第1辺16’から第1部分106’に向けて延伸する長さL2’とが等しい。ここで、上記長さ方向を第2方向Yと定義する。実施形態では、2つの部品の長さまたは幅が等しいのは、一般に、一方の部品の長さまたは幅と他方の部品の対応する長さまたは幅との差が±3mmであるという意味であると理解すべきである。
【0100】
第1絶縁層20及び第2絶縁層30は、それぞれ積層設置されていた接着剤層及び基材を含むことができる。ここで、接着剤層が基材と電極アセンブリ10’を接着させる。接着剤層は、例えば、天然ゴム、合成ゴム、アクリレート、シリカゲル、エチレン-酢酸ビニルの少なくとも一つを含んでもよいが、これらに限定されない。基材は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、テフロン、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、不織布の少なくとも一つを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0101】
図35A、
図37及び
図36Bを参照すると、第1表面101’に直交する第3方向Zから見ると、第1接着部40は第1表面101’に設けられ、且つ第1絶縁層20と第2絶縁層30との間の領域101a’に位置する。第2方向Yにおいて、第1接着部40は、第1絶縁層20及び第2絶縁層30を超えない。いくつかの実施態様において、上記領域101a’の第1方向Xにおける長さは、第1表面101’の第1方向Xにおける長さの半分より小さいことができる。
【0102】
いくつかの実施態様において、第1接着部40の第1表面101’における正投影の面積、言い換えると、第1表面101’に直交する第3方向Zに沿って第1接着部40の第1表面101’における投影の面積は、第1絶縁層20及び第2絶縁層30の第1表面101’における正投影の総面積より小さいことができる。さらに、いくつかの実施態様において、第1接着部40の第1表面101’における正投影の面積は、第1絶縁層20の第1表面101’における正投影の面積より小さいことができ、同時に第2絶縁層30の第1表面101’における正投影の面積より小さいことができる。
【0103】
図38を参照すると、第1表面101’が第1絶縁層20と重なっている領域の少なくとも一部から第2表面103’までの第1距離H1は、第1接着部40から第2表面103’までの第2距離H2より小さい。第1距離H1が第2距離H2より小さいことを保証する上で、上記第1表面101’が第1絶縁層20と重なっている領域の少なくとも一部における異なる位置から第2表面103’までの距離は、異なってもよい。さらに、
図35A、
図36B及び
図38を組み合わせて参照すると、第1
表面101’が第1絶縁層20と重なっている領域の少なくとも一部、即ち第1表面101’が第1絶縁層20に対応する端部の所から、第2表面103’までの第1距離H1は、第1接着部40から第2表面103’までの第2距離H2より小さい。
【0104】
具体的には、
図39を参照すると、第1辺16’から第1部分106’に向けて設けられた第1凹部120が第1表面101’に設けらる。第1絶縁層20において、少なくとも第1部分106’から離れた部分は、第1凹部120に設けられる。本実施形態において、第1凹部120は傾斜溝であってもよく、その深さは第2方向Yに沿って第1
表面101’から第1部分106’に向けて徐々に減少する。第1絶縁層20において第1部分106’に近い部分は第1凹部120外に位置してもよい。
【0105】
図35A、
図36B及び
図38を組み合わせて参照すると、第1表面101’が第2絶縁層30と重なっている領域の少なくとも一部から第2表面103’までの第3距離H3は、第2距離H2より小さい。第3距離H3が第2距離H2より小さいことを保証する上で、上記第1表面101’が第2絶縁層30と重なっている領域の少なくとも一部における異なる位置から第2表面103’までの距離は、異なってもよい。さらに、ここで、第
表面101’が第2絶縁層30と重なっている領域の少なくとも一部、即ち第1表面101’が第2絶縁層30に対応する端部の所から、第2表面103’までの第3距離H3は、第2距離H2より小さい。
【0106】
図39を参照すると、第1辺16’から第1部分106’に向けて設けられた第2凹部130が第1表面101’に設けられる。第2絶縁層30において、少なくとも第1部分106’から離れた部分は、第2凹部130に設けられる。本実施形態において、第2凹部130は傾斜溝であってもよく、その深さは第2方向Yに沿って第1辺16’から第1部分106’に向けて徐々に減少する。第2絶縁層30において第1部分106’に近い部分は第2凹部130外に位置してもよい。
【0107】
いくつかの実施態様において、
図40を参照すると、上記第1距離H1と上記第3距離H3とは等しくてもよい。いくつかの実施態様において、上記第1距離H1と上記第3距離H3とは等しくなくても良い。
【0108】
図41を参照すると、上記第1表面101’に第1溝140が設けられることができる。第1接着部40が第1溝140内に位置する。本実施形態において、第1接着部40の数は複数であり、第1溝140の数は複数であり、各第1接着部40はそれぞれ1つの第1溝140内に位置する。
【0109】
第3方向Zから見ると、第1接着部40の形状及びサイズは限定されず、円形(
図36B参照)、矩形(
図14及び
図15参照)、短冊状(
図16参照)、他の規則的又は不規則的な形状あるいはこれらの組み合わせであってもよい。第1接着部40の数は、実際の必要に応じて、1つ、もしくは複数設置してもよい。第1接着部40の数が複数である場合、複数の第1接着部40は間隔をあけて設けられる(例えば、ドットマトリクスに分布している。)。第3方向Zから見ると、電池100は少なくとも2つの形状が異なる第1接着部40(
図17参照)を含んでもよく、少なくとも2つのサイズが異なる第1接着部40(
図36C参照)を含んでもよい。いくつかの実施態様において、
図36Bを参照すると、第3方向Zから見ると、すべての第1接着部40の形状が一致してもよい。
【0110】
図18及び
図42を参照すると、電池100は、ケース80をさらに含んでもよい。ケース80は、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、熱収縮性フィルム、アルミニウムケース、鋼ケースのうちの一種又は複数種を含んでもよいが、これらに限定されない。ケース80は、電極アセンブリ10’、第1絶縁層20、及び第2絶縁層30を包み、且つ第1接着部40によって電極アセンブリ10’と接着する(
図43及び
図44を同時に参照する)。いくつかの実施態様において、
図44に示すように、ケース80には溝140’が設けられてもよい。第1接着部40の一部が溝140’内に位置する。第1接着部40は第1絶縁層20及び第2絶縁層30との間の領域101a’に設けられることにより、電池100における第1絶縁層20及び第2絶縁層30が設けられる領域、及び電池における領域101a’に対応する領域は、フォーメーション過程に、水平方向(即ち第1方向X及び第2方向Y)における圧縮された度合いをより均一にさせることができ、電池100の使用過程における変形の度合いを低減することに有利である。第1接着部40は、第1絶縁層20と第2絶縁層30との間に設けられることにより、電極アセンブリ10’とケース80との間の接着力が向上することができ、そのため、電池100が外力作用を受ける時に、電極アセンブリ10’とケース80との間の相対変位を抑制し、さらに電池100が外力作用により損傷される可能性を低下させ、電池100の使用寿命を延長させることができる。同時に、第1接着部40がケース80と電極アセンブリ10’とを接着するため、電極アセンブリ10’の変形を抑制することにも寄与する。なお、第1接着部40がケース80を接着した後の形状は、変化してもよい。第1接着部40の数が複数である場合、複数の第1接着部40はケース80を接着した後、複数の第1接着部40同士が間隔をあけて設けられてもよく、又は隣接する第1接着部40同士が接続されてもよい(
図16参照)。
【0111】
図35A、
図37、
図36B及び
図38を参照すると、電池100は、さらに第1絶縁層20の第2表面103’と背離する表面21に設けられる第2接着部50を含んでもよい。第2接着部50の第1表面101’における正投影の面積は、第1絶縁層20の第1表面101’における正投影の面積より小さい。第2絶縁層30の第2表面103’と背離する表面31に第2接着部50が設けられてもよい。この時、第2接着部50の第1表面101’における正投影の面積は第2絶縁層30の第1表面101’における正投影の面積より小さい。
【0112】
第2接着部50は、例えば、セルロース、ポリフッ化ビニリデン-co-ヘキサフルオロプロピレン、ポリフッ化ビニリデン-co-トリクロロエチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン-co-酢酸ビニル、ポリエチレンオキサイド、ポリアリレート、酢酸セルロース、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、シアノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルセルロース、シアノエチルサッカロース、プルラン、カルボキシメチルセルロース、及びポリプロピレン-無水マレイン酸のうちの一種のポリマー又は上記ポリマーの任意の組み合わせで構成される混合物を少なくとも含んでもよいが、これらに限定されない。
【0113】
第3方向Zから見ると、第2接着部50の形状は限定されず、円形、矩形、短冊状、他の規則的又は不規則的な形状あるいはこれらの組み合わせであってよい。第2接着部50の数は、実際の必要に応じて、1つ、もしくは複数設置してもよい。第2接着部50の数が複数である場合、複数の第2接着部50は間隔をあけて設けられる(例えば、ドットマトリクスに分布している。)。第3方向Zから見ると、電池100は少なくとも2つの形状が異なる第2接着部50を含んでもよい。いくつかの実施態様において、第3方向Zから見ると、すべての第2接着部50の形状が一致してもよい。
【0114】
いくつかの実施態様において、
図41を参照すると、第1絶縁層20の第2表面103’と背離する表面に第2溝150が設けられる。第2接着部50は第2溝150内に位置する。
【0115】
図18、
図45及び
図46を参照すると、ケース80は第2接着部50によって第1絶縁層20に接着される。ケース80は、更に、第2接着部50によって第2絶縁層30に接着されることができる。ケース80は、さらに、第2接着部50によって第1絶縁層20及び第2絶縁層30に接着されることができる。第2接着部50の数が複数である場合、複数の第2接着部50はケース80を接着した後、複数の第2接着部50同士が間隔をあけて設けられてもよく、又は隣接する第2接着部50同士が接続されてもよい。いくつかの実施態様において、
図46に示すように、ケース80には溝150’が設けられてもよい。第2接着部50の一部が溝150’内に位置する。
【0116】
図35A、
図37及び
図36Bを参照すると、電池100はさらに第3接着部60を含んでもよい。第3接着部60は、第1絶縁層20の第2表面103’と背離する表面21に設けられ、且つ第1絶縁層20と第1表面101’との境界に跨って第1表面101’まで延伸する。
【0117】
第3接着部60は、例えば、セルロース、ポリフッ化ビニリデン-co-ヘキサフルオロプロピレン、ポリフッ化ビニリデン-co-トリクロロエチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン-co-酢酸ビニル、ポリエチレンオキサイド、ポリアリレート、酢酸セルロース、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、シアノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルセルロース、シアノエチルサッカロース、プルラン、カルボキシメチルセルロース、及びポリプロピレン-無水マレイン酸のうちの一種のポリマー又は上記ポリマーの任意の組み合わせで構成される混合物を少なくとも含んでもよいが、これらに限定されない。
【0118】
図18、
図45及び
図46を参照すると、第3接着部60はケース80に貼り付けられている。ケース80は、第3接着部60によって第1絶縁層20に接着されることができる。ケース80はさらに、第3接着部60によって第2絶縁層30に接着されることができる。ケース80はさらに、第3接着部60によって第1絶縁層20及び第2絶縁層30に同時に接着されることができる。いくつかの実施態様において、
図46に示すように、ケース80には溝160’が設けられてもよい。第3接着部60の一部が溝160’内に位置する。
【0119】
図36B、
図35A、
図37、
図45及び
図46を参照すると、電池100はさらに第1表面101’の領域101b’に設けられる第4接着部70を含んでもよい。領域101b’は、第1表面101’の第1絶縁層20及び第2絶縁層30が設けられた領域と間隔をあけて設けられ、かつ、第1表面101における領域101a’と間隔をあけて設けられ、しかも、第4接着部70は、第1絶縁層20及び第2絶縁層30に接触しない。
【0120】
具体的には、
図36Bを参照すると、領域101b’は第1ブロック101b1’と第2ブロック101b2’とを含む。第1ブロック101b1’は、第2方向Yにおいて領域101a’と背離する。第2ブロック101b2’は、第1方向Xにおいて、第1絶縁層20の第2絶縁層30と背離する側、及び第2絶縁層30の上記第1絶縁層20と背離する側に位置する。本実施形態において、第4接着部70は、領域101b’の第1ブロック101b1’に位置する。
【0121】
第4接着部70は、例えば、セルロース、ポリフッ化ビニリデン-co-ヘキサフルオロプロピレン、ポリフッ化ビニリデン-co-トリクロロエチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン-co-酢酸ビニル、ポリエチレンオキサイド、ポリアリレート、酢酸セルロース、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、シアノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルセルロース、シアノエチルサッカロース、プルラン、カルボキシメチルセルロース、及びポリプロピレン-無水マレイン酸のうちの一種のポリマー又は上記ポリマーの任意の組み合わせで構成される混合物を少なくとも含んでもよいが、これらに限定されない。
【0122】
第3方向Zから見ると、第4接着部70の形状は限定されず、円形(
図36B参照)、矩形(
図14及び
図15参照)、短冊状(
図16参照)、他の規則的又は不規則的な形状あるいはこれらの組み合わせであってもよい。第4接着部70の数は、実際の必要に応じて、1つ、もしくは複数設置してもよい。第4接着部70の数が複数である場合、複数の第4接着部70は間隔をあけて設けられる(例えば、ドットマトリクスに分布している。)。第3方向Zから見ると、電池100は少なくとも2つの形状が異なる第4接着部70(
図17参照)を含んでもよい。いくつかの実施態様において、第3方向Zから見ると、すべての第4接着部70の形状が一致してもよい。
【0123】
図18、
図45及び
図46を参照すると、ケース80はさらに第4接着部70によって電極アセンブリ10’に接着される。第4接着部70の数が複数である場合、複数の第4接着部70はケース80を接着した後、複数の第4接着部70同士が間隔をあけて設されてもよく、又は隣接する第4接着部70同士が接続されてもよい(
図16参照)。いくつかの実施態様において、
図46に示すように、ケース80には溝170’が設けられてもよい。第4接着部70の一部が溝170’内に位置する。
【0124】
図37、
図45及び
図47を参照すると、第1絶縁層20と第2絶縁層30は、それぞれ、さらに第1表面101’から接続領域105’まで延伸する。本実施形態において、第1絶縁層20と第2絶縁層30は、それぞれ、第1表面101’から第2部分107’まで延伸する。さらに、第1絶縁層20と第2絶縁層30は、それぞれ第2部分107’から第2表面103’まで延伸続けて延伸することができる。第1絶縁層20及び第2絶縁層30は第1表面101’に設けられることにより、電極アセンブリ10’とケース80とを隔離することができ、さらに電極アセンブリ10’とケース80との接触を減少させ、電極アセンブリ10’がケース80を破壊する可能性を低下させ、同時に電極アセンブリ10’が第1絶縁層20及び第2絶縁層30と結合する領域における活物質の落下によるケースの破損を避けることができる。なお、電池100の落下時に、第1絶縁層20及び第2絶縁層30は、さらに電極アセンブリ10’とケース80との間で緩衝することができ、電極アセンブリ10’の表面の鋭いものがケース80に衝突することによる破損された可能性を低下させることができる。一方、第1絶縁層20及び第2絶縁層30が第2部分107’ひいては第2表面103’まで延伸する時、第1絶縁層20及び第2絶縁層30は、さらに電極アセンブリ10’を固定する役割を果たし、電極アセンブリ10’の分散を抑制することができる。
【0125】
いくつかの実施態様において、第1絶縁層20及び第2絶縁層30が設けられた位置は、これに限定されるものではない。例えば、
図48及び
図59を参照すると、第1絶縁層20は、さらに第1部分106’から第1表面101’まで延伸し且つ第2部分107’に達しなく、第2絶縁層30はさらに第1部分106’から第1表面101’まで延伸し且つ第2部分107’に達しないことができる。第1表面101’と第1部分106’とは、第2辺18’で交わる。さらに、第3方向Zから見ると、第1絶縁層20は、第1表面101’に沿って第2辺18’から第2部分107’に向けて延伸し且つ第2部分107’に達しなく、第2絶縁層30は、第1表面101’に沿って第2辺18’から第2部分107’に向けて延伸し且つ第2部分107’に達しないことができる。別の例として、
図49を参照すると、第1絶縁層20は第2部分107’から第1表面101’まで延伸し且つ第1部分106’に達しなく、第2絶縁層30は第1部分106’から第1表面101’まで延伸し且つ第2部分107’に達しない。この時、第1方向Xは第2部分107’に直交する方向である。
【0126】
いくつかの実施態様において、
図50及び
図51を参照すると、第4接着部70は、さらに第2表面103’に設けられてもよい。第1絶縁層20及び第2絶縁層30が第2表面103’まで延伸する場合、第1接着部40、第2接着部50、第3接着部60は、同様に第2表面103’に位置する第1絶縁層20及び第2絶縁層30に対応して設けられることができる。
【0127】
いくつかの実施態様において、
図52及び
図53を参照すると、第1絶縁層20は、さらに第3部分108から第1表面101’まで延伸し且つ第4部分109に達しなく、第2絶縁層30は、さらに第4部分109から第1表面101’まで延伸し且つ第3部分108に達しない。第1表面101’と第3部分108とは、第3辺19Aで交わり、第1表面101’と第4部分109とは、第4辺19Bで交わる。さらに、第3方向Zから見ると、第1絶縁層20は、第1表面101’に沿って第3辺19Aから第4部分109に向けて延伸し且つ第4部分109に達しなく、第2絶縁層30は、第1表面101’に沿って第4辺19Bから第3部分108に向けて延伸し且つ第3部分108に達しないことができる。
【0128】
図54A~
図59を参照すると、一つの第1絶縁層20は設けられてもよく、複数の第1絶縁層20は間隔をあけて設けられてもよい。そのサイズは必要に応じて設けられてもよい。一つの第2絶縁層30は設けられてもよく、複数の第2絶縁層30は間隔をあけて設けられてもよい。そのサイズは必要に応じて設けられてもよい。いくつかの実施態様において、複数の第1絶縁層20及び/又は複数の第2絶縁層30は、同様に、巻回構造を有する電極アセンブリ10に適用可能である。
【0129】
図54Bに示すように、一方の第1絶縁層20及び一方の第2絶縁層30は、さらに、それぞれ第3部分108から第1表面101’まで延伸し且つ第4部分109に達しなく、他方の第1絶縁層20及び他方の第2絶縁層30は、さらに、それぞれ第4部分109から第1表面101’まで延伸し且つ第3部分108に達しないことができる。
【0130】
図52~
図58に示すように、いくつかの実施態様において、金属部15’は、複数の第1金属部151及び複数の第2金属部153を含む。第1金属部151は第1部分106’に設けられ、第2金属部153は第2部分107’に設けられる。
図59に示すように、いくつかの実施態様において、第1金属部151及び第2金属部153は、第2部分107’に間隔をあけて設けられる。いくつかの実施態様において、第1金属部151は第1部分106’に設けられ且つ第2金属部153は第2部分107’に設けられるのは、同様に、巻回構造を有する電極アセンブリ10に適用可能である。
【0131】
いくつかの実施態様において、例えば、
図60を参照すると、第1絶縁層20は、さらに第1部分106’から第1表面101’を経て第2部分107’まで延伸してもよく、第2絶縁層30は、さらに第1部分106’から第1表面101’を経て第2部分107’まで延伸してもよい。さらに、第1絶縁層20は第1部分106’から第2表面103’まで延伸してもよく、更に第2部分107’から第2表面103’まで延伸してもよい。第2絶縁層30はさらに第1部分106’から第2表面103’まで延伸してもよく、更に第2部分107’から第2表面103’まで延伸してもよい。さらに、第1絶縁層20は、環状であってもよく、且つ第1表面101’、第1部分106’、第2表面103’、及び第2部分107’に設けられる。第2絶縁層30は環状であってもよく、且つ第1表面101’、第1部分106’、第2表面103’、及び第2部分107’に設けられる。また、
図61を参照すると、第1絶縁層20はさらに第3部分108から第1表面101’を経て第4部分109まで延伸してもよく、第2絶縁層30はさらに第3部分108から第1表面101’を経て第4部分109まで延伸してもよい。さらに、第1絶縁層20はさらに第3部分108から第2表面103’まで延伸してもよく、更に第4部分109から第2表面103’まで延伸してもよい。第2絶縁層30はさらに第3部分108から第2表面103’まで延伸してもよく、更に第4部分109から第2表面103’まで延伸してもよい。さらに、第1絶縁層20は環状であってもよく、且つ第1表面101’、第3部分108、第2表面103’、及び第4部分109に設けられる。第2絶縁層30は環状であってもよく、且つ第1表面101’、第3部分108、第2表面103’、及び第4部分109に設けられる。いくつかの実施態様において、
図60における第1絶縁層20及び第2絶縁層30は、同様に、巻回構造を有する電極アセンブリ10に適用可能である。
【0132】
いくつかの実施態様において、電池アセンブリ10は、複数のサイズの異なる積層体10Eが第3方向Zに沿って積層されてなるものである。例えば、
図62~
図66を参照すると、電池アセンブリ10は、サイズが順に大きくなる第1積層体10Ea、第2積層体10Eb、及び第3積層体10Ecが第3方向Zに沿って順に積層されてなるものである。第3方向Zから見ると、観察された第1積層体10Eaの表面が第1表面101’であり、第2積層体10Ebの第1積層体10Eaから露出している部分が第1段差面102aであり、第3積層体10Ecの第2積層体10Ebから露出している部分が第2段差面102bである。第3積層体10Ecの第1表面101’と背離する表面が第2表面103’である。接続領域105’は、第1段差面102a及び第2段差面102bを含む。
【0133】
いくつかの実施態様において、例えば、
図62及び
図65Aを参照すると、第1部分106’がZ方向に沿って設けられた表面である。第2部分107’、第3部分108、及び第4部分109は、それぞれ階段状であり、且つそれぞれ第1段差面102aの一部及び第2段差面102bの一部を含む。第1絶縁層20は第1表面101’に設けられ、且つ第1表面101’から第3部分108に対応する第1段差面102a及び第2段差面102bまで延伸してもよい。さらに、第1絶縁層20は、さらに第3部分108に対応する第2段差面102bから第2表面103’まで続いて延伸してもよい。第2絶縁層30は第1表面101’に設けられ、且つ第1表面101’から第4部分109に対応する第1段差面102a及び第2段差面102bまで延伸してもよい。さらに、第2絶縁層30はさらに第4部分109に対応する第2段差面102bから第2表面103’まで続いて延伸してもよい。その中、
図64及び
図65Aに示すように、第1段差面102aに対応して設けられた第2接着部50、第3接着部60、及び第4接着部70は、それぞれZ方向において第1積層体10Eaを超えず、また第2段差面102bに対応して設けられた第2接着部50、第3接着部60、及び第4接着部70は、それぞれZ方向において第2積層体10Ebを超えない。また、
図65B及び
図66に示すように、第1段差面102aに対応して設けられ且つ第1表面101’まで延伸する第2接着部50が存在してもよく、第2段差面102bに対応して設けられ且つ第1段差面102aまで延伸する第2接着部50が存在してもよい。即ち、隣接する2つの積層体を接着するように2つの平行な表面に渡る第2接着部50が存在する。それにより、電極アセンブリの構造の安定性を向上させることができる。他の実施形態において、第1段差面102aに対応して設けられ且つ第1表面101’まで延伸する第3接着部60及び/又は第4接着部70が存在してもよく、第2段差面102bに対応して設けられ且つ第1段差面102aまで延伸する第3接着部60及び/又は第4接着部70が存在してもよい。即ち、2つの平行な表面に渡る第3接着部60及び/又は第4接着部70が存在する。
図67に示すように、第1段差面102aに対応して設けられ且つ第1表面101’まで延伸する第2接着部50と、第2段差面102bに対応して設けられ且つ第1段差面102aまで延伸する第2接着部50と、第1段差面102aに対応して設けられ且つ第1表面101’まで延伸する第3接着部60及び第4接着部70と、第2段差面102bに対応して設けられ且つ第1段差面102aまで延伸する第3接着部60及び第4接着部70が、同時に存在してもよい。その中、上記第3接着部60は絶縁層と電極アセンブリとの間の接着の強さを向上することに有利である。いくつかの実施態様において、上記2つの平行な表面に渡る第2接着部50、2つの平行な表面に渡る第3接着部60、及び2つの平行な表面に渡る第4接着部70は、単独で存在してもよく、又は、2つの平行な表面に渡る第2接着部50、2つの平行な表面に渡る第3接着部60、及び2つの平行な表面に渡る第4接着部70のうちの任意の二種類が存在してもよく、具体的には必要に応じて設けられてもよい。
【0134】
別の例として、
図63を参照すると、第1部分106’及び第4部分109はZ方向に沿って設けられた表面である。第2部分107’及び第3部分108はそれぞれ階段状であり、且つそれぞれ第1段差面102aの一部及び第2段差面102bの一部を含む。第1絶縁層20は第1表面101’に設けられ、且つ第1表面101’から第1部分106’まで延伸してもよい。さらに、第1絶縁層20は、第1部分106’から第2表面103’まで続いて延伸してもよい。第2絶縁層30は第1表面101’に設けられ、且つ第1表面101’から第2部分107’に対応する第1段差面102a及び第2段差面102bまで延伸してもよい。さらに、第2絶縁層30はさらに第2部分107’に対応する第2段差面102bから第2表面103’まで続いて延伸してもよい。その中、
図64に示すように、第1段差面102aに対応して設けられた第2接着部50、第3接着部60、及び第4接着部70は、それぞれZ方向において第1積層体10Eaを超えず、第2段差面102bに対応して設けられた第2接着部50、第3接着部60、及び第4接着部70は、それぞれZ方向において第2積層体10Ebを超えない。
【0135】
以下に具体的な実施例及び比較例によって更に説明する。その中、各実施例及び比較例に用いられる電極アセンブリ10の構造及び型番はいずれも同じである。
【0136】
比較例1
図28を参照すると、電極アセンブリの表面に接着部が設けられず、電極アセンブリに第1絶縁層及び第2絶縁層が設けられ、第1絶縁層及び第2絶縁層は、それぞれ第1表面から第2部分を経て第2表面まで延伸することにより、電極アセンブリを固定する。ケース(アルミニウムラミネートフィルム)は電極アセンブリを収容し且つ接着部によって電極アセンブリに固定され、電解液を注入してケースを密封した後、電池を得て、電池に対してフォーメーション処理を行った後に、充放電の標準的なプロセスを行うことにより、電池の容量活性化を行い、最後に電池に対して脱ガス処理を行って製造を完了する。
【0137】
比較例2
図29を参照すると、比較例2と比較例1との区別は、電極アセンブリの第1表面における、第1絶縁層及び第2絶縁層の第2部分と背離する側に位置する第1領域に接着部が設けられる、ことである。
【0138】
実施例1
図30を参照すると、実施例1と比較例2との区別は、接着部はさらに電極アセンブリの第1表面における、第1絶縁層及び第2絶縁層が設けられる領域及び第1領域以外の第2領域に設けられることである。即ち、第2領域は第1絶縁層と第2絶縁層との間の領域、第1絶縁層の第2絶縁層と背離する側の領域、及び第2絶縁層の第1絶縁層と背離する側の領域を含む。
【0139】
実施例2
図31を参照すると、実施例2と実施例1との区別は、接着部は、第1絶縁層の第1表面と背離する表面と第1表面との境界、第1絶縁層の第1表面と背離する表面、第2絶縁層の第1表面と背離する表面と第1表面との境界、及び第2絶縁層の第1表面と背離する表面に、更に設けられることである。
【0140】
実施例3
図32を参照すると、実施例3と比較例2との区別は、接着部は、さらに電極アセンブリの第1表面における、第1絶縁層と第2絶縁層との間に位置する領域に設けられることである。
【0141】
実施例4
図33を参照すると、実施例4と比較例1との区別は、接着部は電極アセンブリの第1表面における、第1絶縁層と第2絶縁層との間に位置する領域のみに設けられることである。
【0142】
常温で、0.2Cの電流で比較例1~2及び実施例1~4の電池を充電し、満充電した後に電池の厚さを測定する。次に、上記各電池をカットオフ電圧まで放電し、さらに0.8Cの電流で制限電圧まで定電流定電圧充電した後、電池の各領域の厚さを測定して、初期厚さとし(ここで、電池に第1絶縁層が設けられた領域の厚さをD1とし、又は、電池に第2絶縁層が設けられた領域の厚さをD2とし、電池の第1絶縁層と第2絶縁層との間の領域の厚さをD3とし、具体的に、
図34を参照する。その中、第1絶縁層及び第2絶縁層が設けられていない比較例1の電池が測定された領域は、第1絶縁層及び第2絶縁層が設けられた比較例/実施例の電池が測定された領域に対応する。)、且つD3とD1との差値又はD3とD2との差値ΔDを計算し、以下の表1に記録する。次に電池を0.8C/1Cの充放電方式で700回サイクルし、且つ700回サイクルした後に、再び上記各領域の厚さ、即ちサイクル後の厚さを測定して、D3とD1との差値又はD3とD2との差値ΔDを計算し、以下の表1に記録する。
【0143】
【0144】
上記データから分かるように、第1絶縁層及び第2絶縁層が設けられることにより電池の膨れを抑制することができる。電池の充放電サイクル後に、第1絶縁層と第2絶縁層との間に接着部が設けられた電池の変形量は、第1絶縁層及び第2絶縁層に接着部が設けられていない電池の変形量より明らかに小さい。
電極アセンブリの接続領域における、第1部分(即ちヘッド部)と第2部分(即ちボトム部)とを接続する2つの反対する表面は、それぞれ第3部分及び第4部分として定義される。常温で0.2Cの電流で比較例1~2及び実施例1~4の電池を制限電圧まで充電した後に、電池に対して落下試験を行う。具体的には、電池を専用接着剤で電池専用落下試験ボックスに固定し、ロボットアームにより、電池付きの落下試験ボックスを掴んで、且つ1.8mの高さで、予め設定された落下方式に従い、大理石板に放出して落下させる。その中、予め設定された落下方式は、毎回に、第1表面を下にして→第2表面を下にして→第1部分を下にして→第3部分を下にして→第2部分を下にして→第4部分を下にするような順に6つの落下を行う、ことである。電池の表面(即ち、アルミニウムラミネートフィルム)が破損しているか否かを毎回の落下後に観察して、且つ電池の開回路電圧を測定した。電池の開回路電圧が3.0V未満であると、電池が失効したと判定し、電池の表面であるアルミニウムラミネートフィルムが破損していると、同様に電池が失効したと判定する。各組の比較例または実施例は、毎回において、それぞれ5つの電池を測定して平均値を取り、表2に各電池が失効した時の落下回数、失効原因及び失効した時の電池の破損状況を記録する。
【0145】
【0146】
上記データから分かるように、第1絶縁層と第2絶縁層との間の領域に接着部が設けられるのは、接着部が設けられないことに比べて、電池の落下による失効の改善に有利であり、それにより、電池の安全性を向上させることにより有利である。そして、第1絶縁層及び第2絶縁層が設けられるとともに接着部が設けられることは、電池の落下による失効状況を改善することができ、電池の安全性を向上させることに有利である。
【0147】
本発明における電池は、電極アセンブリの表面に第1絶縁層及び第2絶縁層が設けられ、且つ第1絶縁層と第2絶縁層との間に第1接着部が設けられる。ケースで電極アセンブリを包装する時、第1接着部は電極アセンブリ及びケースを接着する。電池が外力作用を受ける時、電極アセンブリのケースに対する破壊を低減することに有利であり、同時に、電極アセンブリ自体を保護することに有利であり、それにより電池の安全性を向上させ、電池の使用寿命を延長させることに有利である。
【0148】
なお、当業者にとって、本発明の技術案と技術思想に基づいて他の相応する変更と変形を行うことができるが、それらの全ての変更と変形は、いずれも、本発明の保護する範囲に属すべきである。
【符号の説明】
【0149】