(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-02
(45)【発行日】2024-10-10
(54)【発明の名称】接合表示パネル及び接合表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/40 20060101AFI20241003BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20241003BHJP
G09F 9/37 20060101ALI20241003BHJP
G02F 1/1333 20060101ALI20241003BHJP
H10K 59/128 20230101ALI20241003BHJP
H10K 59/80 20230101ALI20241003BHJP
H10K 77/10 20230101ALI20241003BHJP
H10K 59/90 20230101ALI20241003BHJP
H10K 59/38 20230101ALI20241003BHJP
H10K 50/86 20230101ALI20241003BHJP
H10K 50/842 20230101ALI20241003BHJP
H10K 59/123 20230101ALI20241003BHJP
【FI】
G09F9/40 301
G09F9/30 365
G09F9/30 310
G09F9/30 338
G09F9/30 349C
G09F9/30 349B
G09F9/37
G02F1/1333
H10K59/128
H10K59/80
H10K77/10
H10K59/90
H10K59/38
H10K50/86 865
H10K50/842 141
H10K59/123
(21)【出願番号】P 2022542063
(86)(22)【出願日】2022-05-18
(86)【国際出願番号】 CN2022093498
(87)【国際公開番号】W WO2023201815
(87)【国際公開日】2023-10-26
【審査請求日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】202210423401.2
(32)【優先日】2022-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515203228
【氏名又は名称】ティーシーエル チャイナスター オプトエレクトロニクス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TCL China Star Optoelectronics Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.9-2,Tangming Rd,Guangming New District,Shenzhen,Guangdong,China 518132
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 林
(72)【発明者】
【氏名】孫 博
(72)【発明者】
【氏名】鄭 峰
(72)【発明者】
【氏名】白 一晨
(72)【発明者】
【氏名】陳 朦
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-192977(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111653207(CN,A)
【文献】中国実用新案第211826840(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第114038340(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105044964(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第113376883(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第102708761(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第114283698(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第114141154(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0025593(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
G02F 1/13-1/141
1/15-1/19
H05B 33/00-33/28
44/00
45/60
H10K 50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接合して設けられた少なくとも2つの第1表示モジュールと、少なくとも1つの第2表示モジュールとを含む接合表示パネルであって、
隣接する2つの接合して設けられた前記第1表示モジュールの間に隙間が存在し、
前記第1表示モジュールは、表示領域と前記表示領域外に設けられた額縁領域とを含み、前記額縁領域に対応する部分に開口が前記額縁領域の前記隙間に近接する側に位置しかつ前記隙間と連通する収容溝が形成され、
隣接する2つの前記第1表示モジュールのうちの一方の前記収容溝が他方の前記収容溝と接合して収容キャビティを形成
し、
前記第2表示モジュールは、前記収容キャビティ内に設けられるとともに、前記隙間を遮蔽し、
前記第1表示モジュールは、対向する第1基板と第2基板とを含み、
前記第1基板は、前記第2基板に近接する側に位置する第1凹部を有し、
前記第2基板は、前記第1基板に近接する側に位置する第2凹部を有し、
前記第1凹部と前記第2凹部とに囲まれて前記収容溝が形成されており、
前記第1基板は、
前記第1凹部が設けられたベース部と、
前記ベース部に設けられた薄膜トランジスタ構造層と、を含み、
前記ベース部が、ガラスベースである、
接合表示パネル。
【請求項2】
前記第2表示モジュールは、
前記第1凹部内に設けられるとともに、前記隙間を遮蔽する駆動基板と、
前記第1凹部から離れる面に位置するように前記駆動基板に設けられたLEDチップと、を含む、
請求項
1に記載の接合表示パネル。
【請求項3】
前記駆動基板は、プリント回路ベース駆動基板である、
請求項
2に記載の接合表示パネル。
【請求項4】
前記第2基板は、
前記第2凹部が設けられたベースと、
前記表示領域に位置するように前記ベースの前記第1基板に近接する面に設けられたブラックマトリックスと、
前記ブラックマトリックスの間に設けられた複数のカラーレジストブロックと、を含む、
請求項
1に記載の接合表示パネル。
【請求項5】
前記表示領域に位置するように前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層をさらに含む、
請求項
1に記載の接合表示パネル。
【請求項6】
前記第2表示モジュールは、
前記第1凹部内に設けられるとともに、前記隙間を遮蔽する駆動基板と、
前記駆動基板の前記第1凹部の底面から離れる側に設けられたOLED発光機能層と、を含む、
請求項
1に記載の接合表示パネル。
【請求項7】
前記第1凹部の底部から前記第2凹部の底部までの距離は、前記第2表示モジュールの厚さに等しい、
請求項
1に記載の接合表示パネル。
【請求項8】
前記収容キャビティの幅は、前記第2表示モジュールの幅に等しい、
請求項1に記載の接合表示パネル。
【請求項9】
前記第1表示モジュールの隣接する2つの画素の間隔は、前記第2表示モジュールの隣接する2つの画素の間隔に等しい、
請求項1に記載の接合表示パネル。
【請求項10】
前記請求項1~9の何れか1項に記載の接合表示パネルと、
前記第1表示モジュールのバックライトを提供するバックライトモジュールと、を備える、
接合表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、表示の技術分野に関し、特に、接合表示パネル及び接合表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の表示パネルでは、額縁領域に大量の金属配線を設ける必要があり、又は液晶ディスプレイでは、通常、封止剤(Sealant)を用いて液晶構造を封止し、表示パネルの縁部に位置するブラックマトリックス(Black Matrix)と封止(Sealing)領域とにより黒枠が顕著となる。
【0003】
屋外表示マーケットの急速な発展に伴い、大型、高解像度は、屋外表示の発展方向となっている。従来の接合表示パネルは、通常、複数の表示パネルを接合してなる。しかしながら、従来の接合表示パネルは、繋ぎ目をなくすことができず、視覚体験に影響を与えてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例は、接合表示パネルの繋ぎ目をなくす接合表示パネル及び接合表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の実施例によれば、
接合して設けられた少なくとも2つの第1表示モジュールと、少なくとも1つの第2表示モジュールとを含む接合表示パネルであって、
隣接する2つの接合して設けられた前記第1表示モジュールの間に隙間が存在し、
前記第1表示モジュールは、表示領域と前記表示領域外に設けられた額縁領域とを含み、前記額縁領域に対応する部分に開口が前記額縁領域の前記隙間に近接する側に位置しかつ前記隙間と連通する収容溝が形成され、
隣接する2つの前記第1表示モジュールのうちの一方の前記収容溝が他方の前記収容溝と接合して収容キャビティを形成し、
前記第2表示モジュールは、前記収容キャビティ内に設けられるとともに、前記隙間を遮蔽する、接合表示パネルが提供される。
【0006】
本願に係る他の実施例では、前記第1表示モジュールは、対向する第1基板と第2基板とを含み、前記第1基板は、前記第2基板に近接する側に位置する第1凹部を有し、前記第2基板は、前記第1基板に近接する側に位置する第2凹部を有し、前記第1凹部と前記第2凹部とに囲まれて前記収容溝が形成されてもよい。
【0007】
本願に係る他の実施例では、前記第2表示モジュールは、前記第1凹部内に設けられるとともに、前記隙間を遮蔽する駆動基板と、前記第1凹部から離れる面に位置するように前記駆動基板に設けられたLEDチップと、を含んでもよい。
【0008】
本願に係る他の実施例では、前記駆動基板は、プリント回路ベース駆動基板であってもよい。
【0009】
本願に係る他の実施例では、前記第1基板は、前記第1凹部が設けられたベース部と、前記ベース部に設けられた薄膜トランジスタ構造層と、を含んでもよい。
【0010】
本願に係る他の実施例では、前記第2基板は、前記第2凹部が設けられたベースと、前記表示領域に位置するように前記ベースの前記第1基板に近接する面に設けられたブラックマトリックスと、前記ブラックマトリックスの間に設けられた複数のカラーレジストブロックと、を含んでもよい。
【0011】
本願に係る他の実施例では、前記表示領域に位置するように前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層をさらに含んでもよい。
【0012】
本願に係る他の実施例では、前記第2表示モジュールは、前記第1凹部内に設けられるとともに、前記隙間を遮蔽する駆動基板と、前記駆動基板の前記第1凹部の底面から離れる側に設けられたOLED発光機能層と、を含んでもよい。
【0013】
本願に係る他の実施例では、前記第1凹部の底部から前記第2凹部の底部までの距離は、前記第2表示モジュールの厚さに等しくなってもよい。
【0014】
本願に係る他の実施例では、前記収容キャビティの幅は、前記第2表示モジュールの幅に等しくなってもよい。
【0015】
本願に係る他の実施例では、前記第1表示モジュールの隣接する2つの画素の間隔は、前記第2表示モジュールの隣接する2つの画素の間隔に等しくなってもよい。
【0016】
また、本願の実施例によれば、
接合して設けられた少なくとも2つの第1表示モジュールと、少なくとも1つの第2表示モジュールとを含む接合表示パネルであって、隣接する2つの接合して設けられた前記第1表示モジュールの間に隙間が存在し、
前記第1表示モジュールは、表示領域と前記表示領域外に設けられた額縁領域とを含み、前記額縁領域に対応する部分に開口が前記額縁領域の前記隙間に近接する側に位置しかつ前記隙間と連通する収容溝が形成され、隣接する2つの前記第1表示モジュールのうちの一方の前記収容溝が他方の前記収容溝と接合して収容キャビティを形成し、
前記第2表示モジュールは、前記収容キャビティ内に設けられるとともに、前記隙間を遮蔽する、接合表示パネルと、
前記第1表示モジュールのバックライトを提供するバックライトモジュールと、を備える接合表示装置がさらに提供される。
【0017】
本願に係る他の実施例では、前記第1表示モジュールは、対向する第1基板と第2基板とを含み、前記第1基板は、前記第2基板に近接する側に位置する第1凹部を有し、前記第2基板は、前記第1基板に近接する側に位置する第2凹部を有し、前記第1凹部と前記第2凹部とに囲まれて前記収容溝が形成されてもよい。
【0018】
本願に係る他の実施例では、前記第2表示モジュールは、前記第1凹部内に設けられるとともに、前記隙間を遮蔽する駆動基板と、前記第1凹部から離れる面に位置するように前記駆動基板に設けられたLEDチップと、を含んでもよい。
【0019】
本願に係る他の実施例では、前記駆動基板は、プリント回路ベース駆動基板であってもよい。
【0020】
本願に係る他の実施例では、前記第1基板は、前記第1凹部が設けられたベース部と、前記ベース部に設けられた薄膜トランジスタ構造層と、を含んでもよい。
【0021】
本願に係る他の実施例では、前記第2基板は、前記第2凹部が設けられたベースと、前記表示領域に位置するように前記ベースの前記第1基板に近接する面に設けられたブラックマトリックスと、前記ブラックマトリックスの間に設けられた複数のカラーレジストブロックと、を含んでもよい。
【0022】
本願に係る他の実施例では、前記接合表示パネルは、前記表示領域に位置するように前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層をさらに含んでもよい。
【0023】
本願に係る他の実施例では、前記第2表示モジュールは、前記第1凹部内に設けられるとともに、前記隙間を遮蔽する駆動基板と、前記駆動基板の前記第1凹部の底面から離れる側に設けられたOLED発光機能層と、を含んでもよい。
【0024】
本願に係る他の実施例では、前記第1表示モジュールの隣接する2つの画素の間隔は、前記第2表示モジュールの隣接する2つの画素の間隔に等しくなってもよい。
【発明の効果】
【0025】
本願の実施例に係る接合表示パネル及び接合表示装置において、接合表示パネルは、接合して設けられた少なくとも2つの第1表示モジュールと、少なくとも1つの第2表示モジュールと、を含む。隣接するように接合して設けられた2つの第1表示モジュールの間には、隙間が存在する。第1表示モジュールは、表示領域と表示領域外に設けられた額縁領域とを含む。第1表示モジュールの額縁領域に対応する部分には、収容溝が形成されている。収容溝の開口は、額縁領域の隙間に近接する側に位置するとともに、隙間と連通する。2つの収容溝は、接合して収容キャビティを形成する。少なくとも1つの第2表示モジュールは、収容キャビティ内に設けられるとともに、隙間を遮蔽する。
【0026】
本願の実施例によれば、第1表示モジュールの額縁領域に対応する部分に収容溝が形成され、当該収容溝は、隣接する第1表示モジュールの収容溝と接合して収容キャビティを形成し、第2表示モジュールが収容キャビティ内に設けられるとともに、隙間を遮蔽することにより、接合表示パネルのシームレス接合を実現し、接合表示パネルのスクリーンの利用率を高め、表示品質を向上させることができる。また、本願の実施例によれば、収容溝の開口は、隙間に近接する側に位置するため、第1表示モジュールと第2表示モジュールとの間には段差がなく、接合表示パネルの出光面の平坦性を保証し、出光面の平坦性を効果的に改善し、ユーザが側面視において第2表示モジュールの側面を見えず、繋ぎ目への側面視においてぼかしが存在するという技術的課題を改善し、表示感覚を大幅に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本願の実施例の技術手段をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に説明し、明らかに、以下に説明される図面は、本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労働をしない前提で、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【0028】
【
図1】本願の実施例に係る接合表示パネルの第1概略構成図である。
【
図2】本願の第1表示モジュールの概略構成図である。
【
図3】本願の実施例に係る第2表示モジュールの概略構成図である。
【
図4】本願の実施例に係る接合表示パネルの第2概略構成図である。
【
図5】本願の実施例に係る接合表示パネルの第3概略構成図である。
【
図6】本願の実施例に係る接合表示パネルの第4概略構成図である。
【
図7】本願の実施例に係る接合表示装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本願の目的、技術手段及び利点をより明らかにするために、以下に図面を参照しながら本願をさらに詳細に説明する。図面に示すように、同じ構成要素番号は、同じ構成要素を表し、以下の説明は、示された本願の具体的な実施例に基づくものであり、本願で詳述されない他の具体的な実施例を限定するものと見なされるべきではない。本明細書で用いられる用語「実施例」は、実例、例又は例証を意味する。
【0030】
なお、本願の説明において、用語「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂部」、「底部」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」などで示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本願を容易に説明し説明を簡略化するためのものに過ぎず、示された装置又は部品が特定の方位を有するとともに、特定の方位で構成されて動作しなければならないことを指示するか又は示唆するものではないため、本願を限定するものであると理解すべきではない。また、用語「第1」、「第2」は、目的を説明するためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示するか又は示唆し、或いは指示された技術的特徴の数を暗示的に指示すると理解すべきではない。これにより、「第1」、「第2」と限定された特徴は、1つ以上の前記特徴を明示的又は暗示的に含んでもよい。本願の説明において、明確かつ具体的な限定がない限り、「複数」は、2つ以上を意味する。
【0031】
本願の実施例によれば、接合表示パネル及び接合表示装置が提供される。以下、それぞれ詳細に説明する。なお、以下の実施例の説明順序は、実施例の優先順位を限定するものではない。
【0032】
本願の実施例によれば、接合して設けられた少なくとも2つの第1表示モジュールと、少なくとも1つの第2表示モジュールと、を含む接合表示パネルが提供される。隣接するように接合して設けられた2つの第1表示モジュールの間には、隙間が存在する。第1表示モジュールは、表示領域と表示領域外に設けられた額縁領域とを含む。第1表示モジュールの額縁領域に対応する部分には、収容溝が形成されている。収容溝の開口は、額縁領域の隙間に近接する側に位置するとともに、隙間と連通する。2つの収容溝は、接合して収容キャビティを形成する。少なくとも1つの第2表示モジュールは、収容キャビティ内に設けられるとともに、隙間を遮蔽する。
【0033】
本願の実施例によれば、第1表示モジュールの額縁領域に対応する部分に収容溝が形成され、当該収容溝は、隣接する第1表示モジュールの収容溝と接合して収容キャビティを形成し、第2表示モジュールが収容キャビティ内に設けられるとともに、隙間を遮蔽することにより、接合表示パネルのシームレス接合を実現し、接合表示パネルのスクリーンの利用率を高め、表示品質を向上させることができる。また、本願の実施例によれば、収容溝の開口は、隙間に近接する側に位置するため、第1表示モジュールと第2表示モジュールとの間には段差がなく、接合表示パネルの出光面の平坦性を保証し、出光面の平坦性を効果的に改善し、ユーザが側面視において第2表示モジュールの側面を見えず、繋ぎ目への側面視においてぼかしが存在するという技術的課題を改善し、表示感覚を大幅に高めることができる。
【0034】
以下、具体的な実施例により本願に係る駆動基板を詳細に説明する。
【0035】
図1は、本願の実施例に係る接合表示パネルの第1概略構成図である。
図2は、本願の第1表示モジュールの概略構成図である。
図3は、本願の実施例に係る第2表示モジュールの概略構成図である。本願の実施例によれば、接合表示パネル1000が提供される。接合表示パネル1000は、接合して設けられた少なくとも2つの第1表示モジュール100と、少なくとも1つの第2表示モジュール200とを含む。隣接するように接合して設けられた2つの第1表示モジュール100の間には、隙間Sが存在する。第1表示モジュール100は、表示領域AAと表示領域AA外に設けられた額縁領域NAとを含む。第1表示モジュール100の額縁領域NAに対応する部分には、収容溝40aが形成されている。収容溝40aの開口は、額縁領域NAの隙間Sに近接する側に位置するとともに、隙間Sと連通する。隣接する2つの第1表示モジュール100のうちの一方の第1表示モジュール100の収容溝40aは、他方の第1表示モジュール100の収容溝40aと接合して収容キャビティ40を形成する。少なくとも1つの第2表示モジュール200は、収容キャビティ40内に設けられるとともに、隙間Sを遮蔽する。
【0036】
本願の実施例によれば、第1表示モジュール100の額縁領域NAに対応する部分に収容溝40aが形成され、当該収容溝40aが隣接する第1表示モジュール100の収容溝40aと接合して収容キャビティ40を形成し、第2表示モジュール200が収容キャビティ40内に設けられるとともに、隙間Sを遮蔽することにより、接合表示パネル1000のシームレス接合を実現し、接合表示パネル1000のスクリーンの利用率を高め、表示品質を向上させることができる。また、本願の実施例によれば、収容溝40aの開口は、隙間Sに近接する側に位置するため、第1表示モジュール100と第2表示モジュール200との間には段差がなく、接合表示パネル1000の出光面の平坦性を保証し、出光面の平坦性を効果的に改善し、ユーザが側面視において第2表示モジュール200の側面を見えず、繋ぎ目への側面視においてぼかしが存在するという技術的課題を改善し、表示品位を大幅に高めることができる。
【0037】
なお、本願の実施例では、第1表示モジュール100は、液晶表示(Liquid Crystal Display、LCD)モジュール、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)表示モジュールのうちの1つであってもよく、本願の実施例は、第1表示モジュールが液晶表示モジュールであることを例として説明するが、これに限定されない。
【0038】
本願の実施例では、1つの第1表示モジュール100の額縁領域NAが隣接する第1表示モジュール100の額縁領域NAと接合して繋ぎ目PAを形成することを理解されたい。
【0039】
図2に示すように、第1表示モジュール100は、対向する第1基板10と第2基板20を含む。第1基板10は、第1凹部10aを有する。第1凹部10aは、第1基板10の第2基板20に近接する側に位置する。第2基板20は、第2凹部20aを有し、第2凹部20aは、第2基板20の第1基板10に近接する側に位置する。第1凹部10aと第2凹部20aとに囲まれて収容溝40aが形成されている。
【0040】
第1基板10は、ベース部101とベース部101に設けられた薄膜トランジスタ構造層102とを含む。第1凹部10aは、ベース部101に設けられている。
【0041】
他の実施例では、ベース部101は、ガラスベースであってもよく、その厚さが0.5mm以上である。例えば、ベース部101の厚さは、0.5mm、0.7mm、0.9mm及び1mmのうちのいずれか1つであってもよい。本願の実施例に係るベース部101の厚さは、0.5mm以上であるため、額縁領域NAに対応するベース部101に薄肉化処理を行う時、ベース部101を破壊するリスクを回避することができる。
【0042】
本願の実施例に係る薄膜トランジスタ構造層は、公知技術の薄膜トランジスタであり、ボトムゲート型の薄膜トランジスタ、トップゲート型の薄膜トランジスタ及びデュアルゲート型の薄膜トランジスタのうちのいずれか1つを含んでもよいことを理解されたく、ここでは説明を省略する。
【0043】
第2基板20は、ベース201と、ベース201の第1基板10に近接する側に設けられたカラーフィルタ層202と、を含む。カラーフィルタ層202は、ブラックマトリックス202aと複数のカラーレジストブロック202bとを含む。第2凹部20aは、ベース201に設けられる。ブラックマトリックス202aは、表示領域AAに位置するようにベース201の第1基板10に近接する面に設けられている。カラーレジストブロック202bは、ブラックマトリックス202aの間に設けられている。本願の実施例では、額縁領域NAに対応する部分には、ブラックマトリックス構造が設けられていないため、第2表示モジュール200を遮蔽する遮光構造がなく、第1表示モジュール100のスクリーンの利用率を高め、狭額縁設計を実現することができる。また、ベース201には、第2凹部20aが設けられているため、額縁領域NAに対応するベース201の厚さが薄くなり、直接表示する第2表示モジュール200の光は、均一に透過しやすい。
【0044】
他の実施例では、ベース201は、ガラスベースであってもよく、その厚さが0.5mm以上である。例えば、ベース201の厚さは0.5mm、0.7mm、0.9mm及び1mmのうちのいずれか1つであってもよい。本願の実施例に係るベース201の厚さは、0.5mm以上であるため、額縁領域NAに対応するベース201に薄肉化処理を行う時、ベース201を破壊するリスクを回避するとともに、表示領域AAの光は均一に透過しやすい。
【0045】
カラーレジストブロックは、赤色カラーレジストブロック、緑色カラーレジストブロック及び青色カラーレジストブロックを含む。
【0046】
第1表示モジュール100は、シール剤60をさらに含む。シール剤60は、第1基板10と第2基板20との間に設けられている。第1基板10は、上記シール剤60により第2基板20に接着されている。シール剤60は、液晶層30の周側に設けられ、すなわち、シール剤60は、液晶層30を中心にして設けられ、シール剤60は、第1表示モジュール100の額縁領域NAに対応して設けられている。
【0047】
他の実施例では、カラーフィルタ層202は、さらに第1基板10に設けられてもよい。COA(Color Filter On Array:カラーフィルタオンアレイ)技術を用いて、接合表示パネル1000の画素開口率を向上させることができる。
【0048】
他の実施例では、接合表示パネル1000は、液晶層30をさらに含む。液晶層30は、表示領域AAに位置するように第1基板10と第2基板20との間に設けられている。本願の実施例では、第1表示モジュール100は、液晶表示モジュールである。液晶表示モジュールは、通常、封止剤(Sealant)を用いて液晶構造を封止するため、その表示モジュールの縁部に位置するブラックマトリックス(Black Matrix)と封止(Sealing)領域により黒枠が顕著となり、狭額縁の実現には不利になる。特に液晶接合表示パネルでは、隣接する液晶表示パネルの間のシール領域を含む繋ぎ目には、通常、暗線が存在するため、本願の実施例では、第1表示モジュール100の額縁領域NAに対応する部分に収容溝40aが形成され、当該収容溝40aが隣接する第1表示モジュール100の収容溝40aと接合して収容キャビティ40を形成し、第2表示モジュール200が収容キャビティ40内に設けられるとともに、隙間Sを遮蔽することにより、接合表示パネル1000のシームレス接合を実現し、接合表示パネル1000のスクリーンの利用率を高め、表示品質を向上させることができる。
【0049】
図3に示すように、第2表示モジュール200は、駆動基板21、接続パッド22及びLEDチップ23を含む。駆動基板21は、第1凹部10a内に設けられるとともに、隙間Sを遮蔽する。接続パッド22は、駆動基板21に設けられている。LEDチップ23は、駆動基板21の第1凹部10aの底部から離れる面に設けられる。LEDチップ23は、接続パッド22により駆動基板21に電気的に接続され、駆動基板21は、LEDチップ23を駆動して発光させるためのものである。
【0050】
他の実施例では、駆動基板21は、プリント回路(Printed Circuit Board、PCB)ベース駆動基板、ガラスベース駆動基板などを含む。
【0051】
他の実施例では、LEDチップ23は、Mirco LEDチップ又はMini LEDチップであってもよい。第2表示モジュール200は、Mirco-LED、Mini-LEDのような小型発光ダイオードの発光により表示し、プロセスとパネル設計を改善することにより、間隔がより小さいMirco LED発光構造、Mini LED発光構造を作製することができる。Mirco LED発光構造、Mini LED発光構造における発光ダイオードの間隔が小さくなると、狭い繋ぎ目内でより高い解像度の表示を実現し、表示効果を高めることができ、その一方では、視覚的に境界線がないという効果を達成し、第1表示モジュール100とよりよく融合し、表示画面をより連続的かつ完全にすることができる。
【0052】
他の実施例では、第1凹部10aの底部から第2凹部20aの底部までの距離は、第2表示モジュール200の厚さに等しく、収容キャビティ40の幅は、第2表示モジュール200の幅に等しい。第2表示モジュール200を収容キャビティ40内に係止することにより、第2表示モジュール200が揺れず、接合表示パネル1000の安定性を向上させることができる。
【0053】
他の実施例では、第1表示モジュール100の隣接する2つの画素の間隔は、第2表示モジュール200の隣接する2つの画素の間隔に等しく、第1表示モジュール100と第2表示モジュール200との色域の同期を実現し、接合表示パネル1000の表示品質をさらに向上させる。
【0054】
図4は、本願の実施例に係る接合表示パネルの第2概略構成図である。本願の実施例に係る接合表示パネル1000は、
図1に示す接合表示パネル1000と対比すると、光学接着剤50をさらに含み、光学接着剤(Optically Clear Adhesive、OCA)50が隙間S内に充填される点で相違する。OCA光学接着剤を用いて面接続を行うと、強度がより高くなる。そして、OCA光学接着剤の光透過率が高く、隙間Sを効果的になくすことができる。隙間Sは、第1表示モジュール100を接合する時、それらの間に生じた、間隔が小さい隙間である。隙間の距離が小さいため、通常、表示効果に影響を与えることがない。隙間S内に光学接着剤50を充填すると、より完全かつ連続的な画面を表示することができる。したがって、OCA光学接着剤は、隣接する2つの第1表示モジュール100の接続の安定性を保証するだけでなく、製品の表面をより平坦にして、厚さが不均一であるという問題を回避することにより、接合表示パネル1000の表示効果を高めることができる。
【0055】
他の実施例では、光学接着剤50の材料は、有機シリカゲル、アクリル酸接着剤、エポキシ封止剤及びポリウレタン接着剤のうちの1種又はそれらの任意の組み合わせから選ばれる。本願では、ポリマー材料は、粘度が高く、密度が高く、光透過率が高いため、本願の実施例は、有機シリカゲル、アクリル酸接着剤、エポキシ封止剤及びポリウレタン接着剤などの、水及び酸素を遮断する能力が高い光学材料を選択し、当該光学材料は、水及び酸素を遮断する高い能力を持つとともに、優れた光学性能を兼ね備えている。本願の実施例に係る光学接着剤50により、隣接する2つの額縁領域NAを直接貼り合わせることができ、接着層を必要としない。
【0056】
図5は、本願の実施例に係る接合表示パネルの第3概略構成図である。本願の実施例に係る接合表示パネル1000は、
図1に示す接合表示パネル1000と対比すると、第1凹部10aの底部に設けられた磁性部材70をさらに含む点で相違する。第2表示モジュール200は、駆動基板21のLEDチップ23から離れる側に設けられた磁性金属層25をさらに含む。第1表示モジュール100と第2表示モジュール200とを接合する場合、磁性部材70と磁性金属層25とを磁気的に吸引することにより、接合表示パネル1000の急速な接合を実現することができる。
【0057】
図6は、本願の実施例に係る接合表示パネルの第4概略構成図である。本願の実施例に係る接合表示パネル1000は、
図1に示す接合表示パネル1000と対比すると、第2表示モジュール200が駆動基板21とOLED発光機能層24とを含む点で相違する。駆動基板21は、第1凹部10a内に設けられるとともに、隙間Sを遮蔽する。OLED発光機能層24は、駆動基板21の第1凹部10aの底面から離れる側に設けられている。本願の実施例に係る第2表示モジュール200は、OLED表示モジュールであり、接合表示パネル1000にサポートされる接合タイプを増やして、接合表示パネル1000のタイプに対する顧客のニーズを満たすことができる。
【0058】
OLED発光機能層24は、陽極、画素定義層、発光層及び陰極を含んでもよい。陽極は、駆動基板21に接続されている。画素定義層は、陽極に設けられ、開口を含む。開口は、陽極の一部を露出させている。発光層は、開口内に限定され、陰極は、画素定義層に設けられている。
【0059】
本願の実施例によれば、接合表示装置がさらに提供される。
図7は、本願の実施例に係る接合表示装置の概略構成図である。接合表示装置2000は、接合表示パネル1000とバックライトモジュール300とを含む。接合表示パネル1000は、上記いずれかの接合表示パネル1000である。バックライトモジュール300は、第1表示モジュールのバックライトを提供するためのものである。
【0060】
本願の実施例によれば、接合表示装置が提供される。接合表示装置2000は、接合表示パネル1000とバックライトモジュール300とを含む。
図1~
図6に示すように、接合表示パネル1000は、接合して設けられた少なくとも2つの第1表示モジュール100と、少なくとも1つの第2表示モジュール200と、を含む。隣接するように接合して設けられた2つの第1表示モジュール100の間には、隙間Sが存在する。第1表示モジュール100は、表示領域AAと表示領域AA外に設けられた額縁領域NAとを含む。第1表示モジュール100の額縁領域NAに対応する部分には、収容溝40aが形成されている。収容溝40aの開口は、額縁領域NAの隙間Sに近接する側に位置するとともに、隙間Sと連通する。隣接する2つの第1表示モジュール100のうちの一方の第1表示モジュール100の収容溝40aは、他方の第1表示モジュール100の収容溝40aと接合して収容キャビティ40を形成する。少なくとも1つの第2表示モジュール200は、収容キャビティ40内に設けられるとともに、隙間Sを遮蔽する。
【0061】
本願の実施例によれば、第1表示モジュール100の額縁領域NAに対応する部分に収容溝40aが形成され、当該収容溝40aは、隣接する第1表示モジュール100の収容溝40aと接合して収容キャビティ40を形成し、第2表示モジュール200が収容キャビティ40内に設けられるとともに、隙間Sを遮蔽することにより、接合表示パネル1000のシームレス接合を実現し、接合表示パネル1000のスクリーンの利用率を高め、表示品質を向上させることができる。また、本願の実施例によれば、収容溝40aの開口は、隙間Sに近接する側に位置するため、第1表示モジュール100と第2表示モジュール200との間には段差がなく、接合表示パネル1000の出光面の平坦性を保証し、出光面の平坦性を効果的に改善し、ユーザが側面視において第2表示モジュール200の側面を見えず、繋ぎ目への側面視においてぼかしが存在するという技術的課題を改善し、表示感覚を大幅に高めることができる。
【0062】
本願に係る接合表示装置2000は、電子設備に適用することができ、電子設備は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、電子ブックリーダー、コンピュータ、メディアプレーヤー、携帯型医療機器、カメラ、ゲーム機、カーナビゲーション又は電子看板のうちの少なくとも1つであってもよい。
【0063】
以上より、本願では好ましい実施例を前述のとおり開示したが、上記好ましい実施例は、本願を限定するためのものではなく、当業者であれば、本願の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変形や修飾を行うことができるため、本願の保護範囲は、特許請求の範囲で限定された内容を基準とする。