(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-02
(45)【発行日】2024-10-10
(54)【発明の名称】運動監視方法及びデバイス
(51)【国際特許分類】
A63B 71/06 20060101AFI20241003BHJP
A61B 5/107 20060101ALI20241003BHJP
A61B 5/11 20060101ALI20241003BHJP
A61B 5/22 20060101ALI20241003BHJP
A61B 5/397 20210101ALI20241003BHJP
A63B 24/00 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
A63B71/06 J
A61B5/107 300
A61B5/11 230
A61B5/22 200
A61B5/397
A61B5/11 200
A63B24/00
(21)【出願番号】P 2023535549
(86)(22)【出願日】2022-03-18
(86)【国際出願番号】 CN2022081718
(87)【国際公開番号】W WO2022194281
(87)【国際公開日】2022-09-22
【審査請求日】2023-06-09
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2021/081931
(32)【優先日】2021-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2021/093302
(32)【優先日】2021-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521080118
【氏名又は名称】シェンツェン・ショックス・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲蘇▼ 雷
(72)【発明者】
【氏名】黎 美▲キ▼
(72)【発明者】
【氏名】周 ▲シン▼
(72)【発明者】
【氏名】廖 ▲風▼云
【審査官】伊藤 昭治
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3181442(JP,U)
【文献】特開2010-246636(JP,A)
【文献】特開2012-024521(JP,A)
【文献】特開2003-339908(JP,A)
【文献】特開2007-195813(JP,A)
【文献】特開2004-130142(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 71/00 - 71/16
A63B 1/00 - 26/00
A63B 69/00 - 69/40
A61B 5/05 - 5/0538
A61B 5/06 - 5/22
A61B 5/24 - 5/398
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのセンサから、少なくとも筋電信号又は姿勢信号を含むユーザの運動時の動作信号を取得することと、
前記動作信号を処理することにより、前記ユーザの運動に関する情報を決定することと、
前記ユーザの運動に関する情報を表示することと、
前記ユーザの運動に関する情報に基づいて、動作フィードバックのモードを決定することと、
前記動作フィードバックのモードにしたがって、前記ユーザに動作フィードバックを与えることとを含
み、
前記動作信号を処理することにより、前記ユーザの運動に関する情報を決定することは、
前記筋電信号又は前記姿勢信号に基づいて、前記動作信号をセグメント化することと、
少なくとも1セグメントの前記動作信号に基づいて、前記ユーザの運動動作を監視し、監視結果を決定することとを含み、
前記ユーザの運動に関する情報に基づいて、動作フィードバックのモードを決定することは、
前記監視結果に基づいて、前記動作フィードバックのモードを決定することを含む、運動監視インタフェースの表示方法。
【請求項2】
前記動作信号を処理することにより、前記ユーザの運動に関する情報を決定することは、
前記筋電信号に基づいて、前記ユーザの少なくとも1つの筋肉の力入れ強度を決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ユーザの運動に関する情報を表示することは、
対象筋肉に関するユーザ入力を取得することと、
色が前記対象筋肉の力入れ強度に関連するステータスバーを表示するか、又は
音量が前記対象筋肉の力入れ強度に関連する音を出すこととを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記動作信号を処理することにより、前記ユーザの運動に関する情報を決定することは、
前記姿勢信号に基づいて、前記ユーザの運動動作を表すユーザ動作モデルを生成することを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ユーザの運動に関する情報を表示することは、
標準動作モデルを取得することと、
前記ユーザ動作モデル及び前記標準動作モデルを表示することとを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ユーザの運動に関する情報を表示することは、
前記筋電信号に基づいて、前記ユーザの少なくとも1つの筋肉の力入れ強度を決定することと、
前記少なくとも1つの筋肉の力入れ強度を前記ユーザ動作モデルに表示することとを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1セグメントの前記動作信号は、前記ユーザの少なくとも1回のトレーニングプロセスにおける動作信号であり、
前記監視結果は、前記ユーザの前記少なくとも1回のトレーニングプロセスにおける動作種類、動作回数、動作の質、動作時間、前記ユーザの生理学的パラメータ情報、及び前記ユーザの体幹の安定性のうちの少なくとも1つを含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項8】
前記監視結果は、少なくとも1つの時点に対応する前記ユーザの筋肉情報を含み、前記ユーザの筋肉情報は、少なくとも1つの筋肉のエネルギー消費、前記少なくとも1つの筋肉の疲労度、少なくとも2つの筋肉のトレーニングバランス、及び前記少なくとも1つの筋肉の能力のうちの少なくとも1つを含み、前記ユーザの運動に関する情報を表示することは、
前記少なくとも1つの筋肉のエネルギー消費、前記少なくとも1つの筋肉の疲労度、前記少なくとも2つの筋肉のトレーニングバランス、及び前記少なくとも1つの筋肉の能力のうちの前記少なくとも1つを、前記少なくとも1つの筋肉の前記ユーザにおける位置と対応する、ユーザモデルにおける少なくとも1つの位置に表示することを含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項9】
異なる筋肉のエネルギー消費、異なる筋肉の疲労度、異なる筋肉のトレーニングバランス及び/又は異なる筋肉の能力は、異なる表示色に対応する、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
前記ユーザの運動に関する情報を表示することは、
対象筋肉に関するユーザ入力を取得することと、
前記対象筋肉の情報を表示することとを含む、請求項
8に記載の方法。
【請求項11】
前記動作信号に基づいて、前記少なくとも1つのセンサの動作状態が正常であるか否かを判定することと、
前記少なくとも1つのセンサの動作状態が異常であると決定することに応答して、即座の情報を表示することとをさらに含む、請求項1から
10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記動作信号は、前記ユーザの特徴に関する信号を含み、
前記ユーザの特徴に関する信号に基づいて、前記ユーザの体型情報及び/又は体組成情報を決定することと、
前記ユーザの体型情報及び/又は体組成情報を表示することとをさらに含む、請求項1から
11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
内容を表示するように構成された表示装置と、
ユーザの入力を受信するように構成された入力装置と、
少なくとも筋電信号又は姿勢信号を含むユーザの運動時の動作信号を検出するように構成された少なくとも1つのセンサと、
プロセッサであって、前記表示装置、前記入力装置及び前記少なくとも1つのセンサに接続され、
前記少なくとも1つのセンサから前記ユーザの運動時の動作信号を取得し、
前記動作信号を処理することにより、前記ユーザの運動に関する情報を決定し、
前記ユーザの運動に関する情報を表示するよう前記表示装置を制御し、
前記ユーザの運動に関する情報に基づいて、動作フィードバックのモードを決定し、
前記動作フィードバックのモードにしたがって、前記ユーザに動作フィードバックを与えるように構成されたプロセッサと、を含
み、
前記動作信号を処理することにより、前記ユーザの運動に関する情報を決定することは、
前記筋電信号又は前記姿勢信号に基づいて、前記動作信号をセグメント化することと、
少なくとも1セグメントの前記動作信号に基づいて、前記ユーザの運動動作を監視し、監視結果を決定することとを含み、
前記ユーザの運動に関する情報に基づいて、動作フィードバックのモードを決定することは、
前記監視結果に基づいて、前記動作フィードバックのモードを決定することを含む、電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、ウェアラブルデバイスの技術分野に関し、特に運動監視方法及びデバイスに関する。
【0002】
[参照による援用]
本願は、2021年3月19日に出願された国際出願第PCT/CN2021/081931号及び2021年5月12日に出願された国際出願第PCT/CN2021/093302号の優先権を主張するものであり、そのすべての内容は、参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【背景技術】
【0003】
人々が科学的な運動及び体の健康に関心をもつようになるにつれて、運動監視デバイスは大きく発展している。現在のところ、運動監視デバイスは主に、ユーザの運動時の一部の生理学的パラメータ情報(例えば、心拍数、体温、ピッチ、血中酸素など)を監視し、生理学的データをユーザに表示し、生理学的データに基づいて運動アドバイスを提供する。実際のシナリオにおいて、運動監視デバイスは、運動監視結果を完全かつ正確にユーザに表示できないことが多く、その結果、ユーザが自身の運動状況を直ちに知ることができなかったり、システムから提供された生理学的データがユーザの運動時の体感と大きく異なっていたりするため、運動監視デバイスに対するユーザの信頼性が低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、ユーザの運動時の運動データを完全かつ正確に監視し表示することができる運動監視方法及びデバイスを提供することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書の一態様において、少なくとも1つのセンサから、少なくとも筋電信号又は姿勢信号を含むユーザの運動時の動作信号を取得することと、前記動作信号を処理することにより、前記ユーザの運動に関する情報を決定することと、前記ユーザの運動に関する情報を表示することとを含む、運動監視インタフェースの表示方法を提供する。
【0006】
いくつかの実施例において、前記動作信号を処理することにより、前記ユーザの運動に関する情報を決定することは、前記筋電信号に基づいて、前記ユーザの少なくとも1つの筋肉の力入れ強度を決定することを含む。
【0007】
いくつかの実施例において、前記ユーザの運動に関する情報を表示することは、対象筋肉に関するユーザ入力を取得することと、色が前記対象筋肉の力入れ強度に関連するステータスバーを表示するか、又は音量の大きさが前記対象筋肉の力入れ強度に関連する音声を出すこととを含む。
【0008】
いくつかの実施例において、前記動作信号を処理することにより、前記ユーザの運動に関する情報を決定することは、前記姿勢信号に基づいて、前記ユーザの運動動作を表すユーザ動作モデルを生成することを含む。
【0009】
いくつかの実施例において、前記ユーザの運動に関する情報を表示することは、標準動作モデルを取得することと、前記ユーザ動作モデル及び前記標準動作モデルを表示することとを含む。
【0010】
いくつかの実施例において、前記ユーザの運動に関する情報を表示することは、前記筋電信号に基づいて、前記ユーザの少なくとも1つの筋肉の力入れ強度を決定することと、前記少なくとも1つの筋肉の力入れ強度を前記ユーザ動作モデルに表示することとを含む。
【0011】
いくつかの実施例において、前記動作信号を処理することにより、前記ユーザの運動に関する情報を決定することは、前記筋電信号又は前記姿勢信号に基づいて、前記動作信号をセグメント化することと、少なくとも1セグメントの前記動作信号に基づいて、前記ユーザの運動動作を監視し、監視結果を決定することとを含む。
【0012】
いくつかの実施例において、前記方法は、さらに、前記監視結果に基づいて、動作フィードバックのモードを決定することと、前記動作フィードバックのモードに基づいて、前記ユーザに動作フィードバックを与えることとを含む。
【0013】
いくつかの実施例において、前記少なくとも1セグメントの動作信号は、前記ユーザの少なくとも1回のトレーニングプロセスにおける動作信号であり、前記監視結果は、前記ユーザの前記少なくとも1回のトレーニングプロセスにおける動作種類、動作回数、動作の質、動作時間、前記ユーザの生理学的パラメータ情報、及び前記ユーザの体幹の安定性のうちの少なくとも1つを含む。
【0014】
いくつかの実施例において、前記監視結果は、少なくとも1つの時点に対応する前記ユーザの筋肉情報を含み、前記ユーザの筋肉情報は、少なくとも1つの筋肉のエネルギー消費、前記少なくとも1つの筋肉の疲労度、少なくとも2つの筋肉のバランス、及び前記少なくとも1つの筋肉の能力のうちの少なくとも1つを含み、前記ユーザの運動に関する情報を表示することは、前記ユーザの少なくとも1つの筋肉のエネルギー消費、前記少なくとも1つの筋肉の疲労度、前記少なくとも2つの筋肉のトレーニングバランス、及び前記少なくとも1つの筋肉の能力のうちの少なくとも1つを、前記少なくとも1つの筋肉の前記ユーザにおける位置とは対応する前記ユーザモデルにおける少なくとも1つの位置に表示することを含む。
【0015】
いくつかの実施例において、異なる筋肉エネルギー消費、異なる筋肉疲労度、異なる筋肉トレーニングバランス及び/又は異なる筋肉能力は、異なる表示色に対応する。
【0016】
いくつかの実施例において、前記ユーザの運動に関する情報を表示することは、対象筋肉に関するユーザ入力を取得することと、前記対象筋肉の情報を表示することとを含む。
【0017】
いくつかの実施例において、前記ユーザの運動に関する情報を表示することは、前記監視結果を文字、グラフ、音声、画像、ビデオのうちの少なくとも1種の方式で表示することを含む。
【0018】
いくつかの実施例において、前記方法は、さらに、前記動作信号を較正することを含む。
【0019】
いくつかの実施例において、前記方法は、さらに、前記動作信号に基づいて、前記センサの動作状態が正常であるか否かを判定することと、前記センサの動作状態が異常であると決定した場合、知らせ情報を表示することとを含む。
【0020】
いくつかの実施例において、前記動作信号は、前記ユーザの特徴に関する信号を含み、前記方法は、さらに、前記ユーザの特徴に関する信号に基づいて、前記ユーザの体型情報及び/又は体組成情報を決定することと、前記ユーザの体型情報及び/又は体組成情報を表示することとを含む。
【0021】
本明細書の実施例は、電子デバイスをさらに提供する。前記電子デバイスは、内容を表示するように構成された表示装置と、ユーザの入力を受信するように構成された入力装置と、少なくとも筋電信号又は姿勢信号を含むユーザの運動時の動作信号を検出するように構成された少なくとも1つのセンサと、プロセッサであって、前記表示装置、前記入力装置及び前記少なくとも1つのセンサに接続され、前記少なくとも1つのセンサから前記ユーザの運動時の動作信号を取得し、前記動作信号を処理することにより、前記ユーザの運動に関する情報を決定し、前記表示装置を制御して前記ユーザの運動に関する情報を表示するように構成されたプロセッサと、を含む。
【0022】
本願は、例示的な実施例の方式でさらに説明し、これらの例示的な実施例を図面により詳細に説明する。これらの実施例は、限定的なものではなく、これらの実施例では、同じ番号は同じ構造を表す。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本願のいくつかの実施例に係る運動監視システムの適用シナリオの概略図である。
【
図2】本願のいくつかの実施例に係るウェアラブルデバイスの例示的なハードウェア及び/又はソフトウェアの概略図である。
【
図3】本願のいくつかの実施例に係るコンピューティングデバイスの例示的なハードウェア及び/又はソフトウェアの概略図である。
【
図4】本願のいくつかの実施例に係るウェアラブルデバイスの例示的な構造図である。
【
図5】本願のいくつかの実施例に係る運動監視方法の例示的なフローチャートである。
【
図6】本願のいくつかの実施例に係るユーザの運動動作を監視する例示的なフローチャートである。
【
図7】本願のいくつかの実施例に係る動作信号のセグメント化の例示的なフローチャートである。
【
図8】本願のいくつかの実施例に係る動作信号のセグメント化の例示的な正規化結果を示す図である。
【
図9】本願のいくつかの実施例に係る筋電信号の前処理の例示的なフローチャートである。
【
図10】本願のいくつかの実施例に係るグリッチ信号の除去の例示的なフローチャートである。
【
図11】本願のいくつかの実施例に係る姿勢信号に対応する特徴情報を決定する例示的なフローチャートである。
【
図12】本願のいくつかの実施例に係るユーザの異なる運動部位間の相対運動を決定する例示的なフローチャートである。
【
図13】本願のいくつかの実施例に係る初期座標系と特定の座標系との間の変換関係を決定する例示的なフローチャートである。
【
図14】本願のいくつかの実施例に係る初期座標系と対象座標系との間の変換関係を決定する例示的なフローチャートである。
【
図15A】本願のいくつかの実施例に係る人体前腕位置の初期座標系でのオイラー角データの例示的なベクトル座標を示す図である。
【
図15B】本願のいくつかの実施例に係る人体前腕の別の位置の初期座標系でのオイラー角データの例示的なベクトル座標を示す図である。
【
図16A】本願のいくつかの実施例に係る人体前腕位置の対象座標系でのオイラー角データの例示的なベクトル座標を示す図である。
【
図16B】本願のいくつかの実施例に係る人体前腕の別の位置の対象座標系でのオイラー角データの例示的なベクトル座標を示す図である。
【
図17】本願のいくつかの実施例に係るマルチセンサの対象座標系でのオイラー角データの例示的なベクトル座標を示す図である。
【
図18A】本願のいくつかの実施例に係る初期角速度の例示的な結果を示す図である。
【
図18B】本願のいくつかの実施例に係るフィルタリング処理後の角速度の例示的な結果を示す図である。
【
図19】本願のいくつかの実施例に係る運動監視及びフィードバック方法の例示的なフローチャートである。
【
図20】本願のいくつかの実施例に係るモデルトレーニング適用の例示的なフローチャートである。
【
図21A】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの表示方法の例示的なフローチャートである。
【
図21B】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの例示図である。
【
図22】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの表示方法の例示的なフローチャートである。
【
図23A】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
【
図23B】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
【
図23C】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
【
図24】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの表示方法の例示的なフローチャートである。
【
図25】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
【
図26】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
【
図27】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
【
図28】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
【
図29】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
【
図30】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
【
図31】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
【
図32】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
【
図33】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
【
図34】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
【
図35】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
【
図36】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
【
図37】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
【
図38】本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本願の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に説明する。明らかに、以下に説明される図面は、単に本願の例又は実施例の一部に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて本願を他の類似するシナリオに適用することができる。文脈から明らかではない限り又は明記しない限り、図面において同じ符号は同じ構造又は操作を表す。
【0025】
本明細書で使用される「システム」、「装置」、「ユニット」及び/又は「モジュール」は、レベルの異なる様々なアセンブリ、素子、部材、部分又は組立体を区別する方法であることが理解されよう。しかしながら、他の用語が同じ目的を達成することができれば、上記用語の代わりに他の表現を用いることができる。
【0026】
本願及び特許請求の範囲に示すように、文脈が明確に別段の指示をしない限り、「1つ」、「1個」、「1種」及び/又は「該」などの用語は、特に単数形を指すものではなく、複数形を含んでもよい。一般的には、用語「含む」及び「含有」は、明確に表したステップ及び要素だけが含まれることを示唆するが、これらのステップ及び要素は、排他的な羅列を構成せず、方法又は設備は、他のステップ又は要素を含む可能性もある。
【0027】
本願では、フローチャートを用いて本願の実施例に係るシステムが実行する操作を説明する。先行及び後続の操作が必ずしも順序に従って正確に実行されるとは限らないことが理解されよう。その代わりに、各ステップを逆の順序で、又は同時に処理してもよい。また、他の操作をこれらのプロセスに追加してもよく、これらのプロセスから1つ以上の操作を除去してもよい。
【0028】
本明細書において、運動監視システムを提供する。該運動監視システムは、少なくとも筋電信号、姿勢信号、心電信号、呼吸数信号などを含むユーザの運動時の動作信号を取得することができる。該システムは、少なくとも、筋電信号に対応する特徴情報又は姿勢信号に対応する特徴情報に基づいて、ユーザの運動動作を監視することができる。例えば、筋電信号に対応する周波数情報、振幅情報、姿勢信号に対応する角速度、角速度方向、角速度の角速度値、角度、変位情報、応力などにより、ユーザの動作種類、動作回数、動作の質、動作時間、又はユーザが動作するときの生理学的パラメータ情報などを決定する。いくつかの実施例において、運動監視システムは、さらに、ユーザのフィットネス動作に対する分析結果に基づいて、ユーザのフィットネス動作に対するフィードバックを生成することにより、ユーザのフィットネスを指導することができる。例えば、ユーザのフィットネス動作が標準的ではない場合、運動監視システムは、ユーザに知らせ情報(例えば、音声知らせ、振動知らせ、電流刺激など)を出すことができる。該運動監視システムは、ウェアラブルデバイス(例えば、衣類、リストバンド、ヘルメット)、医療検査機器(例えば、筋電計)、フィットネスマシンなどに適用することができる。該運動監視システムは、専門家の関与を必要とすることなく、ユーザの運動時の動作信号を取得することにより、ユーザの動作を正確に監視しフィードバックすることができるため、ユーザのフィットネス効率を向上させると同時に、ユーザのフィットネスのコストを低減することができる。
【0029】
図1は、本願のいくつかの実施例に係る運動監視システムの適用シナリオの概略図である。
図1に示すように、運動監視システム100は、処理デバイス110、ネットワーク120、ウェアラブルデバイス130及びモバイル端末デバイス140を含んでもよい。運動監視システム100は、ユーザの運動動作を特徴付ける動作信号(例えば、筋電信号、姿勢信号、心電信号、呼吸数信号など)を取得し、ユーザの動作信号に基づいて、ユーザの運動時の動作を監視しフィードバックすることができる。
【0030】
例えば、運動監視システム100は、ユーザがフィットネスするときの動作を監視しフィードバックすることができる。ユーザがウェアラブルデバイス130を装着してフィットネス運動を行う場合、ウェアラブルデバイス130は、ユーザの動作信号を取得することができる。処理デバイス110又はモバイル端末デバイスは、ユーザの動作信号を受信して分析することにより、ユーザのフィットネス動作が標準的であるか否かを判定し、それによりユーザの動作を監視することができる。具体的には、ユーザの動作を監視することは、動作種類、動作回数、動作の質、動作時間、又はユーザが動作するときの生理学的パラメータ情報などを決定することを含んでもよい。さらに、運動監視システム100は、ユーザのフィットネス動作に対する分析結果に基づいて、ユーザのフィットネス動作に対するフィードバックを生成することにより、ユーザのフィットネスを指導することができる。
【0031】
また例えば、運動監視システム100は、ユーザのランニング時の動作を監視しフィードバックすることができる。例えば、ユーザがウェアラブルデバイス130を装着してランニング運動する場合、運動監視システム100は、ユーザのランニング動作が標準的であるか否か、ランニング時間が健康基準に適合するか否かなどを監視することができる。ユーザのランニング時間が長すぎるか又はランニング動作が正しくない場合、フィットネスマシンは、ランニング動作又はランニング時間を調整する必要があるとユーザに注意喚起するために、ユーザの運動状態をフィードバックすることができる。
【0032】
いくつかの実施例において、処理デバイス110は、ユーザの運動に関連する情報及び/又はデータを処理することができる。例えば、処理デバイス110は、ユーザの動作信号(例えば、筋電信号、姿勢信号、心電信号、呼吸数信号など)を受信し、さらに動作信号に対応する特徴情報(例えば、動作信号における筋電信号に対応する特徴情報、姿勢信号に対応する特徴情報)を抽出することができる。いくつかの実施例において、処理デバイス110は、ウェアラブルデバイス130により収集された筋電信号又は姿勢信号に対して、信号のセグメント化、信号の前処理(例えば、信号補正処理、フィルタリング処理)などの特定の信号処理を行うことができる。いくつかの実施例において、処理デバイス110は、ユーザの動作信号に基づいて、ユーザの動作が正しいか否かを判定することもできる。例えば、処理デバイス110は、筋電信号に対応する特徴情報(例えば、振幅情報、周波数情報など)に基づいて、ユーザの動作が正しいか否かを判定することができる。また例えば、処理デバイス110は、姿勢信号に対応する特徴情報(例えば、角速度、角速度方向、角速度の加速度、角度、変位情報、応力など)に基づいて、ユーザの動作が正しいか否かを判定することができる。さらに例えば、処理デバイス110は、筋電信号に対応する特徴情報及び姿勢信号に対応する特徴情報に基づいて、ユーザの動作が正しいか否かを判定することができる。いくつかの実施例において、処理デバイス110は、さらに、ユーザの運動時の生理学的パラメータ情報が健康基準に適合するか否かを判定することができる。いくつかの実施例において、処理デバイス110は、さらに、ユーザの運動状況をフィードバックするように、対応する命令を出すことができる。例えば、ユーザがランニング運動する場合、運動監視システム100がユーザのランニング時間が長すぎると監視したとき、処理デバイス110は、モバイル端末デバイス140に命令を出して、ユーザにランニング時間を調整するよう注意喚起することができる。なお、姿勢信号に対応する特徴情報は、上記角速度、角速度方向、角速度の加速度、角度、変位情報、応力などに限定されず、他の特徴情報であってもよい。ユーザの体の相対運動を反映できるパラメータ情報は、いずれも姿勢信号に対応する特徴情報とすることができる。例えば、姿勢センサが歪みゲージ式センサである場合、引張長さに応じて変化する歪みゲージ式センサの抵抗の大きさを測定することにより、ユーザの関節の屈曲角度及び屈曲方向を取得することができる。
【0033】
いくつかの実施例において、処理デバイス110は、ローカルであってもよく、リモートであってもよい。例えば、処理デバイス110は、ネットワーク120を介してウェアラブルデバイス130及び/又はモバイル端末デバイス140に記憶された情報及び/又は資料にアクセスすることができる。いくつかの実施例において、処理デバイス110は、ウェアラブルデバイス130及び/又はモバイル端末デバイス140に記憶された情報及び/又は資料にアクセスするために、これらに直接接続されてもよい。例えば、処理デバイス110は、ウェアラブルデバイス130内に配置され、ネットワーク120を介してモバイル端末デバイス140との情報インタラクションを実現することができる。さらに例えば、処理デバイス110は、モバイル端末デバイス140内に配置され、ネットワークを介してウェアラブルデバイス130との情報インタラクションを実現することができる。いくつかの実施例において、処理デバイス110は、クラウドプラットフォーム上で実行されてもよい。例えば、該クラウドプラットフォームは、プライベートクラウド、パブリッククラウド、ハイブリッドクラウド、コミュニティクラウド、分散クラウド、インターナルクラウドなどのうちの1種、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0034】
いくつかの実施例において、処理デバイス110は、運動監視に関するデータ及び/又は情報を処理して本願に記載の1つ以上の機能を実行することができる。いくつかの実施例において、処理デバイスは、ウェアラブルデバイス130により収集されたユーザの運動時の動作信号を取得することができる。いくつかの実施例において、処理デバイスは、ウェアラブルデバイス130又はモバイル端末デバイス140に制御命令を送信することができる。制御命令により、ウェアラブルデバイス130及びその各センサのオン/オフ状態を制御することができる。さらに、モバイル端末デバイス140が知らせ情報を出すように制御することができる。いくつかの実施例において、処理デバイス110は、1つ以上のサブ処理デバイス(例えば、シングルチップ処理デバイス又はマルチコア・マルチチップ処理デバイス)を含んでもよい。単に例として、処理デバイス110は、中央処理装置(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け命令セットプロセッサ(ASIP)、グラフィックプロセッサ(GPU)、物理プロセッサ(PPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラム可能なゲートアレイ(FPGA)、プログラム可能な論理回路(PLD)、コントローラ、マイクロコントローラユニット、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、マイクロプロセッサなど、又は以上の任意の組み合わせを含んでもよい。
【0035】
ネットワーク120は、運動監視システム100内のデータ及び/又は情報の交換を容易にすることができる。いくつかの実施例において、運動監視システム100の1つ以上のコンポーネント(例えば、処理デバイス110、ウェアラブルデバイス130、モバイル端末デバイス140)は、ネットワーク120を介して、データ及び/又は情報を運動監視システム100内の他のコンポーネントに送信することができる。例えば、ウェアラブルデバイス130により収集された動作信号は、ネットワーク120を介して処理デバイス110に伝送することができる。また例えば、処理デバイス110における動作信号についての確認結果は、ネットワーク120を介してモバイル端末デバイス140に伝送することができる。いくつかの実施例において、ネットワーク120は、任意のタイプの有線又は無線ネットワークであってもよい。例えば、ネットワーク120は、ケーブルネットワーク、有線ネットワーク、光ファイバネットワーク、電気通信ネットワーク、イントラネット、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、公衆電話交換網(PSTN)、ブルートゥース(登録商標)ネットワーク、ZigBeeネットワーク、近距離通信(NFC)ネットワークなど、又は以上の任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施例において、ネットワーク120は、1つ以上のネットワークアクセスポイントを含んでもよい。例えば、ネットワーク120は、基地局及び/又はインターネット交換ポイント120-1、120-2などの有線ネットワークアクセスポイント又は無線ネットワークアクセスポイントを含んでもよく、運動監視システム100の1つ以上のコンポーネントは、これらのアクセスポイントにより、ネットワーク120に接続されてデータ及び/又は情報を交換することができる。
【0036】
ウェアラブルデバイス130とは、装着機能を有する衣類又はデバイスである。いくつかの実施例において、ウェアラブルデバイス130は、上着デバイス130-1、ズボンデバイス130-2、リストバンドデバイス130-3及び靴130-4などを含んでもよいが、これらに限定されない。いくつかの実施例において、ウェアラブルデバイス130は、複数のセンサを含んでもよい。センサは、ユーザの運動時の様々な動作信号(例えば、筋電信号、姿勢信号、温度情報、心拍数、心電信号など)を取得することができる。いくつかの実施例において、センサは、筋電センサ、姿勢センサ、温度センサ、湿度センサ、心電センサ、血中酸素飽和度センサ、ホールセンサ、電気皮膚反応センサ、回転センサなどのうちの1つ又は複数を含んでもよいが、これらに限定されない。例えば、上着デバイス130-1における人体の筋肉(例えば、上腕二頭筋、上腕三頭筋、広背筋、僧帽筋など)に対応する位置には、ユーザの皮膚に密着してユーザが運動するときに筋電信号を収集できる筋電センサが設置されてもよい。また例えば、上着デバイス130-1における人体の左胸筋の近傍に対応する位置には、ユーザの心電信号を収集できる心電センサが設置されてもよい。さらに例えば、ズボンデバイス130-2における人体の筋肉(例えば、大臀筋、外側広筋、内側広筋、腓腹筋など)に対応する位置には、ユーザの姿勢信号を収集できる姿勢センサが設置されてもよい。いくつかの実施例において、ウェアラブルデバイス130は、さらに、ユーザの動作についてフィードバックすることができる。例えば、ユーザが運動するときに、体のある部位の動作が標準的ではない場合、該部位に対応する筋電センサは、刺激信号(例えば、電流刺激又は打撃信号)を生成してユーザの注意を喚起することができる。
【0037】
なお、ウェアラブルデバイス130は、
図1に示す上着デバイス130-1、ズボンデバイス130-2、リストバンドデバイス130-3及び靴デバイス130-4に限定されず、運動監視を行う必要がある他のデバイス、例えば、ヘルメットデバイス、膝当てデバイスなどを含んでもよく、本明細書において限定せず、本明細書に含まれた運動監視方法を使用できる任意のデバイスは、いずれも本願の保護範囲内にある。
【0038】
いくつかの実施例において、モバイル端末デバイス140は、運動監視システム100における情報又はデータを取得することができる。いくつかの実施例において、モバイル端末デバイス140は、処理デバイス110により処理された運動データを受信し、処理された運動データに基づいて運動記録などをフィードバックすることができる。例示的なフィードバック方式は、音声知らせ、画像知らせ、ビデオ表示、文字知らせなどを含んでもよいが、これらに限定されない。いくつかの実施例において、ユーザは、モバイル端末デバイス140により自身の運動時の動作記録を取得することができる。例えば、モバイル端末デバイス140は、ネットワーク120を介してウェアラブルデバイス130に接続されてもよく(例えば、有線接続、無線接続)、ユーザは、モバイル端末デバイス140を介してユーザの運動時の動作記録を取得することができ、該動作記録は、モバイル端末デバイス140により処理デバイス110に伝送されてもよい。いくつかの実施例において、モバイル端末デバイス140は、モバイルデバイス140-1、タブレットコンピュータ140-2、ノートパソコン140-3などのうちの1種、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施例において、モバイルデバイス140-1は、携帯電話、スマートホームデバイス、スマートモバイルデバイス、仮想現実装置、拡張現実装置など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施例において、スマートホームデバイスは、スマート家電の制御装置、スマート監視装置、スマートテレビ、スマートカメラなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施例において、スマートモバイルデバイスは、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ゲームデバイス、ナビゲーションデバイス、POSデバイスなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施例において、仮想現実装置及び/又は拡張現実装置は、仮想現実ヘルメット、仮想現実メガネ、仮想現実アイマスク、拡張現実ヘルメット、拡張現実メガネ、拡張現実アイマスクなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0039】
いくつかの実施例において、運動監視システム100は、データベースをさらに含んでもよい。データベースは、資料(例えば、初期設定された閾値条件など)及び/又は命令(例えば、フィードバック命令)を記憶することができる。いくつかの実施例において、データベースは、ウェアラブルデバイス130及び/又はモバイル端末デバイス140から取得した資料を記憶することができる。いくつかの実施例において、データベースは、本願に記載の例示的な方法を実行するために処理デバイス110が実行するか又は使用する情報及び/又は命令を記憶することができる。いくつかの実施例において、データベースは、大容量メモリ、リムーバブルメモリ、揮発性読み書きメモリ(例えば、ランダムアクセスメモリRAM)、リードオンリーメモリ(ROM)など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施例において、データベースは、クラウドプラットフォーム上に実装されてもよい。例えば、該クラウドプラットフォームは、プライベートクラウド、パブリッククラウド、ハイブリッドクラウド、コミュニティクラウド、分散クラウド、インターナルクラウドなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0040】
いくつかの実施例において、データベースは、運動監視システム100の1つ以上のコンポーネント(例えば、処理デバイス110、ウェアラブルデバイス130、モバイル端末デバイス140など)と通信するように、ネットワーク120に接続されてもよい。運動監視システム100の1つ以上のコンポーネントは、ネットワーク120を介してデータベースに記憶された資料又は命令にアクセスすることができる。いくつかの実施例において、データベースは、運動監視システム100の1つ以上のコンポーネント(例えば、処理デバイス110、ウェアラブルデバイス130、モバイル端末デバイス140など)に直接接続又は通信してもよい。いくつかの実施例において、データベースは、処理デバイス110の一部であってもよい。
【0041】
図2は、本願のいくつかの実施例に係るウェアラブルデバイスの例示的なハードウェア及び/又はソフトウェアの概略図である。
図2に示すように、ウェアラブルデバイス130は、取得モジュール210、処理モジュール220(プロセッサとも呼ばれる)、制御モジュール230(マスターコントローラ、MCU、コントローラとも呼ばれる)、通信モジュール240、給電モジュール250及び入力/出力モジュール260を含んでもよい。
【0042】
取得モジュール210は、ユーザの運動時の動作信号を取得することができる。いくつかの実施例において、取得モジュール210は、ユーザの運動時の1つ又は複数の動作信号を取得するセンサユニットを含んでもよい。いくつかの実施例において、センサユニットは、筋電センサ、姿勢センサ、心電センサ、呼吸センサ、温度センサ、湿度センサ、慣性センサ、血中酸素飽和度センサ、ホールセンサ、電気皮膚反応センサ、回転センサなどのうちの1つ又は複数を含んでもよいが、これらに限定されない。いくつかの実施例において、動作信号は、筋電信号、姿勢信号、心電信号、呼吸数、温度信号、湿度信号などのうちの1つ又は複数を含んでもよい。センサユニットは、取得しようとする動作信号のタイプに応じて、ウェアラブルデバイス130の異なる位置に配置されてもよい。例えば、いくつかの実施例において、筋電センサ(電極素子とも呼ばれる)は、人体の筋肉位置に設置されてもよく、筋電センサは、ユーザの運動時の筋電信号を収集するように構成されてもよい。筋電信号及びその対応する特徴情報(例えば、周波数情報、振幅情報など)は、ユーザの運動時の筋肉の状態を反映することができる。姿勢センサは、人体の異なる位置(例えば、ウェアラブルデバイス130における体幹、四肢、関節に対応する位置)に設置されてもよく、姿勢センサは、ユーザの運動時の姿勢信号を収集するように構成されてもよい。姿勢信号及びその対応する特徴情報(例えば、角速度方向、角速度値、角速度の加速度値、角度、変位情報、応力など)は、ユーザの運動姿勢を反映することができる。心電センサは、人体の胸元の周りの位置に設置されてもよく、心電センサは、ユーザの運動時の心電データを収集するように構成されてもよい。呼吸センサは、人体の胸元の周りの位置に設置されてもよく、呼吸センサは、ユーザの運動時の呼吸データ(例えば、呼吸数、呼吸振幅など)を収集するように構成されてもよい。温度センサは、ユーザの運動時の温度データ(例えば、体表温度)を収集するように構成されてもよい。湿度センサは、ユーザが運動するときの外部環境の湿度データを収集するように構成されてもよい。
【0043】
処理モジュール220は、取得モジュール210、制御モジュール230、通信モジュール240、給電モジュール250及び/又は入力/出力モジュール260からのデータを処理することができる。例えば、処理モジュール220は、取得モジュール210からのユーザの運動時の動作信号を処理することができる。いくつかの実施例において、処理モジュール220は、取得モジュール210により取得された動作信号(例えば、筋電信号、姿勢信号)を前処理することができる。例えば、処理モジュール220は、ユーザの運動時の筋電信号又は姿勢信号をセグメント化する。また例えば、処理モジュール220は、ユーザの運動時の筋電信号に対して前処理(例えば、フィルタリング処理、信号補正処理)を行うことにより、筋電信号の品質を向上させることができる。さらに例えば、処理モジュール220は、ユーザの運動時の姿勢信号に基づいて、姿勢信号に対応する特徴情報を決定することができる。いくつかの実施例において、処理モジュール220は、入力/出力モジュール260からの命令又は操作を処理することができる。いくつかの実施例において、処理されたデータをメモリ又はハードディスクに記憶することができる。いくつかの実施例において、処理モジュール220は、その処理したデータを通信モジュール240又はネットワーク120により運動監視システム100の1つ以上のコンポーネントに伝送することができる。例えば、処理モジュール220は、ユーザの運動監視結果を制御モジュール230に送信することができ、制御モジュール230は、動作決定結果に基づいて、後続の操作又は命令を実行することができる。
【0044】
制御モジュール230は、ウェアラブルデバイス130の他のモジュールに接続されてもよい。いくつかの実施例において、制御モジュール230は、ウェアラブルデバイス130の他のモジュール(例えば、通信モジュール240、給電モジュール250、入力/出力モジュール260)の動作状態を制御することができる。例えば、制御モジュール230は、給電モジュール250の給電状態(例えば、通常モード、節電モード)、給電時間などを制御することができる。制御モジュール230は、給電モジュール250の残量がある閾値(例えば、10%)を下回る場合、給電モジュール250を制御して節電モードにするか、又は電力補充に関する知らせ情報を出すことができる。また例えば、制御モジュール230は、ユーザの動作決定結果に基づいて入力/出力モジュール260を制御し、さらに、モバイル端末デバイス140がユーザにその運動フィードバック結果を送信するように制御することができる。ユーザが運動するとき、動作に問題がある場合(例えば、動作が標準的ではない場合)、制御モジュール230は、入力/出力モジュール260を制御し、さらに、モバイル端末デバイス140がユーザにフィードバックするように制御することができ、それにより、ユーザが自身の運動状態をリアルタイムに把握し動作を調整することができる。いくつかの実施例において、制御モジュール230は、さらに、取得モジュール210の1つ以上のセンサ又は他のモジュールが人体に対するフィードバックを行うように制御することができる。例えば、ユーザの運動中、ある筋肉の力入れ強度が大きすぎる場合、制御モジュール230は、ユーザに動作を直ちに調整するよう注意喚起するために、該筋肉位置における電極モジュールがユーザに電流刺激を与えるように制御することができる。
【0045】
いくつかの実施例において、通信モジュール240は、情報又はデータの交換に用いることができる。いくつかの実施例において、通信モジュール240は、ウェアラブルデバイス130の内部コンポーネント(例えば、取得モジュール210、処理モジュール220、制御モジュール230、給電モジュール250、入力/出力モジュール260)間の通信に用いることができる。例えば、取得モジュール210は、ユーザの動作信号(例えば、筋電信号、姿勢信号など)を通信モジュール240に送信し、通信モジュール240は、上記動作信号を処理モジュール220に送信することができる。いくつかの実施例において、通信モジュール240は、さらに、ウェアラブルデバイス130と運動監視システム100の他のコンポーネント(例えば、処理デバイス110、モバイル端末デバイス140)との間の通信に用いることができる。例えば、通信モジュール240は、ウェアラブルデバイス130の状態情報(例えば、オン/オフ状態)を処理デバイス110に送信し、処理デバイス110は、上記状態情報に基づいてウェアラブルデバイス130を監視することができる。通信モジュール240は、有線、無線及び有線/無線混在技術を用いてもよい。有線技術は、例えば、金属ケーブル、ハイブリッドケーブル、光ケーブルなどの1つ又は複数の光ケーブルの組み合わせに基づくものであってもよい。無線技術は、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth)、無線ネットワーク(Wi-Fi)、ジグビー(ZigBee)、近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)、無線周波数識別技術(Radio Frequency Identification、RFID)、セルラーネットワーク(GSM、CDMA、3G、4G、5Gなどを含む)、セルラーベースの狭帯域モノのインターネット(Narrow Band Internet of Things、NBIoT)などを含んでもよい。いくつかの実施例において、通信モジュール240は、伝送された情報を1つ又は複数の符号化方法を使用して符号化することができ、符号化方法は、例えば、位相符号化、非ゼロ復帰符号化、差動マンチェスター符号化などを含んでもよい。いくつかの実施例において、通信モジュール240は、伝送する必要があるデータのタイプ又はネットワークのタイプに基づいて、異なる伝送及び符号化方法を選択することができる。いくつかの実施例において、通信モジュール240は、異なる通信方法のための1つ以上の通信インタフェースを含んでもよい。いくつかの実施例において、図示の運動監視システム100の他のモジュールは、複数のデバイスに分散されてもよく、この場合、他の各モジュールは、モジュール間の情報伝送を行うために、それぞれ1つ以上の通信モジュール240を含んでもよい。いくつかの実施例において、通信モジュール240は、受信機及び送信機を含んでもよい。他の実施例において、通信モジュール240は、送受信機であってもよい。
【0046】
いくつかの実施例において、給電モジュール250は、運動監視システム100の他のコンポーネント(例えば、取得モジュール210、処理モジュール220、制御モジュール230、通信モジュール240、入力/出力モジュール260)に電力を供給することができる。給電モジュール250は、処理モジュール220から制御信号を受信することでウェアラブルデバイス130の電力出力を制御することができる。例えば、ウェアラブルデバイス130が一定時間(例えば、1s、2s、3s又は4s)内に何の操作も受信していない場合(例えば、取得モジュール210が動作信号を検出していない場合)、給電モジュール250は、ウェアラブルデバイス130を待機モードにするようにメモリにのみ電力を供給することができる。また例えば、ウェアラブルデバイス130が一定時間(例えば、1s、2s、3s又は4s)内に何の操作も受信していない場合(例えば、取得モジュール210が動作信号を検出していない場合)、給電モジュール250は、他のコンポーネントへの電力供給を遮断し、運動監視システム100のデータがハードディスクに転送され、ウェアラブルデバイス130が待機モード又はスリープモードに入ってもよい。いくつかの実施例において、給電モジュール250は、少なくとも1つの電池を含んでもよい。上記電池は、乾電池、鉛蓄電池、リチウム電池、太陽電池、風力発電電池、機械的エネルギー発電電池、熱エネルギー発電電池などのうちの1つ又は複数の組み合わせを含んでもよい。上記太陽電池は、光エネルギーを電気エネルギーに変換して給電モジュール250に貯蔵することができる。上記風力発電電池は、風力エネルギーを電気エネルギーに変換して給電モジュール250に貯蔵することができる。上記機械的エネルギー発電電池は、機械的エネルギーを電気エネルギーに変換して給電モジュール250に貯蔵することができる。上記太陽電池は、シリコン太陽電池、薄膜太陽電池、ナノ結晶化学太陽電池、燃料増感太陽電池、プラスチック太陽電池などを含んでもよい。上記太陽電池は、電池パネルの形でウェアラブルデバイス130上に分散されてもよい。上記熱エネルギー発電電池は、ユーザの体温を電気エネルギーに変換して給電モジュール250に貯蔵することができる。いくつかの実施例において、給電モジュール250の電力が電力閾値(例えば、全電力の10%)未満である場合、処理モジュール220は、給電モジュール250に制御信号を送信することができる。該制御信号は、上記給電モジュール250の電力が不十分という情報を含んでもよい。いくつかの実施例において、給電モジュール250は、バックアップ電源を含んでもよい。いくつかの実施例において、給電モジュール250は、充電インタフェースをさらに含んでもよい。例えば、緊急時(例えば、給電モジュール250の電力が0であり、停電のために外部電力システムが給電できない場合)に、ユーザが携帯する電子デバイス(例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ)又はモバイル充電器を使用して給電モジュール250を一時的に充電することができる。
【0047】
入力/出力モジュール260は、信号を取得し、伝送し、送信することができる。入力/出力モジュール260は、運動監視システム100の他のコンポーネントに接続されるか又は通信してもよい。運動監視システム100の他のコンポーネントは、入力/出力モジュール260により接続又は通信を実現することができる。入力/出力モジュール260は、有線のUSBインタフェース、シリアル通信インタフェース、パラレル通信インタフェース、無線のブルートゥース(登録商標)、赤外線、無線周波数識別(Radio-frequency identification、RFID)、WLAN認証とプライバシーインフラストラクチャ(Wlan Authentication and Privacy Infrastructure、WAPI)、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、GPRS)、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、CDMA)など、又はそれらの任意の組み合わせであってもよい。いくつかの実施例において、入力/出力モジュール260は、ネットワーク120に接続され、ネットワーク120を介して情報を取得することができる。例えば、入力/出力モジュール260は、ネットワーク120又は通信モジュール240を介して取得モジュール210からユーザの運動時の動作信号を取得し、ユーザの運動情報を出力することができる。いくつかの実施例において、入力/出力モジュール260は、VCC、GND、RS-232、RS-485(例えば、RS485-A、RS485-B)及び汎用ネットワークインタフェースなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施例において、入力/出力モジュール260は、取得したユーザの運動情報を、ネットワーク120を介して取得モジュール210に伝送することができる。いくつかの実施例において、入力/出力モジュール260は、1種又は複数の符号化方法を使用して伝送された信号を符号化することができる。上記符号化方法は、例えば、位相符号化、非ゼロ復帰符号化、差動マンチェスター符号化など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0048】
図2に示すシステム及びそのモジュールは様々な態様で実装できることが理解されよう。例えば、いくつかの実施例において、システム及びそのモジュールは、ハードウェア、ソフトウェア又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせにより実装ことができる。ハードウェア部分は、専用ロジックにより実装されてもよいが、ソフトウェア部分は、メモリに記憶され、適切な命令実行システム、例えばマイクロプロセッサ又は専用設計のハードウェアにより実装されてもよい。当業者であれば、上記方法及びシステムは、コンピュータ実行可能な命令及び/又はプロセッサ制御コードに含まれて実装することができ、例えば、磁気ディスク、CD又はDVD-ROMのようなキャリア媒体、リードオンリーメモリ(ファームウェア)のようなプログラム可能なメモリ、又は光学又は電子信号キャリアのようなデータキャリアにこのようなコードが提供される。本明細書の1つ以上の実施例のシステム及びそのモジュールは、超大規模集積回路若しくはゲートアレイ、ロジックチップ、トランジスタなどの半導体、又はフィールドプログラム可能なゲートアレイ、プログラム可能なロジックデバイスなどのプログラム可能なハードウェアデバイスのハードウェア回路で実装することができるだけでなく、例えば様々な種類のプロセッサによって実行されるソフトウェアで実装することもでき、上記ハードウェア回路とソフトウェアとの組み合わせ(例えば、ファームウェア)で実装することもできる。
【0049】
なお、運動監視システム及びそのモジュールに対する上記説明は、説明の便宜のために過ぎず、本明細書の1つ以上の実施例を挙げた実施例の範囲内に制限することができない。当業者であれば、該システムの原理を理解した後、この原理から逸脱することなく、様々なモジュールを任意に組み合わせたり、サブシステムを形成して他のモジュールに接続したり、そのうちの1つ以上のモジュールを省略したりできることが理解されよう。例えば、取得モジュール210及び処理モジュール220は、ユーザの動作信号を取得して処理する機能を有する同一のモジュールであってもよい。また例えば、処理モジュール220は、さらに、ウェアラブルデバイス130に設置される代わりに、処理デバイス110に集積されてもよい。このような変形はいずれも本明細書の1つ以上の実施例の保護範囲内にある。
【0050】
図3は、本願のいくつかの実施例に係るコンピューティングデバイスの例示的なハードウェア及び/又はソフトウェアの概略図である。いくつかの実施例において、処理デバイス110及び/又はモバイル端末デバイス140は、コンピューティングデバイス300上に実装されてもよい。
図3に示すように、コンピューティングデバイス300は、内部通信バス310、プロセッサ320、リードオンリーメモリ330、ランダムアクセスメモリ340、通信ポート350、入力/出力インタフェース360、ハードディスク370及びユーザインタフェース380を含んでもよい。
【0051】
内部通信バス310は、コンピューティングデバイス300の各コンポーネント間のデータ通信を実現することができる。例えば、プロセッサ320は、内部通信バス310により、データをメモリ又は入力/出力インタフェース360などの他のハードウェアに送信することができる。いくつかの実施例において、内部通信バス310は、業界標準(ISA)バス、拡張業界標準(EISA)バス、ビデオエレクトロニクス標準協会(VESA)バス、周辺コンポーネント相互接続(PCI)バスなどであってもよい。いくつかの実施例において、内部通信バス310は、
図1に示す運動監視システム100の各モジュール(例えば、取得モジュール210、処理モジュール220、制御モジュール230、通信モジュール240、入力/出力モジュール260)を接続することができる。
【0052】
プロセッサ320は、計算命令(プログラムコード)を実行し、本願に記載の運動監視システム100の機能を実行することができる。上記計算命令は、プログラム、オブジェクト、アセンブリ、データ構造、プロセス、モジュール及び機能を含んでもよい(上記機能は、本願に記載の特定の機能である)。例えば、プロセッサ320は、運動監視システム100のウェアラブルデバイス130又は/及びモバイル端末デバイス140から取得したユーザの運動時の動作信号(例えば、筋電信号、姿勢信号)を処理し、ユーザの運動時の動作信号に基づいてユーザの運動動作を監視することができる。いくつかの実施例において、プロセッサ320は、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け命令セットプロセッサ(ASIP)、中央処理装置(CPU)、画像処理ユニット(GPU)、物理処理ユニット(PPU)、マイクロコントローラユニット、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラム可能なゲートアレイ(FPGA)、高度縮小命令セットコンピュータ(ARM)、プログラム可能なロジックデバイス、1つ以上の機能を実行できる任意の回路及びプロセッサなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。説明のみのために、
図3におけるコンピューティングデバイス300は、1つのプロセッサのみが説明されるが、本願のコンピューティングデバイス300は、複数のプロセッサをさらに含んでもよい。
【0053】
コンピューティングデバイス300のメモリ(例えば、リードオンリーメモリ(ROM)330、ランダムアクセスメモリ(RAM)340、ハードディスク370など)は、運動監視システム100の任意の他のコンポーネントから取得したデータ/情報を記憶することができる。いくつかの実施例において、コンピューティングデバイス300のメモリは、ウェアラブルデバイス130内に配置されてもよく、処理デバイス110内に配置されてもよい。例示的なROMは、マスクROM(MROM)、プログラム可能なROM(PROM)、消去可能・プログラム可能なROM(PEROM)、電気的消去可能・プログラム可能なROM(EEPROM)、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、デジタル多用途ディスクROMなどを含んでもよい。例示的なRAMは、ダイナミックRAM(DRAM)、ダブルデータレート・シンクロナス・ダイナミックRAM(DDR SDRAM)、スタティックRAM(SRAM)、サイリスタRAM(T-RAM)、ゼロキャパシタRAM(Z-RAM)などを含んでもよい。
【0054】
入力/出力インタフェース360は、信号、データ、又は情報を入力又は出力することができる。いくつかの実施例において、入力/出力インタフェース360は、ユーザが運動監視システム100とインタラクションすることを可能にすることができる。例えば、入力/出力インタフェース360は、運動監視システム100の通信機能を実現するために、通信モジュール240を含んでもよい。いくつかの実施例において、入力/出力インタフェース360は、入力装置及び出力装置を含んでもよい。例示的な入力装置は、キーボード、マウス、タッチスクリーン及びマイクロフォンなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。例示的な出力装置は、表示装置、スピーカー、プリンタ、プロジェクタなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。例示的な表示装置は、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ベースのディスプレイ、フラットパネルディスプレイ、曲面ディスプレイ、テレビ機器、陰極線管(CRT)など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。通信ポート350は、データ通信のためにネットワークに接続されてもよい。上記接続は、有線接続、無線接続又は両者の組み合わせであってもよい。有線接続は、ケーブル、光ケーブル、電話回線など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。無線接続は、ブルートゥース(登録商標)、Wi-Fi、WiMax、WLAN、ZigBee、モバイルネットワーク(例えば、3G、4G又は5G)など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施例において、通信ポート350は、RS232、RS485などの標準化ポートであってもよい。いくつかの実施例において、通信ポート350は、特別に設計されたポートであってもよい。
【0055】
ハードディスク370は、処理デバイス110により生成された情報及びデータ、又は処理デバイス110から受信した情報及びデータを記憶することができる。例えば、ハードディスク370は、ユーザのユーザ認識情報を記憶することができる。いくつかの実施例において、ハードディスク370は、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、又はハイブリッドハードディスク(HHD)などを含んでもよい。いくつかの実施例において、ハードディスク370は、処理デバイス110内又はウェアラブルデバイス130内に設置されてもよい。ユーザインタフェース380は、コンピューティングデバイス300とユーザとの間のインタラクション及び情報交換を実現することができる。いくつかの実施例において、ユーザインタフェース380は、運動監視システム100により生成された運動記録をユーザに表示することができる。いくつかの実施例において、ユーザインタフェース380は、例えば、スピーカー付きのディスプレイ、LCDディスプレイ、LEDディスプレイ、OLEDディスプレイ、電子インクディスプレイ(E-Ink)などの物理的なディスプレイを含んでもよい。
【0056】
図4は、本願のいくつかの実施例に係るウェアラブルデバイスの例示的な構造図である。ウェアラブルデバイスをさらに説明するために、上着を例として説明する。
図4に示すように、ウェアラブルデバイス400は、上着410を含んでもよい。上着410は、上着ベース4110、少なくとも1つの上着処理モジュール4120、少なくとも1つの上着フィードバックモジュール4130、少なくとも1つの上着取得モジュール4140などを含んでもよい。上着ベース4110は、人体の上半身に装着される衣類であってもよい。いくつかの実施例において、上着ベース4110は、半袖Tシャツ、長袖Tシャツ、ワイシャツ、ジャケットなどを含んでもよい。少なくとも1つの上着処理モジュール4120、少なくとも1つの上着取得モジュール4140は、上着ベース4110上の人体の異なる部位に密着する領域に配置されてもよい。少なくとも1つの上着フィードバックモジュール4130は、上着ベース4110の任意の位置に配置されてもよく、少なくとも1つの上着フィードバックモジュール4130は、ユーザの上半身の運動状態情報をフィードバックするように構成されてもよい。例示的なフィードバック方式は、音声知らせ、文字知らせ、圧力知らせ、電流刺激などを含んでもよいが、これらに限定されない。いくつかの実施例において、少なくとも1つの上着取得モジュール4140は、姿勢センサ、心電センサ、筋電センサ、温度センサ、湿度センサ、慣性センサ、酸/塩基センサ、音波トランスデューサなどのうちの1つ又は複数を含んでもよいが、これらに限定されない。上着取得モジュール4140内のセンサは、測定対象信号に応じてユーザの体の異なる位置に配置されてもよい。例えば、ユーザの運動時の姿勢信号を取得する場合、姿勢センサは、上着ベース4110における人体の体幹、両腕、関節に対応する位置に配置されてもよい。また例えば、ユーザの運動時の筋電信号を取得する場合、筋電センサは、ユーザの測定対象の筋肉の近傍に配置されてもよい。いくつかの実施例において、姿勢センサは、3軸加速度センサ、3軸角速度センサ、磁気センサなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。例えば、1つの姿勢センサは、3軸加速度センサ及び3軸角速度センサを含んでもよい。いくつかの実施例において、姿勢センサは、歪みゲージ式センサをさらに含んでもよい。歪みゲージ式センサは、被測定物が力を受けて変形することによる歪みに基づくセンサであってもよい。いくつかの実施例において、歪みゲージ式センサは、歪みゲージ式ロードセル、歪みゲージ式圧力センサ、歪みゲージ式トルクセンサ、歪みゲージ式変位センサ、歪みゲージ式加速度センサなどのうちの1つ又は複数を含んでもよいが、これらに限定されない。例えば、歪みゲージ式センサは、ユーザの関節位置に設置されてもよく、引張長さに応じて変化する歪みゲージ式センサの抵抗の大きさを測定することにより、ユーザの関節の屈曲角度及び屈曲方向を取得することができる。なお、上着410は、上述した上着ベース4110、上着処理モジュール4120、上着フィードバックモジュール4130、及び上着取得モジュール4140に加えて、さらに他のモジュール、例えば、給電モジュール、通信モジュール、入力/出力モジュールなどを含んでもよい。上着処理モジュール4120は、
図2における処理モジュール220と類似し、上着取得モジュール4140は、
図2における取得モジュール210と類似し、上着410の各モジュールの具体的な説明については、本願の
図2における関連説明を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0057】
図5は、本願のいくつかの実施例に係る運動監視方法の例示的なフローチャートである。
図5に示すように、プロセス500は、以下のステップ510とステップ520を含んでもよい。
【0058】
ステップ510において、ユーザの運動時の動作信号を取得する。
【0059】
いくつかの実施例において、該ステップ510は、取得モジュール210により実行されてもよい。動作信号とは、ユーザの運動時の人体パラメータ情報である。いくつかの実施例において、人体パラメータ情報は、筋電信号、姿勢信号、心電信号、温度信号、湿度信号、血中酸素濃度、呼吸数などのうちの1つ又は複数を含んでもよいが、これらに限定されない。いくつかの実施例において、取得モジュール210内の筋電センサは、ユーザの運動時の筋電信号を収集することができる。例えば、ユーザがチェストフライを行うとき、人体の胸筋、広背筋などの位置に対応するウェアラブルデバイス内の筋電センサは、ユーザの対応する筋肉位置の筋電信号を収集することができる。また例えば、ユーザがスクワット動作を行うとき、人体の大臀筋、大腿四頭筋などの位置に対応するウェアラブルデバイス内の筋電センサは、ユーザの対応する筋肉位置の筋電信号を収集することができる。さらに例えば、ユーザがランニング運動を行うとき、人体の腓腹筋などの位置に対応するウェアラブルデバイス内の筋電センサは、人体の腓腹筋などの位置の筋電信号を収集することができる。いくつかの実施例において、取得モジュール210内の姿勢センサは、ユーザの運動時の姿勢信号を収集することができる。例えば、ユーザがバーベルベンチプレス運動を行うとき、人体の上腕三頭筋などの位置に対応するウェアラブルデバイス内の姿勢センサは、ユーザの上腕三頭筋などの位置の姿勢信号を収集することができる。また例えば、ユーザがダンベルフライ動作を行うとき、人体の三角筋などの位置に設置された姿勢センサは、ユーザの三角筋などの位置の姿勢信号を収集することができる。いくつかの実施例において、取得モジュール210内の姿勢センサの数は、複数であってもよく、複数の姿勢センサは、ユーザの運動時の複数の部位の姿勢信号を取得することができ、複数の部位の姿勢信号は、人体の異なる部位の間の相対運動状況を反映することができる。例えば、腕の姿勢信号及び体幹の姿勢信号は、体幹に対する腕の運動状況を反映することができる。いくつかの実施例において、姿勢信号は、姿勢センサのタイプに関連付けられる。例えば、姿勢センサが3軸角速度センサである場合、取得された姿勢信号は、角速度情報である。また例えば、姿勢センサが3軸角速度センサ及び3軸加速度センサである場合、取得された姿勢信号は、角速度情報及び加速度情報である。さらに例えば、姿勢センサが歪みゲージ式センサである場合、歪みゲージ式センサは、ユーザの関節位置に設置されてもよく、引張長さに応じて変化する歪みゲージ式センサの抵抗の大きさを測定することにより取得された姿勢信号は、変位情報、応力などであってもよく、これらの姿勢信号によりユーザの関節の屈曲角度及び屈曲方向を特徴付けることができる。なお、ユーザの体の相対運動を反映できるパラメータ情報は、いずれも姿勢信号に対応する特徴情報とすることができ、特徴情報の種類に応じて、異なるタイプの姿勢センサを用いて取得することができる。
【0060】
いくつかの実施例において、上記動作信号は、ユーザの体の特定部位の筋電信号及び該特定部位の姿勢信号を含んでもよい。筋電信号及び姿勢信号は、異なる角度からユーザの体の特定部位の運動状態を反映することができる。簡単に言えば、ユーザの体の特定部位の姿勢信号は、該特定部位の動作種類、動作幅、動作頻度などを反映することができる。筋電信号は、ユーザが運動するときの該特定部位の筋肉状態を反映することができる。いくつかの実施例において、体の同じ部位の筋電信号及び/又は姿勢信号により、該部位の動作が標準的であるか否かをよりよく評価することができる。
【0061】
ステップ520において、少なくとも筋電信号に対応する特徴情報又は姿勢信号に対応する特徴情報に基づいて、ユーザの運動時の動作を監視する。
【0062】
いくつかの実施例において、該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。いくつかの実施例において、筋電信号に対応する特徴情報は、周波数情報、振幅情報などのうちの1つ又は複数を含んでもよいが、これらに限定されない。姿勢信号に対応する特徴情報は、ユーザの体の相対運動を特徴付けるパラメータ情報である。いくつかの実施例において、姿勢信号に対応する特徴情報は、角速度方向、角速度値、角速度の加速度値などのうちの1つ又は複数を含んでもよいが、これらに限定されない。いくつかの実施例において、姿勢信号に対応する特徴情報は、角度、変位情報(例えば、歪みゲージ式センサの引張長さ)、応力などを含んでもよい。例えば、姿勢センサが歪みゲージ式センサである場合、歪みゲージ式センサは、ユーザの関節位置に設置されてもよく、引張長さに応じて変化する歪みゲージ式センサの抵抗の大きさを測定することにより取得された姿勢信号は、変位情報、応力などであってもよく、これらの姿勢信号によりユーザの関節の屈曲角度及び屈曲方向を特徴付けることができる。いくつかの実施例において、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110は、筋電信号に対応する特徴情報(例えば、周波数情報、振幅情報)又は姿勢信号に対応する特徴情報(例えば、角速度方向、角速度値、角速度の加速度値、角度、変位情報、応力など)を抽出し、筋電信号に対応する特徴情報又は姿勢信号に対応する特徴情報に基づいて、ユーザの運動動作を監視することができる。ここで、ユーザの運動動作を監視することは、ユーザの動作に関する情報を監視することを含む。いくつかの実施例において、動作に関連する情報は、ユーザの動作種類、動作回数、動作の質(例えば、ユーザの動作が標準的であるか否か)、動作時間などのうちの1つ以上を含んでもよい。動作種類とは、ユーザが運動するときに行うフィットネス動作である。いくつかの実施例において、動作種類は、チェストフライ、スクワット運動、デッドリフト運動、プランク、ランニング、水泳などのうちの1つ又は複数を含んでもよいが、これらに限定されない。動作回数とは、ユーザが運動するときに動作を行う回数である。例えば、ユーザが運動するとき、チェストフライを10回行った場合、ここで10回は、動作回数である。動作の質とは、標準的なフィットネス動作に対する、ユーザが行うフィットネス動作の正確性である。例えば、ユーザがスクワット動作を行うとき、処理デバイス110は、特定の筋肉位置(大臀筋、大腿四頭筋など)の動作信号(筋電信号及び姿勢信号)に対応する特徴情報に基づいて、ユーザの動作種類を判定し、標準的なスクワット動作の動作信号に基づいて、ユーザのスクワット動作の質を判定することができる。動作時間とは、ユーザの1つ以上の動作種類に対応する時間又は運動の合計時間である。筋電信号に対応する特徴情報及び/又は姿勢信号に対応する特徴情報に基づいて、ユーザの運動動作を監視する詳細な内容については、本願の
図6及びその関連説明を参照することができる。
【0063】
いくつかの実施例において、処理デバイス110は、1つ以上の動作認識モデルを使用して、ユーザの運動動作を認識し監視することができる。例えば、処理デバイス110は、筋電信号に対応する特徴情報及び/又は姿勢信号に対応する特徴情報を動作認識モデルに入力し、動作認識モデルにユーザの動作に関連する情報を出力させることができる。いくつかの実施例において、動作認識モデルは、例えばユーザの動作種類を認識するモデル、又はユーザの動作の質を認識するモデルなどの、異なるタイプの動作認識モデルを含んでもよい。
【0064】
なお、上記プロセス500に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の説明に基づいて、プロセス500に対して様々な修正及び変更を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変更は、依然として本明細書の範囲内にある。例えば、ステップ520における筋電信号に対応する特徴情報又は姿勢信号に対応する特徴情報の抽出は、処理デバイス110により完了してもよく、いくつかの実施例において、処理モジュール220により完了してもよい。また例えば、ユーザの動作信号は、上記筋電信号、姿勢信号、心電信号、温度信号、湿度信号、血中酸素濃度、呼吸数に限定されず、他の人体の生理学的パラメータ信号であってもよく、人体の運動に関与する生理学的パラメータ信号は、いずれも本明細書の実施例における動作信号と見なすことができる。
【0065】
図6は、本願のいくつかの実施例に係るユーザの運動動作を監視する例示的なフローチャートである。
図6に示すように、プロセス600は、以下のステップ610とステップ620を含んでもよい。
【0066】
ステップ610において、筋電信号に対応する特徴情報又は姿勢信号に対応する特徴情報に基づいて、動作信号をセグメント化する。
【0067】
いくつかの実施例において、該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。ユーザの運動時の動作信号(例えば、筋電信号、姿勢信号)を収集するプロセスは、連続的であり、ユーザの運動時の動作は、複数セットの動作の組み合わせ又は異なる種類の動作の組み合わせであってもよい。ユーザの運動時の各動作を分析するために、処理モジュール220は、ユーザの運動時の筋電信号に対応する特徴情報又は姿勢信号に対応する特徴情報に基づいて、ユーザの動作信号をセグメント化することができる。ここで、動作信号をセグメント化するとは、動作信号を同じ持続時間若しくは異なる持続時間の信号セグメントに分割すること、又は上記動作信号から特定の持続時間を有する1つ以上の信号セグメントを抽出することである。いくつかの実施例において、各セグメントの動作信号は、ユーザの1つ以上の完全な動作に対応してもよい。例えば、ユーザがスクワット運動を行うとき、立位姿勢からしゃがんだ後、立ち上がって立位姿勢に戻ると、ユーザがスクワット動作を1回完了したと見なすことができる。このプロセスにおいて、取得モジュール210により収集された動作信号は、1セグメント(又は1つの周期)の動作信号と見なすことができ、その後、取得モジュール210により収集された、ユーザが次のスクワット動作を完了することによって生成された動作信号は、別のセグメントの動作信号と見なす。いくつかの実施例において、各セグメントの動作信号は、ユーザの一部の動作に対応してもよく、ここで、一部の動作は、1つの完全な動作における一部の動作と理解することができる。例えば、ユーザがスクワット運動を行うとき、立位姿勢からしゃがむまでの動作を1セグメントの動作と見なし、次に立ち上がって立位姿勢に戻るまでの動作を別のセグメントの動作と見なすことができる。ユーザが運動するとき、各動作ステップの変化により、対応する部位の筋電信号及び姿勢信号が変化する。例えば、ユーザがスクワット動作を行うとき、立つときの体の対応する部位(例えば、腕、脚、臀部、腹部)に対応する筋肉位置の筋電信号及び姿勢信号の変動が小さく、ユーザが立位姿勢からしゃがむと、ユーザの体の対応する部位に対応する筋肉位置の筋電信号及び姿勢信号が大きく変動し、例えば、筋電信号における異なる周波数の信号に対応する振幅情報が大きくなり、また例えば、姿勢信号に対応する角速度値、角速度方向、角速度の加速度値、角度、変位情報、応力なども変化する。また、ユーザがしゃがんだ状態から立位姿勢に戻ると、筋電信号に対応する振幅情報、姿勢信号に対応する角速度値、角速度方向、角速度の加速度値、角度、変位情報、応力はまた変化する。この状況に基づいて、処理モジュール220は、筋電信号に対応する特徴情報又は姿勢信号に対応する特徴情報に基づいて、ユーザの動作信号をセグメント化することができる。筋電信号に対応する特徴情報又は姿勢信号に対応する特徴情報に基づいて、動作信号をセグメント化する詳細な内容については、本願の明細書の
図7、
図8及びその関連説明を参照することができる。
【0068】
ステップ620において、少なくとも1セグメントの動作信号に基づいて、ユーザの運動動作を監視する。
【0069】
該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。いくつかの実施例において、少なくとも1セグメントの動作信号に基づいて、ユーザの運動動作を監視することは、少なくとも1セグメントの動作信号と少なくとも1セグメントの既定動作信号とをマッチングし、ユーザの運動時の動作種類を決定することを含んでもよい。少なくとも1セグメントの既定動作信号とは、データベースにおいて予め設定された、異なる動作に対応する標準動作信号である。いくつかの実施例において、少なくとも1セグメントの動作信号と少なくとも1セグメントの既定動作信号とのマッチング度を判定することにより、ユーザの運動時の動作種類を決定することができる。さらに、動作信号と既定動作信号とのマッチング度が第1のマッチング閾値範囲(例えば、80%より大きい)内にあるか否かを判定し、第1のマッチング閾値範囲内にある場合、既定動作信号に対応する動作種類に基づいて、ユーザの運動時の動作種類を決定する。いくつかの実施例において、少なくとも1セグメントの動作信号に基づいて、ユーザの運動動作を監視することは、少なくとも1セグメントの筋電信号に対応する特徴情報と、少なくとも1セグメントの既定動作信号における筋電信号に対応する特徴情報とをマッチングし、ユーザの運動時の動作種類を決定することを含んでもよい。例えば、1セグメントの筋電信号における1つ以上の特徴情報(例えば、周波数情報、振幅情報)と、1セグメントの既定動作信号における1つ以上の特徴情報とのマッチング度をそれぞれ計算し、1つ以上の特徴情報の加重マッチング度又は平均マッチング度が第1のマッチング閾値範囲内にあるか否かを判定し、第1のマッチング閾値範囲内にある場合、既定動作信号に対応する動作種類に基づいて、ユーザの運動時の動作種類を決定する。いくつかの実施例において、少なくとも1セグメントの動作信号に基づいて、ユーザの運動動作を監視することは、少なくとも1セグメントの姿勢信号に対応する特徴情報と、少なくとも1セグメントの既定動作信号における姿勢信号に対応する特徴情報とをマッチングし、ユーザの運動時の動作種類を決定することを含んでもよい。例えば、1セグメントの姿勢信号における1つ以上の特徴情報(例えば、角速度値、角速度方向及び角速度の加速度値、角度、変位情報、応力など)と、1セグメントの既定動作信号における1つ以上の特徴情報とのマッチング度をそれぞれ計算し、1つ以上の特徴情報の加重マッチング度又は平均マッチング度が第1のマッチング閾値範囲内にあるか否かを判定し、第1のマッチング閾値範囲内にある場合、既定動作信号に対応する動作種類に基づいて、ユーザの運動時の動作種類を決定する。いくつかの実施例において、少なくとも1セグメントの動作信号に基づいて、ユーザの運動動作を監視することは、少なくとも1セグメントの動作信号における筋電信号に対応する特徴情報、姿勢信号に対応する特徴情報と、少なくとも1セグメントの既定動作信号における筋電信号に対応する特徴情報、姿勢信号に対応する特徴情報とをマッチングし、ユーザの運動時の動作種類を決定することを含んでもよい。
【0070】
いくつかの実施例において、少なくとも1セグメントの動作信号に基づいて、ユーザの運動動作を監視することは、少なくとも1セグメントの動作信号と少なくとも1セグメントの既定動作信号とをマッチングし、ユーザの運動時の動作の質を決定することを含んでもよい。さらに、動作信号と既定動作信号とのマッチング度が第2のマッチング閾値範囲(例えば、90%より大きい)内にある場合、ユーザの運動時の動作の質は標準に合致する。いくつかの実施例において、少なくとも1セグメントの動作信号に基づいて、ユーザの運動動作を決定することは、少なくとも1セグメントの動作信号における1つ以上の特徴情報と、少なくとも1セグメントの既定動作信号における1つ以上の特徴情報とをマッチングし、ユーザの運動時の動作の質を決定することを含んでもよい。なお、1セグメントの動作信号は、完全な動作の動作信号であってもよく、又は完全な動作における一部の動作の動作信号であってもよい。いくつかの実施例において、複雑な完全な動作の場合、完全な動作の異なる段階では力を入れるモードが異なり、すなわち、動作の異なる段階では動作信号が異なり、完全な動作の異なる段階の動作信号を監視することにより、ユーザの動作を監視するリアルタイム性を向上させることができる。
【0071】
なお、上記プロセス600に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の説明に基づいて、プロセス600に対して様々な修正及び変更を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変更は、依然として本明細書の範囲内にある。例えば、いくつかの実施例において、さらに、動作認識モデル又は手動で予め設定されたモデルによりユーザの動作を決定することができる。
【0072】
図7は、本願のいくつかの実施例に係る動作信号のセグメント化の例示的なフローチャートである。
図7に示すように、プロセス700は、以下のステップ710とステップ720を含んでもよい。
【0073】
ステップ710において、上記筋電信号又は上記姿勢信号の時間領域窓に基づいて、既定条件に従って上記時間領域窓から少なくとも1つの対象特徴点を決定する。
【0074】
いくつかの実施例において、該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。筋電信号の時間領域窓は、一定の時間範囲内の筋電信号を含み、姿勢信号の時間領域窓は、同じ時間範囲内の姿勢信号を含む。対象特徴点とは、動作信号における対象特徴を有する信号であり、ユーザの動作が属する段階を特徴付けることができる。例えば、ユーザがチェストフライを行うとき、まず、両腕を水平方向に左右に開いた後に両腕を内転し始め、次に両腕を合わせ、最後に両腕を水平方向に再び開き状態に戻すプロセスは、完全なチェストフライ動作である。ユーザがチェストフライ動作を行うとき、各段階における筋電信号又は姿勢信号に対応する特徴情報は異なり、筋電信号に対応する特徴情報(例えば、振幅情報、周波数情報)又は姿勢信号に対応する特徴情報(例えば、角速度値、角速度方向、角速度の加速度値、角度、変位情報、応力など)を分析することにより、ユーザの動作が属する段階に対応する対象特徴点を決定することができる。いくつかの実施例において、既定条件に従って、時間領域窓から1つ以上の対象特徴点を決定することができる。いくつかの実施例において、既定条件は、姿勢信号に対応する角速度方向が変化すること、姿勢信号に対応する角速度が角速度閾値以上であること、姿勢信号に対応する角度が角度閾値に達すること、姿勢信号に対応する角速度値の変化値が極値であること、及び筋電信号に対応する振幅情報が筋電閾値以上であることのうちの1つ以上を含んでもよい。いくつかの実施例において、動作の異なる段階における対象特徴点は、異なる既定条件に対応してもよい。例えば、チェストフライ動作の場合、ユーザが両腕を水平方向に左右に開いた後に両腕を内転し始めるときの対象特徴点の既定条件と、両腕を合わせるときの対象特徴点の既定条件とは異なる。いくつかの実施例において、異なる動作の対象特徴点は、異なる既定条件に対応してもよい。例えば、チェストフライ動作と二頭筋カール動作とは異なり、この2つの動作のそれぞれの既定対象点に対応する既定条件も異なる。既定条件の例示的な内容については、本明細書における動作開始点、動作中間点及び動作終了点の説明を参照することができる。
【0075】
他の実施例において、さらに、同時に上記筋電信号及び上記姿勢信号の時間領域窓に基づいて、既定条件に従って上記時間領域窓から少なくとも1つの対象特徴点を決定することができる。筋電信号及び姿勢信号の時間領域窓は、筋電信号及び姿勢信号を含む一定の時間範囲に対応する。筋電信号の時間は、姿勢信号の時間に対応する。例えば、ユーザが運動を開始するときの筋電信号の時点は、ユーザが運動を開始するときの姿勢信号の時点と同じである。この場合、筋電信号に対応する特徴情報(例えば、振幅情報)と姿勢信号に対応する特徴情報(例えば、角速度値、角速度方向、角速度の加速度値、角度など)とを組み合わせることにより、対象特徴点を決定することができる。
【0076】
ステップ720において、上記少なくとも1つの対象特徴点に基づいて、上記動作信号をセグメント化する。
【0077】
いくつかの実施例において、該ステップ720は、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。いくつかの実施例において、筋電信号又は姿勢信号における対象特徴点は、1つ以上であってもよく、1つ以上の対象特徴点により動作信号を複数のセグメントに分割することができる。例えば、筋電信号に1つの対象特徴点がある場合、対象特徴点により筋電信号を2つのセグメントに分割することができ、ここで、2つのセグメントは、対象特徴点の前の筋電信号及び対象特徴点の後の筋電信号を含んでもよい。又は、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110は、対象特徴点から一定の時間範囲内の筋電信号を1セグメントの筋電信号として抽出することができる。また例えば、筋電信号に複数の対象特徴点がある(例えば、n個あり、1個目の対象特徴点が時間領域窓の開始点ではなく、n個目の対象特徴点が時間領域窓の終了点ではない)場合、n個の対象特徴点に基づいて、筋電信号をn+1セグメントに分割することができる。また例えば、筋電信号に複数の対象特徴点がある(例えば、n個あり、1個目の対象特徴点が時間領域窓の開始点であり、n個目の対象特徴点が時間領域窓の終了点ではない)場合、n個の対象特徴点に基づいて、筋電信号をnセグメントに分割することができる。さらに例えば、筋電信号に複数の対象特徴点がある(例えば、n個あり、1個目の対象特徴点が時間領域窓の開始点であり、n個目の対象特徴点が時間領域窓の終了点である)場合、n個の対象特徴点に基づいて、筋電信号をn-1セグメントに分割することができる。なお、対象特徴点に対応する動作の段階は、1種又は複数種を含んでもよく、対象特徴点に対応する動作の段階が複数種である場合、複数種の対象特徴点を基準として動作信号をセグメント化することができる。例えば、対象特徴点に対応する動作の段階は、動作開始点及び動作終了点を含んでもよく、動作開始点は、動作終了点の前にあり、ここで、動作開始点と次の動作開始点との間の動作信号を1セグメントの動作信号と見なすことができる。
【0078】
いくつかの実施例において、対象特徴点は、動作開始点、動作中間点又は動作終了点のうちの1つ又は複数を含んでもよい。
【0079】
動作信号のセグメント化を説明するために、対象特徴点が動作開始点、動作中間点及び動作終了点を同時に含むことを例として説明し、ここで、動作開始点は、ユーザの動作周期の開始点と見なすことができる。いくつかの実施例において、異なる動作は、異なる既定条件に対応してもよい。例えば、チェストフライ動作の場合、既定条件は、動作開始点の前の動作の角速度方向に対して動作開始点の後の動作の角速度方向が変化すること、又は、動作開始点の角速度値が0に近似しており、動作開始点の角速度の加速度値が0より大きいことであってもよい。すなわち、ユーザがチェストフライを行うとき、両腕を水平方向に左右に開いた後に内転し始める時点を動作開始点として設定することができる。また例えば、二頭筋カール動作の場合、既定条件は、腕を持ち上げる角度が角度閾値以上であることであってもよい。具体的には、ユーザが二頭筋カール動作を行う場合、腕が水平であるときの持ち上げ角度は、0°であり、腕が垂れたときの角度は、負となり、腕が上がっているときの角度は、正となる。ユーザが腕を水平位置から上げたとき、腕を上げた角度は、0より大きい。腕を上げた角度が角度閾値に達した時点を動作開始点と見なすことができる。角度閾値は、-70°~-20°であってもよく、好ましくは、角度閾値は、-50°~-25°であってもよい。いくつかの実施例において、選択された動作開始点の精度をさらに保証するために、既定条件は、さらに、動作開始点の後の特定の時間範囲内に腕の角速度が角速度閾値以上であることを含んでもよい。角速度閾値の範囲は、5°/s~50°/sであってもよい。好ましくは、角速度閾値の範囲は、10°/s~30°/sであってもよい。例えば、ユーザが二頭筋カール動作を行うとき、角度閾値を経過してユーザが腕をさらに持ち上げると、次の特定の時間範囲(例えば、0.05s、0.1s、0.5s)内に腕の角速度が角速度閾値より大きいままである。いくつかの実施例において、既定条件に従って選択された動作開始点の特定の時間範囲内の角速度が角速度閾値より小さい場合、動作開始点を決定するまで既定条件を実行し続ける。
【0080】
いくつかの実施例において、動作中間点は、開始点から1つの動作周期内のある点であってもよい。例えば、ユーザがチェストフライを行うとき、両腕を水平方向に左右に開き内転し始める時点を動作開始点とし、両腕を合わせた時点をユーザの動作中間点とすることができる。いくつかの実施例において、既定条件は、動作中間点の前の時点における角速度方向に対して、動作中間点の後の時点における角速度方向が変化し、動作中間点の角速度値がほぼ0に近似しており、ここで、動作中間点の角速度方向が動作開始点の角速度方向と逆であることであってもよい。いくつかの実施例において、動作中間点の選択の精度を向上させるために、角速度の変化速度(角速度の加速度)は、動作中間点の後の第1の特定の時間範囲(例えば、0.05s、0.1s、0.5s)内に角速度の加速度閾値(例えば、0.05rad/s)より大きくてもよい。いくつかの実施例において、動作中間点が上記既定条件を満たすと同時に、筋電信号における動作中間点に対応する振幅情報が筋電閾値より大きい。異なる動作に対応する筋電信号が異なるため、筋電閾値は、ユーザの動作及び対象筋電信号に関する。チェストフライの場合、胸筋位置の筋電信号は、対象筋電信号である。いくつかの実施例において、動作中間点に対応する位置(「中間位置」と呼ばれてもよい)は、近似的に筋肉の力入れの最大値点と見なすことができ、この場合、筋電信号は、大きな値となる。なお、ユーザが対応する運動動作を行うとき、ユーザの体の対応部位の筋電信号は、ユーザが運動しないとき(このとき、特定部位の筋肉が静止状態にあると見なすことができる)の対応部位の筋電信号と比較して大幅に向上し、例えば、ユーザの動作が中間位置に達したとき、対応部位の筋電信号の振幅は、静止状態での10倍である。また、ユーザが行う動作の種類によって、中間位置(動作中間点)に運動した対応部位の筋電信号の振幅と静止状態での筋電信号の振幅との関係が異なり、両者の関係は、実際の運動動作に応じて適応的に調整することができる。いくつかの実施例において、動作中間点の選択の精度を向上させるために、対応する振幅は、動作中間点の後の第2の特定の時間範囲(例えば、0.05s、0.1s、0.5s)内に筋電閾値より大きいままであってもよい。いくつかの実施例において、動作中間点を判定するには、上記既定条件(例えば、角速度及び筋電信号の振幅条件)を満たすこと以外、さらに、動作中間点と開始位置のオイラー角(角度とも呼ばれる)とが一定の条件を満たすことを必要としてもよい。例えば、チェストフライの場合、動作開始点に対する動作中間点のオイラー角が1つ以上のオイラー角閾値(角度閾値とも呼ばれる)より大きいとしてもよく、例えば、人体の前後方向をX軸とし、人体の左右方向をY軸とし、人体の高さ方向をZ軸とすると、X方向、Y方向におけるオイラー角の変化が25°より小さく、Z方向におけるオイラー角の変化が40°より大きいとしてもよい(チェストフライという動作は、主にZ軸方向における回転であり、以上のパラメータは、参考例にすぎない)。いくつかの実施例において、筋電閾値及び/又はオイラー角閾値は、ウェアラブルデバイス130のメモリ又はハードディスクに予め記憶されてもよく、処理デバイス110に記憶されてもよく、又は実際の状況に応じて計算し、リアルタイムに調整してもよい。
【0081】
いくつかの実施例において、処理モジュール220は、筋電信号又は姿勢信号の時間領域窓に基づいて、既定条件に従って動作開始点の後の時点の時間領域窓から動作中間点を決定することができる。いくつかの実施例において、動作中間点を決定した後、動作開始点から動作中間点までの時間範囲内に、既定条件を満たす他の時点が存在するか否かを再確認することができ、存在する場合、動作中間点に最も近い動作開始点を最適な動作開始点として選択する。いくつかの実施例において、動作中間点の時間と動作開始点の時間との差が特定の時間閾値(例えば、1つの動作周期の1/2又は2/3)より大きい場合、該動作中間点が無効であり、既定条件に従って動作開始点及び動作中間点を再決定する。
【0082】
いくつかの実施例において、動作終了点は、動作開始点から1つの動作周期以内、かつ動作中間点の後のある時点であってもよく、例えば、動作開始点から1つの動作周期離れた点を動作終了点とすることができ、この場合、動作終了点は、ユーザの1つの動作周期の終了点と見なすことができる。例えば、ユーザがチェストフライを行うとき、両腕を水平方向に左右に開き、内転し始める時点を動作開始点とし、両腕を合わせた時点をユーザの動作中間点とすることができ、両腕を水平方向に再び開き状態に戻す時点は、ユーザの動作終了点に対応してもよい。いくつかの実施例において、既定条件は、姿勢信号に対応する角速度値の変化値が極値であることであってもよい。いくつかの実施例において、揺れによる誤判定を防止するために、動作中間点から動作終了点までの時間範囲内に、オイラー角の変化は、一定のオイラー角閾値、例えば20°を超える必要がある。いくつかの実施例において、処理モジュール220は、筋電信号及び姿勢信号の時間領域窓に基づいて、既定条件に従って動作中間点の後の時間領域窓から動作終了点を決定することができる。いくつかの実施例において、動作終了点の時間と動作中間点の時間との差が特定の時間閾値(例えば、1つの動作周期の1/2)より大きい場合、該動作開始点及び動作中間点がいずれも無効であり、既定条件に従って動作開始点、動作中間点及び動作終了点を再決定する。
【0083】
いくつかの実施例において、動作信号の少なくとも1組の動作開始点、動作中間点及び動作終了点を繰り返し決定し、少なくとも1組の動作開始点、動作中間点及び動作終了点を対象特徴点として動作信号をセグメント化することができる。該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。なお、動作信号のセグメント化は、上記動作開始点、動作中間点及び動作終了点に限定されず、さらに他の時点を含んでもよい。例えば、チェストフライ動作の場合、上記ステップに従って、動作開始点である第1の時点、内転角速度が最大となる時点である第2の時点、動作中間点である第3の時点、外側回転角速度が最大となる時点である第4の時点、両腕を左右に開き状態に戻し角速度が0となる時点すなわち動作終了点である第5の時点、という5つの時点を選択してもよい。この例では、上記ステップにおける動作開始点、動作中間点及び動作終了点と比較して、第2の時点を動作周期の1/4マークポイントとして追加し、動作周期の3/4位置をマークするために、前述の実施例に記載の動作終了点を第4の時点として使用し、第5の時点を完全な動作の終了点として添加している。チェストフライ動作に対して、より多くの時点を使用することにより、3/4の動作周期における信号に基づいて動作の質の認識を達成することができ(すなわち、単一周期における動作の質に対する認識は周期全体の信号の完全な分析に依存しない)、現在の周期における動作が終了する前にユーザの動作に対する監視及びフィードバックを完了することができるとともに、動作プロセス全体におけるすべての信号を完全に記録することができるため、信号をクラウド又はモバイル端末デバイスにアップロードしてより多くの方法を使用してユーザの動作を監視することに役立つ。複雑な動作場合、1つの動作の周期が長く、各段階では力入れモードが異なる。いくつかの実施例において、上記各時点の決定方法を使用して動作を複数の段階に分割し、各段階における信号を個別に認識し、フィードバックを行い、ユーザへの動作フィードバックのリアルタイム性を向上させることができる。
【0084】
なお、上記動作開始点、動作中間点及び動作終了点を1組の対象特徴点として動作信号をセグメント化し監視することは、例示的な説明に過ぎず、いくつかの実施例において、動作開始点、動作中間点、動作終了点のうちのいずれか1つ又は複数を対象特徴点としてユーザの動作信号をセグメント化し監視してもよい。例えば、動作開始点を対象特徴点として動作信号をセグメント化し監視してもよい。また例えば、さらに、動作開始点及び動作終了点を1組の対象特徴点として動作信号をセグメント化し監視してもよく、対象特徴点の役割を果たすことができる他の時点又は時間範囲は、いずれも本明細書の保護範囲内にある。
【0085】
なお、上記プロセス700に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の説明に基づいて、プロセス700に対して様々な修正及び変更を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変更は、依然として本明細書の範囲内にある。例えば、少なくとも2つのステップ710及びステップ720は、処理モジュール220により同時に実行されてもよい。また例えば、ステップ710及びステップ720は、それぞれ処理モジュール220及び処理デバイス110により同時に実行されてもよい。
【0086】
図8は、本願のいくつかの実施例に係る動作信号のセグメント化の概略図である。
図8において、横座標は、ユーザの運動時間を表すことができ、縦座標は、ユーザのチェストフライトトレーニングに対応する筋肉部位(例えば、大胸筋)の筋電信号の振幅情報を表すことができる。
図8は、ユーザが運動するときの手首位置の姿勢信号に対応する角速度の変化曲線及びオイラー角の変化曲線をさらに含み、角速度の変化曲線は、ユーザが運動するときの速度変化状況を特徴付け、オイラー角の曲線は、ユーザが運動するときの体部位の位置状況を特徴付ける。
図8に示すように、既定条件に従って点A1を動作開始点として決定する。具体的には、ユーザの動作開始点A1の前の時点における角速度方向に対して、動作開始点A1の後の時点における角速度方向が変化する。さらに、動作開始点A1の角速度値がほぼ0であり、動作開始点A1における角速度の加速度値が0より大きい。
【0087】
図8に示すように、既定条件に従って点B1を動作中間点として決定する。具体的には、ユーザの動作中間点B1の前の時点における角速度方向に対して、動作中間点B1の後の時点における角速度方向が変化し、動作中間点B1の角速度値が0に近似しており、動作中間点B1の角速度方向が動作開始点A1の角速度方向と逆である。また、筋電信号(
図8において「筋電信号」で示される)における動作中間点B1に対応する振幅は、筋電閾値より大きい。
【0088】
図8に示すように、既定条件に従って点C1を動作終了点として決定する。具体的には、動作終了点C1の角速度値の変化値は、動作開始点A1から動作終了点C1までの極値である。いくつかの実施例において、プロセス700により
図8に示す動作の分割を完了することができ、
図8に示す動作開始点A1から動作終了点C1までの動作信号は、1セグメントのユーザの運動信号と見なすことができる。
【0089】
なお、いくつかの実施例において、動作中間点と動作開始点との時間間隔が特定の時間閾値(例えば、1つの動作周期の1/2)より大きい場合、処理モジュール220は、動作の分割の精度を向上させるために動作開始点を再決定することができる。ここで、特性時間閾値は、ウェアラブルデバイス130のメモリ又はハードディスクに記憶されてもよく、処理デバイス110に記憶されてもよく、又はユーザの実際の運動状況に応じて計算又は調整されてもよい。例えば、
図8における動作開始点A1と動作中間点B1との時間間隔が特定の時間閾値より大きい場合、処理モジュール220は、動作開始点を再決定することができ、それにより動作の分割の精度を向上させることができる。また、動作信号のセグメント化は、上記動作開始点A1、動作中間点B1及び動作終了点C1に限定されず、さらに他の時点を含んでもよく、時点の選択は、動作の複雑さに応じて行うことができる。
【0090】
ユーザの動作信号を取得する場合、ユーザの他の生理学的パラメータ情報(例えば、心拍数信号)、運動中、取得モジュール210と人体との相対的な移動又は押圧などの外部条件は、動作信号の品質に影響を与え、例えば、筋電信号に突然の変化をもたらし、それによりユーザの動作に対する監視に影響を与える場合がある。説明の便宜上、突然変化した筋電信号を、特異点で説明することができ、例示的な特異点は、グリッチ信号、不連続信号などを含んでもよい。いくつかの実施例において、少なくとも筋電信号に対応する特徴情報又は姿勢信号に対応する特徴情報に基づいて、上記ユーザの運動動作を監視することは、さらに、周波数領域又は時間領域で筋電信号を前処理することと、前処理された筋電信号に基づいて筋電信号に対応する特徴情報を取得し、筋電信号に対応する特徴情報又は姿勢信号に対応する特徴情報に基づいて、ユーザの運動動作を監視することとを含んでもよい。いくつかの実施例において、周波数領域又は時間領域で筋電信号を前処理することは、周波数領域で上記筋電信号をフィルタリングすることにより、周波数領域で上記筋電信号における特定の周波数範囲の成分を選択又は保持することを含んでもよい。いくつかの実施例において、取得モジュール210により取得された筋電信号の周波数範囲は、1Hz~1000Hzであり、該筋電信号をフィルタリングして特定の周波数範囲(例えば、30Hz~150Hz)の筋電信号を選択して後続の処理を行うことができる。いくつかの実施例において、特定の周波数範囲は、10Hz~500Hzであってもよい。好ましくは、特定の周波数範囲は、15Hz~300Hzであってもよい。より好ましくは、特定の周波数範囲は、30Hz~150Hzであってもよい。いくつかの実施例において、フィルタリング処理は、ローパスフィルタによる処理を含んでもよい。いくつかの実施例において、ローパスフィルタは、LCパッシブフィルタ、RCパッシブフィルタ、RCアクティブフィルタ、特別な素子で構成されたパッシブフィルタを含んでもよい。いくつかの実施例において、特別な素子で構成されたパッシブフィルタは、圧電セラミックフィルタ、水晶フィルタ、表面弾性波フィルタのうちの1つ又は複数を含んでもよい。なお、特定の周波数範囲は、上記範囲に限定されず、他の範囲であってもよく、実際の状況に応じて選択することができる。筋電信号に対応する特徴情報又は姿勢信号に対応する特徴情報に基づいて、ユーザの運動動作を監視することについては、本願の明細書の
図5、
図6及びその関連説明を参照することができる。
【0091】
いくつかの実施例において、周波数領域又は時間領域で筋電信号を前処理することは、さらに、時間領域で筋電信号に対して信号補正処理を行うことを含んでもよい。信号補正処理とは、筋電信号における特異点(例えば、グリッチ信号、不連続信号など)を補正することである。いくつかの実施例において、時間領域で筋電信号に対して信号補正処理を行うことは、筋電信号における特異点、すなわち筋電信号における特異信号を決定することを含んでもよい。特異点は、ある時点で筋電信号の振幅が突然変化することにより引き起こされる信号の不連続であってもよい。また例えば、筋電信号の形態が滑らかであり、筋電信号の振幅が突然変化しないが、筋電信号の1階微分に突然の変化があり、かつ1階微分が不連続である。いくつかの実施例において、筋電信号における特異点を決定する方法は、フーリエ変換、ウェーブレット変換、フラクタル次元などのうちの1つ又は複数を含んでもよいが、これらに限定されない。いくつかの実施例において、時間領域で筋電信号に対して信号補正処理を行うことは、筋電信号における特異点を除去し、例えば、特異点及びその付近の時間範囲内の信号を削除することを含んでもよい。代替的に、時間領域で筋電信号に対して信号補正処理を行うことは、特定の時間範囲内の筋電信号の特徴情報に基づいて、筋電信号の特異点を補正し、例えば、特異点の周囲の信号に基づいて、特異点の振幅を調整することを含んでもよい。いくつかの実施例において、筋電信号の特徴情報は、振幅情報、振幅情報の統計情報のうちの1つ又は複数を含んでもよい。振幅情報の統計情報(振幅エントロピーとも呼ばれる)とは、時間領域での筋電信号の振幅情報の分布状況である。いくつかの実施例において、信号処理アルゴリズム(例えば、フーリエ変換、ウェーブレット変換、フラクタル次元)により筋電信号における特異点の位置(例えば、対応する時点)を決定した後、特異点の位置の前又は後の特定の時間範囲内の筋電信号に基づいて、特異点を修正することができる。例えば、特異点が突然変化したボトムである場合、突然変化したボトムの前又は後の特定の時間範囲(例えば、5ms~60ms)内の筋電信号の特徴情報(例えば、振幅情報、振幅情報の統計情報)に基づいて、突然変化したボトムでの筋電信号を補充することができる。
【0092】
特異点をグリッチ信号として例示的に説明し、
図9は、本願のいくつかの実施例に示す筋電信号の前処理の例示的なフローチャートである。
図9に示すように、プロセス900は、以下のステップ910とステップ920を含んでもよい。
【0093】
ステップ910において、上記筋電信号の時間領域窓に基づいて、上記筋電信号の時間領域窓から、異なる時間範囲をそれぞれカバーする異なる時間窓を選択する。
【0094】
いくつかの実施例において、該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。いくつかの実施例において、異なる窓は、少なくとも1つの特定の窓を含んでもよい。特定の窓とは、時間領域窓から選択された、特定の時間長を有する窓である。例えば、筋電信号の時間領域窓の時間長が3sである場合、特定の窓の時間長は、100msであってもよい。いくつかの実施例において、特定の窓は、複数の異なる時間窓を含んでもよい。例示的な説明のみとして、特定の窓は、第1の時間窓と第2の時間窓を含んでもよく、第1の時間窓は、特定の窓内の一部の時間長に対応する窓であってもよく、例えば、特定の窓の時間長が100msである場合、第1の時間窓の時間長は、80msであってもよい。第2の時間窓は、特定の時間窓内の一部の時間長に対応する別の窓であってもよく、例えば、特定の時間窓が100msである場合、第2の時間窓は、20msであってもよい。いくつかの実施例において、第1の時間窓及び第2の時間窓は、同じ特定の窓内の連続的な時間窓であってもよい。いくつかの実施例において、第1の時間窓及び第2の時間窓は、同じ特定の窓内の不連続又は重なる2つの時間窓であってもよい。例えば、特定の時間範囲内の窓の時間長が100msである場合、第1の時間窓の時間長は、80msであってもよく、第2の時間窓の時間長は、25msであってもよく、この場合、第2の時間窓は、第1の時間窓と5ms重なる。いくつかの実施例において、処理モジュール220は、筋電信号の時間領域窓に基づいて、筋電信号の時間領域窓の時間開始点から特定の時間長に応じて順にスライドして特定の時間窓を更新し、更新した特定の時間窓をさらに第1の時間窓と第2の時間窓に分割することができる。ここで、特定の時間長は、1s、2s、3sなどより小さくてもよい。例えば、処理モジュール220は、特定の時間長が100msの特定の窓を選択し、該特定の窓を80msの第1の時間窓と20msの第2の時間窓に分割することができる。さらに、該特定の窓を時間方向に沿ってスライドして更新することができる。ここで、スライド幅は、第2の時間窓の時間長(例えば、20ms)であってもよく、他の適切な時間長、例えば、30ms、40msなどであってもよい。
【0095】
ステップ920において、上記異なる時間窓における上記筋電信号に対応する特徴情報に基づいて、上記グリッチ信号を決定する。
【0096】
いくつかの実施例において、該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。いくつかの実施例において、筋電信号に対応する特徴情報は、少なくとも振幅情報、振幅情報の統計情報のうちの1種を含んでもよい。いくつかの実施例において、処理モジュール220は、異なる時間窓(例えば、第1の時間窓、第2の時間窓)内の筋電信号に対応する振幅情報又は振幅情報の統計情報を取得してグリッチ信号の位置を決定することができる。異なる時間窓内の筋電信号に対応する特徴情報に基づいて、グリッチ信号の位置を決定する具体的な説明については、
図10及びその関連説明を参照することができる。
【0097】
なお、上記プロセス900に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の説明に基づいて、プロセス900に対して様々な修正及び変更を行うことができる。例えば、特定の窓は、上記第1の時間窓及び第2の時間窓を含むことに限定されず、さらに他の時間窓、例えば、第3の時間窓、第4の時間窓などを含んでもよい。また、グリッチ信号の位置の前又は後の時刻の特定の範囲は、グリッチ信号の長さに応じて適応的に調整することができ、ここではさらに限定しない。しかしながら、これらの修正及び変更は、依然として本明細書の範囲内にある。
【0098】
図10は、本願のいくつかの実施例に係るグリッチ信号の除去の例示的なフローチャートである。
図10に示すように、プロセス1000は、以下のステップ1010~ステップ1040を含んでもよい。
【0099】
ステップ1010において、第1の時間窓内の筋電信号に対応する第1の振幅情報と第2の時間窓内の筋電信号に対応する第2の振幅情報とを決定する。
【0100】
いくつかの実施例において、該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。いくつかの実施例において、処理モジュール220は、第1の時間窓及び第2の時間窓の時間長を選択し、第1の時間窓の時間長内の筋電信号に対応する第1の振幅情報と第2の時間窓の時間長内の筋電信号に対応する第2の振幅情報とを抽出することができる。いくつかの実施例において、第1の振幅情報は、第1の時間窓内の筋電信号の平均振幅を含んでもよく、第2の振幅情報は、第2の時間窓内の筋電信号の平均振幅を含んでもよい。例えば、処理モジュール220は、第1の時間窓の時間長を80msとして選択し、第1の時間窓内の筋電信号に対応する第1の振幅情報を抽出し、第2の時間窓の時間長を20msとして選択し、第2の時間窓内の筋電信号に対応する第2の振幅情報を抽出することができる。
【0101】
いくつかの実施例において、第1の時間窓の時間長及び第2の時間窓の時間長の選択は、最短のグリッチ信号の長さ及びシステムの計算量に関連する。いくつかの実施例において、グリッチ信号の特徴に基づいて、第1の時間窓の時間長及び第2の時間窓の時間長を選択することができる。心電グリッチ信号の時間長は、40ms~100msであり、心電信号における2つのグリッチ信号の時間間隔は、約1sであってもよく、グリッチ信号のピーク点の両側は基本的に対称であり、グリッチ信号の両側の振幅分布は比較的平均である。いくつかの実施例において、グリッチ信号が心電信号である場合、グリッチ信号より小さい時間長、例えば、グリッチ信号の長さの半分を第2の時間窓の時間長として選択することができ、第1の時間窓の時間長は、第2の時間窓の長さより大きく、例えば、第2の時間窓の時間長の4倍であってもよい。いくつかの実施例において、第1の時間窓の時間長は、グリッチ信号の間隔(約1s)から第2の時間窓の長さを減算した長さの範囲内にあればよい。なお、上記選択された第1の時間窓の時間長及び第2の時間窓の時間長は、上記説明に限定されず、第2の時間窓の時間長と第1の時間窓の時間長との和が隣接する2つのグリッチ信号の時間間隔より小さいということ、又は第2の時間窓の時間長が単一のグリッチ信号の長さより小さいということ、又は第2の時間窓内の筋電信号の振幅と第1の時間窓内の筋電信号の振幅が高い区別性を有すということ、を満たせればよい。
【0102】
ステップ1020において、第2の振幅情報と第1の振幅情報との比が閾値より大きいか否かを判定する。
【0103】
いくつかの実施例において、該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。いくつかの実施例において、処理モジュール220は、第2の時間窓内の筋電信号に対応する第2の振幅情報と第1の時間窓内の筋電信号に対応する第1の振幅情報との比が閾値より大きいか否かを判定することができる。ここで、閾値は、ウェアラブルデバイス130のメモリ又はハードディスクに記憶されてもよく、処理デバイス110に記憶されてもよく、又は実際の状況に応じて調整されてもよい。いくつかの実施例において、処理モジュール220が、第2の振幅情報と第1の振幅情報との比が閾値より大きいと判定した場合、ステップ1020からステップ1030に進むことができる。いくつかの他の実施例において、処理モジュール220が、第2の振幅情報と第1の振幅情報との比が閾値以下と判定した場合、ステップ1020からステップ1040に進むことができる。
【0104】
ステップ1030において、第2の時間窓内の筋電信号に対して信号補正処理を行う。
【0105】
いくつかの実施例において、該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。いくつかの実施例において、処理モジュール220は、ステップ1020における、閾値と、第2の振幅情報と第1の振幅情報との比との大小関係の判定結果に基づいて、第2の時間窓内の筋電信号に対して信号補正処理を実行することができる。例えば、いくつかの実施例において、第2の振幅情報と第1の振幅情報との比が閾値より大きい場合、第2の振幅情報に対応する第2の時間窓内の筋電信号は、グリッチ信号である。いくつかの実施例において、第2の時間窓内の筋電信号を処理することは、第2の時間窓の前又は後の特定の時間範囲内の筋電信号に基づいて、第2の時間窓内の筋電信号に対して信号補正処理を行うことを含んでもよい。いくつかの実施例において、第2の時間窓内の筋電信号に対して信号補正処理を行う方法は、充填、補間などを含んでもよいが、これらに限定されない。いくつかの実施例において、特定の時間範囲は、5ms~60msであってもよい。好ましくは、特定の時間範囲は、10ms~50msであってもよい。さらに好ましくは、特定の時間範囲は、20ms~40msであってもよい。なお、特定の時間範囲は、上記範囲に限定されず、例えば、特定の時間範囲は、さらに、60msより大きく、又は5msより小さいなど、他の範囲であってもよい。実際の適用シナリオにおいて、グリッチ信号の時間長に応じて適応的に調整することができる。
【0106】
ステップ1040において、第2の時間窓内の筋電信号を保持する。
【0107】
いくつかの実施例において、該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。いくつかの実施例において、処理モジュール220は、ステップ1020における、閾値と、第2の振幅情報と第1の振幅情報との比との大小関係の判定結果に基づいて、第2の時間窓内の筋電信号の保持を実行することができる。例えば、いくつかの実施例において、第2の振幅情報と第1の振幅情報との比が閾値以下である場合、第2の振幅情報に対応する第2の時間窓内の筋電信号は、正常な筋電信号であり、該正常な筋電信号、すなわち、第2の時間窓内の筋電信号が保持されてもよい。
【0108】
なお、ユーザが筋肉に力を入れるとき、電荷が徐々に蓄積し、筋電信号の振幅が徐々に増加するため、グリッチ信号が存在しない場合、隣接する2つの時間窓(例えば、第1の時間窓及び第2の時間窓)内の筋電信号の振幅は、突然変化しない。いくつかの実施例において、プロセス1000に基づいて、筋電信号におけるグリッチ信号を判定して除去することは、グリッチ信号に対するリアルタイム処理を実現することができ、それにより、ウェアラブルデバイス130又はモバイル端末デバイス140は、ユーザにその運動状態をリアルタイムにフィードバックし、ユーザがより科学的に運動することを助けることができる。
【0109】
いくつかの実施例において、第1の時間窓に対応する時間長は、第2の時間窓に対応する時間長より大きくてもよい。いくつかの実施例において、特定の窓に対応する特定の時間長は、1sより小さくてもよい。いくつかの実施例において、第1の時間窓に対応する時間長と第2の時間窓に対応する時間長との比は、2より大きくてもよい。いくつかの実施例において、第1の時間窓に対応する時間長、第2の時間窓に対応する時間長、及び特定の窓に対応する特定の時間長を選択することは、最短のグリッチ信号の長さ(例えば、40ms)が除去されると共に高い信号対雑音比を有することを保証することができる一方、システムの計算量を比較的に小さくし、システムの繰り返す計算を減少させ、時間の複雑さを低下させることにより、システムの計算効率及び計算精度を向上させることができる。
【0110】
なお、上記プロセス1000に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の説明に基づいて、プロセス1000に対して様々な修正及び変更を行うことができる。例えば、上記プロセス1000において、特異点がグリッチ信号である例のみを挙げたが、特異点がボトム信号である場合、上記各ステップ(例えば、ステップ1010、ステップ1020、ステップ1030など)及びその解決手段を調整するか又は他の方法を使用して信号補正処理を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変更は、依然として本明細書の範囲内にある。
【0111】
いくつかの実施例において、筋電信号の特異点に対する信号補正処理を行うには、例えば、ハイパスフィルタリング方法、ローパスフィルタリング方法、バンドパスフィルタリング方法、ウェーブレット変換再構成法など、他の方法を使用してもよい。いくつかの実施例において、低周波信号に敏感でない適用シナリオでは、100Hzのハイパスフィルタを用いてグリッチ信号を除去することができる。いくつかの実施例において、筋電信号に対して信号補正処理を行う以外に、さらに、筋電信号に対して、例えば、フィルタリング処理、信号増幅、位相調整など、他の方式の信号処理を行ってもよい。いくつかの実施例において、筋電センサにより収集されたユーザの筋電信号は、アナログデジタル変換器(ADC)によりデジタル筋電信号に変換することができ、変換されたデジタル筋電信号に対してフィルタリング処理を行って、商用電源周波数信号及びその調波信号などをフィルタリングして除去することができる。いくつかの実施例において、筋電信号に対する処理は、ユーザのモーションアーチファクトを除去することをさらに含んでもよい。ここで、モーションアーチファクトとは、筋電信号を取得するプロセスにおいて、ユーザの運動中に測定対象位置の筋肉が筋電モジュールに対して移動することによる信号ノイズである。
【0112】
いくつかの実施例において、姿勢信号は、ウェアラブルデバイス130上の姿勢センサにより取得することができる。ウェアラブルデバイス130上の姿勢センサは、人体の四肢部位(例えば、腕、脚など)、人体の体幹部位(例えば、胸、腹部、背中、腰部など)及び人体の頭部などに分布することができる。姿勢センサは、人体の四肢部位、体幹部位などの他の部位の姿勢信号の収集を実現することができる。いくつかの実施例において、姿勢センサは、姿勢融合アルゴリズムを有する姿勢測定ユニット(AHRS)のセンサであってもよい。姿勢融合アルゴリズムは、3軸加速度センサ、3軸角速度センサ、及び3軸地磁気センサを備えた9軸慣性測定ユニット(IMU)のデータをオイラー角又は四元数として融合することにより、姿勢センサが位置するユーザの体部位の姿勢信号を取得することができる。いくつかの実施例において、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110は、姿勢信号に基づいて姿勢に対応する特徴情報を決定することができる。いくつかの実施例において、姿勢信号に対応する特徴情報は、角速度値、角速度方向、角速度の加速度値などを含んでもよいが、これらに限定されない。いくつかの実施例において、姿勢センサは、歪みゲージ式センサであってもよく、歪みゲージ式センサは、ユーザの関節の屈曲方向及び屈曲角度を取得することにより、ユーザの運動時の姿勢信号を取得することができる。例えば、歪みゲージ式センサは、ユーザの膝関節に設置されてもよく、ユーザが運動するとき、ユーザの体部位が歪みゲージ式センサに作用し、歪みゲージ式センサの抵抗又は長さの変化に基づいて、ユーザの膝関節の屈曲方向及び屈曲角度を算出することにより、ユーザの脚の姿勢信号を取得することができる。いくつかの実施例において、姿勢センサは、光ファイバセンサをさらに含んでもよく、姿勢信号は、光ファイバセンサの光が曲がった後の方向変化により特徴付けることができる。いくつかの実施例において、姿勢センサは、磁束センサであってもよく、姿勢信号は、磁束の変化により特徴付けることができる。なお、姿勢センサのタイプは、上記センサに限定されず、他のセンサであってもよく、ユーザの姿勢信号を取得できるセンサは、いずれも本明細書の姿勢センサの範囲内にある。
【0113】
図11は、本願のいくつかの実施例に係る姿勢信号に対応する特徴情報を決定する例示的なフローチャートである。
図11に示すように、プロセス1100は、以下のステップ1110~1130を含んでもよい。
【0114】
ステップ1110において、対象座標系、及び該対象座標系と少なくとも1つの初期座標系との間の変換関係を取得する。
【0115】
いくつかの実施例において、該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。いくつかの実施例において、初期座標系とは、人体に設置された姿勢センサに対応する座標系である。ユーザがウェアラブルデバイス130を使用する場合、ウェアラブルデバイス130上の各姿勢センサは、人体の異なる部位に分布するため、各姿勢センサの人体での取り付け角度が異なり、異なる部位の姿勢センサは、それぞれ自体の座標系を初期座標系とするため、異なる部位の姿勢センサは、異なる初期座標系を有する。いくつかの実施例において、各姿勢センサにより取得された姿勢信号は、それらに対応する初期座標系に基づいたものである。異なる初期座標系での姿勢信号を同じ座標系(例えば、対象座標系)に変換すると、人体の異なる部位間の相対運動を容易に決定することができる。いくつかの実施例において、対象座標系とは、人体に基づいて確立された人体座標系である。例えば、対象座標系において、人体体幹の長さ方向(すなわち、人体横断面に垂直な方向)をZ軸とし、人体体幹の前後方向(すなわち、人体冠状面に垂直な方向)をX軸とし、人体体幹の左右方向(すなわち、人体矢状面に垂直な方向)をY軸とすることができる。いくつかの実施例において、対象座標系と初期座標系との間に変換関係が存在し、該変換関係により、初期座標系での座標情報を対象座標系での座標情報に変換することができる。いくつかの実施例において、該変換関係は、1つ以上の回転行列として表すことができる。対象座標系と初期座標系との間の変換関係を決定する詳細な内容については、本願の明細書の
図13及びその関連説明を参照することができる。
【0116】
ステップ1120において、変換関係に基づいて、少なくとも1つの初期座標系での座標情報を対象座標系での座標情報に変換する。
【0117】
いくつかの実施例において、該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。初期座標系での座標情報とは、初期座標系の三次元座標情報である。対象座標系での座標情報とは、対象座標系の三次元座標情報である。例示的な説明のみとして、初期座標系での座標情報V1に対し、変換関係に基づいて、初期座標系での座標情報を対象座標系での座標情報V2に変換することができる。具体的には、座標情報V1と座標情報V2とは、回転行列で変換することができ、ここで、回転行列は、初期座標系と対象座標系との間の変換関係と理解することができる。具体的には、初期座標系での座標情報V1は、第1の回転行列により座標情報V1-1に変換することができ、座標情報V1-1は、第2の回転行列により座標情報V1-2に変換することができ、座標情報V1-2は、第3の回転行列により座標情報V1-3に変換することができ、座標情報V1-3は、対象座標系での座標情報V2である。なお、回転行列は、上記第1の回転行列、第2の回転行列及び第3の回転行列に限定されず、より少ない回転行列又はより多くの回転行列を含んでもよい。いくつかの代替的な実施例において、回転行列は、1つの回転行列又は複数の回転行列の組み合わせであってもよい。
【0118】
ステップ1130において、対象座標系での座標情報に基づいて、姿勢信号に対応する特徴情報を決定する。
【0119】
いくつかの実施例において、該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。いくつかの実施例において、対象座標系での座標情報に基づいて、ユーザの姿勢信号に対応する特徴情報を決定することは、ユーザの運動時の対象座標系での複数の座標情報に基づいて、ユーザの姿勢信号に対応する特徴情報を決定することを含んでもよい。例えば、ユーザがチェストフライ運動を行うとき、ユーザが腕を前に水平に持ち上げている場合、対象座標系での第1の座標情報に対応し、ユーザが体幹と同じ平面内に腕を開いている場合、対象座標系での第2の座標情報に対応するとし、第1の座標情報及び第2の座標情報に基づいて、ユーザの姿勢信号に対応する特徴情報を計算することができる。例えば、角速度、角速度方向、角速度の加速度値などである。
【0120】
なお、上記プロセス1100に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の説明に基づいて、プロセス1100に対して様々な修正及び変更を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変更は、依然として本明細書の範囲内にある。
【0121】
いくつかの実施例において、さらに、ユーザの体の異なる位置の姿勢センサに対応する特徴情報により、ユーザの体の異なる運動部位間の相対運動を判定することができる。例えば、ユーザの腕の姿勢センサに対応する特徴情報とユーザの体幹部位の姿勢センサに対応する特徴情報とにより、ユーザが運動するときの腕と体幹との間の相対運動を判定することができる。
図12は、本願のいくつかの実施例に係るユーザの異なる運動部位間の相対運動を決定する例示的なフローチャートである。
図12に示すように、プロセス1200は、以下のステップ1210とステップ1220を含んでもよい。
【0122】
ステップ1210において、異なる初期座標系と対象座標系との変換関係に基づいて、少なくとも2つのセンサにそれぞれ対応する特徴情報を決定する。
【0123】
いくつかの実施例において、該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。いくつかの実施例において、異なるセンサの人体での取り付け位置が異なるため、センサに対応する初期座標系と対象座標系との間の変換関係は異なる。いくつかの実施例において、処理デバイス110は、ユーザの異なる部位(例えば、前腕、上腕、体幹など)のセンサに対応する初期座標系での座標情報を、それぞれ対象座標系での座標情報に変換することにより、少なくとも2つのセンサに対応する特徴情報をそれぞれ決定することができる。初期座標系での座標情報を対象座標系での座標情報に変換する関連説明については、本願の他の箇所、例えば、
図11で見つけることができ、ここでは説明を省略する。
【0124】
ステップ1220において、少なくとも2つのセンサにそれぞれ対応する特徴情報に基づいて、ユーザの異なる運動部位間の相対運動を決定する。
【0125】
いくつかの実施例において、該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。いくつかの実施例において、運動部位は、人体の独立して運動することができる肢体、例えば、前腕、上腕、下腿、大腿などであってもよい。例示的な説明のみとして、ユーザがダンベルアームカール運動をする場合、前腕部位に設置されたセンサに対応する対象座標系での座標情報と、上腕部位に設置されたセンサに対応する対象座標系での座標情報とを組み合わせることにより、ユーザの前腕と上腕との間の相対運動を決定することができ、それによりユーザのダンベルアームカール動作を決定することができる。
【0126】
いくつかの実施例において、ユーザの同じ運動部位に同じ又は異なるタイプの複数のセンサを設置し、同じ又は異なるタイプの複数のセンサに対応する初期座標系での座標情報をそれぞれ対象座標系での座標情報に変換してもよい。例えば、ユーザの前腕部位の異なる位置に同じ又は異なるタイプの複数のセンサを設置することができ、同じ又は異なるタイプの複数のセンサに対応する対象座標系での複数の座標情報は、ユーザの前腕部位の運動動作を同時に特徴付けることができる。例えば、複数の同じタイプのセンサに対応する対象座標系での座標情報の平均値を求めることにより、ユーザの運動時の運動部位の座標情報の精度を向上させることができる。また例えば、複数の異なるタイプのセンサに対応する座標系での座標情報から、融合アルゴリズム(例えば、カルマンフィルタリングなど)により、対象座標系での座標情報を取得することができる。
【0127】
なお、上記プロセス1100に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の説明に基づいて、プロセス1100に対して様々な修正及び変更を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変更は、依然として本明細書の範囲内にある。
【0128】
図13は、本願のいくつかの実施例に係る初期座標系と特定の座標系との間の変換関係を決定する例示的なフローチャートである。いくつかの実施例において、上記初期座標系と特定の座標系との間の変換関係を決定するプロセスは、較正プロセスと呼ばれてもよい。
図13に示すように、プロセス1300は、以下のステップ1310~ステップ1340を含んでもよい。
【0129】
ステップ1310において、特定の座標系を構築する。
【0130】
いくつかの実施例において、該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。いくつかの実施例において、少なくとも1つの初期座標系と対象座標系との間の変換関係は、較正プロセスにより取得することができる。特定の座標系とは、較正プロセスにおいて、初期座標系と対象座標系との間の変換関係を決定するための基準座標系である。いくつかの実施例において、構築された特定の座標系は、人が立つときの体幹の長さ方向をZ軸とし、人体の前後方向をX軸とし、人体の体幹の左右方向をY軸とすることができる。いくつかの実施例において、特定の座標系は、較正プロセスにおけるユーザの向きに関連する。例えば、較正プロセスにおいて、ユーザの体の正面がある固定した方向(例えば、北方)を向いていると、人体の前方(北方)の方向がX軸となり、較正プロセスにおいて、X軸の方向が固定される。
【0131】
ステップ1320において、ユーザが第1の姿勢にあるときの少なくとも1つの初期座標系での第1の座標情報を取得する。
【0132】
いくつかの実施例において、該ステップは、取得モジュール210により実行されてもよい。第1の姿勢は、ユーザが略立位を維持している姿勢であってもよい。取得モジュール210(例えば、センサ)は、ユーザの第1の姿勢に基づいて、初期座標系での第1の座標情報を取得することができる。
【0133】
ステップ1330において、ユーザが第2の姿勢にあるときの少なくとも1つの初期座標系での第2の座標情報を取得する。
【0134】
いくつかの実施例において、該ステップは、取得モジュール210により実行されてもよい。第2の姿勢は、センサが位置するユーザの体部位(例えば、腕)が前向きに傾斜している姿勢であってもよい。いくつかの実施例において、取得モジュール210(例えば、センサ)は、ユーザの第2の姿勢(例えば、前向きに傾斜する姿勢)に基づいて、初期座標系での第2の座標情報を取得することができる。
【0135】
ステップ1340において、第1の座標情報、第2の座標情報及び特定の座標系に基づいて、少なくとも1つの初期座標系と特定の座標系との間の変換関係を決定する。
【0136】
いくつかの実施例において、該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。いくつかの実施例において、第1の姿勢に対応する第1の座標情報により第1の回転行列を決定することができる。第1の姿勢の場合、ZYXの回転順序で、特定の座標系のX方向及びY方向のオイラー角が0であり、初期座標系のX方向及びY方向のオイラー角が必ずしも0ではないため、第1の回転行列は、初期座標系を、X軸を中心に逆方向に回転させ、次にY軸を中心に逆方向に回転させて得られた回転行列である。いくつかの実施例において、第2の姿勢(例えば、センサが位置する体部位が前向きに傾斜している)の第2の座標情報により、第2の回転行列を決定することができる。具体的には、第2の姿勢の場合、ZYZの回転順序で、特定の座標系のY方向及びZ3方向のオイラー角が0であり、初期座標系のY方向及びZ3方向のオイラー角が必ずしも0ではないことが知られているため、第2の回転行列は、初期座標系を、Y方向を中心に逆方向に回転させ、次にZ3方向を中心に逆方向に回転させて得られた回転行列である。上記第1の回転行列及び第2の回転行列により、初期座標系と特定の座標系との間の変換関係を決定することができる。いくつかの実施例において、初期座標系(センサ)が複数ある場合、上記方法を使用して、各初期座標系と特定の座標系との間の変換関係を決定することができる。
【0137】
なお、上記第1の姿勢は、ユーザが略立位を維持している姿勢に限定されず、第2の姿勢は、センサが位置するユーザの体部位(例えば、腕)が前向きに傾斜している姿勢に限定されず、ここで、第1の姿勢及び第2の姿勢は、近似的に較正プロセスにおける静止姿勢と見なすことができる。いくつかの実施例において、第1の姿勢及び/又は第2の姿勢は、較正プロセスにおける動的姿勢であってもよい。例えば、ユーザの歩く姿勢は、比較的固定された姿勢であり、歩く時の両腕、両脚、両足の角度及び角速度を抽出することにより、前向きの踏み出し、前向きの腕振りなどの動作を認識することができ、ユーザの前向きに歩く姿勢を較正プロセスにおける第2の姿勢とすることができる。いくつかの実施例において、第2の姿勢は、1つの動作に限定されず、複数の動作を抽出して第2の姿勢としてもよい。例えば、複数の動作の座標情報を融合することにより、より正確な回転行列を取得する。
【0138】
いくつかの実施例において、較正プロセスにおいて、いくつかの信号処理アルゴリズム(例えば、カルマンフィルタリングアルゴリズム)を使用して回転行列を動的に補正することにより、較正プロセス全体において優れた変換行列を得ることができる。
【0139】
いくつかの実施例において、機械学習アルゴリズム、又は他のアルゴリズムを使用していくつかの特定の動作を自動的に認識することにより、回転行列をリアルタイムに更新することができる。例えば、機械学習アルゴリズムにより、現在ユーザが歩いているか又は立っていることを認識すると、較正プロセスを自動的に開始し、この場合、ウェアラブルデバイスは、較正プロセスを表示することを必要とせず、回転行列は、ユーザがウェアラブルデバイスを使用しているうちに動的に更新される。
【0140】
いくつかの実施例において、姿勢センサの取り付け位置は、相対的に固定され得るため、対応するアルゴリズムではまず1つの回転行列を予め設定することにより、特定の動作の認識プロセスをより正確にすることができる。さらに、ユーザがウェアラブルデバイスを使用しているうちに回転行列を引き続き補正することにより、取得された回転行列が現実の状況により近づく。
【0141】
なお、上記プロセス1300に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の説明に基づいて、プロセス1300に対して様々な修正及び変更を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変更は、依然として本明細書の範囲内にある。
【0142】
図14は、本願のいくつかの実施例に係る初期座標系と対象座標系との間の変換関係を決定する例示的なフローチャートである。
図14に示すように、プロセス1400は、以下のステップ1410とステップ1420を含んでもよい。
【0143】
ステップ1410において、特定の座標系と対象座標系との間の変換関係を取得する。
【0144】
いくつかの実施例において、該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。特定の座標系と対象座標系は、いずれも人体の体幹の長さ方向をZ軸とするため、特定の座標系のX軸と対象座標系のX軸との間の変換関係、及び特定の座標系のY軸と対象座標系のY軸との間の変換関係により、特定の座標系と対象座標系との間の変換関係を取得することができる。特定の座標系と対象座標系との間の変換関係を取得する原理については、
図13及びその関連内容を参照することができる。
【0145】
いくつかの実施例において、特定の座標系は、人体の体幹の長さ方向をZ軸とし、人体の前後方向を較正されたX軸とすることができる。ユーザが運動(例えば、回転運動)するときに、ユーザの体の前後方向が変化して較正された座標系内に保つことができないため、人体とともに回転できる座標系、すなわち対象座標系を決定する必要がある。いくつかの実施例において、対象座標系は、ユーザの向きとともに変化することができ、対象座標系のX軸は、常に人体の体幹の真正面にある。
【0146】
ステップ1420において、少なくとも1つの初期座標系と特定の座標系との間の変換関係、及び特定の座標系と対象座標系との間の変換関係に基づいて、少なくとも1つの初期座標系と対象座標系との間の変換関係を決定する。
【0147】
いくつかの実施例において、該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。いくつかの実施例において、処理デバイス110は、プロセス1300において決定された少なくとも1つの初期座標系と特定の座標系との間の変換関係と、ステップ1410において決定された特定の座標系と対象座標系との間の変換関係と、に基づいて、少なくとも1つの初期座標系と対象座標系との間の変換関係を決定することができ、それにより初期座標系での座標情報を対象座標系での座標情報に変換することができる。
【0148】
なお、上記プロセス1400に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の説明に基づいて、プロセス1400に対して様々な修正及び変更を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変更は、依然として本明細書の範囲内にある。
【0149】
いくつかの実施例において、ウェアラブルデバイス130に設置された姿勢センサの位置が変化する可能性があり、及び/又は姿勢センサの人体での取り付け角度が異なる可能性があるため、ユーザが同じ運動を行うとき、姿勢センサから返された姿勢データが大きく異なる場合がある。
【0150】
図15Aは、本願のいくつかの実施例に係る人体前腕位置の初期座標系でのオイラー角データの例示的なベクトル座標を示す図である。枠線部分は、ユーザが同じ動作を行うとき、前腕位置に対応する初期座標系でのオイラー角データ(座標情報)を表すことができる。
図15Aに示すように、枠線部分内のZ軸方向(
図15Aにおいて「Z」で示す)のオイラー角ベクトルの結果は、おおよそ-180°~(-80°)の範囲内にあり、Y軸方向(
図15Aにおいて「Y」で示す)のオイラー角ベクトルの結果は、おおよそ0°前後で変動し、X軸方向(
図15Aにおいて「X」で示す)のオイラー角ベクトルの結果は、おおよそ-80°前後で変動する。ここで、変動範囲は、20°であってもよい。
【0151】
図15Bは、本願のいくつかの実施例に係る人体前腕の別の位置の初期座標系でのオイラー角データの例示的なベクトル座標を示す図である。枠線部分は、ユーザが同じ動作(
図15Aに示す動作と同じ動作)を行うとき、前腕の他の位置に対応する初期座標系でのオイラー角データを表すことができる。
図15Bに示すように、枠線部分内のZ軸方向(
図15Bにおいて「Z’」で示す)のオイラー角ベクトルの結果は、おおよそ-180°~180°の範囲内にあり、Y軸方向(
図15Bにおいて「Y’」で示す)のオイラー角ベクトルの結果は、おおよそ0°前後で変動し、X軸方向(
図15Bにおいて「X’」で示す)のオイラー角ベクトルの結果は、おおよそ-150°前後で変動する。ここで、変動範囲は、20°であってもよい。
【0152】
図15A及び
図15Bに示すオイラー角データは、人体前腕の異なる位置(姿勢センサの人体前腕位置での取り付け角度が異なると理解されてもよい)に基づいて、ユーザが同じ動作を行うときにそれぞれ得られた初期座標系でのオイラー角データ(座標情報)である。
図15Aと
図15Bを比較してわかるように、姿勢センサの人体での取り付け角度が異なる場合、ユーザが同じ動作を行うとき、姿勢センサから返信された初期座標系でのオイラー角データが大きく異なる場合がある。例えば、
図15AにおけるZ軸方向のオイラー角ベクトルの結果は、おおよそ-180°~(-80°)の範囲内にあり、
図15BにおけるZ軸方向のオイラー角ベクトルの結果は、おおよそ-180°~180°の範囲内にあり、両者には大きな違いがある。
【0153】
いくつかの実施例において、取り付け角度が異なるセンサに対応する初期座標系でのオイラー角データを対象座標系でのオイラー角データに変換することができ、それにより異なる位置でのセンサの姿勢信号を容易に分析することができる。例示的な説明のみとして、左腕が位置する直線を肘から手首へ向いている単位ベクトルに抽象化することができ、該単位ベクトルは、対象座標系での座標値である。ここで、対象座標系は、人体の後方に向いている軸をX軸とし、人体の右側に向いている軸をY軸とし、人体の上方に向いている軸をZ軸とするように定義され、右手座標系に合致する。例えば、対象座標系での座標値[-1,0,0]は、腕を前に水平に持ち上げることを表し、対象座標系の座標値[0,-1,0]は、腕を左側に水平に持ち上げることを表す。
図16Aは、本願のいくつかの実施例に係る人体前腕位置の対象座標系でのオイラー角データの例示的なベクトル座標を示す図である。
図16Aは、
図15Aにおける前腕の初期座標系でのオイラー角データを対象座標系でのベクトル座標に変換した曲線図であり、枠線部分は、ユーザが動作するとき、前腕位置の対象座標系でのオイラー角データを表すことができる。
図16Aに示すように、枠線部分内の前腕ベクトル[x,y,z]は、第1の位置と第2の位置との間を往復し、ここで、第1の位置は、[0.2,-0.9,-0.38]であり、第2の位置は、[0.1,-0.95,-0.3]である。なお、前腕が往復運動するたびに、第1の位置及び第2の位置にわずかなずれが生じる。
【0154】
図16Bは、本願のいくつかの実施例に係る人体前腕の別の位置の対象座標系でのオイラー角データの例示的なベクトル座標を示す図である。
図16Bは、
図15Bにおける前腕の初期座標系でのオイラー角データを対象座標系でのベクトル座標に変換した曲線図であり、枠線部分は、ユーザが同じ動作(
図16Aに示す動作と同じ動作)を行うとき、前腕の別の位置の対象座標系でのオイラー角データを表すことができる。
図16Bに示すように、前腕ベクトル[x,y,z]は同様に、第1の位置と第2の位置との間を往復し、ここで、第1の位置は、[0.2,-0.9,-0.38]であり、第2の位置は、[0.1,-0.95,-0.3]である。
【0155】
図15A~
図16Bを参照すると、
図15A及び
図15Bからわかるように、2つの姿勢センサの取り付け位置が異なるため、初期座標系でのオイラー角は、値の範囲及び変動形式が大きく異なり、2つの姿勢センサに対応する初期座標系の座標情報をそれぞれ対象座標系に対応するベクトル座標(例えば、
図16A及び
図16Bにおけるベクトル座標)に変換すると、2つのほぼ同じベクトル座標を得ることができ、すなわち、このような方法により、姿勢信号に対応する特徴情報がセンサの取り付け位置の影響を受けないようにすることができる。具体的には、
図16A及び
図16Bからわかるように、2つの姿勢センサの前腕での取り付け位置が異なり、上記座標変換後、同じベクトル座標が得られ、すなわち、チェストフライプロセスにおいて、腕が第1の状態(腕を右に水平に持ち上げる)と第2の状態(腕を前に水平に持ち上げる)の2つの状態の間に往復して切り替えるプロセスを特徴付けることができる。
【0156】
図17は、本願のいくつかの実施例に係る肢体ベクトルの対象座標系でのベクトル座標を示す図である。
図17に示すように、上から下へ、それぞれ人体の左前腕(17-1)、右前腕(17-2)、左上腕(17-3)、右上腕(17-4)、体幹(17-5)位置における姿勢センサの、対象座標系でのベクトル座標を表すことができる。
図17は、運動時の人体の各位置(例えば、17-1、17-2、17-3、17-4、17-5)の対象座標系でのベクトル座標を示す。
図17における前の4200点は、例えば、立位、体幹の前への移動、腕の前への伸ばし、腕の横持ち上げなど、肢体を較正するために必要な較正動作である。前の4200点に対応する較正動作を使用して較正することにより、姿勢センサにより収集された初期データを対象座標系でのオイラー角に変換することができる。データの分析を容易にするために、さらに、腕ベクトルの対象座標系での座標ベクトルに変換することができる。ここで、対象座標系は、体幹前方に向いている軸をX軸とし、体幹左側に向いている軸をY軸とし、体幹上方に向いている軸をZ軸とする。
図17における往復動作について、左から右へ、動作1、動作2、動作3、動作4、動作5、動作6は、それぞれ、チェストフライ、ラットプルダウン、チェストプレス、ショルダープレス、バーベル二頭筋カール、チェストフライである。
図17からわかるように、異なる動作は、異なる動作モードを有し、肢体ベクトルによって明確に認識することができる。また、同じ動作は、優れた再現性を有し、例えば、動作1及び動作6は、いずれもチェストフライ動作を指し、この2つの動作の曲線は、優れた再現性を有する。
【0157】
いくつかの実施例において、初期座標系のモジュールから直接出力された姿勢データ(例えば、オイラー角、角速度など)を、プロセス1300及び1400により、対象座標系での姿勢データに変換することができ、それにより一致性の高い姿勢データ(例えば、オイラー角、角速度、肢体ベクトル座標など)を得ることができる。
【0158】
図18Aは、本願のいくつかの実施例に係る初期角速度の例示的なベクトル座標を示す図である。初期角速度は、取り付け角度が異なるセンサに対応する初期座標系でのオイラー角データを、対象座標系でのオイラー角データに変換したものと理解することができる。いくつかの実施例において、ユーザの運動時の揺れなどの要因は、姿勢データにおける角速度の結果に影響を与える。
図18Aに示すように、初期角速度は、揺れなどの影響で、そのベクトル座標曲線が明らかに非平滑な曲線になっている。例えば、初期角速度のベクトル座標曲線に特異信号があり、その結果、初期角速度のベクトル座標曲線が非平滑になる。いくつかの実施例において、角速度の結果に対する揺れなどの影響について、滑らかなベクトル座標曲線を得るために揺れの角速度を補正する必要がある。いくつかの実施例において、1Hz~3Hzのローパスフィルタリング方法を使用して、初期角速度に対するフィルタリング処理を行うことができる。
図18Bは、本願のいくつかの実施例に係るフィルタリング処理後の角速度の例示的な結果を示す図である。
図18Bに示すように、初期角速度に対する1Hz~3Hzのローパスフィルタリング処理を行うと、角速度に対する揺れなどの影響(例えば、特異信号)を排除し、角速度に対応するベクトル座標図を滑らかな曲線にすることができる。いくつかの実施例において、角速度に対する1Hz~3Hzのローパスフィルタリング処理は、姿勢データ(例えば、オイラー角、角速度など)に対する揺れなどの影響を効果的に回避し、後続の信号セグメント化をより容易にすることができる。いくつかの実施例において、フィルタリング処理は、さらに、動作信号における商用電源周波数信号及びその調波信号、グリッチ信号などをフィルタリングして除去することができる。なお、1Hz~3Hzのローパスフィルタリング処理は、システム遅延を導入し、姿勢信号によって取得された動作点と実際の筋電信号の動作点に時間的なずれをもたらす可能性があるため、ローパスフィルタリング処理後のベクトル座標曲線に基づいて、ローパスフィルタリング処理中に発生するシステム遅延を減算し、姿勢信号と筋電信号の時間的な同期を保証する。いくつかの実施例において、システム遅延は、フィルタの中心周波数に関連付けられ、姿勢信号及び筋電信号に対して、異なるフィルタを用いて処理する場合、システム遅延は、フィルタの中心周波数に基づいて適応的に調整される。いくつかの実施例において、オイラー角の角度範囲が[-180°,+180°]であるため、実際のオイラー角がこの角度範囲内にない場合、取得されたオイラー角は、-180°~+180°又は+180°~-180°で変動する可能性がある。例えば、角度が-181°である場合、オイラー角の角度は、179°に変動する。実際の適用において、変動は、角度差の計算に影響を与えるため、まず移行を修正する必要がある。
【0159】
いくつかの実施例において、さらに、動作認識モデルを使用して、ユーザの動作信号又は動作信号に対応する特徴情報を分析して、ユーザの動作を認識することができる。いくつかの実施例において、動作認識モデルは、ユーザの動作を認識するトレーニング後の機械学習モデルを含む。いくつかの実施例において、動作認識モデルは、1つ以上の機械学習モデルを含んでもよい。いくつかの実施例において、動作認識モデルは、ユーザの動作信号を分類する機械学習モデル、ユーザの動作の質を認識する機械学習モデル、ユーザの動作回数を認識する機械学習モデル、ユーザが動作を行うときの疲労度を認識する機械学習モデルのうちの1つ以上を含んでもよいが、これらに限定されない。いくつかの実施例において、機械学習モデルは、線形分類モデル(LR)、サポートベクターマシンモデル(SVM)、ナイーブベイズモデル(NB)、K最近傍モデル(KNN)、決定木モデル(DT)、統合モデル(RF/GDBT)などのうちの1つ又は複数を含んでもよい。動作認識モデルについては、本願明細書の他の箇所、例えば
図20及びその関連説明を参照することができる。
【0160】
図19は、本願のいくつかの実施例に係る運動監視及びフィードバック方法の例示的なフローチャートである。
図19に示すように、プロセス1900は、以下のステップ1910とステップ1920を含んでもよい。
【0161】
ステップ1910において、ユーザの運動時の動作信号を取得する。
【0162】
いくつかの実施例において、該ステップは、取得モジュール210により実行されてもよい。いくつかの実施例において、動作信号は、少なくとも筋電信号に対応する特徴情報及び姿勢信号に対応する特徴情報を含む。動作信号とは、ユーザの運動時の人体パラメータ情報である。いくつかの実施例において、人体パラメータ情報は、筋電信号、姿勢信号、心拍数信号、温度信号、湿度信号、血中酸素濃度などのうちの1つ又は複数を含んでもよいが、これらに限定されない。いくつかの実施例において、動作信号は、少なくとも筋電信号及び姿勢信号を含んでもよい。いくつかの実施例において、取得モジュール210内の筋電センサは、ユーザの運動時の筋電信号を収集することができ、取得モジュール210内の姿勢センサは、ユーザの運動時の姿勢信号を収集することができる。
【0163】
ステップ1920において、動作認識モデルにより、上記動作信号に基づいてユーザの運動動作を監視し、動作認識モデルの出力結果に基づいて動作フィードバックを与える。
【0164】
いくつかの実施例において、該ステップは、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。いくつかの実施例において、動作認識モデルの出力結果は、動作種類、動作の質、動作回数、疲労指数などのうちの1つ又は複数を含んでもよいが、これらに限定されない。例えば、動作認識モデルは、動作信号に基づいて、ユーザの動作種類がチェストフライであると認識することができる。また例えば、動作認識モデルのうちの1つの機械学習モデルは動作信号に基づいて、まずユーザの動作種類がチェストフライであると認識し、動作認識モデルのうちの他の機械学習モデルは動作信号(例えば、筋電信号の振幅情報、周波数情報及び/又は姿勢信号の角速度、角速度方向、角速度の加速度値)に基づいて、ユーザの動作の質を標準動作又は間違えた動作として出力することができる。いくつかの実施例において、動作フィードバックは、知らせ情報を送信することを含んでもよい。いくつかの実施例において、知らせ情報は、音声知らせ、文字知らせ、画像知らせ、ビデオ知らせなどを含んでもよいが、これらに限定されない。例えば、動作認識モデルの出力結果が間違えた動作である場合、処理デバイス110は、ウェアラブルデバイス130又はモバイル端末デバイス140を制御してユーザに音声知らせ(例えば、「動作は標準的ではない」などの情報)を出して、フィットネス動作を直ちに調整するようユーザに注意喚起することができる。また例えば、動作認識モデルの出力結果が標準動作である場合、ウェアラブルデバイス130又はモバイル端末デバイス140は、知らせ情報を発しないか、又は「動作は標準的である」などの知らせ情報を発してもよい。いくつかの実施例において、動作フィードバックは、ウェアラブルデバイス130がユーザの運動に対応する部位を刺激することを含んでもよい。例えば、ウェアラブルデバイス130の素子は、振動フィードバック、電気刺激フィードバック、圧力フィードバックなどの方式によりユーザの動作に対応する部位を刺激する。例えば、動作認識モデルの出力結果が間違えた動作である場合、処理デバイス110は、ウェアラブルデバイス130の素子を制御してユーザの運動に対応する部位を刺激することができる。いくつかの実施例において、動作フィードバックは、ユーザが運動するときの運動記録を出力することを含んでもよい。ここで、運動記録は、ユーザの動作種類、運動の持続時間、動作回数、動作の質、疲労指数、運動時の生理学的パラメータ情報などのうちの1つ以上であってもよい。動作認識モデルの内容については、本願の他の箇所の説明を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0165】
なお、上記プロセス1900に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の説明に基づいて、プロセス1900に対して様々な修正及び変更を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変更は、依然として本明細書の範囲内にある。
【0166】
図20は、本願のいくつかの実施例に係るモデルトレーニングの適用の例示的なフローチャートである。
図20に示すように、プロセス2000は、以下のステップ2010~ステップ2060を含んでもよい。
【0167】
ステップ2010において、サンプル情報を取得する。
【0168】
いくつかの実施例において、該ステップは、取得モジュール210により実行されてもよい。いくつかの実施例において、サンプル情報は、専門家(例えば、フィットネストレーナー)及び/又は非専門家が運動するときの動作信号を含んでもよい。例えば、サンプル情報は、専門家及び/又は非専門家が同じ種類の動作(例えば、チェストフライ)を行うときに生成する筋電信号及び/又は姿勢信号を含んでもよい。いくつかの実施例において、サンプル情報における筋電信号及び/又は姿勢信号は、プロセス700のセグメント化処理、プロセス900のグリッチ処理及びプロセス1300の変換処理などにより、少なくとも1セグメントの筋電信号及び/又は姿勢信号を生成することができる。少なくとも1セグメントの筋電信号及び/又は姿勢信号を機械学習モデルの入力として、機械学習モデルをトレーニングすることができる。いくつかの実施例において、少なくとも1セグメントの筋電信号に対応する特徴情報及び/又は姿勢信号に対応する特徴情報を機械学習モデルの入力として、機械学習モデルをトレーニングすることもできる。例えば、筋電信号の周波数情報及び振幅情報を機械学習モデルの入力とすることができる。また例えば、姿勢信号の角速度、角速度方向/角速度の加速度値を機械学習モデルの入力とすることができる。さらに例えば、動作信号の動作開始点、動作中間点及び動作終了点を機械学習モデルの入力とすることができる。いくつかの実施例において、サンプル情報は、処理デバイス110の記憶装置から取得されてもよい。いくつかの実施例において、サンプル情報は、取得モジュール210から取得されてもよい。
【0169】
ステップ2020において、動作認識モデルをトレーニングする。
【0170】
該ステップは、処理デバイス110により実行されてもよい。いくつかの実施例において、動作認識モデルは、1つ以上の機械学習モデルを含んでもよい。例えば、動作認識モデルは、ユーザの動作信号を分類する機械学習モデル、ユーザの動作の質を認識する機械学習モデル、ユーザの動作回数を認識する機械学習モデル、ユーザが動作を行うときの疲労度を認識する機械学習モデルのうちの1つ以上を含んでもよいが、これらに限定されない。いくつかの実施例において、機械学習モデルは、線形分類モデル(LR)、サポートベクターマシンモデル(SVM)、ナイーブベイズモデル(NB)、K最近傍モデル(KNN)、決定木モデル(DT)、統合モデル(RF/GDBT)などのうちの1つ又は複数を含んでもよい。
【0171】
いくつかの実施例において、機械学習モデルに対するトレーニングは、サンプル情報を取得することを含んでもよい。いくつかの実施例において、サンプル情報は、専門家(例えば、フィットネストレーナー)及び/又は非専門家が運動するときの動作信号を含んでもよい。例えば、サンプル情報は、専門家及び/又は非専門家が同じ種類の動作(例えば、チェストフライ)を行うときに生成する筋電信号及び/又は姿勢信号を含んでもよい。いくつかの実施例において、サンプル情報における筋電信号及び/又は姿勢信号は、プロセス700のセグメント化処理、プロセス900のグリッチ処理及びプロセス1300の変換処理などにより、少なくとも1セグメントの筋電信号及び/又は姿勢信号を生成することができる。少なくとも1セグメントの筋電信号及び/又は姿勢信号を機械学習モデルの入力として、機械学習モデルをトレーニングすることができる。いくつかの実施例において、少なくとも1セグメントの筋電信号に対応する特徴情報及び/又は姿勢信号に対応する特徴情報を機械学習モデルの入力として、機械学習モデルをトレーニングすることもできる。例えば、筋電信号の周波数情報及び振幅情報を機械学習モデルの入力とすることができる。また例えば、姿勢信号の角速度、角速度方向/角速度の加速度値を機械学習モデルの入力とすることができる。さらに例えば、動作信号の動作開始点、動作中間点及び/又は動作終了点に対応する信号(筋電信号及び/又は姿勢信号を含む)を機械学習モデルの入力とすることができる。
【0172】
いくつかの実施例において、ユーザの動作種類を認識する機械学習モデルをトレーニングするとき、異なる動作種類のサンプル情報(各セグメントの筋電信号又は姿勢信号)にラベルを付けることができる。例えば、サンプル情報は、ユーザがチェストフライを行うときに生成する筋電信号及び/又は姿勢信号である場合、「チェストフライ」を表す「1」とマークすることができる。サンプル情報は、ユーザが二頭筋カールを行うときに生成する筋電信号及び/又は姿勢信号である場合、「二頭筋カール」を表す「2」とマークすることができる。異なる動作種類に対応する筋電信号の特徴情報(例えば、周波数情報、振幅情報)、姿勢信号の特徴情報(例えば、角速度、角速度方向、角速度の角速度値)が異なり、ラベルが付けられたサンプル情報(例えば、サンプル情報における筋電信号及び/又は姿勢信号に対応する特徴情報)を機械学習モデルの入力として機械学習モデルをトレーニングすることにより、ユーザの動作種類を認識する動作認識モデルを得ることができ、該機械学習モデルに動作信号を入力すると、対応する動作種類を出力することができる。
【0173】
いくつかの実施例において、動作認識モデルは、ユーザの動作の質を判定する機械学習モデルを含んでもよい。ここで、サンプル情報は、標準動作信号(ポジティブサンプルとも呼ばれる)と非標準動作信号(ネガティブサンプルとも呼ばれる)とを含んでもよい。標準動作信号は、専門家が標準動作を行うときに生成する動作信号を含んでもよい。例えば、専門家が標準的なチェストフライ運動を行うときに生成する動作信号は、標準動作信号である。非標準動作信号は、ユーザが非標準動作(例えば、間違えた動作)を行うときに生成する動作信号を含んでもよい。いくつかの実施例において、サンプル情報における筋電信号及び/又は姿勢信号は、プロセス700のセグメント化処理、プロセス900のグリッチ処理及びプロセス1300の変換処理などにより、少なくとも1セグメントの筋電信号及び/又は姿勢信号を生成することができる。少なくとも1セグメントの筋電信号及び/又は姿勢信号を機械学習モデルの入力として、機械学習モデルをトレーニングすることができる。いくつかの実施例において、サンプル情報(各セグメントの筋電信号又は/姿勢信号)におけるポジティブサンプル及びネガティブサンプルにラベルを付けることができる。例えば、ポジティブサンプルを「1」とマークし、ネガティブサンプルを「0」とマークする。ここで、「1」は、ユーザの動作が標準動作であることを表し、「0」は、ユーザの動作が間違えた動作であることを表す。トレーニング済みの機械学習モデルは、入力されたサンプル情報(例えば、ポジティブサンプル、ネガティブサンプル)に応じて、異なるラベルを出力することができる。なお、動作認識モデルは、ユーザの動作の質を分析認識する1つ以上の機械学習モデルを含んでもよく、異なる機械学習モデルは、それぞれ異なる動作種類のサンプル情報を分析認識することができる。
【0174】
いくつかの実施例において、動作認識モデルは、ユーザのフィットネス動作の動作回数を認識するモデルを含んでもよい。例えば、プロセス700のセグメント化処理により、サンプル情報における動作信号(例えば、筋電信号及び/又は姿勢信号)を処理して、少なくとも1組の動作開始点、動作中間点、動作終了点を得て、各組の動作開始点、動作中間点及び動作終了点をそれぞれマークし、例えば、動作開始点を1とマークし、動作中間点を2とマークし、動作終了点を3とマークし、マークを機械学習モデルの入力とし、1組の連続する「1」、「2」、「3」が機械学習モデルに入力されると、1回の動作が出力されることができる。例えば、3組の連続する「1」、「2」、「3」が機械学習モデルに入力されると、3回の動作が出力されることができる。
【0175】
いくつかの実施例において、動作認識モデルは、ユーザの疲労指数を認識する機械学習モデルを含んでもよい。ここで、サンプル情報は、心電信号、呼吸数、温度信号、湿度信号などの他の生理学的パラメータ信号を含んでもよい。例えば、心電信号の異なる周波数範囲を機械学習モデルの入力データとすることができ、心電信号の周波数が60回/min~100回/minである場合、「1」(正常)とマークし、60回/minより小さいか又は100回/minより大きい場合、「2」(異常)とマークする。いくつかの実施例において、さらに、ユーザの心電信号の周波数に基づいてさらにセグメント化し、異なる指数を入力データとしてマークすることができ、トレーニング済みの機械学習モデルは、心電信号の周波数に応じて対応する疲労指数を出力することができる。いくつかの実施例において、さらに、呼吸数、温度信号などの生理学的パラメータ信号を併用して該機械学習モデルをトレーニングすることができる。いくつかの実施例において、サンプル情報は、処理デバイス110の記憶装置から取得されてもよい。いくつかの実施例において、サンプル情報は、取得モジュール210から取得されてもよい。なお、動作認識モデルは、上記機械学習モデルのいずれか1つであってもよく、上記複数の機械学習モデルの組み合わせであってもよく、又は他の機械学習モデルを含んでもよく、実際の状況に応じて選択することができる。また、機械学習モデルへのトレーニング入力は、1セグメント(1つの周期)の動作信号に限定されず、1セグメントの信号における一部の動作信号、又は複数のセグメントの動作信号などであってもよい。
【0176】
ステップ2030において、動作認識モデルを抽出する。
【0177】
いくつかの実施例において、該ステップは、処理デバイス110により実行されてもよい。いくつかの実施例において、処理デバイス110及び/又は処理モジュール220は、動作認識モデルを抽出することができる。いくつかの実施例において、動作認識モデルは、処理デバイス110、処理モジュール220又はモバイル端末に記憶されてもよい。
【0178】
ステップ2040において、ユーザの動作信号を取得する。
【0179】
いくつかの実施例において、該ステップは、取得モジュール210により実行されてもよい。例えば、いくつかの実施例において、取得モジュール210内の筋電センサは、ユーザの筋電信号を取得することができ、取得モジュール210内の姿勢センサは、ユーザの姿勢信号を収集することができる。いくつかの実施例において、ユーザの動作信号は、さらに、ユーザの運動時の心電信号、呼吸信号、温度信号、湿度信号などの他の生理学的パラメータ信号を含んでもよい。いくつかの実施例において、ユーザの動作信号を取得した後、動作信号(例えば、筋電信号及び/又は姿勢信号)に対して、プロセス700のセグメント化処理、プロセス900のグリッチ処理及びプロセス1300の変換処理などを行い、少なくとも1セグメントの筋電信号及び/又は姿勢信号を生成することができる。
【0180】
ステップ2050において、動作認識モデルにより、ユーザの動作信号に基づいてユーザの動作を判定する。
【0181】
該ステップは、処理デバイス110及び/又は処理モジュール220により実行されてもよい。いくつかの実施例において、処理デバイス110及び/又は処理モジュール220は、動作認識モデルに基づいてユーザの動作を判定することができる。いくつかの実施例において、トレーニング済みの動作認識モデルは、1つ以上の機械学習モデルを含んでもよい。いくつかの実施例において、動作認識モデルは、ユーザの動作信号を分類する機械学習モデル、ユーザの動作の質を認識する機械学習モデル、ユーザの動作回数を認識する機械学習モデル、ユーザが動作を行うときの疲労指数を認識する機械学習モデルのうちの1つ以上を含んでもよいが、これらに限定されない。異なる機械学習モデルは、異なる認識効果を有することができる。例えば、ユーザの動作信号を分類する機械学習モデルは、ユーザの動作信号を入力データとすることにより、対応する動作種類を出力することができる。また例えば、ユーザの動作の質を認識する機械学習モデルは、ユーザの動作信号を入力データとすることにより、動作の質(例えば、標準動作、間違えた動作)を出力することができる。さらに例えば、ユーザが動作を行うときの疲労指数を認識する機械学習モデルは、ユーザの動作信号(例えば、心電信号の周波数)を入力データとすることにより、ユーザの疲労指数を出力することができる。いくつかの実施例において、ユーザの動作信号及び機械学習モデルの判定結果(出力)を、動作認識モデルをトレーニングするサンプル情報として動作認識モデルをトレーニングすることにより、動作認識モデルの関連パラメータを最適化することができる。なお、動作認識モデルは、上記トレーニング後の機械学習モデルに限定されず、手動で予め設定された条件判定アルゴリズム、又はトレーニング後の機械学習モデルに手動でパラメータ(例えば、信頼度)を追加したものなど、予め設定されたモデルであってもよい。
【0182】
ステップ2060において、判定結果に基づいてユーザに動作フィードバックを与える。
【0183】
いくつかの実施例において、該ステップは、ウェアラブルデバイス130及び/又はモバイル端末デバイス140により実行されてもよい。さらに、処理デバイス110及び/又は処理モジュール220は、ユーザの動作の判定結果に基づいて、ウェアラブルデバイス130及び/又はモバイル端末デバイス140にフィードバック命令を発し、ウェアラブルデバイス130及び/又はモバイル端末デバイス140は、フィードバック命令に基づいてユーザにフィードバックする。いくつかの実施例において、フィードバックは、知らせ情報(例えば、文字情報、画像情報、ビデオ情報、音声情報、インジケータライト情報など)を発すること、及び/又は対応する動作(電流刺激、振動、圧力変化、熱変化などの方式)を実行してユーザの体を刺激することを含んでもよい。例えば、ユーザが腹筋運動を行うとき、その動作信号を監視することにより、運動しているときに僧帽筋に力を入れすぎた(すなわち、ユーザが運動しているときに、頭部及び頸部の動作が標準的ではない)と判定し、この場合、ウェアラブルデバイス130の入力/出力モジュール260(例えば、振動プロンプタ)及びモバイル端末デバイス140(例えば、スマートウォッチ、スマートフォンなど)は、対応するフィードバック動作(例えば、ユーザの体部位に振動を印加し、音声知らせを発するなど)を実行して力を入れる部位を直ちに調整するようユーザに注意する。いくつかの実施例において、ユーザが運動する場合、ユーザの運動時の動作信号を監視することにより、ユーザの運動時の動作種類、動作の質、動作回数を判定し、モバイル端末デバイス140は、対応する運動記録を出力することができ、それによりユーザが自分の運動時の運動状況を把握することができる。
【0184】
いくつかの実施例において、ユーザにフィードバックするとき、フィードバックは、ユーザ知覚とマッチングすることができる。例えば、ユーザの動作が標準的ではない場合にユーザの動作に対応する領域に振動刺激を行い、ユーザは、振動刺激により動作が標準的ではないことを知ることができ、振動刺激がユーザの許容可能な範囲内である。さらに、ユーザの動作信号とユーザ知覚に基づいてマッチングモデルを確立し、ユーザ知覚と実際のフィードバックとの間に最適なトレードオフを見つけることができる。
【0185】
いくつかの実施例において、さらに、ユーザの動作信号に基づいて動作認識モデルをトレーニングすることができる。いくつかの実施例において、ユーザの動作信号に基づいて動作認識モデルをトレーニングすることは、ユーザの動作信号を評価してユーザの動作信号の信頼度を決定することを含んでもよい。信頼度の高さは、ユーザの動作信号の品質を表すことができる。例えば、信頼度が高いほど、ユーザの動作信号の品質が高い。いくつかの実施例において、ユーザの動作信号を評価することは、動作信号の収集、前処理、セグメント化及び/又は認識などの段階で行うことができる。
【0186】
いくつかの実施例において、ユーザの動作信号に基づいて動作認識モデルをトレーニングすることは、さらに、信頼度が信頼度閾値(例えば、80)より大きいか否かを判定し、信頼度が信頼度閾値以上である場合、該信頼度に対応するユーザの動作信号をサンプルデータとして動作認識モデルをトレーニングし、信頼度が信頼度閾値より小さい場合、該信頼度に対応するユーザの動作信号をサンプルデータとして動作認識モデルをトレーニングしないことを含んでもよい。いくつかの実施例において、信頼度は、動作信号の収集、信号前処理、信号セグメント化又は信号認識などのいずれか1つの段階における信頼度を含んでもよいが、これらに限定されない。例えば、取得モジュール210により収集された動作信号の信頼度を判定基準とする。いくつかの実施例において、信頼度は、さらに、動作信号の収集、信号前処理、信号セグメント化又は信号認識などの任意のいくつかの段階の総合信頼度であってもよい。総合信頼度は、各段階の信頼度に基づいて、平均化又は重み付けなどの方法で計算することができる。いくつかの実施例において、ユーザの動作信号に基づいて動作認識モデルをトレーニングすることについては、リアルタイムに、定期的(例えば、1日、1週間、1か月など)に、又は特定のデータ量を満たすたびにトレーニングすることができる。
【0187】
なお、上記プロセス2000に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の説明に基づいて、プロセス2000に対して様々な修正及び変更を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変更は、依然として本明細書の範囲内にある。
【0188】
いくつかの実施例において、ユーザの動作が標準的ではない場合、処理デバイス110及び/又は処理モジュール220は、ユーザの動作の判定結果に基づいて、ウェアラブルデバイス130及び/又はモバイル端末デバイス140にフィードバック命令を発し、ウェアラブルデバイス130及び/又はモバイル端末デバイス140は、フィードバック命令に基づいてユーザにフィードバックする。例えば、ウェアラブルデバイス130の入力/出力モジュール260(例えば、振動プロンプタ)及びモバイル端末デバイス140(例えば、スマートウォッチ、スマートフォンなど)は、対応するフィードバック動作(例えば、ユーザの体部位に振動を印加し、音声知らせを発するなど)を実行することができ、それにより運動動作が標準的ではないか又は間違っていることをユーザに注意する。この場合、ユーザは、運動時の動作が標準的ではないという情報知らせを受けることができるが、フィードバック動作に基づいて運動動作が標準的ではない理由、例えば、動作の姿勢が標準的ではないこと、力を入れる筋肉位置が間違っていること、又は筋肉に入れる力の大きさが間違っていることなど、それらを明確にすることができない。一方、運動監視システム100から発された運動動作が標準的ではないというフィードバック動作を受けた場合、ユーザ自身が問題ないと感じていれば、ユーザの運動監視システム100に対する信頼性が低下する。例えば、ユーザが二頭筋カールを行うとき、動作の標準的な姿勢では、肩を緩めるが、ユーザは、主観的に肩を緩めたと思っているが、実際には無意識に肩に力を入れ、その結果、僧帽筋に過度の力が入る。このとき、ユーザの主観的知覚は、ウェアラブルデバイス130及び/又はモバイル端末デバイス140の分析結果と相反し、ユーザは、ウェアラブルデバイス130及び/又はモバイル端末デバイス140のフィードバック結果が正確ではないと思う場合がある。したがって、本明細書の実施例は、さらに、運動監視インタフェースの表示方法を提供する。運動監視インタフェースの表示方法は、表示装置を使用してユーザの運動に関する情報(例えば、力を入れる筋肉位置、筋肉の力入れ強度、ユーザの動作モデル)を表示し、ユーザは、表示内容に基づいて自身の運動動作に存在する問題を直感的に観察し、運動動作を直ちに調整して科学的な運動を行うことができる。
【0189】
図21Aは、本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの表示方法の例示的なフローチャートである。
図21Aに示すように、プロセス2100は、以下のステップ2110~ステップ2130を含んでもよい。
【0190】
ステップ2110において、少なくとも1つのセンサからユーザの運動時の動作信号を取得する。
【0191】
いくつかの実施例において、ステップ2110は、取得モジュール210により実行されてもよい。いくつかの実施例において、ユーザの運動時の動作信号とは、ユーザの運動時の人体パラメータ情報であってもよい。いくつかの実施例において、人体パラメータ情報は、筋電信号、姿勢信号、心電信号、温度信号、湿度信号、血中酸素濃度、呼吸数などのうちの1つ又は複数を含んでもよいが、これらに限定されない。いくつかの実施例において、取得モジュール210内のセンサは、ユーザの運動時の動作信号を取得することができる。いくつかの実施例において、取得モジュール210内の筋電センサは、ユーザの運動時の筋電信号を収集することができる。例えば、ユーザがチェストフライを行うとき、人体の胸筋、広背筋などの位置に対応するウェアラブルデバイス内の筋電センサは、ユーザの対応する筋肉位置の筋電信号を収集することができる。いくつかの実施例において、取得モジュール210内の姿勢センサは、ユーザの運動時の姿勢信号を収集することができる。例えば、ユーザがバーベルベンチプレス運動を行うとき、人体の上腕三頭筋などの位置に対応するウェアラブルデバイス内の姿勢センサは、ユーザの上腕三頭筋などの位置の姿勢信号を収集することができる。いくつかの実施例において、少なくとも1つのセンサは、姿勢センサ、心電センサ、筋電センサ、温度センサ、湿度センサ、慣性センサ、酸/塩基センサ、音波トランスデューサなどのうちの1つ又は複数を含んでもよいが、これらに限定されない。異なるタイプのセンサは、異なるタイプ及び/又は異なる位置におけるセンサが異なる運動信号を収集できるように、異なる測定対象の信号に応じてユーザの体の異なる位置に配置されてもよい。
【0192】
いくつかの実施例において、動作信号は、フィルタリング、整流、及び/又はウェーブレット変換などの信号処理プロセス、プロセス700のセグメント化処理、プロセス900のグリッチ処理、又は以上のいずれか1つ又は複数の処理プロセスの組み合わせにより、取得モジュール210内の複数のセンサにより収集されたユーザの運動時の動作信号を処理して形成された動作信号であってもよい。上述のように、フィルタリング、整流、及び/又はウェーブレット変換などの信号処理プロセス、プロセス700のセグメント化処理及びプロセス900のグリッチ処理は、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110により実行されてもよい。取得モジュール210は、処理モジュール220及び/又は処理デバイス110から処理後の動作信号を取得することができる。
【0193】
ステップ2120において、動作信号を処理することにより、ユーザの運動に関する情報を決定する。
【0194】
いくつかの実施例において、ステップ2120は、処理モジュール220により実行されてもよい。いくつかの実施例において、ユーザの運動に関する情報は、ユーザの動作種類、動作頻度、動作強度、動作モデルなどのうちの1つ又は複数を含んでもよい。いくつかの実施例において、処理モジュール220は、ユーザの動作信号を分析処理し、動作信号の特徴情報(例えば、筋電信号の振幅情報、周波数情報及び/又は姿勢信号の角速度、角速度方向、角速度の加速度値)を決定し、動作信号の特徴情報に基づいてユーザの運動に関する情報を決定することができる。
【0195】
いくつかの実施例において、ユーザの運動に関する情報は、ユーザが運動するときの少なくとも1つの筋肉の力入れ強度を含んでもよい。いくつかの実施例において、処理モジュール220は、筋電センサにより収集された筋電信号に基づいてユーザの少なくとも1つの筋肉の力入れ強度を決定することができる。例えば、ユーザがスクワット動作を行うとき、人体の大臀筋、大腿四頭筋などの位置に設置された筋電センサは、ユーザの対応する筋肉位置の筋電信号を収集することができ、処理モジュール220は、取得した筋電信号の信号強度に基づいて、ユーザの大臀筋及び大腿四頭筋の力入れ強度を決定することができる。
【0196】
いくつかの実施例において、処理モジュール220は、動作信号に基づいてユーザの動作種類を決定することができる。例えば、処理モジュール220は、動作信号及び動作認識モデル(例えば、
図20において説明された動作認識モデル)に基づいてユーザの動作種類を決定することができる。また例えば、ユーザは、手動で動作種類を入力することができる。さらに、処理モジュール220は、ユーザの動作種類に基づいて、ユーザのトレーニング部位の筋肉(鍛え位置の筋肉と呼ばれてもよい)及びユーザの非トレーニング部位の筋肉(非鍛え位置の筋肉と呼ばれてもよい)を決定することができる。非トレーニング部位の筋肉は、ユーザがある動作を行うときに間違って力を入れやすい筋肉又は怪我をしやすい部位の筋肉であってもよい。異なる動作種類は、異なる鍛え位置の筋肉及び非鍛え位置の筋肉に対応してもよい。いくつかの実施例において、ユーザは、各動作種類に対応する鍛え位置の筋肉及び非鍛え位置の筋肉を予め設定することができる。いくつかの実施例において、処理モジュール220は、ユーザの鍛え位置の筋肉及び/又は非鍛え位置の筋肉の力入れ強度に基づいて、ユーザが対応する運動を行うときの力を入れる部位が正しいか否か及び動作姿勢が標準的であるか否かを判定することができる。例えば、鍛え位置の筋肉の力入れ強度が小さすぎる(例えば、一定の閾値より小さい)及び/又は非鍛え位置の筋肉の力入れ強度が大きすぎる(例えば、一定の閾値より大きい)場合、ユーザが運動するとき、力を入れる部位が間違っている可能性があると考えられ、この場合、入力/出力モジュール260は、ユーザにフィードバック信号を送信して、運動動作を直ちに調整するようユーザに注意することができる。
【0197】
いくつかの実施例において、ユーザの運動に関する情報は、ユーザの運動動作を表すユーザ動作モデルを含んでもよい。例えば、ユーザがダンベルフライ動作を行うとき、人体の三角筋、上肢関節部位(例えば、腕の肘関節)などの位置に設置された姿勢センサは、ユーザの三角筋及び上肢関節部位などの位置の姿勢信号を収集することができ、処理モジュール220は、各姿勢信号を処理して各姿勢信号に対応する特徴情報(例えば、角速度情報、加速度情報、応力情報、変位情報)をそれぞれ取得することができ、処理モジュール220は、特徴情報に基づいてユーザのダンベルフライ動作の動作モデルを生成することができる。姿勢信号に基づいてユーザの運動時のユーザ動作モデルを生成するより多くの内容については、
図22及びその関連説明を参照することができる。
【0198】
ステップ2130において、ユーザの運動に関する情報を表示する。
【0199】
いくつかの実施例において、ステップ2130は、入力/出力モジュール260により実行されてもよい。いくつかの実施例において、ウェアラブルデバイス130又はモバイル端末デバイス140の表示装置(例えば、スクリーン)にユーザの運動に関する情報を表示することができ、それによりユーザは、自身の運動時の運動状況を直感的に観察することができる。
【0200】
いくつかの実施例において、
図21Bに示すように、表示装置のインタフェースは、人体正面筋肉分布
図2101及び人体背面筋肉分布
図2102を表示することができ、ユーザが運動して力を入れ始めると、人体筋肉分布図(例えば、人体正面筋肉分布
図2101、人体背面筋肉分布
図2102)におけるユーザの力を入れる部位に対応する筋肉の色が変化することができ、それによりユーザは、人体筋肉分布図における対応する筋肉部位の色変化に基づいて、その体の筋肉の力入れ強度を直感的に感じることができる。例えば、ユーザが腹筋運動を行うとき、人体筋肉分布図においてユーザの腹部の腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋及び腹横筋、ユーザの肩の僧帽筋などの筋肉の力入れ強度を表示することができる。いくつかの実施例において、ユーザのある筋肉の力入れ強度が大きいほど、人体筋肉分布図における該筋肉に対応する色が濃い(例えば赤に近い)。
【0201】
いくつかの実施例において、処理モジュール220及び/又はユーザは、異なる部位の筋肉の力入れ強度に基づいて、腹筋運動の動作が標準的であるか否かを判定することができる。例えば、ユーザが腹筋運動を行うとき、ユーザの腹部の腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋及び腹横筋の力入れ強度が第1の強度閾値(第1の強度閾値は、専門家が標準的な腹筋運動を行うときに対応する筋肉の力入れ強度に基づいて設定することができる)より大きく、ユーザの肩の僧帽筋の力入れ強度が第2の強度閾値(第2の強度閾値は、専門家が標準的な腹筋運動を行うときに対応する筋肉の力入れ強度に基づいて設定することができる)より小さい場合、処理モジュール220は、今回のユーザの腹筋運動の動作が標準的であると判定し、その反対であれば、今回のユーザの腹筋運動の動作が標準的ではないと判定することができる。
【0202】
【0203】
いくつかの実施例において、入力/出力モジュール260は、対象筋肉に関するユーザ入力を取得することができる。対象筋肉とは、ユーザが運動するときに注目する筋肉であってもよい。例えば、対象筋肉は、ユーザがあるトレーニングを行うときに中心として鍛える筋肉であってもよい。いくつかの実施例において、対象筋肉の位置及び/又は数は、ユーザの動作種類に関連してもよい。例えば、ユーザがスクワット動作を行うとき、対象筋肉は、大臀筋、大腿四頭筋及び前脛骨筋などのうちの1つ又は複数を含んでもよい。また例えば、ユーザが腹筋運動を行うとき、対象筋肉は、腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋及び僧帽筋などのうちの1つ又は複数を含んでもよい。いくつかの実施例において、処理モジュール220は、動作信号に基づいてユーザの動作種類を決定し、ユーザの動作種類に基づいて、対象筋肉を自動的に決定することができる。いくつかの実施例において、ユーザは、動作種類を手動で決定することができ、処理モジュール220は、動作種類と対象筋肉との間の対応関係に基づいて、ユーザが入力した動作種類に応じて対象筋肉を決定することができる。いくつかの実施例において、ユーザは、対象筋肉を手動で決定することができる。例えば、ユーザは、人体筋肉分布図における特定の筋肉をクリックすることにより該特定の筋肉を対象筋肉と設定することができる。また例えば、ユーザは、表示装置のインタフェースに特定の筋肉の名称を入力することにより該特定の筋肉を対象筋肉と設定することができる。
【0204】
いくつかの実施例において、表示装置のインタフェースは、ステータスバー(例えば、
図21Bに示すステータスバー2103及びステータスバー2104)を含んでもよい。ステータスバーは、対象筋肉の情報(例えば、対象筋肉の力入れ強度)を表示することができる。例えば、ユーザが入力した対象筋肉が大胸筋である場合、大胸筋の力入れ強度は、ステータスバーにより表示することができる。いくつかの実施例において、ステータスバーの色は、対象筋肉の力入れ強度に関連する。例えば、ステータスバーの色が濃いほど、対象筋肉の力入れ強度が大きいことを表すことができる。インタフェースにステータスバーを表示することにより、ユーザは、対象筋肉の力入れ強度をより直感的に感じることができ、筋肉の力入れ強度をより定量的に特徴付けることができる。いくつかの実施例において、ステータスバーは、対象筋肉の力入れ強度と標準的な力入れ強度(又は最大力入れ強度)との間の比率関係を表示することができる。標準的な力入れ強度は、専門家が標準的な動作を行うときに対応する筋肉の力入れ強度に基づいて設定することができる。最大力入れ強度は、人体の筋肉の力入れ強度の限界に基づいて設定することができる。例えば、ステータスバーがフル状態である場合、ユーザの対象筋肉の力入れ強度が標準的な力入れ強度と一致していることを意味する。ユーザは、インタフェースに表示されたステータスバーにより、自身の筋肉の力入れ強度と標準的な筋肉の力入れ強度との間の差をより直感的に感じることができ、それにより自身の筋肉の力入れ強度を直ちに調整することができる。
【0205】
いくつかの実施例において、ステータスバーの数は、対象筋肉の数に関連してもよい。例えば、ユーザが上腕三頭筋を対象筋肉と設定する場合、インタフェースの左右両側にそれぞれ2つのステータスバーを表示し、左側ステータスバー(例えば、
図21Bにおけるステータスバー2103)で、ユーザの左腕の上腕三頭筋の力入れ強度を表示し、右側ステータスバー(例えば、
図21Bにおけるステータスバー2104)で、ユーザの右腕の上腕三頭筋の力入れ強度を表示することができる。2つのステータスバーによりユーザの左右両側の対象筋肉の力入れ強度をそれぞれ表示し、ユーザが運動するときに体の左右両側の筋肉にバランスよく力を入れているか否かを判定することに役立ち、それにより体の左右の力入れの不均一による体の損傷を回避することができる。なお、
図21Bに示すステータスバーは一例に過ぎず、ステータスバーの数はいくつでもよく、ステータスバーは、インタフェースのいずれの位置に設定されてもよい。
【0206】
いくつかの実施例において、入力/出力モジュール260は、音声出力装置(例えば、スピーカー)を含んでもよい。音声出力装置は、音声(例えば、燃える炎の音、鈴の音、水流音)を出すことができ、出す音声の音量の大きさは、対象筋肉の力入れ強度に関連してもよい。例えば、出された音声の音量の大きさは、対象筋肉の力入れ強度と正の相関を有し、すなわち、対象筋肉の力入れ強度が大きいほど、出された音声の音量が大きい。対象筋肉の力入れ強度が小さいほど、出された音声の音量が小さい。いくつかの実施例において、音声出力装置は、左チャネル及び右チャネルを含み、異なるチャネルが異なる対象筋肉の力入れ強度に対応してもよい。例えば、左チャネルから発した音声は、ユーザの体の左側の対象筋肉(例えば、左腕の上腕三頭筋)の力入れ強度に対応し、右チャネルから発した音声は、ユーザの体の右側の対象筋肉(例えば、右腕の上腕三頭筋)の力入れ強度に対応してもよい。音声出力装置のマルチチャネル発音方式により、ユーザは、異なる部位の筋肉の力入れ強度を感じることができ、ユーザは、運動するときに体の左右両側の筋肉にバランスよく力を入れているか否かを聴覚だけで判定することができ、ユーザ体験をさらに向上させることができる。
【0207】
なお、上記プロセス2100に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の説明に基づいて、プロセス2100に対して様々な修正及び変更を行うことができる。例えば、ステップ2120は、それぞれ動作信号の処理及び決定を実行する複数のステップに分割することができる。しかしながら、これらの修正及び変更は、依然として本明細書の範囲内にある。
【0208】
図22は、本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの表示方法の例示的なフローチャートである。
図22に示すように、プロセス2200は、以下のステップ2210~ステップ2230を含んでもよい。
【0209】
ステップ2210において、姿勢信号に基づいて、ユーザの運動動作を表すユーザ動作モデルを生成する。
【0210】
いくつかの実施例において、ステップ2210は、処理モジュール220により実行されてもよい。いくつかの実施例において、ユーザ動作モデルは、ユーザ3D動作モデル、ユーザ2D動作モデルなどを含んでもよい。ユーザ3D動作モデル及び/又はユーザ2D動作モデルは、ユーザの運動動作を再現することができる。ユーザの運動動作の再現は、ユーザの運動姿勢をある程度反映することができるが、ユーザの実際の動作と完全に一致する必要はないということが理解されよう。
【0211】
いくつかの実施例において、処理モジュール220は、姿勢センサにより収集された姿勢信号に基づいて、ユーザの運動動作を表すユーザ動作モデルを生成することができる。いくつかの実施例において、複数の姿勢センサは、取得する必要がある姿勢信号に応じてウェアラブルデバイス130の異なる位置(例えば、ウェアラブルデバイス130における体幹、四肢、関節に対応する位置)に配置され、人体の異なる部位に対応する姿勢信号を測定することができ、複数の部位の姿勢信号は、人体の異なる部位間の相対運動状況を反映することができる。いくつかの実施例において、姿勢信号は、姿勢センサのタイプに関連付けられる。例えば、姿勢センサが3軸角速度センサである場合、取得された姿勢信号は、角速度情報である。また例えば、姿勢センサが3軸角速度センサ及び3軸加速度センサである場合、取得された姿勢信号は、角速度情報及び加速度情報である。また例えば、姿勢センサが歪みゲージ式センサである場合、歪みゲージ式センサは、ユーザの関節位置に設置されてもよく、引張長さに応じて変化する歪みゲージ式センサの抵抗の大きさを測定することにより取得された姿勢信号は、変位情報、応力などであってもよく、これらの姿勢信号によりユーザの関節の屈曲角度及び屈曲方向を特徴付けることができる。さらに例えば、姿勢センサは、超音波センサであり、関節又はユーザ肢体の固定位置に配置され、音波の飛行時間(TOF)を測定することによりセンサの位置を決定し、ユーザの姿勢を決定する。姿勢センサにより取得された姿勢信号及びその対応する特徴情報(例えば、角速度方向、角速度値、角速度の加速度値、角度、変位情報、応力など)は、ユーザの運動姿勢を反映することができる。処理モジュール220は、ユーザの運動姿勢に基づいて、ユーザの運動動作を表すユーザ動作モデルを生成することができる。例えば、処理モジュール220は、仮想キャラクタ(例えば、三次元又は二次元動画モデル)を生成してユーザの運動姿勢を表示することができる。
【0212】
いくつかの実施例において、処理モジュール220は、他のタイプの動作信号(例えば、筋電信号)に基づいて、ユーザの運動に関する他のタイプの情報(例えば、筋肉情報)を決定し、ユーザの運動に関する他のタイプの情報をユーザ動作モデルに表示することができる。いくつかの実施例において、処理モジュール220は、筋電信号に基づいてユーザの少なくとも1つの筋肉の力入れ強度を決定することができ、処理モジュール220は、ユーザの少なくとも1つの筋肉の力入れ強度をユーザ動作モデルにおける対応する位置に表示することができる。例えば、ユーザがスクワット動作を行うとき、処理モジュール220は、大臀筋、大腿四頭筋及び前脛骨筋などの位置に設置された筋電センサから筋電信号を取得することができ、処理モジュール220は、上記筋電信号に基づいて、大臀筋、大腿四頭筋及び前脛骨筋の力入れ強度をそれぞれ決定し、大臀筋、大腿四頭筋及び前脛骨筋の力入れ強度をユーザ動作モデルにおける大臀筋、大腿四頭筋及び前脛骨筋に対応する位置に表示することができる。いくつかの実施例において、異なる筋肉の力入れ強度の大きさは、異なる表示色に対応してもよい。ユーザの運動に関する他のタイプの情報をユーザ動作モデルに同時に表示することにより、ユーザは、自分の運動状態をより直感的かつ全面的に理解することができる。
【0213】
ステップ2220において、標準動作モデルを取得する。
【0214】
いくつかの実施例において、ステップ2220は、取得モジュール210により実行されてもよい。いくつかの実施例において、標準動作モデルは、専門家(例えば、フィットネストレーナー)が運動するときの標準動作情報(例えば、標準姿勢情報、標準筋電情報)に基づいて生成された動作モデルであってもよい。いくつかの実施例において、標準動作モデルは、標準3D動作モデル、標準2D動作モデルなどを含んでもよい。標準3D動作モデル及び/又は標準2D動作モデルは、専門家の運動動作を再現することができる。標準運動動作の再現は、専門家の運動姿勢をある程度反映することができるが、専門家の実際の動作と完全に一致する必要はないということが理解されよう。いくつかの実施例において、標準動作モデルは、専門家が運動するときの様々なタイプの運動に関する情報(例えば、筋肉情報)を表示することができる。
【0215】
いくつかの実施例において、異なる種類の動作は、異なる標準動作モデルに対応する。例えば、腹筋運動は、腹筋運動の標準動作モデルに対応し、ダンベルフライ動作は、ダンベルフライの標準動作モデルに対応する。いくつかの実施例において、複数の運動の種類に対応する複数の標準動作モデルは、運動監視システム100の記憶装置に予め記憶されてもよく、取得モジュール210は、ユーザの動作種類に基づいて、記憶装置からユーザの動作種類に対応する標準動作モデルを取得することができる。
【0216】
ステップ2230において、ユーザ動作モデル及び標準動作モデルを表示する。
【0217】
いくつかの実施例において、ステップ2230は、入力/出力モジュール260により実行されてもよい。いくつかの実施例において、表示装置は、ユーザ動作モデル及び標準動作モデルを同時に表示することができる。例えば、ユーザ動作モデルと標準動作モデルを重畳表示するか又は並列表示することができ、ユーザは、ユーザ動作モデルと標準動作モデルを観察して比較することにより、自分の運動動作が標準的であるか否かをより直感的かつ迅速に判定し、運動動作を直ちに調整することができる。
【0218】
いくつかの実施例において、ユーザ動作モデルの輪郭と標準動作モデルの輪郭との間の重なり程度を比較することにより、ユーザが動作を調整する必要があるか否かを決定することができる。例えば、ユーザ動作モデルの輪郭と標準動作モデルの輪郭との重なり程度が閾値(例えば、90%、95%、98%)よりも大きいと決定した場合、ユーザの動作が標準的であり、調整する必要がないと決定することができる。ユーザ動作モデルの輪郭と標準動作モデルの輪郭との重なり程度が閾値(例えば、90%、95%、98%)より小さいと決定した場合、ユーザの動作が標準的ではないと決定することができる。入力/出力モジュール260は、ユーザに知らせを出すことができ、それにより運動動作を調整するようユーザに注意喚起する。
【0219】
いくつかの実施例において、ユーザ動作モデルに表示された筋肉情報と標準動作モデルに表示された筋肉情報とを比較することにより、ユーザが動作を調整する必要があるか否かを決定することができる。表示しやすいために、本発明者らは、左腕で二頭筋カール動作を行うことを例として説明する。二頭筋カール動作の場合、運動に関与する筋肉は主に、上腕二頭筋、三角筋、僧帽筋及び胸筋を含む。
図23A~
図23Cは、本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
図23A~
図23Cは、それぞれ表示装置に表示されたユーザ動作モデル010(仮想ユーザキャラクタの筋電動画010と呼ばれてもよい)及び標準動作モデル020(仮想参照キャラクタの参照筋電動画020と呼ばれてもよい)である。
図23A~
図23Cにおいて、運動監視インタフェースの左半分に仮想ユーザキャラクタの筋電動画010を表示し、運動監視インタフェースの右半分に仮想参照キャラクタの参照筋電動画020を表示することができる。
図23Aに示す運動監視インタフェースは、動作開始前の時刻の筋電動画に対応する。
図23Aに示すように、動作を開始する前に、ユーザと専門家は、いずれもリラックス状態にあるため、すべての筋肉に力が入っていない。このとき、仮想ユーザキャラクタの筋電動画010における上腕二頭筋に対応するユーザ表示領域011、三角筋に対応するユーザ表示領域012、僧帽筋に対応するユーザ表示領域013及び胸筋に対応するユーザ表示領域014は、いずれも色表示されない。仮想参照キャラクタの参照筋電動画020における上腕二頭筋に対応するユーザ表示領域021、三角筋に対応するユーザ表示領域022、僧帽筋に対応するユーザ表示領域023及び胸筋に対応するユーザ表示領域024も色表示されない。
【0220】
図23Bに示す運動監視インタフェースは、二頭筋カール動作時のある時刻の筋電動画に対応してもよい。二頭筋カール動作において、理論的には、主に力を入れる位置は、上腕二頭筋であってもよいが、例えば、ユーザが頭を上げて胸を張っていない場合、胸筋にわずかな力が入ることもある。標準的な二頭筋カール動作において、僧帽筋には力が入らないか又はわずかな力が入る必要がある。
図23Bに示すように、仮想ユーザキャラクタの筋電動画010における僧帽筋に対応するユーザ表示領域013の表示色は、仮想参照キャラクタの参照筋電動画020における僧帽筋に対応する参照表示領域023の色よりも濃く、これは、ユーザが二頭筋カールを行うとき、僧帽筋に大きな力が入り、標準的な二頭筋カール動作における僧帽筋の力入れ程度を超えることを示す。
【0221】
図23Cに示す運動監視インタフェースは、二頭筋カール動作の終了後、次の動作周期が開始する前のある時刻の筋電動画に対応する。1セットの連続的な二頭筋カール動作において、1つの完全な動作周期の終了後、次の完全な動作周期が開始する前に完全にリラックスしてはいけない。すなわち、バーベルが最下点になっても上腕二頭筋を完全にリラックスさせず、力をある程度入れることを維持し、それにより最適な鍛え効果を達成する。
図23Cに示すように、仮想ユーザキャラクタの筋電動画010における上腕二頭筋に対応するユーザ表示領域011に色が表示されず、ユーザが完全なリラックス状態にあることがわかる。仮想参照キャラクタの参照筋電動画020において、上腕二頭筋に対応する参照表示領域021の色が濃くなっている。
【0222】
以上より、仮想ユーザキャラクタの筋電動画010及び仮想参照キャラクタの参照筋電動画020を観察することにより、ユーザは、仮想ユーザキャラクタの筋電動画010におけるユーザの筋肉の力入れ強度と、仮想参照キャラクタの参照筋電動画020における標準的な筋肉の力入れ強度との差を明確かつ直感的に見ることができ、現在の運動動作に存在する問題を確認して直ちに調整することができる。ユーザ動作モデル及び標準動作モデルを表示するより多くの内容については、2021年5月12日に出願された出願番号PCT/CN2021/093302の国際出願の優先権を参照することができ、そのすべての内容は、参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【0223】
なお、上記プロセス2200に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の説明に基づいて、プロセス2200に対して様々な修正及び変更を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変更は、依然として本明細書の範囲内にある。
【0224】
図24は、本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの表示方法の例示的なフローチャートである。
図24に示すように、プロセス2400は、以下のステップ2410~ステップ2440を含んでもよい。
【0225】
ステップ2410において、筋電信号又は姿勢信号に基づいて動作信号をセグメント化する。
【0226】
いくつかの実施例において、ステップ2410は、処理モジュール220により実行されてもよい。いくつかの実施例において、ユーザの運動時の動作信号(例えば、筋電信号、姿勢信号)を収集するプロセスは、連続的であり、ユーザの運動時の動作は、複数セットの動作の組み合わせ又は異なる種類の動作の組み合わせであってもよい。ユーザの運動時の各動作を分析するために、処理モジュール220は、ユーザの運動時の筋電信号又は姿勢信号に基づいて、ユーザの動作信号をセグメント化することができる。いくつかの実施例において、動作信号をセグメント化するとは、動作信号を同じ持続時間若しくは異なる持続時間の信号セグメントに分割すること、又は上記動作信号から特定の持続時間を有する1つ以上の信号セグメントを抽出することである。いくつかの実施例において、各セグメントの動作信号は、ユーザの1つ以上の完全な動作に対応してもよい。例えば、ユーザがスクワット運動を行うとき、立位姿勢からしゃがんだ後、立ち上がって立位姿勢に戻るのを、ユーザがスクワット動作を1回完了したと見なすことができる。このプロセスにおいて、取得モジュール210により収集された動作信号を1セグメント(又は1つの周期)の動作信号と見なし、その後で取得モジュール210により収集された、ユーザが次のスクワット動作を完了することによって生成された動作信号を、別のセグメントの動作信号と見なすことができる。ユーザが運動するとき、各動作ステップが変化すると、対応する部位の筋電信号及び姿勢信号が変化する。この状況に基づいて、処理モジュール220は、筋電信号又は姿勢信号に基づいて、ユーザの動作信号をセグメント化することができる。例えば、処理モジュール220は、筋電信号に対応する特徴情報又は姿勢信号に対応する特徴情報に基づいて、ユーザの動作信号をセグメント化することができる。筋電信号又は姿勢信号に基づいて動作信号をセグメント化する詳細については、本明細書の
図6~
図8及びその関連説明を参照することができる。
【0227】
ステップ2420において、少なくとも1セグメントの動作信号に基づいてユーザの運動動作を監視し、監視結果を決定する。
【0228】
いくつかの実施例において、ステップ2420は、処理モジュール220により実行されてもよい。いくつかの実施例において、少なくとも1セグメントの動作信号は、ユーザの少なくとも1回のトレーニングプロセスにおける動作信号であってもよい。いくつかの実施例において、1回のトレーニングプロセスは、ユーザが1つのトレーニング動作を完了することであってもよい。例えば、ユーザがスクワット動作を1回完了することは、1回のトレーニングプロセスであってもよい。いくつかの実施例において、1回のトレーニングプロセスは、ユーザが同じ又は異なる複数のトレーニング動作を完了するプロセスであってもよい。例えば、ユーザが複数回のスクワット動作を連続して完了することは、1回のトレーニングプロセスであってもよい。また例えば、ユーザが順にスクワット動作とその場ジャンプ動作を連続して完了することは、1回のトレーニングプロセスであってもよい。いくつかの実施例において、1回のトレーニングプロセスは、ユーザが一定の時間内に完了するトレーニング動作のプロセスであってもよい。例えば、1回のトレーニングプロセスは、1日内、1週間内、1か月内、1年内に完了するトレーニング動作のプロセスであってもよい。
【0229】
なお、1セグメントの動作信号は、完全なトレーニングプロセスにおける動作信号であってもよく、又は完全なトレーニングプロセスの一部における動作信号であってもよい。いくつかの実施例において、複雑な完全なトレーニングプロセスの場合、完全なトレーニングプロセスの異なる段階では力を入れるモードが異なり、筋肉の力入れ強度が異なり、すなわち、トレーニングプロセスの異なる段階では、動作信号が異なり、完全なトレーニングプロセスの異なる段階の動作信号を監視することにより、ユーザの動作を監視するリアルタイム性を向上させることができる。
【0230】
いくつかの実施例において、監視結果は、ユーザの少なくとも1回のトレーニングプロセスにおける動作種類、動作回数、動作の質、動作時間、ユーザの生理学的パラメータ情報、ユーザの体幹の安定性、間欠時間、予想回復時間などのうちの1つ又は複数を含んでもよい。ユーザの生理学的パラメータ情報は、心拍数(例えば、平均心拍数、最大心拍数)、血圧、体温、運動時のエネルギー消費などのうちの1つ又は複数を含んでもよいが、これらに限定されない。ほとんどのトレーニングにおいて、体幹の安定性を維持し、トレーニングの効率を向上させ、怪我のリスクを軽減するには、腹部及び腰部の筋肉群を緊張状態にさせることが必要である。腹部及び腰部筋肉群に力を入れたまま維持できる能力は、体幹の安定性と呼ばれる。間欠時間は、連続する2回の動作間の間隔時間であってもよい。例えば、ユーザがスクワット動作を行うとき、間欠時間は、ユーザの1回目のスクワット動作の開始と2回目のスクワット動作の開始との間の間隔時間であってもよい。予想回復時間は、ユーザがトレーニングを完了した後、体の各部分(例えば、筋肉)が運動状態から通常状態に回復する時間であってもよい。例えば、予想回復時間は、運動を完了した後にユーザの筋肉が疲労状態からリラックス状態に回復する時間であってもよい。
【0231】
いくつかの実施例において、少なくとも1セグメントの動作信号に基づいてユーザの運動動作を監視し、監視結果を決定することができる。いくつかの実施例において、少なくとも1セグメントの動作信号(例えば、筋電信号、姿勢信号)及び少なくとも1セグメントの既定動作信号(例えば、既定筋電信号、既定姿勢信号)に基づいて監視結果(例えば、動作種類、動作の質)を決定することができる。少なくとも1セグメントの既定動作信号は、専門家が標準動作を行うときにセンサにより収集された標準動作信号であってもよい。既定動作信号は、予めデータベースに記憶されてもよい。いくつかの実施例において、少なくとも1セグメントの動作信号に対応する特徴情報と、少なくとも1セグメントの既定動作信号に対応する特徴情報との間のマッチング度を決定することにより、ユーザの運動時の動作種類又は動作の質を決定することができる。例えば、ユーザの1セグメントの動作信号に対応する特徴情報と、1セグメントの既定動作信号に対応する特徴情報との間のマッチング度が一定の閾値(例えば、95%)より高いと決定した場合、ユーザの運動時の動作種類が既定動作信号の動作種類と一致すると決定することができる。また例えば、ユーザの1セグメントの動作信号と、同じ種類に対応する1セグメントの既定動作信号との間のマッチング度が一定の閾値(例えば、95%)より高いと決定した場合、ユーザの運動時の動作の質が要件を満たし、調整する必要がないと決定することができる。いくつかの実施例において、異なるタイプのセンサにより収集されたユーザの生理学的信号(例えば、心電信号、呼吸信号)に対応する特徴情報に基づいて、ユーザ運動の監視結果(例えば、心拍数、エネルギー消費)を決定することができる。ユーザの運動の種類、動作種類、動作回数、動作の質、動作時間、ユーザの生理学的パラメータ情報などを決定するより多くの説明については、本明細書の
図19、
図20及びその関連説明を参照することができる。
【0232】
いくつかの実施例において、少なくとも1セグメントの動作信号に基づいてユーザを監視し、監視結果を決定する方法は、別のセグメントの動作信号に基づかないアルゴリズムであってもよい。いくつかの実施例において、該アルゴリズムは、機械学習に基づくモデルであり、該モデルに動作信号を入力すると、ニューラルネットワークモデル又は従来の機械学習モデルにより、該動作種類、動作回数、動作の質、又は該動作に存在する間違いを出力することができる。いくつかの実施例において、該アルゴリズムは、ステートマシン遷移に基づくアルゴリズムであり、動作が一連の状態を経ると、該動作種類、動作回数、動作の質、又は該動作に存在する間違いを出力することができる。いくつかの実施例において、該アルゴリズムは、閾値判定の組み合わせであり、該動作信号が一連の条件を満たすか否かを判定することにより、該動作種類、動作回数、動作の質、又は該動作に存在する間違いを出力する。
【0233】
いくつかの実施例において、筋電センサにより取得された筋電信号に基づいて、ユーザの体幹の安定性を決定することができる。例えば、1回のトレーニング過程におけるユーザが腹筋に力を入れる時間の割合に基づいて、ユーザの体幹の安定性を決定することができる。1回のトレーニングプロセスにおいて、ユーザが腹筋に力を入れる時間の割合が高いほど、ユーザの体幹の安定性が高い。いくつかの実施例において、姿勢センサにより取得された姿勢信号に基づいて、ユーザの体幹の安定性を決定することができる。例えば、1回のトレーニングプロセスにおけるユーザの体幹の運動幅に基づいて、ユーザの体幹の安定性を決定することができる。いくつかの実施例において、筋電信号及び姿勢信号に基づいて、ユーザの体幹の安定性を決定することができる。例えば、1回のトレーニングプロセスにおけるユーザが腹筋に力を入れる時間の割合及びユーザの体幹の運動幅に基づいて、ユーザの体幹の安定性を決定することができる。
【0234】
いくつかの実施例において、監視結果は、ユーザの筋肉情報を含んでもよい。いくつかの実施例において、ユーザの筋肉情報は、少なくとも1つの筋肉の関与度、少なくとも1つの筋肉のエネルギー消費、少なくとも1つの筋肉の疲労度、少なくとも2つの筋肉のバランス、及び少なくとも1つの筋肉の能力などのうちの少なくとも1つを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0235】
筋肉の関与度(寄与度とも呼ばれる)及び疲労度は、ユーザが運動するとき、対象トレーニング筋肉(例えば、トレーニング中心とする筋肉)が効果的に鍛えられたか否か、及び他の非対象トレーニング筋肉が代償したか否かを示すことができ、それによりユーザの運動の質を評価することができる。いくつかの実施例において、ユーザの筋肉の筋電信号及びトレーニング時間に基づいて、上記筋肉のエネルギー消費を決定することができる。いくつかの実施例において、ユーザの運動時のすべての筋肉のエネルギー消費に対する各筋肉のエネルギー消費の比率に基づいて、各筋肉の関与度を決定することができる。例えば、あるトレーニングにおいて、ユーザのすべての筋肉のエネルギー消費が500kcalであり、胸筋のエネルギー消費が250kcalであると仮定すると、胸筋の関与度(寄与度)が50%であると決定することができる。いくつかの実施例において、筋電信号の特徴情報に基づいて、筋肉の関与度を決定することができる。筋電信号の特徴情報は、筋電信号の振幅情報(例えば、二乗平均平方根振幅、積分筋電、振幅包絡線)及び/又は周波数情報(例えば、平均電力周波数、中間周波数、短時間ゼロ交差率)を含んでもよい。例えば、1回のトレーニングプロセス(又は1つの動作)における筋肉の積分筋電の百分率に基づいて、上記筋肉の関与度を決定することができる。
【0236】
いくつかの実施例において、筋電信号を前処理し、前処理された筋電信号の振幅情報及び/又は周波数情報に基づいて筋肉の関与度を決定することができる。いくつかの実施例において、異なる筋肉が異なる筋線維タイプ及び筋肉数を有するため、異なる筋肉が発することができる筋電信号の大きさも異なる。例えば、同じ主観的努力程度では、上腕二頭筋などの筋肉群は、より大きな筋電信号を発しやすいが、胸筋などの筋肉群が発する筋電信号が小さい。したがって、筋電信号に対して正規化処理を行うことにより、異なる筋肉群が発する筋電信号の大きさの差を排除するか又は低減することができる。いくつかの実施例において、筋電信号とユーザが入れた力との間に非線形関係が存在し、例えば、ユーザが大きな力を入れた場合、筋電信号の振幅は、緩徐に増加する。したがって、筋電信号の振幅に対する非線形処理を行い、さらに処理後の筋電信号を使用して筋肉の関与度を決定することができる。
【0237】
筋肉の疲労度は、ユーザの筋肉の最大能力及び筋肉付け能力を評価することにより、ユーザの筋肉が十分に鍛えられたか否かを反映することができる。ユーザが運動(特に筋力トレーニング)するとき、運動のため筋肉が疲労状態に入り、そして人体の自然回復を利用して超回復を形成し、それにより筋肉の強さ、体積、持久力及び瞬発力の成長をもたらし、したがって運動後にユーザの筋肉の疲労度を評価することが非常に必要である。いくつかの実施例において、筋電信号の特徴情報に基づいて、筋肉の疲労度を決定することができる。例えば、少なくとも1回のトレーニングプロセス(例えば、複数回の動作の間)における筋電信号の特徴値(例えば、平均電力周波数、中央値周波数、短時間ゼロ交差率)の変化程度(例えば、低下程度)に基づいて、筋肉の疲労度を決定することができる。また例えば、ユーザが複数回の動作を行うプロセスにおいて、筋電信号の振幅が低下する傾向にあると検出した場合、筋肉が徐々に疲労状態に入っていることを示す。筋電信号の振幅の低下が速いほど(すなわち、振幅の勾配がお大きいほど)、筋肉の疲労度が高い。また例えば、筋電信号の振幅の揺らぎ程度が高いと検出した場合、筋肉が徐々に疲労状態に入っていることを示す。また例えば、筋電振幅包絡線の安定度に基づいて、筋肉の疲労状態を決定することができる。筋電振幅包絡線の安定度が低いほど、筋肉の疲労度が高い。いくつかの実施例において、姿勢信号の特徴情報(例えば、角速度、角速度方向、角速度の加速度、角度、変位情報、応力)に基づいて、筋肉の疲労度を決定することができる。例えば、姿勢信号の揺らぎ程度が高く、ユーザの動作に揺れ又は大きな変形が発生すると検出した場合、筋肉が疲労状態に入っていることを示す。
【0238】
いくつかの実施例において、トレーニングされた機械学習モデルを用いて、筋肉の疲労度を決定することができる。例えば、サンプル情報に基づいて初期モデルをトレーニングして、トレーニングされた機械学習モデルを生成することができる。いくつかの実施例において、サンプル情報は、複数のユーザのサンプル動作信号及びサンプル筋肉疲労度を含んでもよい。サンプル疲労度は、サンプル動作信号に基づいて決定することができる。いくつかの実施例において、トレーニングアルゴリズムを使用して、サンプル情報に基づいて初期モデルをトレーニングすることにより、トレーニングされた機械学習モデルを生成することができる。例示的なトレーニングアルゴリズムは、勾配降下アルゴリズム、ニュートンアルゴリズム、準ニュートンアルゴリズム、共役勾配アルゴリズム、敵対的生成学習アルゴリズムなどを含んでもよい。トレーニングされた機械学習モデルは、ユーザの動作信号に基づいて、ユーザの筋肉の疲労度を決定するために用いられる。例えば、ユーザの動作信号を、トレーニングされた機械学習モデルに入力することができ、トレーニングされた機械学習モデルは、ユーザの筋肉の疲労度を出力することができる。
【0239】
いくつかの実施例において、ユーザの筋肉の疲労度に基づいて、現在の運動がユーザの負荷を超えるか否かを判定することができる。例えば、ユーザのある筋肉の疲労度が第1の疲労閾値を超えると決定した場合、現在の運動量がユーザの負荷を超えたと決定することができ、このとき、ユーザに知らせを出して、運動量を減少させるか又は運動を中止するようユーザに注意喚起し、怪我を防ぐことができる。また例えば、ユーザのある筋肉の疲労度が第2の疲労閾値より低いと決定した場合、ユーザの現在の運動量が不足であり、所望のトレーニング効果を達成できないと決定することができ、又はユーザがまだ余力を残していることを示し、このとき、ユーザに知らせを出して、運動量を増加させ、トレーニング効果を保証するようユーザに注意喚起することができる。いくつかの実施例において、ユーザの疲労度に基づいて回復時間を予想してユーザにフィードバックし、ユーザが次回の運動を事前に計画することを助けることができる。
【0240】
いくつかの実施例において、少なくとも2つの筋肉のバランスは、ユーザの体の同じ筋肉群における左側筋肉と右側筋肉の運動バランス程度であってもよい。例えば、少なくとも2つの筋肉のバランスは、ユーザの左側大胸筋と右側大胸筋のバランスであってもよい。ユーザが運動するとき、体の左側及び右側の筋肉がアンバランス状態にあると、動作の美しさに影響を与えるだけでなく、動作の標準程度に影響を与え、体の左側及び右側の筋肉のアンバランス程度が高い場合、ユーザは怪我のリスクにさらされる可能性がある。したがって、ユーザの体の左右両側の筋肉のバランスを監視する必要がある。いくつかの実施例において、筋肉のバランスは、筋肉の力入れ強度のバランス、筋肉の疲労度のバランス、筋肉のエネルギー消費のバランスなどを含んでもよい。
【0241】
いくつかの実施例において、動作信号(例えば、筋電信号、姿勢信号)の特徴情報に基づいて、少なくとも2つの筋肉のバランスを決定することができる。いくつかの実施例において、2つの筋肉の筋電信号の振幅情報(例えば、二乗平均平方根振幅、積分筋電、振幅包絡線)を比較することにより、2つの筋肉がバランスよく力を入れているか否かを決定することができる。例えば、2つの筋肉の筋電信号の振幅情報の差が閾値範囲内にある場合、2つの筋肉の力入れ強度がほぼ同じであると考えることができる。いくつかの実施例において、2つの筋肉の筋電信号の周波数情報(例えば、平均電力周波数、中間周波数、短時間ゼロ交差率)を比較することにより、2つの筋肉の疲労度が同じであるか否かを決定することができる。例えば、2つの筋肉の筋電信号の周波数情報の差が閾値範囲内にある場合、2つの筋肉の疲労度がほぼ同じであると考えることができる。いくつかの実施例において、2つの筋肉の姿勢信号の特徴情報(例えば、加速度、角速度)を比較することにより、ユーザの体の左右両側の肢体の運動速度、運動角度が一致するか否かを決定し、それによりユーザの動作の姿勢のバランスを決定することができる。いくつかの実施例において、少なくとも2つの筋肉の力入れ強度のバランス、少なくとも2つの筋肉の疲労度のバランス及びユーザの運動動作の姿勢のバランスなどに基づいて、ユーザの体の左右両側の筋肉のバランスを総合的に判定することができる。いくつかの実施例において、ユーザの左右両側の筋肉のバランスが悪いと決定した場合、ユーザに知らせを出して、ある筋肉群の鍛えを強化するか又は現在のトレーニングの姿勢を改善して運動の効果を保証するようユーザに注意喚起することができる。
【0242】
筋肉の能力は、トレーニング中に体力が尽きたときのユーザのトレーニング量で表すことができる。いくつかの実施例において、筋肉の能力は、エネルギー消費量、運動のセット数、回数、重量、時間などのうちの1つ又は複数の特徴の決定された特徴量で表すことができる。例えば、筋肉の能力は、運動総回数に総重量を乗算して得られた総仕事量、又は運動総回数に総重量を乗算して時間で除算して得られた仕事量で表すことができる。いくつかの実施例において、筋電信号及び/又は姿勢信号に基づいてユーザの筋肉の疲労度を決定し、ユーザの筋肉の疲労度が高い(例えば、疲労閾値より高い)場合のユーザのトレーニング量(例えば、エネルギー消費量)を決定し、また、このときのユーザのトレーニング量(例えば、エネルギー消費量)をユーザの筋肉の能力とすることができる。
【0243】
ステップ2430において、監視結果に基づいて動作のフィードバックモードを決定する。
【0244】
いくつかの実施例において、ステップ2430は、処理モジュール220により実行されてもよい。
【0245】
いくつかの実施例において、動作のフィードバックモードは、フィードバック方式、フィードバック優先度及びフィードバック内容などのうちの1つ又は複数を含んでもよい。いくつかの実施例において、フィードバック方式は、文字知らせ、音声知らせ、画像知らせ、ビデオ知らせ、振動知らせ、圧力知らせなどのうちの1つ又は複数を含んでもよいが、これらに限定されない。例えば、文字知らせは、入力/出力モジュール260のディスプレイにより表示することができる。音声知らせは、入力/出力モジュール260及び/又はウェアラブルデバイス130内のスピーカーが音声を再生することにより実現することができる。画像知らせ及びビデオ知らせは、入力/出力モジュール260及び/又はウェアラブルデバイス130内のディスプレイにより実現することができる。振動知らせは、入力/出力モジュール260及び/又はウェアラブルデバイス130内の振動モジュールが振動することにより実現することができる。圧力知らせは、ウェアラブルデバイス130内の電極により実現することができる。いくつかの実施例において、ユーザが運動するときの動作種類に基づいて動作のフィードバック方式を決定することができる。例えば、ユーザがランニング運動を行うとき、文字知らせを見逃がしやすいため、音声知らせ、振動知らせ又は圧力知らせの方式を選択して監視結果をユーザにフィードバックすることができる。
【0246】
いくつかの実施例において、フィードバック優先度は、即時フィードバック、1つの動作を完了した後のフィードバック、1回のトレーニングを完了した後のフィードバックなどを含んでもよい。即時フィードバックとは、ユーザが運動中に問題があった(例えば、筋肉の力入れ強度が大きすぎる)場合、入力/出力モジュール260が対応するフィードバック方式で直ちにユーザにフィードバックすることであってもよい。1つの動作/トレーニングを完了した後のフィードバックとは、ユーザがある動作/トレーニングを完了した後、入力/出力モジュール260がトレーニングアドバイスをユーザにフィードバックすることであってもよい。いくつかの実施例において、ユーザの動作種類に基づいて動作のフィードバック優先度を決定することができる。例えば、ユーザが運動するときの動作種類がユーザの怪我を引き起こしやすい運動動作であり、例えば、スクワット動作ではニーインが発生し、その結果、ユーザの膝が損傷した場合、動作のフィードバックモードの優先度を高くし、かつ目立つフィードバック方式(例えば、標識付きの文字知らせ)を選択してフィードバックすることができ、それにより、ユーザは、フィードバックを直ちに受けて運動姿勢を調整することができる。また例えば、ユーザが運動するときの動作種類が二頭筋カール動作である場合、ユーザは、腕が最下点にあったときに力を入れ続けずにリラックスした状態になりやすい。これはユーザの体に害を及ぼすことはないが、トレーニング効率が低下する。このとき、動作のフィードバックモードの優先度を低くしてもよく、例えば、ユーザがトレーニングを完了した後に文字知らせの方式でフィードバックすることができる。
【0247】
いくつかの実施例において、監視結果に基づいてユーザの運動動作にエラーがあったか否かを決定し、かつユーザの運動動作エラーのタイプに基づいて、動作のフィードバック優先度を決定することができる。動作エラータイプは、ユーザの動作エラー時のユーザの体の損傷程度を反映することができる。いくつかの実施例において、動作エラータイプは、第1のレベルの動作エラータイプ、第2のレベルの動作エラータイプ及び第3のレベルの動作エラータイプに分けることができる。第1のレベルの動作エラータイプは、ユーザの怪我を引き起こしやすい動作エラータイプであってもよく(例えば、スクワット動作の場合のニーイン)、第2のレベルの動作エラータイプは、対象トレーニング筋肉が効果的に鍛えられない動作エラータイプであってもよく(例えば、チェストフライ動作の場合、腕を曲げて力を入れた結果、上腕二頭筋は鍛えられるが、胸筋は鍛えられない)、第3のレベルの動作エラータイプは、トレーニング効率の低下につながる動作エラータイプであってもよい(例えば、ランニング速度が遅すぎる)。いくつかの実施例において、動作エラータイプが第1のレベルの動作エラータイプである場合、フィードバック優先度は、即時フィードバックであってもよい。動作エラータイプが第2のレベルの動作エラータイプである場合、フィードバック優先度は、1回の動作を完了した後のフィードバックであってもよい。動作エラータイプが第3のレベルの動作エラータイプである場合、フィードバック優先度は、1回のトレーニングを完了した後のフィードバックであってもよい。
【0248】
いくつかの実施例において、フィードバック内容は、監視結果(例えば、動作種類、動作回数、動作の質、動作時間)、動作エラータイプ、動作達成度及びトレーニングアドバイスなどのうちの1つ又は複数を含んでもよい。いくつかの実施例において、処理モジュール220は、ユーザが運動するときの動作種類、動作エラータイプなどの運動監視結果に基づいて、フィードバック内容を決定することができる。例えば、ユーザが1回のトレーニングを完了した後、入力/出力モジュール260は、今回のトレーニングプロセスにおけるトレーニング情報(例えば、動作種類、動作回数、動作の質、動作時間)をユーザにフィードバックし、ユーザが自分のトレーニングプロセスを完全に理解することに役立つことができる。また例えば、ユーザが運動中に動作エラー(例えば、スクワット動作の場合のニーイン)が発生した場合、入力/出力モジュール260は、現在の動作エラーをユーザに注意し、ユーザが動作を直ちに調整するよう促す。いくつかの実施例において、ユーザが運動中に動作エラー(例えば、ある筋肉の力入れエラー)が発生した場合、ユーザ動作モデルにおける対応する筋肉位置にユーザのエラーを表示することができる。例えば、ユーザ動作モデルにおける対応する筋肉位置にエッジ点滅、マーク、文字、記号(例えば、感嘆符)などの方式を使用して、該位置の筋肉の力入れエラーをユーザに促すことができる。
【0249】
ステップ2440において、動作フィードバックのモードに基づいて、ユーザに動作フィードバックを与える。
【0250】
いくつかの実施例において、ステップ2440は、入力/出力モジュール260により実行されてもよい。
【0251】
いくつかの実施例において、入力/出力モジュール260は、監視結果を文字、グラフ(例えば、折れ線グラフ、棒グラフ、円グラフ、柱状グラフ)、音声、画像、ビデオなどの方式でユーザに表示することができる。
【0252】
図25は、本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
図25に示すように、インタフェース2500は、文字の方式でユーザが1回トレーニングを行った後の基本的なトレーニング情報及び鍛え回数を表示する。いくつかの実施例において、ユーザは、トレーニングを開始する前に、トレーニング計画を予め作成することができ、トレーニングを完了した後に、トレーニング後の基本的なトレーニング情報とトレーニング計画を比較することができ、それによりユーザがトレーニング計画の完了度を決定することに役立つ。
【0253】
図26は、本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図であり、
図26に示すように、インタフェース2600は、円グラフ及び文字の方式でユーザが1回のトレーニングを行った後の各筋肉のエネルギー消費を表示する。
図26からわかるように、今回のトレーニングでは、ユーザの筋肉のエネルギー消費は、高い順に胸筋、上腕二頭筋、広背筋及び他の筋肉である。円グラフの方式により、ユーザは、各筋肉のエネルギー消費の割合を直感的に観察することができる。
【0254】
図27は、本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
図27に示すように、インタフェース2700は、図形及び文字の方式でユーザが1回のトレーニングを行った後の筋肉の疲労度、疲労度の評価及び筋肉の最大能力評価を表示する。
図27に示すように、異なる筋肉の疲労度は、異なる色の円形パターンで表示することができ、かつ筋肉の疲労度及び筋肉の最大能力に基づいて、各筋肉の疲労度(例えば、全力尽くし、まだ余力あり、楽に済ませ)を評価することができる。
【0255】
図28は、本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
図28に示すように、インタフェース2800は、柱状グラフの方式でユーザが1回のトレーニングを行った後の体の左右両側の筋肉のバランスを表示する。各筋肉は、1つの柱状バーに対応し、柱状バーの位置、長さ及び/又は色は、対応する種類の筋肉のバランスを表すことができる。例えば、筋肉に対応する柱状バーが長いほど及び/又は色が濃いほど、筋肉のバランスが悪いことを示す。
図28に示すように、胸筋と上腕二頭筋に対応する柱状バーが右側にあり、右側の胸筋と右側の上腕二頭筋のエネルギーが比較的高いことを示すことができる。広背筋に対応する柱状バーが左側にあり、左側の広背筋のエネルギーが比較的高いことを示すことができる。また、胸筋に対応する柱状バーの長さが上腕二頭筋に対応する柱状バーの長さより大きく(又は色がより濃く)、胸筋のバランスが広背筋のバランスより低いことを示す。
【0256】
図29は、本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
図29に示すように、インタフェース2900は、ステータスバーの方式で、1回のトレーニングプロセスにおけるユーザの腹筋の力入れ時間の割合を表示し、それによりユーザの体幹の安定性を反映することができる。例えば、
図29からわかるように、1回のトレーニングプロセス(例えば、腹筋動作)におけるユーザの腹筋の力入れ時間の割合が70%であり、体幹の安定性が高い。
【0257】
いくつかの実施例において、監視結果をユーザモデル(例えば、
図21Bに示すような人体正面筋肉分布モデル2101、人体背面筋肉分布モデル2102、
図23A~
図23Cに示すようなユーザ動作モデル010)に表示することができる。例えば、ユーザの少なくとも1つの筋肉のエネルギー消費、少なくとも1つの筋肉の疲労度、少なくとも2つの筋肉のトレーニングバランス、少なくとも1つの筋肉の能力などの1つ又は複数を、ユーザモデルの少なくとも1つの特定の位置に表示することができ、ユーザモデルにおける少なくとも1つの特定の位置は、ユーザにおける前記少なくとも1つの筋肉の位置と対応する。いくつかの実施例において、異なる筋肉エネルギー消費、異なる筋肉疲労度、異なる筋肉トレーニングバランス及び/又は異なる筋肉能力は、異なる表示色に対応し、それによりユーザは、トレーニング結果をより直感的に感じることができる。いくつかの実施例において、入力/出力モジュール260は、対象筋肉に関するユーザ入力を取得し、表示インタフェースに対象筋肉の情報を表示することができる。
【0258】
図30は、本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
図30に示すように、インタフェース3000は、人体筋肉分布図の方式で、1回のトレーニングプロセスにおけるユーザの筋肉寄与度(例えば、筋肉エネルギー消費の百分率)を表示する。
図30からわかるように、ユーザの左側の大胸筋の寄与度は、20%であり、右側の大胸筋の寄与度は、30%であり、左側の上腕二頭筋及び右側の上腕二頭筋の寄与度は、いずれも20%である。いくつかの実施例において、筋肉の寄与度が高いほど、筋肉分布図における対応する位置の筋肉の色が濃い。
【0259】
図31は、本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
図31に示すように、インタフェース3100は、人体筋肉分布図の方式で1回のトレーニングプロセスにおけるユーザの筋肉の疲労度を表示する。例えば、筋肉の疲労度が高いほど、筋肉分布図における対応する位置の筋肉の色が濃い。
【0260】
なお、
図25~
図31に示すインタフェースの表示方式は一例に過ぎず、いくつかの実施例において、インタフェースにおいて人体筋肉分布図の方式で少なくとも2つの筋肉のバランス及び/又は筋肉能力を表示することができる。いくつかの実施例において、1つのインタフェースにおいて様々な方式で様々な監視結果を同時に表示することができる。例えば、人体筋肉分布図において1回のトレーニングプロセスにおけるユーザの筋肉の寄与度及び筋肉の疲労度を同時に表示することができる。また例えば、インタフェースにおいて円グラフの方式でユーザが1回のトレーニングを行った後の各筋肉のエネルギー消費を表示するとともに、人体筋肉分布図において1回のトレーニングプロセスにおけるユーザの各筋肉のエネルギー消費を表示することができる。
【0261】
いくつかの実施例において、運動監視システム100は、ユーザの複数回のトレーニングプロセスにおける運動データを統計し、運動記録を生成することができ、それによりユーザが自身の長期運動における身体能力及び素質の変化を理解し、ユーザが良好な運動習慣を維持することに役立つ。
【0262】
図32は、本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
図32に示すように、インタフェース3200は、柱状グラフ3210によりユーザの異なるトレーニング周期(例えば、日、週、月、年単位のトレーニング周期)内の各部位の筋肉の寄与度(又は筋肉のエネルギー消費)を表示する。例えば、柱状バーに異なる色で異なる筋肉の寄与度を表示することができる。いくつかの実施例において、ユーザは、インタフェース3200における筋肉分布
図3220から対象筋肉を選択することができる。例えば、ユーザは、筋肉分布
図3220内のある筋肉をクリックして対象筋肉とすることができる。
図33に示すように、ユーザが筋肉分布
図3320内の胸筋3330を対象筋肉として選択するとき、インタフェース3300において柱状グラフ3310により胸筋の異なるトレーニング周期内の寄与度を表示する。各筋肉群の寄与度を長期的に統計することにより、ユーザが自分のトレーニングの好み及びトレーニング履歴、例えば、どの筋肉がよく鍛えられているか、どの筋肉が長期間鍛えられていないかを理解することに役立ち、それによりユーザがトレーニング計画をよりよく作成することに役立つ。
【0263】
図34は、本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
図34に示すように、インタフェース3400は、柱状グラフ3410により1回のトレーニングプロセスにおけるユーザの各筋肉の最大エネルギー消費を表示し、それにより各筋肉の能力を反映する。いくつかの実施例において、ユーザは、インタフェース3400における筋肉分布
図3420から対象筋肉を選択することができる。例えば、ユーザは、筋肉分布
図3420内のある筋肉をクリックして対象筋肉とすることができる。
図35に示すように、ユーザが筋肉分布
図3520内の胸筋3530を対象筋肉として選択すると、インタフェース3500において折れ線グラフ3510により胸筋の異なるトレーニング周期内の最大エネルギー消費を表示する。各筋肉群の能力を長期的に統計することにより、ユーザが自分の能力の成長を理解することができ、それによりユーザがトレーニング計画をよりよく作成することに役立つ。
【0264】
図36は、本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
図36に示すように、インタフェース3600は、柱状グラフ3610によりユーザの筋肉バランスを表示する。いくつかの実施例において、ユーザは、インタフェース3600における筋肉分布
図3620から対象筋肉を選択することができる。例えば、ユーザは、筋肉分布
図3620内のある筋肉をクリックして対象筋肉とすることができる。このとき、インタフェースは、対象筋肉の異なるトレーニング周期内のバランスを表示することができる。筋肉のバランス(又は体幹の安定性)を長期的に記録することにより、ユーザが自分の運動上の問題を理解し、トレーニング計画を直ちに調整することに役立つ。
【0265】
なお、上記プロセス2400に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の説明に基づいて、プロセス2400に対して様々な修正及び変更を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変更は、依然として本明細書の範囲内にある。
【0266】
いくつかの実施例において、運動監視システム100は、センサにより取得されたユーザの動作信号を較正することができる。いくつかの実施例において、筋電センサにより収集された筋電信号は、様々な要因(例えば、ユーザの個人差、ユーザの皮膚状態、筋電センサの取り付け位置、筋肉の力入れ強度、筋肉疲労度)の影響を受けやすく、ユーザの個人差、ユーザの皮膚状態及び筋電センサの取り付け位置などの要因のため、異なるユーザから取得された筋電信号を直接比較することができない。したがって、筋電信号を較正し、それによりユーザの個人差、ユーザの皮膚状態及び筋電センサの取り付け位置などの要因の筋電信号への影響を排除するか又は低減する必要がある。いくつかの実施例において、運動を開始する前(例えば、ウォーミングアップ段階)に、運動監視システム100は、ユーザを一連の較正動作(例えば、腕立て伏せなど、力が入るように多くの筋肉群を動員できる動作)を行うようにガイドして測定対象となる多くの筋肉群を活性化することができる。例えば、ウェアラブルデバイス130又はモバイル端末デバイス140の表示装置(例えば、スクリーン)は、較正動作を表示することができ、ユーザは、指示に従って対応する較正動作を行うことができる。処理モジュール220は、ユーザが較正動作を行うときに筋電センサにより収集された筋電信号を基準値として、ユーザの今回の運動において収集されたすべての筋電信号を較正することができる。例えば、腕立て伏せ動作を較正動作とすることを例として説明すれば、運動を開始する前に、運動監視システム100は、ユーザを複数セットの腕立て伏せ運動(例えば、3~5回の腕立て伏せ)を行うようにガイドし、かつ筋電センサによりユーザの胸筋、上腕二頭筋、上腕三頭筋、腹直筋などの活性化された筋肉の筋電信号を収集し、腕立て伏せ動作により活性化された筋肉の筋電振幅の特定の倍数を基準値とすることができる。いくつかの実施例において、上記倍数の範囲は、1.2~5倍の間にあってもよい。例えば、上記倍数は、1.2~3倍の間にあってもよい。いくつかの実施例において、各筋肉は、異なる倍数に対応してもよい。上記倍数は、ユーザ又は運動監視システム100による既定値であってもよく、筋電信号の特性を分析することにより決定された値であってもよい。いくつかの実施例において、対象ユーザが複数回の過去運動プロセスにおいて較正動作を行うときに収集された複数の過去筋電信号に基づいて、対象ユーザの今回の運動における筋電信号の基準値を決定することができる。いくつかの実施例において、複数のユーザが較正動作を行うときに収集された複数の筋電信号に基づいて、対象ユーザの今回の運動における筋電信号の基準値を決定することができる。対象ユーザが較正動作を行うときに収集された複数の過去筋電信号及び/又は他のユーザが較正動作を行うときに収集された筋電信号を使用して、対象ユーザが今回の較正動作を行うときに収集された筋電信号を調整することにより、今回の運動における筋電信号の基準値の精度と合理性を向上させることができる。
【0267】
いくつかの実施例において、運動監視システム100は、ユーザを、ウォーミングアップ運動を行うようにガイドし、ユーザのウォーミングアップ運動の結果を表示することができる。運動前のウォーミングアップ運動は、ユーザの運動パフォーマンスを向上させ、ユーザが運動中に筋肉けいれんが発生することを防止し、怪我のリスクを軽減することができる。いくつかの実施例において、ウェアラブルデバイス130又はモバイル端末デバイス140の表示装置(例えば、スクリーン)は、一連のウォーミングアップ動作を表示して、ユーザを、ウォーミングアップ運動を行うようにガイドすることができる。いくつかの実施例において、処理モジュール220は、ユーザの生理学的情報に基づいて、ユーザのウォーミングアップ運動の結果を決定することができる。例えば、ウォーミングアップ運動により、ユーザの心拍数が増加し、体温が上昇し、発汗量が増加するため、ウェアラブルデバイス130に設置されたセンサ(例えば、電極)又は他のハードウェアデバイスは、電極と人体との接触による接触抵抗を検出することにより、人体の発汗状態を決定し、人体の発汗状態に基づいて、ユーザのウォーミングアップ運動が十分であるか否かを決定することができる。また例えば、ユーザの筋肉疲労度に基づいて、ユーザのウォーミングアップ運動が十分であるか否かを決定することができる。さらに例えば、ユーザの運動量、心拍数、体温などの情報に基づいて、ユーザのウォーミングアップ運動が十分であるか否かを決定することができる。いくつかの実施例において、ユーザのウォーミングアップ運動の結果に基づいて、ユーザにウォーミングアップアドバイスを提供することができ、例えば、ウォーミングアップ運動がもう十分であり、正式な運動を開始することができるということ、又はウォーミングアップ運動を続ける必要があるということをユーザに促すことができる。
【0268】
いくつかの実施例において、処理モジュール220は、センサにより収集された動作信号に基づいて、上記センサの動作状態が正常であるか否かを判定することができる。センサの動作状態は、センサと肌の接触状態を含んでもよい。センサと皮膚との間の接触状態は、センサと皮膚との密着度、センサと皮膚との間の接触抵抗などを含んでもよい。ユーザの皮膚に設置されたセンサにより収集された動作信号の品質は、センサと皮膚との間の接触状態に関連し、例えば、センサと皮膚との間の密着度が低い場合、センサにより収集された動作信号に多くのノイズがあり、その結果、該動作信号がユーザの実際の運動状態を反映することができない。いくつかの実施例において、動作信号の品質(例えば、動作信号内のノイズの大きさ)及び/又はセンサと皮膚との間の接触抵抗に基づいて、センサと皮膚との間の密着度を決定することができる。センサと皮膚との間の密着度が一定の閾値より低い場合、センサの動作状態が異常であると決定することができ、このとき、ユーザに知らせ情報を出して、センサの状態を確認するようユーザに注意喚起することができる。
図37は、本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
図37に示すように、インタフェース3700は、人体筋肉分布
図3710を表示し、破線3720により、右側の胸筋位置におけるセンサとユーザの皮膚との間の密着度が低いということを示すことができる。いくつかの実施例において、センサとユーザの皮膚との間の密着度が低い位置を他の方式で示してもよい(例えば、異なる色で示してもよい)。
【0269】
いくつかの実施例において、ユーザの動作信号は、ユーザの特徴に関する信号を含んでもよい。処理モジュール220は、ユーザの特徴に関する信号に基づいて、ユーザの特徴情報を決定することができる。ユーザの特徴情報は、体型情報、体組成情報などを含んでもよい。体型情報は、ウエストサイズ、バストサイズ、ヒップサイズ、腕の長さ、脚の長さ、肩幅などを含んでもよい。体組成情報は、体重、体脂肪率、脂肪分布、脂肪厚、筋肉分布、骨密度などを含んでもよい。例えば、複数の歪みゲージ式センサをユーザの体の複数の部位に設置することができ、引張長さに応じて変化する歪みゲージ式センサの抵抗の大きさを測定することにより取得された動作信号は、変位情報、応力などであってもよく、これらの動作信号によりユーザの体型情報を特徴付けることができる。また例えば、ユーザの体の複数の部位に設置された電極に電気信号を印加し、体表電位を測定することにより人体内部の電気伝導特性情報を抽出し、ユーザの体組成を位置決めして測定することができる。
【0270】
いくつかの実施例において、運動監視システム100は、ユーザの特徴情報を長期的に監視し、ユーザに統計分析結果を表示することにより、ユーザが体の状態をよりよく理解し、より合理的な運動計画を作成することに役立つことができる。例えば、運動監視システム100は、一定の時間内のユーザの特徴情報の変化(例えば、ユーザの各部位の脂肪分布状況、各部分の筋肉分布状況)に基づいて、適切な運動項目、例えば、筋肥大運動、体脂肪低下運動、ストレッチ運動などをユーザに推奨することができる。
【0271】
いくつかの実施例において、ユーザの体型情報に基づいて、適切なサイズのウェアラブルデバイスをユーザに推奨することができる。例えば、ユーザが長期運動後に体型が小さくなると、ユーザに知らせを出して、新しいウェアラブルデバイスを交換可能とユーザに注意喚起することができる。また例えば、ユーザが他のタイプのウェアラブルデバイスを選択する場合、ユーザの体型情報に基づいて、適切なサイズをユーザに推奨することができる。
【0272】
いくつかの実施例において、ウェアラブルデバイス130を装着して運動するとき、ユーザは、知覚トレーニングモードを選択することができる。知覚トレーニングモードでは、ユーザの筋肉(例えば、対象筋肉)に力が入ると、ウェアラブルデバイス130又はモバイル端末デバイス140の表示装置(例えば、スクリーン)は、筋肉の力入れ強度を表示することができる。例えば、ステータスバー(例えば、
図21Bに示すステータスバー2103及び2104)により対象筋肉の力入れ強度を表示することができる。また例えば、音声出力装置(例えば、スピーカー)が出す音声の大きさにより対象筋肉の力入れ強度を表すことができる。さらに例えば、ユーザモデルにおいて対応する筋肉部位の輝度及び色を変更することにより、対象筋肉の力入れ強度の変化を表示することができる。いくつかの実施例において、ユーザの対象筋肉の力入れ強度が標準的な力入れ強度と一致する場合、ユーザに知らせ(例えば、音声知らせ、文字知らせなど)を出して、ユーザが筋肉を制御する意識を強化させることができる。知覚トレーニングモードは、ユーザが肢体及び筋肉を制御することを習得し、脳及び神経系の筋肉に対する制御能力を高め、運動パフォーマンスを効果的に向上させ、動作モードを改善し、さらに姿勢を矯正することに役立つことができる。
【0273】
いくつかの実施例において、運動監視システム100は、ユーザに関連する情報に基づいて、ユーザの運動計画を作成することができる。ユーザに関連する情報は、ユーザの特徴情報(例えば、性別、体型情報、体組成情報)、運動歴、傷病歴、健康状態、所望のトレーニング目的(例えば、筋肉肥大トレーニング、体脂肪低下トレーニング、心肺機能強化トレーニング、姿勢矯正トレーニング)、所望のトレーニング強度(例えば、高強度トレーニング、中強度トレーニング、低強度トレーニング)、トレーニング種類の好み(例えば、器械トレーニング、自重トレーニング、無酸素トレーニング、有酸素トレーニング)などを含んでもよい。いくつかの実施例において、専門家(例えば、フィットネストレーナー)は、ユーザに関連する情報に基づいて運動計画を作成し、運動計画を運動監視システム100にアップロードすることができる。ユーザは、実際の状況に応じて運動計画を変更及び調整することができる。
図38は、本明細書のいくつかの実施例に係る運動監視インタフェースの概略図である。
図38に示すように、ユーザは、トレーニング目的(例えば、強化したい筋肉、強化対象)、トレーニング強度(例えば、高強度トレーニング、中強度トレーニング、低強度トレーニング)、トレーニング好み(例えば、器械トレーニング、自重トレーニング、無酸素トレーニング、有酸素トレーニング)、トレーニング時間及び計画周期などをインタフェース3800において入力又は選択することができ、運動監視システム100は、ユーザの入力及び選択に基づいて、ユーザに適切な運動計画を指定することができる。
【0274】
いくつかの実施例において、運動監視システム100は、ウェアラブルデバイスの耐用年数(例えば、残りの使用可能時間、残りの洗濯可能回数、残りの使用可能回数)を推定することができる。例えば、ウェアラブルデバイスは、衣類耐用年数分析モジュールを含んでもよい。衣類耐用年数分析モジュールは、センサとユーザとの間の接触抵抗、センサにより収集された動作信号(例えば、筋電センサ信号、慣性センサ信号、応力センサ信号)の品質、ウェアラブルデバイスの状態(例えば、洗濯回数、使用時間、使用回数)に基づいて、ウェアラブルデバイスの損耗度を決定し、ウェアラブルデバイスの損耗度に基づいて耐用年数を推定することができる。いくつかの実施例において、ウェアラブルデバイスの耐用年数が一定の使用時間(例えば、1週間)未満、又は一定の使用回数(例えば、5回)未満である場合、ユーザに知らせを出して、新しいウェアラブルデバイスを直ちに交換するようユーザに注意喚起することができる。
【0275】
以上、基本概念を説明してきたが、当業者にとっては、上記詳細な開示は、単なる例として提示されているものに過ぎず、本願を限定するものではないことは明らかである。本明細書において明確に記載されていないが、当業者は、本願に対して様々な変更、改良及び修正を行うことができる。これらの変更、改良及び修正は、本願によって示唆されることが意図されているため、本願の例示的な実施例の精神及び範囲内にある。
【0276】
さらに、本願の実施例を説明するために、本願において特定の用語が使用されている。例えば、「1つの実施例」、「一実施例」、及び/又は「いくつかの実施例」は、本願の少なくとも1つの実施例に関連した特定の特徴、構造又は特性を意味する。したがって、本明細書の様々な部分における「一実施例」又は「1つの実施例」又は「1つの代替的な実施例」の2つ以上の言及は、必ずしも全てが同一の実施例を指すとは限らないことを強調し、理解されたい。また、本願の1つ以上の実施例における特定の特徴、構造、又は特性は、適切に組み合わせられてもよい。
【0277】
また、当業者には理解されるように、本願の各態様は、任意の新規かつ有用なプロセス、機械、製品又は物質の組み合わせ、又はそれらへの任意の新規かつ有用な改善を含む、いくつかの特許可能なクラス又はコンテキストで、例示及び説明され得る。よって、本願の各態様は、完全にハードウェアによって実行されてもよく、完全にソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)によって実行されてもよく、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実行されてもよい。以上のハードウェア又はソフトウェアは、いずれも「データブロック」、「モジュール」、「エンジン」、「ユニット」、「アセンブリ」又は「システム」と呼ばれてもよい。また、本願の各態様は、コンピュータ可読プログラムコードを含む1つ以上のコンピュータ可読媒体に具現化されたコンピュータプログラム製品の形態を取ることができる。
【0278】
コンピュータ記憶媒体は、コンピュータプログラムコードを搬送するための、ベースバンド上で伝播されるか又は搬送波の一部として伝播される伝播データ信号を含んでもよい。該伝播信号は、電磁気信号、光信号又は適切な組み合わせ形態などの様々な形態を含んでもよい。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読記憶媒体以外の任意のコンピュータ可読媒体であってもよく、該媒体は、命令実行システム、装置又は機器に接続されることにより、使用されるプログラムの通信、伝播又は伝送を実現することができる。コンピュータ記憶媒体上のプログラムコードは、無線、ケーブル、光ファイバケーブル、RF若しくは類似の媒体、又は上記媒体の任意の組み合わせを含む任意の適切な媒体を介して伝播することができる。
【0279】
本願の各部分の操作に必要なコンピュータプログラムコードは、Java、Scala、Smalltalk、Eiffel、JADE、Emerald、C++、C#、VB.NET、Pythonなどのオブジェクト指向プログラミング言語、C言語、Visual Basic、Fortran 2003、Perl、COBOL 2002、PHP、ABAPなどの従来の手続き型プログラミング言語、Python、Ruby及びGroovyなどの動的プログラミング言語、又は他のプログラミング言語などを含む1つ以上のプログラミング言語でコーディングしてもよい。該プログラムコードは、完全にユーザコンピュータ上で実行されてもよく、独立したソフトウェアパッケージとしてユーザコンピュータ上で実行されてもよく、部分的にユーザコンピュータ上で、部分的にリモートコンピュータ上で実行されてもよく、完全にリモートコンピュータ又は処理デバイス上で実行されてもよい。後者の場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)などの任意のネットワーク形態でユーザコンピュータに接続されてもよく、(例えば、インターネットを介して)外部コンピュータに接続されてもよく、クラウドコンピューティング環境にあってもよく、ソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS)などのサービスとして使用されてもよい。
【0280】
また、特許請求の範囲に明確に記載されていない限り、本願に記載の処理要素又はシーケンスの列挙した順序、英数字の使用、又は他の名称の使用は、本願の手順及び方法の順序に限定されない。上記開示において、発明の様々な有用な実施例であると現在考えられるものを様々な例を通して説明しているが、そのような詳細は、単に説明の目的のためであり、添付の特許請求の範囲は、開示される実施例に限定されなが、逆に、本願の実施例の趣旨及び範囲内にある全ての修正及び同等の組み合わせをカバーするように意図されることを理解されたい。例えば、上述したシステムアセンブリは、ハードウェアデバイスにより実装されてもよいが、ソフトウェアのみのソリューション、例えば、既存の処理デバイス又はモバイルデバイスに説明されたシステムをインストールすることにより実装されてもよい。
【0281】
同様に、本願の実施例の前述の説明では、本願を簡略化して、1つ以上の発明の実施例への理解を助ける目的で、様々な特徴が1つの実施例、図面又はその説明にまとめられることがある。しかしながら、このような開示方法は、特許請求される主題が各請求項で列挙されるよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものと解釈されるべきではない。むしろ、実施例の特徴は、上記開示された単一の実施例の全ての特徴より少ない場合がある。
【0282】
いくつかの実施例において、成分及び属性の数を説明する数字が使用されており、このような実施例を説明するための数字は、いくつかの例において修飾語「約」、「ほぼ」又は「概ね」によって修飾されると理解されるべきである。特に明記しない限り、「約」、「ほぼ」又は「概ね」は、上記数字が±20%の変動が許容されることを示す。よって、いくつかの実施例において、明細書及び特許請求の範囲において使用されている数値パラメータは、いずれも個別の実施例に必要な特性に応じて変化し得る近似値である。いくつかの実施例において、数値パラメータについては、規定された有効桁数を考慮すると共に、通常の丸め手法を適用するべきである。本願のいくつかの実施例において、その範囲を決定するための数値範囲及びパラメータは近似値であるが、具体的な実施例において、このような数値は、可能な限り正確に設定される。
【0283】
本願で参照される全ての特許、特許出願、公開特許公報、及び、論文、書籍、仕様書、刊行物、文書などの他の資料は、本願の内容と一致しないか又は矛盾する出願経過文書、及び(現在又は後に本願に関連する)本願の請求項の最も広い範囲に関して限定的な影響を与え得る文書を除いて、その全体が参照により本願に組み込まれる。なお、本願の添付資料における説明、定義、及び/又は用語の使用が本願に記載の内容と一致しないか又は矛盾する場合、本願における説明、定義、及び/又は用語の使用を優先するものとする。
【0284】
最後に、本願に記載の実施例は、単に本願の実施例の原理を説明するものであることを理解されたい。他の変形例も本願の範囲内にある可能性がある。したがって、限定するものではなく、例として、本願の実施例の代替構成は、本願の教示と一致するように見なされてもよい。よって、本願の実施例は、本願において明確に紹介して説明された実施例に限定されない。
【符号の説明】
【0285】
100 運動監視システム
110 処理デバイス
120 ネットワーク
130 ウェアラブルデバイス
140 モバイル端末デバイス
210 取得モジュール
220 処理モジュール
230 制御モジュール
240 通信モジュール
250 給電モジュール
260 入力/出力モジュール
300 コンピューティングデバイス
310 内部通信バス
320 プロセッサ
330 リードオンリーメモリ
340 ランダムアクセスメモリ
350 通信ポート
360 入力/出力インタフェース
370 ハードディスク
380 ユーザインタフェース
400 ウェアラブルデバイス