(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-02
(45)【発行日】2024-10-10
(54)【発明の名称】太陽光発電システム及び制御装置
(51)【国際特許分類】
H02J 3/38 20060101AFI20241003BHJP
H02J 3/46 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
H02J3/38 130
H02J3/46
(21)【出願番号】P 2024502742
(86)(22)【出願日】2022-02-28
(86)【国際出願番号】 JP2022008289
(87)【国際公開番号】W WO2023162222
(87)【国際公開日】2023-08-31
【審査請求日】2023-10-12
(73)【特許権者】
【識別番号】501137636
【氏名又は名称】株式会社TMEIC
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【氏名又は名称】内田 敬人
(72)【発明者】
【氏名】小池 広和
【審査官】田中 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-118721(JP,A)
【文献】特開2020-043642(JP,A)
【文献】特開2013-126260(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 3/38
H02J 3/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の太陽電池パネルと、
前記複数の太陽電池パネルのそれぞれに対応して設けられ、前記複数の太陽電池パネルから供給された直流電力を電力系統に対応した交流電力に変換し、変換後の前記交流電力を前記電力系統に供給する複数の電力変換装置と、
前記複数の電力変換装置の電力の変換動作を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記複数の電力変換装置のそれぞれの現在出力可能な有効電力の大きさを表す有効電力値の入力を受け、前記複数の電力変換装置のそれぞれの前記有効電力値を加算することにより、前記複数の電力変換装置の全てから現在出力可能な有効電力の大きさを表す有効電力合計値を演算する出力合計値演算部と、
前記有効電力合計値の入力を受けるとともに、前記複数の電力変換装置の全てから出力する有効電力の上限を表す合計上限指令値の入力を受け、前記合計上限指令値と前記有効電力合計値との差分を演算するとともに、前記差分を前記複数の電力変換装置の台数で除算することにより、前記複数の電力変換装置の1台当たりの差分を演算する差分演算部と、
前記1台当たりの差分の入力を受けるとともに、前記複数の電力変換装置のそれぞれの前記有効電力値の入力を受け、前記複数の電力変換装置のそれぞれの前記有効電力値に前記1台当たりの差分を加算することにより、前記複数の電力変換装置のそれぞれから個別に出力する有効電力の上限を表す個別上限指令値を演算する上限指令値演算部と、
を有し、
前記制御装置は、前記複数の電力変換装置のそれぞれから出力される有効電力が対応する前記個別上限指令値を超えないように、前記複数の電力変換装置のそれぞれの動作を制御
し、
前記上限指令値演算部は、前記複数の電力変換装置のうちの所定の電力変換装置の前記個別上限指令値が前記所定の電力変換装置の所定のパラメータよりも大きい場合には、前記所定の電力変換装置の前記個別上限指令値の値を前記所定のパラメータの値に変更し、
前記上限指令値演算部は、前記所定の電力変換装置の前記個別上限指令値の値を前記所定のパラメータの値に変更した場合、
前記所定の電力変換装置の前記個別上限指令値の値を前記合計上限指令値から減算することによって補正後の合計上限指令値を演算し、
前記所定の電力変換装置の前記有効電力値を前記有効電力合計値から減算することによって補正後の有効電力合計値を演算し、
前記補正後の合計上限指令値と前記補正後の有効電力合計値との補正後の差分を演算し、
前記複数の電力変換装置の台数から前記個別上限指令値の値を前記所定のパラメータの値に変更した電力変換装置の台数を減算することより、残りの電力変換装置の台数を演算し、
前記補正後の差分を前記残りの電力変換装置の台数で除算することにより、前記残りの電力変換装置の1台当たりの差分を演算し、
前記残りの電力変換装置のそれぞれの前記有効電力値に前記残りの電力変換装置の1台当たりの差分を加算することにより、前記残りの電力変換装置のそれぞれについて前記個別上限指令値を再演算する太陽光発電システム。
【請求項2】
複数の太陽電池パネルと、
前記複数の太陽電池パネルのそれぞれに対応して設けられ、前記複数の太陽電池パネルから供給された直流電力を電力系統に対応した交流電力に変換し、変換後の前記交流電力を前記電力系統に供給する複数の電力変換装置と、
前記複数の電力変換装置の電力の変換動作を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記複数の電力変換装置のそれぞれの現在出力可能な有効電力の大きさを表す有効電力値の入力を受け、前記複数の電力変換装置のそれぞれの前記有効電力値を加算することにより、前記複数の電力変換装置の全てから現在出力可能な有効電力の大きさを表す有効電力合計値を演算する出力合計値演算部と、
前記有効電力合計値の入力を受けるとともに、前記複数の電力変換装置の全てから出力する有効電力の上限を表す合計上限指令値の入力を受け、前記合計上限指令値と前記有効電力合計値との差分を演算するとともに、前記差分を前記複数の電力変換装置の台数で除算することにより、前記複数の電力変換装置の1台当たりの差分を演算する差分演算部と、
前記1台当たりの差分の入力を受けるとともに、前記複数の電力変換装置のそれぞれの前記有効電力値の入力を受け、前記複数の電力変換装置のそれぞれの前記有効電力値に前記1台当たりの差分を加算することにより、前記複数の電力変換装置のそれぞれから個別に出力する有効電力の上限を表す個別上限指令値を演算する上限指令値演算部と、
を有し、
前記制御装置は、前記複数の電力変換装置のそれぞれから出力される有効電力が対応する前記個別上限指令値を超えないように、前記複数の電力変換装置のそれぞれの動作を制御し、
前記上限指令値演算部は、前記複数の電力変換装置のうちの所定の電力変換装置の前記個別上限指令値が0よりも小さい場合には、前記所定の電力変換装置の前記個別上限指令値の値を0に変更し、
前記上限指令値演算部は、前記所定の電力変換装置の前記個別上限指令値の値を0に変更した場合、
前記所定の電力変換装置の前記有効電力値を前記有効電力合計値から減算することによって補正後の有効電力合計値を演算し、
前記合計上限指令値と前記補正後の有効電力合計値との補正後の差分を演算し、
前記複数の電力変換装置の台数から前記個別上限指令値の値を0に変更した電力変換装置の台数を減算することより、残りの電力変換装置の台数を演算し、
前記補正後の差分を前記残りの電力変換装置の台数で除算することにより、前記残りの電力変換装置の1台当たりの差分を演算し、
前記残りの電力変換装置のそれぞれの前記有効電力値に前記残りの電力変換装置の1台当たりの差分を加算することにより、前記残りの電力変換装置のそれぞれについて前記個別上限指令値を再演算す
る太陽光発電システム。
【請求項3】
複数の太陽電池パネルのそれぞれに対応して設けられ、前記複数の太陽電池パネルから供給された直流電力を電力系統に対応した交流電力に変換し、変換後の前記交流電力を前記電力系統に供給する複数の電力変換装置の電力の変換動作を制御する制御装置であって、
前記複数の電力変換装置のそれぞれの現在出力可能な有効電力の大きさを表す有効電力値の入力を受け、前記複数の電力変換装置のそれぞれの前記有効電力値を加算することにより、前記複数の電力変換装置の全てから現在出力可能な有効電力の大きさを表す有効電力合計値を演算する出力合計値演算部と、
前記有効電力合計値の入力を受けるとともに、前記複数の電力変換装置の全てから出力する有効電力の上限を表す合計上限指令値の入力を受け、前記合計上限指令値と前記有効電力合計値との差分を演算するとともに、前記差分を前記複数の電力変換装置の台数で除算することにより、前記複数の電力変換装置の1台当たりの差分を演算する差分演算部と、
前記1台当たりの差分の入力を受けるとともに、前記複数の電力変換装置のそれぞれの前記有効電力値の入力を受け、前記複数の電力変換装置のそれぞれの前記有効電力値に前記1台当たりの差分を加算することにより、前記複数の電力変換装置のそれぞれから個別に出力する有効電力の上限を表す個別上限指令値を演算する上限指令値演算部と、
を備え、
前記複数の電力変換装置のそれぞれから出力される有効電力が対応する前記個別上限指令値を超えないように、前記複数の電力変換装置のそれぞれの動作を制御
し、
前記上限指令値演算部は、前記複数の電力変換装置のうちの所定の電力変換装置の前記個別上限指令値が前記所定の電力変換装置の所定のパラメータよりも大きい場合には、前記所定の電力変換装置の前記個別上限指令値の値を前記所定のパラメータの値に変更し、
前記上限指令値演算部は、前記所定の電力変換装置の前記個別上限指令値の値を前記所定のパラメータの値に変更した場合、
前記所定の電力変換装置の前記個別上限指令値の値を前記合計上限指令値から減算することによって補正後の合計上限指令値を演算し、
前記所定の電力変換装置の前記有効電力値を前記有効電力合計値から減算することによって補正後の有効電力合計値を演算し、
前記補正後の合計上限指令値と前記補正後の有効電力合計値との補正後の差分を演算し、
前記複数の電力変換装置の台数から前記個別上限指令値の値を前記所定のパラメータの値に変更した電力変換装置の台数を減算することより、残りの電力変換装置の台数を演算し、
前記補正後の差分を前記残りの電力変換装置の台数で除算することにより、前記残りの電力変換装置の1台当たりの差分を演算し、
前記残りの電力変換装置のそれぞれの前記有効電力値に前記残りの電力変換装置の1台当たりの差分を加算することにより、前記残りの電力変換装置のそれぞれについて前記個別上限指令値を再演算する制御装置。
【請求項4】
複数の太陽電池パネルのそれぞれに対応して設けられ、前記複数の太陽電池パネルから供給された直流電力を電力系統に対応した交流電力に変換し、変換後の前記交流電力を前記電力系統に供給する複数の電力変換装置の電力の変換動作を制御する制御装置であって、
前記複数の電力変換装置のそれぞれの現在出力可能な有効電力の大きさを表す有効電力値の入力を受け、前記複数の電力変換装置のそれぞれの前記有効電力値を加算することにより、前記複数の電力変換装置の全てから現在出力可能な有効電力の大きさを表す有効電力合計値を演算する出力合計値演算部と、
前記有効電力合計値の入力を受けるとともに、前記複数の電力変換装置の全てから出力する有効電力の上限を表す合計上限指令値の入力を受け、前記合計上限指令値と前記有効電力合計値との差分を演算するとともに、前記差分を前記複数の電力変換装置の台数で除算することにより、前記複数の電力変換装置の1台当たりの差分を演算する差分演算部と、
前記1台当たりの差分の入力を受けるとともに、前記複数の電力変換装置のそれぞれの前記有効電力値の入力を受け、前記複数の電力変換装置のそれぞれの前記有効電力値に前記1台当たりの差分を加算することにより、前記複数の電力変換装置のそれぞれから個別に出力する有効電力の上限を表す個別上限指令値を演算する上限指令値演算部と、
を備え、
前記複数の電力変換装置のそれぞれから出力される有効電力が対応する前記個別上限指令値を超えないように、前記複数の電力変換装置のそれぞれの動作を制御し、
前記上限指令値演算部は、前記複数の電力変換装置のうちの所定の電力変換装置の前記個別上限指令値が0よりも小さい場合には、前記所定の電力変換装置の前記個別上限指令値の値を0に変更し、
前記上限指令値演算部は、前記所定の電力変換装置の前記個別上限指令値の値を0に変更した場合、
前記所定の電力変換装置の前記有効電力値を前記有効電力合計値から減算することによって補正後の有効電力合計値を演算し、
前記合計上限指令値と前記補正後の有効電力合計値との補正後の差分を演算し、
前記複数の電力変換装置の台数から前記個別上限指令値の値を0に変更した電力変換装置の台数を減算することより、残りの電力変換装置の台数を演算し、
前記補正後の差分を前記残りの電力変換装置の台数で除算することにより、前記残りの電力変換装置の1台当たりの差分を演算し、
前記残りの電力変換装置のそれぞれの前記有効電力値に前記残りの電力変換装置の1台当たりの差分を加算することにより、前記残りの電力変換装置のそれぞれについて前記個別上限指令値を再演算する制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、太陽光発電システム及び制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の太陽電池パネルと、複数の電力変換装置と、制御装置と、を備えた太陽光発電システムが知られている。複数の電力変換装置は、複数の太陽電池パネルのそれぞれに対応して設けられる。各電力変換装置は、各太陽電池パネルに接続されるとともに、電力系統に接続される。各電力変換装置は、各太陽電池パネルから供給された直流電力を、電力系統に対応した交流電力に変換し、変換後の交流電力を電力系統に供給する。制御装置は、複数の電力変換装置の電力の変換動作を制御する。
【0003】
太陽光発電システムでは、電力系統の周波数や電圧の変動を抑制するため、電力系統に出力可能な有効電力の上限値が予め決められている。制御装置は、複数の電力変換装置から出力される交流電力の有効電力の合計値が上限値を超えないように、複数の電力変換装置の動作を制御する。
【0004】
制御装置は、システム全体の有効電力の上限値を複数の電力変換装置の台数で割ることにより、複数の電力変換装置毎の個別の上限値を算出し、複数の電力変換装置のそれぞれの交流電力の有効電力を個別の上限値以下にする。これにより、複数の電力変換装置から出力される交流電力の有効電力の合計値を、システム全体の有効電力の上限値以下にすることができる。
【0005】
しかしながら、上記のように複数の電力変換装置毎の個別の上限値を設定した場合には、例えば、システムの定格出力よりも低い上限値が設定され、かつ複数の太陽電池パネルの日射に偏りがある場合などに、複数の電力変換装置から電力系統に供給する交流電力の有効電力の合計値が、必要以上に抑えられてしまう可能性がある。
【0006】
例えば、2台の電力変換装置があり、システム全体の有効電力の上限値が10kWであったとする。この場合、上記の算出方法では、個別の上限値は、5kWに設定される。そして、一方の電力変換装置の出力可能な有効電力が6kWで、他方の電力変換装置の出力可能な有効電力が4kWであったとすると、システム全体としては10kWの有効電力を出力可能であるにも関わらず、一方の電力変換装置の有効電力が個別の上限値によって6kWから5kWに制限されてしまうため、合計で9kWの有効電力しか電力系統に出力されなくなってしまう。
【0007】
このように、上記のように個別の上限値を算出した場合には、複数の電力変換装置から電力系統に供給する交流電力の有効電力の合計値が、必要以上に抑えられてしまう可能性がある。例えば、発電電力が無駄になってしまう。また、太陽光発電システムの事業者においては、例えば、売電収入の低下につながってしまう。
【0008】
このため、太陽光発電システム及びこれに用いられる制御装置では、複数の電力変換装置から電力系統に供給する交流電力の有効電力の合計値が、必要以上に抑えられてしまうことを抑制できるようにすることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の実施形態は、複数の電力変換装置から電力系統に供給する交流電力の有効電力の合計値が、必要以上に抑えられてしまうことを抑制できる太陽光発電システム及び制御装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の実施形態によれば、複数の太陽電池パネルと、前記複数の太陽電池パネルのそれぞれに対応して設けられ、前記複数の太陽電池パネルから供給された直流電力を電力系統に対応した交流電力に変換し、変換後の前記交流電力を前記電力系統に供給する複数の電力変換装置と、前記複数の電力変換装置の電力の変換動作を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記複数の電力変換装置のそれぞれの現在出力可能な有効電力の大きさを表す有効電力値の入力を受け、前記複数の電力変換装置のそれぞれの前記有効電力値を加算することにより、前記複数の電力変換装置の全てから現在出力可能な有効電力の大きさを表す有効電力合計値を演算する出力合計値演算部と、前記有効電力合計値の入力を受けるとともに、前記複数の電力変換装置の全てから出力する有効電力の上限を表す合計上限指令値の入力を受け、前記合計上限指令値と前記有効電力合計値との差分を演算するとともに、前記差分を前記複数の電力変換装置の台数で除算することにより、前記複数の電力変換装置の1台当たりの差分を演算する差分演算部と、前記1台当たりの差分の入力を受けるとともに、前記複数の電力変換装置のそれぞれの前記有効電力値の入力を受け、前記複数の電力変換装置のそれぞれの前記有効電力値に前記1台当たりの差分を加算することにより、前記複数の電力変換装置のそれぞれから個別に出力する有効電力の上限を表す個別上限指令値を演算する上限指令値演算部と、を有し、前記制御装置は、前記複数の電力変換装置のそれぞれから出力される有効電力が対応する前記個別上限指令値を超えないように、前記複数の電力変換装置のそれぞれの動作を制御し、前記上限指令値演算部は、前記複数の電力変換装置のうちの所定の電力変換装置の前記個別上限指令値が前記所定の電力変換装置の所定のパラメータよりも大きい場合には、前記所定の電力変換装置の前記個別上限指令値の値を前記所定のパラメータの値に変更し、前記上限指令値演算部は、前記所定の電力変換装置の前記個別上限指令値の値を前記所定のパラメータの値に変更した場合、前記所定の電力変換装置の前記個別上限指令値の値を前記合計上限指令値から減算することによって補正後の合計上限指令値を演算し、前記所定の電力変換装置の前記有効電力値を前記有効電力合計値から減算することによって補正後の有効電力合計値を演算し、前記補正後の合計上限指令値と前記補正後の有効電力合計値との補正後の差分を演算し、前記複数の電力変換装置の台数から前記個別上限指令値の値を前記所定のパラメータの値に変更した電力変換装置の台数を減算することより、残りの電力変換装置の台数を演算し、前記補正後の差分を前記残りの電力変換装置の台数で除算することにより、前記残りの電力変換装置の1台当たりの差分を演算し、前記残りの電力変換装置のそれぞれの前記有効電力値に前記残りの電力変換装置の1台当たりの差分を加算することにより、前記残りの電力変換装置のそれぞれについて前記個別上限指令値を再演算する太陽光発電システムが提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明の実施形態によれば、複数の電力変換装置から電力系統に供給する交流電力の有効電力の合計値が、必要以上に抑えられてしまうことを抑制できる太陽光発電システム及び制御装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施形態に係る太陽光発電システムを模式的に表すブロック図である。
【
図2】実施形態に係る制御装置を模式的に表すブロック図である。
【
図3】実施形態に係る制御装置の動作の一例を模式的に表すグラフである。
【
図4】参考の制御装置の動作の一例を模式的に表すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0015】
図1は、実施形態に係る太陽光発電システムを模式的に表すブロック図である。
図1に表したように、太陽光発電システム2は、複数の太陽電池パネル4と、複数の電力変換装置6と、制御装置10と、を備える。複数の太陽電池パネル4は、光エネルギーを光電変換によって電気エネルギーに変換することにより、直流電力の供給を行う。
【0016】
複数の電力変換装置6は、複数の太陽電池パネル4のそれぞれに対応して設けられる。複数の電力変換装置6の数は、例えば、複数の太陽電池パネル4の数と同じである。複数の電力変換装置6は、複数の太陽電池パネル4のそれぞれに接続される。但し、1台の電力変換装置6に対して複数台の太陽電池パネル4を接続してもよい。複数の電力変換装置6の数は、必ずしも複数の太陽電池パネル4の数と同じでなくてもよい。
【0017】
太陽光発電システム2は、例えば、複数の変圧器12、及び変圧器14をさらに備える。複数の変圧器12は、複数の電力変換装置6のそれぞれに対応して設けられる。複数の電力変換装置6は、複数の変圧器12の一次側に接続される。複数の変圧器12の二次側は、変圧器14の一次側に接続される。変圧器14の二次側は、電力系統PSに接続される。複数の電力変換装置6は、変圧器12、14などを介して電力系統PSと接続される。電力変換装置6と電力系統PSとの間には、遮断器やさらに多くの変圧器などが設けられていてもよい。電力変換装置6と電力系統PSとの間の構成は、電力変換装置6を電力系統PSに接続可能な任意の構成でよい。
【0018】
電力系統PSの電力は、交流電力である。電力系統PSの電力は、例えば、三相交流電力である。但し、電力系統PSの電力は、単相交流電力などでもよい。
【0019】
複数の電力変換装置6は、複数の太陽電池パネル4から供給された直流電力を電力系統PSに対応した交流電力に変換し、変換後の交流電力を電力系統PSに供給する。複数の電力変換装置6は、例えば、複数のスイッチング素子を有し、複数のスイッチング素子のスイッチングにより、電力の変換を行う。
【0020】
制御装置10は、複数の電力変換装置6の電力の変換動作を制御する。これにより、太陽光発電システム2は、複数の太陽電池パネル4で発電された電力を電力系統PSに供給する。
【0021】
太陽光発電システム2は、例えば、計測装置16をさらに備える。計測装置16は、例えば、複数の電力変換装置6と電力系統PSとの連系点の有効電力値、無効電力値、及び電圧値を検出し、検出した有効電力値、無効電力値、及び電圧値を制御装置10に入力する。
【0022】
図2は、実施形態に係る制御装置を模式的に表すブロック図である。
図2に表したように、制御装置10は、出力合計値演算部20と、差分演算部22と、上限指令値演算部24と、を有する。
【0023】
出力合計値演算部20は、複数の電力変換装置6のそれぞれの現在出力可能な有効電力の大きさを表す有効電力値B2の入力を受ける。制御装置10は、例えば、複数の電力変換装置6のそれぞれと通信を行うことにより、複数の電力変換装置6のそれぞれから有効電力値B2の入力を受ける。複数の電力変換装置6のそれぞれの複数の有効電力値B2は、例えば、上位のコントローラなどから制御装置10に入力してもよい。複数の有効電力値B2の制御装置10への入力方法は、上記に限ることなく、複数の有効電力値B2を制御装置10に適切に入力可能な任意の方法でよい。
【0024】
出力合計値演算部20は、複数の電力変換装置6のそれぞれの有効電力値B2を加算することにより、複数の電力変換装置6の全てから現在出力可能な有効電力の大きさを表す有効電力合計値B1を演算する。
【0025】
より具体的には、複数の電力変換装置6の台数をNとし、1台目の電力変換装置6の有効電力値B2をB2aとし、2台目の電力変換装置6の有効電力値B2をB2bとし、N台目の電力変換装置6の有効電力値B2をB2nとする時、出力合計値演算部20は、B1=B2a+B2b+…+B2nの式により、有効電力合計値B1を演算する。有効電力合計値B1は、換言すれば、複数の電力変換装置6のそれぞれの有効電力値B2の総和である。出力合計値演算部20は、演算した有効電力合計値B1を差分演算部22に入力する。
【0026】
差分演算部22は、出力合計値演算部20から有効電力合計値B1の入力を受けるとともに、複数の電力変換装置6の全てから出力する有効電力の上限を表す合計上限指令値A1の入力を受ける。合計上限指令値A1は、換言すれば、太陽光発電システム2から電力系統PSに供給する有効電力の上限を表す指令値である。合計上限指令値A1は、例えば、上位のコントローラなどから制御装置10に入力される。合計上限指令値A1は、例えば、太陽光発電システム2の管理者などの操作に基づいて制御装置10に入力されるようにしてもよい。合計上限指令値A1は、例えば、予め設定された一定の値としてもよい。合計上限指令値A1の制御装置10への入力方法は、上記に限ることなく、合計上限指令値A1を制御装置10に適切に入力可能な任意の方法でよい。
【0027】
差分演算部22は、入力された合計上限指令値A1から有効電力合計値B1を減算することにより、合計上限指令値A1と有効電力合計値B1との差分C1を演算する。すなわち、差分演算部22は、C1=A1-B1の式により、差分C1を演算する。
【0028】
差分演算部22は、差分C1を演算した後、差分C1を複数の電力変換装置6の台数Nで除算することにより、複数の電力変換装置6の1台当たりの差分C2を演算する。すなわち、差分演算部22は、C2=C1/Nの式により、差分C2を演算する。差分演算部22は、演算した差分C2を上限指令値演算部24に入力する。なお、この場合における複数の電力変換装置6の台数Nは、より詳しくは、複数の電力変換装置6の中で現在稼働中の電力変換装置6の台数である。
【0029】
上限指令値演算部24は、差分演算部22から差分C2の入力を受けるとともに、複数の電力変換装置6のそれぞれの有効電力値B2の入力を受ける。複数の有効電力値B2は、出力合計値演算部20の場合と同様に、複数の電力変換装置6などから上限指令値演算部24に入力される。
【0030】
上限指令値演算部24は、複数の電力変換装置6のそれぞれの有効電力値B2に差分C2を加算することにより、複数の電力変換装置6のそれぞれから個別に出力する有効電力の上限を表す個別上限指令値A2を演算する。すなわち、上限指令値演算部24は、A2=B2+C2の式により、個別上限指令値A2を演算する。
【0031】
上限指令値演算部24は、合計上限指令値A1が有効電力合計値B1よりも大きい場合、複数の電力変換装置6のそれぞれに対応する複数の個別上限指令値A2を演算した後、複数の個別上限指令値A2が複数の電力変換装置6のそれぞれの所定のパラメータE1よりも大きいか否かを判定する。合計上限指令値A1が有効電力合計値B1よりも大きい場合は、換言すれば、差分C1及び差分C2が正の値となり、個別上限指令値A2が有効電力値B2よりも大きくなる場合である。所定のパラメータE1は、例えば、電力変換装置6の定格出力(出力可能な有効電力の最大値)である。
【0032】
上限指令値演算部24は、所定の電力変換装置6の個別上限指令値A2が当該電力変換装置6の所定のパラメータE1よりも大きいと判定した場合には、当該電力変換装置6の個別上限指令値A2の値をパラメータE1の値に変更する。換言すれば、上限指令値演算部24は、A2=E1とすることにより、当該電力変換装置6の個別上限指令値A2の値をパラメータE1の値に置き換える。
【0033】
上限指令値演算部24は、所定の電力変換装置6の個別上限指令値A2の値をパラメータE1の値に変更した場合、当該電力変換装置6の個別上限指令値A2の値(パラメータE1の値)を合計上限指令値A1から減算することによって合計上限指令値A1を補正し、補正後の合計上限指令値A3を演算する。すなわち、上限指令値演算部24は、A3=A1-A2の式により、補正後の合計上限指令値A3を演算する。
【0034】
また、上限指令値演算部24は、所定の電力変換装置6の個別上限指令値A2の値をパラメータE1の値に変更した場合、当該電力変換装置6の有効電力値B2を有効電力合計値B1から減算することによって有効電力合計値B1を補正し、補正後の有効電力合計値B3を演算する。すなわち、上限指令値演算部24は、B3=B1-B2の式により、補正後の有効電力合計値B3を演算する。
【0035】
上限指令値演算部24は、合計上限指令値A3及び有効電力合計値B3を演算した後、合計上限指令値A3から有効電力合計値B3を減算することにより、合計上限指令値A3と有効電力合計値B3との補正後の差分C3を演算する。すなわち、上限指令値演算部24は、C3=A3-B3の式により、補正後の差分C3を演算する。
【0036】
また、上限指令値演算部24は、複数の電力変換装置6の台数Nから個別上限指令値A2の値をパラメータE1の値に変更した電力変換装置6の台数を減算することより、残りの電力変換装置6の台数N´を演算する。
【0037】
上限指令値演算部24は、補正後の差分C3を残りの電力変換装置6の台数N´で除算することにより、残りの電力変換装置6の1台当たりの差分C2´を演算する。すなわち、上限指令値演算部24は、C2´=C3/N´の式により、差分C2´を演算する。
【0038】
上限指令値演算部24は、差分C2´を演算した後、残りの電力変換装置6のそれぞれの有効電力値B2に差分C2´を加算することにより、残りの電力変換装置6のそれぞれについて個別上限指令値A2を再演算する。すなわち、上限指令値演算部24は、A2=B2+C2´の式により、個別上限指令値A2を再演算する。
【0039】
上限指令値演算部24は、合計上限指令値A1が有効電力合計値B1よりも大きい場合、複数の電力変換装置6の複数の個別上限指令値A2の全てが所定のパラメータE1以下となるまで、上記の処理を繰り返す。これにより、所定の電力変換装置6に対して所定のパラメータE1よりも大きい値の個別上限指令値A2が設定されてしまうことを抑制し、当該電力変換装置6の所定のパラメータE1よりも大きい分の出力を他の電力変換装置6に適切に按分することができる。
【0040】
一方、上限指令値演算部24は、合計上限指令値A1が有効電力合計値B1よりも小さい場合、複数の電力変換装置6のそれぞれに対応する複数の個別上限指令値A2を演算した後、複数の個別上限指令値A2が0よりも小さいか否かを判定する。合計上限指令値A1が有効電力合計値B1よりも小さい場合は、換言すれば、差分C1及び差分C2が負の値となり、個別上限指令値A2が有効電力値B2よりも小さくなる場合である。
【0041】
上限指令値演算部24は、所定の電力変換装置6の個別上限指令値A2が0よりも小さいと判定した場合には、当該電力変換装置6の個別上限指令値A2の値を0に変更する。換言すれば、上限指令値演算部24は、A2=0とすることにより、当該電力変換装置6の個別上限指令値A2の値を0に置き換える。
【0042】
上限指令値演算部24は、所定の電力変換装置6の個別上限指令値A2の値を0に変更した場合、当該電力変換装置6の有効電力値B2を有効電力合計値B1から減算することによって有効電力合計値B1を補正し、補正後の有効電力合計値B3を演算する。すなわち、上限指令値演算部24は、B3=B1-B2の式により、補正後の有効電力合計値B3を演算する。
【0043】
上限指令値演算部24は、有効電力合計値B3を演算した後、合計上限指令値A1から有効電力合計値B3を減算することにより、合計上限指令値A1と有効電力合計値B3との補正後の差分C3を演算する。すなわち、上限指令値演算部24は、C3=A1-B3の式により、補正後の差分C3を演算する。
【0044】
また、上限指令値演算部24は、複数の電力変換装置6の台数Nから個別上限指令値A2の値を0に変更した電力変換装置6の台数を減算することより、残りの電力変換装置6の台数N´を演算する。
【0045】
上限指令値演算部24は、補正後の差分C3を残りの電力変換装置6の台数N´で除算することにより、残りの電力変換装置6の1台当たりの差分C2´を演算する。すなわち、上限指令値演算部24は、C2´=C3/N´の式により、差分C2´を演算する。
【0046】
上限指令値演算部24は、差分C2´を演算した後、残りの電力変換装置6のそれぞれの有効電力値B2に差分C2´を加算することにより、残りの電力変換装置6のそれぞれについて個別上限指令値A2を再演算する。すなわち、上限指令値演算部24は、A2=B2+C2´の式により、個別上限指令値A2を再演算する。
【0047】
上限指令値演算部24は、合計上限指令値A1が有効電力合計値B1よりも小さい場合、複数の電力変換装置6の複数の個別上限指令値A2の全てが0以上となるまで、上記の処理を繰り返す。これにより、所定の電力変換装置6に対して0よりも小さい値の個別上限指令値A2が設定されてしまうことを抑制し、当該電力変換装置6の出力分を他の電力変換装置6に適切に按分することができる。
【0048】
制御装置10は、所定のパラメータE1以下、又は0以上となるように複数の個別上限指令値A2を演算した後、複数の電力変換装置6のそれぞれから出力される有効電力が対応する個別上限指令値A2を超えないように、複数の電力変換装置6のそれぞれの動作を制御する。これにより、太陽光発電システム2から電力系統PSに対して、合計上限指令値A1に応じた適切な大きさの有効電力を供給することができる。
【0049】
制御装置10は、例えば、演算した複数の個別上限指令値A2のそれぞれを対応する複数の電力変換装置6のそれぞれに入力することにより、複数の電力変換装置6のそれぞれから出力される有効電力が対応する個別上限指令値A2を超えないように、複数の電力変換装置6のそれぞれの動作を制御する。
【0050】
これに限ることなく、制御装置10は、例えば、個別上限指令値A2に応じた制御信号を生成し、制御信号を電力変換装置6に入力することにより、複数の電力変換装置6のそれぞれから出力される有効電力が対応する個別上限指令値A2を超えないように、複数の電力変換装置6のそれぞれの動作を制御してもよい。制御装置10は、個別上限指令値A2を直接的に電力変換装置6に入力してもよいし、個別上限指令値A2に応じた別の制御信号などを電力変換装置6に入力してもよい。
【0051】
図3は、実施形態に係る制御装置の動作の一例を模式的に表すグラフである。
図4は、参考の制御装置の動作の一例を模式的に表すグラフである。
図3及び
図4は、1台目の電力変換装置6(PCS
1)の有効電力値B2をB2a、2台目の電力変換装置6(PCS
2)の有効電力値B2をB2b、N台目の電力変換装置6(PCS
n)の有効電力値B2をB2nとして表した棒グラフである。
【0052】
図3は、上記のように、有効電力値B2aに差分C2を加算して1台目の電力変換装置6の個別上限指令値A2aを演算し、有効電力値B2bに差分C2を加算して2台目の電力変換装置6の個別上限指令値A2bを演算し、有効電力値B2nに差分C2を加算してN台目の電力変換装置6の個別上限指令値A2nを演算した例を模式的に表している。
【0053】
図4は、合計上限指令値A1を複数の電力変換装置6の台数Nで割ることにより、複数の電力変換装置6に対して共通の上限指令値A0を設定した場合の参考の制御装置の動作の一例を模式的に表している。
【0054】
図4に表した例では、1台目の電力変換装置6及び2台目の電力変換装置6の出力が上限指令値A0に制限されてしまう。一方で、
図4に表した例では、N台目の電力変換装置6の出力が、上限指令値A0よりも低い。このため、
図4に表した例では、例えば、上限指令値A0とN台目の電力変換装置6の有効電力値B2nとの差分の分だけシステム全体の出力が合計上限指令値A1よりも低くなってしまう。
図4に表した例では、1台目の電力変換装置6及び2台目の電力変換装置6の出力に余裕があるにも関わらず、システム全体の出力が合計上限指令値A1よりも低くなってしまう。
【0055】
このように、複数の電力変換装置6に対して共通の上限指令値A0を設定した場合には、有効電力合計値B1よりも低い合計上限指令値A1が設定され、かつ複数の太陽電池パネル4の日射に偏りがある場合などに、複数の電力変換装置6から電力系統PSに供給する交流電力の有効電力の合計値が、必要以上に抑えられてしまう可能性がある。
【0056】
これに対し、本実施形態に係る太陽光発電システム2の制御装置10は、複数の電力変換装置6のそれぞれの有効電力値B2に差分C2を加算することにより、複数の電力変換装置6のそれぞれの個別上限指令値A2を演算する。
【0057】
これにより、例えば、
図3に表したように、複数の電力変換装置6のそれぞれの有効電力値B2に偏りがある場合にも、各有効電力値B2に応じた適切な大きさの個別上限指令値A2を複数の電力変換装置6毎に設定することができる。換言すれば、合計上限指令値A1を複数の電力変換装置6毎に適切に按分することができる。
【0058】
従って、有効電力合計値B1よりも低い合計上限指令値A1が設定され、かつ複数の太陽電池パネル4の日射に偏りがある場合などにおいても、複数の電力変換装置6から電力系統PSに供給する交流電力の有効電力の合計値が、必要以上に抑えられてしまうことを抑制することができる。
【0059】
例えば、複数の電力変換装置6に対して共通の上限指令値A0を設定する場合と比べて、複数の電力変換装置6から電力系統PSに供給する交流電力の有効電力の合計値を、より合計上限指令値A1に近付けることができる。これにより、例えば、発電電力の無駄を抑制することができる。また、例えば、太陽光発電システム2の事業者においては、売電収入の低下を抑制することができる。
【0060】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0061】
2…太陽光発電システム、 4…太陽電池パネル、 6…電力変換装置、 10…制御装置、 12、14…変圧器、 20…出力合計値演算部、 22…差分演算部、 24…上限指令値演算部