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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-03
(45)【発行日】2024-10-11
(54)【発明の名称】機器制御システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/125 20200101AFI20241004BHJP
   H05B 47/13 20200101ALI20241004BHJP
   H05B 47/19 20200101ALI20241004BHJP
【FI】
H05B47/125
H05B47/13
H05B47/19
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020178320
(22)【出願日】2020-10-23
(65)【公開番号】P2022069241
(43)【公開日】2022-05-11
【審査請求日】2023-07-18
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堤 晋一
(72)【発明者】
【氏名】木戸 正二郎
(72)【発明者】
【氏名】関 圭介
(72)【発明者】
【氏名】重松 大輝
【審査官】塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-106356(JP,A)
【文献】特開2017-011542(JP,A)
【文献】特開2018-181760(JP,A)
【文献】特開2015-095420(JP,A)
【文献】特開2004-186749(JP,A)
【文献】特開2007-151303(JP,A)
【文献】特開2020-166971(JP,A)
【文献】特表2017-533565(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 39/00-39/10
H05B 45/00-45/59
H05B 47/00-47/29
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のセンサ装置と、
1つ以上の通信装置と、
ネットワークを介して前記通信装置と通信する1つ以上のサーバと、
1つ以上の検知装置と、
1つ以上の機器と、
を備え、
前記センサ装置は、1人以上の人が活動する建物に設置され、前記人の活動に関連した物理量を電気信号に変換するように構成され、
前記通信装置は、前記センサ装置から取得する前記電気信号の情報を前記ネットワークを介して前記サーバに送信するように構成され、
前記サーバは、前記通信装置から受信する前記情報に基づいて所定の処理を行うように構成され、
前記検知装置は、前記情報を処理することによって、前記建物における人の在・不在を検知するように構成され、
前記機器は、商用の電力系統から前記建物に供給される電力を計測するスマートメータ及び前記建物に供給されるガスの使用量を測定するスマートガスメータの少なくとも一方を含み、
前記スマートメータは、接点部と、引き外し部とを備え、
前記スマートガスメータは、電磁弁と、駆動部とを備え、
前記サーバは、前記所定の処理として、前記建物が含まれる地域の災害に関する情報を収集する第1の処理と、前記災害に関する情報に基づいて前記機器を制御するための指令を作成する第2の処理とを行い、
前記サーバで作成される前記指令が前記通信装置に受信され、前記通信装置で受信された前記指令に応じて、前記機器が制御され
前記スマートメータは、前記指令に応じて前記引き外し部に前記接点部を開極させ、
前記スマートガスメータは、前記指令に応じて前記駆動部に前記電磁弁を閉じさせる、
機器制御システム。
【請求項2】
前記センサ装置は、光電変換素子を有し、
前記検知装置は、前記光電変換素子から出力される前記電気信号を信号処理して前記人の在・不在を検知する、
請求項1記載の機器制御システム。
【請求項3】
前記センサ装置は、前記光電変換素子としてイメージセンサを有し、
前記検知装置は、前記イメージセンサで撮像される画像から前記人の在・不在を検知する、
請求項2記載の機器制御システム。
【請求項4】
前記センサ装置は、前記光電変換素子として赤外線アレイセンサを有し、
前記検知装置は、前記赤外線アレイセンサで検出する温度分布から前記人の在・不在を検知する、
請求項2記載の機器制御システム。
【請求項5】
前記検知装置は、学習済みモデルを用いて決定した規則に基づいて、前記人の在・不在を検知する、
請求項1-4のいずれか1項に記載の機器制御システム。
【請求項6】
前記サーバは、前記検知装置を有している、
請求項1-5のいずれか1項に記載の機器制御システム。
【請求項7】
前記機器は、前記検知装置を有している、
請求項1-5のいずれか1項に記載の機器制御システム。
【請求項8】
前記機器は、前記センサ装置及び前記通信装置を有している、
請求項1-7のいずれか1項に記載の機器制御システム。
【請求項9】
前記機器は、前記建物の外に設置された照明装置を含む、
請求項1-8のいずれか1項に記載の機器制御システム。
【請求項10】
前記通信装置から受信する前記情報に基づいて前記サーバが前記処理を行う頻度を管理する管理サーバを更に備える、
請求項1-9のいずれか1項に記載の機器制御システム。
【請求項11】
前記検知装置は、プログラムを実行することで前記人の在・不在を検知するように構成されたコンピュータを有し、
前記コンピュータは、前記プログラムの少なくとも一部を書換可能である、
請求項1-10のいずれか1項に記載の機器制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、機器制御システムに関し、より詳細には、遠隔から機器を制御する機器制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来例として、特許文献1記載の存否提示システムを例示する。特許文献1記載の存否提示システム(機器制御システム)は、人を検知し、その検知結果を無線送信するセンサ装置と、センサ装置との間で無線通信を行い、センサ装置が人を検知したときに光源を発光させる発光装置とを備えている。すなわち、特許文献1記載の従来例は、部屋に人がいるか否かをセンサ装置でモニタし、そのモニタ結果に応じて、部屋の外に設置された発光装置を制御して発光装置を発光させることによって、部屋に人がいることを提示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-91930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、人の在・不在の検知結果を、部屋における人の在・不在の提示以外にも応用したいという要望がある。
【0005】
本開示の目的は、人の在・不在の検知結果を応用可能な範囲の拡大を図ることができる機器制御システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る機器制御システムは、1つ以上のセンサ装置と、1つ以上の通信装置と、ネットワークを介して前記通信装置と通信する1つ以上のサーバと、1つ以上の検知装置と、1つ以上の機器とを備える。前記センサ装置は、1人以上の人が活動する建物に設置され、前記人の活動に関連した物理量を電気信号に変換するように構成される。前記通信装置は、前記センサ装置から取得する前記電気信号の情報を前記ネットワークを介して前記サーバに送信するように構成される。前記サーバは、前記通信装置から受信する前記情報に基づいて所定の処理を行うように構成される。前記検知装置は、前記情報を処理することによって、前記建物における人の在・不在を検知するように構成される。前記機器は、商用の電力系統から前記建物に供給される電力を計測するスマートメータ及び前記建物に供給されるガスの使用量を測定するスマートガスメータの少なくとも一方を含む。前記スマートメータは、接点部と、引き外し部とを備える。前記スマートガスメータは、電磁弁と、駆動部とを備える。前記サーバは、前記所定の処理として、前記建物が含まれる地域の災害に関する情報を収集する第1の処理と、前記災害に関する情報に基づいて前記機器を制御するための指令を作成する第2の処理とを行う。前記サーバで作成される前記指令が前記通信装置に受信され、前記通信装置で受信された前記指令に応じて、前記機器が制御される。前記スマートメータは、前記指令に応じて前記引き外し部に前記接点部を開極させる。前記スマートガスメータは、前記指令に応じて前記駆動部に前記電磁弁を閉じさせる。
【発明の効果】
【0007】
本開示の機器制御システムは、人の在・不在の検知結果を応用可能な範囲の拡大を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本開示の実施形態に係る機器制御システムのシステム構成図である。
図2図2は、同上の機器制御システムにおける第1照明装置のブロック図である。
図3図3は、同上の機器制御システムにおける第2照明装置のブロック図である。
図4図4は、同上の機器制御システムにおけるスマートメータのブロック図である。
図5図5は、同上の機器制御システムにおけるスマートガスメータのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の実施形態に係る機器制御システムについて、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施形態で説明する構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0010】
(1)本開示の実施形態の概要
実施形態に係る機器制御システムS1は、1つ以上のセンサ装置と、1つ以上の通信装置と、ネットワーク(インターネットN1)を介して通信装置と通信する1つ以上のサーバ5とを備える。機器制御システムS1は、1つ以上の検知装置6と、1つ以上の機器(第1照明装置1、第2照明装置2、スマートメータ3、スマートガスメータ4)とを更に備える(図1参照)。
【0011】
センサ装置は、1人以上の人が活動する建物H1に設置され、人の活動に関連した物理量を電気信号に変換するように構成される。通信装置は、センサ装置から取得する電気信号の情報をネットワークを介してサーバ5に送信するように構成される。サーバ5は、通信装置から受信する情報に基づいて所定の処理を行うように構成される。検知装置6は、情報を処理することによって、建物H1における人の在・不在を検知するように構成される。サーバ5は、所定の処理として、建物H1が含まれる地域の災害に関する情報を収集する第1の処理と、災害に関する情報に基づいて機器を制御するための指令を作成する第2の処理とを行う。サーバ5で作成される指令が通信装置に受信され、通信装置で受信された指令に応じて、機器が制御される。
【0012】
しかして、実施形態に係る機器制御システムS1は、人の在・不在の検知結果に基づいてサーバ5が機器を制御するための指令を作成するので、従来例のようにサーバを介さない場合と比較して、人の在・不在の検知結果を応用可能な範囲の拡大を図ることができる。
【0013】
(2)本開示の実施形態の詳細な構成
実施形態に係る機器制御システムS1(以下、機器制御システムS1と略す。)は、図1に示すように、第1照明装置1と、サーバ5と、検知装置6と、1つ以上の機器とを備える。
【0014】
機器は、建物H1の屋内に設置される第1照明装置1、建物H1の屋側に設置される第2照明装置2、建物H1の屋側に設置されるスマートメータ3及びスマートガスメータ4などを含む。ただし、機器は、例えば、無線通信によって受け取った音響データに応じた音を再生するワイヤレススピーカなどを含んでもよい。また、図1には4つの機器を図示しているが、機器の数は、3つ以下又は5つ以上であっても構わない。
【0015】
(2-1)第1照明装置
第1照明装置1は、図2に示すように、第1光源10、第1点灯回路部11、第1制御部12、センサ部13、第1通信部14を備える。
【0016】
第1光源10は、例えば、LEDモジュールを有する。LEDモジュールは、複数個のLEDが1枚以上の基板に実装されて構成されている。各LEDは、例えば、パッケージタイプの照明用白色LEDであって、白色の照明光(可視光)を放射する。
【0017】
第1点灯回路部11は、例えば、コンバータ回路と定電流回路を有する。コンバータ回路は、商用の電力系統から供給される交流電圧(例えば、電源周波数50Hz又は60Hz、実効値100Vの交流電圧)を直流電圧に変換する。定電流回路は、コンバータ回路から第1光源10に流す直流電流(負荷電流)を目標値に一致させるように定電流化する。
【0018】
センサ部13は、センサ装置に相当し、センシングデバイスと、信号処理回路とを有している。センシングデバイスは、例えば、CMOSイメージセンサを有している。ただし、センシングデバイスは、CMOSイメージセンサの代わりに、例えば、CCDイメージセンサ、赤外線アレイセンサなどを有しても構わない。信号処理回路は、センシングデバイスから出力されるアナログの画像信号をディジタルの画像信号(画像データ)に変換する。さらに、信号処理回路は、変換後のディジタルの画像信号を第1制御部12に出力する。
【0019】
第1制御部12は、コンピュータを主構成要素として備えている。ただし、第1制御部12は、マイクロコントローラのような組込型のコンピュータを主構成要素として備えても構わない。第1制御部12は、コンピュータにプログラムを実行させることによって、以下に説明する様々な機能を実現している。なお、第1制御部12が備えるコンピュータにおいて、プログラムの一部又は全部は、例えば、サーバ5からインターネットN1を通じて書換可能であることが好ましい。
【0020】
第1制御部12は、例えば、MPEG方式の圧縮符号化技術を利用し、センサ部13から受け取るディジタルの画像信号をエンコード(圧縮符号化)する。第1制御部12は、エンコードしたディジタルの画像信号(画像データ)を含む送信フレームを生成し、生成した送信フレームを第1通信部14に渡す。ただし、第1制御部12による圧縮符号化方式は、MPEG方式以外の方式であっても構わない。
【0021】
第1通信部14は、通信装置に相当し、第1制御部12から受け取る送信フレームを、所定の無線通信プロトコルに準拠した無線信号として送信する。第1通信部14が準拠する無線通信プロトコルは、例えば、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth Low Energy(登録商標)、Zig Bee(登録商標)、Z-wave(登録商標)などの規格化された無線通信プロトコルである。なお、本実施形態における第1通信部14は、Bluetooth(登録商標)の無線通信プロトコルに準拠した無線通信を行っている。
【0022】
(2-2)第2照明装置
第2照明装置2は、図3に示すように、第2光源20、第2点灯回路部21、第2制御部22、及び第2通信部23を備える。
【0023】
第2光源20は、例えば、LEDモジュールを有する。LEDモジュールは、複数個のLEDが1枚以上の基板に実装されて構成されている。各LEDは、例えば、パッケージタイプの照明用白色LEDであって、白色の照明光(可視光)を放射する。
【0024】
第2点灯回路部21は、例えば、コンバータ回路と定電流回路を有する。コンバータ回路は、商用の電力系統から供給される交流電圧を直流電圧に変換する。定電流回路は、コンバータ回路から第2光源20に流す直流電流(負荷電流)を目標値に一致させるように定電流化する。
【0025】
第2通信部23は、所定の無線通信の規格に準拠して無線信号を送信及び受信する。第2通信部23が準拠する無線通信の規格は、例えば、IEEE 802.11シリーズの無線LANの規格である。
【0026】
第2制御部22は、第2通信部23から受け取る信号に応じて、第2点灯回路部21を制御して第2光源20を点滅(点灯と消灯)させる。第2制御部22は、例えば、コンピュータ又はマイクロコントローラを主構成要素として有する。第2制御部22は、コンピュータ又はマイクロコントローラでプログラムを実行することにより、第2点灯回路部21が有するコンバータ回路及び定電流回路を制御する。
【0027】
(2-3)スマートメータ
スマートメータ3は、図4に示すように、接点部30、引き外し部31、第3制御部32、第3通信部33を備える。なお、図示は省略しているが、スマートメータ3は、商用の電力系統から建物H1に供給される電力を計測する電力計測機能を備えている。
【0028】
接点部30は、電力系統からの引込線と電気的に接続される。接点部30が閉極(オン)している場合に電力系統から引込線を介して建物H1の屋内配線に交流電力が供給され、接点部30が開極(オフ)している場合に引込線が遮断されて電力系統から屋内配線に対する交流電力の供給が停止する。なお、接点部30は、引き外し部31によって開極及び閉極される。
【0029】
第3制御部32は、例えば、コンピュータ又はマイクロコントローラを主構成要素として有する。第3制御部32は、コンピュータ又はマイクロコントローラでプログラムを実行することにより、引き外し部31を制御して接点部30を開極及び閉極する。また、第3制御部32は、電力の計測値を含むフレームを生成し、生成したフレームを第3通信部33に渡す。
【0030】
第3通信部33は、例えば、IEEE 802.11シリーズの無線LANの規格に準拠した無線通信を行う。第3通信部33は、第3制御部32で生成されたフレーム等を含む無線信号を送信する。また、第3通信部33は、サーバ5からゲートウェイG1を介して無線信号を受信し、受信した無線信号に含まれるフレームを第3制御部32に渡す。
【0031】
第3制御部32は、サーバ5から受信するフレームに含まれている指令に応じて、接点部30を開極及び閉極するように引き外し部31を制御する。
【0032】
(2-4)スマートガスメータ
スマートガスメータとは、一般に、ガスの使用量を測定し、かつ、地震による揺れを検知してガスを停止する制御を行う電子式のガスメータのうち、通信機能を備えたガスメータである。本実施形態におけるスマートガスメータ4は、図5に示すように、電磁弁40、駆動部41、第4制御部42及び第4通信部43を備える。ただし、図示は省略しているが、スマートガスメータ4は、ガスの使用量を計測する計測機能及び地震の揺れを検知する地震検知機能を備えている。
【0033】
電磁弁40は、建物H1に設置されているガス給湯器にガスを供給するためのガス管に設置される。電磁弁40が開いているときはガス給湯機にガスが供給され、電磁弁40が閉じているときはガス給湯器へのガスの供給が停止される。
【0034】
駆動部41は、例えば、電磁弁40が有するソレノイドを励磁電流を流すように構成されている。つまり、駆動部41がソレノイドに励磁電流を流すと電磁弁40が閉じてガスの供給が停止する。
【0035】
第4制御部42は、例えば、コンピュータ又はマイクロコントローラを主構成要素として有する。第4制御部42は、コンピュータ又はマイクロコントローラでプログラムを実行することにより、駆動部41を制御して電磁弁40を開閉する。また、第4制御部42は、ガスの使用量の計測値を含むフレームを生成し、生成したフレームを第4通信部43に渡す。
【0036】
第4通信部43は、例えば、IEEE 802.11シリーズの無線LANの規格に準拠した無線通信を行う。第4通信部43は、第4制御部42で生成されたフレーム等を含む無線信号を送信する。また、第4通信部43は、サーバ5からゲートウェイG1を介して無線信号を受信し、受信した無線信号に含まれるフレームを第4制御部42に渡す。
【0037】
第4制御部42は、サーバ5から受信するフレームに含まれている指令に応じて、電磁弁40を開閉するように駆動部41を制御する。
【0038】
(2-5)ゲートウェイ及びセンサゲートウェイ
機器制御システムS1は、図1に示すように、ゲートウェイG1及びセンサゲートウェイG2を更に備える。
【0039】
センサゲートウェイG2は、通信装置(第1照明装置1の第1通信部14)から送信されるBluetooth(登録商標)の無線信号を受信する。さらに、センサゲートウェイG2は、受信した無線信号に含まれる送信フレームを、例えば、100BASE-T又は1000BASE-Tなどの有線LANの規格に準拠したフレーム(イーサネットフレーム)にカプセル化してゲートウェイG1に送信する。
【0040】
ゲートウェイG1は、インターネットN1に接続するためのネットワーク装置(例えば、光回線終端装置)と、無線LANの機能を搭載したブロードバンドルータの2つの装置で構成される。ただし、ゲートウェイG1は、ネットワーク装置を統合したブロードバンドルータ単体で構成されても構わない。
【0041】
ゲートウェイG1は、センサゲートウェイG2から受信するイーサネットフレームを光ファイバ通信用のフレームにカプセル化し、インターネットN1を通じてサーバ5に送信する。
【0042】
また、ゲートウェイG1は、無線LANにより、幾つかの機器(第2照明装置2、スマートメータ3及びスマートガスメータ4)及び携帯通信端末7と無線通信することができる。携帯通信端末7は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ(タブレット端末)、スマートウォッチなどのウェラブルコンピュータ(ウェラブル端末)である。
【0043】
(2-6)サーバ及び検知装置
サーバ5は、コンピュータと、サーバ用のプログラムとを有している。サーバ5は、インターネットN1を通じて、通信装置(第1照明装置1の第1通信部14)、機器(第2照明装置2、スマートメータ3及びスマートガスメータ4)、携帯通信端末7と直接的又は間接的にデータ通信することができる。例えば、サーバ5は、ゲートウェイG1から送信される光ファイバ通信用のフレームを受信する。サーバ5は、受信したフレームから、第1照明装置1の第1通信部14が送信した無線信号の送信フレームを取得することにより、第1照明装置1の第1通信部14と間接的にデータ通信することができる。
【0044】
検知装置6は、コンピュータを主構成要素として備えている。ただし、検知装置6は、サーバ5が有するコンピュータを共用しても構わない。あるいは、検知装置6は、マイクロコントローラのような組込型のコンピュータを主構成要素として備えても構わない。検知装置6は、コンピュータにプログラムを実行させることによって、以下に説明する様々な機能を実現している。なお、検知装置6が備えるコンピュータにおいて、プログラムの一部又は全部は、例えば、サーバ5からインターネットN1を通じて書換可能であることが好ましい。
【0045】
検知装置6は、通信装置(第1照明装置1の第1通信部14)を介してセンサ装置(第1照明装置1のセンサ部13)から取得する画像データに対して、画像処理を行うことによって人の在・不在を検知する。例えば、検知装置6は、画像処理によって、センサ部13のイメージセンサが撮像した複数フレームの画像と、人が不在のときに撮像されたフレーム(以下、基準フレームと呼ぶ。)の画像の差分を演算することによって人の在・不在を検知する。
【0046】
サーバ5は、検知装置6が検知する人の在・不在の検知結果に応じて、機器を制御するための指令を含む光ファイバ通信用のフレームを生成して送信する。サーバ5から送信された光ファイバ通信用のフレームがインターネットN1を通じてゲートウェイG1に受信される。ゲートウェイG1は、光ファイバ通信用のフレームから取得した指令を含むフレームを生成する。
【0047】
ゲートウェイG1は、生成したフレームの宛先が第1照明装置1であれば、当該フレームをセンサゲートウェイG2に送信する。センサゲートウェイG2は、ゲートウェイG1から受信するフレームを、Bluetoothの無線信号によって第1照明装置1に送信する。
【0048】
また、ゲートウェイG1は、生成したフレームの宛先が第2照明装置2、スマートメータ3及びスマートガスメータ4のいずれかであれば、無線LANの規格に準拠した無線信号によって、直接、第2照明装置2、スマートメータ3又はスマートガスメータ4へ送信する。
【0049】
ここで、サーバ5は、インターネットN1を通じて災害に関する情報を取得することができる。災害に関する情報は、例えば、気象庁及び都道府県の気象台が発表する防災気象情報(大雨警報、土砂災害警戒情報、指定河川洪水予報、高潮警報、暴風警報、大津波警報、緊急地震速報など)を含む。また、災害に関する情報は、民間の気象予報会社が発信する気象情報を含んでも構わない。
【0050】
(3)実施形態に係る機器制御システムの動作説明
(3-1)基本の動作説明
次に、機器制御システムS1の基本の動作(災害が発生していない場合の動作)を説明する。
【0051】
まず、建物H1の住人X2は、携帯通信端末7(例えば、住人X2が所有するスマートフォン)でサーバ5にアクセスし、第1照明装置1を動作させる条件(以下、第1の動作条件と呼ぶ。)と制御内容(第1の制御内容と呼ぶ場合がある。)をサーバ5に登録する。
【0052】
第1の動作条件は、建物H1の屋内における人(住人X1)が存在することを含む。そして、第1の動作条件に対応する第1の制御内容は、建物H1の屋内に人が存在する場合に第1照明装置1を点灯し、点灯中に人がいなくなってから所定の点灯継続時間が経過するまでは第1照明装置1を点灯させ続けることである。
【0053】
サーバ5は、第1照明装置1から送信される画像信号を受信して検知装置6に渡し、検知装置6が当該画像信号から建物H1の屋内における人の在・不在を検知する。サーバ5は、検知装置6の検知結果が第1の動作条件に合致する場合(建物H1の屋内に人が存在する場合)、第1の制御内容に従って、第1照明装置1に点灯を指示する指令を生成して第1照明装置1に宛てて送信する。なお、サーバ5は、検知装置6の検知結果が第1の動作条件に合致しない場合(建物H1の屋内に人がいない場合)、何も行わない。
【0054】
さらに、サーバ5は、第1照明装置1を点灯させている場合において、検知装置6から人が存在しないことを示す検知結果を受け取ったとき、所定の点灯継続時間(例えば、30秒から数分間)のカウントダウンを開始する。サーバ5は、点灯継続時間のカウントダウン中に検知装置6から人が存在することを示す検知結果を受け取った場合、点灯継続時間のカウントダウンをリセットし、再度、点灯継続時間のカウントダウンを開始する。サーバ5は、点灯継続時間のカウントダウンが完了すると、消灯を指示する指令を第1照明装置1に宛てて送信する。
【0055】
第1照明装置1において、第1通信部14は、センサゲートウェイG2から送信される無線信号を受信し、無線信号に含まれる指令(サーバ5から送信される指令)を第1制御部12に渡す。第1制御部12は、第1通信部14から受け取る指令に基づき、第1点灯回路部11を制御して第1光源10を点灯又は消灯させる。
【0056】
しかして、機器制御システムS1は、建物H1の屋内における人の在・不在に応じて第1照明装置1を点滅させるので、第1照明装置1の不要な点灯、消し忘れなどを防いで省エネルギ化を図ることができる。
【0057】
(3-2)災害発生時の動作説明
続いて、建物H1の所在地を含む地域で災害が発生したとき(災害発生時)の機器制御システムS1の動作を説明する。
【0058】
建物H1の所在地を含む地域で避難が必要になるような災害(例えば、河川の氾濫)が発生した場合、建物H1内に人(住人X1)がいることを、建物H1の外にいる人(避難途中の住民、消防隊員、自治体の職員など)に知らせることが望ましい。
【0059】
そこで、建物H1の住人X2は、携帯通信端末7でサーバ5にアクセスし、災害発生時に機器を動作させる条件(以下、第2の動作条件と呼ぶ。)と制御内容(第2の制御内容と呼ぶ場合がある。)をサーバ5に登録する。ここで、災害発生時に動作させる機器は、第1照明装置1、第2照明装置2、スマートメータ3及びスマートガスメータ4を含む。
【0060】
第2の動作条件は、建物H1の所在地を含む地域(例えば、市区町村)に対する防災気象情報をサーバ5が取得すること、及び建物H1の屋内に人が存在していることを含む。そして、第2の制御内容は、第1照明装置1を点灯させ、第2照明装置2を一定の周期で点滅させることを含む。また、第2の制御内容は、スマートメータ3に対して建物H1への給電を停止させ、スマートガスメータ4に対して建物H1へのガスの供給を停止させることを含む。
【0061】
サーバ5は、取得した災害情報及び検知装置6による人の在・不在の検知結果が、登録されている第2の動作条件に合致した場合、第2の制御内容に従って建物H1に設置されている機器を制御する。すなわち、サーバ5は、第2照明装置2に対して第2光源20を一定の周期で点滅させる指令を生成し、当該指令を含むフレームを、第2照明装置2に宛てて送信する。また、サーバ5は、第1照明装置1を点灯させる指令を生成し、生成した指令を含むフレームを、第1照明装置1に宛てて送信する。さらに、サーバ5は、スマートメータ3に対して接点部30を開極させる指令を生成し、当該指令を含むフレームを、スマートメータ3に宛てて送信する。またさらに、サーバ5は、スマートガスメータ4に対して電磁弁40を閉じさせる指令を生成し、当該指令を含むフレームを、スマートガスメータ4に宛てて送信する。
【0062】
第2照明装置2は、サーバ5から送信される指令を第2通信部23で受信すると、第2制御部22が第2点灯回路部21を制御して第2光源20を一定の周期で点滅させる。その結果、機器制御システムS1は、建物H1内に逃げ遅れている人(住人X1)のいることを、建物H1の外にいる人に知らせることができる。
【0063】
第1照明装置1は、サーバ5から送信される指令を第1通信部14で受信すると、第1制御部12が第1点灯回路部11を制御して第1光源10を点灯させる。その結果は、機器制御システムS1は、建物H1から避難する際の照明を確実に確保することができる。
【0064】
スマートメータ3は、サーバ5から送信される指令を第3通信部33で受信すると、第3制御部32が引き外し部31を制御して接点部30を開極させる。その結果、機器制御システムS1は、建物H1から住人が避難する際に自動的に屋内への給電を停止することにより、停電から復帰した際に建物H1で通電火災が発生することを防ぐことができる。
【0065】
スマートガスメータ4は、サーバ5から送信される指令を第4通信部43で受信すると、第4制御部42が駆動部41を制御して電磁弁40を閉じさせる。その結果、機器制御システムS1は、建物H1から住人が避難する際に自動的にガスの供給を停止することにより、住人が不在の間にガス漏れなどの事故の発生を防ぐことができる。
【0066】
ところで、機器制御システムS1において、サーバ5は、建物H1の屋内に逃げ遅れて身動きできない住人X1がいると判明した場合、あらかじめ登録されている機関に通報することが好ましい。このような機関は、例えば、建物H1の所在地を管轄する消防局(あるいは、消防本部又は消防署)、若しくは建物H1の住人が契約している警備会社などである。
【0067】
上述のように、建物H1の屋内に逃げ遅れて身動きできない住人X1がいることを、サーバ5から消防局又は警備会社等に通報すれば、当該住人X1を確実かつ短時間で救出することができる。
【0068】
なお、機器制御システムS1では、機器(第1照明装置1)がセンサ装置(センサ部13)及び通信装置(第1通信部14)を有しているが、これに限定する趣旨ではなく、センサ装置及び通信装置が機器と独立して設けられても構わない。
【0069】
また、機器制御システムS1では、検知装置6が検知する人の在・不在の情報を収集する処理と、災害に関する情報を取得し、かつ、人の在・不在の情報と災害に関する情報に基づいて機器を制御する処理を1台のサーバ5で実行している。しかしながら、機器制御システムS1は、複数のサーバを有し、1台のサーバが検知装置6が検知する人の在・不在の情報を収集し、別の1台のサーバが災害に関する情報を取得し、かつ、人の在・不在の情報と災害に関する情報に基づいて機器を制御してもよい。
【0070】
(4)変形例
実施形態に係る機器制御システムS1の幾つかの変形例を説明する。
【0071】
(4-1)変形例1
変形例1において、検知装置6は、学習済みモデルを用いて人の在・不在の検知を行ってもよい。
【0072】
検知装置6は、学習済みモデルを用いて、センサ部13から取得される情報(画像データ)を入力として人の在・不在を検知する。学習済みモデルは、センサ部13から取得される画像データを訓練データとして、機械学習により生成される。なお、機械学習のアルゴリズムは、一例として、XGB(eXtreme Gradient Boosting)回帰である。ただし、機械学習のアルゴリズムは、XGB回帰に限らず、ニューラルネットワーク(Neural Network)、ランダムフォレスト(Randam Forest)、決定木(decision tree)、ロジスティック回帰(Logistic Regression)、サポートベクトルマシン(SVM:Support vector machine)、単純ベイズ(Naive Bayes)分類器、又はk近傍法(k-nearest neighbors)等であってもよい。さらに、機械学習のアルゴリズムは、混合ガウスモデル(GMM:Gaussian Mixture Model)、又はk平均法(k-means clustering)等であってもよい。また、検知装置6で利用する機械学習の学習方法は、教師あり学習及び教師なし学習及び強化学習のいずれであってもよい。
【0073】
しかして、変形例1の機器制御システムS1は、検知装置6が学習済みモデルを用いて決定した規則に基づいて、人の在・不在を検知することにより、人の在・不在の検知精度の向上を図ることができる。
【0074】
(4-2)変形例2
変形例2の機器制御システムS1は、第1照明装置1から受信する情報に基づいてサーバ5が処理を行う頻度を管理する管理サーバを更に備える。
【0075】
管理サーバは、コンピュータと、管理サーバ用のプログラムとを有している。管理サーバは、サーバ5と同様に、インターネットN1を通じて、第1照明装置1の第1通信部14と直接的又は間接的にデータ通信することができる。ただし、管理サーバは、サーバ5とコンピュータを共用しても構わない。
【0076】
管理サーバは、サーバ5が種々の処理を行う頻度(例えば、1日当たりに処理を行った回数)を利用者のアカウントごとにカウントし、そのカウント値を利用者のアカウントに関連付けて記憶している。ここで、サーバ5の利用者とは、機器制御システムS1が設置されている建物H1を所有又は使用している者、具体的には、建物H1の住人又は賃貸の建物H1を管理する管理会社などである。利用者には、固有のアカウントが割り当てられている。サーバ5及び管理サーバは、アカウントによって個々の利用者を認証し、認証した利用者(アカウント)に対してサービスを提供する。
【0077】
サーバ5を運営する運営者は、サービスを提供する利用者に対して課金している。なお、運営者が利用者に課金する方法として、従量制と定額制のいずれか一方又は両方を組み合わせた方法がある。そして、課金方法に従量制が含まれている場合、管理サーバが管理する情報(利用者に対してサーバ5が種々の処理を行う頻度)に基づいて、利用者に対する課金の金額が決定される。
【0078】
しかして、変形例2の機器制御システムS1は、第1照明装置1の第1通信部14から受信する情報に基づいてサーバ5が処理を行う頻度を管理する管理サーバを更に備える。そのため、変形例2の機器制御システムS1は、例えば、管理サーバが管理する頻度に応じて利用者に課金することができる。
【0079】
(4-3)変形例3
変形例3の機器制御システムS1は、センサ装置(センサ部13)のセンシングデバイスとして赤外線アレイセンサを用いる点に特徴がある。
【0080】
赤外線アレイセンサは、例えば、8×8の合計64個の画素を有し、人体のような熱源から放射される赤外線を各画素で電気信号に変換することにより、2次元の熱画像(温度分布)を検出するように構成されている。
【0081】
検知装置6は、赤外線アレイセンサで検出する温度分布に基づいて、熱源である人の在・不在を検知する。例えば、検知装置6は、人が不在のときの温度分布と比較することにより、人の存在を検知することができる。
【0082】
ここで、人体から放射される赤外線を検知するセンシングデバイスとしては、焦電素子を用いる人感センサが提供されている。しかしながら、焦電素子を用いる人感センサでは、静止している人体を検出することが困難である。
【0083】
一方、赤外線アレイセンサでは、人が動いている場合に限らず、人が静止している場合でも検出することが可能であり、焦電素子を用いた人感センサに比べて、人の在・不在の検知精度の向上を図ることができる。
【0084】
(5)まとめ
本開示の第1の態様に係る機器制御システム(S1)は、1つ以上のセンサ装置(センサ部13)と、1つ以上の通信装置(第1通信部14;第2通信部23;第3通信部33;第4通信部43)とを備える。第1の態様に係る機器制御システム(S1)は、ネットワーク(インターネットN1)を介して通信装置と通信する1つ以上のサーバ(5)と、1つ以上の検知装置(6)とを備える。第1の態様に係る機器制御システム(S1)は、1つ以上の機器(第1照明装置1;第2照明装置2;スマートメータ3;スマートガスメータ4)を備える。センサ装置は、1人以上の人が活動する建物(H1)に設置され、人の活動に関連した物理量を電気信号に変換するように構成される。通信装置は、センサ装置から取得する電気信号の情報をネットワークを介してサーバ(5)に送信するように構成される。サーバ(5)は、通信装置から受信する情報に基づいて所定の処理を行うように構成される。検知装置(6)は、情報を処理することによって、建物(H1)における人の在・不在を検知するように構成される。サーバ(5)は、所定の処理として、建物(H1)が含まれる地域の災害に関する情報を収集する第1の処理と、災害に関する情報に基づいて機器を制御するための指令を作成する第2の処理とを行う。サーバ(5)で作成される指令が通信装置に受信され、通信装置で受信された指令に応じて、機器が制御される。
【0085】
第1の態様に係る機器制御システム(S1)は、人の在・不在の検知結果に基づいてサーバ(5)が機器を制御するための指令を作成するので、従来例のようにサーバを介さない場合と比較して、人の在・不在の検知結果を応用可能な範囲の拡大を図ることができる。
【0086】
本開示の第2の態様に係る機器制御システム(S1)は、第1の態様との組合せにより実現され得る。第2の態様に係る機器制御システム(S1)において、センサ装置は、光電変換素子を有することが好ましい。検知装置(6)は、光電変換素子から出力される電気信号を信号処理して人の在・不在を検知することが好ましい。
【0087】
第2の態様に係る機器制御システム(S1)は、光電変換素子を有するセンサ装置によって、非接触で人の在・不在を検知することができる。
【0088】
本開示の第3の態様に係る機器制御システム(S1)は、第2の態様との組合せにより実現され得る。第3の態様に係る機器制御システム(S1)において、センサ装置は、光電変換素子としてイメージセンサを有することが好ましい。検知装置は、イメージセンサで撮像される画像から人の在・不在を検知することが好ましい。
【0089】
第3の態様に係る機器制御システム(S1)は、センサ装置が有するイメージセンサで撮像することにより、人の在・不在をより確実に検知することができる。
【0090】
本開示の第4の態様に係る機器制御システム(S1)は、第2の態様との組合せにより実現され得る。第4の態様に係る機器制御システム(S1)において、センサ装置は、光電変換素子として赤外線アレイセンサを有することが好ましい。検知装置は、赤外線アレイセンサで検出する温度分布から人の在・不在を検知することが好ましい。
【0091】
第4の態様に係る機器制御システム(S1)は、人が動いている場合に限らず、人が静止している場合でも検出することが可能であり、焦電素子を用いた人感センサに比べて、人の在・不在の検知精度の向上を図ることができる。
【0092】
本開示の第5の態様に係る機器制御システム(S1)は、第1-第4のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第5の態様に係る機器制御システム(S1)において、検知装置(6)は、学習済みモデルを用いて決定した規則に基づいて、人の在・不在を検知することが好ましい。
【0093】
第5の態様に係る機器制御システム(S1)は、人の在・不在の検知精度の向上を図ることができる。
【0094】
本開示の第6の態様に係る機器制御システム(S1)は、第1-第5のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第6の態様に係る機器制御システム(S1)において、サーバ(5)は、検知装置(6)を有していることが好ましい。
【0095】
第6の態様に係る機器制御システム(S1)は、サーバ(5)が検知装置(6)を有しているので、複数のセンサ装置から取得する電気信号の情報を、1つの検知装置(6)でまとめて処理することができる。
【0096】
本開示の第7の態様に係る機器制御システム(S1)は、第1-第5のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第7の態様に係る機器制御システム(S1)において、機器は、検知装置を有していることが好ましい。
【0097】
第7の態様に係る機器制御システム(S1)は、機器(第1照明装置1)が検知装置を有することによって、検知装置の設置作業の簡素化を図ることができる。
【0098】
本開示の第8の態様に係る機器制御システム(S1)は、第1-第7のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第8の態様に係る機器制御システム(S1)において、機器(第1照明装置1)は、センサ装置(センサ部13)及び通信装置(第1通信部14)を有していることが好ましい。
【0099】
第8の態様に係る機器制御システム(S1)は、機器(第1照明装置1)がセンサ装置及び検知装置を有することによって、センサ装置及び検知装置の設置作業の簡素化を図ることができる。
【0100】
本開示の第9の態様に係る機器制御システム(S1)は、第1-第8のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第9の態様に係る機器制御システム(S1)において、機器は、建物(H1)の外に設置された照明装置(第2照明装置2)を含むことが好ましい。
【0101】
第9の態様に係る機器制御システム(S1)は、例えば、人(住人X1)が建物(H1)内で身動きができない状況にある場合、建物(H1)の外に設置された照明装置を制御して報知することができる。
【0102】
本開示の第10の態様に係る機器制御システム(S1)は、第1-第9のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第10の態様に係る機器制御システム(S1)は、通信装置から受信する情報に基づいてサーバ(5)が処理を行う頻度を管理する管理サーバ(サーバ5)を更に備えることが好ましい。
【0103】
第10の態様に係る機器制御システム(S1)は、例えば、管理サーバが管理する頻度に応じて利用者(建物H1の住人)に課金することができる。
【0104】
本開示の第11の態様に係る機器制御システム(S1)は、第1-第10のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第11の態様に係る機器制御システム(S1)において、検知装置(6)は、プログラムを実行することで人の在・不在を検知するように構成されたコンピュータを有することが好ましい。コンピュータは、プログラムの少なくとも一部を書換可能であることが好ましい。
【0105】
第11の態様に係る機器制御システム(S1)は、プログラムの少なくとも一部が書換可能であるので、検知装置(6)が人の在・不在を検知するアルゴリズムなどを容易に更新することができる。
【符号の説明】
【0106】
S1 機器制御システム
H1 建物
N1 インターネット(ネットワーク)
1 第1照明装置(機器)
2 第2照明装置(機器)
3 スマートメータ(機器)
4 スマートガスメータ(機器)
5 サーバ
6 検知装置
13 センサ部(センサ装置)
14 第1通信部(通信装置)
図1
図2
図3
図4
図5