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▶ ジーエルアール メディカル イノベーションズ エルエルシーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-03
(45)【発行日】2024-10-11
(54)【発明の名称】女性用尿検査装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/12 20060101AFI20241004BHJP
   G01N 1/10 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
A61B8/12
G01N1/10 V
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022551566
(86)(22)【出願日】2021-02-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-12
(86)【国際出願番号】 US2021019425
(87)【国際公開番号】W WO2021173678
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2024-02-26
(31)【優先権主張番号】16/857,489
(32)【優先日】2020-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/980,610
(32)【優先日】2020-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522337978
【氏名又は名称】ジーエルアール メディカル イノベーションズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イーロヴェガ、ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】ハッツ、エリザベス
【審査官】冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05457823(US,A)
【文献】米国特許第09301870(US,B2)
【文献】米国特許第10335121(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 - 8/15
G01N 1/00 - 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
女性用尿検査装置であって、前記女性用尿検査装置が、
排出開口部および尿流収集開口部を有する尿流収集容器であって、前記尿流収集開口部が、尿道開口部に実質的に近接した外陰部の組織に接触し、尿道開口部を取り囲み、隔離するためのシールを形成するような大きさおよび形状にされている、尿流収集容器と、
前記尿道開口部に対して前記尿流収集開口部を配置するために、膣の壁に対して確実に着座するように膣開口部と内部係合するような大きさおよび形状にされた、プローブガイド通路と、
前記プローブガイド通路と前記尿流収集容器とを接合し、前記プローブガイド通路を前記尿流収集容器から隔離する共通の壁であって、前記共通の壁が、前記尿流収集開口部から前記排出開口部への流路を提供し、前記尿流収集容器に連結された、前記排出開口部からの流れを感知する少なくとも尿感知装置と協働する、共通の壁と、を備え、
前記共通の壁は、前記プローブガイド通路の少なくとも一部を形成し、前記プローブガイド通路は、サウンディングプローブを前記プローブガイド通路を通して受け入れ、前記サウンディングプローブを膣の壁に対して所定の位置に位置づけるように構成されている、女性用尿検査装置。
【請求項2】
前記共通の壁は、前記プローブガイド通路の少なくとも一部が前記尿流収集容器によって画定されるように、前記プローブガイド通路の少なくとも一部を形成する、請求項1に記載の女性用尿検査装置。
【請求項3】
前記プローブガイド通路の少なくとも一部および前記尿流収集容器の前記尿流収集開口部の縁部が、前記尿道開口部に対して前記尿流収集開口部を配置するために、および、実質的に同時に、前記サウンディングプローブの前記所定の位置への配置のための前記膣開口部との前記プローブガイド通路の内部係合のために構成された一体化された接続部分を形成する、請求項1に記載の女性用尿検査装置。
【請求項4】
前記共通の壁が、前記尿流収集開口部の縁部の一部を形成する、請求項3に記載の女性用尿検査装置。
【請求項5】
前記プローブガイド通路の少なくとも一部および前記尿流収集容器の前記尿流収集開口部の縁部が、前記尿道開口部に対して前記尿流収集開口部を配置するため、および、前記膣開口部との前記プローブガイド通路の内部係合のために構成された一体化された接続部分を形成し、実質的に同時に、複数の隔離された通路が提供され、前記複数の隔離された通路のうちの1つにおいて、前記流路を介して尿流を前記尿感知装置に送り、複数の隔離された通路のうちのもう1つを通じて、前記サウンディングプローブを前記所定の位置に位置づける、請求項1に記載の女性用尿検査装置。
【請求項6】
前記一体化された接続部分によって提供される複数の隔離された通路が、実質的に同時に、隔離された通路のうちの1つにおいて、前記流路を介して前記尿感知装置を過ぎるように尿流の通路を方向付け、前記サウンディングプローブをもう1つの隔離された通路に通して前記所定の位置に位置づけ、前記尿流の通路と一致して所定の解剖学的領域に音を発するように配される、請求項5に記載の女性用尿検査装置。
【請求項7】
前記尿感知装置を前記排出開口部に連結するように構成された、前記排出開口部に接続された連結部をさらに備える、請求項1に記載の女性用尿検査装置。
【請求項8】
前記排出開口部が、前記尿感知装置の入口ポートを前記女性用尿検査装置にコンフォーマルに連結するようにサイズ合わせされ、形作られた連結部を画定するよう構成され、前記尿感知装置が前記女性用尿検査装置に付随し、前記女性用尿検査装置および前記尿感知装置が、組み立てられたユニットを形成するように構成されている、請求項1に記載の女性用尿検査装置。
【請求項9】
前記プローブガイド通路が、前記プローブガイド通路に配された前記サウンディングプローブと係合し、前記サウンディングプローブを前記女性用尿検査装置にクランプする連結部を備え、それにより、前記女性用尿検査装置および前記サウンディングプローブが、組み立てられたユニットを形成する、請求項1に記載の女性用尿検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2020年2月24日に出願された米国仮特許出願番号62/980,610からの優先権を主張し、その利益を主張する非仮出願であり、その開示全体は引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
開示された実施形態は、ヒト尿検体の収集、上記尿検体の保管、および上記尿検体の一次試験または分析に関する。
【背景技術】
【0003】
関連する開発の簡単な説明
ビデオ尿流動態超音波検査(Video Urodynamic Ultrasound test)が、充満した膀胱で排尿する女性患者をモニタリングすることを含む診断手順である一方で、膣超音波トランスデューサプローブは、充満した状態から空の状態に収縮する膀胱を視覚的にモニタリングおよび記録するために膣内に挿入される。自由に流れる尿が、超音波トランスデューサプローブ全体、超音波トランスデューサプローブを保持する医師の手、患者自身および検査台、床などにわたって排出されると、患者、医師、および医療技術者が、かなりのストレス、不快感、および困惑を経験し得ることは明らかであるはずである。困惑および不快感はさておき、このような手順が実施されるたびに、クリーンアップおよび除染に伴う時間、労力、およびコストに加えて、いくつかの考慮すべき非常に深刻な尿汚染および他の衛生上の問題がある。
【0004】
図11A~11Bを参照すると、従来の超音波トランスデューサプローブ2399、たとえば「BK MEDICAL-MODEL ENDOCAVITY 3DX14LA」が例示されているが、任意の他の適切な膣/直腸超音波トランスデューサが利用され得る。女性患者に対して従来のビデオ尿流動態超音波検査を実施することの主なマイナス面の1つは、膀胱が充満した状態から空の状態に収縮するときのビデオ超音波データを収集することを含む。現在、従来のビデオ尿流動態超音波検査中に、膀胱からの尿の放出の間の尿流32の流れに対する制御または制限はない。超音波トランスデューサプローブ2399への女性の尿道開口部37の近接のため、この手順を実施するスタッフは、尿32が自由に流れて、患者、検査台、手順を実施する泌尿器科医、超音波トランスデューサプローブ2399、およびすぐ近傍にある可能性のあるものを汚染することに対処しなければならない。したがって、尿流を適切な容器へと捕捉し、封じ込め、再配向して、前述の負のストレスおよび汚染要因を実質的に減少させることに利点があるだろう。
【0005】
従来のビデオ尿流動態超音波検査に関連する第2のマイナス要因は、尿流32が制御されないため、尿流測定検査などの、同時に実施され得る他の診断検査がないことである。現在の医療処置では、尿流率、尿流持続時間、尿流間隔、尿流圧、尿量などの取得する追加の診断用尿流動態データは、通常では、現在、泌尿器科医の診療所への1回または複数回の別々の訪問の間に1回または複数回の別々の尿流測定検査手順を通じて収集される。最も一般的に実施されている女性用尿流動態検査の2つおよび可能性として3つを1つの手順に組み合わせることによって、診療所と泌尿器科医の両方の時間およびコストを大幅に削減することができる。各試験手順からのデータを、検討のために1つの中央収集ポイントで相関させ、同期させることによって、収集されたデータは、著しくより有益で価値のあるものになる。さらに、ビデオ尿流動態超音波検査後のクリーンアップと除染の両方の作業で節約される時間も、時間およびコストを節約するための主要な考慮事項になりる。
【発明の概要】
【0006】
開示された実施形態の前述の態様および他の特徴は、添付の図面に関連して行われた以下の記載において説明される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1A】開示された実施形態の態様による尿検体容器の断面側面図である。
図1B】開示された実施形態の態様による図1Aの尿検体容器の逆止弁の断面側面図である。
図1C】開示された実施形態の態様による図1Bの逆止弁の底面外観図である。
図1D】開示された実施形態の態様による図1A~1Cの尿検体容器および逆止弁の断面側面図である。
図1E】開示された実施形態の態様による管状物と協働する図1Aの尿検体容器を例示する。
図1F】開示された実施形態の態様による図1Aの尿検体容器の断面底面図である。
図1G】開示された実施形態の態様による図1Aの尿検体容器の断面底面図である。
図2A】開示された実施形態の態様による尿収集アタッチメントを例示する。
図2B】開示された実施形態の態様による図2Aの尿収集アタッチメントの断面側面図である。
図2C】開示された実施形態の態様による図1Aの尿検体容器に適切に取り付けられた尿収集アタッチメントを例示する。
図2D】開示された実施形態の態様による尿収集アタッチメントおよび尿検体容器に流れ込む尿流を例示する。
図2E】開示された実施形態の態様による尿収集プロセスの一部を例示する。
図3A】開示された実施形態の態様による尿検査ストリップ容器アセンブリのコンポーネントを例示する。
図3B】開示された実施形態の態様による図3Aの尿検査ストリップ容器アセンブリの概略図である。
図3C】開示された実施形態の態様による図1Aの尿検体容器に適切に取り付けられた図3Aの尿検査ストリップ容器を例示する。
図3D】開示された実施形態の態様による図1Aの尿検体容器に適切に取り付けられた図3Aの尿検査ストリップ容器を例示する。
図3E】開示された実施形態の態様による図1Aの尿検体容器に適切に取り付けられた図3Aの尿検査ストリップ容器を例示する。
図4A】開示された実施形態の態様による尿検査パネル容器の上面および側面の断面図を例示する。
図4B】開示された実施形態の態様による図1Aの尿検体容器のアクセス部分に下げられる直前に位置づけられた図4Aの尿検査パネル容器を例示する。
図4C】開示された実施形態の態様による図1Aの尿検体容器と適切にインターフェース接続された図4Aの尿検査パネル容器を例示する。
図4D】開示された実施形態の態様による図1Aの尿検体容器と適切にインターフェース接続された図4Aの尿検査パネル容器を例示する。
図4E】開示された実施形態の態様による図1Aの尿検体容器と適切にインターフェース接続された図4Aの尿検査パネル容器を例示する。
図5A】開示された実施形態の態様による女性用尿検査装置の断面側面図を例示する。
図5B】開示された実施形態の態様によるヒトの骨盤領域における女性用尿検査装置の配置の断面側面図を例示する。
図6A】開示された実施形態の態様による図5Aの女性用尿検査装置の図を例示する。
図6B】開示された実施形態の態様による図5Aの女性用尿検査装置の図を例示する。
図6C】開示された実施形態の態様による図5Aの女性用尿検査装置の図を例示する。
図6D】開示された実施形態の態様による図5Aの女性用尿検査装置の図を例示する。
図6E】開示された実施形態の態様による図5Aの女性用尿検査装置の図を例示する。
図6F】開示された実施形態の態様による図5Aの女性用尿検査装置の図を例示する。
図6G】開示された実施形態の態様による図5Aの女性用尿検査装置の図を例示する。
図7A】開示された実施形態の別の態様による女性用尿検査装置の断面側面図を例示する。
図7B】開示された実施形態の態様による図7Aの女性用尿検査装置の図を例示する。
図7C】開示された実施形態の態様による図7Aの女性用尿検査装置の図を例示する。
図8】開示された実施形態の態様によるヒトの骨盤領域における図7Aの女性用尿検査装置の配置の断面側面図を例示する。
図9】開示された実施形態の態様によるフロー図である。
図10】開示された実施形態の態様によるフロー図である。
図11A】従来の超音波トランスデューサプローブの断面側面図を例示する。
図11B】ヒトの骨盤領域における従来の超音波トランスデューサプローブの配置の断面側面図を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、超音波トランスデューサプローブを組み合わせ、開示全体が引用により本明細書に組み込まれる、2014年12月2日に出願された米国特許出願番号第14/557,791号および2017年7月7日に出願された米国特許出願番号第15/644,296号に記載されるFUD装置に類似した尿収集機能を有する装置に1つまたは複数の適切なデータ収集センサを連結して、従来の超音波トランスデューサプローブと協働するように設計されている新しい自己完結型尿流測定装置を形成することによって、従来のシステムおよび方法の上述の欠点を解決する。この新しい尿流測定装置は、発生源からのいくらかの距離で尿流に関連する限られた情報を収集して解釈しようと試みる現行の尿流測定装置とは対照的に、尿道の開口部自体である、尿流の実際の発生源でまたはその近くでさまざまなタイプの診断データを収集することが可能となるという点で、既存の尿流測定装置よりも大きな利点がある。ここで、限定されないが、尿流温度、尿流率に伴う発生源での尿流力/圧力、尿流持続時間、尿流の断続的な停止、および排尿量などの、新しく著しくより正確で有益なデータが収集され得る。
【0009】
図5A~5Bを参照すると、ビデオ尿流動態超音波検査を実施するための女性用尿検査装置2300が例示されている。女性用尿検査装置2300は、尿流の汚染を大幅に低減し、尿流測定試験の手順から収集されたデータなどの尿流32からのデータの実質的に同時の収集をもたらす効率的で費用対効果の高いビデオ尿流動態超音波診断ツールを提供するべく、超音波トランスデューサプローブ2399(本明細書ではサウンディングプローブ(sounding probe)とも呼ばれる)と協働するように構成されている。
【0010】
このような診断装置は、図1A~4Eに示され、以下に記載されるものなどの検体容器への尿流の収集から生じる、本明細書で報告される特定の利点を提供する。第1に、患者または医療スタッフによる物理的接触を介する上記尿検体容器(尿貯蔵容器とも呼ばれる)(1)の内部の潜在的な汚染の問題は、上記尿貯蔵容器の内部へのアクセスを規制する自動自己閉鎖型逆止弁装置(3)の実装による従来のねじ込み式の蓋の必要性を排除することによって取り除かれる。ヒトの手または指は、上記逆止弁を物理的に通り抜けて、上記尿検体容器(1)の内部またはその内容物と物理的に接触することはできない。
【0011】
第2に、逆止弁(3)の全体的な設計により、上記尿検体容器(1)の内容物の偶発的な流出が避けられる。
【0012】
第3に、上記逆止弁(3)と協働するように設計された別個の取り付け可能な尿収集(6、7、12、17)装置の実装によって、上記尿検体容器(1)は、尿収集中に尿流からいくらか距離が離れたままで維持され、それによって、尿が尿検体容器の外部または尿検体容器(1)を保持している患者の手と接触するリスクが大幅に減少される。
【0013】
第4に、上記逆止弁(3)と協働するように設計された別個の取り付け可能な尿検査ストリップ容器装置(12)の実装によって、尿検体にさらされた任意の検査ストリップまたは試薬は、常に、安全に密閉され、上記検査ストリップ容器装置(17)内でヒトとの接触から隔離される。
【0014】
第5に、検査ストリップおよび試薬が常に上記検査ストリップ容器装置(17)内に収容されており、検査ストリップ容器(12)が、検査ストリップが分析された後まで尿検体容器(1)に取り付けられたままであるため、検査ストリップが別の患者の尿検体容器と一致しないという潜在的な問題が排除される。
【0015】
第6に、前述のBD VACUTAINER(商標)システムは、検体カップ容器の蓋に取り付けられた準露出式の皮下注射針を含む。この針に言及する顕著な警告ラベルがあるが、医療スタッフは一般的に、尿検体を提供する間に、この針の危険性を患者に警告する必要があると感じている。開示された実施形態の態様は、針にさらされる可能性を訓練を受けた医療スタッフのみに制限し、したがってシステムを患者にとって実質的により安全にするような方法で、BD VACUTAINER(商標)システムと協働することができるように設計されている。
【0016】
尿検体分析を介する尿検体収集のプロセス全体の間、開示された実施形態の態様を適切に実施している間に尿検体がヒトとの接触にさらされることは決してない。
【0017】
開示された実施形態の一態様によれば、尿検体容器(1)は、平坦な外側底面と、通常時閉鎖状態(normal closed condition)となる逆止弁装置(3)を組み込んだ反対側の上部アクセスポータルとを含む。上記逆止弁(3)は、一態様では、任意の数の交換可能なシステムアタッチメント(6、7、12、17)と協働するように設計され、これらは、セットと見なされ得、その各々によって、上記逆止弁を上記尿検体容器(1)に適切に取り付けられたときに開いた状態を有するようにすることができる。
【0018】
好ましい態様では、上記逆止弁(3)は、一体構造の設計を有し、可撓性を有し弾力性を有する合成材料で作られており、すなわち、当該材料は、手動で変形または屈曲された後にその元の製造された形状に戻る固有の傾向がある。好ましい態様では、上記逆止弁(3)は、一般的な乳児の哺乳瓶の乳首と異なることのない形状および形態を有し得、上記乳首は、上記乳首の下端にわたってきれいに切断された短いスリット(4)および(5)を有し、小さな管状物が上記スリットを通過することが可能になる。
【0019】
開示された実施形態の別の態様によれば、上記尿検体容器(1)は、流れる尿流からの尿の収集を促進する唯一の機能を有する一時的に取り付けられた尿収集装置と協働し得る。上記尿収集装置(7)は、その上端に漏斗形状のリザーバ(8)およびその下端に中空の出口管(6)を有し得、上記中空管(6)は、上記逆止弁(3)と協働して、上記中空管(6)が手動で上記逆止弁(3)に通されるときに上記逆止弁(3)が開状態を有するように設計されている。十分な量の尿が上記尿貯蔵容器に流入した後、上記尿収集装置(7)は、上記尿検体容器(1)から取り外され、適切に廃棄されるように意図されている。上記尿収集装置を上記尿貯蔵容器から取り外すことによって、上記逆止弁(3)はその元の閉鎖状態に自動的に戻り、それによって、収集された尿検体を上記尿貯蔵容器内に安全に密閉する。
【0020】
使い捨ての尿収集装置(7)は、協働する尿貯蔵容器を尿流自体からいくらかの距離だけ効果的に分離するため、上記尿貯蔵容器の外部および上記尿貯蔵容器を保持している患者の手の両方が、流れている尿流にさらされたり汚染されたりする可能性から実質的に隔離される。
【0021】
開示された実施形態のさらに別の態様によれば、上記尿貯蔵容器は、上記検査ストリップが尿検体にさらされる前および後の両方に一般的な尿検査ストリップをユーザとの接触から隔離する1つの機能と、上記検査ストリップを元の尿検体容器に物理的に関連させたままにする別の機能とを有する一時的に取り付けられた尿検査ストリップ容器装置(12)と協働し得、それによって、間違った患者に対する検査ストリップデータの不一致の可能性を回避する。
【0022】
上記検査ストリップ容器装置(12)は、一般的な尿検査ストリップを受け入れるのに十分な内径を有するシンプルで透明な中空管であり得る。含まれているのは、一端において、一般的な尿検査ストリップを取り付ける手段を有する別個の細長いロッドまたはストロー(14)であり、上記ストロー(14)は、上記中空管内を自由に移動することが可能であり、好ましくは上記中空管よりも1インチまたは2インチ長い長さを有している。好ましい態様では、上記ストロー(14)は、実際に、一般的な検査ストリップの非試薬の端部を、短い距離だけ上記ストローの一端に確実に差し込むことを可能にするのに十分な直径を有するシンプルで一般的な飲用ストローである。もちろん、検査ストリップをストローの端部に固定する任意の他の効率的な手段が利用されてもよい。
【0023】
上記検査ストリップ容器装置(12)は、その下端近くに配置された外部フランジ(13)を有し得、上記検査ストリップ容器を上記尿貯蔵容器に挿入することができる深さを規制し、上記検査ストリップ容器装置(12)は、上記逆止弁(3)と協働して、上記検査ストリップ容器装置(12)が手動で上記逆止弁(3)に通されたときに上記逆止弁(3)が開状態を有するように設計されている。
【0024】
上記検査ストリップ容器装置(12)が上記尿検体容器に適切に取り付けられることで、上記のロッドまたはストロー(14)と検査ストリップの組み合わせは、上記検査ストリップの試薬端部が上記尿貯蔵容器内に収集された尿サンプルと完全に接触するのに十分上記尿検体容器内に下方に押し込まれ、上記検査ストリップは、上記中空管内へと、まだ上記透明な中空管内に含まれているレベルにすぐに引き出され得る。上記一般的な検査ストリップに対する所定の待機期間の後、上記検査ストリップは、上記透明な中空管を通して安全に視認され、通常の診療手順に従って対照ストリップと比較分析され得る。
【0025】
上記検査ストリップ容器(12)がその意図された機能を果たした後、上記装置は、上記尿貯蔵容器から取り外され、適切に廃棄されることが意図されている。試験ストリップ容器装置(12)を上記尿貯蔵容器から取り外すことによって、上記逆止弁はその元の閉鎖状態に自動的に戻り、それによって、元の収集された尿検体を尿貯蔵容器内に安全に密閉し、将来の試験に備えるか、または適切に廃棄される。
【0026】
上記検査ストリップは、尿サンプルと接触した後、医療スタッフまたは任意の作業面との接触にさらされることはなく、元の尿サンプルは、常に、偶発的な流出または望ましくない汚染にさらされないように安全に上記尿貯蔵容器内に確実に収容されたままである。
【0027】
開示された実施形態の別の態様によれば、上記尿貯蔵容器は、代替的な一時的に取り付けられた検査ストリップまたは試薬容器装置(17)と協働し得、上記代替設計は、一般的なマルチパネル尿検査装置の検査を容易にすることを意図されている。上記代替設計では、中空管が、上記逆止弁(3)と協働して、上記中空管(20)が上記逆止弁(3)に通されるときに、上記逆止弁(3)が開状態を有するように設計されている。上記中空管は、上記中空管(20)の上端に透明なリザーバ(18)を組み込み得、上記リザーバは、さまざまな一般的に使用される一般的なマルチパネル尿検査装置の1つを収容するのに十分なサイズおよび形状である。上記マルチパネル試験装置容器はまた、上記リザーバの直下にテーパー状の外側セクション(19)を有し得、テーパー状の外側セクション(19)は、上記尿貯蔵容器の上記アクセスポータル(2)と協働して、上記テーパー状の外側セクション(19)と上記尿検体容器(1)との間に気密シールを形成するように設計されている。
【0028】
上記マルチパネル試験装置容器(17)が上記尿検体容器(1)に適切に取り付けられ、マルチパネル試験装置(21)が上記リザーバ(18)内の適所にあることで、上記尿検体容器(1)は、中に含まれる尿サンプルを上記マルチパネル容器リザーバに上向きに流すのに十分に、かつ、上記一般的なマルチパネル試験装置の下端と一時的に接触させるのに十分に、手動で押し潰され得る。マルチパネル試験装置が尿サンプルに適切にさらされると、手動圧力が尿貯蔵容器から取り除かれ、それによって、尿サンプルは尿貯蔵容器の内部に戻り、上記尿試験装置容器リザーバの尿を空のままにしておく。
【0029】
所定の待機期間の後、マルチパネル試験装置は、上記リザーバの透明な壁を介して読み取られ得、その後、試験装置容器の装置自体は、尿貯蔵容器から取り外され得、逆止弁をその通常の閉じた状態に戻す。上記試験装置および試験装置容器は、ここで、将来の検査または適切な廃棄のために元の尿サンプルを上記尿貯蔵容器内に安全に収容されたままにして適切に廃棄され得る。
【0030】
代替的に、尿検体容器(1)は、たとえば、図5A~5Bに例示される女性用尿検査装置2300の排出開口部2900に連結されて、そこで、開示全体が引用により本明細書に前に組み込まれた、2014年12月2日に出願された米国特許出願番号第14/557,791号および2017年7月7日に出願された米国特許出願番号第15/644,296号に記載されるようなFUBと同様に協働する。
【0031】
図1A~1Gは、尿検体容器および逆止弁装置の両方を例示している。
【0032】
図1Aは、上記容器(1)の内部へのアクセスとして機能するアクセスポータル(2)を示す尿検体容器(1)の断面側面図である。尿検体容器(1)は、医療業界でそのような尿検体容器に一般的に使用される任意の適切な材料で構成され得、尿検体容器(1)を安定した直立位置に保つように設計された平らな底を有する任意のサイズまたは形状であり得る。
【0033】
一態様では、尿検体容器または流体サンプル収集装置は、本明細書に記載されるような少なくとも1つの流体導管貫通具(6、7、12、17)と、容器および貫通固定具(たとえば、容器(1)、スリット(4、5)を含む逆止弁(3)と、容器(1)を密閉するように構成されている、容器への弁付き開口貫通部との組み合わせを参照)とを含み、逆止弁(3)などの弁を含み、弁は、弁を介して少なくとも1つの流体導管貫通具を受け入れ、流体と容器(1)との間の移送を有効にするように構成されている。本明細書に記載されるように、少なくとも1つの流体導管貫通具(6、7、12、17)と、容器および貫通固定具とは、尿検体収集のために構成されている。一態様では、少なくとも1つの流体導管貫通具(6、7、12、17)は、交換可能な流体導管貫通具のセットとして設けられている。
【0034】
図1Bは、尿検体容器(1)のポータル(2)内に常時嵌合する逆止弁(3)の断面側面図である。逆止弁(3)は、その下端に、表面(4)および表面(5)として示される2つの変形可能な対向する表面を含むスリットを含む。表面(4)および表面(5)が互いに接触して示されており、それによって、逆止弁(3)が通常時閉鎖状態にあることを示唆している。
【0035】
図1Cは、逆止弁(3)の底に配置されたきれいに切断されたスリットを示す逆止弁(3)の底面外観図である。上記スリットは、2つの対向する表面(4)および(5)を含み、これらは、接触したときに上記逆止弁(3)を通る液体の移動に対して効果的なバリアまたはシールを形成するような通常状態を有するように設計されている。
【0036】
逆止弁(3)は、手動で変形または屈曲された後に、その元の形状および形態に確実に戻る任意の可撓性の合成材料で構成され得る。換言すれば、逆止弁(3)は弾性的に閉鎖可能であり、逆止弁(3)は、逆止弁(3)を通る、少なくとも1つの流体導管貫通具(6、7、12、17)の挿入によって自動的に開口する。一態様では、本明細書に記載されるように、逆止弁(3)はスリット(4)および(5)を有する弾性膜を含み、弾性膜は、容器(1)内へ延びる凸面を有するバルブを備え、スリット(4)および(5)は、流体圧力に対して弾性となるように凸面上に配置される。示される実証済みで好ましい逆止弁(3)の設計は、材料および形状の両方で一般的な乳児の哺乳瓶の乳首に非常に類似しており、追加で、乳首の端部にスリット(4)および(5)が加えられる。もちろん、通常時閉鎖状態の任意の他の逆止弁の設計も機能し得る。代替の機能設計は、中央に配置されたピンサイズの穿孔を備えた可撓性の膜を含み得、これは、半径方向に手動で強制的に拡張されて、開状態を引き起こして、上記の手動で加えられた力が取り除かれると自動的に閉鎖状態に戻り得る。
【0037】
図1Dは、尿検体容器(1)および逆止弁(3)の両方の断面側面図を例示し、逆止弁(3)は上記容器(1)のアクセスポータル(2)内に適切に位置づけられている。逆止弁(3)の対向する表面(4)および(5)が互いに接触して見られ、逆止弁(3)が通常時閉鎖状態にあることを示唆している。これによって、尿検体容器(1)内に収容された任意の流体内容物は、上記容器(1)の物理的位置または回転姿勢にかかわらず、尿検体容器(1)内に密閉される。
【0038】
図1Eは、尿流の収集を受け入れるようにサイズ合わせされている管状物または流体導管貫通具(6)と協働する尿検体容器(1)を例示している。本明細書に記載されるように、一態様では、管状物(6)は、さまざまな流体導管貫通具(6、7、12、17)のグループから交換可能であり、その各々は、逆止弁(3)の貫通および逆止弁(3)とのインターフェース接続のために構成され、本明細書に記載されるように、中空管、円形漏斗、検査パネル容器、女性用排尿装置、および収集管インターフェースを含む、さまざまな所定の特性を有している。管状物(6)は、上記尿検体容器(1)に取り付けて協働するように設計されたいくつかのアタッチメントの各々に共通の子部品を表す中空管である。上記アタッチメントは、上記尿検体容器(1)内に密閉された尿検体の収集と試験との両方を容易にするように設計されている。アタッチメントの子部品(6)は、逆止弁(3)に通して挿入されると、逆止弁(3)の対向する可撓性の表面(4)および(5)を分割し、それによって、中空管の子部品(6)を通る流体の自由な移動を可能にする、中空管である。子部品(6)は、尿検体容器内から尿のサンプルを抽出するために使用され得る一般的な実験用ピペットの下端を表し得る。
【0039】
図1Fは、対向する表面(4)および(5)が互いに接触しており、それによって逆止弁(3)が閉じた状態にあることを示唆している、逆止弁(3)を示す尿検体容器(1)の断面底面図である。
【0040】
図1Gは、対向する可撓性の表面(4)および(5)を引き離し、互いに物理的にもはや接触しない、アタッチメントの子部品(6)の挿入によって引き起こされた開状態での逆止弁(3)を示している尿検体容器(1)の断面底面図である。子部品(6)が取り外されると、逆止弁(3)の対向する表面(4)および(5)は、自動的に互いに接触を再開し、それによって、元の液密シールが再形成される。
【0041】
図2A~2Eは、尿収集装置またはアタッチメント(7)の実装を介して尿サンプルを尿検体容器(1)に収集する一連の工程を例示している。
【0042】
図2Aは、上部(8)が斜めに切断され、底部に中空の出口管(6)がある、円形の漏斗状の形態を含む尿収集装置(7)を示している。
【0043】
図2Bは、まだその通常時閉鎖状態にある逆止弁(3)と協働する直前の、アクセスポータル(2)を通って尿検体容器(1)に入る尿収集アタッチメント(7)の断面側面図を示している。
【0044】
図2Cは、尿検体容器(1)に適切に取り付けられた尿収集アタッチメント(7)を示している。尿収集アタッチメントの下部の出口管(6)は、逆止弁(3)を通過し、逆止弁(3)をその一時的な開状態を想定している。
【0045】
図2Dは、尿収集アタッチメント(7)に流入し、出口管(6)を通過し、最終的に尿検体容器(1)に入る、尿流(9)を示している。
【0046】
図2Eは、尿収集プロセスの最終工程を示しており、ここで、尿収集アタッチメント(7)は、その尿収集目的の役割を果たしており、尿収集容器(1)から取り外され、適切に廃棄されている。逆止弁(3)は、自動的にその通常時閉鎖状態に戻り、それによって、尿サンプルを尿収集容器(1)内に安全かつ自動的に密閉する。尿検体容器(1)は、ここで、分析のために医療スタッフに引き渡す準備ができている。
【0047】
尿収集アタッチメント(7)は、尿サンプルを汚染しない任意の材料で構築され得る。流れる尿流から尿を収集する主要な機能を維持し、同時に尿を上記尿検体容器に移している間ずっと、採尿アタッチメント(7)には、患者の性別、体格、健康状態、またはおそらく尿検体が収集されている間に患者が立っているか横になっているかさえなどの考えられる要因によって判定される複数の代替の外形が与えられ得る。
【0048】
図3A~3Eは、上記尿検体容器(1)と協働するように設計された尿検査ストリップ容器アセンブリ(A)を利用して尿検体容器(1)に含まれる尿サンプル(10)を検査する一連の工程を例示している。
【0049】
図3Aは、透明な中空管(12)と、ロッド(14)であって、上記中空管(12)内で自由に動くように設計され、一般的な尿検査ストリップ(15)の、上記ロッド(14)の一端への取り付け方を有する、ロッド(14)、好ましくは透明な中空管(12)よりも1インチまたは2インチ長い長さであるロッド(14)と、を備える尿検査ストリップ容器アセンブリ(A)の別個のコンポーネントを示している。太い矢印は、取り付けられた検査ストリップ(15)が透明な中空管(12)の上端に挿入されているロッド(14)を示している。中空管(12)の下端におけるフランジ(13)は、中空管(12)が尿検体容器(1)に挿入され得る適切な深さを規制する。
【0050】
図3Bは、分析の準備が整った尿サンプル(10)を有する尿検体容器(7)に挿入される直前に位置づけられた尿検査ストリップ容器アセンブリ(A)を示している。逆止弁(3)は、図2においてその通常時閉鎖かつ密閉状態で示されている。
【0051】
図3Cは、尿検体容器(1)に適切に取り付けられ、ここでその一時的な開状態で示されている逆止弁(3)と協働する、組み立てられた尿検査ストリップ容器アセンブリ(A)を示している。
【0052】
図3Dは、手動で透明な中空管(12)に下方に押し込まれ、検査ストリップ(15)の試薬端部(16)を尿サンプル(10)の表面の下に一時的に沈めるロッド(14)を示している。
【0053】
図3Eは、透明な中空管(12)内で上向きに図5に示される位置に類似した位置まで引かれているロッド(14)および取り付けられた検査ストリップ(15)を示しており、検査ストリップは、はっきりと見えるが、依然として透明な中空管(12)内に含まれている。特定のタイプの検査ストリップの所定の待機期間の後、尿検査ストリップ(15)の試薬端部(16)の色は、尿サンプルの適切な一次分析のために対照ストリップ(11)と視覚的に比較され得る。
【0054】
全手順の最終工程は、図C2に戻って見られるように、元の尿サンプル(10)を尿検体容器(1)内に安全かつ確実に密閉したままにする、尿検査ストリップ容器アセンブリ(A)の取り外しおよび衛生的な廃棄である。尿検体容器(1)は、将来の検査のために保管され得るか、または適切に廃棄され得る。
【0055】
尿収集の時点から開示された実施形態のすべてのコンポーネントの最終廃棄まで、尿サンプルは、患者または手順に関与する医療スタッフによる接触にさらされることはない。
【0056】
図4A~4Eは、上記尿検体容器(1)に取り付けられて協働するように設計された尿検査パネル容器(17)を利用して尿検体容器(1)内に含まれる尿サンプルを分析する一連の工程を例示している。
【0057】
図4Aは、上記尿検査パネル容器(17)の上面および側面の断面図を示している。上記検査パネル容器は、テーパー状上部セクション(19)を有する下部出口管(20)を有する透明な上部矩形リザーバ(18)を備える。
【0058】
図4Bは、事前に収集された尿検体(10)を含む尿検体容器(1)のアクセスポータル(2)に降ろされる直前に位置づけられた尿検査パネル容器(17)を示している。逆止弁(3)はその通常時閉鎖かつ密閉状態にある。
【0059】
図4Cは、逆止弁(3)の開状態として想定される尿検体容器(1)に適切に取り付けられた検査パネル容器(17)を示している。出口管(20)のテーパー状セクション(19)は、尿検体容器の入口ポータル(2)内にあり、しっかりと着座されなければならず、それにより気密シールを形成する。また、リザーバ(18)に降ろされている一般的な4パネル尿検査パネル(21)も示されている。
【0060】
図4Dは、尿検体容器(1)が点(P-P)において手動で圧縮され、それによって、収集された尿検体(10)を、尿検査パネルの下端(21)を覆うのに十分に、検査パネル容器(17)のリザーバ(18)内へと上向きに強制的に流すことが示されている。
【0061】
図4Eは、外圧が取り除かれ、それによって、リザーバ(18)内の尿が尿検体容器(1)に逆流するのを可能にした後のその通常の非圧縮状態にある尿検体容器(1)を示している。指定された待機期間の後、尿検査パネル(21)に対する分析結果は、検査パネル容器(17)の透明な側面を通して読み取られ得る。
【0062】
全手順の最終工程は、尿検査パネル容器(17)の取り外しおよび衛生的な廃棄であり、元の尿サンプルを、逆止弁(3)がその通常時閉鎖かつ密閉状態に自動的に戻った尿検体容器(1)内に安全かつ確実に密閉したままにする。尿検体容器(1)は、将来の検査のために保管され得るか、または適切に廃棄され得る。
【0063】
尿収集の時点から開示された実施形態のすべての使用済みコンポーネントの最終廃棄まで、尿サンプルまたは起動された尿検査パネルは、患者または手順に関与する医療スタッフのいずれかによる接触にさらされることはない。
【0064】
再び図5A~5Bを参照すると、女性用尿検査装置2300は、超音波トランスデューサプローブ2399と協働して、単一の組み合わされたユニットおよび診断ツールを形成するように構成されている。女性用尿検査装置2300は、排出開口部2900および尿流収集開口部2400を有する尿流収集容器2301を含み、尿流収集開口部2400は、尿道開口部37を取り囲み、隔離するように構成されている。女性用尿検査装置2300は、プローブガイド通路2305および内部隔壁2310をさらに含む。
【0065】
プローブガイド通路2305は、尿道開口部37に対して尿流収集開口部2400を配置するために、膣開口部35と内部係合するように構成されている。プローブガイド通路2305は、超音波トランスデューサプローブ2399の形状に適合するように形作られ、サイズ合わせされて、超音波トランスデューサプローブ2399がプローブガイド通路2305内でいずれの方向にも容易に移動することが可能になる。たとえば、プローブガイド通路2305は、超音波トランスデューサプローブ2399を膣開口部35内に位置づけるサウンディングプローブガイド面2320を画定する。サウンディングプローブガイド面2320は、尿流収集開口部2400を、尿道開口部37上に位置づけるように、および超音波トランスデューサプローブ2399のための通路およびガイドとして構成されている。プローブガイド通路2305の少なくとも一部および尿流収集容器2301の尿流収集開口部2400の縁部2401は、尿道開口部37に対して尿流収集開口部2400を配置するために、および膣内の所定の位置における超音波トランスデューサプローブ2399の配置のための膣開口部35とのプローブガイド通路2305の実質的に同時の内部係合のために構成された一体化された接続部分2450を形成する。
【0066】
一態様では、内部隔壁2310は、プローブガイド通路2305の少なくとも一部を形成し、超音波トランスデューサプローブ2399を膣開口部35内で膣の壁に対して位置づけるサウンディングプローブガイド面2320を画定する。内部隔壁2310は、尿流収集開口部2400から排出開口部2900までの流路を提供する尿流収集容器2301の内壁を画定する。排出開口部2900は、前に記載したように尿検体容器1(図1A)と協働し得るか、または尿収集に方向付けられ得る。一態様では、内壁は、プローブガイド通路2305の少なくとも一部を実質的に取り囲む。たとえば、内壁は、流路を形成する前面と、プローブガイド通路2305内にプローブガイド面2320を形成する、前面とは反対側の後面とを有する。一態様では、尿流収集容器2301の尿流収集開口部2400および排出開口部2900がプローブガイド通路2305の反対側にあるように、内壁はプローブガイド通路2305の周りに配される(たとえば、排出開口部2900はプローブガイド通路2305の下に配置され、尿流収集開口部2400はプローブガイド通路2305の上に配置される)。一態様では、流路は、センサ2390および/または収集タンクへの尿通路を提供するように、液体流量センサ「SENSIRION LIQUID FLOW SENSOR-LD20」、「LABORIE-FLOWSTAR」、または任意の他の同様の装置などの、少なくとも尿感知装置またはセンサ2390と協働する。
【0067】
図5Bは、収縮している膀胱42のビデオ尿流動態超音波検査を実施している間に尿道開口部37上および膣38内に位置づけられた女性用尿検査装置2300を例示している。尿流32は、尿流収集開口部2400から女性用泌尿器検査装置2300の尿流収集容器2301に入り、内部隔壁2310のいずれかの側を流れ、排出開口部2900から出て、尿流速および尿量などのデータを測定し得る、取り付けられたセンサ2390(図7Aを参照)に入り、検体容器1に達するか、または廃棄排出されることが見られ得る。センサ2390から収集されたデータは、検討および分析のために中央データ収集地点で超音波トランスデューサプローブ2399から収集されたデータと同期および相関され得る。それによって、女性用尿検査装置2300は、1回の診療所訪問中の最も一般的な女性用尿流動態検査手順のうちの2つと、現在2回の別個の診療所訪問を必要とする手順とを実質的に同時に実施することができる一方で、現行のビデオ尿流動態超音波検査に通常関連する主要な尿汚染の問題も大幅に軽減することができる。
【0068】
また図6A~6Gを参照すると、女性用尿検査装置2300のさまざまな視点で例示されている。図6Aは、尿道開口部37のすぐ周囲の外陰部の組織に接触して、尿流32を尿流収集開口部2400の外周の外側の任意の組織との接触から隔離するシールを形成するように設計されている尿流収集開口部2400を示す女性用尿検査装置2300の正面図である。尿は、尿流収集開口部2400を介して女性用尿検査装置2300に入り、尿流収集容器2301を満たし、排出開口部2900を介して女性用尿検査装置2300を出る。図6Bは、女性用尿検査装置2300の断面図である。内部隔壁2310およびプローブガイド通路2320から構成されるプローブ通路2305は、超音波トランスデューサプローブ2399が女性用尿検査装置2300と協働しているときに超音波トランスデューサプローブ2399の形状に対応する。プローブガイド通路2305は、膣開口部35に嵌合して尿流収集開口部2400を尿道開口部上に整列させる一方で、同時に超音波トランスデューサプローブ2399を膣内に誘導するように設計されている。プローブ通路2305は、女性用尿検査装置2300の尿流収集容器2301を横断する一方で、それでも、尿流32が上記内部隔壁2310の上および周りを自由に流れて、排出開口部2900を介して女性用尿検査装置2300から出ることを可能にする。これによって、尿道開口部37の尿流収集開口部2400の正確な配置と実質的に一致する、通路2305を介したサウンディングプローブ2399の正確な位置づけ、および周囲の環境および患者を含む人からの検査中の尿道開口部37からの尿排出の隔離が確かなものとなる。
【0069】
一態様では、女性用尿検査装置2300は、通気孔2340および/または任意の観察カバーまたは蓋2350をさらに含む。通気孔2340は、排出開口部2900を出る尿の円滑な流れを妨げ、それによって、不正確な尿流データを結果としてもたらし得る尿流収集容器2301内のエアロックを防止する働きをする。蓋2350は、覗き穴を介して尿流収集容器2301への視覚的な進入をもたらすようにヒンジ2360を中心に枢動するように構成され得る。一態様では、覗き穴は、尿道開口部37に相対する尿流収集開口部2400の配置が覗き穴を通して観察されるように構成されている。図6Cは、泌尿器科医にとっての尿道開口部上の尿流収集開口部2400のより正確な位置づけのための遮るもののない視野を可能にする、開いた位置での蓋2350を示す女性用尿検査装置2300の断面図である。また、プローブガイド通路2305へとおよびそこを通って挿入されようとしている超音波トランスデューサプローブ2399のプローブの先端も示されている。蓋2350はさらに、閉じられたときに尿流収集容器2301を密閉するように構成されている。図6Gに見られるように、尿流32は、尿流収集開口部2400に入り、内部隔壁2310の周りを、女性用尿検査装置2300の尿流収集容器2301に流れ込み、最終的に排出開口部2900を介して出る。一態様では、出ていく尿は、センサ2390に、または単に収集タンクまたは別の適切な容器に方向付けられ得る。
【0070】
ここで図7A~7Cおよび8を参照すると、女性用尿検査装置2300’の別の態様が例示されている。本態様では、女性用尿検査装置2300’は、上記の女性用尿検査装置2300に略類似しているが、共通の壁2310’が、プローブガイド通路2305および尿流収集容器2304を接合し、プローブガイド通路2305を尿流収集容器2301から隔離し、尿流収集開口部2400’から排出開口部2900’までの流路を提供する。一態様では、共通の壁2310’は、プローブガイド通路2305’の少なくとも一部が尿流収集容器2301’によって画定されるように、プローブガイド通路2305’の少なくとも一部を形成する。一態様では、共通の壁2310’は、尿流収集開口部2400’の縁部の一部を形成する。プローブガイド通路2305’の少なくとも一部および尿流収集容器2301’の尿流収集開口部2400’の縁部は、尿道開口部37に対して尿流収集開口部2400’を配置するために、および所定の位置における超音波トランスデューサプローブ2399の配置のための膣開口部35とのプローブガイド通路2305’の実質的に同時の内部係合のために構成された一体化された接続部分2450’を形成する。尿道開口部37に対して尿流収集開口部2400’を配置することおよび膣開口部35内のプローブガイド通路2305’の配置によって、それぞれ、通路の1つにおいて尿流32を流路を介してセンサ2390に送るための、および超音波トランスデューサプローブ2399をプローブガイド通路2305’に通して所定の位置に位置づけるための実質的に同時の隔離された通路が提供される。一体化された接続部分によって提供される隔離された通路は、隔離された通路の1つにおいて尿流32の通過を、流路を介してセンサ2390を過ぎるように実質的に同時に方向付け、超音波トランスデューサプローブ2399をもう1つの通路に通して所定の位置に位置づけ、尿流32の通過と一致して所定の解剖学的領域に音を発するように配される。
【0071】
本態様では、女性用尿検査装置2300’は、1つまたは複数のセンサ2390を女性用尿検査装置2300’に連結するように構成された排出開口部2900’に接続された連結部2905をさらに含む。別の態様では、排出開口部2900’は、センサ2390の入口ポートを女性用尿検査装置2300’にコンフォーマルに連結するようにサイズ合わせされ、形作られた連結部を画定し、それにより、センサ2390が検査装置から独立し、女性用尿検査装置2300’およびセンサ2390が、組み立てられたユニットを形成するように構成されている。直接女性用尿検査装置2300’に取り付けられた尿流測定装置2390を提供することによって、尿流32の供給源(すなわち、尿道開口部自体)により近い尿流データを収集することが可能になり、それにより、たとえば、尿流32の供給源から数フィート離れたセンサ2390から収集される比較的限定されたデータではなくむしろ、真の尿流率、膀胱圧、またはさらに尿温度などの、より多様で、おそらくはより正確なデータが得られる。女性用尿検査装置2300’は、女性用尿検査装置2300’と尿道開口部との間に安定したプラットフォームを作成するため、所望の任意のカテゴリのセンサが、ここで、尿道開口部37のミリメートル以内に位置づけられ得、あらゆるタイプの非常に正確で一貫したデータを尿流32に関してそのまさに供給源で収集することが可能になる。この能力は、2つの内部カテーテルと麻酔薬、別の診療所訪問を必要とする侵襲的処置であり、不幸なことに一般的に尿路感染症も結果として引き起こす膀胱尿流動態処置(Cystometric Urodynamic procedure)中にのみ現在利用可能である同様のデータを提供する可能性がある。
【0072】
図7Bは、女性用尿検査装置2300’および取り付けられたセンサ2390の正面図である。図7Cは女性用尿検査装置2300’の側面断面図である。尿は、尿流収集開口部2400’を介して尿流収集容器2301’に入り、排出開口部2900’を介して出る。一態様では、プローブガイド通路2305は、プローブガイド通路2305に配された超音波トランスデューサプローブ2399と係合し、女性用尿検査装置2300’と超音波トランスデューサプローブ2399が組み立てられたユニットを形成するべく超音波トランスデューサプローブ2399を女性用尿検査装置2300’にクランプするように構成された連結部2370(ロック機構とも呼ばれる)を含み得る。たとえば、女性用尿検査装置2300’が正しく位置づけられると、ロック機構2370が作動し、それによって、女性用尿検査装置2300’を超音波トランスデューサプローブ2399にしっかりと取り付けて、単一ユニットを形成する。
【0073】
図7Aは、センサ2390が排出開口部2900’で女性用尿検査装置2300’に取り付けられた完全に組み立てられた検査装置2300’を例示している。超音波トランスデューサプローブ2399は、ロック機構2370を介して女性用尿検査装置2300’のプローブガイド通路2305’内の位置にしっかりとロックされる。
【0074】
尿流32の経路は、尿流32が女性用尿検査装置2300’の尿流収集開口部2400’に入り、排出開口部2900’を介して出て、センサ2390に入り、センサ2390内で液流データが収集された後、センサ2390を出て、尿収集タンクに続く。
【0075】
図8は、組み合わせたおよび同時の女性用ビデオ尿流動態超音波検査および尿流測定検査の間に、女性の解剖学的構造とインターフェース接続する女性用尿検査装置2300’を例示している。
【0076】
ロック機構2370を一時的に非作動状態とすることによって、膀胱42の最良のビデオ画像を検索しながら、超音波トランスデューサプローブ2399を前後に移動させることが可能である。最良の位置が達成されると、ロック機構2370は再度作動状態とされ、それにより、穏やかな前方圧力が、尿道開口部37上の尿流収集開口部2400’の適切なシールを確かなものとする。排尿作用(膀胱収縮)が始まると、超音波トランスデューサプローブ2399およびセンサ2390の両方から収集されたデータは、将来のレビューおよび分析のために共通のデータ収集ポイントに送信される。
【0077】
図9および10を参照すると、一態様では、膣診断手順を実施し、女性用排尿装置アタッチメント2300、2300’で尿を排出する方法は、排出開口部2900および尿流収集開口部2400を有する尿流収集容器2301を提供する(図9、ブロック900)工程であって、尿流収集開口部2400が尿道開口部37を取り囲み、隔離するように構成されている、工程と、膣開口部35と内部係合するように構成されたプローブガイド通路2305を用いて、尿流収集開口部2400を尿道開口部37に対して位置づける(図9、ブロック910)工程と、共通の壁2310を提供する工程であって、プローブガイド通路2305と尿流収集容器2301とを接合し、プローブガイド通路2305を尿流収集容器2301から隔離し、共通の壁が、尿流収集開口部2400から排出開口部2900への流路を提供し(図9、ブロック920)、共通の壁2310が、プローブガイド通路2305の少なくとも一部を形成し、尿流収集容器2301に連結された少なくとも尿感知装置2390と協働する(図9、ブロック930)、工程と、サウンディングプローブ2399を、プローブガイド通路2305に通して、膣の壁に対して所定の位置に位置づける(図9、ブロック940)工程と、尿感知装置2390またはサウンディングプローブ2399を用いて、排出開口部2900からの尿流を感知する(図9、ブロック950)工程と、を含む。一態様では、当該方法は、排出開口部2900および尿流収集開口部2400を有する尿流収集容器2301を提供する(図10、ブロック1000)工程であって、尿流収集開口部2400が尿道開口部37を取り囲み、隔離するように構成されている、工程と、膣開口部35と内部係合するように構成されたプローブガイド通路2305を用いて尿道開口部37に対して尿流収集開口部2400を配置する(図10、ブロック1010)工程と、尿流収集容器の内壁を画定する内部隔壁を提供する工程であって、内部隔壁がプローブガイド通路の少なくとも一部を形成し、内部隔壁が尿流収集開口部から排出開口部までの流路を提供し、流路が少なくとも尿感知装置と協働して、尿感知装置および収集タンクへの尿通路を提供する(図10、ブロック1020)、工程と、サウンディングプローブ2399を、内部隔壁2310によって画定されたサウンディングプローブガイド面を介して膣開口部35内に位置づける工程であって、それにより、プローブガイド通路2305の少なくとも一部を形成する(図10、ブロック1030)、工程と、サウンディングプローブ2399を用いて、排出開口部2900からの尿流を感知する(図10、ブロック1040)工程と、を含む。
【0078】
本実施形態の態様によって、尿流の圧力/力、尿流率、および尿量を尿道開口部自体で測定することが可能になるため、2つのカテーテルの挿入および麻酔薬の使用を必要とするという点で物理的に侵襲的である、膀胱内圧検査(Cystometric test)として知られる別の尿流動態検査が、多くの場合回避され得る可能性がある。膀胱内圧検査は、膀胱内圧を経時的に測定し、したがって、不随意けいれんなどによって引き起こされる膀胱圧の変化も記録するため、尿が尿道開口部を出るときの尿流の圧力/力の変化を測定することによって、類似したデータも記録および解釈され得る。センサ2390を通過したばかりの地点で尿流が一時的に遮断される場合、膀胱内の圧力および尿流収集容器2301、2301’内の圧力が等しくなり、言い換えれば、女性用尿検査装置2300、2300’およびセンサ2390内から収集された圧力データは、膀胱自体内から収集された圧力データと同じであり得るため、現行の実施されている侵襲的な内部膀胱内圧検査の必要性が回避される。内部カテーテルを介した膀胱内で圧力データを収集するのとは対照的に、尿道開口部で圧力データを収集する利点は、カテーテルが技術的に尿道に取って代わるため、尿道自体に関連する負の状態または異常がある場合、これらの状態は診断結果の要因にならないということである。泌尿器科医が、尿道開口部に配置された尿圧力/力センサから収集されたデータを侵襲的な膀胱内圧測定検査を回避するのに十分有益であると判断した場合、女性用尿検査装置2300は、現在3回の別々の診療所訪問で実施される3つの別々の手順を必要とするデータを1回の診療所訪問のみを必要とする1回の単一の非侵襲的処置の間に収集されたデータに提供する。
【0079】
正常値を超える温度が、膀胱または腎臓の感染症などの状態を示唆し得、それゆえ、同時に収集された他のデータに関連する結果に直接的な相関関係または影響を与え得るため、尿流の温度を発生源で正確に測定することが重要であることが証明され得る。
【0080】
さらに、(閉じた気密システムにおいて)センサ2390を越えて配置され得る収集タンク内に負圧が導入され得、結果として生じる吸引は、尿流収集開口部2400を外陰部に対してよりきつく吸引するのに役立ち得、物理的な手圧単独よりも尿漏れに対してさらに確実なシールを形成する。また、尿流収集開口部2400での尿漏れをさらに抑制するために、尿流収集容器2301は、尿がセンサ2390に向かって流れるが尿流収集開口部2400に逆流しないように設計された一方向弁によって分離された2つのチャンバに分割され得る。このような弁は一般的なダックビル設計のものであり得る。本実施形態における第2のチャンバは、本質的に可撓性または拡張可能(バルーン状)であり得、これによって、結果として尿流収集開口部2400で尿漏れをもたらす可能性のある尿の逆流の可能性も減少させ得る。
【0081】
泌尿器科医は、たとえばコンピュータモニタ上で検査結果を検討して、超音波ビデオを確認するだけでなく、同じ膀胱排尿事象中に同時に収集された、表示された1つまたは複数の他のグラフまたは他の形式のデータも確認する。そのためここで、泌尿器科医がたとえば不随意膀胱けいれんまたは任意の他の顕著な異常を観察した特定の時点でビデオが一時停止された場合、泌尿器科医は、ここで、尿流測定グラフを観察することによってこの発生を正確に確認し得、それにより、まさにその時点で尿流の圧力/力の増加が実際に発生したか、およびどの程度増加したかを確認する。泌尿器科医は、開示された実施形態の態様を利用することによって、ここで、著しくより正確で、より有益で、より多様なデータを所有し、それらを用いて、以前に可能であったものよりも著しく有益な患者に関する診断を行う。
【0082】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、女性用尿検査装置が提供される。女性用尿検査装置は、排出開口部および尿流収集開口部を有する尿流収集容器であって、尿流収集開口部が、尿道開口部を取り囲み、隔離するように構成されている、尿流収集容器と、尿道開口部に対して尿流収集開口部を配置するために、膣開口部と内部係合するように構成されたプローブガイド通路と、尿流収集開口部から排出開口部までの流路を提供し、少なくとも尿感知装置と協働する、尿流収集容器の内壁を画定する内部隔壁とを含み、流路は、尿感知装置および収集タンクへの尿通路を提供し、内部隔壁は、プローブガイド通路の少なくとも一部を形成し、サウンディングプローブを膣開口部内に位置づけるサウンディングプローブガイド面を画定する。
【0083】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、サウンディングプローブガイド面は、サウンディングプローブを膣開口部の壁に対して位置づける。
【0084】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、内壁は、流路を形成する前面と、プローブガイド通路内にサウンディングプローブガイド面を形成する、前面とは反対側の後面とを有する。
【0085】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、内壁は、プローブガイド通路の少なくとも一部を実質的に取り囲む。
【0086】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、内壁は、尿流収集容器の尿流収集開口部および排出開口部がプローブガイド通路の反対側にあるように、プローブガイド通路の周りに配される。
【0087】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、排出開口部は、プローブガイド通路の下側に配置される。
【0088】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、尿流収集容器は覗き穴を有し、覗き穴を介して、尿道開口部に対しての尿流収集開口部の配置が観察される。
【0089】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、プローブガイド通路の少なくとも一部および尿流収集容器の尿流収集開口部の縁部は、尿道開口部に対して尿流収集開口部を配置するために、および、実質的に同時に、サウンディングプローブの所定の位置への配置のための膣開口部とのプローブガイド通路の内部係合のために構成された一体化された接続部分を形成する。
【0090】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、膣診断手順を実施し、女性用尿検査装置を用いて尿を排出する方法が提供される。当該方法は、排出開口部および尿流収集開口部を有する尿流収集容器を提供する工程であって、尿流収集開口部が尿道開口部を取り囲み、隔離するように構成されている、工程と、膣開口部と内部係合するように構成されたプローブガイド通路を用いて、尿道開口部に対して尿流収集開口部を配置する工程と、尿流収集容器の内壁を画定する内部隔壁を提供する工程であって、内部隔壁がプローブガイド通路の少なくとも一部を形成し、内部隔壁が尿流収集開口部から排出開口部までの流路を提供し、流路が少なくとも尿感知装置と協働して、尿感知装置および収集タンクへの尿通路を提供する、工程と、プローブガイド通路の少なくとも一部を形成する内部隔壁によって画定されたサウンディングプローブガイド面を介して、サウンディングプローブを膣開口部内に位置づける工程と、を含む。
【0091】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、当該方法は、サウンディングプローブガイド面を用いて、サウンディングプローブを膣開口部の壁に対して位置づける工程をさらに含む。
【0092】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、内壁は、流路を形成する前面と、プローブガイド通路内にサウンディングプローブガイド面を形成する、前面とは反対側の後面とを有する。
【0093】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、内壁は、プローブガイド通路の少なくとも一部を実質的に取り囲む。
【0094】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、内壁は、尿流収集容器の尿流収集開口部および排出開口部がプローブガイド通路の反対側にあるように、プローブガイド通路の周りに配される。
【0095】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、排出開口部は、プローブガイド通路の下側に配置される。
【0096】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、尿流収集容器は覗き穴を有し、覗き穴を介して、尿道開口部に対しての尿流収集開口部の配置が観察される。
【0097】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、プローブガイド通路の少なくとも一部および尿流収集容器の尿流収集開口部の縁部は、一体化された接続部分を形成し、当該方法は、一体化された接続部分を用いて、尿流収集開口部を尿道開口部に対して位置づけること、および、実質的に同時に、サウンディングプローブの所定の位置への配置のために膣開口部の内部にプローブガイド通路を係合する工程をさらに含む。
【0098】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、女性用尿検査装置が提供される。女性用尿検査装置は、排出開口部および尿流収集開口部を有する尿流収集容器であって、尿流収集開口部が、尿道開口部を取り囲み、隔離するように構成されている、尿流収集容器と、尿道開口部に対して尿流収集開口部を配置するために、膣開口部と内部係合するように構成されたプローブガイド通路と、プローブガイド通路と尿流収集容器とを接合し、共通の壁が、プローブガイド通路を尿流収集容器から隔離する共通の壁であって、尿流収集開口部から排出開口部への流路を提供し、尿流収集容器に連結された、前記排出開口部からの流れを感知する少なくとも尿感知装置と協働する、共通の壁と、を含み、共通の壁は、プローブガイド通路の少なくとも一部を形成し、プローブガイド通路は、サウンディングプローブをプローブガイド通路を通して受け入れ、サウンディングプローブを膣の壁に対して所定の位置に位置づけるように構成されている。
【0099】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によれば、共通の壁は、プローブガイド通路の少なくとも一部が尿流収集容器によって画定されるように、プローブガイド通路の少なくとも一部を形成する。
【0100】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、プローブガイド通路の少なくとも一部および尿流収集容器の尿流収集開口部の縁部は、尿道開口部に対して尿流収集開口部を配置するために、および、実質的に同時に、サウンディングプローブの所定の位置への配置のための膣開口部とのプローブガイド通路の内部係合のために構成された一体化された接続部分を形成する。
【0101】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、共通の壁は、尿流収集開口部の縁部の一部を形成する。
【0102】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、プローブガイド通路の少なくとも一部および尿流収集容器の尿流収集開口部の縁部は、尿道開口部に対して尿流収集開口部を配置するため、および、膣開口部とのプローブガイド通路の内部係合のために構成された一体化された接続部分を形成し、実質的に同時に、複数の隔離された通路が提供され、複数の隔離された通路のうちの1つにおいて、流路を介して尿流を尿感知装置に送り、複数の隔離された通路のうちのもう1つを通じて、サウンディングプローブを所定の位置に位置づける。
【0103】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、一体化された接続部分によって提供される複数の隔離された通路は、実質的に同時に、隔離された通路のうちの1つにおいて、流路を介して尿感知装置を過ぎるように尿流の通路を方向付け、サウンディングプローブをもう1つの隔離された通路に通して所定の位置に位置づけ、尿流の通路と一致して所定の解剖学的領域に音を発するように配されている。
【0104】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、女性用尿検査装置は、尿感知装置を排出開口部に連結するように構成された、排出開口部に接続された連結部をさらに含む。
【0105】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、排出開口部は、尿感知装置の入口ポートを女性用尿検査装置にコンフォーマルに連結するようにサイズ合わせされ、形作られた連結部を画定するよう構成され、尿感知装置が女性用尿検査装置に付随し、女性用尿検査装置および尿感知装置が、組み立てられたユニットを形成するように構成されている。
【0106】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、プローブガイド通路は、プローブガイド通路に配されたサウンディングプローブと係合し、サウンディングプローブを検査装置にクランプする連結部を備え、それにより、検査装置およびサウンディングプローブが組み立てられたユニットを形成する。
【0107】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、膣診断手順を実施し、女性用尿検査装置を用いて尿を排出する方法が提供される。当該方法は、排出開口部および尿流収集開口部を有する尿流収集容器を提供する工程であって、尿流収集開口部が尿道開口部を取り囲み、隔離するように構成されている、工程と、膣開口部と内部係合するように構成されたプローブガイド通路を用いて、尿流収集開口部を尿道開口部に対して位置づける工程と、プローブガイド通路と尿流収集容器とを接合し、プローブガイド通路を尿流収集容器から隔離する共通の壁を提供する工程であって、共通の壁が、尿流収集開口部から排出開口部への流路を提供し、共通の壁が、プローブガイド通路の少なくとも一部を形成し、尿流収集容器に連結された少なくとも尿感知装置と協働する、工程と、サウンディングプローブを、プローブガイド通路に通して、膣の壁に対して所定の位置に位置づける工程と、尿感知装置またはサウンディングプローブを用いて、尿流を感知する工程と、を含む。
【0108】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、共通の壁は、プローブガイド通路の少なくとも一部が尿流収集容器によって画定されるように、プローブガイド通路の少なくとも一部を形成する。
【0109】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、プローブガイド通路の少なくとも一部および尿流収集容器の尿流収集開口部の縁部は、一体化された接続部分を形成し、当該方法は、一体化された接続部分を用いて、尿流収集開口部を尿道開口部に対して位置づけ、実質的に同時に、サウンディングプローブの所定の位置への配置のために膣開口部の内部にプローブガイド通路を係合する工程をさらに含む。
【0110】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、共通の壁は、尿流収集開口部の縁部の一部を形成する。
【0111】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、プローブガイド通路の少なくとも一部および尿流収集容器の尿流収集開口部の縁部は、一体化された接続部分を形成し、当該方法は、一体化された接続部分を用いて、尿流収集開口部を尿道開口部に対して位置づけ、膣開口部の内部にプローブガイド通路を係合させて、実質的に同時に、複数の隔離された通路を提供し、複数の隔離された通路のうちの1つにおいて、流路を介して尿流を尿感知装置に送り、複数の隔離された通路のうちのもう1つを通じて、サウンディングプローブを所定の位置に位置づける。
【0112】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、当該方法は、実質的に同時に、隔離された通路のうちの1つにおいて、流路を介して尿感知装置を過ぎるように尿流の通路を方向付け、サウンディングプローブをもう1つの隔離された通路に通して所定の位置に位置づけ、尿流の通路と一致して所定の解剖学的領域に音を発する工程をさらに含む。
【0113】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、当該方法は、尿感知装置を排出開口部に連結するように構成された、排出開口部に接続された連結部をさらに含む。
【0114】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、排出開口部は、尿感知装置の入口ポートを女性用尿検査装置にコンフォーマルに連結するようにサイズ合わせされ、形作られた連結部を画定するように構成され、尿感知装置が女性用尿検査装置に付随し、女性用尿検査装置および尿感知装置が、組み立てられたユニットを形成するように構成されている。
【0115】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、当該方法は、サウンディングプローブをプローブガイド通路に配された連結部と係合させ、サウンディングプローブを検査装置にクランプして、それにより、検査装置およびサウンディングプローブが組み立てられたユニットを形成する工程をさらに含む。
【0116】
前述の説明が、開示された実施形態の態様の例示にすぎないことが理解されるべきである。開示された実施形態の態様から逸脱することなく、当業者によってさまざまな代替および修正が企図され得る。したがって、開示された実施形態の態様は、添付された請求項の範囲内にあるすべてのそのような代替、修正、および変形を包含することを意図している。さらに、異なる特徴が相互に異なる従属請求項または独立請求項に記載されているという単なる事実は、これらの特徴の組み合わせが利点を有して使用することができず、そのような組み合わせが開示された実施形態の態様の範囲内にとどまることを示すものではない。
図1A
図1B-1C】
図1D.1F】
図1E.1G】
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5A
図5B
図6A
図6B-6C】
図6D
図6E
図6F
図6G
図7A
図7B
図7C
図8
図9
図10
図11A
図11B