(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-03
(45)【発行日】2024-10-11
(54)【発明の名称】待ち呼表示プログラムおよび待ち呼表示方法
(51)【国際特許分類】
H04M 3/523 20060101AFI20241004BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20241004BHJP
【FI】
H04M3/523
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2020179046
(22)【出願日】2020-10-26
【審査請求日】2023-07-07
(73)【特許権者】
【識別番号】598057291
【氏名又は名称】エフサステクノロジーズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】永木 一茂
【審査官】小松崎 里沙
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-048089(JP,A)
【文献】特表2002-503903(JP,A)
【文献】特開2000-196754(JP,A)
【文献】特開平08-214346(JP,A)
【文献】米国特許第09986092(US,B1)
【文献】特開2017-059992(JP,A)
【文献】特開2001-203812(JP,A)
【文献】特開2019-087866(JP,A)
【文献】米国特許第06628763(US,B1)
【文献】特開2007-074443(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 3/00
3/16- 3/20
3/38- 3/58
7/00- 7/16
G06Q10/00-10/10
30/00-30/08
50/00-50/20
50/26-99/00
G16Z99/00
11/00-11/10
H04Q 3/58- 3/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
待ち呼が割り振られる順番を示す待ち呼テーブルに基づいて前記待ち呼を前記順番に並べた待ち呼表示画面を表示し、
前記待ち呼表示画面における特定の待ち呼の順番を変更する操作に基づいて、前記待ち呼テーブルにおける前記順番を変更する、
処理をコンピュータに実行させ
、
前記表示する処理は、前記待ち呼ごとの発信者番号に対応付けられた顧客情報に基づき、前記待ち呼表示画面において、割り振り順に並べた前記待ち呼それぞれついて、顧客の属性に対応する形状のアイコンを表示する、ことを特徴とする待ち呼表示プログラム。
【請求項2】
前記変更する処理は、新規の待ち呼が発生した場合に、変更後の前記特定の待ち呼の割り振られる順番の前に前記新規の待ち呼を挿入することを許可するか否かを指定する操作を受付ける処理をさらにコンピュータに実行させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の待ち呼表示プログラム。
【請求項3】
前記表示する処理は、前記待ち呼ごとの時刻情報に基づき、前記待ち呼表示画面において、割り振り順に並べた前記待ち呼それぞれに対応する待ち時間を表示する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の待ち呼表示プログラム。
【請求項4】
待ち呼が割り振られる順番を示す待ち呼テーブルに基づいて、前記待ち呼を前記順番に並べた待ち呼表示画面を表示し、
前記待ち呼表示画面における特定の待ち呼の順番を変更する操作に基づいて、前記待ち呼テーブルにおける前記順番を変更する、
処理をコンピュータが実行
し、
前記表示する処理は、前記待ち呼ごとの発信者番号に対応付けられた顧客情報に基づき、前記待ち呼表示画面において、割り振り順に並べた前記待ち呼それぞれついて、顧客の属性に対応する形状のアイコンを表示する、ことを特徴とする待ち呼表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、待ち呼表示プログラムおよび待ち呼表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コールセンタでは、複数の顧客からの着信について、ACD(Automatic Call Distributor、自動着信呼分配装置)により空いているオペレータに着信させる処理を行う。また着信の時点でオペレータが空いていない場合には、着信を待たせておき、オペレータが空いたら、待たせておいた着信をオペレータに振り分ける処理を行う。この待たせられている着信を待ち呼と呼ぶ。この時、ACDは、待ち時間の待ち呼から順番に着信させる、などのルールに基づいて割り振りの制御を行う。これにより、コールセンタでは、顧客及びオペレータの稼働、待ち時間の平準化を図るようにしている。
【0003】
コールセンタにおける着信の割り振りについては、通信端末からの顧客の属性に基づく情報により、待ち呼の一覧をPC端末装置の表示画面上に表示することで、PC端末装置の表示画面に基づいて、最適なオペレータが顧客を選定して応対する従来技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ADCなどで決定した振り分け優先度にしたがって複数の顧客からの着信を振り分ける場合は、刻々と変化する待ち呼の状況に柔軟に対応することが困難である。また、上記の従来技術では、刻々と変化する待ち呼の状況に柔軟に対応しようとする場合、待ち呼の一覧より各オペレータが最適な顧客を選定しなければならず、各オペレータにおける作業効率が悪くなるという問題がある。
【0006】
1つの側面では、待ち呼状況に対する柔軟な対応を支援できる待ち呼表示プログラムおよび待ち呼表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの案では、待ち呼表示プログラムは、表示する処理と、変更する処理とをコンピュータに実行させる。表示する処理は、待ち呼が割り振られる順番を示す待ち呼テーブルに基づいて、待ち呼を順番に並べた待ち呼表示画面を表示する。変更する処理は、待ち呼表示画面における特定の待ち呼の順番を変更する操作に基づいて、待ち呼テーブルにおける順番を変更する。
【発明の効果】
【0008】
待ち呼状況に対する柔軟な対応を支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態にかかるコールセンタシステムの一例を示す説明図である。
【
図2】
図2は、通話サーバの一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、事前設定の動作例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、着信処理の動作例を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、着信・振り分けの具体例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、待ち呼画面表示の動作例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、表示画面の一例を説明する説明図である。
【
図8】
図8は、待ち呼優先度の変更に関する動作例を示すフローチャートである。
【
図9A】
図9Aは、待ち呼割り振り順の変更操作を説明する説明図である。
【
図9B】
図9Bは、待ち呼割り振り順の変更操作を説明する説明図である。
【
図10A】
図10Aは、待ち呼優先度の変更後の着信動作例を示すフローチャートである。
【
図10B】
図10Bは、待ち呼優先度の変更後の着信動作例を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、コンピュータ構成の一例を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、実施形態にかかる待ち呼表示プログラムおよび待ち呼表示方法を説明する。実施形態において同一の機能を有する構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。なお、以下の実施形態で説明する待ち呼表示プログラムおよび待ち呼表示方法は、一例を示すに過ぎず、実施形態を限定するものではない。また、以下の各実施形態は、矛盾しない範囲内で適宜組みあわせてもよい。
【0011】
図1は、実施形態にかかるコールセンタシステムの一例を示す説明図である。
図1に示すように、コールセンタシステム1では、電話網3を介して電話機やスマートフォンなどの通話機能を備えた顧客端末2からの顧客による通話を受け付ける。次いで、コールセンタシステム1では、顧客からの通話により受け付けた商品又はサービスなどの問合せに対してオペレータが応答する。
【0012】
コールセンタシステム1は、通話サーバ10と、通話端末11と、管理端末12と、モニター13と、構内通信網14とを有する。
【0013】
通話サーバ10は、顧客端末2からの通話を管理するサーバ装置である。例えば、通話サーバ10は、顧客端末2から着信を受けた場合、空いている(通話中でない)オペレータの通話端末11に顧客端末2の着信を振り分ける。
【0014】
なお、通話サーバ10は、顧客端末2から着信を受けた際にオペレータに空きがない場合、顧客端末2の着信を待ち呼とする。この新規の待ち呼について、通話サーバ10は、オペレータに空きが生じた場合に割り振りを行う優先度を予め定義されたルールに従って決定し、待ち呼の割り振り順を管理する待ち呼リストに登録する。通話サーバ10は、オペレータに空きが生じた場合、待ち呼リストの割り振り順に従って待ち呼を読み出し、読み出した待ち呼を空いているオペレータの通話端末11に振り分ける。
【0015】
通話端末11は、電話応対のオペレータが使用する、例えば、音声通話機能のヘッドセットを接続したコンピュータ等の情報処理装置である。通話端末11は、通話サーバ10が振り分けた顧客端末2からの音声通話を受け付ける。
【0016】
管理端末12は、コールセンタシステム1の管理者(ユーザ)が使用するコンピュータ等の情報処理装置である。管理端末12は、例えば、キーボードやマウスなどの入力装置を介して受け付けたユーザの操作指示に基づいて通話サーバ10における各種設定を行う。
【0017】
モニター13は、通話サーバ10から通知される表示情報に基づく表示画面を表示する表示装置である。例えば、モニター13は、通話サーバ10から通知される表示情報をもとに通話サーバ10が管理する待ち呼状況をリアルタイムに表示する。これにより、ユーザは、待ち呼状況を容易に確認することができる。
【0018】
また、モニター13は、表示画面における操作指示を、例えば画面上のタッチセンサにより受け付けて通話サーバ10に通知する。これにより、通話サーバ10では、モニター13の表示画面における操作指示をもとに、各種設定変更を行うことができる。
【0019】
構内通信網14は、通話サーバ10、通話端末11、管理端末12およびモニター13との間を接続する通信網である。
【0020】
図2は、通話サーバ10の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、通話サーバ10は、通信部20、自動応答装置21、ACD装置22、記憶部23および制御部24を有する。
【0021】
通信部20は、制御部24の制御のもと、電話網3および構内通信網14との通信を行う通信インタフェースである。
【0022】
自動応答装置21は、顧客端末2からの着信に自動応答し、ACD装置22に処理を引き継ぐ装置である。
【0023】
ACD装置22は、制御部24の制御のもと、自動応答装置21から処理を引き継いだ着信を通話端末11に転送する応答装置である。なお、ACD装置22は、着信を待ち呼とする場合、待機中であることを説明する応答を行う。
【0024】
記憶部23は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子や、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置に対応する。記憶部23は、顧客情報30、ルール定義情報31および待ち呼リスト32を格納する。
【0025】
顧客情報30は、顧客ごとに設定された、発信者番号(例えば電話番号)、氏名、属性、識別子などの情報である。
【0026】
例えば、属性の項目は、VIP(Very Important Person)、一般、特定などに分類した顧客の属性を示す。識別子の項目は、要注意人物等の特定の顧客であるか否かを示す。一例として、識別子の項目では、識別子の有無(0または1)により、応対に特に注意を要する要注意人物であるか否かを表してもよい。また、識別子の項目では、1の場合は要注意人物であり、2の場合は登録して間もない新規顧客であることを表すように、番号によって特定の種別の顧客であるか否かを表すようにしてもよい。
【0027】
ルール定義情報31は、新規の待ち呼について、オペレータへの割り振りを行う割り振り順を決定するためのルールを設定した定義情報である。一例として、ルール定義情報31には、新規の待ち呼における発信者番号をもとに顧客情報30を参照して特定した顧客の属性により優先度を決定するためのルールが示されている。例えば、ルール定義情報31では、顧客の属性について、VIP>一般>登録なし(該当する属性なし)>特定の順に優先度を決定するルールなどが定義されている。
【0028】
待ち呼リスト32は、待ち呼の割り振り順を管理する。具体的には、待ち呼リスト32は、ルール定義情報310に定義されている優先度順に並べた待ち呼ごとに、待ち呼を識別する呼管理番号、着信の時刻、設定変更後の優先度を最優先とするか否かを示す最優先フラグなどを格納する。このリストの割り振り順が早い方から順番にオペレータの通話端末11に割振られる。
【0029】
制御部24は、設定部40、着信処理部41、待ち呼表示部42および割り振り順変更部43を有する。制御部24は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などによって実現できる。また、制御部24は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードワイヤードロジックによっても実現できる。
【0030】
設定部40は、管理端末12からの事前設定を受け付け、受け付けた内容をもとに顧客情報30、ルール定義情報31などの設定登録(追加/更新/削除)を行う処理部である。
【0031】
図3は、事前設定の動作例を示すフローチャートである。
図3に示すように、管理端末12では、顧客の発信者番号、氏名、属性、識別子などの顧客情報30を追加/更新/削除する設定操作を受け付ける(S10)。次いで、管理端末12は、受け付けた設定操作の内容での登録を通話サーバ10に依頼する(S11)。
【0032】
設定部40は、管理端末12からの依頼された内容に基づき、顧客情報30における顧客リストの追加/更新/削除を行い(S12)、その結果を通知する(S13)。図示例では、No1~5の顧客リスト(発信者番号、氏名、属性、識別子)が顧客情報30に追加されている。
【0033】
また、管理端末12では、オペレータへの割り振りを行う優先度を決定するためのルールを定義する設定操作を受け付ける(S14)。次いで、管理端末12は、受け付けた設定操作の内容での登録を通話サーバ10に依頼する(S15)。
【0034】
設定部40は、管理端末12からの依頼された内容に基づくルールをルール定義情報31に追加し(S16)、その結果を通知する(S17)。図示例では、発信者番号に基づく顧客の属性の種別(1:VIP、2:一般、3:登録なし(該当する属性なし)、4:特定)順に優先度を決定するルールがルール定義情報31に追加されている。
【0035】
図2に戻り、着信処理部41は、顧客端末2からの着信を処理する処理部である。具体的には、着信処理部41は、自動応答装置21が顧客端末2からの着信を受け付けた場合、空いている(通話中でない)オペレータの通話端末11の有無を確認する。空いている通話端末11がある場合、着信処理部41は、自動応答装置21から処理を引き継いだ着信について、空いている通話端末11に転送するようにACD装置22を制御する。このように、着信処理部41は、顧客端末2の着信を空いている通話端末11に振り分ける。
【0036】
空いている通話端末11がない場合、着信処理部41は、顧客端末2の着信を待ち呼とするようにACD装置22を制御する。このとき、着信処理部41は、ルール定義情報31のルールに従って新規の待ち呼に関する優先度を決定し、決定した優先度で新規の待ち呼を待ち呼リスト32に登録する。
【0037】
また、着信処理部41は、通話端末11に空きが生じた場合、待ち呼リスト32の優先度順に従って待ち呼を読み出し、読み出した待ち呼を空いている通話端末11に転送するようにACD装置22を制御する。このように、着信処理部41は、空いている通話端末11に対して待ち呼を優先度順に振り分ける。
【0038】
図4は、着信処理の動作例を示すフローチャートである。
図4に示すように、処理が開始されると、着信処理部41は、顧客端末2からの着信を受け付けた場合、空いている通話端末11に振り分ける(S20)。
【0039】
空いている通話端末11がない場合、着信処理部41は、待ち呼リスト32を参照して待ち呼の有無を判定する(S21)。待ち呼がない場合、着信処理部41は、着信を優先度の最も高い新規の待ち呼として呼管理番号を付与した上で、発信者番号および着信の時刻とともに待ち呼リスト32に追加する(S22)。
【0040】
待ち呼が既にある場合(S21:Yes)、着信処理部41は、着信の発信者番号をもとに顧客情報30を参照し、発信者番号に該当する顧客の属性に関する種別を判定する(S23)。具体的には、着信処理部41は、VIP、一般、特定、登録なし(該当する属性なし)のいずれの種別であるかを判定する。
【0041】
次いで、着信処理部41は、待ち呼リスト32に含まれる待ち呼それぞれについて発信者番号から種別を特定した上で、S23で判定した着信の種別と同一種別の待ち呼が既にあるか否かを判定する(S24)。
【0042】
着信の種別と同一種別の待ち呼がない場合(S24:No)、着信処理部41は、待ち呼リスト32に含まれる待ち呼の中で最優先フラグありの待ち呼を除く。次いで、着信処理部41は、残りの待ち呼と着信(新規の待ち呼)とを含めた上で、ルール定義情報31のルールに従った順位で優先度順を決定する。次いで、着信処理部41は、決定した優先度順をもとに、新規の待ち呼を待ち呼リスト32に追加する(S25)。
【0043】
例えば、
図3のルール定義情報31の例では、VIP>一般>登録なし(該当する属性なし)>特定の順に優先度を決定する。また、同一種別については、着信からの時刻(待ち時間)が長いものを優先して振り分けるように優先度を決定する。
【0044】
着信の種別と同一種別の待ち呼がある場合(S24:Yes)、着信処理部41は、待ち呼リスト32に含まれる待ち呼の中で最優先フラグありの待ち呼を除いた待ち呼のうち、着信(新規の待ち呼)の種別と同一種別内の待ち呼のうち、最後の待ち呼を特定する。そして、特定された待ち呼の次に着信(新規の待ち呼)を追加する(S27)。すなわち、着信処理部41は、着信(新規の待ち呼)については、着信の種別と同一種別内で振り分けが最後となる振り分け順として待ち呼リスト32に追加する。
【0045】
図5は、着信・振り分けの具体例を示すフローチャートである。なお、
図5における処理の開始時点では、通話端末11のオペレータAは通話中であり(オペレータに空きはない)、待ち呼もないものとする。
【0046】
図5に示すように、顧客名が「AAAA」、発信者番号が「0XXXXXXXXX」の顧客端末2aからの着信通知を通話サーバ10が受け付ける(S30)。
【0047】
通話サーバ10の着信処理部41は、顧客端末2aからの着信について、空きオペレータがないことから(S31)、新規の待ち呼として待ち呼リスト32に追加する(S32)。具体的には、着信処理部41は、他に待ち呼がないことから、最も高い優先度(1)の待ち呼として呼管理番号、発信者番号および着信の時刻とともに待ち呼リスト32に追加する。
【0048】
次いで、顧客名が「BBBB」、発信者番号が「0YYYYYYYYY」の顧客端末2bからの着信通知を通話サーバ10が受け付ける(S33)。
【0049】
着信処理部41は、顧客端末2bからの着信について、空きオペレータがないことから(S34)、新規の待ち呼として待ち呼リスト32に追加する(S35)。具体的には、着信処理部41は、既に待ち呼があることから、発信者番号に基づく顧客の種別をもとに、ルール定義情報31のルールに従って新規の待ち呼の優先度を決定する。次いで、着信処理部41は、決定した優先度をもとに新規の待ち呼を待ち呼リスト32に追加する(図示例では2番目)。
【0050】
通話終了に伴うオペレータAの空き(S36)による通話端末11からの空き通知(S37)を受けて、着信処理部41は、待ち呼リスト32の優先度順に従って待ち呼を通話端末11に振り分ける(S38)。図示例では、優先度が1番目である顧客端末2aの待ち呼を通話端末11に振り分けている。これにより、通話端末11は、振り分けられた待ち呼を着信する(S39)。
【0051】
次いで、着信処理部41は、振り分けた待ち呼を待ち呼リスト32から削除し、待ち呼リスト32を更新する(S40)。
【0052】
図2に戻り、待ち呼表示部42は、通話サーバ10が管理する待ち呼状況をモニター13に表示する処理部である。具体的には、待ち呼表示部42は、待ち呼リスト32および顧客情報30をもとに、待ち呼状況を表示する表示画面に関する表示情報を生成する。
【0053】
一例として、待ち呼表示部42は、待ち呼リスト32に基づいて待ち呼を割り振り順(優先度順)に並べた優先度画面の表示情報を生成する。また、待ち呼表示部42は、待ち呼の発信者番号に対応する顧客情報30の一覧を表示する一覧画面の表示情報を生成する。また、待ち呼表示部42は、待ち呼の着信時刻からの待ち時間の分布を表示する分布画面の表示情報を生成する。
【0054】
次いで、待ち呼表示部42は、生成した表示情報をモニター13に通知する。この表示情報をもとに、モニター13は、通話サーバ10の待ち呼状況を表示画面に表示する。
【0055】
図6は、待ち呼画面表示の動作例を示すフローチャートである。
図6に示すように、モニター13では、画面上のタッチ操作などにより、待ち呼画面を表示する操作を受け付ける(S50)。この操作に基づき、モニター13は、待ち呼画面の表示に関する情報取得を通話サーバ10に通知する(S51)。
【0056】
S51の通知を受けた通話サーバ10の待ち呼表示部42は、待ち呼の発信者番号に対応する顧客情報30とともに待ち呼の一覧を表示する一覧画面の表示情報を作成する(S52)。
【0057】
具体的には、待ち呼表示部42は、待ち呼リスト32の待ち呼それぞれについて、待ち呼リスト32に含まれる発信者番号から該当する顧客情報30の氏名、属性、識別子を読み出す。また、待ち呼表示部42は、待ち呼リスト32の待ち呼それぞれについて、待ち呼リスト32に含まれる着信時刻と現在時刻の差分から待ち時間を算出する。次いで、待ち呼表示部42は、待ち時間順で待ち呼をソートした上で、氏名、発信者番号(電話番号)、属性、待ち時間、識別子の一覧を表示する表示情報を作成する。
【0058】
次いで、待ち呼表示部42は、待ち呼それぞれについて、待ち呼リスト32に含まれる着信時刻と現在時刻の差分から算出した待ち時間の分布を表示する分布画面の表示情報を生成する(S53)。具体的には、待ち呼表示部42は、待ち呼それぞれを待ち時間に応じてプロットした分布図の表示情報を作成する。
【0059】
なお、待ち呼表示部42は、待ち時間を所定の閾値で判別することで、プロットした待ち呼の表示位置において待ち時間の段階を示す表示を行ってもよい。例えば、待ち呼表示部42は、判別した待ち時間(秒)の段階を色(0~180(秒):黄色、180~360(秒):橙色、380~(秒):赤色など)で表示する。
【0060】
また、待ち呼表示部42は、プロットした待ち呼の表示位置において、待ち呼の発信者番号より特定した顧客情報30を表示してもよい。例えば、待ち呼表示部42は、顧客の属性に対応する形状(VIP:星型、一般:円型(実線)、登録なし(該当する属性なし):円型(点線)、特定:三角など)のアイコン表示をおこなってもよい。また、待ち呼表示部42は、ツールチップ表示などで顧客情報30に含まれる氏名を表示してもよい。また、待ち呼表示部42は、識別子に応じたアイコン表示を行ってもよい。
【0061】
次いで、待ち呼表示部42は、待ち呼リスト32に含まれる待ち呼それぞれについて、割り振り順(優先度順)に並べた振り分け優先度画面の表示情報を作成する(S54)。具体的には、待ち呼表示部42は、待ち呼リスト32に含まれる待ち呼それぞれを読み出し、優先度順に並べた画面の表示情報を作成する。
【0062】
なお、待ち呼表示部42は、優先度画面の待ち呼の表示位置において、待ち時間の段階を示す表示を行ってもよい。例えば、待ち呼表示部42は、判別した待ち時間(秒)の段階を色(0~180(秒):黄色、180~360(秒):橙色、380~(秒):赤色など)で表示する。
【0063】
また、待ち呼表示部42は、優先度画面の待ち呼の表示位置において、待ち呼の発信者番号より特定した顧客情報30を表示してもよい。例えば、待ち呼表示部42は、顧客の属性に対応する形状(VIP:星型、一般:円型(実線)、登録なし(該当する属性なし):円型(点線)、特定:三角など)のアイコン表示をおこなってもよい。また、待ち呼表示部42は、ツールチップ表示などで顧客情報30に含まれる氏名を表示してもよい。また、待ち呼表示部42は、識別子に応じたアイコン表示を行ってもよい。
【0064】
次いで、待ち呼表示部42は、S52~S54において作成した表示情報をモニター13に通知する(S55)。モニター13では、通知された表示情報をもとに画面表示を行う(S56)。通話サーバ10およびモニター13は、S52~S56の処理を所定の時間間隔(例えば数秒)で定期的に繰り返すことで画面を更新する(S60、S61…)。これにより、モニター13は、待ち呼状況をリアルタイムに表示する。
【0065】
図7は、表示画面の一例を説明する説明図である。
図7に示すように、モニター13は、S52~S54において作成した表示情報をもとに、一覧画面G1、分布画面G2および割り振り順画面G3を含む表示画面Gを表示する。
【0066】
例えば、一覧画面G1は、待ち呼の発信者番号に対応する顧客情報30とともに待ち呼の一覧を表示する画面である。この一覧画面G1により、ユーザは、待ち呼それぞれに対応する顧客情報30(電話番号、属性、識別子など)と、待ち時間とを容易に確認できる。
【0067】
分布画面G2は、待ち呼それぞれの待ち時間の分布を表示する画面である。この分布画面G2により、ユーザは、待ち呼における待ち時間の分布状況を容易に確認できる。
【0068】
割り振り順画面G3は、待ち呼それぞれを割り振り順(優先度順)に並べた画面である。この割り振り順画面G3により、ユーザは、待ち呼の割り振り順を容易に確認できる。
【0069】
また、分布画面G2および割り振り順画面G3においては、例えば表示形状により待ち呼に対応する顧客情報30の属性を表示してもよい(VIP:星型、一般:円型(実線)、登録なし(該当する属性なし):円型(点線)、特定:三角など)。これにより、ユーザは、待ち呼の顧客属性を容易に確認できる。
【0070】
また、分布画面G2および割り振り順画面G3においては、ツールチップ表示G4により待ち呼に対応する顧客情報30の内容(例えば氏名)を表示してもよい。同様に、分布画面G2および割り振り順画面G3においては、アイコン表示G5により待ち呼に対応する顧客情報30における識別子の有無を表示してもよい。これにより、ユーザは、待ち呼に対応する顧客情報30の内容を容易に確認できる。
【0071】
図示例では、要注意人物である1の識別子に対応したエクスクラメーションマークのアイコン表示G5を表示している。なお、新規顧客である2の識別子の場合はハートマークのアイコン表示G5を表示するように、アイコン表示G5については、識別子の番号に対応するものであってもよい。
【0072】
図2に戻り、割り振り順変更部43は、表示画面Gにおける、特定の待ち呼の割り振り順を変更する操作指示に基づいて待ち呼リスト32の割り振り順順を変更する処理部である。具体的には、割り振り順変更部43は、待ち呼それぞれを割り振り順(優先度順)に並べた割り振り順画面G3において、特定の待ち呼をドラック&ドロップして割り振り順を変更する操作を受け付ける。次いで、割り振り順変更部43は、ドラック&ドロップによる並べ替え後の割り振り順順に待ち呼リスト32を変更する。
【0073】
図8は、待ち呼優先度の変更に関する動作例を示すフローチャートである。
図8に示すように、モニター13では、表示画面G上のタッチ操作などにより、特定の待ち呼の優先度を変更する変更操作を受け付ける(S70)。次いで、モニター13は、受け付けた変更操作に基づく変更依頼を通話サーバ10に通知する(S71)。
【0074】
図9A、
図9Bは、待ち呼割り振り順の変更操作を説明する説明図である。
図9Aに示すように、割り振り順画面G3には、6つの待ち呼それぞれに対応する待ち呼表示G31~G36が割り振り順に表示されている。また、待ち呼表示G33には、要注意顧客の識別子に対応するアイコン表示G5がある。
【0075】
このような状況において、ユーザは、同一種別(VIP:星型)の待ち呼表示G31~G33の中で要注意顧客のアイコン表示G5がある待ち呼表示G33の待ち呼を他よりも優先すべきと判断したものとする。この場合、ユーザは、待ち呼表示G33を先頭までドラック&ドロップする(S70)。このドラック&ドロップによる変更操作により、待ち呼の割り振り順は、待ち呼表示G33、G31、G32、G34、G35、G36の順に変更される。
【0076】
図9BのケースC1では、ユーザは、待ち時間が長くなっている待ち呼表示G36の待ち呼を最優先にすべきと判断したものとする。この場合、ユーザは、待ち呼表示G36を先頭までドラック&ドロップする(S70)。このドラック&ドロップによる変更操作により、待ち呼の割り振り順は、待ち呼表示G36、G31、G32、G33、G34、G35の順に変更される。
【0077】
ここで、待ち呼表示G36の待ち呼は、優先される種別ではなく(特定:三角)、ルール定義情報31のルールに従って新規の待ち呼が待ち呼リスト32に追加される場合に割り振り順が下がる場合がある。例えば、新規の待ち呼の種別がVIPである場合、VIP>一般>登録なし(該当する属性なし)>特定の順に優先度を決定するルールでは、割り振り順が下がることとなる。
【0078】
このような割り振り順の変動を抑止するため、割り振り順画面G3における変更操作では、変更後の割り振り順を新規の待ち呼よりも優先するか否かを指定する最優先フラグのフラグ設定G6を行ってもよい。
【0079】
図9BのケースC2は、変更後の優先度を新規の待ち呼よりも優先するフラグ設定G6を行わないケースである。このケースC2では、ユーザは、待ち時間が長くなっている待ち呼表示G36の待ち呼を優先すべきと判断しているが、最優先とまでは考えていない。この場合、ユーザは、待ち呼表示G36を待ち呼表示G32、G33の間までドラック&ドロップする(S70)。このドラック&ドロップによる変更操作により、待ち呼の割り振り順は、待ち呼表示G31、G32、G36、G33、G34、G35の順に変更される。
【0080】
図8に戻り、変更依頼を受け付けた通話サーバ10の割り振り順変更部43は、ドラック&ドロップによる並べ替え後の割り振り順に待ち呼リスト32を変更する。ここで、割り振り順変更部43は、ケースC1のように最優先フラグの設定がある場合、ドラック&ドロップで割り振り順を変更した待ち呼にフラグあり(1)を設定する。次いで、割り振り順変更部43は、変更完了の通知をモニター13に行う(S72)。
【0081】
図10A、10Bは、待ち呼割り振り順の変更後の着信動作例を示すフローチャートである。
図10Aにおける処理の開始時点では、通話端末11のオペレータは通話中である(オペレータに空きはない)ものとする。また、変更後の待ち呼リスト32において、最優先フラグの設定はないものとする。
【0082】
図10Aに示すように、顧客名が「CCCC」、発信者番号が「0CCCCCCCCC」の顧客端末2cからの着信通知を通話サーバ10が受け付ける(S80)。
【0083】
通話サーバ10の着信処理部41は、顧客端末2cからの着信について、空きオペレータがないことから(S81)、新規の待ち呼として待ち呼リスト32に追加する(S82)。具体的には、着信処理部41は、既に待ち呼があることから、発信者番号に基づく顧客の種別をもとに、ルール定義情報31のルールに従って新規の待ち呼の割り振り順を決定する。次いで、着信処理部41は、決定した割り振り順をもとに新規の待ち呼を待ち呼リスト32に追加する。図示例では、種別がVIPの待ち呼(優先度1~3)の最後(優先度4)に追加している。
【0084】
図10Bにおける処理の開始時点では、通話端末11のオペレータは通話中である(オペレータに空きはない)ものとする。また、変更後の待ち呼リスト32において、先頭の待ち呼は、優先される種別ではなく(例えば特定)、最優先フラグが設定されているものとする。
【0085】
図10Bに示すように、顧客名が「CCCC」、発信者番号が「0CCCCCCCCC」の顧客端末2cからの着信通知を通話サーバ10が受け付ける(S90)。
【0086】
通話サーバ10の着信処理部41は、顧客端末2cからの着信について、空きオペレータがないことから(S91)、新規の待ち呼として待ち呼リスト32に追加する(S92)。具体的には、着信処理部41は、既に待ち呼があることから、発信者番号に基づく顧客の種別をもとに、ルール定義情報31のルールに従って新規の待ち呼の割り振り順を決定する。
【0087】
このとき、着信処理部41は、最優先フラグありの待ち呼を除く(
図4、S25、S27参照)。図示例では、先頭の待ち呼が除かれる。次いで、着信処理部41は、決定した優先度をもとに新規の待ち呼を待ち呼リスト32に追加する。図示例では、先頭の待ち呼を除いた上で、種別がVIPの待ち呼(優先度2~4)の最後(優先度5)に追加している。
【0088】
以上のように、通話サーバ10は、待ち呼表示部42および割り振り順変更部43を有する。待ち呼表示部42は、オペレータの通話端末11に割り振られる割り振り順に待ち呼を並べた待ち呼リスト32に基づいて待ち呼を割り振り順に並べた表示画面Gをモニター13に表示する。割り振り順変更部43は、表示画面Gにおける、特定の待ち呼の割り振り順を変更する操作に基づいて待ち呼リスト32の割り振り順を変更する。
【0089】
このため、ユーザ(例えばコールセンタシステム1における管理者)は、表示画面Gより待ち呼状況を確認した上で、待ち呼リスト32における特定の待ち呼の割り振り順を変更することができる。また、待ち呼リスト32の割り振り順が変更されることから、各オペレータが待ち呼リスト32より最適な顧客を選定して着信を受けるような作業を省くことができる。このように、コールセンタシステム1では、新たな待ち呼が逐次追加されるなどして刻々と変化する待ち呼状況に対する柔軟な対応を支援できる。
【0090】
また、割り振り順変更部43は、変更後の割り振り順を新規の待ち呼よりも優先するか否かを指定するフラグ設定G6に基づくフラグを、待ち呼リスト32に含まれる変更後の特定の待ち呼に対応付けて付与する。通話サーバ10の割り振り順変更部43は、新規の待ち呼が発生した場合、待ち呼リスト32に含まれるフラグに基づいて新規の待ち呼の割り振り順を決定する。次いで、割り振り順変更部43は、決定した割り振り順に基づき新規の待ち呼を待ち呼リスト32に加える。
【0091】
これにより、コールセンタシステム1では、ユーザの操作指示による変更後の特定の待ち呼の割り振り順を、新規の待ち呼よりも優先することができる。
【0092】
また、待ち呼表示部42は、待ち呼ごとの時刻情報に基づき、表示画面Gにおいて、割り振り順に並べた待ち呼それぞれに対応する待ち時間を表示する。
【0093】
これにより、ユーザ(例えばコールセンタシステム1における管理者)は、待ち呼それぞれの待ち時間を確認した上で、特定の待ち呼の割り振り順を変更することができる。
【0094】
また、待ち呼表示部42は、待ち呼ごとの発信者番号に対応付けられた顧客情報30に基づき、表示画面Gにおいて、割り振り順に並べた待ち呼それぞれに対応する顧客情報(例えば、属性、識別子など)を表示する。
【0095】
これにより、ユーザ(例えばコールセンタシステム1における管理者)は、待ち呼それぞれの顧客情報(例えば、属性、識別子など)を確認した上で、特定の待ち呼の割り振り順を変更することができる。一例として、待ち呼の中で識別子が付与された特定の顧客(例えば要注意人物など)の待ち呼について、その割り振り順を、ユーザの判断で他よりも上げることができる。
【0096】
なお、図示した各装置の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0097】
例えば、表示画面Gにおける操作指示は、本実施形態ではモニター13上のタッチセンサで受け付ける構成を例示したが、モニター13における操作に限定するものではない。例えば、表示画面Gにおける操作指示は、管理端末12における入力装置の操作に基づいて表示画面G上のポインタを動作させるなどして管理端末12から受け付けた操作指示であってもよい。
【0098】
また、通話サーバ10の制御部24で行われる設定部40、着信処理部41、待ち呼表示部42および割り振り順変更部43の各種処理機能は、CPU(またはMPU、MCU(Micro Controller Unit)等のマイクロ・コンピュータ)上で、その全部または任意の一部を実行するようにしてもよい。また、各種処理機能は、CPU(またはMPU、MCU等のマイクロ・コンピュータ)で解析実行されるプログラム上、またはワイヤードロジックによるハードウエア上で、その全部または任意の一部を実行するようにしてもよいことは言うまでもない。また、通話サーバ10で行われる各種処理機能は、クラウドコンピューティングにより、複数のコンピュータが協働して実行してもよい。
【0099】
ところで、上記の実施形態で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをコンピュータで実行することで実現できる。そこで、以下では、上記の実施形態と同様の機能を有するプログラムを実行するコンピュータ構成(ハードウエア)の一例を説明する。
図11は、コンピュータ構成の一例を説明する説明図である。
【0100】
図11に示すように、コンピュータ200は、各種演算処理を実行するCPU201と、データ入力を受け付ける入力装置202と、モニタ203と、スピーカー204とを有する。また、コンピュータ200は、記憶媒体からプログラム等を読み取る媒体読取装置205と、各種装置と接続するためのインタフェース装置206と、有線または無線により外部機器と通信接続するための通信装置207とを有する。また、コールセンタシステム1は、各種情報を一時記憶するRAM208と、ハードディスク装置209とを有する。また、コンピュータ200内の各部(201~209)は、バス210に接続される。
【0101】
ハードディスク装置209には、上記の実施形態で説明した機能構成(例えば設定部40、着信処理部41、待ち呼表示部42および割り振り順変更部43)における各種の処理を実行するためのプログラム211が記憶される。また、ハードディスク装置209には、プログラム211が参照する各種データ212が記憶される。入力装置202は、例えば、操作者から操作情報の入力を受け付ける。モニタ203は、例えば、操作者が操作する各種画面を表示する。インタフェース装置206は、例えば印刷装置等が接続される。通信装置207は、LAN(Local Area Network)等の通信ネットワークと接続され、通信ネットワークを介した外部機器との間で各種情報をやりとりする。
【0102】
CPU201は、ハードディスク装置209に記憶されたプログラム211を読み出して、RAM208に展開して実行することで、上記の機能構成(例えば設定部40、着信処理部41、待ち呼表示部42および割り振り順変更部43)に関する各種の処理を行う。なお、プログラム211は、ハードディスク装置209に記憶されていなくてもよい。例えば、コンピュータ200が読み取り可能な記憶媒体に記憶されたプログラム211を読み出して実行するようにしてもよい。コンピュータ200が読み取り可能な記憶媒体は、例えば、CD-ROMやDVDディスク、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬型記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、ハードディスクドライブ等が対応する。また、公衆回線、インターネット、LAN等に接続された装置にこのプログラム211を記憶させておき、コンピュータ200がこれらからプログラム211を読み出して実行するようにしてもよい。
【0103】
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0104】
(付記1)待ち呼が割り振られる順番を示す待ち呼テーブルに基づいて、前記待ち呼を前記順番に並べた待ち呼表示画面を表示し、
前記待ち呼表示画面における特定の待ち呼の順番を変更する操作に基づいて、前記待ち呼テーブルにおける前記順番を変更する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする待ち呼表示プログラム。
【0105】
(付記2)前記変更する処理は、新規の待ち呼が発生した場合に、変更後の前記特定の待ち呼の割り振られる順番の前に前記新規の待ち呼を挿入することを許可するか否かを指定する操作を受付ける処理をさらにコンピュータに実行させる、
ことを特徴とする付記1に記載の待ち呼表示プログラム。
【0106】
(付記3)前記表示する処理は、前記待ち呼ごとの時刻情報に基づき、前記待ち呼表示画面において、割り振り順に並べた前記待ち呼それぞれに対応する待ち時間を表示する、
ことを特徴とする付記1または2に記載の待ち呼表示プログラム。
【0107】
(付記4)前記表示する処理は、前記待ち呼ごとの発信者番号に対応付けられた顧客情報に基づき、前記待ち呼表示画面において、割り振り順に並べた前記待ち呼それぞれに対応する顧客情報を表示する、
ことを特徴とする付記1乃至3のいずれか一に記載の待ち呼表示プログラム。
【0108】
(付記5)待ち呼が割り振られる順番を示す待ち呼テーブルに基づいて、前記待ち呼を前記順番に並べた待ち呼表示画面を表示し、
前記待ち呼表示画面における特定の待ち呼の順番を変更する操作に基づいて、前記待ち呼テーブルにおける前記順番を変更する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする待ち呼表示方法。
【0109】
(付記6)前記変更する処理は、新規の待ち呼が発生した場合に、変更後の前記特定の待ち呼の割り振られる順番の前に前記新規の待ち呼を挿入することを許可するか否かを指定する操作を受付ける処理をさらにコンピュータが実行する、
ことを特徴とする付記5に記載の待ち呼表示方法。
【0110】
(付記7)前記表示する処理は、前記待ち呼ごとの時刻情報に基づき、前記待ち呼表示画面において、割り振り順に並べた前記待ち呼それぞれに対応する待ち時間を表示する、
ことを特徴とする付記5または6に記載の待ち呼表示方法。
【0111】
(付記8)前記表示する処理は、前記待ち呼ごとの発信者番号に対応付けられた顧客情報に基づき、前記待ち呼表示画面において、割り振り順に並べた前記待ち呼それぞれに対応する顧客情報を表示する、
ことを特徴とする付記5乃至7のいずれか一に記載の待ち呼表示方法。
【符号の説明】
【0112】
1…コールセンタシステム
2、2a、2b、2c…顧客端末
3…電話網
10…通話サーバ
11…通話端末
12…管理端末
13…モニター
14…構内通信網
20…通信部
21…自動応答装置
22…ACD装置
23…記憶部
24…制御部
30…顧客情報
31…ルール定義情報
32…待ち呼リスト
40…設定部
41…着信処理部
42…待ち呼表示部
43…割り振り順変更部
200…コンピュータ
201…CPU
202…入力装置
203…モニタ
204…スピーカー
205…媒体読取装置
206…インタフェース装置
207…通信装置
208…RAM
209…ハードディスク装置
210…バス
211…プログラム
212…各種データ
C1、C2…ケース
G…表示画面
G1…一覧画面
G2…分布画面
G3…優先度画面
G4…ツールチップ表示
G5…アイコン表示
G6…フラグ設定
G31~G36…待ち呼表示