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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-03
(45)【発行日】2024-10-11
(54)【発明の名称】冷媒回収ボンベの冷却装置
(51)【国際特許分類】
   F25B 45/00 20060101AFI20241004BHJP
   F28D 7/02 20060101ALI20241004BHJP
   F28F 1/16 20060101ALI20241004BHJP
   F28F 13/02 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
F25B45/00 A
F28D7/02
F28F1/16 Z
F28F13/02 Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021033516
(22)【出願日】2021-03-03
(65)【公開番号】P2022134407
(43)【公開日】2022-09-15
【審査請求日】2023-11-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100188514
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 隆裕
(72)【発明者】
【氏名】曽我 健二
【審査官】笹木 俊男
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-151338(JP,A)
【文献】特開平10-047815(JP,A)
【文献】実開平06-018867(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 45/00
F28D 1/00 ~ 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却液が流れる流路が形成され、湾曲変形可能な長尺部材と、
前記長尺部材に設けられ、磁力を用いて冷媒回収ボンベの側面に着脱可能に取り付けられる取付部材と、
を備え、
前記流路は、前記長尺部材の長手方向に延びて形成されており、
前記長尺部材は、前記冷媒回収ボンベの側面に巻かれた状態で、前記取付部材を介して前記冷媒回収ボンベの側面に取り付けられ
前記長尺部材の側面には、前記流路に繋がった開口部が形成されており、
前記開口部は、前記長尺部材の長手方向に延びて形成されており、
前記長尺部材は、前記長尺部材が前記冷媒回収ボンベの側面に巻かれた場合に、前記開口部が上方を向くように配置される冷媒回収ボンベの冷却装置。
【請求項2】
前記長尺部材は、前記冷媒回収ボンベの側面に当たる接触部を有し、
前記取付部材は、前記長尺部材の厚さ方向に前記接触部を挟む一対の取付部を有している請求項1に記載の冷媒回収ボンベの冷却装置。
【請求項3】
冷却液が流れる流路が形成され、湾曲変形可能な長尺部材と、
前記長尺部材に設けられ、磁力を用いて冷媒回収ボンベの側面に着脱可能に取り付けられる取付部材と、
を備え、
前記流路は、前記長尺部材の長手方向に延びて形成されており、
前記長尺部材は、前記冷媒回収ボンベの側面に巻かれた状態で、前記取付部材を介して前記冷媒回収ボンベの側面に取り付けられ
前記長尺部材は、前記冷媒回収ボンベの側面に当たる接触部を有し、
前記取付部材は、前記長尺部材の厚さ方向に前記接触部を挟む一対の取付部を有している冷媒回収ボンベの冷却装置。
【請求項4】
前記流路を通過した前記冷却液が溜められる冷却液回収部材と、
前記冷却液回収部材に溜められた前記冷却液を汲み上げて、汲み上げられた前記冷却液を前記流路に供給する冷却液循環装置と、
を備えている請求項1から請求項までの何れか一項に記載の冷媒回収ボンベの冷却装置。
【請求項5】
冷却液が流れる流路が形成され、湾曲変形可能な長尺部材と、
前記長尺部材に設けられ、磁力を用いて冷媒回収ボンベの側面に着脱可能に取り付けられる取付部材と、
前記流路を通過した前記冷却液が溜められる冷却液回収部材と、
前記冷却液回収部材に溜められた前記冷却液を汲み上げて、汲み上げられた前記冷却液を前記流路に供給する冷却液循環装置と、
を備え、
前記流路は、前記長尺部材の長手方向に延びて形成されており、
前記長尺部材は、前記冷媒回収ボンベの側面に巻かれた状態で、前記取付部材を介して前記冷媒回収ボンベの側面に取り付けられる冷媒回収ボンベの冷却装置。
【請求項6】
前記長尺部材が前記冷媒回収ボンベの側面に巻き付けられた状態で、前記冷媒回収ボンベが内側に収容されるハウジングと、
前記ハウジングを通過する空気の流れを発生させるファンと、
を備えている請求項1から請求項5までの何れか一項に記載の冷媒回収ボンベの冷却装置。
【請求項7】
前記長尺部材は、
長尺部材本体と、
前記長尺部材本体に設けられ、溝が形成されたフィン部と、
を有し、
前記ハウジングを通過する空気は、前記フィン部の周囲を通過する請求項6に記載の冷媒回収ボンベの冷却装置。
【請求項8】
冷却液が流れる流路が形成され、湾曲変形可能な長尺部材と、
前記長尺部材に設けられ、磁力を用いて冷媒回収ボンベの側面に着脱可能に取り付けられる取付部材と、
前記長尺部材が前記冷媒回収ボンベの側面に巻き付けられた状態で、前記冷媒回収ボンベが内側に収容されるハウジングと、
前記ハウジングを通過する空気の流れを発生させるファンと、
を備え、
前記流路は、前記長尺部材の長手方向に延びて形成されており、
前記長尺部材は、前記冷媒回収ボンベの側面に巻かれた状態で、前記取付部材を介して前記冷媒回収ボンベの側面に取り付けられ
前記長尺部材は、
長尺部材本体と、
前記長尺部材本体に設けられ、溝が形成されたフィン部と、
を有し、
前記ハウジングを通過する空気は、前記フィン部の周囲を通過する冷媒回収ボンベの冷却装置。
【請求項9】
前記ハウジングの内壁面に設けられ、前記ハウジングを通過する空気に含まれる水滴の気化を促進させる気化促進部材をさらに備えている請求項6から請求項8までの何れか一項に記載の冷媒回収ボンベの冷却装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、冷媒回収ボンベを冷却する冷媒回収ボンベの冷却装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、冷媒回収ボンベの側面に面接触する冷却部材と、冷却部材に水を供給する水供給部材と、を備えた冷媒回収ボンベの冷却装置が知られている。冷却部材が冷媒回収ボンベの側面に面接触した状態で、水供給部材から冷却部材に水が供給されることによって、冷却部材に供給された水が気化する。冷却部材に供給された水が気化することによって、冷媒回収ボンベが冷却される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-151338号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、冷却部材の形状は、冷媒回収ボンベの側面の形状に合った円筒形状となっている。冷却部材の形状が冷媒回収ボンベの側面の形状に合った円筒形状であり、冷却部材が冷媒回収ボンベの側面に面接触するようになっていることによって、冷却部材を冷媒回収ボンベの側面に着脱することに手間がかかる。その結果、冷媒回収ボンベの冷却に手間がかかってしまうという問題点があった。
【0005】
本開示は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、冷媒回収ボンベの冷却の作業効率を向上させることができる冷媒回収ボンベの冷却装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る冷媒回収ボンベの冷却装置は、冷却液が流れる流路が形成され、湾曲変形可能な長尺部材と、長尺部材に設けられ、磁力を用いて冷媒回収ボンベの側面に着脱可能に取り付けられる取付部材と、を備え、流路は、長尺部材の長手方向に延びて形成されており、長尺部材は、冷媒回収ボンベの側面に巻かれた状態で、取付部材を介して冷媒回収ボンベの側面に取り付けられ、長尺部材の側面には、流路に繋がった開口部が形成されており、開口部は、長尺部材の長手方向に延びて形成されており、長尺部材は、長尺部材が冷媒回収ボンベの側面に巻かれた場合に、開口部が上方を向くように配置される。
本開示に係る冷媒回収ボンベの冷却装置は、冷却液が流れる流路が形成され、湾曲変形可能な長尺部材と、長尺部材に設けられ、磁力を用いて冷媒回収ボンベの側面に着脱可能に取り付けられる取付部材と、を備え、流路は、長尺部材の長手方向に延びて形成されており、長尺部材は、冷媒回収ボンベの側面に巻かれた状態で、取付部材を介して冷媒回収ボンベの側面に取り付けられ、長尺部材は、冷媒回収ボンベの側面に当たる接触部を有し、取付部材は、長尺部材の厚さ方向に接触部を挟む一対の取付部を有している。
本開示に係る冷媒回収ボンベの冷却装置は、冷却液が流れる流路が形成され、湾曲変形可能な長尺部材と、長尺部材に設けられ、磁力を用いて冷媒回収ボンベの側面に着脱可能に取り付けられる取付部材と、流路を通過した冷却液が溜められる冷却液回収部材と、冷却液回収部材に溜められた冷却液を汲み上げて、汲み上げられた冷却液を流路に供給する冷却液循環装置と、を備え、流路は、長尺部材の長手方向に延びて形成されており、長尺部材は、冷媒回収ボンベの側面に巻かれた状態で、取付部材を介して冷媒回収ボンベの側面に取り付けられる。
本開示に係る冷媒回収ボンベの冷却装置は、冷却液が流れる流路が形成され、湾曲変形可能な長尺部材と、長尺部材に設けられ、磁力を用いて冷媒回収ボンベの側面に着脱可能に取り付けられる取付部材と、長尺部材が冷媒回収ボンベの側面に巻き付けられた状態で、冷媒回収ボンベが内側に収容されるハウジングと、ハウジングを通過する空気の流れを発生させるファンと、を備え、流路は、長尺部材の長手方向に延びて形成されており、長尺部材は、冷媒回収ボンベの側面に巻かれた状態で、取付部材を介して冷媒回収ボンベの側面に取り付けられ、長尺部材は、長尺部材本体と、長尺部材本体に設けられ、溝が形成されたフィン部と、を有し、ハウジングを通過する空気は、フィン部の周囲を通過する。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る冷媒回収ボンベの冷却装置によれば、冷媒回収ボンベの冷却の作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る冷媒回収ボンベの冷却装置が取り付けられた冷媒回収ボンベを示す斜視図である。
図2図1の冷媒回収ボンベの冷却装置が取り付けられた冷媒回収ボンベの要部を示す断面図である。
図3】実施の形態2に係る冷媒回収ボンベの冷却装置が取り付けられた冷媒回収ボンベを示す斜視図である。
図4図3のハウジングおよびファンが冷媒回収ボンベから取り外された状態を示す斜視図である。
図5図3の冷媒回収ボンベの側面に巻かれた長尺部材および取付部材を示す断面図である。
図6】実施の形態3に係る冷媒回収ボンベの冷却装置が取り付けられた冷媒回収ボンベの要部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る冷媒回収ボンベの冷却装置が取り付けられた冷媒回収ボンベを示す斜視図である。実施の形態1に係る冷媒回収ボンベの冷却装置1は、冷媒回収ボンベ2を冷却する装置である。
【0010】
冷媒回収ボンベ2は、空気調和機または冷凍装置に含まれる冷媒回路を流れる冷媒を回収するための容器である。冷媒回収ボンベ2は、冷媒回収用の配管201を介して冷媒回路に接続されている。冷媒回収ボンベ2には、冷媒回路から回収された冷媒が配管201を介して入れられる。冷媒回収ボンベ2に入れられた冷媒は、高圧の気体となっている。冷媒回収ボンベ2に入れることができる冷媒の最大重量は、例えば、10kgまたは20kgとなっている。
【0011】
冷媒回収ボンベ2に回収される冷媒としては、例えば、R410が挙げられる。
【0012】
冷媒回収ボンベ2の周囲の温度が高い場合には、冷媒回収ボンベ2に入れられている冷媒の圧力が上昇する。冷媒回収ボンベ2に入れられている冷媒の圧力が高い場合には、冷媒回収ボンベ2に冷媒が入りにくくなる。冷媒回収ボンベ2に冷媒が入りにくくなることによって、十分な量の冷媒を冷媒回収ボンベ2に入れることができなくなる。これにより、冷媒回収ボンベ2の周囲の温度が高い場合には、冷媒回収ボンベ2に冷媒を回収する回収効率が低下する。したがって、冷媒回収ボンベ2の周囲の温度が高い場合には、冷媒回収ボンベ2を冷却する必要がある。
【0013】
冷媒回収ボンベ2の形状は、円筒形状となっている。したがって、冷媒回収ボンベ2の側面202の形状は、上方から見た場合に円形状となっている。冷媒回収ボンベ2は、鉄から構成されている。したがって、冷媒回収ボンベ2は、磁石によって磁化する。
【0014】
実施の形態1に係る冷媒回収ボンベの冷却装置1は、長尺部材101と、冷却液供給部材102と、冷却液回収部材103と、を備えている。
【0015】
長尺部材101には、冷却液104が流れる流路105が形成されている。流路105は、長尺部材101の長手方向に延びて形成されている。長尺部材101は、湾曲変形可能となっている。したがって、長尺部材101は、冷媒回収ボンベ2の側面202に巻かれることができる。長尺部材101の長手方向の寸法は、冷媒回収ボンベ2の側面202の外周の寸法よりも数倍だけ大きくなっている。したがって、長尺部材101は、冷媒回収ボンベ2の側面202に螺旋状に巻かれることができる。
【0016】
長尺部材101の側面には、流路105に繋がった開口部106が形成されている。開口部106は、長尺部材101の長手方向に延びて形成されている。長尺部材101が冷媒回収ボンベ2の側面202に取り付けれた場合に、長尺部材101は、開口部106が上方を向くように配置される。
【0017】
長尺部材101は、例えば、鉄、銅またはアルミニウムから構成されている。なお、長尺部材101を構成する材料は、鉄、銅またはアルミニウムに限らず、熱伝導率が高い材料であればよい。
【0018】
冷却液104は、例えば、水から構成されている。なお、冷却液104を構成する材料は、水に限らず、流路105を流れることによって冷媒回収ボンベ2を冷却することができる液体であればよい。
【0019】
冷却液供給部材102の形状は、円筒形状となっている。冷却液供給部材102の形状は、作業者によって持ち運び可能な形状となっている。冷却液供給部材102は、例えば、ペットボトルから構成されている。冷却液供給部材102には、冷却液104が予め溜められている。これにより、冷媒回収作業が、例えば、建物の屋上といった水栓がない場所で行われる場合あっても、冷媒回収作業に必要な冷却液104を予め確保することができる。
【0020】
冷却液供給部材102は、作業者に所持される。作業者が冷却液供給部材102を持ち、冷却液供給部材102が鉛直線に対して傾けられることによって、冷却液供給部材102の内側から外側に冷却液104が出る。冷却液供給部材102の内側から外側に出た冷却液104は、長尺部材101の流路105に入る。
【0021】
冷却液回収部材103は、冷却液104が溜められる容器から構成されている。冷却液回収部材103には、流路105を通過した冷却液104が溜められる。これにより、冷媒回収作業が、例えば、建物の屋上といった排水設備がない場所で行われる場合であっても、冷媒回収作業で使用された冷却液104を回収し、回収された冷却液104を排水設備まで運ぶことができる。
【0022】
図2は、図1の冷媒回収ボンベの冷却装置1が取り付けられた冷媒回収ボンベ2の要部を示す断面図である。冷媒回収ボンベの冷却装置1は、取付部材107をさらに備えている。取付部材107は、長尺部材101に設けられている。また、取付部材107は、長尺部材101の側面に貼り付けられている。なお、取付部材107の長尺部材101への固定の方法としては、例えば、接着剤を用いた方法が挙げられる。
【0023】
取付部材107は、永久磁石から構成されている。したがって、取付部材107は、磁力を用いて冷媒回収ボンベ2の側面202に着脱可能に取り付けられる。取付部材107の形状は、シート形状となっている。取付部材107は、長尺部材101と同様に、湾曲変形可能となっている。したがって、取付部材107は、長尺部材101とともに冷媒回収ボンベ2の側面202に螺旋状に巻かれることができる。
【0024】
次に、冷媒回収ボンベの冷却装置1を用いて冷媒回収ボンベ2を冷却する手順について説明する。まず、作業者は、冷媒回収ボンベ2の側面202に長尺部材101を螺旋状に巻き、長尺部材101が冷媒回収ボンベ2の側面202に螺旋状に巻かれた状態で、取付部材107を介して長尺部材101を冷媒回収ボンベ2の側面202に取り付ける。長尺部材101が冷媒回収ボンベ2の側面202に螺旋状に巻かれる場合には、作業者は、長尺部材101が冷媒回収ボンベ2の側面202の高さ方向の全域に渡って巻かれるように、長尺部材101の位置を調整する。
【0025】
長尺部材101を冷媒回収ボンベ2の側面202に螺旋状に巻く場合には、作業者は、長尺部材101の長手方向一端部を冷媒回収ボンベ2の側面202の上部に配置し、長尺部材101の長手方向他端部を冷媒回収ボンベ2の側面202の下部に配置する。また、長尺部材101を冷媒回収ボンベ2の側面202に螺旋状に巻く場合には、作業者は、長尺部材101の長手方向一端部から長尺部材101の長手方向他端部に向かうにつれて高さ方向の位置が下方に向かうように、長尺部材101を配置する。
【0026】
その後、作業者は、長尺部材101の長手方向他端部に配置された流路105の部分の下方に冷却液回収部材103を配置する。冷却液回収部材103が配置される場合には、作業者は、長尺部材101の流路105を通過した冷却液104が冷却液回収部材103に入るように、冷却液回収部材103の位置を調整する。
【0027】
その後、作業者は、冷却液供給部材102を用いて、長尺部材101の長手方向一端部に配置された流路105の部分に冷却液104を入れる。流路105に入れられた冷却液104は、流路105を流れる。流路105を通過した冷却液104は、冷却液回収部材103に入る。
【0028】
冷却液104が流路105を流れることによって、長尺部材101が全体的に冷却される。長尺部材101が冷却されることによって、取付部材107を介して冷媒回収ボンベ2の側面202が冷却される。
【0029】
長尺部材101は、冷媒回収ボンベ2の側面202の高さ方向の全域に渡って巻かれている。したがって、冷媒回収ボンベ2の側面202の高さ方向の全域が冷却される。
【0030】
冷媒回収ボンベ2の側面202が冷却されることによって、冷媒回収ボンベ2に入れられている冷媒が冷却される。冷媒回収ボンベ2に入れられている冷媒が冷却されることによって、冷媒回収ボンベ2に入れられている冷媒の圧力が低下する。これにより、冷媒回収ボンベ2には、冷媒回路から回収された十分な量の冷媒が入る。冷媒回収ボンベ2に冷媒回路から回収された十分な量の冷媒が入ることによって、冷媒回収ボンベの冷却装置1を用いた冷媒回収ボンベ2の冷却が終了する。
【0031】
以上説明したように、実施の形態1に係る冷媒回収ボンベの冷却装置1は、冷却液104が流れる流路105が形成され、湾曲変形可能な長尺部材101と、長尺部材101に設けられた取付部材107と、を備えている。取付部材107は、磁力を用いて冷媒回収ボンベ2の側面202に着脱可能に取り付けられる。流路105は、長尺部材101の長手方向に延びて形成されている。長尺部材101は、冷媒回収ボンベ2の側面202に螺旋状に巻かれた状態で、取付部材107を介して冷媒回収ボンベ2に取り付けられる。この構成によれば、長尺部材101の冷媒回収ボンベ2の側面202への取り付けおよび取り外しを容易に行うことができる。その結果、冷媒回収ボンベ2の冷却の作業効率を向上させることができる。
【0032】
また、長尺部材101は、湾曲変形可能となっている。これにより、冷媒回収ボンベ2の側面202の形状に合わせて、長尺部材101の形状を変えることができる。したがって、側面202の形状が互いに異なる複数の種類の冷媒回収ボンベ2のそれぞれの側面202に対して、長尺部材101を螺旋状に巻くことができる。その結果、複数の種類の冷媒回収ボンベ2に対して冷媒回収ボンベの冷却装置1を用いることができる。
【0033】
また、長尺部材101の側面には、流路105に繋がった開口部106が形成されている。開口部106は、長尺部材101の長手方向に延びて形成されている。この構成によれば、開口部106から流路105に冷却液104を容易に入れることができる。その結果、冷却液104の流路105への入れる作業を容易に行うことができる。
【0034】
また、長尺部材101は、長尺部材101が冷媒回収ボンベ2の側面202に螺旋状に巻かれた場合に、開口部106が上方を向くように配置される。この構成によれば、開口部106から流路105に冷却液104を容易に入れることができる。その結果、冷却液104の流路105への入れる作業を容易に行うことができる。
【0035】
実施の形態2.
図3は、実施の形態2に係る冷媒回収ボンベの冷却装置が取り付けられた冷媒回収ボンベを示す斜視図である。実施の形態2に係る冷媒回収ボンベの冷却装置1は、ハウジング108と、ファン109と、をさらに備えている。図3では、ハウジング108の内側が見えるように、ハウジング108の一部が切り取られた状態で示されている。
【0036】
ハウジング108は、円筒形状に形成された円筒部を有している。ハウジング108の内側には、長尺部材101が冷媒回収ボンベ2の側面202に螺旋状に巻かれた状態で、冷媒回収ボンベ2が収容されている。したがって、ハウジング108の内側には、冷媒回収ボンベ2、長尺部材101および取付部材107が収容されている。
【0037】
ハウジング108は、ハウジング108の円筒部の上部に設けられた上面板を有している。ハウジング108の上面板には、1個の貫通孔110が形成されている。貫通孔110は、ハウジング108の上面板をハウジング108の円筒部の軸方向に貫通している。
【0038】
ハウジング108の円筒部の下部には、複数の貫通孔111が形成されている。それぞれの貫通孔111は、ハウジング108の円筒部をハウジング108の円筒部の径方向に貫通している。複数の貫通孔111は、ハウジング108の円筒部の周方向に並んで配置されている。
【0039】
貫通孔110および貫通孔111のそれぞれには、空気が通過可能となっている。
【0040】
ハウジング108の円筒部の下部には、1個の開口部112が形成されている。言い換えれば、ハウジング108の円筒部の下方は、開放されている。取付部材107を介して長尺部材101が取り付けられた冷媒回収ボンベ2が下方から開口部112を通ることによって、冷媒回収ボンベ2、長尺部材101および取付部材107がハウジング108の内側に収容される。
【0041】
上方から見た場合に、ハウジング108は、冷却液回収部材103の側壁の内側に配置されている。
【0042】
ファン109は、貫通孔110に配置されている。ファン109が駆動することによって、ハウジング108の内側にある空気がハウジング108の外側に出る。具体的には、ファン109が駆動することによって、複数の貫通孔111を通ってハウジング108の外側からハウジング108の内側に空気が入り、貫通孔110を通ってハウジング108の内側からハウジング108の外側に空気が出る。したがって、ファン109は、ハウジング108を通過する空気の流れを発生させる。
【0043】
ファン109は、図示しない乾電池を動力源として駆動する。これにより、冷媒回収作業が、コンセントといった電源がない場所で行われる場合であっても、ファン109を駆動させることができる。なお、ファン109は、コンセントといった電源を動力源として駆動してもよい。
【0044】
ハウジング108を通過する空気の流れが発生することによって、冷媒回収ボンベ2の側面202に螺旋状に巻かれた長尺部材101の周囲には、空気が流れる。冷媒回収ボンベ2の側面202に螺旋状に巻かれた長尺部材101の周囲に空気が流れることによって、長尺部材101を流れる冷却液104の気化が促進される。長尺部材101を流れる冷却液104の気化が促進されることによって、長尺部材101が冷却される。長尺部材101が冷却されることによって、取付部材107を介して冷媒回収ボンベ2が冷却される。
【0045】
また、冷媒回収ボンベ2の側面202に螺旋状に巻かれた長尺部材101の周囲に空気が流れることによって、長尺部材101が冷却される。長尺部材101が冷却されることによって、取付部材107を介して冷媒回収ボンベ2が冷却される。
【0046】
貫通孔111を通ってハウジング108の外側からハウジング108の内側に入る空気は、冷却液回収部材103に溜められた冷却液104の近くを通る。貫通孔111を通ってハウジング108の外側からハウジング108の内側に入る空気が冷却液104の近くを通ることによって、貫通孔111を通ってハウジング108の外側からハウジング108の内側に入る空気が冷却される。
【0047】
図4は、図3のハウジング108およびファン109が冷媒回収ボンベ2から取り外された状態を示す斜視図である。実施の形態2に係る冷媒回収ボンベの冷却装置1は、冷却液循環装置113をさらに備えている。
【0048】
冷却液循環装置113は、配管114と、ポンプ115と、流量調整部材116と、を有している。
【0049】
配管114は、長尺部材101の長手方向一端部と冷却液回収部材103とに渡って設けられている。配管114は、ハウジング108の内側を通るように配置されている。なお、配管114は、ハウジング108の外側を通るように配置されてもよい。
【0050】
ポンプ115は、配管114に設けられている。ポンプ115は、冷却液回収部材103に溜められた冷却液104を汲み上げて、汲み上げられた冷却液104を流路105に供給する。
【0051】
流量調整部材116は、配管114に設けられている。流量調整部材116は、作業者によって操作可能となっている。流量調整部材116が操作されることによって、配管114を流れる冷却液104の流量が調整される。配管114を流れる冷却液104の流量が調整されることによって、流路105に供給される冷却液104の流量が調整される。流路105に供給される冷却液104の流量が調整されることによって、流路105に流れる冷却液104の流量が調整される。
【0052】
図5は、図3の冷媒回収ボンベ2の側面202に巻かれた長尺部材101および取付部材107を示す断面図である。長尺部材101は、長尺部材本体117と、長尺部材本体117に設けられたフィン部118と、を有している。
【0053】
長尺部材本体117には、流路105が形成されている。長尺部材本体117の幅方向の一方の側面には、取付部材107が設けられている。したがって、長尺部材本体117の幅方向の一方の側面は、取付部材107を介して冷媒回収ボンベ2の側面202に取り付けられている。
【0054】
フィン部118は、長尺部材本体117の幅方向の他方の側面に設けられている。フィン部118には、複数の溝119が形成されている。それぞれの溝119は、長尺部材101の長手方向に延びるように形成されている。なお、それぞれの溝119は、長尺部材101が冷媒回収ボンベ2の側面202に巻かれた場合に上下方向に延びるように形成されてもよい。
【0055】
ハウジング108を通過する空気は、フィン部118の周囲を通過する。ハウジング108を通過する空気がフィン部118の周囲を通過することによって、フィン部118が冷却される。長尺部材101がフィン部118を有することによって、長尺部材101の表面積が大きくなる。したがって、ハウジング108を通過する空気によって、長尺部材101がより効果的に冷却される。長尺部材101がより効果的に冷却されることによって、取付部材107を介して冷媒回収ボンベ2の側面202がより効果的に冷却される。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0056】
次に、冷媒回収ボンベの冷却装置1を用いて冷媒回収ボンベ2を冷却する手順について説明する。まず、作業者は、冷媒回収ボンベ2の側面202に長尺部材101を螺旋状に巻き、長尺部材101が冷媒回収ボンベ2の側面202に螺旋状に巻かれた状態で、取付部材107を介して長尺部材101を冷媒回収ボンベ2の側面202に取り付ける。長尺部材101が冷媒回収ボンベ2の側面202に螺旋状に巻かれる場合には、作業者は、長尺部材101が冷媒回収ボンベ2の側面202の高さ方向の全域に渡って巻かれるように、長尺部材101の位置を調整する。
【0057】
長尺部材101を冷媒回収ボンベ2の側面202に螺旋状に巻く場合には、作業者は、長尺部材101の長手方向一端部を冷媒回収ボンベ2の側面202の上部に配置し、長尺部材101の長手方向他端部を冷媒回収ボンベ2の側面202の下部に配置する。また、長尺部材101を冷媒回収ボンベ2の側面202に螺旋状に巻く場合には、作業者は、長尺部材101の長手方向一端部から長尺部材101の長手方向他端部に向かうにつれて高さ方向の位置が下方に向かうように、長尺部材101を配置する。
【0058】
その後、作業者は、長尺部材101の長手方向他端部に配置された流路105の部分の下方に冷却液回収部材103を配置する。冷却液回収部材103が配置される場合には、作業者は、長尺部材101の流路105を通過した冷却液104が冷却液回収部材103に入るように、冷却液回収部材103の位置を調整する。
【0059】
その後、作業者は、ハウジング108の内側に冷媒回収ボンベ2が配置されるように、ハウジング108を冷媒回収ボンベ2に取り付ける。
【0060】
その後、作業者は、冷却液供給部材102を用いて、冷却液104を冷却液回収部材103に入れる。冷却液回収部材103に入れられた冷却液104は、冷却液循環装置113によって、長尺部材101の長手方向一端部に配置された流路105の部分に入る。流路105に入れられた冷却液104は、流路105を流れる。流路105を通過した冷却液104は、冷却液回収部材103に入る。なお、冷却液回収部材103には、冷却液104に加えて、例えば、氷が入れられてもよい。冷却液回収部材103に氷が入れられることによって、冷却液回収部材103に入れられている冷却液104の温度を下げることができる。
【0061】
冷却液104が流路105を流れることによって、長尺部材101が全体的に冷却される。長尺部材101が冷却されることによって、取付部材107を介して冷媒回収ボンベ2の側面202が冷却される。
【0062】
ファン109によって、ハウジング108を通過する空気の流れが発生する。ハウジング108を通過する空気の流れが発生することによって、長尺部材101がより効果的に冷却される。
【0063】
長尺部材101は、冷媒回収ボンベ2の側面202の高さ方向の全域に渡って巻かれている。したがって、冷媒回収ボンベ2の側面202の高さ方向の全域が冷却される。
【0064】
冷媒回収ボンベ2の側面202が冷却されることによって、冷媒回収ボンベ2に入れられている冷媒が冷却される。冷媒回収ボンベ2に入れられている冷媒が冷却されることによって、冷媒回収ボンベ2に入れられている冷媒の圧力が低下する。これにより、冷媒回収ボンベ2には、冷媒回路から回収された十分な量の冷媒が入る。冷媒回収ボンベ2に冷媒回路から回収された十分な量の冷媒が入ることによって、冷媒回収ボンベの冷却装置1を用いた冷媒回収ボンベ2の冷却が終了する。
【0065】
以上説明したように、実施の形態2に係る冷媒回収ボンベの冷却装置1は、冷却液回収部材103と、冷却液循環装置113と、をさらに備えている。冷却液回収部材103には、流路105を通過した冷却液104が溜められる。冷却液循環装置113は、冷却液回収部材103に溜められた冷却液104を汲み上げて、汲み上げられた冷却液104を流路105に供給する。この構成によれば、流路105を通過して冷却液回収部材103に溜められた冷却液104が、再利用されて、流路105に供給される。これにより、一定の量の冷却液104を用いて、冷媒回収ボンベ2をより効果的に冷却することができる。
【0066】
また、実施の形態2に係る冷媒回収ボンベの冷却装置1は、ハウジング108と、ファン109と、をさらに備えている。ハウジング108の内側には、長尺部材101が冷媒回収ボンベ2の側面202に螺旋状に巻かれた状態で、冷媒回収ボンベ2が収容されている。ファン109は、ハウジング108を通過する空気の流れを発生させる。この構成によれば、流路105を流れる冷却液104の気化を促進させることができる。これにより、長尺部材101をより効果的に冷却することができる。また、ハウジング108を通過する空気の流れを発生させることによって、空気が長尺部材101の周囲を流れる。空気が長尺部材101の周囲を流れることによって、長尺部材101をより効果的に冷却することができる。
【0067】
また、長尺部材101は、長尺部材本体117と、長尺部材本体117に設けられ、溝119が形成されたフィン部118と、を有している。ハウジング108を通過する空気は、フィン部118の周囲を通過する。この構成によれば、ハウジング108を通過する空気がフィン部118の周囲を通過することによって、フィン部118が冷却される。これにより、長尺部材101をより効果的に冷却することができる。
【0068】
実施の形態3.
図6は、実施の形態3に係る冷媒回収ボンベの冷却装置が取り付けられた冷媒回収ボンベの要部を示す断面図である。実施の形態3に係る冷媒回収ボンベの冷却装置1では、長尺部材101は、冷媒回収ボンベ2の側面202に当たる接触部120を有している。取付部材107は、長尺部材101の厚さ方向に接触部120を挟む一対の取付部121を有している。長尺部材101の厚さ方向とは、長尺部材101が冷媒回収ボンベ2の側面202に取り付けられた場合に高さ方向と一致する方向である。
【0069】
接触部120は、取付部121よりも熱伝導率の高い材料から構成されている。したがって、接触部120の熱伝導率は、取付部121の熱伝導率よりも高い。
【0070】
また、実施の形態3に係る冷媒回収ボンベの冷却装置1は、ハウジング108に設けられた気化促進部材122をさらに備えている。気化促進部材122は、ハウジング108の内壁面に設けられている。気化促進部材122は、ハウジング108を通過する空気に含まれる水滴の気化を促進させる。気化促進部材122は、例えば、珪藻土から構成されている。
【0071】
ハウジング108を通過する空気に含まれる水滴の気化が促進されることによって、ハウジング108を通過する空気が冷却される。ハウジング108を通過する空気が冷却されることによって、長尺部材101が冷却される。長尺部材101が冷却されることによって、冷媒回収ボンベ2が冷却される。その他の構成は、実施の形態1または実施の形態2と同様である。
【0072】
以上説明したように、実施の形態3に係る冷媒回収ボンベの冷却装置1では、長尺部材101は、冷媒回収ボンベ2の側面202に当たる接触部120を有している。取付部材107は、長尺部材101の厚さ方向に接触部120を挟む一対の取付部121を有している。この構成によれば、冷媒回収ボンベ2の側面202に取り付けられる一対の取付部121が接触部120を挟んでいる。これにより、長尺部材101をより安定して冷媒回収ボンベ2の側面202に取り付けることができる。
【0073】
また、接触部120は、取付部121よりも熱伝導率の高い材料から構成されている。接触部120が冷媒回収ボンベ2の側面202に当たることによって、長尺部材101と冷媒回収ボンベ2との間の熱伝達をより効果的に行うことができる。その結果、冷媒回収ボンベ2をより効果的に冷却することができる。
【0074】
また、実施の形態3に係る冷媒回収ボンベの冷却装置1は、ハウジング108の内壁面に設けられた気化促進部材122をさらに備えている。この構成によれば、ハウジング108を通過する空気に含まれる水滴の気化が促進される。これにより、長尺部材101をより効果的に冷却することができる。その結果、冷媒回収ボンベ2をより効果的に冷却することができる。
【0075】
なお、各実施の形態では、冷却液104として、水を例に説明した。しかしながら、冷却液104は、水に限らず、長尺部材101を介して冷媒回収ボンベ2を冷却することができる液体であればよい。
【0076】
また、各実施の形態では、流路105が形成された長尺部材101を備えた冷媒回収ボンベの冷却装置1の構成について説明した。この構成に加えて、流路105に設けられ、流路105に供給された冷却液104を吸収して保持する冷却液保持部材をさらに備えた冷媒回収ボンベの冷却装置1の構成であってもよい。冷却液保持部材を構成する材料としては、例えば、コットンが挙げられる。冷却液保持部材が冷却液104を保持することによって、流路105を流れる冷却液104の速度を低下させることができる。これにより、一定の量の冷却液104を用いて、冷媒回収ボンベ2をより効果的に冷却することができる。
【0077】
また、各実施の形態では、流路105が形成された長尺部材101を備えた冷媒回収ボンベの冷却装置1の構成について説明した。この構成に加えて、流路105に設けられ、流路105に供給された冷却液104の一部をせき止める壁をさらに備えた冷媒回収ボンベの冷却装置1の構成であってもよい。冷却液104の一部をせき止める壁は、流路105に沿って複数の箇所に配置されてもよい。冷却液104の一部をせき止める壁が流路105に設けられることによって、流路105を流れる冷却液104の速度を低下させることができる。これにより、一定の量の冷却液104を用いて、冷媒回収ボンベ2をより効果的に冷却することができる。
【0078】
また、各実施の形態では、冷媒回収ボンベ2の側面202に長尺部材101が螺旋状に巻かれる構成について説明した。この構成に加えて、螺旋状に巻かれた長尺部材101における水平面に対する傾斜角度を決める傾斜角度決定部材をさらに備えてもよい。傾斜角度決定部材としては、例えば、三角形状のシートが挙げられる。作業者は、傾斜角度決定部材における三角形の底辺に対応する部分が水平面に沿うように傾斜角度決定部材を冷媒回収ボンベ2の側面202に取り付ける。その後、作業者は、傾斜角度決定部材における三角形の斜辺に対応する部分に沿って長尺部材101を冷媒回収ボンベ2の側面に取り付ける。傾斜角度決定部材における三角形の底辺と斜辺との間の成す角度は、螺旋状に巻かれた長尺部材101における水平面に対して決められた角度と一致する。これにより、長尺部材101が冷媒回収ボンベ2の側面202に取り付けられる場合に、螺旋状に巻かれた長尺部材101における水平面に対する角度のばらつきが抑制される。
【0079】
また、各実施の形態では、長尺部材101の側面に開口部106が形成された構成について説明した。しかしながら、長尺部材101の側面に開口部106が形成されない構成であってもよい。この場合に、長尺部材101の形状は、チューブ形状となる。
【0080】
また、実施の形態2および実施の形態3では、配管114を通過した冷却液104がそのまま流路105に入る構成について説明した。しかしながら、冷却液循環装置113は、配管114における冷却液104の出口部分に設けられ、冷却液104を霧状に吹き出すスプレーノズルをさらに有する構成であってもよい。スプレーノズルから吹き出された霧状の冷却液104は、流路105だけでなく、冷媒回収ボンベ2の側面202に吹き付けられる。冷媒回収ボンベ2の側面202に霧状の冷却液104が吹き付けられることによって、冷媒回収ボンベ2を冷却することができる。また、冷媒回収ボンベ2の側面202に吹き付けられた霧状の冷却液104が気化することによって、冷媒回収ボンベ2をより効果的に冷却することができる。また、スプレーノズルから吹き出された霧状の冷却液104が気化促進部材122に吹き付けられる構成であってもよい。スプレーノズルから吹き出された霧状の冷却液104が気化促進部材122に吹き付けられることによって、気化促進部材122に吹き付けられた霧状の冷却液104の気化が促進される。気化促進部材122に吹き付けられた霧状の冷却液104の気化が促進されることによって、ハウジング108を通過する空気を冷却することができる。
【符号の説明】
【0081】
1 冷媒回収ボンベの冷却装置、2 冷媒回収ボンベ、101 長尺部材、102 冷却液供給部材、103 冷却液回収部材、104 冷却液、105 流路、106 開口部、107 取付部材、108 ハウジング、109 ファン、110 貫通孔、111 貫通孔、112 開口部、113 冷却液循環装置、114 配管、115 ポンプ、116 流量調整部材、117 長尺部材本体、118 フィン部、119 溝、120 接触部、121 取付部、122 気化促進部材、201 配管、202 側面。
図1
図2
図3
図4
図5
図6