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特許7565867映像記録装置、映像記録装置制御プログラム及び駐車監視システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-03
(45)【発行日】2024-10-11
(54)【発明の名称】映像記録装置、映像記録装置制御プログラム及び駐車監視システム
(51)【国際特許分類】
   G07C 5/00 20060101AFI20241004BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20241004BHJP
   G08B 15/00 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
G07C5/00 Z
G08G1/00 D
G08B15/00
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021089550
(22)【出願日】2021-05-27
(65)【公開番号】P2022182164
(43)【公開日】2022-12-08
【審査請求日】2023-10-16
(73)【特許権者】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(73)【特許権者】
【識別番号】399106192
【氏名又は名称】三井住友海上火災保険株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】古橋 学
(72)【発明者】
【氏名】小川 真一郎
(72)【発明者】
【氏名】西川 和孝
(72)【発明者】
【氏名】口ノ町 剛
(72)【発明者】
【氏名】山田 邦男
【審査官】中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-272072(JP,A)
【文献】特開2015-135677(JP,A)
【文献】特開2021-020548(JP,A)
【文献】特開2019-067016(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07C 1/00-15/00
G08G 1/00-99/00
B60R 1/00- 1/04,
1/08- 1/31,
11/00-11/06,
16/00-16/08,
25/00-99/00
G08B 13/00-15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像記録装置が取り付けられている車両が駐車されている場合に前記車両に衝撃が加わったとき、前記車両が駐車されている時に前記車両に衝撃が加わったことを示す衝撃データを取得する衝撃データ取得部と、
前記衝撃データと、前記車両が駐車されている時に前記車両に衝撃が加わったことへの対応に関する指示を選択肢として示す問合せデータとを、前記車両を管理している者が使用する装置に送信するデータ送信部と、
前記問合せデータにより示されている選択肢について採用するか否かが選択された結果を示す回答データを受信する回答データ受信部と、
前記回答データにより示されている選択された回答に従って前記映像記録装置を制御する制御部と、
を備える映像記録装置。
【請求項2】
前記衝撃データ取得部は、前記車両に衝撃が加わった時刻を含む所定の期間内に前記映像記録装置により撮影された静止画像及び動画像の少なくとも一方を更に含む前記衝撃データを取得する、
請求項1に記載の映像記録装置。
【請求項3】
前記データ送信部は、前記車両に衝撃が加わった時刻を含む所定の期間内における前記車両の位置を示す位置データを前記映像記録装置と異なる機器に送信することと、前記車両に衝撃が加わった時刻を含む所定の期間内に前記映像記録装置により撮影された静止画像及び動画像の少なくとも一方を前記映像記録装置と異なる機器に送信することと、前記映像記録装置に音声を出力させることとの少なくとも一つを前記車両に衝撃が加わったことへの対応に関する選択肢として示す前記問合せデータを送信する、
請求項1又は請求項2に記載の映像記録装置。
【請求項4】
前記回答データ受信部は、回答データを受信していない場合、前記回答データを送信することを要求する回答要求データを前記映像記録装置と異なる機器に少なくとも一回送信する、
請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の映像記録装置。
【請求項5】
前記映像記録装置に電力を供給する電池に蓄えられている電力量を示す電力量データを取得する電力量データ取得部を更に備え、
前記制御部は、前記電力量データにより示されている電力量が所定の閾値以下である場合、前記車両に電力を供給する電池から前記映像記録装置への電力の供給が開始された後に、前記映像記録装置を制御する、
請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の映像記録装置。
【請求項6】
映像記録装置が取り付けられている車両が駐車されている場合に前記車両に衝撃が加わったとき、前記車両が駐車されている時に前記車両に衝撃が加わったことを示す衝撃データを取得する衝撃データ取得機能と、
前記衝撃データと、前記車両が駐車されている時に前記車両に衝撃が加わったことへの対応に関する指示を選択肢として示す問合せデータとを、前記車両を管理している者が使用する装置に送信するデータ送信機能と、
前記問合せデータにより示されている選択肢について採用するか否かが選択された結果を示す回答データを受信する回答データ受信機能と、
前記回答データにより示されている選択された回答に従って前記映像記録装置を制御する制御機能と、
をコンピュータに実現させる映像記録装置制御プログラム。
【請求項7】
車両に取り付けられている映像記録装置と、前記映像記録装置と異なる機器とを備える駐車監視システムであって、
前記映像記録装置が、
前記車両が駐車されている場合に前記車両に衝撃が加わったとき、前記車両が駐車されている時に前記車両に衝撃が加わったことを示す衝撃データを取得する衝撃データ取得部と、
前記衝撃データと、前記車両が駐車されている時に前記車両に衝撃が加わったことへの対応に関する指示を選択肢として示す問合せデータとを、前記車両を管理している者が使用する装置に送信するデータ送信部と、
前記問合せデータにより示されている選択肢について採用するか否かが選択された結果を示す回答データを、前記車両を管理している者が使用する装置から受信する回答データ受信部と、
前記回答データにより示されている選択された回答に従って前記映像記録装置を制御する制御部と、を備え、
前記車両を管理している者が使用する装置が、
前記衝撃データと、前記問合せデータとを前記映像記録装置から受信するデータ受信部と、
前記問合せデータに示されている選択肢について採用するか否かを選択するユーザインターフェース部と、
前記ユーザインターフェース部で選択された前記回答データを前記映像記録装置に送信する回答データ送信部と、を備える
駐車監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像記録装置、映像記録装置制御プログラム及び駐車監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から車両が遭遇した事故の適切な解決を図る目的で事故が発生した際における車両の内外の状況を映像として記録する映像記録装置が使用されている。このような装置として、例えば、特許文献1に開示されている車両用録画装置が挙げられる。この車両用録画装置は、CCDカメラを備えており、CCDカメラで撮影された映像を記録手段に録画する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-135677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した車両用録画装置は、当該車両用録画装置が取り付けられている車両が盗難、車上荒らし等の被害に遭っても、犯人の特定に貢献し得ないことが多い。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、車両が盗難、車上荒らし等の被害に遭った場合に、犯人の特定に貢献することができる映像記録装置、映像記録装置制御プログラム及び駐車監視システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、映像記録装置が取り付けられている車両が駐車されている場合に前記車両に衝撃が加わったとき、前記車両が駐車されている時に前記車両に衝撃が加わったことを示す衝撃データを取得する衝撃データ取得部と、前記衝撃データと、前記車両が駐車されている時に前記車両に衝撃が加わったことへの対応に関する指示を選択肢として示す問合せデータとを、前記車両を管理している者が使用する装置に送信するデータ送信部と、前記問合せデータにより示されている選択肢について採用するか否かが選択された結果を示す回答データを受信する回答データ受信部と、前記回答データにより示されている選択された回答に従って前記映像記録装置を制御する制御部と、を備える映像記録装置である。
【0007】
本発明の一態様は、上述した映像記録装置であって、前記衝撃データ取得部が、前記車両に衝撃が加わった時刻を含む所定の期間内に前記映像記録装置により撮影された静止画像及び動画像の少なくとも一方を更に含む前記衝撃データを取得する。
【0008】
本発明の一態様は、上述した映像記録装置であって、前記データ送信部が、前記車両に衝撃が加わった時刻を含む所定の期間内における前記車両の位置を示す位置データを前記映像記録装置と異なる機器に送信することと、前記車両に衝撃が加わった時刻を含む所定の期間内に前記映像記録装置により撮影された静止画像及び動画像の少なくとも一方を前記映像記録装置と異なる機器に送信することと、前記映像記録装置に音声を出力させることとの少なくとも一つを前記車両に衝撃が加わったことへの対応に関する選択肢として示す前記問合せデータを送信する。
【0009】
本発明の一態様は、上述した映像記録装置であって、前記回答データ受信部が、回答データを受信していない場合、前記回答データを送信することを要求する回答要求データを前記映像記録装置と異なる機器に少なくとも一回送信する。
【0010】
本発明の一態様は、上述した映像記録装置であって、前記映像記録装置に電力を供給する電池に蓄えられている電力量を示す電力量データを取得する電力量データ取得部を更に備え、前記制御部が、前記電力量データにより示されている電力量が所定の閾値以下である場合、前記車両に電力を供給する電池から前記映像記録装置への電力の供給が開始された後に、前記映像記録装置を制御する。
【0011】
本発明の一態様は、映像記録装置が取り付けられている車両が駐車されている場合に前記車両に衝撃が加わったとき、前記車両が駐車されている時に前記車両に衝撃が加わったことを示す衝撃データを取得する衝撃データ取得機能と、前記衝撃データと、前記車両が駐車されている時に前記車両に衝撃が加わったことへの対応に関する指示を選択肢として示す問合せデータとを、前記車両を管理している者が使用する装置に送信するデータ送信機能と、前記問合せデータにより示されている選択肢について採用するか否かが選択された結果を示す回答データを受信する回答データ受信機能と、前記回答データにより示されている選択された回答に従って前記映像記録装置を制御する制御機能と、をコンピュータに実現させる映像記録装置制御プログラムである。
【0012】
本発明の一態様は、車両に取り付けられている映像記録装置と、前記映像記録装置と異なる機器とを備える駐車監視システムであって、前記映像記録装置が、前記車両が駐車されている場合に前記車両に衝撃が加わったとき、前記車両が駐車されている時に前記車両に衝撃が加わったことを示す衝撃データを取得する衝撃データ取得部と、前記衝撃データと、前記車両が駐車されている時に前記車両に衝撃が加わったことへの対応に関する指示を選択肢として示す問合せデータとを、前記車両を管理している者が使用する装置に送信するデータ送信部と、前記問合せデータにより示されている選択肢について採用するか否かが選択された結果を示す回答データを、前記車両を管理している者が使用する装置から受信する回答データ受信部と、前記回答データにより示されている選択された回答に従って前記映像記録装置を制御する制御部と、を備え、前記車両を管理している者が使用する装置が、前記衝撃データと、前記問合せデータとを前記映像記録装置から受信するデータ受信部と、前記問合せデータに示されている選択肢について採用するか否かを選択するユーザインターフェース部と、前記ユーザインターフェース部で選択された前記回答データを前記映像記録装置に送信する回答データ送信部と、を備える駐車監視システムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、車両が盗難、車上荒らし等の被害に遭った場合に、犯人の特定に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態に係る映像監視システムの一例を示す図である。
図2】実施形態に係る映像記録装置の外観の一例を示す図である。
図3】実施形態に係る映像記録装置の外観の一例を示す図である。
図4】実施形態に係る映像記録装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図5】実施形態に係る携帯端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図6】実施形態に係る映像記録装置のソフトウェア構成の一例を示す図である。
図7】実施形態に係る携帯端末のソフトウェア構成の一例を示す図である。
図8】実施形態に係る駐車監視システムにより実行される処理の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[実施形態]
図1から図8を参照しながら実施形態に係る映像記録装置、映像記録装置制御プログラム及び駐車監視システムについて説明する。
【0016】
まず、図1を参照しながら実施形態に係る駐車監視システムについて説明する。図1は、実施形態に係る映像監視システムの一例を示す図である。図1に示すように、駐車監視システム1は、映像記録装置10と、携帯端末30と、サーバ40とを備える。
【0017】
映像記録装置10は、交通事故、車両の盗難、車上荒らし等の適切な解決を図る目的でこれらの事故、トラブル等が発生した際における車両の内外の状況を映像として記録する装置である。また、映像記録装置10は、日本ではドライブレコーダ(Drive Recorder)と呼ばれており、欧米ではダッシュカム(Dashcam)と呼ばれている装置である。
【0018】
携帯端末30は、例えば、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータである。或いは、携帯端末30は、スマートウォッチ、スマートグラス、ヒアラブルデバイス等のウェアラブル端末である。また、携帯端末30は、映像記録装置10が取り付けられる車両を管理している者により使用される。また、当該車両を管理している者は、例えば、当該車両を所有しており、当該車両を運転する者、カーシェアリング、レンタカー等の車両を貸与する事業に関する事業者、運送業、タクシー等の旅客運送業などの車両を使用するサービスを提供する事業者である。
【0019】
サーバ40は、例えば、映像記録装置10が取り付けられる車両を管理している者に駐車監視サービスを提供する事業者により管理されているサーバである。また、駐車監視サービスは、例えば、映像記録装置10が取り付けられる車両が盗難、車上荒らし等の被害に遭った可能性がある場合に、当該車両を管理している者にこのような可能性がある旨を通知し、盗難、車上荒らし等を実行した者を特定する支援を行うサービスである。
【0020】
次に、図2から図4を参照しながら実施形態に係る映像記録装置のハードウェア構成について説明する。図2及び図3は、実施形態に係る映像記録装置の外観の一例を示す図である。図4は、実施形態に係る映像記録装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0021】
図2図3及び図4に示すように、映像記録装置10は、筐体101と、嵌合部材102と、着脱用ボタン103と、プロセッサ104と、フロントカメラ105と、インカメラ106と、マイク107と、GPS(Global Positioning System)受信機108と、記録装置109と、タッチパネルディスプレイ110と、通信装置111と、加速度センサ112とを備える。また、図2は、映像記録装置10のうちフロントカメラ105が取り付けられている側を示した図である。一方、図3は、映像記録装置10のうちインカメラ106が取り付けられている側を示した図である。
【0022】
筐体101は、嵌合部材102、着脱用ボタン103、フロントカメラ105、インカメラ106、マイク107及びタッチパネルディスプレイ110が表面に取り付けられている。また、筐体101は、プロセッサ104、GPS受信機108、記録装置109及び通信装置111と、加速度センサ112と、映像記録装置10を構成する他の構成要素とが収納されている。
【0023】
嵌合部材102は、図2及び図3に示すように、例えば、筐体101の上面に取り付けられており、凸部102Cが形成されている。凸部102Cは、例えば、車両のフロントガラスFに取り付けられている支持部材200に形成されている凹部200Cと嵌合される。
【0024】
また、嵌合部材102は、凸部102Cから突出している棒状の固定部材を有していてもよい。この棒状の固定部材は、凹部200Cに形成された孔に進入することにより凸部102Cと凹部200Cとが嵌合されている状態を維持する。或いは、支持部材200は、凹部200Cから突出している棒状の固定部材を有していてもよい。この棒状の固定部材は、凸部102Cに形成された孔に進入することにより凸部102Cと凹部200Cとが嵌合されている状態を維持する。
【0025】
着脱用ボタン103は、上述した固定部材と機械的に連動しているボタンであり、固定部材が孔に進入している状態と、固定部材が孔に進入していない状態とを切り替える目的で押下されるボタンである。
【0026】
プロセッサ104は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。プロセッサ104は、映像記録装置制御プログラムを読み出して実行することにより、図6に示した機能を実現させる。また、プロセッサ104は、映像記録装置制御プログラム以外のプログラムを読み出して実行し、映像記録装置10が有する各機能を実現させる上で必要な機能を実現させてもよい。
【0027】
フロントカメラ105は、車両の内外の状況の動画像及び静止画像の少なくとも一方を撮影するカメラである。フロントカメラ105は、映像記録装置10が車両に取り付けられた状態である場合、主に車両のフロントガラスを通して車両の前方の動画像及び静止画像の少なくとも一方を撮影する。一方、フロントカメラ105は、映像記録装置10が車両から取り外された状態である場合、車両の前方の状況に限らず、車両の内外の状況の動画像及び静止画像の少なくとも一方を撮影する。
【0028】
インカメラ106は、車両の内外の状況の動画像及び静止画像の少なくとも一方を撮影するカメラである。インカメラ106は、映像記録装置10が車両に取り付けられた状態である場合、主に車両の室内の動画像及び静止画像の少なくとも一方を撮影する。また、インカメラ106は、映像記録装置10が車両に取り付けられた状態である場合、車両の窓を通して車両の側方及び後方の少なくとも一方の動画像及び静止画像の少なくとも一方を撮影してもよい。一方、インカメラ106は、映像記録装置10が車両から取り外された状態である場合、車両の室内、側方及び後方の状況に限らず、車両の内外の状況の動画像及び静止画像の少なくとも一方を撮影する。
【0029】
マイク107は、車両の内外で発生した音声を検知して電気信号に変換し、当該音声を示す音声データを生成する。
【0030】
GPS受信機108は、映像記録装置10が取り付けられている車両の位置を算出するために必要な信号を人工衛星から受信する。
【0031】
記録装置109は、少なくとも一つの記憶媒体を有する。記録装置109は、例えば、主記憶装置及び補助記憶装置を含む。
【0032】
主記憶装置は、例えば、RAM(Random Access Memory)であり、プロセッサ104により読み出されて実行される映像記録装置制御プログラムその他プログラムを格納する。
【0033】
補助記憶装置は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)、ソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)、フラッシュメモリ(Flash Memory)、ROM(Read Only Memory)である。或いは、補助記憶装置は、映像記録装置10に取り付けること及び映像記録装置10から取り外すことが可能な記憶媒体であり、小型である方が好ましい。補助記憶装置は、例えば、フロントカメラ105により撮影された動画像及び静止画像と、インカメラ106により撮影された動画像及び静止画像と、マイク107により生成された音声データが格納される。
【0034】
タッチパネルディスプレイ110は、映像記録装置10を操作するために使用されるインターフェースの一種である。例えば、タッチパネルディスプレイ110は、映像記録装置10を操作するために使用されるグラフィカルユーザインターフェース(GUI:Graphical User Interface)を表示する。また、タッチパネルディスプレイ110は、フロントカメラ105により撮影された動画像及び静止画像、インカメラ106により撮影された動画像及び静止画像を必要に応じて表示してもよい。
【0035】
通信装置111は、ネットワークを通して他の機器との通信を実行する。また、ネットワークは、例えば、インターネット、ワイドエリアネットワーク(WAN:Wide Area Network)、イントラネット、LAN(Local Area Network)である。
【0036】
加速度センサ112は、映像記録装置10に加わったX軸方向の加速度、Y軸方向の加速度及びZ軸方向の加速度の少なくとも一つを検出し、検出した加速度を示す加速度データを生成する。X軸及びY軸は、例えば、車両が走行する路面と平行であり、互いに直交している軸である。Z軸は、例えば、車両が走行する路面と直交しており、X軸及びY軸と直交している軸である。
【0037】
次に、図5を参照しながら実施形態に係る携帯端末のハードウェア構成について説明する。図5は、実施形態に係る携帯端末のハードウェア構成の一例を示す図である。図5に示すように、携帯端末30は、プロセッサ304と、記録装置309と、タッチパネルディスプレイ310と、通信装置311とを備える。
【0038】
プロセッサ304は、例えば、CPUである。プロセッサ304は、プログラムを読み出して実行することにより、図7に示した機能や携帯端末30が有する各機能を実現させる。
【0039】
記録装置309は、少なくとも一つの記憶媒体を有する。記録装置309は、例えば、主記憶装置及び補助記憶装置を含む。主記憶装置は、例えば、RAMであり、プロセッサ304により読み出されて実行されるプログラムを格納する。補助記憶装置は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、フラッシュメモリ、ROMである。
【0040】
タッチパネルディスプレイ310は、携帯端末30を操作するために使用されるインターフェースの一種である。例えば、タッチパネルディスプレイ310は、携帯端末30を操作するために使用されるグラフィカルユーザインターフェースを表示する。
【0041】
通信装置311は、ネットワークを通して他の機器との通信を実行する。また、ネットワークは、例えば、インターネット、ワイドエリアネットワーク、イントラネット、LANである。
【0042】
次に、図6及び図7を参照しながら実施形態に係る映像記録装置及び携帯端末のソフトウェア構成についてそれぞれ説明する。
【0043】
図6は、実施形態に係る映像記録装置のソフトウェア構成の一例を示す図である。映像記録装置10は、例えば、プロセッサ104を使用して映像記録装置制御プログラムを読み出して実行する。これにより、映像記録装置10は、図6に示した衝撃データ取得部142、データ送信部143、回答データ受信部144、制御部145及び電力量データ取得部146を実現させる。
【0044】
図7は、実施形態に係る携帯端末のソフトウェア構成の一例を示す図である。携帯端末30は、例えば、プロセッサ304を使用してプログラムを読み出して実行する。これにより、携帯端末30は、図7に示したデータ受信部343及び回答データ送信部344を実現させる。
【0045】
衝撃データ生成部141は、映像記録装置10が取り付けられている車両が駐車されているか否かを判定する。例えば、衝撃データ生成部141は、GPS受信機108により受信された信号を使用して算出された当該車両の位置が所定の期間を超えて所定の範囲に含まれている場合、当該車両が駐車されていると判定する。或いは、衝撃データ生成部141は、映像記録装置10が所定の期間を超えて当該車両から電力の供給を受けていない場合、当該車両が駐車されていると判定する。或いは、衝撃データ生成部141は、当該車両のトランスミッションがパーキングとなっている場合、当該車両が駐車されていると判定する。或いは、衝撃データ生成部141は、当該車両のパーキングブレーキが作動している場合、当該車両が駐車されていると判定する。衝撃データ生成部141は、映像記録装置10が取り付けられている車両が駐車されていると判定した場合、映像記録装置10に加わった加速度を加速度センサ112に検出させ、加速度データを生成させる。
【0046】
そして、衝撃データ生成部141は、例えば、加速度データにより示されている加速度が所定の加速度以上である場合、映像記録装置10が取り付けられている車両が駐車されている時に車両に衝撃が加わっていることを示す衝撃データを加速度データに基づいて生成する。一方、衝撃データ生成部141は、映像記録装置10が取り付けられている車両が駐車されていないと判定された場合又は加速度データにより示されている加速度が所定の加速度未満である場合には、衝撃データを生成しない。
【0047】
衝撃データ取得部142は、衝撃データが生成されているか否かを判定する。そして、衝撃データ取得部142は、衝撃データが生成されていると判定した場合、衝撃データを取得する。また、衝撃データ取得部142は、車両に衝撃が加わった時刻を含む所定の期間内に映像記録装置10により撮影された静止画像及び動画像の少なくとも一方を更に示す衝撃データを取得することが好ましい。
【0048】
データ送信部143は、衝撃データと、車両が駐車されている時に車両に衝撃が加わったことへの対応に関する指示を車両を管理している者に問合せる問合せデータとを映像記録装置10と異なる機器にサーバ40を経由させて送信する。映像記録装置10と異なる機器は、例えば、携帯端末30である。例えば、データ送信部143は、衝撃データと、問合せデータとを電子メール、ショートメッセージサービス(SMS:Short Message Service)等のメッセージ機能を使用して通知する。或いは、データ送信部143は、衝撃データと、問合せデータとを専用のアプリケーションを使用して通知する。また、例えば、データ送信部143は、衝撃データにより示される内容及び問合せデータにより示される内容の少なくとも一方を携帯端末30を使用して参照可能な態様で送信する。或いは、データ送信部143は、これら二つの内容の少なくとも一方を参照可能なウェブサイトのURL(Uniform Resource Locator)を送信する。
【0049】
また、問合せデータは、例えば、車両に衝撃が加わった時刻を含む所定の期間内における車両の位置を示す位置データを映像記録装置10と異なる機器に送信することを選択肢として示すデータであってもよい。或いは、問合せデータは、車両に衝撃が加わった時刻を含む所定の期間内に映像記録装置10により撮影された静止画像及び動画像の少なくとも一方を映像記録装置10と異なる機器に送信することを選択肢として示すデータであってもよい。或いは、問合せデータは、映像記録装置10に音声を出力させることを車両に衝撃が加わったことへの対応に関する選択肢として示すデータであってもよい。なお、当該音声は、例えば、映像記録装置10が取り付けられている車両に対して盗難、車上荒らし等を実行した犯人に警告する内容のメッセージ又は当該犯人に警告する目的で出力されるアラーム音である。
【0050】
データ受信部343は、映像記録装置10から衝撃データと、問合せデータとをサーバ40を経由して受信する。
【0051】
回答データ送信部344は、問合せデータにより示されている問合せの内容への回答を示す回答データを映像記録装置10にサーバ40を経由させて送信する。回答データは、例えば、問合せデータにより示されている各選択肢について採用するか否かが選択された結果を示すデータである。
【0052】
回答データ受信部144は、携帯端末30から回答データをサーバ40を経由して受信する。回答データ受信部144は、携帯端末30からの回答データがサーバ40に保持されているか否かについてサーバ40に問い合わせを行い、回答データが保持されている場合に受信してもよい。回答データ受信部144は、サーバ40が携帯端末30からの回答データを受信したときに、サーバ40がプッシュ通知により回答データを映像記録装置10へ送信することにより、回答データを受信してもよい。また、回答データ受信部144は、携帯端末30から回答データを受信していない場合、回答データを送信することを要求する回答要求データを映像記録装置10と異なる機器に少なくとも一回送信してもよい。回答データ受信部144は、映像記録装置10に電力を供給している電池に蓄えられている電力を節約する必要がある場合、サーバ40へ問い合わせを行う回数、または回答要求データを送信する回数を出来る限り少なくすることが好ましい。一方、回答データ受信部144は、映像記録装置10及びその周囲の温度が所定の温度を超えていることにより映像記録装置10が連続して動作することが好ましくない場合、サーバ40への問い合わせ、または回答要求データの映像記録装置10と異なる機器への送信を、時間的な間隔をおいて複数回行うことが好ましい。
【0053】
また、回答データ受信部144は、回答要求データをサーバ40に送信し、さらにサーバ40が携帯端末30へ送信することが好ましいが、回答要求データを携帯端末30に送信してもよい。つまり、ここで言う映像記録装置10と異なる機器は、携帯端末30ではなく、サーバ40等、携帯端末30以外の機器であってもよい。さらに、回答データ受信部144は、回答要求データを携帯端末30に送信する場合、回答要求データをプッシュ通知として送信してもよい。なお、サーバ40は、回答データ受信部144から回答要求データが送信されているか否かに関わらず、回答要求データを携帯端末30へ送信してもよい。
【0054】
制御部145は、回答データにより示されている回答に従って映像記録装置10を制御する。例えば、制御部145は、上述した位置データを映像記録装置10と異なる機器に送信することを選択した回答が回答データにより示されている場合、位置データを携帯端末30にサーバ40を経由させて送信する。或いは、制御部145は、車両に衝撃が加わった時刻を含む所定の期間内に映像記録装置10により撮影された静止画像及び動画像の少なくとも一方を映像記録装置10と異なる機器に送信することを選択した回答が回答データにより示されている場合、静止画像及び動画像の少なくとも一方を携帯端末30にサーバ40を経由させて送信する。或いは、制御部145は、映像記録装置10に音声を出力させることを選択した回答が回答データにより示されている場合、当該音声を示す音声データを携帯端末30にサーバ40を経由させて送信する。
【0055】
電力量データ取得部146は、映像記録装置10に電力を供給する電池に蓄えられている電力量を示す電力量データを取得する。そして、制御部145は、電力量データにより示されている電力量が所定の閾値以下である場合、車両に電力を供給する電池から映像記録装置10への電力の供給が開始された後に、映像記録装置10を制御する。
【0056】
次に、図8を参照しながら実施形態に係る駐車監視システムが実行する処理の一例を説明する。図8は、実施形態に係る駐車監視システムにより実行される処理の一例を示すシーケンス図である。
【0057】
ステップS101において、衝撃データ生成部141は、衝撃データが生成されているか否かを判定する。衝撃データ生成部141は、衝撃データが生成されていると判定した場合(ステップS101:YES)、処理をステップS102に進める。一方、衝撃データ生成部141は、衝撃データが生成されていないと判定した場合(ステップS101:NO)、衝撃データが生成されていると判定するまで待機する。
【0058】
ステップS102において、衝撃データ取得部142は、衝撃データを取得する。
【0059】
ステップS103において、データ送信部143は、衝撃データと、問合せデータとを送信する。
【0060】
ステップS104において、データ受信部343は、衝撃データと、問合せデータとを受信する。
【0061】
ステップS105において、回答データ送信部344は、回答データを送信する。
【0062】
ステップS106において、回答データ受信部144は、回答データを受信する。
【0063】
ステップS107において、制御部145は、回答データにより示されている回答に従って映像記録装置10を制御する。
【0064】
以上、実施形態に係る映像記録装置、映像記録装置制御プログラム及び駐車監視システムについて説明した。駐車監視システム1は、映像記録装置10及び携帯端末30を含む。映像記録装置10は、衝撃データ取得部142、データ送信部143、回答データ受信部144及び制御部145を備える。携帯端末30は、データ受信部343及び回答データ送信部344を備える。
【0065】
衝撃データ取得部142は、車両が駐車されている場合に車両に衝撃が加わったとき、車両が駐車されている場合に車両に衝撃が加わったことを示す衝撃データを取得する。データ送信部143は、衝撃データと、問合せデータとを映像記録装置10と異なる機器に送信する。データ受信部343は、衝撃データと、問合せデータとを映像記録装置10から受信する。回答データ送信部344は、問合せデータにより示されている問合せの内容への回答を示す回答データを映像記録装置10に送信する。回答データ受信部144は、回答データを映像記録装置10と異なる機器から受信する。制御部145は、回答データにより示されている回答に従って映像記録装置10を制御する。
【0066】
これにより、駐車監視システム1は、車両が盗難、車上荒らし等の被害に遭った可能性がある場合、車両を管理している者に当該可能性を通知することができる。また、これにより、駐車監視システム1は、車両を管理している者の希望に沿って映像記録装置10を制御し、車両の盗難、車上荒らし等を実行した犯人の特定に貢献することができる。
【0067】
また、衝撃データ取得部142は、車両に衝撃が加わった時刻を含む所定の期間内に映像記録装置10により撮影された静止画像及び動画像の少なくとも一方を更に示す衝撃データを取得する。
【0068】
これにより、駐車監視システム1は、車両を管理している者が車両に衝撃が加わった時の状況を確認し、問合せデータにより示されている問合せの内容により的確に回答することを可能にすることができる。
【0069】
また、回答データ受信部144は、回答データを送信することを要求する回答要求データを映像記録装置10と異なる機器に少なくとも一回送信する。
【0070】
これにより、駐車監視システム1は、携帯端末30から更に確実に回答データを受信することができる。また、駐車監視システム1は、回答要求データを映像記録装置10と異なる機器に複数回送信することにより、映像記録装置10がプロセッサ104等の発熱により一時的に動作し得ないことがあったとしても、確実に回答データを受信することができる。
【0071】
また、制御部145は、映像記録装置10に電力を供給する電池に蓄えられている電力量が所定の閾値以下である場合、車両に電力を供給する電池から電力の供給を受けて映像記録装置10を制御する。
【0072】
これにより、駐車監視システム1は、映像記録装置10に電力を供給する電池に蓄えられている電力量が不十分であっても、車両を管理する者の希望に沿って映像記録装置10を制御し、車両の盗難、車上荒らし等を実行した犯人の特定に貢献することができる。
【0073】
なお、上述した実施形態では、映像記録装置10が嵌合部材102及び着脱用ボタン103を備えており、車両を管理している者により車両に取り付けられたり、車両から取り外されたりすることができる場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。映像記録装置10は、嵌合部材102及び着脱用ボタン103を備えていなくてもよい。この場合、映像記録装置10は、車両を管理する者により車両から取り外されることはない。
【0074】
また、上述した実施形態では、図6に示した映像記録装置10が備える機能が映像記録装置制御プログラムを読み出して実行するプロセッサ104により実現される場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、図6に示した映像記録装置10が備える機能の少なくとも一部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)等の回路部(circuitry)を含むハードウェアにより実現されてもよい。或いは、図6に示した映像記録装置10が備える機能の少なくとも一部は、ソフトウェアとハードウェアの協働により実現されてもよい。
【0075】
また、上述した実施形態では、図7に示した携帯端末30が備える機能がプログラムを読み出して実行するプロセッサ304により実現される場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、図7に示した携帯端末30が備える機能の少なくとも一部は、LSI、ASIC、FPGA、GPU等の回路部を含むハードウェアにより実現されてもよい。或いは、図7に示した携帯端末30が備える機能の少なくとも一部は、ソフトウェアとハードウェアの協働により実現されてもよい。
【0076】
また、上述した実施形態では、衝撃データ生成部141が、映像記録装置10が取り付けられている車両が駐車されていないと判定された場合又は加速度データにより示されている加速度が所定の加速度未満である場合には、衝撃データを生成しない場合を例に挙げて説明した。そして、この場合、制御部145は、回答データにより示されている回答に従って映像記録装置10を制御しない。ただし、映像記録装置10は、このような態様に限定されない。衝撃データ生成部141は、映像記録装置10が取り付けられている車両が駐車されていないと判定された場合又は加速度データにより示されている加速度が所定の加速度未満である場合に、衝撃データを生成してもよい。そして、この場合に、制御部145は、回答データにより示されている回答に従って映像記録装置10を制御しなくてもよい。
【0077】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成は、この実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の組み合わせ、変形、置換及び設計変更の少なくとも一つが加えられることがある。
【0078】
また、上述した本発明の実施形態の効果は、一例として示した効果である。したがって、本発明の実施形態は、上述した効果以外にも上述した実施形態の記載から当業者が認識し得る他の効果も奏し得る。
【符号の説明】
【0079】
1…駐車監視システム、10…映像記録装置、101…筐体、102…嵌合部材、102C…凸部、103…着脱用ボタン、104…プロセッサ、105…フロントカメラ、106…インカメラ、107…マイク、108…GPS受信機、109…記録装置、110…タッチパネルディスプレイ、111…通信装置、112…加速度センサ、141…衝撃データ生成部、142…衝撃データ取得部、143…データ送信部、144…回答データ受信部、145…制御部、146…電力量データ取得部、200…支持部材、200C…凹部、30…携帯端末、304…プロセッサ、309…記録装置、310…タッチパネルディスプレイ、311…通信装置、343…データ受信部、344…回答データ送信部、40…サーバ、F…フロントガラス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8