(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-03
(45)【発行日】2024-10-11
(54)【発明の名称】ナノセルロース基材を有するエアロゾル送達装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/42 20200101AFI20241004BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20241004BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20241004BHJP
A24B 15/10 20060101ALI20241004BHJP
A61M 15/06 20060101ALI20241004BHJP
A61M 15/02 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
A24F40/42
A24F40/40
A24F40/46
A24B15/10
A61M15/06 C
A61M15/02 C
(21)【出願番号】P 2021552601
(86)(22)【出願日】2020-03-05
(86)【国際出願番号】 IB2020051913
(87)【国際公開番号】W WO2020178780
(87)【国際公開日】2020-09-10
【審査請求日】2023-01-05
(32)【優先日】2019-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】594112886
【氏名又は名称】アール・ジエイ・レイノルズ・タバコ・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】セバスティアン,アンドリーズ・ドン
(72)【発明者】
【氏名】ムーア,ジョン-ポール
(72)【発明者】
【氏名】モンサルード,ルイス
(72)【発明者】
【氏名】シアーズ,スティーブン・ベンソン
(72)【発明者】
【氏名】ロウ,ジェニファー
(72)【発明者】
【氏名】ストークス,シンシア
【審査官】土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-524368(JP,A)
【文献】国際公開第2018/122095(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/067226(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/172920(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/231143(WO,A1)
【文献】特表2017-504309(JP,A)
【文献】国際公開第2010/113702(WO,A1)
【文献】特表昭57-501011(JP,A)
【文献】特表2017-500002(JP,A)
【文献】特表平08-511175(JP,A)
【文献】国際公開第2018/033347(WO,A1)
【文献】特開2019-000095(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/42
A24F 40/40
A24F 40/46
A24B 15/10
A61M 15/06
A61M 15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達装置であって、
エアロゾル源部材を備え、エアロゾル源部材が、
エアロゾル前駆体組成物が含浸されたナノセルロース材料を含む基材部と、
エアロゾルを形成する基材部からエアロゾル前駆体組成物を加熱するように構成された熱源と、
基材部からエアロゾル送達装置の口端まで延在するエアロゾル経路と、
をさらに備える、エアロゾル送達装置。
【請求項2】
熱源が、電気式加熱要素または可燃性点火源のいずれかを備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項3】
熱源が炭素系材料を含む可燃性点火源である、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項4】
熱源が電気式加熱要素であり、加熱要素に電子的に接続された電源をさらに備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項5】
電源によって加熱要素に伝達される電力を制御するように構成されたコントローラをさらに備える、請求項4に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項6】
ナノセルロース材料が、セルロースミクロフィブリル、セルロースナノフィブリル、セルロースナノ結晶、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
ナノセルロース材料がタバコ由来ナノセルロースを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項8】
ナノセルロース材料が
、1nm
~100nmの範囲の少なくとも1つの平均粒径寸法を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項9】
含浸ナノセルロース材料の総重量に基づいて
、20%重量以上の充填レベルでナノセルロース材料にエアロゾル前駆体組成物が含浸されている、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項10】
ナノセルロース材料
に50%重量以上の充填レベルでエアロゾル前駆体組成物が含浸されている、請求項9に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項11】
エアロゾル前駆体組成物が、グリセリン、プロピレングリコール、メントール、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項12】
ナノセルロース材料の少なくとも一部が疎水性を高めるように処理される、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項13】
処理されたナノセルロース材料が、エステル、テルペン、芳香族化合物およびラクトンからなる群から選択される疎水性エアロゾル前駆体によって含浸されている、請求項12に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項14】
処理されたナノセルロース材料が、メントール、酪酸メチル、酪酸エチル、酢酸イソアミル、ペンタン酸ペンチル、シトラール、ネロール、リモネン、シトロネラ、カルボン、オイゲノール、アニソール、ベンズアルデヒド、マソイアラクトン、ソトロン、ジャスミンラクトン、ガンマ-デカラクトン、ゲラニオール、およびデルタ-デカラクトンのうちの1つ以上によって含浸されている、請求項13に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項15】
基材部が、粒子状または細断された形態、シートの形態、またはフィルムの形態である、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項16】
シートまたはフィルムがポリマー結合剤を実質的に含まない、請求項15に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項17】
シートまたはフィルムが、ポリマー結合剤によって形成されたフィルムまたは再構成タバコまたは植物シートである、請求項15に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項18】
シートまたはフィルムが、高分子結合剤によって形成されたナノセルロースシートまたはフィルムであり、前記シートまたはフィルムが、タバコおよび非タバコ植物を実質的に含まない、請求項15に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項19】
基材部が、燃焼抑制材料および香料のうちの1つ以上をさらに含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項20】
基材部が実質的に円筒形に形成されている、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項21】
基材部が複合基材シートの一連の重なり合う層を備え、1つ以上の層がナノセルロース材料を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項22】
熱源が、基材部の表面に印刷された導電性インクを含む、請求項1
、4、または5のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項23】
基材部がタバコおよび/またはニコチンを実質的に含まない、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項24】
基材部が医薬品および/または非タバコ植物をさらに含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、吸入可能な形態のエアロゾル前駆体組成物を生成するためのエアロゾル送達装置およびその使用に関する。より具体的には、本開示は、人間が消費するためのエアロゾルの形態の吸入可能物質を提供するために、電気的に生成された熱または可燃性点火源を利用して、好ましくは有意な燃焼を伴わずにエアロゾル前駆体組成物を加熱する、喫煙品などのエアロゾル送達装置およびシステムのための基材材料を含むエアロゾル源部材に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの喫煙品は、使用のためにタバコを燃焼させることに基づく喫煙製品の改良または代替として長年にわたって提案されている。いくつかの例示的な代替品は、固体または液体燃料が燃焼されて熱をタバコに伝達するか、または化学反応がそのような熱源を提供するために使用される装置を含んでいた。さらなる例示的な代替品は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWormらによる米国特許第9,078,473号明細書に記載されているように、タバコおよび/または他のエアロゾル生成基材材料を加熱するために電気エネルギを使用する。
【0003】
喫煙品の改良または代替品の目的は、通常、かなりの量の不完全燃焼および熱分解生成物を送達することなく、紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙に関連する感覚を提供することであった。この目的のために、電気エネルギを利用して揮発性物質を気化もしくは加熱するか、または大幅にタバコを燃焼させることなく紙巻きタバコ、葉巻またはパイプ喫煙の感覚を提供しようとする多くの喫煙製品、香味発生器、および薬用吸入器が提案されている。例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれるRobinsonらによる米国特許第7,726,320号明細書、およびGriffith Jr.らによる米国特許出願公開第2013/0255702号明細書、およびSearsらによる米国特許出願公開第2014/0096781号明細書に記載された背景技術に記載されている様々な代替喫煙品、エアロゾル送達装置および熱源を参照されたい。
【0004】
タバコ、タバコ由来の材料、または他の植物由来の材料を電気的に加熱することによって喫煙の味と感覚を生み出す物品は、一貫性のない性能特性に悩まされてきた。例えば、いくつかの物品は、香味または他の吸入可能材料の一貫性のない放出および基材へのエアロゾル前駆体組成物の不十分な充填に悩まされてきた。したがって、紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙の感覚を提供することができ、基材材料の実質的な燃焼なく、有利な性能特性を備えた喫煙品を提供することが望ましくあり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許第9,078,473号明細書
【文献】米国特許第7,726,320号明細書
【文献】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、エアロゾルを生成するように構成されたエアロゾル送達装置用のナノセルロース基材に関し、いくつかの実施形態では、そのエアロゾル送達装置は、喫煙品と呼ばれることもある。一態様では、エアロゾル源部材を備えるエアロゾル送達装置が提供される。装置は、エアロゾル前駆体組成物が含浸されたナノセルロース材料を含む基材部と、基材部からエアロゾル前駆体組成物を加熱してエアロゾルを形成するように構成された熱源と、基材部からエアロゾル送達装置の口端まで延在するエアロゾル経路とをさらに含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、熱源は、電気式加熱要素または可燃性点火源のいずれかを備えることができる。特定の実施形態では、熱源は、炭素系材料を含む可燃性点火源とすることができる。特定の他の実施形態では、熱源は、加熱要素に電子的に接続された電源を備える電気式加熱要素とすることができる。さらに、熱源は、電源によって加熱要素に伝達される電力を制御するように構成されたコントローラを備えることができる。特定の実施形態では、熱源は、基材部の表面に印刷された導電性インクを含む。
【0008】
特定の実施形態では、言及されるナノセルロースは、約1nm~約100nmの範囲の少なくとも1つの平均粒径寸法を含むことができる。特定の実施形態では、ナノセルロース材料は、セルロースミクロフィブリル(CMF)、セルロースナノフィブリル(CNF)、セルロースナノ結晶(CNC)、またはそれらの組み合わせを含むことができる。さらに、ナノセルロース材料は、タバコ由来ナノセルロースを含むことができる。
【0009】
いくつかの実施形態では、ナノセルロース材料は、含浸材料の総重量に基づいて、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくも約30%重量、少なくとも約35%重量、少なくとも約40%重量、少なくとも約45%重量、または少なくとも約50%重量の充填でエアロゾル前駆体組成物に含浸される。いくつかの態様では、エアロゾル前駆体組成物は、グリセリン、プロピレングリコール、メントール、他のエアロゾル前駆体(例えば、他のポリオール)、またはそれらの組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、ナノセルロース材料は、ナノセルロース材料を製造するために使用される製造プロセスの結果として本質的に疎水性とすることができる。特定の他の実施形態では、ナノセルロース材料の少なくとも一部は、疎水性を高めるためにエアロゾル前駆体組成物を含浸させる前に処理される。有利には、そのような処理は、エステル、テルペン(環状テルペンを含む)、芳香族化合物およびラクトンからなる群から選択されるものなどの疎水性エアロゾル前駆体成分がナノセルロース材料に充填されることを可能にする。特定の実施形態では、ナノセルロース材料には、酪酸メチル、酪酸エチル、酢酸イソアミル、ペンタン酸ペンチル、シトラール、ネロール、リモネン、シトロネラ、メントール、カルボン、オイゲノール、アニソール、ベンズアルデヒド、マソイアラクトン、ソトロン、ジャスミンラクトン、ガンマ-デカラクトン、ゲラニオール、およびデルタ-デカラクトンのうちの1つ以上が充填されることができる。
【0010】
特定の実施形態では、基材部は、微粒子または細断された形態、シートの形態、またはフィルムの形態である。いくつかの実施形態では、シートまたはフィルムの形態の基材部は、ポリマー結合剤を実質的に含まない実施形態など、ポリマー結合剤なしで形成されることができる。様々な他の実施形態では、基材部は、ポリマー結合剤によって形成された再構成タバコまたは植物シートまたはフィルムの形態とすることができる。いくつかの実施形態では、基材部は、タバコまたは非タバコ植物を実質的に含まない実施形態など、タバコまたは植物を含まないポリマー結合剤によって形成されたナノセルロースシートの形態とすることができる。特定の実施形態では、基材部は、燃焼抑制材料および香料のうちの1つ以上をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、基材部は、実質的に円筒形状に形成されることができる。様々な実施形態では、基材部は、複合基材シートの一連の重なり合う層を含むことができ、複合基材シートは、ナノセルロースフィルムまたは層を含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、基材部は、タバコまたはニコチンを実質的に含まない実施形態など、タバコまたはニコチンを含まなくてもよい。いくつかの実施形態では、基材部は、非タバコ由来ニコチンおよび香料のうちの1つ以上をさらに含むことができる。特定の実施形態では、基材部は、1つ以上の医薬品をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、基材部は、1つ以上の非タバコ植物をさらに含むことができる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本開示は、限定することなく、以下の実施形態を含む。
【0013】
実施形態1:エアロゾル送達装置であって、エアロゾル源部材を備え、エアロゾル源部材が、エアロゾル前駆体組成物が含浸されたナノセルロース材料を含む基材部と、エアロゾルを形成する基材部からエアロゾル前駆体組成物を加熱するように構成された熱源と、基材部からエアロゾル送達装置の口端まで延在するエアロゾル経路と、をさらに備える、エアロゾル送達装置。
【0014】
実施形態2:熱源が、電気式加熱要素または可燃性点火源のいずれかを備える、実施形態1に記載のエアロゾル送達装置。
【0015】
実施形態3:熱源が炭素系材料を含む可燃性点火源である、実施形態1~2のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0016】
実施形態4:熱源が電気式式加熱要素であり、加熱要素に電子的に接続された電源をさらに備える、実施形態1~2のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0017】
実施形態5:電源によって加熱要素に伝達される電力を制御するように構成されたコントローラをさらに備える、実施形態1~2のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0018】
実施形態6:ナノセルロース材料が、セルロースミクロフィブリル、セルロースナノフィブリル、セルロースナノ結晶、またはそれらの組み合わせを含む、実施形態1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0019】
実施形態7:ナノセルロース材料がタバコ由来ナノセルロースを含む、実施形態1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0020】
実施形態8:ナノセルロース材料が、約1nm~約100nmの範囲の少なくとも1つの平均粒径寸法を含む、実施形態1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0021】
実施形態9:含浸ナノセルロース材料の総重量に基づいて、約20%重量以上の充填レベルでナノセルロース材料にエアロゾル前駆体組成物が含浸されている、実施形態1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0022】
実施形態10:ナノセルロース材料に約50%重量以上の充填レベルでエアロゾル前駆体組成物が含浸されている、実施形態1~9のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0023】
実施形態11:エアロゾル前駆体組成物が、グリセリン、プロピレングリコール、メントール、またはそれらの組み合わせを含む、実施形態1~10のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0024】
実施形態12:ナノセルロース材料の少なくとも一部が疎水性を高めるように処理される、実施形態1~11のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0025】
実施形態13:処理されたナノセルロース材料が、エステル、テルペン、芳香族化合物およびラクトンからなる群から選択される疎水性エアロゾル前駆体によって含浸されている、実施形態1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0026】
実施形態14:処理されたナノセルロース材料が、メントール、酪酸メチル、酪酸エチル、酢酸イソアミル、ペンタン酸ペンチル、シトラール、ネロール、リモネン、シトロネラ、カルボン、オイゲノール、アニソール、ベンズアルデヒド、マソイアラクトン、ソトロン、ジャスミンラクトン、ガンマ-デカラクトン、ゲラニオール、およびデルタ-デカラクトンのうちの1つ以上によって含浸されている、実施形態1~13のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0027】
実施形態15:基材部が、粒子状または細断された形態、シートの形態、またはフィルムの形態である、実施形態1~14のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0028】
実施形態16:シートまたはフィルムがポリマー結合剤を実質的に含まない、実施形態1~15のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0029】
実施形態17:シートまたはフィルムが、ポリマー結合剤によって形成された再構成タバコまたは植物シートまたはフィルムである、実施形態1~15のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0030】
実施形態18:シートまたはフィルムが、高分子結合剤によって形成されたナノセルロースシートまたはフィルムであり、前記シートまたはフィルムが、タバコおよび非タバコ植物を実質的に含まない、実施形態1~15のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0031】
実施形態19:基材部が、燃焼抑制材料および香料のうちの1つ以上をさらに含む、実施形態1~18のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0032】
実施形態20:基材部が実質的に円筒形に形成されている、実施形態1~19のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0033】
実施形態21:基材部が複合基材シートの一連の重なり合う層を含み、1つ以上の層がナノセルロース材料を含む、実施形態1~20のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0034】
実施形態22:熱源が、基材部の表面に印刷された導電性インクを含む、実施形態1~21のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0035】
実施形態23:基材部がタバコおよび/またはニコチンを実質的に含まない、実施形態1~22のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0036】
実施形態24:基材部が医薬品および/または非タバコ植物をさらに含む、実施形態1~23のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【0037】
本開示のこれらのおよび他の特徴、態様、および利点は、以下に簡単に説明される添付の図面とともに以下の詳細な説明を読むことから明らかになろう。本発明は、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の上述した実施形態の任意の組み合わせ、ならびにそのような特徴または要素が本明細書における特定の実施形態の説明において明示的に組み合わせられるかどうかにかかわらず、本開示に記載の任意の2つ、3つ、4つまたはそれ以上の特徴または要素の組み合わせを含む。本開示は、その様々な態様および実施形態のいずれかにおいて、開示された発明の任意の分離可能な特徴または要素が、文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り組み合わせ可能であることが意図されるものとして見なされるべきであるように、全体的に読まれるように意図される。
【0038】
上記の一般用語で本開示の態様をそのように説明してきたが、ここで、必ずしも縮尺どおりに描かれていない添付図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】本開示の例示的な実施形態にかかる、制御本体およびエアロゾル源部材を備えるエアロゾル送達装置の斜視図を示し、エアロゾル源部材および制御本体は互いに結合されている。
【
図2】本開示の例示的な実施形態にかかる、
図1のエアロゾル送達装置の斜視図を示し、エアロゾル源部材および制御本体は互いに分離されている。
【
図3】本開示の例示的な実施形態にかかる、エアロゾル源部材の概略斜視図を示している。
【
図4】本開示の例示的な実施形態にかかる、エアロゾル源部材の基材部の概略断面図を示している。
【
図5】本開示の例示的な実施形態にかかる、エアロゾル源部材の斜視図を示している。
【
図6】本開示の一実施形態にかかる、外側ラップが取り外された
図5のエアロゾル源部材の斜視図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本開示は、その例示的な実施形態を参照して、以下においてより完全に説明される。これらの例示的な実施形態は、本開示が徹底的に完全であり、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように説明されている。実際、本開示は、多くの異なる形態で具体化されることができ、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用される法的要件を満たすように提供される。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、「the」などは、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の指示対象を含む。また、本明細書では、量的尺度、値、幾何学的関係などに言及する場合があるが、特に明記しない限り、任意の1つ以上は、これらの全てではないにしても、技術公差などに起因するものなど、発生する可能性のある許容可能な変動を説明するために絶対的または近似的であることがある。本明細書で使用される場合、「実質的に含まない」とは、材料の総重量に基づいて1%重量未満または0.5%重量未満または0.1%重量未満の所与の物質の濃度を指す。
【0041】
以下に説明されるように、本開示の例示的な実施形態は、エアロゾル送達装置とともに使用するためのエアロゾル源部材に使用するためのナノセルロース基材に関する。ナノセルロース基材の使用は、エアロゾル前駆体材料に対する基材の吸収性/親和性を高めることができ、ひいては基材へのエアロゾル前駆体材料の充填レベルを高めることができる。基材材料の成分としてナノセルロースを使用することはまた、基材に機械的強度を加えるのに役立つことができ、これにより、製造プロセス中の基材材料の耐久性を改善することができる。
【0042】
本開示にかかるエアロゾル源部材のいくつかの実施形態は、電気エネルギを使用して材料を加熱し、吸入可能物質(例えば、電気加熱タバコ製品)を形成する。本開示にかかるエアロゾル源部材の他の実施形態は、吸入可能物質(例えば、炭素加熱タバコ製品)を形成するために、(好ましくは材料を任意の有意な程度まで燃焼させることなく)材料を加熱するために点火可能熱源を使用する。好ましくは、材料は、材料を任意の有意な程度まで燃焼させることなく加熱される。そのようなシステムの構成要素は、手持ち式装置と見なされるのに十分にコンパクトな物品の形態を有する。すなわち、好ましいエアロゾル送達装置の構成要素の使用は、エアロゾルがタバコの燃焼または熱分解の副産物から主に生じるという意味において煙の生成をもたらさないが、むしろ、それらの好ましいシステムの使用は、内部に組み込まれている特定の成分の揮発または気化から結果として生じる蒸気の生成をもたらす。いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル送達装置の構成要素は、電子タバコとして特徴付けられることができ、それらの電子タバコは、最も好ましくは、タバコおよび/またはタバコに由来する成分を組み込み、したがって、エアロゾル形態のタバコ誘導成分を送達する。
【0043】
特定の好ましいエアロゾル送達装置および/またはエアロゾル源部材のエアロゾル生成部品は、そのいずれかの成分のかなりの程度の燃焼を何ら伴わずにタバコを点火して燃焼させることによって(したがって、タバコの煙を吸い込むことによって)使用される紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙の多くの感覚(例えば、吸入および呼気儀式、味または風味の種類、感覚刺激効果、物理的感触、使用儀式、視認可能なエアロゾルによって提供されるような視覚的手がかりなど)を提供することができる。例えば、本開示のいくつかの例示的な実施形態にかかるエアロゾル送達装置のユーザは、喫煙者が伝統的な種類の喫煙品を使用するように、その部品を保持して使用し、その部品によって生成されるエアロゾルを吸入するためにその部品の一端を吸引し、選択された時間間隔でタバコを吸うまたは吸引するなどすることができる。
【0044】
本明細書では、システムは、一般に、いわゆる「電子タバコ」または「タバコ加熱製品」などのエアロゾル送達装置および/またはエアロゾル源部材に関連する実施形態に関して記載されるが、機構、構成要素、特徴、および方法は、多くの異なる形態で具現化され、様々な物品に関連付けられることができることを理解されたい。例えば、本明細書において提供される説明は、従来の喫煙品(例えば、紙巻きタバコ、葉巻、パイプなど)、非燃焼加熱紙巻きタバコ、および本明細書に開示される製品のいずれかについての関連するパッケージの実施形態と組み合わせて採用されることができる。したがって、本明細書に開示される機構、構成要素、特徴、および方法の説明は、例としてのみエアロゾル送達装置に関連する実施形態に関して説明され、他の様々な製品および方法において具現化および使用されてもよいことを理解されたい。
【0045】
本開示のエアロゾル送達装置および/またはエアロゾル源部材はまた、蒸気生成物品または薬剤送達物品であるとして特徴付けられることができる。したがって、そのような物品または装置は、吸入可能な形態または状態で1つ以上の物質(例えば、香味料および/または医薬品有効成分)を提供するように構成されることができる。例えば、吸入可能物質は、実質的に蒸気の形態(すなわち、その臨界点より低い温度で気相にある物質)とすることができる。あるいは、吸入可能物質は、エアロゾル(すなわち、気体中の微細な固体粒子または液滴の懸濁液)の形態とすることができる。簡潔にするために、本明細書で使用される「エアロゾル」という用語は、可視であるかどうか、および煙のように見なされることができる形態であるかどうかにかかわらず、人間の吸入に適した形態または種類の蒸気、ガス、およびエアロゾルを含むことを意味する。吸入可能物質の物理的形態は、本発明の装置の性質によって必ずしも限定されないが、それが蒸気状態またはエアロゾル状態で存在するかどうかに関して媒体および吸入可能物質自体の性質に依存することができる。いくつかの実施形態では、「蒸気」および「エアロゾル」という用語は、交換可能とすることができる。したがって、簡単にするために、本開示の態様を説明するために使用される「蒸気」および「エアロゾル」という用語は、特に明記しない限り、交換可能であると理解される。
【0046】
いくつかの実施形態では、本開示のエアロゾル送達装置は、電源(例えば、電気電源)と、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、-例えば、マイクロプロセッサ、個別にまたはマイクロコントローラの一部として-電源から物品の他の構成要素への電流の流れを制御することによるなど、発熱のために電力を作動、制御、調整、および停止するための手段)と、加熱部材(例えば、電気抵抗発熱素子または他の構成要素および/または誘導コイルまたは他の関連する構成要素および/または1つ以上の放射加熱要素)と、十分な熱の印加時にエアロゾルを生成することができる基材部を含むエアロゾル源部材とのいくつかの組み合わせを備えることができる。上記の構成要素のうちの1つ以上を物理的に組み合わせることが可能であることに留意されたい。例えば、特定の実施形態では、ヒータトレースが電源によって電力供給され、抵抗加熱要素として使用されることができるように、導電性インクを使用して、導電性ヒータトレースが本明細書に記載の基材材料(すなわち、ナノセルロース基材フィルム)の表面に印刷されることができる。導電性インクの例は、グラフェンインク、ならびに銀、金、パラジウム、白金、および合金またはそれらの他の組み合わせ(例えば、銀-パラジウムまたは銀-白金インク)を含むインクなどの様々な金属を含むインクを含み、これらは、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、または他の適切な印刷方法などのプロセスを使用して表面に印刷されることができる。
【0047】
様々な実施形態では、いくつかの実施形態ではハウジングと呼ばれることがある外側本体またはシェル内にいくつかのこれらの構成要素が設けられることができる。外側本体またはシェルの全体設計は、様々なものとすることができ、エアロゾル送達装置の全体サイズおよび形状を画定することができる外側本体の形式または構成は、様々なものとすることができる。他の構成が可能であるが、いくつかの実施形態では、紙巻きタバコまたは葉巻の形状に似た細長本体は、単一の単一性ハウジングから形成されることができ、または細長ハウジングは、2つ以上の分離可能本体から形成されることができる。例えば、エアロゾル送達装置は、略管状の形状とすることができ、そのため、従来の紙巻きタバコまたは葉巻の形状に類似している細長シェルまたは本体を備えることができる。一例では、エアロゾル送達装置の全ての構成要素は、1つのハウジングまたは本体内に収容されている。他の実施形態では、エアロゾル送達装置は、接合されて分離可能な2つ以上のハウジングを備えることができる。例えば、エアロゾル送達装置は、一端に、1つ以上の再利用可能な構成要素(例えば、充電式電池および/または充電式スーパーキャパシタなどのアキュムレータ、ならびにその物品の動作を制御するための様々な電子機器)を含むハウジングを備える制御本体を有するとともに、他端に且つ取り外し可能に連結可能に、使い捨て部分を含む外側本体またはシェル(例えば、使い捨て香味料含有エアロゾル源部材)を有することができる。
【0048】
他の実施形態では、本開示のエアロゾル源部材は、一般に、基材材料を加熱するように構成された点火可能熱源を含むことができる。基材材料および/または熱源の少なくとも一部は、外側ラップ、または包装、ケーシング、構成要素、モジュール、部材などで覆われることができる。エンクロージャの全体的な設計は可変であり、エアロゾル源部材の全体的なサイズおよび形状を画定するエンクロージャの形式または構成も可変である。他の構成も可能であるが、いくつかの態様では、これらの実施形態の全体的な設計、サイズ、および/または形状は、従来の紙巻きタバコまたは葉巻のものに似ていることが望ましい場合がある。様々な態様では、熱源は、例えば、エアロゾル前駆体組成物に関連する基材材料、押出構造および/または基材、固体または液体形態(例えば、ビーズ、シート、細片、ラップ)でタバコから直接分離されたまたは合成的に調製されたタバコに天然に見られる材料などのタバコおよび/またはタバコ関連材料を含む基材材料をエアロゾル化するために熱を発生させることができてもよい。
【0049】
本開示のエアロゾル送達装置内の様々な基材材料、エアロゾル源部材、および構成要素のより具体的な形式、構成および配置は、以下に提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。さらに、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮すると、様々なエアロゾル送達装置構成要素の選択が理解されることができる。さらに、エアロゾル送達装置内の構成要素の配置はまた、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮すると理解されることができる。
【0050】
これに関して、
図1は、本開示の例示的な実施形態にかかるエアロゾル送達装置100を示している。エアロゾル送達装置100は、制御本体102およびエアロゾル源部材104を含むことができる。様々な実施形態では、エアロゾル源部材104および制御本体102は、機能関係において恒久的または取り外し可能に位置合わせされることができる。これに関して、
図1は、結合構成のエアロゾル送達装置100を示している一方で、
図2は、分離構成のエアロゾル送達装置100を示している。様々な機構がエアロゾル源部材104を制御本体102に接続し、ねじ係合、圧入係合、締まり嵌め、滑り嵌め、磁気係合などをもたらすことができる。
【0051】
様々な実施形態では、本開示にかかるエアロゾル送達装置100は、実質的に棒状または実質的に管状または実質的に円筒状であると定義されることができる全体形状を含むが、これらに限定されない様々な全体形状を有することができる。
図1~
図2の実施形態では、装置100は、実質的に丸い断面を有するが、他の断面形状(例えば、楕円形、正方形、三角形など)もまた、本開示に含まれる。例えば、いくつかの実施形態では、制御本体102またはエアロゾル源部材104(および/または任意の下位構成要素)の一方または双方は、実質的に矩形の直方体形状(例えば、USBフラッシュドライブと同様)などの実質的に矩形の形状を有することができる。他の実施形態では、制御本体102またはエアロゾル源部材104(および/または任意の下位構成要素)の一方または双方は、他の手持ち式形状を有することができる。例えば、いくつかの実施形態では、制御本体102は、小さい箱形状、様々なポッドモッド形状、またはフォブ形状を有することができる。したがって、物品の物理的形状を説明するそのような文言はまた、制御本体102およびエアロゾル源部材104を含むその個々の構成要素に適用されることができる。
【0052】
本開示のエアロゾル送達装置内の構成要素の位置合わせは、様々な実施形態にわたって変化することができる。いくつかの実施形態では、基材部は、ユーザへのエアロゾル送達を最大化するように、加熱部材の近くに配置されることができる。しかしながら、他の構成は除外されない。一般に、加熱部材は、加熱部材からの熱が基材部(ならびに、いくつかの実施形態では、同様にユーザへの送達のために提供されることができる1つ以上の香料、薬剤など)を揮発させ、ユーザへの送達のためのエアロゾルを形成することができるように、基材部の十分近くに配置されることができる。加熱部材が基材部を加熱すると、消費者による吸入に適した物理的形態で、エアロゾルが形成、放出、または生成される。放出する(release)、放出している(releasing)、放出する(releases)、または放出した(released)という言及は、形成するまたは生成する(form or generate)、形成しているまたは生成している(forming or generating)、形成するまたは生成する(forms or generates)、および形成したまたは生成した(formed or generated)を含むように、前述の用語は互換可能であることが意味されることに留意されたい。具体的には、吸入可能物質は、蒸気またはエアロゾルまたはそれらの混合物の形態で放出され、そのような用語はまた、特に明記しない限り、本明細書では互換的に使用される。
【0053】
上述したように、様々な実施形態のエアロゾル送達装置100は、電池および/または他の電源を組み込んで、加熱部材への電力供給、制御システムへの電力供給、インジケータへの電力供給など、エアロゾル送達装置に様々な機能を提供するのに十分な電流を供給することができる。以下により詳細に記載されるように、電源は、様々な実施形態をとることができる。好ましくは、電源は、エアロゾル形成を提供するために加熱部材を急速に活性化し、所望の持続時間の使用を通じてエアロゾル送達装置に電力を供給するために十分な電力を送達することができる。いくつかの実施形態では、電源は、エアロゾル送達装置が容易に取り扱われることができるように、エアロゾル送達装置内に都合よく適合するサイズとされる。有用な電源の例は、好ましくは再充電可能なリチウムイオン電池(例えば、充電式リチウム-二酸化マンガン電池)を含む。特に、リチウムポリマー電池は、そのような電池が向上した安全性を提供することができるように使用されることができる。他の種類の電池-例えば、N50-AAA CADNICAニッケル-カドミウム電池も使用されることができる。さらに、好ましい電源は、望ましい喫煙体験を損なわないように十分に軽量である。電源のいくつかの例は、Peckerarらによる米国特許第9,484,155号明細書、および2015年10月21日に出願されたSurらによる米国特許出願公開第2017/0112191号明細書に記載されており、その開示は、それぞれの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0054】
特定の実施形態では、制御本体102およびエアロゾル源部材104の一方または双方は、使い捨てであるかまたは再利用可能であると称されることができる。例えば、制御本体102は、交換式電池または充電式電池、固体電池、薄膜固体電池、充電式スーパーキャパシタなどを有することができ、したがって、壁充電器への接続、自動車充電器(すなわち、シガーライターのレセプタクル)への接続、およびユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルまたはコネクタ(例えば、USB 2.0、3.0、3.1、USBタイプC)などを介したコンピュータへの接続、光電池(太陽電池と呼ばれることもある)または太陽電池のソーラーパネルへの接続、誘導無線充電を使用する充電器(例えば、ワイヤレスパワーコンソーシアム(WPC)からのQi無線充電規格に準拠した無線充電を含む)、または無線周波数(RF)ベースの充電器などの無線充電器を含む、任意の種類の充電技術と組み合わせられることができる。誘導無線充電システムの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Surらによる米国特許出願公開第2017/0112196号明細書に記載されている。さらに、いくつかの実施形態では、エアロゾル源部材104は、使い捨て装置を含むことができる。制御本体とともに使用するための使い捨て構成要素は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Changらによる米国特許第8,910,639号明細書に開示されている。
【0055】
さらなる実施形態では、電源はまた、キャパシタを含むことができる。キャパシタは、電池よりも速く放電することができ、パフ間で充電されることができるため、加熱部材に直接電力を供給するために使用された場合よりも低い速度で電池をキャパシタに放電することができる。例えば、スーパーキャパシタ、例えば、電気二重層キャパシタ(EDLC)は、電池とは別に、または電池と組み合わせて使用されることができる。単独で使用される場合、スーパーキャパシタは、物品を使用するたびに再充電されることができる。したがって、装置はまた、スーパーキャパシタを補充するために使用の間に喫煙品に取り付けられることができる充電器構成要素を含むことができる。
【0056】
本開示のエアロゾル送達装置では、さらなる構成要素が利用されることができる。例えば、エアロゾル送達装置は、消費者が物品(例えば、パフ作動スイッチ)を吸引する際の圧力変化または空気流変化のいずれかに敏感な流量センサを含むことができる。他の可能な電流作動/非作動機構は、温度作動オン/オフスイッチまたはリップ圧力作動スイッチを含むことができる。そのようなパフ作動機能を提供できる機構の例は、イリノイ州フリーポートのHoneywell,Inc.のマイクロスイッチ部門によって製造されたモデル163PC01D36シリコンセンサを含む。代表的なフローセンサ、電流調整構成要素、およびエアロゾル送達装置用の様々なマイクロコントローラ、センサ、およびスイッチを含む他の電流制御構成要素は、Gerthらによる米国特許第4,735,217号明細書、全てBrooksらによる米国特許第4,922,901号明細書、米国特許第4,947,874号明細書、および米国特許第4,947,875号明細書、McCaffertyらによる米国特許第5,372,148号明細書、Fleischhauerらによる米国特許第6,040,560号明細書、Nguyenらによる米国特許第7,040,314号明細書、およびPanによる米国特許第8,205,622号明細書に記載されており、これらは全て、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。また、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Ampoliniらによる米国特許第9,423,152号明細書に記載されている制御スキームも参照されたい。
【0057】
別の例では、エアロゾル送達装置は、装置を保持するユーザの第1の身体部分に接触するように構成された第1の導電性表面と、第1の導電性表面から導電的に絶縁され、ユーザの第2の身体部分に接触するように構成された第2の導電性表面とを備えることができる。したがって、エアロゾル送達装置が第1の導電性表面と第2の導電性表面との間の導電性の変化を検出すると、気化装置が作動されて物質を気化させ、その結果、蒸気がユーザ保持ユニットによって吸入されることができる。第1の身体部分および第2の身体部分は、唇または手の一部とすることができる。2つの導電性表面はまた、パーソナル気化装置ユニットに含まれる電池を充電するために使用されることができる。2つの導電性表面はまた、メモリに記憶されたデータを出力するために使用されることができるコネクタを形成することができるかまたはその一部とすることができる。参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Terryらによる米国特許第9,861,773号明細書を参照されたい。
【0058】
さらに、Sprinkelらによる米国特許第5,154,192号明細書は、喫煙品のインジケータを開示しており、Sprinkel,Jr.による米国特許第5,261,424号明細書は、吸引取得に関連するユーザの唇の活動を検出した後に加熱装置の加熱をトリガーするために装置の口端に関連付けることができる圧電センサを開示しており、McCaffertyらによる米国特許第5,372,148号明細書は、マウスピースを介した圧力降下に応答して加熱負荷アレイへのエネルギの流れを制御するためのパフセンサを開示しており、Harrisらによる米国特許第5,967,148号明細書は、挿入された構成要素の赤外線透過率の不均一性を検出する識別子と、構成要素がレセプタクルに挿入されるときに検出ルーチンを実行するコントローラとを含む喫煙装置内のレセプタクルを開示しており、Fleischhauerらによる米国特許第6,040,560号明細書は、複数の差動位相を有する定義済みの実行可能パワーサイクルについて記載しており、Watkinsらによる米国特許第5,934,289号明細書は、フォトニック-オプトロニック構成要素を開示しており、Countsらによる米国特許第5,954,979号明細書は、喫煙装置を介して吸引抵抗を変更するための手段を開示しており、Blakeらによる米国特許第6,803,545号明細書は、喫煙装置で使用するための特定の電池構成を開示しており、Griffenらによる米国特許第7,293,565号明細書は、喫煙装置で使用するための様々な充電システムを開示しており、Fernandoらによる米国特許第8,402,976号明細書は、充電を容易にして装置のコンピュータ制御を可能にするための喫煙装置用のコンピュータインターフェース手段を開示しており、Fernandoらによる米国特許第8,689,804号明細書は、喫煙装置の識別システムを開示しており、Flickによる国際公開第2010/003480号は、エアロゾル生成システムのパフを示す流体フロー検知システムを開示しており、前述の開示の全ては、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0059】
電子エアロゾル送達物品に関連する構成要素および本装置において使用されることができる開示材料または構成要素のさらなる例は、Gerthらによる米国特許第4,735,217号明細書、Morganらによる米国特許第5,249,586号明細書、Higginsらによる米国特許第5,666,977号明細書、Adamsらによる米国特許第6,053,176号明細書、Whiteによる米国特許第6,164,287号明細書、Vogesによる米国特許第6,196,218号明細書、Felterらによる米国特許第6,810,883号明細書、Nicholsによる米国特許第6,854,461号明細書、Honによる米国特許第7,832,410号明細書、Kobayashiによる米国特許第7,513,253号明細書、Hamanoによる米国特許第7,896,006号明細書、Shayanによる米国特許第6,772,756号明細書、Honによる米国特許第8,156,944号明細書および米国特許第8,375,957号明細書、Thorensらによる米国特許第8,794,231号明細書、Oglesbyらによる米国特許第8,851,083号明細書、Monseesらによる米国特許第8,915,254号明細書および米国特許第8,925,555号明細書、DePianoらによる米国特許第9,220,302号明細書、Honによる米国特許出願公開第2006/0196518号明細書および米国特許出願公開第2009/0188490号明細書、Oglesbyらによる米国特許出願公開第2010/0024834号明細書、Wangによる米国特許出願公開第2010/0307518号明細書、Honによる国際公開第2010/091593号、およびFooによる国際公開第2013/089551号を含み、これらのそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。さらに、2015年10月13日に出願されたWormらによる米国特許出願公開第2017/0099877号明細書は、エアロゾル送達装置およびエアロゾル送達装置用のフォブ形状構成に含まれることができるカプセルを開示しており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。前述の文献によって開示された様々な材料は、様々な実施形態において本装置に組み込まれることができ、前述の開示の全ては、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0060】
図2を参照すると、図示の実施形態では、エアロゾル源部材104は、制御本体102に挿入されるように構成された加熱端106と、ユーザがエアロゾルを生成するために吸引する口端108とを備える。加熱端106の少なくとも一部は、基材部110を含むことができる。以下により詳細に説明するように、様々な実施形態では、基材部110は、エアロゾル前駆体組成物が含浸されたナノセルロース材料を含むことができる。様々な実施形態では、エアロゾル源部材104またはその一部は、外部オーバーラップ材料112に包まれることができる。様々な実施形態では、エアロゾル源部材104の口端108は、例えば、酢酸セルロースまたはポリプロピレン材料から作製されることができるフィルタ114を含むことができる。フィルタ114は、追加的または代替的に、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Rakerらによる米国特許第5,025,814号明細書に記載されているようなタバコ含有材料のストランドを含むことができる。様々な実施形態では、フィルタ114は、エアロゾル源部材の口端の構造的完全性を増加させ、および/または必要に応じて濾過能力を提供し、および/または吸引に対する抵抗を提供することができる。いくつかの実施形態では、フィルタは、個別のセグメントを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態は、濾過を提供するセグメント、吸引抵抗を提供するセグメント、エアロゾルを冷却するための空間を提供する中空セグメント、構造的完全性の向上を提供するセグメント、他のフィルタセグメント、および上記のいずれか1つまたは任意の組み合わせを含むことができる。
【0061】
いくつかの実施形態では、外部オーバーラップ112の材料は、熱の伝達に抵抗する材料を含むことができ、これは、紙またはセルロース材料などの他の繊維性材料を含むことができる。外部オーバーラップ材料はまた、繊維性材料内に埋め込まれた、または分散された少なくとも1つの充填材料を含むことができる。様々な実施形態では、充填材料は、水不溶性粒子の形態を有することができる。さらに、充填材料は、無機成分を組み込むことができる。様々な実施形態では、外部オーバーラップは、下にあるバルク層などの複数の層と、紙巻きタバコの典型的な包装紙などの上にある層とから形成されることができる。そのような材料は、例えば、亜麻、麻、サイザル麻、稲わら、および/またはエスパルトなどの軽量の「ぼろきれ繊維」を含むことができる。外部オーバーラップはまた、酢酸セルロースなどの従来の紙巻きタバコのフィルタ要素において通常使用される材料を含むことができる。さらに、エアロゾル源部材の口端108での過剰長の外部オーバーラップは、以下に説明するように、基材部110を消費者の口から単に分離するように、またはフィルタ材料を配置するためのスペースを提供するように、または物品の吸引に影響を与えるかもしくは吸引中に装置を出る蒸気もしくはエアロゾルの流動特性に影響を与えるように機能することができる。本開示で使用されることができる外部オーバーラップ材料の構成に関するさらなる記載は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるWormらによる米国特許第9,078,473号明細書に見出されることができる。
【0062】
様々な実施形態では、他の構成要素が、基材部110とエアロゾル源部材104の口端108との間に存在することができる。例えば、いくつかの実施形態では、以下の1つまたは任意の組み合わせが、基材部110とエアロゾル源部材104の口端108との間に配置されることができる、すなわち、空隙、中空管構造、冷却空気用の相変化材料、香味料放出媒体、選択的化学吸着が可能なイオン交換繊維、濾材としてのエアロゲル粒子、およびその他の適切な材料である。可能な相変化材料のいくつかの例は、これらに限定されるものではないが、AgNO3、AlCl3、TaCl3、InCl3、SnCl2、AlI3、およびTiI4などの塩、セレン、スズ、インジウム、スズ-亜鉛、インジウム-亜鉛、インジウム-ビスマスなどの金属および金属合金、ならびにD-マンニトール、コハク酸、p-ニトロ安息香酸、ハイドロキノンおよびアジピン酸などの有機化合物を含む。他の例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Potterらによる米国特許第8,430,106号明細書に記載されている。
【0063】
以下により詳細に記載されるように、本開示は、基材材料を加熱してエアロゾルを形成するために、伝導性および/または誘導熱源とともに使用するように構成される。様々な実施形態では、伝導熱源は、抵抗加熱部材を具備する加熱アセンブリを備えることができる。抵抗性加熱部材は、電流がそこを流れるときに熱を生成するように構成されることができる。抵抗性加熱部材として有用な導電性材料は、低質量、低密度、および中程度の抵抗率を有し、使用中に体験される温度で熱的に安定であるものとすることができる。有用な加熱部材は、急速に加熱および冷却するため、エネルギの効率的な使用を提供する。部材の急速な加熱は、それに近接するエアロゾル前駆体材料のほぼ即時の揮発を提供するために有益とすることができる。急速冷却は、エアロゾル形成が望ましくない期間中のエアロゾル前駆体材料の実質的な揮発(およびそれ故の浪費)を防ぐ。そのような加熱部材はまた、特に時間ベースの電流制御が使用される場合、エアロゾル前駆体材料が体験する温度範囲の比較的正確な制御を可能にすることができる。有用な導電性材料は、生成されるエアロゾルまたは蒸気の風味または含有量に悪影響を及ぼさないように、好ましくは、加熱される材料(例えば、エアロゾル前駆体材料および他の吸入可能物質材料)と化学的に非反応性である。導電性材料として使用されることができる非限定的な材料のいくつかの例は、炭素、黒鉛、炭素/黒鉛複合材料、金属、金属および非金属炭化物などのセラミック、窒化物、酸化物、ケイ化物、金属間化合物、サーメット、金属合金、および金属箔を含む。特に、耐火材料が有用であり得る。様々な異なる材料を混合して、抵抗率、質量、および熱伝導率の望ましい特性を実現することができる。特定の実施形態では、利用可能な金属は、例えば、ニッケル、クロム、ニッケルおよびクロムの合金(例えば、ニクロム)、および鋼を含む。抵抗性加熱を提供するのに有用であり得る材料は、Countsらによる米国特許第5,060,671号明細書、Deeviらによる米国特許第5,093,894号明細書、Deeviらによる米国特許第5,224,498号明細書、Sprinkel Jr.らによる米国特許第5,228,460号明細書、Deeviらによる米国特許第5,322,075号明細書、Deeviらによる米国特許第5,353,813号明細書、Deeviらによる米国特許第5,468,936号明細書、Dasによる米国特許第5,498,850号明細書、Dasによる米国特許第5,659,656号明細書、Deeviらによる米国特許第5,498,855号明細書、Hajaligolによる米国特許第5,530,225号明細書、Hajaligolによる米国特許第5,665,262号明細書、Dasらによる米国特許第5,573,692号明細書、およびFleischhauerらによる米国特許第5,591,368号明細書に記載されており、それらの開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0064】
様々な実施形態では、加熱部材は、箔、泡、メッシュ、中空球、半球、ディスク、スパイラル、繊維、ワイヤ、フィルム、編糸、ストリップ、リボン、またはシリンダの形態などの様々な形態で提供されることができる。そのような加熱部材は、多くの場合、金属材料を含み、そこに電流を流すことに関連する電気抵抗の結果として熱を生成するように構成される。そのような抵抗加熱部材は、基材部に近接して、および/または直接接触して配置されることができる。例えば、一実施形態では、加熱部材は、制御本体102内に配置されたシリンダまたは他の加熱装置を備えることができ、シリンダは、銅、アルミニウム、白金、金、銀、鉄、鋼、真鍮、青銅、炭素(例えば、グラファイト)、またはそれらの任意の組み合わせを含むがこれらに限定されない1つ以上の導電性材料から構成される。様々な実施形態では、加熱部材はまた、これらのまたは他の導電性材料のいずれかによってコーティングされてもよい。加熱部材は、制御本体102の係合端に近接して配置されることができ、基材部110を含むエアロゾル源部材104の加熱端106の一部を実質的に囲むように構成されることができる。そのような方法では、加熱部材は、エアロゾル源部材が制御本体102に挿入されたときに、エアロゾル源部材104の基材部110に近接して配置されることができる。他の例では、加熱部材の少なくとも一部は、エアロゾル源部材が制御本体に挿入されたときに、エアロゾル源部材の少なくとも一部(例えば、エアロゾル源部材を貫通する1つ以上のプロングおよび/またはスパイクなど)を貫通してもよい。いくつかの実施形態では、加熱部材は、シリンダを備えてもよいが、他の実施形態では、加熱部材は、様々な形態をとることができ、いくつかの実施形態では、基材部と直接接触するおよび/または貫通してもよいことに留意されたい。
【0065】
上述したように、伝導性熱源とともに使用するように構成されていることに加えて、本開示はまた、誘導熱源とともに使用して基材部を加熱してエアロゾルを形成するように構成されることができる。様々な実施形態では、誘導熱源は、共振変圧器を備えることができ、これは、共振送信機および共振受信機(例えば、サセプタ)を備えることができる。いくつかの実施形態では、共振送信機および共振受信機は、制御本体102に配置されることができる。他の実施形態では、共振受信機またはその一部は、エアロゾル源部材104内に配置されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、制御本体102は、例えば、箔材料、コイル、シリンダ、または振動磁場を生成するように構成された他の構造を備えることができる共振送信機と、基材部内に延在するか、または基材部によって囲まれた1つ以上のプロングを備えることができる共振受信機とを含むことができる。
【0066】
他の実施形態では、共振送信機は、エアロゾル源部材、特にエアロゾル源部材の基材部が受け入れられる空洞を囲むように構成されたらせんコイルを備えることができる。いくつかの実施形態では、らせんコイルは、装置の外壁と受け入れ空洞との間に配置されることができる。一実施形態では、コイル巻線は、円形の断面形状を有することができるが、他の実施形態では、コイル巻線は、楕円形、長方形、L字形、T字形、三角形の断面、およびそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない他の様々な断面形状を有することができる。別の実施形態では、ピンは、収容キャビティの一部内に延在してもよく、ピンは、ピンの周りにまたはピン内にコイル構造を含めることなどによって、共振送信機を備えてもよい。様々な実施形態では、エアロゾル源部材は、収容キャビティ内に収容されてもよく、エアロゾル源部材の1つ以上の構成要素が共振受信機として機能してもよい。共振送信機および共振受信機を含む、他の可能な共振変圧器構成要素は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Induction Heated Aerosol Delivery Deviceというタイトルの2017年10月31日に提出された米国特許出願第15/799,365号に記載されている。
【0067】
上述したように、様々な実施形態では、基材部110は、エアロゾル前駆体組成物が含浸された、ナノセルロース繊維から少なくとも部分的に形成されたナノセルロース材料を含むことができる。本明細書で使用される場合、ナノセルロース材料は、約1nm~約100nmの範囲の少なくとも1つの平均粒径寸法を有するセルロース材料を指す。より大きなセルロース材料サイズが使用されることができるが、エアロゾル前駆体の充填量の減少が生じる可能性が高い。非限定的な例として、適切なナノセルロース材料は、木材(例えば、ユーカリの木)、草(例えば、竹)、綿、タバコ、藻類、および他の植物系材料などの任意の様々なセルロース含有材料から調製された繊維材料であってもよく、繊維は、ナノフィブリル化セルロース繊維が製造されるようにさらに精製される。様々な実施形態では、ナノセルロース材料は、1つ以上のタバコ由来ナノセルロース繊維および/または非タバコ由来ナノセルロース繊維を、必要に応じてタバコ由来セルロースパルプおよび/または木材パルプ系セルロース繊維などの1つ以上の追加のセルロース材料と組み合わせて含むことができる。いくつかの実施形態では、基材部110は、疎水性添加剤成分、燃焼抑制材料、香料、および熱伝導/誘導用の導電性繊維または粒子、またはそれらの任意の組み合わせをさらに含むことができる。さらに、様々な実施形態では、基材部110の形態は、ゲル、細片、フィルム、懸濁液、押出物、削りくず、カプセル、および/または粒子(ペレット、ビーズ、ストリップ、または様々なサイズの任意の所望の粒子形状を含む)、ならびにそれらの組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、基材部110は、タバコを含まなくてもよい。様々な他の実施形態では、基材部110は、ニコチンを含まなくてもよい。いくつかの実施形態では、基材部110は、非タバコ由来ニコチンおよび香料のうちの1つ以上をさらに含むことができる。特定の実施形態では、基材部110は、1つ以上の医薬品をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、基材部110は、1つ以上の非タバコ植物をさらに含むことができる。
【0068】
医薬品は、治療的、予防的または診断的使用に適合した任意の公知の薬剤とすることができる。これらは、例えば、合成有機化合物、タンパク質およびペプチド、多糖類および他の糖、脂質、無機化合物、ならびに治療活性、予防活性、または診断活性を有する核酸配列を含むことができる。
【0069】
本明細書で使用される場合、「植物材料」または「植物性」という用語は、任意の植物材料または真菌由来材料を指し、これは、その天然形態のものおよび、植物材料からの抽出物または単離物、あるいは処理された植物材料(例えば、熱処理、発酵、または材料の化学的性質を変えることができる他の処理プロセスに供される植物材料)を含む。本開示の目的のために、「植物材料」は、これに限定されるものではないが、持続性の木質組織を発達させず、多くの場合それらの医薬特性または感覚特性が評価される種子産生植物(例えば、茶またはチサン)を指す「ハーブ材料」を含む。「非タバコ」としての植物材料への言及は、タバコ材料を除外する(すなわち、ニコチアナ種を含まない)ことを意図している。本発明において使用される植物材料は、これらの混合物を含む、本明細書に記載の化合物および供給源のいずれかを含むことができるが、これらに限定されない。この種の特定の植物材料は、栄養補助食品、栄養補助食品、「ファイトケミカル」または「機能性食品」と呼ばれることがある。
【0070】
その多くが抗酸化特性に関連する例示的な植物材料は、これらに限定されるものではないが、アカイベリー、アルファルファ、アルスパイス、アナトー種子、アプリコット油、バジル、ビーバーム、野生ベルガモット、ブラックペッパー、ブルーベリー、ボリージ種子油、バグルウィード、カカオ、カラムスの根、キャニップ、カツアバ、カイエンペッパー、チャガマッシュルーム、チャービル、シナモン、ダークチョコレート、ジャガイモの皮、ブドウの種子、朝鮮人参、ギンコビロバ、セイヨウオウ、ノコギリソウ、緑茶、紅茶、ブラックコホーシュ、カイエン、カモミール、クローブ、ココアパウダー、クランベリー、ダンデロン、グレープフルーツ、ハニーブッシュ、エキナセア、ニンニク、マツヨイグサ、ナツシロギク、ショウガ、ヒドラスチス、サンザシ、ハイビスカス、ジアオグラン、カバ、ラベンダー、カンゾウ、マルジョラム、オオアザミ、ミント(マント)、ウーロン茶、ビートの根、オレンジ、オレガノ、パパイヤ、ペニロイアル、ペパーミント、赤クローバー、ルイボス(赤または緑)、ローズヒップ、ローズマリー、セージ、クラリーセージ、セイボリ、スペアミント、スピルリナ、アカニレ樹皮、ソルガムブランハイタンニン、ソルガムグレインハイタンニン、ウルシブラン、コンフリー葉および根、クコの実、グツコーラ、タイム、ターメリック、ウバウルシ、セイヨウカノコソウ、自然薯の根、ウィンターグリーン、ヤーコンの根、イエロードック、イエルバマテ、イエルバサンタ、バコパモニエラ、アシュワガンダ、ライオン・マネ、およびオオアザミを含む。
【0071】
特定の実施形態では、ナノセルロース材料は、例えば、当該技術分野において公知の様々なキャスティングおよび製紙技術を使用して、再構成タバコ材料と混合される。再構成タバコ材料は、ナノセルロース材料に加えて、木材パルプ、タバコ繊維、植物または他のセルロース成分を含むことができる。いくつかの実施形態では、ナノセルロース材料の再構成タバコ材料への添加は、得られる材料の吸収性および機械的強度の双方を高めるのに役立つことができる。再構成タバコ材料、およびそのような材料を提供する方法は、Keritsisらによる米国特許第4,674,519号明細書、Pryorらによる米国特許第4,807,809号明細書、Pryorらによる米国特許第4,889,143号明細書、Clappらによる米国特許第4,941,484号明細書、Kiernanらによる米国特許第4,972,854号明細書、Youngらによる米国特許第4,987,906号明細書、Rakerによる米国特許第5,025,814号明細書、Youngらによる米国特許第5,099,864号明細書、Sohnらによる米国特許第5,143,097号明細書、Brinkleyらによる米国特許第5,159,942号明細書、Brinkleyらによる米国特許第5,322,076号明細書、Youngらによる米国特許第5,339,838号明細書、Litzingerらによる米国特許第5,377,698号明細書、Youngによる米国特許第5,501,237号明細書、およびKumarによる米国特許第6,216,707号明細書に記載されており、そのそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0072】
1つの特定の実施形態では、タバコ由来ナノセルロース材料は、タバコパルプが約5%未満の稠度を有するタバコパルプ懸濁液であるようにタバコパルプを希釈形態で受け取り、タバコパルプ懸濁液を機械的にフィブリル化してタバコ由来ナノセルロース材料を生成することによって形成されることができる。タバコパルプを生成する方法は、一般に、タバコ原料中に存在するヘミセルロースおよびリグニンなどの望ましくない成分をセルロースから分離するために強塩基中でタバコ材料を加熱することと、得られた混合物を濾過して、最小量の不純物を有する所望のセルロース材料を得ることとを含む。得られたタバコパルプは、さらに変性されて、主としてタバコパルプからのそれらの単離方法に基づいて互いに異なる、セルロースナノフィブリル(CNF)、セルロースナノ結晶(CNC)、およびセルロースミクロフィブリル(CMF)などの多数のナノセルロース材料を製造することができる。本明細書に記載のナノセルロース材料は、典型的には、所与の粒子分布内の粒子(結合していないか、または凝集体もしくは凝集体の一部として)が約1nm~約100nmの範囲の少なくとも1つの平均粒径寸法を示す材料を含む。平均粒径は、透過型電子顕微鏡法(TEM)を使用して選択された数の粒子画像を検討し、結果を平均化することによって判定されることができる。タバコ由来ナノセルロースを提供するのに有用とすることができる材料および方法は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Sebastianらによる米国特許第10,196,778号明細書に記載されている。いくつかの実施形態では、ナノセルロース材料および従来の木材パルプ系セルロース繊維は、組み合わせて使用され、基材材料を形成することができる。
【0073】
いくつかの実施形態では、ナノセルロース材料は、1.5%の稠度で約5,000~約40,000mPa*s、好ましくは約20,000~約35,000mPa*s、より好ましくは約20,000~約30,000mPa*sの範囲の見かけ粘度を含む。見かけ粘度は、BrookfieldレオメーターRVDV-IIIを用いて10rpmで、ベーンスピンドルを使用して1.5%の固定粘度で測定される。
【0074】
いくつかの実施形態では、ナノセルロース基材材料の引張強度は、約120MPa超、好ましくは約130MPa超または約140MPa超(例えば、約140~約180MPaまたは約150~約170MPaの範囲である)である。いくつかの実施形態では、ナノセルロース系基材材料の歪みは、約10~約15%、または約11~約14%の範囲など、少なくとも約11%または少なくとも約12%である。いくつかの実施形態では、ナノセルロース系基材材料の引張弾性率は、約4~約6Gpaの範囲など、少なくとも約4Gpaである。引張特性は、変性SCN P 38:80紙およびボード-引張強度手順の判定;Vartiainenら、「Hydrophobization of celllophane and cellulose nanofibrils films by a sulcritical state carbon doxide inhprintation with wulnut oil」、Biorefinery、vol.31 no.(4)、2016年を使用して測定されることができ、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。試験中のクロスヘッド速度は2mm/分であり、サンプル幅は15mmである。ゲージ長は20mmである。
【0075】
いくつかの実施形態では、ナノセルロース系基材材料の酸素透過度は、23℃の温度および0%の相対湿度(RH)で、0.2未満、または0.1未満、または0.05cc×mm/m2×日未満であり、23℃の温度および80%の相対湿度(RH)で、約20未満、または約10未満、または約5cc×mm/m2×日未満である。酸素透過度は、ASTM D3985;Vartiainenら、「Hydrophobization of celllophane and cellulose nanofibrils films by a sulcritical state carbon doxide inhprintation with wulnut oil」、Biorefinery、vol.31 no.(4)、2016年を使用して測定されることができ、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0076】
いくつかの実施形態では、基材部110には、エアロゾル前駆体組成物が充填される。様々な実施形態では、基材部110の充填は、ナノセルロース材料にエアロゾル前駆体組成物を含浸させることによって達成される。いくつかの実施形態では、ナノセルロース材料は、含浸材料の総重量に基づいて、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくも約30%重量、少なくとも約35%重量、少なくとも約40%重量、少なくとも約45%重量、または少なくとも約50%重量の充填でエアロゾル前駆体組成物に含浸される。エアロゾル前駆体材料の例示的な範囲は、含浸材料の総重量に基づいて、約25%~約50%または約30%~約45%など、約20%~約60%重量を含む。エアロゾル前駆体組成物を基材部上に充填する方法は、Doolyらによる米国特許第9,974,334号明細書、およびCollettらによる米国特許出願公開第2015/0313283号明細書およびSebastianらによる米国特許出願公開第2018/0279673号明細書に記載されており、それらの開示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0077】
ナノセルロース材料は、本質的に親水性であり(ただし、そのような材料は、特定の製造プロセスを使用する場合に本質的に疎水性であり得る)、したがって、グリセリンなどの親水性エアロゾル前駆体材料の高度な吸収を示す。特定の実施形態では、ナノセルロース基材材料の疎水性は、基材材料とメントールなどのエアロゾル前駆体材料の疎水性成分との化学的適合性を改善するために高めることができる。ナノセルロース材料表面の疎水性の増強は、典型的には、表面上への疎水性分子の物理的相互作用/吸着、または化学結合を介した表面上への疎水性分子のグラフト、またはそのような技術の組み合わせのいずれかを含む。ナノセルロース表面に物理的に吸着または他の方法で会合されることができる薬剤の例は、ポリ-DADMAC(ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド)、セトリモニウムブロミド、およびパーフルオロ-オクタデカン酸を含む。化学変性/グラフト化剤の例は、無水酢酸、ヘキサメチルジシラザンおよびヒドロキシエチルメタクリレートを含む。メチル化およびシリル化は、表面の疎水性を高めることができるグラフト化技術の例である。Missoumら、Nanofibrillated Cellulose surface Modifications:A Review、Materials、2013、6、1745-1766;Dufresneら、Nanocellulose:a new agless bio nanomaterial、Materials Today、16(6)、2013、220-227;Pengら、Chemistry and applications of nanocrystalline cellulose and its derivatives:A nanotechnology perspective,Canadian Journal of Chemical Engineering、9999、2011、1-16;WangおよびPiao、From hydrophilicity to hydrophobicity:a critical review-part II:hydrophobic conversion、Wood and Fiber Science、43(1)、2011、41-46に記載の添加剤も参照されたい。
【0078】
上述したように、様々な実施形態では、基材部110は、基材の疎水性を増加させる添加剤成分を含むことができる。様々な実施形態では、基材部110の添加剤成分は、ナノセルロース材料を含浸させる前にナノセルロース材料に添加され、その結果、添加剤成分は、ナノセルロース材料を化学的または物理的に変性してナノセルロース材料をより疎水性にし、さらにナノセルロース材料がメントールなどの疎水性エアロゾル前駆体材料の増加した充填を受けることを可能にする。ナノセルロース材料に充填するための適切な疎水性エアロゾル前駆体組成物の例は、エステル、テルペン(環状テルペンを含む)、芳香族化合物およびラクトンからなる群から選択される香料を含む。適切な疎水性エアロゾル前駆体組成物の追加の例は、これらに限定されるものではないが、酪酸メチル、酪酸エチル、酢酸イソアミル、ペンタン酸ペンチル、シトラール、ネロール、リモネン、シトロネラ、メントール、カルボン、オイゲノール、アニソール、ベンズアルデヒド、マソイアラクトン、ソトロン、ジャスミンラクトン、ガンマ-デカラクトン、ゲラニオール、およびデルタ-デカラクトンを含む。疎水性成分はまた、精油(例えば、ペパーミント油、オレンジ油など)または他の植物抽出物、アブソリュートまたはオレオレジン(例えば、フェヌグリーク、ショウガなど)とすることができる。
【0079】
特定の他の実施形態では、基材部110は、様々な下位部分に分割されてもよい。いくつかの実施形態では、下位部分の1つ以上は、その下位部分の疎水性を増加させる添加剤成分(以下、「被処理部分」という)を含んでもよく、下位部分の1つ以上は、疎水性添加剤成分(以下、「未処理下位部分」という)を含まなくてもよい。有利には、これは、親水性ナノセルロース材料を含む1つ以上の未処理下位部分および疎水性ナノセルロース材料を含む1つ以上の被処理下位部分を可能にする。いくつかの実施形態では、未処理下位部分は、未処理下位部分へのより多くの熱を促進するために、被処理下位部分と比較して熱源の近くに配置されてもよい。特定の他の実施形態では、基材部110は、下位部分がエンドツーエンド構成で密接に配置されるように、被処理下位部分および未処理下位部分のセグメント化された構成を含むことができる。そのような構成は、各下位部分の疎水性が、下位部分が熱源からより遠くに近接するほど増加する勾配基材を可能にする。一般に、より高い疎水性濃度を有する下位部分は、下位部分内でエアロゾル前駆体組成物を放出するためにより低い熱量を必要とする。様々な実施形態では、被処理下位部分および未処理下位部分は、基材部110が被処理下位部分と未処理下位部分との細断された形態での混在を含むように、互いに細断および分散されてもよい。
【0080】
上述したように、基材部110はまた、燃焼抑制材料を含むことができる。そのような材料の一例は、リン酸アンモニウムである。いくつかの実施形態では、他の難燃性/燃焼抑制材料および添加剤が基材部110内に含まれることができ、有機リン化合物、ホウ砂、水和アルミナ、グラファイト、カリウム、シリカ、トリポリリン酸カリウム、ジペンタエリスリトール、ペンタエリスリトール、およびポリオールを含むことができる。窒素含有ホスホン酸塩、リン酸モノアンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、臭化アンモニウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ酸エタノールアンモニウム、スルファミン酸アンモニウム、ハロゲン化有機化合物、チオ尿素、および酸化アンチモンなどの他のものもまた、使用されることができる。基材材料および/または他の構成要素(単独で、または互いにおよび/または他の材料と組み合わせて)において使用される難燃、燃焼抑制、および/またはスコーチ抑制材料の各態様において、望ましい特性は、望ましくないガス放出または溶融タイプの挙動とは無関係であり、耐性がある。タバコを喫煙品、特にそれらの喫煙品内の実質的に全てのタバコを意図的に燃焼させないように設計された喫煙品に組み込むための様々な方法および方法は、Brooksらによる米国特許第4,947,874号明細書、Cantrellらによる米国特許第7,647,932号明細書、Robinsonらによる米国特許第8,079,371号明細書、Banerjeeらによる米国特許第7,290,549号明細書、およびCrooksらによる米国特許出願公開第2007/0215167号明細書に記載されており、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0081】
上述したように、基材部110には、エアロゾル前駆体組成物が含浸されることができる。いくつかの実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、グリセリンまたはプロピレングリコールを含んでもよい。好ましいエアロゾル形成材料は、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、およびトリエチレングリコール)および/または水、ならびに目に見えるエアロゾルを生じる任意の他の材料、ならびにそれらの任意の組み合わせを含む。エアロゾル形成材料の代表的なタイプは、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、Sensabaugh,Jrらによる米国特許第4,793,365号明細書、Jakobらによる米国特許第5,101,839号明細書、Biggsらによる国際公開第98/57556号、およびChemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco,R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988年)に記載されている。他の代表的なタイプのエアロゾル前駆体成分および製剤もまた、Robinsonらによる米国特許第7,726,320号明細書、Collettらによる米国特許第8,881,737号明細書、およびChongらによる米国特許第9,254,002号明細書、Zhengらによる米国特許出願公開第2013/0008457号明細書、Lipowiczらによる米国特許出願公開第2015/0020823号明細書、およびKollerによる米国特許出願公開第2015/0020830号明細書、ならびにBowenらによる国際公開第2014/182736号に記載されて特徴付けられ、これらの開示は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。使用されることができる他のエアロゾル前駆体は、R.J.Reynolds Vapor CompanyによるVUSE(R)製品、Fontem Ventures B.V.によるBLU(TM)製品、Mistic EcigsによるMISTIC MENTHOL製品、Nu Mark LLCによるMARK TEN製品、Juul Labs,Inc.によるJUUL製品、およびBritish American TobaccoによるVYPE製品に組み込まれているエアロゾル前駆体を含む。Johnson Creek Enterprises LLCから入手可能な電子タバコ用のいわゆる「スモークジュース」も望ましい。さらに別の例示的なエアロゾル前駆体組成物は、BLACK NOTE、COSMIC FOG、THE MILKMAN E-LIQUID、FIVE PAWNS、THE VAPOR CHEF、VAPE WILD、BOOSTED、THE STEAM FACTORY、MECH SAUCE、CASEY JONES MAINLINE RESERVE、MITTEN VAPORS、DR.CRIMMY’S V-LIQUID、SMILEY E LIQUID、BEANTOWN VAPOR、CUTTWOD、CYCLOPS VAPOR、SICBOY、GOOD LIFE VAPOR、TELEOS、PINUP VAPORS、SPACE JAM、MT.BAKER VAPOR、およびJIMMY THE JUICE MANの商品名で販売されている。発泡性材料の実施形態は、エアロゾル前駆体組成物とともに使用されることができ、例として、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Huntらによる米国特許出願公開第2012/0055494号明細書に記載されている。さらに、発泡性材料の使用は、例えば、Niaziらによる米国特許第4,639,368号明細書、Wehlingらによる米国特許第5,178,878号明細書、Wehlingらによる米国特許第5,223,264号明細書、Patherらによる米国特許第6,974,590号明細書、Bergquistらによる米国特許第7,381,667号明細書、Crawfordらによる米国特許第8,424,541号明細書、Stricklandらによる米国特許第8,627,828号明細書、およびSunらによる米国特許第9,307,787号明細書、ならびにBrinkleyらによる米国特許出願公開第2010/0018539号明細書、およびJohnsonらによる国際公開第97/06786号に記載されており、これらは全て参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。タバコまたはそこに含まれるタバコに由来する成分の説明を含む、エアロゾル前駆体組成物の実施形態に関するさらなる説明は、それぞれDavisらによる米国特許出願公開第2018/0020722号明細書および米国特許出願公開第2018/0020723号明細書に提供されており、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0082】
上述したように、基材部110はまた、香味料を含むことができる。本明細書で使用される場合、「香料」への言及は、エアロゾル化してユーザに送達することができ、味および/または芳香に関して感覚的経験を与える化合物または成分を指す。香料のいくつかの例は、これらに限定されるものではないが、バニリン、エチルバニリン、クリーム、茶、コーヒー、フルーツ(例えば、リンゴ、チェリー、ストロベリー、ピーチ、およびライムおよびレモンを含む柑橘系香味料)、カエデ、メントール、ミント、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、ジンジャー、ハチミツ、アニス、セージ、ローズマリー、ハイビスカス、ローズヒップ、エルバメイト、グアユサ、ハニーブッシュ、ルイボス、エルバサンタ、バコパモニエラ、ギンコビロバ、ウィザニアソムニフェラ、シナモン、サンダルウッド、ジャスミン、カスカリラ、ココア、リコリス、およびタバコ、葉巻、パイプタバコの香味料に伝統的に使用されている種類および特性の香味料および香味料パッケージを含む。高果糖コーンシロップなどのシロップも使用されることができる。適切とすることができる植物由来の組成物のいくつかの例は、双方ともDubeらによる米国特許第9,107,453号明細書および米国特許出願公開第2012/0152265号明細書に開示されており、それらの開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。そのようなさらなる成分の選択は、喫煙品に望ましい感覚特性、基材材料に対するそれらの親和性、それらの溶解度、および他の物理化学的特性などの要因に基づいて可変である。本開示は、タバコおよびタバコ関連またはタバコ由来製品の当業者にとって容易に明らかな任意のそのようなさらなる成分を包含することを意図している。例えば、Gutcho、Tobacco Flavoring Substances and Methods、Noyes Data Corp.(1972)およびLeffingwellら、Tobacco Flavoring for Smoking Products(1972)を参照されたく、これらの開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。香料への言及は、上述したような単一の香料に限定されるべきではなく、実際に、1つ以上の香料の組み合わせを表す場合があることに留意されたい。
【0083】
上述したように、基材部110はまた、熱伝導または誘導による加熱のための導電性繊維または粒子を含むことができる。いくつかの実施形態では、導電性繊維または粒子は、実質的に直線状且つ平行なパターンで配置されることができる。いくつかの実施形態では、導電性繊維または粒子は、実質的にランダムな配置を有することができる。いくつかの実施形態では、導電性繊維または粒子は、アルミニウム材料、ステンレス鋼材料、銅材料、炭素材料、およびグラファイト材料のうちの1つ以上から構成されることができる。いくつかの実施形態では、例えば、基材は、その上に炭素繊維を含むことができる。いくつかの実施形態では、異なるキュリー温度を有する1つ以上の導電性繊維または粒子は、様々な温度での誘導による加熱を容易にするために基材材料に含められることができる。
【0084】
特定の一実施形態では、基材部110は、本明細書に記載のナノセルロース材料を含む複合基材シートの一連の重なり合う層を含むことができる。ナノセルロース繊維の層は、湿式法および乾式法(例えば、カーディング法またはエアレイド法)などの任意の適切な方法によって形成されることができる。得られたナノセルロース繊維の層は、フィルムまたはシートの形態とすることができる。所望であれば、典型的には疎水性を高めるためにセルロース系繊維シートが化学変性を受けることを可能にする添加剤成分などの添加剤成分が使用されることができる。様々な実施形態では、ナノセルロースフィルムまたはシートには、エアロゾル前駆体組成物および/または追加の香料が含浸されることができる。ナノセルロースシートまたはフィルムは、凝集性シート材料を形成するときに典型的に必要とされるように、ポリマー結合剤を使用せずに形成されることができる。本発明の特定の実施形態で回避されることができる典型的なポリマー結合剤は、これらに限定されるものではないが、アルギネート、セルロース(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、またはカルボキシメチルセルロース)、デキストラン、天然ガムおよびその誘導体、ペクチン、およびデンプンを含む。有利には、ナノセルロース材料は、単独で、ナノセルロースのシートまたはフィルム中の結合剤として作用することができる。したがって、特定の有利な実施形態では、ナノセルロース材料を含むシート材料は、キャスティングまたは製紙プロセスを使用して形成され、シート材料は、1つ以上のエアロゾル形成材料、および必要に応じて1つ以上の香料を組み込む。しかしながら、シート材料は、ポリマー結合剤を実質的に含まないか、または完全に含まなくすることができる(例えば、シートの総重量に基づいて、1%重量未満または0.5%重量未満または0.1%重量未満のポリマー結合剤)。他の実施形態では、シート材料は、ナノセルロース材料の結合特性を補うためのポリマー結合剤を含むことができる。
【0085】
特定の一実施形態では、本開示にかかる基材シートは、ナノフィブリル化セルロース懸濁液を高剪断混合物中で撹拌し、懸濁液を移動するプラスチック支持ウェブ上にキャストすることによって形成されることができる。プラスチック支持ウェブは、所定の出力レベルを有するプラズマ装置を使用して前処理されることができる。ナノフィブリル化セルロース懸濁液は、高剪断ミキサーにおけるフィルム製造前に撹拌され、60分間の混合後、添加剤が混合容器に添加され、混合がさらに60分間継続される。様々な実施形態では、混合添加剤は、グリセロール、プロピレングリコール、1つ以上の香料、他のエアロゾル前駆体、およびそれらの組み合わせとすることができる。混合後、真空中で5分間混合することによって、ナノフィブリル化セルロース懸濁液から空気が除去されることができる。そのようなさらなる混合の後、フィルム製造に必要な量のナノフィブリル化セルロース懸濁液がプラスチック支持ウェブ上にキャストされてフィルムを形成する。形成されたナノセルロースフィルムは、周囲条件で必要な時間乾燥させ、次いでプラスチック支持ウェブから取り外されることが可能にされる。必要に応じて、ナノセルロースフィルムは、プレスまたはカレンダ加工方法を使用して平滑化されてもよい。
【0086】
ナノセルロースフィルムまたは層は、コーティングによってさらにコーティングされてもよい。いくつかの実施形態では、コーティングは、以下の成分:結合剤、難燃/燃焼抑制材料、エアロゾル前駆体組成物、および香料のうちの1つ以上を含むことができる。
【0087】
いくつかの実施形態では、他の難燃性/燃焼抑制材料および添加剤がコーティング内に含まれることができ、有機リン化合物、ホウ砂、水和アルミナ、グラファイト、カリウム、トリポリリン酸カリウム、ジペンタエリスリトール、ペンタエリスリトール、およびポリオールを含むことができる。窒素含有ホスホン酸塩、リン酸モノアンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、臭化アンモニウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ酸エタノールアンモニウム、スルファミン酸アンモニウム、ハロゲン化有機化合物、チオ尿素、および酸化アンチモンなどの他のものもまた、使用されることができる。コーティングおよび/または複数のコーティング(単独で、または互いにおよび/または他の材料と組み合わせて)において使用される難燃、燃焼抑制、および/またはスコーチ抑制材料の各態様において、望ましい特性は、好ましくは、望ましくないガス放出、化学反応、または溶融タイプの挙動なしで提供される。追加の香料、香味剤、添加物、および他の可能な増強成分は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるPhillipsらによる米国特許出願公開第2019/0082735号明細書に記載されている。
【0088】
上述したように、様々な実施形態では、コーティングは、結合剤材料を含んでもよい。好ましい結合剤材料は、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸プロピレングリコール、アルギン酸カリウムおよびアルギン酸ナトリウムなどのアルギン酸塩を含む。アルギン酸塩、特に高粘度アルギン酸塩は、制御されたレベルの遊離カルシウムイオンと組み合わせて使用されることができる。他の適切な結合剤材料は、Aqualon Co.からのKlucel Hなどのヒドロキシプロピルセルロース、The Dow Chemical Co.からのMethocel K4MSなどのヒドロキシプロピルメチルセルロース、Aqualon Co.からのNatrosol 250 MRCSなどのヒドロキシエチルセルロース、FMCからのAvicelなどの微結晶性セルロース、The Dow Chemical Co.からのMethocel A4Mなどのメチルセルロース、およびHercules Inc.からのCMC 7HFおよびCMC 7H4Fなどのナトリウムカルボキシメチルセルロースを含む。さらに他の可能な結合剤材料は、デンプン(例えば、コーンスターチ)、グアーガム、カラギーナン、ローカストビーンガム、ペクチンおよびキサンタンガムを含む。いくつかの実施形態では、2つ以上の結合剤材料の組み合わせまたはブレンドが使用されることができる。結合剤材料の他の例は、例えば、Jakobらによる米国特許第5,101,839号明細書、およびRakerらによる米国特許第4,924,887号明細書に記載されており、これらのそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、エアロゾル形成材料は、結合剤材料(例えば、プロピレングリコールアルギネート)の一部として提供されることができる。さらに、いくつかの実施形態では、結合剤材料は、タバコまたは他のバイオマスに由来するナノセルロースを含むことができる。いくつかの他の実施形態では、結合剤は、シクロデキストリンを含むことができる。
【0089】
したがって、様々な実施形態では、ナノセルロース材料を含むコーティングされた複合基材シートが作製されることができる。様々な実施形態では、エアロゾル源部材の一部とすることができる基材部として、1つ以上の複合基材シートが使用されることができる。
図3は、本開示の例示的な実施形態にかかる、エアロゾル源部材の概略斜視図を示している。特に、
図3は、複合基材シート120の一連の重なり合う層130を備える基材部110を有するエアロゾル源部材104を示している。上記の説明を参照すると、図示の実施形態では、複合基材シート120は、ナノセルロース繊維から少なくとも部分的に形成されたナノセルロースフィルムまたは層を含む。様々な実施形態では、「重なり合う層」という用語はまた、個々の層が明らかでない可能性がある、束ねられた、しわくちゃの、クリンプされた、および/または他の方法で集められた層を含むことができる。
【0090】
いくつかの実施形態では、基材部は、単に複合基材シートの重なり合う層を備えてもよいが、他の実施形態では、重なり合う層の少なくとも一部は、1つ以上のカバー層によって覆われてもよい。例えば、
図4は、本開示の例示的な実施形態にかかる、エアロゾル源部材の基材部の概略断面図を示している。特に、
図4は、複合基材シート120の一連の重なり合う層130を備える基材部110を示している。図示の実施形態では、重なり合う層130の少なくとも一部は、その外面の周りで第1のカバー層132によって実質的に囲まれている。様々な実施形態では、第1のカバー層132の組成は可変であってもよいが、図示の実施形態では、第1のカバー層132は、繊維材料、エアロゾル前駆体組成物、および結合剤材料の組み合わせを備える。可能なエアロゾル前駆体組成物および結合剤材料に関する上記の議論を参照されたい。
【0091】
様々な実装では、繊維材料は、粉砕タバコ材料を具備してもよい。本開示で有用とすることができるタバコ材料は、変動する可能性があり、例えば、煙道硬化タバコ、バーレータバコ、オリエンタルタバコまたはメリーランドタバコ、ダークタバコ、ダークファイアタバコおよびルスティカタバコ、ならびに他の希少もしくは特殊タバコ、またはそれらのブレンドを含むことができる。タバコ材料はまた、加工タバコステム(例えば、カットロールまたはカットパフステム)、体積膨張タバコ(例えば、好ましくはカットフィラー形態のドライアイス膨張タバコ(DIET)などのパフタバコ)、再構成タバコ(例えば、製紙タイプまたはキャストシートタイプのプロセスを使用して製造された再構成タバコ)など、いわゆる「ブレンド」形態および加工形態を含むことができる。様々な代表的なタバコの種類、加工された種類のタバコ、およびタバコのブレンドの種類は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、Lawsonらによる米国特許第4,836,224号明細書、Perfettiらによる米国特許第4,924,888号明細書、Brownらによる米国特許第5,056,537号明細書、Brinkleyらによる米国特許第5,159,942号明細書、Gentryによる米国特許第5,220,930号明細書、Blakleyらによる米国特許第5,360,023号明細書、Shaferらによる米国特許第6,701,936号明細書、Liらによる米国特許第7,011,096号明細書、およびLiらによる米国特許第7,017,585号明細書、Lawsonらによる米国特許第7,025,066号明細書、Perfettiらによる米国特許出願公開第2004/0255965号明細書、Beremanによる国際公開第02/37990号、およびBombickら,Fund.Appl.Toxicol.,39,p.11-17(1997年)に記載されている。有用とすることができるタバコ組成物のさらなる例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Robinsonらによる米国特許第7,726,320号明細書に開示されている。いくつかの実装では、粉砕タバコ材料は、風味豊かな芳香族タバコのブレンドを含むことができる。別の実装では、タバコ材料は、Pryorらによる米国特許第4,807,809号明細書、Pryorらによる米国特許第4,889,143号明細書、およびRakerによる米国特許第5,025,814号明細書に記載されているような再構成されたタバコ材料を含むことができ、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。さらに、再構成されたタバコ材料は、Chemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco,R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988年)に記載されている種類の紙巻きタバコ用の再構成されたタバコ紙を含むことができ、その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0092】
いくつかの実装では、繊維材料は、これらに限定されるものではないが、麻、亜麻、サイザル麻、稲わら、エスパルト、および/またはセルロースパルプ材料を含む植物由来の非タバコ材料を含むことができる。様々な他の実装では、繊維材料は、それ自体でまたは他の繊維材料と組み合わせて再構成タバコを備えることができる。キャスティングおよび製紙技術を含む、再構成タバコシートを提供するためのいくつかの例示的な方式および方法は、Keritsisらによる米国特許第4,674,519号明細書、Clappらによる米国特許第4,941,484号明細書、Youngらによる米国特許第4,987,906号明細書、Kiernanらによる米国特許第4,972,854号明細書、Youngらによる米国特許第5,099,864号明細書、Sohnらによる米国特許第5,143,097号明細書、Brinkleyらによる米国特許第5,159,942号明細書、Brinkleyらによる米国特許第5,322,076号明細書、Youngらによる米国特許第5,339,838号明細書、Litzingerらによる米国特許第5,377,698号明細書、Youngによる米国特許第5,501,237号明細書、およびKumarによる米国特許第6,216,707号明細書に記載されており、そのそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。場合によっては、特定の種類の再構成タバコなどの加工タバコは、長手方向に延在するストランドとして使用されることができる。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Rakerによる米国特許第5,025,814号明細書に記載されている構成の種類を参照されたい。さらに、特定の種類の再構成タバコシートは、所望の構成に形成、圧延、または収集されることができる。さらに他の実装では、繊維材料は、様々な種類の無機繊維(例えば、繊維ガラス、金属ワイヤ/スクリーンなど)および/または(有機)合成ポリマーを含んでもよい。様々な実装では、これらの「繊維」材料は、構造化されていない(例えば、タバコキャストシート中のセルロース繊維のようにランダムに分布している)または構造化されている(例えば、ワイヤメッシュ)ことができる。
【0093】
様々な実施形態では、第1のカバー層132は、その開示が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Seymourらによる米国特許第5,697,385号明細書に記載されているものなど、キャスティングプロセスを介して構成されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、繊維材料、エアロゾル前駆体組成物、および結合剤は、一体にブレンドされ、表面(例えば、移動ベルトなど)上にキャストされることができるスラリーを形成してもよい。次いで、キャストスラリーは、結果が比較的一貫した厚さのキャストシートとなるように、1つ以上の乾燥および/またはドクターステップを経ることができる。キャスティングおよび製紙技術の他の例は、Keritsisらによる米国特許第4,674,519号明細書、Clappらによる米国特許第4,941,484号明細書、Youngらによる米国特許第4,987,906号明細書、Kiernanらによる米国特許第4,972,854号明細書、Youngらによる米国特許第5,099,864号明細書、Sohnらによる米国特許第5,143,097号明細書、Brinkleyらによる米国特許第5,159,942号明細書、Brinkleyらによる米国特許第5,322,076号明細書、Youngらによる米国特許第5,339,838号明細書、Litzingerらによる米国特許第5,377,698号明細書、Youngによる米国特許第5,501,237号明細書、およびKumarによる米国特許第6,216,706号明細書に記載されており、そのそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0094】
図示の実施形態では、重なり合う層130の少なくとも一部および第1のカバー層132は、第2のカバー層134によって外面の周りに実質的に囲まれている。第2のカバー層134の組成は可変であってもよいが、図示の実施形態では、第2のカバー層134は、アルミニウム箔材料などの金属箔材料を備える。他の実施形態では、第2のカバー層は、これらに限定されるものではないが、銅材料、スズ材料、金材料、合金材料、セラミック材料、または他の熱伝導性アモルファス炭素系材料、および/またはそれらの任意の組み合わせを含む他の材料を備えてもよい。図示の実施形態は、その外面の周りで重なり合う層130、第1のカバー層132、および第2のカバー層134を実質的に囲む第3のカバー層136をさらに含む。図示の実施形態では、第3のカバー層136は、従来の紙巻きタバコ包装紙などの紙材料を備える。様々な実施形態では、紙材料は、非木材植物繊維などのラグ繊維を含んでもよく、亜麻、麻、サイザル麻、稲わら、および/またはエスパルト繊維を含んでもよい。
【0095】
いくつかの実施形態では、エアロゾル源部材および制御本体は、一般に、完全な喫煙品または薬剤送達物品として一体に提供されることができるが、構成要素は、別個に提供されることができる。例えば、本開示はまた、再利用可能な喫煙品または再利用可能な薬剤送達物品とともに使用するための使い捨てユニットを包含する。特定の実施形態では、そのような使い捨てユニット(添付の図に示されるようなエアロゾル源部材とすることができる)は、再利用可能な喫煙品または薬剤送達物品と係合するように構成される加熱端と、消費者への吸入可能物質の通過を可能にするように構成された反対側の口端と、外面および、内部空間を画定する内面を備えた壁とを有する実質的に管状の本体を備えることができる。エアロゾル源部材(またはカートリッジ)の様々な実施形態は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Wormらによる米国特許第9,078,473号明細書に記載されている。
【0096】
本明細書で説明されるいくつかの図は、動作関係にある制御本体およびエアロゾル源部材を示しているが、制御本体およびエアロゾル源部材は、個別の装置として存在してもよいことが理解される。したがって、組み合わせた構成要素に関して本明細書で他に提供されたいかなる議論もまた、個別且つ別個の構成要素として制御本体およびエアロゾル源部材に適用されるものとして理解されるべきである。
【0097】
別の態様では、本開示は、本明細書に記載されるような様々な構成要素を提供するキットを対象とすることができる。例えば、キットは、1つ以上のエアロゾル源部材を有する制御本体を備えることができる。キットは、1つ以上の充電構成要素を有する制御本体をさらに備えることができる。キットは、さらに、1つ以上の電池を備えた制御本体を備えることができる。キットは、さらに、1つ以上のエアロゾル源部材および1つ以上の充電構成要素および/または1つ以上の電池を備えた制御本体を備えることができる。さらなる実施形態では、キットは、複数のエアロゾル源部材を備えることができる。キットは、複数のエアロゾル源部材および1つ以上の電池および/または1つ以上の充電構成要素をさらに備えることができる。上記の実施形態では、エアロゾル源部材または制御本体には、それらを含む加熱部材が備えられていてもよい。本発明のキットは、さらに、さらなるキット構成要素の1つ以上を収容するケース(または他のパッケージング、運搬、または保管構成要素)を含むことができる。ケースは、再使用可能な固いまたは柔らかい容器とすることができる。さらに、ケースは、単なる箱または他のパッケージ構造とすることができる。
【0098】
図5は、本開示の別の例示的な実施形態にかかるエアロゾル源部材の斜視図を示しており、
図6は、外側ラップが取り外された
図5のエアロゾル源部材の斜視図を示している。特に、
図5は、外側ラップ202を含むエアロゾル源部材200を示しており、
図6は、外側ラップ202が取り外されてエアロゾル源部材200の他の構成要素を明らかにするエアロゾル源部材200を示している。図示の実施形態では、図示の実施形態のエアロゾル源部材200は、熱源204と、基材部210と、中間構成要素208と、フィルタ212とを含む。図示の実施形態では、中間構成要素208およびフィルタ212は、ともにマウスピース214を備える。
【0099】
本開示にかかるエアロゾル送達装置および/またはエアロゾル源部材は、以下に詳細に説明するように、様々な実施形態をとることができるが、消費者によるエアロゾル送達装置および/またはエアロゾル源部材の使用は範囲が同様である。エアロゾル送達装置および/またはエアロゾル源部材の使用の前述の説明は、本明細書に提供されるさらなる開示に照らして当業者にとって明らかな軽微な変更を介して説明された様々な実施形態に適用可能である。しかしながら、使用の説明は、本開示の物品の使用を限定することを意図するものではなく、本明細書の開示の全ての必要な要件を満たすために提供されている。
【0100】
様々な実施形態では、熱源204は、その点火時に熱を発生するように構成されることができる。図示の実施形態では、熱源204は、ほぼ円筒形の形状を有し且つ可燃性炭素質材料を組み込んだ可燃性燃料要素を含む。他の実施形態では、熱源204は、異なる形状、例えば、三角形、立方体、または六角形の断面を有するプリズム形状を有してもよい。炭素質材料は、一般に、高い炭素含有量を有する。好ましい炭素質材料は、主に炭素から構成されることができ、および/または典型的には、乾燥重量基準で約60%超、一般に約70%超、多くの場合に約80%超、頻繁に約90%超の炭素含有量を有することができる。
【0101】
場合によっては、熱源204は、可燃性炭素質材料以外の要素(例えば、粉末タバコまたはタバコ抽出物などのタバコ成分、香味剤、塩化ナトリウム、塩化カリウムおよび炭酸ナトリウムなどの塩、熱安定性黒鉛繊維、酸化鉄粉末、ガラスフィラメント、粉末炭酸カルシウム、アルミナ顆粒、アンモニア塩などのアンモニア源、および/またはグアーガム、アルギン酸アンモニウムおよびアルギン酸ナトリウムなどの結合剤)を組み込むことができる。適用可能な熱源の具体的な寸法は可変であってもよいが、いくつかの実施形態では、熱源204は、約7mm~約20mmの包括的な範囲の長さを有してもよく、いくつかの実施形態では、約17mmであってもよく、約3mm~約8mmの包括的な範囲の全直径を有してもよく、いくつかの実施形態では、約4.8mm(いくつかの実施形態では、約7mm)であってもよい。他の実施形態では、熱源は、様々な方法で構成されてもよいが、図示の実施形態では、熱源204は、粉砕または粉末化された炭素質材料を使用して押出または複合化され、乾燥重量基準で約0.5g/cm3を超える、多くの場合に約0.7g/cm3を超える、しばしば約1g/cm3を超える密度を有する。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Riggsらによる米国特許第5,551,451号明細書およびBorschkeらによる米国特許第7,836,897号明細書に記載されている燃料源構成要素、配合物および設計の種類を参照されたい。様々な実施形態では、熱源は、例えば、実質的に中実円筒形または中空円筒形(例えば、管)を具備する様々な形態を有してもよいが、図示の実施形態の熱源204は、ほぼ円筒形であるが、押出モノリシック炭素質材料の第1の端部から押出モノリシック炭素質材料の対向する第2の端部まで長手方向に延在する複数の溝216を有する押出モノリシック炭素質材料を含む。いくつかの実施形態では、エアロゾル送達装置、特に熱源は、伝熱構成要素を含んでもよい。様々な実施形態では、伝熱構成要素は、熱源に近接していてもよく、いくつかの実施形態では、伝熱構成要素は、熱源内または熱源内に配置されていてもよい。伝熱構成要素のいくつかの例は、2018年3月16日に出願され、Smoking Article with Heat Transfer Componentというタイトルの米国特許出願第15/923,735号に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0102】
図示の実施形態では、熱源204の溝216は、幅および深さが実質的に等しく、熱源204の円周の周りに実質的に等しく分布しているが、他の実施形態は、僅か2つの溝を含んでもよく、さらに他の実施形態は、僅か単一の溝を含んでもよい。さらに他の実施形態は、溝を全く含まなくてもよい。さらなる実施形態は、不均等な幅および/または深さであってもよく、且つ熱源の円周の周りに不均等に離間されることができる複数の溝を含んでもよい。さらに他の実施形態では、熱源は、押出モノリシック炭素質材料の第1の端部からその反対側の第2の端部まで長手方向に延在する溝および/またはスリットを含むことができる。いくつかの実施形態では、熱源は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Lobovskyによる米国特許第7,615,184号明細書に開示されている種類の発泡プロセスで形成された発泡炭素モノリシックを含んでもよい。したがって、いくつかの実施形態は、熱源を点火するのにかかる時間の短縮に関して利点を提供することができる。いくつかの他の実施形態では、熱源は、断熱層(図示せず)と共押出されることができ、それによって製造時間および費用を削減することができる。燃料要素の他の実施形態は、そのそれぞれが参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Brooksらによる米国特許第4,922,901号明細書、またはTakeuchiらによる米国特許出願公開第2009/0044818号明細書に記載されている種類の炭素繊維を含む。
【0103】
一般に、熱源は、(同様にユーザへの送達のために同様に提供される任意の香料、薬剤などと同様に)熱源からエアロゾル化可能構成要素(例えば、基材部)への熱の印加によって形成/揮発されたエアロゾルがマウスピースを介してユーザに送達可能であるように、1つ以上のエアロゾル化可能構成要素を有するエアロゾル送達構成要素(例えば、基材部)の十分近くに配置される。すなわち、熱源が基材部を加熱すると、消費者による吸入に適した物理的形態で、エアロゾルが形成、放出、または生成される。放出する(release)、放出している(releasing)、放出する(releases)、または放出した(released)という言及は、形成するまたは生成する(form or generate)、形成しているまたは生成している(forming or generating)、形成するまたは生成する(forms or generates)、および形成したまたは生成した(formed or generated)を含むように、前述の用語は互換可能であることが意味されることに留意されたい。具体的には、吸入可能物質は、蒸気もしくはエアロゾルまたはそれらの混合物の形態で放出される。さらに、様々なエアロゾル送達装置要素の選択は、本開示の背景技術の項に記載される代表的な製品などの市販の電子エアロゾル送達装置を考慮すると理解されることができる。
【0104】
再び
図5および
図6を参照すると、外側ラップ202は、熱源204の少なくとも一部を基材部210およびマウスピース214の少なくとも一部と係合させるか、または接合するように設けられることができる。様々な実施形態では、外側ラップ202は、外側ラップ202がラップ位置に留まることを可能にするために、接着剤または締結具などによることを含む任意の方法でラップ位置に保持されるように構成される。そうでなければ、いくつかの他の態様では、外側ラップ202は、所望に応じて取り外し可能であるように構成されてもよい。例えば、外側ラップ202をラップ位置に保持すると、外側ラップ202は、熱源204、基材部210、および/またはマウスピース214から取り外されることができる。
【0105】
いくつかの実施形態では、外側ラップ202に加えて、エアロゾル送達装置はまた、基材部210および熱源204の少なくとも一部に外接するように構成されたライナを含んでもよい。他の実施形態では、ライナは、基材部210の長さの一部のみに外接することができるが、いくつかの実施形態では、ライナは、基材部210の実質的に全長に外接することができる。いくつかの実施形態では、外側ラップ材料202は、ライナを含むことができる。したがって、いくつかの実施形態では、外側ラップ材料202およびライナは、一体に提供される(例えば、積層体として一体に結合、融合、または他の方法で接合される)別個の材料であってもよい。他の実施形態では、外側ラップ202およびライナは、同じ材料であってもよい。いずれの場合でも、ライナは、ライナの半径方向外側で、点火された熱源204によって発生された熱の伝導を熱的に調整するように構成されることができる。したがって、いくつかの実施形態では、ライナは、金属箔材料、合金材料、セラミック材料、または他の熱伝導性アモルファス炭素系材料、および/またはアルミニウム材料から構成されることができ、いくつかの実施形態では、積層体を含むことができる。いくつかの実施形態では、外側ラップ202および/またはライナの材料に応じて、ライナの半径方向外側に絶縁体の薄層が設けられることができる。したがって、ライナは、いくつかの態様では、有利には、エアロゾル源部材200の2つ以上の別個の構成要素(例えば、熱源204、基材部210、および/またはマウスピース214の一部など)と係合する方法を提供しながら、それに沿った軸方向の熱伝達を容易にするが、半径方向外側の熱伝導を制限する方法も提供することができる。
【0106】
図5に示すように、外側ラップ202(必要に応じて、ライナ、基材部210)はまた、マウスピース214を吸引すると空気が入ることを可能にする、外側ラップを貫通して形成された1つ以上の開口部を含んでもよい。様々な実施形態では、これらの開口部のサイズおよび数は、特定の設計要件に基づいて可変であってもよい。図示の実施形態では、複数の開口部220は、熱源204に最も近い基材部210の端部に近接して配置され、複数の別個の冷却開口部221が、マウスピース214のフィルタ212に近接する領域内で外側ラップ202(いくつかの実施形態では、ライナ)に形成される。他の実施形態は異なっていてもよいが、図示の実施形態では、開口部220は、エアロゾル源部材200の外面の周りに実質的に均等に離間された複数の開口部を備え、開口部221はまた、エアロゾル源部材200の外面の周りに実質的に均等に離間された複数の開口部を備える。様々な実施形態では、複数の開口部は、様々な方法で外側ラップ202(いくつかの実施形態では、ライナ)を介して形成されてもよいが、図示の実施形態では、複数の開口部220および複数の別個の冷却開口部221は、レーザ穿孔によって形成される。
【0107】
再び
図6を参照すると、図示の実装のエアロゾル源部材200はまた、中間構成要素208および少なくとも1つのフィルタ212を含む。様々な実装では、中間構成要素208またはフィルタ212は、個別にまたは一体に、エアロゾル源部材200のマウスピース214と見なされてもよいことに留意されたい。様々な実装では、中間構成要素もフィルタも含まれる必要はないが、図示の実施態様では、中間構成要素208は、その長手方向軸に沿って実質的に非可撓性である実質的に剛性の部材を備える。図示の実装では、中間構成要素208は、中空管構造を備え、エアロゾル源部材200に構造的完全性を付加し、生成されたエアロゾルの冷却を提供するために含まれる。いくつかの実装では、中間構成要素208は、エアロゾルを収集するための容器として使用されてもよい。様々な実装では、そのような構成要素は、様々な材料のいずれかから構成されてもよく、1つ以上の接着剤を含んでもよい。例示的な材料には、これらに限定されるものではないが、紙、紙層、板紙、プラスチック、厚紙、および/または複合材料を含む。図示の実装では、中間構成要素208は、紙またはプラスチック材料(例えば、エチルビニルアセテート(EVA)、またはポリエチレン、ポリエステル、シリコーンなどの他のポリマー材料、またはセラミック(例えば、炭化ケイ素、アルミナなど)、または他のアセテート繊維など)から構成された中空円筒状要素を備え、フィルタは、ガス透過性材料(例えば、酢酸セルロース、または紙もしくはレーヨンなどの繊維、またはポリエステル繊維など)から構成された充填ロッドまたは円筒状ディスクを備える。
【0108】
上述したように、いくつかの実装では、マウスピース214は、マウスピース214に加えられた吸引に応答してエアロゾルを受け入れるように構成されたフィルタ212を備えてもよい。様々な実装では、フィルタ212は、いくつかの態様では、中間構成要素208の第2の端部に近接して半径方向および/または長手方向に配置された円形ディスクとして設けられる。このようにして、マウスピース214を吸引すると、フィルタ212は、エアロゾル源部材200の中間構成要素208を通って流れるエアロゾルを受け取る。いくつかの実装では、フィルタ212は、個別のセグメントを具備することができる。例えば、いくつかの実装は、濾過を提供するセグメント、吸引抵抗を提供するセグメント、エアロゾルを冷却するための空間を提供する中空セグメント、構造的完全性の向上を提供するセグメント、他のフィルタセグメント、および上記のいずれか1つまたは任意の組み合わせを含むことができる。いくつかの実装では、フィルタ212は、追加的または代替的に、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Rakerらによる米国特許第5,025,814号明細書に記載されているようなタバコ含有材料のストランドを含むことができる。
【0109】
様々な実装では、中間構成要素208および/またはフィルタ212のサイズおよび形状は可変であってもよく、例えば、中間構成要素208の長さは、約10mm~約30mmの包括的な範囲内であってもよく、中間構成要素208の直径は、約3mm~約8mmの包括的な範囲内であってもよく、フィルタ212の長さは、約10mm~約20mmの包括的な範囲内であってもよく、フィルタ212の直径は、約3mm~約8mmの包括的な範囲内であってもよい。図示の実装では、中間構成要素208は、約20mmの長さおよび約4.8mmの直径(いくつかの実施態様では、約7mm)を有し、フィルタ212は、約15mmの長さおよび約4.8mmの直径(またはいくつかの実施態様では、約7mm)を有する。
【0110】
様々な実装では、熱源204の点火は、基材部210に関連するエアロゾル前駆体組成物のエアロゾル化をもたらす。好ましくは、基材部210の要素は、任意の有意な程度まで熱分解(例えば、炭化、焦げ、または燃焼)を経験せず、エアロゾル化された成分は、フィルタ212を含むエアロゾル源部材200を通して引き込まれる空気中に、およびユーザの口に取り込まれる。様々な実装では、マウスピース214(例えば、中間構成要素208および/またはフィルタ212)は、ユーザによってマウスピース214に加えられた吸引に応答して、それを通して、生成されたエアロゾルを受け取るように構成される。いくつかの実装では、マウスピース214は、基材部210に固定的に係合されることができる。例えば、マウスピース214を基材部210に固定的に係合するために、接着剤、結合、溶接などが適切とすることができる。一例では、マウスピース214は、基材部210の端部に超音波溶接および封止される。
【0111】
本開示の多くの変更および他の実施形態が、前述の説明および関連する図面に示された教示の利益を有することを本開示が関する当業者が思い付くであろう。したがって、本開示は、本明細書に開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、変更および他の実施形態は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。本明細書では特定の用語を使用しているが、それらは、一般的且つ説明的な意味でのみ使用され、限定のためではない。