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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-03
(45)【発行日】2024-10-11
(54)【発明の名称】基板処理方法及び基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20241004BHJP
【FI】
H01L21/304 651Z
H01L21/304 648G
H01L21/304 648A
H01L21/304 647A
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022039357
(22)【出願日】2022-03-14
(65)【公開番号】P2022141615
(43)【公開日】2022-09-29
【審査請求日】2022-03-14
(31)【優先権主張番号】10-2021-0033257
(32)【優先日】2021-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ヘ‐ウォン
(72)【発明者】
【氏名】アントン コリアキン
(72)【発明者】
【氏名】ウォン,ジュン ホ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ミン ウ
(72)【発明者】
【氏名】チェ,キ フン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ウン ス
(72)【発明者】
【氏名】キム,テ ヒ
(72)【発明者】
【氏名】ホ,ピル キュン
(72)【発明者】
【氏名】リー,チャン ジン
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ジン ヨン
【審査官】堀江 義隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-033963(JP,A)
【文献】特開2007-027696(JP,A)
【文献】特開2000-321789(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
H01L 21/027
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理方法であって、
チャンバの内部空間で上面が処理液によってウェティング(Wetting)された状態の基板を搬入した以後、前記内部空間で処理流体を供給して前記内部空間の圧力を高める加圧段階と、
前記内部空間で前記処理流体を供給するか、または前記内部空間で前記処理流体を排出して前記処理流体を流動させる流動段階と、そして、
前記内部空間で前記処理流体を排出して前記内部空間の圧力を低める減圧段階を含み、
前記加圧段階は、
前記内部空間に搬入された前記基板の下部領域で前記処理流体を供給して前記内部空間の圧力を高める下部供給工程と、そして、
前記内部空間に搬入された前記基板の上部領域で前記処理流体を供給して前記内部空間の圧力を高める上部供給工程を含み、
前記上部供給工程は、
前記下部供給工程以後に遂行され、かつ
前記上部供給工程は、
前記処理流体を前記基板の上面に向けて供給され、下降気流の形成により前記基板の上面の前記処理液によって形成される液膜を平坦にすることを特徴とする基板処理方法。
【請求項2】
前記加圧段階は、
前記上部供給工程以後、前記内部空間に供給された前記処理流体を排出する排出工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項3】
前記排出工程は、
前記上部供給工程と連続的に遂行されることを特徴とする請求項2に記載の基板処理方法。
【請求項4】
前記排出工程は、
前記内部空間に供給された前記処理流体を下に向ける方向に前記内部空間から排出することを特徴とする請求項2に記載の基板処理方法。
【請求項5】
前記加圧段階には、
前記内部空間の圧力を設定圧力まで高めるが、
前記上部供給工程、そして、前記排出工程は、
前記内部空間の圧力が前記設定圧力に至る前に遂行されることを特徴とする請求項2乃至請求項4のうちで何れか一つに記載の基板処理方法。
【請求項6】
前記上部供給工程、そして、前記排出工程によって変動される前記内部空間の圧力範囲の下限は、
前記処理流体が超臨界状態で相変化する臨界圧力より高いことを特徴とする請求項2乃至請求項4のうちで何れか一つに記載の基板処理方法。
【請求項7】
前記上部供給工程、そして、前記排出工程によって変動される前記内部空間の圧力範囲には、
前記処理流体が超臨界状態で相変化する臨界圧力が含まれることを特徴とする請求項2乃至請求項4のうちで何れか一つに記載の基板処理方法。
【請求項8】
超臨界状態の処理流体を利用して基板を乾燥する基板処理方法であって、
上面が処理液によってウェティング(Wetting)された状態の前記基板をチャンバの内部空間に搬入する搬送段階と、
前記搬送段階以後、前記内部空間で前記処理流体を供給して前記内部空間の圧力を設定圧力まで高める加圧段階と、
前記内部空間で前記処理流体を供給及び/または前記内部空間から前記処理流体を排出して前記処理液を前記基板から除去する処理段階を含み、
前記加圧段階は、
前記内部空間に搬入された前記基板の上部領域で前記処理流体を供給して前記内部空間の圧力を高める上部供給工程と、そして、
前記内部空間に供給された前記処理流体を排出する排出工程と、を含み、
前記上部供給工程で供給される前記処理流体は、
下に向ける方向に前記基板の上面に供給され、下降気流の形成により前記基板の上面の前記処理液によって形成される液膜を平坦にすることを特徴とする基板処理方法。
【請求項9】
前記加圧段階は、
前記内部空間に搬入された前記基板の下部領域で前記処理流体を供給して前記内部空間の圧力を高める下部供給工程をさらに含み、
前記上部供給工程は、
前記下部供給工程よりさらに遅い時期に遂行されることを特徴とする請求項8に記載の基板処理方法。
【請求項10】
前記処理流体は、
二酸化炭素(CO2)を含むことを特徴とする請求項8または9に記載の基板処理方法。
【請求項11】
前記処理液は、
現象液であることを特徴とする請求項8または9に記載の基板処理方法。
【請求項12】
前記現象液は、
N-酢酸ブチル(N-Butyl Acetate)を含むことを特徴とする請求項11に記載の基板処理方法。
【請求項13】
基板処理装置であって、
内部空間を有するボディーと、
前記内部空間で上面が処理液によってウェティング(Wetting)された状態の基板を支持する支持部材と、
前記内部空間に前記基板を乾燥する処理流体を供給する流体供給ユニットと、
前記内部空間から前記処理流体を排出する流体排出ユニットと、そして、
前記流体供給ユニット、そして前記流体排出ユニットを制御する制御機を含み、
前記流体供給ユニットは、
前記支持部材に支持された前記基板の上部領域で前記処理流体を供給する上部供給ラインと、そして、
前記支持部材に支持された前記基板の下部領域で前記処理流体を供給する下部供給ラインを含み、
前記制御機は、
前記内部空間に前記基板が搬入された以後、前記内部空間の圧力を設定圧力まで高める加圧段階を遂行する間、前記上部供給ラインの前記処理流体の供給及び前記流体排出ユニットの前記処理流体の排出がそれぞれ少なくとも1回以上遂行されるように前記流体供給ユニット、そして前記流体排出ユニットを制御し、かつ
前記制御機は、
前記加圧段階を遂行する間に前記下部供給ラインの前記処理流体の供給が遂行され、
前記上部供給ラインの前記処理流体の供給時点が前記下部供給ラインの前記処理流体の供給時点より遅くまで前記流体供給ユニットを制御し、
前記上部供給ラインは、
前記処理流体の供給が前記支持部材に支持された前記基板の上面に向けるように構成され、下降気流の形成により前記基板の上面の前記処理液によって形成される液膜を平坦にすることを特徴とする基板処理装置。
【請求項14】
前記流体排出ユニットは、
前記内部空間と連通する流体排出ラインと、そして、
前記流体排出ラインに設置される排出バルブを含み、
前記流体排出ラインは、
前記処理流体を排出時前記処理流体が前記内部空間の上から下に向ける方向に流れるように構成されることを特徴とする請求項13に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記装置は、
前記内部空間に供給された前記処理流体が超臨界状態に転換または前記超臨界状態を維持できるように前記内部空間の温度を高める加熱部材をさらに含むが、
前記流体供給ユニットが供給する前記処理流体は、
二酸化炭素(CO2)を含むことを特徴とする請求項13に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理方法及び基板処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体素子を製造するために、ウェハーなどの基板に写真、蝕刻、アッシング、イオン注入、そして、薄膜蒸着などの多様な工程らを通じて所望のパターンを基板上に形成する。それぞれの工程には多様な処理液、処理ガスらが使用される。また、基板を処理するのに使用される処理液を基板から除去するために基板に対して乾燥工程を遂行する。一般に、基板から処理液を除去するための乾燥工程は基板を高速で回転させ、基板の回転による遠心力で基板上に残留する処理液を除去する回転乾燥工程を含む。しかし、このような回転乾燥方式は基板上に形成されたパターンにリーニング(Leaning)現象が発生される危険が大きい。これに、最近には超臨界乾燥工程が利用されている。超臨界乾燥工程は高圧、そして、高温の雰囲気を維持することができるチャンバで基板を搬入し、以後、基板上に超臨界状態の二酸化炭素を供給して基板上に残留する処理液(例えば、有機溶剤、現像液溶媒など)を除去する。超臨界状態の二酸化炭素は高い溶解力と浸透性を有する。これに、基板上に超臨界状態の二酸化炭素が供給されれば、二酸化炭素は基板上のパターンで易しく侵透する。これに、基板に形成されたパターンとパターンとの間に残留する処理液を基板から容易に除去することができるようになる。
【0003】
図1は、一般な超臨界乾燥工程を遂行時チャンバ内の圧力変化を示す図面である。図1を参照すれば、一般な超臨界乾燥工程は加圧段階(S100)、乾燥段階(S200)、そして、減圧段階(S300)を含む。加圧段階(S100)はチャンバ内に二酸化炭素を供給してチャンバ内の圧力を目標圧力である第1圧力(CP1)まで上昇させる。第1圧力(CP1)は一般的に二酸化炭素が超臨界状態を維持することができる臨界圧力より高い圧力である。工程段階(S200)にはチャンバ内の空間から二酸化炭素を排出、そして、チャンバ内の空間に二酸化炭素の供給を繰り返す。これに、チャンバ内の圧力は第1圧力(CP1)及び第2圧力(CP2)との間で変化する。減圧段階(S300)にはチャンバ内の空間から二酸化炭素を排出し、チャンバ内の圧力を常圧程度まで低める。前述したように一般的な超臨界乾燥工程は工程段階(S200)でチャンバ内の圧力を繰り返して変更(分圧差による圧力スイング)することで、基板上の処理液を基板から除去する。
【0004】
一般に、加圧段階(S100)には図2に示されたように基板(W)の下部領域に二酸化炭素(F)を供給してチャンバ内の空間の圧力を高める。これは、チャンバ内の空間の圧力が上述した臨界圧力に至ることができなかった状態で基板(W)の上部領域に二酸化炭素(F)が供給されれば、基板(W)上面に残留する処理液(L)が形成する液膜が割れるか、または処理液(L)に不均一な乾燥が発生することができるためである。しかし、基板上に残留する処理液(L)は、加圧段階(S100)から蒸発が始まる。すなわち、前述したように基板(W)の下部領域に二酸化炭素(F)が供給されれば、供給された二酸化炭素(F)は全体的に上昇気流を形成する。上昇気流は基板(W)上の処理液(L)が形成する液膜をふっくらとした形状に変える。上昇気流は基板(W)上に多い数のディフェクト(Defect)と不均一な乾燥跡を誘発する。乾燥跡は液膜の厚さが相対的に薄い、基板(W)の縁領域で早く伝える。このように基板(W)上に発生された乾燥跡は工程段階(S200)でチャンバ内の空間の圧力を追加で変動させるか、または二酸化炭素の供給流量または供給速度を増加させても改善されない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】韓国特許公開第10-2018-0134179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、基板を効率的に処理することができる基板処理方法及び基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0007】
また、本発明は基板に対する乾燥処理効率を高めることができる基板処理方法及び基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0008】
また、本発明は基板上に残留する処理液を効果的に除去することができる基板処理方法及び基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0009】
また、本発明は基板上に残留する現象液を効果的に除去することができる基板処理方法及び基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0010】
また、本発明は基板に対する乾燥工程を遂行しながら基板上に乾燥跡が発生することを最小化できる基板処理方法及び基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0011】
本発明の目的はこれに制限されないし、言及されなかったまた他の目的らは下の記載から通常の技術者に明確に理解されることができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、基板を処理する方法を提供する。基板を処理する方法は、チャンバの内部空間に前記基板を搬入した以後、前記内部空間に処理流体を供給して前記内部空間の圧力を高める加圧段階と、前記内部空間に前記処理流体を供給するか、または前記内部空間で前記処理流体を排出して前記処理流体を流動させる流動段階と、そして、前記内部空間で前記処理流体を排出して前記内部空間の圧力を低める減圧段階を含み、前記加圧段階は、前記内部空間に搬入された前記基板の下部領域で前記処理流体を供給して前記内部空間の圧力を高める下部供給工程と、そして、前記内部空間に搬入された前記基板の上部領域で前記処理流体を供給して前記内部空間の圧力を高める上部供給工程を含むことができる。
【0013】
一実施例によれば、前記上部供給工程は、前記下部供給工程以後に遂行されることができる。
【0014】
一実施例によれば、前記加圧段階は、前記上部供給工程以後、前記内部空間に供給された前記処理流体を排出する排出工程をさらに含むことができる。
【0015】
一実施例によれば、前記排出工程は、前記上部供給工程と連続的に遂行されることができる。
【0016】
一実施例によれば、前記排出工程は、前記内部空間に供給された前記処理流体を下に向ける方向に前記内部空間から排出することができる。
【0017】
一実施例によれば、前記上部供給工程は、前記処理流体を前記基板の上面に向けて供給することができる。
【0018】
一実施例によれば、前記加圧段階には、前記内部空間の圧力を期設定圧力まで高めるが、前記上部供給工程、そして、前記排出工程は、前記内部空間の圧力が前記期設定圧力に至る前に遂行されることができる。
【0019】
一実施例によれば、前記上部供給工程、そして、前記排出工程によって変動される前記内部空間の圧力範囲の下限は、前記処理流体が超臨界状態に相変化する臨界圧力より高いことがある。
【0020】
一実施例によれば、前記上部供給工程、そして、前記排出工程によって変動される前記内部空間の圧力範囲には、前記処理流体が超臨界状態で相変化する臨界圧力が含まれることがある。
【0021】
また、本発明は超臨界状態の処理流体を利用して基板を乾燥する基板処理方法を提供する。基板処理方法は、上面が処理液によってウェティング(Wetting)された状態の前記基板をチャンバの内部空間に搬入する搬送段階と、前記搬送段階以後、前記内部空間で前記処理流体を供給して前記内部空間の圧力を設定圧力まで高める加圧段階と、前記内部空間に前記処理流体を供給及び/または前記内部空間から前記処理流体を排出して前記処理液を前記基板から除去する処理段階と、を含み、前記加圧段階は、前記内部空間に搬入された前記基板の上部領域に前記処理流体を供給して前記内部空間の圧力を高める上部供給工程と、そして、前記内部空間に供給された前記処理流体を排出する排出工程を含むことができる。
【0022】
一実施例によれば、前記加圧段階は、前記内部空間に搬入された前記基板の下部領域で前記処理流体を供給して前記内部空間の圧力を高める下部供給工程をさらに含み、前記上部供給工程は、前記下部供給工程よりさらに遅い時期に遂行されることができる。
【0023】
一実施例によれば、前記上部供給工程で供給される前記処理流体は、下に向ける方向に前記基板の上面に供給されることができる。
【0024】
一実施例によれば、前記処理流体は、二酸化炭素(CO2)を含むことができる。
【0025】
一実施例によれば、前記処理液は、現象液であることがある。
【0026】
一実施例によれば、前記現象液は、N-酢酸ブチル(N-Butyl Acetate)を含むことができる。
【0027】
また、本発明は基板を処理する装置を提供する。基板処理装置は、内部空間を有するボディーと、前記内部空間で基板を支持する支持部材と、前記内部空間に前記基板を乾燥する処理流体を供給する流体供給ユニットと、前記内部空間から前記処理流体を排出する流体排出ユニットと、そして、前記流体供給ユニット、そして、前記流体排出ユニットを制御する制御機を含み、前記流体供給ユニットは、前記支持部材に支持された前記基板の上部領域に前記処理流体を供給する上部供給ラインと、そして、前記支持部材に支持された前記基板の下部領域に前記処理流体を供給する下部供給ラインを含み、前記制御機は、前記内部空間に前記基板が搬入された以後、前記内部空間の圧力を設定圧力まで高める加圧段階を遂行する間、前記上部供給ラインの前記処理流体の供給及び前記流体排出ユニットの前記処理流体の排出がそれぞれ少なくとも1回以上遂行されるように前記流体供給ユニット、そして、前記流体排出ユニットを制御することができる。
【0028】
一実施例によれば、前記制御機は、前記加圧段階を遂行する間に前記下部供給ラインの前記処理流体の供給が遂行され、前記上部供給ラインの前記処理流体の供給時点が前記下部供給ラインの前記処理流体の供給時点より遅くまで前記流体供給ユニットを制御することができる。
【0029】
一実施例によれば、前記上部供給ラインは、前記処理流体の供給が前記支持部材に支持された前記基板の上面に向けるように構成されることができる。
【0030】
一実施例によれば、前記流体排出ユニットは、前記内部空間と連通する流体排出ラインと、そして、前記流体排出ラインに設置される排出バルブを含み、前記流体排出ラインは、前記処理流体を排出時前記処理流体が前記内部空間の上で下に向ける方向に流れるように構成されることができる。
【0031】
一実施例によれば、前記装置は、前記内部空間に供給された前記処理流体が超臨界状態で転換または前記超臨界状態を維持できるように前記内部空間の温度を高める加熱部材をさらに含むが、前記流体供給ユニットが供給する前記処理流体は、二酸化炭素(CO2)を含むことができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明の一実施例によれば、基板を効率的に処理することができる。
【0033】
また、本発明の一実施例によれば、基板に対する乾燥処理効率を高めることができる。
【0034】
また、本発明の一実施例によれば、基板上に残留する処理液を効果的に除去することができる。
【0035】
また、本発明の一実施例によれば、基板上に残留する現象液を効果的に除去することができる。
【0036】
また、本発明の一実施例によれば、基板に対する乾燥工程を遂行しながら基板上に乾燥跡が発生することを最小化することができる。
本発明の効果が上述した効果らに限定されるものではなくて、言及されない効果らは本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】一般な超臨界乾燥工程を遂行時チャンバ内の圧力変化を示す図面である。
図2図1の加圧段階で発生する上昇気流及び加圧段階で基板上に形成された液膜の姿を見せてくれる図面である。
図3】本発明の一実施例にによる基板処理装置を概略的に見せてくれる平面図である。
図4図3の液処理チャンバの一実施例を概略的に見せてくれる図面である。
図5図3の乾燥チャンバの一実施例を概略的に見せてくれる図面である。
図6】本発明の一実施例にによる基板処理方法を見せてくれるフローチャートである。
図7図6の液処理段階を遂行する液処理チャンバの姿を見せてくれる図面である。
図8図6の乾燥段階に対する詳細フローチャートである。
図9】本発明の乾燥段階を遂行する間にボディーの内部空間の圧力変化の一例を見せてくれるグラフである。
図10図8、そして、図9の下部供給工程を遂行する乾燥チャンバの姿を見せてくれる図面である。
図11図8、そして、図9の排出工程を遂行する乾燥チャンバの姿を見せてくれる図面である。
図12図8、そして、図9の上部供給工程を遂行する乾燥チャンバの姿を見せてくれる図面である。
図13】本発明の乾燥段階を遂行する間にボディーの内部空間の圧力変化の他の例を見せてくれるグラフである。
図14】本発明の乾燥段階を遂行する間にボディーの内部空間の圧力変化の他の例を見せてくれるグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下では添付した図面を参照にして本発明の実施例に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明はいろいろ相異な形態で具現されることができるし、ここで説明する実施例で限定されない。また、本発明の望ましい実施例を詳細に説明するにおいて、関連される公知機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曇ることがあると判断される場合にはその詳細な説明を略する。また、類似機能及び作用をする部分に対しては図面全体にかけて等しい符号を使用する。
【0039】
ある構成要素を‘包含'するということは、特別に反対される記載がない限り他の構成要素を除くことではなく、他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。具体的に,“含む”または“有する”などの用語は明細書上に記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであって、一つまたはその以上の他の特徴らや数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加可能性をあらかじめ排除しないものとして理解されなければならない。
【0040】
単数の表現は文脈上明白に異なるように志さない限り、複数表現を含む。また、図面で要素らの形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0041】
第1、第2などの用語は多様な構成要素らを説明するのに使用されることができるが、前記構成要素らは前記用語によって限定されてはいけない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使用されることができる。例えば、本発明の権利範囲から離脱されないまま第1構成要素は第2構成要素で命名されることができるし、類似第2構成要素も第1構成要素に命名されることができる。
【0042】
ある構成要素が異なる構成要素に“連結されて”いるか、または“接続されて”いると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されているか、または接続されていることもあるが、中間に他の構成要素が存在することもあると理解されなければならないであろう。反面に、ある構成要素が異なる構成要素に“直接連結されて”いるか、または“直接接続されて”いると言及された時には、中間に他の構成要素が存在しないことで理解されなければならないであろう。構成要素らとの関係を説明する他の表現ら、すなわち“~間に”と“すぐ~間に”または“~に隣合う”と“~に直接隣合う”なども同じく解釈されなければならない。
【0043】
異なるように定義されない限り、技術的であるか科学的な用語を含んでここで使用されるすべての用語らは、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者によって一般的に理解されることと等しい意味である。一般に使用される前もって定義されているもののような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味であることで解釈されなければならないし、本出願で明白に定義しない限り、理想的や過度に形式的な意味で解釈されない。
【0044】
以下では、図3乃至図14を参照して本発明の実施例を説明する。
【0045】
図3は、本発明の一実施例にによる基板処理装置を概略的に見せてくれる平面図である。
【0046】
図3を参照すれば、基板処理装置はインデックスモジュール10、処理モジュール20、そして、制御機30を含む。上部から眺める時、インデックスモジュール10と処理モジュール20は一方向に沿って配置される。以下、インデックスモジュール10と処理モジュール20が配置された方向を第1方向(X)といって、上部から眺める時第1方向(X)と垂直な方向を第2方向(Y)といって、第1方向(X)及び第2方向(Y)にすべて垂直な方向を第3方向(Z)という。
【0047】
インデックスモジュール10は基板(W)が収納された容器(C)から基板(W)を処理モジュール20に搬送し、処理モジュール20で処理が完了された基板(W)を容器(C)に収納する。インデックスモジュール10の長さ方向は第2方向(Y)に提供される。インデックスモジュール10はロードポート12とインデックスフレーム14を有する。インデックスフレーム14を基準でロードポート12は処理モジュール20の反対側に位置される。基板(W)らが収納された容器(C)はロードポート12に置かれる。ロードポート12は複数個が提供されることができるし、複数ロードポート12は第2方向(Y)に沿って配置されることができる。
【0048】
容器(C)としては、前面開放一体式ポッド(Front Open Unified Pod:FOUP)のような密閉用容器が使用されることができる。容器(C)はオーバーヘッドトランスファー(Overhead Transfer)、オーバーヘッドコンベヤー(Overhead Conveyor)、または、自動案内車両(Automatic Guided Vehicle)のような移送手段(図示せず)や作業者によってロードポート12に置かれることがある。
【0049】
インデックスフレーム14にはインデックスロボット120が提供される。インデックスフレーム14内には長さ方向が第2方向(Y)に提供されたガイドレール124が提供され、インデックスロボット120はガイドレール124上で移動可能に提供されることができる。インデックスロボット120は基板(W)が置かれるハンド122を含んで、ハンド122は前進及び後進移動、第3方向(Z)を軸にした回転、そして、第3方向(Z)に沿って移動可能に提供されることができる。ハンド122は複数個が上下方向に離隔されるように提供され、ハンド122らはお互いに独立的に前進及び後進移動することができる。
【0050】
制御機30は基板処理装置を制御することができる。制御機30は基板処理装置の制御を実行するマイクロプロセッサー(コンピューター)でなされるプロセスコントローラーと、オペレーターが基板処理装置を管理するためにコマンド入力操作などを実行するキーボードや、基板処理装置の稼働状況を可視化して表示するディスプレイなどでなされるユーザーインターフェースと、基板処理装置で実行される処理をプロセスコントローラーの制御で実行するための制御プログラムや、各種データ及び処理条件によって各構成部に処理を実行させるためのプログラム、すなわち、処理レシピが保存された保存部を具備することができる。また、ユーザーインターフェース及び保存部はプロセスコントローラーに接続されてあり得る。処理レシピは保存部のうちで保存媒体に保存されてあり得て、保存媒体は、ハードディスクでもあって、CD-ROM、DVDなどの可搬性ディスクや、フラッシュメモリーなどの半導体メモリーであることもある。
【0051】
制御機30は以下で説明する基板処理方法を遂行できるように基板処理装置を制御することができる。例えば、制御機30は以下で説明する基板処理方法を遂行できるように流体供給ユニット530、流体排出ユニット550を制御することができる。
【0052】
処理モジュール20はバッファーユニット200、搬送チャンバ300、液処理チャンバ400、そして、乾燥チャンバ500を含む。バッファーユニット200は処理モジュール20に搬入される基板(W)と処理モジュール20から搬出される基板(W)が一時的にとどまる空間を提供する。液処理チャンバ400は基板(W)上に液を供給して基板(W)を液処理する液処理工程を遂行する。乾燥チャンバ500は基板(W)上に残留する液を除去する乾燥工程を遂行する。搬送チャンバ300はバッファーユニット200、液処理チャンバ400、そして、乾燥チャンバ500の間に基板(W)を搬送する。
【0053】
搬送チャンバ300はその長さ方向が第1方向(X)に提供されることができる。バッファーユニット200はインデックスモジュール10と搬送チャンバ300との間に配置されることができる。液処理チャンバ400と乾燥チャンバ500は搬送チャンバ300の側部に配置されることができる。液処理チャンバ400と搬送チャンバ300は第2方向(Y)に沿って配置されることができる。乾燥チャンバ500と搬送チャンバ300は第2方向(Y)に沿って配置されることができる。バッファーユニット200は搬送チャンバ300の一端に位置されることができる。
【0054】
一例によれば、液処理チャンバ400らは搬送チャンバ300の両側に配置され、乾燥チャンバ500らは搬送チャンバ300の両側に配置され、液処理チャンバ400らは乾燥チャンバ500らよりバッファーユニット200にさらに近くの位置に配置されることができる。搬送チャンバ300の一側で液処理チャンバ400らは第1方向(X)及び第3方向(Z)に沿ってそれぞれA X B(A、Bはそれぞれ1または1より大きい自然数)配列に提供されることができる。また、搬送チャンバ300の一側で乾燥チャンバ500らは第1方向(X)及び第3方向(Z)に沿ってそれぞれC X D(C、Dはそれぞれ1または1より大きい自然数)個が提供されることができる。前述したところと異なり、搬送チャンバ300の一側には液処理チャンバ400らだけ提供され、その他側には乾燥チャンバ500らだけ提供されることができる。
【0055】
搬送チャンバ300は搬送ロボット320を有する。搬送チャンバ300内には長さ方向が第1方向(X)に提供されたガイドレール324が提供され、搬送ロボット320はガイドレール324上で移動可能に提供されることができる。搬送ロボット320は基板(W)が置かれるハンド322を含んで、ハンド322は前進及び後進移動、第3方向(Z)を軸にした回転、そして、第3方向(Z)に沿って移動可能に提供されることができる。ハンド322は複数個が上下方向に離隔されるように提供され、ハンド322らはお互いに独立的に前進及び後進移動することができる。
【0056】
バッファーユニット200は基板(W)が置かれるバッファー220を複数個具備する。バッファー220らは第3方向(Z)に沿ってお互いの間に離隔されるように配置されることができる。バッファーユニット200は前面(front face)と後面(rear face)が開放される。前面はインデックスモジュール10と見合わせる面であり、後面は搬送チャンバ300と見合わせる面である。インデックスロボット120は前面を通じてバッファーユニット200に近付いて、搬送ロボット320は後面を通じてバッファーユニット200に近付くことができる。
【0057】
図4は、図1の液処理チャンバの一実施例を概略的に見せてくれる図面である。図4を参照すれば、液処理チャンバ400はハウジング410、コップ420、支持ユニット440、液供給ユニット460、そして、昇降ユニット480を有する。
【0058】
ハウジング410は基板(W)が処理される内部空間を有することができる。ハウジング410は概して六面体の形状を有することができる。例えば、ハウジング410は直方体の形状を有することができる。また、ハウジング410には基板(W)が搬入されるか、または搬出される開口(図示せず)が形成されることができる。また、ハウジング410には開口を選択的に開閉するドア(図示せず)が設置されることができる。
【0059】
コップ420は上部が開放された桶形状を有することができる。コップ420は処理空間を有して、基板(W)は処理空間内で液処理されることができる。支持ユニット440は処理空間で基板(W)を支持する。液供給ユニット460は支持ユニット440に支持された基板(W)上に処理液を供給する。処理液は複数種類で提供され、基板(W)上に順次に供給されることができる。昇降ユニット480はコップ420と支持ユニット440との間の相対高さを調節する。
【0060】
一例によれば、コップ420は複数の回収桶422、424、426を有する。回収桶ら422、424、426はそれぞれ基板処理に使用された液を回収する回収空間を有する。それぞれの回収桶ら422、424、426は支持ユニット440を囲むリング形状で提供される。液処理工程が進行時基板(W)の回転によって飛散される処理液は各回収桶422、424、426の流入口422a、424a、426aを通じて回収空間に流入される。
【0061】
一例によれば、コップ420は第1回収桶422、第2回収桶424、そして、第3回収桶426を有する。第1回収桶422は支持ユニット440を囲むように配置され、第2回収桶424は第1回収桶422を囲むように配置され、第3回収桶426は第2回収桶424を囲むように配置される。第2回収桶424に液を流入する第2流入口424aは第1回収桶422に液を流入する第1流入口422aより上部に位置され、第3回収桶426に液を流入する第3流入口426aは第2流入口424aより上部に位置されることができる。
【0062】
支持ユニット440は支持板442と駆動軸444を有する。支持板442の上面は概して円形で提供されて基板(W)より大きい直径を有することができる。支持板442の中央部には基板(W)の後面を支持する支持ピン442aが提供され、支持ピン442aは基板(W)が支持板442から一定距離離隔されるようにその上端が支持板442から突き出されるように提供される。支持板442の縁部にはチャックピン442bが提供される。チャックピン442bは支持板442から上部に突き出されるように提供され、基板(W)が回転される時基板(W)が支持ユニット440から離脱されないように基板(W)の側部を支持する。駆動軸444は駆動機446によって駆動され、基板(W)の底面中央と連結され、支持板442をその中心軸を基準で回転させる。
【0063】
一例によれば、液供給ユニット460はノズル462を含むことができる。ノズル462は基板(W)に処理液を供給することができる。処理液はケミカル、リンス液または有機溶剤であることがある。ケミカルは強酸または強塩基の性質を有するケミカルであることがある。また、リンス液は純水であることがある。また、有機溶剤はイソプロフィルアルコール(IPA)であることがある。また、液供給ユニット460が供給する処理液は溶媒であることがある。例えば、液供給ユニット460が供給する処理液は現象液であることがある。例えば、液供給ユニット460が供給する現象液はN-酢酸ブチル(N-Butyl Acetate)を含むことができる。
【0064】
また、液供給ユニット460は複数のノズル462らを含むことができるし、それぞれのノズル462らではお互いに相異な種類の処理液を供給することができる。例えば、ノズル462らのうちで何れか一つではケミカルを供給し、ノズル462らのうちで他の一つではリンス液を供給し、ノズル462らのうちでまた他の一つでは有機溶剤を供給することができる。また、制御機30はノズル462らのうちで他の一つで基板(W)にリンス液を供給した以後、ノズル462らのうちでまた他の一つで有機溶剤を供給するように液供給ユニット460を制御することができる。これに、基板(W)上に供給されたリンス液は表面張力が小さな有機溶剤に置き換えされることができる。また、ノズル462らのうちで何れか一つでは現象液を供給することができる。
【0065】
昇降ユニット480はコップ420を上下方向に移動させる。コップ420の上下移動によってコップ420と基板(W)との間の相対高さが変更される。これによって基板(W)に供給される液の種類によって処理液を回収する回収桶422、424、426が変更されるので、液らを分離回収することができる。前述したところと異なり、コップ420は固定設置され、昇降ユニット480は支持ユニット440を上下方向に移動させることができる。
【0066】
図5は、図3の乾燥チャンバの一実施例を概略的に見せてくれる図面である。図5を参照すれば、本発明の一実施例にによる乾燥チャンバ500は超臨界状態の処理流体(F)を利用して基板(W)上に残留する処理液を除去することができる。除去される処理液は上述したケミカル、リンス液、有機溶剤、そして、現象液のうちで何れか一つであることができる。また、処理流体(F)は二酸化炭素(CO2)を含むことができる。例えば、乾燥チャンバ500は超臨界状態の二酸化炭素(CO2)を利用して基板(W)上に残留するN-酢酸ブチルである現象液を基板(W)から除去することができる。
【0067】
乾燥チャンバ500はボディー510、加熱部材520、流体供給ユニット530、支持部材540、流体排出ユニット550、そして、昇降部材560を含むことができる。
【0068】
ボディー510は基板(W)が処理される内部空間511を有することができる。ボディー510は基板(W)が処理される内部空間511を提供することができる。ボディー510は超臨界状態の処理流体(F)によって基板(W)が乾燥処理される内部空間511を提供することができる。ボディー510はチャンバ(Chamber)としても指称されることがある。
【0069】
ボディー510は上部ボディー512、そして、下部ボディー514を含むことができる。上部ボディー512、そして、下部ボディー514はお互いに組合されて前記内部空間511を形成することができる。上部ボディー512、そして、下部ボディー514のうちで何れか一つは昇降部材560と結合されて上下方向に移動されることができる。例えば、下部ボディー514は昇降部材560と結合され、昇降部材560によって上下方向に移動されることができる。これに、ボディー510の内部空間511は選択的に密閉されることがある。前述した例では下部ボディー514が昇降部材560と結合されて上下方向に移動することを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、上部ボディー512が昇降部材560と結合されて上下方向に移動することもできる。
【0070】
加熱部材520は内部空間511に供給される処理流体(F)を加熱することができる。加熱部材520はボディー510の内部空間511温度を高めることができる。加熱部材520が内部空間511の温度を高めることで、内部空間511に供給された処理流体(F)は超臨界状態に転換されるか、または超臨界状態を維持することができる。
【0071】
また、加熱部材520はボディー510内に埋設されることができる。例えば、加熱部材520は上部ボディー512、そして下部ボディー514のうちで何れか一つに埋設されることができる。例えば、加熱部材520は下部ボディー514内に提供されることができる。しかし、これに限定されるものではなくて加熱部材520は内部空間511の温度を昇温させることができる多様な位置に提供されることができる。また、加熱部材520はヒーターであることがある。しかし、これに限定されるものではなくて、加熱部材520は内部空間511の温度を昇温させることができる公知された装置で多様に変形されることができる。
【0072】
流体供給ユニット530はボディー510の内部空間511に処理流体(F)を供給することができる。流体供給ユニット530が供給する処理流体(F)は二酸化炭素(CO2)を含むことができる。流体供給ユニット530は流体供給源531、第1供給ライン533、第1供給バルブ535、第2供給ライン537、そして、第2供給バルブ539を含むことができる。
【0073】
流体供給源531はボディー510の内部空間511に供給される処理流体(F)を保存してまたは内部空間511に処理流体(F)を供給することができる。流体供給源531は第1供給ライン533及び/または第2供給ライン537を媒介で内部空間511に処理流体(F)を供給することができる。また、第1供給ライン533には第1供給バルブ535が設置されることができる。また、第2供給ライン537には第2供給バルブ539が設置されることができる。第1供給バルブ535と第2供給バルブ539はオン/オフバルブ、例えば、開閉バルブであることができる。選択的に、第1供給バルブ535と第2供給バルブ539は流量制御バルブであることもある。第1供給バルブ535と第2供給バルブ539の開閉によって、第1供給ライン533または第2供給ライン537に選択的に処理流体(F)が流れることがある。
【0074】
第1供給ライン533は一端が内部空間511と連通することができる。第1供給ライン533はボディー510の内部空間511の上部で乾燥用ガスである処理流体(F)を供給する上部供給ラインであることがある。第1供給ライン533のうちで少なくとも一部は上部ボディー512に提供されることができる。また、第1供給ライン533は処理流体(F)の供給が支持部材540に支持された基板(W)の上面に向けるように構成されることができる。例えば、第1供給ライン533から供給される処理流体(F)は基板(W)の上面に供給されることができる。第1供給ライン533から供給される処理流体(F)は上から下に向ける方向に流れることができる。例えば、第1供給ライン533から供給される処理流体(F)は内部空間511で支持された基板(W)の上部領域から基板(W)の下部領域を向ける方向に流れることができる。
【0075】
第2供給ライン537は一端が内部空間511と連通することができる。第2供給ライン537はボディー510の内部空間511の下部で乾燥用ガスである処理流体(F)を供給する下部供給ラインであることができる。第2供給ライン537のうちで少なくとも一部は下部ボディー514に提供されることができる。また、第2供給ライン537は処理流体(F)の供給が支持部材540に支持された基板(W)の下部領域を向けるように構成されることができる。例えば、第2供給ライン537から供給される処理流体(F)は下から上に向ける方向に流れることができる。例えば、第2供給ライン537から供給される処理流体(F)は内部空間511で支持された基板(W)の下部領域から基板(W)の上部領域を向ける方向に流れることができる。
【0076】
前述した例では一つの流体供給源531に第1供給ライン533、そして、第2供給ライン537が連結されることを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、流体供給源531は複数で提供され、第1供給ライン533は複数の流体供給源531のうちで何れか一つと連結され、第2供給ライン537は流体供給源531らのうちで他の一つと連結されることもできる。
【0077】
また、前述した例で言及した第1供給ライン533、第2供給ライン537、または第1供給ライン533と第2供給ライン537が連結される支点と流体供給源531との間のラインには圧力センサー、温度センサー、流量調節バルブ、オリフィス、ヒーターなどの記載が多様に設置及び配置されることができる。
【0078】
支持部材540は内部空間511で基板(W)を支持することができる。支持部材540は内部空間511で基板(W)の縁領域を支持できるように構成されることができる。例えば、支持部材540は内部空間511で基板(W)の縁領域下面を支持できるように構成されることができる。
【0079】
流体排出ユニット550はボディー510の内部空間511から処理流体(F)を外部に排出することができる。流体排出ユニット550は流体排出ライン551、そして、排出バルブ553を含むことができる。流体排出ライン551は一端が内部空間511と連通することができる。流体排出ライン551の少なくとも一部は下部ボディー514に提供されることができる。流体排出ライン551は処理流体(F)を内部空間511から排出時、処理流体(F)が内部空間511の上から下に向ける方向に流れるように構成されることができる。
【0080】
また、流体排出ライン551には排出バルブ553が設置されることができる。排出バルブ553はオン/オフバルブ、例えば開閉バルブであることができる。排出バルブ553は流量調節バルブであることがある。流体排出ライン551にはオリフィス、圧力センサー、温度センサー、ポンプなどの記載が多様に設置及び配置されることができる。
【0081】
以下では、本発明の一実施例にによる基板処理方法に対して説明する。以下で説明する基板処理方法は基板処理装置が遂行されることができる。前述したように制御機30は以下で説明する基板処理方法を基板処理装置が遂行するように、基板処理装置を制御することができる。
【0082】
図6は、本発明の一実施例にによる基板処理方法を見せてくれるフローチャートである。図6を参照すれば、本発明の一実施例にによる基板処理方法は液処理段階(S10)、搬送段階(S20)、そして、乾燥段階(S30)を含むことができる。
【0083】
液処理段階(S10)は基板(W)に処理液を供給して基板(W)を液処理する段階である。液処理段階(S10)は液処理チャンバ400で遂行されることができる。例えば、液処理段階(S10)には回転する基板(W)に処理液(L)を供給して基板(W)を液処理することができる(図7参照)。液処理段階(S10)で供給される処理液(L)は上述したケミカル、リンス液、有機溶剤、そして、現象液のうちで少なくとも何れか一つ以上であることがある。例えば、液処理段階(S10)では回転する基板(W)にリンス液を供給して基板(W)をリンス処理することができる。以後、回転する基板(W)に有機溶剤を供給して基板(W)上に残留するリンス液を有機溶剤で置換することができる。また、例えば、液処理段階(S10)では回転する基板(W)に現象液を供給して基板(W)を現象処理することができる。
【0084】
搬送段階(S20)は基板(W)を搬送する段階である。搬送段階(S20)は液処理が遂行された基板(W)を乾燥チャンバ500に搬送する段階であることがある。例えば、搬送段階(S20)には搬送ロボット320が基板(W)を液処理チャンバ400で乾燥チャンバ500の内部空間511に基板(W)を搬送することができる。搬送段階(S20)の搬送対象である基板(W)上には処理液(L)が残留することができる。例えば、基板(W)上には有機溶剤が残留することができる。例えば、基板(W)上には現象液が残留することができる。すなわち、基板(W)は、その上面が現象液または有機溶剤にウェティング(Wetting)された状態で乾燥チャンバ500に搬送されることができる。このように基板(W)がウェティング(Wetting)された状態で乾燥チャンバ500に搬送されて基板(W)上に形成されたパターン(Pattern)にリーニング(Leaning)現象が発生することを最小化することができる。
【0085】
乾燥段階(S30)は内部空間511に基板(W)が搬入された以後、超臨界状態の処理流体(F)を利用して基板(W)を乾燥する段階である。乾燥段階(S30)は乾燥チャンバ500で遂行されることができる。乾燥段階(S30)ではボディー510の内部空間511から基板(W)に処理流体(F)を供給して基板(W)を乾燥することができる。例えば、乾燥段階(S30)には内部空間511で超臨界状態の処理流体(F)が基板(W)に伝達されることができる。基板(W)に伝達された超臨界状態の処理流体(F)は基板(W)の上面に残留する処理液(L)と混合する。そして、処理液(L)と混合された処理流体(F)が内部空間511から排出されながら、処理液(L)は基板(W)から除去されることができる。
【0086】
以下では本発明の一実施例にによる乾燥段階(S30)に対してより詳しく説明する。図8は、図6の乾燥段階に対する詳細フローチャートであり、図9は本発明の乾燥段階を遂行する間にボディーの内部空間の圧力変化の一例を見せてくれるグラフである。図8、そして、図9を参照すれば、本発明の一実施例にによる乾燥段階(S30)は加圧段階(S31)、流動段階(S32)、そして、減圧段階(S33)を含むことができる。加圧段階(S31)、流動段階(S32)、そして、減圧段階(S33)は順次に遂行されることができる。
【0087】
加圧段階(S31)は内部空間511の圧力を期設定圧力、例えば、第1圧力(P1)まで高める段階であることがある。加圧段階(S31)は内部空間511に基板(W)が搬入された以後遂行されることができる。加圧段階(S31)には内部空間511に処理流体(F)を内部空間511に供給して内部空間511の第1圧力(P1)まで高めることができる。
【0088】
加圧段階(S31)は下部供給工程(S31-1)、排出工程(S31-2)、そして、上部供給工程(S31-3)を含むことができる。
【0089】
下部供給工程(S31-1)は基板(W)の下部領域に処理流体(F)を供給して内部空間511の圧力を高める工程であることができる。下部供給工程(S31-1)には第2供給ライン537が基板(W)の下部領域に処理流体(F)を供給することができる(図10参照)。下部供給工程(S31-1)時に第1供給バルブ535はオフ(Off)され、第2供給バルブ539はオン(On)され、排出バルブ553はオフ(Off)されることができる。また、下部供給工程(S31-1)時、下部供給ラインである第2供給ライン537が処理流体(F)を内部空間511の下から上に向ける方向に供給するので、内部空間511には上昇気流が発生することがある。このような上昇気流によって基板(W)の上面に処理液(L)によって形成された液膜は上にふっくらとした形状を有することができる。
【0090】
排出工程(S31-2)は下部供給工程(S31-1)以後に遂行されることができる。排出工程(S31-2)には排出ライン551が内部空間511から処理流体(F)を排出することができる(図11参照)。排出工程(S31-2)時第1供給バルブ535はオフ(Off)になって、第2供給バルブ539はオフ(Off)になって、排出バルブ553はオン(On)になることができる。すなわち、排出工程(S31-2)は内部空間511の圧力を低める工程であることができる。また、排出工程(S31-2)時、排出ライン551が内部空間511の上から下に向ける方向に処理流体(F)を排出するので、内部空間511には下降気流が発生することができる。このような下降気流によって基板(W)の上面に処理液(L)によって形成された液膜は、下に向ける方向に押されることができる。すなわち、基板(W)上に形成された液膜が平坦になることができる。
【0091】
上部供給工程(S31-3)は基板(W)の上部領域に処理流体(F)を供給して内部空間511の圧力を高める工程であることができる。上部供給工程(S31-3)には基板(W)の上面に処理流体(F)を供給することができる。上部供給工程(S31-3)には第1供給ライン533が基板(W)の下部領域に処理流体(F)を供給することができる(図12参照)。上部供給工程(S31-3)時第1供給バルブ535はオン(On)になって、第2供給バルブ539はオフ(Off)になって、排出バルブ553はオフ(Off)になることができる。また、上部供給工程(S31-3)時、上部供給ラインである第1供給ライン533が処理流体(F)を内部空間511の上から下に向ける方向に供給するので、内部空間511には下降気流が発生することができる。このような下降気流によって基板(W)の上面に処理液(L)によって形成された液膜は、下に向ける方向に押されることができる。すなわち、基板(W)上に形成された液膜が平坦になることができる。
【0092】
本発明の一実施例にによる加圧段階(S31)には下部供給工程(S31-1)が遂行された以後に、上部供給工程(S31-3)及び排出工程(S31-2)がそれぞれ少なくとも1回以上繰り返して遂行されることができる。すなわち、本発明の一実施例にによる加圧段階(S31)は分圧差によって圧力が変わる圧力パルシング区間(t1~t6)を含むことができる。下部供給工程(S31-1)のみで内部空間511の圧力を目標した第1圧力(P1)まで高めるようになれば、上昇気流によって基板(W)上に残留する処理液(L)は上にふっくらとした形状に変化し、また、基板(W)の縁領域に乾燥跡、または複数のディフェクト(Defect)らが発生することがある。
【0093】
しかし、本発明の一実施例によれば、前述した上部供給工程(S31-3)、そして排出工程(S31-2)を内部空間511の圧力が既設定された圧力である第1圧力(P1)に至る前(流動段階(S32)に進入する前)に遂行することができる。すなわち、本発明の一実施例は加圧段階(S31)で下降気流を形成する上部供給工程(S31-3)及び排出工程(S31-2)がそれぞれ少なくとも1回以上繰り返して遂行されることで、加圧段階(S31)から基板(W)上に残留する処理液(L)が広がることを均一にまき散らすことができる。すなわち、液膜の厚さを安定化させることができる。言い換えれば、液膜の厚さを比較的平坦にさせることができる。これに、処理液(L)の不均一な蒸発が最小化されることができる。これに、加圧段階(S31)で上述した乾燥跡または複数のディフェクト(Defect)らが発生する危険を最小化できる。また、排出工程(S31-2)と上部供給工程(S31-3)に対して連続的に遂行されることができる。この場合、内部空間511での下降気流がより強く発生して基板(W)上に残留する処理液(L)の広がることがより効率的に発生することができる。また、圧力パルシング区間(t1~t6)で処理液(L)の液膜が繰り返して流動するようになるので、処理液(L)の液膜が硬化されることも最小化できる利点がある。
【0094】
また、本発明の圧力パルシング区間(t1~t6)の内部空間511の圧力範囲の下限は処理流体(F)が超臨界状態に転換される臨界圧力(CP、例えば、略73.8Bar)以上、より具体的には臨界圧力(CP)より高いことがある。言い換えれば、上部供給工程(S31-3)、そして、排出工程(S31-2)によって変動される内部空間511の圧力範囲の下限は臨界圧力(CP)より高いことがある。また、上部供給工程(S31-3)、そして、排出工程(S31-2)によって変動される内部空間511の圧力範囲の上限は、略73.8Bar乃至略93.8Bar程度であることができる。
【0095】
すなわち、本発明の圧力パルシング区間(t1~t6)は処理液(L)と超臨界状態の処理流体(F)の混合が進行される時(すなわち、処理液(L)の表面張力が大きくない時)実行されて基板(W)の表面と処理液(L)間の付着が最小化されることができる。これに、基板(W)上のパーティクル及び副産物によるディフェクト(Defect)を最小化することができる。
【0096】
流動段階(S32)は加圧段階(S31以後に遂行されることができる。流動段階(S32)には内部空間511に処理流体(F)を供給するか、または内部空間511で処理流体(F)を排出することができる。例えば、流動段階(S32)で内部空間511に処理流体(F)を供給する間には内部空間511で処理流体(F)の排出がなされないこともある。また、流動段階(S32)で内部空間511から処理流体(F)を排出する間には内部空間511で処理流体(F)の供給がなされないこともある。すなわち、流動段階(S32)には内部空間511の圧力が分圧差によって変動されることがある。流動段階(S32)には内部空間511の圧力が第1圧力(P1)と第2圧力(P2)との間で繰り返してパルシング(Pulsing)されることがある。第2圧力(P2)は第1圧力(P1)より低い圧力であることがある。第1圧力(P1)は略180Barであることがある。第2圧力(P2)は略80Barであることがある。
【0097】
流動段階(S32)には内部空間511に供給された処理流体(F)に流動が発生して基板(W)上に残留する処理液(L)は基板(W)からより効果的に除去されることができる。流動段階(S32)は処理段階で指称されることもある。
【0098】
減圧段階(S33)は流動段階(S33)以後に遂行されることができる。減圧段階(S33)にはボディー510の内部空間511の圧力を低めることができる。例えば、減圧段階(S33)にはボディー510の内部空間511の圧力を常圧で低めることができる。
【0099】
前述した例では、圧力パルシング区間(t1~t6)の内部空間511の圧力範囲の下限が処理流体(F)が超臨界状態に転換される臨界圧力(CP)以上、具体的には臨界圧力(CP)より高いことを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図13に示されたように加圧段階(S31)が含む圧力パルシング区間の圧力範囲の下限は臨界圧力(CP)より低いことがある。すなわち、上部供給工程(S31-3)、そして、排出工程(S31-2)によって変動される内部空間511の圧力範囲に臨界圧力(CP)が含まれることがある。これと異なり、圧力パルシング区間の圧力範囲の上限及び下限はすべて臨界圧力(CP)より低いことがある。すなわち、圧力パルシング区間の圧力範囲は基板(W)に供給される処理液(L)の種類、そして、処理液(L)が基板(W)上に残留する量、基板(W)上に形成されるパターンの形状によって多様に変更されることができる。
【0100】
前述した例では、圧力パルシング区間(t1~t6)で圧力の上昇及び下降が概して等しい幅で行われることを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図14に示されたように圧力パルシング区間での圧力の下降幅が、圧力パルシング区間での圧力上昇幅より小さいことがある。この場合、より早い時間内に既設定された第1圧力(P1)に至ることができる利点があり得る。
【0101】
以上の詳細な説明は本発明を例示するのである。また前述した内容は本発明の望ましい実施形態を示して説明するものであり、本発明は多様な他の組合、変更及び環境で使用することができる。すなわち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、著わした開示内容と均等な範囲及び/または当業界の技術または知識の範囲内で変更または修正が可能である。著わした実施例は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明するものであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態で本発明を制限しようとする意図ではない。また、添付された請求範囲は他の実施状態も含むことdえ解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0102】
500 乾燥チャンバ
510 ボディー
512 上部ボディー
514 下部ボディー
520 加熱部材
530 流体供給ユニット
533 第1供給ライン
535 第1供給バルブ
537 第2供給ライン
539 第2供給バルブ
550 流体排出ユニット
551 排出ライン
553 排出バルブ
S30 乾燥段階
S31 加圧段階
S31-1 下部供給工程
S31-2 排出工程
S31-3 上部供給工程
S32 流動段階
S33 減圧段階

図1
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