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特許7565992屋外設備のケーブルアドドロップエンクロージャ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-03
(45)【発行日】2024-10-11
(54)【発明の名称】屋外設備のケーブルアドドロップエンクロージャ
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/46 20060101AFI20241004BHJP
【FI】
G02B6/46 301
【請求項の数】 14
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022166851
(22)【出願日】2022-10-18
(65)【公開番号】P2023062683
(43)【公開日】2023-05-08
【審査請求日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】63/270,283
(32)【優先日】2021-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/876,942
(32)【優先日】2022-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514190165
【氏名又は名称】ゴーフォトン・ホールディングス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100169018
【弁理士】
【氏名又は名称】網屋 美湖
(72)【発明者】
【氏名】武内 健一郎
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド・ヂィー・チェン
【審査官】山本 貴一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/129815(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0232743(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0271344(US,A1)
【文献】特開2002-056906(JP,A)
【文献】特開2013-113926(JP,A)
【文献】特開2002-040264(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/44,6/46-6/54
H02G 15/00-15/196
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主部分と、
前記主部分に固定された少なくとも1つの多重ケーブルターミナルであって、サービスケーブルを受け取るように構成された少なくとも1つの副構造を備え、前記少なくとも1つの副構造が、1つまたは複数のケーブル接続要素と、前記少なくとも1つの副構造内に配置されたケーブルシールと、ベースと、前記ベースを閉じるように構成された蓋と、を含む、多重ケーブルターミナルと、
少なくとも1つのケーブル部分を収容する封止アセンブリであって、前記封止アセンブリと前記少なくとも1つのケーブル部分の間、および前記封止アセンブリと前記主部分の間の水密封止を提供する、封止アセンブリと、
を備えるケーブルエンクロージャ。
【請求項2】
前記サービスケーブルが前記少なくとも1つの副構造内にあり、かつ前記蓋が前記ベースに対して閉じられているとき、前記ケーブルシールが1つまたは複数の接続要素の周りに水密封止を提供する、請求項1に記載のケーブルエンクロージャ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの副構造が、前記少なくとも1つの副構造と前記主部分の間に水密封止を提供するように構成されたポートシーラを含む、請求項1に記載のケーブルエンクロージャ。
【請求項4】
前記封止アセンブリが、前記封止アセンブリと前記主部分の間に前記水密封止を提供するための少なくとも1つのガスケットを含む、請求項1に記載のケーブルエンクロージャ。
【請求項5】
前記封止アセンブリが、第1のガスケットを有する第1の半体、および第2のガスケットを有する第2の半体を含み、前記第1の半体および第2の半体がそれぞれ前記主部分に結合されるように構成される、請求項4に記載のケーブルエンクロージャ。
【請求項6】
前記封止アセンブリが、前記封止アセンブリが前記主部分に結合されているとき、前記主部分の中に突出するように構成された、内側に突出している部分をさらに含む、請求項4に記載のケーブルエンクロージャ。
【請求項7】
前記少なくとも1つのガスケットが前記内側に突出している部分の周囲と接触する、請求項6に記載のケーブルエンクロージャ。
【請求項8】
前記主部分が、
前記少なくとも1つのケーブル部分の一部を収納するように構成されたスラックトレーと、
前記スラックトレー上のスプライストレーと、
中間ケーブルの少なくとも一部を収納するように構成されたセパレータであって、前記少なくとも1つのケーブル部分からの1本または複数本のファイバが前記スプライストレーで前記中間ケーブルからの1本または複数本のファイバにスプライスされる、セパレータと、
を含む、請求項1に記載のケーブルエンクロージャ。
【請求項9】
前記スラックトレーが前記スプライストレーと前記セパレータの間に配置される、請求項8に記載のケーブルエンクロージャ。
【請求項10】
オプションモジュールをさらに備える、請求項8に記載のケーブルエンクロージャ。
【請求項11】
前記オプションモジュールが前記スプライストレーに結合される、請求項10に記載のケーブルエンクロージャ。
【請求項12】
前記主部分に固定された外部アンカをさらに備える、請求項1に記載のケーブルエンクロージャ。
【請求項13】
少なくとも1本のサービスケーブルが、前記多重ケーブルターミナルから前記外部アンカまで延在するように構成される、請求項12に記載のケーブルエンクロージャ。
【請求項14】
前記少なくとも1本のサービスケーブルが取外し可能に前記外部アンカに接続される、請求項13に記載のケーブルエンクロージャ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年10月21日に出願した米国特許仮出願第63/270,283号の出願日の利益を主張するものであり、その開示は、参照により本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
電子および光ファイバネットワークの配備の増加は、このようなネットワークにおける信号の分配を管理する必要性の増加をもたらしている。信号の分配は、しばしば、信号に関連付けられたケーブルのルーティングを介して管理されており、ネットワークにおける指定された点におけるケーブル間の選択的接続を可能にする多重ケーブルターミナルの使用を含む。
【0003】
信号の分配を管理する必要性の増加は、光ファイバ通信に関してとりわけ深刻である。例えば、個々の家庭とファイバネットワークの間の光ファイバ通信信号は、ドロップボックスなどの屋外設備(OSP)のターミナルを介して実現することができる。このようなシステムでは、ターミナルは、対応する小容量専用ケーブルを介して家庭毎の通信信号を配信することができるよう、大容量主ケーブルを複数の小容量ケーブルに結合することができる。この方法によれば、大容量ケーブルを個々の家庭まで延ばす必要はない。さらに、状況に応じてケーブルをターミナルに容易に接続することができ、かつケーブルをターミナルから容易に切り離すことができるようにターミナルを構築することができる。例えば、家庭の専用ケーブルが損傷した場合、ケーブルをターミナルから容易に切り離し、新しいケーブルに置き換えることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示において説明される技術の創出に際しては、多重ケーブルターミナルの望ましい特徴は、使用が容易であること、および構成要素保護の最適化された組合せであることが認識された。このような最適化はとりわけ有利な技術である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示において説明される技術の態様によれば、ケーブルエンクロージャは、主部分と、この主部分に固定された少なくとも1つの多重ケーブルターミナルと、少なくとも1つのケーブル部分を収容する封止アセンブリであって、封止アセンブリと少なくとも1つのケーブル部分の間、および封止アセンブリと主部分の間の水密封止を提供する、封止アセンブリと、を含む。
【0006】
多重ケーブルターミナルは、サービスケーブルを受け取るように構成された少なくとも1つの副構造を備えることができる。少なくとも1つの副構造は、1つまたは複数のケーブル接続要素と、少なくとも1つの副構造内に配置されたケーブルシールと、ベースと、このベースを閉じるように構成された蓋と、を含むことができる。サービスケーブルが少なくとも1つの副構造内にあり、かつ蓋がベースに対して閉じられているとき、ケーブルシールは、1つまたは複数の接続要素の周りに水密封止を提供することができる。少なくとも1つの副構造は、少なくとも1つの副構造と主部分の間に水密封止を提供するように構成されたポートシーラを含むことができる。
【0007】
封止アセンブリは、封止アセンブリと主部分の間に水密封止を提供するための少なくとも1つのガスケットを含むことができる。封止アセンブリは、第1のガスケットを有する第1の半体、および第2のガスケットを有する第2の半体を含むことができ、第1の半体および第2の半体は、それぞれ主部分に結合されるように構成されている。封止アセンブリは、封止アセンブリが主部分に結合されているとき、主部分の中に突出するように構成された、内側に突出している部分をさらに含むことができる。少なくとも1つのガスケットは、内側に突出している部分の周囲と接触することができる。
【0008】
主部分は、少なくとも1つのケーブル部分の一部を収納するように構成されたスラックトレーと、スラックトレー上のスプライストレーと、中間ケーブルの少なくとも一部を収納するように構成されたセパレータと、を含むことができ、少なくとも1つのケーブル部分からの1本または複数本のファイバが、スプライストレーで中間ケーブルからの1本または複数本のファイバにスプライスされる。スラックトレーは、スプライストレーとセパレータの間に配置することができる。
【0009】
ケーブルエンクロージャは、オプションモジュールをさらに備えることができる。オプションモジュールは、スプライストレーに結合することができる。
【0010】
ケーブルエンクロージャは、主部分に固定された外部アンカをさらに備えることができる。少なくとも1本のサービスケーブルは、多重ケーブルターミナルから外部アンカまで延在するように構成することができる。少なくとも1本のサービスケーブルは、取外し可能に外部アンカに接続することができる。
【0011】
添付の図面は、原寸に比例して示されることは意図されていない。また、簡潔にするために、すべての図面において、必ずしもすべての構成要素にラベルが振られているわけではない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1A】実施形態によるケーブルエンクロージャの斜視図である。
図1B】別の実施形態によるケーブルエンクロージャの斜視図である。
図2A】開位置におけるエンクロージャの2つの副構造を示すケーブルエンクロージャの一部の斜視図である。
図2B】エンクロージャ全体が示されている、図2Aの構造の斜視図である。
図3A】内部ケーブルルーティングは示されていない、エンクロージャの部品を示すケーブルエンクロージャの分解斜視図である。
図3B図3Aの部品が合体されてエンクロージャを形成する様子を示す、図3Aのケーブルエンクロージャの部分的な分解斜視図である。
図3C図3Aの部品が合体されてエンクロージャを形成する様子を示す、図3Aのケーブルエンクロージャの部分的な分解外形図である。
図4A】エンクロージャの部品および内部ケーブルルーティングを示すケーブルエンクロージャの分解斜視図である。
図4B】エンクロージャの部品および内部ケーブルルーティングを示す別のケーブルエンクロージャの分解斜視図である。
図4C】内部ケーブルルーティングは示されていない、エンクロージャの部品を示す図4Bの構造の斜視図である。
図5図4に示されているケーブルルーティングの理解を助けるための機能図である。
図6A】2つのケーブル部分を示す斜視図および主エンクロージャの封止アセンブリの分解図である。
図6B】主エンクロージャの封止アセンブリの2つのケーブル部分および2つのガスケット部分のみを示す、図6Aの構造の横断面図である。
図6C】主エンクロージャの封止アセンブリの2つのケーブル部分、ガスケット部分および他の部分を示す、図6Aの構造の横断面図である。
図7A】エンクロージャが封止アセンブリによって封止される前の開位置における、図4のケーブルエンクロージャと同様のケーブルエンクロージャの斜視図である。
図7B】エンクロージャが封止アセンブリによって封止された後の閉位置における、図7Aのケーブルエンクロージャの斜視図である。
図8A】実施形態のドームケーブルエンクロージャの斜視図である。
図8B】実施形態のインラインケーブルエンクロージャの斜視図である。
図9A】実施形態による複数の多重ケーブルターミナルの構造の斜視図である。
図9B】実施形態による多重ケーブルターミナル構造の斜視図である。
図9C】実施形態によるケーブルエンクロージャの斜視図である。
図9D】本開示の態様による外部アンカを有する、図9A図9Cのケーブルエンクロージャの斜視図である。
図9E】本開示の態様による外部アンカを有する、図9A図9Cのケーブルエンクロージャの斜視図である。
図10A】本開示の態様による外部アンカを有するケーブルエンクロージャの斜視図である。
図10B】本開示の態様による、図10Aの外部アンカの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書においては、システムおよび方法の例が説明される。「例」および「例示的」という語は、本明細書においては、「例、実例または例証として働く」ことを意味するべく使用されていることを理解されたい。本明細書において、「例」または「例示的」として説明されている任意の実施形態または特徴は、必ずしも、他の実施形態または特徴より好ましいか有利であると解釈すべきではない。以下の説明では、本明細書の一部を形成している添付の図が参照されている。図において、同様の記号は、内容がそうではないことを明確に示していない限り、一般的には同様の構成要素を識別している。本明細書において提示されている主題の精神または範囲を逸脱することなく、他の実施形態を利用することも可能であり、また、他の変更を加えることも可能である。
【0014】
本明細書において説明される例示的な実施形態は制限的であることを意味していない。本明細書において概略的に説明され、また、図に例証されている本開示の態様は、広範囲にわたる様々な異なる構成で配置し、置換し、組み合せ、分離し、および設計できることは容易に理解され、それらはすべて、本明細書において明確に企図されている。
【0015】
図1Aは、実施形態によるケーブルエンクロージャ100の斜視図である。ケーブルエンクロージャ100は、主部分110、封止アセンブリ115および多重ケーブルターミナル125を有するハウジング105を含む。封止アセンブリ115は、2つのケーブル部分120aおよび120bを収容するように構成されている。2つのケーブル部分120aおよび120bの個々のケーブル部分は、ケーブルジャケット内に含まれた複数のファイバ、またはケーブルジャケット内に含まれた複数のより小さいケーブルの形態を取ることができる。さらに、ケーブル部分がケーブルジャケット内に含まれたより小さいケーブルの形態を取っている場合、それらのより小さいケーブルの各々は、ケーブルジャケット内の単一のファイバ、ケーブルジャケット内の複数のファイバ、またはケーブルジャケット内の複数のより小さいケーブルの形態を取ることができる。また、2つのケーブル部分120aおよび120bは、2つの異なるケーブルのそれぞれの部品であっても、あるいは単一のケーブルの部品であってもよい。いずれの場合においても、2つのケーブル部分120aおよび120bからの1本または複数本のファイバは、複数の副構造127を含む多重ケーブルターミナル125に結合される。
【0016】
図1Bは、別の実施形態によるケーブルエンクロージャ150の斜視図である。図1Bのエンクロージャ150は図1Aのエンクロージャと同様であるが、エンクロージャ150は、このエンクロージャ150が第2の多重ケーブルターミナル155を含んでいる顕著な例外を有している。第2の多重ケーブルターミナル155は、多重ケーブルターミナル125が配置されている側とは反対側の主部分110の側でハウジング105の主部分110の上に配置されている。図1Bの実施形態では、2つのケーブル部分120aおよび120bからの1本または複数本のファイバは、多重ケーブルターミナル125および155のいずれか一方または両方に結合される。
【0017】
図1Aおよび図1Bの両方から分かるように、ハウジング105の封止アセンブリ115は、複数のねじ160によってハウジング105の主部分110に結合することができるが、本開示を見れば、当業者は、封止アセンブリ115を主部分110に結合するための多くの代替技法を容易に認識するであろう。
【0018】
さらに、多重ケーブルターミナルのうちの一方または両方をハウジング105の主部分110と一体で形成することができ、あるいは主部分とは個別に形成して、ハウジング105の主部分110に貼り付けることもできることに留意されたい。多重ケーブルターミナルが主部分110と一体である場合、および多重ケーブルターミナルが主部分110に貼り付けられている場合、一まとめにして、多重ケーブルターミナルは主部分110に固定されている、として参照されることになる。
【0019】
図1Aおよび図1Bのケーブルエンクロージャ100および150は、単に実例の目的のために2つのケーブル部分120aおよび120bの内容で説明されていることにさらに留意されたい。図1Aおよび図1Bの実施形態におけるケーブル部分の数は、1つまたは複数のうちの任意の数であってもよく、また、本開示を見れば、当業者は、2つ以外の多くのケーブル部分を使用して、図1Aおよび図1Bの実施形態を実現することができる方法を容易に認識するであろう。
【0020】
さらに、図1Aおよび図1Bで説明されているエンクロージャ100および150、ならびに本開示で説明されている他のエンクロージャは、保持構造に貼り付けるように構成することができる。例えば、エンクロージャ150は、エンクロージャ150をハンガーに貼り付けるねじを受け取るための開口(図示せず)を含むことができ、そのハンガーは、エンクロージャ150を壁またはポールマウントから懸垂させるために使用される。
【0021】
次に図2Aを参照すると、図は、多重ケーブルターミナル205を有するケーブルエンクロージャ200の一部の斜視図を示しており、開位置における多重ケーブルターミナル205の2つの副構造210aおよび210bが示されている。図2Aに示されているように、サービスケーブル215a、215b’および215b’’内のファイバを2つのケーブル部分120aおよび120b(図2Bに示されている)のうちの一方または両方のファイバに結合することができるよう、複数のサービスケーブル215a、215b’および215b’’が副構造210aおよび210bに結合されている。描写されている構造では、サービスケーブル215aは副構造210aに結合され、また、サービスケーブル215b’および215b’’は副構造210bに結合されている。図2Aからさらに分かるように、副構造210aは、例えば、ヒンジ230aによって取外し可能にベース225に接続されている蓋220aを含むことができる。蓋220aおよびベース225は、相俟って副構造210aの副エンクロージャ235aを画定している。
【0022】
副エンクロージャ235aは、内部ケーブル243aの端部245aのための第1のコネクタ240a、サービスケーブル215aの端部255aのための第2のコネクタ250a、および第1のコネクタ240aを第2のコネクタ250aに結合するためのアダプタ260aを含む複数のケーブル接続要素を収容するように構成されている。この方法によれば、第1のコネクタ240a、第2のコネクタ250aおよびアダプタ260aによって、内部ケーブル243aおよびサービスケーブル215aを互いに結合することができる。
【0023】
さらに、副エンクロージャ235aは、支持部材265aを収容するように構成することができる。支持部材265aを使用して、複数のケーブル接続要素のうちの1つまたは複数、例えば、示されているようにアダプタ260aを固定することができる。さらに、支持部材265aは、副構造210aが開位置に位置すると、固定された接続要素が支持部材265aと共に移動することができるよう、移動可能であってもよい。例えば、支持部材265aはヒンジによって副エンクロージャ235aに接続することができる。さらに、支持部材265aは、副構造210aが開けられると自動的に露出部分の中へ移動するように構成することができる。
【0024】
とりわけ、いくつかの実施形態では、内部ケーブル243aの端部245a、サービスケーブル215aの端部255aおよびケーブル接続要素が、副エンクロージャ235aの中に配置され、ケーブルシール270aが副構造210aの中、およびサービスケーブル215aの周りに配置され、かつ、副構造210aの蓋220aがベース225を閉じると、ケーブル接続要素の周りに水密封止が形成される。このような水密封止は、副構造210aが閉位置に位置すると、蓋220aのリップ295aを接触させるためのガスケット290aをベース225の中に含むことによって保証することができる。また、主部分110に対する副エンクロージャ235の水密封止は、ポートシーラ297aによって保証することも可能である。さらに、ファスナ280aを提供して、副構造210aを閉位置で固定することができる。図2Aの構成では、ファスナ280aはクランプであるが、サービスケーブル215aがファスナを貫通する副構造210aのねじが切られた端部と係合するリング形のねじが切られたファスナなどの広範囲にわたる代替物を使用することができることに留意されたい。
【0025】
もう一度多重ケーブルターミナル200を参照すると、通常、副構造127の各々は副構造210aと同じ形態を取ることができる。しかしながら、副構造127は、必ずしも互いに同じ形態を有する必要はなく、あるいは必ずしも副構造210aの形態を取る必要はないことに留意されたい。例えば、多重ケーブルターミナル205は、副構造210aの形態を有するいくつかの副構造、および副構造210bに対して描写されている形態などの異なる形態を取っている他の副構造を含むことができる。あるいは多重ケーブルターミナル205は、副構造210aの形態とは異なる形態を有する副構造のみを含むことも可能である。
【0026】
図2Bは、エンクロージャ200全体が示されている、図2Aの構造の斜視図である。
【0027】
図3Aは、エンクロージャ300の部品を示し、また、ケーブル部分120aおよび120bの部品を示すケーブルエンクロージャ300の分解斜視図であり、エンクロージャ300の内部ケーブルルーティングは示されていない。図から分かるように、封止アセンブリ115は、第1の半体115aと第2の半体115bの2つの半体から構築することができ、エンクロージャ300は、スラックトレー305、スプライストレー310、オプションモジュール315およびセパレータ320を含むことができる。スラックトレー305、スプライストレー310、オプションモジュール315およびセパレータ320は、エンクロージャが完全に組み立てられると、エンクロージャ300の内側になる。
【0028】
オプションモジュール315は任意選択要素であり、本開示で説明されているケーブルエンクロージャに含まれていても、あるいは含まれていなくてもよい。オプションモジュール315は、スプリッタ、タップフィルタ、波長分割マルチプレクサ(WDM)フィルタ、光-電子モジュールなどのうちの任意の1つまたは複数を含むことができる。
【0029】
次に図3Bを参照すると、図は、図3Aの部品が合体されてエンクロージャ300を形成する様子を示す、図3Aのケーブルエンクロージャ300の部分的な分解斜視図を示している。図から分かるように、スラックトレー305はスプライストレー310の上に配置することができ、そのスプライストレー310はオプションモジュール315の上方に配置することができる。セパレータ320は、オプションモジュール315の下方に配置することができ、かつオプションモジュール315と接触させることができるが、他の実施形態では、オプションモジュール315は含まれておらず、スプライストレー310をセパレータ320の上方に直接配置するか、またはセパレータ320と接触していても、あるいは接触していなくてもよい。
【0030】
いくつかの実施形態では、スラックトレー305およびスプライストレー310は、単一の一体部品として、または単一のアセンブリとして形成することができる。さらに、いくつかの実施形態では、スラックトレー305は、アセンブリサポート部品を介して封止アセンブリ115に取り付けることができる。さらに、いくつかの実施形態では、スプライストレー310およびオプションモジュール315は、単一の一体部品として、または単一のアセンブリとして形成することができる。
【0031】
図3Cを参照すると、図は、図3Aの部品が合体されてエンクロージャ300を形成する様子を示す、図3Aのケーブルエンクロージャ300の部分的な分解外形図を示している。示されているように、図3Bに照らして図3Cを観察すると、2つのケーブル部分120aおよび120bは、封止アセンブリ115の2つの半体のうちの一方の半体(示されている例では第2の半体115b)の中に配置することができ、もう一方の半体(示されている例では第1の半体115a)は、2つのケーブル部分が配置される方の半体と接触させることができる。封止アセンブリ115の2つの半体がこの方法で一体にされると、例えば、ねじ孔325のねじによってこれらの2つの半体を互いに固定することができ、それによりケーブル部分120aおよび120bを封止アセンブリ内に固定することができる。エンクロージャ300の最終組立は、スラックトレー305、スプライストレー310、オプションモジュール315およびセパレータ320を図3CのA方向に移動させ、次に、取り付けられた半体115aおよび115b、ならびに固定されたケーブル部分120aおよび120bと共に封止アセンブリ115を図3CのA方向に移動させることにより、スラックトレー305、スプライストレー310、オプションモジュール315およびセパレータ320を主部分110の中に置くことで達成される。封止アセンブリ115がA方向に沿って移動して主部分110と接触すると、例えば、ねじ160(図1Bに示されているように)によって封止アセンブリ115を主部分110に固定することができる。
【0032】
図4Aは、エンクロージャ400の部品および内部ケーブルルーティングを示すケーブルエンクロージャ400の分解斜視図である。説明を簡潔にするために、内部ケーブルルーティングは、図3Aに示されている部品と同じエンクロージャ部品の内容で示されている。図4では、ケーブル部分120aは複数の副ケーブル405を含み、また、ケーブル部分120bは複数の副ケーブル410を含む。副ケーブル405または副ケーブル410のいずれかから、または副ケーブル405および副ケーブル410の両方から取られた複数のケーブルのうちの1本または複数本である、副ケーブル405および410のうちの1本または複数本は、図4Aにおいてケーブル415によって示されているように、スラックトレー305からスプライストレー310までルーティングされている。スプライストレー310において、ファイバ420によって示されている、ケーブル415からの1本または複数本のファイバが、ファイバ430によって示されている、中間ケーブル425からの1本または複数本のファイバにスプライスされている。中間ケーブル425はまた、スラックトレー305に格納されたスラックをも有しており、スラックトレー305とオプションモジュール315の間でルーティングされている。中間ケーブル425はオプションモジュール315に結合されている。さらに、オプションモジュール315に結合された内部ケーブル435は、セパレータ320を貫通しており、多重ケーブルターミナル125の副構造210の副構造210dのうちの1つにルーティングされている。
【0033】
オプションモジュール315に関して、オプションモジュール315がエンクロージャ400に含まれていない場合、ケーブル425は、スラックトレー305からセパレータ320まで直接ルーティングすることができ、また、内部ケーブル435が単にケーブル425の連続であるよう、セパレータ320を貫通する。
【0034】
ケーブル425および435に関して、これらのケーブルは単に例証として使用されているにすぎない。スプライストレー305からスラックトレー310まで、およびオプションモジュール315の上まで通っているケーブルの数は1本のケーブルに限定されず、複数本のケーブルであってもよく、また、同様に、オプションモジュール315から多重ケーブルターミナル125まで通っているケーブルの数も1本のケーブルに限定されず、複数本のケーブルであってもよい。
【0035】
図4Bは、エンクロージャ400Bの部品および内部ケーブルルーティングを示すケーブルエンクロージャ400Bの分解斜視図である。ケーブルエンクロージャ400Bは、スラックトレー305b、スプライストレー310bおよびオプションモジュール315bの配置を除き、図4Aのエンクロージャ400と類似している。図4Bに示されているように、オプションモジュール315bはスプライストレー310bと統合または一体であってもよい。いくつかの例では、オプションモジュール315bは、図4Aに示されているように、スプライストレー310bに結合される個別の構成要素であってもよい。いくつかの例によれば、エンクロージャ400Bは、追加または別法としてセパレータ320bを含んでいてもよい。
【0036】
図4Aに関連して上で考察したように、ケーブル部分120aは複数の副ケーブル405を含むことができ、また、ケーブル部分120bは複数の副ケーブル410を含むことができる。副ケーブル405、410は、スラックトレー305bに格納されているスラックを有することができる。副ケーブル405または副ケーブル410のいずれかから、または副ケーブル405および副ケーブル410の両方から取られた複数のケーブルのうちの1本または複数本である、副ケーブル405、410のうちの1本または複数本は、図4Bにおいてケーブル415によって示されているように、スラックトレー305からスプライストレー310までルーティングすることができる。
【0037】
図4Cに示されているように、また、図4Aに示されている構成と比較すると、スプライストレー310bは、スプライストレー310bおよびスラックトレー305bがエンクロージャ400B内に位置すると、スラックトレー305bの上方に配置することができる。例えば、スラックトレー305bは底部部分407および頂部部分408を有することができ、また、スプライストレー310bは底部部分417および頂部部分418を有することができる。スプライストレー310bの底部部分417は、スラックトレー305bの頂部部分408の上方、または頂部部分408に隣接して配置することができる。このような例では、スラックトレー305bはスプライストレー310bとセパレータ320bの間に配置することができる。
【0038】
スプライストレー310bにおいて、ファイバ420によって示されている、ケーブル415からの1本または複数本のファイバを中間ケーブル425bからの1本または複数本のファイバにスプライスすることができる。いくつかの例によれば、中間ケーブル425bはスプライストレー310bとオプションモジュール315bの間でルーティングされている。別の例では、中間ケーブル425bはオプションモジュール315に結合することができる。中間ケーブル425bは、セパレータ320bに格納されたスラックを有することができる。中間ケーブル425bは、多重ケーブルターミナル125、155の副構造210の副構造210dのうちの1つにルーティングすることができる。
【0039】
図5は、図4Aおよび図4Bに示されているケーブルルーティングの理解を助けるための機能図である。図5はまた、スラックトレー305およびスプライストレー310がスプライスマシン500上でファイバをスプライスすることができる様子を描写している。図では、2つのケーブル部分120aおよび120bは単一のケーブル120の部品として描写されており、また、副ケーブル415は、端部505aおよび505bが互いに対応するように分割された副ケーブル505の一部品である。端部505aからケーブル425のファイバ430まで現れているファイバ420をスプライスするために、ファイバ420および430がスプライストレー310の上に配置され、次に、溶融スプライスを実施することができるよう、スプライスマシン500(他のケーブルエンクロージャ要素とは別)までスプライストレーが移動される。スラックトレー305に格納されたケーブルがスプライストレー310のこのような移動を可能にしている。
【0040】
さらに、図5は、ブーツ440を貫通している内部ケーブル435から2本のファイバが分割され、かつ、それぞれ多重ケーブルターミナル125および多重ケーブルターミナル155に結合される実施形態を描写している。より一般的には、セパレータ320を貫通している内部ケーブルは複数のファイバを担うことになり、また、ケーブルエンクロージャの多重ケーブルターミナルのそれぞれの副構造にファイバが結合する。
【0041】
次に図6Aを参照すると、図は、2つのケーブル部分120aおよび120bを示す斜視図、および主エンクロージャの封止アセンブリ115の分解図である。図から分かるように、封止アセンブリ115の第1の半体115aは、第1の半体115aをエンクロージャ(図示せず)の主部分に固定するためのねじ孔600aと、エンクロージャが完全に組み立てられると主部分の中に突出する、第1の内側に突出している部分605aと、エンクロージャが完全に組み立てられると、第1の半体115aと主エンクロージャの間、第1の半体115aと2つのケーブル部分120aおよび120bの間、および第1の半体115aと第2の半体115bの間の水密封止を提供する第1のガスケット610aと、を含む。同様に、封止アセンブリの第2の半体115bは、第2の半体115bをエンクロージャ(図示せず)の主部分に固定するためのねじ孔600bと、エンクロージャが完全に組み立てられると主部分の中に突出する、第2の内側に突出している部分605bと、エンクロージャが完全に組み立てられると、第2の半体115bと主エンクロージャの間、第2の半体115bと2つのケーブル部分120aおよび120bの間、および第2の半体115bと第1の半体115aの間の水密封止を提供する第2のガスケット610bと、を含む。
【0042】
とりわけ、封止アセンブリ115は、説明を容易にするために、第1の半体115aおよび第2の半体115bを含むものとして説明されている。しかしながら、ここで説明されている技術の封止アセンブリは、必ずしも2つの半体で構築する必要はない。例えば、封止アセンブリは、サイズが異なる2つの部品または副アセンブリを含むことができ、サイズが等しいか、あるいはサイズが変化する3つ以上の部品または副アセンブリを含むことができ、あるいは単一の部品または副アセンブリから構築することができる。
【0043】
封止アセンブリ115は、本開示で説明されている2つの半体の形態以外の形態を取ることができることに留意した上で、これらの2つの半体の実施形態の内容を使用して説明を続ける。
【0044】
図6Bを参照すると、図は、2つのケーブル部分120aおよび120b、ならびに第1のガスケット610aおよび第2のガスケット610bのみを示す、図6Aの構造の横断面図を示している。図から分かるように、第1のガスケット610aは、内側に突出している部分605aの周囲607aと接触することができ、また、第2のガスケット610bは、内側に突出している部分605bの周囲607bと接触することができる。
【0045】
図6Cは、2つのケーブル部分120aおよび120b、ねじ孔600aおよび600b、第1のガスケット610aおよび第2のガスケット610b、ならびに第1の内側に突出している部分605aおよび第2の内側に突出している部分605bを示す、図6Aの構造の横断面図である。ねじ孔600aは、封止アセンブリ115の第1の半体115aの第1のフランジ615aの中に配置され、また、ねじ孔600bは、封止アセンブリ115の第2の半体115bの第2のフランジ615bの中に配置されている。
【0046】
次に図7Aを参照すると、図は、エンクロージャが封止アセンブリ115によって封止される前の開位置における、図4のケーブルエンクロージャと同様のケーブルエンクロージャ700の斜視図を示している。この図は、概ね、図4Aに示されている図とは逆であり、したがってセパレータ320は、スラックトレー305よりも観察者の近くに表われている。図7Aから分かるように、セパレータ320は、エンクロージャ700が図7Bに示されているように完全に組み立てられる際に、中間ケーブル425が内部ケーブル435ともつれないよう、エンクロージャの主部分110を仕切る働きをしている。さらに、図7Aおよび図7Bの実施形態では、内部ケーブル435は複数の光ファイバ705を担っており、これらの光ファイバ705は、多重ケーブルターミナル155のそれぞれの副エンクロージャに結合されている。
【0047】
図7Aおよび図7Bの実施形態では、中間ケーブル425および内部ケーブル435はセパレータ320の反対側に存在していることに留意されたい。さらに、内部ケーブル435は、内部ケーブル435が引っ張り出された状態にあっても(図7A)変化しない巻取り方向を有し、また、セパレータ320に固定される部分437を有するように配置することができることに留意されたい。図7Aから分かるように、内部ケーブル435が引っ張り出された状態にある場合、内部ケーブル435の少なくとも1つのセクション、例えば、セクション438は、固定された部分437の近傍にある。
【0048】
次に図8Aおよび図8Bを参照すると、図は、2つの可能な実施形態によるケーブルエンクロージャの斜視図を示している。図8Aは、実施形態のドームケーブルエンクロージャ800の斜視図を示している。エンクロージャ800は、多重ケーブルターミナル、例えば、図2Aに示されている多重ケーブルターミナル125を含み、また、主部分110の形状とは異なる形状を有する主部分805、および封止部分115とは異なる封止部分810を有することができる。示されているように、エンクロージャ800は2つのケーブル部分120aおよび120bを収容することができる。図8Bは、実施形態のインラインケーブルエンクロージャ850の斜視図を示している。エンクロージャ850は、多重ケーブルターミナル、例えば、図2Aに示されている多重ケーブルターミナル125を含み、また、主部分110および805の形状とは異なる形状を有する主部分855を有することができる。さらに、エンクロージャ850は、封止部分を有していなくてもよく、また、それぞれエンクロージャ開口860aおよびエンクロージャ開口860bを介して2つのケーブル部分120aおよび120bを収容することができる。示されているように、エンクロージャ開口860aおよび860bは互いに主部分855の反対側に配置することができるが、必ずしも反対側の配置である必要はなく、開口860aおよび860bは、主部分855の任意の2つの異なる面、または主部分855の同じ面に配置することができる。
【0049】
図8Aおよび図8Bのケーブルエンクロージャ800および850は、単に例証のために2つのケーブル部分102aおよび102bの内容で説明されていることに留意されたい。図8Aおよび図8Bの実施形態におけるケーブル部分の数は、1つまたは複数のうちの任意の数であってもよく、また、本開示を見れば、当業者は、2本以外のケーブル部分を使用して、図8Aおよび図8Bの実施形態を実現することができる方法を容易に認識するであろう。
【0050】
次に図9Aを参照すると、図は、ターミナル構造900の斜視図を示している。ターミナル構造900は第1の副アセンブリ905および第2の副アセンブリ910を含んでいるが、他の実施形態は任意の数の1つまたは複数の副アセンブリを含むことができる。副アセンブリ905について詳細に説明するが、このような説明は副アセンブリ910に対しても等しく適用されることを理解されたい。副アセンブリ905は、例えば、ねじ孔920を貫通しているねじによってポールまたは壁に固定することができるマウント915を含む。マウント915は、複数のハンガー930を収容することができるスロット925を含む。ハンガー930は、スロット925内を自由に回転し、かつ、並進し、それぞれ複数の多重ケーブルターミナル935を支持し、これらの多重ケーブルターミナル935は、それぞれ対応するハンガーと共に回転し、かつ、並進することができる。複数の多重ケーブルターミナル935の各々は、複数の副エンクロージャ、例えば、副エンクロージャ940を有している。これらの多重ケーブルターミナル935は、主フィーダケーブル951から扇形に広がることができる複数のフィーダケーブル945のうちのそれぞれのフィーダケーブル945を受け取るように構成されている。さらに、これらのフィーダケーブル945の各々は、扇形に広がった光ファイバケーブルを多重ケーブルターミナルの内側の位置でそれぞれ多重ケーブルターミナルの複数の副エンクロージャに結合することができるよう、フィーダケーブルの対応する多重ケーブルターミナル内で扇形に広がることができる複数の光ファイバケーブルを担うことができる。さらに、これらの副エンクロージャの各々は、多重ケーブルターミナル935の外部の1本または複数本のドロップケーブル950を多重ケーブルターミナル935の副エンクロージャと結合するための要素を含むことができ、多重ケーブルターミナル935は、複数のドロップケーブル950のうちの1本または複数本をフィーダケーブル945から扇形に広がった複数の光ファイバケーブルのうちの1本または複数本に結合するように働く。
【0051】
次に図9Bを参照すると、図は、実施形態によるターミナル構造960の斜視図を示している。ターミナル構造960は、マウント965と、ハンガー975を介してこのマウント965に結合された単一の多重ケーブルターミナル970と、を含む。マウント965は、例えば、ねじ孔980を貫通しているねじによってポールまたは壁に固定することができる。ハンガー975はマウント965に対して自由に回転し、また、多重ケーブルターミナル970はハンガー975と共に回転することができる。多重ケーブルターミナル970は、複数の副エンクロージャ、例えば、副エンクロージャ985と、フィーダケーブル入力990と、を有している。フィーダケーブル入力990は、多重ケーブルターミナル970内で複数の扇形の光ファイバケーブルに広がることができるフィーダケーブル995を受け取るように構成されており、これらの複数の光ファイバケーブルは、それぞれの副エンクロージャ985を介してそれぞれのドロップケーブル998に結合されている。
【0052】
次に図9Cを参照すると、図は、実施形態によるケーブルエンクロージャ構造1000の斜視図を示している。ケーブルエンクロージャ構造1000は、マウント1005と、ハンガー1015を介してこのマウント1005に結合されたケーブルエンクロージャ1010と、を含む。マウント1005は、例えば、ねじ孔1020を貫通しているねじによってポールまたは壁に固定することができる。ハンガー1015はマウント1005に対して自由に回転し、また、ケーブルエンクロージャ1010はハンガー1015と共に回転することができる。ケーブルエンクロージャ1010は、例えば、図1Bのケーブルエンクロージャ150の形態を取ることができるが、ハンガー1015のねじ孔1025を貫通しているねじを受け取るためのねじ孔を含むことによってハンガー1015から取り付けるために、図1Bのエンクロージャを変更することができる。ケーブルエンクロージャ1010は2つのケーブル部分120aおよび120bを受け取ることができ、また、エンクロージャ1010は、これらの2つのケーブル部分120aおよび120b内の光ファイバケーブルをドロップケーブル1030に結合するように働くことができる。
【0053】
図9Dおよび図9Eは、多重ケーブルターミナル935に接続されたケーブル950のための支持構造を示したものである。支持構造922は、1つまたは複数の延長板926、924、および1つまたは複数の外部アンカ1102を含むことができる。
【0054】
延長板926は、ハウジング932の第1の端部934に結合することができ、また、ハウジング932の第1の端部934から遠ざかる方向に延在することができる。例えば、延長板934は、ねじを介して取外し可能にハウジング932に結合することができ、あるいはリベット、はんだなどを介してハウジング932に結合することができる。
【0055】
延長板924は延長板926に結合することができる。延長板924は、ハウジング932の第1の端部934から遠ざかる方向に延在することができる。延長板924は、延長板924の第1の端部927に「U字」形部分923を含むことができる。「U字」形部分923は、延長板924の第1の部分938がハウジング932の第1の端部から遠ざかる方向に延在し、また、延長板924の第2の部分928がハウジング932の第1の端部934に向かって延在するよう、ハウジング932の第1の端部934に向かって輪を描いて、または曲げて戻すことができる。第1の部分938は第2の部分928に対して平行にすることができ、あるいは実質的に平行にすることができる。
【0056】
延長板926および延長板924は2つの個別の板として示されているが、延長板924、926は、単一の延長板のみが存在するよう、一体であってもよい。いくつかの例では、3つ以上の延長板を存在させることができる。したがって、2つの延長板924、926を有することは単なる一例にすぎず、それに限定されることは意図されていない。
【0057】
1つまたは複数の外部アンカ1102は、延長板924に取外し可能に結合することができる。例えば、第1の外部アンカ1102aは、延長板924の第1の部分928に取外し可能に結合することができ、また、第2の外部アンカ1102bは、延長板924の第2の部分938に取外し可能に結合することができる。外部アンカは、ケーブル950に追加支持を提供するように構成することができる。外部アンカ1102によって提供されるこの追加支持により、多重ケーブルターミナル935の副構造940からケーブル950が引っ張り出されるのを防止することができる。追加または別法として、ケーブル950を外部アンカ1102に接続することにより、外部アンカ1102は、ケーブル950がハウジング932の縦軸に対して横方向に引っ張られるのを防止することができる。ケーブル950が副構造940から引っ張り出されるのを防止し、あるいはハウジング932に対して横方向に引っ張られるのを防止することにより、外部アンカ1102は、ケーブル950の損傷および/またはケーブル950を介して提供されるサービスの接続の中断を防止することができる。
【0058】
外部アンカ1102は、延長板924のそれぞれの部分に取外し可能に接続または結合することができる。例えば、外部アンカ1102aは延長板924の第1の部分938に接続することができ、また、外部アンカ1102bは延長板924の第2の部分928に接続することができる。外部アンカ1102は、ジップタイ、フック-アンド-ループ、ツイストタイ、ねじ、はんだ接続などの知られている接続手段を介して延長板924に接続することができる。いくつかの例では、外部アンカ1102は延長板924に圧着することができる。
【0059】
図10Aは例示的なケーブルエンクロージャ1100を示したものである。ケーブルエンクロージャ1100はケーブルエンクロージャ100、150、200、300、400および700と同様であってもよいが、外部アンカ1002をさらに含むことができる。示されているように、ケーブルエンクロージャ1100は、ケーブルエンクロージャ1100の両側に1つずつ、計2つの外部アンカ1102a、1102bを含むことができる。外部アンカ1102の数は多重ケーブルターミナル125、155の数に対応していてもよい。例えば、外部アンカ1002aを使用して、多重ケーブルターミナル125から延在しているサービスケーブルを支持することができ、一方、外部アンカ1002bを使用して、多重ケーブルターミナル155から延在しているサービスケーブルを支持することができる。
【0060】
外部アンカ1102は、サービスケーブル215a、215b’および215b’’が副構造210a、210bから離れ、副構造210a、210bから離れるようにルーティングされると、サービスケーブル215a、215b’および215b’’に追加支持を提供するように構成することができる。いくつかの例によれば、サービスケーブル215a、215b’および215b’’を外部アンカ1002に接続することにより、外部アンカ1002は、サービスケーブル215a、215b’および215b’’が多重ケーブルターミナル125の副構造210aから引っ張り出されるのを防止することができる。追加または別法として、サービスケーブル215a、215b’および215b’’を外部アンカ1102に接続することにより、外部アンカ1102は、サービスケーブル215a、215b’および215b’’がケーブルエンクロージャ1100の縦軸に対して横方向に引っ張られるのを防止することができる。サービスケーブル215a、215b’および215b’’が副構造210aから引っ張り出されるのを防止し、あるいはケーブルエンクロージャ110に対して横方向に引っ張られるのを防止することにより、外部アンカ1102は、サービスケーブル215a、215b’および215b’’の損傷、および/またはサービスケーブル215a、215b’および215b’’を介して提供されるサービスの接続の中断を防止することができる。
【0061】
図10Bに示されているように、外部アンカ1002は、ベース1105から延在している複数のアンカ部分1104を有することができる。いくつかの例によれば、壁1107はベース1105とアンカ部分1104の間で延在することができる。壁1107は、ベース1105の縦軸「L」に対して横方向の角度でベース1105から延在することができる。いくつかの例によれば、2つの壁1107は、壁1107がベース1105と共に「v字」または「u字」形をなすよう、ベース1105から外側に向かって逆方向に延在することができる。
【0062】
アンカ部分1104は、サービスケーブル215a、215b’および215b’’が外部アンカ1102に結合される、外部アンカ1102の部分であってもよい。いくつかの例では、アンカ部分はベース1105に対して平行に延在し、あるいは実質的に平行に延在している。サービスケーブル215a、215b’および215b’’は、任意の知られている接続手段1006によってそれぞれのアンカ部分1104に接続することができる。示されているように、接続手段1006はジップタイであってもよい。しかしながら、接続手段1006は、ケーブルタイ、フック-アンド-ループ、ツイストタイなどであってもよい。
【0063】
外部アンカ1102は、接続手段1110を介してケーブルエンクロージャ1100に取外し可能に接続または結合することができる。接続手段1106と同様、接続手段1110もジップタイ、フック-アンド-ループ、ツイストタイ、または外部アンカ1102をケーブルエンクロージャ1100に接続するための任意の他の知られている接続手段であってもよい。例えば、接続手段1110は、ケーブルエンクロージャ1100の外側を周回しているものとして示されているが、接続手段1110は、外部アンカ1102をケーブルエンクロージャ1100に接続するために使用されるはんだ接続またはねじであってもよい。
【0064】
本技術の実施形態は以下を含むが、それには限定されない。
【0065】
ケーブルエンクロージャは、主部分と、この主部分に固定された多重ケーブルターミナルと、少なくとも1つのケーブル部分を収容する封止アセンブリであって、封止アセンブリと少なくとも1つのケーブル部分の間、および封止アセンブリと主部分の間の水密封止を提供する、封止アセンブリと、を含む。
【0066】
以上、本明細書において、特定の実施形態を参照して本発明について説明したが、これらの実施形態は、単に本発明の原理および用途の例証にすぎないことを理解されたい。したがって、添付の特許請求の範囲によって定義されている本発明の精神および範囲を逸脱することなく、多くの修正をこれらの例証実施形態に加えることができること、および他の構造を工夫することができることを理解されたい。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図10A
図10B