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特許7566032空気調和装置および空気調和装置の水充填方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-03
(45)【発行日】2024-10-11
(54)【発明の名称】空気調和装置および空気調和装置の水充填方法
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/49 20180101AFI20241004BHJP
【FI】
F24F11/49
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022550669
(86)(22)【出願日】2020-07-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-13
(86)【国際出願番号】 KR2020009020
(87)【国際公開番号】W WO2021172671
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-09-02
(31)【優先権主張番号】10-2020-0024944
(32)【優先日】2020-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(74)【代理人】
【識別番号】230117802
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】ジュン,ジェファ
(72)【発明者】
【氏名】リ,ジスン
【審査官】奈須 リサ
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0160985(US,A1)
【文献】特開平08-021669(JP,A)
【文献】国際公開第2011/052033(WO,A1)
【文献】特開2013-160478(JP,A)
【文献】特開2013-108650(JP,A)
【文献】特開平09-053833(JP,A)
【文献】国際公開第2013/171781(WO,A1)
【文献】特開平09-119739(JP,A)
【文献】特開2010-048447(JP,A)
【文献】特開2000-074469(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/00-13/32
F24D 1/00-19/10
F25B 1/00-49/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒が循環する室外機と、水が循環する複数の室内機と、前記室外機と前記複数の室内機を連結し、前記冷媒と水との間で熱交換を行う複数の熱交換器を備える熱交換装置と、前記複数の室内機のそれぞれと前記複数の熱交換器を連結するための配管グループと、前記配管グループにおける水の流動を調節するためのバルブグループと、を含む空気調和装置の水充填方法において、
前記配管グループに水を充填するために、前記空気調和装置が水供給モードで運転する段階と、
前記配管グループに水を持続的に充填しながら、前記配管グループにおける水の充填量が適切であるのか否かを判断する段階と、
前記水の充填量が適切であると判断されると、水の充填完了情報が出力部から出力される段階と、を含み、
前記水供給モードは、前記室外機が停止した状態で水が供給される第1水供給モードと、前記第1水供給モードが終了した後に行われ、前記室外機が作動する状態で水が供給される第2水供給モードを含み、
前記第1水供給モードで運転される段階は、
前記配管グループの水をポンピングするための複数のポンプが停止した状態で水が供給され、前記各室内機に水が分配される第1供給過程と、
前記第1供給過程が終了した後に行われ、前記複数のポンプのうち一部のポンプが作動する状態で水が供給され、前記各室内機に水が分配される第2供給過程を含み、
作動する一部ポンプと連結された配管に水供給管が連結される、空気調和装置の水充填方法。
【請求項2】
前記複数の熱交換器は、第1熱交換器と第2熱交換器を含み、
前記複数のポンプは、前記第1熱交換器と対応する第1ポンプと、前記第2熱交換器と対応する第2ポンプを含み、
前記第1熱交換器に連結される連結管に第1ポンプが備えられ、前記連結管に給水源の水が供給され、
前記第2供給過程では、前記第1ポンプが作動し、前記第2ポンプは停止する、請求項に記載の空気調和装置の水充填方法。
【請求項3】
前記空気調和装置は、前記配管グループ内の空気を排出するための複数の空気排出部をさらに含み、
前記第1水供給モードで運転される段階では、複数の空気排出部が設定開度で開放される、請求項1に記載の空気調和装置の水充填方法。
【請求項4】
前記第1水供給モードで運転される段階は、前記複数の室内機のうち一部の室内機のみに水が流動するようにする空気排出過程をさらに含む、請求項に記載の空気調和装置の水充填方法。
【請求項5】
前記空気調和装置は、前記配管グループ内の空気を排出するために複数の室内機のそれぞれに対応する空気排出部をさらに含み、
前記空気排出過程では、水が流動する室内機に対応する空気排出部が開放され、残りの空気排出部は閉じられる、請求項に記載の空気調和装置の水充填方法。
【請求項6】
前記水が流動する室内機に対応する空気排出部は、最大開度で開放される、請求項に記載の空気調和装置の水充填方法。
【請求項7】
前記空気排出過程では、前記複数の室内機のうち一部の室内機に水が流動した以後には他の一部の室内機に水が流動するようにする、請求項に記載の空気調和装置の水充填方法。
【請求項8】
前記第2水供給モードでは、前記室外機は暖房モードで作動する、請求項1に記載の空気調和装置の水充填方法。
【請求項9】
前記第2水供給モードは、前記配管グループの水をポンピングするための複数のポンプが作動し、前記複数の熱交換器が作動する第3供給過程を含む、請求項に記載の空気調和装置の水充填方法。
【請求項10】
前記複数の熱交換器は、第1熱交換器と第2熱交換器を含み、
前記複数のポンプは、前記第1熱交換器と対応する第1ポンプと、前記第2熱交換器と対応する第2ポンプを含み、
前記第1熱交換器に連結される連結管に第1ポンプが備えられ、前記連結管に給水源の水が供給され、
前記第3供給過程では、前記第1ポンプの入力デューティーが前記第2ポンプの入力デューティーより大きい、請求項に記載の空気調和装置の水充填方法。
【請求項11】
前記第2水供給モードは、前記第3供給過程が終了した後に行われ、前記配管グループの水をポンピングするための複数のポンプのうち一部のポンプが作動し、前記複数の熱交換器のうち一部の熱交換器が作動し、前記複数の室内機のうち一部の室内機のみに水が流動するようにする第4供給過程を含む、請求項に記載の空気調和装置の水充填方法。
【請求項12】
前記第4供給過程では、前記複数の室内機のうち一部の室内機に水が流動した以後には他の一部の室内機に水が流動するようにする、請求項11に記載の空気調和装置の水充填方法。
【請求項13】
前記第2水供給モードは、前記配管グループの水をポンピングするための複数のポンプが作動し、前記複数の熱交換器が作動する空気排出過程を含み、
前記第3供給過程で作動するポンプの入力デューティーより前記空気排出過程で作動するポンプの入力デューティーが大きい、請求項に記載の空気調和装置の水充填方法。
【請求項14】
前記第2水供給モードは、前記配管グループの水をポンピングするための複数のポンプが作動し、前記複数の熱交換器が作動する空気排出過程を含む、請求項に記載の空気調和装置の水充填方法。
【請求項15】
前記複数の熱交換器は、第1熱交換器と第2熱交換器を含み、
前記複数のポンプは、前記第1熱交換器と対応する第1ポンプと、前記第2熱交換器と対応する第2ポンプを含み、
前記第1熱交換器に連結される連結管に第1ポンプが備えられ、前記連結管に給水源の水が供給され、
前記第1ポンプによってポンピングされた水は、前記複数の室内機の全部に流動し、前記第2ポンプによってポンピングされた水は、前記複数の室内機のうち一部に流動する、請求項14に記載の空気調和装置の水充填方法。
【請求項16】
水の充填量が適切であるのか否かを判断する段階では、前記配管グループの水をポンピングするための複数のポンプが作動し、前記複数の熱交換器が作動し、
運転される複数の室内機の個数は、時間の経過によって可変する、請求項1に記載の空気調和装置の水充填方法。
【請求項17】
作動するポンプの出力デューティーが正常範囲内にある場合、水の充填量が適切であると判断される、請求項16に記載の空気調和装置の水充填方法。
【請求項18】
前記水の充填量が適切ではないと判断されると、前記空気調和装置が確認モードで運転される段階をさらに含む、請求項17に記載の空気調和装置の水充填方法。
【請求項19】
前記確認モードでは、前記配管グループの水をポンピングするための複数のポンプが作動し、前記複数の熱交換器が作動し、全ての室内機に水が流動する、請求項18に記載の空気調和装置の水充填方法。
【請求項20】
前記確認モードの完了後に前記水の充填量が適切であるのか否かが再度判断され、
水の充填量が適切である場合には、水の充填完了情報が出力部から出力され、水の充填量が適切ではない場合には、前記出力部からエラー情報が出力される、請求項19に記載の空気調和装置の水充填方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、空気調和装置および空気調和装置の水充填方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
空気調和装置は、所定空間の空気を用途、目的に応じて最も適合した状態に維持するための機器である。一般的に、前記空気調和装置は、圧縮機、凝縮器、膨張装置および蒸発器を含み、冷媒の圧縮、凝縮、膨張および蒸発過程を行う冷凍サイクルが駆動され、前記所定空間を冷房または暖房することができる。
【0003】
前記所定空間は、前記空気調和装置は使用される場所によって多様である。一例として、前記空気調和装置が家庭や事務室を挙げることができる。
【0004】
空気調和装置が冷房運転を行う場合、室外機に備えられる室外熱交換器が凝縮器の機能をし、室内機に備えられる室内熱交換器が蒸発器の機能をする。反面、空気調和装置が暖房運転を行う場合、前記室内熱交換器が凝縮器の機能をし、前記室外熱交換器が蒸発器の機能をする。
【0005】
最近では、環境規制政策により空気調和装置に使用される冷媒の種類を制限し、冷媒の使用量を減らしている傾向である。
【0006】
冷媒の使用量を減らすために、冷媒と所定の流体との間で熱交換を行って冷房または暖房を行う技術が提案されている。一例として、前記所定の流体には水を含むことがある。
【0007】
冷媒と水の熱交換を通じて冷房または暖房を行うシステムに関して、以下のような先行文献が開示される。
【0008】
公開番号(公開日):公開特許10‐2013‐0127531(2013年11月22日)
【0009】
一方、冷媒と水の熱交換を通じて冷房または暖房を行うシステムの場合、初期設置時に水が流動するための管に水を充填しなければならない。
【0010】
一例として、水を充填するための配管に給水源を連結し、給水源から供給された水をシステムに手動で充填することができる。この場合、水を充填する人の主観的な判断によって水充填量を決定するので、水が適切に充填されたのか正確に判断しにくい短所がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本実施例は、自動で水の充填が可能であり、適切な量だけの水が充填されたのか否かを判断できる空気調和装置および空気調和装置の水充填方法を提供する。
【0012】
本実施例は、水の充填が完了すると、完了通知情報が出力されてユーザーが水充填完了を容易に確認できる空気調和装置および空気調和装置の水充填方法を提供する。
【0013】
本実施例は、水の充填過程で水の充填が正常に行われない場合、エラー情報が出力されてユーザーが容易に水の充填が正常ではないことを確認できる空気調和装置および空気調和装置の水充填方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
一側面による空気調和装置は、冷媒が循環する室外機と、水が循環する複数の室内機と、前記室外機と前記複数の室内機を連結し、前記冷媒と水との間で熱交換を行う複数の熱交換器を備える熱交換装置と、前記複数の室内機のそれぞれと前記複数の熱交換器を連結するための配管グループと、前記配管グループに備えられ、前記複数の熱交換器とそれぞれ対応するように配置される複数のポンプと、前記配管グループにおける水の流動を調節するためのバルブグループと、を含むことができる。
【0015】
前記空気調和装置の水充填方法は、前記配管グループに水を充填するための前記空気調和装置が水供給モードで運転する段階と、前記配管グループに水を持続的に充填しながら、前記配管グループにおける水の充填量が適切であるのか否かを判断する段階と、前記水の充填量が適切であると判断されると、水の充填完了情報が出力部から出力される段階とを含むことができ、水が自動で充填され、水の充填過程で適切な量だけの水が充填されたのが判断される。
【0016】
水の充填が完了して完了通知情報が出力されると、ユーザーが水充填完了を容易に確認することができる。
【0017】
前記水供給モードは、前記室外機が停止した状態で水が供給される第1水供給モードを含むことができる。
【0018】
前記水供給モードは、前記室外機が作動する状態で水が供給される第2水供給モードを含むことができる。
【0019】
前記第1水供給モードで運転される段階は、前記複数のポンプが停止した状態で水が供給され、前記各室内機に水が分配される第1供給過程を含むことができる。
【0020】
前記第1水供給モードで運転される段階は、前記複数のポンプのうち一部のポンプが作動する状態で水が供給され、前記各室内機に水が分配される第2供給過程を含むことができる。
【0021】
前記複数の熱交換器は、第1熱交換器と第2熱交換器を含み、前記複数のポンプは、前記第1熱交換器と対応する第1ポンプと、前記第2熱交換器と対応する第2ポンプを含むことができる。
【0022】
前記第1熱交換器に連結される連結管に第1ポンプが備えられ、前記連結管に給水源の水が供給される。
【0023】
前記第2供給過程では、前記第1ポンプが作動し、前記第2ポンプは停止する。
【0024】
前記配管グループ内の空気を排出するための複数の空気排出部をさらに含むことができる。前記第1供給過程および前記第2供給過程では複数の空気排出部が設定開度で開放される。
【0025】
前記第1水供給モードで運転される段階は、前記複数の室内機のうち一部の室内機のみに水が流動するようにする空気排出過程をさらに含むことができる。
【0026】
前記複数の空気排出部は、前記配管グループ内の空気を排出するために複数の室内機のそれぞれに対応するように配置される。前記空気排出過程では水が流動する室内機に対応する空気排出部が開放され、残りの空気排出部を閉じられる。前記水が流動する室内機に対応する空気排出部は、最大開度で開放される。
【0027】
前記空気排出過程では、前記複数の室内機のうち一部の室内機に水が流動した以後には他の一部の室内機に水が流動するようにすることができる。
【0028】
前記第2水供給モードでは、前記室外機は暖房モードで作動することができる。
【0029】
前記第2水供給モードは、前記複数のポンプが作動し、前記複数の熱交換器が作動する第3供給過程を含むことができる。
【0030】
前記第3供給過程では、前記第1ポンプの入力デューティーが前記第2ポンプの入力デューティーより大きくてもよい。
【0031】
前記第2水供給モードは、前記複数のポンプのうち一部のポンプが作動し、前記複数の熱交換器のうち一部の熱交換器が作動し、前記複数の室内機のうち一部の室内機のみに水が流動するようにする第4供給過程を含むことができる。
【0032】
前記第4供給過程では、前記複数の室内機のうち一部の室内機に水が流動した以後には他の一部の室内機に水が流動するようにすることができる。
【0033】
前記第2水供給モードは、前記複数のポンプが作動し、前記複数の熱交換器が作動する空気排出過程を含むことができる。前記第3供給過程で作動するポンプの入力デューティーより前記空気排出過程で作動するポンプの入力デューティーが大きくてもよい。前記第1ポンプによってポンピングされた水は、前記複数の室内機の全部に流動し、前記第2ポンプによってポンピングされた水は、前記複数の室内機のうち一部に流動する。
【0034】
水の充填量が適切であるのか否かを判断する段階では、前記配管グループの水をポンピングするための複数のポンプが作動し、前記複数の熱交換器が作動し、運転される複数の室内機の個数は、時間の経過によって可変する。
【0035】
作動するポンプの出力デューティーが正常範囲内にある場合、水の充填量が適切であると判断される。前記水の充填量が適切ではないと判断されると、前記空気調和装置が確認モードで運転される段階をさらに含むことができる。
【0036】
前記確認モードでは、前記配管グループの水をポンピングするための複数のポンプが作動し、前記複数の熱交換器が作動し、全ての室内機に水が流動する。
【0037】
前記確認モードの完了後に前記水の充填量が適切であるのか否かが再度判断され、水の充填量が適切である場合には、水の充填完了情報が出力部から出力され、水の充填量が適切ではない場合には、前記出力部からエラー情報が出力される。水の充填過程で水の充填が正常に行われない場合、エラー情報が出力されるので、ユーザーが容易に水の充填が正常ではないことを確認することができる。
【0038】
別の側面による空気調和装置は、冷媒が循環する室外機と、水が循環する複数の室内機と、前記室外機と前記複数の室内機を連結し、前記冷媒と水との間で熱交換を行う複数の熱交換器を備える熱交換装置と、前記複数の室内機のそれぞれと前記複数の熱交換器を連結するための配管グループと、前記配管グループに備えられ、前記複数の熱交換器とそれぞれ対応するように配置される複数のポンプと、前記配管グループにおける水の流動を調節するためのバルブグループと、を含み、前記配管グループに水を充填するための水供給モードは、前記室外機が停止した状態で水が供給される第1水供給モードと、前記室外機が作動する状態で水が供給される第2水供給モードを含むことができる。
【0039】
前記第1水供給モードで運転される段階は、前記複数のポンプが停止した状態で水が供給され、前記各室内機に水が分配される第1供給過程と、前記複数のポンプのうち一部のポンプが作動する状態で水が供給され、前記各室内機に水が分配される第2供給過程を含むことができる。
【0040】
前記第1水供給モードで運転される段階は、前記複数の室内機のうち一部の室内機のみに水が流動するようにする空気排出過程をさらに含むことができる。
【0041】
前記第2水供給モードは、前記室外機が暖房運転され、前記複数のポンプが作動し、前記複数の熱交換器が作動する第3供給過程と、前記室外機が暖房運転され、前記複数のポンプのうち一部のポンプが作動し、前記複数の熱交換器のうち一部の熱交換器が作動し、前記複数の室内機のうち一部の室内機のみに水が流動するようにする第4供給過程と、前記室外機が暖房運転され、前記複数の熱交換器が作動し、前記複数のポンプが作動し、かつ、前記第3供給過程よりポンプの入力デューティーが大きい空気排出過程のうち一つ以上を含むことができる。
【0042】
水の充填量が適切であるのか否かを判断する段階では、前記配管グループの水をポンピングするための複数のポンプが作動し、前記複数の熱交換器が作動し、運転される複数の室内機の個数は、時間の経過によって可変し、作動するポンプの出力デューティーが正常範囲内にある場合、水の充填量が適切であると判断される。
【0043】
前記空気調和装置は、水の充填量が適切である場合には、水の充填完了情報を出力し、水の充填量が適切ではない場合には、前記出力部からエラー情報が出力される出力部をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0044】
このような本発明によれば、空気調和装置に自動で水の充填が可能であり、適切な量だけの水が充填されたのか判断可能な長所がある。
【0045】
水の充填が完了すると、完了通知情報が出力されることにより、ユーザーが水充填完了を容易に確認することができる。
【0046】
また、水の充填過程で水の充填が正常に行われない場合、エラー情報が出力されてユーザーが容易に水の充填が正常ではないことを確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1図1は、本発明の一実施例に係る空気調和装置の構成を示す概略図。
図2図2は、本発明の一実施例に係る空気調和装置の構成を示すサイクル線図。
図3図3は、本実施例の空気調和装置の水充填方法を説明するためのフローチャート。
図4図4は、第1水供給モードのうち第1供給過程を説明するための図面。
図5図5は、第1水供給モードのうち第2供給過程を説明するための図面。
図6図6は、第1水供給モードのうち空気排出過程を説明するための図面。
図7図7は、第1水供給モードのうち空気排出過程を説明するための図面。
図8図8は、第1水供給モードのうち空気排出過程を説明するための図面。
図9図9は、第1水供給モードのうち空気排出過程を説明するための図面。
図10図10は、第2水供給モードのうち第3供給過程を説明するための図面。
図11図11は、第2水供給モードのうち第4供給過程を説明するための図面。
図12図12は、第2水供給モードのうち第4供給過程を説明するための図面。
図13図13は、第2水供給モードのうち第4供給過程を説明するための図面。
図14図14は、第2水供給モードのうち第4供給過程を説明するための図面。
図15図15は、第2水供給モードのうち空気排出過程を説明するための図面。
図16図16は、水の充填量が適切であるのか否かを判断するための空気調和装置の作動を示す図面。
図17図17は、水の充填量が適切であるのか否かを判断するための空気調和装置の作動を示す図面。
図18図18は、水の充填量が適切であるのか否かを判断するための空気調和装置の作動を示す図面。
図19図19は、水の充填量が適切であるのか否かを判断するための空気調和装置の作動を示す図面。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、本発明の一部実施例を例示的な図面を参照して詳しく説明する。各図面において、同じ構成要素に対しては同じ符号を付する。また、本発明の実施例の説明において、係る公知構成または機能に対する具体的な説明が、本発明の実施例の理解を妨害すると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0049】
また、本発明の実施例の構成要素の説明において、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を用いることができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語によって当該構成要素の本質または順序等が限定されるものではない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素は他の構成要素に直接的に連結または接続されてもよく、各構成要素の間にさらに他の構成要素が「連結」、「結合」または「接続」されてもよいと理解されるべきである。
【0050】
図1は、本発明の一実施例に係る空気調和装置の構成を示す概略図であり、図2は、本発明の一実施例に係る空気調和装置の構成を示すサイクル線図である。
【0051】
図1および図2を参照すると、本発明の一実施例に係る空気調和装置1は、室外機10と、室内機50および前記室外機10と前記室内機50に連結される熱交換装置100を含むことができる。
【0052】
前記室外機10と前記熱交換装置100は、第1流体によって流動的に連結される。一例として、前記第1流体は、冷媒を含むことができる。
【0053】
前記冷媒は、前記熱交換装置100に備えられる熱交換器の冷媒側流路および前記室外機10を流動する。
【0054】
前記室外機10は、圧縮機11および室外熱交換器15を含むことができる。
【0055】
前記室外熱交換器15の一側には、室外ファン16が備えられて外気を室外熱交換器15側に吹き込み、前記室外ファン16の駆動によって外気と室外熱交換器15の冷媒の間で熱交換が行われる。前記室外機10は、メイン膨張バルブ18(EEV)をさらに含むことができる。
【0056】
前記空気調和装置1は、前記室外機10と前記熱交換装置100を連結する連結配管20、25、27をさらに含むことができる。
【0057】
前記連結配管20、25、27は、高圧の気相冷媒が流動する気管(高圧気管)として第1室外機連結管20と、低圧の気相冷媒が流動する気管(低圧気管)として第2室外機連結管25と、液冷媒が流動する液管として第3室外機連結管27を含むことができる。
【0058】
即ち、前記室外機10と前記熱交換装置100は、「3配管連結構造」を有し、冷媒は3つの連結管20、25、27によって前記室外機10と前記熱交換装置100を循環することができる。
【0059】
前記熱交換装置100と室内機50は、第2流体によって流動的に連結される。一例として、前記第2流体は水を含むことができる。
【0060】
前記水は、前記熱交換装置100に備えられる熱交換器の水側流路および前記室外機10を流動する。
【0061】
前記熱交換装置100は、多数の熱交換器140、141を含むことができる。前記熱交換器は、一例として板状熱交換器を含むことができる。
【0062】
前記室内機50は、多数の室内機61、62、63、64を含むことができる。本実施例において、前記多数の室内機61、62、63、64の数には制限は無く、図1では一例として4つの室内機61、62、63、64が熱交換装置100に連結されたものが図示される。
【0063】
前記多数の室内機61、62、63、64は、第1室内機61、第2室内機62、第3室内機63および第4室内機64を含むことができる。
【0064】
前記空気調和装置1は、前記熱交換装置100と前記各室内機50を連結する第1~第4室内機連結管30、31、32、33をさらに含むことができる。
【0065】
水は、前記室内機連結管30、31、32、33を通じて前記熱交換装置100と前記室内機50を循環することができる。勿論、前記室内機の台数が増加すると、前記熱交換装置100と室内機を連結する配管の数は増加する。
【0066】
このような構成によれば、前記室外機10と前記熱交換装置100を循環する冷媒と、前記熱交換装置100と前記室内機50を循環する水は、前記熱交換装置100に備えられる熱交換器140、141を通じて熱交換される。
【0067】
前記熱交換を通じて冷却または加熱された水は、前記室内機50に備えられる室内熱交換器61a、62a、63a、64aと熱交換して室内空間の冷房または暖房を行うことができる。
【0068】
前記多数の熱交換器140、141は、前記多数の室内機61、62、63、64の数と同じ数で備えられてもよい。または、一つの熱交換器に2以上の室内機が連結されてもよい。
【0069】
以下では、前記熱交換装置100に対して詳しく説明することにする。
【0070】
前記熱交換装置100は、各室内機61、62、63、64と流動的に連結される第1熱交換器140および第2熱交換器141を含むことができる。
【0071】
前記第1熱交換器140および第2熱交換器141は、同じ構造で形成されてもよい。
【0072】
前記各熱交換器140、141は、一例として板状熱交換器を含むことができ、水流路と冷媒流路が交互に積層されるように構成されてもよい。
【0073】
前記各熱交換器140、141は、冷媒流路140a、141aと水流路140b、141bを含むことができる。
【0074】
前記冷媒流路140a、141aは、前記室外機10と流動的に連結され、前記室外機10から排出された冷媒が前記冷媒流路140a、141aに流入するか、前記冷媒流路140a、141aを通過した冷媒が前記室外機10に流入することができる。
【0075】
各水流路140b、141bは、各室内機61、62、63、64と連結され、各室内機61、62、63、64から排出された水が前記水流路140b、141bに流入し、前記水流路140b、141bを通過した水が前記各室内機61、62、63、64に流入することができる。
【0076】
前記熱交換装置100は、前記第1室外機連結管20から分岐する第1分岐管101aおよび第2分岐管102aを含むことができる。前記第1分岐管101aおよび第2分岐管102aにはバルブ101、102が備えられてもよい。ただし、前記第1室外機連結管20から分岐する分岐管の数には制限はない。
【0077】
前記熱交換装置100は、前記第2室外機連結管25から分岐する第3分岐管103aおよび第4分岐管104aを含むことができる。前記第3分岐管103aおよび第4分岐管104aにはバルブ103、104が備えられてもよい。ただし、前記第2室外機連結管25から分岐する分岐管の数には制限はない。
【0078】
前記熱交換装置100は、前記第1分岐管101aと前記第3分岐管103aが連結される第1共通気管111と、前記第2分岐管102aと前記第4分岐管104aが連結される第2共通気管112を含むことができる。
【0079】
前記第1共通気管111は、前記各熱交換器140、141の冷媒流路140a、141aの一端と連結される。
【0080】
前記各熱交換器140、141の前記冷媒流路140a、141aの他端には冷媒配管121、122が連結される。
【0081】
前記第1熱交換器140に第1冷媒配管121が連結され、前記第2熱交換器141に第2冷媒配管122が連結される。前記第1冷媒配管121には、第1膨張バルブ125が備えられ、前記第2冷媒配管122には、第2膨張バルブ126が備えられてもよい。
【0082】
前記第1冷媒配管121および第2冷媒配管122は、前記第3室外機連結管27に連結される。
【0083】
前記各膨張バルブ125、126は、一例として電子膨張バルブ(Electronic Expansion Valve:EEV)を含むことができる。
【0084】
前記電子膨張バルブは、開度調節を通じて前記膨張バルブを通る冷媒の圧力を下げることができる。一例として、前記膨張バルブが完全に開放すると(full-open状態)冷媒は減圧なしに通過でき、前記膨張バルブの開度が小さくなると冷媒は減圧される。前記冷媒の減圧される程度は、前記開度が小さくなるほど大きくなる。
【0085】
一方、前記熱交換装置100は、前記各熱交換器140、141の水流路140b、141bに連結される第1連結管161、163(または熱交換器流入管)と、第2連結管162、164(または熱交換器排出管)をさらに含むことができる。
【0086】
前記第1熱交換器140の第1連結管161には、第1ポンプ151が備えられ、前記第2熱交換器141の第1連結管163には、第2ポンプ152が備えられてもよい。
【0087】
前記第1熱交換器140の第1連結管161には、第1共通水管181が連結される。前記第2熱交換器141の第1連結管163には、第2共通水管182が連結される。
【0088】
前記第1熱交換器140の第2連結管162には、第3共通水管183が連結される。前記第2熱交換器141の第2連結管164には、第4共通水管184が連結される。
【0089】
前記第1共通水管181には、前記各室内熱交換器61a、62a、63a、64aから排出された水が流動する第1水排出管171が連結される。
【0090】
前記第2共通水管182には、前記各室内熱交換器61a、62a、63a、64aから排出された水が流動する第2水排出管172が連結される。
【0091】
前記第1水排出管171および前記第2水排出管172は並列配置され、前記室内熱交換器61a、62a、63a、64aと連通する共通水排出管612、622、632、642に連結される。
【0092】
前記第1水排出管171、第2水排出管172および前記各共通水排出管612、622、632、642は、一例として三方バルブ173によって連結される。
【0093】
従って、前記三方バルブ173によって前記共通水排出管612、622、632、642の水は、前記第1水排出管171と前記第2水排出管172のうちいずれか一つを流動する。
【0094】
前記第3共通水管183には、前記各室内熱交換器61a、62a、63a、64aに流入する水が流動する第1水流入管165a、165b、165c、165dが連結される。
【0095】
前記第4共通水管184には、前記各室内熱交換器61a、62a、63a、64aに流入する水が流動する第2水流入管167a、167b、167c、167dが連結される。
【0096】
前記第1水流入管165a、165b、165c、165dと前記第2水流入管167a、167b、167c、167dは並列配置され、前記室内熱交換器61a、62a、63a、64aと連通する共通水流入管611、621、631、641と連結される。
【0097】
前記各第1水流入管165a、165b、165c、165dには、第1バルブ166が備えられ、前記各第2水流入管167a、167b、167c、167dには、第2バルブ167が備えられてもよい。
【0098】
一方、前記第1熱交換器140の第1連結管161および前記第2熱交換器141の第1連結管163のうち一つ以上には水供給管155が連結される。前記水供給管155にはバルブ156が備えられてもよい。前記水供給管155に給水源と連結されたホースを連結し、前記バルブ156を開放すると、前記給水源の水が前記水供給管155を通じて前記第1連結管161、163に供給される。
【0099】
図2には、一例として前記第1熱交換器140の第1連結管161に水供給管155が連結されたものが図示される。
【0100】
前記第1熱交換器140の第1連結管161および前記第2熱交換器141の第1連結管163には空気の排出のための空気排出部191、192が備えられてもよい。前記空気排出部191、192は、配管と、配管に備えられるバルブを含み、バルブの開放によって第1連結管161、163内の空気が排出される。以下で、前記空気排出部191、192が開放されることは、バルブが開放されたことを意味する。
【0101】
前記共通水流入管611、621、631、641及び/又は前記共通水排出管612、622、632、642には空気の排出のための空気排出部193、194、195、196が備えられてもよい。前記空気排出部193、194、195、196は、配管と、配管に備えられるバルブを含み、バルブの開放によって前記共通水流入管611、621、631、641または前記共通水排出管612、622、632、642内の空気が排出される。以下で、前記空気排出部193、194、195、196が開放されることは、バルブが開放されたことを意味する。
【0102】
図2には、一例として前記共通水排出管612、622、632、642に空気排出部193、194、194、195が備えられるものが図示される。
【0103】
以下では、空気調和装置の作動に対して容易に説明する。
【0104】
まず、前記空気調和装置1が暖房運転されると(複数の室内機が暖房運転されると)、室外機10の圧縮機11で圧縮された高圧の気相冷媒は、第1室外機連結管20を流動した後前記第1分岐管101aおよび第2分岐管102aに分岐される。
【0105】
前記空気調和装置1の暖房運転時、前記第1および第2分岐管101a、102aの第1バルブ101、102は開放され、前記第3および第4分岐管103a、104aの第2バルブ103、104は閉じられる。
【0106】
前記第1分岐管101aに分岐された冷媒は、前記第1共通気管111に沿って流動した後、前記第1熱交換器140の冷媒流路140aに流動する。前記第2分岐管102aに分岐された冷媒は、前記第2共通気管112に沿って流動した後、前記第2熱交換器141の冷媒流路141aに流動する。
【0107】
本実施例において、前記空気調和装置1の暖房運転時に前記熱交換器140、141は凝縮器として作用することができる。
【0108】
前記空気調和装置1の暖房運転時、前記第1膨張バルブ125および第2膨張バルブ126は開放される。
【0109】
前記各熱交換器140、141の冷媒流路140a、141aを通る冷媒は、前記各膨張バルブ125、126を通った後前記第3室外機連結管27に流動する。
【0110】
前記第3室外機連結管27に排出された冷媒は室外機10に流入し、前記圧縮機11に吸入される。前記圧縮機11で圧縮された高圧の冷媒は、再び前記第1室外機連結管20を通じて前記熱交換装置100に流動する。
【0111】
一方、前記各熱交換器140、141の水流路140b、141bを流動する水は、冷媒との熱交換によって加熱され、加熱された水は、前記各室内熱交換器61a、62a、63a、64aに供給される。
【0112】
前記第1熱交換器140の第2連結管162に排出された水は、第3共通水管183を通って前記第1室内熱交換器61aおよび前記第2室内熱交換器62aに流動する。
【0113】
反面、前記第2熱交換器140の第2連結管164に排出された水は、前記第4共通水管184を通って前記第3室内熱交換器63aおよび前記第2室内熱交換器64aに流動する。このような水の流動が可能となるように、前記第1バルブ167および第2バルブ166の作動が制御される。
【0114】
一ポンプでポンピングされた水は、全体室内熱交換器のうち一部室内熱交換器に流動する。この場合、各ポンプでポンピングされた水が均一な室内熱交換器に流動することが可能となる。例えば、第1ポンプ151でポンピングされた水は、第1および第2室内熱交換器61a、62aに流動することができ、第2ポンプ152でポンピングされた水は、第3および第4室内熱交換器63a、64aに流動することができる。勿論、一つのポンプでポンピングされた水が流動する室内熱交換器の数には制限がない。このような水の流動は、複数の第1バルブ166、複数の第2バルブ167および複数の三方バルブ173の制御によって多様に調節される。
【0115】
前記第1および第2室内熱交換器61a、62aを流動した水は、前記第1共通水管181側に流動した後前記第1熱交換器140に流動することができ、前記第3および第4室内熱交換器63a、64aを流動した水は、前記第2共通水管182側に流動した後前記第2熱交換器141に流動することができる。
【0116】
前記各室内熱交換器61a、62a、63a、64aを流動する水は、室内熱交換器に送風される室内空気と熱交換される。
【0117】
前記各熱交換器140、141で冷媒と熱交換した水は高温状態であるので、前記室内熱交換器61a、62a、63a、64aを流動しながら室内空気と水が熱交換されると、室内空気が加熱されて室内暖房が可能となる。
【0118】
一方、前記空気調和装置1が冷房運転されると(複数の室内機が冷房運転されると)、室外機10の圧縮機11で圧縮された高圧の気相冷媒は室外熱交換器15に流動する。前記室外熱交換器15で凝縮された高圧の液冷媒は、第3室外機連結管27を流動した後前記第1冷媒配管121および第2冷媒配管122に分配される。
【0119】
前記空気調和装置1が冷房運転される時には、前記第1および第2分岐管101a、102aの第1バルブ101、102は閉じられ、前記第3および第4分岐管103a、104aの第2バルブ103、104は開放かれる。
【0120】
前記第1および第2冷媒配管121、122に備えられる膨張バルブ125、126が所定開度で開放されるので、冷媒は、前記膨張バルブ125、126を通過しながら低圧の冷媒に減圧される。
【0121】
減圧された冷媒は、前記熱交換器140、141の冷媒流路140a、141aに沿って流動しながら水との熱交換を通じて蒸発される。即ち、前記空気調和装置1の冷房運転時に前記熱交換器140、141は蒸発器として作用することができる。
【0122】
従って、前記各熱交換器140、141の冷媒流路140a、141aを通る冷媒は、前記各共通気管111、112に流動する。
【0123】
前記各共通気管111、112に流動した冷媒は、前記第3および第4分岐管103a、104aを流動した後前記第2室外機連結管25に流動することになる。
【0124】
前記第2室外機連結管25に排出された冷媒は室外機10に流入し、前記圧縮機11に吸入される。前記圧縮機11で圧縮された高圧の冷媒は室外熱交換器15で凝縮され、凝縮された液冷媒は再び第3室外機連結管27に沿って流動することができる。
【0125】
一方、前記空気調和装置の冷房運転時の水の流動は、暖房運転時の水の流動と同一であるので、詳しい説明は省略することにする。
【0126】
以下では、前記空気調和装置の水充填方法に対して説明する。
【0127】
空気調和装置の初期設置時または室内機連結管内の水の漏洩が感知されて修理した後、室内機連結管に水を充填しなければならない。
【0128】
以下で説明される水充填過程における前記室内機連結管における水の流動は、前記空気調和装置の暖房運転または冷房運転時の水の流動とは異なる。
【0129】
図3は、本実施例の空気調和装置の水充填方法を説明するためのフローチャートである。
【0130】
図3を参照すると、本実施例の空気調和装置の水充填方法は、空気調和装置が第1水供給モードで運転される段階(S1)と、空気調和装置が第2水供給モードで運転される段階(S2)を含むことができる。前記第1および第2水供給モードは自動で行われる。
【0131】
本実施例の空気調和装置の水充填方法は、水の充填量が適切であるのか否かを判断する段階(S3)をさらに含むことができる。段階S3も自動で行われる。
【0132】
図示されていないが、前記室外機10または前記熱交換装置100には水を充填するための入力部が備えられる。
【0133】
段階S3で判断した結果、水の充填量が適切である場合には、水充填を終了し、水の充填が完了したことを知らせる情報が出力部を通じて出力される(S6)。
【0134】
前記出力部は、図示されていないが、前記室内機50、室外機10または熱交換装置100に備えられ、前記出力部は、音声等の情報を出力したり画面上に情報を表示する表示部を含むことができる。一例として、表示部で充填完了表示情報が表示される。前記表示部は、独立的な表示部であるか、空気調和装置を制御するコントローラーの位置構成であるPCBに設置されてもよい。
【0135】
または、前記空気調和装置と通信できるユーザーの端末機に充填完了情報が送信され、ユーザーの端末機を通じて充填完了情報を確認することができる。
【0136】
反面、段階S3で判断した結果、水の充填量が適切ではない場合には、前記空気調和装置は確認モードで運転される(S4)。
【0137】
前記空気調和装置が確認モードで運転された以後に水の充填量が適切であるのか否かが再度判断される(S5)。
【0138】
段階S5で判断した結果、水の充填量が適切である場合には、水充填を終了し、水の充填が完了したことを知らせる情報が出力部を通じて出力される(S6)。
【0139】
反面、段階S5で判断した結果、水の充填量が適切ではない場合には、前記出力部からエラー情報が出力される(S7)。段階S5で水の充填量が適切ではない場合には、室内機連結管や熱交換装置内部の管で水の漏洩が発生する場合である可能性がある。
【0140】
以下では、各段階における空気調和装置の具体的な作動に対して説明する。
【0141】
図4は、第1水供給モードのうち第1供給過程を説明するための図面であり、図5は、第1水供給モードのうち第2供給過程を説明するための図面である。
【0142】
図4および図5を参照すると、第1水供給モードでは室外機10は運転されない。従って、前記第1熱交換器140、141では冷媒が流動しない。
【0143】
図4を参照すると、第1水供給モードで運転される段階は、ポンプ151、152が作動しない状態で水を充填する第1供給過程を含むことができる。即ち、前記第1ポンプ151と第2ポンプ152が停止した状態で前記水供給管155のバルブ156が開放される。
【0144】
前記バルブ156が開放されると、給水源の水が前記第1熱交換器140の第1連結管161に供給される。前記第1連結管161に供給された水は、前記第1熱交換器140内部を流動するだけではなく、前記第1共通水管181に流動することができる。
【0145】
前記第1共通水管181の水および前記第1熱交換器140の第2連結管162の水が各室内熱交換器61a、62a、63a、64aおよび前記第2熱交換器141に流動できるように、前記第1バルブ166、第2バルブ167および前記三方バルブ173が開放される。
【0146】
前記第1供給過程が行われる最中には、前記空気排出部191、192、193、194、195、196が一定開度で開放される。前記空気排出部191、192、193、194、195、196が一定開度で開放されると、前記第1連結管161、163および室内機連結管30、31、32、33内に存在する空気が外部に排出される。
【0147】
前記空気排出部191、192、193、194、195、196の開度に応じて排出される空気の量が可変する。
【0148】
前記第1供給過程は、第1設定時間が経過すると、終了することができる。
【0149】
前記第1水供給モードで運転される段階は、一部ポンプ151が作動する状態で水を充填する第2供給過程を含むことができる。
【0150】
図5を参照すると、前記第2供給過程では、前記水供給管155が連結される第1連結管161に備えられる第1ポンプ151が作動することができる。前記第2供給過程では、前記第2ポンプ152は停止した状態を維持する。
【0151】
前記第2供給過程でも、供給される水が各室内熱交換器61a、62a、63a、64aおよび前記第2熱交換器141に流動できるように、前記第1バルブ166、第2バルブ167および前記三方バルブ173が開放される。
【0152】
また、前記第2供給過程でも、前記空気排出部191、192、193、194、195、196が一定開度で開放される。
【0153】
本実施例のポンプ151、152は、液体ではない空気をポンピングすると故障が発生する可能性がある。空気調和装置の設置初期には、室内機連結管30、31、32、33内部に空気が存在するので、前記第1供給過程ではポンプ151、152が停止した状態で水を供給してポンプ151、152の故障を防止する。
【0154】
また、本実施例では、前記水供給管155が前記第1熱交換器140の第1連結管161に連結されているので、前記第1連結管161に備えられた第1ポンプ151のみをオンしることにより、前記第2ポンプ152の故障を防止することができる。
【0155】
第1供給過程が終了した後にも、前記第2ポンプ152が備えられた前記第2熱交換器141の第1連結管163に空気が存在する可能性が高いので、前記第2ポンプ152の故障を防止するために前記第2供給段階では、前記第2ポンプ152を作動させない。
【0156】
前記第2供給過程で、前記第1ポンプ151の作動によって前記室内機連結管30、31、32、33に水が速かに流動および分配される。
【0157】
前記第2供給過程は、第2設定時間が経過すると、終了することができる。
【0158】
前記第1水供給モードで運転される段階は、水を充填する過程で室内機連結管30、31、32、33の空気を外部に排出するための空気排出過程をさらに含むことができる。ただし、本実施例において、前記空気排出過程は省略可能である。
【0159】
本明細書において、前記熱交換装置100内部の水の移動のための管(第1連結管、第2連結管、第1~第4共通水管、第1および第2水流入管、第1および第2水排出管)と、前記室内機連結管30、31、32、33を通称して配管グループと称することができる。
【0160】
一例として、前記第1および第2熱交換器140、141と前記第1室内熱交換器61aの間に水を循環させるための管を第1配管グループと称することができる。前記第1および第2熱交換器140、141と前記第2室内熱交換器62aの間に水を循環させるための管を第2配管グループと称することができる。前記第1および第2熱交換器140、141と前記第3室内熱交換器63aの間に水を循環させるための管を第3配管グループと称することができる。前記第1および第2熱交換器140、141と前記第4室内熱交換器64aの間に水を循環させるための管を第4配管グループと称することができる。
【0161】
図6図9は、第1水供給モードのうち空気排出過程を説明するための図面である。
【0162】
図6図9を参照すると、空気排出過程は、特定室内熱交換器のみに水を供給することにより、強い水圧によって特定室内熱交換器と連結された配管グループから空気を排出させる過程である。
【0163】
図6を参照すると、前記第2ポンプ152が停止した状態で前記第1ポンプ151が作動することができる。
【0164】
まず、第1室内熱交換器61aに水を流動させるための第1配管グループ内部の空気を排出するための過程が行われる。このために、前記第1室内熱交換器61aの共通水排出管612に備えられた空気排出部193が最大開度で開放され、前記第1室内熱交換器61aと対応する第1バルブ166が開放される。また、前記第1室内熱交換器61aと対応する三方バルブ173によって前記第1室内熱交換器61aの共通水排出管612が第1水排出管171と連通する。
【0165】
反面、第2~第4室内熱交換器62a、63a、64aに対応する空気排出部194、195、196は閉じられ、第2~第4室内熱交換器62a、63a、64aに対応する第1バルブ166および第2バルブ167は閉じられる。また、前記第2熱交換器141の第1連結管163に備えられる空気排出部192は閉じられ、前記第1熱交換器140の第1連結管161に備えられる空気排出部191は開放かれる。
【0166】
この場合、水は、前記第1配管グループの内部にしか流動しないので、前記第1配管グループ内を流動する水の圧力が大きく、前記第1配管グループ内の空気が効果的に空気排出部191、193を通じて外部に排出される。
【0167】
前記第1配管グループの空気を排出させる過程は、第3設定時間が経過すると、終了することができる。
【0168】
次に、図7を参照すると、第2室内熱交換器62aに水を流動させるための第2配管グループ内部の空気を排出するための過程が行われる。このために、前記第2室内熱交換器62aの共通水排出管622に備えられた空気排出部194が最大開度で開放され、前記第2室内熱交換器62aと対応する第1バルブ166が開放される。また、前記第2室内熱交換器62aと対応する三方バルブ173によって前記第2室内熱交換器62aの共通水排出管622が第1水排出管171と連通する。
【0169】
反面、第1室内熱交換器61a、第3および第4室内熱交換器63a、64aに対応する空気排出部193、195、196は閉じられ、第1室内熱交換器61a、第3および第4室内熱交換器63a、64aに対応する第1バルブ166および第2バルブ167は閉じられる。また、前記第2熱交換器141の第1連結管163に備えられる空気排出部192は閉じられ、前記第1熱交換器140の第1連結管161に備えられる空気排出部191は開放かれる。
【0170】
この場合、水は、第2配管グループの内部にしか流動しないので、前記第2配管グループ内を流動する水の圧力が大きく、前記第2配管グループ内の空気が効果的に空気排出部191、194を通じて外部に排出される。
【0171】
前記第2配管グループの空気を排出させる過程は、第4設定時間が経過すると、終了することができる。
【0172】
次に、図8を参照すると、第3室内熱交換器63aに水を流動させるための第3配管グループ内部の空気を排出するための過程が行われる。このために、前記第3室内熱交換器63aの共通水排出管632に備えられた空気排出部195が最大開度で開放され、前記第3室内熱交換器63aと対応する第1バルブ166が開放される。また、前記第3室内熱交換器63aと対応する三方バルブ173によって前記第3室内熱交換器63aの共通水排出管632が第1水排出管171と連通する。
【0173】
反面、第1室内熱交換器61a、第2および第4室内熱交換器62a、64aに対応する空気排出部193、194、196は閉じられ、第1室内熱交換器61a、第2および第4室内熱交換器62a、64aに対応する第1バルブ166および第2バルブ167は閉じられる。また、前記第2熱交換器141の第1連結管163に備えられる空気排出部192は閉じられ、前記第1熱交換器140の第1連結管161に備えられる空気排出部191は開放かれる。
【0174】
この場合、水は、第3配管グループの内部にしか流動しないので、前記第3配管グループ内を流動する水の圧力が大きく、前記第3配管グループ内の空気が効果的に空気排出部191、195を通じて外部に排出される。
【0175】
前記第3配管グループの空気を排出させる過程は、第5設定時間が経過すると、終了することができる。
【0176】
次に、図9を参照すると、第4室内熱交換器64aに水を流動させるための第4配管グループ内部の空気を排出するための過程が行われる。このために、前記第4室内熱交換器64aの共通水排出管642に備えられた空気排出部196が最大開度で開放され、前記第4室内熱交換器64aと対応する第1バルブ166が開放される。また、前記第4室内熱交換器64aと対応する三方バルブ173によって前記第1室内熱交換器64aの共通水排出管642が第1水排出管171と連通する。
【0177】
反面、第1~第3室内熱交換器61a、62a、63aに対応する空気排出部193、194、195は閉じられ、第1~第3室内熱交換器61a、62a、63aに対応する第1バルブ166および第2バルブ167は閉じられる。また、前記第2熱交換器141の第1連結管163に備えられる空気排出部192は閉じられ、前記第1熱交換器140の第1連結管161に備えられる空気排出部191は開放かれる。
【0178】
この場合、水は、第4配管グループの内部にしか流動しないので、前記第4配管グループ内を流動する水の圧力が大きく、前記第4配管グループ内の空気が効果的に空気排出部191、196を通じて外部に排出される。
【0179】
前記第4配管グループの空気を排出させる過程は、第6設定時間が経過すると、終了することができる。前記第4配管グループの空気を排出させる過程が完了すると、前記空気排出過程が完了し、前記空気排出過程が完了すると、前記第1水供給モードで運転される段階が終了する。
【0180】
前記第2水供給モードでは室外機10は運転される。従って、前記第1および第2熱交換器140、141に冷媒が流動する。一例として、前記第2水供給モードでは室外機10が暖房運転される。従って、前記第1および第2熱交換器140、141は凝縮器として作用することができる。
【0181】
本実施例において、前記第2水供給モードで室外機10が暖房運転されると、各配管グループ内の水の温度が高まるので、これにより、空気の溶解度を下げることができ、水と混ざっている空気を配管グループから効果的に除去することができる。
【0182】
本実施例において、前記第2水供給モードで運転される段階は、第1および第2熱交換器140、141が同時に運転される最中に水を充填する第3供給過程を含むことができる。
【0183】
図10は、第2水供給モードのうち第3供給過程を説明するための図面である。
【0184】
図10を参照すると、前記第3供給過程では、前記第1ポンプ151および第2ポンプ152が作動することができる。
【0185】
ただし、前記第1ポンプ151が備えられる前記第1熱交換器140の第1連結管161に水が供給されるので、前記第1ポンプ151の入力デューティーは、前記第2ポンプ152の入力デューティーより大きい。本実施例において、前記ポンプの入力デューティーは、前記ポンプ151、152のポンピング量に関連する。前記ポンプ151、152の入力デューティーが大きいということは、単位時間当り水のポンピング量が大きいことを意味する。
【0186】
前記第1ポンプ151のポンピング量が第2ポンプ152のポンピング量より大きいので、前記第1ポンプ151でポンピングされた水は、全ての室内熱交換器61a、62a、63a、64aに流動し、前記第2ポンプ152でポンピングされた水は、一部室内熱交換器63a、64aに流動するように、前記複数の第1バルブ166、複数の第2バルブ167および前記複数の三方バルブ173の作動が制御される。
【0187】
一例として、図10を参照すると、前記第2ポンプ152でポンピングされた水は、前記第3および第4室内熱交換器63a、64aに流動する。
【0188】
前記第3供給過程が行われる最中に空気が外部に排出されるように前記空気排出部191、192、193、194、195、196は設定開度(最大開度より低い開度)で開放される。
【0189】
前記第3供給過程は、第7設定時間が経過すると、終了することができる。
【0190】
前記第2水供給モードで運転される段階は、第1および第2熱交換器140、141のうち一部が運転される時に水を充填および空気を排出させる第4供給過程をさらに含むことができる。
【0191】
または、前記第2水供給モードで運転される段階は、前記第3供給過程と第4供給過程のうち一つの過程のみを含んでもよい。
【0192】
図11図14は、第2水供給モードのうち第4供給過程を説明するための図面である。
【0193】
図11図14を参照すると、第4供給過程は、特定室内熱交換器のみに水を供給することにより、強い水圧によって特定室内熱交換器と連結された配管から空気を排出させる段階である。
【0194】
まず、図11を参照すると、前記第2ポンプ152および前記第2熱交換器141が停止した状態で前記第1ポンプ151および前記第1熱交換器140が作動することができる。
【0195】
第1室内熱交換器61aに水を流動させるための第1配管グループ内部の空気を排出するための過程が行われる。
【0196】
このために、前記第1室内熱交換器61aの共通水排出管612に備えられた空気排出部193が最大開度または最大開度より小さい開度で開放され、前記第1室内熱交換器61aと対応する第1バルブ166が開放される。
【0197】
反面、第2~第4室内熱交換器62a、63a、64aに対応する空気排出部194、195、196は閉じられ、第2~第4室内熱交換器62a、63a、64aに対応する第1バルブ166および第2バルブ167は閉じられる。また、前記第2熱交換器141の第1連結管163に備えられる空気排出部192は閉じられ、前記第1熱交換器140の第1連結管161に備えられる空気排出部191は開放かれる。
【0198】
この場合、水は、前記第1配管グループの内部にしか流動しないので、前記第1配管グループ内を流動する水の圧力が大きく、前記第1配管グループ内の空気が効果的に空気排出部191、193を通じて外部に排出される。
【0199】
前記第1配管グループの空気を排出させる過程は、第8設定時間が経過すると、終了することができる。
【0200】
次に、図12を参照すると、第2室内熱交換器62aに水を流動させるための第2配管グループ内部の空気を排出するための過程が行われる。このために、前記第2室内熱交換器62aの共通水排出管622に備えられた空気排出部194が最大開度または最大開度より小さい開度で開放され、前記第2室内熱交換器62aと対応する第1バルブ166が開放される。
【0201】
反面、第1室内熱交換器61a、第3および第4室内熱交換器63a、64aに対応する空気排出部193、195、196は閉じられ、第1室内熱交換器61a、第3および第4室内熱交換器63a、64aに対応する第1バルブ166および第2バルブ167は閉じられる。また、前記第2熱交換器141の第1連結管163に備えられる空気排出部192は閉じられ、前記第1熱交換器140の第1連結管161に備えられる空気排出部191は開放かれる。
【0202】
この場合、水は、第2配管グループの内部にしか流動しないので、前記第2配管グループ内を流動する水の圧力が大きく、前記第2配管グループ内の空気が効果的に空気排出部191、194を通じて外部に排出される。
【0203】
前記第2配管グループの空気を排出させる過程は、第9設定時間が経過すると、終了することができる。
【0204】
次に、図13を参照すると、第3室内熱交換器63aに水を流動させるための第3配管グループ内部の空気を排出するための過程が行われる。このために、前記第3室内熱交換器63aの共通水排出管632に備えられた空気排出部195が最大開度または最大開度より小さい開度で開放され、前記第3室内熱交換器63aと対応する第1バルブ166が開放される。
【0205】
反面、第1室内熱交換器61a、第2および第4室内熱交換器62a、64aに対応する空気排出部193、194、196は閉じられ、第1室内熱交換器61a、第2および第4室内熱交換器62a、64aに対応する第1バルブ166および第2バルブ167は閉じられる。また、前記第2熱交換器141の第1連結管163に備えられる空気排出部192は閉じられ、前記第1熱交換器140の第1連結管161に備えられる空気排出部191は開放かれる。
【0206】
この場合、水は、第3配管グループの内部にしか流動しないので、前記第3配管グループ内を流動する水の圧力が大きく、前記第3配管グループ内の空気が効果的に空気排出部191、195を通じて外部に排出される。
【0207】
前記第3配管グループの空気を排出させる過程は、第10設定時間が経過すると、終了することができる。
【0208】
次に、図14を参照すると、第4室内熱交換器64aに水を流動させるための第4配管グループ内部の空気を排出するための過程が行われる。このために、前記第4室内熱交換器64aの共通水排出管642に備えられた空気排出部196が最大開度または最大開度より小さい開度で開放され、前記第4室内熱交換器64aと対応する第1バルブ166が開放される。
【0209】
反面、第1~第3室内熱交換器61a、62a、63aに対応する空気排出部193、194、195は閉じられ、第1~第3室内熱交換器61a、62a、63aに対応する第1バルブ166および第2バルブ167は閉じられる。また、前記第2熱交換器141の第1連結管163に備えられる空気排出部192は閉じられ、前記第1熱交換器140の第1連結管161に備えられる空気排出部191は開放かれる。
【0210】
この場合、水は、第4配管グループの内部にしか流動しないので、前記第4配管グループ内を流動する水の圧力が大きく、前記第4配管グループ内の空気が効果的に空気排出部191、196を通じて外部に排出される。
【0211】
前記第4配管グループの空気を排出させる過程は、第11設定時間が経過すると、終了することができる。
【0212】
前記第4配管グループの空気を排出させる過程が完了すると、前記第4供給過程が完了する。
【0213】
前記第2水供給モードで運転される段階は、第1および第2熱交換器140、141が運転される時に水を充填および空気を排出させる空気排出過程を含むことができる。
【0214】
本実施例において、前記第2水供給モードで運転される段階が前記第3供給過程および前記第4供給過程を含まず、前記空気排出過程のみを含んでもよい。
【0215】
図15は、第2水供給モードのうち空気排出過程を説明するための図面である。
【0216】
図15を参照すると、前記空気排出過程では、前記第1ポンプ151および第2ポンプ152が作動することができる。また、前記空気排出段階では、前記室外機10が暖房モードで作動し、前記第1および第2熱交換器140、141が作動することができる。
【0217】
ただし、前記第1ポンプ151が備えられる前記第1熱交換器140の第1連結管161に水が供給されるので、前記第1ポンプ151の入力デューティーは、前記第2ポンプ152の入力デューティーより大きい。
【0218】
前記空気排出過程における前記第1ポンプ151の入力デューティーは、前記第3供給過程における第1ポンプ151の入力デューティーより大きい。前記空気排出過程における前記第2ポンプ152の入力デューティーは、前記第3供給過程における第2ポンプ152の入力デューティーより大きい。
【0219】
前記第1ポンプ151のポンピング量が第2ポンプ152のポンピング量より大きいので、前記第1ポンプ151でポンピングされた水は全ての室内熱交換器61a、62a、63a、64aに流動し、前記第2ポンプ152でポンピングされた水は一部室内熱交換器63a、64aに流動するように前記複数の第1バルブ166、複数の第2バルブ167および前記複数の三方バルブ173の作動が制御される。
【0220】
一例として、図15を参照すると、前記第2ポンプ152でポンピングされた水は、前記第3および第4室内熱交換器63a、64aに流動する。
【0221】
前記空気排出過程が行われる過程で空気が外部に排出されるように前記空気排出部191、192、193、194、195、196は設定開度(最大開度より低い開度)で開放される。
【0222】
前記空気排出過程は、第12設定時間が経過すると、終了することができる。
【0223】
一方、水の充填が適切であるのか否かを判断する段階(S3)では、複数の室内機の運転台数を可変しながらポンプの出力デューティー(duty)に基づいて水の充填が適切であるのか否かを判断することができる。
【0224】
前記ポンプの入力デューティーを可変させる時、前記配管グループ内に水が基準量以上が満たされている場合、前記ポンプの出力デューティーは正常範囲内で維持される。
【0225】
反面、前記ポンプの入力デューティーを可変させる時、前記配管グループ内に水が基準量未満満たされている場合には、前記ポンプの出力デューティーは正常範囲を外れることになる。
【0226】
従って、本発明の場合、前記ポンプの出力デューティーに基づいて水の充填が適切であるのか否かを判断することができる。
【0227】
図16図19は、水の充填量が適切であるのか否かを判断するための空気調和装置の作動を示す図面である。
【0228】
図16は、全ての室内機が作動するものが図示され、図17は、3つの室内機が作動するものが図示され、図18は、2つの室内機が作動するものが図示され、図19は、1つの室内機が作動するものが図示される。
【0229】
図16を参照すると、前記室外機10が暖房運転され、前記第1および第2熱交換器140、141が凝縮器として作用することができる。
【0230】
水の充填量が適切であるのか否かを判断する段階では、運転される複数の室内機の個数が時間の経過によって可変する。
【0231】
まず、前記第1ポンプ151と前記第2ポンプ152が運転され、全ての室内機61a、62a、63a、64aに水が流動するように前記複数の第1バルブ166、複数の第2バルブ167および複数の三方バルブ173が制御される。
【0232】
また、配管グループ内の空気が外部に排出されるように前記空気排出部191、192、193、194、195、196は設定開度(最大開度より低い開度)で開放される。
【0233】
水の充填量が適切であるのか否かを判断する段階における前記各ポンプ151、152の入力デューティーは、図15で説明した第1ポンプ151の入力デューティーと同一である。
【0234】
このように、全ての室内機が作動する時、前記各ポンプ151、152の出力デューティーの情報をコントローラーが獲得し、コントローラーは、前記ポンプ151、152の出力デューティーが正常範囲内であるのかを判断することができる。
【0235】
もし、4つの室内機が作動する時、前記ポンプ151、152の出力デューティーが正常範囲を外れる場合には、前記コントローラーは水の充填量が適切ではないと判断することができる。
【0236】
基準時間が経過すると、図17のように、3つの室内機61a、62a、63aに水が流動するように前記複数の第1バルブ166、複数の第2バルブ167および複数の三方バルブ173が制御される。
【0237】
また、前記空気排出部191、192、193、194、195、196は設定開度で開放された状態を維持する。このように、3つの室内機が作動する時、前記各ポンプ151、152の出力デューティーの情報をコントローラーが獲得し、コントローラーは、前記ポンプの出力デューティーが正常範囲内であるのかを判断することができる。
【0238】
もし、3つの室内機が作動する時、前記ポンプ151、152の出力デューティーが正常範囲を外れる場合には、前記コントローラーは水の充填量が適切ではないと判断することができる。
【0239】
基準時間が経過すると、図18のように2つの室内機61a、62aに水が流動するように前記複数の第1バルブ166、複数の第2バルブ167および複数の三方バルブ173が制御される。
【0240】
また、前記空気排出部191、192、193、194、195、196は設定開度で開放された状態を維持する。このように、2つの室内機が作動する時、前記各ポンプ151、152の出力デューティーの情報をコントローラーが獲得し、コントローラーは、前記ポンプの出力デューティーが正常範囲内であるのかを判断することができる。
【0241】
もし、2つの室内機が作動する時、前記ポンプ151、152の出力デューティーが正常範囲を外れる場合には、前記コントローラーは水の充填量が適切ではないと判断することができる。
【0242】
基準時間が経過すると、図19のように、1つの室内機61aに水が流動するように前記複数の第1バルブ166、複数の第2バルブ167および複数の三方バルブ173が制御される。
【0243】
また、前記空気排出部191、192、193、194、195、196は設定開度で開放された状態を維持する。このように、1つの室内機が作動する時、前記各ポンプ151、152の出力デューティーの情報をコントローラーが獲得し、コントローラーは、前記ポンプの出力デューティーが正常範囲内であるのかを判断することができる。
【0244】
もし、1つの室内機が作動する時、前記ポンプ151、152の出力デューティーが正常範囲を外れる場合には、前記コントローラーは水の充填量が適切ではないと判断することができる。
【0245】
水の充填量が適切である場合には、水充填を終了し、水の充填が完了したことを知らせる情報が出力部を通じて出力される(S6)。水の充填が完了した状態では、前記水供給管155のバルブ156は自動または手動で閉じられる。
【0246】
反面、水の充填量が適切ではない場合には、前記空気調和装置は確認モードで運転される(S4)。
【0247】
確認モードでは、前記空気調和装置は、図15で説明した第2水供給モードの空気排出過程を設定時間の間行うことができる。
【0248】
その後に水の充填量が適切であるのか否かを再度判断する段階(S5)が行われる。水の充填量が適切であるのか否かを再度判断する段階(S5)では、図16図19で説明したものと同じ方法で空気調和装置が作動する。
【0249】
段階S5で水の充填量が適切であるのか否かを再度判断した結果、水の充填量が適切ではないと、前記出力部からエラー情報が出力される(S7)。また、空気排出部191、192、193、194、195、196は閉じられる。
【0250】
このような本発明によれば、空気調和装置に自動で水の充填が可能であり、適切な量だけの水が充填されたのか判断可能な長所がある。
【0251】
水の充填が完了すると、完了通知情報が出力されることにより、ユーザーが水充填完了を容易に確認することができる。
【0252】
また、水の充填過程で水の充填が正常に行われない場合、エラー情報が出力されてユーザーが容易に水の充填が正常ではないことを確認することができる。
【0253】
本明細書において、前記配管グループにおける水の流動を調節するためのバルブ(第1バルブ166第2バルブ167および三方バルブ173)を通称してバルブグループと称することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19