(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-03
(45)【発行日】2024-10-11
(54)【発明の名称】管理システム、管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G05B 19/418 20060101AFI20241004BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
(21)【出願番号】P 2022579207
(86)(22)【出願日】2021-02-03
(86)【国際出願番号】 JP2021003856
(87)【国際公開番号】W WO2022168194
(87)【国際公開日】2022-08-11
【審査請求日】2023-05-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】古川 雄貴
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 彰
(72)【発明者】
【氏名】出井 寿勝
【審査官】稲垣 浩司
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-194746(JP,A)
【文献】特開2009-256071(JP,A)
【文献】特開2003-271708(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/418
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
組み立て製品の部品を含む梱包物の輸送に関するインボイス情報と、前記梱包物に含まれる前記部品のリストとを少なくとも含む梱包物情報を取得する梱包物情報取得部と、
前記梱包物情報に含まれる前記部品のリストに基づく前記組み立て製品の生産可能台数と、予め記憶する生産計画に基づく生産作業単位期間における前記組み立て製品の生産台数とを、少なくとも示す生産計画確認画面を出力する生産計画管理部と、を備え、
前記生産計画管理部は、
前記部品のリストに基づく前記組み立て製品の前記生産可能台数と、前記
予め記憶する生産計画に基づく生産作業単位期間における
前記組み立て製品の前記生産台数との大小の関係に基づいて、
前記生産台数を組み立て可能であるか否かに関する情報を出力する、
管理システム。
【請求項2】
前記生産計画管理部は、前記生産計画に基づく前記生産作業単位期間における前記組み立て製品の生産開始時刻、生産終了時刻、検査開始時刻、検査完了時刻を少なくとも含む生産進捗予定を当該組み立て製品の生産台数に基づいて算出して前記生産計画確認画面に表示する
請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記生産計画管理部は、前記組み立て製品ごとの生産可能数と、当該組み立て製品ごとの生産可能数の全ての組み立て製品の生産可能台数に対する割合と、
前記組み立て製品の完成品ごとの数量と、当該組み立て製品の完成品ごとの数量の前記完成品全体の数量に対する割合と、
を前記生産計画確認画面に表示する
請求項1または請求項2に記載の管理システム。
【請求項4】
前記生産計画管理部は、前記完成品ごとの数量を、前記生産計画確認画面に表示する
請求項3に記載の管理システム。
【請求項5】
前記組み立て製品に関する前記完成品の数量と、当該完成品の生産可能数とを表示する
請求項3に記載の管理システム。
【請求項6】
前記梱包物の搬入から前記組み立て製品の完成品の搬出先への搬送までの所定の複数の管理タイミングにおける前記部品の在庫管理と、前記組み立て製品の作業の実績確認と、の情報の登録を、出力した確認情報登録画面において受け付ける確認情報登録部と、をさらに備える
請求項1から請求項5の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項7】
前記確認情報登録部は、前記管理タイミングの一つである前記搬入の時に、前記梱包物に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づくインボイス情報を、前記確認情報登録画面に表示し、
前記表示したインボイス情報と、前記梱包物とが一致するか否かを示す情報の登録を受け付ける
請求項6に記載の管理システム。
【請求項8】
前記確認情報登録部は、前記管理タイミングの一つである前記梱包物の保管の時に、前記梱包物に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づくインボイス情報を、前記確認情報登録画面に表示し、
前記表示したインボイス情報が示す梱包物の保管先の識別情報の登録を受け付ける
請求項6または請求項7に記載の管理システム。
【請求項9】
前記確認情報登録部は、
前記管理タイミングの一つである前記梱包物の開梱の時に、前記梱包物に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づくインボイス情報と当該インボイス情報に紐づいて前記梱包物情報に記録される前記部品のリストの一覧の情報を、前記確認情報登録画面に表示し、
当該確認情報登録画面に表示したリストの一覧が示す部品と、前記梱包物に含まれる部品とが一致するか否かの情報の登録を受け付ける
請求項6から請求項8の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項10】
前記確認情報登録部は、前記組み立て製品の組み立てに利用する部品に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に含まれる部品識別情報が、前記生産作業単位期間で利用すべき部品識別情報に一致するか否かを示す情報を、前記確認情報登録画面に表示する
請求項6から請求項9の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項11】
前記確認情報登録部は、前記管理タイミングの一つである前記部品の検査時に、当該部品が梱包される前記梱包物に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に含まれるインボイス情報と当該インボイス情報に紐づいて前記梱包物情報に記録される前記部品のリストの一覧の情報を、前記確認情報登録画面に表示し、
当該確認情報登録画面に表示したリストの一覧が示す部品の交換理由または状態に関する情報の少なくとも一方の登録を受け付ける
請求項6から請求項10の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項12】
前記確認情報登録部は、前記管理タイミングの一つである前記部品を用いた組み立て時に、前記組み立て製品を構成する複数の部品それぞれに添付されるコード情報を取得して、それらコード情報の組み合わせが、予め登録された組み合わせに一致するか否かを示す情報を前記確認情報登録画面に表示する
請求項6から請求項11の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項13】
前記確認情報登録部は、前記管理タイミングの一つである前記部品を用いた組み立てが終了した時に、前記組み立て製品を構成する何れかの部品に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づいて登録される当該組み立て製品を構成する各部品の情報を前記確認情報登録画面に表示し、当該確認情報登録画面に表示する組み立て終了ボタンの押下操作による組み立て終了時の組み立て製品に関する情報を受け付ける
請求項6から請求項12の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項14】
前記確認情報登録部は、前記管理タイミングの一つである前記組み立て製品の前記完成品の検査時に、前記完成品を構成する何れかの部品に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づいて登録される当該組み立て製品を構成する各部品の情報を前記確認情報登録画面に表示し、当該確認情報登録画面に表示する検査終了ボタンの押下操作による検査時の組み立て製品に関する情報を受け付ける
請求項6から請求項13の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項15】
前記確認情報登録部は、管理タイミングの一つである完成品の出荷作業時に、当該完成品の対価の入金が済んでいるか否かを示す情報を前記確認情報登録画面に表示する
請求項6から請求項14の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項16】
前記確認情報登録部は、前記管理タイミングの一つである前記完成品の搬出の時に、前記完成品を構成する所定の部品に添付されるコード情報を取得して、少なくとも当該コード情報によって特定される前記完成品を示す情報と、搬出先の識別情報とを含む前記搬出に関する登録情報を受け付ける
請求項6から請求項15の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項17】
組み立て製品の部品を含む梱包物の輸送に関するインボイス情報と、前記梱包物に含まれる前記部品のリストとを少なくとも含む梱包物情報を取得し、
前記梱包物情報に含まれる前記部品のリストに基づく前記組み立て製品の生産可能台数と、予め記憶する生産計画に基づく生産作業単位期間における前記組み立て製品の生産台数とを、少なくとも示す生産計画確認画面を出力し、
前記部品のリストに基づく前記組み立て製品の前記生産可能台数と、前記
予め記憶する生産計画に基づく生産作業単位期間における
前記組み立て製品の前記生産台数との大小の関係に基づいて、
前記生産台数を組み立て可能であるか否かに関する情報を出力する、
管理方法。
【請求項18】
管理システムのコンピュータを、
組み立て製品の部品を含む梱包物の輸送に関するインボイス情報と、前記梱包物に含まれる前記部品のリストとを少なくとも含む梱包物情報を取得する梱包物情報取得手段、
前記梱包物情報に含まれる前記部品のリストに基づく前記組み立て製品の生産可能台数と、予め記憶する生産計画に基づく生産作業単位期間における前記組み立て製品の生産台数とを、少なくとも示す生産計画確認画面を出力する生産計画管理手段、として機能させ、
前記部品のリストに基づく前記組み立て製品の前記生産可能台数と、前記
予め記憶する生産計画に基づく生産作業単位期間における
前記組み立て製品の前記生産台数との大小の関係に基づいて、
前記生産台数を組み立て可能であるか否かに関する情報を出力する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システム、管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
部品を組み立てて、組み立て製品を完成させる工場において、効率よく、また低いコストで組み立て製品を完成させるための仕組みが模索されている。特許文献1には、全世界に存在する各工場を効率的に稼働させることができ、コスト低下、納期の短縮を図るための生産管理システムの技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような部品を組み立てて、組み立て製品を完成させる工場が小規模である場合にも、組み立て製品の生産のための管理を適切に行う必要がある。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、組み立て製品を完成させる工場が小規模である場合にも、組み立て製品の生産のための管理を適切に行うことのできる、管理システム、管理方法、及びプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る管理システム、管理方法、及びプログラムは、以下の構成を採用した。
(1):この発明の一態様に係る管理システムは、組み立て製品の部品を含む梱包物の輸送に関するインボイス情報と、前記梱包物に含まれる前記部品のリストとを少なくとも含む梱包物情報を取得する梱包物情報取得部と、前記梱包物情報に含まれる前記部品のリストに基づく前記組み立て製品の生産可能台数と、予め記憶する生産計画に基づく生産作業単位期間における前記組み立て製品の生産台数とを、少なくとも示す生産計画確認画面を出力する生産計画管理部と、を備え、前記生産計画管理部は、前記生産可能台数と、前記生産作業単位期間における前記生産台数との大小の関係に基づいて、当該生産台数に関する表示態様を変更するものである。
【0007】
(2):上記(1)の態様において、前記生産計画管理部は、前記生産計画に基づく前記生産作業単位期間における前記組み立て製品の生産開始時刻、生産終了時刻、検査開始時刻、検査完了時刻を少なくとも含む生産進捗予定を当該組み立て製品の生産台数に基づいて算出して前記生産計画確認画面に表示するものである。
【0008】
(3):上記(1)または(2)の態様において、前記生産計画管理部は、前記組み立て製品ごとの生産可能数と、当該組み立て製品ごとの生産可能数の全ての組み立て製品の生産可能台数に対する割合と、
前記組み立て製品の完成品ごとの数量と、当該組み立て製品の完成品ごとの数量の前記完成品全体の数量に対する割合と、
を前記生産計画確認画面に表示するものである。
【0009】
(4):上記(3)の態様において、前記生産計画管理部は、前記完成品ごとの数量を、前記生産計画確認画面に表示するものである。
【0010】
(5):上記(3)の態様において、前記組み立て製品に関する前記完成品の数量と、当該完成品の生産可能数とを表示するものである。
【0011】
(6):上記(1)から(5)の何れか一つの態様において、前記梱包物の搬入から前記組み立て製品の完成品の搬出先への搬送までの所定の複数の管理タイミングにおける前記部品の在庫管理と、前記組み立て製品の作業の実績確認と、の情報の登録を、出力した確認情報登録画面において受け付ける確認情報登録部と、をさらに備えるものである。
【0012】
(7):上記(6)の態様において、前記確認情報登録部は、前記管理タイミングの一つである前記搬入の時に、前記梱包物に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づくインボイス情報を、前記確認情報登録画面に表示し、前記表示したインボイス情報と、前記梱包物とが一致するか否かを示す情報の登録を受け付けるものである。
【0013】
(8):上記(6)または(7)の態様において、前記確認情報登録部は、前記管理タイミングの一つである前記梱包物の保管の時に、前記梱包物に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づくインボイス情報を、前記確認情報登録画面に表示し、前記表示したインボイス情報が示す梱包物の保管先の識別情報の登録を受け付けるものである。
【0014】
(9):上記(6)から(8)の何れか一つの態様において、前記確認情報登録部は、前記管理タイミングの一つである前記梱包物の開梱の時に、前記梱包物に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づくインボイス情報と当該インボイス情報に紐づいて前記梱包物情報に記録される前記部品のリストの一覧の情報を、前記確認情報登録画面に表示し、当該確認情報登録画面に表示したリストの一覧が示す部品と、前記梱包物に含まれる部品とが一致するか否かの情報の登録を受け付けるものである。
【0015】
(10):上記(6)から(9)の何れか一つの態様において、前記確認情報登録部は、前記組み立て製品の組み立てに利用する部品に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に含まれる部品識別情報が、前記生産作業単位期間で利用すべき部品識別情報に一致するか否かを示す情報を、前記確認情報登録画面に表示するものである。
【0016】
(11):上記(6)から(10)の何れか一つの態様において、前記確認情報登録部は、前記管理タイミングの一つである前記部品の検査時に、当該部品が梱包される前記梱包物に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に含まれるインボイス情報と当該インボイス情報に紐づいて前記梱包物情報に記録される前記部品のリストの一覧の情報を、前記確認情報登録画面に表示し、当該確認情報登録画面に表示したリストの一覧が示す部品の交換理由または状態に関する情報の少なくとも一方の登録を受け付けるものである。
【0017】
(12):上記(6)から(11)の何れか一つの態様において、前記確認情報登録部は、前記管理タイミングの一つである前記部品を用いた組み立て時に、前記組み立て製品を構成する複数の部品それぞれに添付されるコード情報を取得して、それらコード情報の組み合わせが、予め登録された組み合わせに一致するか否かを示す情報を前記確認情報登録画面に表示するものである。
【0018】
(13):上記(6)から(12)の何れか一つの態様において、前記確認情報登録部は、前記管理タイミングの一つである前記部品を用いた組み立てが終了した時に、前記組み立て製品を構成する何れかの部品に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づいて登録される当該組み立て製品を構成する各部品の情報を前記確認情報登録画面に表示し、当該確認情報登録画面に表示する組み立て終了ボタンの押下操作による組み立て終了時の組み立て製品に関する情報を受け付けるものである。
【0019】
(14):上記(6)から(13)の何れか一つの態様において、前記確認情報登録部は、前記管理タイミングの一つである前記組み立て製品の前記完成品の検査時に、前記完成品を構成する何れかの部品に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づいて登録される当該組み立て製品を構成する各部品の情報を前記確認情報登録画面に表示し、当該確認情報登録画面に表示する検査終了ボタンの押下操作による検査時の組み立て製品に関する情報を受け付けるものである。
【0020】
(15):上記(6)から(14)の何れか一つの態様において、前記確認情報登録部は、管理タイミングの一つである完成品の出荷作業時に、当該完成品の対価の入金が済んでいるか否かを示す情報を前記確認情報登録画面に表示するものである。
【0021】
(16):上記(6)から(15)の何れか一つの態様において、前記確認情報登録部は、前記管理タイミングの一つである前記完成品の搬出の時に、前記完成品を構成する所定の部品に添付されるコード情報を取得して、少なくとも当該コード情報によって特定される前記完成品を示す情報と、搬出先の識別情報とを含む前記搬出に関する登録情報を受け付けるものである。
【0022】
(17):この発明の一態様に係る管理方法は、組み立て製品の部品を含む梱包物の輸送に関するインボイス情報と、前記梱包物に含まれる前記部品のリストとを少なくとも含む梱包物情報を取得し、前記梱包物情報に含まれる前記部品のリストに基づく前記組み立て製品の生産可能台数と、予め記憶する生産計画に基づく生産作業単位期間における前記組み立て製品の生産台数とを、少なくとも示す生産計画確認画面を出力し、前記生産可能台数と、前記生産作業単位期間における前記生産台数との大小の関係に基づいて、当該生産台数に関する表示態様を変更するものである。
【0023】
(18):この発明の一態様に係るプログラムは、管理システムのコンピュータを、組み立て製品の部品を含む梱包物の輸送に関するインボイス情報と、前記梱包物に含まれる前記部品のリストとを少なくとも含む梱包物情報を取得する梱包物情報取得手段、前記梱包物情報に含まれる前記部品のリストに基づく前記組み立て製品の生産可能台数と、予め記憶する生産計画に基づく生産作業単位期間における前記組み立て製品の生産台数とを、少なくとも示す生産計画確認画面を出力する生産計画管理手段、として機能させ、前記生産計画管理手段は、前記生産可能台数と、前記生産作業単位期間における前記生産台数との大小の関係に基づいて、当該生産台数に関する表示態様を変更するものである。
【発明の効果】
【0024】
(1)~(18)の態様によれば、組み立て製品を完成させる工場が小規模である場合にも、組み立て製品の生産のための管理を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本実施形態による管理システム100の一例を示す図である。
【
図2】本実施形態による管理サーバ1のハードウェア構成図である。
【
図3】本実施形態による
管理サーバ1の機能ブロック図である。
【
図4】本実施形態による組み立て生産の作業のフローを示す図である。
【
図5】本実施形態による梱包物情報テーブルの例を示す図である。
【
図6】本実施形態による搬入作業時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
【
図7】本実施形態による保管作業時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
【
図8】本実施形態による開梱作業時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
【
図9】本実施形態による
エンジチェック作業時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
【
図10】本実施形態による
部品検査作業時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
【
図11】本実施形態による
号機登録作業時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
【
図12】本実施形態による組み立て終了時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
【
図13】本実施形態による完成検査作業時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
【
図14】本実施形態による出荷作業時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
【
図15】本実施形態による搬出作業時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
【
図16】本実施形態による申請作業時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
【
図17】本実施形態による組み立て作業時の生産計画確認画面の一例を示す図である。
【
図18】本実施形態による生産計画確認ページに表示される組み立て計画表71の拡大図である。
【
図19】本実施形態による生産計画確認ページに表示される個別在庫状況確認表72の拡大図である。
【
図20】本実施形態による生産計画確認ページに表示される全体在庫状況確認表73の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照し、本発明の管理システム、管理方法、及びプログラムの実施形態について説明する。
【0027】
図1は、本実施形態による管理システム100の一例を示す図である。
本実施形態による管理システム100は、管理サーバ1が拠点端末2、遠隔端末3それぞれと通信接続することにより構成される。管理サーバ1は、部品を組み立てて、組み立て製品の完成品を製造する拠点工場における生産計画、在庫管理、実績確認を行う為の仕組みを提供する。生産計画は、組み立て製品の生産計画の管理を示す。在庫管理は、組み立て製品を構成する各部品を梱包する梱包物の搬入から組み立て製品の完成品の搬出先への搬送までの所定の複数の管理タイミングにおける部品の在庫の情報の登録や確認を示す。実績確認は、組み立て製品を構成する各部品を梱包する梱包物の搬入から組み立て製品の完成品の搬出先への搬送までの所定の複数の管理タイミングにおける作業の実績確認を示す。
【0028】
拠点端末2は、組み立て製品の完成品を製造する拠点工場の担当者が利用する端末である。拠点工場の担当者は、組み立て製品の完成品を製造するために、上述した生産計画、在庫管理、実績確認を行う。拠点工場の担当者は、在庫確認や実績確認の作業においてリーダ21を用いて梱包物や各部品に添付されているコード情報を読み取る。リーダ21は拠点端末2と通信接続しており、コード情報を拠点端末2へ送信する。拠点端末2は、コード情報を管理サーバ1へ送信し、管理サーバ1がコード情報を用いて各情報処理を行って、その結果を拠点端末2に送信する。拠点端末2は管理サーバ1の処理の結果を表示すると共に、担当者から入力した情報を管理サーバ1へ送信する。
【0029】
遠隔端末3は、複数の地点の拠点工場を管理する管理者が利用する端末である。管理者は、一例としては複数の地点の拠点工場を管理する企業の本社などの属する。拠点工場の担当者が拠点端末2を用いて登録した生産計画、在庫管理、実績確認に関する情報は、管理サーバ1に登録される。管理者は、遠隔端末3を用いて管理サーバ1にアクセスして、拠点工場の担当者が登録した生産計画、在庫管理、実績確認に関する情報を、遠隔端末3に表示して確認する。
【0030】
図2は、管理サーバ1のハードウェア構成図である。
図2で示すように、管理サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、データベース104、通信モジュール105等の各ハードウェアを備えたコンピュータである。なお、拠点端末2や遠隔端末3も同様のハードウェア構成を備えたコンピュータである。
【0031】
図3は、
管理サーバ1の機能ブロック図である。
管理サーバ1は、制御部11、梱包物情報取得部12、生産計画管理部13、確認情報登録部14の各機能を発揮する。これらの機能の要素は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0032】
制御部11は、管理サーバ1における他の機能部を制御する。制御部11は、ウェブサーバ機能を備え、拠点端末2や遠隔端末3などのからのアクセスに基づいてウェブページをそれらのアクセス元となる端末に送信する。
【0033】
梱包物情報取得部12は、梱包物に関する情報を、拠点端末2が備える入力装置から取得する。梱包物に関する情報(梱包物情報)には、一例として、組み立て製品の部品を含む梱包物の輸送に関するインボイス情報、梱包物に含まれる部品の一覧を示す部品リスト、組み立て製品を構成する部品のうち、部品の番号の組み合わせが定められた番号の組み合わせである必要がある複数の部品に関する識別情報が記載された組み合わせリスト、などが含まれる。本実施形態において、拠点工場は組み立て製品である車両を組み立てる拠点工場であるとする。車両を構成する部品であるエンジンとフレームの識別番号の組み合わせは、車両を組み立てる前に、国の機関に申請したエンジンとフレームの識別番号の組み合わせと一致することの確認が求められる場合がある。管理サーバ1は、組み合わせリストを、このようなエンジンとフレームなどの複数の識別番号の組み合わせが、国の機関に申請した情報と一致するかを確認するために利用する。
【0034】
生産計画管理部13は、車両の生産作業単位期間における生産管理のための情報を処理する。本実施形態において、生産作業単位期間は1日であるとする。つまり、生産計画管理部13は、1日の作業労働時間における、車両の各モデル(型)についての生産管理のための情報を処理する。拠点工場は、一例としては発展途上国に設けられている。このような拠点工場において生産設備に大きなコストをかけずに組み立て製品である車両の組み立てを行うことが求められる場合がある。この場合、拠点工場においては、一つの組み立てラインで、異なる複数のモデルの車両の組み立てを行うことがある。本実施形態による管理サーバ1の生産計画管理部13は、このような一つの組み立てラインで、異なる複数のモデルの車両の組み立てを行う拠点工場における1日の生産計画の管理に適した情報処理を行う。
【0035】
一例として、生産計画管理部13は、梱包物情報に含まれる部品リストに基づく組み立て製品の生産可能台数と、予め記憶する生産計画に基づく1日(生産作業単位期間)における組み立て製品の生産台数とを、少なくとも示す生産計画確認画面を出力する。生産計画管理部13は、生産可能台数と、1日の作業時間における生産台数との大小の関係に基づいて、当該生産台数に関する表示態様を変更する。例えば、生産可能台数よりも計画した1日の生産台数が多い場合には、生産台数の表示を、警告を表す表示態様に変更する。
【0036】
また生産計画管理部13の情報処理の他の例として、生産計画管理部13は、生産計画に基づく1日における組み立て製品の生産開始時刻、生産終了時刻、検査開始時刻、検査完了時刻を少なくとも含む生産進捗予定を当該組み立て製品の生産台数に基づいて算出して生産計画確認画面に表示する。このような生産進捗予定を担当者が確認することにより、拠点工場の担当者は、一つの組み立てラインで、異なる複数のモデルの車両の組み立てを行う場合の、各モデルの現在の進捗と、生産計画に基づく進捗との比較を行うことができる。
【0037】
また生産計画管理部13の情報処理の他の例として、生産計画管理部13は、組み立て製品ごとの生産可能数と、当該組み立て製品ごとの生産可能数の全ての組み立て製品の生産可能台数に対する割合と、組み立て製品の完成品ごとの数量と、当該組み立て製品の完成品ごとの数量の完成品全体の数量に対する割合と、を生産計画確認画面に表示する。このような情報を担当者が確認することにより、拠点工場の担当者は、部品や完成品の各モデルの数や在庫や他の部品やモデルとの量の割合を把握することができる。
【0038】
また生産計画管理部13の情報処理の他の例として、生産計画管理部13は、完成品ごとの数量を、生産計画確認画面に表示する。このような情報を担当者が確認することにより、拠点工場の担当者は、完成品の各モデルの数を把握することができる。
【0039】
また生産計画管理部13の情報処理の他の例として、生産計画管理部13は、組み立て製品に関する完成品の数量と、当該完成品の生産可能数とを表示する。このような情報を担当者が確認することにより、拠点工場の担当者は、完成品の各モデルの数と、組み立て製品の在庫の部品を用いてモデルごとの当該完成品を作ることのできる数量とを把握することができる。
【0040】
確認情報登録部14は、梱包物の搬入から組み立て製品の完成品の搬出先への搬送までの所定の複数の管理タイミングにおける部品の在庫管理と、組み立て製品の作業の実績確認と、の情報の登録を、出力した確認情報登録画面において受け付ける。梱包物の搬入から組み立て製品の完成品の搬出先への搬送までの所定の複数の管理タイミングにおける部品の在庫管理と、組み立て製品の作業の実績確認と、の情報の登録することにより、拠点工場の担当者や、企業の本社の管理者などは、管理タイミングごとの在庫管理と作業の実績の確認を行うことができる。これによりミスなく、効率よく、組み立て製品の生産の管理を行うことができる。
【0041】
一例として、確認情報登録部14は、管理タイミングの一つである搬入時に、梱包物に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づくインボイス情報を、確認情報登録画面に表示し、表示したインボイス情報と、梱包物とが一致するか否かを示す情報の登録を受け付ける。
【0042】
また確認情報登録部14の情報処理の他の例として、確認情報登録部14は、管理タイミングの一つである梱包物の保管の時に、梱包物に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づくインボイス情報を、確認情報登録画面に表示する。確認情報登録部14は、表示したインボイス情報が示す梱包物の保管先の識別情報の登録を受け付ける。
【0043】
また確認情報登録部14の情報処理の他の例として、確認情報登録部14は、管理タイミングの一つである梱包物の開梱の時に、梱包物に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づくインボイス情報と当該インボイス情報に紐づいて梱包物情報に記録される部品のリストの一覧の情報を、確認情報登録画面に表示する。確認情報登録部14は、当該確認情報登録画面に表示したリストの一覧が示す部品と、梱包物に含まれる部品とが一致するか否かの情報の登録を受け付ける。
【0044】
また確認情報登録部14の情報処理の他の例として、確認情報登録部14は、組み立て製品の組み立てに利用する部品に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に含まれる部品識別情報が、1日の作業において利用すべき部品識別情報に一致するか否かを示す情報を、確認情報登録画面に表示する。
【0045】
また確認情報登録部14の情報処理の他の例として、確認情報登録部14は、管理タイミングの一つである部品の検査時に、当該部品が梱包される梱包物に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に含まれるインボイス情報と当該インボイス情報に紐づいて梱包物情報に記録される部品のリストの一覧の情報を、確認情報登録画面に表示する。確認情報登録部14は、当該確認情報登録画面に表示したリストの一覧が示す部品の交換理由または状態に関する情報の少なくとも一方の登録を受け付ける。
【0046】
また確認情報登録部14の情報処理の他の例として、確認情報登録部14は、管理タイミングの一つである部品を用いた組み立て時に、組み立て製品を構成する複数の部品それぞれに添付されるコード情報を取得して、それらコード情報の組み合わせが、予め登録された組み合わせに一致するか否かを示す情報を確認情報登録画面に表示する。組み立て製品を構成する複数の部品は、一例としては組み立て製品が車両である場合には、エンジンとフレームである。
【0047】
また確認情報登録部14の情報処理の他の例として、確認情報登録部14は、管理タイミングの一つである部品を用いた組み立てが終了した時に、組み立て製品を構成する何れかの部品に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づいて登録される当該組み立て製品を構成する各部品の情報を確認情報登録画面に表示する。確認情報登録部14は、当該確認情報登録画面に表示する組み立て終了ボタンの押下操作による組み立て終了時の組み立て製品に関する情報を受け付ける。
【0048】
また確認情報登録部14の情報処理の他の例として、確認情報登録部14は、管理タイミングの一つである組み立て製品の完成品の検査時に、完成品を構成する何れかの部品に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づいて登録される当該組み立て製品を構成する各部品の情報を確認情報登録画面に表示する。確認情報登録部14は、当該確認情報登録画面に表示する検査終了ボタンの押下操作による検査時の組み立て製品に関する情報を受け付ける。
【0049】
また確認情報登録部14の情報処理の他の例として、確認情報登録部14は、管理タイミングの一つである完成品の出荷作業時に、当該完成品の対価の入金が済んでいるか否かを示す情報を確認情報登録画面に表示する。
【0050】
また確認情報登録部14の情報処理の他の例として、確認情報登録部14は、管理タイミングの一つである完成品の搬出の時に、完成品を構成する所定の部品に添付されるコード情報を取得して、少なくとも当該コード情報によって特定される完成品を示す情報と、搬出先の識別情報とを含む搬出に関する登録情報を受け付ける。
【0051】
図4は、組み立て生産の作業のフローを示す図である。
まず拠点工場における販売計画や在庫計画が策定される(S401)。拠点工場の担当者はそれらの計画に基づいて部品の供給元へ部品の発注を行う。部品の供給元は部品を梱包した梱包物を拠点工場へ搬送する(S402)。この時、供給元は、梱包物に対応するインボイス情報、梱包リスト、組み合わせリスト、を少なくとも含む梱包物情報を、拠点工場へ送信する(S403)。梱包物情報は、一例としては電子メールに添付して供給元から拠点工場へ送信されてもよい。なお、梱包物情報は、供給元の担当者が端末を用いて管理サーバ1へ登録するようにしてもよい。拠点工場の担当者は、電子メール等で梱包物情報を受信した場合には、当該梱包物情報を管理サーバ1に登録する。管理サーバ1の梱包物情報取得部12は、梱包物情報に含まれる、インボイス情報、梱包リスト、組み合わせリストのデータを取得する。インボイス情報、梱包リスト、組み合わせリストのデータは、文書データや表計算データであってよい。梱包物情報取得部12は、インボイス情報、梱包リスト、組み合わせリストの各データを紐づけてデータベース104の梱包物情報テーブルに登録する。
【0052】
図5は、梱包物情報テーブルの例を示す図である。
この図が示すように、梱包物情報テーブルには、インボイス情報、梱包リスト、組み合わせリストを紐づけて記憶する。
インボイス情報には、対応する梱包物に関する情報を含み、インボイス番号、発注日、車両のモデル番号、モデルの名称、車両の色などの情報が含まれる。
梱包リストには、梱包物として梱包され、車両の組み立てに利用される各部品に関する情報を含み、対応するインボイスのインボイス番号、発注日、車両のモデル番号、モデルの名称、車両の色、部品の番号、部品の名称などの情報が、含まれる。
組み合わせリストには、車両を構成する部品のうち、車両を構成する定められた複数の部品の番号の組み合わせが記載されている。本実施形態では車両を構成する部品のうち、エンジンと車体フレーム(以下、単にフレームと呼ぶ)の番号の組み合わせが記載される。
【0053】
車両の完成品が、組み合わせリストに記載されているエンジンとフレームの各識別番号のエンジンとフレームで組み立てられていることが必須である。本実施形態においては梱包物には車両の1台を組み立てるために必要な各部品が収められている。当該梱包物は、組み合わせリストに記載されているエンジンの識別番号とフレームの識別番号に対応する、エンジンとフレームが、他の部品と共に梱包されている。本実施形態において車両は、モーターバイクである。
【0054】
拠点工場の担当者は、供給元から搬送された梱包物を搬入する(S404)。その後、担当者は、梱包物を所定の保管場所に保管する(S405)。また担当者は、梱包物を開梱して梱包された部品の数や種類の確認と検査を行う(S406)。開梱物に梱包される各部品は車両の組み立て時に組み立てラインに持ち込まれ、一例として、組立開始時(S407)、組立完了時(S408)、完成検査時(S409)、出荷作業時(S410)、搬出時(S411)の、少なくともS404~S411の各管理タイミングにおいて、各担当者は、部品の在庫管理と、前記組み立て製品の作業の実績確認のための情報の登録作業を行う。
【0055】
管理サーバ1はこのようなステップS404~ステップS411における各管理タイミングにおける、部品の在庫管理と、前記組み立て製品の作業の実績確認のための情報の登録作業を支援する。これにより拠点工場の担当者は、効率よく組立作業を行うことができ、組立におけるミスの軽減や、計画が示す完成車や部品の数と在庫が示す完成車や部品の数を確認しながら、車両についての組み立ての作業を、生産計画に基づいて行うことができる。
【0056】
また拠点工場の担当者は、車両の組立作業において、管理サーバ1と通信接続した拠点端末2において出力された生産計画確認画面を確認しながら、部品の在庫確認と、今日の作業における生産進捗とを管理する。これにより、拠点工場の担当者は、適切な部品の在庫確認と、今日の作業における生産進捗とを管理することができる。
【0057】
(搬入作業時の処理)
図6は、搬入作業時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
搬入作業を行う担当者は、拠点端末2が表示する確認情報登録画面において搬入作業のアイコンをクリックする。すると拠点端末2は、確認情報登録画面に搬入作業ページを表示する。担当者は、搬入
作業において、梱包物に添付されるコード情報をリーダ21で読み取る。リーダ21は梱包物のコード情報を拠点端末2へ送信する。拠点端末2は、搬入作業ページにコード情報に含まれるインボイス番号を表示する。拠点端末2は、インボイス番号を含むインボイス情報要求を管理サーバ1へ送信する。
【0058】
管理サーバ1の確認情報登録部14は、インボイス情報要求を取得する。確認情報登録部14は、当該要求に含まれるインボイス番号に紐づいて梱包物情報テーブルに記録されているインボイス情報を読み取り、拠点端末2へ送信する。拠点端末2は、インボイス情報を取得して、このインボイス情報に含まれる各種情報を搬入作業ページに表示する。インボイス情報に含まれる各種情報は、インボイス番号の他、発注日、車両のモデル番号、モデルの名称、車両の色などの情報が含まれる。これらの情報は、梱包物にも添付されている。担当者は、搬入作業ページに表示された各種情報と、梱包物に添付されている各種情報を照らし合わせて一致するかを判定し、一致する場合には、搬入作業ページに表示されている登録ボタンをクリックする。拠点端末2は、搬入作業ページに表示されている登録ボタンのクリックを検知すると、インボイス番号を含む搬入作業完了情報を管理サーバ1へ送信する。管理サーバ1の確認情報登録部14は、搬入作業完了情報を取得すると、当該情報からインボイス番号を読み取る。確認情報登録部14は、インボイス番号に紐づいて梱包物情報テーブルに記録される搬入完了フラグを未登録から登録済みに変更する。
【0059】
当該管理サーバ1の処理は、管理タイミングの一つである搬入時に、梱包物に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づくインボイス情報を、確認情報登録画面に表示し、表示したインボイス情報と梱包物とが一致するか否かを示す情報(搬入作業完了情報)の登録を受け付ける処理態様の一例である。以上の処理により、管理サーバ1は、梱包物の搬送元から取得したインボイス情報と、梱包物とが一致するかの情報を記憶することができる。これにより拠点工場の担当者は、搬入時において梱包物の配送誤りなどを確認することができる。
【0060】
(保管業時の処理)
図7は、保管作業時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
保管作業を行う担当者は、拠点端末2が表示する確認情報登録画面において保管作業のアイコンをクリックする。すると拠点端末2は、確認情報登録画面に保管作業ページを表示する。担当者は、保管
作業において、梱包物に添付されるコード情報をリーダ21で読み取る。リーダ21は梱包物のコード情報を拠点端末2へ送信する。拠点端末2は、保管作業ページにコード情報に含まれるインボイス番号を表示する。拠点端末2は、インボイス番号を含むインボイス情報要求を管理サーバ1へ送信する。
【0061】
管理サーバ1の確認情報登録部14は、インボイス情報要求を取得する。確認情報登録部14は、当該要求に含まれるインボイス番号に紐づいて梱包物情報テーブルに記録されているインボイス情報を読み取り、拠点端末2へ送信する。拠点端末2は、インボイス情報を取得して、このインボイス情報に含まれる各種情報を保管作業ページに表示する。インボイス情報に含まれる各種情報は、インボイス番号の他、発注日、車両のモデル番号、モデルの名称、車両の色などの情報が含まれる。これらの情報は、梱包物にも添付されている。担当者は、保管作業ページに表示された各種情報と、梱包物に添付されている各種情報を照らし合わせて一致するかを判定する。担当者は保管作業ページに表示された各種情報と、梱包物に添付されている各種情報が一致することを確認した後に、その梱包物の保管先を決定する。保管先は、保管ヤードにおける番地やヤード番号などであってよい。担当者は、保管作業ページに保管先の識別情報を入力して、登録ボタンをクリックする。
【0062】
拠点端末2は、保管作業ページに表示されている登録ボタンのクリックを検知すると、インボイス番号と保管先の識別情報とを含む保管作業完了情報を管理サーバ1へ送信する。管理サーバ1の確認情報登録部14は、保管作業完了情報を取得すると、当該情報からインボイス番号と保管先の識別情報とを読み取る。確認情報登録部14は、インボイス番号に紐づいて梱包物情報テーブルに記録される保管先の情報入力欄に、保管先の識別情報を登録する。
【0063】
当該管理サーバ1の処理は、管理タイミングの一つである前記梱包物の保管時に、梱包物に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づくインボイス情報を、確認情報登録画面に表示し、表示したインボイス情報が示す梱包物の保管先の識別情報の登録を受け付ける処理の一例である。以上の処理により、管理サーバ1は、梱包物の保管先の情報を記憶することができる。拠点工場の担当者は、保管先の情報を管理サーバ1に登録することにより、搬入した梱包物のある場所を容易に把握することができ、管理の精度を上げることができ、また梱包物を探すことなく組立作業を進めることで作業進捗のスピードを上げることができる。
【0064】
(開梱作業時の処理)
図8は、開梱作業時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
開梱作業において部品の数や種類の確認を行う担当者は、拠点端末2が表示する確認情報登録画面において開梱作業のアイコンをクリックする。すると拠点端末2は、確認情報登録画面に開梱作業ページを表示する。担当者は、開梱
作業において、梱包物に添付されるコード情報をリーダ21で読み取る。リーダ21は梱包物のコード情報を拠点端末2へ送信する。拠点端末2は、開梱作業ページにコード情報に含まれるインボイス番号を表示する。拠点端末2は、インボイス番号を含む梱包物情報要求を管理サーバ1へ送信する。
【0065】
管理サーバ1の確認情報登録部14は、梱包物情報要求を取得する。確認情報登録部14は、当該要求に含まれるインボイス番号に紐づいて梱包物情報テーブルに記録されているインボイス情報、部品リストを読み取り、拠点端末2へ送信する。拠点端末2は、インボイス情報と部品リストとを取得して、これらインボイス情報と部品リストに含まれる各種情報を開梱作業ページに表示する。インボイス情報に含まれる各種情報は、インボイス番号の他、発注日、車両のモデル番号、モデルの名称、車両の色などの情報を示す。部品リストに含まれる各種情報は、梱包物に含まれる各部品の番号、部品名などの情報を示す。担当者は、開梱作業ページに表示された各種情報と、梱包物に添付されている各種情報や、梱包物に含まれる各部品に添付の各種情報(部品番号、部品名)などを照らし合わせて一致するかを判定する。担当者は開梱作業ページに表示された各種情報と、梱包物や部品に添付されている各種情報が一致するかを判定する。
【0066】
担当者は、開梱作業ページに表示された各種情報と、梱包物に添付されている各種情報や、梱包物に含まれる各部品に添付の各種情報(部品番号、部品名)が一致する場合には、開梱作業ページの差異無しボタンをクリックする。拠点端末2は、開梱作業ページに表示されている差異無しボタンのクリックを検知すると、インボイス番号と差異無しを示す情報とを含む開梱作業完了情報を管理サーバ1へ送信する。管理サーバ1の確認情報登録部14は、開梱作業完了情報を取得すると、当該情報からインボイス番号と差異無しを示す情報とを読み取る。確認情報登録部14は、インボイス番号に紐づいて梱包物情報テーブルに記録される差異有無の入力欄に、差異無しを示す情報を登録する。
【0067】
担当者は、開梱作業ページに表示された各種情報と、梱包物に添付されている各種情報や、梱包物に含まれる各部品に添付の各種情報(部品番号、部品名)が一致しない場合には、開梱作業ページの差異内容入力欄に、部品リストと梱包物に含まれる部品と差異に関する情報を入力して登録ボタンをクリックする。拠点端末2は、開梱作業ページに表示されている登録ボタンのクリックを検知すると、インボイス番号と差異内容入力欄に入力された情報とを含む開梱作業完了情報を管理サーバ1へ送信する。管理サーバ1の確認情報登録部14は、開梱作業完了情報を取得すると、当該情報からインボイス番号と差異内容入力欄に入力された情報とを読み取る。確認情報登録部14は、インボイス番号に紐づいて梱包物情報テーブルに記録される差異有無の入力欄に、差異有りを示す情報を登録するとともに、さらに差異内容入力欄に入力された情報を登録する。
【0068】
当該管理サーバ1の処理は、管理タイミングの一つである梱包物の開梱時に、梱包物に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づくインボイス情報と当該インボイス情報に紐づいて梱包物情報テーブルに記録される部品のリストの一覧の情報を、確認情報登録画面に表示する処理の一例である。また当該管理サーバ1の処理は、確認情報登録画面に表示したリストの一覧が示す部品と、梱包物に含まれる部品とが一致するか否かの情報の登録を受け付ける処理の一例である。以上の処理により、管理サーバ1は、梱包物と部品リストの内容が一致するかの情報や、一致しない場合にどのような部品に関する情報が一致しないのかの情報を記憶することができる。拠点工場の担当者は、梱包物と部品リストの内容が一致するかの情報や、一致しない場合にどのような部品に関する情報が一致しないのかの情報を登録することにより、開梱時のタイミングで、組立作業に必要な部品の不足や、部品の搬送の誤りを確認し、それらの情報を登録することができる。従って、担当者は、在庫の管理の精度を上げることができ、生産計画と在庫との関係に誤りが無く、製品の組み立ての作業の進捗のスピードを上げることができる。
【0069】
(エンジンチェック作業時の処理)
図9は、エンジンチェック作業時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
エンジンチェック作業を行う担当者は、拠点端末2が表示する確認情報登録画面においてエンジンチェック作業のアイコンをクリックする。すると拠点端末2は、確認情報登録画面にエンジンチェック作業ページを表示する。担当者は、エンジンチェック
作業において、大量に保管されているエンジンのうち、いずれのエンジンを今日の組立作業において利用すべきかを特定することができる。今日の組立作業において利用すべきエンジンを特定するために、担当者は、複数のエンジンの中から選択したエンジンに添付されているコード情報をリーダ21で読み取る。リーダ21はエンジンのコード情報を拠点端末2へ送信する。拠点端末2は、エンジンチェック作業ページのエンジン番号の表示欄に、受信したコード情報から読み取ったエンジン番号を表示する。そして拠点端末2は、そのエンジン番号が今日の作業において製品組み立てに利用するエンジンのエンジン番号であるかを確認するためのエンジンチェック要求を管理サーバ1へ送信する。エンジンチェック要求には少なくともエンジン番号が含まれる。
【0070】
管理サーバ1の確認情報登録部14は、エンジンチェック要求を取得する。確認情報登録部14は、当該エンジンチェック要求に含まれるエンジン番号を読み取る。確認情報登録部14は、エンジン番号に紐づいて、梱包物情報テーブルに記録されているインボイス情報または梱包リストに含まれる車両のモデル番号を取得する。確認情報登録部14は、取得したそのモデル番号の車両の組み立て作業が今日行う組み立て作業の情報として生産管理テーブルに記録されているかを判定する。確認情報登録部14は生産管理テーブルに、今日の日付に紐づいて取得したモデル番号が紐づいて記録されている場合には、エンジンチェック成功を判定する。エンジンチェック成功は、エンジンチェック要求に含まれるエンジン番号のエンジンが、今日の組み立て作業で用いることができるエンジンであることを示す。なお生産管理テーブルは事前に作成されてデータベース104に記録されているものとする。
【0071】
確認情報登録部14は、エンジンチェック成功と判定すると、エンジン番号に紐づいて梱包物情報テーブルの組み合わせリストに記録されているフレーム番号を取得する。確認情報登録部14は、それらエンジン番号とフレーム番号とを含むエンジンチェック成功を示す情報を拠点端末2へ送信する。
【0072】
確認情報登録部14は生産管理テーブルに、今日の日付に紐づいて取得したモデル番号が紐づいて記録されていない場合には、エンジンチェック不成功と判定する。確認情報登録部14は、エンジン番号を含むエンジンチェック不成功を示す情報を拠点端末2へ送信する。
【0073】
拠点端末2はエンジンチェック成功を示す情報を受信した場合には、エンジンチェック作業ページのエンジン番号表示欄と、フレーム番号表示欄に、エンジンチェック成功を示す情報に含まれるエンジン番号とフレーム番号とをそれぞれ表示するとともに、エンジンチェック成功を示す情報を出力する。例えば拠点端末2は、エンジンチェック成功を示す情報を受信した場合には、エンジンチェック成功を示す音をスピーカから出力してもよい。拠点端末2は成功を示す情報を表示するなどの他の手法により、エンジンチェック成功を示す情報を担当者に通知するようにしてもよい。担当者は、エンジンチェック作業ページに表示された、コード情報を読み取ったエンジンに対応するフレームのフレーム番号を特定し、それらエンジンとフレームが対となる組合せとして特定する。担当者はそれらエンジンとフレームの組み合わせを用いて車両を組み立てる。
【0074】
他方、拠点端末2は、エンジンチェック不成功を示す情報を受信した場合には、その情報からエンジン番号を読み取って、エンジンチェック作業ページのエンジン番号表示欄に表示するとともに、エンジンチェック不成功を示す情報を出力する。例えば拠点端末2は、エンジンチェック不成功を示す情報を受信した場合には、エンジンチェック不成功を示す音をスピーカから出力してもよい。拠点端末2は不成功を示す情報を表示するなどの他の手法により、エンジンチェック不成功を示す情報を担当者に通知するようにしてもよい。担当者は、エンジンチェック不成功を確認すると、そのエンジンを今日の組み立て作業において用いることを止めて、他のエンジンチェック成功となるエンジンを探す。
【0075】
以上の処理により、管理サーバ1は、部品の一態様であるエンジンが今日の組み立て作業において利用すべき部品であるか否かの確認作業を支援することができる。車両の組み立てにおいて、今日の作業において用いるべきでない部品を選択して組み立ててしまうことによる作業の遅れや組み立て対象の誤りを防止できる。これにより担当者は、作業の誤りを防ぐとともに、製品の組み立ての作業の進捗のスピードを上げることができる。
【0076】
上述の組合せエンジンチェック作業時の処理で説明した処理は、確認情報登録部14が、組み立て製品の組み立てに利用する部品に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に含まれる部品識別情報が、生産作業単位期間で利用すべき部品識別情報に一致するか否かを示す情報を、確認情報登録画面に表示する処理の一例である。
【0077】
(部品検査作業時の処理)
図10は、部品検査作業時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
部品検査作業を行う担当者は、拠点端末2が表示する確認情報登録画面において部品検査作業のアイコンをクリックする。すると拠点端末2は、確認情報登録画面に部品検査作業ページを表示する。担当者は、部品検査
作業において、梱包物に添付されるコード情報をリーダ21で読み取る。リーダ21は梱包物のコード情報を拠点端末2へ送信する。拠点端末2は、部品検査作業ページにコード情報に含まれるインボイス番号を表示する。拠点端末2は、インボイス番号を含む梱包物情報要求を管理サーバ1へ送信する。
【0078】
管理サーバ1の確認情報登録部14は、梱包物情報要求を取得する。確認情報登録部14は、当該要求に含まれるインボイス番号に紐づいて梱包物情報テーブルに記録されているインボイス情報、部品リストを読み取り、拠点端末2へ送信する。拠点端末2は、インボイス情報と部品リストとを取得して、これらインボイス情報と部品リストに含まれる各種情報を部品検査作業ページに表示する。インボイス情報に含まれる各種情報は、インボイス番号の他、発注日、車両のモデル番号、モデルの名称、車両の色などの情報を示す。部品リストに含まれる各種情報は、梱包物に含まれる各部品の番号、部品名などの情報を示す。担当者は、部品検査作業ページに表示された各種情報と、梱包物に添付されている各種情報や、梱包物に含まれる各部品に添付の各種情報(部品番号、部品名)などを照らし合わせて一致するかを判定すると共に、各部品にキズが無いか、その他の不良が無いかなどの検査を目視で行う。
【0079】
担当者は、梱包物に含まれる各部品の検査が全て良好である場合には、部品OKボタンをクリックする。拠点端末2は、部品検査作業ページに表示されている部品OKボタンのクリックを検知すると、インボイス番号と部品OKを示す情報とを含む部品検査完了情報を管理サーバ1へ送信する。管理サーバ1の確認情報登録部14は、部品検査完了情報を取得すると、当該情報からインボイス番号と部品OKを示す情報とを読み取る。確認情報登録部14は、インボイス番号に紐づいて梱包物情報テーブルに記録される部品検査結果の入力欄に、部品OKを示す情報を登録する。また確認情報登録部14は、部品OKとなった全ての部品情報を含む、部品在庫情報テーブルを生成する。部品在庫情報テーブルと梱包物情報テーブルは同じ情報を含んでよい。部品在庫情報テーブルにより、各車両の部品OKとなった部品に関する情報が記録される。部品在庫情報テーブルを確認することにより、車両のモデル名やモデル番号に紐づいて、当該車両を組み立てるための部品の情報を後の組み立て作業などの時にチェックすることができる。
【0080】
担当者は、梱包物に含まれる各部品の検査において、キズがあるなどの交換が必要な部品について、その部品に関する欄をクリックする。拠点端末2は、部品検査作業ページの部品番号、部品名などに、当該クリックされた部品の対応する情報を表示する。担当者は、その部品についての交換理由を、入力欄に入力する。そして担当者は、登録ボタンをクリックする。拠点端末2は、部品検査作業ページに表示されている登録ボタンのクリックを検知すると、インボイス番号と部品識別情報(部品番号、部品名など)と、交換理由とを含む部品検査完了情報を管理サーバ1へ送信する。管理サーバ1の確認情報登録部14は、部品検査完了情報を取得すると、当該情報からインボイス番号と部品識別情報と交換理由の情報とを読み取る。確認情報登録部14は、インボイス番号と部品識別情報(部品番号、部品名など)に紐づいて梱包物情報テーブルに記録される交換理由の情報を記憶する欄に、当該交換理由についての入力された文章を登録する。また確認情報登録部14は、インボイス番号と部品識別情報(部品番号、部品名など)に紐づいて梱包物情報テーブルに記録される交換フラグを、交換有りを示す情報に更新する。
【0081】
拠点端末2は交換理由に代えて、部品の状態に関する情報の入力を受け付けてもよい。この場合、拠点端末2は、部品検査作業ページに表示されている登録ボタンのクリックを検知すると、インボイス番号と部品識別情報(部品番号、部品名など)と、部品の状態情報とを含む部品検査完了情報を管理サーバ1へ送信する。管理サーバ1の確認情報登録部14は、部品検査完了情報を取得すると、当該情報からインボイス番号と部品識別情報と状態情報とを読み取る。確認情報登録部14は、インボイス番号と部品識別情報(部品番号、部品名など)に紐づいて梱包物情報テーブルに記録される状態情報を記憶する欄に、当該状態情報として入力された文章を登録する。
【0082】
当該管理サーバ1の処理は、管理タイミングの一つである前記梱包物に含まれる部品の検査時に、梱包物に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づくインボイス情報と当該インボイス情報に紐づいて梱包物情報テーブルに記録される部品のリストの一覧の情報を、確認情報登録画面に表示する処理の一例である。また当該管理サーバ1の処理は、確認情報登録画面に表示したリストの一覧が示す部品の交換理由または状態に関する情報の少なくとも一方の登録を受け付ける処理の一例である。
【0083】
以上の処理により、管理サーバ1は、部品に交換理由がある場合や、状態に関する情報を管理したい場合などに、それら交換理由や状態に関する情報を記憶することができる。拠点工場の担当者は、部品の交換理由や、状態に関する情報を登録することにより、部品の交換や、部品に関する検査結果の情報の他の担当者への引継ぎをスムーズに行うことができる。従って、担当者は、在庫の交換などの管理の精度を上げることができ、生産計画と在庫との関係に誤りが無く、製品の組み立ての作業の進捗のスピードを上げることができる。
【0084】
(号機登録作業時の処理)
図11は、号機登録作業時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
号機登録作業を行う担当者は、拠点端末2が表示する確認情報登録画面においてエンジンとフレームの号機登録作業のアイコンをクリックする。すると拠点端末2は、確認情報登録画面に号機登録作業ページを表示する。担当者は、号機登録
作業において、車両の組み立てに用いるエンジンとフレームにそれぞれ添付されているコード情報をリーダ21で読み取る。リーダ21はエンジンとフレームの各コード情報を拠点端末2へ送信する。拠点端末2は、号機登録作業ページのエンジン番号とフレーム番号の表示欄に、各コード情報により特定したエンジン番号とフレーム番号とを表示する。そして拠点端末2は、そのエンジン番号とフレーム番号の組み合わせが正しかを確認するための組合せチェック要求を管理サーバ1へ送信する。組合せチェック要求にはエンジン番号とフレーム番号とが含まれる。
【0085】
管理サーバ1の確認情報登録部14は、組合せチェック要求を取得する。確認情報登録部14は、当該要求に含まれるエンジン番号とフレーム番号とを読み取る。確認情報登録部14は、エンジン番号とフレーム番号との組み合わせが、梱包物情報テーブルに記録されている組み合わせリストに記録されているかを判定する。確認情報登録部14は、エンジン番号とフレーム番号との組み合わせが、梱包物情報テーブルに記録されている組み合わせリストに記録されている場合には組合せチェック成功を示す情報を拠点端末2へ送信する。確認情報登録部14は、エンジン番号とフレーム番号との組み合わせが、梱包物情報テーブルに記録されている組み合わせリストに記録されていない場合には組合せチェック不成功を示す情報を拠点端末2へ送信する。
【0086】
拠点端末2は組合せチェック成功を示す情報を受信した場合には、号機登録作業ページに表示したエンジン番号とフレーム番号とをそのまま表示して、成功を示す情報を出力する。例えば拠点端末2は、組合せチェック成功を示す情報を受信した場合には、成功を示す音をスピーカから出力してもよい。拠点端末2は成功を示す情報を表示するなどの他の手法により、組合せチェック成功を示す情報を担当者に通知するようにしてもよい。
【0087】
他方、拠点端末2は組合せチェック不成功を示す情報を受信した場合には、号機登録作業ページに表示したエンジン番号とフレーム番号とを削除して、不成功を示す情報を出力する。例えば拠点端末2は、組合せチェック不成功を示す情報を受信した場合には、不成功を示す音をスピーカから出力してもよい。拠点端末2は不成功を示す情報を表示するなどの他の手法により、組合せチェック不成功を示す情報を担当者に通知するようにしてもよい。担当者は、組合せチェック不成功を確認すると、組み合わせの正しいエンジン番号とフレーム番号で特定されるエンジンと、フレームを探すこととなる。
【0088】
以上の処理により、管理サーバ1は、組み合わせリストに記載されているエンジンとフレームの各識別番号のエンジンとフレームで組み立てられることの確認を支援することができる。車両の完成品が、組み合わせリストに記載されているエンジンとフレームの各識別番号のエンジンとフレームで組み立てられていることが定められている場合に、異なる組合せで車両が組み立てられてしまうことを防止することができる。従って、担当者は、作業の誤りを防ぐことで、製品の組み立ての作業の進捗のスピードを上げることができる。
【0089】
上述の号機登録作業時の処理で説明した処理は、確認情報登録部14が、管理タイミングの一つである部品を用いた組み立て時に、組み立て製品を構成する複数の部品それぞれに添付されるコード情報を取得して、それらコード情報の組み合わせが、予め登録された組み合わせに一致するか否かを示す情報を確認情報登録画面に表示する処理の一例である。
【0090】
(組み立て終了時の処理)
図12は、組み立て終了時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
組み立て終了時の作業を行う担当者は、拠点端末2が表示する確認情報登録画面において組み立て終了作業のアイコンをクリックする。すると拠点端末2は、確認情報登録画面に組み立て終了時作業ページを表示する。担当者は、組み立て終了時
作業において、組み立てが完了した車両のフレームに添付されているコード情報をリーダ21で読み取る。リーダ21はフレームのコード情報を拠点端末2へ送信する。拠点端末2は、組み立て終了時作業ページのフレーム番号の表示欄に、受信したコード情報から読み取ったフレーム番号を表示する。そして拠点端末2は、そのフレーム番号を少なくとも含む車両情報要求を管理サーバ1へ送信する。
【0091】
管理サーバ1の確認情報登録部14は、車両情報要求を取得する。確認情報登録部14は、当該車両情報要求に含まれるフレーム番号を読み取る。確認情報登録部14は、フレーム番号に紐づいて、梱包物情報テーブルに記録されているインボイス情報または梱包リストに含まれる車両のエンジン番号、インボイス番号、モデル番号、モデル名、色などの組み立てた車両を構成する部品の識別情報や車両を特定する情報を取得する。確認情報登録部14は、取得したそれら情報を含む車両情報を拠点端末2へ送信する。
【0092】
拠点端末2は車両情報を受信すると、それら車両情報に含まれる車両のエンジン番号、インボイス番号、モデル番号、モデル名、色などの情報を、組み立て日と共に、組み立て終了時作業ページの所定の欄にそれぞれ表示する。
【0093】
担当者は、それら表示された情報と、組み立てが完了した車両とを比較してチェックし、相違が無い場合には、完成ボタンを押下する。拠点端末2は、完成ボタンの押下を検知すると、組み立て終了作業ページに表示した、フレーム番号、エンジン番号、インボイス番号、モデル番号、モデル名、色、組み立て日などを含む車両組み立て時情報を、管理サーバ1へ送信する。管理サーバ1の確認情報登録部14は、車両組み立て時情報を取得する。確認情報登録部14は、車両組み立て時情報に含まれる各情報を紐づけて、組み立て時テーブルに記録する。これにより、車両の組み立てが完了した時点での、車両に関する情報が登録される。
【0094】
担当者は、組み立て終了時の作業が終了すると、組み立てラインから組み立ての完了した車両を降ろし、保管エリアへ移動させる。なお担当者は、組み立て終了時作業ページにおいて、車両に問題が発生している場合には、NGボタンを押下する。この時、担当者は、組み立てた車両に問題があることの理由を示す文章の情報を所定の欄に入力する。拠点端末2は、NGボタンの押下を検知すると、組み立て終了作業ページに表示した、フレーム番号、エンジン番号、インボイス番号、モデル番号、モデル名、色、組み立て日、問題となる理由などを含む車両NG情報を、管理サーバ1へ送信する。管理サーバ1の確認情報登録部14は、車両NG情報を取得する。確認情報登録部14は、車両NG情報に含まれる各情報を紐づけて、組み立て時NGテーブルに記録する。これにより、車両の組み立てが完了した時点での、問題となった車両に関する情報が登録される。
【0095】
以上の処理により、管理サーバ1は、組み立てが終了した時点での車両を構成する部品や車両に関するその他の情報を記録することができる。これにより、組み立て終了時の情報に基づく管理を行うことができるようになる。
【0096】
上述の組み立て終了時の処理で説明した処理は、確認情報登録部14が、管理タイミングの一つである部品を用いた組み立てが終了した時に、組み立て製品を構成する何れかの部品に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づいて登録される当該組み立て製品を構成する各部品の情報を確認情報登録画面に表示し、当該確認情報登録画面に表示する組み立て完成ボタンの押下操作による組み立て終了時の組み立て製品に関する情報を受け付ける処理の一例である。
【0097】
(完成検査作業時の処理)
図13は、完成検査作業時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
完成検査作業を行う担当者は、拠点端末2が表示する確認情報登録画面において完成検査作業のアイコンをクリックする。すると拠点端末2は、確認情報登録画面に完成検査作業ページを表示する。担当者は、完成検査
作業において、組み立てが完了した車両(完成品)のフレームに添付されているコード情報をリーダ21で読み取る。リーダ21はフレームのコード情報を拠点端末2へ送信する。拠点端末2は、完成検査作業ページのフレーム番号の表示欄に、受信したコード情報から読み取ったフレーム番号を表示する。そして拠点端末2は、そのフレーム番号を少なくとも含む車両情報要求を管理サーバ1へ送信する。
【0098】
管理サーバ1の確認情報登録部14は、車両情報要求を取得する。確認情報登録部14は、当該車両情報要求に含まれるフレーム番号を読み取る。確認情報登録部14は、フレーム番号に紐づいて、梱包物情報テーブルに記録されているインボイス情報または梱包リストに含まれる車両のエンジン番号、インボイス番号、モデル番号、モデル名、色などの組み立てた車両を構成する部品の識別情報や車両を特定する情報を取得する。確認情報登録部14は、取得したそれら情報を含む車両情報を拠点端末2へ送信する。
【0099】
拠点端末2は車両情報を受信すると、それら車両情報に含まれる車両のエンジン番号、インボイス番号、モデル番号、モデル名、色などの情報を、検査日と共に、完成検査作業ページの所定の欄にそれぞれ表示する。
【0100】
担当者は、それら表示された情報と、組み立てが完了した車両とを比較してチェックし、相違が無い場合であって、完成検査の各項目の検査を実施し、問題が無い場合には、完成ボタンを押下する。拠点端末2は、完成ボタンの押下を検知すると、完成検査作業ページに表示した、フレーム番号、エンジン番号、インボイス番号、モデル番号、モデル名、色、検査日などを含む完成検査完了情報を、管理サーバ1へ送信する。管理サーバ1の確認情報登録部14は、完成検査完了情報を取得する。確認情報登録部14は、完成検査完了情報に含まれる各情報を紐づけて、完成検査時テーブルに記録する。これにより、組み立てた車両の完成検査が完了した時点での、車両に関する情報が登録される。また確認情報登録部14は、完成検査完了情報に含まれる各情報を紐づけて、完成車在庫テーブルを生成する。完成車在庫テーブルは、車両1台の完成検査が終了する度に1台分の情報が追加され、また車両1台の出荷、搬出が完了した時点で対応する車両の1台分の情報が削除される。担当者は、拠点端末2を利用して完成車在庫テーブルの情報を確認することにより、各車両が現在何台の在庫があるかを確認することができる。
【0101】
担当者は、完成検査作業が終了すると、その車両を出荷エリアへ移動させる。なお担当者は、完成検査作業ページにおいて、車両に検査に問題が発生している場合には、非完成ボタンを押下する。この時、担当者は、検査した車両に問題があることの理由を示す文章の情報を所定の欄に入力する。拠点端末2は、非完成ボタンの押下を検知すると、完成検査作業ページに表示した、フレーム番号、エンジン番号、インボイス番号、モデル番号、モデル名、色、検査日、問題となる理由などを含む車両NG情報を、管理サーバ1へ送信する。管理サーバ1の確認情報登録部14は、車両NG情報を取得する。確認情報登録部14は、車両NG情報に含まれる各情報を紐づけて、完成検査時NGテーブルに記録する。これにより、完成検査作業時点での、問題となった車両に関する情報が登録される。
【0102】
以上の処理により、管理サーバ1は、車両の完成検査における情報を記録することができる。これにより、完成検査後の情報に基づく管理を行うことができるようになる。
【0103】
上述の組み立て終了時の処理で説明した処理は、確認情報登録部14が、管理タイミングの一つである組み立て製品の完成品の検査時に、完成品を構成する何れかの部品に添付されるコード情報を取得して、当該コード情報に紐づいて登録される当該組み立て製品を構成する各部品の情報を確認情報登録画面に表示し、当該確認情報登録画面に表示する検査終了ボタンの押下操作による検査時の組み立て製品に関する情報を受け付ける処理の一例である。
【0104】
(出荷作業時の処理)
図14は、出荷作業時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
出荷作業を行う担当者は、拠点端末2が表示する確認情報登録画面において出荷作業のアイコンをクリックする。すると拠点端末2は、確認情報登録画面に出荷作業ページを表示する。拠点端末2は、出荷作業ページの表示の処理において、管理サーバ1に出荷作業情報要求を送信する。
【0105】
管理サーバ1の確認情報登録部14は、出荷作業情報要求を取得する。確認情報登録部14は、当該出荷作業情報要求に基づいて、今日の出荷作業を行う車両一覧情報をデータベース104の出荷作業テーブルから読み取り、当該車両一覧情報を拠点端末2へ送信する。出荷作業を行う車両一覧情報には、オーダ番号(オーダNo.)、オーダ年、オーダ日、車両を販売するディーラのコード、ディーラ名、ディーラからの車両の費用の入金日、入金額などの情報が含まれる。拠点端末2は、出荷作業ページに車両一覧情報に含まれる各情報を表示する。
【0106】
担当者は、出荷作業ページを確認して全ての車両について入金日、必要な入金額が登録されているかを確認し、入金日と必要な入金額が登録されているオーダ番号の車両を出荷すると判定する。
【0107】
以上の処理により、管理サーバ1は、車両の出荷の判断基準となる入金が完了しているか否かの情報の担当者の確認の支援を行うことができる。
【0108】
上述の出荷作業時で説明した処理は、確認情報登録部14が、管理タイミングの一つである完成品の出荷作業時に、当該完成品の対価の入金が済んでいるか否かを示す情報を前記確認情報登録画面に表示する処理の一例である。
【0109】
(搬出作業時の処理)
図15は、搬出作業時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
搬出作業を行う担当者は、拠点端末2が表示する確認情報登録画面において搬出作業のアイコンをクリックする。すると拠点端末2は、確認情報登録画面に搬出作業ページを表示する。担当者は、搬出
作業において、搬出する車両のフレームに添付されているコード情報をリーダ21で読み取る。リーダ21はフレームのコード情報を拠点端末2へ送信する。拠点端末2は、搬出作業ページのフレーム番号の表示欄に、受信したコード情報から読み取ったフレーム番号を表示する。そして拠点端末2は、そのフレーム番号を少なくとも含む車両情報要求を管理サーバ1へ送信する。
【0110】
管理サーバ1の確認情報登録部14は、車両情報要求を取得する。確認情報登録部14は、当該車両情報要求に含まれるフレーム番号を読み取る。確認情報登録部14は、フレーム番号に紐づいて、梱包物情報テーブルに記録されているインボイス情報または梱包リストに含まれる車両のエンジン番号、インボイス番号、モデル番号、モデル名、色などの組み立てた車両を構成する部品の識別情報や車両を特定する情報を取得する。確認情報登録部14は、取得したそれら情報を含む車両情報を拠点端末2へ送信する。
【0111】
拠点端末2は車両情報を受信すると、それら車両情報に含まれる車両のエンジン番号、インボイス番号、モデル番号、モデル名、色などの情報を、搬出日と共に、搬出作業ページの所定の欄にそれぞれ表示する。
【0112】
担当者は、それら表示された情報と、搬出する車両の情報と相違が無いかを確認する。また担当者は、搬出先名(ディーラ名)と搬出先コード(ディーラコード)とを出荷作業ページの入力欄に入力する。担当者は問題が無い場合には、搬出ボタンを押下する。拠点端末2は、搬出ボタンの押下を検知すると、搬出作業ページに表示した、フレーム番号、エンジン番号、インボイス番号、モデル番号、モデル名、色、搬出日などを含む搬出情報を、管理サーバ1へ送信する。管理サーバ1の確認情報登録部14は、搬出情報を取得する。確認情報登録部14は、搬出情報に含まれる各情報を紐づけて、搬出時テーブルに記録する。これにより、搬出した車両の搬出作業時点での、車両に関する情報が登録される。
【0113】
担当者は、搬出作業が終了すると、その車両をトラックなどの荷台に積み出荷の指示を行う。これにより車両が搬出先に輸送される。
【0114】
以上の処理により、管理サーバ1は、車両の搬出時の情報を記録することができる。これにより、搬出作業時の情報に基づく管理を行うことができるようになる。
【0115】
上述の搬出作業時の処理は、確認情報登録部14が、管理タイミングの一つである完成品の搬出時に、完成品を構成する所定の部品に添付されるコード情報を取得して、少なくとも当該コード情報によって特定される完成品を示す情報と、搬出先の識別情報とを含む搬出に関する登録情報を受け付ける処理の一例である。
【0116】
(申請作業時の処理)
図16は、申請作業時の確認情報登録画面の一例を示す図である。
担当者は、管理サーバ1の機能を用いて車両の登録とナンバープレート申請の処理の一部を行うことができる。申請作業を行う担当者は、拠点端末2が表示する確認情報登録画面において申請(Submit)のアイコンをクリックする。すると拠点端末2は、確認情報登録画面に申請作業ページを表示する。担当者は、申請作業において、申請対象となる車両の一覧を特定する情報を入力する。申請対象となる車両の一覧を特定する情報は、インボイス番号やフレーム番号などの申請対象となる車両を特定する情報であってもよいし、申請日であってもよい。拠点端末2は、申請対象となる車両の一覧を特定する情報を含む申請一覧要求を管理サーバ1へ送信する。
【0117】
管理サーバ1は申請対象となる車両の一覧を特定する情報に紐づいて申請一覧テーブルに登録されている車両のインボイス番号、エンジン番号、フレーム番号などの車両を特定する情報を取得して、それら車両一覧情報を拠点端末2へ送信する。拠点端末2は、車両一覧情報を記載した申請用文書情報を生成して表示する。担当者は、この申請用文書情報を所定の申請先に提出する。例えば電子メールに申請用文書情報を添付して申請先に送信してもよいし、確認情報登録画面の申請ボタンを押下することで拠点端末2が自動的に申請用文書情報を申請先の端末に送信するようにしてもよい。これにより、管理サーバ1は、車両の登録とナンバープレート申請の処理の支援をすることができる。
【0118】
(生産管理作業)
図17は、組み立て作業時の生産計画確認画面の一例を示す図である。
組み立て作業を行う担当者は、拠点端末2が表示する生産計画確認画面において組み立て作業が、生産計画に従って実施されているかを確認することができる。この場合、拠点工場の担当者は、拠点端末2が管理サーバ1にアクセスして管理サーバ1から送信されたウェブページにおいて、生産計画確認のアイコンをクリックする。すると拠点端末2は、生産計画確認要求を管理サーバ1へ送信する。管理サーバ1の生産計画管理部13は、データベース104に記録されている今日の生産計画に関する各種情報を取得してそれらの情報を含む生産計画確認ページ(生産計画確認画面)を生成する。生産計画管理部13は、生産計画確認ページを拠点端末2へ送信する。生産計画確認ページには、組み立て計画表71、個別在庫状況確認表72、全体在庫状況確認表73などが表示される。
【0119】
図18は、生産計画確認ページに表示される組み立て計画表71の拡大図である。
この図が示すように、組み立て計画表71には、生産作業単位期間の一例である今日一日の組み立て作業において組み立てるべき車両の種別、組み立てるべき各車両の組み立て計画数(生産台数)、組み立てるべき各車両の組み立て開始時刻(生産開始時刻)、組み立て終了時刻(生産終了時刻)、検査開始時刻、検査終了時刻などの情報を少なくとも含む。これらの情報は生産管理テーブルに記録されてよい。
【0120】
組み立て計画表71は、生産の進捗を管理する表である。拠点工場の組み立て作業を行う担当者は、この表を見て、現在の組み立ての作業における進捗を管理する。また組み立て計画表71には、生産作業単位期間の一例である今日一日の組み立て作業において組み立てるべき各車両の生産台数と、当該車両についての部品の全在庫に基づく生産可能台数とを含む。今日一日の組み立て作業において組み立てるべき各車両の生産台数は生産管理テーブルに記録される。車両についての部品の全在庫に基づく生産可能台数は、生産計画管理部13が、部品在庫情報テーブルに記録されている各車両の部品情報を集計して計算された台数であってよい。
【0121】
生産計画管理部13は、生産計画確認ページにおける組み立て計画表の生成において、今日一日の組み立て作業における車両の生産台数と、その車両の全在庫による生産可能台数との大小の関係に基づいて、当該生産台数に関する表示態様を変更する。例えば、生産計画管理部13は、今日一日の組み立て作業における車両の生産台数が、その車両の全在庫による生産可能台数以下である場合には、今日一日の組み立て作業において計画されている車両の生産台数分が組み立て可能なため、組み立て可能なことを示す色(青色など)で、生産台数を表示する組み立て計画表71を含む生産計画確認ページを生成する。生産計画管理部13は、今日一日の組み立て作業における車両の生産台数が、その車両の全在庫による生産可能台数より多い数である場合には、今日一日の組み立て作業において計画されている車両の生産台数分が組み立て不可能なため、組み立て不可能なことを示す色(赤色など)で、生産台数を表示する組み立て計画表71を含む生産計画確認ページを生成する。
【0122】
このような生産計画管理部13の処理は、梱包物情報に含まれる部品のリストに基づく組み立て製品の生産可能台数と、予め記憶する生産計画に基づく生産作業単位期間における組み立て製品の生産台数とを、少なくとも示す生産計画確認画面を出力する処理の一例である。またこのような生産計画管理部13の処理は、生産可能台数と、生産作業単位期間における生産台数との大小の関係に基づいて、当該生産台数に関する表示態様を変更する処理の一例である。またこのような生産計画管理部13の処理は、生産計画に基づく生産作業単位期間における組み立て製品の生産開始時刻、生産終了時刻、検査開始時刻、検査完了時刻を少なくとも含む生産進捗予定を当該組み立て製品の生産台数に基づいて算出して表示する処理の一例である。
【0123】
図19は生産計画確認ページに表示される個別在庫状況確認表72の拡大図である。
この図が示すように、個別在庫状況確認表72には、車両のモデル名、モデル番号、色番号などの車両識別情報と、当該車両の完成車在庫の数と、組み立て可能台数が少なくとも表示される。組み立て可能台数は車両を構成する全ての部品が揃って1カウントされる数となる。
【0124】
組み立て作業を行う担当者は、指定した車両についての完成車在庫の数と、組み立て可能台数とを表示させることができる。この場合、担当者は、拠点端末2に表示された生産計画確認ページの個別在庫状況確認表72において、車両識別情報を指定する。拠点端末は車両識別情報を含む表示更新要求を管理サーバ1へ送信する。管理サーバ1の生産計画管理部13は、表示更新要求に含まれる車両のモデル名、モデル番号、色番号などの車両識別情報に紐づいて完成車在庫テーブルに記録されている数を読み取り、車両についての完成車在庫の数と特定する。また生産計画管理部13は、表示更新要求に含まれる車両のモデル名、モデル番号、色番号などの車両識別情報に紐づいて部品在庫情報テーブルに記録されている組み立てに必要な各部品の数のうち最も値の小さい在庫数を読み取り、組み立て可能台数と特定する。生産計画管理部13は、特定した完成車在庫の数と、組み立て可能台数とを含む表示更新情報を拠点端末2へ送信する。拠点端末2は、表示更新情報に含まれる完成車在庫の数と、組み立て可能台数とを、個別在庫状況確認表72の所定欄に出力する。これにより担当者は、指定した車両についての完成車在庫の数と、組み立て可能台数とを確認することができる。
【0125】
組み立て作業を行う担当者は、組み立て計画表71と、個別在庫状況確認表72とを確認しながら、今日の組み立て作業における各車両の生産台数を変更してよい。例えば担当者は、ある車両の売れ行きが良く、生産計画よりも多い生産台数を、今日の組み立て作業において組み立てたいと判断したとする。その場合、担当者は、組み立て計画表71において生産計画として既に決定されている今日の作業における生産台数と、個別在庫状況確認表72において当該車両について表示した完成車在庫数と、組み立て可能台数とを確認する。担当者は、今日の作業における生産台数と、完成車在庫数とを加算して、今日の作業によって更新される完成車在庫数を計算する。担当者は、更新される完成車在庫数を考慮して、今日の作業で組み立てる車両の追加台数を決定して、現在の生産台数に追加台数を加算した値を、組み立て計画表71の生産台数の表示欄に入力する。なお生産台数の表示欄は書き換え可能となっている。
【0126】
拠点端末2は、車両識別情報(モデル名、モデル番号、色番号など)と更新後の生産台数とを含む更新要求を、管理サーバ1へ送信する。管理サーバ1の生産計画管理部13は、更新要求を取得する。生産計画管理部13は、車両識別情報(モデル名、モデル番号、色番号など)に紐づいて生産管理テーブルに記録されている生産台数を、更新要求に含まれる更新後の生産台数に書き換える。また生産計画管理部13は、車両識別情報(モデル名、モデル番号、色番号など)に紐づいて生産管理テーブルに記録されている更新後の生産台数と、当該車両識別情報(モデル名、モデル番号、色番号など)に紐づいて部品在庫情報テーブルに記録されている部品のうち最も値の小さい数(生産可能台数)とを比較して、更新後の生産台数が生産可能台数以上かを判定する。生産計画管理部13は、生産可能台数が生産台数未満である場合には、車両識別情報(モデル名、モデル番号、色番号など)と、生産不可を示す情報とを含む画面更新要求を拠点端末2へ送信する。拠点端末2は、生産不可を示す画面更新要求を受信した場合には、当該画面更新要求に含まれる車両識別情報の生産台数の表示態様を、生産不可を示す表示態様(赤色の表示など)に変更して生産計画確認ページの組み立て計画表71を表示する。このような処理により、担当者は、更新後の生産台数が生産可能かどうかを直ちに確認することができる。
【0127】
また生産計画管理部13は、更新要求を取得すると、車両識別情報(モデル名、モデル番号、色番号など)とその生産台数に基づいて、当該車両に関する組み立て時間や検査時間をデータベース104から取得し、新たな組み立て開始時刻、組み立て終了時刻、検査開始時刻、検査終了時刻を算出する。生産計画管理部13は、今日作業する他の車両のうち、更新要求で特定した車両の組み立て作業以降に作業を行う他の車両の新たな組み立て開始時刻、組み立て終了時刻、検査開始時刻、検査終了時刻も算出する。生産計画管理部13は、それら各車両の新たな組み立て開始時刻、組み立て終了時刻、検査開始時刻、検査終了時刻を含む画面更新要求を拠点端末2へ送信する。拠点端末2は、それら各車両の新たな組み立て開始時刻、組み立て終了時刻、検査開始時刻、検査終了時刻を、対応する各車両の組み立て開始時刻、組み立て終了時刻、検査開始時刻、検査終了時刻の表示欄に表示する。
【0128】
図20は生産計画確認ページに表示される全体在庫状況確認表73の拡大図である。
この図が示すように、全体在庫状況確認表73は、車両識別情報(モデル名、モデル番号、色番号などの組み合わせ)ごとの生産可能台数や、当該車両個別の生産可能台数の車両全体の生産可能台数に対する割合や、そのグラフを表示する。また全体在庫状況確認表73は、車両識別情報(モデル名、モデル番号、色番号などの組み合わせ)ごとの完成車在庫数や、当該車両個別の完成車在庫数の車両全体の完成車在庫数に対する割合や、そのグラフを表示する。管理サーバ1の生産計画管理部13は、部品在庫情報テーブルや完成車在庫情報テーブルからそれらの情報を取得して全体在庫状況確認表73を含む生産計画確認ページを生成する。
【0129】
上述の管理サーバ1と拠点端末2の処理によれば、拠点工場の担当者は、組み立て作業において、組み立て計画表71、個別在庫状況確認表72、全体在庫状況確認表73などを確認しながら効率よく組み立て作業を遂行することができる。また今日の生産計画を変更する時に、容易に、変更後の生産計画による組み立て作業が可能かを把握し、手戻りなく組み立て作業を行うことができる。
【0130】
製品の生産における管理では、表計算表や手作業により実務の進捗の管理を行っているが、手作業管理の場合には、表計算表への誤記入に伴う生産管理上のミスが発生する場合がある。またこれらの生産管理や実績、在庫管理の作業に関する情報が一元管理されていない環境で、経験の少ない担当者が、生産管理や実績、在庫管理などを行うと生産上のミスが多く発生する。このような課題を解決することを目的として本社で利用されているような、大規模な管理システムを拠点工場に導入することもできる。しかしながら、小さな拠点工場を海外などに設置した時に、そのような大規模な管理システムをその工場に導入すること費用が嵩んでしまうという問題があった。上述の管理サーバ1を用いた処理によれば、製品の組み立てラインが1つなどの少量の場合でも、組み立て作業を行う担当者が、適切に生産管理や在庫管理やそれら作業の実績管理を行うことが可能となる。また組み立て作業においてフレーム番号やエンジン番号などの、組み合わせが申請した番号の組み合わせと一致させる必要がある場合にも、誤りなく組み立て作業を行うことができる。
【0131】
なお上述の管理サーバ1は、拠点工場や本社の営業日に応じたカレンダー情報を記憶してよい。この場合、管理サーバ1は、生産管理に関する情報(各日の生産台数)をカレンダー情報に含まれる営業日に紐づけて記憶してよい。また本社の担当は拠点工場の生産管理、在庫管理、それらの進捗管理の状況を確認するために、遠隔の端末を用いて管理サーバ1にアクセスし、それらの情報を取得できるようにしてよい。これにより拠点工場を管理する管理者は、拠点工場における生産管理、在庫管理、それらの進捗管理の状況を適切に把握することができる。
【0132】
上述の管理サーバ1は、複数の組み立てラインで、異なる複数のモデルの車両の組み立てを行う拠点工場における1日の生産計画の管理に適した情報処理を行うようにしてもよい。この場合、管理サーバ1は、組み立て計画表71を複数の組み立てライン用にそれぞれ生産計画確認ページに表示してもよい。
【0133】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0134】
1・・・管理サーバ
2・・・拠点端末
21・・・リーダ
3・・・遠隔端末
11・・・制御部
12・・・梱包物情報取得部
13・・・生産計画管理部
14・・・確認情報登録部
100・・・管理システム