(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-03
(45)【発行日】2024-10-11
(54)【発明の名称】光通信モジュール
(51)【国際特許分類】
H01R 12/77 20110101AFI20241004BHJP
G02B 6/42 20060101ALI20241004BHJP
H01R 13/46 20060101ALN20241004BHJP
【FI】
H01R12/77
G02B6/42
H01R13/46 D
(21)【出願番号】P 2023018171
(22)【出願日】2023-02-09
【審査請求日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】10-2022-0018329
(32)【優先日】2022-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】515103342
【氏名又は名称】オプティシス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103872
【氏名又は名称】粕川 敏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100149456
【氏名又は名称】清水 喜幹
(74)【代理人】
【識別番号】100194238
【氏名又は名称】狩生 咲
(74)【代理人】
【識別番号】100205648
【氏名又は名称】森田 真一
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲ヒュン▼ 植
(72)【発明者】
【氏名】金 熙 大
【審査官】濱田 莉菜子
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-123055(JP,A)
【文献】特開2014-021462(JP,A)
【文献】特開2005-217284(JP,A)
【文献】特開平06-208873(JP,A)
【文献】特開2004-039543(JP,A)
【文献】特開2006-086433(JP,A)
【文献】特開2013-080597(JP,A)
【文献】特開2015-032556(JP,A)
【文献】特開2003-092457(JP,A)
【文献】特開2007-121921(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0245103(US,A1)
【文献】特開平03-004465(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R12/00-12/91
H01R24/00-24/86
G02B6/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像信号を含むマルチ信号が入出力される一端の入出力コネクタと、
前記マルチ信号を光学的な信号に変換するための他端のOSA(optical sub assembly)パッケージと、
接続面および非接触面を含む軟性回路基板であって、前記接続面は、前記軟性回路基板の絶縁層上の第1接点を含み、前記非接触面は、前記第1接点を含まない軟性回路基板と、
前記入出力コネクタと上下両面接点を形成するように前記第1接点が形成された一面の前記接続面が外周を形成し、前記第1接点が形成されていない他面の前記非接触面が内周を形成するように、湾曲された形態にフォールディングされた湾曲部を有する第1接続端と、を含み、
前記第1接続端は、前記接続面の外周面に沿った上側の一群の上部第1接触点と下側の一群の下部第1接触点とを含み、前記一群の上部第1接触点と前記一群の下部第1接触点との間に前記湾曲部が介在し、
前記軟性回路基板は、長さ方向一端が前記第1接続端、長さ方向他端が第2接続端であり、前記第1接続端は、前記軟性回路基板の長さに沿って最大幅を有する幅広部を有し、
前記第1接続端は、湾曲形状に折り畳まれた前記湾曲部を有していて前記軟性回路基板の前記第2接続端を含む他の部分と全体的に均一な幅になって
おり、
前記マルチ信号のラインは第1群の信号ラインと第2群の信号ラインを含み、前記第1群の信号ラインは、前記第1接続端と前記第2接続端との間において、前記軟性回路基板から迂回することなく、前記軟性回路基板の伝送路で形成され、
前記第2群の信号ラインは、前記第1接続端と前記第2接続端との間において、前記軟性回路基板からの離脱位置と、前記軟性回路基板への再進入位置との間の迂回伝送経路を含み、
前記迂回伝送経路は、剛性回路基板として設けられる、光通信モジュール。
【請求項2】
前記接続面の外周に沿い、
前記一群の上部第1接点と、一群の下部第1接点との間には、湾曲部を形成する離隔ギャップが介在されることを特徴とする請求項1に記載の光通信モジュール。
【請求項3】
前記第2接続端は、第2接点が形成されたOSAパッケージとの接続面を含み、前記接続面がOSAパッケージと対向して立てられるように折り曲げられていることを特徴とする請求項1に記載の光通信モジュール。
【請求項4】
前記マルチ信号
のラインは、前記第1接続端の前記第1接点と、前記第2接続端の前記第2接点とをそれぞれ一端及び他端にし、前記第1接点と前記第2接点との間で延長されることを特徴とする請求項3に記載の光通信モジュール。
【請求項5】
前記軟性回路基板は、前記第1接続端と前記第2接続端との間で連続して延長されることを特徴とする請求項1に記載の光通信モジュール。
【請求項6】
前記第1群の信号ラインは、映像信号を伝送することを特徴とする請求項
1に記載の光通信モジュール。
【請求項7】
前記第2群の信号ラインは、前記光通信モジュールが通信チャネルを提供するソース機器及びシンク機器のうち少なくともいずれか1つの機器に係わる情報を含む補助信号を伝送することを特徴とする請求項
1に記載の光通信モジュール。
【請求項8】
前記第2群の信号ラインは、前記第1接点から前記離脱位置までの前記軟性回路基板の伝送経路と、前記離脱位置から前記再進入位置までの前記迂回伝送経路と、前記再進入位置から前記第2接続端までの前記軟性回路基板の伝送経路と、を含むことを特徴とする請求項
1に記載の光通信モジュール。
【請求項9】
前記迂回伝送経路上には、集積回路チップが連結されることを特徴とする請求項
1に記載の光通信モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光通信モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
光通信モジュールは、映像信号を生成するソース機器と、該ソース機器の映像信号から映像イメージを具現するためのシンク機器との間において、光通信のためのインターフェースを提供するものであり、映像データを伝送する映像信号ラインと、映像データ以外に、ソース機器またはシンク機器の構成情報などに係わる補助データを伝送する補助信号ラインと、を含むマルチ信号ラインを含むものでもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の一実施形態は、入出力コネクタとの接点構造を改善させ、入出力コネクタとの接点構造を単純化させることができ、製造コストの節減が可能な光通信モジュールを含む。
本発明の一実施形態によれば、高速のクロック信号に同期され、高速伝送が要求される映像信号につき、誘電率損失が相対的に少ない高速の伝送線を提供することができながらも、映像信号以外の補助信号に対する信号の処理または加工のための集積回路、あるいは集積回路と連結される周辺回路素子の搭載に有利になるように構造が改善された光通信モジュールを含む。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前述のような目的、及びそれ以外の目的を達成するために、本発明の一実施形態による光通信モジュールは、
映像信号を含むマルチ信号が入出力される一端の入出力コネクタと、
前記マルチ信号を光学的な信号に変換するための他端のOSA(optical sub assembly)パッケージと、
前記入出力コネクタと上下両面接点を形成するように第1接点が形成された一面の接続面が外周を形成し、第1接点が形成されていない他面の非接触面が内周を形成するように、湾曲された形態にフォールディングされた第1接続端と、を含む。
【0005】
例えば、前記接続面の外周に沿い、
互いに反対となる上側及び下側には、それぞれ一群の上部第1接点と、一群の下部第1接点とが形成され、
前記一群の上部第1接点と、一群の下部第1接点との間には、湾曲部を形成する離隔ギャップが介在されうる。
【0006】
例えば、前記一群の下部第1接点は、前記接続面の外周に沿い、互いから分離された接続面上にそれぞれ形成された互いに異なる下部第1接点を含むものでもある。
【0007】
例えば、前記光通信モジュールは、前記OSAパッケージと接点を形成するものであり、第2接点が形成された接続面がOSAパッケージと対向するように立てられるように折り曲げられた第2接続端をさらに含むものでもある。
【0008】
例えば、前記第1接続端及び前記第2接続端は、軟性回路基板の一端及び他端に形成され、
前記マルチ信号ラインは、前記第1接続端の第1接点と、前記第2接続端の第2接点とをそれぞれ一端及び他端にし、該第1接点と該第2接点との間で延長されうる。
【0009】
例えば、前記軟性回路基板は、前記第1接続端と前記第2接続端との間で連続して延長されうる。
【0010】
例えば、前記マルチ信号ラインのうち、第1群の信号ラインは、前記第1接点と前記第2接点との間において、前記軟性回路基板を外れないように、前記軟性回路基板に難点なしに形成されうる。
【0011】
例えば、前記第1群の信号ラインは、映像信号を伝送することができる。
【0012】
例えば、前記マルチ信号ラインのうち、第2群の信号ラインは、前記第1接点と前記第2接点との間において、前記軟性回路基板からの離脱位置と、該軟性回路基板への再進入位置との間の迂回伝送経路を含むものでもある。
【0013】
例えば、前記第2群の信号ラインは、前記光通信モジュールが通信チャネルを提供するソース機器及びシンク機器のうち少なくともいずれか1つの機器に係わる情報を含む補助信号を伝送することができる。
【0014】
例えば、前記迂回伝送経路は、剛性回路基板としても設けられる。
【0015】
例えば、前記第2群の信号ラインは、前記第1接点から離脱位置までの軟性回路基板の伝送経路と、前記離脱位置から再進入位置までの剛性回路基板の迂回伝送経路と、前記再進入位置から第2接点までの軟性回路基板の伝送経路と、を含むものでもある。
【0016】
例えば、前記迂回伝送経路上には、集積回路チップが連結されうる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一実施形態によれば、入出力コネクタとの接点構造を改善させ、入出力コネクタとの接点構造を単純化させることができ、製造コストの節減が可能な光通信モジュールが提供されうる。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、高速のクロック信号に同期され、高速伝送が要求される映像信号につき、誘電率損失が相対的に少ない高速の伝送線を提供することができながらも、映像信号以外の補助信号に対する信号の処理または加工のための集積回路、あるいは該集積回路と連結される周辺回路素子の搭載に有利になるように構造が改善された光通信モジュールが提供されうる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の光通信モジュールが適用されうる全体システムを概略的に示す図である。
【
図2】本発明の第1実施形態による光通信モジュールの分解斜視図である。
【
図3A】
図2に図示された光通信モジュールに具備された回路基板を広げて図示した図である。
【
図3B】
図3Aに図示された光通信モジュールの電気的な連結を概略的に示す図である。
【
図4A】本発明の第2実施形態による光通信モジュールに具備された回路基板を広げて図示した図である。
【
図4B】
図4Aに図示された光通信モジュールの電気的な連結を概略的に示す図である。
【
図5A】本発明の第3実施形態による光通信モジュールに具備された回路基板を広げて図示した図である。
【
図5B】
図5Aに図示された光通信モジュールの電気的な連結を概略的に示す図である。
【
図6A】
図3AのVI-VI線に沿って切り取った断面図であり、本発明の一実施形態による第1接続端の構成を示す図であり、第1接続端の開かれた構成が図示されている図である。
【
図6B】
図3AのVI-VI線に沿って切り取った断面図であり、本発明の一実施形態による第1接続端の構成を示す図であり、第1接続端が湾曲された形態にフォールディングされた構成が図示されている図である。
【
図6C】
図3AのVI-VI線に沿って切り取った断面図であり、本発明の一実施形態による第1接続端の構成を示す図であり、
図6Bに図示された第1接続端と入出力コネクタとの電気的な連結を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付された図面を参照し、本発明の望ましい実施形態に係わる光通信モジュールについて説明する。
【0021】
図1には、本発明の光通信モジュールMが適用されうる全体システムを概略的に示す図面が図示されている。
本発明の一実施形態による光通信モジュールMは、映像信号を生成するソース機器と、該ソース機器の映像信号から映像イメージを具現するためのシンク機器との間において、光通信のためのインターフェースを提供するものであり、該映像信号を生成するソース機器と連結され、光通信の通信ラインを形成する光ファイバFの送信端側を形成するか(M(T))、あるいは映像信号を受信するシンク機器と連結され、光通信の通信ラインを形成する光ファイバFの受信端側を形成しうる(M(R))。
【0022】
図2には、本発明の第1実施形態による光通信モジュールMの分解斜視図が図示されている。
図3Aには、
図2に図示された光通信モジュールMに具備された回路基板10を広げて図示した図面が図示されている。
図3Bには、
図3Aに図示された光通信モジュールMの電気的な連結を概略的に示す図面が図示されている。
【0023】
図4Aには、本発明の第2実施形態による光通信モジュールMに具備された回路基板10を広げて図示した図面が図示されている。
図4Bには、
図4Aに図示された光通信モジュールMの電気的な連結を概略的に示す図面が図示されている。
【0024】
図5Aには、本発明の第3実施形態による光通信モジュールMに具備された回路基板10を広げて図示した図面が図示されている。
図5Bには、
図5Aに図示された光通信モジュールMの電気的な連結を概略的に示す図面が図示されている。
【0025】
図面を参照すれば、本発明の一実施形態による光通信モジュールMは、映像信号を含むマルチ信号の入出力コネクタCと、前記入出力コネクタCを介して受信された電気的な信号を光学的な信号に変換し、光ファイバFを介して伝送するか(送信端側)、あるいは光ファイバFを介して受信された光学的な信号を電気的な信号に変換し、入出力コネクタCを介して伝送する(受信端側)OSA(optical sub assembly)パッケージOSAを含むものでもあり、前記入出力コネクタCとOSAパッケージOSAとの間において、それらと電気的な接点を形成しながら、それら間において、マルチ信号ラインLを形成する回路基板10を含むものでもある。本明細書において、マルチ信号ラインLとは、互いに異なる信号を伝送するために互いから電気的に絶縁された互いに異なる伝送路を意味しうる。
【0026】
本発明の一実施形態による光通信モジュールMは、映像信号を生成するソース機器と、映像信号を受信して映像イメージを具現するシンク機器との間において、通信チャネルを形成することができ、前記光通信モジュールMは、ソース機器及びシンク機器のうちいずれか一つを送信端にし、残り他の一つを受信端にする双方向の通信チャネルを提供することができ、前記光通信モジュールMに具備されるマルチ信号ラインLは、映像信号を伝送する映像信号ライン(第1群の信号ラインL1)と、補助信号を伝送する補助信号ライン(第2群の信号ラインL2)と、を含むものでもある。本明細書において、映像信号ラインは、R、G、Bのビデオデータをピクセルクロックに同期して伝送するためのR、G、Bの3個チャネルと、クロックチャネルをと含み、総4個のチャネルを含むものでもある。本発明の一実施形態において、前記映像信号ライン(第1群の信号ラインL1)が4個のチャネルを含むということは、それぞれのチャネルが、データ通信のための信号ラインと共通する接地電圧の共有のための接地ラインを含み、総8本の映像信号ライン(第1群の信号ラインL1)を含むということを意味しうる。
【0027】
前記補助信号ライン(第2群の信号ラインL2)は、シンク機器の構成情報及び制御情報であるEDID(extended display identification data)、及びシンク機器の受信条件情報であるDPCD(display port configuration data)に係わる補助データを伝送するものであり、それぞれソース機器を送信端にし、シンク機器を受信端にする1個のチャネルと、該ソース機器を受信端にし、該シンク機器を送信端にする他の1個のチャネルと、を含み、総2個のチャネルを含むものでもある。本発明の一実施形態において、前記補助信号ライン(第2群の信号ラインL2)が2個のチャネルを含むということは、それぞれのチャネルが、データ通信のための信号ラインと共通する接地電圧の共有のための接地ラインを含み、総4本の補助信号ライン(第2群の信号ラインL2)を含むということを意味しうる。
【0028】
本明細書において、マルチ信号ラインLに具備されるそれぞれの信号ラインは、互いに異なる信号を伝送するために互いから電気的に絶縁された互いに異なる伝送路を意味するものであり、本発明の一実施形態において、前記マルチ信号ラインLは、8本の映像信号ライン(第1群の信号ラインL1)と、4本の補助信号ライン(第2群の信号ラインL2)とを含み、総12本の信号ラインを含むものでもある。ただし、本発明の技術的範囲は、マルチ信号ラインLに具備される信号ラインの本数に限定されるものではなく、本発明の多様な実施形態において、前記マルチ信号ラインLに具備される信号ラインの本数は、増減されうる。
【0029】
前記回路基板10は、多様なソース機器及びシンク機器につき、互換的な接続が可能になるように、HDMI(high definition multimedia interface,登録商標)またはDP(display port)のように、標準化された規格に形成された入出力コネクタCと、光通信ライン(光ファイバF)との光学的なカップリングを考慮し、数mmサイズに形成されるOSAパッケージOSA間において、前記入出力コネクタC及びOSAパッケージOSAと接点を形成しながら、マルチ信号ラインLを提供することができる。
【0030】
図3A及び
図3Bを参照すれば、本発明の一実施形態において、前記回路基板10は、入出力コネクタCとの第1接点P1を含む第1接続端E1と、OSAパッケージOSAとの第2接点P2を含む第2接続端E2と、を含むものでもある。例えば、前記回路基板10は、入出力コネクタCとOSAパッケージOSAとの間における映像信号ライン(第1群の信号ラインL1)、及び補助信号ライン(第2群の信号ラインL2)を含むマルチ信号ラインLを提供するものであり、絶縁層と、前記絶縁層上にパターン形成されるマルチ信号ラインLであり、例えば、金属細線でもって形成される多数の導電ラインと、を含むものでもある。
【0031】
本発明の多様な実施形態において、前記マルチ信号ラインLを形成する回路基板10は、軟性回路基板10Fだけによって設けられるか(
図3Aに図示された第1実施形態)、あるいは軟性回路基板10Fと剛性回路基板10Rとの組み合わせ(
図4A及び
図5Aに図示された、それぞれ第2実施形態及び第3実施形態)によっても設けられるが、軟性回路基板10Fが排除された剛性回路基板10Rだけによって設けられるものではない。前記軟性回路基板10Fは、絶縁層として、薄型フィルム厚の絶縁フィルムを含むものでもあり、ポリイミド素材の絶縁フィルムを含むものでもある。前記剛性回路基板10Rは、絶縁層として、絶縁基板を含むものでもあり、薄型フィルム厚の絶縁フィルムより厚い厚みに形成され、FR-4素材の絶縁基板を含むものでもある。前記軟性回路基板10F及び剛性回路基板10Rは、互いに異なる素材によって形成された絶縁層を含むものでもあり、それぞれ相対的に反りやすい柔軟性を発揮し、回路基板10の両端を形成する第1接続端E1及び第2接続端E2の反り加工または折り曲げ加工を容易にしたり、相対的に剛直な(rigid)剛性を発揮し、回路基板10上に搭載される集積回路IC(integrated circuit)や周辺の回路素子を安定して支持したり、それらと連結される多数の配線を安定して支持しながら、狭い面積内において、多数の集積回路チップ、回路素子や配線を集約して設計したりすることができる。例えば、前記軟性回路基板10F及び剛性回路基板10Rの絶縁層は、互いに異なる異種素材によっても形成され、互いに異なる誘電率または静電容量を有し、映像信号につき、相対的に誘電率損失が少ない高速の伝送路を提供したり、補助信号につき、信号の処理または加工のための回路連結が容易である一方、相対的に低速である伝送路を提供しありすることができる。
【0032】
前記回路基板10は、単に、入出力コネクタCとOSAパッケージOSAとの間において、マルチ信号ラインLを提供するだけではなく、例えば、入出力コネクタCとOSAパッケージOSAとの間において、信号の処理または加工、例えば、1または互いに異なる多数の信号ラインを介して入手される互いに異なる類型のデータを、データの類型を示す領域と共に、1つのデータパケット形態に加工するというように、信号の入出力間において、信号の処理または加工を行うことができる。
図4A及び
図5Aに図示された第2実施形態、第3実施形態による回路基板10は、そのような信号の処理または加工のために、前記第1接続端E1と前記第2接続端E2との間に連結される集積回路ICを含むものでもあり、例えば、本発明の一実施形態において、前記回路基板10は、第1接続端E1と第2接続端E2との間に連結される集積回路チップを含むものでもある。
【0033】
本発明の一実施形態において、前記回路基板10は、
図3Aに図示された第1実施形態におけるように、軟性回路基板10Fだけによって形成されるか、あるいは
図4A及び
図5Aにそれぞれ図示された第2実施形態、第3実施形態におけるように、互いに異なる異種素材を含む互いに異なる軟性回路基板10F及び剛性回路基板10Rの組み合わせによっても形成される。
【0034】
図3A、
図4A及び
図5Aを参照すれば、本発明の互いに異なる第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態において、前記回路基板10は、マルチ信号ラインLの両端を形成するものであり、入出力コネクタCとの接点を形成する第1接続端E1と、OSAパッケージOSAとの接点を形成する第2接続端E2と、を含むものでもあり、本発明の一実施形態において、前記第1接続端E1及び前記第2接続端E2は、軟性回路基板10Fの両端に形成されうる。
【0035】
本発明の一実施形態において、前記第1接続端E1及び前記第2接続端E2が軟性回路基板10Fの両端に形成されるというのは、連続して延長される軟性回路基板10Fの一端及び他端に、それぞれ第1接続端E1及び第2接続端E2が形成されるということを意味することができ、前記軟性回路基板10Fは、不連続的な界面を介在させずに、連続した形態で延長されながら、その一端及び他端に形成される第1接続端E1及び第2接続端E2を含むものでもある。
【0036】
図6Aないし
図6Cは、
図3AのVI-VI線に沿って切り取った断面図であり、本発明の一実施形態による第1接続端E1の構成を示す図面として、
図6Aには、第1接続端E1の開かれた構成が図示されており、
図6Bには、第1接続端E1が湾曲された形態にフォールディングされた構成が図示されており、
図6Cには、
図6Bに図示された第1接続端E1と入出力コネクタCとの電気的な連結を概略的に示す図面が図示されている。
図7には、
図2の第2接続端E2の構成を示す図面が図示されている。
【0037】
本発明の一実施形態において、前記入出力コネクタCとの第1接点P1が形成された第1接続端E1は、標準化された規格に形成された入出力コネクタCとの上下両面接点を形成するように、一面の接続面10aに第1接点P1が形成された第1接続端E1を、湾曲された形態にフォールディングして形成され、そのために、前記第1接続端E1は、相対的に柔軟に反ることができる軟性回路基板10Fの一端に形成されうる。また、前記第2接続端E2は、OSAパッケージOSAとの第2接点P2が形成されたものであり、OSAパッケージOSAからの光信号を光ファイバFの端部側に出力するように、OSAパッケージOSAと光ファイバFとを互いに光学的にカップリングさせることができ、前記OSAパッケージOSAと対面するように、第2接点P2が形成された第2接続端E2は、OSAパッケージOSAと対向するように並んで立てられるように折り曲げられた形態に形成され、そのために、前記第2接続端E2は、相対的に柔軟に反ることができる軟性回路基板10Fの他端に形成されうる。
【0038】
そのように、本発明の一実施形態においては、第1接続端E1及び第2接続端E2を、相対的に柔軟な軟性回路基板10Fの一端及び他端として形成し、一面の接続面10aに第1接点P1が形成された第1接続端E1のフォールディングを介し、入出力コネクタCとの両面接点を形成することができ、第2接続端E2の折り曲げを介し、OSAパッケージOSAと対面する第2接点P2を形成し、OSAパッケージOSAと光ファイバFとの光損失が最小化される光学的なカップリングを形成しうる。そのように、前記第1接続端E1及び前記第2接続端E2は、それぞれのフォールディングあるいは折り曲げに適する軟性を備えた軟性回路基板10Fの一端及び他端に形成されうる。
【0039】
図3A、
図4A及び
図5Aに図示された本発明の第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態において、前記第1接続端E1及び前記第2接続端E2が両端に形成された軟性回路基板10Fは、誘電率損失が相対的に少ない高速の伝送線を提供することができる。さらに具体的には、本発明の一実施形態において、高速のクロック信号に同期され、高速伝送が要求される映像信号ライン(第1群の信号ラインL1)は、全体的に、第1接続端E1及び第2接続端E2が形成された軟性回路基板10Fに形成されうる。さらに具体的には、前記軟性回路基板10Fは、高速伝送に適するように、誘電率損失が少なく、例えば、低い誘電率あるいは低い静電容量を有する素材でもって、相対的に薄いフィルム厚に形成される絶縁層を含むものでもある。例えば、本発明の一実施形態において、前記軟性回路基板10Fは、ポリイミド素材の絶縁層を含むものでもある。
【0040】
図6Aないし
図6C及び
図7を参照すれば、本発明の一実施形態において、第1接続端E1及び第2接続端E2が形成された回路基板10は、標準化された規格の入出力コネクタCとの両面接点を形成するための第1接続端E1のフォールディングのために、また、光ファイバFの端部との光学的なカップリングを形成するOSAパッケージOSAとの対面接点を形成する第2接続端E2の折り曲げのために、相対的に反りやすい軟性回路基板10Fに形成され、高速伝送経路が要求される映像信号ライン(第1群の信号ラインL1)は、伝送線誘電率損失を減らすために、相対的に低い誘電率または静電容量を有し、相対的に薄型のフィルム厚に形成されうる絶縁層を含む軟性回路基板10Fに形成されうる。
【0041】
図3A、
図4A及び
図5Aに図示された本発明の第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態において、前記第1接続端E1及び前記第2接続端E2は、軟性回路基板10Fの一端及び他端に形成され、第1接続端E1に形成された第1接点P1は、入出力コネクタCとの電気的な接点を形成することができ、第2接続端E2に形成された第2接点P2は、OSAパッケージOSAとの電気的な接点を形成しうる。このとき、前記マルチ信号ラインLは、前記第1接続端E1の第1接点P1と、第2接続端E2の第2接点P2とをそれぞれ一端及び他端にし、第1接点P1と第2接点P2との間で延長されうる。そして、前記マルチ信号ラインLにおいて、高速伝送が要求される映像信号ライン、すなわち、第1群の信号ラインL1は、第1接点P1と第2接点P2との間において、軟性回路基板10Fを外れないように、前記軟性回路基板10Fに難点なしに形成されうる。例えば、前記第1群の信号ラインL1は、全体的に、軟性回路基板10Fに形成され、それにより、前記第1群の信号ラインL1は、その両端を形成する第1接点P1及び第2接点P2を外れず、さらに前記第1接点P1と第2接点P2との間を含み、全体的に軟性回路基板10Fを外れないのである。
【0042】
図4A及び
図5Aに図示された本発明の第2実施形態、第3実施形態について述べれば、前記マルチ信号ラインLにおいて、第1群の信号ラインL1以外に、第2群の信号ラインL2は、第1接点P1及び第2接点P2が形成された軟性回路基板10Fから延長され、第1接点P1と第2接点P2との間において、軟性回路基板10Fからの離脱位置11と、軟性回路基板10Fへの再進入位置12の間において、迂回伝送経路を含むものでもある。本明細書において、該迂回伝送経路とは、伝送経路の物理的な配置及び配向などを考慮せず、例えば、第1接点P1及び第2接点P2が形成された軟性回路基板10Fから軟性回路基板10Fを外れていて、さらに軟性回路基板10Fに再進入する形態の伝送経路を意味し、軟性回路基板10Fからの離脱位置11と、軟性回路基板10Fへの再進入位置12とをつなぐ伝送経路を意味し、軟性回路基板10Fの外部に形成された伝送経路を意味しうる。例えば、本発明の多様な実施形態において、前記迂回伝送経路は、
図4Aに図示された第2実施形態におけるように、第1接点P1と第2接点P2との間において、大体のところ、軟性回路基板10Fの長手方向に沿って延長される第1群の信号ラインL1と異なり、軟性回路基板10Fの幅方向に沿って反る軌跡を形成することができ、さらに具体的には、第2群の信号ラインL2に沿い、前記迂回伝送経路は、軟性回路基板10Fの幅方向に沿い、軟性回路基板10Fの一側に連結された剛性回路基板10Rに向けて幅方向に沿いながら、軟性回路基板10Fを外れる離脱位置11を形成し、剛性回路基板10Rに搭載された集積回路ICを経由した後、剛性回路基板10Rから軟性回路基板10Fに向けて幅方向に沿いながら、軟性回路基板10Fに再進入する再進入位置12を形成しうる。
【0043】
図4Aに図示された第2実施形態と異なり、
図5Aに図示された第3実施形態においては、第1接点P1と第2接点P2との間において、大体のところ、軟性回路基板10Fの長手方向に沿って延長される第1群の信号ラインL1と類似して、第2群の信号ラインL2も、軟性回路基板10Fの長手方向に沿っても延長され、前記第2群の信号ラインL2に沿い、前記迂回伝送経路は、軟性回路基板10FのオープニングOPを介して連結された剛性回路基板10Rに向け、大体のところ、軟性回路基板10Fの長手方向に沿い、剛性回路基板10Rに向けて延長されながら軟性回路基板10Fを外れる離脱位置11を形成することができ、剛性回路基板10Rに搭載された集積回路ICを経由した後、大体のところ、軟性回路基板10Fの長手方向に沿い、軟性回路基板10Fに向けて延長されながら、軟性回路基板10Fに再進入する再進入位置12を形成しうる。そのように、具体的な該迂回伝送経路の設計により、または軟性回路基板10Fと剛性回路基板10Rとの間の相対的な配置関係により、該迂回伝送経路の軌跡は、軟性回路基板10Fの幅方向に沿って反る形態に形成されるか、あるいは大体のところ、軟性回路基板10Fの長手方向に沿って延長される形態に形成されうる。例えば、本発明の一実施形態において、第1接点P1と第2接点P2との間で延長される第1群の信号ラインL1、及び第2群の信号ラインL2のうちいずれか一方の信号ラインが、大体のところ、軟性回路基板10Fの長手方向に沿って延長されるとき、他方の信号ラインは、軟性回路基板10Fの幅方向に沿って反る形態に形成され、例えば、
図4Aに図示されているように、大体のところ、均一な幅で延長される軟性回路基板10Fの幅方向に沿い、剛性回路基板10Rが連結された構造でもって、第1群の信号ラインL1は、大体のところ、軟性回路基板10Fの長手方向に沿って延長されるものの、第2群の信号ラインL2は、軟性回路基板10Fの幅方向に沿って反った形態で延長され、
図5Aに図示されているように、軟性回路基板10Fの幅方向に沿って形成されたオープニングOPを介し、剛性回路基板10Rが連結された構造で、第2群の信号ラインL2は、大体のところ、軟性回路基板10Fの長手方向に沿って延長されるものの、第1群の信号ラインL1は、軟性回路基板10Fの幅方向に沿って反った形態で延長されうる。
【0044】
図3A、
図4A及び
図5Aに図示された本発明の第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態において、第1接点P1が形成された軟性回路基板10Fの第1接続端E1は、軟性回路基板10Fの長手方向に沿って最大幅に形成される広幅部を形成しうる。
図6Aないし
図6Cを参照すれば、本発明の一実施形態において、第1接点P1が形成された一面の接続面10aが外周を形成し、第1接点P1が形成されていない他面の非接触面10bが内周を形成するように、前記第1接続端E1は、湾曲された形態にフォールディングされながら、入出力コネクタCとの両面接点を形成することができ、前記第1接続端E1は、湾曲された形態にフォールディングされながら、軟性回路基板10Fの他部分と、大体のところ、同一幅を形成するが(
図2参照)、フォールディングされずに開かれた状態で、前記第1接続端E1は、軟性回路基板10Fの長手方向に沿って最大幅を有する広幅部を形成しうる。例えば、
図3Aに図示された実施形態におけるように、前記軟性回路基板10Fは、一端の第1接続端E1を広幅部にし、他端の第2接続端E2を含み、残りの他部分が、大体のところ、均一な幅を有するT字形に形成されるか、あるいは
図5Aに図示された実施形態のように、剛性回路基板10Rとの連結のために軟性回路基板10FにオープニングOPが形成されながら、軟性回路基板10FのオープニングOPを除いたボトルネック部分が軟性回路基板10Fの幅方向に沿い、最も狭い狭幅部を形成しうる。
【0045】
図3A、
図4A及び
図5Aに図示された本発明の第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態において、前記マルチ信号ラインLは、その両端を形成する第1接点P1及び第2接点P2が形成された軟性回路基板10Fを、伝送経路の送信側と受信側とにするので、マルチ信号ラインLの両端は、軟性回路基板10Fに形成されうる。
【0046】
図4A及び
図5A参照すれば、マルチ信号ラインLにおいて、前述の第1群の信号ラインL1は、第1接点P1と第2接点P2との間も、前記軟性回路基板10Fに形成されるのに反し、第1群の信号ラインL1と異なる第2群の信号ラインL2は、軟性回路基板10Fを外れた迂回伝送経路を含むものでもあり、本発明の一実施形態において、軟性回路基板10Fからの離脱位置11と、軟性回路基板10Fへの再進入位置12との間の迂回伝送経路は、軟性回路基板10Fと電気的に連結された剛性回路基板10Rにも設けられる。さらに具体的には、本発明の一実施形態において、前記第2群の信号ラインL2は、第1接点P1から離脱位置11までの軟性回路基板10Fの伝送経路と、前記離脱位置11から再進入位置12までの剛性回路基板10Rの迂回伝送経路と、前記再進入位置12から第2接点P2までの軟性回路基板10Fの伝送経路と、を含むものでもある。後述するように、前記剛性回路基板10Rの迂回伝送経路上には、集積回路ICが連結され、前記迂回伝送経路を提供する剛性回路基板10Rには、集積回路チップ、並びに周辺の回路構成、及びそれらと連結される配線が集約的にも配される。
【0047】
前述のように、全体的に、軟性回路基板10Fに形成される第1群の信号ラインL1は、高速伝送が要求される映像信号ラインに該当し、剛性回路基板10Rの迂回伝送経路を含む第2群の信号ラインL2は、映像信号自体ではなく、映像信号の通信や映像再生のための補助データが伝送される補助信号ラインに該当しうる。
【0048】
さらに具体的には、相対的に低い周波数を有する補助信号の伝送を担当する補助信号ライン(第2群の信号ラインL2)は、軟性回路基板10Fに形成された第1接点P1及び第2接点P2を両端にするものの、両端の第1接点P1及び第2接点P2から、剛性回路基板10を経由するように迂回する迂回伝送経路を含むものでもある。本発明の一実施形態において、前記剛性回路基板10には、補助信号ライン(第2群の信号ラインL2)に連結され、信号の処理または加工のための集積回路IC(例:FPGA(field programmable gate array)、集積回路チップ)が配されうる。このとき、前記剛性回路基板10は、集積回路IC、及び集積回路ICと連結される周辺回路素子の電気的な連結のための多数の配線を集約的に形成するのに容易であり、両面において、多数の回路素子を集約的に構成することができるという側面において、軟性回路基板10Fより高い集積度の回路構成が可能である。例えば、前記補助信号ライン(第2信号ラインL2)は、本発明の一実施形態による光通信モジュールMが通信チャネルを形成するソース機器及びシンク機器のうち少なくともいずれか1つの機器に係わる情報として、例えば、シンク機器の構成情報及び制御情報であるEDID、及びシンク機器の受信条件情報であるDPCDなどに係わる補助データが伝送され、例えば、そのような多様な類型のデータを、データの類型を示す領域と共に、1つのデータパケット形態に加工するための集積回路IC(例:FPGA、集積回路チップ)が連結されうる。このとき、前記補助信号ライン(第2群の信号ラインL2)上には、多様な類型のデータに対する信号の処理または加工を行う集積回路ICが連結され、前記補助信号ライン(第2群の信号ラインL2)は、集積回路ICが配された剛性回路基板10を経由するように、第1接点P1及び第2接点P2が形成された軟性回路基板10Fから迂回する迂回伝送経路を含むものでもある。
【0049】
本発明の一実施形態において、相対的に高い周波数のクロック信号に同期化されている映像信号を伝送する映像信号ライン(第1群の信号ラインL1)は、高速伝送線として形成され、映像信号ライン(第1群の信号ラインL1)と電気的なカップリング(例:容量性結合)を形成する回路基板10において、例えば、互いに異質的な素材特性(絶縁層の素材特性)を有する軟性回路基板10Fと剛性回路基板10Rとの境界を横切り、映像信号ライン(第1群の信号ラインL1)が形成される場合、そのような軟性回路基板10Fと剛性回路基板10Rとの境界においては、誘電率または静電容量が互いに異なることにより、映像信号ライン(第1群の信号ラインL1)に載せられて伝送される映像信号の歪曲や、映像信号の反射、及びそれによる映像信号の減衰や逆伝播されるノイズ成分の生成のような悪影響を受けてしまうために、本発明の一実施形態において、マルチ信号ラインLにうち、少なくとも映像信号ライン(第1群の信号ラインL1)は、全体的に、軟性回路基板10F内に形成されうる。本発明の一実施形態において、映像信号ラインを含むマルチ信号ラインLの一端及び他端を形成する第1接点P1及び第2接点P2は、軟性回路基板10Fに形成され、軟性回路基板10Fに形成された第1接点P1と第2接点P2との間で延長される映像信号ライン(第1群の信号ラインL1)は、軟性回路基板10Fを外れないように、両端の第1接点P1と第2接点P2との間で延長されうる。すなわち、本発明の一実施形態において、入出力コネクタCとの第1接点P1、及びOSAパッケージOSAとの第2接点P2を含み、それら第1接点P1と第2接点P2との間で延長される映像信号ライン(第1群の信号ラインL1)は、難点なしに、または全体的に、軟性回路基板10Fに形成され、剛性回路基板10Rは、映像信号の伝送に関与しないのである。例えば、本発明の一実施形態において、映像信号ライン(第1群の信号ラインL1)は、全体的に、軟性回路基板10Fを外れないように、軟性回路基板10F内を横切って延長され、映像信号ライン(第1群の信号ラインL1)に沿い、軟性回路基板10Fと剛性回路基板10との間の境界と当接しないように、軟性回路基板10F内部に形成されうる。
【0050】
図4Aに図示された本発明の第2実施形態においては、軟性回路基板10Fに形成された第1接点P1及び第2接点P2を両端にするマルチ信号ラインLにおいて、第1群の信号ラインL1(映像信号ラインに該当する)は、前記第1接点P1及び第2接点P2と前記第1接点P1と第2接点P2との間を含み、全体的に軟性回路基板10Fに形成され、前記第1群の信号ラインL1と異なる第2群の信号ラインL2(補助信号ラインに該当する)は、第1接点P1及び第2接点P2が形成された軟性回路基板10Fを外れた迂回伝送経路を含むものでもあり、軟性回路基板10Fを外れ、迂回伝送経路が形成された剛性回路基板10に形成されうる。一方、
図3Aに図示された本発明の第1実施形態において、軟性回路基板10Fに形成された第1接点P1及び第2接点P2を両端にするマルチ信号ラインLは、全体的に、軟性回路基板10Fに形成され、高速伝送が要求される第1群の信号ラインL1(映像信号ラインに該当する)と第2群の信号ラインL2(補助信号ラインに該当する)とのいずれも、全体的に、軟性回路基板10Fに形成されうる。例えば、第1実施形態の多様な変形例を介し、前記軟性回路基板10Fには、第2群の信号ラインL2と電気的に連結される集積回路ICが搭載されるか、あるいは搭載されないのでもある。本発明の第1実施形態による光通信モジュールMは、軟性回路基板10F以外に、軟性回路基板10Fと連結される剛性回路基板10Rを含まないのである。
以下においては、本発明の一実施形態による第1接続端E1と第2接続端E2との構造について説明する。
【0051】
図6Aないし
図6C及び
図7を参照すれば、軟性回路基板10Fの一端を形成する第1接続端E1は、入出力コネクタCとの第1接点P1を含み、軟性回路基板10Fの他端を形成する第2接続端E2は、OSAパッケージOSAとの第2接点P2を含むものでもある。本発明の一実施形態において、前記第1接続端E1は、入出力コネクタCとの両面接点を形成することができ、前記第2接続端E2は、OSAパッケージOSAとの対面接点を形成しうる。
【0052】
本明細書において、第1接続端E1と入出力コネクタCとが両面接点を形成するというのは、第1接続端E1と入出力コネクタCとが上下両面において、電気的な接触を形成するということを意味することができ、例えば、軟性回路基板10Fの長手方向及び幅方向と垂直の高さ方向に沿い、第1接続端E1の上部及び下部を介し、入出力コネクタCと、それぞれ互いに異なる信号を伝送するための電気的な接触を形成するということを意味しうる。そのように、第1接続端E1と入出力コネクタCとが上下両面接点を形成することにより、第1接続端E1と入出力コネクタCとの間において、多数の信号伝送のための空間割り当てを減らすことができ、例えば、第1接続端E1と入出力コネクタCとの幅を狭めることができる。
【0053】
本明細書において、第2接続端E2とOSAパッケージOSAとが対面接点を形成するというのは、第2接続端E2とOSAパッケージOSAとが互いに対向するように立てられた状態で、互いに対する電気的な接触を形成するということを意味しうる。例えば、本発明の一実施形態において、前記OSAパッケージOSAは、マルチ信号ラインLを介して伝送される電気的な信号を入力にし、光信号が軟性回路基板10Fの長手方向に沿って出力されるように、軟性回路基板10Fの高さ方向に沿って立てられた形態に配され、そのように立てられた形態に配されるOSAパッケージOSAと対面接点を形成するように、前記第2接続端E2も立てられた形態に折り曲げられうる。
【0054】
前記第1接続端E1は、第1接点P1が形成された一面の接続面10aと、第1接点P1が形成されていない他面の非接触面10bと、を含むものでもあり、一面の接続面10aが外周を形成し、他面の非接触面10bが内周を形成するように、湾曲された形態にフォールディングされうる。前記第1接続端E1の接続面10a上には、多数の第1接点P1が形成され、前記多数の第1接点P1は、前記第1接続端E1の外周に沿い、一群の上部第1接点P11と、一群の下部第1接点P12と、を含むものでもあり、一群の上部第1接点P11と、一群の下部第1接点P12との間には、湾曲部15を形成する離隔ギャップGが介在されうる。
【0055】
本発明の一実施形態において、前記第1接続端E1が開かれた状態で、一群の上部第1接点P11は、第1接続端E1の幅方向に沿って中央位置に配され、一群の下部第1接点P12は、一群の上部第1接点P1の両側エッジ位置に対に形成されうる。このとき、一群の上部第1接点P11と、一群の下部第1接点P12との間には、前記離隔ギャップGが介在され、本発明の一実施形態において、前記離隔ギャップGは、中央位置に配された一群の上部第1接点P11と、両側エッジに対に形成された一群の下部第1接点P12との間にそれぞれ形成され、第1接続端E1の幅方向に沿って対に形成され、フォールディング時、左右両側において、湾曲部15を形成しうる。
【0056】
本発明の一実施形態において、前記第1接続端E1のフォールディングは、以下のようにもなされる。すなわち、第1接点P1が形成された接続面10aを外周にし、第1接点P1が形成されていない非接触面10bを内周にし、軟性回路基板10Fの幅方向に沿い、中央位置に形成された上部第1接点P11が上層に配され、中央位置の両側エッジ位置に配された下部第1接点P12が下層に配されるように、第1接続端E1がフォールディングされ、第1接続端E1のフォールディングを介し、上部第1接点P11と下部第1接点P12は、全体的に、上下複層構造を形成しうる。本発明の一実施形態において、軟性回路基板10Fの幅方向に沿い、上部第1接点P11の両側エッジのうち一辺エッジに配された下部第1接点P12が、上部第1接点P11の下部に配されるように、第1接続端E1の一辺エッジをフォールディングする一方、他辺エッジに配された他の下部第1接点P12が、上部第1接点P11の下部に配されるように、第1接続端E1の他辺エッジをフォールディングすることにより、上部第1接点P11と下部第1接点P12とが複層状に配される第1接続端E1のフォールディングがなされうる。
【0057】
本発明の一実施形態において、前記一群の上部第1接点P11と、一群の下部第1接点P12は、第1接続端E1の外周に沿い、入出力コネクタCとの上下両面接点を形成することができるが、湾曲部15を形成する第1接続端E1の側面においては、入出力コネクタCとの接点を形成せず、例えば、前記第1接続端E1の側面に該当する一群の上部第1接点P11と、一群の下部第1接点P12との間には、第1接点P1が形成されておらず、フォールディング時の湾曲部15を形成するための離隔ギャップGが形成されうる。例えば、前記離隔ギャップGは、第1接続端E1の湾曲部15に該当する部分であり、具体的な第1接続端E1のフォールディング形状により、第1接続端E1の湾曲部15は、入出力コネクタCとの十分な接触を形成し難いために、前記第1接続端E1の湾曲部15には、第1接点P1を形成せず、フォールディング工程時の作業性を考慮し、第1接点P1を形成しないのである。
【0058】
図3Aを参照すれば、本発明の一実施形態において、前記離隔ギャップGの位置につき、第1接続端E1が開かれた状態で、前記離隔ギャップGは、第1接続端E1を除いた残り他部分、例えば、軟性回路基板10Fの長手方向に沿い、第1接続端E1からつながる部分の幅に該当する位置に形成されうる。本発明の一実施形態において、前記第1接続端E1は、幅方向に沿って開かれた状態においては、軟性回路基板10Fの長手方向に沿い、最大幅を有する広幅部を形成することができ、幅方向に沿ってフォールディングされた状態においては、軟性回路基板10Fの長手方向に沿い、第1接続端E1を除いた残り他部分の幅、例えば、軟性回路基板10Fの長手方向に沿い、第1接続端E1からつながる部分の幅と同一に形成されうる(
図2参照)。そのために、前記離隔ギャップGは、前記第1接続端E1からつながる部分の幅に該当する位置に形成されうる。例えば、一端の入出力コネクタCから、他端のOSAパッケージOSAに至る本発明の一実施形態による光通信モジュールMは、大体のところ、均一な幅を有するように形成されうる。本発明の一実施形態において、軟性回路基板10Fの両端を形成する第1接続端E1及び第2接続端E2は、第1接続端E1が単一層であり、開かれた状態においては、互いに異なる幅を有し第1接続端E1が複層状にフォールディングされた状態においては、互いに対等な幅を有することができる。
【0059】
本発明の一実施形態において、前記第1接続端E1は、第1接点P1が形成された接続面10aが外周を形成するように、接続面10aの両端が互いに対向する形態にフォールディングされ、それにより、一群の下部第1接点P12は、互いから断絶された形態の接続面10aに形成されうる。例えば、前記一群の下部第1接点P12は、互いに断絶された形態でもって、接続面10aにそれぞれ形成された互いに異なる下部第1接点P12を含むものでもある。
【0060】
前記第2接続端E2は、OSAパッケージOSAとの対面接点を形成するように、OSAパッケージOSAと対向するように立てられた形態にも折り曲げられる。例えば、前記第2接続端E2は、軟性回路基板10Fの長手方向及び幅方向と垂直な高さ方向に沿い、軟性回路基板10Fの本体から折り曲げられた形態に形成され、高さ方向に沿って立てられた形態に配された第2接続端E2上において、第2接続端E2とOSAパッケージOSAは、互いに対向する形態にも配される。例えば、前記OSAパッケージOSAは、基底基板、及び前記基底基板上に配された光素子であり、送信端側を形成する発光素子と、受信端側を形成する受光素子と、を含むものでもあり、前記発光素子及び前記受光素子と光学的にカップリングされる光学要素(例:光学レンズなど)を含むものでもある。このとき、前記OSAパッケージOSAが高さ方向に沿って立てられた形態に配されるというのは、前記基底基板が高さ方向に沿って立てられた形態に配されるということを意味し、高さ方向に沿って立てられた基底基板と、垂直な出力方向を有するように配される光素子とを介し、光信号が軟性回路基板10Fの長手方向に沿って出力されうるということを意味しうる。例えば、本発明の一実施形態において、前記第2接続端E2は、第2接点P2が形成された一面の接続面10cと、他面の非接触面10dとを含むものでもあり、前記接続面10cがOSAパッケージOSAと対向するように立てられるように、前記第2接続端E2が折り曲げられうる。
【0061】
以上のように、本発明の一実施形態において、前記軟性回路基板10Fの両端を形成する第1接続端E1及び第2接続端E2は、それぞれその接続対象になる入出力コネクタC及びOSAパッケージOSAとの両面接点または対面接点を形成するようにフォールディングされるか、あるいは折り曲げられ、フォールディング加工または折り曲げ加工を考慮し、前記第1接続端E1及び前記第2接続端E2は、軟性回路基板10Fの両端に形成されうる。
【0062】
本発明は、添付された図面に図示された実施形態を参照して説明されたが、それらは、例示的なものに過ぎず、本発明が属する技術分野において当業者であるならば、それらから、多様な変形、及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解することができるであろう。
【符号の説明】
【0063】
10 回路基板
10F 軟性回路基板
10R 剛性回路基板
11 離脱位置
12 再進入位置
15 湾曲部15
C 入出力コネクタ
E1 第1接続端
E2 第2接続端
F 光ファイバ
G 離隔キャップ
IC 集積回路
L マルチ信号ライン
L1 第1群の信号ライン(映像信号ライン)
L2 第2群の信号ライン(補助信号ライン)
M 光通信モジュール
OP オープニング
OSA OSAパッケージ
P1 第1接点
P11 上部第1接点
P12 下部第1接点
P2 第2接点