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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-03
(45)【発行日】2024-10-11
(54)【発明の名称】プログラムおよび情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20241004BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20241004BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20241004BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/55
G06Q50/10
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023182835
(22)【出願日】2023-10-24
【審査請求日】2024-02-09
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100104547
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 三男
(74)【代理人】
【識別番号】100206612
【弁理士】
【氏名又は名称】新田 修博
(74)【代理人】
【識別番号】100209749
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 和輝
(74)【代理人】
【識別番号】100217755
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 淳史
(72)【発明者】
【氏名】馬場 功淳
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-062295(JP,A)
【文献】特開2017-000236(JP,A)
【文献】特開2008-246150(JP,A)
【文献】特開2004-187979(JP,A)
【文献】[あつ森]かぼちゃの植え方とレシピの集め方[あつまれどうぶつの森],[online],2023年10月18日,https://gamewith.jp/atsumori/article/show/230219,2024年7月10日検索
【文献】[あつ森]野菜の入手方法と種類一覧|育て方[あつまれどうぶつの森],[online],2021年11月26日,https://www.youtube.com/watch?v=H.jyzF6pzLnw,2024年7月10日検索
【文献】コロプラ子会社による”宝石掘ってNFTで稼ぐ”ゲーム「Brilliantcrypto」発表。コロプラグループがブロックチェーンゲーム本格参入へ,,[online],2023年07月25日,https://automaton-media.com/articles/newsjp/20230725-257026/,2024年7月10日検索
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ユーザに第1のアイテムを取得させる取得手段と、
前記ユーザが持つ前記第1のアイテムを消費することで、消費する前記第1のアイテムを取得した第1の仮想空間とは異なる第2の仮想空間に、当該第2の仮想空間に前記ユーザの指示に基づかずに予め配置された前記第1のアイテムを取得しやすくなる影響を与える影響付与手段と、として機能させる
プログラム。
【請求項2】
前記第1のアイテムは、前記ユーザによる前記第1の仮想空間の地形を変化させる操作により取得可能である
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記第1のアイテムは、前記ユーザが持つ第2のアイテムを使用して前記第1の仮想空間の地形を変化させることにより取得可能である
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
ユーザに第1のアイテムを取得させる取得手段と、
前記ユーザが持つ前記第1のアイテムを消費することで、消費する前記第1のアイテムを取得した第1の仮想空間とは異なる第2の仮想空間に、当該第2の仮想空間に前記ユーザの指示に基づかずに予め配置された前記第1のアイテムを取得しやすくなる影響を与える影響付与手段と、を備える
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムおよび情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ユーザがアイテムを取得したり消費したりすることが可能なゲームが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】特開2023-076611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ゲームの分野においては、アイテムの用途として似通ったものが多いなどの理由により、ゲーム性の幅が限定的となってしまっているという問題があった。
【0005】
本発明は、ゲーム性の幅を広げることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に示す一実施形態によれば、
コンピュータを、
ユーザに第1のアイテムを取得させる取得手段と、
前記ユーザが持つ前記第1のアイテムを消費することで、消費する前記第1のアイテムを取得した第1の仮想空間とは異なる第2の仮想空間に所定の影響を与える影響付与手段と、として機能させる
プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ゲーム性の幅を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ゲームシステムの概略構成を示す図である。
図2】ゲームシステムの機能的構成を示すブロック図である。
図3】マップを表示する画面の一例を示す図である。
図4】ホーム画面の一例を示す図である。
図5】ユーザが取得した山の一覧を表示する画面の一例を示す図である。
図6】採掘を行う際のゲーム画面の一例を示す図である。
図7】資産の獲得および消費の流れについて説明するための図である。
図8】山の取得および採掘に係るタイムラインについて説明するための図である。
図9】ユーザが保有する宝石の一覧を表示する画面の一例を示す図である。
図10】特定の山について有利な効果が発生している状態における、ユーザが取得した山の一覧を表示する画面の一例を示す図である。
図11】ピッケルの購入に係る画面の一例を示す図である。
図12】山の生成および山で取得可能なアイテムの決定に係る処理の一例を示すフローチャートである。
図13】山の取得および採掘に係る処理の一例を示すフローチャートである。
図14】NFT化可能なアイテムを消費して有利な効果を発生させる処理の一例を示すフローチャートである。
図15】ピッケルの購入について優待する処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0010】
<ゲームシステムのハードウェア構成>
図1に示すように、本実施形態のゲームシステム1は、複数の端末装置10と、サーバ20と、ブロックチェーンシステム3とを備えている。また、ブロックチェーンシステム3は、複数のノード装置30を備えている。
【0011】
端末装置10とサーバ20とブロックチェーンシステム3(換言すると、ノード装置30)とは、ネットワーク2を介して互いに接続される。ネットワーク2は、例えば、インターネット、移動通信システム(例えば、3G、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等)、WiFi(Wireless Fidelity)、ブルートゥース(登録商標)、その他の通信回線、またはこれらの組み合わせ等のいずれによって構成されていてもよい。
【0012】
サーバ20(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってもよい。サーバ20は、プロセッサ21と、メモリ22と、ストレージ23と、通信IF(インターフェース)24と、入出力IF25と、を備える。サーバ20が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0013】
プロセッサ21は、サーバ20全体の動作を制御する。プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)およびGPU(Graphics Processing Unit)等を含み得る。プロセッサ21は、ストレージ23からプログラムを読み出し、メモリ22に展開する。プロセッサ21は、展開したプログラムを実行する。
【0014】
メモリ22は、主記憶装置である。メモリ22は、例えば、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置により構成される。メモリ22は、プロセッサ21がストレージ23から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ21に作業領域を提供する。メモリ22は、プロセッサ21がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0015】
なお、本実施形態においてプログラムとは、ゲームを端末装置10により実現するプログラムであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを端末装置10とサーバ20との協働により実現するプログラムであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを端末装置10とサーバ20とブロックチェーンシステム3との協働により実現するプログラムであってもよい。なお、当該ゲームは、一例として、端末装置10において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。また、各種データには、例えば、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、および端末装置10やサーバ20等の各装置間で送受信される指示や通知が含まれる。
【0016】
ストレージ23は、補助記憶装置である。ストレージ23は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置により構成される。ストレージ23には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0017】
通信IF24は、サーバ20と端末装置10等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。また、通信IF24は、サーバ20とブロックチェーンシステム3(換言すると、ノード装置30)との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。
【0018】
入出力IF25は、サーバ20がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、サーバ20がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF25は、例えば、マウス、キーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0019】
端末装置10(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ、パーソナルコンピュータ、ウェアラブル端末、またはゲーム装置等であってもよい。端末装置10は、携帯端末であってもよい。端末装置10は、ユーザがゲームを実行する際に可搬型の端末であってもよい。
【0020】
端末装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信IF14と、入出力IF15と、入力部17と、表示部18と、を備える。端末装置10が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0021】
プロセッサ11は、端末装置10全体の動作を制御する。プロセッサ11は、CPU、MPUおよびGPU等を含み得る。プロセッサ11は、ストレージ13からプログラムを読み出し、メモリ12に展開する。プロセッサ11は、展開したプログラムを実行する。
【0022】
メモリ12は、主記憶装置である。メモリ12は、例えば、ROMおよびRAM等の記憶装置により構成される。メモリ12は、プロセッサ11がストレージ13から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ11に作業領域を提供する。メモリ12は、プロセッサ11がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0023】
ストレージ13は、補助記憶装置である。ストレージ13は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD等の記憶装置により構成される。ストレージ13には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0024】
通信IF14は、端末装置10とサーバ20等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。なお、通信IF14は、端末装置10とブロックチェーンシステム3(換言すると、ノード装置30)との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御してもよい。
【0025】
入出力IF15は、端末装置10がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、端末装置10がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF15は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行うこととしてもよい。入出力IF15は、入力部17または表示部18等を含み得る。
【0026】
入力部17は、ユーザによる入力を受け付ける。入力部17は、例えば、タッチパッドやマウス等のポインティングデバイスであってもよい。表示部18は、画像を表示する。表示部18は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等であってもよい。端末装置10は、例えば、入力部17と表示部18とを組み合わせた電子部品であるタッチスクリーンを備えていてもよい。この場合、入力部17は、ユーザの操作(例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、スワイプ操作、フリック操作、ピンチイン操作およびピンチアウト操作等)により入力面に対して入力された位置を検知し、検知した位置を示す情報を入力信号として送信する機能を有し得る。
【0027】
また、入力部17は、例えば、キーボード、各種物理ボタン、各種センサ(例えば、加速度センサまたは角速度センサ等)、操作スティック、カメラ、またはマイク等であってもよい。また、表示部18は、例えば、プロジェクタ等であってもよい。
【0028】
本実施形態においては、入力部17がキーボードおよびマウスであるものとして説明する。なお、本実施形態において、ボタン等の各種UIに対する操作は、表示部18上のボタン等が表示されている領域にマウスのカーソルを合わせてクリックすることなどにより行われてもよい。
【0029】
複数のノード装置30は、ブロックチェーンシステム3を構成する。各ノード装置30は、分散型台帳を保有する。各ノード装置30は、分散型台帳において同一のデータを記憶する。詳しくは後述するが、本実施形態では、ユーザが保有する資産等がブロックチェーンシステム3の分散型台帳で管理されている。
【0030】
ノード装置30(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってもよい。ノード装置30は、プロセッサ31と、メモリ32と、ストレージ33と、通信IF34と、入出力IF35と、を備える。ノード装置30が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0031】
プロセッサ31は、ノード装置30全体の動作を制御する。プロセッサ31は、CPU、MPUおよびGPU等を含み得る。プロセッサ31は、ストレージ33からプログラムを読み出し、メモリ32に展開する。プロセッサ31は、展開したプログラムを実行する。
【0032】
メモリ32は、主記憶装置である。メモリ32は、例えば、ROMおよびRAM等の記憶装置により構成される。メモリ32は、プロセッサ31がストレージ33から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ31に作業領域を提供する。メモリ32は、プロセッサ31がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0033】
ストレージ33は、補助記憶装置である。ストレージ33は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD等の記憶装置により構成される。
【0034】
通信IF34は、ノード装置30とサーバ20との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。なお、通信IF34は、ノード装置30と端末装置10との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御してもよい。
【0035】
入出力IF35は、ノード装置30がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、ノード装置30がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF35は、例えば、マウス、キーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0036】
なお、サーバ20や端末装置10がノード装置30として機能してもよい。換言すると、ブロックチェーンシステム3は、サーバ20や端末装置10を含み得る。
【0037】
<ゲームシステムの機能的構成>
図2は、サーバ20、端末装置10およびノード装置30の機能的構成を示すブロック図である。本実施形態におけるサーバ20は、例えば、ゲームを実現するために必要な各種データおよびプログラムを各端末装置10に提供する機能、ならびに各端末装置10からゲームに関するデータを収集して管理する機能等を有する。
【0038】
なお、本実施形態において、サーバ20は、ゲームごとに事前に登録されるユーザのアカウントを用い、各ユーザおよび端末装置10を識別する。アカウントの登録方法は特に限定されない。例えば、端末装置10またはパーソナルコンピュータ等の他の装置が、ユーザの操作に基づいて、ユーザのアカウント登録に必要な情報をサーバ20に送信し、サーバ20が、受信した情報に基づいて各ユーザのアカウントを作成および保存することとしてもよい。
【0039】
図2に示すように、サーバ20は、プロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、通信IF24、および入出力IF25等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。記憶部220は、制御部210が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、プログラム、ゲーム情報およびユーザ情報がある。当該プログラムは、ゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報およびユーザ情報は、制御部210がプログラムを実行するときに参照するデータである。
【0040】
ゲーム情報は、例えば、各種仮想空間(換言すると、ゲーム空間)を規定するための情報を含む。仮想空間とは、例えば、ユーザが操作可能なキャラクタ(以下、「プレイヤキャラクタ」ともいう。)等のオブジェクトが配置される空間である。また、ゲーム情報は、例えば、仮想空間内に配置される建物、木、石、アイテム等の各種オブジェクトの配置位置や設定値に関する情報を含む。以下においては、仮想空間に配置されるキャラクタのオブジェクトを指して、単に「キャラクタ」ということもある。
【0041】
ユーザ情報は、ゲームのアカウントごとに管理される情報である。ユーザ情報は、例えば、プレイヤキャラクタに関する情報、保有資産に関する情報、ゲームの進行度を示す情報、およびユーザが取得した山(山については後述する。)に関する情報(換言すると、特定の仮想空間でのゲームの実行に係る権利に関する情報)等を含む。保有資産には、後述するトークンやアイテムA、アイテムBおよびアイテムC等が含まれる。すなわち、記憶部220には、例えば、各ユーザを識別可能な識別情報に関連付けて、各ユーザの保有するトークンやアイテム等の情報が記憶されてもよい。
【0042】
制御部210は、記憶部220に格納されたプログラムを実行することにより、ゲームに関する各種処理を制御する。制御部210は、送受信部211、ゲーム制御部212、資産管理部213およびマーケット管理部214を有する。
【0043】
送受信部211は、各種データを送信または受信する。送受信部211は、例えば、各種データおよびプログラムの送信要求や、マルチプレイ機能に対応するための同期処理の要求、同期処理の対象となるデータ等を、各端末装置10から受信し、ゲーム制御部212、資産管理部213、またはマーケット管理部214等に渡す。また、送受信部211は、ゲーム制御部212、資産管理部213、またはマーケット管理部214等による制御に従って、各種データやプログラムを、各端末装置10に送信する。
【0044】
本実施形態において、マルチプレイ機能とは、複数のアカウントによるゲーム処理を同期させた状態で進行させる機能である。ゲームシステム1のサーバ20および端末装置10は、ゲームシステム1にログインしているアカウントが同じゲームに複数参加する場合に、マルチプレイ機能に対応するための各種処理を実行する。
【0045】
ゲーム制御部212は、記憶部220に格納されたプログラムに記述された演算処理を実行することで、端末装置10にゲームを提供する。
【0046】
ゲーム制御部212は、ゲーム情報に含まれる仮想空間を規定するための情報に基づいて、仮想空間を規定する。ゲーム制御部212は、ゲーム情報に含まれるオブジェクトの設定情報に基づいて、仮想空間にオブジェクトを配置する。ゲーム制御部212は、仮想空間に配置したオブジェクトを制御する。具体的には、ゲーム制御部212は、仮想空間内でのオブジェクトの位置、向き、形状、色等を変更したり、オブジェクトに所定の動作を行わせたりする。
【0047】
また、ゲーム制御部212は、端末装置10から送信されるプレイ情報に基づいて、プレイヤキャラクタを仮想空間に配置する。また、ゲーム制御部212は、端末装置10から送信されるプレイ情報に基づいて、ゲームの進行に係る各種判定処理を行う。換言すると、ゲーム制御部212は、ユーザの入力操作に基づいて、オブジェクトの制御や各種判定処理を行う。プレイ情報は、ユーザの入力操作に応じて出力される。一例として、プレイ情報は、プレイヤキャラクタの操作内容として、プレイヤキャラクタの座標情報を含んでもよく、プレイヤキャラクタのアクションに関する情報を含んでもよく、ユーザによって操作されたボタンを示す情報等を含んでもよい。また、プレイ情報は、プレイヤキャラクタの設定に関する情報を含んでもよい。一例として、キャラクタの座標情報は、ゲーム空間におけるキャラクタの位置を示す情報である。一例として、アクション情報は、キャラクタのアクションに関する情報である。一例として、キャラクタのアクションは、後述するピッケルを振る動作、各種アイテムを使用する動作、またはジャンプ等を含み得る。一例として、キャラクタの設定に関する情報は、キャラクタの装備や容姿等に関する情報を含み得る。また、キャラクタの設定は、ユーザが変更し得る。
【0048】
ゲーム制御部212は、複数のプレイヤそれぞれのプレイヤキャラクタを1つの仮想空間に配置し、各プレイヤの端末装置10から送信されるプレイ情報に基づいて、各プレイヤのプレイヤキャラクタを制御し得る。換言すると、ゲーム制御部212は、仮想空間の一例であるゲーム空間を、複数のユーザによって共有可能とする制御を行う。
【0049】
また、ゲーム制御部212は、例えば、マルチプレイ機能に対応するための同期処理の要求や同期処理の対象となるデータを、送受信部211を介して端末装置10から受け取ると、マルチプレイ機能に対応するための同期処理を実行する。また、ゲーム制御部212は、ゲーム情報またはユーザ情報の送信指示を送受信部211に指令する。ゲーム制御部212は、例えば、サーバ20が複数の端末装置10に対して情報を送信するときに、各端末装置10に同時に情報を送信することで、各端末装置10間で進行するゲームの同期を取る。同期処理を実行することで、一つの端末装置10で入力された操作に起因するゲーム内の事象を、他の端末装置10に同時に反映させることが可能となる。
【0050】
資産管理部213は、ユーザの保有資産を管理する。また、資産管理部213は、ユーザの保有資産のうちの一部または全部(換言すると、少なくとも一部)を、ブロックチェーンシステム3の分散型台帳で管理する。換言すると、資産管理部213は、ユーザの保有資産に関する情報を記憶部220に記憶させてもよく、分散型台帳に記憶させてもよい。なお、サーバ20がノード装置30として機能する構成の場合に、資産管理部213は、自身の記憶部220に記憶された分散型台帳に保有資産に関する情報を記憶させてもよい。また、サーバ20がノード装置30として機能しない構成の場合に、資産管理部213は、ブロックチェーンシステム3に対して分散型台帳への記憶に係る要求を送信する制御等を行ってもよい。
【0051】
端末装置10は、例えば、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能、およびゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能等を有する。
【0052】
端末装置10は、プロセッサ11、メモリ12、ストレージ13、通信IF14、および入出力IF15等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。記憶部120は、制御部110が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、プログラム、ゲーム情報およびユーザ情報がある。当該プログラムは、端末装置10側でゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報およびユーザ情報は、制御部110がプログラムを実行するときに参照するデータである。記憶部120に格納されるゲーム情報およびユーザ情報は、記憶部220に格納されるゲーム情報およびユーザ情報と同様の情報を含み得る。
【0053】
制御部110は、記憶部120に格納されたプログラムを実行することにより、端末装置10において実行されるゲームに関する各種処理を制御する。制御部110は、例えば、操作受付部111、送受信部112、端末処理部113および表示制御部114を有する。
【0054】
操作受付部111は、入力部17を介してユーザにより入力される操作(以下、「入力操作」ともいう。)を受け付ける。具体的には、操作受付部111は、入力部17としてのマウスやキーボードに対する入力操作を検知する。なお、入力操作は、入力部17に物理的に接触する操作に限らず、非接触による操作も含み得る。なお、操作受付部111は、入出力IF15を介して接続された操作機器を用いてされる入力操作についても、入力部17に対する入力操作と同様に受け付けることができる。
【0055】
送受信部112は、各種データを送信または受信する。送受信部112は、例えば、各種のデータや各種の要求をサーバ20に送信する。一例として、送受信部112がサーバに送信するデータは、プレイ情報、ゲーム情報およびユーザ情報を含み得る。換言すると、送受信部112は、操作受付部111により受け付けられた入力操作に関する情報をサーバ20に送信する。
【0056】
また、送受信部112は、各種データやプログラムや各種の要求をサーバから受信する。一例として、送受信部112がサーバ20から受信するデータは、ゲーム空間に配置するオブジェクト(例えば、キャラクタやアイテム)の種類、オブジェクトの座標情報、キャラクタのアクション情報、キャラクタの設定に関する情報、およびその他の情報を含み得る。また、一例として、送受信部112がサーバから受信するデータは、マルチプレイ機能に対応するための同期のためのデータを含み得る。同期のためのデータは、例えば、同期対象となるデータおよびそのデータの種類や、同期する時期を特定するためのデータ等を含み得る。
【0057】
端末処理部113は、ゲームの進行に関する各種処理を実行する。端末処理部113は、操作受付部111により検知されたユーザの入力操作に基づいて、ユーザの指示内容を特定する。また、端末処理部113は、特定した指示内容等に基づいて、ゲームの進行に関わる各種判定処理を実行する。また、端末処理部113は、判定処理の結果等に基づいて、サーバ20と通信しながらゲームを進行する。
【0058】
端末処理部113は、仮想空間のうちユーザに提示する領域を指定するための仮想カメラを規定する。端末処理部113は、仮想空間内での仮想カメラの位置および向きを規定することにより、仮想空間内に仮想カメラを配置する。端末処理部113は、仮想カメラにより規定される視野領域およびこの視野領域に配置されているオブジェクトを描画した画像を生成するように、表示制御部114に指示する。換言すると、端末処理部113は、ゲームの進行状況に応じた画像を表示部18に表示させるよう表示制御部114に指示する。
【0059】
仮想カメラの位置および向きは、仮想空間ごとに適宜決定することができる。例えば、端末処理部113は、特定のオブジェクトの位置や向きを基準とし、特定のオブジェクトが特定の向きで視野領域の中央に位置するように、仮想カメラを配置する。その際、端末処理部113は、特定のオブジェクトに対する方向、距離および角度を用い、仮想カメラの位置や向きを調整する。特定のオブジェクトは、例えば、プレイヤキャラクタやノンプレイヤキャラクタ等の動的なオブジェクトであってもよいし、建物や木、石等の静的なオブジェクトであってもよい。動的なオブジェクトには、各ユーザの操作に基づいてそれぞれ動作するプレイヤキャラクタと、プログラムに基づいて動作するノンプレイヤキャラクタとが含まれる。
【0060】
表示制御部114は、表示部18にゲームに係る画像を表示させる。以下に、具体例を挙げて説明する。
【0061】
表示制御部114は、仮想空間のうち、端末処理部113が規定する仮想カメラの視野の領域と、その領域に存在するオブジェクトとを描画した画像を生成し、表示部18に表示させる。表示制御部114は、表示部18に表示させる画像に対し、例えば、アイコン、ボタン、各種パラメータを示すメニュー等、ゲームの種々の操作に必要なUI(User Interface)に関わるオブジェクトを重畳して描画することができる。
【0062】
なお、端末装置10の制御部110は、サーバ20から送られるオブジェクトのデータや、仮想空間上における各種オブジェクトの位置を示す情報等に基づいて、仮想空間にオブジェクトを配置し、仮想空間の所定領域を表示部18に表示させてもよい。また、サーバ20の制御部210が、仮想空間へのオブジェクトの配置や仮想カメラの制御を行い、表示部18に表示させる画像を生成して端末装置10に送信し、端末装置10の制御部110は、当該画像を表示部18に表示させてもよい。すなわち、ユーザの入力操作に基づくオブジェクトに関する制御や、仮想カメラの制御や、表示部18に表示させる画像の生成等に係る各種処理は、サーバ20で行われてもよく、端末装置10で行われてもよい。
【0063】
ノード装置30は、プロセッサ31、メモリ32、ストレージ33、通信IF34、および入出力IF35等の協働によって、制御部310および記憶部320として機能する。記憶部320は、ゲームプログラムの一部を含むプログラムや、ブロックチェーンシステム3において用いられる分散型台帳等を記憶する。
【0064】
制御部310は、記憶部320に格納されたプログラムを実行することにより、ノード装置30の動作を制御する。
【0065】
制御部310は、ユーザが各種アイテム(後述する特定トークンを含む。)を取得(例えば、他のユーザから取得あるいは運営者から取得(例えば、後述する採掘により取得))した際にサーバ20から送信されるアイテムの保有に係る情報の登録要求を受信すると、当該情報を分散型台帳に登録する。制御部310は、例えば、サーバ20または端末装置10から送信されるアイテムの取引(換言すると、移譲)に関する情報に基づいて、各アイテムの取引履歴の情報を分散型台帳に登録してもよい。具体的には、分散型台帳には、ハッシュ値およびトランザクションデータを含む複数のブロックが記憶される。トランザクションデータは、例えば、アイテムの取引内容を示す情報であり得る。トランザクションデータは、例えば、移譲元を示すインプット情報と、移譲先を示すアウトプット情報とを含む。ハッシュ値は、一つ前のブロックに含まれる情報から算出され、分散型台帳には、ハッシュ値により各ブロックがチェーンのように繋がった状態で各アイテムの取引履歴等が記憶される。このようなアイテムの取引履歴を各ノード装置30の分散型台帳で管理すること等により、どのユーザがどのアイテムを保有しているかを示す情報をブロックチェーン上に記憶することができる。なお、アイテムの取引履歴ではなく、各ユーザのアイテムの保有状態に関する情報を分散型台帳で管理することによりどのユーザがどのアイテムを保有しているかを示す情報をブロックチェーン上に記憶する等してもよい。このように、本実施形態のゲームでは、アイテムの保有情報がブロックチェーン上に記憶される。なお、保有情報がブロックチェーン上に記憶されないアイテムが存在してもよい。
【0066】
なお、図2に示す端末装置10、サーバ20およびノード装置30の機能は一例にすぎない。端末装置10、サーバ20およびノード装置30の各装置は、他の装置が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。換言すると、本実施形態において端末装置10が備える機能ブロックの一部または全部をサーバ20あるいはノード装置30が備えていてもよく、サーバ20の備える機能ブロックの一部または全部を端末装置10あるいはノード装置30が備えていてもよく、ノード装置30の備える機能ブロックの一部または全部を端末装置10あるいはサーバ20が備えていてもよい。また、端末装置10、サーバ20およびノード装置30等の各装置は、一体の機器により実現されるものでなくてもよく、例えば、ネットワーク等を介して接続される複数の機器によって実現されてもよい。また、ゲームシステム1は、例えば、端末装置10、サーバ20またはノード装置30を含んでいなくてもよい。
【0067】
<本実施形態に係る処理>
次に、本実施形態に係る処理について説明する。なお、本実施形態では、端末装置10のプロセッサ11、サーバ20のプロセッサ21、またはノード装置30のプロセッサ31が、ゲームシステム1に記憶されているプログラムを実行することによって、後述する各処理を行うものとして説明する。ただし、後述する処理であってプロセッサ11が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ11とは別のプロセッサ(例えば、プロセッサ21またはプロセッサ31)が実行するようにしてもよい。また、後述する処理であってプロセッサ21が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ21とは別のプロセッサ(例えば、プロセッサ11またはプロセッサ31)が実行するようにしてもよい。また、後述する処理であってプロセッサ31が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ31とは別のプロセッサ(例えば、プロセッサ11またはプロセッサ21)が実行するようにしてもよい。換言すると、本実施形態においてプログラムを実行するコンピュータは、端末装置10、サーバ20およびノード装置30のいずれであってもよく、また、複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。また、各種処理のうちの一部または全部がブロックチェーン上で実行されてもよい。
【0068】
ここで、本実施形態のゲームの概要について説明する。本実施形態のゲームには、ゲームに参加する複数のユーザ(具体的には、全ユーザ)の間で共通のマップ40が存在する。マップ40の一例を図3に示す。マップ40には、複数の山が配置されている。図3に示すマップ40では、山の位置が三角の記号で示されている。
【0069】
ユーザは、マップ40から自分が採掘を行う山(換言すると、ゲームをプレイする仮想空間)を取得(換言すると、選択)する。山の取得は、例えば、以下のように行われる。例えば、端末装置10の表示制御部114は、ユーザによる所定の入力操作に基づいて、図3に示すように、マップ40(換言すると、ユーザが取得可能な山の一覧)を表示部18に表示させる。そして、表示部18に表示されるマップ40上において、特定の山を選択すること(例えば、表示された特定の山に対するクリック操作)で当該特定の山を取得することができる。具体的には、例えば、表示制御部114は、マップ40上に表示された山のうちの特定の山を選択する操作が行われると、選択した山を取得する操作を受け付ける取得ボタン41を表示部18に表示させる。そして、ゲーム制御部212は、取得ボタン41に対する操作(例えば、クリック操作)に基づいて、ユーザが選択した山を当該ユーザに取得させる。
【0070】
また、ユーザは、自身が取得した山において所定のアイテムの採掘をすることが可能となっている。換言すると、ユーザは、山を取得すると、取得した山において採掘を行うゲームをプレイすることが可能となる。すなわち、本実施形態において、「特定の山の取得」は、「特定の山についての採掘を行う権利の取得」と言い換えることができ、さらに「特定の仮想空間でゲームをプレイする権利の取得」と言い換えることもできる。なお、ユーザが山を取得(換言すると、採掘を行う権利を取得)せずに、山での採掘を行うことが可能に構成されていてもよい。
【0071】
また、本実施形態のゲームでは、山での採掘に用いられるアイテムAが用意されている。そして、採掘を行うためには、ユーザは、アイテムAを持っている必要がある。換言すると、アイテムAは、ゲームに参加するために必要なアイテムとなっている。本実施形態においては、アイテムAは、ピッケルとなっている。なお、アイテムAを持っていない場合、山の取得が行えないようになっていてもよい。本実施形態のゲームでは、特性の異なる複数種類のアイテムAが用意されている。また、アイテムAは、NFT(Non-Fungible Token)化された状態を取り得るアイテムとなっている。NFT化された状態とは、アイテムAがユニークなものであることを証明する情報がブロックチェーン上に記憶された状態を意味する。換言すると、NFT化された状態とは、アイテムAに対応するNFTが発行されブロックチェーンで管理されている状態を意味する。なお、以下では、対応するNFTが発行されたアイテム等のデジタル資産のこともNFTと呼ぶ。なお、本実施形態では、アイテムAのNFT化(換言すると、アイテムAの生成)は、ゲームの運営者が行うようになっており、ユーザが行うこと(換言すると、ユーザによるミント)はできないようになっている。換言すると、本実施形態のゲームにおいては、NFT化されていない状態のアイテムAをユーザが入手することはないようになっている。ただし、アイテムAのNFT化をユーザが行うことが可能となっていてもよい。
【0072】
また、本実施形態のゲームでは、ユーザは、採掘によりアイテムBおよびアイテムCを取得可能となっている。詳細は後述するが、アイテムBは、NFT化された状態を取り得るアイテムとなっている。また、アイテムCは、所定のトークンとの交換が可能なアイテムとなっている。以下では、アイテムCとの交換により取得可能なトークンを「特定トークン」という。
【0073】
また、本実施形態のゲームでは、アイテムBは、複数種類存在し、コレクション要素のあるアイテムとなっている。具体的には、アイテムBは、ユーザが収集する宝石となっている。また、アイテムCは、宝石とは異なる鉱物(以下、「輝石」という。)となっている。すなわち、本実施形態のゲームは、アイテムAとしてのピッケルを用いて山での採掘を行い、アイテムBとしての宝石やアイテムCとしての輝石を取得するというゲーム性を有している。
【0074】
また、アイテムCとの交換によって取得可能な特定トークンは、暗号資産(例えば、仮想通貨)となっている。本実施形態のゲームでは、特定トークンは、アイテムAのレベル上げ、アイテムAのリペア(換言すると、修理)、およびアイテムBのNFT化等に用いることが可能となっている。
【0075】
なお、NFT化されているか否かに関わらず、各ユーザが保有するアイテムA、アイテムB、またはアイテムC等の資産は、ブロックチェーン(換言すると、分散型台帳)で管理されてもよい。
【0076】
所定のイベントとしての山での採掘は、例えば、以下のように行われる。例えば、端末装置10の表示制御部114は、ユーザによる所定の入力操作に基づいて、図4に例示するホーム画面42を表示部18に表示させる。ホーム画面42には、ユーザが取得した山での採掘の開始に係る操作を受け付ける採掘開始ボタン43が表示される。そして、ゲーム制御部212は、採掘開始ボタン43に対する操作(例えば、クリック操作)に基づいて、ユーザが取得した山での採掘を開始させる。なお、ホーム画面42は、例えば、本ゲーム(換言すると、所定のサービスに係るアプリケーション)が端末装置10において起動されたときに、最初に表示されるものとなっている。なお、ここで「起動されたときに、最初に表示される」とは、当該起動に係る各種表示(例えば、タイトル表示やロードに係る表示など)がされた後にホーム画面42が表示される場合を含む。なお、ホーム画面42は、起動時に限らず、所定契機で表示される。例えば、ホーム画面42は、後述するホームボタン94に対する操作がされた際や、インゲームとしての山での採掘が終了した際等に表示されてもよい。また、ホーム画面42には、ゲームに係る複数のメニュー項目が表示されてもよい。具体的には、ホーム画面42には、後述する各種画面の表示に係る操作を受け付ける各種UI(例えば、後述する鉱山ボタン91、宝石ボタン92、ショップボタン93、ホームボタン94等)が表示されてもよい。また、ホーム画面42には、所定の背景画像(例えば、プレイヤキャラクタ等を含む背景画像)が表示されてもよい。
【0077】
また、ユーザが採掘を行う山は、例えば、以下のように決定される。例えば、端末装置10の表示制御部114は、ユーザによる所定の入力操作に基づいて、図5に示すように、ユーザが取得した山の一覧44を表示部18に表示させる。なお、山の一覧44は、ユーザが取得した山を表示部18に表示されるマップ40上で示すもの等であってもよい。また、表示制御部114は、表示部18に表示されるユーザが取得した山(換言すると、一覧表示された山)のうちの特定の山を選択する操作(例えば、特定の山に対するクリック操作)が行われると、選択した山を、採掘を行う山として決定する操作を受け付ける採掘対象決定ボタン46を表示部18に表示させる。また、ゲーム制御部212は、採掘対象決定ボタン46に対する操作(例えば、クリック操作)に基づいて、ユーザが選択した山を採掘を行う山として設定する。そして、採掘開始ボタン43に対する操作がされた際には、採掘対象決定ボタン46に対する操作により採掘を行う山として設定された山での採掘が開始される。すなわち、本実施形態においては、ユーザが取得した山の一覧44の中から採掘を行いたい山を選択し、採掘対象決定ボタン46に対する操作を行うことで、採掘を行う山を選択(換言すると、変更)することが可能となっている。なお、ユーザが取得した山の一覧44の中から特定の山を選択する操作を行うと、採掘対象決定ボタン46に代えあるいは加え採掘開始ボタン43が表示され(図5参照)、採掘開始ボタン43に対する操作が行われると、当該特定の山での採掘が開始されるようになっていてもよい。なお、図4に示すように、ホーム画面42(換言すると、採掘の開始に係る操作を受け付ける画面)には、採掘を行う山として設定されている山(換言すると、採掘を開始させる操作により採掘が開始される山)を認識可能する表示48が表示されてもよい。また、ホーム画面42には、採掘に使用するピッケル(換言すると、プレイヤキャラクタに装備させるピッケル)として設定されているピッケルを認識可能とする表示49が表示されてもよい。
【0078】
ゲーム制御部212は、採掘開始ボタン43に対する操作がされると、図6に示すように、仮想空間としての採掘を行う山34にプレイヤキャラクタ35を配置する。そして、ゲーム制御部212は、ユーザによる入力操作に基づいてプレイヤキャラクタ35を動かす。すなわち、山34はユーザがプレイヤキャラクタ35を操作して所定のゲーム(具体的には採掘を行うゲーム、換言すると所定のインゲーム)をプレイ可能(換言すると、所定のイベントを実行可能)な仮想空間となっている。すなわち、特定の山34での採掘の開始は、特定の仮想空間でのゲームのプレイの開始ともいえ、特定の仮想空間に入ることともいえる。ゲーム制御部212は、ユーザによる入力操作に基づいて、プレイヤキャラクタ35を仮想空間内で移動させたり、プレイヤキャラクタ35にピッケル36を使用する動作(具体的には、ピッケル36を振る操作)を行わせたりする。仮想空間内におけるプレイヤキャラクタ35の操作方法は従来のアクションゲーム等と同様とすることができるが、例えば、以下のようにしてもよい。ゲーム制御部212は、キーボードの「W」「A」「S」「D」キーに対する操作に基づいて、プレイヤキャラクタ35を山34の中で移動させてもよい。また、ゲーム制御部212は、キーボードのスペースキーに対する操作に基づいて、プレイヤキャラクタ35にジャンプをさせてもよい。また、ゲーム制御部212は、マウスに対する左クリック操作に基づいて、プレイヤキャラクタ35にピッケル36を振って山34を掘る採掘動作を行わせてもよい。
【0079】
山34には、宝石や輝石が埋蔵(換言すると、配置)されている。そして、ユーザは自身の掘り出した(換言すると、発見した)宝石や輝石を獲得できる。すなわち、ゲーム制御部212は、ユーザの操作するプレイヤキャラクタ35が宝石や輝石等のアイテムを掘り出すと、当該ユーザに掘り出されたアイテムを付与する(換言すると、取得させる)。
【0080】
なお、採掘は途中で中断することもできる。例えば、ゲーム制御部212は、ユーザによる所定のメニュー画面を開く操作および当該メニュー画面における山34からの退出を指示する操作に基づいて、プレイヤキャラクタ35を山34から退出させる(換言すると、採掘を終了させる)。このとき、ゲーム制御部212は、採掘の進捗状態を記憶部220に記憶させる。そして、次に同じ山34での採掘が開始される際には、ゲーム制御部212は、記憶された進捗状態を読み出し、採掘を続きから再開させる。すなわち、採掘を再開する際には、山34の前回掘った部分については掘られた状態となり、山34に埋蔵された宝石等のうち、前回掘り出された宝石等については掘り出された状態となる。換言すると、特定の仮想空間としての山34は、当該特定の仮想空間から一度出て再度入る際には、前回入った際にユーザが与えた変化が反映された状態となる。換言すると、本実施形態では、特定の仮想空間でのゲームを中断し、途中から再開させることが可能となっている。
【0081】
また、ユーザは、自身が取得した山を任意に処分することができる。例えば、表示制御部114は、図5に示すように、表示部18に表示されるユーザが取得した山(換言すると、一覧表示された山)のうちの特定の山を選択する操作が行われると、選択した山の処分に係る操作を受け付ける処分ボタン47を表示部18に表示させる。そして、ゲーム制御部212は、処分ボタン47に対する操作(例えば、クリック操作)に基づいて、選択した山を処分(換言すると、選択した山について、ユーザの取得状態を解除)する。処分された山は、ユーザが取得した山の一覧44から消え、その山での採掘が行えない状態となる。
【0082】
なお、本実施形態においては、採掘において使用するピッケルは、採掘開始ボタン43に対する操作により採掘を開始する前に選択するようになっている。このようなピッケルの選択に係る操作は、従来のゲームにおける、使用する(換言すると、プレイヤキャラクタ35に装備させる)武器を選択する操作と同様とすることができる。なお、使用するピッケルを採掘をしている最中に変更可能となっていてもよい。
【0083】
採掘に使用されるピッケルには耐久値が設定されており、採掘に使用するに従って耐久値が低下(例えば、耐久値「100」から耐久値「0」に向かって低下)する。そして、耐久値が所定値(例えば、耐久値「0」)に達すると、ピッケルが使用できない状態になる。換言すると、耐久値が所定値に達したピッケルを使用しての採掘は行えないようになっている。
【0084】
また、操作受付部111は、ユーザによるピッケルの耐久値の回復(換言すると、アイテムAのリペア)を指示する操作を受け付ける。そして、ゲーム制御部212は、当該操作に基づいて、ピッケルの耐久値を回復させる処理を行う。また、ピッケルの耐久値の回復には、所定量の特定トークンが必要となっており、当該操作によりピッケルの耐久値を回復させる際には、当該所定量の特定トークンが消費される。
【0085】
また、ピッケルにはレベルが設定されている。操作受付部111は、ピッケルのレベル上げを指示する操作を受け付ける。そして、ゲーム制御部212は、当該操作に基づいて、ピッケルのレベルを上昇させる制御を行う。また、ピッケルのレベル上げには、所定量の特定トークンが必要となっており、当該操作によりピッケルのレベルを上昇させる際には、当該所定量の特定トークンが消費される。ピッケルのレベルが上昇すると、ピッケルの所定のパラメータが変化する。具体的には、ピッケルのレベルが上昇すると、宝石や輝石の取得のしやすさ(換言すると、採掘の効率)に影響する所定のパラメータが変化する。より具体的には、ピッケルのレベルが上昇すると、ピッケルの振る速度に関するパラメータが変化しピッケルを振る速度が速くなる。これにより、採掘の速度が上昇するため、採掘の効率が上昇する。また、ピッケルのレベルが上昇すると、耐久値の最大値が上昇する。これにより、耐久値を回復させることなく採掘を継続できる時間が延びるため、採掘の効率が上昇する。また、ピッケルのレベルが上昇すると、ピッケルのパワーが上昇し、1回の振りで掘れる量(換言すると、1回の操作が山に対して与える影響量)等が上昇してもよい。これにより、採掘の速度が上昇するため、採掘の効率が上昇する。
【0086】
なお、本実施形態のゲームでは、アイテムA、アイテムBおよびアイテムCとは異なる入手経路で入手可能なアイテムが用意されていてもよい。例えば、暗号資産ではないゲーム内通貨(例えば、ブロックチェーンで管理されず、記憶部220等で管理されるユーザの保有資産)を使用してゲーム内で購入可能なアイテム(例えば、プレイヤキャラクタが装備可能なアイテム)等が存在してもよい。なお、当該ゲーム内通貨は、法定通貨を用いて購入可能なもの等であってもよい。
【0087】
また、本実施形態における各種アイテム(例えば、アイテムA、アイテムB、およびアイテムC)は、オブジェクトと読み替えてもよい。オブジェクトには、キャラクタやアイテム等が含まれる。すなわち、特定の仮想空間としての山でのゲームのプレイ(換言すると、イベントの実行)により付与されるアイテムBやアイテムCは、キャラクタ等であってもよい。
【0088】
なお、本実施形態では、マップは所定期間で(具体的には、1日1回)更新(換言すると、新たに生成)される。また、マップの更新に合わせて、取得可能な山も所定期間(具体的には、1日1回)で更新(換言すると、新たに生成)される。また、1つの山は、1人のユーザしか取得できないようになっており、あるユーザがある山(換言すると、当該ある山の採掘の権利)を取得すると、当該ある山を他のユーザが取得することはできないようになっている。換言すると、山の取得は早い者勝ちとなっている。なお、マップの更新や取得可能な山の更新とは、過去のマップや山が一新されるもの(換言すると、新しいマップや山が生成されるとともに過去のマップが無くなったり、過去の山が取得できなくなったりするもの)であってもよく、過去のマップが拡張されたり過去に生成された山に加えて新たな山が追加されるもの(換言すると、取得可能な山が増加するもの)等であってもよい。
【0089】
ここで、本実施形態のゲームにおける資産の獲得および消費の流れについて図7を参照しながら説明する。
【0090】
前述のように、本実施形態のゲームでは、ゲームに参加するためには、ユーザはピッケルを持っている必要がある。本実施形態では、ピッケルは、ゲーム内のマーケットプレイスでの購入が可能となっており、ユーザは、マーケットプレイスでピッケルを購入する。なお、ピッケルは、所定の暗号資産により購入することが可能となっている。当該所定の暗号資産は、輝石との交換により取得可能な特定トークンであってもよく、その他の暗号資産であってもよい。マーケットプレイスでの取引は、マーケット管理部214が管理する。具体的には、例えば、端末装置10の操作受付部111は、ユーザが購入したいアイテムを選択する操作を受け付ける。そして、当該操作に関する情報が送受信部112,211を介してサーバ20のマーケット管理部214に送られ、マーケット管理部214は、当該操作に基づいて、ユーザが選択したアイテムをユーザに渡すとともに、その対価を当該ユーザから当該アイテムを売った者に渡す処理を行う。
【0091】
次いで、ユーザは、取得したピッケルを使用して山での採掘を行う。採掘では、宝石および輝石を含む複数種類のアイテムの取得が可能となっている。
【0092】
ユーザが取得した輝石は、特定トークンと交換することが可能となっている。なお、輝石と特定トークンとの交換は、自動的に行われてもよく、ユーザによる交換を指示する操作に基づいて行われてもよい。すなわち、例えば、山から退出したタイミング等の特定のタイミングで、輝石が自動的に特定トークンに交換されてもよい。なお、本実施形態では、山での採掘により輝石がユーザに付与され、輝石が特定トークンと交換されるようになっているが、山での採掘により輝石に代えあるいは加え、特定トークンが直接ユーザに付与されるようになっていてもよい。
【0093】
また、輝石との交換により取得される特定トークンは、ユーティリティトークンとなっている。特定トークンは、所定の取引所(例えば、分散型取引所)で他の暗号資産(例えば、仮想通貨)と交換することが可能なトークンであってもよい。また、特定トークンは、本実施形態のゲームに係る独自トークンであって、発行上限が設定されたトークンであってもよく、ゲーム外で使用可能な仮想通貨等であってもよい。
【0094】
また、ユーザが取得した宝石は、所定の条件を満たすことでNFT化が可能となっている。すなわち、本実施形態では、宝石に対応するNFTを発行し、ブロックチェーンで管理することが可能となっている。具体的には、例えば、ユーザが宝石を取得した後、取得した宝石に対するユーザの操作を契機として宝石をNFT化する処理が開始されてもよく、取得した宝石に対するユーザの操作を介さずに自動的に宝石をNFT化する処理が開始されてもよい。例えば、端末装置10の操作受付部111は、ユーザがゲーム内においてNFT化したい宝石を選択する操作を受け付けてもよい。そして、当該操作に関する情報が送受信部112,211を介してサーバ20の資産管理部213に送られ、資産管理部213は、当該操作に基づいて、選択された宝石をNFT化する処理を行ってもよい。また、NFT化には、手数料(例えば、所定量の特定トークン)が必要となっており、当該操作により宝石をNFT化する際には、当該手数料がユーザの保有資産から消費されるようになっていてもよい。また、NFT化された宝石は、ゲーム内のマーケットプレイス等において売買することが可能となっていてもよい。換言すると、アイテムのNFT化とは、アイテムをマーケットプレイスでの売買が可能な状態にすることともいえる。具体的には、例えば、端末装置10の操作受付部111は、ユーザが売りたい宝石(具体的には、NFT化された宝石)を選択する操作を受け付けてもよい。そして、当該操作に関する情報が送受信部112,211を介してサーバ20のマーケット管理部214に送られ、マーケット管理部214は、当該操作に基づいて、ユーザが選択した宝石を売りに出してもよい。そして、マーケット管理部214は、購入を希望する他のユーザがいる場合に、当該他のユーザに当該宝石を渡すとともに、その対価を当該他のユーザから当該宝石を売ったユーザに渡す処理を行ってもよい。換言すると、NFT化されたアイテムBは、他のユーザと取引することが可能であってもよい。
【0095】
また、宝石は、特定トークンと交換可能となっていてもよい。具体的には、端末装置10の操作受付部111は、ユーザがゲーム内において特定トークンと交換したい宝石を選択する操作を受け付けてもよい。そして、当該操作に関する情報が送受信部112,211を介してサーバ20に送られ、資産管理部213は、当該操作に基づいて、選択された宝石に換えて特定トークンをユーザに付与してもよい。換言すると、宝石は、NFT化することと、特定トークンと交換することとが可能なアイテムであってもよい。なお、宝石と特定トークンとの交換は、宝石のNFT化前とNFT化後とのいずれか一方でのみ行えてもよく、両方で行えてもよい。
【0096】
ゲーム制御部212は、ユーザがプレイするゲームに関する制御を行う。ゲーム制御部212は、仮想空間管理部231および報酬付与部233を有する。また、仮想空間管理部231は、マップを作成するマップ作成処理、各山において取得可能なアイテム(換言すると、各仮想空間に配置されるアイテム)の概要を決定するアイテム概要決定処理、山を作成する仮想空間作成処理、および各山において取得可能なアイテムの詳細を決定するアイテム詳細決定処理を実行する。
【0097】
また、本実施形態における各種処理の中には、ランダム性を有する処理が存在する。本実施形態では、ランダム性を有する処理は、所定のシードを用いた演算を行うことにより実現される。当該所定のシードには、ブロックチェーン(例えば、ビットコインのブロックチェーン)を用いたシードと、後述する仮想空間IDを用いたシードとが含まれるが、いずれか一方のみが含まれるなどしてもよい。具体的には、本実施形態では、ブロックチェーンを用いた2種類のシード(以下、それぞれ「seedhlast」、「seedhfirst」という。)と、仮想空間IDを用いた1種類のシード(以下、「seedmdid」という。)とが、用意されている。
【0098】
より具体的には、ブロックチェーンを用いたシードとしてのブロックチェーン(具体的には、例えば、ビットコインのブロックチェーン)のハッシュに関するシードと、仮想空間IDに関するシードとが、ランダム性の実現に利用される。本実施形態では、任意の期間(例えば、1日)の最後のハッシュ(換言すると、最後に生成されたブロックのハッシュ値)であるhashlast_yyyymmddと、hashlast_yyyymmddが生成された翌々日の最初のハッシュ(換言すると、最初に生成されたブロックのハッシュ値)であるhashfirst_yyyymmdd+2とが、ハッシュに関するシードとして用いられる。また、本実施形態では、仮想空間IDが、仮想空間IDに関するシードとして用いられる。すなわち、本実施形態では、seedhlast=hashlast_yyyymmddであり、seedhfirst=hashfirst_yyyymmdd+2であり、seedmdid=仮想空間IDとなっている。
【0099】
なお、本実施形態では、各種シードに基づいて、マップや各山において取得可能なアイテム等をランダムに決定するが、あるシードに基づいてマップや各種オブジェクト等の所定の事項についてランダムに決定する手法自体は周知であるため、説明を省略する。
【0100】
マップ作成処理では、仮想空間管理部231は、マップを作成する。具体的には、仮想空間管理部231は、マップ作成処理として、複数の山が配置されるマップ(換言すると、仮想世界)の地形を決定する処理および当該マップにおける各山の配置を決定する処理を行う。また、仮想空間管理部231は、マップ作成処理において、作成されるマップ内の各山に対して、各山を識別可能とするID(換言すると、識別情報。以下、「仮想空間ID」という。)を付与する。すなわち、作成されるマップにおける各山には、山毎に固有の仮想空間IDが割り振られている。なお、仮想空間IDは、1または複数の数字によって構成されていてもよく、例えば、各山に対して1から順に連番で番号が割り振られるなどしてもよい。
【0101】
本実施形態では、マップはランダムに作成されるようになっている。換言すると、マップ作成処理は、ランダム性を有している。具体的には、仮想空間管理部231は、所定のシード(以下、「マップ作成用シード」という。)を用いた演算を行うことにより乱数を生成し、当該乱数に基づいてマップの地形および当該マップにおける各山の配置を決定する。マップ作成用シードには、seedhlastが含まれる。換言すると、仮想空間管理部231は、seedhlastが引数として指定された関数を用いてマップを作成する。すなわち、仮想空間管理部231は、seedhlast(換言すると、ブロックチェーンのハッシュ)に応じたマップを作成する。
【0102】
アイテム概要決定処理では、仮想空間管理部231は、各山についての取得可能なアイテム(換言すると、各仮想空間に配置されるアイテム)の概要を決定する。具体的には、仮想空間管理部231は、アイテム概要決定処理として、各山に埋蔵されるアイテムBの個数と、各アイテムBのサイズの概要(例えば、小、中、大のような大まかなサイズ)とを決定する。すなわち、アイテム概要決定処理では、例えば、各山について、その山に埋蔵され、その山で採掘をした場合に得られる宝石が、大型の宝石1個と小型の宝石2個などのように決定される。なお、アイテム概要決定処理では、各山に埋蔵される輝石の個数等が決定されてもよい。
【0103】
本実施形態では、取得可能なアイテムの概要(具体的には、アイテムBの個数およびサイズ)はランダムに決定されるようになっている。換言すると、取得可能なアイテムの概要の決定は、ランダム性を有している。具体的には、仮想空間管理部231は、所定のシード(以下、「概要決定用シード」という。)を用いた演算を行うことにより乱数を生成し、当該乱数に基づいて取得可能なアイテムの概要を決定する。概要決定用シードには、seedhlastとseedmdidとが含まれる。換言すると、仮想空間管理部231は、seedhlastとseedmdidとが引数として指定された関数を用いて取得可能なアイテムの概要を決定する。さらに換言すると、仮想空間管理部231は、seedhlastとseedmdidとを用いて所定の抽選を行い取得可能なアイテムの概要を決定する。なお、ここで、ある山についての取得可能なアイテムの概要を決定する場合に、仮想空間管理部231は、当該ある山の仮想空間IDをseedmdidとして用いる。すなわち、仮想空間管理部231は、各山について、seedhlast(換言すると、ブロックチェーンのハッシュ)と、各山の仮想空間IDとに応じて取得可能なアイテムの概要を決定する。
【0104】
仮想空間作成処理では、仮想空間管理部231は、アイテム概要決定処理で決定されたアイテムの取得可能な(換言すると、当該アイテムが配置された)3次元仮想空間としての山を作成する。本実施形態では、山はランダムに作成されるようになっている。換言すると、仮想空間作成処理は、ランダム性を有している。例えば、山の地形や、山における各アイテムの埋蔵される位置等がランダムに決定されてもよい。仮想空間管理部231は、所定のシード(以下、「仮想空間作成用シード」という。)を用いた演算を行うことにより乱数を生成し、当該乱数に基づいて山を作成する。仮想空間作成用シードには、seedhlastとseedmdidとが含まれる。そして、仮想空間管理部231は、seedhlastとseedmdidとアイテム概要決定処理で決定された取得可能なアイテムの概要とが引数として指定された関数を用いて山を作成する。換言すると、仮想空間管理部231は、seedhlastとseedmdidとを用いて所定の抽選を行い山を作成する。なお、ここで、ある山を作成する場合に、仮想空間管理部231は、当該ある山の仮想空間IDをseedmdidとして用いる。また、ある山を作成する場合に、仮想空間管理部231は、当該ある山について決定された取得可能なアイテムの概要を引数として用いる。すなわち、仮想空間管理部231は、各山が、seedhlast(換言すると、ブロックチェーンのハッシュ)と、各山の仮想空間IDと、アイテム概要決定処理で決定された各山の取得可能なアイテムの概要と、に応じた山となるように、山を作成する。
【0105】
アイテム詳細決定処理では、仮想空間管理部231は、アイテム概要決定処理で決定された、各山で取得可能なアイテムの詳細を決定する。具体的には、仮想空間管理部231は、アイテム概要決定処理で決定された各山で取得可能なアイテムBについて、種類、サイズの詳細、形状、または質などを決定する。より具体的には、例えば、前述のように、小型の宝石2個、大型の宝石1個などのように取得可能なアイテムの概要が決定されている場合に、仮想空間管理部231は、各小型の宝石および大型の宝石の種類を、ダイヤモンド、アクアマリン、レッドスピネルなどのように決定する。また、仮想空間管理部231は、各小型の宝石および大型の宝石の質を、低質、中質、上質などのように決定する。また、仮想空間管理部231は、各小型の宝石、および大型の宝石のサイズの詳細を、0.2カラット、6.4カラットなどのように決定する。なお、宝石の質は、カラット数も加味して決まるものであってもよい。例えば、カラット数が大きいほど宝石の質が高いものとしてもよい。
【0106】
本実施形態では、取得可能なアイテムの詳細(具体的には、アイテムBの種類、質、および詳細なサイズ)はランダムに決定されるようになっている。換言すると、報酬の詳細の決定は、ランダム性を有している。具体的には、仮想空間管理部231は、所定のシード(以下、「詳細決定用シード」という。)を用いた演算を行うことにより乱数を生成し、当該乱数に基づいて取得可能なアイテムの詳細を決定する。詳細決定用シードには、seedhfirstとseedmdidとが含まれる。そして、仮想空間管理部231は、seedhfirstとseedmdidとアイテム概要決定処理で決定された取得可能なアイテムの概要とが引数として指定された関数を用いて取得可能なアイテムの詳細を決定する。換言すると、仮想空間管理部231は、seedhfirstとseedmdidとを用いて所定の抽選を行い取得可能なアイテムの詳細を決定する。なお、ここで、ある山についての取得可能なアイテムの詳細を決定する場合に、仮想空間管理部231は、当該ある山の仮想空間IDをseedmdidとして用いる。また、ある山についての取得可能なアイテムの詳細を決定する場合に、仮想空間管理部231は、当該ある山について決定された取得可能なアイテムの概要を引数として用いる。すなわち、仮想空間管理部231は、各山について、seedhfirst(換言すると、ブロックチェーンのハッシュ)と、各山の仮想空間IDと、アイテム概要決定処理で決定された各山の取得可能なアイテムの概要と、に応じて取得可能なアイテムの詳細を決定する。
【0107】
このように、本実施形態では、採掘により取得可能な宝石の詳細(例えば、種類、質、または詳細なサイズ等の一部の内容)は、アイテム詳細決定処理が実行されるまで確定しないようになっている。
【0108】
ここで、山の取得および採掘に係るタイムラインについて、図8を参照しながら説明する。ここでは、2022年5月29日の最後に生成されたハッシュであるhashlast_20220529がseedhlastとして用いられるとともに、2022年5月31日の最初に生成されたハッシュであるhashfirst_20220531がseedhfirstとして用いられ、マップや山の生成、取得可能なアイテムの決定等がされる場合を例に説明する。
【0109】
まず、仮想空間管理部231は、2022年5月29日最後のハッシュを用いてマップ作成処理を行い、マップを作成する。ここで、5月29日最後のハッシュ(換言すると、最後のブロック)は、ブロックチェーンのブロックに含まれるタイムスタンプの日付が5月30日に変わることにより事後的に確定する。換言すると、seedhlastは、2022年5月30日最初のハッシュ(換言すると、最初のブロック)が生成されることにより確定する。そこで、本実施形態では、仮想空間管理部231は、5月30日最初のハッシュが生成されたタイミングで(換言すると、当該ハッシュが生成された後に)、hashlast_20220529を用いたマップの作成を行う。
【0110】
また、仮想空間管理部231は、2022年5月29日最後のハッシュを用いてアイテム概要決定処理を行い、各山について取得可能なアイテムの概要を決定する。また、仮想空間管理部231は、2022年5月29日最後のハッシュを用いて仮想空間作成処理を行い、当該アイテム概要決定処理で概要が決定されたアイテムの配置された山を作成する。本実施形態では、仮想空間管理部231は、5月30日最初のハッシュが生成されたタイミングで(換言すると、当該ハッシュが生成された後に)、hashlast_20220529を用いて、各山で取得可能なアイテムの概要を決定する。また、仮想空間管理部231は、5月30日最初のハッシュが生成されたタイミングで(換言すると、当該ハッシュが生成された後に)、hashlast_20220529を用いて山を作成する。
【0111】
また、仮想空間管理部231は、山の取得が可能な期間を制限する制御を行う。本実施形態では、山の取得可能期間は、その日最初のハッシュが生成(前日最後のハッシュに係るseedhlastが確定)されてから、次の日最初のハッシュが生成(当該ハッシュに係るseedhfirstが確定)されるまでの間に設定されている。換言すると、仮想空間管理部231は、hashlast_20220529を用いて作成される山の取得が可能な期間を、当該山で取得可能なアイテムの詳細が決定されるまでの期間となるように制御する。さらに換言すると、山(換言すると、マップ)が作成されると、次に山(換言すると、マップ)が作成されるタイミングまで作成された山の取得が可能となっている。なお、山の取得可能期間は、例えば、その日最初のハッシュが生成されてから、その日(換言すると、山が生成された日)が終了するまでの間に設定されるなどしてもよい。
【0112】
また、仮想空間管理部231は、2022年5月31日最初のハッシュを用いてアイテム詳細決定処理を行い、概要の決定に2022年5月29日最後のハッシュが用いられたアイテムについて詳細を決定する。本実施形態では、仮想空間管理部231は、5月31日最初のハッシュが生成されたタイミングで(換言すると、当該ハッシュが生成された後に)、hashfirst_20220531を用いて取得可能なアイテムの詳細を決定する。すなわち、仮想空間管理部231は、山の取得可能な期間の経過後に、当該山において取得可能なアイテムの詳細を決定する。換言すると、仮想空間管理部231は、取得可能なアイテムの詳細が決定された後に山を取得することができないように制御する。
【0113】
このように取得可能なアイテムの概要および詳細が決定される山(換言すると、山の採掘の権利)は、ユーザの操作に基づいてユーザに取得され、採掘によりアイテムを取得することが可能となっている。
【0114】
仮想空間管理部231は、ユーザによる取得する山を選択する操作が行われると、当該操作に基づいて、選択された山をユーザに付与する。換言すると、仮想空間管理部231は、ユーザが選択した山の採掘の権利(換言すると、選択した仮想空間でゲームをプレイする権利)を当該ユーザに付与する。
【0115】
取得する山を選択する操作の受付に際し、表示制御部114は、図3に示すように、ユーザが取得可能な山についての詳細情報50を表示部18に表示させる。例えば、ユーザが取得可能な山を表示するマップ40上において特定の山を選択する操作がされると、表示制御部114は、当該特定の山についての詳細情報50を表示部18に表示させる。本実施形態においては、詳細情報50として、当該特定の山で取得可能な宝石に関する情報が表示される。換言すると、詳細情報50として、当該特定の山についての報酬の期待度に関する表示が表示される。具体的には、端末処理部113は、当該特定の山で取得可能なアイテムの概要に関する情報を仮想空間管理部231から受け取り、当該情報に基づいて、山で採掘をした場合に取得可能な宝石の数や各宝石のサイズの概要等を表示部18に表示させる。これにより、ユーザは、詳細情報50を見た上で、当該特定の山を取得するか否かを選択できるようになっている。すなわち、本実施形態では、仮想空間管理部231は、ユーザが仮想空間でのゲームプレイについての権利を取得する前に、当該ゲームプレイにより取得可能な報酬に関する情報(換言すると、詳細情報50)を、当該ユーザに提示可能となっており、当該情報が表示部18に表示されるようになっている。なお、本実施形態においては、その山で取得可能な宝石の数および各宝石のサイズの概要が詳細情報50として提示され、提示された数の宝石および提示されたサイズに対応するサイズの宝石が必ず取得できるようになっているが、詳細情報50として提示される宝石の数やサイズが目安に過ぎず、詳細情報50として提示された数の宝石や提示されたサイズに対応する宝石(換言すると、詳細情報50に示される通りの報酬)が取得できない場合が存在し得るようになっていてもよい。
【0116】
また、仮想空間管理部231は、ユーザが取得した山を示す情報をブロックチェーン(例えば、イーサリアムのブロックチェーン)上に記憶させる。具体的には、仮想空間管理部231は、あるユーザがある山を取得した場合に、当該あるユーザが当該ある山を取得したことを示す情報をブロックチェーン上に記憶させる。すなわち、本実施形態では、ユーザによる山の取得に係る履歴がブロックチェーン上に記憶されるといえる。換言すると、本実施形態では、特定の仮想空間でのゲームプレイについての権利に関する情報がブロックチェーン上に記憶される。このような構成によれば、不正な手法での山やアイテム等の取得を防止することができる。すなわち、本実施形態では、取得可能な期間に制限のある山の取得により所定のアイテムを獲得する権利が得られるようになっているとともに、ユーザが取得した山を示す情報が、改ざんの困難なブロックチェーン上に記憶されるようになっているところ、本構成によれば、あるユーザが不正な手法によりアイテム(具体的には、宝石)を取得した場合等において、当該アイテムを取得可能な山の取得情報を当該あるユーザが有さないこと等が確認可能となり、当該あるユーザの不正を証明すること等が可能となる。加えて、本実施形態では、山の取得情報が書き換えの困難なブロックチェーン上に記憶されるとともに、取得可能なアイテムの詳細が決定されるタイミングが、山の取得可能な期間の経過後となっているので、アイテムの不正取得をより強固に防止することができる。
【0117】
ゲーム制御部212は、ユーザによる山での採掘開始を指示する操作に基づいて、ユーザが取得した山での採掘を開始させる。本実施形態のゲームでは、山での採掘は、取得可能なアイテムの概要が決定され、山が作成された以降のタイミングから可能となっており、取得可能なアイテムの詳細が決定される前に採掘を行うことも可能となっている。また、山での採掘は、取得可能なアイテムの詳細が決定された後に行うことも可能となっている。
【0118】
報酬付与部233は、山での採掘に基づいて、ユーザにアイテムを付与する。具体的には、本実施形態では、採掘により発見された宝石および輝石がユーザに付与される。
【0119】
ここで、山での採掘に基づいてアイテムの付与が決定されるタイミングとしては、アイテムの詳細が決定される前と後との両パターンが考えられる。換言すると、アイテムの付与が決定されるタイミングにおいて、アイテムの詳細が確定していない場合が存在し得る。具体的には、本実施形態では、山での採掘により宝石を発見したが(換言すると、宝石の付与が決定されたが)、発見した宝石の詳細がまだ決定されていないという状態が存在し得る。換言すると、本実施形態では、所定の期間としての山を取得可能な期間(換言すると、特定の仮想空間についてのゲームプレイの権利の取得可能期間)の経過後に宝石の詳細が決定されるようになっているとともに、山を取得可能な期間中に山での採掘が可能となっており、山を取得可能な期間中に山での採掘が実行され宝石が取得される状況が生じ得る。ユーザは自身の取得した宝石を、自身の保有するアイテムの一覧を表示する画面等の所定の画面(例えば、山から退出した後に開くことが可能な画面)において確認可能となっているが、ユーザが宝石を取得した後、この宝石の詳細が決定されるまでの間は、この宝石については当該所定の画面上において概要のみが表示されるようになっている。そして、詳細が決定されると、当該所定の画面上においてこの宝石の詳細が確認可能となる。
【0120】
なお、本実施形態では、マップの作成、山(換言すると、仮想空間)の作成、各山についての取得可能なアイテムの概要の決定および取得可能なアイテムの詳細の決定は連日行われており、日々マップの更新および取得可能な山の更新が行われている。すなわち、例えば、図8に示す例においては、5月30日最後のハッシュを用いてマップ作成処理、アイテム概要決定処理、および仮想空間作成処理が行われ、当該アイテム概要決定処理で概要が決定されたアイテムについて、6月1日最初のハッシュを用いてアイテム詳細決定処理が行われる。なお、本実施形態では、山の取得可能な期間が終了してから次のマップ更新および取得可能な山の更新が行われるようになっているが、山の取得可能な期間中に、次のマップ更新および取得可能な山の更新が行われてもよい。換言すると、マップの作成、山の作成、各山についての取得可能なアイテムの概要の決定、または取得可能なアイテムの詳細の決定に用いられるハッシュは、1日の最後のハッシュや最初のハッシュでなくてもよい。
【0121】
なお、本実施形態では、1日の最後に生成されるハッシュを用いて、マップおよび山の作成ならびに取得可能なアイテムの概要の決定を行っているが、1日の最後に生成されるハッシュ(換言すると、1日の最後のブロック)は、翌日最初のハッシュ(換言すると、翌日最初のブロック)が生成されることにより事後的に決定されるようになっている。このため、マップおよび山の作成ならびに取得可能なアイテムの概要の決定は、翌日最初のハッシュが生成された以降のタイミングで行われる。そこで、マップおよび山の作成ならびに取得可能なアイテムの概要の決定を、翌日最初のハッシュを用いて行うことも考えられる。しかし、本実施形態では、マップおよび山の作成ならびに取得可能なアイテムの概要の決定を、1日の最後に生成されるハッシュを用いて行うことにより、マップおよび山の作成ならびに取得可能なアイテムの概要の決定と、取得可能なアイテムの詳細の決定とを異なるハッシュに基づいて行われるようにしている。すなわち、マップおよび山の作成ならびに取得可能なアイテムの決定等に係る処理を連日実行する場合において、前日に概要を決定したアイテムの詳細の決定に用いられるハッシュと、当日にアイテムの概要の決定に用いられるハッシュとが同一とならないようにされている。換言すると、本実施形態では、ゲーム制御部212は、繰り返し訪れる任意の期間内の特定のハッシュ(具体的には、1日の最初のハッシュ)を用いてアイテムの詳細を決定するとともに、当該特定のハッシュとは異なるハッシュ(具体的には、1日の最後のハッシュ)を用いてアイテムの概要を決定するようになっている。また、ブロックチェーンは分岐することがあるところ、本実施形態では、翌日最初のハッシュが生成されたタイミングで、1日の最後に生成されるハッシュを用いてマップおよび山の作成ならびに取得可能なアイテムの概要の決定を行っているので、採択された可能性の高いハッシュ(換言すると、ブロック)を用いて処理を行うことが可能となる。
【0122】
なお、本実施形態のゲームではアイテムBとしての宝石に係る抽選ロジックは、ブロックチェーン上に記憶され公開される。具体的には、アイテム概要決定処理およびアイテム詳細決定処理のロジックがスマートコントラクトとして公開される。すなわち、seedhlastを用いて報酬の概要を決定する処理のロジックが、スマートコントラクトとして公開される。また、seedhfirstを用いて報酬の詳細を決定する処理のロジックが、スマートコントラクトとして公開される。また、seedhlastおよびseedhfirstは、ブロックチェーンのハッシュであり、公開されたシードとなっている。すなわち、本実施形態では、各山で取得可能なアイテムの概要は、所定のシードを用いて所定のロジックにより決定されるが、当該所定のシードおよび当該所定のロジックは公開されており、各ユーザは、アイテムの概要の決定にあたり不正が働いていないかを公開された当該所定のシードと当該所定のロジックとを用いて検算することが可能となっている。また、本実施形態では、各山で取得可能なアイテムの詳細は、所定のシードを用いて所定のロジックにより決定されるが、当該所定のシードおよび当該所定のロジックは公開されており、各ユーザは、アイテムの詳細の決定にあたり不正が働いていないかを公開された当該所定のシードと当該所定のロジックとを用いて検算することが可能となっている。このような構成によれば、アイテムの付与について運営者側の作為が入り込むことがなく、かつこのことをユーザに明確に提示できる透明性の高いシステムを提供することができる。また、シードにブロックチェーンのハッシュを用いることにより、シードを運営者であっても予測不可能であり、かつ誰が見ても不変的で明らかなものとすることができる。すなわち、本実施形態の構成によれば、アイテムの付与について、運営者であってもコントロールすることができず、公開されたロジックによりユーザが検算可能であり、事前に予測することができないものとすることができる。このため、アイテムの付与について不正が起こり、システムの価値が毀損してしまうことを防止できる。また、本実施形態では、アイテムの概要や詳細の決定に係る乱数がブロックチェーンのハッシュに基づいて決定され、乱数が特定可能となっているため、乱数を操作する不正の発見が可能となり、乱数を操作して所定のオブジェクトを不正に出現させる等の不正を防止することができる。なお、仮想空間作成処理のロジック等についても、ブロックチェーン上に記憶し公開してもよく、ブロックチェーン上に記憶せず非公開としてもよい。
【0123】
なお、山についての詳細情報50は、ユーザが山を取得する際に限らず、ユーザが取得した山の中から採掘を行う山を選択する際や山での採掘を開始する際等に表示されてもよい。例えば、図5に示すように、ユーザが取得した山の一覧44が表示部18に表示された状態において、特定の山を選択する操作が行われると、表示制御部114は、当該特定の山についての詳細情報50を表示部18に表示させる。例えば、詳細情報50として、当該特定の山で取得可能な宝石に関する情報(例えば、宝石の数および各宝石のサイズの概要等)が表示される。換言すると、詳細情報50として、当該特定の山についての報酬の期待度に関する表示が表示される。これにより、ユーザは、詳細情報50を見た上で、当該特定の山での採掘を行うか否かを選択できる。また、詳細情報50として、採掘の進捗状況が表示されてもよい。具体的には、例えば、宝石を何個発見したか、宝石を埋蔵量の何割発見したか、輝石を何個発見したか、輝石を埋蔵量の何割発見したか、あるいは宝石を発見した量等に基づいて算出されるその山についての採掘の進捗度(換言すると、その山におけるゲームの進行度)がどの程度か等が、詳細情報50として表示されてもよい。
【0124】
なお、ユーザが保有しているアイテムAは、他のユーザに貸出可能となっていてもよい。具体的には、あるユーザがアイテムAを他のユーザに貸し出した場合に、当該他のユーザの端末装置10の操作受付部111は、当該他のユーザによる、当該あるユーザが取得した山での採掘の開始を指示する操作を受け付けてもよい。そして、当該操作に関する情報が送受信部112,211を介してゲーム制御部212に送られ、ゲーム制御部212は、当該他のユーザによる当該操作に基づいて、当該他のユーザによる当該山での採掘を開始させてもよい。すなわち、ピッケルを保有していない当該他のユーザであっても、ピッケルを借りてゲームをプレイすることが可能となっていてもよい。この場合において、当該他のユーザのゲームプレイは、ピッケルの貸主の取得した山で行われるようになっていてもよい。また、ピッケルの貸主と借主とが、同じ山に入り、一緒に採掘を行うことが可能となっていてもよい。換言すると、ピッケルの貸主と借主とが同じ仮想空間(例えば、貸主が取得した山)で、マルチプレイをすることが可能となっていてもよい。
【0125】
(有利な効果)
前述のように、本実施形態では、報酬付与部233は、山での採掘に基づいてユーザに宝石を取得させる。また、宝石は、NFT化が可能なアイテムとなっている。また宝石は、NFT化することなく消費することで、ユーザにとって有利な効果を発生させることが可能なアイテムとなっている。
【0126】
本実施形態においては、NFT化されていない宝石の消費により、所定の経験値の蓄積に関連する効果が得られる。具体的には、NFT化されていない宝石の消費により、プレイヤキャラクタのレベルの上昇に係る経験値(以下、「プレイヤキャラクタ」の経験値という。)が蓄積しやすくなる効果が得られる。
【0127】
また、本実施形態においては、所定の経験値の蓄積により所定のランクが上昇することで、採掘の効率が上昇する。具体的には、本実施形態では、プレイヤキャラクタの経験値が溜まり、経験値の蓄積量が所定量に達するとプレイヤキャラクタのレベルが1つ上昇するようになっている。そして、プレイヤキャラクタのレベルが上昇するほど、採掘の効率が上昇するようになっている。具体的には、プレイヤキャラクタのレベルが上昇すると、プレイヤキャラクタの所定のパラメータが変化する。具体的には、プレイヤキャラクタのレベルが上昇すると、宝石や輝石の取得のしやすさ(換言すると、採掘の効率)に影響する所定のパラメータが変化する。より具体的には、プレイヤキャラクタのレベルが上昇すると、ピッケルの振る速度に関するパラメータが変化しピッケルを振る速度が速くなる。これにより、採掘の速度が上昇するため、採掘の効率が上昇する。また、プレイヤキャラクタのレベルが上昇すると、プレイヤキャラクタのパワーが上昇し、1回の振りで掘れる量(換言すると、1回の操作が山に対して与える影響量)等が上昇してもよい。これにより、採掘の速度が上昇するため、採掘の効率が上昇する。また、プレイヤキャラクタのレベルが上がると、使用可能な特殊アイテムの数が上昇する。ここで、特殊アイテムは、採掘の効率を上昇させるアイテムとなっている。具体的には、特殊アイテムとして爆弾や梯子などが用意されている。爆弾は使用することで、地表(換言すると、岩石)を破壊し山を掘ることなどができる。また、梯子は使用(換言すると、設置)することで、高所や低所への移動が可能となる。なお、特殊アイテムは、例えば、プレイヤキャラクタに持たせるアイテムをピッケルから特定の特殊アイテムに変更する所定の操作(例えば、マウスのホイールをスクロールする操作や、キーボードの特定のキーに対する操作)を行った上で、マウスに対する左クリック操作を行うことで使用できる。
【0128】
プレイヤキャラクタの経験値は、採掘を行うことで溜めることが可能となっている。換言すると、山での採掘(換言すると、山でのゲームプレイ)の実行中において、所定契機で所定の経験値が付与されるようになっている。具体的には、ゲーム制御部212は、例えば、ユーザがピッケルを使用して地表(換言すると、岩石)を破壊したことに基づいて、当該ユーザ(具体的には、当該ユーザのプレイヤキャラクタ)に所定の経験値を付与する。また、採掘を行っていると、特殊な石が見つかることがある。ゲーム制御部212は、例えば、ユーザがピッケルを使用して当該特殊な石を破壊したことに基づいて、当該ユーザに所定の経験値を付与する。なお、当該特殊な石を破壊した場合に得られる経験値は、通常の地表の破壊により得られる経験値よりも多くなっていてもよい。ゲーム制御部212は、例えば、ユーザがピッケルを使用して輝石を掘り出したことに基づいて、当該ユーザに所定の経験値を付与する。なお、輝石を掘り出した場合に得られる経験値は、通常の地表の破壊により得られる経験値よりも多くなっていてもよい。
【0129】
なお、表示制御部114は、図6に例示するように、所定の経験値としてのプレイヤキャラクタの経験値38や、所定の経験値の蓄積により上昇する所定のランクとしてのプレイヤキャラクタのレベル39等を、採掘(換言すると、山でのゲームプレイ)の実行中において、表示部18に表示させてもよい。
【0130】
前述のように、本実施形態においては、NFT化されていない宝石の消費により、所定の経験値の蓄積に関連する効果が得られる。具体的には、本実施形態では、山での採掘(換言すると、山でのゲームプレイ)の実行中において所定契機で付与される所定の経験値の付与量が上昇する効果が得られる。具体的には、地表の破壊、特殊な石の破壊、および輝石の掘り出しに基づいて得られる経験値の量が上昇する効果が得られる。具体的には、各契機で得られる経験値の量が100%上昇する(換言すると、2倍になる)効果、50%上昇する(換言すると、1.5倍になる)効果、または20%上昇する(換言すると、1.2倍になる)効果が得られる。
【0131】
本実施形態においては、NFT化されていない宝石の消費による所定の経験値の蓄積に関連する効果は、NFT化されていない宝石の特定のアイテムとの交換を介して得られるようになっている。本実施形態においては、当該特定のアイテムは、特定のチケット(以下、「経験値チケット」という。)となっている。
【0132】
ここで、NFT化されていない宝石を経験値チケットに交換し、所定の経験値の蓄積に関連する効果を得る流れについて説明する。
【0133】
本実施形態においては、経験値チケットとして、得られる経験値の量が100%上昇する100%ブーストチケットと、得られる経験値の量が50%上昇する50%ブーストチケットと、得られる経験値の量が20%上昇する20%ブーストチケットと、が用意されている。
【0134】
また、本実施形態においては、10個のNFT化されていない宝石を消費して、1枚の経験値チケットを獲得することが可能となっている。具体的には、10個のダイヤモンドを消費することで、1枚の100%ブーストチケットが獲得できる。また、10個のレッドスピネルを消費することで、1枚の50%ブーストチケットが獲得できる。また、10個のアクアマリンを消費することで、1枚の20%ブーストチケットが獲得できる。すなわち、本実施形態では、消費する宝石の種類によって、獲得可能なチケットの種類が異なっている。換言すると、消費する宝石の種類によって、NFT化することなく宝石を消費することにより得られる有利な効果(具体的には、所定の経験値の蓄積に関連する効果)が異なっている。換言すると、ゲーム制御部212は、NFT化することなく消費する宝石の種類に応じて、発生させる有利な効果を異ならせる。なお、ゲーム制御部212は、NFT化することなく消費する宝石の種類、数、階級(換言すると、質やカラット数等)、または希少度の少なくともいずれかに応じて、発生させる有利な効果を異ならせることとしてもよい。具体的には、ゲーム制御部212は、NFT化することなく消費する宝石の種類、数、階級、または希少度の少なくともいずれかに応じて、発生させる有利な効果の有利度合い(換言すると仮想空間(具体的には、山)への影響度合い、例えば経験値の上昇幅)を異ならせてもよい。なお、ここで、希少度とは、取得の難易度ともいえ、例えば、山に配置される確率等であってもよい。例えば、上質のダイヤモンドが、低質のダイヤモンドや低質のアクアマリンに比べて、アイテム概要決定処理およびアイテム詳細決定処理の結果選ばれる確率が低い場合に、上質のダイヤモンドは低質のダイヤモンドや低質のアクアマリンに比べて、取得が難しく、希少度が高いといえる。そして、消費する宝石の希少度が高いほど、経験値の上昇幅が大きくなるようになっていてもよい。
【0135】
ゲーム制御部212は、ユーザによる所定の操作に基づいて、ユーザの保有するNFT化されていない宝石を経験値チケットと交換する。例えば、端末装置10の表示制御部114は、ユーザによる所定の操作に基づいて、図9に示すように、ユーザが保有する(換言すると、採掘により取得した)宝石の一覧を表示部18に表示させる。また、操作受付部111は、一覧表示された宝石の中から、経験値チケットと交換する宝石を選択する操作を受け付ける。例えば、操作受付部111は、一覧表示された宝石の中から1個ずつ宝石を選択していき(例えば、各宝石に対するクリック操作を行い)、合計10個の宝石を選択する操作を、経験値チケットと交換する宝石を選択する操作として受け付ける。このとき、操作受付部111は、2個目以降に選択する宝石については、1個目の宝石と同種の宝石を選択する操作のみを受け付け、1個目の宝石と異なる種類の宝石を選択する操作は受け付けない。換言すると、最初に選択した宝石と異なる種類の宝石については選択することができないようになっている。また、表示制御部114は、1個目の宝石が選択されると、一覧表示される宝石のうち、1個目の宝石と異なる種類の宝石については、暗転させ、選択できないことをユーザに示す。なお、クリック操作により選択した宝石について、再度クリック操作を行うことで、選択を解除することが可能となっている。
【0136】
また、表示制御部114は、宝石が選択されると、選択された各宝石について、選択済みであることを示す表示、および選択された順番を示す表示を表示部18に表示させる。図9に例示する画面においては、各宝石の画像の右上に表示される丸形の欄60の色が変化することにより、その宝石が選択済みであることが示されるとともに、丸形の欄60に表示される数字により、選択されたことが示される。また、表示制御部114は、1個目の宝石が選択されてから、10個目の宝石が選択されるまでの間、選択されている宝石の消費により得られる効果(具体的には経験値の増加量、換言すると選択されている宝石との交換により得られる経験値チケットの種類)を示す表示61、および現在選択中の宝石の個数を示す表示62を表示部18に表示させる。また、表示制御部114は、10個目の宝石が選択されると、選択された宝石(具体的には、10個の宝石)を経験値チケットと交換するか確認するダイアログ63を表示部18に表示させる。ダイアログ63には、交換の実行に係る操作を受け付ける実行ボタン64と、交換のキャンセルに係る操作を受け付けるキャンセルボタン65とが含まれる。端末装置の制御部110は、実行ボタン64に対する操作(例えば、クリック操作)がされると、選択された宝石と経験値チケットとの交換をサーバ20に要求し、サーバ20のゲーム制御部212は当該要求に基づいて選択された宝石を対応する経験値チケットと交換する。すなわち、ユーザの保有する宝石を消費し、当該ユーザに対して経験値チケットを付与する。なお、端末装置10の制御部110は、キャンセルボタン65に対する操作(例えば、クリック操作)がされると、最後(換言すると、10個目)に選択された宝石の選択状態を解除し、その前までに選択された9個の宝石が選択された状態に戻す制御を行う。
【0137】
なお、表示制御部114は、経験値チケットと交換する宝石として所定の基準を超える宝石(例えば、1カラット以上の宝石)が選択された場合に、当該所定の基準を超える宝石を経験値チケットとの交換に用いてもよいか確認する表示を表示部18に表示させてもよい。
【0138】
本実施形態においては、宝石の消費により取得した経験値チケットは、山に対して使用することが可能となっている。経験値チケットを特定の山に対して使用すると、当該特定の山での採掘(換言すると、特定の仮想空間でのゲームプレイ)について、所定契機で付与される所定の経験値の付与量が上昇する効果が得られる。すなわち、宝石の消費により有利な効果が発生している山は、宝石の消費による有利な効果が発生していない山に比べ、所定契機で付与される所定の経験値の付与量が多くなる。具体的には、100%ブーストチケットが使用された山は、所定契機で付与される経験値の量が100%上昇する。また、50%ブーストチケットが使用された山は、所定契機で付与される経験値の量が50%上昇する。また、20%ブーストチケットが使用された山は、所定契機で付与される経験値の量が20%上昇する。
【0139】
ゲーム制御部212は、ユーザによる所定の操作に基づいて、図5に示すように、ユーザが取得した山の一覧44を表示部18に表示させる。また、表示制御部114は、表示部18に表示されるユーザが取得した山(換言すると、一覧表示された山)のうちの特定の山を選択する操作(例えば、特定の山に対するクリック操作)が行われると、選択した山に対する経験値チケットの使用に係る操作を受け付けるUIとしての経験値ブーストボタン70を表示部18に表示させる。また、経験値ブーストボタン70に対する操作(例えば、クリック操作)が行われると、表示制御部114は、使用する経験値チケットの選択に係るUIとしてのチケット選択ウィンドウ71を表示部18に表示させる。チケット選択ウィンドウ71には、経験値チケットの所持数が、経験値チケットの種類毎に表示される。また、チケット選択ウィンドウ71の表示中においては、使用する経験値チケットの種類を選択する操作(例えば、チケット選択ウィンドウ71に含まれる、各種経験値チケットに対応するボタンに対するクリック操作)が受け付けられ、当該操作により選択された種類のチケットが、選択された特定の山に対して使用される。
【0140】
また、特定の山に対して経験値チケットが使用されると、表示制御部114は、図10に示すように、ユーザが取得した山の一覧44において、当該特定の山に対する経験値チケットの使用により当該特定の山に所定の効果が発生していることや、当該特定の山に発生している効果の種類を認識可能とする表示を表示させる。具体的には、表示制御部114は、ユーザが取得した山の一覧において、経験値チケットが使用された山(換言すると、NFT化されていない宝石の使用により所定の効果が発生している山)と、経験値チケットが使用されていない山(換言すると、所定の効果が発生していない山)とを区別可能に表示する。より具体的には、表示制御部114は、経験値チケットが使用された山のアイコン75と経験値チケットが使用されていない山のアイコン76とで、表示形態を異ならせる。また、表示制御部114は、ユーザが取得した山の一覧44において、経験値チケットが使用された各山について、発生している効果の種類(換言すると、使用された経験値チケットの種類)を区別可能に表示する。より具体的には、表示制御部114は、経験値チケットが使用された各山について、経験値の上昇量を表示する。図10においては、50%ブーストチケットが使用された山について、「50%boost」という文字が表示されている。
【0141】
なお、本実施形態においては、ユーザが取得した山のうち、まだ採掘を行ったことがない山と、採掘を行ったことがある山(換言すると、採掘途中の山)とのいずれに対しても経験値チケットを使用すること(換言すると、NFT化されていない宝石を消費しての所定の効果の発生)が可能となっている。ただし、まだ採掘を行ったことがない山と、採掘を行ったことがある山とのいずれか一方に対して経験値チケットを使用することができないようになっていてもよい。
【0142】
このように、本実施形態においては、NFT化されていない宝石の消費により、所定の経験値の蓄積に関連する効果が得られる。当該所定の経験値は、例えば、ユーザに関連する所定のランク(換言すると、レベル)の上昇に係る経験値となっている。なお、当該所定の経験値は、プレイヤキャラクタのレベルの上昇に係る経験値でなくてもよい。例えば、当該所定の経験値は、ピッケルのレベルの上昇に係る経験値であってもよい。換言すると、当該所定の経験値は、ユーザが保有するオブジェクト(例えば、プレイヤキャラクタまたはピッケル)のレベルの上昇に係る経験値であってもよい。また、当該所定の経験値は、ユーザ自身のレベルの上昇に係る経験値であってもよい。また、当該所定の経験値の蓄積により所定のランクが上昇することで、採掘の効率が上昇するようになっていてもよい。
【0143】
また、NFT化されていない宝石の消費により得られる、所定の経験値の蓄積に関連する効果は、所定の契機で得られる経験値を増加させるものでなくてもよい。例えば、当該効果は、当該所定の契機の種類を増加させるものであってもよい。換言すると、NFT化されていない宝石の消費により、経験値を獲得可能な機会が増加するようになっていてもよい。また、NFT化されていない宝石の消費により、経験値自体が付与されてもよい。また、NFT化されていない宝石の消費により、経験値の蓄積により上昇するランクが上昇してもよい。
【0144】
また、NFT化されていない宝石の消費により得られる、ユーザにとって有利な効果は、以下のようなものであってもよい。すなわち、例えば、当該有利な効果は、山が掘りやすくなる効果であってもよい。具体的には、例えば、当該有利な効果は、山を同量掘るのに必要なピッケルを振る回数が少なくなる効果であってもよい。より具体的には、山(具体的には、山の岩石)が柔らかくなり、通常N回振らなければ砕けないところが、Nよりも少ない回数で砕けるようになってもよい。換言すると、当該有利な効果は、仮想空間を変形させやすくなる効果であってもよい。また、ユーザにとって有利な効果は、有利な効果が発生している山(例えば、宝石との交換により得られたチケットが使用された山)においては、前述の特殊アイテムの使用可能な種類や、使用可能な回数等が、有利な効果が発生していない山に比べて増加してもよい。なお、ここで、特殊アイテムの使用可能な回数が増加するとは、例えば、有利な効果が発生している山について、持ち込める特定の特殊アイテム(例えば、爆弾)の数が増加する場合等を含む。
【0145】
このように、NFT化されていない宝石の消費によるユーザにとって有利な効果の発生は、宝石を取得可能な仮想空間への所定の影響の付与であり得る。当該所定の影響は、例えば、経験値の蓄積に関連する影響(例えば、経験値の蓄積に有利な影響)であってもよく、山が掘りやすくなる影響等であってもよい。なお、NFT化されていない宝石の消費によるユーザにとって有利な効果の発生は、宝石の取得に用いられるアイテムとしてのピッケルへの所定の影響の付与であってもよい。また、例えば、宝石との交換により得られるアイテムとしての経験値チケット等は、山ではなくピッケルやプレイヤキャラクタに対して使用されるものであってもよい。具体的には、例えば、NFT化されていない宝石の消費により(例えば、宝石と交換される経験値チケットをピッケルに対して使用することにより)、ピッケルに対して、経験値の蓄積に有利な影響を与えてもよい。具体的には、例えば、経験値チケットをピッケルに対して使用すると、そのピッケルの使用により得られる経験値(例えば、ピッケルを使用して地表を破壊した際に得られる経験値)の量が増加してもよい。
【0146】
なお、NFT化されていない宝石の消費によるユーザにとって有利な効果の発生は、ユーザにとって有利な状態を発生させることともいえる。換言すると、有利な効果の発生は、ユーザにとって有利な所定のバフをかけることともいえる。
【0147】
なお、NFT化されていない宝石の消費により特定の仮想空間について発生したユーザにとって有利な効果は、当該特定の仮想空間に対して永続的に作用するものであってもよく、時限的に作用するものであってもよい。例えば、特定の山に対して経験値チケットを使用した場合に、当該特定の山に所定回数入ると(換言すると、所定回数進入および退出を行うと)、経験値の上昇の効果が消えるようになっていてもよい。また、例えば、特定の山に対して経験値チケットを使用した場合に、当該特定の山での採掘作業(換言すると、ゲームプレイ)を所定時間行うと、経験値の上昇の効果が消えるようになっていてもよい。また、例えば、特定の山に対して経験値チケットを使用した場合に、当該特定の山に何回入っても、経験値の上昇の効果が消えないようになっていてもよい。換言すると、当該特定の山で採掘作業を行った時間や回数に基づく効果の消滅が発生せず、当該特定の山を処分するまでの間効果が持続するようになっていてもよい。
【0148】
また、NFT化されていない宝石の消費により得られる、ユーザにとって有利な効果は、宝石の特定のアイテム(例えば、経験値チケット)との交換を介さずに得られてもよい。例えば、経験値ブーストボタン70(図5参照)に対する操作が行われると、消費する宝石の選択に係るUI(例えば、図9に例示する宝石の一覧を表示する画面)が表示部18に表示され、当該UI上において消費する宝石を選択する操作(例えば、図9を参照して説明した、ユーザが保有する宝石の中から、経験値チケットと交換する宝石を選択する操作と同様の操作)が行われると、選択された宝石を消費して特定の山にユーザにとって有利となる所定の影響が与えられてもよい。
【0149】
また、本実施形態では、ゲーム制御部212は、ユーザが保有するNFT化されていない宝石の消費により、宝石を取得可能な仮想空間に所定の影響を与える。具体的には、ゲーム制御部212は、消費する宝石を取得した山(換言すると、第1の仮想空間)とは異なる山(換言すると、第2の仮想空間)に所定の影響を与える。ただし、消費する宝石を取得した山(換言すると、第1の仮想空間)に所定の影響を与えることが可能であってもよい。具体的には、例えば、ある山で採掘を行い宝石を掘り出した場合に、当該宝石を当該ある山に対して使用することで、当該ある山について所定の経験値が蓄積しやすくなる効果が得られるようになっていてもよい。
【0150】
なお、本実施形態において、「第1の仮想空間とは異なる第2の仮想空間」とは、以下のようなものを含み得る。すなわち、第1の仮想空間を宝石を取得可能な仮想空間(すなわち山)とした場合に、第2の仮想空間は、宝石を取得可能な仮想空間でなくてもよい。例えば、第2の仮想空間は、第1の仮想空間でプレイ可能なゲームとしての採掘を行うゲームとは別の第2のゲームをプレイ可能な仮想空間であってもよい。また、例えば、第2の仮想空間は、所謂オンラインゲームにおけるロビー等の他のユーザと交流可能な仮想空間であってもよい。また、第1の仮想空間と第2の仮想空間とは、互いにシームレスに繋がるものであってもよい。具体的には、例えば、第1の仮想空間としての特定の山と、第2の仮想空間としての別の山とが、所謂オープンワールドにおける別々の山のようにシームレスに繋がっており、プレイヤキャラクタが第1の仮想空間から第2の仮想空間に向かって、第1の仮想空間と第2の仮想空間とを含んで構成される仮想空間を歩いて移動すること等が可能となっていてもよい。また、第2の仮想空間は、採掘を実行可能な第1のサービスとは異なる第2のサービス(換言すると、別のゲーム、別のアプリケーション)内の仮想空間であってもよい。また、第1の仮想空間を第1の運営会社が運営する第1のサービス(例えば、ゲーム)内の仮想空間とした場合に、第2の仮想空間は第2の運営会社が運営する第2のサービス(例えば、ゲーム)内の仮想空間であってもよい。
【0151】
なお、本実施形態においては、NFT化されていない宝石の消費によりユーザにとって有利な効果が発生するが、NFT化された宝石についても同様に消費して同様の有利な効果を発生させることが可能であってもよい。また、NFT化された宝石については、同様に消費して同様の有利な効果を発生させることができないようになっていてもよい。すなわち、例えば、NFT化された宝石については、NFT化されていない宝石と同様に経験値チケットと交換することが可能であってもよく、不可能であってもよい。
【0152】
また、NFT化された宝石は、ユーザが使用(換言すると、操作)するキャラクタに装備させることが可能であってもよい。換言すると、NFT化された宝石は、装備品(換言すると、装飾品)としてユーザが使用するキャラクタが身につけることが可能であってもよい。ここで、宝石を装備可能なキャラクタは、山で採掘を行うプレイヤキャラクタであってもよく、異なるキャラクタであってもよい。換言すると、宝石を装備可能なキャラクタは、当該宝石を取得した第1の仮想空間においてユーザが使用するキャラクタであってもよく、第1の仮想空間とは異なる第2の仮想空間においてユーザが使用するプレイヤキャラクタであってもよい。すなわち、例えば、第1のサービス内の仮想空間(具体的には、山)において取得した宝石(具体的には、NFT化された宝石)を、第2のサービス内において使用可能であってもよい。換言すると、制御部210は、第1のゲーム(具体的には採掘を行うゲーム、換言すると第1のアプリケーション)内においてユーザが取得しNFT化された宝石を、第2のゲーム(換言すると第2のアプリケーション)内において使用可能とする制御を行い、これにより、当該ユーザが第2のゲーム内において自身のプレイヤキャラクタにNFT化された宝石を装備させることが可能となっていてもよい。なお、NFT化された宝石を、第2のゲーム内(換言すると、第2の仮想空間)においてユーザが使用するキャラクタに装備させることが可能となっているとともに、第1のゲーム内(換言すると、第1の仮想空間)においてユーザが使用するキャラクタに装備させることが不可能となっていてもよい。換言すると、NFT化された宝石は、当該宝石の取得に使用したキャラクタ(換言すると、採掘を行うプレイヤキャラクタ)に装備させることができず、他のキャラクタに装備させることが可能となっていてもよい。なお、「ユーザが使用するキャラクタ」とは、ユーザのアバターを含む。
【0153】
本実施形態の構成によれば、ユーザは、NFT化が可能なアイテムBとしての宝石について、NFT化するか、ゲーム内においてユーザに有利となる所定の効果を発生させるために使用するかを選択することができる。このように、アイテムBについてNFT化して唯一無二の価値を持たせることを可能にしたことで、ユーザにアイテムBを所持することによる満足感を与えたり、相場をうかがいながら取引をする楽しみを与えたりすることができる。一方で、NFT化には、通常、手数料等がかかるところ、NFT化するまでもないアイテムBについては徐々に溜まっていってしまうおそれがあるが、本実施形態の構成によれば、アイテムBをNFT化せずに所定の効果を発生させるために使用することができるので、アイテムBが無駄に溜まり持ち腐れとなっている感覚をユーザが抱いてしまうことを防止できる。また、本実施形態の構成によれば、NFT化するまでもないアイテムBの消費が、新たなアイテムBの発見の効率化に繋がり、より良いアイテムBを発見しやすくなることに繋がるため、NFT化可能なアイテムの探索(換言すると、ゲームのプレイ)に対するモチベーションの向上を図ることが可能となる。
【0154】
(アイテムの購入についての優待)
前述のように、ピッケルは、ゲーム内のマーケットプレイスでの購入が可能となっている。ピッケルの購入は、例えば、以下のように行われる。例えば、端末装置10の表示制御部114は、ユーザによる所定の入力操作に基づいて、図11に例示するショップ画面80を表示部18に表示させる。ショップ画面80には、購入可能なピッケルの一覧が表示される。また、操作受付部111は、一覧表示されたピッケルの中から、購入するピッケルを選択する操作(例えば、表示された特定のピッケルに対するクリック操作)を受け付ける。また、表示制御部114は、購入するピッケルが選択されると、選択されたピッケルについて購入を実行するか確認するダイアログ(図示せず)を表示部18に表示させる。当該ダイアログには、購入の実行に係る操作を受け付ける実行ボタンと、購入のキャンセルに係る操作を受け付けるキャンセルボタンとが含まれる。端末装置の制御部110は、実行ボタンに対する操作(例えば、クリック操作)がされると、選択されたピッケルの購入をサーバ20に要求し、サーバ20のマーケット管理部214は当該要求に基づいて、選択されたピッケルをユーザに付与するとともに、購入の対価をユーザの保有資産から受け取る(換言すると、ユーザの保有資産を対価の分だけ減少させる)制御を実行する。
【0155】
なお、あるユーザの端末装置10において、購入可能なピッケルとして特定のピッケルが表示されることを、当該特定のピッケルが当該あるユーザのショップに並ぶともいう。
【0156】
なお、表示制御部114は、ショップ画面80において、各ピッケルについて、ピッケルの価格81や、各ピッケルを一意に識別可能なID(換言すると、識別情報)82等を表示させる。
【0157】
マーケット管理部214は、ユーザの宝石(換言すると、アイテムB)の所持状況に応じて、ピッケル(換言すると、アイテムA)の購入について優待する制御を行う。本実施形態では、マーケット管理部214は、ピッケルの購入について優待する制御として、購入可能なピッケルを優先的にユーザに提示する制御を行う。換言すると、マーケット管理部214は、ピッケルの購入について優待する制御として、優待しない場合に比べて特定のピッケルを早期に購入可能とする制御を行う。
【0158】
本実施形態では、マーケット管理部214は、所定の基準を満たす宝石の所持状況に応じて、ピッケルの購入について優待する制御を行う。具体的には、マーケット管理部214は、ユーザの、所定の条件を満たすNFT化されていない宝石の所持量に応じて、ピッケルの購入について優待する制御を行う。
【0159】
各ユーザには、所定の条件を満たすNFT化されていない宝石の所持量に応じて優待に係るランク(以下、「優待ランク」という。)が設定される。ここでは、優待ランクには、ランク0、ランク1、ランク2、およびランク3を含む複数のランクがあるものとして説明する。なお、ランクの数字が大きいほどランクが高く、優待の度合いが強くなる。また、優待ランクがランク0の場合、優待が受けられない。
【0160】
制御部210は、以下のいずれかに該当する宝石を合計で20個以上所持するユーザについて、優待ランクを、ランク1に設定する。また、制御部210は、以下のいずれかに該当する宝石を合計で40個以上所持するユーザについて、優待ランクを、ランク2に設定する。また、制御部210は、以下のいずれかに該当する宝石を合計で250個以上所持するユーザについて、優待ランクを、ランク3に設定する。また、制御部210は、以下のいずれかに該当する宝石を合計で20個未満しか持たないユーザについて、優待ランクを、ランク0に設定する。
・10カラット以上の上質のダイヤモンド
・20カラット以上の中質のダイヤモンド
・30カラット以上の低質のダイヤモンド
・15カラット以上の上質のレッドスピネル
・30カラット以上の中質のレッドスピネル
・60カラット以上の低質のレッドスピネル
・30カラット以上の上質のアクアマリン
・45カラット以上の中質のアクアマリン
・90カラット以上の低質のアクアマリン
【0161】
すなわち、例えば、ユーザが、10カラット以上の上質のダイヤモンドを3個所持し、20カラット以上の中質のダイヤモンドを6個所持し、30カラット以上の中質のレッドスピネル4個所持し、60カラット以上の低質のレッドスピネルを10個所持し、30カラット以上の上質のアクアマリンを10個所持し、45カラット以上の中質のアクアマリンを7個所持し、90カラット以上の低質のアクアマリンを5個所持する場合、所定の条件を満たす宝石を合計45個(すなわち、40個以上、250個未満)所持することに基づき、当該ユーザの優待ランクがランク2に設定される。
【0162】
なお、本実施形態においては、ランクに関わらず、宝石に課される条件は同一となっており、当該条件を満たす宝石の所持数に応じて優待ランクが決定されるようになっている。しかし、宝石に課される条件がランクに応じて異なっていてもよい。また、例えば、宝石に条件が課されず、単に宝石の所持数に応じて優待ランクが決定されるようになっていてもよい。
【0163】
マーケットプレイスで販売されるピッケルの中には、優待ランクに応じてユーザに提示されるピッケル(以下、「優待商品」という。)が存在する。優待商品は、優待ランクが高いほど早期にショップ画面80に表示されるようになっている。例えば、マーケット管理部214は、所定の基準時から1週間前まで(例えば、基準時を月曜午前0時とした場合、前週の月曜午前0時から今週の月曜午前0時まで)の全アクティブユーザの中で一番優待ランクが高いユーザ(例えば、ランク3のユーザ)のショップに、第1のタイミングで特定の優待商品が並ぶように制御する。また、マーケット管理部214は、所定の基準時から1週間以内の全アクティブユーザの中で二番目にランクが高いユーザ(例えば、ランク2のユーザ)のショップに、第1のタイミングよりも遅い第2のタイミング(例えば、第1のタイミングから8時間経過後)で当該特定の優待商品が並ぶように制御する。また、マーケット管理部214は、所定の基準時から1週間以内の全アクティブユーザの中で三番目にランクが高いユーザ(例えば、ランク1のユーザ)のショップに、第2のタイミングよりも遅い第3のタイミング(例えば、第2のタイミングから8時間経過後)で当該特定の優待商品が並ぶように制御する。すなわち、マーケット管理部214は、優待ランクが高いほど早期に当該特定の優待商品がショップに並び、ランクが1段階下がるごとに、8時間ずつ遅れて当該特定の優待商品がショップに並ぶように制御する。なお、本実施形態では、優待ランクがランク0のユーザのショップにも、ランク1のユーザのショップから8時間遅れて当該特定の優待商品が並ぶようになっているが、ランク0のユーザのショップには、時間が経過しても当該特定の優待商品が並ばない(換言すると、ランク0のユーザが当該特定の優待商品を購入可能な機会が訪れない)ようになっていてもよい。換言すると、優待商品は、優待がされないユーザが購入できないアイテム等であってもよい。
【0164】
換言すると、マーケット管理部214は、複数のユーザそれぞれのNFT化されていない宝石の所持状況に基づいて、優待商品(換言すると、購入可能な特定のピッケル)を優先的に提示するユーザを決定する。具体的には、複数のユーザ(例えば、アクティブユーザ)のうち、優待ランクが相対的に高いユーザを、優待ランクが相対的に低いユーザに比べて、優待商品を優先的に提示するユーザとして決定する。そして、マーケット管理部214は、優待ランクが相対的に高いユーザに対して、優待ランクが相対的に低いユーザに比べて早期に優待商品を提示する。すなわち、マーケット管理部214は、優待ランクが相対的に高いユーザのショップ画面80には、優待ランクが相対的に低いユーザのショップ画面80に比べて早期に優待商品が表示されるように制御する。例えば、まず、各ユーザの端末装置10の操作受付部111は、ショップ画面80を表示させるための操作を受け付ける。また、ショップ画面80を表示させるための操作が行われると、端末装置10は、ショップ画面80に表示するピッケルの情報の送信をサーバ20に要求する。また、サーバ20のマーケット管理部214は、当該要求に基づいて、要求があった端末装置10においてショップ画面80に表示するピッケルを決定し、決定したピッケルのショップ画面80への表示の指示を端末装置10に送信する。端末装置10は、当該指示に基づいて、マーケット管理部214がショップ画面80に表示するピッケルとして決定したピッケルが表示されるショップ画面80を表示部18に表示させる。マーケット管理部214は、ショップ画面80に表示するピッケルを決定する際に、優待ランクが相対的に高いユーザについては、優待ランクが低いユーザに比べて早期に優待商品がショップ画面80に表示されるように、表示するピッケルを決定する。これにより、優待ランクが相対的に高いユーザのショップには、優待ランクが相対的に低いユーザのショップに比べて早期に優待商品が並ぶ。
【0165】
また、表示制御部114は、ショップ画面80に、ユーザ(換言すると、自身)の優待ランクを報知する表示84を表示させる。
【0166】
また、表示制御部114は、ショップ画面80において、優待商品について優待商品であることを示す優待告知表示85を表示させる。優待告知表示85は、ショップ画面80に並ぶピッケルのうち、いずれのピッケルが優待商品であるか認識可能とする表示ともいえる。換言すると、表示制御部114は、優待により購入可能となっているピッケル(換言すると、優待商品)について、優待に係るアイテムであることを示す情報をユーザに提示する。優待告知表示85は、例えば、優待商品の画像に付された文字の表示(例えば、図11における「優待商品」の文字の表示)であってもよく、優待商品の画像を囲む特定の枠の表示であってもよく、優待商品の画像の背景を、優待商品でないピッケルの画像の背景とは異なる背景とした表示等であってもよい。なお、優待告知表示85は、いずれの優待ランクのユーザを対象とした優待商品かを示す表示(例えば、ランク2以上のユーザに対して優先的に提示されるピッケルであることを示す表示等)を含んでいてもよい。
【0167】
なお、優待告知表示85は、優待商品について他のユーザよりも優遇されている期間中のみ表示されるものであってもよい。すなわち、例えば、優待ランクがランク1の第1ユーザのショップに優待商品が並んでおり、優待ランクがランク0の第2ユーザのショップに優待商品が並んでいない期間においては、第1ユーザの端末装置10の表示制御部114は、ショップ画面80において優待商品について優待告知表示85を表示させ、その後、優待ランクがランク0の第2ユーザのショップにも優待商品が並ぶと(換言すると、優待商品が優待ランクに関わらず提示される状態になると)、第1ユーザの端末装置10の表示制御部114は、ショップ画面80において優待商品について優待告知表示85を表示させないこととしてもよい。なお、優待ランクがランク0の第2ユーザのショップに優待商品が並んでも(換言すると、優待商品が優待ランクに関わらず提示される状態になっても)、第1ユーザの端末装置10の表示制御部114は、ショップ画面80において優待商品について優待告知表示85を表示させることとしてもよい。
【0168】
なお、表示制御部114は、ショップ画面80において、優待商品のみを表示させる操作の受け付けに係るUI(例えば、図11におけるチェックボックス87)を表示させてもよい。そして、当該チェックボックス87に対する操作(例えば、クリック操作)がされると、表示制御部114は、ショップ画面80に、購入可能な複数のピッケルのうち優待商品のみを表示させてもよい。
【0169】
なお、本実施形態においては、優待ランクが相対的に高いユーザのショップ画面80に優待商品が表示されてから所定期間が経過すると、優待ランクが相対的に低いユーザのショップ画面80に優待商品が表示されるようになっており、当該所定期間は、優待ランクが相対的に低いユーザのショップ画面80に優待商品が表示されない期間となっている。しかし、当該所定期間において、優待ランクが相対的に低いユーザのショップ画面80にも優待商品を表示させるようにしてもよい。この場合に、優待ランクが相対的に低いユーザの端末装置10の操作受付部111は、当該所定期間中は優待商品を購入する操作を受け付けず、優待ランクが相対的に低いユーザが優待商品を購入できないように制御してもよい。また、この場合に、優待ランクが相対的に低いユーザの端末装置10の表示制御部114は、ショップ画面80において、優待商品について暗転して表示させ、優待商品が購入できないことをユーザに示してもよい。また、この場合に、優待ランクが相対的に低いユーザの端末装置10の表示制御部114は、ショップ画面80において、優待商品について優待告知表示85を表示させてもよい。換言すると、優待告知表示85は、優待がないと優待告知表示85が付された対象の商品(換言すると、優待商品)の購入ができないことを示す表示として機能してもよい。
【0170】
なお、優待ランクが相対的に高いユーザに対して、優待ランクが相対的に低いユーザに比べて早期に優待商品を提示する制御は、端末装置10において実行されてもよい。例えば、マーケット管理部214からは、全てのユーザの端末装置10に対して、ユーザの優待ランクに関わらず、現在販売中のピッケル(換言すると、ショップ画面80に表示可能なピッケル)を示す情報として同様の情報が送られ、各ユーザの端末装置10の制御部110が、現在販売中のピッケルの中からショップ画面80に表示するピッケルをユーザの優待ランクに応じて決定するなどしてもよい。
【0171】
なお、本実施形態においては、宝石の所持状況に応じて、ピッケルの購入についての優待が行われるが、ここで「宝石の所持状況」とは、NFT化されていない宝石のみの所持状況であってもよく、NFT化された宝石のみの所持状況であってもよく、NFT化されていない宝石およびNFT化された宝石の所持状況であってもよい。すなわち、例えば、所定の条件を満たすNFT化されていない宝石を20個以上所持する場合に優待ランクがランク1に設定されることとしてもよく、所定の条件を満たすNFT化された宝石を20個以上所持する場合に優待ランクがランク1に設定されることとしてもよく、所定の条件を満たすNFT化されていない宝石と所定の条件を満たすNFT化された宝石とを合計で20個以上所持する場合に優待ランクがランク1に設定されることとしてもよい。
【0172】
なお、ピッケルの購入について優待する制御は、購入可能なピッケルを優先的に提示する制御や、ピッケルを早期に購入可能とする制御でなくてもよい。例えば、ピッケルの購入について優待する制御は、ピッケルを安価に購入可能とする制御や、ピッケルの購入時に、購入したピッケルとは別に所定の特典(例えば、所定のアイテム等)をユーザに付与する制御や、ピッケルの購入により所定のポイントが付与される構成において、当該所定のポイントの付与量を多くする制御等であってもよい。また、ピッケルの購入について優待する制御は、優待がされない場合には入ることができないピッケルの購入場所(換言すると、仮想空間内のショップ)に入ることを可能にする制御であってもよい。
【0173】
また、マーケット管理部214は、ユーザの宝石の所持状況に応じて、ピッケルの購入について優待する制御に加えあるいは代え、当該制御と同様の手法により、宝石の購入(例えば、マーケットプレイスにおけるNFT化された宝石の購入)について優待する制御を行ってもよい。
【0174】
なお、本実施形態においては、ピッケルはNFT化されたアイテムであるため、同一のピッケルは他に存在せず、あるユーザが特定のピッケルを取得(換言すると、購入)すると、他のユーザが当該特定のピッケルと同一のピッケルを取得することはできないようになっている。換言すると、優待商品は、他のユーザの購入により売り切れ、購入することができなくなるアイテムとなっている。なお、優待により購入できるアイテムは、複数のユーザが同一のものを取得可能なアイテムであってもよい。
【0175】
前述のように、NFT化するまでもないアイテムB(例えば、宝石)については徐々に溜まっていってしまうおそれがあるところ、本実施形態の構成によれば、NFT化されていないアイテムBの所持状況に応じてアイテムA(例えば、ピッケル)の購入について優待が受けられるため、アイテムBが無駄に溜まり持ち腐れとなっている感覚をユーザが抱いてしまうことを防止できる。また、本実施形態においては、消費によりユーザに有利な効果を発生させることが可能なアイテムB(例えば、30カラット未満の低質のダイヤモンド等)よりも高い基準を満たすアイテムBの所持により優待が受けられるようになっており、所定の基準を満たすアイテムBについて追加的な用途(換言すると、付加価値)をもたらすことができる。なお、NFT化されたアイテムB(例えば、宝石)についても、ユーザがあまり価値を感じない場合(例えば、ゲームの進行によりユーザが感じる価値が低下する場合等)が生じ得るところ、本実施形態の構成によれば、NFT化されたアイテムBの所持状況に応じてアイテムA(例えば、ピッケル)の購入について優待を受けることを可能とすることができ、アイテムBが無駄に溜まり持ち腐れとなっている感覚をユーザが抱いてしまうことを防止できる。
【0176】
なお、本実施形態において、図3に例示するマップ40を表示する画面、図4に例示するホーム画面42、図5および図10に例示するユーザが取得した山の一覧44を表示する画面、図9に例示するユーザが保有する宝石の一覧を表示する画面、または図11に例示するショップ画面80等は、例えば、これらの各種画面の表示中等に表示される(換言すると、ゲーム画面に表示される)タブ等の所定のボタンに対するクリック操作等により表示されてもよい。すなわち、例えば、図4に例示する鉱山ボタン91に対する操作に基づき、マップ40を表示する画面や、取得した山の一覧44を表示する画面が表示されてもよい。また、図4に例示する宝石ボタン92に対する操作に基づき、保有する宝石の一覧を表示する画面が表示されてもよい。また、図4に例示するショップボタン93に対する操作に基づき、ショップ画面80が表示されてもよい。また、図4に例示するホームボタン94に対する操作に基づき、ホーム画面42が表示されてもよい。また、図3および図4に例示するマップ表示ボタン95およびマイ鉱山表示ボタン96のそれぞれに対する操作に基づき、マップ40(換言すると、取得可能な山の一覧)を表示する画面と取得した山の一覧44を表示する画面とが切り替わるようになっていてもよい。
【0177】
(処理のフロー)
次に、ゲームシステム1が実行する処理の一例についてフローチャートを参照しながら説明する。まず、山の生成および山で取得可能なアイテムの決定に係る処理の一例を図12に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0178】
仮想空間管理部231は、特定のブロックチェーンから、1日の最後に生成されたハッシュを取得する(ステップS1)。次いで、仮想空間管理部231は、取得したハッシュをシード(具体的には、seedhlast)として用いて演算を行いマップを作成する(ステップS2)。具体的には、仮想空間管理部231は、マップの地形およびマップにおける山の配置を決定するとともに、マップ内の各山に対して、各山を識別可能とする仮想空間IDを付与する。
【0179】
次いで、仮想空間管理部231は、ステップS2で作成されたマップの各山について、取得可能なアイテムの概要を決定する(ステップS3)。具体的には、仮想空間管理部231は、ステップS1で取得したハッシュと、各ダンジョンの仮想空間IDとをシード(具体的には、seedhlast、seedmdid)として用いて演算を行い、各山について取得可能なアイテムの個数と、各アイテムのサイズの概要とを決定する。
【0180】
次いで、仮想空間管理部231は、ステップS3で概要が決定されたアイテムの取得可能な(換言すると、当該アイテムの配置された)山を作成する(ステップS4)。具体的には、仮想空間管理部231は、ステップS1で取得したハッシュと、各山の仮想空間IDとをシード(具体的には、seedhlast、seedmdid)として用いて演算を行い、山を作成する。
【0181】
次いで、仮想空間管理部231は、ステップS1で取得したハッシュの生成された日の翌々日最初に生成されたハッシュを取得する(ステップS5)。次いで、仮想空間管理部231は、ステップS2で作成されたマップの各山について、報酬の詳細を決定する(ステップS6)。具体的には、仮想空間管理部231は、ステップS5で取得したハッシュと、各山の仮想空間IDとをシード(具体的には、seedhfirst、seedmdid)として用いて演算を行い、各山で取得可能なアイテムとしてのアイテムBの種類、サイズの詳細、形状、または質などを決定する。
【0182】
次に、山の取得および山での採掘に係る処理の一例を図13に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0183】
端末装置10の操作受付部111は、マップ内の複数の山の中から、採掘を行う山を取得する操作を受け付ける(ステップS11)。換言すると、操作受付部111は、複数の山の中から特定の山を選択する操作を受け付ける。さらに換言すると、操作受付部111は、特定の仮想空間でのゲームプレイについての権利の取得に係る操作を受け付ける。
【0184】
採掘を行う山を取得する操作が行われると、ゲーム制御部212は、当該操作に基づいて、特定の山をユーザに付与する(ステップS12)。換言すると、ゲーム制御部212は、ユーザの操作に基づいて、特定の仮想空間でのゲームプレイについての権利を当該ユーザに付与する。
【0185】
また、操作受付部111は、ユーザが取得した山について、山での採掘の開始を指示する操作を受け付ける(ステップS13)。換言すると、操作受付部111は、ユーザによる、当該ユーザがゲームをプレイする権利を有する仮想空間でのゲームのプレイの開始を指示する操作を受け付ける。
【0186】
また、ゲーム制御部212は、ユーザによる山での採掘の開始を指示する操作に基づいて採掘を開始させる(ステップS14)。換言すると、ゲーム制御部212は、ユーザによる特定の仮想空間でのゲームのプレイの開始を指示する操作に基づいて当該特定の仮想空間でのゲームのプレイを開始させる。なお、開始されるゲームは、ユーザがプレイヤキャラクタ等を操作して手動で進めるものであってもよく、ユーザの操作を介さずにゲーム制御部212が自動で進めるものであってもよい。具体的には、例えば、プレイヤキャラクタが自動で採掘を行い、プレイヤキャラクタが掘り出した宝石等がユーザに報酬として付与されるようになっていてもよい。また、当該ゲームを手動で進行させるか自動で進行させるかをユーザが選択可能となっていてもよい。
【0187】
次いで、報酬付与部233は、山での採掘に基づいて、ユーザに報酬を付与する(ステップS15)。換言すると、報酬付与部233は、特定の仮想空間でのゲームのプレイに基づいて、ユーザに報酬を付与する。具体的には、報酬付与部233は、山での採掘に基づいて宝石や輝石をユーザに付与する。
【0188】
次に、NFT化可能なアイテムをNFT化することなく消費することでユーザにとって有利な効果を発生させる処理の一例を図14に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0189】
端末装置10の操作受付部111は、ユーザが保有するNFT化されていない宝石の中から、有利な効果を発生させるために消費する宝石を選択する操作を受け付ける(ステップS21)。具体的には、操作受付部111は、経験値チケットとの交換に使用する宝石を10個選択する操作を受け付ける。
【0190】
次いで、消費する宝石を選択する操作が行われると、ゲーム制御部212は、選択された宝石を消費し、消費する宝石に応じた経験値チケットをユーザに付与する(ステップS22)。換言すると、ゲーム制御部212は、選択されたNFT化されていないアイテムを消費し、ユーザに有利な効果を発生可能な特定アイテムをユーザに付与する。
【0191】
次いで、端末装置10の操作受付部111は、経験値チケットを使用する山を選択する操作を受け付ける(ステップS23)。換言すると、操作受付部111は、有利な効果を発生させる仮想空間を選択する操作を受け付ける。
【0192】
次いで、経験値チケットを使用する山を選択する操作が行われると、ゲーム制御部212は、選択された山について、経験値チケットを消費してユーザに有利な効果を発生させる(ステップS24)。具体的には、ゲーム制御部212は、選択された山でのゲームプレイ(換言すると、選択された山でのユーザの行動)について、所定契機で付与される経験値を、消費する経験値チケットの種類に応じた上昇幅上昇させる制御を行う。換言すると、ゲーム制御部212は、特定アイテムを使用して、選択された仮想空間についてユーザに有利な効果を発生させる。
【0193】
次に、ピッケルの購入についてユーザを優待する処理の一例を図15に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0194】
端末装置10の操作受付部111は、ショップ画面80を表示させるための操作を受け付ける(ステップS31)。
【0195】
次いで、ショップ画面80を表示させるための操作が行われると、端末装置10の送受信部112は、ショップ画面80に表示するピッケルについての指示をサーバ20に要求する(ステップS32)。
【0196】
次いで、サーバ20のマーケット管理部214は、当該要求を受けると、ショップ画面80に表示するピッケルをユーザの優待ランクに基づいて決定する(ステップS33)。具体的には、マーケット管理部214は、優待ランクに応じて決まる、当該ユーザが購入可能なピッケルを、ショップ画面80に表示するピッケルとして決定する。例えば、特定の優待商品について、ユーザの優待ランクがランク3の場合には第1のタイミングで購入が可能となり、ユーザの優待ランクがランク2の場合には第1のタイミングから8時間後の第2のタイミングで購入が可能となり、ユーザの優待ランクがランク1の場合には第2のタイミングから8時間後の第3のタイミングで購入が可能となり、ユーザの優待ランクがランク0の場合には第3のタイミングから8時間後の第4のタイミングで購入が可能となることとする。この場合において、ユーザの優待ランクがランク3であって、当該要求を受けたのが第1のタイミング以降の場合には、マーケット管理部214は、ショップ画面80に表示するピッケルに当該特定の優待商品が含まれるように、ショップ画面80に表示するピッケルを決定する。また、ユーザの優待ランクがランク2であって、当該要求を受けたのが第2のタイミングよりも前の場合には、マーケット管理部214は、ショップ画面80に表示するピッケルに当該特定の優待商品が含まれないように、ショップ画面80に表示するピッケルを決定する。一方、ユーザの優待ランクがランク2であって、当該要求を受けたのが第2のタイミング以降の場合には、マーケット管理部214は、ショップ画面80に表示するピッケルに当該特定の優待商品が含まれるように、ショップ画面80に表示するピッケルを決定する。ユーザの優待ランクがランク1やランク0の場合についても同様とする。なお、当該特定の優待商品を他のユーザが購入済みの場合には、当該特定の優待商品を当該他のユーザ以外のユーザが購入することはできないため、ショップ画面80に表示するピッケルに当該特定の優待商品が含まれないように、ショップ画面80に表示するピッケルを決定する。
【0197】
次いで、マーケット管理部214は、ショップ画面80に表示するピッケルとして決定したピッケルのショップ画面80への表示の指示を端末装置10に送信する(ステップS34)。
【0198】
次いで、端末装置10の表示制御部114は、当該指示に基づいて、マーケット管理部214がショップ画面80に表示するピッケルとして決定したピッケルが表示されるショップ画面80を表示部18に表示させる(ステップS35)。
【0199】
なお、本実施形態では、ブロックチェーン上で管理されるアイテム、トークン、各種ロジック(換言すると、スマートコントラクト)は、同一のブロックチェーン上で管理されるが、一部が異なるブロックチェーン上で管理されてもよい。また、各種処理に用いられるハッシュは、当該同一のブロックチェーンのハッシュであってもよく、他のブロックチェーンのハッシュであってもよい。なお、ブロックチェーンには、イーサリアムやビットコイン等の既存のものを用いてもよい。なお、アイテムAやアイテムBに対応するNFT(換言すると、NFT化されたアイテムAやアイテムB)は、発行されたブロックチェーンから他のブロックチェーンにブリッジすることが可能となっていてもよい。
【0200】
なお、本実施形態に係る各構成は、本実施形態に係るゲーム以外のコンテンツ(換言すると、サービス)に適用することもできる。
【0201】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。本発明はその発明の範囲内において、各構成要素の自由な組み合わせ、任意の構成要素の変形、または任意の構成要素の省略等が可能である。また、本明細書において説明した処理の流れはあくまで一例であり、各処理の順序や構成は異なるものであってもよい。
【0202】
<付記>
以上の実施形態で説明した事項は、以下の付記のようにも記載され得る。
【0203】
(付記1-1)
コンピュータを、
ユーザにNFT化可能なアイテムを取得させる取得手段(例えば、報酬付与部233)と、
前記ユーザが持つ前記アイテムをNFT化することなく消費することで、前記ユーザにとって有利な効果を発生させる制御を行う制御手段(例えば、ゲーム制御部212)と、として機能させる
プログラム。
このような構成によれば、ユーザはNFT化可能なアイテムを取得することができるため、ユーザにアイテムをNFT化してNFT化されたアイテムを所持することによる満足感を与えたり、NFT化されたアイテムを相場をうかがいながら取引をする楽しみを与えたりすることが可能となる。一方で、NFT化可能なアイテムを取得したユーザが、取得したアイテムについてNFT化するほどの価値を感じない場合もあり得る。しかし、本構成によれば、NFT化可能なアイテムをNFT化せずに所定の効果を発生させるために使用することができるので、NFT化可能なアイテムが無駄に溜まり持ち腐れとなっている感覚をユーザが抱くことを防止できる。
【0204】
(付記1-2)
前記制御手段は、前記ユーザが持つ前記アイテムをNFT化することなく消費することで、前記アイテムを取得可能な仮想空間に、前記ユーザにとって有利となる所定の影響を与える
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、NFT化されていないアイテムの消費が、当該アイテムを取得可能な仮想空間への有利な影響の付与に繋がるので、アイテムの取得と消費のサイクルを回す楽しみをユーザに与えることができる。
【0205】
(付記1-3)
前記有利な効果は、所定の経験値の蓄積に関連する効果であり、
前記所定の経験値の蓄積により、前記ユーザに関連する所定のランクが上昇する
請求項1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、NFT化されていないアイテムの消費を、所定の経験値の蓄積の容易化に繋げることができ、ゲームを進めやすくすることができる。
【0206】
(付記1-4)
前記制御手段は、NFT化することなく消費する前記アイテムの種類、数、階級、または希少度の少なくともいずれかに応じて、発生させる前記有利な効果を異ならせる
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、どのようなアイテムを消費するかに応じて発生する効果を異ならせることができるので、アイテムの消費と効果の発生との関係について多様化を図りサービスの興趣性を向上させることができる。
【0207】
(付記1-5)
前記アイテムは、仮想空間内に埋蔵されており、前記ユーザが採掘することで取得可能である
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、仮想空間内に埋蔵されたアイテムを採掘し、採掘したアイテムをNFT化して楽しんだり、NFT化せずに有利な効果の発生に利用したりするという従来に無いゲーム性の実現が可能となる。
【0208】
(付記1-6)
前記制御手段は、前記ユーザが持つ前記アイテムをNFT化することなく消費することで、消費する前記アイテムを取得した第1の仮想空間とは異なる第2の仮想空間に、前記ユーザにとって有利となる所定の影響を与える
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、NFT化されていないアイテムの消費が、消費するアイテムを取得した仮想空間とは異なる仮想空間への影響の付与に繋がるので、NFT化されていないアイテムの消費を、消費するアイテムを取得した仮想空間とは異なる仮想空間で遊ぶ楽しみに繋げ、色々な仮想空間で遊ぶことに対する動機付けをすることができる。
【0209】
(付記1-7)
NFT化された前記アイテムは、前記ユーザが使用するキャラクタに装備させることが可能である
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、NFT化が可能なアイテムについて、NFT化しキャラクタに装備をさせて楽しむという更なる楽しみ方を与えることができる。また、このようなアイテムのうち、キャラクタに装備させる価値を感じないようなものについては、NFT化せずに消費して所定の効果を発生させるために使用するという別の用途をもたらすことができる。
【0210】
(付記1-8)
ユーザにNFT化可能なアイテムを取得させる取得手段(例えば、報酬付与部233)と、
前記ユーザが持つ前記アイテムをNFT化することなく消費することで、前記ユーザにとって有利な効果を発生させる制御を行う制御手段(例えば、ゲーム制御部212)と、を備える
情報処理システム。
このような構成によれば、付記1-1に記載のプログラムと同様の作用効果を奏することができる。
【0211】
(付記2-1)
コンピュータを、
ユーザに第1のアイテムを取得させる取得手段(例えば、報酬付与部233)と、
前記ユーザが持つ前記第1のアイテムを消費することで、消費する前記第1のアイテムを取得した第1の仮想空間とは異なる第2の仮想空間に所定の影響を与える影響付与手段(例えば、ゲーム制御部212)と、として機能させる
プログラム。
このような構成によれば、消費可能なアイテムについて、第1のアイテムを取得した仮想空間とは異なる仮想空間に影響を与えるという従来に無い用途をもたらすことができる。したがって、ゲーム性の幅を広げることができる。
【0212】
(付記2-2)
前記影響付与手段は、前記ユーザが持つ前記第1のアイテムを消費することで、前記第1のアイテムを取得しやすくなる影響を前記第2の仮想空間に与える
付記2-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、第1の仮想空間で取得した第1のアイテムの消費により、第1の仮想空間とは異なる第2の仮想空間において第1のアイテムが取得しやすくなるので、取得した第1のアイテムを、別の仮想空間でより良い第1のアイテムを取得するために使用することができる。したがって、アイテムの取得と消費のサイクルを回す楽しみをユーザに与えることができる。
【0213】
(付記2-3)
前記第1のアイテムは、前記ユーザによる前記第1の仮想空間の地形を変化させる操作により取得可能である
付記2-1または付記2-2に記載のプログラム。
このような構成によれば、第1の仮想空間の地形を変化させて第1のアイテムを取得し、取得した第1のアイテムを別の仮想空間に影響を与えるために使用するという従来にないゲーム性を実現することが可能となる。
【0214】
(付記2-4)
前記第1のアイテムは、前記ユーザが持つ第2のアイテムを使用して前記第1の仮想空間の地形を変化させることにより取得可能である
付記2-3に記載のプログラム。
このような構成によれば、ユーザが持つ第2のアイテムを使用して第1の仮想空間の地形を変化させ、これにより第1のアイテムを取得し、取得した第1のアイテムを別の仮想空間に影響を与えるために使用するという従来にないゲーム性を実現することが可能となる。
【0215】
(付記2-5)
ユーザに第1のアイテムを取得させる取得手段(例えば、報酬付与部233)と、
前記ユーザが持つ前記第1のアイテムを消費することで、消費する前記第1のアイテムを取得した第1の仮想空間とは異なる第2の仮想空間に所定の影響を与える影響付与手段(例えば、ゲーム制御部212)と、を備える
情報処理システム。
このような構成によれば、付記2-1に記載のプログラムと同様の作用効果を奏することができる
【0216】
(付記3-1)
コンピュータを、
ユーザのNFT化可能な第1のアイテムの所持状況に応じて、仮想空間内の第2のアイテムの購入について優待する制御を行う制御手段(例えば、マーケット管理部214)として機能させる
プログラム。
NFT化されたアイテムをユーザが保有し得るゲームにおいては、ユーザは、例えば、NFT化されたアイテムを保有することで、唯一無二のアイテムを保有することによる満足感を得たり、NFT化されたアイテムを売り渡し利益を得たりすることができる。一方で、NFT化可能なアイテムがゲーム中に存在する場合において、NFT化可能なアイテムではあるがあまり価値を感じないアイテムをユーザが保有する場合も考えられる。このような場合、あまり価値を感じないアイテムについて無駄に溜まり持ち腐れとなっている感覚をユーザが抱いてしまうおそれがある。しかし、本構成によれば、NFT化可能な第1アイテムの保有により、第2のアイテムの購入について優待が受けられるという効果を発生させることができるので、NFT化可能なアイテムが無駄に溜まり持ち腐れとなっている感覚をユーザが抱くことを防止できる。
【0217】
(付記3-2)
前記制御手段は、複数のユーザそれぞれの前記第1のアイテムの所持状況に基づいて、購入可能な前記第2のアイテムを優先的に提示するユーザを決定する
付記3-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、複数のユーザそれぞれの第1のアイテムの所持状況に基づいて、一部のユーザに対して第2のアイテムを優先的に提示するという優待を行うことが可能となる。したがって、溜まっていくNFT化可能なアイテムについて特別な効果をもたらすことができ、当該アイテムが無駄に溜まり持ち腐れとなっている感覚をユーザが抱くことを防止できる
【0218】
(付記3-3)
前記第2のアイテムの購入について優待する制御は、優待しない場合に比べて前記第2のアイテムを早期に購入可能とする制御である
付記3-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、ユーザは、第1のアイテムの所持状況に応じて、第2のアイテムを早期に購入可能となる。したがって、溜まっていくNFT化可能なアイテムについて特別な効果をもたらすことができ、当該アイテムが無駄に溜まり持ち腐れとなっている感覚をユーザが抱くことを防止できる
【0219】
(付記3-4)
コンピュータを、
優待により購入可能となっている前記第2のアイテムについて、優待に係るアイテムであることを示す情報をユーザに提示する情報提示手段(例えば、表示制御部114)として機能させる
付記3-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、優待により購入可能となっている第2のアイテムについて、優待に係るアイテムであることをユーザに認識させることができる。したがって、優待されているという特別感をユーザに抱かせることができるとともに、第1のアイテムを所持する価値をユーザに実感させることが可能となる。
【0220】
(付記3-5)
前記第1のアイテムは、前記第2のアイテムを利用して仮想空間内で抽出可能なアイテムである
付記3-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、第2のアイテムを利用して第1のアイテムを抽出し、抽出した第1のアイテムの所持によって第2のアイテムの購入について優待を受けて新たな第2のアイテムを購入し、購入した第2のアイテムを利用して第1のアイテムを抽出するというサイクルを回す楽しみをユーザに与えることができる。
【0221】
(付記3-6)
前記第2のアイテムは、NFT化されたアイテムである
付記3-1から3-5のいずれか1つに記載のプログラム。
NFT化されたアイテムはユニークなものであるところ、他のユーザの購入等により購入できなくなるおそれがある。本構成においては、このようなNFT化されたアイテムである第2のアイテムについて、第1のアイテムの所持状況に応じて優待が受けられるようになっているので、第1のアイテムを所持することに対する動機付けをすることができる。
【0222】
(付記3-7)
前記制御手段は、ユーザの、所定の条件を満たすNFT化されていない前記第1のアイテムの所持量に応じて、前記第2のアイテムの購入について優待する制御を行う
付記3-1から3-5のいずれか1つに記載のプログラム。
このような構成によれば、所定の条件を満たす第1のアイテムについて特別に価値(具体的には、優待が受けられるという価値)をもたらすことができるとともに、所定の優待を受けるための所持量についても条件をつけることが可能となる。したがって、第1のアイテムの取得に対する動機付けをすることができる。
【0223】
(付記3-8)
ユーザのNFT化可能な第1のアイテムの所持状況に応じて、仮想空間内の第2のアイテムの購入について優待する制御を行う制御手段(例えば、マーケット管理部214)を備える
情報処理システム。
このような構成によれば、付記3-1に記載のプログラムと同様の作用効果を奏することができる
【符号の説明】
【0224】
1 ゲームシステム、3 ブロックチェーンシステム、10 端末装置、11 プロセッサ、12 メモリ、13 ストレージ、14 通信IF、15 入出力IF、17 入力部、18 表示部、20 サーバ、21 プロセッサ、22 メモリ、23 ストレージ、24 通信IF、25 入出力IF、30 ノード装置、31 プロセッサ、32 メモリ、33 ストレージ、34 通信IF、35 入出力IF、110 制御部、111 操作受付部、112 送受信部、113 端末処理部、114 表示制御部、120 記憶部、210 制御部、211 送受信部、212 ゲーム制御部、213 資産管理部、214 マーケット管理部、220 記憶部、231 仮想空間管理部、233 報酬付与部、310 制御部、320 記憶部
【要約】
【課題】ゲーム性の幅を広げる。
【解決手段】プログラムは、コンピュータを、ユーザに第1のアイテムを取得させる取得手段と、ユーザが持つ第1のアイテムを消費することで、消費する第1のアイテムを取得した第1の仮想空間とは異なる第2の仮想空間に所定の影響を与える影響付与手段と、として機能させる。
【選択図】図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15