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特許7566143ネットワーク管理方法、装置、およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-03
(45)【発行日】2024-10-11
(54)【発明の名称】ネットワーク管理方法、装置、およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/02 20090101AFI20241004BHJP
   H04W 28/084 20230101ALI20241004BHJP
   H04W 28/10 20090101ALI20241004BHJP
   H04W 92/04 20090101ALI20241004BHJP
【FI】
H04W24/02
H04W28/084
H04W28/10
H04W92/04
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023519761
(86)(22)【出願日】2021-06-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-16
(86)【国際出願番号】 CN2021098670
(87)【国際公開番号】W WO2022068250
(87)【国際公開日】2022-04-07
【審査請求日】2023-05-08
(31)【優先権主張番号】202011063058.2
(32)【優先日】2020-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 健
(72)【発明者】
【氏名】行 ▲驍▼程
(72)【発明者】
【氏名】▲韓▼ 玉▲蓮▼
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0112907(US,A1)
【文献】SA5,Presentation of Specification/Report to TSG: TS 28.536, Version 1.0.0,3GPP TSG SA#88E SP-200479,フランス,3GPP,2020年06月18日
【文献】SA5,Presentation of Specification/Report to TSG: TS 28.535, Version 2.0.0,3GPP TSG SA#88E SP-200478,フランス,3GPP,2020年06月18日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1階層のネットワーク管理デバイスに適用されるネットワーク管理方法であって、前記第1階層のネットワーク管理デバイスが第2階層のネットワーク管理デバイスに接続され、前記第1階層のネットワーク管理デバイスおよび前記第2階層のネットワーク管理デバイスが異なる階層の被管理対象を別々に管理し、前記被管理対象がデバイス、ネットワーク、または前記ネットワークによって提供されるサービスであり、前記ネットワーク管理方法が、
記第2階層のネットワーク管理デバイスから少なくとも1つの第2階層の被管理対象の状態報告を取得するステップであって、
前記状態報告が実行データを含み、
前記実行データが、前記第2階層のネットワーク管理デバイスによって実行される管理挙動、リソースもしくはパラメータ構成量、または実行結果のうちの1つまたは複数を含む、ステップと、
前記第1階層の被管理対象の性能指標要件および前記状態報告に基づいて前記少なくとも1つの第2階層の被管理対象を管理するように前記第2階層のネットワーク管理デバイスに指示するステップと、を含み、
前記第1階層の被管理対象が記少なくとも1つの第2階層の被管理対象に関連付けられている、
ネットワーク管理方法。
【請求項2】
前記第1階層の被管理対象の性能指標要件および前記状態報告に基づいて前記少なくとも1つの第2階層の被管理対象を管理するように前記第2階層のネットワーク管理デバイスに指示する前記ステップが、
前記第1階層の被管理対象の前記性能指標要件および前記状態報告に基づいて管理指示情報を生成するステップと、
前記管理指示情報を前記第2階層のネットワーク管理デバイスに送信するステップと、を含み、
前記管理指示情報が、
前記少なくとも1つの第2階層の被管理対象に対して実行される構成操作を含む構成操作情報、
前記少なくとも1つの第2階層の被管理対象の構成要件を含む構成要件情報、または
前記少なくとも1つの第2階層の被管理対象に対する性能指標要件を含む性能指標要件情報のうちのいずれか1つを含む、
請求項1に記載のネットワーク管理方法。
【請求項3】
前記管理指示情報が前記構成操作情報を含み、前記構成操作情報が、
第2階層の被管理対象を追加すること、
第2階層の被管理対象を削除すること、または
第2階層の被管理対象の構成情報を修正することのうちのいずれか1つまたは複数を含む、
請求項2に記載のネットワーク管理方法。
【請求項4】
前記第1階層の被管理対象の前記性能指標要件および前記状態報告に基づいて管理指示情報を生成する前記ステップが、
前記第1階層の被管理対象の前記性能指標要件および前記状態報告に基づいてネットワーク構成差を判定するステップであって、前記ネットワーク構成差が、前記少なくとも1つの第2階層の被管理対象と、記第1階層の被管理対象に関連付けられる必要があ、前記性能指標要件および前記状態報告に基づいて判定される少なくとも1つの第2階層の被管理対象との間の差である、ステップと
前記ネットワーク構成差に基づいて前記管理指示情報を生成するステップと、
を含む、請求項2または3に記載のネットワーク管理方法。
【請求項5】
前記第1階層の被管理対象の前記性能指標要件および前記状態報告に基づいて管理指示情報を生成する前記ステップが、
前記第1階層の被管理対象の前記性能指標要件および前記状態報告に基づいて性能指標差を判定するステップであって、前記性能指標差が前記第1階層の被管理対象の性能指標の測定結果と前記第1階層の被管理対象の前記性能指標要件との間の差である、ステップと、
前記性能指標差に基づいて前記管理指示情報を生成するステップと、
を含む、請求項2または3に記載のネットワーク管理方法。
【請求項6】
前記管理指示情報を前記第2階層のネットワーク管理デバイスに送信する前記ステップが、
閉ループ制御管理メッセージを前記第2階層のネットワーク管理デバイスに送信するステップであって、前記閉ループ制御管理メッセージが前記管理指示情報を含む、ステップ、
を含む、請求項2から5のいずれか一項に記載のネットワーク管理方法。
【請求項7】
前記第2階層のネットワーク管理デバイスから少なくとも1つの第2階層の被管理対象の状態報告を取得する前記ステップが、
前記第2階層のネットワーク管理デバイスに運用および保守状態要求メッセージを送信するステップであって、前記運用および保守状態要求メッセージが前記少なくとも1つの第2階層の被管理対象の識別子を含む、ステップ、および
前記第2階層のネットワーク管理デバイスから運用および保守状態応答メッセージを受信するステップであって、前記運用および保守状態応答メッセージが前記状態報告を含む、ステップ、あるいは
前記第2階層のネットワーク管理デバイスに運用および保守状態購読要求メッセージを送信するステップであって、前記運用および保守状態購読要求メッセージが前記少なくとも1つの第2階層の被管理対象の識別子を含む、ステップ、および
前記第2階層のネットワーク管理デバイスから運用および保守状態通知メッセージを受信するステップであって、前記運用および保守状態通知メッセージが前記状態報告を含む、ステップ、
を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載のネットワーク管理方法。
【請求項8】
前記第1階層のネットワーク管理デバイスがネットワークスライス管理サービスデバイスであり、前記第1階層の被管理対象がネットワークスライスであり、前記第2階層のネットワーク管理デバイスがネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスであり、前記少なくとも1つの第2階層の被管理対象がネットワークスライスサブネットである、
請求項1から7のいずれか一項に記載のネットワーク管理方法。
【請求項9】
前記第1階層のネットワーク管理デバイスがネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスであり、前記第1階層の被管理対象がネットワークスライスサブネットであり、前記第2階層のネットワーク管理デバイスが前記ネットワークスライスサブネット内のネットワーク要素の管理デバイスであり、前記少なくとも1つの第2階層の被管理対象が前記ネットワークスライスサブネット内のデバイスである、
請求項1から7のいずれか一項に記載のネットワーク管理方法。
【請求項10】
前記第1階層のネットワーク管理デバイスが通信サービス管理サービスデバイスであり、前記第1階層の被管理対象が通信サービスまたは通信サービスインスタンスであり、前記第2階層のネットワーク管理デバイスがネットワークスライス管理サービスデバイスであり、前記少なくとも1つの第2階層の被管理対象がネットワークスライス管理サービスである、
請求項1から7のいずれか一項に記載のネットワーク管理方法。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載のネットワーク管理方法を実行するように構成されている、ネットワーク管理装置。
【請求項12】
コンピュータによって実行されると、前記コンピュータは請求項1から10のいずれか一項に記載のネットワーク管理方法を実行するように可能にされるコンピュータプログラムを含むコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
ネットワーク管理システムであって、第1階層のネットワーク管理デバイスと、第2階層のネットワーク管理デバイスとを含み、前記第1階層のネットワーク管理デバイスは前記第2階層のネットワーク管理デバイスに接続され、前記第1階層のネットワーク管理デバイスおよび前記第2階層のネットワーク管理デバイスが異なる階層の被管理対象を別々に管理し、前記被管理対象がデバイス、ネットワーク、または前記ネットワークによって提供されるサービスであり、
前記第1階層のネットワーク管理デバイスが、請求項1から10のいずれか一項に記載のネットワーク管理方法を実行するように構成されている、ネットワーク管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年9月30日に中国国家知識産権局に出願された「ネットワーク管理方法、装置およびシステム」と題された中国特許出願第202011063058.2号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、通信分野に関し、詳細には、ネットワーク管理方法、装置、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
第5世代(5th generation、5G)システムなどの通信ネットワークでは、ネットワークスライス(network slice、NS)を使用することによって、差別化されたネットワークサービスがユーザに提供されることがある。ネットワークスライスは、特定のネットワーク能力および特定のネットワーク属性を有する論理ネットワークである。1つのネットワークスライスは、無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)サブネット(subnet)、トランスポートネットワーク(transport network、TN)サブネット、およびコアネットワーク(core network、CN)サブネットなどの複数のサブネットを含むことができる。具体的には、ネットワーク管理デバイスは、ユーザのサービス要件に基づいて被管理対象ネットワークを構成して、ネットワークスライスインスタンス(network Slice instance、NSI)を確立するように、差別化されたネットワークサービスをユーザに提供することができる。
【0004】
しかしながら、通信ネットワークの利用状況は急速に変化するため、管理されたネットワークが性能指標(例えば、ユーザ機器の最大数量、接続の最大数量、遅延、遅延許容度、およびスループット)に関する要件に基づいて構成された後、管理されたネットワークによって実際に達成される性能指標は、指定された性能指標要件と必ずしも一致しない。サービスの変化(例えば、同時ユーザの数の変化)およびネットワーク状態の変化(例えば、デバイスまたはネットワークスライスの動作状態の変化)に起因して、管理されたネットワークの実際の性能指標は、指定された性能指標要件を超える場合があり、これにより、事業者のネットワークリソースが浪費され、あるいは指定された性能指標要件を下回る場合があり、これにより、サービスの損失が生じ、ユーザのサービス体験が低下する。したがって、被管理対象ネットワークの実際の性能指標と指定された性能指標要件との差をどのように排除または低減し、両者間の一致度を改善し、事業者とユーザとの間のSLA(service level agreement、サービスレベルアグリーメント)の満足度および事業者のネットワークリソースの利用率の両方をどのように保証するかが、緊急に解決される必要がある技術的課題である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願の実施形態は、管理されるネットワークの実際の性能指標と指定された性能指標要件との差を排除または低減し、両者間の一致度を改善し、事業者とユーザとの間のSLAの満足度および事業者のネットワークリソースの利用率の両方を保証するための、ネットワーク管理方法、装置、およびシステムを提供する。
【0006】
前述の目的を達成するために、本出願は、以下の技術的解決策を使用する。
【0007】
第1の態様によると、ネットワーク管理方法が提供される。本方法は、第1階層のネットワーク管理デバイスに適用される。第1階層のネットワーク管理デバイスは、第2階層のネットワーク管理デバイスに接続され、第1階層のネットワーク管理デバイスおよび第2階層のネットワーク管理デバイスは、異なる階層の被管理対象を別々に管理し、被管理対象は、デバイス、ネットワーク、またはネットワークによって提供されるサービスである。本方法は、管理データ分析デバイスから第1階層の被管理対象の分析報告を取得するステップ、および/または第2階層のネットワーク管理デバイスから少なくとも1つの第2階層の被管理対象の状態報告を取得するステップ、ならびに第1階層の被管理対象の性能指標要件ならびに分析報告および/または状態報告に基づいて第2階層の被管理対象を管理するように第2階層のネットワーク管理デバイスに指示するステップ、を含む。第1階層の被管理対象は、少なくとも1つの第2階層の被管理対象を含み、または少なくとも1つの第2階層の被管理対象に関連付けられている。分析報告は、第1階層の被管理対象の性能指標および/または第1階層の被管理対象のリソース情報に関連する情報を含む。状態報告は、少なくとも1つの第2階層の被管理対象の性能指標および/または少なくとも1つの第2階層の被管理対象のリソース情報に関する情報である分析データ、第2階層のネットワーク管理デバイスによって決定され、第2階層の被管理対象に対して実行される管理操作である決定データ、あるいは決定データおよびその実行結果に基づいて、第2階層のネットワーク管理デバイスによって第2階層の被管理対象に対して実行される管理操作である実行データのうちの1つまたは複数を含む。
【0008】
第1の態様におけるネットワーク管理方法によると、第1階層のネットワーク管理デバイスは、第1階層のネットワーク管理デバイスによって管理される第1階層の被管理対象の性能指標要件と、第1階層の被管理対象の分析報告および/または第1階層の被管理対象に含まれているもしくは関連付けられている第2階層の被管理対象の状態報告とに基づいてネットワーク構成差を判定し、次いで、ネットワーク構成差に基づいて第2階層の被管理対象を管理して、ネットワーク構成差を排除または低減することができる。このようにして、第1階層の被管理対象の実際の性能指標と指定された性能指標要件との差が排除または低減され、両者間の一致度が改善され、第1階層の被管理対象の性能指標要件の満足度および第1階層の被管理対象に割り当てられたネットワークリソースの利用率の両方が保証される。
【0009】
1つの可能な設計スキームにおいて、第1階層の被管理対象の性能指標要件ならびに分析報告および/または状態報告に基づいて第2階層の被管理対象を管理するように第2階層のネットワーク管理デバイスに指示するステップは、第1階層の被管理対象の性能指標要件ならびに分析報告および/または状態報告に基づいて管理指示情報を生成するステップと、管理指示情報を第2階層のネットワーク管理デバイスに送信するステップと、を含む。管理指示情報は、第2階層の被管理対象に対して実行される構成操作を含む構成操作情報、第2階層の被管理対象に対する構成要件を含む構成要件情報、または第2階層の被管理対象に対する性能指標要件を含む性能指標要件情報のうちのいずれか1つを含む。このようにして、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライスのSLA要件を満たすように、ネットワークスライスのネットワーク構成を動的に管理することができ、ネットワークスライスサブネットの管理されたネットワーク構成がネットワークスライスのネットワーク構成と一致することを確実にするために、ネットワークスライスサブネットのネットワーク構成を対応して管理するようにネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスに指示することができ、それによって、ネットワークスライスおよびネットワークスライスサブネットの階層におけるネットワークサービスの信頼性および効率を改善する。
【0010】
任意選択で、管理指示情報は、構成操作情報を含むことができる。構成操作情報は、第2階層の被管理対象を追加すること、第2階層の被管理対象を削除すること、または第2階層の被管理対象の構成情報を修正することのうちのいずれか1つまたは複数を含む。
【0011】
さらに、第1階層の被管理対象の性能指標要件ならびに分析報告および/または状態報告に基づいて管理指示情報を生成するステップは、第1階層の被管理対象の性能指標要件ならびに分析報告および/または状態報告に基づいてネットワーク構成差を判定するステップと、ネットワーク構成差に基づいて管理指示情報を生成するステップと、を含むことができる。ネットワーク構成差は、少なくとも1つの第2階層の被管理対象と、第1階層の被管理対象に含まれる必要があり、または関連付けられる必要がある、性能指標要件ならびに分析報告および/または状態報告に基づいて判定される少なくとも1つの第2階層の被管理対象との差であってもよい。
【0012】
あるいは、第1階層の被管理対象の性能指標要件ならびに分析報告および/または状態報告に基づいて管理指示情報を生成するステップは、第1階層の被管理対象の性能指標要件ならびに分析報告および/または状態報告に基づいて性能指標差を判定するステップと、性能指標差に基づいて管理指示情報を生成するステップと、を含むことができる。性能指標差は、第1階層の被管理対象の性能指標の測定結果と第1階層の被管理対象の性能指標要件との差である。
【0013】
任意選択で、管理指示情報を第2階層のネットワーク管理デバイスに送信するステップは、閉ループ制御管理メッセージを第2階層のネットワーク管理デバイスに送信するステップであってもよく、閉ループ制御管理メッセージが管理指示情報を含む。
【0014】
1つの可能な設計スキームにおいて、管理データ分析デバイスから第1階層の被管理対象の分析報告を取得するステップは、管理データ分析デバイスに分析報告購読要求メッセージを送信し、管理データ分析デバイスから分析報告通知メッセージを受信するステップであって、分析報告購読要求メッセージが第1階層の被管理対象の識別子を含むことができ、分析報告通知メッセージが分析報告を含むことができる、ステップ、または管理データ分析デバイスに分析報告要求メッセージを送信し、管理データ分析デバイスから分析報告応答メッセージを受信するステップであって、分析報告要求メッセージが第1階層の被管理対象の識別子を含むことができ、分析報告応答メッセージが分析報告を含むことができる、ステップを含むことができる。
【0015】
任意選択で、第1階層の被管理対象の性能指標に関連する情報は、第1階層の被管理対象の性能指標の測定値の統計情報もしくは予測情報、または第1階層の被管理対象の性能指標の測定結果と第1階層の被管理対象の性能指標要件との差であってもよい。第1階層の被管理対象のリソース情報は、第1階層の被管理対象のリソース残量の統計情報もしくは予測情報、または第1階層の被管理対象のリソース利用率の統計情報もしくは予測情報であってもよい。
【0016】
さらに、第1階層の被管理対象の性能指標に関する情報は、第1階層の被管理対象のスループット統計データ、第1階層の被管理対象のスループット予測データ、第1階層の被管理対象のスループット分布データ、第1階層の被管理対象のスループット要求分析データ、第1階層の被管理対象の平均遅延、第1階層の被管理対象の最大遅延、第1階層の被管理対象の最小遅延、第1階層の被管理対象の遅延ジッタ、第1階層の被管理対象のサービスの遅延許容度、第1階層の被管理対象のサービスのパケット遅延バジェット、第1階層の被管理対象によってサポートされる移動速度、第1階層の被管理対象の最大パケット損失率、第1階層の被管理対象の平均パケット損失率、第1階層の被管理対象の最小パケット損失率、第1階層の被管理対象の最大パケット長、第1階層の被管理対象によってサポートされる測位精度、第1階層の被管理対象によってサポートされる同期精度レベル、第1階層の被管理対象によってサポートされるエネルギー効率レベル、第1階層の被管理対象のリソース割り当て優先度、または少なくとも1つの第2階層の被管理対象のそれぞれのリソース割り当て優先度のうちのいずれか1つまたは複数を含むことができる。第1階層の被管理対象のリソース情報は、第1階層の被管理対象のリソース分離レベル、第1階層の被管理対象のリソースの分析情報、少なくとも1つの第2階層の被管理対象のリソースの分析情報、または少なくとも1つの第2階層の被管理対象の構成パラメータの分析情報のうちのいずれか1つまたは複数を含む。すなわち、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワーク分析デバイスによって提供されたスループット関連および/または遅延関連分析報告に基づいてスループット関連および/または遅延関連ネットワーク構成を動的に管理して、スループット関連および/または遅延関連SLA要件を満たすことができる。
【0017】
任意選択で、第2階層のネットワーク管理デバイスから少なくとも1つの第2階層の被管理対象の状態報告を取得するステップは、第2階層のネットワーク管理デバイスに運用および保守状態要求メッセージを送信し、第2階層のネットワーク管理デバイスから運用および保守状態応答メッセージを受信するステップであって、運用および保守状態要求メッセージが少なくとも1つの第2階層の被管理対象の識別子を含むことができ、運用および保守状態応答メッセージが状態報告を含むことができる、ステップ、または第2階層のネットワーク管理デバイスに運用および保守状態購読要求メッセージを送信し、第2階層のネットワーク管理デバイスから運用および保守状態通知メッセージを受信するステップであって、運用および保守状態購読要求メッセージが少なくとも1つの第2階層の被管理対象の識別子を含むことができ、運用および保守状態通知メッセージが状態報告を含むことができる、ステップを含むことができる。
【0018】
さらに、状態報告は、分析データを含むことができる。分析データは、少なくとも1つの第2階層の被管理対象のスループット分布とサービス体験との間のマッピング関係、少なくとも1つの第2階層の被管理対象の実際のスループットと目標スループットとの差および原因、または少なくとも1つの第2階層の被管理対象によって担持され、スループットが不適格であるサービスに関する情報のうちの1つまたは複数を含むことができる。あるいは、状態報告は、決定データを含むことができる。決定データは、少なくとも1つの第2階層の被管理対象のスループット制御ポリシー、少なくとも1つの第2階層の被管理対象の管理挙動、またはリソースもしくはパラメータ構成情報のうちの1つまたは複数を含むことができる。あるいは、状態報告は、実行データを含むことができる。実行データは、第2階層のネットワーク管理デバイスによって実行される管理挙動、リソースもしくはパラメータ構成量、または実行結果のうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0019】
1つの可能な設計スキームにおいて、第1階層のネットワーク管理デバイスは、ネットワークスライス管理サービスデバイスであってもよく、第1階層の被管理対象は、ネットワークスライスであってもよく、第2階層のネットワーク管理デバイスは、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスであってもよく、第2階層の被管理対象は、ネットワークスライスサブネットであってもよい。
【0020】
別の可能な設計スキームにおいて、第1階層のネットワーク管理デバイスは、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスであってもよく、第1階層の被管理対象は、ネットワークスライスサブネットであってもよく、第2階層のネットワーク管理デバイスは、ネットワークスライスサブネット内のネットワーク要素の管理デバイスであってもよく、第2階層の被管理対象は、ネットワークスライスサブネット内のデバイスであってもよい。
【0021】
さらに別の可能な設計スキームにおいて、第1階層のネットワーク管理デバイスは、通信サービス管理サービスデバイスであってもよく、第1階層の被管理対象は、通信サービスまたは通信サービスインスタンスであってもよく、第2階層のネットワーク管理デバイスは、ネットワークスライス管理サービスデバイスであってもよく、第2階層の被管理対象は、ネットワークスライス管理サービスであってもよい。
【0022】
第2の態様によると、ネットワーク管理装置が提供される。本装置は、第1階層のネットワーク管理デバイスにおいて使用される。第1階層のネットワーク管理デバイスは、第2階層のネットワーク管理デバイスに接続され、第1階層のネットワーク管理デバイスおよび第2階層のネットワーク管理デバイスは、異なる階層の被管理対象を別々に管理し、被管理対象は、デバイス、ネットワーク、またはネットワークによって提供されるサービスである。本装置は、処理モジュールおよびトランシーバモジュールを含む。トランシーバモジュールは、管理データ分析デバイスから第1階層の被管理対象の分析報告を取得し、および/または第2階層のネットワーク管理デバイスから少なくとも1つの第2階層の被管理対象の状態報告を取得するように構成される。処理モジュールは、第1階層の被管理対象の性能指標要件ならびに分析報告および/または状態報告に基づいて第2階層の被管理対象を管理するように第2階層のネットワーク管理デバイスに指示するように構成される。第1階層の被管理対象は、少なくとも1つの第2階層の被管理対象を含み、または少なくとも1つの第2階層の被管理対象に関連付けられている。分析報告は、第1階層の被管理対象の性能指標および/または第1階層の被管理対象のリソース情報に関連する情報を含む。状態報告は、少なくとも1つの第2階層の被管理対象の性能指標および/または少なくとも1つの第2階層の被管理対象のリソース情報に関する情報である分析データ、第2階層のネットワーク管理デバイスによって決定され、第2階層の被管理対象に対して実行される管理操作である決定データ、あるいは決定データおよびその実行結果に基づいて、第2階層のネットワーク管理デバイスによって第2階層の被管理対象に対して実行される管理操作である実行データのうちの1つまたは複数を含む。
【0023】
1つの可能な設計スキームにおいて、処理モジュールは、第1階層の被管理対象の性能指標要件ならびに分析報告および/または状態報告に基づいて管理指示情報を生成するようにさらに構成される。トランシーバモジュールは、第2階層のネットワーク管理デバイスに管理指示情報を送信するようにさらに構成される。管理指示情報は、第2階層の被管理対象に対して実行される構成操作を含む構成操作情報、第2階層の被管理対象に対する構成要件を含む構成要件情報、または第2階層の被管理対象に対する性能指標要件を含む性能指標要件情報のうちのいずれか1つを含む。
【0024】
任意選択で、管理指示情報は、構成操作情報を含むことができる。構成操作情報は、第2階層の被管理対象を追加すること、第2階層の被管理対象を削除すること、または第2階層の被管理対象の構成情報を修正することのうちのいずれか1つまたは複数を含む。
【0025】
任意選択で、処理モジュールは第1階層の被管理対象の性能指標要件ならびに分析報告および/または状態報告に基づいてネットワーク構成差を判定し、ネットワーク構成差に基づいて管理指示情報を生成するようにさらに構成されるネットワーク構成差は、少なくとも1つの第2階層の被管理対象と、第1階層の被管理対象に含まれる必要があり、または関連付けられる必要がある、性能指標要件ならびに分析報告および/または状態報告に基づいて判定される少なくとも1つの第2階層の被管理対象との差であってもよい。
【0026】
あるいは、任意選択で、処理モジュールは、第1階層の被管理対象の性能指標要件ならびに分析報告および/または状態報告に基づいて性能指標差を判定し、性能指標差に基づいて管理指示情報を生成するように構成される性能指標差は、第1階層の被管理対象の性能指標の測定結果と第1階層の被管理対象の性能指標要件との差である。
【0027】
任意選択で、トランシーバモジュールは、閉ループ制御管理メッセージを第2階層のネットワーク管理デバイスに送信するようにさらに構成され、閉ループ制御管理メッセージは、管理指示情報を含む。
【0028】
1つの可能な設計スキームにおいて、トランシーバモジュールは、管理データ分析デバイスに分析報告購読要求メッセージを送信し、管理データ分析デバイスから分析報告通知メッセージを受信するように構成される。分析報告購読要求メッセージは、第1階層の被管理対象の識別子を含むことができ、分析報告通知メッセージは、分析報告を含むことができる。
【0029】
別の可能な設計スキームにおいて、トランシーバモジュールは、管理データ分析デバイスに分析報告要求メッセージを送信し、管理データ分析デバイスから分析報告応答メッセージを受信するようにさらに構成される。分析報告要求メッセージは、第1階層の被管理対象の識別子を含むことができ、分析報告応答メッセージは、分析報告を含むことができる。
【0030】
任意選択で、第1階層の被管理対象の性能指標に関連する情報は、第1階層の被管理対象の性能指標の測定値の統計情報もしくは予測情報、または第1階層の被管理対象の性能指標の測定結果と第1階層の被管理対象の性能指標要件との差であってもよい。第1階層の被管理対象のリソース情報は、第1階層の被管理対象のリソース残量の統計情報もしくは予測情報、または第1階層の被管理対象のリソース利用率の統計情報もしくは予測情報であってもよい。
【0031】
さらに、第1階層の被管理対象の性能指標に関する情報は、第1階層の被管理対象のスループット統計データ、第1階層の被管理対象のスループット予測データ、第1階層の被管理対象のスループット分布データ、第1階層の被管理対象のスループット要求分析データ、第1階層の被管理対象の平均遅延、第1階層の被管理対象の最大遅延、第1階層の被管理対象の最小遅延、第1階層の被管理対象の遅延ジッタ、第1階層の被管理対象のサービスの遅延許容度、第1階層の被管理対象のサービスのパケット遅延バジェット、第1階層の被管理対象のユーザの移動速度、第1階層の被管理対象の最大パケット損失率、第1階層の被管理対象の平均パケット損失率、第1階層の被管理対象の最小パケット損失率、第1階層の被管理対象の最大パケット長、第1階層の被管理対象によってサポートされる測位精度、第1階層の被管理対象によってサポートされる同期精度レベル、第1階層の被管理対象によってサポートされるエネルギー効率レベル、第1階層の被管理対象のリソース割り当て優先度、または少なくとも1つの第2階層の被管理対象のそれぞれのリソース割り当て優先度のうちのいずれか1つまたは複数を含むことができる。第1階層の被管理対象のリソース情報は、第1階層の被管理対象のリソース分離レベル、第1階層の被管理対象のリソースの分析情報、少なくとも1つの第2階層の被管理対象のリソースの分析情報、または少なくとも1つの第2階層の被管理対象の構成パラメータの分析情報のうちのいずれか1つまたは複数を含む。すなわち、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワーク分析デバイスによって提供されたスループット関連および/または遅延関連分析報告に基づいてスループット関連および/または遅延関連ネットワーク構成を動的に管理して、スループット関連および/または遅延関連SLA要件を満たすことができる。
【0032】
1つの可能な設計スキームにおいて、トランシーバモジュールは、第2階層のネットワーク管理デバイスに運用および保守状態要求メッセージを送信し、第2階層のネットワーク管理デバイスから運用および保守状態応答メッセージを受信する。運用および保守状態要求メッセージは、少なくとも1つの第2階層の被管理対象の識別子を含むことができ、運用および保守状態応答メッセージは、状態報告を含むことができる。
【0033】
別の可能な設計スキームにおいて、トランシーバモジュールは、第2階層のネットワーク管理デバイスに運用および保守状態購読要求メッセージを送信し、第2階層のネットワーク管理デバイスから運用および保守状態通知メッセージを受信する。運用および保守状態購読要求メッセージは、少なくとも1つの第2階層の被管理対象の識別子を含むことができ、運用および保守状態通知メッセージは、状態報告を含むことができる。
【0034】
任意選択で、状態報告は、分析データを含むことができる。分析データは、少なくとも1つの第2階層の被管理対象のスループット分布とサービス体験との間のマッピング関係、少なくとも1つの第2階層の被管理対象の実際のスループットと目標スループットとの差および原因、または少なくとも1つの第2階層の被管理対象によって担持され、スループットが不適格であるサービスに関する情報のうちの1つまたは複数を含むことができる。あるいは、状態報告は、決定データを含むことができる。決定データは、少なくとも1つの第2階層の被管理対象のスループット制御ポリシー、少なくとも1つの第2階層の被管理対象の管理挙動、またはリソースもしくはパラメータ構成情報のうちの1つまたは複数を含むことができる。あるいは、状態報告は、実行データを含むことができる。実行データは、第2階層のネットワーク管理デバイスによって実行される管理挙動、リソースもしくはパラメータ構成量、または実行結果のうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0035】
1つの可能な設計スキームにおいて、第1階層のネットワーク管理デバイスは、ネットワークスライス管理サービスデバイスであってもよく、第1階層の被管理対象は、ネットワークスライスであってもよく、第2階層のネットワーク管理デバイスは、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスであってもよく、第2階層の被管理対象は、ネットワークスライスサブネットであってもよい。このようにして、ネットワークスライスレベルの閉ループ制御が実施されることができる。
【0036】
別の可能な設計スキームにおいて、第1階層のネットワーク管理デバイスは、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスであってもよく、第1階層の被管理対象は、ネットワークスライスサブネットであってもよく、第2階層のネットワーク管理デバイスは、ネットワークスライスサブネット内のネットワーク要素の管理デバイスであってもよく、第2階層の被管理対象は、ネットワークスライスサブネット内のデバイスであってもよい。このようにして、ネットワークスライスサブネットレベル閉ループ制御が実施されることができる。
【0037】
別の可能な設計スキームにおいて、第1階層のネットワーク管理デバイスは、通信サービス管理サービスデバイスであってもよく、第1階層の被管理対象は、通信サービスまたは通信サービスインスタンスであってもよく、第2階層のネットワーク管理デバイスは、ネットワークスライス管理サービスデバイスであってもよく、第2階層の被管理対象は、ネットワークスライス管理サービスであってもよい。このようにして、通信サービスレベル閉ループ制御が実施されることができる。
【0038】
任意選択で、トランシーバモジュールは、受信モジュールおよび送信モジュールを含んでもよい。受信モジュールは、被管理対象または別のネットワーク管理デバイスによって送信された情報を受信するように構成され、送信モジュールは、被管理対象または別のネットワーク管理デバイスに情報を送信するように構成される。
【0039】
任意選択で、第2の態様におけるネットワーク管理装置は、記憶モジュールをさらに含んでもよく、記憶モジュールは、プログラムまたは命令を記憶する。処理モジュールがプログラムまたは命令を実行すると、第2の態様におけるネットワーク管理装置は、第1の態様におけるネットワーク管理方法を実行するように可能にされる。
【0040】
第2の態様によるネットワーク管理装置は、ネットワーク管理デバイス、例えば、運用、管理、および保守(operations,administration,and maintenance,OAM)デバイス、ビジネスサポートシステム(business support system,BSS)デバイス、または運用サポートシステム(operations support system,OSS)デバイスであってよく、またはネットワーク管理デバイスに配置され得るチップ(システム)もしくは別のコンポーネントもしくはアセンブリであってよく、またはネットワーク管理デバイスを含む装置であってよいことに留意されたい。これは、本出願において限定されない。
【0041】
加えて、第2の態様において提供されるネットワーク管理装置の技術的効果については、第1の態様において提供されるネットワーク管理方法の技術的効果を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0042】
第3の態様によると、ネットワーク管理装置が提供される。ネットワーク管理装置は、第1の態様の可能な実施態様のいずれか1つによるネットワーク管理方法を実行するように構成される。
【0043】
第3の態様におけるネットワーク管理装置は、OAMデバイス、BSSデバイス、もしくはOSSデバイスなどのネットワーク管理デバイスであってよく、またはネットワーク管理デバイス内に配置され得るチップ(システム)もしくは別の構成要素もしくはアセンブリであってよく、またはネットワーク管理デバイスを含む装置であってよいことに留意されたい。これは、本出願において限定されない。
【0044】
加えて、第3の態様において提供されるネットワーク管理装置の技術的効果については、第1の態様において提供されるネットワーク管理方法の技術的効果を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0045】
第4の態様によると、ネットワーク管理装置が提供される。ネットワーク管理装置は、プロセッサを含み、プロセッサは、第1の態様の任意の可能な実施態様によるネットワーク管理方法を実行するように構成される。
【0046】
第4の態様におけるネットワーク管理装置は、OAMデバイス、BSSデバイス、もしくはOSSデバイスなどのネットワーク管理デバイスであってよく、またはネットワーク管理デバイス内に配置され得るチップ(システム)もしくは別の構成要素もしくはアセンブリであってよく、またはネットワーク管理デバイスを含む装置であってよいことに留意されたい。これは、本出願において限定されない。
【0047】
加えて、第4の態様において提供されるネットワーク管理装置の技術的効果については、第1の態様において提供されるネットワーク管理方法の技術的効果を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0048】
第5の態様によると、ネットワーク管理装置が提供され、ネットワーク管理装置はプロセッサを含む。プロセッサは、メモリに結合される。プロセッサは、第5の態様によるネットワーク管理装置が第1の態様の可能な実施態様のいずれか1つによるネットワーク管理方法を実行することを可能にするために、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行するように構成される。
【0049】
第5の態様におけるネットワーク管理装置は、OAMデバイス、BSSデバイス、もしくはOSSデバイスなどのネットワーク管理デバイスであってよく、またはネットワーク管理デバイス内に配置され得るチップ(システム)もしくは別の構成要素もしくはアセンブリであってよく、またはネットワーク管理デバイスを含む装置であってよいことに留意されたい。これは、本出願において限定されない。
【0050】
加えて、第5の態様において提供されるネットワーク管理装置の技術的効果については、第1の態様において提供されるネットワーク管理方法の技術的効果を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0051】
第6の態様によると、ネットワーク管理装置が提供され、プロセッサとインターフェース回路とを含む。インターフェース回路は、コード命令を受信し、コード命令をプロセッサに伝送するように構成される。プロセッサは、コード命令を実行して、第1の態様の任意の可能な実施態様によるネットワーク管理方法を実行するように構成される。
【0052】
第6の態様におけるネットワーク管理装置は、OAMデバイス、BSSデバイス、もしくはOSSデバイスなどのネットワーク管理デバイスであってもよく、またはネットワーク管理デバイスに配置され得るチップ(システム)もしくは別のコンポーネントもしくはアセンブリであってもよく、またはネットワーク管理デバイスを含む装置であってもよいことに留意されたい。これは、本出願において限定されない。
【0053】
加えて、第6の態様において提供されるネットワーク管理装置の技術的効果については、第1の態様において提供されるネットワーク管理方法の技術的効果を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0054】
第7の態様によると、ネットワーク管理装置が提供される。ネットワーク管理装置は、プロセッサとトランシーバとを含む。トランシーバは、ネットワーク管理装置と別のネットワーク管理装置との間で情報を交換するように構成され、プロセッサは、第1の態様の任意の可能な実施態様によるネットワーク管理方法を実行するためのプログラム命令を実行する。
【0055】
第7の態様におけるネットワーク管理装置は、OAMデバイス、BSSデバイス、もしくはOSSデバイスなどのネットワーク管理デバイスであってよく、またはネットワーク管理デバイス内に配置され得るチップ(システム)もしくは別の構成要素もしくはアセンブリであってよく、またはネットワーク管理デバイスを含む装置であってよいことに留意されたい。これは、本出願において限定されない。
【0056】
加えて、第7の態様において提供されるネットワーク管理装置の技術的効果については、第1の態様において提供されるネットワーク管理方法の技術的効果を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0057】
第8の態様によると、プロセッサが提供される。プロセッサは、第1の態様の任意の可能な実施態様によるネットワーク管理方法を実行するように構成される。
【0058】
第9の態様によると、ネットワーク管理システムが提供される。ネットワーク管理システムは、第1階層のネットワーク管理デバイスと、第2階層のネットワーク管理デバイスとを備える。第1階層のネットワーク管理デバイスは、被管理対象に関連付けられた分析報告および/または状態報告を取得し、分析報告および/または状態報告に基づいて被管理対象に関連付けられた構成情報を管理するように第2階層のネットワーク管理デバイスに指示するように構成される。被管理対象は、第1階層のネットワーク管理デバイスによって管理される物理ネットワークおよび/または論理ネットワークであり、分析報告は、被管理対象の運用および保守状態の特性情報を含み、状態報告は、被管理対象に関連付けられた運用および保守状態ならびに/または運用および保守操作についての情報を含む。第2階層のネットワーク管理デバイスは、第1階層のネットワーク管理デバイスの指示に基づいて被管理対象に関連付けられた構成情報を管理するように構成される。
【0059】
第10の態様によると、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムまたは命令を含む。コンピュータプログラムまたは命令がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第1の態様の任意の可能な実施態様によるネットワーク管理方法を実行するように可能にされる。
【0060】
第11の態様によると、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムまたは命令を含む。コンピュータプログラムまたは命令がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第1の態様の任意の可能な実施態様によるネットワーク管理方法を実行するように可能にされる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
図1】本出願の一実施形態によるネットワーク管理システムの概略アーキテクチャ図1である。
図2】本出願の一実施形態によるネットワーク管理システムの概略アーキテクチャ図2である。
図3】本出願の一実施形態による、異なる階層の被管理対象間の関係の概略図である。
図4】本出願の一実施形態によるネットワーク管理方法の概略フローチャート1である。
図5A】本出願の一実施形態によるネットワーク管理方法の概略フローチャート2である。
図5B】本出願の一実施形態によるネットワーク管理方法の概略フローチャート2である。
図6】本出願の一実施形態によるネットワーク管理方法の概略フローチャート3である。
図7】本出願の一実施形態によるネットワーク管理方法の概略フローチャート4である。
図8】本出願の一実施形態によるネットワーク管理方法の概略フローチャート5である。
図9】本出願の一実施形態によるネットワーク管理装置の構造の概略図1である。
図10】本出願の一実施形態によるネットワーク管理装置の構造の概略図2である。
【発明を実施するための形態】
【0062】
以下、添付の図面を参照して本出願の技術的解決策を説明する。本出願の説明において、別段の指定がない限り、「複数」は、2つまたは3つ以上を意味する。加えて、本出願の実施形態における技術的解決策を明確に説明するために、第1および第2などの用語は、基本的に同じ機能または目的を提供する同じ項目または同様の項目を区別するために、本出願の実施形態において使用される。当業者は、「第1の」、「第2の」などの単語は、量および実行順序を限定せず、「第1の」、「第2の」などの単語は、必ずしも異なっていることに限定されないことを理解することができる。
【0063】
本出願の実施形態における技術的解決策は、様々なネットワーク管理システム、例えば、ワイヤレスフィデリティ(wireless fidelity、Wi-Fi)システム、車両から任意の物体(vehicle to everything、V2X)へのネットワーク管理システム、デバイス間(device-to-device、D2D)ネットワーク管理システム、車両のインターネットネットワーク管理システム、新型無線(new radio、NR)システムなどの第5世代(5th generation、5G)モバイルネットワーク管理システム、および第6世代(6th generation、6G)モバイルネットワーク管理システムなどの将来のネットワーク管理システムに適用され得る。
【0064】
すべての態様、実施形態、または特徴は、複数のデバイス、構成要素、モジュールなどを含むことができるシステムを説明することによって、本出願において提示される。各システムは、別のデバイス、構成要素、モジュールなどを含むことができ、および/または添付の図面を参照して説明されるすべてのデバイス、構成要素、モジュールなどを含むとは限らないことを諒解および理解されたい。また、これらの解決策の組合せが使用されてもよい。
【0065】
加えて、本出願の実施形態では、「例」および「例えば」などの用語は、例、例示、または説明を与えることを表すために使用される。本出願において「例」として記載される任意の実施形態または設計スキームは、別の実施形態または設計スキームよりも好ましい、またはより多くの利点を有するものとして説明されるべきではない。具体的には、「例」という用語は、概念を具体的に提示するために使用される。
【0066】
本出願の実施形態では、「の(of)」、「相当する(corresponding、relevant)」、「関連付ける(associate)」、および「対応する(corresponding)」は、時として、交換可能に使用されることがある。用語によって表される意味は、違いが強調されていないときには一致していることに留意されたい。
【0067】
本出願の実施形態に記載されるネットワークアーキテクチャおよびサービスシナリオは、本出願の実施形態における技術的解決策をより明確に説明することが意図されており、本出願の実施形態において提供される技術的解決策に対する限定を構成するものではない。当業者であれば、以下のことを知ることができる。ネットワークアーキテクチャの進化および新しいサービスシナリオの出現に伴い、本出願の実施形態で提供される技術的解決策は、同様の技術的問題にも適用可能である。
【0068】
本出願の実施形態の理解を容易にするために、図1および図2に示されるネットワーク管理システムが、本出願の実施形態が適用可能なネットワーク管理システムを詳細に説明するための例として使用される。
【0069】
図1は、本出願の一実施形態による、ネットワーク管理方法が適用可能なネットワーク管理システムの概略アーキテクチャ図である。図1に示されるように、ネットワーク管理システム100は、第1階層のネットワーク管理デバイス110と、第2階層のネットワーク管理デバイス120とを含む。第1階層のネットワーク管理デバイス110は、第2階層のネットワーク管理デバイス120に接続されており、第1階層のネットワーク管理デバイス110と第2階層のネットワーク管理デバイス120とは、異なる階層の被管理対象を別々に管理する。被管理対象は、デバイス(またはネットワーク要素)、ネットワーク、またはネットワークによって提供されるサービスであってもよい。ネットワークは、物理ネットワークであってもよく、または論理ネットワーク、例えば、ネットワークスライスであってもよい。
【0070】
第1階層のネットワーク管理デバイス110と第2階層のネットワーク管理デバイス120は、互いに接続され、管理されるネットワークの実際の性能指標と性能指標要件との間の一致度を改善するように、情報交換を通じてネットワーク構成を管理する。第1階層のネットワーク管理デバイス110の機能および第2階層のネットワーク管理デバイス120の機能は、同じ物理デバイス上に配備されてもよく(この場合、第1階層のネットワーク管理デバイス110および第2階層のネットワーク管理デバイス120は、物理デバイス内の機能モジュールである)、または異なる物理デバイス上に配備されてもよい。これは、本出願のこの実施形態において特に限定されない。
【0071】
第1階層のネットワーク管理デバイス110が通信サービス管理サービス(communication service management service、CSMS)デバイスである場合、第2階層のネットワーク管理デバイス120は、ネットワークスライス管理サービス(network slice management service、NSMS)デバイスであってもよい。
【0072】
第1階層のネットワーク管理デバイス110がネットワークスライス管理サービスデバイスである場合、第2階層のネットワーク管理デバイス120は、ネットワークスライスサブネット管理サービス(network slice subnet management service、NSSMS)デバイスであってよい。
【0073】
第1階層のネットワーク管理デバイス110がネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスである場合、第2階層のネットワーク管理デバイス120は、ネットワークスライスサブネット内のネットワーク要素の管理デバイスであってもよい。ネットワーク要素の管理デバイスは、ネットワーク機能管理機能(network function management function、NFMF)デバイス/ネットワーク機能仮想オーケストレーション(network functions virtualization orchestration、NFVO)デバイス290であってもよい。
【0074】
図2は、本出願の一実施形態による、ネットワーク管理方法が適用可能なネットワーク管理システムの概略アーキテクチャ図2である。図2に示されるように、ネットワーク管理システム200は、通信サービス管理サービスデバイス210、ネットワークスライス管理サービスデバイス220、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイス230、管理データ分析デバイス240、性能管理(performance management、PM)デバイス/障害管理(fault management、FM)デバイス250、無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)デバイス260、コアネットワーク(core network、CN)デバイス270、またはトランスポートネットワーク(transport network、TN)デバイス280のうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0075】
通信サービス管理サービスデバイス210は、通信サービス管理サービスプロデューサ(CSMS producer)、通信サービス管理サービスプロバイダ(CSMS provider)、通信サービス管理機能(communication service management function、CSMF)デバイス、または通信サービス管理デバイスとも呼ばれ、通信サービス閉ループ制御(communication service control loop)または通信サービスインスタンス閉ループ制御(communication service instance control loop)を実行することができる。
【0076】
ネットワークスライス管理サービスデバイス220は、ネットワークスライス管理サービスプロデューサ(NSMS producer)、ネットワークスライス管理サービスプロバイダ(NSMS provider)、ネットワークスライス管理機能(network slice management function、NSMF)デバイス、またはネットワークスライス管理デバイスと呼ばれることもあり、ネットワークスライス閉ループ制御(network slice control loop)またはネットワークスライスインスタンス閉ループ制御(network slice instance control loop)を実行するように構成される。
【0077】
ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイス230は、ネットワークスライスサブネット管理サービスプロデューサ(NSSMS producer)、ネットワークスライスサブネット管理サービスプロバイダ(NSSMS provider)、ネットワークスライスサブネット管理機能(network slice subnet management function、NSSMF)デバイス、またはネットワークスライスサブネット管理デバイスと呼ばれることもあり、ネットワークスライスサブネット閉ループ制御(network slice subnet close loop)またはネットワークスライスサブネットインスタンス閉ループ制御(network slice subnet instance close loop)を実行するように構成される。
【0078】
通信サービス閉ループ制御およびネットワークスライス閉ループ制御は、エンドツーエンド(end-to-end、E2E)閉ループ制御であり、ネットワークスライスサブネット閉ループ制御は、ドメインレベル閉ループ制御(domain control loop)、すなわち、サブネットレベル閉ループ制御(subnet-level control loop)である。
【0079】
通信サービスは、通信サービスインスタンスと呼ばれることもあり、ネットワークスライスは、ネットワークスライスインスタンスと呼ばれることもあり、ネットワークスライスサブネットは、ネットワークスライスサブネットインスタンスと呼ばれることもあることに留意されたい。
【0080】
管理データ分析デバイス240は、管理データ分析サービス(management data analytics service、MDAS)デバイス、管理データ分析サービスプロデューサ(MDAS producer)、管理データ分析サービスプロバイダ(MDAS provider)、または管理データ分析機能(management data analytics function、MDAF)デバイスと呼ばれることもあり、性能管理デバイス/障害管理デバイスを介してネットワークドメインのそれぞれにおけるネットワークスライスサブネットの性能/アラームデータを収集し、通信サービス、ネットワークスライス、およびネットワークスライスサブネットなどの異なる階層の性能/アラームデータを集約して、集約された性能情報およびアラーム情報を取得し、対応する階層におけるネットワーク管理デバイスに情報を提供するように構成される。管理データ分析デバイスの機能は、物理デバイス内に独立して配備されてもよく、または別の機能デバイスと組み合わせて配備されてもよいことを理解されたい。例えば、管理データ分析デバイスは、本出願の実施形態における任意の階層のネットワーク管理デバイスと組み合わせて配備されてもよい(この場合、管理データ分析デバイスは、その階層におけるネットワーク管理デバイスの内部機能モジュールである)。
【0081】
1つのネットワークスライスは、1つまたは複数のネットワークスライスサブネット、例えば、アクセスネットワークスライスサブネット(RAN NSSI)、コアネットワークスライスサブネット(CN NSSI)、およびトランスポートネットワークスライスサブネット(TN NSSI)を含むことができる。言い換えれば、1つのネットワークスライスは、複数のドメインのネットワークスライスサブネットを含むエンドツーエンド論理ネットワークスライスである。通信サービスのリソース部分は、ネットワークスライスにマッピングされ、ネットワークスライスインスタンスによって1つまたは複数のテナントに提供される通信サービス/通信サービスインスタンスである。前述のエンティティまたはインスタンスのすべては、被管理対象であってもよい。
【0082】
前述の様々な「生産者」はまた、「消費者」であってもよく、他の「生産者」によって提供されるサービスを使用することもできることに留意されたい。
【0083】
被管理対象は、ネットワーク管理デバイスによって管理される以下の項目、すなわち、物理ネットワーク、物理ネットワークによって提供されるサービス、論理ネットワーク、論理ネットワークによって提供されるサービス、物理ネットワークおよび論理ネットワークの構成要素(デバイスまたはネットワーク要素など)、または物理ネットワークおよび論理ネットワークの構成要素によって提供されるサービスのうちの1つを指す。説明を容易にするために、第1階層のネットワーク管理デバイス110によって管理される被管理対象は、第1階層の被管理対象と呼ばれ、第2階層のネットワーク管理デバイス120によって管理される被管理対象は、第2階層の被管理対象と呼ばれる。具体的には、被管理対象は、以下の項目、すなわち、通信サービスインスタンス、サブネット(subnetwork)、ネットワークスライス、ネットワークスライスサブネット、通信サービス、デバイス、およびネットワーク要素のうちの1つであってもよい。任意選択で、ネットワーク管理デバイスに対して、被管理対象は、被管理対象ネットワーク、被管理対象ネットワークエンティティ(managed entities)、被管理対象論理ネットワーク(managed logical network)、被管理対象ネットワークデバイスなどと呼ばれることもある。同様に、被管理対象と比較して、ネットワーク管理デバイスは、管理エンティティまたは管理ノード(management Node)と呼ばれることもある。これは、本出願の実施形態において特に限定されない。以下の表1は、ネットワーク管理デバイスおよび対応する被管理対象を列挙する。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】
【0086】
表1に示されるように、通信サービスまたは通信サービスインスタンスは、通信サービス管理サービスデバイスの被管理対象であり、ネットワークスライスまたはネットワークスライスインスタンスは、ネットワークスライス管理サービスデバイスの被管理対象であり、ネットワークスライスサブネットまたはネットワークスライスサブネットインスタンスは、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスの被管理対象である。ネットワークスライスサブネットは、無線アクセスネットワークドメインのネットワークスライスサブネットと、コアネットワークドメインのネットワークスライスサブネットと、トランスポートネットワークドメインのネットワークスライスサブネットとを含む。
【0087】
例えば、本出願のこの実施形態では、異なる階層の閉ループ制御下にある第1階層のネットワーク管理デバイス、第1階層の被管理対象、第2階層のネットワーク管理デバイス、および第2階層の被管理対象の具体的な内容は、表2に示され得る。
【0088】
説明を容易にするために、本出願の実施形態では、通信サービス管理サービスデバイス、CSMSデバイス、CSMFデバイス、通信サービス管理サービスプロデューサ、通信サービス管理サービスプロバイダ、および通信サービス管理デバイスは、通信サービス管理サービスデバイスと総称され、ネットワークスライス管理サービスデバイス、NSMSデバイス、NSMFデバイス、ネットワークスライス管理サービスプロデューサ、およびネットワークスライス管理サービスプロバイダは、ネットワークスライス管理サービスデバイスと総称され、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイス、NSSMSデバイス、NSSMFデバイス、ネットワークスライスサブネット管理サービスプロデューサ、およびネットワークスライスサブネット管理サービスプロバイダは、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスと総称され、管理データ分析サービスデバイス、MDASデバイス、管理データ分析機能デバイス、MDAFデバイス、管理データ分析サービスプロデューサ、および管理データ分析サービスプロバイダは、管理データ分析デバイスと総称される。
【0089】
前述のアクセスネットワークスライスサブネット内のデバイスは、アクセスネットワークデバイスと呼ばれ、ワイヤレストランシーバ機能を有するデバイス、またはデバイス内に配置され得るチップもしくはチップシステムであってよく、ワイヤレスフィデリティ(wireless fidelity、Wi-Fi)システムにおけるアクセスポイント(access point、AP)、例えば、ホームゲートウェイ、ルータ、サーバ、スイッチ、またはネットワークブリッジ、進化型ノードB(evolved NodeB、eNB)、無線ネットワークコントローラ(radio network controller、RNC)、ノードB(NodeB、NB)、基地局コントローラ(base station controller、BSC)、基地送受信局(base transceiver station、BTS)、ホーム基地局(例えば、home evolved NodeBまたはhome NodeB、HNB)、ベースバンドユニット(baseband unit、BBU)、無線中継ノード、無線バックホールノード、伝送ポイント(transmission and reception point、TRPまたはtransmission point、TP)などを含み、5Gシステム、例えば、新型無線(new radio、NR)システムにおけるgNBもしくは伝送ポイント(TRPもしくはTP)、または5Gシステムにおける基地局の1つのアンテナパネルもしくはアンテナパネルのグループ(複数のアンテナパネルを含む)であってもよく、またはgNBまたは伝送ポイントに含まれるネットワークノード、例えば、ベースバンドユニット(BBU)もしくは分散ユニット(distributed unit、DU)、基地局機能を有する路側ユニット(road side unit、RSU)などであってよい。
【0090】
前述のコアネットワークスライスサブネット内のデバイスは、コアネットワークデバイス、例えば、アクセスおよびモビリティ管理機能(access and mobility management function、AMF)デバイス、セッション管理機能(session management function、SMF)デバイス、ユーザプレーン機能(user plane function、UPF)デバイス、ポリシー制御(policy control function、PCF)デバイス、統一データ管理(unified data management、UDM)デバイス、またはアプリケーション機能(application function、AF)デバイスと呼ばれる。AMFデバイスは、主に、ユーザ位置更新、ネットワークへのユーザの登録、および無線ネットワークにおけるセルハンドオーバなどのモビリティ管理を担当する。SMFデバイスは、主に、ワイヤレスネットワークにおけるセッション確立、修正、および解放などのセッション管理を担う。具体的な機能は、インターネットプロトコル(internet protocol、IP)アドレスをユーザに割り当てること、パケット転送機能を提供するUPFデバイスを選択することなどを含むことができる。PCFデバイスは、主に、ネットワークスライス選択ポリシーおよびサービス品質(quality of service、QoS)ポリシーなどの様々なポリシーをAMFデバイスおよびSMFデバイスに提供することを担当する。UPFデバイスは、主に、ユーザパケットの転送および課金など、ユーザパケットを処理することを担当する。UDMデバイスは、主に、購読情報および認証/認可情報などのユーザデータを記憶するように構成される。AFは、主に、第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd generation partnership project、3GPP)ネットワークにサービスを提供し、例えば、サービスルーティングに影響を及ぼし、ポリシー制御を実行するためにPCFデバイスと対話することを担当する。
【0091】
前述のトランスポートネットワークスライスサブネット内のデバイスは、トランスポートネットワークデバイスと呼ばれ、前述のネットワーク管理システムのトランスポートネットワーク側に位置するネットワークデバイスを含み、長距離データ伝送サービスを提供する。このデバイスは、タイプによって、ファイバトランスポートネットワークデバイス、衛星トランスポートネットワークデバイス、または別のタイプのトランスポートネットワークデバイスに分類されることがある。
【0092】
具体的には、通信および対話は、通信サービス管理サービスデバイスとネットワークスライス管理サービスデバイスとの間、ネットワークスライス管理サービスデバイスとネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスとの間、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスとネットワークスライスサブネット内のネットワーク要素の管理デバイスとの間、通信サービス管理サービスデバイスと管理データ分析デバイスとの間、ネットワークスライス管理サービスデバイスと管理データ分析デバイスとの間、およびネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスと管理データ分析デバイスとの間で実行され得る。1つの通信サービス管理サービスデバイスは、1つまたは複数のネットワークスライス管理サービスデバイスと対話することができ、1つのネットワークスライス管理サービスデバイスは、1つまたは複数のネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスと対話することができ、1つのネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、1つまたは複数のネットワークスライスサブネット内のネットワーク要素の管理デバイス(例えば、NFMFデバイス)と対話することができる。
【0093】
図3は、本出願の一実施形態による、異なる階層の被管理対象間の関係の概略図である。図では、1つの通信サービス310(または通信サービスインスタンス)は、1つまたは複数のネットワークスライス320と関連付けられ、またはそれを使用することができ、複数の通信サービス310は、同一のネットワークスライス320と関連付けられ、またはそれを使用することができる。同様に、1つのネットワークスライス320は、複数のネットワークスライスサブネット330を含むことができ、複数のネットワークスライス320は、同じネットワークスライスサブネット330を含むことができる。ネットワークスライスサブネット330は、アクセスネットワークのネットワークスライスサブネット340と、トランスポートネットワークのネットワークスライスサブネット(図3に図示せず)と、コアネットワークのネットワークスライスサブネット350とを含むことができる。任意選択で、ネットワークスライスサブネット330は、別のネットワークスライスサブネット330を入れ子でさらに含むことができる。例えば、通信サービス1および通信サービス2は、ネットワークスライス1に共同で関連付けられ、またはそれを使用することができ、通信サービス2は、ネットワークスライス2にさらに関連付けられ、またはそれを使用し、通信サービス3は、ネットワークスライス3に関連付けられ、またはそれを使用する。ネットワークスライス1は、ネットワークスライスサブネット1、ネットワークスライスサブネット2、およびネットワークスライスサブネット3を含み、ネットワークスライス2は、ネットワークスライスサブネット2を含み、ネットワークスライス3は、ネットワークスライスサブネット3を含む。ネットワークスライスサブネット1は、アクセスネットワークスライスサブネット-1およびコアネットワークスライスサブネット-1を入れ子で含む。ネットワークスライス2は、ネットワークスライスサブネット2を含み、ネットワークスライスサブネット2は、アクセスネットワークスライスサブネット-2およびコアネットワークスライスサブネット-2を入れ子で含む。ネットワークスライス3は、ネットワークスライスサブネット3を含み、ネットワークスライスサブネット3は、アクセスネットワークスライスサブネット-3およびコアネットワークスライスサブネット-3を入れ子で含む。アクセスネットワークスライスサブネット-2は、ネットワークスライスサブネット2とネットワークスライスサブネット3とによって共有されることが分かる。
【0094】
本出願のこの実施形態において提供されるネットワーク管理方法は、図1または図2に示されるネットワーク管理システムに適用可能であることに留意されたい。具体的な実施態様については、以下の方法の実施形態を参照されたい。
【0095】
本出願の実施形態における解決策は、別のネットワーク管理システムにさらに適用されてもよく、対応するデバイス名または装置名も、別のネットワーク管理システムにおける対応する機能のデバイス名または装置名と置き換えられてもよいことに留意されたい。加えて、本出願の実施形態に記載される様々なデバイスはまた、アクセスネットワークネットワーク要素およびコアネットワークネットワーク要素などのネットワーク要素と呼ばれることもある。これは、本出願の実施形態において特に限定されない。
【0096】
図1および図2は、理解を容易にするための例の簡略化された概略図に過ぎないことを理解されたい。本出願のこの実施形態において提供されるネットワーク管理システムは、図1および図2に描かれていない別のネットワークデバイスおよび/または別の端末デバイスをさらに含むことができる。
【0097】
以下では、図4図8を参照して、本出願の実施形態において提供されるネットワーク管理方法を詳細に説明する。
【0098】
図4は、本出願の一実施形態によるネットワーク管理方法の概略フローチャート1である。ネットワーク管理方法は、図1または図2に示されるネットワーク管理システムに適用可能であり、以下のステップを含む。
【0099】
S401:第1階層のネットワーク管理デバイスは、管理データ分析デバイスから第1階層の被管理対象の分析報告を取得し、および/または第2階層のネットワーク管理デバイスから少なくとも1つの第2階層の被管理対象の状態報告を取得する。
【0100】
具体的には、第1階層の被管理対象は、少なくとも1つの第2階層の被管理対象を含み、または少なくとも1つの第2階層の被管理対象に関連付けられている。例えば、顧客に通信サービスインスタンス(または通信サービス)を提供するために、少なくとも1つのネットワークスライスインスタンスが、通信サービスをサポートするために必要とされる。この場合、通信サービスインスタンスは、第1階層の被管理対象であり、少なくとも1つのネットワークスライスインスタンスのそれぞれは、第2階層の被管理対象である。
【0101】
具体的には、分析報告は、第1階層の被管理対象の性能指標および/または第1階層の被管理対象のリソース情報に関する情報を含むことができる。
【0102】
第1階層の被管理対象の性能指標に関する情報は、第1階層の被管理対象の性能指標の測定結果の統計情報もしくは予測情報、または第1階層の被管理対象の性能指標の測定結果と第1階層の被管理対象の性能指標要件との差である。第1階層の被管理対象の性能指標に関連する情報は、
第1階層の被管理対象のスループット統計データであって、被管理対象のスループット統計データが、特定の時間範囲内の被管理対象(例えば、ネットワークスライス)のすべてのユーザの平均スループット値である、スループット統計データ、
第1階層の被管理対象のスループット予測データであって、被管理対象のスループット予測データが、特定の将来の時間範囲における被管理対象(例えば、ネットワークスライス)のすべてのユーザの予測される平均スループット値である、スループット予測データ、
第1階層の被管理対象のスループット分布データであって、被管理対象のスループット分布データが、異なる時間範囲および/または異なるカバレッジにおける被管理対象(例えば、ネットワークスライス)のスループット統計データの統計情報または予測情報の分布状態である、スループット分布データ、
第1階層の被管理対象のスループット要件分析データであって、被管理対象のスループット要件分析データが、被管理対象(例えば、ネットワークスライス)によってサポートされる必要があり、オンラインユーザの数、サービスタイプ、およびサービス量などの情報に基づいて計算または分析されるスループット能力要件である、スループット要件分析データ、
第1階層の被管理対象の平均遅延であって、被管理対象の平均遅延が、被管理対象(例えば、ネットワークスライス)によってサポートされるサービスのエンドツーエンド遅延の平均値、例えば、端末デバイスからアンカーUPFデバイスまでの遅延の平均値である、平均遅延、
被管理対象の統計がサービスごとまたはユーザごとに収集される第1階層の被管理対象の最大遅延であって、被管理対象の統計がサービスごとまたはユーザごとに収集される最大遅延が、被管理対象(例えば、ネットワークスライス)によってサポートされるサービスまたはユーザのエンドツーエンド遅延の最大値、例えば、端末デバイスからアンカーUPFデバイスまでの遅延の最大値である、最大遅延、
被管理対象の統計がサービスごとまたはユーザごとに収集される第1階層の被管理対象の最小遅延であって、被管理対象の統計がサービスごとまたはユーザごとに収集される最小遅延が、被管理対象(例えば、ネットワークスライス)によってサポートされるサービスまたはユーザのエンドツーエンド遅延の最小値、例えば、端末デバイスからUPFデバイスまでの遅延の最小値である、最小遅延、
第1階層の被管理対象の遅延ジッタ(jitter)であって、被管理対象の遅延ジッタが、エンドツーエンドサービス遅延、エンドツーエンドネットワーク遅延、またはネットワーク内の通信経路の遅延の変動量であり、被管理対象(例えば、ネットワークスライス)におけるデータパケットがターゲットノードに到達する速度の変化をもたらす、遅延ジッタ、
第1階層の被管理対象の遅延許容度(delay tolerance)であって、被管理対象の遅延許容度が、被管理対象(例えば、ネットワークスライス)によってサポートされるサービスの遅延要件と最大許容遅延との差である、遅延許容度、
第1階層の被管理対象のパケット遅延バジェット(packet delay budget、PDB)であって、被管理対象のパケット遅延バジェットが、被管理対象(例えば、ネットワークスライス)のデータ伝送経路上の2つの伝送ノード間のパケット伝送の遅延の上限、またはネットワークノードにおけるパケットの処理遅延の上限、例えば、5Gネットワークにおける端末デバイスとUPFデバイスとの間のパケット伝送の遅延の上限である、パケット遅延バジェット、
第1階層の被管理対象によってサポートされる移動速度であって、被管理対象によってサポートされる移動速度が、被管理対象(例えば、ネットワークスライス)によってサポートされ得るユーザ機器の最大移動速度、特定の時間範囲内のすべてのオンラインユーザの平均移動速度、または特定の将来の時間範囲内でサポートされ得る予測平均移動速度である、移動速度、
第1階層の被管理対象の最大パケット損失率であって、被管理対象の最大パケット損失率が、被管理対象(例えば、ネットワークスライス)によってサポートされるサービスまたはオンラインユーザのすべてのサービスのパケット損失率の最大値である、最大パケット損失率、
第1階層の被管理対象の平均パケット損失率であって、被管理対象の平均パケット損失率が、被管理対象(例えば、ネットワークスライス)によってサポートされるサービスまたはオンラインユーザのすべてのサービスのパケット損失率の平均値である、平均パケット損失率、
第1階層の被管理対象の最小パケット損失率であって、被管理対象の最小パケット損失率が、被管理対象(例えば、ネットワークスライス)によってサポートされるサービスまたはオンラインユーザのすべてのサービスのパケット損失率の最小値である、最小パケット損失率、
第1階層の被管理対象の最大パケット長であって、被管理対象の最大パケット長が、被管理対象(例えば、ネットワークスライス)によってサポートされるサービスまたはオンラインユーザのすべてのサービスの最大パケット長である、最大パケット長、
第1階層の被管理対象によってサポートされる測位精度であって、被管理対象によってサポートされる測位精度が、被管理対象(例えば、ネットワークスライス)によってサポートされる測位技術を使用することによってユーザ端末を測位した結果によって達成され得る精度であり、例えば、測位結果の水平誤差が5メートル未満であり、測位結果の垂直誤差が3メートル未満である、測位精度、
第1階層の被管理対象によってサポートされるクロック同期精度であって、被管理対象によってサポートされるクロック同期精度が、被管理対象内のデバイスまたはネットワーク要素(例えば、ネットワークスライス)と標準クロックとの間の同期の程度であり、例えば、デバイスまたはネットワーク要素が、デバイスまたはネットワーク要素の内部クロックを標準クロックに同期させるためにIEEE 1588精密時間プロトコルを使用することができ、同期差が、わずか10ナノ秒(nanosecond、ns)~1マイクロ秒(microsecond、μs)の範囲である、クロック同期精度、
第1階層の被管理対象によってサポートされるエネルギー消費効率であって、被管理対象によってサポートされるエネルギー消費効率が、被管理対象(例えば、ネットワーク要素)のエネルギー消費に対する性能の比、例えば、単位時間当たりの電力消費に対するスループットの比を指す、エネルギー消費効率、
第1階層の被管理対象のリソース割り当て優先度であって、被管理対象のリソース割り当て優先度が、ネットワークリソースを被管理対象(例えば、ネットワークスライス)に割り当てる優先度であり、ネットワークリソースが、より高い優先度を有する被管理対象に優先的に割り当てられる、リソース割り当て優先度、あるいは
少なくとも1つの第2階層の被管理対象のそれぞれのリソース割り当て優先度のうちのいずれか1つまたは複数を含むことができる。
【0103】
具体的には、第1階層の被管理対象のリソース情報は、第1階層の被管理対象のリソース残量の統計情報もしくは予測情報、または第1階層の被管理対象のリソース利用率の統計情報もしくは予測情報である。第1階層の被管理対象のリソース情報は、
第1階層の被管理対象のリソース分離レベルであって、被管理対象のリソース分離レベルが被管理対象のネットワークリソース(例えば、ネットワークスライス)の共有レベルであり、例えば、リソースが完全に独立しており、リソースの一部が共有され、またはリソースのすべてが共有され、共有レベルがリソース共有レベルとも呼ばれる、リソース分離レベル、
第1階層の被管理対象のリソースの分析情報、
少なくとも1つの第2階層の被管理対象のリソースの分析情報(推奨されるリソース構成を含む)、あるいは
少なくとも1つの第2階層の被管理対象の構成パラメータの分析情報(推奨される構成パラメータを含む)、
のうちのいずれか1つまたは複数を含むことができる。
【0104】
具体的には、第1階層のネットワーク管理デバイスは、購読-通知メカニズムを通じてMDASデバイスから第1階層の被管理対象の分析報告を受信することができる。詳細については、本出願の別の実施形態、例えば、図5Aおよび図5Bに対応する実施形態を参照されたい。第1階層のネットワーク管理デバイスは、要求-応答メカニズムを通じてMDASデバイスから第1階層の被管理対象の分析報告をさらに受信することができる。詳細については、本出願の別の実施形態、例えば、図5Aおよび図5Bに対応する実施形態を参照されたい。
【0105】
具体的には、第2階層の被管理対象の状態報告は、
(1)少なくとも1つの第2階層の被管理対象の性能指標および/または少なくとも1つの第2階層の被管理対象のリソース情報に関連する情報である分析データであって、第2階層の被管理対象の性能指標に関連する情報に含まれる項目が、第1階層の被管理対象の性能指標に関連する情報に含まれる項目と同様であり、例えば、第2階層の被管理対象のスループット統計データおよび第2階層の被管理対象のリソース割り当て優先度であり、第2階層の被管理対象のリソース情報に含まれる項目が、第1階層の被管理対象のリソース情報に含まれる項目と同様であり、例えば、第2階層の被管理対象のリソース分離レベルおよび第2階層の被管理対象の構成パラメータである、分析データ、
(2)分析データに基づいて第2階層のネットワーク管理デバイスによって第2階層の被管理対象に対して実行される管理操作である決定データ、ならびに
(3)決定データおよびその実行結果に基づいて第2階層のネットワーク管理デバイスによって第2階層の被管理対象に対して実行される管理操作である実行データ、
のうちのいずれか1つまたは複数を含む。
【0106】
分析データの属性は、識別子(identification、ID)、タイプ(type)、およびコンテンツ(content)を含むことができる。識別子は、分析データに対応する識別子を表す。例えば、遅延分析データのIDは1であってもよく、スループット分析データのIDは2であってもよい。タイプは、分析データのタイプを表し、タイプは、遅延分析およびスループット分析を含むことができるが、これらに限定されない。コンテンツとは、分析データの具体的な内容である。例えば、コンテンツは、平均遅延、最大遅延、および最小遅延を含むことができる。コンテンツは、配列、構造体、クラスなどのデータ構造を用いて実装されることができ、1つまたは複数の<キー(key)、値(value)>グループを含むことができる。キーは、キー性能指標(key performance indicator、KPI)統計(statistics)情報、性能測定指標(performance measurement indicator)統計情報、根本原因(root cause)、および制御目標との差(gap with closed-loop control objectives)の分析を含むことができるが、これらに限定されない。値は、サービスパラメータ分布とサービス体験QoEとの間のマッピング関係、実際のサービスパラメータと目標サービスパラメータとの差および根本原因、またはサービスパラメータが不適格であるサービスについての情報のうちの1つまたは複数を含むことができる。サービスパラメータは、スループットパラメータ、モビリティ管理パラメータ、またはQoE含むことができるが、これらに限定されない。サービスパラメータが不適格であるサービス情報は、平均スループットが不適格であるセル/gNBのリスト、平均スループットが不適格であるカバレッジ内の端末デバイスの数/接続の数/信号強度分布/サービスタイプ分布の統計情報、および平均スループットが不適格であるサービスのQoS(quality of service、サービス品質)測定値の分析情報のうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0107】
ダウンリンク(downlink、DL)スループットおよび/またはアップリンク(uplink、UL)スループット(Throughput)は、各階層の被管理対象の分析データを説明するために、以下の性能指標の例として使用される。
【0108】
(1)平均DLおよび/またはULスループットレベル統計とネットワークスライスQoEとの間のマッピング関係。
例えば、カバレッジおよびサービスタイプに基づいて、マッピング関係は、各階層の被管理対象のダウンリンクスループット分布、各階層の被管理対象のアップリンクスループット分布、各階層の被管理対象のダウンリンクスループットQoEマッピング、および各階層の被管理対象のアップリンクスループットQoEマッピングのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0109】
(2)各階層の被管理対象の平均DLおよび/またはULスループットレベルとスループット目標との差および根本原因。
例えば、スループット目標との差および根本原因は、各階層の被管理対象のダウンリンクスループット差、および各階層の被管理対象のアップリンクスループット分布のうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0110】
(3)DL(またはUL)平均スループット性能が劣化したセル/gNBのリスト(性能劣化とは、関連する指標が予め設定されたしきい値を下回ることを示す)
例えば、各階層の被管理対象のダウンリンクスループット差、および各階層の被管理対象のアップリンクスループット分布のうちの1つまたは複数が含まれてもよい。
【0111】
(4)DL(またはUL)平均スループット性能が劣化したカバレッジ内の端末デバイスの数/接続の数/信号強度分布/サービスタイプ分布の統計情報。
例えば、各階層の被管理対象のダウンリンクスループット性能が劣化した端末デバイスの数、各階層の被管理対象のアップリンクスループット性能が劣化した端末デバイスの数、各階層の被管理対象のダウンリンクスループット性能が劣化したカバレッジの割合、および各階層の被管理対象のアップリンクスループット性能が劣化したカバレッジの割合のうちの1つまたは複数が含まれてもよい。
【0112】
(5)DL(またはUL)平均スループット性能が劣化したサービスのQoS測定および分析(QCIおよびQoS flow測定情報統計)。
例えば、各階層の被管理対象のダウンリンクスループット性能が劣化したサービスのQoS測定および分析情報、ならびに各階層の被管理対象のアップリンクスループット性能が劣化したサービスのQoS測定および分析情報のうちの1つまたは複数が含まれてもよい。
【0113】
各階層の被管理対象の状態報告を説明するために、DLおよび/またはULスループットが以下の性能指標の例として使用される。
【0114】
各階層の被管理対象の分析データは、以下のタイプ、すなわち、
(1)平均スループットレベル統計とQoEとの間のマッピング関係であって、マッピング関係が、スループットカバレッジおよびサービスタイプに基づいて、各階層の被管理対象のDLスループット分布、各階層の被管理対象のULスループット分布、DLスループットQoEマッピング、およびULスループットQoEマッピングを含むことができるが、これらに限定されない、マッピング関係、
(2)実際のサービスパラメータと目標サービスパラメータとの間の差および根本原因であって、差および根本原因が、各階層の被管理対象のDLスループット差、および各階層の被管理対象のULスループット分布を含むことができる、差および根本原因、
(3)平均スループット性能が劣化したセル/gNBのリストであって、リストが、各階層の被管理対象のDLスループット差、および各階層の被管理対象のULスループット分布を含むことができる、セル/gNBのリスト、
(4)平均スループット性能が劣化したカバレッジ内の端末デバイスの数/接続の数/信号強度分布/サービスタイプ分布に関する統計情報であって、統計情報が、各階層の被管理対象のDLスループット性能が劣化した端末デバイスの数、各階層の被管理対象のULスループット性能が劣化した端末デバイスの数、各階層の被管理対象のDLスループット性能が劣化したカバレッジの割合、および各階層の被管理対象のULスループット性能が劣化したカバレッジの割合を含むことができる、統計情報、ならびに
(5)平均スループット性能が劣化したサービスのQoS測定および分析であって、分析が、各階層の被管理対象のDLスループット性能が劣化したサービスのQoS測定および分析情報、ならびに各階層の被管理対象のULスループット性能が劣化したサービスのQoS測定および分析情報を含むことができる、QoS測定および分析、
を含むことができる。
【0115】
決定データの属性は、指標、タイプ、およびコンテンツを含む。指標は、対応するサービスパラメータを示す。コンテンツは配列型であり、1つまたは複数のキー値を含むことができる。キー値は、リソースを追加すること、リソースを低減すること、パラメータ構成を追加すること、パラメータ構成を低減することなどを含むことができるがこれらに限定されない。決定データは、以下のタイプ、すなわち、
(1)平均スループットに基づく制御ポリシーを使用することであって、例えば、制御ポリシーは、スループットレベルと無線リソース構成との間のマッピングテーブルに基づいてもよい、使用すること、
(2)ネットワークスライスリソースを追加または削減することであって、ネットワークスライスリソースが、RANリソースおよびCNリソースを含むが、これらに限定されない、追加または削減すること、
(3)通信サービスリソースを追加または削減することであって、通信サービスリソースが、RANリソースおよびCNリソースを含むが、これらに限定されない、追加または削減すること、
(4)ネットワークスライスリソース構成の最大値および/または保証値であって、最大値がリソース構成の上限であり、保証値がリソース構成の下限である、最大値および/または保証値、ならびに
(5)通信サービスリソース構成の最大値/保証値の構成管理量
を含むことができる。
【0116】
【表3A】
【表3B】
【0117】
実行データの属性は、指標、アクション、管理量、実行結果を含む。指標は、対応するサービスパラメータを表すために使用され、アクションは、特定の被管理対象に対して実行される操作である。例えば、アクションは、リソースを追加もしくは削減すること、またはパラメータ構成を追加もしくは削減することなどの操作を含むことができる。管理量は、1つまたは複数の被管理対象に対応する管理値を含む。管理値は、リソース管理量、リソース管理ステップ、およびリソース管理回数を含むことができる。
【0118】
被管理対象に関連する運用および保守状態ならびに/または運用および保守操作は、運用および保守状態に関連する分析報告のすべてまたは一部、例えば、分析データ、分析データをさらに処理することによって取得された情報、または分析データに基づいて行われた管理に関する情報、例えば、ネットワーク構成管理決定情報、実行アクション情報、および実行結果情報を含むが、これらに限定されないことに留意されたい。
【0119】
スループットが性能指標の例として使用される。各階層の被管理対象の状態報告に含まれるコンテンツの例が表3に示される。表3の状態報告のコンテンツにおける性能指標は、別の性能指標であってもよいことを理解されたい。別の性能指標は、遅延、負荷、信頼性などを含むことができる。
【0120】
【表4A】
【表4B】
【0121】
別の性能指標の状態報告に含まれる例示的なコンテンツが表4に示されている。劣化したSLA指標性能統計は、SLA指標値、レベル、目標完成度またはギャップ分析、および時間/位置分布を含むことができるが、これらに限定されない。KPI統計/予測分析は、レベル、分布、QoEとのマッピング関係、および影響分析を含むことができるがこれらに限定されない。劣化したKPI性能/アラーム(alarm)統計は、KPI指標値、レベル、目標完了度またはギャップ分析、時間/位置分布、および影響度を含むことができるが、これらに限定されない。表4において、通信サービス定常状態時間制限は、通信サービスのSLA指標の測定結果が特定の時間範囲内で予め設定された値の範囲内に留まることを示す。
【0122】
スループットに加えて、前述の分析情報および分析データで言及されたサービスパラメータは、ネットワークスライスサービス体験(quality of experience、QoE)およびモビリティ管理をさらに含むことができる。ネットワークスライスサービス体験を指標として使用することによって形成される状態報告に含まれる例示的な内容が、以下の表5に示されている。
【0123】
【表5】
【0124】
表5の分析データの欄において、劣化したサービス体験品質(service QoE)性能統計は、ネットワークスライスサービス記述モデル(serviceProfile)満足度報告、ならびにservice QoEレベルが目標値およびギャップ値を下回るユーザの数/サービスボリューム/カバレッジ/時間帯の割合を含むことができるが、これらに限定されない。劣化したservice QoE性能の根本原因は、限定はしないが、無線カバレッジ問題/輻輳問題を含むことができる。service QoE目標に関する改善提案は、例えば、ネットワークスライスの目標/分布/関連するKPI目標に関する提案を含むことができるが、これらに限定されない。KPI予測情報は、遅延、アップリンクスループット、ダウンリンクスループット、遅延/ドメイン間サービス記述モデル傾向予測、およびネットワークスライス負荷分析/予測を含むことができるが、これらに限定されない。劣化したKPI性能/アラーム統計は、クロスドメインサービス記述モデル満足度報告、E2E遅延、および目標値を下回るアップリンクスループット/ダウンリンクスループットの差異分析を含むことができるが、これらに限定されない。劣化したKPI性能の根本原因は、輻輳、高負荷、または弱いカバレッジなどのKPIしきい値/アラームしきい値を含むことができるが、これらに限定されない。KPI改善目標提案は、E2E遅延、E2Eアップリンク/ダウンリンクスループット目標提案、および影響を受けるネットワークスライスサブネットの分析情報を含むことができるが、これらに限定されない。例えば、RAN NSSI-ID=1は、識別子が1であるアクセスネットワークスライスサブネットが影響を受けることを示し、サービス体験は、識別子が1であるアクセスネットワークスライスサブネットのリソースを管理することによって改善されることがある。
【0125】
表5の決定データの欄において、serviceProfile更新要求は、例えば、遅延が保証され得ない場合に、上位階層の閉ループに、serviceProfile内のネットワークスライスの遅延/レート保証しきい値を修正するように要求することを判定することを含むことができるが、これに限定されない。使用されるネットワークスライス閉ループ制御ポリシーは、遅延および負荷しきい値に基づくネットワークスライスリソース管理ポリシーを含むことができるが、これに限定されない。ネットワーク構成更新要求は、単一ドメイン遅延が保証され得ない場合に、上位階層に、ネットワークスライス記述モデル(sliceProfile)内の単一ドメインネットワークスライスサブネットに対する遅延保証しきい値を修正するように要求することを判定することを含むことができるが、これに限定されない。使用されるネットワークスライスサブネット閉ループ制御ポリシーは、遅延/カバレッジ条件と負荷しきい値とに基づく無線リソース管理ポリシーを含むことができるが、これに限定されない。クロスドメイン管理機能に、関連する別のネットワークスライスリソースを削減するように要求することに関する提案または要求については、一例は以下の通りである。ネットワークスライス-2によって占有されるリソースの一部を取得するために、ネットワークスライス-1を管理するネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライス-1のリソースを追加するように、ネットワークスライス-2を管理するネットワークスライス管理サービスデバイスに、ネットワークスライス-2のネットワークリソースを管理するように要求することができる。ネットワークスライス-1は、識別子が1であるネットワークスライスを表し、ネットワークスライス-2は、識別子が2であるネットワークスライスを表す。
【0126】
表5の実行データの欄において、通信サービスリソースを追加/削減するアクションは、決定(decision)によって判定された管理量を含むことができるが、これに限定されない。ネットワークスライスリソースを追加/低減するアクションは、決定によって判定された管理量を含むことができるが、これに限定されない。
【0127】
モビリティ管理要求を指標として使用することによって形成された状態報告に含まれる例示的な内容が、以下の表6に示されている。
【0128】
【表6】
【0129】
表6の分析データの欄において、サービス体験モビリティ関連統計/予測は、異なる移動速度レベルのサービス/端末デバイスに対応するservice QoE統計を含むことができるが、これに限定されない。劣化したモビリティサービス体験性能統計は、service QoEモビリティ関連統計が目標値/しきい値を下回るユーザの数/トラフィックボリューム/カバレッジ/時間帯の割合、およびギャップ値を含むことができるが、これらに限定されない。サービス体験モビリティ性能の劣化の根本原因は、無線カバレッジ問題/輻輳問題を含むことができるが、これらに限定されない。分析シナリオIDは、双方向接続(EN-DC)シナリオ切替えおよびスタンドアロン(SA)シナリオ切替えを含むことができるが、これらに限定されない。モビリティ関連KPI統計/予測情報は、ハンドオーバ成功率分布、ハンドオーバサービス中断時間、ハンドオーバ中のアップリンク/ダウンリンクサービススループット、およびハンドオーバ関連サービスタイプ/トラフィック量/負荷分析/予測を含むことができるが、これらに限定されない。モビリティ関連の劣化したKPI性能/アラーム統計は、ハンドオーバ成功率が目標値未満であることと、ハンドオーバ中のアップリンク/ダウンリンクサービス遅延/スループットが目標値未満であることとの差異分析を含むことができるが、これに限定されない。モビリティ関連の劣化したKPI性能の根本原因は、輻輳、高負荷、または弱いカバレッジなどのKPIしきい値/アラームしきい値を含むことができるが、これらに限定されない。ハンドオーバパラメータ分析は、端末デバイスの測定報告周期、トリガしきい値、およびハンドオーバ条件パラメータを含むことができるが、これらに限定されない。
【0130】
表6の決定データの欄において、ネットワークスライスの状態報告について、ハンドオーバ性能目標更新要求は、ハンドオーバ中断遅延/スループットが保証され得ない場合に、ハンドオーバ中に遅延/レート保証しきい値を修正し、モビリティレートサポートレベルを低減するように、上位階層の閉ループに要求することを判定することができるが、これに限定されない。ネットワークスライスサブネットの状態報告について、ハンドオーバ性能目標更新要求は、例えば、エアインターフェースハンドオーバ中にアクセスネットワーク単一ドメインネットワークスライスサブネットの遅延/スループットが保証され得ない場合に、sliceProfileにおけるアクセスネットワークスライスサブネットのエアインターフェース遅延/スループット保証しきい値を修正するように、上位階層ネットワークスライスの閉ループに要求することを判定することを含むことができるが、これに限定されない。ハンドオーバパラメータの修正は、エアインターフェースハンドオーバパラメータ、例えば、ハンドオーバ無線条件を修正することを含むことができるが、これに限定されない。
【0131】
表6の実行データの欄において、ネットワークスライスの状態報告について、ハンドオーバ性能目標更新要求は、ハンドオーバ中断遅延/スループットが保証され得ない場合に、ハンドオーバ中に遅延/レート保証しきい値を修正し、モビリティレートサポートレベルを低減するように、上位階層の閉ループに要求することを判定することができるが、これに限定されない。ネットワークスライスサブネットの状態報告について、ハンドオーバ性能目標更新要求は、ハンドオーバ中断遅延/スループットが保証され得ない場合に、ハンドオーバ中に遅延/レート保証しきい値を修正し、モビリティレートサポートレベルを低減するように、上位階層の閉ループに要求することを判定することができるが、これに限定されない。
【0132】
前述の表3~表6は、前述の状態報告のいくつかの例に過ぎないことに留意されたい。実際の応用では、他のパラメータも使用されてよく、本明細書では1つずつ列挙されない。
【0133】
具体的には、第1階層のネットワーク管理デバイスは、購読通知メカニズムを通じて第2階層のネットワーク管理デバイスから少なくとも1つの第2階層の被管理対象の状態報告を受信することができる。詳細については、本出願の別の実施形態、例えば、図5Aおよび図5Bに対応する実施形態を参照されたい。第1階層のネットワーク管理デバイスは、要求-応答メカニズムを通じて第2階層のネットワーク管理デバイスから少なくとも1つの第2階層の被管理対象の状態報告をさらに受信することができる。詳細については、本出願の別の実施形態、例えば、図5Aおよび図5Bに対応する実施形態を参照されたい。
【0134】
S402:第1階層のネットワーク管理デバイスは、第1階層の被管理対象の性能指標要件ならびに分析報告および/または状態報告に基づいて第2階層の被管理対象を管理するように第2階層のネットワーク管理デバイスに指示する。
【0135】
具体的には、第1階層のネットワーク管理デバイスは、第1階層の被管理対象の性能指標要件ならびに分析報告および/または状態報告に基づいて管理指示情報を生成し、次いで、管理指示情報を第2階層のネットワーク管理デバイスに送信し、管理指示情報は、
第2階層の被管理対象に対して実行される構成操作を含む構成操作情報、
第2階層の被管理対象に対する構成要件を含む構成要件情報、または
第2階層の被管理対象に対する性能指標要件を含む性能指標要件情報
のうちのいずれか1つを含む。
【0136】
具体的には、構成操作情報は、
1つもしくは複数の第2階層の被管理対象を追加すること、
1つもしくは複数の第2階層の被管理対象を削除すること、または
1つもしくは複数の第2階層の被管理対象の構成情報を修正すること
のうちのいずれか1つもしくは複数を含む。
【0137】
具体的には、構成要件情報は、数および構成に関する第2階層の被管理対象に対する要求であってもよい。例えば、合計3つの第2階層の被管理対象が必要とされ、各第2階層の被管理対象は、毎秒10メガビット(mega bits per second、Mbps)の帯域幅をサポートする。第2階層のネットワーク管理デバイスは、第1階層の被管理対象に含まれているまたは関連付けられている第2階層の被管理対象に基づいて管理操作を行うことができる。例えば、2つの第2階層の被管理対象が含まれているまたは関連付けられている場合、10Mbpsの帯域幅をサポートする1つの第2階層の被管理対象が追加される。別の例では、3つの第2階層の被管理対象が含まれているが、各第2階層の被管理対象が8Mbpsの帯域幅をサポートする場合、2Mbpsの帯域幅をサポートすることができるリソースが、3つの第2階層の被管理対象にそれぞれ追加される。
【0138】
例えば、第2階層の被管理対象の性能指標要件は、遅延要件であってもよい。例えば、10ミリ秒(millisecond、ms)の最大遅延をサポートするには、2つの第2階層の被管理対象が必要とされる。第2階層のネットワーク管理デバイスは、第1階層の被管理対象に含まれているまたは関連付けられている第2階層の被管理対象に基づいて管理操作を行うことができる。例えば、含まれているまたは関連付けられている2つの第2階層の被管理対象によってサポートされる最大遅延が15 msであると仮定する。第2階層のネットワーク管理デバイスは、2つの第2階層の被管理対象によってサポートされる最大遅延が10 msに低減されるように、スケジューリングを改善するために、2つの第2階層の被管理対象の位置を修正するか、またはリソースを追加する。
【0139】
具体的には、第1階層のネットワーク管理デバイスは、少なくとも以下の2つの方式で管理指示情報を生成することができる。
【0140】
生成方式1:第1階層のネットワーク管理デバイスは、第1階層の被管理対象の性能指標要件ならびに分析報告および/または状態報告に基づいてネットワーク構成差を判定し、次いで、ネットワーク構成差に基づいて管理指示情報を生成する。管理指示情報は、第2階層のネットワーク管理デバイスがネットワーク構成差を低減または排除することを可能にするために使用される。
【0141】
具体的には、ネットワーク構成差は、第1階層の被管理対象に現在含まれているまたは関連付けられている少なくとも1つの第2階層の被管理対象MOList1と、第1階層の被管理対象に含まれ、または関連付けられる必要があり、性能指標要件ならびに分析報告および/または状態報告に基づいて判定される少なくとも1つの第2階層の被管理対象MOList2との差を指し、第2階層の被管理対象の数の差および/または第2階層の被管理対象のネットワーク構成の差を含む。
【0142】
具体的には、ネットワーク構成差に基づいて管理指示情報を生成する方式が、例を使用することによって以下のように説明される。
【0143】
実施例1:ネットワーク構成差は、第2階層の被管理対象の数の差である。現在の第1階層の被管理対象が、M個の第2階層の被管理対象を含む、またはM個の第2階層の被管理対象に関連付けられていると仮定される(ここで、Mは、例えば、第1階層の被管理対象の性能指標要件および最初に推定された性能指標達成効率に基づいて判定されてもよく、最初に推定された性能指標達成効率は、例えば、各第2階層の被管理対象の100Mbpsのスループットである)。この場合、2つの第2階層の被管理対象が並列に接続されて第1階層の被管理対象を形成し、200Mbpsのスループットを実装し、2つの第2階層の被管理対象が直列に接続されて第1階層の被管理対象を形成し、100Mbpsのスループットを実装する。第1階層の被管理対象の性能指標要件ならびに分析報告および/または状態報告に基づいて第1階層の被管理対象がN個の第2階層の被管理対象を含むか、またはそれに関連付けられる必要があると判定される(例えば、最新の性能指標達成効率が、分析報告または状態報告に基づいて最初に判定され、次いで、Nが、性能指標要件および新しい性能指標達成効率に基づいて判定される)。一例では、第2階層の被管理対象は、並列に接続されて第1階層の被管理対象を形成し、新しい性能指標達成効率は、各第2階層の被管理対象が50Mbpsのスループットを実装することである。200Mbpsの同じスループットを達成するためには、4つの第2階層の被管理対象が必要であると判定される。この場合、ネットワーク構成差Dは、N-M個の第2階層の被管理対象である。N+M個の第2階層の被管理対象内のネットワークリソース構成は同じであると仮定される。Dが0よりも大きい場合、このことは、第1階層の被管理対象を実装するために使用されるネットワークリソース構成、すなわち、第2階層の被管理対象の数が、第1階層の被管理対象に対する性能指標要件を満たさないことを示す。これは、第1階層の被管理対象に基づいて実行されるユーザサービスに損失をもたらし、ユーザ体験に影響を及ぼす。このようにして、生成された管理指示情報は、第2階層のネットワーク管理デバイスに、N-M個の第2階層の被管理対象を追加するように指示する(当然ながら、各第2階層の被管理対象の特定の構成パラメータも指示する)。Dが0未満である場合、このことは、ネットワークリソース構成が性能指標要件を超えることを示す。これは、事業者のネットワークリソースを浪費し、事業者の入力/出力比を低下させる。このようにして、生成された管理指示情報は、第2階層のネットワーク管理デバイスに、M-N個の第2階層の被管理対象を削除するように指示する。Dが0に等しい場合、言い換えれば、N=Mである場合、このことは、ネットワークリソース構成が性能指標要件を正確に満たし、事業者によって期待される結果であることを示す。したがって、第1階層のネットワーク管理デバイスは、管理指示情報を生成しなくてもよく、または「構成を維持する」などの管理指示情報を生成することができる。
【0144】
実施例2:ネットワーク構成差は、第2階層の被管理対象のネットワーク構成における差である。現在の第1階層の被管理対象が1つの第2階層の被管理対象を含むか、またはそれに関連付けられ、第2階層の被管理対象のリソース構成がA(例えば、それぞれが2Mbpsの帯域幅をサポートすることができる「a」個のネットワークリソース)であると仮定される(例えば、「a」は、第1階層の被管理対象の性能指標要件および最初に推定された性能指標達成効率に基づいて最初に判定される)。一例では、最初に推定された性能指標達成効率は100%であり、言い換えれば、100Mbps帯域幅をサポートするネットワークリソースは、100Mbpsスループットを実装することができる。この場合、200Mbpsのスループットを実装するためには、2Mbpsの帯域幅をサポートする100個のネットワークリソースが必要であると判定される。第1階層の被管理対象に対するユーザまたは事業者の性能指標要件ならびに分析報告および/または状態報告に基づいて第1階層の被管理対象が1つの第2階層の被管理対象も含むか、またはそれに関連付けられる必要があり、第2階層の被管理対象のリソース構成がB(例えば、それぞれが2Mbps帯域幅をサポートすることができるb個のリソース)である判定される(例えば、分析報告または状態報告に基づいて最新の性能指標達成効率が判定され、次いで、性能指標要件および新しい性能指標達成効率に基づいてBが判定される)。例えば、新たな性能指標の達成効率は50%であり、換言すれば、100Mbpsの帯域幅をサポートするネットワークリソースは、50Mbpsの帯域幅のスループットしか実装することができない。同じ200Mbpsのスループットを実装するためには、2Mbpsの帯域幅をサポートする200個のネットワークリソースが必要であると判定される。この場合、ネットワーク構成差Dは、B-A(例えば、2Mbps帯域幅をサポートするb-a個のリソース)である。Dが0よりも大きい場合、このことは、第1階層の被管理対象を実装するために使用されるネットワークリソース構成、すなわち、2Mbpsの帯域幅を有するリンクの数が、第1階層の被管理対象の性能指標要件を満たさないことを示す。これは、第1階層の被管理対象に基づいて実行されるユーザサービスに損失をもたらし、ユーザ体験に影響を及ぼす。このようにして、生成された管理指示情報は、第2階層のネットワーク管理デバイスに、既存の第2階層の被管理対象に構成を追加する(例えば、2Mbpsの帯域幅をサポートするb-a個のリソースを追加する)ように指示する。Dが0未満である場合、このことは、ネットワークリソース構成が性能指標要件を超えることを示す。これは、事業者のネットワークリソースを浪費し、事業者の入力/出力比を低下させる。このようにして、生成された管理指示情報は、第2階層の被管理対象に、既存の第2階層の被管理対象から構成を削除する(例えば、2Mbpsの帯域幅をサポートするa-b個のリソースを削除する)ように指示する。Dが0に等しい場合、言い換えれば、B=A(例えば、b=a)である場合、このことは、ネットワークリソース構成が性能指標要件を正確に満たすことを示す。したがって、第1階層のネットワーク管理デバイスは、管理指示情報を生成しなくてもよく、または「構成を維持する」などの管理指示情報を生成することができる。ネットワーク構成差は、数量差および構成差の両方を含むことができることを理解されたい。
【0145】
生成方式2:第1階層のネットワーク管理デバイスは、第1階層の被管理対象の性能指標要件と分析報告および/または状態報告とに基づいて性能指標差を判定し、次いで、性能指標差に基づいて管理指示情報を生成する。性能指標差は、第1階層の被管理対象の性能指標の実際の測定結果と、第1階層の被管理対象の性能指標要件との差である。管理指示情報は、第2階層のネットワーク管理デバイスが性能指標差を低減または排除することを可能にするために使用される。
【0146】
具体的には、性能指標差に基づいて管理指示情報を生成する方式が、例を使用することによって以下のように説明される。
【0147】
第1階層の被管理対象の性能指標要件が100Mbit/秒のスループットであると仮定され、第1階層の被管理対象の実際のスループットが、前述の分析報告および/または状態報告に基づいて80Mbit/秒であることを知ることができる。この場合、20 Mbit/秒のスループットを補償するために、第1階層のネットワーク管理デバイスによって生成された管理指示情報は、第2階層のネットワーク管理デバイスに、2Mbpsの帯域幅をそれぞれサポートする10個のリソースを第1階層の被管理対象に追加するように指示し、第2階層のネットワーク管理デバイスは、管理指示情報に基づいて2Mbpsの帯域幅をそれぞれサポートする10個のリソースを既存の第2階層の被管理対象に追加することができ、または2Mbpsの帯域幅をそれぞれサポートする10個のリソースを含む1つの第2階層の被管理対象を追加することができる。
【0148】
具体的には、上述の性能指標達成効率は、入力/出力比を測定するためのデータであり、入力ネットワークリソース(第2階層の被管理対象の数および構成)の量子化された値に対する実際に実装された性能指標の量子化された値の比であってもよい。例えば、第1階層の被管理対象(例えば、ネットワークスライス)によって実際に実装される性能指標が80Mbpsのスループットであり、スループットの量子化された値が80であると仮定する。第1階層の被管理対象は、4つの第2階層の被管理対象を並列に含む。この場合、4つの第2階層の被管理対象の量子化された値は4である。このようにして、性能指標達成効率は、80/4=20となる。100Mbpsの性能指標要件を満たすために、1つの第2階層の被管理対象のみが追加される必要がある。
【0149】
具体的には、第1階層のネットワーク管理デバイスが管理指示情報を第2階層のネットワーク管理デバイスに送信するステップは、閉ループ制御管理メッセージを第2階層のネットワーク管理デバイスに送信するステップであってもよく、閉ループ制御管理メッセージが管理指示情報を含む。詳細については、本出願の別の実施形態、例えば、図5Aおよび図5Bに対応する実施形態をさらに参照されたい。第2階層のネットワーク管理デバイスは、閉ループ制御管理メッセージを受信し、メッセージ内の管理指示情報に基づいて第2階層の被管理対象を管理する。任意選択で、第2階層のネットワーク管理デバイスは、管理指示情報に基づいて管理を実行した結果を第1階層のネットワーク管理デバイスに送信する。
【0150】
図4に対応する方法フローチャートでは、第1階層のネットワーク管理デバイスは、第1階層のネットワーク管理デバイスによって管理される第1階層の被管理対象の性能指標要件と、第1階層の被管理対象の分析報告および/または第1階層の被管理対象に含まれているもしくは関連付けられている第2階層の被管理対象の状態報告とに基づいてネットワーク構成差を判定し、次いで、ネットワーク構成差に基づいて第2階層の被管理対象を管理して、ネットワーク構成差を排除または低減することができる。このようにして、第1階層の被管理対象の実際の性能指標と指定された性能指標要件との差が排除または低減され、両者間の一致度が改善され、第1階層の被管理対象の性能指標要件の満足度および第1階層の被管理対象に割り当てられたネットワークリソースの利用率との両方が保証される。
【0151】
第1階層の被管理対象の実際の性能指標と指定された性能指標要件との間の一致度を継続的に維持するために、S401およびS402の前述のプロセスは、周期的かつ繰り返し実行されてもよいことを理解されたい。この観点から、第2階層の被管理対象であり、現在の周期におけるS401において第1階層のネットワーク管理デバイスによって取得された状態報告の分析データ、決定データ、および実行データは、それぞれ、第2階層の被管理対象の、以前の周期におけるS401で第2階層のネットワーク管理デバイスによって取得された分析報告のコンテンツ、分析報告に基づいて行われた決定(例えば、管理指示情報)、および管理指示情報の実行結果である。
【0152】
図5Aおよび図5Bは、本出願の一実施形態によるネットワーク管理方法の概略フローチャート2である。ネットワーク管理方法は、図1または図2に示されるネットワーク管理システムに適用可能であり、以下のステップを含む。
【0153】
S501:第1階層のネットワーク管理デバイスは、第1階層の被管理対象の性能指標要件に基づいて第1の管理指示情報を生成する。
【0154】
具体的には、第1階層のネットワーク管理デバイスは、第1階層の被管理対象の性能指標要件をローカルにまたは別のネットワーク管理デバイスから取得し、性能指標要件に基づいて第1の管理指示情報を生成する。第1の管理指示情報は、第1階層の被管理対象の性能指標要件を満たすために、第2階層の被管理対象を管理するように第2階層のネットワーク管理デバイスに指示する。
【0155】
S502:第1階層のネットワーク管理デバイスは、第1の管理指示情報を第2階層のネットワーク管理デバイスに送信する。
【0156】
具体的には、第1階層のネットワーク管理デバイスは、要求メッセージを構築し、要求メッセージを第2階層のネットワーク管理デバイスに送信し、要求メッセージは、第1の管理指示情報を含む。要求メッセージの名称およびフォーマットは、本出願のこの実施形態において限定されないことを理解されたい。
【0157】
S503:第2階層のネットワーク管理デバイスは、第1の管理指示情報に基づいて第2階層の被管理対象を管理する。
【0158】
具体的には、第2階層のネットワーク管理デバイスは、要求メッセージを受信して解析し、要求メッセージから第1の管理指示情報を取得し、第1の管理指示情報に基づいて第2階層の被管理対象を管理し、管理される第2階層の被管理対象の識別子を記録する。例えば、第1の管理指示情報が第2階層の被管理対象を追加することを指示する場合、第2階層のネットワーク管理デバイスは、指示に基づいて第2階層の被管理対象を追加し、新たに追加された第2階層の被管理対象の識別子を記録する。同様に、第2階層の被管理対象が削除された場合、第2階層のネットワーク管理デバイスは、削除された第2階層の被管理対象の識別子も記録することができる。
【0159】
S504:第2階層のネットワーク管理デバイスは、管理されている第2階層の被管理対象の識別子(または識別子リスト)を第1階層のネットワーク管理デバイスに返す。
【0160】
具体的には、第2階層のネットワーク管理デバイスは、応答メッセージを第1階層のネットワーク管理デバイスに返し、応答メッセージは、S503における管理されている第2階層の被管理対象の識別子を含む。複数の管理されている第2階層の被管理対象が存在する場合、応答メッセージは、複数の第2階層の被管理対象の識別子、すなわち識別子リストを含む。
【0161】
S505:第1階層のネットワーク管理デバイスは、分析報告要求メッセージまたは分析報告購読要求メッセージを管理データ分析デバイスに送信し、分析報告要求メッセージまたは分析報告購読要求メッセージは、第1階層の被管理対象の識別子を含む。
【0162】
具体的には、第1階層のネットワーク管理デバイスは、要求-応答メカニズムを通じて管理データ分析デバイスから第1階層の被管理対象の分析報告を取得することができる。例えば、第1階層のネットワーク管理デバイスは、管理データ分析デバイスに分析報告要求メッセージを送信し、メッセージは、第1階層の被管理対象の識別子を含む。このようにして、管理データ分析デバイスは、その後、第1階層の被管理対象の分析報告を第1階層のネットワーク管理デバイスに返すことができる。
【0163】
具体的には、第1階層のネットワーク管理デバイスは、購読通知メカニズムを通じて管理データ分析デバイスから第1階層の被管理対象の分析報告を取得することができる。例えば、第1階層のネットワーク管理デバイスは、管理データ分析デバイスに分析報告購読要求メッセージを送信し、メッセージは、第1階層の被管理対象の識別子を含み、一回のみ送信されてもよい。分析報告が生成されるたびに、管理データ分析デバイスは、生成された分析報告を第1階層のネットワーク管理デバイスに能動的に通知またはプッシュすることができる。「分析報告要求メッセージ」は一例であり、限定されるものではない。第1階層のネットワーク管理デバイスは、別のメッセージを介して管理データ分析デバイスに分析報告を要求することができる。「分析報告購読要求メッセージ」も一例であり、限定されるものではない。第1階層のネットワーク管理デバイスは、別のメッセージを介して管理データ分析デバイスから第1階層の被管理対象の分析報告を購読することができる。
【0164】
S506:管理データ分析デバイスは、第1階層の被管理対象の分析報告を生成するために、第1階層の被管理対象の性能指標を分析する。
【0165】
S507:管理データ分析デバイスは、分析報告応答メッセージまたは分析報告通知メッセージ(第1階層の被管理対象の分析報告)を第1階層のネットワーク管理デバイスに送信し、分析報告応答メッセージまたは分析報告通知メッセージは、第1階層の被管理対象の生成された分析報告を含む。
【0166】
「分析報告応答メッセージ」は一例であり、限定されるものではないではないことを理解されたい。管理データ分析デバイスは、別のメッセージを介して分析報告を第1階層のネットワーク管理デバイスに返すことができる。「分析報告通知メッセージ」も一例であり、限定されるものではないではない。管理データ分析デバイスは、別のメッセージを介して第1階層のネットワーク管理デバイスに分析報告を通知またはプッシュすることができる。
【0167】
S508:第1階層のネットワーク管理デバイスは、状態報告要求メッセージまたは状態報告購読要求メッセージを第2階層のネットワーク管理デバイスに送信し、状態報告要求メッセージまたは状態報告購読要求メッセージは、S504において受信された第2階層の被管理対象の識別子または識別子リストを含む。
【0168】
S509:第2階層のネットワーク管理デバイスは、運用および保守操作を実行する。
【0169】
具体的には、第2階層のネットワーク管理デバイスは、管理データ分析デバイスから、第1階層の被管理対象に含まれているまたは関連付けられている第2階層の被管理対象の分析データを取得し、分析データに基づいて決定データを生成し、次いで、実行データを形成する。決定データは、分析データに基づいて決定され、第2階層の被管理対象に対して実行される管理操作であり、実行データは、決定データに基づいて第2階層の被管理対象に対して実行された管理操作の結果である。具体的なプロセスについては、本出願の別の実施形態、例えば、S401、図6、または図7に対応する実施形態における説明を参照されたい。
【0170】
S510:第2階層のネットワーク管理デバイスは、運用および保守状態応答メッセージまたは運用および保守状態通知メッセージを第1階層のネットワーク管理デバイスに送信し、運用および保守状態応答メッセージまたは運用および保守状態通知メッセージは、第2階層の被管理対象の状態報告を含む。
【0171】
具体的には、状態報告は、S509の分析データ、S509の決定データ、S509の実行データのうちのいずれか1つまたは複数を含む。
【0172】
前述のS506およびS507のプロセスと、前述のS508~S510のプロセスとの間の順序は固定されていないことを理解されたい。例えば、S508~S510のプロセスは、S506とS507との間に完了されてもよく、S505の前に完了されてもよい。
【0173】
第2階層の被管理対象の状態報告は、第2階層のネットワーク管理デバイスによる第2階層の被管理対象の監視、分析、管理決定、および管理決定の実行などの異なるステップで生成されてもよいことを理解されたい。
【0174】
S511:第1階層のネットワーク管理デバイスは、第1階層の被管理対象の性能指標要件ならびに分析報告および/または状態報告に基づいて第2の管理指示情報を生成する。
【0175】
本プロセスについては、本出願の別の実施形態、例えば、S402、図6図7、または図8に対応する実施形態における説明を参照されたい。
【0176】
分析報告および状態報告は、第1階層のネットワーク管理デバイスが第2の管理指示情報を生成するために必ずしも必要とされるわけではなく、具体的には、第1階層のネットワーク管理デバイスは、
第1階層の被管理対象および分析報告の性能指標要件と、
第1階層の被管理対象の性能指標要件および第2階層の被管理対象の状態報告と、
第1階層の被管理対象の性能指標要件、分析報告、および第2階層の被管理対象の状態報告と
のいずれか1つに基づいて第2の管理指示情報を生成することができることを理解されたい。
【0177】
このように、分析報告が不要な場合には、S505~S507のプロセスが省略されてもよく、状態報告が不要な場合には、S508~S510のプロセスが省略されてもよい。
【0178】
S512:第1階層のネットワーク管理デバイスは、閉ループ制御メッセージを第2階層のネットワーク管理デバイスに送信し、閉ループ制御メッセージは、第2の管理指示情報を含む。
【0179】
具体的には、第1階層のネットワーク管理デバイスは、閉ループ制御メッセージを第2階層のネットワーク管理デバイスに送信し、閉ループ制御メッセージは、第2の管理指示情報を含む。第2階層のネットワーク管理デバイスは、閉ループ制御メッセージを受信し、閉ループ制御メッセージ内の第2の管理指示情報を取得し、第2の管理指示情報に基づいて第2階層の被管理対象を管理する。任意選択で、第2階層のネットワーク管理デバイスは、第2階層の被管理対象を管理した結果を第1階層のネットワーク管理デバイスに送信する。
【0180】
「閉ループ制御メッセージ」は一例であり、限定されるものではないことを理解されたい。第1階層のネットワーク管理デバイスは、別のメッセージを介して第2の管理指示情報を第2階層のネットワーク管理デバイスに送信することができる。
【0181】
S505~S512のプロセスは、第1階層の被管理対象の実際の性能指標と性能指標要件との間の一致度を継続的に維持するために、周期的に実行されてよいことを理解されたい。
【0182】
図5Aおよび図5Bに対応する方法手順によると、第1階層のネットワーク管理デバイスは、管理データ分析デバイスおよび第2階層のネットワーク管理デバイスのフィードバック結果に基づいてネットワーク構成差を取得し、ネットワーク構成差に基づいて第2階層の被管理対象を管理することができる。データ分析能力は、管理データ分析デバイスによって提供され、これは、第1階層のネットワーク管理デバイスの複雑さおよび性能負荷を低減する。
【0183】
図6は、本出願の一実施形態によるネットワーク管理方法の概略フローチャート3である。ネットワーク管理方法は、図1または図2に示されるネットワーク管理システムに適用可能であり、表2のネットワークスライス閉ループ制御/ネットワークスライスインスタンス閉ループ制御を実施するように構成される。ネットワークスライス管理サービスデバイスは、前述の第1階層のネットワーク管理デバイスに対応し、ネットワークスライスは、前述の第1階層の被管理対象に対応し、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、前述の第2階層のネットワーク管理デバイスに対応し、ネットワークスライスを実装するための1つまたは複数のネットワークスライスサブネットのうちの1つは、前述の第2階層の被管理対象に対応する。ネットワーク管理方法は、以下のステップを含む。
【0184】
S601:ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライスのスループット要件を取得する。
【0185】
例えば、ネットワークスライスのスループット要件は、ネットワークスライスユーザの平均DLおよび/またはULスループットの80%であってもよく、例えば、100Mbpsであってもよい。
【0186】
例えば、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、通信サービス管理サービスデバイスから、ネットワークスライスの識別子およびネットワークスライスのスループット要件を取得することができる。具体的な実施態様については、従来技術を参照されたい。詳細は、本出願のこの実施形態では説明されない。
【0187】
S602:ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライスのスループット要件に基づいてネットワークスライスサブネットのスループット要件を取得する。
【0188】
具体的には、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライスのスループット要件に基づいて1つもしくは複数のネットワークスライスサブネットのDLおよび/またはULスループット要件を取得することができる。例えば、アクセスネットワークサブネットおよびコアネットワークサブネットの平均DLおよび/またはULスループットは、それぞれ200Mbpsおよび100Mbpsであってもよい。
【0189】
S603:ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットのスループット要件をネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスに送信し、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットのスループット要件を受信する。
【0190】
具体的には、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、1つまたは複数のネットワークスライスサブネットのスループット要件をネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスに送信する。ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、1つまたは複数のネットワークスライスサブネットのスループット要件を受信し、スループット要件に基づいて1つまたは複数のネットワークスライスサブネットを作成または更新する。具体的には、1つまたは複数のネットワークスライスサブネットが作成されていない場合、1つまたは複数のネットワークスライスサブネットは、受信されたスループット要件に基づいて作成され、または1つまたは複数のネットワークスライスサブネットが作成されている場合、1つまたは複数のネットワークスライスサブネットが、受信されたスループット要件に基づいて更新される
【0191】
S604:ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライスのスループット分析要求を管理データ分析デバイスに送信し、管理データ分析デバイスは、ネットワークスライスのスループット分析要求を受信する。
【0192】
具体的には、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、標準インターフェースを介して管理データ分析デバイスに、ネットワークスライスの分析報告を要求するために使用される要求メッセージを送信することができる。要求メッセージは、ネットワークスライス識別子もしくは単一ネットワークスライス選択補助識別子(single network slice selection assistance information、S-NSSAI)、または分析項目識別子のうちの1つもしくは複数を含むことができる。ネットワークスライス識別子は、ネットワークスライス識別子に対応するネットワークスライスまたはネットワークスライスインスタンスの分析データを要求するために、ネットワークスライスまたはネットワークスライスインスタンスを識別するために使用される。分析項目識別子は、分析対象のデータ項目を識別して、データ項目識別子に対応する分析データを要求するために使用される。分析項目識別子は、データタイプ(性能タイプ、アラームタイプ、および構成タイプなど)およびデータ名/キー(key)を含むことができる。例えば、「performance/delay」は、性能データにおける遅延の分析データを要求することを示す。詳細については、S505を参照されたい。詳細は再度説明されない。
【0193】
S605:管理データ分析デバイスは、ネットワークスライスのスループット分析報告を生成するために、ネットワークスライスのスループットを分析する。
【0194】
具体的には、ネットワークスライスのスループット分析要求を受信した後、管理データ分析デバイスは、性能管理デバイス/障害管理デバイスに、ネットワークスライスのスループット性能測定/アラーム報告を報告するように要求する。性能管理デバイス/障害管理デバイスは、ネットワークスライスのスループット性能測定/アラーム報告を管理データ分析デバイスに送信する。管理データ分析デバイスは、ネットワークスライスのスループット性能測定/アラーム報告を受信し、ネットワークスライスのスループットを分析して、ネットワークスライスのスループット分析報告を生成する。
【0195】
S606:管理データ分析デバイスは、ネットワークスライスのスループット分析報告をネットワークスライス管理サービスデバイスに送信し、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライスのスループット分析報告を受信する。
【0196】
ネットワークスライスの分析報告に含まれる項目については、S401における第1階層の被管理対象の分析報告の説明を参照されたい。例えば、ネットワークスライスの分析報告は、ネットワークスライスのスループット統計データ、スループット予測データ、スループット分布データ、およびスループット要件分析データを含むことができる。
【0197】
S607:ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライス管理サービスデバイスに、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットの状態報告を送信し、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットの状態報告を受信する。
【0198】
具体的には、ネットワークスライス管理サービスデバイスが、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスから、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットの状態報告を取得するプロセスについては、S508~S510のプロセスを参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0199】
ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットの状態報告に含まれる項目については、S401における第2階層の被管理対象の状態報告の説明を参照されたい。区別を容易にするために、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットの状態報告に含まれ得る分析データ、決定データ、および実行データは、それぞれ、第1の分析データ、第1の決定データ、および第1の実行データと呼ばれる。
【0200】
第1の分析データは、対応するネットワークスライスサブネット(すなわち、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネット、以下同じ)のスループット分布とQoEとの間のマッピング関係、対応するネットワークスライスサブネットの実際のスループットと目標スループットとの間の差および根本原因、またはスループットが不適格である対応するネットワークスライスサブネットのサービス情報のうちの1つもしくは複数を含むと仮定される。
【0201】
第1の決定データは、対応するネットワークスライスサブネットのスループット制御ポリシー、対応するネットワークスライスサブネットのネットワーク構成量、または対応するネットワークスライスサブネットのネットワーク構成最大値もしくは保証値の構成管理量のうちの1つもしくは複数を含むと仮定される。ネットワーク構成最大値または保証値のネットワーク構成量または構成管理量は、第1の分析データにおける運用および保守に関連する分析情報または提案に対して行われる決定であり、例えば、関連するネットワークスライスサブネットのリソースおよび対応するリソース量の追加、修正、または削除などの管理決定情報、あるいは関連するネットワークスライスサブネットのリソースの追加、修正、または削除、ネットワークスライスサブネットの新規追加、関連するネットワークスライスサブネットの削除、または関連するネットワークスライスサブネットの構成パラメータの追加、修正、または削除などの管理決定情報である。
【0202】
第1の実行データは、対応するネットワークスライスサブネットに対して実行されるネットワーク構成アクション、構成量、または実行結果のうちの1つもしくは複数を含み、第1の決定データに対するネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスの管理挙動および管理結果である仮定される。
【0203】
S606およびS607は、完全にまたは部分的に実行されてもよいことに留意されたい。各ステップの実行が完了すると、S607は、S606の前に実行されてもよく、またはS606の後に実行されてもよい。これは、本出願のこの実施形態において特に限定されない。部分的に行われる場合には、S606およびS607のいずれか一方のみが行われてもよい。この場合、他のステップは、任意選択のステップと考えられてもよい。
【0204】
S608:ネットワークスライス管理サービスデバイスは、第3の管理指示情報を生成する。
【0205】
具体的には、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライスの性能指標と、S606における分析報告および/またはS607における状態報告とに基づいて第3の管理指示情報を生成する。
【0206】
第3の管理指示情報は、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットを管理するようにネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスに指示し、具体的には、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットに対して実行される管理操作、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットのための構成要件、またはネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットのための性能要件のうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0207】
ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネット上で実行される管理操作は、ネットワークスライスに関連付けられた1つもしくは複数のネットワークスライスサブネットのネットワークリソースを追加すること、ネットワークスライスに関連付けられた1つもしくは複数のネットワークスライスサブネットのネットワークリソースを削除すること、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットをアクティブ化もしくは非アクティブ化すること、またはネットワークスライスに関連付けられた1つもしくは複数のネットワークスライスサブネットのパラメータを修正することのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0208】
以下の項目(1)、(2)、および(3)は、例を使用することによって、ネットワークスライス管理サービスデバイスが第3の管理指示情報をどのように生成するかを別々に説明する。
【0209】
(1)任意選択で、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライスの性能指標要件およびネットワークスライスの分析報告に基づいて第3の管理指示情報を生成することができる。例としては以下の通りである。
【0210】
分析報告は、ネットワークスライスの性能指標に関する測定分析情報を含むと仮定される。ネットワークスライス管理サービスデバイスが、測定分析情報に基づいてネットワークスライスの性能指標の測定値がネットワークスライスの性能指標要件を下回ると判定した(すなわち、性能指標差があると判定した)場合、生成された第3の管理指示情報は、(ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスに)ネットワークスライスに関連付けられた1つまたは複数のネットワークスライスサブネットのリソースを追加し、ネットワークスライスサブネットを新たに追加し、または非アクティブ化状態のネットワークスライスサブネットをアクティブ化して、ネットワークリソースを追加することによって性能指標の測定結果を改善し、SLA満足度を改善するように指示する。この場合(測定値が要件を下回る場合)、任意選択で、ネットワークスライスの分析報告は、新たに追加されたネットワークスライスサブネットのリソースについての提案、または新たに追加されたネットワークスライスサブネットに関する提案を含むこともでき、その結果、第3の管理指示情報は、この提案に基づいて生成されることもできる。ネットワークスライス管理サービスデバイスが、測定分析情報に基づいてネットワークスライスの性能指標の測定値がネットワークスライスの性能指標要件を上回ると判定した(すなわち、性能指標差があると判定した)場合、生成された第3の管理指示情報は、(ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスに)ネットワークスライスに関連付けられた1つまたは複数のネットワークスライスサブネットのリソースを低減し、ネットワークスライスに関係するネットワークスライスサブネットを削除し、またはネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットを非アクティブ化するように指示して、ネットワークリソースを低減することによってリソース空き率を低減し、ネットワークリソース利用率を改善する。同様に、この場合(測定値が要件を上回る場合)、任意選択で、ネットワークスライスの分析報告は、ネットワークスライスサブネットのリソースを低減すること、またはネットワークスライスサブネットを削除もしくは非アクティブ化することに関する提案を含むこともでき、その結果、第3の管理指示情報も、この提案に基づいて生成されてもよい。
【0211】
任意選択で、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、代替として、ネットワークスライスの分析報告に含まれる、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネット(無線アクセスネットワークスライスサブネット、コアネットワークスライスサブネット、またはトランスポートネットワークスライスサブネットなど)の性能分析情報に基づいて第3の管理指示情報を生成してもよい。
【0212】
(2)任意選択で、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、代替として、ネットワークスライスの性能指標要件およびネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットの状態報告に基づいて第3の管理指示情報を生成してもよい。
【0213】
(2.1)任意選択で、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットの状態報告に含まれる分析データ(すなわち、S607における第1の分析データ)、例えば、ネットワークスライスサブネット(無線アクセスネットワークスライスサブネット、コアネットワークスライスサブネット、またはトランスポートネットワークスライスサブネットなど)の性能指標の測定分析情報に基づいて第3の管理指示情報を生成することができる。例としては以下の通りである。
【0214】
状態報告は、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットの性能指標の測定分析情報を含むと仮定される。ネットワークスライス管理サービスデバイスが、測定分析情報に基づいてネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットの性能指標の測定値がネットワークスライスサブネットの性能指標要件を下回ると判定した場合(性能指標要件は、ネットワークスライスの性能指標要件に基づいて取得される)、生成された第3の管理指示情報は、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットのリソースを追加し、ネットワークスライスサブネットを新たに追加し、または非アクティブ化状態のネットワークスライスサブネットをアクティブ化し、すなわち、ネットワークリソースを追加するように(ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスに)指示して、性能指標の測定結果を改善する。ネットワークスライス管理サービスデバイスが、測定分析情報に基づいてネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットの性能指標の測定値がネットワークスライスサブネットの性能指標要件を上回ると判定した場合、生成された第3の管理指示情報は、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットのリソースを低減し、ネットワークスライスサブネットを削除し、またはネットワークスライスサブネットを非アクティブ化するように指示して、リソース利用効率を改善する。
【0215】
性能指標の前述の測定分析情報に加えて、第1の分析データは、他の情報をさらに含んでもよく、第3の管理指示情報を判定するために使用されてもよい。これについて、例を使用することによって以下でさらに説明される。
【0216】
例えば、第1の分析データは、ネットワークスライスQoEとネットワークスライスサブネットの平均スループット(ULまたはDLスループット、以下同じ)レベルとの間のマッピング関係を含む。ネットワークスライス管理サービスデバイスは、マッピング関係に基づいてスループットが不適格であるエリアを判定することができ、ネットワークスライスのカバレッジにおいて、スループットが不適格であるエリアの割合に関する統計を収集することができる。例えば、スループット情報に関する統計が収集されるときに、端末デバイスの位置に対応するカバレッジ情報が記録される。カバレッジ情報は、地理的グリッドID、経度および緯度情報、セル情報、ならびにビームIDなどの情報を含むことができる。カバレッジのQoE満足度を計算するために、端末デバイスの位置に対応するカバレッジ情報に基づいてスループットが不適格であるエリアまたはスループットが適格であるエリアが判定されてもよい。ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットのスループットについての情報を取得することができる。ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットのスループットに関する情報は、スループット分布位置情報、時間情報、スループットとサービス体験QoEとの間の対応関係、サービス体験またはQoSカバレッジ情報、およびカバレッジ位置における無線信号品質情報のうちの1つまたは複数を含むことができる。例えば、地理的グリッド1のQoE値は4であり、スループットレベルは4であり、信号強度レベルは4であり、地理的グリッド2のQoE値は3であり、スループットレベルは4であり、信号強度レベルは3である。例えば、レベルは、1、2、3、4、および5である。地理的グリッドは、一辺が5メートルの正六角形または正方形のエリアであってもよい。
【0217】
スループットが不適格であるエリアの割合が予め設定されたしきい値よりも大きいと判定した場合、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットのスループットが不適格であると判定する。加えて、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、スループットが不適格であるエリアの具体的な割合に基づいてネットワーク構成管理ポリシーを作成することができる。例えば、スループット要件満足度を改善するように、対応するリソース構成が追加され、またはDLおよび/もしくはULスループット要件が低減される。ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライスに関連付けられた複数のネットワークスライスサブネットの状態報告を取得することができ、複数の状態報告、ネットワークスライスの分析報告、ネットワークスライスサブネットの優先度情報、リソース利用可能性情報などにおいて、スループットが不適格であるエリアの割合に関する情報に基づいて複数のネットワークスライスサブネットのネットワーク構成に対する管理ポリシーを作成し、例えば、ネットワークスライスサブネットのためにより多くのネットワークリソースを構成するように要求することができる。ネットワークスライス管理サービスデバイスは、エンドツーエンドネットワーク情報を取得することができるため、ネットワークスライスに関連付けられた複数のネットワークスライスサブネットの性能は、ネットワークスライスの性能を改善するために、新しい第3の管理指示情報に基づいて改善され得る。例えば、ネットワークスライスサブネットのカバレッジ範囲における、ネットワークスライスに関連付けられた、スループットレベルが3以下であるネットワークスライスサブネットに対応する地理的グリッドの数の割合が30%を超える場合、ネットワークスライスサブネットのカバレッジにおけるスループットは、不適格であると判定される。このようにして、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、スループットを改善するために、スループットが不適格であるネットワークスライスサブネットのカバレッジ内の端末デバイスのサービスをスケジューリングするための追加の対応する無線リソースを構成するようにネットワークスライスサブネット管理デバイスに要求する必要がある。例えば、N個の追加の無線リソースブロックが、性能が劣化した各端末デバイス(すなわち、サービス品質が劣化した端末デバイス)に割り当てられてよく、Nは正の整数であり、Nの具体的な値は無線リソース管理アルゴリズムに関連する。ネットワークスライスに関連付けられた複数のネットワークスライスサブネットのすべてのスループットが不適格である場合、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットの優先度およびリソースの利用可能性状態に基づいて、対応するネットワークスライスサブネットのための異なる無線リソースブロックを構成するようにネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスに要求する。例えば、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイス1は、性能が劣化した各端末デバイスにN-10個の追加の無線リソースブロックを割り当てるように要求され、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイス2は、性能が劣化した各端末デバイスにN+10個の追加の無線リソースブロックを割り当てるように要求される。
【0218】
別の例では、第1の分析データは、ネットワークスライスサブネットの平均スループットレベルとネットワークスライスサブネットのスループット目標との間の差および根本原因を含むことができ、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、これらの情報に基づいて、低いスループットがネットワークスライスの高い負荷によって引き起こされると判定して、リソース構成を追加することによってスループット要件満足度を改善するようにしてもよい。
【0219】
例えば、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライスのカバレッジ内のユーザの数、ユーザトラフィック量、または無線リソース割合のうちの1つもしくは複数に基づいてカバレッジの負荷を判定する。例えば、各地理的グリッド内に3人以上のユーザが存在し、ユーザトラフィック量が毎秒10メガビット(mega bits per second、Mbps)を超え、無線リソース割合が70%を超える場合、カバレッジの負荷が高いと判定され得る。このようにして、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、端末デバイスのサービスレートを低減すること、新たな端末デバイスのアクセスを制限すること、新たなサービスの作成を制限すること、および無線リソース構成を追加することのうちの1つもしくは複数によってオンラインユーザのスループットを改善することができる。
【0220】
別の例では、第1の分析データは、ネットワークスライスサブネットの平均スループット性能が劣化したセル/基地局のリストを含むことができ、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、データから、スループットが不適格であるセルまたは基地局のリストを取得して、セルまたは基地局に対して対応する管理挙動を実行するようにネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスに要求するようにしてもよい。ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、対応する管理挙動を実行するようにネットワーク要素管理サービスデバイスにさらに要求することができる。例えば、あるセルの範囲における、スループットレベル3以下に対応する地理的グリッド数の割合が30%を超える場合、そのセルのスループットは不適格であると考えられてもよい。さらに、不適格セルの識別子および不適格セルに対応する基地局の識別子が、スループットが不適格である基地局またはセルのリストに追加されてもよい。このようにして、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、スループットが不適格であるセルに無線アクセスネットワークリソースを追加して、セルのアップリンクスループットを改善することができる。
【0221】
さらに別の例では、第1の分析データは、ネットワークスライスサブネットの平均スループット性能が劣化したカバレッジ内の端末デバイスの数/接続の数/信号強度分布/サービスタイプ分布に関する統計データを含むことができる。ネットワークスライス管理サービスデバイスは、統計データから、スループットが不適格であるエリア内のユーザの数、リンクの数、無線信号品質情報、およびサービスタイプ情報を取得して、基地局またはセルに対して対応する管理挙動を実行するようにしてもよい。例えば、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、無線アクセスネットワークリソースを追加するか、またはセル内の負荷分散ポリシーを管理して、セルのアップリンクスループットを改善するようにしてもよい。
【0222】
一例では、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、一部のサービスまたは端末デバイスを別のセルまたは別の周波数帯域にハンドオーバし、それにより、サービスまたは端末デバイスが、隣接するセルまたは異なる周波数のカバレッジ重複エリアに均等に分散されるようにする。例えば、各セルまたは周波数帯域内のユーザの数は、30~50の範囲に維持され、各地理的グリッド内の平均トラフィック量は、約10Mbpsとして維持される。
【0223】
さらに別の例では、第1の分析データは、ネットワークスライスサブネットの平均スループット性能が劣化したサービスのQoS測定分析を含むことができ、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、データからの分析により、スループットが不適格であるサービスに対応するQoSフローの測定情報を取得することができる。QoSフローの測定情報は、遅延、レート、およびパケット損失率を含むことができるが、これらに限定されない。さらに、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、スループットと、QoSフロー構成と、QoS指標測定値との間の対応関係を取得することができる。このようにして、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、QoSフロー優先度構成を管理することによって、DLおよび/またはULスループットを変更することができる。
【0224】
例えば、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、QoSフローの優先度構成情報をQoSフローの実際の測定情報と比較する。QoSフローの優先度構成情報は、QoSフロータイプを含むことができる。QoSフロータイプは、3、5、7、および9などの値を含むことができ、各値は、QoSフローの優先度、遅延、レート、およびパケット損失レートなどの指標情報を表す。実際の測定情報における指標が優先度構成情報における対応する指標の予め設定された割合を下回る場合、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、QoSフローの優先度をnレベルだけ増加させることができ、nは正の整数である。例えば、実際の測定情報におけるレートが優先度構成情報におけるレートの80%未満の場合、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、QoSフローの優先度を1レベルだけ増加させることができる。ネットワークスライス管理サービスデバイスは、QoSフローの優先度を増加させ、それにより、対応する端末デバイスまたはサービスがスケジューリング中により多くのリソースを取得して、DLスループットおよび/またはULスループットを改善することができるようにする。
【0225】
(2.2)任意選択で、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットの状態報告における決定データ(すなわち、S607における第1の決定データ)および/または実行データ(すなわち、S607における第1の実行データ)に基づいて第3の管理指示情報をさらに生成することができる。
【0226】
決定情報が、ネットワークスライスサブネットリソースを追加すること、ネットワークスライスサブネットを新たに追加すること、リソースを低減すること、またはネットワークスライスサブネットを削除することなどの情報を含む場合、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、現在のネットワークリソース利用可能性状態、ネットワークスライスサブネット分析情報、実行結果情報、および別のネットワークスライスサブネットの状態報告に基づいて、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスの決定が有効であるかどうかを判定し、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスの決定を維持するか、またはネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスの決定を修正するかどうかを判定する。代替として、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットの状態報告は、ネットワークスライスサブネットの決定情報を含んでもよいが、実行結果情報を含まず、決定情報が実行されたかどうかを示すことができる。決定情報が実行されない場合、状態報告は、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスが、決定情報の実行可能性を判定するようにネットワークスライス管理サービスデバイスに要求することを示す。この場合、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライス管理サービスデバイスによって管理されるネットワークリソースに基づいて決定情報を調整または改善して、第3の管理指示情報を生成することができる。例えば、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、決定情報内のリソース量を割り当てることができるかどうかを判定し、判定結果に基づいて調整を実行して、第3の管理指示情報を形成する。
【0227】
(3)任意選択で、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライスの性能指標要件、ネットワークスライスの分析報告、およびネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットの状態報告に基づいて第3の管理指示情報をさらに生成することができる。例としては以下の通りである。
【0228】
ネットワークスライス管理サービスデバイスが、ネットワークスライスの分析報告によって指示された情報がネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットの状態報告によって指示された情報と一致すると判定した場合、例えば、ネットワークスライスの分析報告に基づいてネットワークスライスの性能指標の測定値がネットワークスライスの性能指標要件を下回る(または上回る)と判定し、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットの状態報告に基づいてネットワークスライスサブネットに対応する性能指標の測定値がネットワークスライスサブネットの(ネットワークスライスの性能指標要件に基づいて取得された)性能指標要件を下回る(または上回る)と判定し、ネットワークスライスサブネットのリソース利用率が予め設定されたしきい値を下回る(または上回る)場合、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、1つまたは複数のネットワークスライスサブネットのリソース構成が追加(または削減)される必要があると判定し、生成された第3の管理指示情報は、ネットワークスライスサブネットのリソース構成を追加(または削減)することを(ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスに)指示する。ネットワークスライス管理サービスデバイスが、ネットワークスライスの分析報告によって指示された情報が、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットの状態報告によって指示された情報と一致しないと判定した場合、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、複数のネットワークスライスサブネットの状態報告および履歴状態に基づいてネットワークスライスサブネットのリソース構成を追加、維持、または低減することを判定し、生成された第3の管理指示情報は、ネットワークスライスサブネットのリソース構成を追加、維持、または低減することを指示する。
【0229】
なお、ネットワークスライスの分析報告およびネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットの状態報告の具体的な内容については、S401における説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0230】
任意選択で、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、まず、ネットワークスライスの性能指標要件、ネットワークスライスの分析報告、および/またはネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネットの状態報告に基づいて第1の管理操作セットを判定し、次いで、第1の管理操作セットに基づいて第3の管理指示情報を生成することができる。第1の管理操作セットは、ネットワークスライスに関連付けられたネットワークスライスサブネット上で実行される管理操作のセットであり、ネットワークスライスサブネットを追加すること、ネットワークスライスサブネットを削除すること、ネットワークスライスサブネットのネットワーク構成を修正すること、ネットワークスライスサブネットの実行パラメータを修正することのうちのいずれか1つまたは複数を含む。
【0231】
第3の管理指示情報は、構成要件情報とも呼ばれることを理解されたい。
【0232】
S609:ネットワークスライス管理サービスデバイスは、第3の管理指示情報をネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスに送信し、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、第3の管理指示情報を受信する。
【0233】
具体的には、ネットワークスライス管理サービスデバイスが第3の管理指示情報をネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスに送信する方式については、S512における説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、第3の管理指示情報を受信し、第3の管理指示情報に基づいてネットワークスライスサブネットを管理し、例えば、ネットワークスライスサブネットを追加し、ネットワークスライスサブネットを削除し、またはネットワークスライスサブネットのネットワーク構成を修正する。任意選択で、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットを管理した結果、例えば、追加されたネットワークスライスサブネットの識別子と、ネットワークスライスサブネットが正常に削除されたことを示す指示情報とをネットワークスライス管理サービスデバイスに送信する。
【0234】
図6に対応する方法手順では、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライス管理サービスデバイスによって管理されるネットワークスライスの性能指標要件と、ネットワークスライスの分析報告および/またはネットワークスライスに含まれるかもしくは関連付けられるネットワークスライスサブネットの状態報告とに基づいてネットワーク構成差を判定し、次いで、ネットワーク構成差に基づいてネットワークスライスサブネットを管理して、ネットワーク構成差を排除または低減し、さらに、ネットワークスライスの実際の性能指標と指定された性能指標要件との間の差を排除または低減することができ、それにより、両者間の一致度が改善され、ネットワークスライスの性能指標要件の満足度およびネットワークスライスに割り当てられたネットワークリソースの利用率の両方が保証される。
【0235】
図7は、本出願の一実施形態によるネットワーク管理方法の概略フローチャート4である。ネットワーク管理方法は、図1または図2に示されるネットワーク管理システムに適用可能であり、表2のネットワークスライスサブネット閉ループ制御/ネットワークスライスサブネットインスタンス閉ループ制御を実施するように構成される。ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、前述の第1階層のネットワーク管理デバイスに対応し、ネットワークスライスサブネットは、前述の第1階層の被管理対象に対応し、ネットワーク要素管理デバイスは、前述の第2階層のネットワーク管理デバイス、例えば、ネットワーク機能管理機能デバイスまたはネットワーク機能仮想化オーケストレータデバイスに対応し、ネットワークスライスサブネットを実装するように構成された1つまたは複数のネットワークデバイスまたはネットワーク要素は、前述の第2階層の被管理対象に対応する。ネットワーク管理方法は、以下のステップを含む。
【0236】
S701:ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットのスループット要件を取得する。
【0237】
例えば、ネットワークスライスサブネットのスループット要件は、ネットワークスライスユーザの平均DLおよび/またはULスループットの80%であってよく、例えば、100Mbpsであってよい。
【0238】
例えば、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットの識別子およびネットワークスライスサブネットのスループット要件をネットワークスライス管理サービスデバイスから取得することができる。具体的な実施態様については、従来技術を参照されたい。詳細は、本出願のこの実施形態では説明されない。
【0239】
S702:ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットのスループット要件に基づいてネットワークスライスサブネットに関連付けられたネットワーク要素のスループット要件を取得する。
【0240】
具体的には、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットのスループット要件に基づいて1つまたは複数のネットワーク要素のDLおよび/またはULスループット要件を取得することができる。例えば、アクセスネットワークネットワーク要素1およびコアネットワークネットワーク要素1の平均DLおよび/またはULスループットは、それぞれ20Mbpsおよび10Mbpsであってもよい。
【0241】
S703:ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたネットワーク要素のスループット要件をネットワーク要素管理デバイスに送信し、ネットワーク要素管理デバイスは、ネットワーク要素のスループット要件を受信する。
【0242】
具体的には、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、1つまたは複数のネットワーク要素のスループット要件をネットワーク要素管理デバイスに送信する。ネットワーク要素管理デバイスは、1つまたは複数のネットワーク要素のスループット要件を受信し、スループット要件に基づいて1つまたは複数のネットワーク要素を新たに追加、作成、または更新する。具体的には、1つまたは複数のネットワーク要素が新たに追加または作成されていない場合、1つまたは複数のネットワーク要素は、受信されたスループット要件に基づいて新たに追加または作成され、あるいは1つまたは複数のネットワーク要素が新たに追加または作成されている場合、1つまたは複数のネットワーク要素は、受信されたスループット要件に基づいて更新される。
【0243】
S704:ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットについてのスループット分析要求を管理データ分析デバイスに送信し、管理データ分析デバイスは、ネットワークスライスサブネットについてのスループット分析要求を受信する。
【0244】
具体的には、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、標準インターフェースを介して管理データ分析デバイスに、ネットワークスライスサブネットの分析報告を要求するために使用される要求メッセージを送信することができる。要求メッセージは、ネットワークスライスサブネット識別子もしくはネットワーク要素識別子、または分析項目識別子のうちの1つもしくは複数を含むことができる。ネットワークスライスサブネット識別子は、特定のネットワークスライスサブネットまたはネットワークスライスサブネットインスタンスを分析することを要求するために使用される。分析項目識別子については、S604の関連する説明を参照されたい。詳細については、S505を参照されたい。詳細は再度説明されない。
【0245】
S705:管理データ分析デバイスは、ネットワークスライスサブネットのスループット分析報告を生成するために、ネットワークスライスサブネットのスループットを分析する。
【0246】
具体的には、ネットワークスライスサブネットのスループット分析要求を受信した後、管理データ分析デバイスは、性能管理デバイス/障害管理デバイスに、ネットワークスライスサブネットのスループット性能測定/アラーム報告を報告するように要求する。性能管理デバイス/障害管理デバイスは、ネットワークスライスサブネットのスループット性能測定/アラーム報告を管理データ分析デバイスに送信する。管理データ分析デバイスは、ネットワークスライスサブネットのスループット性能測定/アラーム報告を受信し、ネットワークスライスサブネットのスループットを分析して、ネットワークスライスサブネットのスループット分析報告を生成する。
【0247】
S706:管理データ分析デバイスは、ネットワークスライスサブネットのスループット分析報告をネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスに送信し、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットのスループット分析報告を受信する。
【0248】
ネットワークスライスサブネットの分析報告に含まれる項目については、S401における第1階層の被管理対象の分析報告の説明を参照されたい。例えば、分析報告は、ネットワークスライスサブネットのスループット統計データ、ネットワークスライスサブネットの、統計がサービスごとにまたはユーザごとに収集された平均パケット損失率、ネットワークスライスサブネットの、統計がサービスごとにまたはユーザごとに収集された最小パケット損失率、およびネットワークスライスサブネットの、統計がサービスごとにまたはユーザごとに収集された最大パケット長を含むことができる。
【0249】
ネットワークスライスサブネットのリソースの管理は、ネットワークスライスサブネットのリソースの追加、修正、および削除などの操作を含む。ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスのリソースの管理は、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスのリソースを追加、修正、もしくは削除すること、関連付けられたデバイスをネットワークスライスサブネットに新たに追加すること、または関連付けられたデバイスをネットワークスライスサブネットから削除することのうちの1つまたは複数を含む。ネットワークスライスサブネットまたはネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの構成パラメータの管理は、ネットワークスライスサブネットまたはネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの構成パラメータを追加すること、修正すること、または削除することのうちの1つまたは複数を含む。分析報告の具体的な内容については、前述の表3~表6の分析データを参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0250】
ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、標準インターフェースを介して管理データ分析デバイスに要求メッセージを送信することができ、要求メッセージは、ネットワークスライスサブネットの分析報告をフィードバックするように管理データ分析デバイスに要求するために使用されることに留意されたい。要求メッセージは、ネットワークスライスサブネット識別子もしくはS-NSSAI、または分析項目識別子のうちの1つもしくは複数を含むことができる。
【0251】
ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、スループットおよび/または遅延などの性能指標の関連構成を管理する精度をさらに改善するために、ネットワークスライスサブネットの分析報告の内容に基づいてネットワークスライスサブネットのネットワーク構成を管理することもできることを理解されたい。具体的な実施態様については、S402を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0252】
S707:ネットワーク要素管理デバイスは、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスに、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの状態報告を送信し、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの状態報告を受信する。
【0253】
具体的には、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスが、ネットワーク要素管理デバイスから、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの状態報告を取得するプロセスについては、S508~S510のプロセスを参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0254】
ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの状態報告に含まれる項目については、S401における第2階層の被管理対象の状態報告の説明を参照されたい。区別を容易にするために、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの状態報告に含まれ得る分析データ、決定データ、および実行データは、第2の分析データ、第2の決定データ、および第2の実行データとそれぞれ呼ばれる。
【0255】
第2の分析データは、対応するデバイス(すなわち、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスまたはネットワーク要素、以下同じ)のスループット分布とQoEとの間のマッピング関係、対応するデバイスの実際のスループットと目標スループットとの間の差および根本原因、またはスループットが不適格である対応するデバイスのサービス情報のうちの1つもしくは複数を含むと仮定される。
【0256】
第2の決定データは、対応するデバイスのスループット制御ポリシー、対応するデバイスのネットワーク構成量、または対応するデバイスのネットワーク構成最大値もしくは保証値の構成管理量のうちの1つもしくは複数を含むと仮定される。ネットワーク構成量またはネットワーク構成最大値もしくは保証値の構成管理量は、第2の分析データにおける運用および保守に関連する分析情報または提案に対して行われる決定であり、例えば、関連デバイスのリソースおよび対応するリソース量の追加、修正、もしくは削除などの管理決定情報、あるいは関連デバイスのリソースの追加、修正、もしくは削除、デバイスの新規追加、関連デバイスの削除、または関連デバイスの構成パラメータの追加、修正、もしくは削除などの管理決定情報である。
【0257】
第2の実行データは、対応するデバイスに対して実行されるネットワーク構成アクション、構成量、または実行結果のうちの1つもしくは複数を含み、第2の決定データに対するネットワーク要素管理デバイスの管理挙動および管理結果であると仮定される。
【0258】
S706およびS707は、完全にまたは部分的に実行され得ることに留意されたい。各ステップの実行が完了すると、S707は、S706の前に実行されてもよく、またはS706の後に実行されてもよい。これは、本出願のこの実施形態において特に限定されない。部分的に行われる場合は、S706およびS707のいずれか一方のみが行われてもよい。この場合、他のステップは、任意選択のステップと考えられてもよい。
【0259】
S708:ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、第4の管理指示情報を生成する。
【0260】
具体的には、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットの性能指標と、S706における分析報告および/またはS707における状態報告とに基づいて第4の管理指示情報を生成する。
【0261】
第4の管理指示情報は、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの構成情報を管理するように、ネットワークスライスサブネット内のネットワーク要素管理デバイスに指示し、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスに対して実行される管理操作、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの構成要件、またはネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの性能要件のうちの1つもしくは複数を含む。
【0262】
ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイス上で実行される管理操作は、ネットワークスライスサブネットに関連付けられた1つまたは複数のデバイスを追加すること、ネットワークスライスサブネットに関連付けられた1つまたは複数のデバイスを削除すること、ネットワークスライスサブネットに関連付けられ、非アクティブ化された状態にあるデバイスをアクティブ化すること、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスを非アクティブ化すること、またはネットワークスライスサブネットに関連付けられた1つもしくは複数のデバイスのパラメータを修正することのうちの1つもしくは複数を含むことができる。
【0263】
以下の項目(1)、(2)、および(3)は、例を使用することによって、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスが第4の管理指示情報をどのように生成するかを別々に説明する。
【0264】
(1)任意選択で、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットの性能指標要件およびネットワークスライスサブネットの分析報告に基づいて第4の管理指示情報を生成することができる。例としては以下の通りである。
【0265】
分析報告は、ネットワークスライスサブネットに対応する性能指標に関する測定分析情報を含むと仮定される。測定分析情報が、測定値が指標の性能要件を下回ることを示す場合、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットに関連付けられた1つまたは複数のデバイスのリソースを追加すること、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスを新たに追加すること、またはネットワークスライスサブネットに関連付けられ、非アクティブ化された状態にあるデバイスをアクティブ化すること、すなわち、測定結果を改善するためにより多くのリソースを構成することを判定する。この場合(測定値が要件を下回る場合)、任意選択で、分析報告は、デバイスリソースまたはデバイスを新たに追加することについての提案も含むことができる。測定分析情報が、測定値が指標の性能要件を上回ることを示す場合、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、リソース利用率を改善するために、ネットワークスライスサブネットに関連付けられた1つまたは複数のデバイスのリソースを低減するか、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスを削除するか、またはネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスを非アクティブ化する。この場合(測定値が要件を上回る場合)、任意選択で、分析報告は、デバイスリソースを低減すること、またはネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスを削除もしくは非アクティブ化することについての提案も含むことができる。ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、無線アクセスネットワークデバイス、コアネットワークデバイス、およびトランスポートネットワークデバイスの、ネットワークスライスサブネットの分析報告に含まれる性能分析情報に基づいて1つもしくは複数のデバイスのリソース構成が追加、削減、もしくは維持される必要があるか、またはデバイスが追加、削減、もしくは維持される必要があるか、および必要とされる構成量の情報を判定する。
【0266】
任意選択で、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットの分析報告に含まれる、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイス(無線アクセスネットワークデバイス、コアネットワークデバイス、およびトランスポートネットワークデバイスなど)の性能分析情報に基づいて第4の管理指示情報も生成する。
【0267】
(2)任意選択で、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、代替として、ネットワークスライスサブネットの性能指標要件およびネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの状態報告に基づいて第4の管理指示情報を生成することができる。
【0268】
(2.1)任意選択で、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの状態報告に含まれる分析データ(すなわち、S607における第2の分析データ)、例えば、対応するデバイス(無線アクセスネットワークデバイス、コアネットワークデバイス、またはトランスポートネットワークデバイスなど)の性能指標の測定分析情報に基づいて第4の管理指示情報を生成することができる。例としては以下の通りである。
【0269】
状態報告は、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの性能指標の測定分析情報を含むと仮定される。ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスが、測定分析情報に基づいてネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの性能指標の測定値がデバイスの性能指標要件を下回ると判定した場合(性能指標要件は、ネットワークスライスサブネットの性能指標要件に基づいて取得される)、生成された第4の管理指示情報は、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスのリソースを追加すること、または非アクティブ化状態にあるデバイスをアクティブ化すること、すなわち、性能指標の測定結果を改善するためにネットワークリソースを追加することを(ネットワーク要素管理デバイスに)指示する。ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスが、測定分析情報に基づいてネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの性能指標の測定値がデバイスの性能指標要件を上回ると判定した場合、生成された第4の管理指示情報は、リソース利用効率を改善するために、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスのリソースを低減すること、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスを削除すること、またはネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスを非アクティブ化することを指示する。
【0270】
性能指標の前述の測定分析情報に加えて、第2の分析データは、他の情報をさらに含んでもよく、第4の管理指示情報を判定するために使用されてもよい。これについて、例を使用することによって以下でさらに説明される。
【0271】
例えば、第2の分析データは、ネットワークスライスサブネットQoEと、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたネットワーク要素の平均スループット(アップリンクまたはダウンリンクスループット、以下同じ)レベルに関する統計との間のマッピング関係を含む。ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、マッピング関係に基づいてスループットが不適格であるエリアを判定し、ネットワークスライスサブネットのカバレッジ内の、スループットが不適格であるエリアの割合に関する統計を収集することができる。例えば、スループット情報に関する統計が収集されるときに、端末デバイスの位置に対応するカバレッジ情報が記録される。カバレッジ情報は、地理的グリッドID、経度および緯度情報、セル情報、ならびにビームIDなどの情報を含むことができる。カバレッジのQoE満足度を計算するために、端末デバイスの位置に対応するカバレッジ情報に基づいてスループットが不適格であるエリアまたはスループットが適格であるエリアが判定されてもよい。ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスのスループットに関する情報を取得することができる。ネットワークスライスサブネットに関連するデバイスのスループットについての情報は、スループット分布位置情報、時間情報、スループットとサービス体験QoEとの間の対応関係、サービス体験またはQoSカバレッジ情報、およびカバレッジ位置における無線信号品質情報のうちの1つまたは複数を含むことができる。例えば、地理的グリッド1のQoE値は4であり、スループットレベルは4であり、信号強度レベルは4であり、地理的グリッド2のQoE値は3であり、スループットレベルは4であり、信号強度レベルは3である。例えば、レベルは、1、2、3、4、および5である。地理的グリッドは、一辺が5メートルの六角形または正方形のエリアであってもよい。
【0272】
スループットが不適格であるエリアの割合が予め設定されたしきい値よりも大きいと判定した場合、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスのスループットが不適格であると判定する。加えて、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、スループットが不適格であるエリアの具体的な割合に基づいてネットワーク構成管理ポリシーを作成することができる。例えば、スループット要件満足度を改善するように、対応するリソース構成が追加され、またはDLおよび/もしくはULスループット要件が低減される。ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットに関連付けられた複数のデバイスの状態報告を取得し、複数の状態報告、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの分析報告、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの優先度情報、リソース利用可能性情報などにおいて、スループットが不適格であるエリアの割合に関する情報に基づいて、複数のデバイスのネットワーク構成のために、管理ポリシーを作成し、例えば、デバイスのためのより多くのネットワークリソースを構成するように要求することができる。ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、エンドツーエンドネットワーク情報を取得することができるため、ネットワークスライスサブネットに関連付けられた複数のデバイスの性能が新しい第4の管理指示情報に基づいて改善され、ネットワークスライスサブネットの性能を改善することができる。例えば、デバイスのカバレッジ範囲における、ネットワークスライスサブネットに関連付けられた、スループットレベルが3以下であるデバイスに対応する地理的グリッドの数の割合が30%を超える場合、デバイスのカバレッジにおけるスループットは不適格であると判定される。このようにして、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、スループットを改善するために、スループットが不適格であるデバイスのカバレッジ内の端末デバイスのサービスをスケジューリングするための追加の対応する無線リソースを構成するようにネットワーク要素管理デバイスに要求する必要がある。例えば、N個の追加の無線リソースブロックが、性能が劣化した各端末デバイス(すなわち、サービス品質が劣化した端末デバイス)に割り当てられてよく、Nは正の整数であり、Nの具体的な値は無線リソース管理アルゴリズムに関連する。ネットワークスライスサブネットに関連付けられた複数のデバイスのすべてのスループットが不適格である場合、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、デバイスの優先度およびリソース利用可能性状態に基づいて、対応するデバイスのための異なる無線リソースブロックを構成するようにネットワーク要素管理デバイスに要求する。例えば、ネットワーク要素管理デバイス1は、性能が劣化した各端末デバイスにN-10個の追加の無線リソースブロックを割り当てるように要求され、ネットワーク要素管理デバイス2は、性能が劣化した各端末デバイスにN+10個の追加の無線リソースブロックを割り当てるように要求される。
【0273】
別の例では、第2の分析データは、ネットワークスライスサブネットのネットワーク要素の平均スループットレベルとネットワークスライスサブネットのネットワーク要素のスループット目標との間の差および根本原因を含むことができ、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、情報に基づいて低いスループットがネットワークスライスサブネットのネットワーク要素の高い負荷によって引き起こされると判定し、リソース構成を追加することによってスループット要件満足度を改善するようにしてもよい。
【0274】
例えば、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットのカバレッジ内のユーザの数、ユーザトラフィック量、または無線リソース割合のうちの1つもしくは複数に基づいてカバレッジの負荷を判定する。例えば、各地理的グリッド内に3人以上のユーザが存在し、ユーザトラフィック量が毎秒10メガビット(mega bits per second、Mbps)を超え、無線リソース割合が70%を超える場合、カバレッジの負荷が高いと判定され得る。このようにして、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、端末デバイスのサービスレートを低減すること、新たな端末デバイスのアクセスを制限すること、新たなサービスの作成を制限すること、および無線リソース構成を追加することのうちの1つもしくは複数によってオンラインユーザのスループットを改善することができる。
【0275】
別の例では、第2の分析データは、ネットワークスライスサブネットの平均スループット性能が劣化したセル/基地局のリストを含むことができ、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、データから、スループットが不適格であるセルまたは基地局のリストを取得して、セルまたは基地局に対して対応する管理挙動を実行するようにネットワーク要素管理デバイスに要求するようにしてもよい。例えば、あるセルの範囲における、スループットレベル3以下に対応する地理的グリッド数の割合が30%を超える場合、そのセルのスループットは不適格であると考えられてもよい。さらに、不適格セルの識別子および不適格セルに対応する基地局の識別子が、スループットが不適格である基地局またはセルのリストに追加されてもよい。このようにして、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、スループットが不適格であるセル内の無線アクセスネットワークリソースを追加して、セルのアップリンクスループットを改善することができる。
【0276】
別の例では、第2の分析データは、ネットワークスライスサブネットの平均スループット性能が劣化したカバレッジ内の端末デバイスの数/接続の数/信号強度分布/サービスタイプ分布に関する統計データを含むことができる。ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、統計データから、スループットが不適格であるエリア内のユーザの数、リンクの数、無線信号品質情報、およびサービスタイプ情報を取得して、基地局またはセルのための対応する管理挙動を実行するようにしてもよい。例えば、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、無線アクセスネットワークリソースを追加するか、またはセル内の負荷分散ポリシーを管理して、セルのアップリンクスループットを改善するようにしてもよい。
【0277】
一例では、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、一部のサービスまたは端末デバイスを別のセルまたは別の周波数帯域にハンドオーバし、それにより、サービスまたは端末デバイスが、隣接セルまたは異なる周波数のカバレッジ重複エリア内に均等に分散されるようにする。例えば、各セルまたは周波数帯域内のユーザの数は、30~50の範囲に維持され、各地理的グリッド内の平均トラフィック量は、約10Mbpsとして維持される。
【0278】
別の例では、第2の分析データは、ネットワークスライスサブネットのネットワーク要素の平均スループット性能が劣化したサービスのQoS測定分析を含むことができ、ネットワーク要素のQoS指標、例えば、ネットワーク要素の処理遅延またはネットワーク要素のスループットの測定情報である。ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、データから分析により、ネットワーク要素の、スループットが不適格であるサービスに対応するQoSフローの測定情報を取得することができる。QoSフローの測定情報は、遅延、レート、およびパケット損失率を含むことができるが、これらに限定されない。さらに、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、スループットと、QoSフロー属性構成と、QoS指標測定値との間の対応関係を取得することができる。このようにして、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、QoS優先度構成を管理することによってDLおよび/またはULスループットを変更することができる。
【0279】
例えば、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、QoSフローの優先度構成情報をQoSフローの実際の測定情報と比較する。QoSフローの優先度構成情報は、QoSフロータイプを含むことができる。QoSフロータイプは、3、5、7、および9などの値を含むことができ、各値は、QoSフローの優先度、遅延、レート、およびパケット損失レートなどの指標情報を表す。実際の測定情報における指標が優先度構成情報における対応する指標の予め設定された割合を下回る場合、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、QoSフローの優先度をnレベルだけ増加させることができ、nは正の整数である。例えば、実際の測定情報におけるレートが優先度構成情報におけるレートの80%未満の場合、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、QoSフローの優先度を1レベルだけ増加させることができる。ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、QoSフローの優先度を増加させ、それにより、対応する端末デバイスまたはサービスがスケジューリング中により多くのリソースを取得して、DLスループットおよび/またはULスループットを改善することができるようにする。
【0280】
(2.2)任意選択で、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの状態報告における決定データ(すなわち、S707における第2の決定データ)および/または実行データ(すなわち、S707における第2の実行データ)に基づいて第4の管理指示情報をさらに生成することができる。
【0281】
決定情報が、デバイスリソースを追加すること、デバイスを新たに追加すること、リソースを削減すること、またはデバイスを削除することなどの情報を含む場合、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットのリソース利用可能性状態、分析情報、および実行結果情報、ならびに別のネットワークスライスサブネットの状態報告に基づいてネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスの決定が有効であるかどうかを判定し、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスの決定を維持するか、またはネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスの決定を修正するかどうかを判定する。代替として、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの状態報告は、ネットワークスライスサブネットの決定情報を含んでもよいが、実行結果情報を含まず、決定情報が実行されたかどうかを示すことができる。決定情報が実行されない場合、状態報告は、ネットワーク要素管理デバイスがネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスに決定情報の実行可能性を判定するように要求することを示す。この場合、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスによって管理されるネットワークリソースに基づいて決定情報を調整または改善して、第4の管理指示情報を生成することができる。例えば、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、決定情報内のリソース量を割り当てることができるかどうかを判定し、判定結果に基づいて調整を実行して、第4の管理指示情報を形成する。
【0282】
(3)任意選択で、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネットの性能指標要件と、ネットワークスライスサブネットの分析報告と、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの状態報告とに基づいて第4の管理指示情報をさらに生成することができる。例としては以下の通りである。
【0283】
ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスが、ネットワークスライスサブネットの分析報告によって指示された情報がネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの状態報告によって指示された情報と一致すると判定した場合、例えば、ネットワークスライスサブネットの分析報告に基づいてネットワークスライスサブネットの性能指標の測定値がネットワークスライスサブネットの性能指標要件を下回る(または上回る)と判定し、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの状態報告に基づいてデバイスに対応する性能指標の測定値がデバイスの(ネットワークスライスサブネットの性能指標要件に基づいて取得された)性能指標要件を下回る(または上回る)と判定し、デバイスのリソース利用率が予め設定されたしきい値を下回る(または上回る)場合、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、1つまたは複数のデバイスのリソース構成が追加(または低減)される必要があると判定し、生成された第4の管理指示情報は、(ネットワーク要素管理デバイスに)デバイスのリソース構成を追加(または低減)するように指示する。ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスが、ネットワークスライスサブネットの分析報告によって指示された情報がネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの状態報告によって指示された情報と一致しないと判定した場合、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、複数のデバイスの状態報告および履歴状態に基づいてデバイスのリソース構成を追加、維持、または低減することを判定し、生成された第4の管理指示情報は、デバイスのリソース構成を追加、維持、または低減することを指示する。
【0284】
なお、ネットワークスライスサブネットの分析報告およびネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの状態報告の具体的な内容については、S401における説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0285】
任意選択で、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、まず、ネットワークスライスサブネットの性能指標要件と、ネットワークスライスサブネットの分析報告および/またはネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスの状態報告とに基づいて第2の管理操作セットを判定し、次いで、第2の管理操作セットに基づいて第4の管理指示情報を生成することができる。第2の管理操作セットは、ネットワークスライスサブネットに関連付けられたデバイスに対して実行される管理操作のセットであり、デバイスを追加すること、デバイスを削除すること、デバイスのネットワーク構成を修正すること、およびデバイスの実行パラメータを修正することのうちのいずれか1つまたは複数を含む。
【0286】
第4の管理指示情報は、構成要件情報とも呼ばれることを理解されたい。
【0287】
S709:ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、第4の管理指示情報をネットワーク要素管理デバイスに送信し、ネットワーク要素管理デバイスは、第4の管理指示情報を受信する。
【0288】
具体的には、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスが第4の管理指示情報をネットワーク要素管理デバイスに送信する方式については、S512における説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。ネットワーク要素管理デバイスは、第4の管理指示情報を受信し、第4の管理指示情報に基づいてネットワークスライスサブネット内のネットワーク要素を管理し、例えば、ネットワーク要素を追加し、ネットワーク要素を削除し、またはネットワーク要素の構成を修正する。
【0289】
任意選択で、ネットワーク要素管理デバイスは、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスに、ネットワークスライスサブネット内のネットワーク要素を管理した結果、例えば、追加されたネットワーク要素の識別子、およびネットワーク要素の構成が正常に修正されたことを示す指示情報を送信する。
【0290】
図7に対応する方法手順では、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスは、ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイスによって管理されるネットワークスライスサブネットの性能指標要件ならびにネットワークスライスサブネットの分析報告および/またはネットワークスライスサブネットに含まれるかもしくはそれに関連付けられたネットワーク要素の状態報告に基づいてネットワーク構成差を判定し、次いで、ネットワーク構成差に基づいてネットワーク要素を管理して、ネットワーク構成差を排除または低減し、ネットワークスライスサブネットの実際の性能指標と指定された性能指標要件との間の差をさらに低減することができ、それにより、両者間の一致度が改善され、ネットワークスライスサブネットの性能指標要件の満足度およびネットワークスライスサブネットに割り当てられたネットワークリソースの利用率の両方が保証される。
【0291】
図8は、本出願の一実施形態によるネットワーク管理方法の概略フローチャート5である。ネットワーク管理方法は、図1または図2に示されるネットワーク管理システムに適用可能であり、表2の通信サービス閉ループ制御/通信サービスインスタンス閉ループ制御を実施するように構成される。通信サービス管理サービスデバイスは、前述の第1階層のネットワーク管理デバイスに対応し、通信サービスは、前述の第1階層の被管理対象に対応し、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、前述の第2階層のネットワーク管理デバイスに対応し、通信サービスを実施するための1つまたは複数のネットワークスライスのうちの1つは、前述の第2階層の被管理対象に対応する。ネットワーク管理方法は、以下のステップを含む。
【0292】
S801:通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービスのスループット要件を取得する。
【0293】
例えば、通信サービスのスループット要件は、通信サービスユーザの平均DLおよび/またはULスループットの80%であってもよく、例えば、100Mbpsであってもよい。
【0294】
例えば、通信サービス管理サービスデバイスは、ユーザのSLAから通信サービスのスループット要件を取得することができる。具体的な実施態様については、従来技術を参照されたい。詳細は、本出願のこの実施形態では説明されない。
【0295】
S802:通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービスのスループット要件に基づいて通信サービスに関連付けられたネットワークスライスのスループット要件を取得する。
【0296】
具体的には、通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービスのスループット要件に基づいて1つもしくは複数のネットワークスライスのDLおよび/またはULスループット要件を取得することができる。例えば、ネットワークスライスの平均DLおよび/またはULスループットは、それぞれ、200Mbpsおよび100Mbpsであってもよい。
【0297】
S803:通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスのスループット要件をネットワークスライス管理サービスデバイスに送信し、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、ネットワークスライスのスループット要件を受信する。
【0298】
具体的には、通信サービス管理サービスデバイスは、1つまたは複数のネットワークスライスのスループット要件をネットワークスライス管理サービスデバイスに送信する。ネットワークスライス管理サービスデバイスは、1つまたは複数のネットワークスライスのスループット要件を受信し、スループット要件に基づいて1つまたは複数のネットワークスライスを作成もしくは更新する。具体的には、1つまたは複数のネットワークスライスが作成されていない場合、1つまたは複数のネットワークスライスは、受信されたスループット要件に基づいて作成され、または1つまたは複数のネットワークスライスが作成されている場合、1つまたは複数のネットワークスライスは、受信されたスループット要件に基づいて更新される。
【0299】
S804:通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービスのスループット分析要求を管理データ分析デバイスに送信し、管理データ分析デバイスは、通信サービスのスループット分析要求を受信する。
【0300】
具体的には、通信サービス管理サービスデバイスは、標準インターフェースを介して管理データ分析デバイスに、通信サービスの分析報告を要求するために使用される要求メッセージを送信することができ、要求メッセージは、通信サービス識別子、性能指標識別子、または分析項目識別子のうちの1つもしくは複数を含むことができ、通信サービス識別子は、通信サービス識別子に対応する通信サービスまたは通信サービスインスタンスの分析データを要求するために、通信サービスまたは通信サービスインスタンスを識別するために使用される。分析項目識別子については、S604を参照されたい。詳細については、S505を参照されたい。詳細は再度説明されない。
【0301】
S805:管理データ分析デバイスは、通信サービスのスループット分析報告を生成するために、通信サービスのスループットを分析する。
【0302】
具体的には、通信サービスのスループット分析要求を受信した後、管理データ分析デバイスは、性能管理デバイス/障害管理デバイスに、通信サービスのスループット性能測定/アラーム報告を報告するように要求する。性能管理デバイス/障害管理デバイスは、通信サービスのスループット性能測定/アラーム報告を管理データ分析デバイスに送信する。管理データ分析デバイスは、通信サービスのスループット性能測定/アラーム報告を受信し、通信サービスのスループットを分析して、通信サービスのスループット分析報告を生成する。
【0303】
S806:管理データ分析デバイスは、通信サービスのスループット分析報告を通信サービス管理サービスデバイスに送信し、通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービスのスループット分析報告を受信する。
【0304】
通信サービスの分析報告に含まれる項目については、S401における第1階層の被管理対象の分析報告の説明を参照されたい。例えば、通信サービスの分析報告は、通信サービスのスループット統計データ、スループット予測データ、スループット分布データ、およびスループット要件分析データを含むことができる。
【0305】
通信サービスのリソースの管理は、通信サービスのリソースの追加、修正、および削除などの操作を含む。通信サービスに関連付けられたネットワークスライスのリソースの管理は、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスのリソースの追加、修正、もしくは削除、通信サービスのための関連付けられたネットワークスライスの新たな追加、または通信サービスに関連付けられたネットワークスライスからの不要なネットワークスライスの削除のうちの1つもしくは複数を含む。通信サービスまたは通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの構成パラメータの管理は、通信サービスまたは記通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの構成パラメータの追加、修正、または削除のうちの1つもしくは複数を含む。分析報告の具体的な内容については、前述の表3~表6の分析データを参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0306】
通信サービス管理サービスデバイスは、標準インターフェースを介して管理データ分析デバイスに要求メッセージを送信することができ、要求メッセージは、通信サービスの分析報告をフィードバックするように管理データ分析デバイスに要求するために使用されることに留意されたい。要求メッセージは、通信サービス識別子または分析項目識別子のうちの1つもしくは複数を含むことができる。
【0307】
通信サービス管理サービスデバイスは、スループットおよび/または遅延などの性能指標の関連構成を管理する精度をさらに改善するために、ネットワークスライスの前述の分析報告の内容に基づいてネットワークスライスのネットワーク構成を管理することもできることを理解されたい。具体的な実施態様については、S402を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0308】
S807:ネットワークスライス管理サービスデバイスは、通信サービス管理サービスデバイスに、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの状態報告を送信し、通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの状態報告を受信する。
【0309】
具体的には、通信サービス管理サービスデバイスが、ネットワークスライス管理サービスデバイスから、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの状態報告を取得するプロセスについては、S508~S510のプロセスを参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0310】
通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの状態報告に含まれる項目については、S401における第2階層の被管理対象の状態報告の説明を参照されたい。区別を容易にするために、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの状態報告に含まれ得る分析データ、決定データ、および実行データは、それぞれ、第3の分析データ、第3の決定データ、および第3の実行データと呼ばれる。
【0311】
第3の分析データは、対応するネットワークスライス(すなわち、通信サービスに関連付けられたネットワークスライス、以下同じ)のスループット分布とQoEとの間のマッピング関係、対応するネットワークスライスの実際のスループットと目標スループットとの間の差および根本原因、またはスループットが不適格である対応するネットワークスライスのサービス情報のうちの1つもしくは複数を含むと仮定される。
【0312】
第3の決定データは、対応するネットワークスライスのスループット制御ポリシー、対応するネットワークスライスのネットワーク構成量、または対応するネットワークスライスのネットワーク構成最大値もしくは保証値の構成管理量のうちの1つもしくは複数を含むと仮定される。ネットワーク構成最大値または保証値のネットワーク構成量または構成管理量は、第3の分析データにおける運用および保守に関する分析情報または提案に対して行われる決定であり、例えば、関連するネットワークスライスのリソースおよび対応するリソース量の追加、修正、または削除などの管理決定情報、または関連するネットワークスライスのリソースの追加、修正、または削除、ネットワークスライスの新規追加、関連するネットワークスライスの削除、または関連するネットワークスライスの構成パラメータの追加、修正、または削除などの管理決定情報である。
【0313】
第3の実行データは、対応するネットワークスライスに対して実行されるネットワーク構成アクション、構成量、または実行結果のうちの1つもしくは複数を含み、第3の決定データに対するネットワークスライス管理サービスデバイスの管理挙動および管理結果であると仮定される。
【0314】
S806およびS807は、完全にまたは部分的に実行されてもよいことに留意されたい。各ステップの実行が完了すると、S807は、S806の前に実行されてもよく、またはS806の後に実行されてもよい。これは、本出願のこの実施形態において特に限定されない。部分的に行われる場合には、S806およびS807のいずれか一方のみが行われてもよい。この場合、他のステップは、任意選択のステップと考えられてもよい。
【0315】
S808:通信サービス管理サービスデバイスは、第5の管理指示情報を生成する。
【0316】
具体的には、通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービスの性能指標と、S806における分析報告および/またはS807における状態報告とに基づいて第5の管理指示情報を生成する。
【0317】
第5の管理指示情報は、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスを管理するようにネットワークスライス管理サービスデバイスに指示し、具体的には、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスに対して実行される管理操作、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスのための構成要件、または通信サービスに関連付けられたネットワークスライスのための性能要件のうちの1つもしくは複数を含むことができる。
【0318】
通信サービスに関連付けられたネットワークスライスに対して行われる管理操作は、通信サービスに関連付けられた1つもしくは複数のネットワークスライスのネットワークリソースを追加すること、通信サービスに関連付けられた1つもしくは複数のネットワークスライスのネットワークリソースを削除すること、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスをアクティブ化すること、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスを非アクティブ化すること、または通信サービスに関連付けられた1つもしくは複数のネットワークスライスのパラメータを修正することのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0319】
以下の項目(1)、(2)、および(3)は、例を使用することによって、通信サービス管理サービスデバイスが第5の管理指示情報をどのように生成するかを別々に説明する。
【0320】
(1)任意選択で、通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービスの性能指標要件および通信サービスの分析報告に基づいて第5の管理指示情報を生成することができる。例としては以下の通りである。
【0321】
分析報告は、通信サービスの性能指標に関する測定分析情報を含むと仮定される。通信サービス管理サービスデバイスが、測定分析情報に基づいて通信サービスの性能指標の測定値が通信サービスの性能指標要件を下回ると判定した(すなわち、性能指標差があると判定した)場合、生成された第5の管理指示情報は、ネットワークリソースを追加することによって性能指標の測定結果およびSLA満足度を改善するために、通信サービスに関連付けられた1つもしくは複数のネットワークスライスのリソースを追加すること、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスを新たに追加すること、または通信サービスに関連付けられ、非アクティブ化された状態にあるネットワークスライスをアクティブ化することを(ネットワークスライス管理サービスデバイスに)指示する。この場合(測定値が要件を下回る場合)、任意選択で、通信サービスの分析報告は、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスのリソースを新たに追加すること、または通信サービスに関連付けられたネットワークスライスを新たに追加することについての提案も含むことができる。したがって、第5の管理指示情報は、提案に基づいて生成されてもよい。通信サービス管理サービスデバイスが、測定分析情報に基づいて通信サービスの性能指標の測定値が通信サービスの性能指標要件を上回ると判定した(すなわち、性能指標差があると判定した)場合、生成された第5の管理指示情報は、通信サービスに関連付けられた1つもしくは複数のネットワークスライスのリソースを低減し、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスを削除し、または通信サービスに関連付けられたネットワークスライスを非アクティブ化して、リソース空き率を低減し、ネットワークリソースを低減することによってネットワークリソース利用率を改善するように(ネットワークスライス管理サービスデバイスに)指示する。同様に、通信サービスの分析報告は、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスのリソースを低減すること、または通信サービスに関連付けられたネットワークスライスを削除もしくは非アクティブ化することに関する提案を含むこともできる。したがって、第5の管理指示情報は、提案に基づいて生成されてもよい。
【0322】
任意選択で、通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービスの分析報告に含まれる、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの性能分析情報に基づいて第5の管理指示情報も生成する。
【0323】
(2)任意選択で、通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービスの性能指標要件および通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの状態報告に基づいて第5の管理指示情報を生成することもできる。
【0324】
(2.1)任意選択で、通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの状態報告に含まれる分析データ(すなわち、S807における第3の分析データ)、例えば、ネットワークスライスの性能指標の測定分析情報に基づいて第5の管理指示情報を生成することができる。例としては以下の通りである。
【0325】
状態報告は、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの性能指標の測定分析情報を含むと仮定される。通信サービス管理サービスデバイスが、測定分析情報に基づいて通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの性能指標の測定値が通信サービスの性能指標要件を下回ると判定した場合(性能指標要件は、通信サービスの性能指標要件に基づいて取得される)、生成された第5の管理指示情報は、性能指標の測定結果を改善するために、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスのリソースを追加すること、ネットワークスライスを新たに追加すること、または非アクティブ化状態のネットワークスライスをアクティブ化すること、すなわち、ネットワークリソースを追加することを(ネットワークスライス管理サービスデバイスに)指示する。通信サービス管理サービスデバイスが、測定分析情報に基づいて通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの性能指標の測定値がネットワークスライスの性能指標要件を上回ると判定した場合、生成された第5の管理指示情報は、リソース利用効率を改善するために、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスのリソースを低減すること、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスを削除すること、または通信サービスに関連付けられたネットワークスライスを非アクティブ化することを指示する。
【0326】
性能指標の前述の測定分析情報に加えて、第3の分析データは、他の情報をさらに含んでもよく、第5の管理指示情報を判定するために使用されてもよい。これについて、例を使用することによって以下でさらに説明される。
【0327】
例えば、第3の分析データは、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの平均スループット(アップリンクまたはダウンリンクスループット、以下同じ)レベルに関する統計と通信サービスQoEとの間のマッピング関係を含む。通信サービス管理サービスデバイスは、マッピング関係に基づいてスループットが不適格であるエリアを判定することができ、通信サービスのカバレッジにおいて、スループットが不適格であるエリアの割合に関する統計を収集することができる。例えば、スループット情報に関する統計が収集されるときに、端末デバイスの位置に対応するカバレッジ情報が記録される。カバレッジ情報は、地理的グリッドID、経度および緯度情報、セル情報、ならびにビームIDなどの情報を含むことができる。カバレッジのQoE満足度を計算するために、端末デバイスの位置に対応するカバレッジ情報に基づいてスループットが不適格であるエリアまたはスループットが適格であるエリアが判定されてもよい。通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスのスループットに関する情報を取得することができる。通信サービスに関連付けられたネットワークスライスのスループットに関する情報は、スループット分布位置情報、時間情報、スループットとサービス体験QoEとの間の対応関係、サービス体験またはQoSカバレッジ情報、およびカバレッジ位置における無線信号品質情報のうちの1つもしくは複数を含むことができる。例えば、地理的グリッド1のQoE値は4であり、スループットレベルは4であり、信号強度レベルは4であり、地理的グリッド2のQoE値は3であり、スループットレベルは4であり、信号強度レベルは3である。例えば、レベルは、1、2、3、4、および5である。地理的グリッドは、一辺が5メートルの正六角形または正方形のエリアであってもよい。
【0328】
スループットが不適格であるエリアの割合が予め設定されたしきい値よりも大きいと判定した場合、通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスのスループットが不適格であると判定する。加えて、通信サービス管理サービスデバイスは、スループットが不適格であるエリアの具体的な割合に基づいてネットワーク構成管理ポリシーを作成することができる。例えば、スループット要件満足度を改善するように、対応するリソース構成が追加され、またはDLおよび/もしくはULスループット要件が低減される。通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービスに関連付けられた複数のネットワークスライスの状態報告を取得し、複数の状態報告、通信サービスの分析報告、ネットワークスライスの優先度情報、リソース利用可能性情報などにおいて、スループットが不適格であるエリアの割合に関する情報に基づいて、複数のネットワークスライスのネットワーク構成のために、管理ポリシーを作成し、例えば、ネットワークスライスのためにより多くのネットワークリソースを構成するように要求することができる。通信サービス管理サービスデバイスは、エンドツーエンドネットワーク情報を取得することができるため、通信サービスの性能を改善するために、通信サービスに関連付けられた複数のネットワークスライスの性能は、新しい第5の管理指示情報に基づいて改善され得る。例えば、ネットワークスライスのカバレッジ範囲における、通信サービスに関連付けられた、スループットレベルが3以下であるネットワークスライスに対応する地理的グリッドの数の割合が30%を超える場合、ネットワークスライスのカバレッジにけるスループットは不適格であると判定される。このようにして、通信サービス管理サービスデバイスは、スループットを改善するために、スループットが不適格であるネットワークスライスのカバレッジ内の端末デバイスのサービスをスケジューリングするための追加の対応する無線リソースを構成するように、ネットワークスライス管理デバイスに要求する必要がある。例えば、N個の追加の無線リソースブロックが、性能が劣化した各端末デバイス(すなわち、サービス品質が劣化した端末デバイス)に割り当てられてよく、Nは正の整数であり、Nの具体的な値は無線リソース管理アルゴリズムに関連する。通信サービスに関連付けられた複数のネットワークスライスのすべてのスループットが不適格である場合、通信サービス管理サービスデバイスは、ネットワークスライスの優先度およびリソース利用可能性状態に基づいて、ネットワークスライス管理サービスデバイスに、対応するネットワークスライスのための異なる無線リソースブロックを構成するように要求する。例えば、ネットワークスライス管理サービスデバイス1は、性能が劣化した各端末デバイスにN-10個の追加の無線リソースブロックを割り当てるように要求され、ネットワークスライス管理サービスデバイス2は、性能が劣化した各端末デバイスにN+10個の追加の無線リソースブロックを割り当てるように要求される。
【0329】
別の例では、第3の分析データは、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの平均スループットレベルと通信サービスのスループット目標との間の差および根本原因を含むことができ、通信サービス管理サービスデバイスは、情報に基づいて低いスループットが通信サービスの高い負荷によって引き起こされると判定し、リソース構成を追加することによってスループット要件満足度を改善するようにしてもよい。
【0330】
例えば、通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービスのカバレッジ内のユーザの数、ユーザトラフィック量、または無線リソース割合のうちの1つもしくは複数に基づいてカバレッジの負荷を判定する。例えば、各地理的グリッド内に3人以上のユーザが存在し、ユーザトラフィック量が毎秒10メガビット(mega bits per second、Mbps)を超え、無線リソース割合が70%を超える場合、カバレッジの負荷が高いと判定され得る。このようにして、通信サービス管理サービスデバイスは、端末デバイスのサービスレートを低減すること、新たな端末デバイスのアクセスを制限すること、新たなサービスの作成を制限すること、および無線リソース構成を追加することのうちの1つもしくは複数によってオンラインユーザのスループットを改善することができる。
【0331】
別の例では、第3の分析データは、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの平均スループット性能が劣化したセル/基地局のリストを含むことができ、通信サービス管理サービスデバイスは、データから、スループットが不適格であるセルまたは基地局のリストを取得して、セルまたは基地局に対して対応する管理挙動を実行するようにネットワークスライス管理サービスデバイスに要求するようにしてもよい。通信サービス管理サービスデバイスは、対応する管理挙動を実行するようにネットワークスライス管理サービスデバイスにさらに要求することができる。例えば、あるセルの範囲における、スループットレベル3以下に対応する地理的グリッド数の割合が30%を超える場合、そのセルのスループットは不適格であると考えられてもよい。さらに、不適格セルの識別子および不適格セルに対応する基地局の識別子が、スループットが不適格である基地局またはセルのリストに追加されてもよい。このようにして、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、スループットが不適格であるセルに無線アクセスネットワークリソースを追加して、セルのアップリンクスループットを改善することができる。
【0332】
別の例では、第3の分析データは、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの平均スループット性能が劣化したカバレッジ内の端末デバイスの数/接続の数/信号強度分布/サービスタイプ分布に関する統計データを含むことができる。通信サービス管理サービスデバイスは、スループットが不適格であるエリアにおけるユーザの数、リンクの数、無線信号品質情報、およびサービスタイプ情報を統計データから取得して、基地局またはセルに対して対応する管理挙動を実行することができる。例えば、通信サービス管理サービスデバイスは、無線アクセスネットワークリソースを追加するか、またはセル内の負荷分散ポリシーを管理して、セルのアップリンクスループットを改善するようにしてもよい。
【0333】
一例では、通信サービス管理サービスデバイスは、一部のサービスまたは端末デバイスを別のセルまたは別の周波数帯域にハンドオーバし、それにより、サービスまたは端末デバイスが、隣接するセルまたは異なる周波数のカバレッジ重複エリア内に均等に分散されるようにする。例えば、各セルまたは周波数帯域内のユーザの数は、30~50の範囲に維持され、各地理的グリッド内の平均トラフィック量は、約10Mbpsとして維持される。
【0334】
別の例では、第3の分析データは、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの平均スループット性能が劣化したサービスのQoS測定分析を含むことができ、通信サービス管理サービスデバイスは、データからの分析を通じて、スループットが不適格であるサービスに対応するQoSフローの測定情報を取得することができる。QoSフローの測定情報は、遅延、レート、およびパケット損失率を含むことができるが、これらに限定されない。さらに、通信サービス管理サービスデバイスは、スループットと、QoSフロー構成と、QoS指標測定値との間の対応関係を取得することができる。このようにして、通信サービス管理サービスデバイスは、QoS優先度構成を管理することによって、DLおよび/またはULスループットを変更することができる。
【0335】
例えば、通信サービス管理サービスデバイスは、QoSフローの優先度構成情報をQoSフローの実際の測定情報と比較する。QoSフローの優先度構成情報は、QoSフロータイプを含むことができる。QoSフロータイプは、3、5、7、および9などの値を含むことができ、各値は、QoSフローの優先度、遅延、レート、およびパケット損失レートなどの指標情報を表す。実際の測定情報における指標が優先度構成情報における対応する指標の予め設定された割合を下回る場合、通信サービス管理サービスデバイスは、QoSフローの優先度をnレベルだけ増加させることができ、nは正の整数である。例えば、実際の測定情報におけるレートが優先度構成情報におけるレートの80%未満の場合、通信サービス管理サービスデバイスは、QoSフローの優先度を1レベルだけ増加させることができる。通信サービス管理サービスデバイスは、QoSフローの優先度を増加させ、それにより、対応する端末デバイスまたはサービスがスケジューリング中により多くのリソースを取得して、DLスループットおよび/またはULスループットを改善することができるようにする。
【0336】
(2.2)任意選択で、通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの状態報告における決定データ(すなわち、S807における第3の決定データ)および/または実行データ(すなわち、S807における第3の実行データ)に基づいて第5の管理指示情報をさらに生成することができる。
【0337】
決定情報が、ネットワークスライスリソースを追加すること、ネットワークスライスを新たに追加すること、リソースを削減すること、またはネットワークスライスを削除することなどの情報を含む場合、通信サービス管理サービスデバイスは、現在のネットワークリソース利用可能性状態、通信サービス分析情報、実行結果情報、および別のネットワークスライスの状態報告に基づいてネットワークスライス管理サービスデバイスの決定が有効であるかどうかを判定し、ネットワークスライス管理サービスデバイスの決定を維持するか、またはネットワークスライス管理サービスデバイスの決定を修正するかどうかを判定する。代替として、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの状態報告は、ネットワークスライスの決定情報を含んでもよいが、実行結果情報を含まず、決定情報が実行されたかどうかを示すことができる。決定情報が実行されない場合、状態報告は、ネットワークスライス管理サービスデバイスが、決定情報の実行可能性を判定するように通信サービス管理サービスデバイスに要求することを示す。この場合、通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービス管理サービスデバイスによって管理されるネットワークリソースに基づいて決定情報を調整または改善して、第5の管理指示情報を生成することができる。例えば、通信サービス管理サービスデバイスは、決定情報内のリソース量を割り当てることができるかどうかを判定し、判定結果に基づいて調整を実行して、第5の管理指示情報を形成する。
【0338】
(3)任意選択で、通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービスの性能指標要件、通信サービスの分析報告、および通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの状態報告に基づいて第5の管理指示情報をさらに生成することができる。例としては以下の通りである。
【0339】
通信サービス管理サービスデバイスが、通信サービスの分析報告によって指示された情報が通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの状態報告によって指示された情報と一致すると判定した場合、例えば、通信サービスの分析報告に基づいて通信サービスの性能指標の測定値が通信サービスの性能指標要件を下回る(または上回る)と判定し、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの状態報告に基づいてネットワークスライスに対応する性能指標の測定値がネットワークスライスの(通信サービスの性能指標要件に基づいて取得された)性能指標要件を下回る(または上回る)と判定し、ネットワークスライスのリソース利用率が予め設定されたしきい値を下回る(または上回る)場合、通信サービス管理サービスデバイスは、1つまたは複数のネットワークスライスのリソース構成が追加(または削減)される必要があると判定し、生成された第5の管理指示情報は、ネットワークスライスのリソース構成を追加(または削減)することを(ネットワークスライス管理サービスデバイスに)指示する。通信サービス管理サービスデバイスが、通信サービスの分析報告によって指示された情報が、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの状態報告によって指示された情報と一致しないと判定した場合、通信サービス管理サービスデバイスは、複数のネットワークスライスの状態報告および履歴状態に基づいてネットワークスライスのリソース構成を追加、維持、または低減することを判定し、生成された第5の管理指示情報は、ネットワークスライスのリソース構成を追加、維持、または低減することを指示する。
【0340】
なお、通信サービスの分析報告および通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの状態報告の具体的な内容については、S401における説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0341】
任意選択で、通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービスの性能指標要件、通信サービスの分析報告、および/または通信サービスに関連付けられたネットワークスライスの状態報告に基づいて第3の管理操作セットを最初に判定し、次いで、第3の管理操作セットに基づいて第5の管理指示情報を生成することができる。第3の管理操作セットは、通信サービスに関連付けられたネットワークスライスに対して実行される管理操作のセットであり、ネットワークスライスを追加すること、ネットワークスライスを削除すること、ネットワークスライスのネットワーク構成を修正すること、およびネットワークスライスの実行パラメータを修正することのうちのいずれか1つまたは複数を含む。
【0342】
第5の管理指示情報は、構成要件情報とも呼ばれることを理解されたい。
【0343】
S809:通信サービス管理サービスデバイスは、第5の管理指示情報をネットワークスライス管理サービスデバイスに送信し、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、第5の管理指示情報を受信する。
【0344】
具体的には、通信サービス管理サービスデバイスが第5の管理指示情報をネットワークスライス管理サービスデバイスに送信する方式については、S512の説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。ネットワークスライス管理サービスデバイスは、第5の管理指示情報を受信し、第5の管理指示情報に基づいてネットワークスライスを管理し、例えば、ネットワークスライスを追加し、ネットワークスライスを削除し、またはネットワークスライスのネットワーク構成を修正する。
【0345】
任意選択で、ネットワークスライス管理サービスデバイスは、通信サービス管理サービスデバイスに、ネットワークスライスを管理した結果、例えば、追加されたネットワークスライスの識別子、ネットワークスライスの構成が正常に修正されたことを示す指示情報、またはネットワークスライスが正常に削除されたことを示す指示情報を送信する。
【0346】
図8に対応する方法手順では、通信サービス管理サービスデバイスは、通信サービス管理サービスデバイスによって管理される通信サービスインスタンスの性能指標要件と、通信サービスインスタンスの分析報告および/または通信サービスインスタンスに含まれるかもしくは関連付けられるネットワークスライスの状態報告とに基づいてネットワーク構成差を判定し、次いで、ネットワーク構成差に基づいてネットワークスライスを管理して、ネットワーク構成差を排除または低減し、さらに、通信サービスインスタンスの実際の性能指標と指定された性能指標要件との間の差を排除または低減することができ、それにより、両者間の一致度が改善され、通信サービスインスタンスの性能指標要件の満足度および通信サービスインスタンスに割り当てられたネットワークリソースの利用率の両方が保証される。
【0347】
図4図8のいずれか1つにおけるネットワーク管理方法によると、各階層のネットワーク管理デバイスは、ネットワーク管理デバイスの管理階層における被管理対象の性能指標要件、ならびにその階層における被管理対象の分析報告および/または次の階層における被管理対象に含まれるかもしくは関連付けられた次の階層の被管理対象の状態報告に基づいてネットワーク構成差を判定し、次いで、ネットワーク構成差に基づいて次の階層の被管理対象を管理して、ネットワーク構成差を排除または低減することができる。このようにして、階層における被管理対象の実際の性能指標と指定された性能指標要件との間の差が排除または低減され、両者間の一致度が改善され、階層における被管理対象の性能指標要件の満足度および階層における被管理対象に割り当てられたネットワークリソースの利用率が保証される。
【0348】
本出願の実施形態において提供されるネットワーク管理方法は、図4図8を参照して詳細に上述されている。以下では、図9および図10を参照して、本出願の実施形態において提供されるネットワーク管理方法を実行するように構成されたネットワーク管理装置について詳細に説明する。
【0349】
図9は、本出願の一実施形態によるネットワーク管理装置900の構造の概略図1である。本装置は、第1階層のネットワーク管理デバイスにおいて使用される。第1階層のネットワーク管理デバイスは、第2階層のネットワーク管理デバイスに接続され、第1階層のネットワーク管理デバイスおよび第2階層のネットワーク管理デバイスは、異なる階層の被管理対象を別々に管理し、被管理対象は、デバイス、ネットワーク、またはネットワークによって提供されるサービスである。図9に示されるように、ネットワーク管理装置900は、トランシーバモジュール901および処理モジュール902を含む。説明を容易にするために、図9は、ネットワーク管理装置900の主要な構成要素のみを示す。
【0350】
一部の実施形態では、ネットワーク管理装置900は、図1または図2に示されるネットワーク管理システムにおいて使用されてもよく、図4図8のいずれか1つに示されるネットワーク管理方法における第1階層のネットワーク管理デバイスの機能を実行することができる。
【0351】
具体的には、トランシーバモジュール901は、第1階層のネットワーク管理デバイスが別のネットワークエンティティと通信すること、例えば、S507、S510、S603、S706、S809、またはS402における指示操作を実行することをサポートするように構成される。
【0352】
処理モジュール902は、第1階層のネットワーク管理デバイスの制御機能として使用され、例えば、S401、S402、S511、S608、またはS808における指示操作を実行するようにトランシーバモジュール901を制御する。トランシーバモジュール901および処理モジュール902の具体的な実施態様については、図4図8のいずれか1つに示された方法の実施形態における関連する内容を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0353】
任意選択で、トランシーバモジュール901は、受信モジュールおよび送信モジュール(図9に図示せず)を含むことができる。受信モジュールは、別のデバイス、例えば、第2階層のネットワーク管理デバイスまたは管理データ分析サービスデバイスによって送信された情報を受信するように構成され、送信モジュールは、別のデバイス、例えば、第2階層のネットワーク管理デバイスまたは管理データ分析サービスデバイスに情報を送信するように構成される。
【0354】
任意選択で、ネットワーク管理装置900は、記憶モジュール(図9には図示せず)をさらに含んでよく、記憶モジュールは、プログラムまたは命令を記憶する。処理モジュール902がプログラムまたは命令を実行すると、ネットワーク管理装置900は、図4図8のいずれか1つに示すネットワーク管理方法を実行することができる。
【0355】
ネットワーク管理装置900は、ネットワーク管理デバイス、例えば、運用、管理、および保守(operation administration and maintenance、OAM)デバイス、ビジネス支援システム(business support system、BSS)デバイス、または運用支援システム(operations support system、OSS)デバイスであってよく、またはネットワーク管理デバイスに配置され得るチップ(システム)もしくは別の構成要素であってよく、またはネットワーク管理デバイスを含む装置であってよいことに留意されたい。これは、本出願において限定されない。
【0356】
加えて、ネットワーク管理装置900の技術的効果については、図4図8のいずれか1つに示されるネットワーク管理方法の技術的効果を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0357】
例えば、図10は、本出願の一実施形態によるネットワーク管理装置の構造の概略図2である。ネットワーク管理装置は、OAMデバイス、BSSデバイス、もしくはOSSデバイスなどのネットワーク管理デバイスであってもよく、またはネットワーク管理デバイス内に配置され得るチップ(システム)もしくは別の構成要素もしくはアセンブリであってもよく、またはネットワーク管理デバイスを含む装置であってもよい。図10に示されるように、ネットワーク管理装置1000は、プロセッサ1001を含むことができる。任意選択で、ネットワーク管理装置1000は、メモリ1002および/またはトランシーバ1003をさらに含んでもよい。プロセッサ1001は、メモリ1002およびトランシーバ1003に結合され、例えば、通信バスを介してメモリ1002およびトランシーバ1003に接続されてもよい。
【0358】
以下、図10を参照して、ネットワーク管理装置1000の各構成要素について詳細に説明する。
【0359】
プロセッサ1001は、ネットワーク管理装置1000の制御センタであり、1つのプロセッサであってもよく、または複数の処理要素の集合であってもよい。例えば、プロセッサ1001は、1つまたは複数の中央処理装置(central processing unit、CPU)であるか、または特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)であってもよく、または本出願の実施形態を実装する1つまたは複数の集積回路、例えば、1つもしくは複数のマイクロプロセッサ(digital signal processors、DSP)または1つもしくは複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)として構成される。
【0360】
任意選択で、プロセッサ1001は、メモリ1002に記憶されたソフトウェアプログラムを起動または実行し、メモリ1002に記憶されたデータを呼び出すことによって、ネットワーク管理装置1000の様々な機能を実行することができる。
【0361】
具体的な実施態様中、一実施形態では、プロセッサ1001は、1つまたは複数のCPU、例えば、図10のCPU 0およびCPU 1を含むことができる。
【0362】
具体的な実施態様中、一実施形態において、ネットワーク管理装置1000は、複数のプロセッサ、例えば、図10に示されるプロセッサ1001およびプロセッサ1004を含むこともできる。各プロセッサは、シングルコアプロセッサ(single-CPU)であってもよく、またはマルチコアプロセッサ(multi-CPU)であってもよい。本明細書におけるプロセッサは、データ(例えば、コンピュータプログラム命令)を処理するように構成された1つもしくは複数のデバイス、回路、および/または処理コアであってもよい。
【0363】
メモリ1002は、本出願における解決策を実行するためのソフトウェアプログラムを記憶するように構成され、プロセッサ1001は、実行を制御する。具体的な実施態様については、前述の方法の実施形態を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0364】
任意選択で、メモリ1002は、静的情報および命令を記憶することができる読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)もしくは別のタイプの静的記憶デバイス、または情報および命令を記憶することができるランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)もしくは別のタイプの動的記憶デバイスであってもよく、あるいは電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory、EEPROM)、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(compact disc read-only memory、CD-ROM)もしくは別の光ディスクストレージ、(コンパクト光ディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク、ブルーレイディスクなどを含む)光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ媒体もしくは別の磁気ストレージデバイス、または命令もしくはデータ構造の形態の予想されるプログラムコードを担持もしくは記憶するように構成され得て、コンピュータによってアクセスされ得る他の何らかの媒体であってもよいが、これらに限定されない。メモリ1002は、プロセッサ1001と一体化されてもよく、または独立して存在してもよく、ネットワーク管理装置1000のインターフェース回路(図10に図示せず)を介してプロセッサ1001に結合される。これは、本出願のこの実施形態において特に限定されない。
【0365】
トランシーバ1003は、別のネットワーク管理装置と通信するように構成される。例えば、ネットワーク管理装置1000は、ネットワーク管理デバイスであり、トランシーバ1003は、管理されるネットワークの分析報告および/または状態報告を取得するために、管理されるネットワークと通信するか、または別のネットワーク管理デバイスと通信するように構成されてもよい。
【0366】
任意選択で、トランシーバ1003は、受信モジュールおよび送信モジュール(図10には別個に示されていない)を含むことができる。受信モジュールは、管理されるネットワークまたは別のネットワーク管理デバイスに関する情報を受信するように構成されてもよい。送信モジュールは、被管理対象ネットワークまたは別のネットワーク管理デバイスに情報を送信するように構成されてもよい。トランシーバ1003は、図9のトランシーバモジュール901によって実装され得る機能を実装することができる。
【0367】
任意選択で、トランシーバ1003は、プロセッサ1001と一体化されてもよく、または独立して存在してもよく、ネットワーク管理装置1000のインターフェース回路(図10に図示せず)を介してプロセッサ1001に結合される。これは、本出願のこの実施形態において特に限定されない。
【0368】
図10に示されるネットワーク管理装置1000の構造は、ネットワーク管理装置に対する限定を構成しないことに留意されたい。実際のネットワーク管理装置は、図に示されるものよりも多いまたは少ない構成要素を含んでもよく、いくつかの構成要素を組み合わせてもよく、または異なる構成要素の配置を有してもよい。
【0369】
加えて、ネットワーク管理装置1000の技術的効果については、前述の方法の実施形態において示されたネットワーク管理方法の技術的効果を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0370】
本出願の一実施形態は、プロセッサを含むチップシステムをさらに提供する。プロセッサは、メモリに結合される。メモリは、プログラムまたは命令を記憶するように構成される。プログラムまたは命令がプロセッサによって実行されると、チップシステムは、前述の方法の実施形態のいずれか1つによる方法を実施するように可能にされる。
【0371】
任意選択で、チップシステム内に1つまたは複数のプロセッサがあってもよい。プロセッサは、ハードウェアを使用することによって実装されてよく、またはソフトウェアを使用することによって実装されてよい。プロセッサがハードウェアを使用することによって実装される場合、プロセッサは、論理回路、集積回路などであってよい。プロセッサがソフトウェアを使用することによって実装される場合、プロセッサは、汎用プロセッサであってよく、メモリに記憶されたソフトウェアコードを読み取ることによって実装される。
【0372】
任意選択で、チップシステム内に1つまたは複数のメモリがあってもよい。メモリは、プロセッサと一体化されてもよく、またはプロセッサとは別に配置されてもよい。これは、本出願において限定されない。例えば、メモリは、非一過性プロセッサ、例えば、読み出し専用メモリROMであってもよい。メモリおよびプロセッサは、同じチップに統合されてもよく、または異なるチップ上に別々に配置されてもよい。メモリのタイプならびにメモリおよびプロセッサを配置する方式は、本出願では特に限定されない。
【0373】
例えば、チップシステムは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、システムオンチップ(system on chip、SoC)、中央処理装置(central processor unit、CPU)、ネットワークプロセッサ(network processor、NP)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、マイクロコントローラユニット(micro controller unit、MCU)、プログラマブル論理デバイス(programmable logic device、PLD)、または別の集積チップであってよい。
【0374】
本出願の一実施形態は、ネットワーク管理システムをさらに提供する。ネットワーク管理システムは、第1階層のネットワーク管理デバイスと、第2階層のネットワーク管理デバイスとを備える。第1階層のネットワーク管理デバイスは、図1または図2に示されるネットワーク管理システムに適用可能であり、図4図8のいずれか1つに示されたネットワーク管理方法における第1階層のネットワーク管理デバイスの機能を実行する。第2階層のネットワーク管理デバイスは、図1または図2に示されるネットワーク管理システムに適用可能であり、図4図8のいずれか1つに示されるネットワーク管理方法における第2階層のネットワーク管理デバイスの機能を実行する。具体的な実施態様については、前述の方法の実施形態を参照されたく、詳細はここでは再び説明されない。
【0375】
本出願の実施形態におけるプロセッサは、中央処理装置(central processing unit、CPU)であってよいことを理解されたい。プロセッサは、代替として、別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)または別のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理デバイス、個別ハードウェア構成要素などであってもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよく、またはプロセッサは、従来の何らかのプロセッサなどであってもよい。
【0376】
本出願の実施形態におけるメモリは、揮発性メモリもしくは不揮発性メモリであってもよく、または揮発性メモリおよび不揮発性メモリを含んでもよいことをさらに理解されたい。不揮発性メモリは読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(electrically EPROM、EEPROM)、またはフラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリは、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)であってよく、外部キャッシュとして使用される。限定的な説明ではなく例として、多くの形態のランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(static RAM、SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(synchronous DRAM、SDRAM)、ダブルデータレートシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(double data rate SDRAM、DDR SDRAM)、拡張シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(enhanced SDRAM、ESDRAM)、シンクリンクダイナミックランダムアクセスメモリ(synchlink DRAM、SLDRAM)、およびダイレクトラムバスランダムアクセスメモリ(direct rambus RAM、DR RAM)が使用されてもよい。
【0377】
前述の実施形態の全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア(例えば、回路)、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せを使用して実装されてもよい。実施形態を実装するためにソフトウェアが使用される場合、前述の実施形態は、コンピュータプログラム製品の形態で完全にまたは部分的に実装されてもよい。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令またはコンピュータプログラムを含む。プログラム命令またはコンピュータプログラムがコンピュータ上にロードされ、実行されると、本出願の実施形態による手順または機能がすべてまたは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラマブル装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、またはコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、有線(例えば、赤外線、無線、またはマイクロ波)方式で、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに伝送されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な何らかの使用可能な媒体、または1つもしくは複数の使用可能な媒体を一体化する、サーバもしくはデータセンタなどのデータ記憶デバイスであってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光媒体(例えば、DVD)、または半導体媒体であってもよい。半導体媒体は、ソリッドステートドライブであってもよい。
【0378】
本明細書における「および/または」という用語は、関連付けられたオブジェクト間の関連関係を説明するに過ぎず、3つの関係が存在することができることを表すことを理解されたい。例えば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合を表すことができる。
Aのみが存在し、AとBの両方が存在し、Bのみが存在する。A、Bは単数でも複数でもよい。加えて、本明細書における文字「/」は、通常、関連付けられたオブジェクト間の「または」関係を示すが、「および/または」関係を示すこともできる。詳細については、文脈を参照して理解されたい。
【0379】
本出願の実施形態において、「少なくとも1つの」は1つまたは複数を意味し、「複数の」は2つ以上を意味する。用語「以下の(項目)のうちの少なくとも1つ」または同様の用語は、単数の項目または複数の項目の任意の組合せを含む、それらの項目の任意の組合せを指す。例えば、a、b、またはcのうちの少なくとも1つの項目(ピース)は、a、b、c、aおよびb、aおよびc、bおよびc、またはa、bおよびcを示すことができ、a、b、およびcは、単数または複数であってもよい。
【0380】
前述のプロセスのシーケンス番号は、本出願の様々な実施形態における実行順序を意味しないことを理解されたい。プロセスの実行順序は、プロセスの機能および内部論理に基づいて判定されるべきであり、本出願の実施形態の実装プロセスに対するいかなる限定としても解釈されるべきではない。
【0381】
当業者は、本明細書に開示された実施形態に記載された例と組み合わせて、ユニットおよびアルゴリズムステップが電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組合せによって実施され得ることを認識することができる。機能がハードウェアによって実行されるかソフトウェアによって実行されるかは、技術的解決策の特定の適用例および設計制約に依存する。当業者は、記載された機能を実施するために特定の用途ごとに様々な方法を使用することができるが、その実施態様は、本出願の範囲を超えるとみなされるべきではない。
【0382】
便利で簡潔な説明のために、前述のシステム、装置、およびユニットの詳細な動作プロセスについては、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照することが当業者によって明確に理解され得て、詳細はここでは再び説明されない。
【0383】
本出願で提供されるいくつかの実施形態では、開示されたシステム、装置、および方法は、他の方式で実施されてもよいことを理解されたい。例えば、説明された装置の実施形態は単なる例である。例えば、ユニットへの分割は、単に論理的な機能分割であり、実際の実施態様では他の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたは構成要素は、別のシステムに結合または統合されてもよく、または、いくつかの特徴は無視されてもよく、もしくは実行されなくてもよい。加えて、表示または議論された相互結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェースを介して実施されてもよい。装置またはユニット間の間接結合または通信接続は、電子的な形態、機械的な形態、または他の形態で実装されてもよい。
【0384】
別個の部分として記載されるユニットは、物理的に別個であってもなくてもよく、ユニットとして表示される部分は、物理ユニットであってもなくてもよく、1つの場所に位置してもよく、または複数のネットワークユニット上に分散されてもよい。ユニットの一部または全部は、実施形態の解決策の目的を達成するための実際の要件に基づいて選択されてもよい。
【0385】
加えて、本出願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてもよく、ユニットのそれぞれは、物理的に単独で存在してもよく、または2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されてもよい。
【0386】
機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実施され、独立した製品として販売または使用される場合、機能はコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、本出願の技術的解決策は本質的に、または従来技術に寄与する部分、または技術的解決策の一部は、ソフトウェア製品の形態で実施されてもよい。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイスなどであってもよい)コンピュータデバイスに、本出願の実施形態に記載される方法のステップのすべてまたは一部を実行するように命令するためのいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、磁気ディスク、または光ディスクなどの、プログラムコードを記憶することができる何らかの媒体を含む。
【0387】
前述の説明は、本出願の特定の実施態様に過ぎず、本出願の保護範囲はこれに限定されない。本出願において開示される技術的範囲内で当業者によって容易に想到されるいかなる変形または置換も本出願の保護範囲内に入るものとする。したがって、本出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0388】
100 ネットワーク管理システム
110 第1階層のネットワーク管理デバイス
120 第2階層のネットワーク管理デバイス
200 ネットワーク管理システム
210 通信サービス管理サービスデバイス
220 ネットワークスライス管理サービスデバイス
230 ネットワークスライスサブネット管理サービスデバイス
240 管理データ分析デバイス
250 性能管理デバイス/障害管理デバイス
260 無線アクセスネットワークデバイス
270 コアネットワークデバイス
280 トランスポートネットワークデバイス
290 ネットワーク機能管理機能デバイス/ネットワーク機能仮想オーケストレーションデバイス
310 通信サービス
320 ネットワークスライス
330 ネットワークスライスサブネット
340 アクセスネットワークのネットワークスライスサブネット
350 コアネットワークのネットワークスライスサブネット
900 ネットワーク管理装置
901 トランシーバモジュール
902 処理モジュール
1000 ネットワーク管理装置
1001 プロセッサ
1002 メモリ
1003 トランシーバ
1004 プロセッサ
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10