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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-03
(45)【発行日】2024-10-11
(54)【発明の名称】空気調和装置、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/36 20180101AFI20241004BHJP
   F24F 11/50 20180101ALI20241004BHJP
【FI】
F24F11/36
F24F11/50
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2024543443
(86)(22)【出願日】2023-08-24
(86)【国際出願番号】 JP2023030436
【審査請求日】2024-07-23
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100206081
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 央
(74)【代理人】
【識別番号】100188673
【弁理士】
【氏名又は名称】成田 友紀
(74)【代理人】
【識別番号】100188891
【弁理士】
【氏名又は名称】丹野 拓人
(72)【発明者】
【氏名】古谷野 赳弘
(72)【発明者】
【氏名】大鳥井 雄
【審査官】奥隅 隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-211794(JP,A)
【文献】特開2016-211793(JP,A)
【文献】特開2021-124250(JP,A)
【文献】国際公開第2021/234857(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/36
F24F 11/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空調対象空間に、冷媒の熱交換により、冷熱又は温熱を供給する利用側熱交換器をそれぞれ有する複数の利用側ユニットと、
前記冷媒を圧縮する圧縮機を備える熱源側ユニットと、
前記空調対象空間に漏洩した前記冷媒を検出する冷媒センサと、
前記冷媒センサが検出した前記冷媒の漏洩に対する安全対策処理を実行する対策処理部であって、前記安全対策処理に関連する対策関連部に対する通信に異常が発生した場合に、前記熱源側ユニットによる前記圧縮機の動作を維持しつつ、前記複数の利用側ユニットのうちの、通信異常が発生した前記対策関連部に対応する利用側ユニットの運転を制限する対策処理部と
を備える空気調和装置。
【請求項2】
前記対策処理部は、
前記複数の利用側ユニットと、前記熱源側ユニットと、前記冷媒センサを含む前記対策関連部とが設置され、互いの通信により正常な動作を確認する初回動作確認が完了するまでの期間に、前記対策関連部に対する通信に異常が発生した場合に、前記冷媒を前記熱源側ユニットに留めて、前記複数の利用側ユニットの全ての運転を停止する第1制限処理を実行し、
前記初回動作確認が完了した後に、前記対策関連部に対する通信に異常が発生した場合に、前記通信異常が発生した前記対策関連部に対応する利用側ユニットの運転を制限する第2制限処理を実行する
請求項1に記載の空気調和装置。
【請求項3】
前記冷媒が漏洩したことを示す警報を出力する警報出力部を備え、
前記対策処理部は、
前記第2制限処理において、前記通信異常が発生した前記対策関連部に対応する利用側ユニットの運転を禁止するとともに、当該利用側ユニットに対応する前記警報出力部に警報を出力させる
請求項2に記載の空気調和装置。
【請求項4】
前記対策処理部は、
前記第1制限処理において、前記圧縮機を停止するとともに、前記熱源側ユニットと、前記複数の利用側ユニットとの間で前記冷媒を循環させる冷媒回路上に配置された遮断弁を閉じて、前記空調対象空間への前記冷媒の漏洩を抑制させる
請求項2記載の空気調和装置。
【請求項5】
前記熱源側ユニットは、熱源側熱交換器を備え、
前記対策処理部は、
前記第1制限処理において、前記熱源側ユニット内で前記冷媒を循環させて、前記熱源側熱交換器に前記冷媒を回収する
請求項2記載の空気調和装置。
【請求項6】
前記熱源側ユニットと、前記複数の利用側ユニットとの間で前記冷媒を循環させる冷媒回路において、前記複数の利用側ユニットのそれぞれに対して、前記冷媒の分配を制御する分岐ボックスを備え、
前記対策処理部は、前記安全対策処理に関連する対策関連部に対する通信に異常が発生した場合に、前記分岐ボックスを用いて、前記通信異常が発生した前記対策関連部に対応する利用側ユニットへの前記冷媒の分配を停止する
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の空気調和装置。
【請求項7】
前記熱源側ユニットを制御する熱源側制御部と、
前記利用側ユニットを制御する利用側制御部と、
前記対策関連部を制御する対策関連制御部と
を備え、
前記対策処理部は、
前記熱源側制御部、前記利用側制御部、及び前記対策関連制御部の間の相互の通信に基づいて、前記対策関連部に対する通信に異常が発生しているか否か判定する
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の空気調和装置。
【請求項8】
前記熱源側制御部は、前記対策処理部を備える
請求項7に記載の空気調和装置。
【請求項9】
前記対策関連部には、前記冷媒センサ、及び、前記冷媒が漏洩したことを示す警報を出力する警報出力部のうちの少なくとも1つが含まれる
請求項1又は請求項2に記載の空気調和装置。
【請求項10】
空調対象空間に、冷媒の熱交換により、冷熱又は温熱を供給する利用側熱交換器をそれぞれ有する複数の利用側ユニットと、前記冷媒を圧縮する圧縮機を備える熱源側ユニットと、前記空調対象空間に漏洩した前記冷媒を検出する冷媒センサと、を備える空気調和装置の制御方法であって、
対策処理部が、前記冷媒センサが検出した前記冷媒の漏洩に対する安全対策処理を実行し、前記安全対策処理に関連する対策関連部に対する通信に異常が発生した場合に、前記熱源側ユニットによる前記圧縮機の動作を維持しつつ、前記複数の利用側ユニットのうちの、通信異常が発生した前記対策関連部に対応する利用側ユニットの運転を制限する
制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空気調和装置、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、燃焼性の冷媒を用いた空気調和装置では、冷媒の漏洩に対して換気装置を動作させるなどの安全を確保する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
また、このような従来の空気調和装置では、例えば、装置間の通信異常が発生するなど、安全対策が正常に動作しない可能性がある場合に、空気調和装置の運転を禁止するものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-211762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の空気調和装置では、例えば、1台の室外機に複数の室内機が接続されている場合に、特定の室内機との通信に異常が発生すると、空気調和装置の運転が禁止され、通信異常が発生していない室外機も使用できずに、利用者の利便性を損なう可能性があった。
【0005】
本開示は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、安全性を担保しつつ、高い利便性を得ることができる空気調和装置、及び制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するために、本開示の一態様は、空調対象空間に、冷媒の熱交換により、冷熱又は温熱を供給する利用側熱交換器をそれぞれ有する複数の利用側ユニットと、前記冷媒を圧縮する圧縮機を備える熱源側ユニットと、前記空調対象空間に漏洩した前記冷媒を検出する冷媒センサと、前記冷媒センサが検出した前記冷媒の漏洩に対する安全対策処理を実行する対策処理部であって、前記安全対策処理に関連する対策関連部に対する通信に異常が発生した場合に、前記熱源側ユニットによる前記圧縮機の動作を維持しつつ、前記複数の利用側ユニットのうちの、通信異常が発生した前記対策関連部に対応する利用側ユニットの運転を制限する対策処理部とを備える空気調和装置である。
【0007】
また、本開示の一態様は、空調対象空間に、冷媒の熱交換により、冷熱又は温熱を供給する利用側熱交換器をそれぞれ有する複数の利用側ユニットと、前記冷媒を圧縮する圧縮機を備える熱源側ユニットと、前記空調対象空間に漏洩した前記冷媒を検出する冷媒センサと、を備える空気調和装置の制御方法であって、
対策処理部が、前記冷媒センサが検出した前記冷媒の漏洩に対する安全対策処理を実行し、前記安全対策処理に関連する対策関連部に対する通信に異常が発生した場合に、前記熱源側ユニットによる前記圧縮機の動作を維持しつつ、前記複数の利用側ユニットのうちの、通信異常が発生した前記対策関連部に対応する利用側ユニットの運転を制限する制御方法である。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、安全性を担保しつつ、高い利便性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施形態による空調システムの一例を示す構成図である。
図2】第1の実施形態による空調システムの一例を示す機能ブロック図である。
図3】第1の実施形態による空調システムの安全対策処理の一例を示すフローチャートである。
図4】第1の実施形態による空調システムの通信異常が発生した場合の制限処理の一例を示すフローチャートである。
図5】第2の実施形態による空調システムの一例を示す構成図である。
図6】第2の実施形態による空調システムの一例を示す機能ブロック図である。
図7】第2の実施形態による空調システムの通信異常が発生した場合の制限処理の一例を示すフローチャートである。
図8】本開示の空調システムの各制御装置のハードウェア構成例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の一実施形態による空気調和装置、及び制御方法について、図面を参照して説明する。
【0011】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態による空調システム1の一例を示す構成図である。
図1に示すように、空調システム1は、室外機10と、複数の室内機20(20-1,20-2)と、複数の外部コントローラ30(30-1,30-2)とを備える。
【0012】
空調システム1は、例えば、戸建て住宅、マンション、オフィスビル、等に設置され、蒸気圧縮式にて冷媒を循環させる冷凍サイクル運転を行うことによって、室内機20に選択された冷房指令(冷房ON/OFF)又は暖房指令(暖房ON/OFF)を処理し、冷房運転又は暖房運転を実行する。
なお、本実施形態において、空調システム1は、空気調和装置の一例である。
【0013】
また、本実施形態において、室内機20-1と、室内機20-2とは、同一の構成であり、空調システム1が備える任意の室内機を示す場合、又は、区別しない場合に、室内機20として説明する。
【0014】
また、外部コントローラ30-1と、外部コントローラ30-2とは、同一の構成であり、空調システム1が備える任意の外部コントローラを示す場合、又は、区別しない場合に、外部コントローラ30として説明する。
【0015】
室外機10は、室内機20に供給する熱を生成する熱源機であり、熱源側ユニットとして機能する。室外機10は、圧縮機11と、四方弁12と、室外熱交換器13と、室外ファン14と、圧力容器15と、液管遮断弁16と、ガス管遮断弁17と、室外機制御装置100とを備える。
【0016】
圧縮機11は、冷媒を圧縮する装置であり、運転容量が可変である。圧縮機11は、冷媒を吸入、圧縮して高温高圧の状態にする。なお、冷媒は、冷媒回路RCにより、室外機10と室内機20との間を、熱交換を行って循環する。冷媒は、例えば、燃焼性の冷媒である。
【0017】
四方弁12は、冷媒の流れの方向を切替えるための弁であり、第1ポートから第4ポートを有している。第1ポートは、圧縮機11の吐出側に接続され、第2ポートは、室外熱交換器13に接続される。また、第3ポートは、圧縮機11の吸入側に接続され、第4ポートは、室内機20に繋がっている。
【0018】
四方弁12は、第1ポートと第2ポートとが連通すると同時に第3ポートと第4ポートとが閉鎖される状態(図1の実線で示す状態)と、第3ポートと第4ポートとが連通すると同時に第1ポートと第2ポートとが閉鎖される状態(図1の破線で示す状態)とに設定が切替え可能に構成されている。
四方弁12において、図1の実線で示す状態は、冷房運転方向の接続であり、図1の破線で示す状態は、暖房運転方向の接続である。
【0019】
室外熱交換器13は、例えば、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であり、外気と冷媒とで熱交換を行い、排熱をする。
【0020】
室外ファン14は、例えば、プロペラファンであり、室外熱交換器13に空気を送風する送風装置である。室外ファン14は、回転数が変更可能である。
【0021】
圧力容器15は、余剰冷媒を容器中に担保し、圧縮機11に液冷媒が流入することを抑制する。
【0022】
液管遮断弁16は、冷媒回路RC上の室外熱交換器13と室内機20との間に配置され、遮断弁の一例である。
ガス管遮断弁17は、冷媒回路RC上の四方弁102と室内機20との間に配置され、遮断弁の一例である。
これら遮断弁は、室内機20から冷媒が漏洩した際に、室外機10から室内機20に冷媒が流入するのを抑制する。
【0023】
室外機制御装置100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を含むプロセッサなどで構成され、室外機10を制御する。室外機制御装置100は、熱源側制御部の一例である。室外機制御装置100は、室外機10の各部を制御するとともに、室内機20、及び外部コントローラ30のそれぞれと相互に通信可能である。室外機制御装置100の詳細については、後述する。
【0024】
室内機20は、空調対象空間に、冷媒の熱交換により、冷熱又は温熱を供給する利用側ユニットの一例である。室内機20と室外機10とは、冷媒配管により接続されている。なお、空調対象空間は、例えば、利用者の部屋などの空間であり、図1に示すれいでは、部屋RM1及び部屋RM2に相当する。
【0025】
本実施形態では、部屋RM1に室内機20-1及び外部コントローラ30-1が設置され、部屋RM2に室内機20-2及び外部コントローラ30-2が設置されているものとして説明する。
【0026】
室内機20は、室内熱交換器23と、室内ファン24と、減圧機構28と、冷媒センサ29と、室内機制御装置200とを備える。なお、部屋RM1に対応する室内機20-1の各構成には、符号に“-1”を付与し、部屋RM2に対応する室内機20-2の各構成には、符号に“-2”を付与して説明する。
【0027】
室内熱交換器23は、空調対象空間に、冷媒の熱交換により、冷熱又は温熱を供給する利用側熱交換器の一例である。室内熱交換器23は、例えば、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。室内熱交換器23は、冷媒回路RC上に配置され、室内空気と冷媒との熱交換を行う。
【0028】
室内ファン24は、例えば、シロッコファン、等であり、室内熱交換器23に空気を送風する送風装置である。室内ファン24は、回転数が変更可能である。
【0029】
減圧機構28は、冷媒回路RC上に配置され、冷媒を減圧して膨張させる。
冷媒センサ29は、例えば、室内機20内に設置され、空調対象空間に漏洩した冷媒を検出する。
【0030】
室内機制御装置200は、例えば、CPUを含むプロセッサなどで構成され、室内機20を制御する。室内機制御装置200は、利用側制御部の一例である。室内機制御装置200は、室内機20の各部を制御するとともに、室外機10、及び外部コントローラ30のそれぞれと相互に通信可能である。室内機制御装置200の詳細については、後述する。
【0031】
外部コントローラ30は、例えば、リモートコントローラ(以下、リモコンという)であり、利用者が空調システム1に対して制御要求することができるインターフェースが備えられている。また、外部コントローラ30は、例えば、室内機20に備えられた冷媒センサ29が冷媒漏洩を検出した場合に、アラーム(警報)を出力することで、利用者に対して、冷媒漏洩が発生したことを報知することができる。
【0032】
外部コントローラ30は、警報出力部31と、コントローラ制御装置300とを備える。なお、部屋RM1に対応する外部コントローラ30-1の各構成には、符号に“-1”を付与し、部屋RM2に対応する外部コントローラ30-2の各構成には、符号に“-2”を付与して説明する。
【0033】
警報出力部31は、例えば、スピーカであり、冷媒漏洩が発生したことを報知するアラーム(警報)を出力(放音)する。
【0034】
コントローラ制御装置300は、例えば、CPUを含むプロセッサなどで構成され、外部コントローラ30を制御する。コントローラ制御装置300は、外部コントローラ制御部の一例である。コントローラ制御装置300は、外部コントローラ30の各部を制御するとともに、室外機10、及び室内機20のそれぞれと相互に通信可能である。コントローラ制御装置300の詳細については、後述する。
【0035】
次に、図2を参照して、本実施形態による空調システム1の機能ブロックについて説明する。
図2は、本実施形態による空調システム1の一例を示す機能ブロック図である。
【0036】
図2に示すように、空調システム1は、室外機制御装置100と、室内機制御装置200と、コントローラ制御装置300とを備える。
室外機制御装置100と、室内機制御装置200と、コントローラ制御装置300とは、相互に通知可能である。
【0037】
室内機制御装置200は、例えば、室内機20内に配置され、室内ファン24、及び減圧機構28を制御する。また、室内機制御装置200は、冷媒センサ29の検出情報を取得する。
室内機制御装置200は、室内機通信部210と、室内機記憶部220と、室内機制御部230とを備える。
【0038】
室内機通信部210は、例えば、電話回線、LAN回線、無線などの通信手段により、通信データ情報の入力、及び外部に通信データ情報を出力することが可能な通信部である。
【0039】
室内機記憶部220は、例えば、半導体メモリなどで構成され、室内機20を制御するための各種情報を記憶する。
【0040】
室内機制御部230は、例えば、不図示のCPUに、制御プログラムを実行させることで実現される機能部であり、室内機20を制御する各種処理を実行する。室内機制御部230は、例えば、冷媒センサ29の検出情報を取得して、冷媒漏洩を検知する。
【0041】
室内機制御部230は、室内運転制御部231を備える。
室内運転制御部231は、例えば、冷房運転、又は暖房運転、等の室内機20の運転の制御を行う。
【0042】
コントローラ制御装置300は、例えば、外部コントローラ30内に配置され、警報出力部31を制御する。また、コントローラ制御装置300は、利用者から、空調システム1に対する操作情報を受け付け、冷房指令(冷房ON/OFF)、又は、暖房指令(暖房ON/OFF)、等の各種運転指令を、室外機10又は室内機20に送信する。また、コントローラ制御装置300は、冷媒漏洩が発生した場合に、警報出力部31によりアラーム(警報)を出力する。
【0043】
コントローラ制御装置300は、外部通信部310と、入力部320と、表示部330と、リモコン制御部340と、リモコン記憶部350とを備える。
外部通信部310は、例えば、電話回線、LAN回線、無線などの通信手段により、通信データ情報の入力、及び外部に通信データ情報を出力することが可能な通信部である。
【0044】
入力部320は、例えば、操作ボタン、タッチパネル、等の入力装置である。入力部320は、利用者の操作に応じて、空調システム1の各種運転指令を受け付ける。
【0045】
表示部330は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示装置である。表示部330は、例えば、空調システム1の運転状態を表示する。表示部330は、冷媒センサ29が冷媒漏洩を検出した場合に、例えば、空調対象空間の換気を促す表示、又は、空調対象空間からの退避を促す情報、等を表示する。
【0046】
リモコン制御部340は、不図示のCPUに、制御プログラムを実行させることで実現される機能部であり、外部コントローラ30を制御する各種処理を実行する。リモコン制御部340は、例えば、入力部3210からの各種運転指令の受付、外部通信部310を介した各種運転指令の送信、運転状態の表示部330への表示、警報出力部31へのアラームの出力、等の制御を実行する。
【0047】
リモコン記憶部350は、例えば、半導体メモリなどで構成され、外部コントローラ30を制御するための各種情報を記憶する。
【0048】
室外機制御装置100は、例えば、室外機10内に配置され、圧縮機11、四方弁12、室外ファン14、圧力容器15、液管遮断弁16、及びガス管遮断弁17を制御する。
室外機制御装置100は、室外機通信部110と、室外機記憶部120と、室外機制御部130とを備える。
【0049】
室外機通信部110は、例えば、電話回線、LAN回線、無線などの通信手段により、通信データ情報の入力、及び外部に通信データ情報を出力することが可能な通信部である。室外機通信部110は、例えば、室内機制御装置200より出力された冷房指令(冷房ON/OFF)、又は、暖房指令(暖房ON/OFF)を受信して、室外機制御部130に出力する。また、室外機通信部110は、各種制御情報を、室内機制御装置200又はコントローラ制御装置300に送信する。
【0050】
室外機記憶部120は、例えば、半導体メモリなどで構成され、室外機10を制御するための各種情報を記憶する。室外機記憶部120は、起動情報記憶部121を備える。
【0051】
起動情報記憶部121は、空調システム1が設置された後に、室外機10、室内機20、及び外部コントローラ30の間の互いの通信により正常な動作(正常なシステム起動)を確認する初回動作確認が完了したことを示す起動情報を記憶する。起動情報には、空調システム1に接続されているシステム構成情報、等が含まれる。
【0052】
室外機制御部130は、不図示のCPUに、制御プログラムを実行させることで実現される機能部であり、室外機10を制御する各種処理を実行する。
室外機制御部130は、室外運転制御部131と、漏洩検知処理部132とを備える。
【0053】
室外運転制御部131は、室外機通信部110を介して受信した運転指令に応じて、圧縮機11、四方弁12、室外ファン14、圧力容器15、液管遮断弁16、及びガス管遮断弁17を制御する。
【0054】
漏洩検知処理部132は、冷媒センサ29が検出した冷媒の漏洩に対する安全対策処理を実行する対策処理部の一例である。漏洩検知処理部132は、室外機通信部110を介して、冷媒漏洩を示す情報を受信した場合に、安全対策処理として、例えば、冷媒を室外熱交換器13に回収する制御を行うとともに、遮断弁(液管遮断弁16、ガス管遮断弁17)を閉じて、空調対象空間への冷媒の漏洩を抑制させる。また、漏洩検知処理部132は、安全対策処理として、室外機通信部110を介して、外部コントローラ30(コントローラ制御装置300)に、アラーム(警報)を出力させる。
【0055】
また、漏洩検知処理部132は、安全対策処理に関連する対策関連部に対する通信に異常が発生した場合に、室外機10による圧縮機11の動作を維持しつつ、複数の室内機20のうちの、通信異常が発生した対策関連部に対応する室内機20の運転を制限する。
【0056】
ここで、対策関連部とは、外部コントローラ30(警報出力部31)、室内機20(冷媒センサ29)、等である。また、対策関連部を制御する対策関連制御部は、コントローラ制御装置300、及び室内機制御装置200に相当する。
【0057】
漏洩検知処理部132は、室外機通信部110を介して、外部コントローラ30及び室内機20との間に通信異常が発生しているか否かを判定する。すなわち、漏洩検知処理部132は、室外機制御装置100、室内機制御装置200、及びコントローラ制御装置300(対策関連制御部)の間の相互の通信に基づいて、対策関連部(外部コントローラ30又は室内機20)に対する通信に異常が発生しているか否かを判定する。
【0058】
また、漏洩検知処理部132は、初回動作確認が完了するまでの期間に、対策関連部(外部コントローラ30又は室内機20)に対する通信に異常が発生した場合に、冷媒を室外機10に留めて、複数の室内機20の全ての運転を停止する第1制限処理を実行する。
【0059】
なお、漏洩検知処理部132は、起動情報記憶部121が記憶する情報を確認することで、初回動作確認が完了するまでの期間と、初回動作確認が完了した後の期間とのいずれかを判定する。
【0060】
また、漏洩検知処理部132は、第1制限処理において、圧縮機11を停止するとともに、遮断弁(液管遮断弁16、ガス管遮断弁17)を閉じて、空調対象空間(部屋RM1及び部屋RM2)への冷媒の漏洩を抑制させる。
【0061】
また、漏洩検知処理部132は、初回動作確認が完了した後に、対策関連部(外部コントローラ30又は室内機20)に対する通信に異常が発生した場合に、室外機10による圧縮機11の動作を維持しつつ、通信異常が発生した対策関連部(外部コントローラ30又は室内機20)に対応する室内機20の運転を制限する第2制限処理を実行する。
【0062】
漏洩検知処理部132は、第2制限処理において、通信異常が発生した対策関連部(外部コントローラ30又は室内機20)に対応する室内機20の運転を禁止するとともに、当該室内機20に対応する警報出力部31に警報を出力させる。漏洩検知処理部132は、室外機通信部110を介して、室内機20に運転を禁止させるとともに、外部コントローラ30の警報出力部31にアラームを出力させる。漏洩検知処理部132は、室内機20の運転を禁止する処理として、減圧機構28の動作を停止させる制御を行ってもよい。
【0063】
次に、図面を参照して、本実施形態による空調システム1の動作について説明する。
図3は、本実施形態による空調システム1の安全対策処理の一例を示すフローチャートである。
【0064】
図3に示すように、室外機10の漏洩検知処理部132は、冷媒漏洩を検出したか否かを判定する(ステップS101)。漏洩検知処理部132は、室外機通信部110を介して、冷媒センサ29が冷媒漏洩を検出したことを、室内機20(室内機制御装置200)から受信したか否かによって、冷媒漏洩を検出したか否かを判定する。漏洩検知処理部132は、冷媒漏洩を検出した場合(ステップS101;YES)に、処理をステップS102に進める。また、漏洩検知処理部132は、冷媒漏洩を検出していない場合(ステップS101;NO)に、処理をステップS101に戻す。
【0065】
ステップS102において、漏洩検知処理部132は、アラームを出力させる。漏洩検知処理部132は、例えば、室外機通信部110を介して、コントローラ制御装置300に、警報出力部31からアラーム(警報)を出力させる。
【0066】
次に、漏洩検知処理部132は、圧縮機11が運転中であるか否かを判定する(ステップS103)。漏洩検知処理部132は、圧縮機11が運転中である場合(ステップS103:YES)に、処理をステップS104に進める。また、漏洩検知処理部132は、圧縮機11が運転中でない(停止中である)場合(ステップS103:NO)に、処理をステップS111に進める。
【0067】
ステップS104において、漏洩検知処理部132は、四方弁12が冷房運転方向(図1ので示す状態)であるか否かを判定する。漏洩検知処理部132は、四方弁12が冷房運転方向(図1の実線で示す状態)である場合(ステップS104:YES)に、処理をステップS106に進める。また、漏洩検知処理部132は、四方弁12が冷房運転方向でない(暖房運転方向(図1の破線で示す状態)である)場合(ステップS104:NO)に、処理をステップS105に進める。
【0068】
ステップS105において、漏洩検知処理部132は、四方弁12を冷房運転方向(図1ので示す状態)に変更する。ステップS105の処理後に、漏洩検知処理部132は、処理をステップS106に進める。
【0069】
ステップS106において、漏洩検知処理部132は、液管遮断弁を閉止する。
次に、ステップS107において、漏洩検知処理部132は、室外熱交換器13に冷媒を回収する。漏洩検知処理部132は、一定量の冷媒を室外熱交換器13に回収する。
【0070】
次に、漏洩検知処理部132は、圧縮機11を停止する(ステップS108)。
次に、漏洩検知処理部132は、ガス管遮断弁17を閉止する(ステップS109)。
【0071】
次に、漏洩検知処理部132は、外部コントローラ30にエラーコードを出力させる(ステップS110)。漏洩検知処理部132は、例えば、室外機通信部110を介して、コントローラ制御装置300に、エラーコードを出力させる。コントローラ制御装置300のリモコン制御部340は、表示部330に、冷媒漏洩を示すエラーコードを出力させる。ステップS110の処理後に、漏洩検知処理部132は、処理を終了する。
【0072】
また、ステップS111において、漏洩検知処理部132は、四方弁12が冷房運転方向(図1ので示す状態)であるか否かを判定する。漏洩検知処理部132は、四方弁12が冷房運転方向(図1の実線で示す状態)である場合(ステップS111:YES)に、処理をステップS113に進める。また、漏洩検知処理部132は、四方弁12が冷房運転方向でない(暖房運転方向(図1の破線で示す状態)である)場合(ステップS111:NO)に、処理をステップS112に進める。
【0073】
ステップS112において、漏洩検知処理部132は、四方弁12を冷房運転方向(図1ので示す状態)に変更する。ステップS112の処理後に、漏洩検知処理部132は、処理をステップS113に進める。
【0074】
ステップS113において、漏洩検知処理部132は、液管遮断弁を閉止する。
次に、漏洩検知処理部132は、圧縮機11を動作させる(ステップS114)。ステップS114の処理後に、漏洩検知処理部132は、処理をステップS107に進める。
【0075】
次に、図4を参照して、通信異常が発生した場合の制限処理について説明する。
図4は、本実施形態による空調システム1の通信異常が発生した場合の制限処理の一例を示すフローチャートである。
【0076】
図4に示すように、室外機10の漏洩検知処理部132は、通信異常が発生したか否かを判定する(ステップS201)。漏洩検知処理部132は、室内機制御装置200、及びコントローラ制御装置300(対策関連制御部)の間の相互の通信に基づいて、対策関連部(外部コントローラ30又は室内機20)に対する通信に異常が発生しているか否かを判定する。漏洩検知処理部132は、通信異常が発生した場合(ステップS201:YES)に、処理をステップS202に進める。また、漏洩検知処理部132は、通信異常が発生していない場合(ステップS201:NO)に、処理をステップS201に戻す。
【0077】
ステップS202において、漏洩検知処理部132は、初回起動の状態であるか否かを判定する。漏洩検知処理部132は、起動情報記憶部121が記憶する情報を確認することで、初回起動の状態(初回動作確認が完了するまでの期間)であるか否かを判定する。漏洩検知処理部132は、初回起動の状態である場合(ステップS202:YES)に、処理をステップS203に進める。また、漏洩検知処理部132は、初回起動の状態でない場合(ステップS202:NO)に、処理をステップS204に進める。
【0078】
ステップS203において、漏洩検知処理部132は、圧縮機11を運転禁止にする。漏洩検知処理部132は、第1制限処理として、圧縮機11の動作を停止し、空調システム1の全体の運転を禁止する。なお、漏洩検知処理部132は、さらに、遮断弁(液管遮断弁16、ガス管遮断弁17)を閉じる制御をおこなってもよい。ステップS203の処理後に、漏洩検知処理部132は、処理を終了する。
【0079】
ステップS204において、漏洩検知処理部132は、通信異常の対象室内機20の運転を禁止し、アラームを出力させる。漏洩検知処理部132は、室外機通信部110を介して、対象の室内機20の室内機制御装置200に、室内機20の運転を停止させ、室外機通信部110を介して、コントローラ制御装置300に、警報出力部31にアラームを出力させる。ステップS204の処理後に、漏洩検知処理部132は、処理を終了する。
【0080】
なお、例えば、室内機20-1又は外部コントローラ30-1において、通信異常が発生した場合には、漏洩検知処理部132は、室内機20-1の運転を禁止させるが、通信異常が発生していない室内機20-2の運転は維持される。
【0081】
以上説明したように、本実施形態による空調システム1(空気調和装置)は、複数の室内機20(複数の利用側ユニット)と、室外機10(熱源側ユニット)と、冷媒センサ29と、漏洩検知処理部132(対策処理部)とを備える。複数の室内機20は、空調対象空間(例えば、部屋RM1、部屋RM2、等)に、冷媒の熱交換により、冷熱又は温熱を供給する室内熱交換器23(利用側熱交換器)をそれぞれ有する。室外機10は、冷媒を圧縮する圧縮機11を備える。冷媒センサ29は、空調対象空間に漏洩した冷媒を検出する。漏洩検知処理部132は、冷媒センサ29が検出した冷媒の漏洩に対する安全対策処理を実行する。また、漏洩検知処理部132は、安全対策処理に関連する対策関連部(例えば、外部コントローラ30(警報出力部31)、室内機20(冷媒センサ29)、等)に対する通信に異常が発生した場合に、室外機10による圧縮機11の動作を維持しつつ、複数の室内機20のうちの、通信異常が発生した対策関連部に対応する室内機20の運転を制限する。
【0082】
これにより、本実施形態による空調システム1(空気調和装置)は、通信異常が発生した対策関連部に対応する室内機20の運転を制限し、通信異常が発生していない対策関連部に対応する室内機20の運転は維持(許可)される、そのため、本実施形態による空調システム1は、安全性を担保しつつ、高い利便性を得ることができる。
【0083】
例えば、室内機20-1の電源をオフして、室内機20-1のメンテナンスを実施する場合に、室内機20-1に対する通信不可の状態が発生する。このような場合に、本実施形態による空調システム1では、室内機20-1の運転を制限し、室内機20-2の運転は維持される。これにより、本実施形態による空調システム1では、室内機20-1のメンテナンスを実施している期間も、室内機20-2を使用することができ、安全性を担保しつつ、高い利便性を得ることができる。
【0084】
また、本実施形態では、漏洩検知処理部132は、複数の室内機20と、室外機10と、冷媒センサ29を含む対策関連部とが設置され、互いの通信により正常な動作を確認する初回動作確認が完了するまでの期間(初回起動状態)に、対策関連部に対する通信に異常が発生した場合に、冷媒を室外機10に留めて、複数の室内機20の全ての運転を停止する第1制限処理を実行する。また、漏洩検知処理部132は、初回動作確認が完了した後に、対策関連部に対する通信に異常が発生した場合に、通信異常が発生した対策関連部に対応する室内機20の運転を制限する第2制限処理を実行する。
【0085】
これにより、本実施形態による空調システム1は、例えば、初回動作確認が完了するまでの期間は、設置及び接続の不備等により、冷媒が漏洩する可能性が高いため、安全性の確保の観点から、複数の室内機20の全ての運転を停止する第1制限処理を実行する。また、本実施形態による空調システム1は、初回動作確認が完了した後には、設置及び接続の不備の可能性が低減され、通信異常による冷媒漏洩の可能性が低いため、通信異常が発生した対策関連部に対応する室内機20の運転を制限する第2制限処理を実行する。よって、本実施形態による空調システム1は、さらに安全性を担保しつつ、高い利便性を得ることができる。
【0086】
また、本実施形態による空調システム1は、冷媒が漏洩したことを示す警報(アラーム)を出力する警報出力部31を備える。漏洩検知処理部132は、第2制限処理において、通信異常が発生した対策関連部に対応する室内機20の運転を禁止するとともに、当該室内機20に対応する警報出力部31に警報を出力させる。
【0087】
これにより、本実施形態による空調システム1は、警報の出力により、例えば、空調対象空間の換気又は空調対象空間からの退避を利用者に促すことができるため、第2制限処理における安全性をさらに高めることができる。
【0088】
また、本実施形態では、漏洩検知処理部132は、第1制限処理において、圧縮機11を停止するとともに、室外機10と、複数の室内機20との間で冷媒を循環させる冷媒回路上に配置された遮断弁(液管遮断弁16、ガス管遮断弁17)を閉じて、空調対象空間への冷媒の漏洩を抑制させる。
【0089】
これにより、本実施形態による空調システム1は、遮断弁(液管遮断弁16、ガス管遮断弁17)を閉じることで、空調対象空間への冷媒の漏洩を適切に抑制できるため、第1制限処理において、安全性をさらに高めることができる。
【0090】
また、本実施形態による空調システム1は、室外機制御装置100(熱源側制御部)と、室内機制御装置200(利用側制御部)と、対策関連制御部(例えば、コントローラ制御装置300、室内機制御装置200など)とを備える。室外機制御装置100は、室外機10を制御する。室内機制御装置200は、室内機20を制御する。対策関連制御部(例えば、コントローラ制御装置300、室内機制御装置200など)は、対策関連部(例えば、(外部コントローラ30(警報出力部31)、室内機20(冷媒センサ29))を制御する。漏洩検知処理部132は、室外機制御装置100、室内機制御装置200、及び対策関連制御部(コントローラ制御装置300)の間の相互の通信に基づいて、対策関連部に対する通信に異常が発生しているか否か判定する。
【0091】
これにより、本実施形態による空調システム1は、各制御装置の間の相互の通信に基づいて、対策関連部に対する通信に異常が発生しているか否か判定するため、簡易な手法により精度良く通信異常を検出することができる。
【0092】
また、本実施形態では、室外機制御装置100は、漏洩検知処理部132を備える。
これにより、冷媒漏洩に対する制限処理(第1制限処理、及び第2制限処理)を最も実行し易い室外機10の室外機制御装置100が、漏洩検知処理部132を備えるため、本実施形態による空調システム1は、冷媒漏洩に対する制限処理(第1制限処理、及び第2制限処理)を、効率よく実行することができる。
【0093】
また、本実施形態では、対策関連部には、冷媒センサ29、及び、冷媒が漏洩したことを示す警報を出力する警報出力部31のうちの少なくとも1つが含まれる。
【0094】
これにより、本実施形態による空調システム1は、例えば、冷媒漏洩の検出、及び警報を出力に懸念がある場合に、制限処理(第1制限処理、及び第2制限処理)を実行するため、冷媒漏洩に対する安全性を高めることができる。
【0095】
また、本実施形態による制御方法は、上述した複数の室内機20と、室外機10と、冷媒センサ29と、を備える空調システム1の制御方法であって、対策処理ステップ(漏洩検知処理ステップ)を含む。対策処理ステップ(漏洩検知処理ステップ)において、漏洩検知処理部132が、冷媒センサ29が検出した冷媒の漏洩に対する安全対策処理を実行し、安全対策処理に関連する対策関連部(例えば、外部コントローラ30(警報出力部31)に対する通信に異常が発生した場合に、室外機10による圧縮機11の動作を維持しつつ、複数の室内機20のうちの、通信異常が発生した対策関連部に対応する室内機20の運転を制限する。
これにより、本実施形態による制御方法は、上述した空調システム1と同様の効果を奏し、安全性を担保しつつ、高い利便性を得ることができる。
【0096】
[第2の実施形態]
次に、図面を参照して、第2の実施形態による空調システム1aについて説明する。
【0097】
図5は、第2の実施形態による空調システム1aの一例を示す構成図である。
図5に示すように、空調システム1aは、室外機10と、複数の室内機20a(20a-1,20a-2)と、複数の外部コントローラ30a(30a-1,30a-2)と、分岐ボックス40と、複数のセンサアラームキット50(50-1、50-2)とを備える。
なお、本実施形態において、空調システム1aは、空気調和装置の一例である。
【0098】
また、本実施形態において、空調システム1aは、分岐ボックス40と、複数のセンサアラームキット50(50-1、50-2)とを備える点が、第1の実施形態と異なる。
【0099】
図5において、図1に示す構成と同一に対して同一の符号を付与して、その説明を省略する。
また、本実施形態において、室内機20a-1と、室内機20a-2とは、同一の構成であり、空調システム1aが備える任意の室内機を示す場合、又は、区別しない場合に、室内機20aとして説明する。
【0100】
また、外部コントローラ30a-1と、外部コントローラ30a-2とは、同一の構成であり、空調システム1aが備える任意の外部コントローラを示す場合、又は、区別しない場合に、外部コントローラ30aとして説明する。
【0101】
また、センサアラームキット50-1と、センサアラームキット50-2とは、同一の構成であり、空調システム1aが備える任意のセンサアラームキットを示す場合、又は、区別しない場合に、センサアラームキット50として説明する。
【0102】
また、室外機10と、複数の室内機20a(20a-1,20a-2)と、複数の外部コントローラ30a(30a-1,30a-2)と、分岐ボックス40と、複数のセンサアラームキット50(50-1、50-2)とは、相互に通信可能に構成されている。
【0103】
室内機20aは、減圧機構28及び冷媒センサ29を備えていない点を除いて、第1の実施形態の室内機20と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0104】
外部コントローラ30aは、警報出力部31を備えていない点を除いて、第1の実施形態の外部コントローラ30と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0105】
分岐ボックス40は、室外機10と、複数の室内機20aとの間で冷媒を循環させる冷媒回路RCにおいて、複数の室内機20aのそれぞれに対して、冷媒の分配を制御する。分岐ボックス40は、減圧機構41と、減圧機構42と、分岐ボックス制御装置400とを備える。
【0106】
減圧機構41は、第1の実施形態の減圧機構28-1と同様であり、室内機20a-1に対して、冷媒を減圧する。
減圧機構42は、第1の実施形態の減圧機構28-2と同様であり、室内機20a-2に対して、冷媒を減圧する。
【0107】
分岐ボックス制御装置400は、例えば、CPUを含むプロセッサなどで構成され、分岐ボックス40を制御する。分岐ボックス制御装置400は、対策関連制御部の一例である。分岐ボックス制御装置400は、分岐ボックス40の各部を制御するとともに、室外機10、室内機20a、外部コントローラ30a、及びセンサアラームキット50のそれぞれと相互に通信可能である。分岐ボックス制御装置400の詳細については、後述する。
【0108】
センサアラームキット50は、対策関連部の一例であり、警報出力部51と、冷媒センサ59と、センサアラーム制御装置500とを備える。
警報出力部51は、第1の実施形態の警報出力部31と同様であるため、ここではその説明を省略する。本実施形態では、警報出力部51は、外部コントローラ30の代わりに、センサアラームキット50に備えられている。
【0109】
冷媒センサ59は、第1の実施形態の冷媒センサ29と同様であるため、ここではその説明を省略する。本実施形態では、冷媒センサ59は、室内機20の代わりに、センサアラームキット50に備えられている。
【0110】
センサアラーム制御装置500は、例えば、CPUを含むプロセッサなどで構成され、センサアラームキット50を制御する。センサアラーム制御装置500は、対策関連制御部の一例である。センサアラーム制御装置500は、センサアラームキット50の各部を制御するとともに、室外機10、室内機20a、外部コントローラ30a、及び分岐ボックス40のそれぞれと相互に通信可能である。センサアラーム制御装置500の詳細については、後述する。
【0111】
なお、本実施形態において、センサアラームキット50-1は、部屋RM1に設置されており、センサアラームキット50-2は、部屋RM2に設置されている。
【0112】
次に、図6を参照して、本実施形態による空調システム1aの機能ブロックにつて説明する。
図6は、本実施形態による空調システム1aの一例を示す機能ブロック図である。
【0113】
図6に示すように、空調システム1aは、室外機制御装置100と、室内機制御装置200と、コントローラ制御装置300と、分岐ボックス制御装置400と、センサアラーム制御装置500とを備える。
【0114】
室外機制御装置100と、室内機制御装置200と、コントローラ制御装置300と、分岐ボックス制御装置400と、センサアラーム制御装置500とは、相互に通知可能である。
なお、図6において、図2と同一の構成には、図2と同一の符号を付与して、その説明を省略する。
【0115】
分岐ボックス制御装置400は、分岐通信部410と、分岐記憶部420と、分岐制御部430とを備える。
分岐通信部410は、例えば、電話回線、LAN回線、無線などの通信手段により、通信データ情報の入力、及び外部に通信データ情報を出力することが可能な通信部である。
【0116】
分岐記憶部420は、例えば、半導体メモリなどで構成され、分岐ボックス40を制御するための各種情報を記憶する。
分岐制御部430は、不図示のCPUに、制御プログラムを実行させることで実現される機能部であり、分岐ボックス40を制御する各種処理を実行する。分岐制御部430は、減圧機構41と、減圧機構42とを制御することで、複数の室内機20aのそれぞれに対して、冷媒の分配を制御する。
【0117】
センサアラーム制御装置500は、センサアラーム通信部510と、センサアラーム制御部520とを備える。
センサアラーム通信部510は、例えば、電話回線、LAN回線、無線などの通信手段により、通信データ情報の入力、及び外部に通信データ情報を出力することが可能な通信部である。
【0118】
センサアラーム制御部520は、不図示のCPUに、制御プログラムを実行させることで実現される機能部であり、警報出力部51及び冷媒センサ59を制御する。
【0119】
本実施形態における漏洩検知処理部132は、第1制限処理において、室外機10内で冷媒を循環させて、室外熱交換器13(熱源側熱交換器)に冷媒を回収する。漏洩検知処理部132は、初回起動の状態において、例えば、センサアラームキット50と室外機10との間で通信異常が発生した場合、又は、センサアラームキット50と分岐ボックス40との間で通信異常が発生した場合に、第1制限処理として、室外熱交換器13(熱源側熱交換器)に冷媒を回収する制御を行う。
【0120】
また、本実施形態における漏洩検知処理部132は、安全対策処理に関連する対策関連部(例えば、センサアラームキット50((警報出力部51、冷媒センサ59))に対する通信に異常が発生した場合に、分岐ボックス40を用いて、通信異常が発生した対策関連部に対応する室内機20への冷媒の分配を停止する。
【0121】
次に、図面を参照して、本実施形態による空調システム1aの動作について説明する。
本実施形態による空調システム1aの安全対策処理は、図3に示す第1の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0122】
次に、図7を参照して、本実施形態における通信異常が発生した場合の制限処理について説明する。
図7は、本実施形態による空調システム1aの通信異常が発生した場合の制限処理の一例を示すフローチャートである。
【0123】
図7に示すように、空調システム1aの漏洩検知処理部132は、通信異常が発生したか否かを判定する(ステップS301)。漏洩検知処理部132は、室外機制御装置100、室内機制御装置200、コントローラ制御装置300、分岐ボックス制御装置400(対策関連制御部)、及びセンサアラーム制御装置500(対策関連制御部)の間の相互の通信に基づいて、対策関連部(例えば、分岐ボックス40、センサアラームキット50、等)に対する通信に異常が発生しているか否かを判定する。漏洩検知処理部132は、通信異常が発生した場合(ステップS301:YES)に、処理をステップS302に進める。また、漏洩検知処理部132は、通信異常が発生していない場合(ステップS301:NO)に、処理をステップS301に戻す。
【0124】
ステップS302において、漏洩検知処理部132は、初回起動の状態であるか否かを判定する。漏洩検知処理部132は、初回起動の状態である場合(ステップS302:YES)に、処理をステップS303に進める。また、漏洩検知処理部132は、初回起動の状態でない場合(ステップS302:NO)に、処理をステップS306に進める。
【0125】
ステップS303において、漏洩検知処理部132は、センサアラームキット50と、室外機10又は分岐ボックス40との間の通信異常であるか否かを判定する。漏洩検知処理部132は、センサアラームキット50と、室外機10又は分岐ボックス40との間の通信異常である場合(ステップS303:YES)に、処理をステップS304に進める。また、漏洩検知処理部132は、センサアラームキット50と、室外機10又は分岐ボックス40との間の通信異常でない場合(ステップS303:NO)に、処理をステップS305に進める。
【0126】
ステップS304において、漏洩検知処理部132は、冷媒回収制御を行う。漏洩検知処理部132は、例えば、図3に示すステップS103からステップS107までの処理と同様の処理を実行して、冷媒回収制御を行う。ステップS304の処理後に、漏洩検知処理部132は、処理を終了する。
【0127】
ステップS305及びステップS306の処理は、上述した図2に示すステップS203及びステップS204の処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0128】
なお、ステップS306において、漏洩検知処理部132は、安全対策処理に関連する対策関連部に対する通信に異常が発生した場合に、分岐ボックス40を用いて、通信異常が発生した対策関連部に対応する室内機20aへの冷媒の分配を停止して、対象の室内機20aの運転を禁止してもよい。
【0129】
以上説明したように、本実施形態による空調システム1aは、複数の室内機20a(利用側ユニット)と、室外機10(熱源側ユニット)と、分岐ボックス40と、複数のセンサアラームキット50と、漏洩検知処理部132(対策処理部)とを備える。センサアラームキット50は、警報出力部51及び冷媒センサ59を備える。また、漏洩検知処理部132は、安全対策処理に関連する対策関連部(例えば、センサアラームキット50(警報出力部51、冷媒センサ59)、等)に対する通信に異常が発生した場合に、室外機10による圧縮機11の動作を維持しつつ、複数の室内機20aのうちの、通信異常が発生した対策関連部に対応する室内機20aの運転を制限する。
これにより、本実施形態による空調システム1aは、上述した第1の実施形態と同様の効果を奏し、安全性を担保しつつ、高い利便性を得ることができる。
【0130】
また、本実施形態では、室外機10は、室外熱交換器13(熱源側熱交換器)を備える。漏洩検知処理部132は、第1制限処理において、室外機10内で冷媒を循環させて、室外熱交換器13(熱源側熱交換器)に冷媒を回収する。
【0131】
これにより、本実施形態による空調システム1aは、冷媒を回収することで、空調対象空間への冷媒の漏洩を適切に抑制できるため、第1制限処理において、安全性をさらに高めることができる。
【0132】
また、本実施形態による空調システム1aは、室外機10と、複数の室内機20との間で冷媒を循環させる冷媒回路RCにおいて、複数の室内機20aのそれぞれに対して、冷媒の分配を制御する分岐ボックス40を備える。漏洩検知処理部132は、安全対策処理に関連する対策関連部に対する通信に異常が発生した場合に、分岐ボックス40を用いて、通信異常が発生した対策関連部に対応する室内機20aへの冷媒の分配を停止する。
【0133】
これにより、本実施形態による空調システム1aは、分岐ボックス40を用いて、通信異常が発生した対策関連部に対応する室内機20aの運転を選択的に停止(禁止)することができる。
【0134】
図8は、空調システム1(1a)の各制御装置のハードウェア構成を説明する図である。
図8に示す装置は、空調システム1(1a)の各制御装置(室外機制御装置100、室内機制御装置200、コントローラ制御装置300、分岐ボックス制御装置400、センサアラーム制御装置500)のハードウェア構成を示している。
【0135】
図8に示すように空調システム1(1a)の各制御装置(室外機制御装置100、室内機制御装置200、コントローラ制御装置300、分岐ボックス制御装置400、センサアラーム制御装置500)は、通信デバイスH11と、メモリH12と、プロセッサH13とを備える。
【0136】
通信デバイスH11は、例えば、LANカード、等のネットワークNW1に接続可能な通信装置である。
メモリH12は、例えば、RAM、フラッシュメモリ、HDD、等の記憶装置であり、各制御装置(室外機制御装置100、室内機制御装置200、コントローラ制御装置300、分岐ボックス制御装置400、センサアラーム制御装置500)が利用する各種情報、及びプログラムを記憶する。
【0137】
プロセッサH13は、例えば、CPUなどを含む処理回路である。プロセッサH13は、メモリH12に記憶されているプログラムを実行させることで、各制御装置(室外機制御装置100、室内機制御装置200、コントローラ制御装置300、分岐ボックス制御装置400、センサアラーム制御装置500)の各種処理を実行する。
【0138】
なお、コントローラ制御装置300は、図8に示すハードウェア構成に、さらに、入力部320に対応する入力装置、及び表示部330に対応するディスプレイデバイス(表示装置)を備える。
【0139】
なお、本開示は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記の各実施形態において、遮断弁(液管遮断弁16、ガス管遮断弁17)を、室外機10が備える例を説明したが、これに限定されるものではなく、遮断弁(液管遮断弁16、ガス管遮断弁17)は、室外機10の外部に配置してもよい。遮断弁(液管遮断弁16、ガス管遮断弁17)は、冷媒回路RCの他の位置に配置してもよい。
【0140】
また、上記の各実施形態において、室外機10が、漏洩検知処理部132を備える例を説明したが、これに限定されるものではなく、室外機10の外部、又は他の装置(例えば、室内機20(20a)、分岐ボックス40、等)に、漏洩検知処理部132を備えるようにしてもよい。また、漏洩検知処理部132の機能、複数の装置に分散して備えるようにしてもよい。
【0141】
また、上記の各実施形態において、室内機20(20a)、外部コントローラ30(30a)、及びセンサアラームキット50が、2台である例を説明したが、これに限定されるものではなく、空調システム1(1a)は、これらの装置を、3台以上備えてもよい。
【0142】
なお、上述した空調システム1(1a)が備える各構成は、内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した空調システム1(1a)が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した空調システム1(1a)が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS及び周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0143】
また、「コンピュータシステム」は、インターネット、WAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
【0144】
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に空調システム1(1a)が備える各構成で合体される構成、又は分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバ又はクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0145】
1,1a…空調システム、10…室外機、11…圧縮機、12…四方弁、13…室外熱交換器、14…室外ファン、15…圧力容器、16…液管遮断弁、17…ガス管遮断弁、20,20-1,20-2,20a,20a-1,20a-2…室内機、23,23-1,23-2…室内熱交換器、24,24-1,24-2…室内ファン、28,28-1,28-2,41,42…減圧機構、29,29-1,29-2,59,59-1,59-2…冷媒センサ、30,30-1,30-2,30a,30a-1,30a-2…外部コントローラ、31,31-1,31-2,51,51-1,51-2…警報出力部、40…分岐ボックス、50,50-1,50-2…センサアラームキット、100…室外機制御装置、110…室外機通信部、120…室外機記憶部、121…起動情報記憶部、130…室外機制御部、131…室外運転制御部、132…漏洩検知処理部、200,200-1,200-2…室内機制御装置、210…室内機通信部、220…室内機記憶部、230…室内機制御部、231…室内運転制御部、300,300-1,300-2…コントローラ制御装置、310…外部通信部、320…入力部、330…表示部、340…リモコン制御部、350…リモコン記憶部、400…分岐ボックス制御装置、410…分岐通信部、420…分岐記憶部、430…分岐制御部、500…センサアラーム制御装置、510…センサアラーム通信部、520…センサアラーム制御部、RC…冷媒回路、RM1,RM2…部屋
【要約】
空気調和装置は、空調対象空間に、冷媒の熱交換により、冷熱又は温熱を供給する利用側熱交換器をそれぞれ有する複数の利用側ユニットと、前記冷媒を圧縮する圧縮機を備える熱源側ユニットと、前記空調対象空間に漏洩した前記冷媒を検出する冷媒センサと、前記冷媒センサが検出した前記冷媒の漏洩に対する安全対策処理を実行する対策処理部であって、前記安全対策処理に関連する対策関連部に対する通信に異常が発生した場合に、前記熱源側ユニットによる前記圧縮機の動作を維持しつつ、前記複数の利用側ユニットのうちの、通信異常が発生した前記対策関連部に対応する利用側ユニットの運転を制限する対策処理部とを備える。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8