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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-03
(45)【発行日】2024-10-11
(54)【発明の名称】非接触給電装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/05 20160101AFI20241004BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
H02J50/05
H02J7/00 301D
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2024543482
(86)(22)【出願日】2024-03-08
(86)【国際出願番号】 JP2024008948
【審査請求日】2024-07-23
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002941
【氏名又は名称】弁理士法人ぱるも特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】吉野 浩行
【審査官】木村 励
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-10241(JP,A)
【文献】国際公開第2014/6685(WO,A1)
【文献】特開2018-68079(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 50/05
H02J 7/00
B60L 53/12
B60L 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定体と、固定体に対して移動可能に設置された移動体と、
前記移動体の移動方向に対して平行に設置される送電電極部と、前記移動体に設置されて、前記送電電極部と容量結合する受電電極部と、を備え、
前記送電電極部は複数の送電電極歯部を有し、前記受電電極部は複数の受電電極歯部を有し、前記送電電極歯部を連結して1つの構造体を成す送電電極連結部を有し、前記受電電極歯部を連結して1つの構造体を成す受電電極連結部を有し、前記送電電極歯部と前記受電電極歯部とは互いに一定間隔で離隔されて対向し、
前記送電電極部の第1送電電極歯部と前記受電電極部の第1受電電極歯部との対向領域に第1容量が形成され、
前記送電電極部の第1送電電極歯部と前記受電電極部の第2受電電極歯部との対向領域に第2容量が形成され、
前記送電電極部の第1送電電極歯部の端部と前記受電電極部の受電電極連結部との対向領域に第3容量が形成され、
前記受電電極部の第2受電電極歯部の端部と前記送電電極部の送電電極連結部との対向領域に第4容量が形成されて電力が供給される、非接触給電装置であって、
前記送電電極部の前記送電電極歯部および前記送電電極連結部、および前記受電電極部の前記受電電極歯部および前記受電電極連結部のうち、
前記第1容量を形成する面の少なくとも一部、前記第2容量を形成する面の少なくとも一部、前記第3容量を形成する面の少なくとも一部、および前記第4容量を形成する面の少なくとも一部に、誘電体が設けられている非接触給電装置。
【請求項2】
前記誘電体は、前記送電電極部と前記受電電極部とが対向する面の全面、前記送電電極歯部と前記受電電極連結部とが対向する面の全面、および、前記受電電極歯部と前記送電電極連結部とが対向する面の全面に設置されている請求項1に記載の非接触給電装置。
【請求項3】
前記第1容量および前記第2容量を形成する面の両方に設けられた誘電体を第1誘電体、前記第3容量および前記第4容量を形成する面の両方に設けられた誘電体を第2誘電体としたとき、
前記第2誘電体の比誘電率は、前記第1誘電体の比誘電率と同じである請求項1または請求項2に記載の非接触給電装置。
【請求項4】
前記第2誘電体の厚さは、前記第1誘電体の厚さと同じである請求項3に記載の非接触給電装置。
【請求項5】
前記第1容量および前記第2容量を形成する面の両方または一方に設けられた誘電体を第1誘電体、前記第3容量および前記第4容量を形成する面の両方または一方に設けられた誘電体を第2誘電体としたとき、
前記第2誘電体は、比誘電率が前記第1誘電体よりも高い材質の誘電体である請求項1または請求項2に記載の非接触給電装置。
【請求項6】
前記第1容量および前記第2容量および前記第3容量および前記第4容量を形成する面の離隔距離の標準値を第1標準値、および前記第1誘電体の厚さおよび前記第2誘電体の厚さの標準値を第2標準値としたとき、
前記第1容量および前記第2容量および前記第3容量および前記第4容量を形成する面の離隔距離が前記第1標準値よりも小さい値であり、
前記第1誘電体の厚さが前記第2標準値よりも大きい値である、請求項に記載の非接触給電装置。
【請求項7】
前記第1容量および前記第2容量および前記第3容量および前記第4容量を形成する面の離隔距離の標準値を第1標準値、および前記第1誘電体の厚さおよび前記第2誘電体の厚さの標準値を第2標準値としたとき、
前記第3容量および前記第4容量を形成する面の離隔距離は、前記第1標準値よりも小さい値である、請求項に記載の非接触給電装置。
【請求項8】
前記第1誘電体はピロピレン系であり、前記第2誘電体はチタン酸バリウム系である請求項5に記載の非接触給電装置。
【請求項9】
前記送電電極歯部と前記受電電極歯部とが対向する方向を対向方向としたとき、
前記受電電極連結部と対向する前記送電電極歯部は、前記送電電極連結部から前記送電電極歯部の端部までの前記対向方向の厚さが前記送電電極歯部の端部の厚さよりも小さい値であり、
前記送電電極連結部と対向する前記受電電極歯部は、前記受電電極連結部から前記受電電極歯部の端部までの前記対向方向の厚さが前記受電電極歯部の端部の厚さよりも小さい値であり、
前記送電電極連結部と対向しない前記受電電極歯部は、前記受電電極歯部の前記対向方向の厚さが前記送電電極連結部と対向する前記受電電極歯部の厚さと同じ値である、請求項2に記載の非接触給電装置。
【請求項10】
前記送電電極歯部と前記受電電極歯部とが対向する方向を対向方向としたとき、
前記受電電極連結部と対向する前記送電電極歯部は、前記送電電極連結部から前記送電電極歯部の端部までの前記対向方向の厚さが前記送電電極歯部の端部の厚さよりも小さい値であり、
前記送電電極連結部と対向する前記受電電極歯部は、前記受電電極連結部から前記受電電極歯部の端部までの前記対向方向の厚さが前記受電電極歯部の端部の厚さよりも小さい値であり、
前記送電電極連結部と対向しない前記受電電極歯部は、前記受電電極歯部の前記対向方向の厚さが前記送電電極連結部と対向する前記受電電極歯部の厚さと同じ値である、請求項5に記載の非接触給電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、非接触給電装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電界結合方式による非接触給電は、平行平板で構成された送電電極と受電電極が対向することによって結合容量を形成し、電力伝送を行う技術である。この技術はある特定のレーンを走行する電気自動車および搬送装置などの物体の移動を伴うアプリケーションにおいて、非接触での電力伝送に活用されている。
【0003】
移動体への電界結合方式の非接触給電を行う場合、走行時に発生する移動体の振動により、各電極の離隔距離が変化することに伴って結合容量も変化するため、出力電圧などの給電特性も変化してシステムが不安定になる。
移動体の振動に対して必要以上の離隔距離を確保することは、結合容量に対する安定性は向上するが、結合容量が低下する。したがって、高い結合容量を確保しつつ、離隔距離の変化に対して高い安定性を保持するためには、各電極の対向面積を広く取る必要があるが、各電極のサイズが大きくなり、システムが大型化する課題があった。
【0004】
この問題を解決するため、板状の送電電極部とこの送電電極部を挟み込む受電電極部を備えて、離隔距離の変動に対して結合容量が安定する、ロバスト性の高い電極部材構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特第6726081号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献の装置では、歯数1の送電電極と、歯数2の受電電極による構成に限定しているため、結合容量増加に限界がある。また、更に大きい結合容量を得るために離隔距離を近づけようとする程、移動体の振動などによって位置が変動した際に結合容量が急峻に変化する問題がある。
【0007】
本開示は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、結合容量の低下が抑制されつつ、離隔距離の変動に対して結合容量の変動も抑制され、結合容量増加が可能である電極構造の非接触給電装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の非接触給電装置は、固定体と、固定体に対して移動可能に設置された移動体と、前記移動体の移動方向に対して平行に設置される送電電極部と、前記移動体に設置されて、前記送電電極部と容量結合する受電電極部と、を備え、前記送電電極部は複数の送電電極歯部を有し、前記受電電極部は複数の受電電極歯部を有し、前記送電電極歯部を連結して1つの構造体を成す送電電極連結部を有し、前記受電電極歯部を連結して1つの構造体を成す受電電極連結部を有し、前記送電電極歯部と前記受電電極歯部とは互いに一定間隔で離隔されて対向し、前記送電電極部の第1送電電極歯部と前記受電電極部の第1受電電極歯部との対向領域に第1容量が形成され、前記送電電極部の第1送電電極歯部と前記受電電極部の第2受電電極歯部との対向領域に第2容量が形成され、前記送電電極部の第1送電電極歯部の端部と前記受電電極部の受電電極連結部との対向領域に第3容量が形成され、前記受電電極部の第2受電電極歯部の端部と前記送電電極部の送電電極連結部との対向領域に第4容量が形成されて電力が供給される、非接触給電装置であって、前記送電電極部の前記送電電極歯部および前記送電電極連結部、および前記受電電極部の前記受電電極歯部および前記受電電極連結部のうち、前記第1容量を形成する面の少なくとも一部、前記第2容量を形成する面の少なくとも一部、前記第3容量を形成する面の少なくとも一部、および前記第4容量を形成する面の少なくとも一部に、誘電体が設けられているものである。
【発明の効果】
【0009】
本開示の非接触給電装置によれば、結合容量の低下が抑制されつつ、離隔距離の変動に対して結合容量の変動も抑制され、結合容量増加が可能である電極構造の非接触給電装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1による非接触給電装置の適用対象であるリニア搬送システムの斜視図である。
図2】実施の形態1による非接触給電装置の概略構成図である。
図3】実施の形態1による非接触給電装置の電極構造の斜視図である。
図4】実施の形態1による非接触給電装置の電極の基本構造の説明図である。
図5】実施の形態1による非接触給電装置の電極構造の説明図である。
図6】実施の形態2による非接触給電装置の電極構造の説明図である。
図7】実施の形態2による非接触給電装置の電極構造の条件の説明図である。
図8】実施の形態2による非接触給電装置の電極の静電容量の変化の説明図である。
図9】実施の形態2による非接触給電装置の電極の静電容量の変化の説明図である。
図10】実施の形態2による非接触給電装置の電極の誘電体の特性説明図である。
図11】実施の形態2による非接触給電装置の電極の各条件の静電容量の変化のまとめである。
図12】実施の形態3による非接触給電装置の電極構造の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
実施の形態1は、固定体と、固定体に対して移動可能に設置された移動体と、移動体の移動方向に対して平行に設置される送電電極部と、移動体に設置されて、送電電極部と容量結合する受電電極部と、を備え、送電電極部は複数の送電電極歯部と送電電極連結を有し、受電電極部は複数の受電電極歯部と受電電極連結部を有し、送電電極歯部と受電電極歯部とは互いに一定間隔で離隔されて対向し、送電電極歯部と受電電極部の対向領域に第1容量および第2容量が形成され、送電電極歯部の端部と受電電極連結部との対向領域に第3容量が形成され、受電電極歯部の端部と送電電極連結部との対向領域に第4容量が形成され、第1容量から第4容量とを形成する面に、誘電体が設けられている非接触給電装置に関するものである。
【0012】
以下、実施の形態1に係る非接触給電装置について、非接触給電装置の適用対象であるリニア搬送システムの斜視図である図1、非接触給電装置の概略構成図である図2、電極構造の斜視図である図3、電極の基本構造の説明図である図4、および電極構造の説明図である図5に基づいて説明する。
なお、各図において、同一部分もしくは相当部分は、同一符号で示し、重複する説明は、省略する。
【0013】
まず、実施の形態1の非接触給電装置100の適用対象であるリニア搬送システム1000、および非接触給電装置の構成について、図1図2に基づいて説明する。
【0014】
図1において、リニア搬送システム1000は、固定体1001と、この固定体1001の回りの周回軌道上を走行する、すなわち移動可能に設置された移動体(搬送装置)1002とで構成される。
固定体1001は送電電極部200を備え、移動体1002は受電電極部300を備える。
【0015】
次にリニア搬送システム1000に適用される非接触給電装置100の具体例を図2で説明する。
非接触給電装置100は、送電電極部200および受電電極部300から構成される非接触給電電極部150と、送電回路160と、受電回路170とから構成される。
車輪1002Wを備えた移動体1002は、固定体1001の回りを図では紙面の前方から後方への方向であるY方向に周回する。固定体1001が設置されている床には、送電電極部200が支持台1001Pで固定されている。移動体1002には受電電極部300が設置されている。
送電電極部200は移動体1002の移動方向に対して平行に設置され、受電電極部300は送電電極部200と対向するように配置される。
【0016】
送電電極部200は、電線161を介して送電回路160に接続されている。受電電極部300は、電線171を介して受電回路170に接続されている。
送電電極部200には送電回路160から交流電力を供給し、容量結合している受電電極部300に対して非接触で交流電力を伝送する。受電電極部300が受電した交流電力は、移動体1002の内部の受電回路170で直流電力に変換されて、移動体1002に搭載された負荷(図示せず)で消費される。
【0017】
次に、非接触給電装置100の電極構造について、図3図5に基づいて説明する。
図3は非接触給電装置100の非接触給電電極部150の基本構造を示す斜視図である。
なお、図3では図の上下方向をZ方向、左右方向をX方向、および移動体1002の走行方向、つまり各送電電極部200の敷設方向をY方向としている。
非接触給電電極部150は送電電極部200と受電電極部300とから構成されている。なお、非接触給電電極部150は、適宜給電電極部150と記載する。
【0018】
送電電極部200は櫛歯形構造であり、図中のX方向に延びている送電電極歯部220と歯部同士を図中のZ方向に連結している送電電極連結部230とから構成されている。送電電極歯部220は、第1送電電極歯部221、第2送電電極歯部222、・・・、第m送電電極歯部22mを備える。
受電電極部300は櫛歯形構造であり、図中のX方向に延びている受電電極歯部320と歯部同士を図中のZ方向に連結している受電電極連結部330とから構成されている。受電電極歯部320は、第1受電電極歯部321、第2受電電極歯部322、・・・、第n受電電極歯部32nを備える。
送電電極歯部220(221、・・・、22m)と受電電極歯部320(321、・・・、32n)は図3のように一定間隔で離隔して対向している。
なお、構成上m、nは整数であり、m=n-1もしくはm=n+1の関係があり、本開示ではm=n-1の関係においてmが2以上である構成の非接触給電装置100を対象としている。
【0019】
図3において、第1受電電極歯部321と第1送電電極歯部221とが対向するそれぞれの面に第1誘電体DE1が設けられている。また、第1送電電極歯部221と第2受電電極歯部322とが対向するそれぞれの面に第1誘電体DE1が設けられている。
第1送電電極歯部221の歯部端部221Tと受電電極連結部330とが対向するそれぞれの面に第2誘電体DE2が設けられている。また、第2受電電極歯部322の歯部端部322Tと送電電極連結部230とが対向するそれぞれの面に第2誘電体DE2が設けられている。
非接触給電装置100の給電電極部150をこのような構造とすることで、送電電極歯部220と受電電極歯部320とが対向し合う領域を効率よく確保することが可能である。
【0020】
次に、図4で非接触給電装置100の電極の基本構造を説明する。本開示は、送電電極歯部220の歯数が2以上を対象としているが、わかりやすくするために、まず送電電極歯部220の歯数が1の場合について説明する。
【0021】
送電電極部200は第1送電電極歯部221を備え、受電電極部300は第1受電電極歯部321、第2受電電極歯部322および受電電極連結部330を備える。
第1受電電極歯部321と第1送電電極歯部221とが対向するそれぞれの面に第1誘電体DE1が設けられており、この領域に第1容量SC1が形成されている。
また、第1送電電極歯部221と第2受電電極歯部322とが対向するそれぞれの面に第1誘電体DE1が設けられており、この領域に第2容量SC2が形成されている。
さらに、第1送電電極歯部221の歯部端部221Tと受電電極連結部330とが対向するそれぞれの面に第2誘電体DE2が設けられており、この領域に第3容量SC3が形成されている。
【0022】
次に、図5で非接触給電装置100の送電電極歯部220の歯数が2で、送電電極歯部220の歯数が3の場合、つまり図4の構成に対して送電電極歯部220と受電電極歯部320を各1個追加した場合について説明する。
【0023】
送電電極部200は第1送電電極歯部221、第2送電電極歯部222、および送電電極連結部230を備える。受電電極部300は第1受電電極歯部321、第2受電電極歯部322、第3受電電極歯部323および受電電極連結部330を備える。
第1受電電極歯部321と第1送電電極歯部221とが対向するそれぞれの面に第1誘電体DE1が設けられており、この領域に第1容量SC1が形成されている。
また、第1送電電極歯部221と第2受電電極歯部322とが対向するそれぞれの面に第1誘電体DE1が設けられており、この領域に第2容量SC2が形成されている。
また、第2受電電極歯部322と第2送電電極歯部222とが対向するそれぞれの面に第1誘電体DE1が設けられており、この領域に第1容量SC1が形成されている。
さらに、第2送電電極歯部222と第3受電電極歯部323とが対向するそれぞれの面に第1誘電体DE1が設けられており、この領域に第2容量SC2が形成されている。
【0024】
第1送電電極歯部221の歯部端部221Tと受電電極連結部330とが対向するそれぞれの面に第2誘電体DE2が設けられており、この領域に第3容量SC3が形成されている。
また、第2受電電極歯部322の歯部端部322Tと送電電極連結部230とが対向するそれぞれの面に第2誘電体DE2が設けられており、この領域に第4容量SC4が形成されている。
さらに、第2送電電極歯部222の歯部端部222Tと受電電極連結部330とが対向するそれぞれの面に第2誘電体DE2が設けられており、この領域に第3容量SC3が形成されている。
【0025】
図5の構成とすることで、送電電極歯部220と受電電極歯部320の歯部同士で結合する第1容量SC1、第2容量SC2と、送電電極歯部220と受電電極連結部330で結合する第3容量SC3に加え、受電電極歯部320と送電電極連結部230で結合する第4容量SC4が形成される。この結果、全体の結合容量に対して、送電電極歯部と受電電極連結部、および受電電極歯部と送電電極連結部での結合容量(第3容量SC3および第4容量SC4)の比率を増加することができる。
【0026】
以上の説明では、第1誘電体DE1を送電電極歯部220と受電電極歯部320が対向する面の全面に設置し、第2誘電体DE2を送電電極歯部220と受電電極連結部330が対向する面、および受電電極歯部320と送電電極連結部230とが対向する面の全面に設置することを想定して説明した。しかし、第1誘電体DE1および第2誘電体DE2を対向面の全面ではなく、一部に設置しても同様の効果を得ることができる。
【0027】
ここで、実施の形態1の非接触給電装置の特徴とその効果をまとめる。
電界結合方式による非接触給電における非接触給電装置の送電電極部と受電電極部の構造を櫛歯形としている。送電電極部と受電電極部との間に形成される4種類の結合容量(第1容量~第4容量)の特徴を利用することで、結合容量の低下を抑制して、移動体の振動に対して高い安定性が得られる。
具体的には、送電電極歯部と受電電極歯部との間の対向領域を形成する面に誘電体を設置している。さらに、送電電極歯部と受電電極連結部との対向領域を形成する面、受電電極歯部と送電電極連結部との対向領域を形成する面に誘電体を設置している。
この結果、誘電体が絶縁体として機能することで、絶縁破壊電圧を高めて離隔距離を小さくすることができ、結合容量を増加させることができる。
【0028】
以上説明のように、実施の形態1の非接触給電装置は、離隔距離の変動に対して結合容量の変動が抑制され、結合容量増加が可能である電極構造の非接触給電装置を実現できる。
【0029】
実施の形態2.
実施の形態2は、非接触給電装置の電極構造の各パラメータを調整して、結合容量の最適化を図ったものである。
【0030】
実施の形態2の非接触給電装置について、非接触給電装置の電極構造の説明図である図6、電極構造の条件の説明図である図7、電極の静電容量の変化の説明図である図8図9、電極の誘電体の特性説明図である図10、および電極の各条件の静電容量の変化のまとめである図11に基づいて、実施の形態1との差異を中心に説明する。
実施の形態2の構成図において、実施の形態1と同一あるいは相当部分は、同一の符号を付している。
【0031】
図6に非接触給電装置の電極構造の各パラメータを調整して、結合容量の最適化を図るための前提となる各パラメータ(誘電体の厚さ、離隔距離、対向面積、ずれ量)を定義する。
図6において、第1誘電体DE1の厚さをdDE1、第2誘電体DE2の厚さをdDE2とする。また、第1誘電体DE1の比誘電率をεs1、第2誘電体DE2の比誘電率をεs2とする。
第1容量SC1および第2容量SC2を形成する領域は、互いに離隔距離d1、対向面積S1とする。第3容量SC3および第4容量SC4を形成する領域は、互いに離隔距離d2、対向面積S2とする。
固定体1001の回りの周回軌道上を走行する移動体1002の振動によって生じる位置の変動は、図6の上下方向(Z方向)の成分が左右方向(Y方向)の成分に対して支配的であるとし、aで表す。
【0032】
非接触給電電極部150の合計の結合容量をC0、第1容量SC1の結合容量をC1、第2容量SC2の結合容量をC2、第3容量SC3および第4容量SC4の結合容量をC3とすると、それぞれの容量は以下の式(1)~式(4)で表される。なお、各式の単位は[F]である。なお、本開示ではm=n-1の関係においてmが2以上である構成の非接触給電装置100を対象としている。
【0033】
C0=C1+C2+C3 ・・・(1)
C1=(ε0εs1S1)/(2dDE1+εs1(d1-a))×m ・・・(2) C2=(ε0εs1S1)/(2dDE1+εs1(d1+a))×m ・・・(3)
C3=(ε0εs2S2)/(2dDE2+εs2d2)×(2m-1)・・・(4)
【0034】
式(1)~式(4)からわかるように、第1容量SC1および第2容量SC2は振動による離隔距離のずれ量aによって変化する。しかし、第3容量SC3および第4容量SC4はaによっては変化しない。
【0035】
図7に電極構造の各パラメータの条件を示す。条件1から条件6の6通りの条件を設定している。なお、対向面積S1、S2は結合容量を効率的に得る観点で、一般にS1>S2の関係であることを前提として条件を設定している。
図8に、この6通りの条件に対応した全体の結合容量(C0)に対する第3容量SC3および第4容量SC4(C3)が占める割合を示す。
図9に、この6通りの条件に対応した全体の結合容量(C0)を示す。
なお、図8図9において、条件1は細い実線、条件2は細い一点鎖線、条件3は細い二点鎖線、条件4は太い実線、条件5は太い一点鎖線、条件6は太い二点鎖線で表している。
また、図8図9において、条件2と条件3の曲線は重なっているため、条件3の線(細い二点鎖線)で描き、条件5と条件6の曲線も重なっているため、条件6の線(太い二点鎖線)で描いている。
【0036】
次に、図7の各条件について、各パラメータの変化とその特徴を図8図9を参照して説明する。なお、「誘電体の厚さ」を適宜「誘電体厚」と記載する。
[条件1]
図7より、送電電極の歯部の数mを1、対向面積S1を1000mm2、S2を300mm2、離隔距離d1、d2を6mmとしている。なお、誘電体の挿入はない。
図8より、a=0mmにおけるC0に対するC3が占める割合が13.0%、図9よりa=0mmにおけるC0は3.4pF、a=0から3mmにずれたときのC0の変動率は+29.0%となっている。
【0037】
[条件2]
図7より、条件2は条件1の送電電極の歯部の数mを1から2に変更している。誘電体の挿入はない。
図8より、a=0mmにおけるC0に対するC3が占める割合が18.4%、図9よりa=0mmにおけるC0は7.2pF、a=0から3mmにずれたときのC0の変動率は+27.2%となっている。
この結果は条件1に対してmを2以上とすることで、結合容量の増加と、aの値によるC0の変動率の低減を実現していることを示している。
【0038】
[条件3]
図7より、条件3は条件2の離隔距離d1、d2を6mmから4.5mmに変更し、第1誘電体DE1、第2誘電体DE2を挿入している。比誘電率εs1、εs2を2.67、誘電体厚dDE1、dDE2を2mmとしている。
図8より、a=0mmにおけるC0に対するC3が占める割合が18.4%、図9よりa=0mmにおけるC0は7.2pF、a=0から3mmにずれたときのC0の変動率は+27.2%となっている。
この結果は条件2と同様であり、誘電体の挿入により離隔距離を近づけることが可能であることを示している。
【0039】
[条件4]
図7より、条件4は条件3の第1誘電体DE1の比誘電率を2.67から2に、第2誘電体DE2の比誘電率を2.67から100に変更している。
図8より、a=0mmにおけるC0に対するC3が占める割合が24.4%、図9よりa=0mmにおけるC0は7.2pF、a=0から3mmにずれたときのC0の変動率は+20.5%となっている。
この結果は条件3に対して同じ結合容量を保持して、aの値によるC0の変動率の低減を実現していることを示している。
【0040】
[条件5]
図7より、条件5は条件4の離隔距離d1、d2を4.5mmから3.2mmに変更し、第1の誘電体の誘電体厚を2mmから3.3mmに変更している。
図8より、a=0mmにおけるC0に対するC3が占める割合が31.1%、図9よりa=0mmにおけるC0は7.9pF、a=0から3mmにずれたときのC0の変動率は+18.7%となっている。
この結果は条件4に対して、離隔距離d1、d2を共に近づけつつ、第1誘電体DE1の誘電体厚dDE1を厚くすることで、更にa=0mmにおけるC0に対するC3が占める割合を増やすことが可能であることを示している。
【0041】
[条件6]
図7より、条件6は条件5の第1の誘電体の誘電体厚を3.3mmから2mmに戻して、離隔距離d1を3.3mmから4.5mmに変更している。
図8より、a=0mmにおけるC0に対するC3が占める割合が31.1%、図9よりa=0mmにおけるC0は7.9pF、a=0から3mmにずれたときのC0の変動率は+18.7%となっている。
この結果は条件4に対して、誘電体厚dDE1、dDE2を共に同じ値(2mm)として、離隔距離d2を4.5mmから3.3mmに小さくすることで、更にa=0mmにおけるC0に対するC3が占める割合を増やすことが可能であることを示している。
また、条件6は、条件5とC0およびC0に対するC3が占める割合が同じであるため、条件5の異なる態様であることも示している。
【0042】
第1誘電体DE1の比誘電率の値として2、2.67を採用した。この比誘電率値は、ポリプロピレン系であるポリプロピレンもしくはポリエチレンテレフタレートの使用を想定している。
また、第2誘電体DE2の比誘電率の値として100を採用した。この比誘電率値は、チタン酸バリウム系である酸化チタンもしくはチタン酸バリウムの使用を想定している。
参考に代表的な誘電体とその比誘電率を図10に示す。なお、この一覧表は(https://www.aictech-inc.com/information/capacitor_foundation03.html)から引用したものである。
なお、図10の「A」は第1誘電体の候補を示し、「B」は第2誘電体の候補を示している。
【0043】
以上説明した条件1から条件6の検討結果を図11にまとめた。
条件1、2は誘電体なしの場合である。条件3はC1~C3を形成する面に同じ比誘電率の誘電体を挿入した場合である。条件4~条件6はC1、C2を形成する面とC3を形成する面に異なる比誘電率の誘電体を挿入した場合である。
図11から、送電電極部200の送電電極歯部220の数mを2以上にし、異なる誘電率の誘電体を挿入することで結合容量の低下を抑制して、移動体1002の振動に対して高い安定性が得られる電極構造を実現できることがわかる。
【0044】
以上の検討結果を具体化した非接触給電電極の構成とその特徴を説明する。
第1容量SC1および第2容量SC2を形成する面に設けられた誘電体を第1誘電体DE1、第3容量SC3および第4容量SC4を形成する面に設けられた誘電体を第2誘電体DE2としたとき、第2誘電体DE2の比誘電率を第1誘電体DE1の比誘電率よりも高い材質の誘電体とすることが有効である。
この構成とすることで、全体の結合容量(C0)の変動率を低減し、全体の結合容量(C0)に対する第3容量SC3および第4容量SC4(C3)が占める割合を増やすことが可能である。
【0045】
第1誘電体DE1の比誘電率が2、第2誘電体DE2の比誘電率が100である場合において、第1容量SC1および第2容量SC2を形成する面の離隔距離の標準値を4.5mm、第3容量SC3および第4容量SC4を形成する面の離隔距離の標準値を4.5mmとし、第1誘電体DE1の厚さの標準値を2mm、第2誘電体DE2の厚さの標準値を2mmとしたとき、第1容量SC1および第2容量SC2を形成する面の離隔距離、および第3容量SC3および第4容量SC4を形成する面の離隔距離をこの標準値4.5mmよりも小さい同じ値3.2mmとし、第1誘電体DE1の厚さをこの標準値2mmよりも大きい値3.3mmとすることが有効である。
この構成とすることで、全体の結合容量(C0)の変動率を低減し、全体の結合容量(C0)に対する第3容量SC3および第4容量SC4(C3)が占める割合を増やすことが可能である。
【0046】
また、第1誘電体DE1の比誘電率が2、第2誘電体DE2の比誘電率が100である場合において、第1容量SC1および第2容量SC2を形成する面の離隔距離の標準値を4.5mm、第3容量SC3および第4容量SC4を形成する面の離隔距離の標準値を4.5mmとし、第1誘電体DE1の厚さの標準値を2mm、第2誘電体DE2の厚さの標準値を2mmとしたとき、第3容量SC3および第4容量SC4を形成する面の離隔距離をこの標準値4.5mmよりも小さい値3.2mmとすることもまた有効である。
この構成とすることで、全体の結合容量(C0)の変動率を低減し、全体の結合容量(C0)に対する第3容量SC3および第4容量SC4(C3)が占める割合を増やすことが可能である。
【0047】
以上説明のように、実施の形態2の非接触給電装置は、結合容量の低下が抑制されつつ、離隔距離の変動に対して結合容量の変動も抑制され、結合容量増加が可能である電極構造の非接触給電装置を実現できる。さらに、適切なパラメータを選択することで、結合容量を最適化することができる。
【0048】
実施の形態3.
実施の形態3は、非接触給電電極部の軽量化および小型化を図ったものである。
【0049】
実施の形態3の非接触給電装置について、電極構造の説明図である図12に基づいて、実施の形態1との差異を中心に説明する。
実施の形態3の構成図において、実施の形態1と同一あるいは相当部分は、同一の符号を付している。
なお、実施の形態1と区別するため、実施の形態3では、例えば非接触給電装置100A、送電電極部200A、および受電電極部300Aとして、「A」を付加している。
【0050】
図12図5の主要部分を抜き出したものであり、以下に説明するように構成は同じである。なお、各部の寸法が変われば、その領域の容量は変化するから厳密には同じでないが、わかりやすくするため、構成要素のみ区別している。
【0051】
送電電極部200Aは第1送電電極歯部221A、および送電電極連結部230Aを備える。受電電極部300Aは第1受電電極歯部321A、第2受電電極歯部322A、および受電電極連結部330Aを備える。
第1受電電極歯部321Aと第1送電電極歯部221Aとが対向するそれぞれの面に第1誘電体DE1が設けられており、この領域に第1容量SC1が形成されている。
また、第1送電電極歯部221Aと第2受電電極歯部322Aとが対向するそれぞれの面に第1誘電体DE1が設けられており、この領域に第2容量SC2が形成されている。
【0052】
第1送電電極歯部221Aの歯部端部221ATと受電電極連結部330Aとが対向するそれぞれの面に第2誘電体DE2が設けられており、この領域に第3容量SC3が形成されている。
また、第2受電電極歯部322Aの歯部端部322ATと送電電極連結部230Aとが対向するそれぞれの面に第2誘電体DE2が設けられており、この領域に第4容量SC4が形成されている。
【0053】
実施の形態3の非接触給電電極部150Aの特徴を説明する。
第3容量SC3、第4容量SC4を形成する領域の対向面積S2、離隔距離d2は図5と同じ値とする。
第1送電電極歯部221Aの歯部端部221ATのZ方向の厚さは図5と同じであるが、送電電極連結部230Aからこの端部までの間のZ方向の厚さを小さくしている。
第2受電電極歯部322Aの歯部端部322ATのZ方向の厚さは図5と同じであるが、受電電極連結部330Aからこの端部までの間のZ方向の厚さを小さくしている。
さらに、第1受電電極歯部321AのZ方向の厚さを小さくしている。
すなわち、送電電極歯部220Aおよび受電電極歯部320Aは歯部端部を除いて、薄型化している。
なお、第1送電電極歯部221Aの歯部端部221ATのX方向の長さ、および第2受電電極歯部322Aの歯部端部322ATのX方向の長さは、第2誘電体DE2を確実に固定できる寸法であればよい。
【0054】
この構造とすることで、第3容量SC3および第4容量SC4を大きくするために歯部の厚さを大きくする必要がなく、非接触給電電極部150Aの軽量化と小型化、さらにコスト低減を図ることができる。
【0055】
以上説明のように、実施の形態3の非接触給電装置は、結合容量の低下が抑制されつつ、離隔距離の変動に対して結合容量の変動も抑制され、結合容量増加が可能である電極構造の非接触給電装置を実現できる。さらに、非接触給電装置の軽量化と小型化、さらにコスト低減を図ることができる。
【0056】
本開示は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、この明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
【符号の説明】
【0057】
100 非接触給電装置、150 非接触給電電極部、160 送電回路、161 電線、170 受電回路、171 電線、200 送電電極部、220 送電電極歯部、230 送電電極連結部、221 第1送電電極歯部、222 第2送電電極歯部、300 受電電極部、320 受電電極歯部、321 第1受電電極歯部、322 第2受電電極歯部、323 第3受電電極歯部、330 受電電極連結部、1000 リニア搬送システム、1001 固定体、1002 移動体、1001P 支持台、1002W 車輪、DE1 第1誘電体、DE2 第2誘電体、SC1 第1容量、SC2 第2容量、SC3 第3容量、SC4 第4容量、d1 離隔距離、d2 離隔距離、dDE1 第1誘電体の厚さ、dDE2 第2誘電体の厚さ、S1 対向面積、S2 対向面積、100A 非接触給電装置、150A 非接触給電電極部、200A 送電電極部、221A 第1送電電極歯部、230A 送電電極連結部、300A 受電電極部、321A 第1受電電極歯部、322A 第2受電電極歯部、330A 受電電極連結部。
【要約】
固定体(1001)と、移動可能に設置された移動体(1002)と、固定体(1001)に設置された送電電極部(200)と、移動体(1002)に設置されて送電電極部(200)と容量結合する受電電極部(300)とを備え、送電電極部(200)は送電電極歯部(220)と送電電極連結(230)を有し、受電電極部(200)は受電電極歯部(220)と受電電極連結部(230)を有し、送電電極歯部(220)と受電電極歯部(320)とは互いに離隔されて対向し、送電電極歯部(220)と受電電極部(320)の対向領域に第1容量および第2容量が形成され、送電電極歯部(220)の端部と受電電極連結部(230)との対向領域および受電電極歯部(320)の端部と送電電極連結部(230)との対向領域に第3容量および第4容量が形成され、第1容量~第4容量を形成する面に誘電体が設けられている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12